説明

有機エレクトロルミネセント光源

エレクトロルミネセント光源であって、基板(1)と、この基板(1)に設けられ、陽極(3)としての少なくとも1つの電極,少なくとも半透明で基板と反対側に設けられた陰極(4)としての少なくとも1つの電極,これらの間に設けられた少なくとも1つの有機エレクトロルミネセント層(2),を有する、少なくとも基板と反対側で光(10)を放射するための層構造と、層構造の周辺に閉じた容積空間(6)を形成し、層構造に対して実質的に化学的に不活性で且つ粒子を含む誘電性流体(11)で満たされた少なくとも半透明な密閉装置(5)と、を備え、粒子は、光を散乱するために非吸収性の材料からなり、粒子の密度は、この粒子が誘電性流体内で浮遊状態となるように設定されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光散乱による改良された光出力を行う密閉された有機エレクトロルミネセント光源に関する。
【背景技術】
【0002】
光を放射するための有機エレクトロルミネセント層(EL層)を有する、多数の薄膜(層構造)を含むエレクトロルミネセント光源(EL光源)が知られている。特に有機層は、例えば水分のような大気状態に敏感に反応するので、EL光源は機構的に密閉され、層構造と密閉装置との間の空間は化学的に不活性な物質で満たされている。通常、ボトムエミッタ(透明基板を通して放射)とトップエミッタ(透明密閉装置を通して放射)とに区別される。トップエミッタの場合、基板は不透明でよい。エレクトロルミネセント光源の一つの問題は、EL光源からの光の出力の際の損失による、EL層で発生した光の20−30%程度の低い発光効率である。
【0003】
欧州特許第1406474号公報には、基板と透明電極との間に配置された、薄膜プロセスによりEL光源の層構造に設けられた追加的な散乱層によって光出力が改良されたエレクトロルミネセント光源が記載されている。この散乱層は、散乱される光の波長と同程度の直径を有する粒子が散乱中心として埋設されたマトリックスからなる。EL光源の層構造から散乱層への良好な光入力のため、基材は、少なくとも1.55の屈折率(通常の有機EL層の屈折率、すなわち1.7の少なくとも90%に相当)を有しているべきである。散乱層は、塗布技術、例えばスピンコート法、又は印刷技術により、EL光源の層構造に設けられる。追加的な層プロセスは、手間が掛かり、したがって、製造コストが上昇する。さらに、そのような層は、それらの層特性、例えば粗度や接着特性によって、それが設けられた層構造の特性を乱してはならない。トップエミッタでは、光学的に厚い媒体から光学的に薄い媒体へ遷移する際の出力損失の問題が、現実的に二度発生する(層構造→密閉装置の内側→密閉装置の外側)。このことは、対応する複数の散乱層に対するさらなる製造原価増を引き起こすだろう。
【0004】
したがって、本発明の目的は、追加的な層プロセスがなく、安価で、出力損失が低減されたトップエミッタ型のエレクトロルミネセント光源を提供することにある。
【発明の開示】
【0005】
この目的は、基板と、この基板に設けられ、陽極としての少なくとも1つの電極,少なくとも半透明で基板と反対側に設けられた陰極としての少なくとも1つの電極,これらの間に設けられた少なくとも1つの有機エレクトロルミネセント層,を有する、少なくとも基板と反対側で光を放射するための層構造と、層構造の周辺に閉じた容積空間を形成し、層構造に対して実質的に化学的に不活性で且つ粒子を含む誘電性流体で満たされた少なくとも半透明な密閉装置と、を備え、粒子は、光を散乱するために非吸収性の材料からなり、粒子の密度は、この粒子が誘電性流体内で浮遊状態となるように設定されている、エレクトロルミネセント光源によって達成される。全反射のために密閉装置からEL光源の周囲に出力することができない光の一部は、粒子の光散乱によって、誘電性流体内で密閉装置の方向に偏向され、少なくとも部分的に出力される。したがって、散乱粒子を有する誘電性流体は、エレクトロルミネセント光源からの光出射の安価な改良を意味する。なぜなら、光を散乱させる追加的な層をエレクトロルミネセント光源に設ける必要がなく、エレクトロルミネセント光源を誘電性流体で満たす前に、光散乱粒子を誘電性流体に容易に加えることができるからである。さらに、非吸収性の材料の粒子は、粒子での吸収による光損失を抑制する。
【0006】
好ましくは、粒子が、少なくとも1つの誘電性流体の密度よりも大きい密度を有する第1の材料と、少なくとも1つの誘電性流体の密度よりも小さな密度を有する第2の材料からなる。これにより、例えば特に有利な散乱特性を有する材料であるが、小さい又は大きい密度のため、それ自体では誘電性流体内での浮遊状態を見込めない材料を使用することができる。第1の材料の密度に応じて選択された密度を有する第2の材料により、粒子全体の密度を、粒子が誘電性流体内で浮遊状態となるようにすることができる。
