説明

曲管ユニット

【課題】可動部材の可動部に加わる負荷を低減することが可能な曲管ユニットを提供すること。
【解決手段】その中途部で曲折する圧送された水の流路を形成する曲管ユニット1において、直線の水の流れを形成するとともに、中途部で曲折する流路を形成する曲管2と、曲管2の内部であって、且つ、中途部の一次側に設けられ、圧送された水により可動する可動部32を有する可動部材4と、を備え、可動部32の可動範囲は、中途部の一次側に位置する構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水の流れにより可動する可動部材が曲管に一体に設けられた曲管ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
ビルやマンション等の建造物に用いられる給水装置は、給水ポンプの運転を制御するために、給水ポンプの二次側にパドル式の流量センサが設けられている。また、このような給水装置は、一端供給した水が逆流することを防止するために、給水ポンプの二次側にチェック弁が設けられている。
【0003】
このような給水装置は、設置スペースを減少させる要望があることから、給水ポンプに接続された配管の取り回しに曲管を用いる技術や、配管にパドル式流量センサ(例えば、特許文献1参照)及びチェック弁等の可動部を有する可動部材を一体に設ける技術が知られている。
【0004】
しかし、誤作動の防止等の理由から、パドル式流量センサは、そのパドルが重力方向に対して直行する方向(水平方向)に配置され、チェック弁は、水平方向又は重力方向に沿って上方に開となるように配置する必要があり、設置箇所が限定されてしまう。このため、曲管ユニットとして、曲管の曲部にパドル式流量センサとチェック弁を設置する技術が知られている。このような曲管ユニット100を、以下、図2を用いて説明する。
【0005】
図2に示すように、曲管ユニット100は、重力方向に向って両端が開口するとともに、その側面の一部が開口する曲管102に、パドル式流量センサ103と一方の端部を開閉するチェック弁104が設けられる。曲管102は、その他方の端部(図2中、上方に位置する端部)は閉塞される。
【0006】
これにより、曲管102は、一方の端部の開口部から側面に設けられた開口部に向ってその曲部が略90°に曲折する流路を形成する。ここで、曲管102の曲部の角度は、曲管102の一方の端部及び他方の端部に沿った軸心を基準とし、この軸心の他方の端部側から曲管の軸心間の角度である。
【0007】
パドル式流量センサ103は、水の流れ方向(重力方向)に対して直行する水平方向に配設されたパドル124を有し、このパドル124が二点鎖線で示すように、水の流れFを受けて回動する。この回動を信号とし、信号線Sを介して、給水装置50の制御部53に送信可能に形成されている。
【0008】
チェック弁104は、曲管102の他方の端部の開口部に設けられ、当該開口部から側面の開口部に向って流れる水の流れFにおいて開状態となり、その逆の水の流れ(逆流)により閉状態となる。このようなチェック弁104は、支持部133に沿って開口する弁体132の移動により、開閉を行う。
【0009】
このような曲管ユニット100は、給水装置50の給水ポンプ51から供給された水の流れにより、チェック弁104が開状態となり、且つ、パドル124が回動し流量を検出することとなる。また、曲管ユニット100は、側面の開口部から二次側へ水を供給する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2009−097927号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上述した曲管ユニットでは、以下の問題があった。すなわち、上述した曲管ユニット100では、曲管102内の水の流れFは、図2に示すように、直進ではなく、曲部に沿って一方の端部の開口部から側面の開口部へと移動する略90°に曲折する流れとなる。このため、曲部に設けられたパドル式流量センサ103のパドル124及びチェック弁104の弁体132には、水の流れFに沿って、重力方向の直線的な負荷だけでなく水平方向の負荷も加わる。
【0012】
このため、パドル124及び弁体132には過大な負荷が印加することとなる。また、このような問題は、パドル124や弁体132だけでなく、曲管に一体に設ける可動部材の可動部であれば同様に過大な負荷が印加することとなる。
【0013】
このため、パドル124及び弁体132の負荷による寿命の低下を防止するために、負荷に耐えられるものを用いるか、若しくは、一方の端部の開口部から曲部までの長い曲管を用いて、パドル124及び弁体132の負荷を低減する必要があった。なお、前者の場合、パドル式流量センサ103及びチェック弁104の強度を向上させるために、その形状が大きくなる、という問題がある。また、後者の場合、パドル124及び弁体131に加わる負荷を低減できるが、曲管102の大型化となる、という問題もある。
