説明

映像配信システム、サーバ及び映像配信方法

【課題】単一の被写体に対応する多視点の映像の鑑賞を可能とする。
【解決手段】本発明の実施形態に係る映像配信システム1では、UE200は、映像情報、位置情報、撮影倍率情報及び撮影時刻情報の組み合わせの情報(組み合わせ情報)を、CRNC/SRNC10へ送信する。CRNC/SRNC10は、組み合わせ情報に基づいて、同一の被写体に対応する映像情報を同一のグループに設定する。更に、CRNC/SRNC10は、グループに含まれる映像情報に基づいて、被写体の多視点からの映像群である多視点映像群の情報を生成し、UE200へ配信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバと無線端末とにより構成される映像配信システム、映像を配信するサーバ、及び、当該サーバにおける映像配信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ネットワークを介したストリーミング配信が普及しつつある。例えば、マルチメディアブロードキャスト/マルチキャストサービス(MBMS)がストリーミング配信として知られている。
【0003】
例えば、特許文献1では、遠隔観戦サービスサーバが、競技場に設置された複数の撮影端末から送られてくる映像ストリームをインターネット放送としてクライアントに配信する。
【0004】
また、特許文献2では、ユーザ端末が、コンテンツ配信サーバから配信されている情報を、ユーザの選択や条件に応じて切り替える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−165200号公報
【特許文献2】特開2008−53916号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
無線端末等が配信サーバへ映像情報を送信し、配信サーバが当該映像情報を配信するシステムにおいて、配信サーバは、様々な被写体の映像情報を保持し、無線端末等へ配信する。しかしながら、無線端末のユーザが、1の被写体を様々な方向及び距離から撮影した映像を見たい場合等、被写体に着目した映像の鑑賞を望む場合に、配信サーバは、その要求に応じることができない。
【0007】
上記問題点に鑑み、本発明は、単一の被写体に対応する多視点の映像の鑑賞を可能とする映像配信システム、サーバ及び映像配信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するために、本発明は以下のような特徴を有している。本発明の第1の特徴は、サーバ(CRNC/SRNC10)と無線端末(UE200)とにより構成される映像配信システム(映像配信システム1)であって、前記無線端末は、映像情報と前記無線端末の位置を示す位置情報とを送信し、前記サーバは、前記映像情報と前記位置情報とを受信し、前記映像情報と前記位置情報とに基づいて、同一の被写体に対応する前記映像情報を同一のグループに設定し、前記サーバは、前記グループに含まれる前記映像情報に基づいて、前記被写体の多視点からの映像群である多視点映像群を生成し、前記サーバは、前記多視点映像群に対応する映像情報を配信することを要旨とする。
【0009】
このような映像配信システムでは、サーバは、無線端末からの映像情報と位置情報とを受信し、当該映像情報及び位置情報に基づいて、同一の被写体に対応する映像情報を同一のグループに設定し、更に、グループに含まれる映像情報に基づいて、被写体の多視点映像群を生成、配信する。従って、同一被写体に対応する映像情報が関連付けられて配信されるため、無線端末のユーザは、単一の被写体についての多視点映像群を鑑賞できる。
【0010】
本発明の第2の特徴は、前記サーバは、前記映像情報と前記位置情報とに基づいて、前記無線端末から被写体までの距離及び方位を決定することを要旨とする。
【0011】
本発明の第3の特徴は、前記サーバは、前記多視点映像群に対応する映像情報を前記無線端末の操作部における操作と対応付けた形式で配信することを要旨とする。
【0012】
本発明の第4の特徴は、映像を配信するサーバであって、無線端末からの映像情報と前記無線端末の位置を示す位置情報とを受信し、前記映像情報と前記位置情報とに基づいて、同一の被写体に対応する前記映像情報を同一のグループに設定し、前記グループに含まれる前記映像情報に基づいて、前記被写体の多視点からの映像群である多視点映像群を生成し、前記多視点映像群に対応する映像情報を配信することを要旨とする。
【0013】
本発明の第5の特徴は、映像を配信するサーバにおける映像配信方法であって、無線端末からの映像情報と前記無線端末の位置を示す位置情報とを受信するステップと、前記映像情報と前記位置情報とに基づいて、同一の被写体に対応する前記映像情報を同一のグループに設定するステップと、前記グループに含まれる前記映像情報に基づいて、前記被写体の多視点からの映像群である多視点映像群を生成するステップと、前記多視点映像群に対応する映像情報を配信するステップとを含むことを要旨とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、単一の被写体に対応する多視点の映像の鑑賞が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態に係る映像配信システムの全体概略構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係るCRNC/SRNCの構成図である。
