説明

時間割生成装置、時間割生成方法及びプログラム

【課題】シラバス編集と時間割作成とを並行して行うことができ、時間割作成に必要な各種データベースを確定した時間割を基に更新していくことができる時間割編成及び提供システムを提供する。
【解決手段】シラバス編集システム11にて出力されたシラバスデータより、教員データAと科目データBとを作成する教員・科目情報作成部と、教員データA及び科目データBに加え履修データC及び教室データDを用いて、時間割編成をスタートするための仮時間割データEを作成する時間割情報作成部と、仮時間割データEを修正するために入力された修正情報を基に、仮時間割データEを確定して確定時間割データFを作成し、更に教員データA、科目データB、履修データC及び教室データDを更新するデータ更新/確定部を有する時間割編成及び提供システムである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大学及びその他教育機関の時間割を作成・編集及び提供する時間割生成装置、時間割生成方法及びプログラム、特に、時間割作成に必要な各種データベースを自動的に更新する時間割生成装置、時間割生成方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
各種教育機関において時間割を作成する際には、様々な条件を考慮に入れながら、曜日と時限(時間)で規定される各コマへ割り当て可能な科目を割り当てていく作業が必要であり、非常な困難を要する。
困難を要する理由は、複数の学部・学科が存在し、各学部・学科共通の科目と学部・学科固有の科目とが混在する、同一の学科の必修科目と選択(非必修)科目が重ならないようにする必要がある、科目によっては使用できる教室が限定される場合がある、2(複数)時限連続の授業が存在する場合がある、等多くの制約条件が存在するからである。
【0003】
従来の時間割作成は、教務関係の職員や教員等が手作業で行っており、多大な労力及び時間が費やされてきた。これを解決するために、特許文献1では、時間割作成の大部分を自動化して行う時間割作成支援システムが提案されている。また、特許文献2では、特許文献1で考慮されていなかった、一旦作成した時間割の変更の支援を行う時間割作成変更支援システム及び記録媒体が提案されている。
【特許文献1】特開平8−241345号公報
【特許文献2】特開2001−101297号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の時間割作成支援システムには、各科目の時間割作成に使用するデータベースの更新や、時間割表の提供・配布の仕組みは持たないという不利益がある。
また、上記特許文献2の時間割作成変更支援システム及び記録媒体には、大学その他教育機関の教務業務として必須であるシラバス作成との関連性がなく、システムの他業務への流用が困難であるという不利益がある。
【0005】
すなわち、従来の時間割生成装置では、新しいカリキュラムで時間割を作成する際に、一から時間割の作成を行う必要があった。
【0006】
本発明は上記の事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、時間割作成に必要な各種データベースを時間割作成と共に自動的に更新し、常に最新状態に保つことによって、新しい時間割作成の際にも時間割作成にかかる労力及び時間が従来よりも少なくてすむ時間割生成装置、時間割生成方法及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するため、第1の発明の時間割生成装置は、シラバスデータを基に時間割データを生成する時間割生成装置であって、科目の履修に関する属性を示す履修データと、教室の属性を示す教室データとを記憶するメモリと、操作手段と、シラバスデータを基に、教員の属性を示す教員データおよび科目の属性を示す科目データを生成し、当該生成した前記教員データおよび科目データを前記メモリに書き込む教員・科目データ生成手段と、前記メモリから読み出した前記教員データ、前記科目データ、前記履修データおよび前記教室データを基に、仮時間割データを生成し、当該仮時間割データを出力する時間割生成手段と、前記時間割生成手段が生成した前記仮時間割データについての前記操作手段による修正操作を基に、前記メモリに記憶された前記教員データ、前記科目データ、前記履修データおよび前記教室データを更新し、確定時間割データを生成する更新手段とを有する。
【0008】
また、好適には、本発明の時間割生成装置の更新手段は、前記修正操作から得られる前記更新の対象となる情報を特定し、前記メモリに記憶されている前記教員データ、前記科目データ、前記履修データおよび前記教室データのうち、前記特定した情報に関するデータを更新する。
【0009】
また、好適には、本発明の時間割生成装置の前記科目データは、科目名データ、単位データ、学年データ、学部・学科データ、前後期区分データ、曜日データ、時限データ、教員データの少なくとも一つのデータを規定し、前記履修データは、前記科目データの科目を履修する条件データを規定している。