【0014】
そこで、本発明は、可動部材の可動部に加わる負荷を低減することが可能な曲管ユニットを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前記課題を解決し目的を達成するために、次のように構成された曲管ユニットが提供される。
【0016】
本発明の一態様として、その中途部で曲折する圧送された水の流路を形成する曲管ユニットにおいて、直線の水の流れを形成するとともに、前記中途部で曲折する流路を形成する曲管と、前記曲管の内部であって、且つ、前記中途部の一次側に設けられ、前記圧送された水により可動する可動部を有する可動部材と、を備え、前記可動部の可動範囲は、前記中途部の一次側に位置することを特徴とする曲管ユニットが提供される。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、水の流れにより可動部材の可動部に加わる負荷を低減することが可能な曲管ユニットを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施の形態に係る曲管ユニットの構成を一部断面で模式的に示す説明図。
【図2】従来の曲管ユニットの構成を一部断面で模式的に示す説明図を拡大して示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施の形態に係る曲管ユニット1を、図1を用いて説明する。
図1は本発明の一実施の形態に係る給水装置50の二次側に用いられる曲管ユニット1の構成を一部断面で模式的に示す説明図である。なお、図1中、Sは信号線を示している。
【0020】
図1に示すように、曲管ユニット1は、給水装置50の二次側、具体的には、給水ポンプ51の吐出側に接続される。なお、給水装置50は、水道管等の供給源60に接続された給水ポンプ51と、この給水ポンプ51を駆動するモータ52と、モータ52の駆動を制御する制御部53とを備えている。
【0021】
曲管ユニット1は、図1に示すように、その軸心線C1が重力方向に沿うように配置される。曲管ユニット1は、曲管2と、パドル式流量センサ3と、チェック弁4と、を備えている。
【0022】
曲管2は、ストレート管2aの中途部で曲折し分岐する分岐管2bが一体に形成された配管である。曲管2は、ストレート管2aの中途部が曲折することで、水の流路が当該中途部で曲折する曲部を有することとなる。
【0023】
曲管2は、これらストレート管2a及び分岐管2bが、後述する所定の角度Rにより曲折するように接続されることで、曲管2が形成されている。また、曲管2は、ストレート管2a及び分岐管2bが組み合わさった3方向に分岐する管である。しかし、曲管2は、後述するように、ストレート管2aの一端側が閉塞されるため、ストレート管2a及び分岐管2bの合流する部位(曲部)において、ストレート管2aに、水の流れ方向に対して分岐管2bが所定の角度Rで曲折して形成される実質的な曲管である。
【0024】
分岐管2bは、バルジ加工等によりストレート管2aの側面に形成された管であり、後述するガイド13c及びリブ21等により、実質的にストレート管2aに対して所定の角度Rで曲折する流路を形成する。
【0025】
曲管2は、ストレート管2aの両端側に設けられた同一の軸心線C1上に位置して開口する一対の第1、第2開口部11、12と分岐管2bの端部に設けられ、軸心線C1に対して傾斜して設けられた第3開口部13と、を備えている。また、曲管2は、ストレート管2aの一部に、パドル式流量センサ3を固定可能な固定部14を有する。
【0026】
このような曲管2は、軸心線C1が重力方向に沿って配置されるとともに、第1開口部11が第2開口部12よりも低位置となるように配置される。即ち、曲管2は、重力方向に沿って第1開口部11が下方に第2開口部12が上方に位置するように配置される。
【0027】
第1開口部11は、曲管2の一次側に設けられ、給水ポンプ51に接続される。第1開口部11は、給水ポンプ51に接続された配管と接続可能なフランジ部16が形成されている。また、第1開口部11は、その内部にチェック弁4を配置可能に形成されている。
【0028】
第2開口部12は、閉塞部材17により閉塞される。具体的には、第2開口部12は、その周囲に、閉塞部材17をボルト等で固定可能なフランジ部18が形成されている。なお、この第2開口部12は、閉塞部材17により常時閉塞されており、メンテナンス時等において、チェック弁4の着脱時に、開放される。
【0029】
第3開口部13は、その周囲にフランジ部19が形成されている。第3開口部13は、第1、第2開口部11,12を通る軸心線C1と交差するその軸心線C2が、軸心線C1に対して、軸心線C1の第2開口部12側から所定の角度Rで傾斜するように形成されている。ここで、所定の角度Rは、90°以上、できれば鈍角で形成されている。所定の角度Rは、例えば110°〜120°程度である。