【図3】本発明の実施形態に係るUEの構成図である。
【図4】本発明の実施形態に係る被写体と撮影位置との対応の一例を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係る操作部の一例を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係る映像配信システムの第1の動作を示すシーケンス図である。
【図7】本発明の実施形態に係る映像配信システムの第2の動作を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。具体的には、(1)映像配信システムの構成、(2)映像配信システムの動作、(3)作用・効果、(4)その他の実施形態について説明する。以下の実施形態における図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
【0017】
(1)映像配信システムの構成
図1は、本発明の実施形態に係る映像配信システム1の全体概略構成図である。映像配信システム1は、配信サーバ及びXDMサーバの機能を有するCRNC(Controlling Radio Network Controller)/SRNC(Serving Radio Network Controller)10と、無線基地局(eNB)100と、eNB100によって形成されるカバレッジエリアであるセル150内の無線端末(UE)200−1、UE200−2、UE200−3及びUE200−4(以下、適宜UE200−1乃至200−4をまとめて「UE200」と称する)と、CRNC/SRNC10とeNB100とを接続するネットワーク300とを有する。
【0018】
本実施形態において、CRNC/SRNC10は、UE200に対して、映像情報を配信する。eNB100とUE200との間の無線通信は、例えば、第3.9世代(3.9G)携帯電話システムであるLTE Release9 や、第4世代(4G)携帯電話システムとして位置づけられているLTE−Advancedに基づく無線通信方式を採用する。
【0019】
図2は、CRNC/SRNC10の構成を示す図である。CRNC/SRNC10は、制御部101、記憶部103及び有線通信部104を含む。
【0020】
制御部101は、例えばCPU(Central Processing Unit)を用いて構成され、CRNC/SRNC10が具備する各種の機能を制御する。記憶部103は、例えばメモリを用いて構成され、CRNC/SRNC10の制御等に用いられる各種の情報を記憶する。有線通信部104は、ネットワーク300及びeNB100を介して、UE200との間で通信を行う。
【0021】
図3は、UE200の構成を示す図である。UE200は、制御部201、記憶部203、無線通信部204、アンテナ208、カメラ210、GNSS(Global Navigation Satellite System)212、操作部214及びディスプレイ216を含む。
【0022】
制御部201は、例えばCPUを用いて構成される。制御部201は、ユーザによる操作部214の操作等に応じて、UE200が具備する各種の機能を制御する。記憶部203は、例えばメモリを用いて構成され、UE200の制御等に用いられる各種の情報を記憶する。無線通信部204は、アンテナ208を介して、eNB100との間で無線通信を行う。カメラ210は、被写体を撮影し、映像情報を生成する。GNSS212は、例えば、GPS(Global Positioning System)の機能を有する。GNSS212は、UE200の位置情報(経度、緯度、方位)を検知する。操作部214は、テンキーや上下左右の方向を指定するキーを有する。なお、操作部214は、ディスプレイ216にキーの画像が表示されるタッチパネル式であってもよい。ディスプレイ216は、各種映像を表示する。
【0023】
次に、CRNC/SRNC10及びUE200の映像配信に関する処理を説明する。
【0024】
UE200内の制御部201は、ユーザによる操作部214の操作に応じて、カメラ210の撮影倍率を設定し、当該カメラ210に撮影を指示する。カメラ210は、制御部201の指示に応じて、被写体を撮影し、映像情報を出力する。映像情報は、例えば、JPEG(Joint Photographic Experts Group)の形式を有する。
【0025】
また、制御部201は、カメラ210に対する撮影の指示とともに、GNSS212に対して、位置情報の検知を指示する。GNSS212は、制御部201の指示に応じて、位置情報を検知し、制御部201へ出力する。位置情報は、撮影位置の位置を示す情報として扱われる。制御部201は、カメラ210からの映像情報と、GNSS212からの位置情報とを入力する。制御部201は、撮影時刻の情報を取得する。更に、制御部201は、映像情報、位置情報、撮影倍率の情報及び撮影時刻の情報の組み合わせを記憶部203に記憶させる。