【0010】
また、好適には、本発明の時間割生成装置の時間割生成手段は、前記教員データ、前記科目データ、前記履修データおよび前記教室データから、時間割作成に必要な情報を含む仮時間割データと、前記仮時間割データに矛盾しない仮時間割表と、前記仮時間割データに矛盾するため前記仮時間割表に含まれていない科目のリストであるイレギュラーリストとを生成する。
【0011】
第2の発明の時間割生成方法は、シラバスデータを基に時間割データをコンピュータが生成する時間割生成方法であって、シラバスデータを基に、教員の属性を示す教員データおよび科目の属性を示す科目データを生成し、当該生成した前記教員データおよび科目データを、科目の履修に関する属性を示す履修データ及び教室の属性を示す教室データを記憶しているメモリに書き込む第1の工程と、前記第1の工程で生成した前記教員データおよび前記科目データと、前記履修データと、前記教室データとを前記メモリから読み出し、当該読み出したデータを基に、仮時間割データを生成する第2の工程と、前記第2の工程で生成した前記仮時間割データを出力する第3の工程と、前記第3の工程で出力した前記仮時間割データについての操作手段による修正操作を基に、前記メモリに記憶された前記教員データ、前記科目データ、前記履修データおよび前記教室データを更新し、確定時間割データを生成する第4の工程とを有する。
【0012】
第3の発明のプログラムは、シラバスデータを基に時間割データを生成するコンピュータが実行するプログラムであって、シラバスデータを基に、教員の属性を示す教員データおよび科目の属性を示す科目データを生成し、当該生成した前記教員データおよび科目データを、科目の履修に関する属性を示す履修データ及び教室の属性を示す教室データを記憶しているメモリに書き込む第1の手順と、前記第1の手順で生成した前記教員データおよび前記科目データと、前記履修データと、前記教室データとを前記メモリから読み出し、当該読み出したデータを基に、仮時間割データを生成する第2の手順と、前記第2の手順で生成した前記仮時間割データを出力する第3の手順と、前記第3の手順で出力した前記仮時間割データについての操作手段による修正操作を基に、前記メモリに記憶された前記教員データ、前記科目データ、前記履修データおよび前記教室データを更新し、確定時間割データを生成する第4の手順とを前記コンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の時間割生成装置、時間割生成方法及びプログラムによれば、時間割作成に必要な各種データベースが時間割作成と共に自動的に更新され、常に最新状態に保たれるので、新しい時間割作成の際にも時間割作成にかかる労力及び時間を抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態の時間割生成装置、時間割生成方法及びプログラムについて述べる。
【0015】
先ず、本実施形態の構成要素と本発明の実施形態の対応関係について述べる。
本実施形態は、第1〜3の発明の一例である。
本実施形態の教員データA、科目データB、履修データC、教室データD、仮時間割データE、確定時間割データFは、それぞれ、本発明の教員データ、科目データ、履修データ、教室データ、仮時間割データ、確定時間割データの一例である。
本実施形態のメモリ14は本発明のメモリの一例であり、本実施形態の操作部15は本発明の操作手段の一例であり、本実施形態の教員・科目情報作成部121は本発明の教員・科目データ生成手段の一例であり、時間割情報作成部122は本発明の時間割生成手段の一例であり、本実施形態のデータ更新・確定部123は本発明の更新手段の一例である。
本実施形態の仮時間割表リスト、イレギュラーデータリストはそれぞれ本発明の仮時間割表リスト、イレギュラーデータリストの一例である。
本実施形態のステップST1は本発明の第1の工程及び第1の手順の一例であり、ステップST2は本発明の第2の工程及び第2の手順の一例であり、ステップST3は本発明の第3の工程及び第3の手順の一例であり、ステップST5は本発明の第4の工程及び第4の手順の一例である。
また、本実施形態のプログラムPRG01、本実施形態のプログラムPRG02、本実施形態のプログラムPRG03が本発明のプログラムの例である。
【0016】
以下、本発明の時間割生成装置、時間割生成方法及びプログラムの実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0017】
図1は、本実施形態に係る時間割生成装置の構成図である。本実施形態に係る時間割生成装置は、シラバス編集システム11、CPU12、教員・科目情報作成部121、時間割情報作成部122、データ更新/確定部123、メモリ13、メモリ14、操作部15、出力部16を有する。
【0018】