【0030】
なお、第3開口部13の軸心線C2とは、曲管2のストレート管2aの内面に設けられた分岐管2bへと分岐する開口13aと第3開口部13の端部に位置する開口13bとの中心を結ぶ軸心線である。即ち、分岐管2bの流路である開口13a、13b間の略中心を示す。
【0031】
開口13aは、その下端にガイド13cを具備する。開口13aは、このガイド13cの上端が後述するチェック弁4の可動範囲と面位置又はそれよりも上方(二次側)に位置するようにストレート管2aの内面に開口する。即ち、水の流れが、少なくとも、チェック弁4の可動範囲の間は直線の流れとなるようにガイド13cを有する開口13aが設けられていればよい。
【0032】
また、第3開口部13は、軸心線C2の周囲に連続する円筒状の流路であって、整流を行う整流板21を有する。この整流板21は、例えば、ガイド13cと開口13bとを連続するリブ21である。
【0033】
このような曲管2は、第1開口部11から軸心線C1に沿って直線する流路と、開口13aから軸心線C1に対して所定の角度Rを有して曲折し、軸心線C2に沿って直進する流路との組合せにより、図2に示すように略所定の角度Rで鋭角を成すように曲折する流路を形成する。
【0034】
固定部14は、ストレート管2aの一部が突出し、パドル式流量センサ3の一部を曲管2内に挿入可能に固定する開口部14aを形成する。この固定部14は、固定したパドル式流量センサ3の少なくとも曲管2内に位置する部位が、ガイド13cで一部が閉塞された開口13aよりも一次側に位置するように曲管2の側面に設けられる。
【0035】
パドル式流量センサ3は、固定部14に固定される可動部材である。パドル式流量センサ3は、固定部14に固定される本体部23と、本体部23に設けられ、水の流れに沿って回動する可動部であるパドル24と、を備えている。本体部23は、パドル24の回動により流量を計測可能、且つ、計測した流量情報を制御部に信号線Sを介して送付可能に形成されている。
【0036】
パドル24は、水の流れがない場合に、例えば本体部23の一部に干渉することで、重力方向(軸心線C1)に対して直交する位置、即ち略水平方向に保持される。また、パドル24は、図1の二点鎖線で示すように、水の流れにより回動した際に、その先端が開口13aと略同一の位置まで回動する。
【0037】
チェック弁4は、第1開口部11内に設けられ、給水ポンプ51からの水の流路を形成するとともに、この水の流れの逆流を塞き止める可動部材である。具体的には、チェック弁4は、弁座31と、弁体(可動部)32と、支持部材33と、付勢部材34と、を備えている。
【0038】
弁座31は、その内部に流路を形成する孔部31aを有する。弁座31は、第1開口部11の内面に液密に設けられる。即ち、弁座31は、その外面と第1開口部11の内面との間が密閉され、水が流れないように形成されている。
【0039】
弁体32は、弁座31と離接可能に形成されている。弁体32は、弁座31に当接することで、孔部31aを閉塞する。また、弁体32は、支持部材33に挿通される案内軸32aを備えている。弁体32は、この案内軸32aに案内されて軸心線C1に沿って移動する。弁体32は、給水ポンプ51により圧送された水の流れ及び付勢部材34の付勢により可動する。
【0040】
支持部材33は、弁体32を支持するとともに、その移動を規制し、且つ、案内可能に形成されている。具体的には、支持部材33は、弁体32が水の流れに沿って移動する際に、弁体32が軸心線C1に沿って移動するように案内軸32aを案内する。また、支持部材33は、弁体32が所定の距離移動後、弁体32と接触することで、弁体32を係止させ、その移動を規制する。
【0041】
付勢部材34は、例えばコイルバネ等であって、水の流れがない場合に、弁体42を弁座31へ付勢するように、弁体32と支持部材33との間に配置される。なお、付勢部材34は、水の流れがない場合に、弁体32を付勢して孔部31aを閉塞可能であって、且つ、給水ポンプ51から給水された際に、低い水圧で弁体32を移動可能な付勢力(バネ力)であればよい。
【0042】
このように構成された曲管ユニット1は、給水ポンプ51からの給水流量を検出するとともに、二次側に流すための流路を形成し、且つ、水の逆流を防止可能となる。以下、図1を用いて水の流れ及び曲管ユニット1の機能を具体的に説明する。なお、図1において、水の流れを矢印Fにより示すとともに、曲管ユニット1内の水の流れによる動作を一部二点鎖線で示す。
【0043】
先ず、給水装置50のモータ52が停止時においては、曲管ユニット1内には水の流れがない。このため、チェック弁4は、付勢部材34により弁体32が弁座31に当接し、所謂閉状態となり、水の流れ及び逆流を防止する。