【0026】
制御部201は、映像情報をアップロードするサービスを要求するための通知であるサービス通知情報(MBMS Selected Services Information)を、無線通信部204、アンテナ208、eNB100及びネットワーク300を介して、CRNC/SRNC10へ送信する。
【0027】
CRNC/SRNC10内の制御部101は、UE200内の制御部201からのサービス通知情報(MBMS Selected Services Information)を、有線通信部104を介して受信する。
【0028】
次に、制御部101は、サービス通知情報(MBMS Selected Services Information)に応じて、UE200が映像情報をアップロードするために必要な各種の情報を含んだサービス方法通知情報を、有線通信部104、ネットワーク300、eNB100を介してUE200へ送信する。
【0029】
UE200内の制御部201は、サービス方法通知情報を、アンテナ208及び無線通信部204を介して受信する。制御部201は、受信したサービス方法通知情報に基づいて、映像情報をアップロードするサービスを起動する。
【0030】
次に、UE200内の制御部201と、CRNC/SRNC10内の制御部101とは、セッションを開始する。セッションが開始されることにより、UE200からCRNC/SRNC10への映像情報のアップロードが可能となる。
【0031】
次に、UE200内の制御部201は、記憶部103に記憶された、映像情報、位置情報、撮影倍率情報及び撮影時刻情報の組み合わせを読み出す。制御部201は、映像情報、位置情報、撮影倍率情報及び撮影時刻情報を、無線通信部204、アンテナ208、eNB100及びネットワーク300を介して、CRNC/SRNC10へ送信する。なお、制御部201は、記憶部203に、映像情報、位置情報、撮影倍率情報及び撮影時刻情報の組み合わせが複数記憶されている場合には、それぞれの組み合わせを送信する。
【0032】
CRNC/SRNC10内の制御部101は、有線通信部104を介して、映像情報、位置情報、撮影倍率情報及び撮影時刻情報の組み合わせを受信する。更に、制御部101は、映像情報、位置情報、撮影倍率情報及び撮影時刻情報の組み合わせ(組み合わせ情報)を記憶部103に記憶させる。
【0033】
その後、UE200内の制御部201と、CRNC/SRNC10内の制御部101とは、セッションを終了する。
【0034】
セッションの終了後、CRNC/SRNC10内の制御部101は、被写体についての多視点からの映像群である多視点映像群の情報を生成する。
【0035】
具体的には、制御部101は、記憶部103から組み合わせ情報を読み出す。制御部101は、XDMサーバの機能により、映像指紋等の映像に埋め込まれた識別情報に基づいて照合を行う技術を用いて、著作権及び肖像権の認証を行う。認証に失敗した場合には、制御部101は、対応する組み合わせ情報については、多視点映像群情報の対象にしない。
【0036】
なお、映像指紋(ISO/IEC JTC 1/SC 29から、動画の識別方法に関する国際標準規格MPEG-7Video signature Toolsとして規格化予定)は、オリジナルの動画から映像を識別するための指紋情報(ビデオシグネチャ)を生成し、他の動画と照合する映像識別技術である。
【0037】
次に、制御部101は、映像切替アプリケーションを起動する。映像切替アプリケーションの起動後、制御部101は、組み合わせ情報内の映像情報に基づいて、顔識別、コメント識別等の機能により、被写体を識別する。次に、制御部101は、組み合わせ情報内の位置情報と撮影倍率情報とに基づいて、撮影位置から被写体までの距離及び方位を決定する。更に、制御部101は、撮影位置から被写体までの距離及び方位と、位置情報(撮影位置の位置の情報)とに基づいて、被写体の位置の情報を取得する。
【0038】
制御部101は、各組み合わせ情報毎に、上述の被写体の位置の情報を取得する。更に、制御部101は、複数の被写体の位置の情報を比較し、一致あるいは近似するか否かを判定する。複数の被写体の位置の情報が一致あるいは近似する場合、対応する被写体は同一であると見なすことができる。従って、複数の被写体の位置の情報が一致あるいは近似する場合、制御部101は、一致あるいは近似する被写体の位置情報に対応する組み合わせ情報を1つのグループに所属させる。
【0039】
次に、制御部101は、1つのグループに所属する組み合わせ情報、換言すれば、1つの被写体に対応する組み合わせ情報を多視点映像群情報とする。更に、制御部101は、多視点映像群情報を記憶部103に記憶させる。
【0040】
図4は、被写体と撮影位置との対応の一例を示す図である。図4は、UE200のユーザが1の被写体を5つの撮影位置A乃至撮影位置Eから撮影した場合の例である。この場合、CRNC/SRNC10内の制御部101は、5つの撮影位置A乃至撮影位置Eに対応する組み合わせ情報を、被写体に対応する多視点映像群情報とする。