図1に示すように、シラバス編集システム11は、シラバスデータベースを有し、そこからシラバスデータを出力する。シラバスデータは講義要綱のデータであり、後述する教員データA、科目データBを作成する際に基となるデータである。また、シラバスデータはシラバス編集システム11を通じて、随時更新可能である。シラバス編集システム11はDTPシステムを有し、それ自体で編集・印刷などの作業が可能である。
【0019】
教員データAは、その講義を担当する教員の情報、例えば、教員名、教員の学部・学科名、電話番号、メールアドレス、担当科目名等を含むデータである。
科目データBは、その講義の科目情報、例えば、科目名、単位数、学年、学部・学科、前後期区分、曜日、時限、担当教官名等を含むデータである。
【0020】
CPU12は、下記の処理を行う演算装置であり、教員・科目情報作成部121、時間割情報作成部122、データ更新/確定部123を有する。
【0021】
教員・科目情報作成部121は、プログラムPRG01をメモリ13から読み出し、使用して、シラバスデータを基に、教員データA、科目データBを作成する処理を行う。
【0022】
時間割情報作成部122は、メモリ13からプログラムPRG02を読み出し、使用して、仮時間割データEを作成する処理を行う。この処理は、教員データA、科目データBに加え、履修データC、教室データDを基にして行う。
【0023】
履修データCは、その講義の科目名、履修人員、その講義を受講するのに必要な条件等を含むデータである。
教室データDは、使用できる教室の情報、例えば、稼働状況、定員、種別、設備状況等を含むデータである。
仮時間割データEは、教員名、科目名、学年、単位数、前後期区分、履修(予定)人員、教室定員、設備状況、教室稼働状況等を含むデータである。
【0024】
時間割情報作成部122は上記の処理と同時に、時間割作成作業を行うための仮(一次)時間割表リスト及びイレギュラーデータリストを作成する。
例えば、時間割情報作成部122は、メモリ14に書き込まれたデータA〜Dから制約条件を導き出し、それぞれの制約条件に優先順位を付け、仮時間割作成の際にどの制約条件をより優先するかを決定する。次に、優先する制約条件から満たしていくように、各コマに科目を自動的に割り付ける。
【0025】
制約条件には、例えば「必修科目を同一コマに割り振らない」、「特別な設備(教室)を必要とする科目を同一コマに割り振らない」、「2時間連続の授業は1日1回にする」、「特定のふたつの科目を連続にしない」、等があり、ユーザが詳細に設定できる。また、制約条件の優先順位もユーザが決定することができる。
【0026】
ただし、この段階で矛盾、すなわち制約条件違反のない時間割作成は通常制約条件の多さと複雑さから不可能であるので、ここで作成される仮時間表は制約条件違反を起こすコマを空白のまま残したものになる。また制約条件の優先順位を変えることで、複数パターンの仮時間割表が作成され、仮時間割表リストとしてリスト化される。そして、制約条件違反を起こしたコマはイレギュラーデータリストに記載される。
【0027】
データ更新/確定部123は、プログラムPRG03を読み出し、教務部職員等により行われた時間割作成作業の結果を仮時間割データEに反映し、確定時間割データFを作成する。同時に、時間割作成作業中に発生した各データA〜Dの更新データを各マスターデータに反映し、更新する処理を行う。
【0028】
具体的には、例えば、教務部職員等が後述する操作部15で仮時間割表リストとイレギュラーデータリストを参照しながら、コマの移動・分割・増設・消去、教室の割当変更等を行い、変更する箇所を修正箇所として抽出すると共に、シラバスの追加情報、マニュアルでなければ修正不可能な事項などを修正情報として抽出し、修正作業を行う。データ更新/確定部123は、修正情報を基に、データA〜Eを修正し、更に修正されたデータの制約条件を基に2次以降の仮時間割表リストとイレギュラーデータリストとを作成する。この作業を繰り返すことによって、次第に制約条件違反が解消され、精度の高い時間割表が作成される。制約条件違反がなくなった時点で、データ更新/確定部123は時間割を確定し、確定時間割データFを作成し、各データA〜Dの最終的な更新も行う。
【0029】
同時に、データ更新/確定部123は、確定時間割データFと更新された各データA〜Dを基に、シラバス編集システム11上のシラバスデータベースを更新する。更に、時間割作成・編集の履歴を保存し、次回以降の時間割作成に有用なノウハウを蓄積することもできる。
【0030】
メモリ13は、教員・科目情報作成部121が使用するプログラムPRG01、時間割情報作成部122が使用するプログラムPRG03、データ更新/確定部123が使用するプログラムPRG03を記憶している。
【0031】
メモリ14は、教員データA、科目データB、履修データC、教室データD、仮時間割データE、確定時間割データF等を格納し、CPU12によって読み出し・書き込みがなされる。
【0032】