【0044】
また、パドル式流量センサ3は、パドル24が水平方向に保持され、水の流れがない旨の情報が制御部53に信号線Sを介して送信される。なお、給水装置50(制御部53)に電源が供給されていない場合には、パドル式流量センサ3の情報は送信されない。
【0045】
次に、モータ52が駆動され、給水ポンプ51により水が圧送されると、第1開口部11から水が流入し、この水の流れFにより、弁体32が付勢部材34に抗って開状態となる。具体的には、弁体32は、支持部材33により案内されて軸心線C1に沿って上方に所定距離移動する。なお、弁体32の移動を図1中において案内軸32aのみ二点鎖線で示すように、弁体32は、案内軸32aが開口13aの下端又は同一高さとなる位置まで移動する。これにより、弁座31の孔部31aが曲管2内部と連通し、水の流路を形成する。
【0046】
チェック弁4が開状態となることで、給水ポンプ51から圧送された水は、水の流れFに示すように、第1開口部11から孔部31a、ストレート管2a及び分岐管2bを介して第3開口部13から曲管2の二次側へと流れる。このとき、水の流れFにより、パドル24が二点鎖線で示すように開口13aと略同一の高さ位置まで回動することで、パドル式流量センサ3は流量を計測する。パドル式流量センサ3は、この計測した流量の情報を、信号線Sを介して制御部53に送信する。なお、この受信した流量情報から、制御部53は、モータ52の駆動を制御する。
【0047】
また、このような水の流れFは、第1開口部11から流入した水が軸心線C1に沿って流れ、開口13aにおいて水の流れが曲折し、軸心線C2に沿って流れ、第3開口部13から吐出されることとなる。即ち、水の流れFは、開口13aまでは軸心線C1に沿った略直線的な流れとなる。
【0048】
このように構成された曲管ユニット1によれば、開口13aの下端をパドル式流量センサ3及びチェック弁4の可動範囲と同一又はそれよりも高い位置(二次側)に配置するために、開口13aの下端にガイド13cを設ける。これにより、パドル24は、開口13aの下端(ガイド13cの上端)と略同一位置までのみ回動し、弁体32は、図1に2点鎖線で示すように、案内軸32aが開口13aの下端となる位置までのみ移動する。
【0049】
パドル24及び弁体32は、直線的な水の流れにより軸心線C1に沿った方向に移動することとなり、安定したパドル24の回動及び弁体32の移動が行われる。換言すると、パドル24及び弁体32は、予定する直線的な流れが加わるだけであり、流れ方向が軸心線C1に沿った方向と異なる方向による負荷が加わることがない。
【0050】
このため、パドル24及び弁体32に加わる負荷を低減し、破損等を防止し、パドル式流量センサ3及びチェック弁4の寿命を向上させることが可能となる。また、パドル式流量センサ3及びチェック弁4の必要な強度を低減させることが可能となり、結果、パドル式流量センサ3及びチェック弁4の小型化が可能となる。これにより、曲管ユニット1の信頼性の向上及び小型化が可能となる。
【0051】
また、流路を形成するストレート管2a及び分岐管2bは、軸心線C1に対して、軸心線C1の第2開口部12側から90°以上で軸心線C2が傾斜するように構成することで、第3開口部13が第1開口部11に近接することとなる。
【0052】
換言すると、第3開口部13は、開口13aよりも低位置となる。このため、開口13aが第1開口部11と距離が必要となっても、第3開口部13は、極力低位置とすることが可能となる。これにより、第1開口部11及び第3開口部13の距離を短くすることができ、結果、曲管の長さを極力短くすることができる。このため、曲管ユニット1の大型化を防止することが可能となる。
【0053】
さらに、第3開口部13内に、リブ21を設ける構成としたため、曲折した分岐管2b内の流れを整流することが可能となる。
【0054】
上述したように本実施の形態に係る曲管ユニット1によれば、開口13aにガイド13cを設け、可動部材であるパドル式流量センサ3及びチェック弁4の可動範囲以上の高さで曲折する流路を形成する曲管2を用いることで、パドル24及び弁体32に加わる負荷を低減することが可能となる。これにより、曲管ユニット1の長寿命化が可能となり、高い信頼性を得ることができる。
【0055】
また、流路を形成する曲部の角度を90°以上とすることで、第1開口部11及び第3開口部13の距離を短くし、且つ、パドル式流量センサ3及びチェック弁4の負荷を低減させることで、曲管ユニット1を小型とすることが可能となる。さらに、整流板としてリブ21を設けることで、流路の曲部の整流が可能となり、損失を低減することが可能となる。