【0041】
その後、UE200内の制御部201は、多視点映像をダウンロードするサービスを要求するための通知であるサービス通知情報(MBMS Selected Services Information)を、無線通信部204、アンテナ208、eNB100及びネットワーク300を介して、CRNC/SRNC10へ送信する。
【0042】
CRNC/SRNC10内の制御部101は、UE200内の制御部201からのサービス通知情報(MBMS Selected Services Information)を、有線通信部104を介して受信する。
【0043】
次に、制御部101は、サービス通知情報(MBMS Selected Services Information)に応じて、UE200が映像情報をダウンロードするために必要な各種の情報を含んだサービス方法通知情報を、有線通信部104、ネットワーク300、eNB100を介してUE200へ送信する。サービス方法通知情報は、多視点映像群情報に対応する各映像情報を選択するための操作を規定する情報を含む。
【0044】
例えば、UE200の操作部214に、図5に示すテンキーが設けられている場合、操作を規定する情報は、最初に何れかのキーが押下された場合には、予め定められた初期の映像情報を選択する操作を規定する。その後に、「4」が押下された場合には、UE200が、被写体を中心に、現時点の映像の撮影位置から右回りに移動した場合の撮影位置の映像を選択する操作を規定し、「6」が押下された場合には、UE200が、被写体を中心に、現時点の映像の撮影位置から左回りに移動した場合の撮影位置の映像を選択する操作を規定し、「2」が押下された場合には、UE200が、現時点の映像の撮影位置よりも被写体に近い位置に移動した場合の撮影位置の映像を選択する操作を規定し、「8」が押下された場合には、UE200が、現時点の映像の撮影位置よりも被写体から遠い位置に移動した場合の撮影位置の映像を選択する操作を規定する。
【0045】
また、UE200の操作部に、上下左右の方向を指定するキーが設けられている場合には、操作を規定する情報は、最初に何れかのキーが押下された場合には、予め定められた初期の映像情報を選択する操作を規定する。その後に、左を指定するキーが押下された場合には、UE200が、被写体を中心に、現時点の映像の撮影位置から右回りに移動した場合の撮影位置の映像を選択する操作を規定し、右を指定するキーが押下された場合には、UE200が、被写体を中心に、現時点の映像の撮影位置から左回りに移動した場合の撮影位置の映像を選択する操作を規定し、上を指定するキーが押下された場合には、UE200が、現時点の映像の撮影位置よりも被写体に近い位置に移動した場合の撮影位置の映像を選択する操作を規定し、下を指定するキーが押下された場合には、UE200が、現時点の映像の撮影位置よりも被写体から遠い位置に移動した場合の撮影位置の映像を選択する操作を規定する。
【0046】
UE200内の制御部201は、サービス方法通知情報を、アンテナ208及び無線通信部204を介して受信する。制御部201は、受信したサービス方法通知情報に基づいて、映像情報をダウンロードするサービスを起動する。
【0047】
次に、UE200内の制御部201と、CRNC/SRNC10内の制御部101とは、セッションを開始する。セッションが開始されることにより、CRNC/SRNC10からUE200への映像情報のアップロードが可能となる。
【0048】
次に、UE200内の制御部201は、ユーザによる操作部214の操作に応じて、予め定められた初期の映像を選択するための操作の情報である、映像選択操作情報(MBMS P-T-P Modification Request)を、無線通信部204、アンテナ208、eNB100及びネットワーク300を介して、CRNC/SRNC10へ送信する。
【0049】
CRNC/SRNC10内の制御部101は、有線通信部104を介して、映像選択操作情報(MBMS P-T-P Modification Request)を受信する。制御部101は、映像選択操作情報(MBMS P-T-P Modification Request)に応じて、組み合わせ情報の中から映像情報を選択する。更に、制御部101は、選択した映像情報を、有線通信部104、ネットワーク300、eNB100を介してUE200へ送信する。UE200内の制御部201は、映像情報を、アンテナ108及び無線通信部204を介して受信する。更に、制御部201は、ディスプレイ216に受信した映像情報に基づく映像を表示させる。
【0050】
また、UE200内の制御部201は、ユーザによる操作部214の操作に応じて、映像を切り替えるための操作の情報である、切替操作情報(MBMS P-T-P Modification Request)を、無線通信部204、アンテナ208、eNB100及びネットワーク300を介して、CRNC/SRNC10へ送信する。
【0051】