操作部15は、各データA〜Fを参照し、更新を行うことができる表示・入力手段である。メモリ14に格納された各データA〜Eは、操作部15を通じて、各データにアクセスする権限を持つ教務部職員や教員等により更新される。
【0033】
出力部16は配布用時間割表の作成・加工と出力を行う。例えば、時間割表を学部別・学年別に色分けしたり、用途に応じて並べ替えを行ったりし、印刷、断裁、折加工の後提供する。また、webブラウザ上で閲覧可能な形式に編集し、閲覧端末から閲覧できるようにすることも可能である。
【0034】
次に、図2を参照して本実施形態の時間割生成装置の時間割作成作業について説明する。
図2は本実施形態の時間割作成システムにおける時間割作成作業を示すフローチャートである。
【0035】
ステップST1:
シラバス編集システム11から出力されたシラバスデータを基に、教員・科目情報作成部121が教員データAと科目データBを作成する。
【0036】
シラバスデータは、各講義の科目名、担当教官名、学年、学期、単位数、学部・学科、担当教官の情報(学部・学科名、電話番号、メールアドレス、担当科目名等)、講義概要、参考文献、講義内容、評価方法等を含む。教員・科目情報作成部121はここから時間割作成に必要な情報をピックアップし、教員に関する情報と科目に関する情報とに分類して、教員データAと科目データBとを作成する。
【0037】
ステップST2:
時間割情報作成部122は、上記の教員データAと科目データBに履修データC及び教室データDを加え、制約条件を抽出し、仮時間割データEを作成する。また、同時に、時間割情報作成部122は仮(一次)時間割表リスト及びイレギュラーデータリストを生成する。
【0038】
ステップST3:
操作部15はステップST2において生成された仮時間割表リストおよびイレギュラーデータリストを出力する。教務部職員等が、仮時間割表リストとイレギュラーデータリストを基に、仮時間割データEを修正すべきかどうかを決定し、修正すべき場合にはステップST4に、修正する必要が無い場合にはステップST5に進む。
【0039】
ステップST4:
出力された仮時間割表リストとイレギュラーデータリストを基に、教務部職員等が時間割の修正データを作成する(修正箇所を抽出する)。修正箇所が操作部15から入力されると、データ更新/確定部123が修正箇所を反映してその都度各マスターデータA〜Eの更新を行い、2次以降の仮時間割表と新たなイレギュラーデータリストを生成する。
この作業を繰り返すことにより矛盾がなく精度の高い時間割を作成できる。
【0040】
ステップST5:
ステップST3とステップST4を繰り返し精度の高い時間割を作成できたら、データ更新/確定部123は教務部職員等の入力した修正情報を基に、確定時間割データFを作成する。同時にA〜Dのマスターデータの最終的な更新を行い、確定させる。
同時に、データ更新/確定部123は、シラバスデータを更新する。
【0041】
以上説明したように、本実施形態の時間割生成装置によれば、確定した時間割の情報が時間割を作成する際に使用した各種データベースに反映・更新される。これにより、各種データベースが常時最新状態に維持され、他業務へのシステムの流用やデータの共有がスムーズに行える。
【0042】
また、シラバスデータから時間割作成に必要なデータを直接作成されるので、シラバスデータがシラバス編集システムにより更新される度に時間割の編成も行われることになり、効率のよい教務業務の運用が可能になる。更に確定した時間割情報からシラバスデータへのフィードバックと編集も同時に行うことができるので、教務部・教務部職員等の負荷が軽減される。
【0043】
また、本実施形態の時間割生成装置によれば、時間割作成の際に装置もしくは教務部職員等のユーザが行った作業の履歴を保存することにより、次回以降の時間割作成のためにノウハウを蓄積していくことができる。これにより、次回以降の時間割作成がより短時間かつ少ない労力でできるようになり、また時間割作成担当の人間が変わっても、前任者の残したノウハウを継承することができる。
【0044】
本発明は上述した実施形態に限定されない。
本実施形態では履修情報データC及び教室割当情報データDがシラバスデータと無関係である例について記述されているが、履修情報データC及び教室割当情報データDがシラバス編集マスターから作成されてもよい。
【0045】
本実施形態では各データA〜Eが同一のメモリ14に格納されているが、データベースがひとつである必要はなく、別々に格納されてもよい。
【0046】
また、本実施形態ではCPU12が教員・科目情報作成部121、時間割情報作成部122、データ更新・確定部123のすべての処理を行っているが、教員・科目情報作成部121、時間割情報作成部122、データ更新・確定部123はそれぞれ固有の処理装置によって行われてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】図1は、本実施形態に係わる時間割生成装置の構成図である。
【図2】図2は、本実施形態の時間割作成システムにおける時間割作成作業を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0048】
