説明

時限付き使い捨てIDタグ

【課題】使い捨て方式に特化し、使用開始までの給電を無効化する方法と給電を開始する方法と一定時間の後、IDタグとして不能となる電源を使用することにより、時間制限付きのIDタグを提供する。
【解決手段】IDタグに内蔵する電源供給部には、発熱材Aと発熱材Bを実装し、発熱媒体として使い捨てカイロ式の混合に起因する発熱材料をもち、使用するまで別々な場所に格納しておけるようにする。プルリンク2を引き抜くことによって、発熱材Aと発熱材Bが混合し、発生する熱を持って発電が開始する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使い捨て方式を特徴とする時間制限のある給電方式を取り入れたIDタグに関する。
【背景技術】
【0002】
IDタグにおいては、使い捨て方式が希求されている中でバッテリー等の蓄電デバイスを取り外す等の処置が一般的であるが、これは回収およびバッテリー等の取り外す作業の手間がかかることが容易に想像できる。また、使い捨てに特化したIDタグは現在市販のIDタグの中では、ほぼ見当たらない状況にある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
使い捨て方式に特化し、使用開始までの給電を無効化する方法と給電を開始する方法と一定時間の後、IDタグとして不能となる電源を使用することにより、時間制限付きのIDタグを提供する方法をもって、本発明の課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
電源供給に有限な蓄電デバイスを実装し時間制限を設けることを特徴とする。
【0005】
また、プルリンク式引き抜きキーを引き抜くことにより給電開始を行なう仕組み、外装の特定部分に穴を開けることにより給電開始を行なう仕組み、または外装の一部を折り曲げるもしくは折ることにより給電開始を行なう仕組みを備えることを特徴とする。
【0006】
また、上述の何れかの給電開始方法を持ち、発電材を接触混合する発熱構造、もしくは冷却材を接触混合する発熱構造を有し、その結果得られる熱電発電による電力供給を目的とした仕組みを備えることを特徴とする。
【0007】
また、上述の何れかの給電開始方法を持ち、熱電発電による電力供給を行なうIDタグにおいて温度差を維持することを目的とした放熱板としての仕組みを備えることを特徴とする。
【0008】
また、上述の何れかの給電開始方法を持ち、一次電池もしくは二次電池による電力供給を目的とした仕組みを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、恒常的な使用を目的としないIDタグを提供することにより、有効期限を持つ入場管理において使い捨ての入場券を提供することが可能となる。一次電池もしくは二次電池を使用する際にも比較的安価なものを選択することが可能となり、電池回収などの作業を省略することが可能となる。
発電機能を備える場合においては、IDタグ自体を回収することも不要となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の一実施例を詳細に説明する。
【0011】
図1は、本発明の使い捨てタグの斜視図である。しかし、これはあくまで一例にすぎず、形状について得に制限するものではなく本発明の説明を目的として形状を定めたことに終始する。使い捨てタグの形状は三角形、四角形、五角形など、もしくは円形状の形状を持つことも可能で、形状は必ずしも本発明の内容を制限するものではない。
【0012】
図2は、本発明の熱発電式IDタグ構成図である。タグ回路3、発電ブロック4、熱電ブロック6で構成され、プルリンク2を引くことにより、熱電ブロック4への熱伝導が起こり、起電をする仕組みを示す。
【0013】
図3は、本発明のプルリンク式発熱構造の断面図である。電源供給部には、発熱材Aと発熱材Bを実装し、発熱媒体として使い捨てカイロ式の混合に起因する発熱材料をもち、使用するまで別々な場所に格納しておけるようにする。
【0014】
但し請求項2の場合においてはプルリンク2を引くことにより前述の発熱材Aと発熱材Bを混合する仕組みを持つ、その仕組みについてはプルリンク2に薄いテープ上の仕切りを取り付けておき、この仕切りを持って2種類の発熱素材を分けておき、使用するまでは発熱しない仕組みとする。使用に際しては、プルリンク2を引き抜くことによって、2種類の発熱素材が混合し、発生する熱を持って発電が開始する。この際に、プルリンク2についたテープが抜けた穴に対しては、IDタグのパッケージによる面圧力をかけること等によって発熱素材の流出に対処する。
【0015】
請求項3においては、仕切りを貫通することにより同様の効果が得られるものとする。電源供給時間については、発熱素材の混合比・量・素材の質などにより、その発熱時間を調整する方法をして、発電時間の時間を調整することが可能となる。
【0016】
これらは、請求項6における発電方法においても同様に適用出来うる方法であることはいうまでも無い。
【0017】
図4は、本発明の電池式IDタグの構成図である。タグ回路3、電池9で構成され、プルリンク2を引くことにより、絶縁を解いて起電をする仕組みを示す。請求項8および請求項9における給電方法を持つ使い捨てタグ1においては、電池9等の接点に非接触を実現する仕組みを持って同様の構造とする。ここでいう同様の構造とはテープ上の絶縁体を電池等の電極と当該する給電配線間に挿入することにより給電を抑止する構造のことを言うものである。一次電池もしくは二次電池等を使用する際の電力においてはIDタグの消費電力と電池9等の給電力を調整し、一定時間の使用を設定するものである。
【0018】
給電開始の方法については、柔軟性のある外装を持ち内包するビニール等の梱包材をひねる力により破壊し、その液体もしくは粉末状の発電もしくは発熱材を混合する方法なども考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の使い捨てタグの斜視図
【図2】本発明の熱電発電式IDタグ構成図
【図3】本発明のプルリンク式発熱構造の断面図
【図4】本発明の電池式IDタグ構成図
【符号の説明】
【0020】
1 使い捨てタグ
2 プルリンク
3 タグ回路
4 発電ブロック
5 熱伝導
6 発熱ブロック
7 発熱材A
8 発熱材B
9 電池