CRNC/SRNC10内の制御部101は、有線通信部104を介して、切替操作情報(MBMS P-T-P Modification Request)を受信する。制御部101は、直前に送信した映像情報に対応する撮影位置から、切替操作情報(MBMS P-T-P Modification Request)によって指定される撮影位置に移動した場合の当該撮影位置に対応する映像情報を選択する。更に、制御部101は、選択した映像情報を、有線通信部104、ネットワーク300、eNB100を介してUE200へ送信する。UE200内の制御部201は、映像情報を、アンテナ108及び無線通信部204を介して受信する。更に、制御部201は、ディスプレイ216に受信した映像情報に基づく映像を表示させる。
【0052】
その後、UE200内の制御部201と、CRNC/SRNC10内の制御部101とは、セッションを終了する。
【0053】
(2)映像配信システムの動作
図6及び図7は、映像配信システム1の動作を示すシーケンス図である。図6のステップS101において、UE200は、映像情報をアップロードするサービスを要求するための通知であるサービス通知情報(MBMS Selected Services Information)を、CRNC/SRNC10へ送信する。CRNC/SRNC10は、サービス通知情報(MBMS Selected Services Information)を受信する。
【0054】
ステップS102において、CRNC/SRNC10は、UE200が映像情報をアップロードするために必要な各種の情報を含んだサービス方法通知情報を、UE200へ送信する。UE200は、サービス方法通知情報を受信する。
【0055】
ステップS103において、UE200は、映像情報をアップロードするサービスを起動する。
【0056】
ステップS104において、UE200とCRNC/SRNC10とは、セッションを開始する。
【0057】
ステップS105において、UE200は、映像情報、位置情報、撮影倍率情報及び撮影時刻情報の組み合わせを、CRNC/SRNC10へ送信する。CRNC/SRNC10は、映像情報、位置情報、撮影倍率情報及び撮影時刻情報の組み合わせを受信する。
【0058】
ステップS106において、CRNC/SRNC10は、映像情報、位置情報、撮影倍率情報及び撮影時刻情報の組み合わせを記憶する。
【0059】
ステップS107において、UE200と、CRNC/SRNC10とは、セッションを終了する。
【0060】
ステップS108において、CRNC/SRNC10は、被写体についての多視点からの映像群である多視点映像群の情報を生成する。
【0061】
図7のステップS201において、UE200は、多視点映像をダウンロードするサービスを要求するための通知であるサービス通知情報(MBMS Selected Services Information)を、CRNC/SRNC10へ送信する。CRNC/SRNC10は、サービス通知情報(MBMS Selected Services Information)を受信する。
【0062】
ステップS202において、CRNC/SRNC10は、UE200が映像情報をダウンロードするために必要な各種の情報を含んだサービス方法通知情報を、UE200へ送信する。UE200は、サービス方法通知情報を受信する。
【0063】
ステップS203において、UE200は、映像情報をダウンロードするサービスを起動する。
【0064】
ステップS204において、UE200と、CRNC/SRNC10とは、セッションを開始する。
【0065】
ステップS205において、UE200は、映像選択操作情報(MBMS P-T-P Modification Request)を、CRNC/SRNC10へ送信する。CRNC/SRNC10は、映像選択操作情報(MBMS P-T-P Modification Request)を受信する。
【0066】
ステップS206において、CRNC/SRNC10は、映像選択操作情報(MBMS P-T-P Modification Request)に応じて選択した映像情報を、UE200へ送信する。UE200は、映像情報を受信する。
【0067】
ステップS207において、UE200は、映像を切り替えるための操作の情報である、切替操作情報(MBMS P-T-P Modification Request)を、CRNC/SRNC10へ送信する。CRNC/SRNC10は、切替操作情報(MBMS P-T-P Modification Request)を受信する。
【0068】
ステップS208において、CRNC/SRNC10は、切替操作情報(MBMS P-T-P Modification Request)に応じて選択した映像情報を、UE200へ送信する。UE200は、映像情報を受信する。
【0069】
ステップS209において、UE200と、CRNC/SRNC10とは、セッションを終了する。
【0070】
(3)作用・効果
本実施形態の映像配信システム1では、UE200は、映像情報、位置情報、撮影倍率情報及び撮影時刻情報の組み合わせの情報(組み合わせ情報)を、CRNC/SRNC10へ送信する。CRNC/SRNC10は、組み合わせ情報に基づいて、同一の被写体に対応する映像情報を同一のグループに設定する。更に、CRNC/SRNC10は、グループに含まれる映像情報に基づいて、被写体の多視点からの映像群である多視点映像群の情報を生成し、UE200へ配信する。