11…シラバス編集システム、12…CPU、121…教員・科目情報作成部、122…時間割情報作成部、123…データ更新/確定部、13…メモリ、14…データベース、15…操作部、16…出力部、PRG01…プログラム01、PRG02…プログラム02、PRG03…プログラム03、A…教員データ、B…科目データ、C…履修データ、D…教室データ、E…仮時間割データ、F…確定時間割データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シラバスデータを基に時間割データを生成する時間割生成装置であって、
科目の履修に関する属性を示す履修データと、教室の属性を示す教室データとを記憶するメモリと、
操作手段と、
シラバスデータを基に、教員の属性を示す教員データおよび科目の属性を示す科目データを生成し、当該生成した前記教員データおよび科目データを前記メモリに書き込む教員・科目データ生成手段と、
前記メモリから読み出した前記教員データ、前記科目データ、前記履修データおよび前記教室データを基に、仮時間割データを生成し、当該仮時間割データを出力する時間割生成手段と、
前記時間割生成手段が生成した前記仮時間割データについての前記操作手段による修正操作を基に、前記メモリに記憶された前記教員データ、前記科目データ、前記履修データおよび前記教室データを更新し、確定時間割データを生成する更新手段と
を有する時間割生成装置。
【請求項2】
前記更新手段は、前記修正操作から得られる前記更新の対象となる情報を特定し、前記メモリに記憶されている前記教員データ、前記科目データ、前記履修データおよび前記教室データのうち、前記特定した情報に関するデータを更新する
請求項1に記載の時間割生成装置。
【請求項3】
前記科目データは、科目名データ、単位データ、学年データ、学部・学科データ、前後期区分データ、曜日データ、時限データ、教員データの少なくとも一つのデータを規定し、
前記履修データは、前記科目データの科目を履修する条件データを規定している
請求項1または請求項2に記載の時間割生成装置。
【請求項4】
前記時間割生成手段は、前記教員データ、前記科目データ、前記履修データおよび前記教室データから、時間割作成に必要な情報を含む仮時間割データと、
前記仮時間割データに矛盾しない仮時間割表リストと、
前記仮時間割データに矛盾するため前記仮時間割表に含まれていない科目のリストであるイレギュラーリストと
を生成する請求項3に記載の時間割生成装置。
【請求項5】
シラバスデータを基に時間割データをコンピュータが生成する時間割生成方法であって、
シラバスデータを基に、教員の属性を示す教員データおよび科目の属性を示す科目データを生成し、当該生成した前記教員データおよび科目データを、履修に関する属性を示す履修データと教室の属性を示す教室データを記憶しているメモリに書き込む第1の工程と、
前記第1の工程で生成した前記教員データおよび前記科目データと、前記履修データと、前記教室データとを前記メモリから読み出し、当該読み出したデータを基に、仮時間割データを生成する第2の工程と、
前記第2の工程で生成した前記仮時間割データを出力する第3の工程と、
前記第3の工程で出力した前記仮時間割データについての操作手段による修正操作を基に、前記メモリに記憶された前記教員データ、前記科目データ、前記履修データおよび前記教室データを更新し、確定時間割データを生成する第4の工程と
を有する時間割生成方法。
【請求項6】
シラバスデータを基に時間割データを生成するコンピュータが実行するプログラムであって、
シラバスデータを基に、教員の属性を示す教員データおよび科目の属性を示す科目データを生成し、当該生成した前記教員データおよび科目データを、科目の履修に関する属性を示す履修データと教室の属性を示す教室データを記憶するメモリに書き込む第1の手順と、
前記第1の手順で生成した前記教員データおよび前記科目データと、前記履修データと、前記教室データとを前記メモリから読み出し、当該読み出したデータを基に、仮時間割データを生成する第2の手順と、
前記第2の手順で生成した前記仮時間割データを出力する第3の手順と、
前記第3の手順で出力した前記仮時間割データについての操作手段による修正操作を基に、前記メモリに記憶された前記教員データ、前記科目データ、前記履修データおよび前記教室データを更新し、確定時間割データを生成する第4の手順と
を前記コンピュータに実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−323177(P2006−323177A)
【公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−146806(P2005−146806)
【出願日】平成17年5月19日(2005.5.19)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】