【0056】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではない。例えば、上述した例では、チェック弁4の可動範囲内にその一部が位置する開口13aの下方の一部(下端)をガイド13cを設けて閉塞し、このガイド13cにより、開口13aが実質的にチェック弁4の可動範囲と面位置又は上方とする構成をしたが、これに限定されない。例えば、水の流路が曲折する中途部に位置する開口13aは、ストレート管2aの、少なくともチェック弁4の弁体32の可動範囲以上の高さ位置に設ける構成とし、ガイド13cを有さない構成としてもよい。
【0057】
また、例えば、上述した曲管ユニット1では、曲管2の曲部の所定の角度Rを90°以上としたが、これに限定されない。少なくとも、上述した曲管ユニット1では、開口13aの位置をチェック弁4の可動範囲以上の高さ位置となるようにストレート管2aに設ければ、例えば、曲部の所定の角度Rを90°以下としても良い。これにより、第1開口部11及び第3開口部13間の距離は長くなり、曲管ユニット1の小型化とすることはできないが、開口13aの位置は、チェック弁4の可動範囲以上の高さであるため、パドル式流量センサ3及びチェック弁4の負荷を低減することはできる。この他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
【符号の説明】
【0058】
1…曲管ユニット、2…曲管、2a…ストレート管、2b…分岐管、3…パドル式流量センサ、4…チェック弁、11…第1開口部、12…第2開口部、13…第3開口部、13a、13b…開口、14…固定部、14a…開口部、16…フランジ部、17…閉塞部材、18…フランジ部、19…フランジ部、21…リブ、23…本体部、24…パドル、31…弁座、31a…孔部、32…弁体、32a…案内軸、33…支持部材、34…付勢部材、42…弁体、50…給水装置、51…給水ポンプ、52…モータ、53…制御部、60…供給源、C1、C2…軸心線、F…水の流れ、S…信号線。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
その中途部で曲折する圧送された水の流路を形成する曲管ユニットにおいて、
直線の水の流れを形成するとともに、前記中途部で曲折する流路を形成する曲管と、
前記曲管の内部であって、且つ、前記中途部の一次側に設けられ、前記圧送された水により可動する可動部を有する可動部材と、を備え、
前記可動部の可動範囲は、前記中途部の一次側に位置することを特徴とする曲管ユニット。
【請求項2】
前記可動部材は、
前記曲管、且つ、前記中途部の一次側に設けられ、前記曲管に固定され、流路を形成する孔部を有する弁座と、前記弁座に当接し、前記孔部を閉塞可能、且つ、前記圧送された水により前記弁座から離間する弁体と、前記弁座に向って前記弁体を付勢する付勢部材と、前記弁体を支持し、且つ、前記弁体の可動範囲を規制する支持部材と、を具備し、前記弁体の可動範囲が前記曲管の前記中途部の端部と同一又は前記中途部の端部よりも一次側に配置されるチェック弁と、
前記曲管、且つ、前記中途部の一次側に設けられ、前記圧送された水により回動するパドルを有し、前記パドルが前記中途部の端部と同一又は前記中途部の端部よりも一次側に配置される、前記パドルの回動により前記圧送された水の流量を検出するパドル式流量センサと、の少なくとも一方である
ことを特徴とする請求項1に記載の曲管ユニット。
【請求項3】
前記曲管は、
同一軸心線上に2つの開口部を有するストレート管と、
前記ストレート管の側面に設けられ、前記曲折する流路を形成する分岐管と、
前記ストレート管の一方の開口部を閉塞する閉塞部材と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の曲管ユニット。
【請求項4】
前記分岐管は、
前記ストレート管の前記2つの開口部の中心と通る軸心線と、前記ストレート管と前記分岐管との分岐の開口と前記分岐部の開口部とを通る軸心線との角度が、前記軸心線の、前記分岐の開口から前記閉塞する開口部から90度以上で形成されていることを特徴とする請求項3に記載の曲管ユニット。
【請求項5】
前記分岐管は、前記ストレート管が重力方向に沿って配置されることを特徴とする請求項4に記載の曲管ユニット。
【請求項6】
前記曲管の前記中途部には、流れを整流する整流板が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の曲管ユニット。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−52354(P2012−52354A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−196005(P2010−196005)
【出願日】平成22年9月1日(2010.9.1)
【出願人】(000148209)株式会社川本製作所 (161)
【Fターム(参考)】