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源供給に有限な蓄電デバイスを実装し時間制限を設けることによる使い捨て方式IDタグ
【請求項2】
プルリンク式引き抜きキーを引き抜くことにより給電開始を行なう仕組みを備えることを特徴とする使い捨て方式IDタグ
【請求項3】
外装の特定部分に穴を開けることにより給電開始を行なう仕組みを備えることを特徴とする使い捨て方式IDタグ
【請求項4】
外装の一部を折り曲げる、もしくは折ることにより給電開始を行なう仕組みを備えることを特徴とする使い捨て方式IDタグ
【請求項5】
請求項2もしくは請求項3もしくは請求項4の何れかの給電開始方法を持ち、発電材を接触混合する発熱構造を有し、その結果得られる熱電発電による電力供給を目的とした仕組みを備えることを特徴とする使い捨て方式IDタグ
【請求項6】
請求項2もしくは請求項3もしくは請求項4の何れかの給電開始方法を持ち、冷却材を接触混合する発熱構造を有し、その結果得られる熱電発電による電力供給を目的とした仕組みを備えることを特徴とする使い捨て方式IDタグ
【請求項7】
請求項2もしくは請求項3もしくは請求項4の何れかの給電開始方法を持ち、熱電発電による電力供給を行なうIDタグにおいて温度差を維持することを目的とした放熱板としての仕組みを備えることを特徴とする使い捨て方式IDタグ
【請求項8】
請求項2もしくは請求項3もしくは請求項4の何れかの給電開始方法を持ち、一次電池による電力供給を目的とした仕組みを備えることを特徴とする使い捨て方式IDタグ
【請求項9】
請求項2もしくは請求項3もしくは請求項4の何れかの給電開始方法を持ち、二次電池による電力供給を目的とした仕組みを備えることを特徴とする使い捨て方式IDタグ

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−65360(P2008−65360A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−106696(P2005−106696)
【出願日】平成17年3月7日(2005.3.7)
【出願人】(505120032)株式会社ワイズメディアテクノロジー (12)
【出願人】(505121567)
【Fターム(参考)】