【0071】
従って、同一被写体に対応する映像情報が関連付けられて配信されるため、UE200のユーザは、単一の被写体についての多視点映像群に対応する各映像を鑑賞できる。
【0072】
また、CRNC/SRNC10は、UE200のユーザによる操作部214の操作の情報を受信し、当該操作に応じて多視点映像群に対応する各映像情報の中から映像情報を選択して、UE200へ配信する。従って、UE200のユーザは、単一の被写体について所望する撮影方向からの映像を簡易に鑑賞できる。
【0073】
(4)その他の実施形態
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
【0074】
上述した実施形態では、CRNC/SRNC10内の制御部101は、各組み合わせ情報毎に、上述の被写体の位置の情報を取得し、複数の被写体の位置の情報が一致あるいは近似する場合、対応する被写体は同一であると見なした。
【0075】
しかし、制御部101は、更に、撮影時刻情報をも考慮してもよい。具体的には、各組み合わせ情報毎に、上述の被写体の位置の情報と撮影時刻情報とを取得する。更に、制御部101は、複数の被写体の位置の情報と撮影時刻情報とを比較し、一致あるいは近似するか否かを判定する。複数の被写体の位置の情報及び撮影時刻情報が一致あるいは近似する場合、対応する被写体は同一であると見なすことができる。従って、複数の被写体の位置の情報及び撮影時刻情報が一致あるいは近似する場合、制御部101は、一致あるいは近似する被写体の位置情報及び撮影時刻情報に対応する組み合わせ情報を1つのグループに所属させる。
【0076】
上述した実施形態では、映像配信システム1におけるeNB100とUE200との間の無線通信方式は、第3.9世代(3.9G)携帯電話システムであるLTE Release9 や、第4世代(4G)携帯電話システムとして位置づけられているLTE−Advancedに基づく無線通信方式であった。しかし、他の通信規格に基づく構成であってもよい。
【0077】
このように本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲の発明特定事項によってのみ限定されるものである。
【符号の説明】
【0078】
10…CRNC/SRNC、100…eNB、101…制御部、103…記憶部、104…有線通信部、150…セル、200−1、200−2、200−3、200−4…UE、201…制御部、203…記憶部、204…無線通信部、208…アンテナ、210…カメラ、212…GNSS、214…操作部、216…ディスプレイ、300…ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバと無線端末とにより構成される映像配信システムであって、
前記無線端末は、映像情報と前記無線端末の位置を示す位置情報とを送信し、
前記サーバは、前記映像情報と前記位置情報とを受信し、前記映像情報と前記位置情報とに基づいて、同一の被写体に対応する前記映像情報を同一のグループに設定し、
前記サーバは、前記グループに含まれる前記映像情報に基づいて、前記被写体の多視点からの映像群である多視点映像群を生成し、
前記サーバは、前記多視点映像群に対応する映像情報を配信する映像配信システム。
【請求項2】
前記サーバは、前記映像情報と前記位置情報とに基づいて、前記無線端末から被写体までの距離及び方位を決定する請求項1に記載の映像配信システム。
【請求項3】
前記サーバは、前記多視点映像群に対応する映像情報を、前記無線端末の操作部における操作と対応付けた形式で配信する請求項1に記載の映像配信システム。
【請求項4】
映像を配信するサーバであって、
無線端末からの映像情報と前記無線端末の位置を示す位置情報とを受信し、
前記映像情報と前記位置情報とに基づいて、同一の被写体に対応する前記映像情報を同一のグループに設定し、
前記グループに含まれる前記映像情報に基づいて、前記被写体の多視点からの映像群である多視点映像群を生成し、
前記多視点映像群に対応する映像情報を配信するサーバ。
【請求項5】
映像を配信するサーバにおける映像配信方法であって、
無線端末からの映像情報と前記無線端末の位置を示す位置情報とを受信するステップと、
前記映像情報と前記位置情報とに基づいて、同一の被写体に対応する前記映像情報を同一のグループに設定するステップと、
前記グループに含まれる前記映像情報に基づいて、前記被写体の多視点からの映像群である多視点映像群を生成するステップと、
前記多視点映像群に対応する映像情報を配信するステップとを含む映像配信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−222756(P2012−222756A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−89611(P2011−89611)
【出願日】平成23年4月13日(2011.4.13)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】