【0007】
粒子の製造のため、特に好ましくは、第1及び第2の材料は有機材料である。さらにより好ましくは、光を散乱するために、粒子の第1の材料が粒子の第2の材料によって囲まれている。これにより、粒子の光散乱特性は、粒子の密度と独立して調節することができる。
【0008】
光を散乱するため、好ましくは、粒子が10nmと2000nmの間の直径を有し、及び/又は、粒子が誘電性流体内で5%と60%の間の容積比率を有し、及び/又は、誘電性流体の屈折率と粒子の屈折率の差の大きさが0.1よりも大きい。
【0009】
光の散乱のため、特に好ましくは、粒子の屈折率が、1.5よりも大きく、好ましくは2.0よりも大きい。
【0010】
さらに好ましくは、誘電性流体内の粒子の直径、屈折率及び容積比率が、粒子を含む誘電性流体の屈折率が1.4よりも大きく、また好ましくはEL層構造の屈折率と等しくなるように選択されている。EL層構造から誘電性流体への出力損失は、これにより回避することができ、密閉装置からの出力損失は、誘電性流体内の粒子での密閉装置の表面の方向への選択的な光散乱により、大幅に減少させることができる。
【0011】
本発明のこれらの特徴及び他の特徴は、以下に記載された実施形態から明らかであり、もしくは以下に記載された実施形態を参照することにより明らかとなるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1は、光学的に密な媒体(屈折率>1)から空気(n=1)への光の出力効率を示す。在来の透明基板及び/又は密閉装置、例えばPMMA又はガラスは、1.5と2.0の間の屈折率を有している。曲線から分かるように、これらの材料を用いると、出力効率を向上させるための追加的な手段がない場合は、対応する出力効率は26%以下である。出力効率を向上させるため、基板上に設けられた追加的な光散乱層が知られているが、これには、EL光源の製造の際に、追加的な層プロセスが必要となる。
【0013】
図2は、いわゆるトップエミッタとしての、すなわち光10の放射が少なくとも半透明な密閉装置5を通して起こる本発明によるエレクトロルミネセント光源の側面図を示している。さらに、この放射方向のため、基板1は透明でなくてもよい。基板1に設けられているエレクトロルミネセント光源の層構造は、典型的には厚さ約100nmのエレクトロルミネセント層2(例えば、ドープされたトリス−(8−ヒドロキシキノラト)アルミニウム)を含む有機薄膜スタックを有しており、エレクトロルミネセント層2が、2層の電極3,4(例えば、図1に示すような陽極(アノード)3及び陰極(カソード)4)間に配置されている。トップエミッタで放射方向に設けられている電極(ここでは陰極4)は、少なくとも半透明である。インジウムスズ酸化物(ITO)が、従来、透明導電材料として用いられる。約100nmの厚さを有する金属層、例えばアルミニウムが、導電材料として、従来不透明な陽極3に用いられている。それにもかかわらず、光を上方向及び下方向に同時に放射する構成も可能である。この構成では、陽極3及び基板1は、双方が少なくとも半透明な材料からなる。有機ルミネセント層2と陽極3の間には、通常、正孔輸送層としてのさらなる有機層、典型的には厚さ約50nmのα−NPD(N,N´−ジ(ナフサレン−2−yl)−N,N´−ジフェニルベンジジン)がある。陰極4と有機ルミネセント層2の間には、従来、低作動機能を有する材料(例えばリチウム,セシウム又はバリウム)の電子注入層(薄膜)9があり、これはルミネセント層への電子の良好な注入に重要である。また、層構造は、原則として、基板に逆の順に設けることができる。エレクトロルミネセント光源の他の実施形態では、さらに追加的な層、例えば、光の出射を改良するためにマイクロキャビティ層を層構造に追加してもよい。層構造は、大気状態、特に水分に非常に敏感に反応するので、エレクトロルミネセント構造は、密閉装置を備えている。トップエミッタでは少なくとも半透明な密閉装置5が、例えば接着接合部7によって層構造に連結され、これにより、閉じた容積空間6が層構造と密閉装置5の間に形成されている。従来、密閉装置5と層構造との距離は、数十μmから数百μmの範囲にある。ここに示した密閉装置5は、単なる1つの可能な実施形態である。また、他の実施形態では、密閉装置を異なるように構成することができる。例えば、水分/水の量を低減するために、容積空間6内にゲッターを追加的に配置してもよい。密閉装置内に配置された層構造を電気的に駆動するため、導体トラック8,3は容積空間6外から給電される。層構造を保護するため、容積空間6は、層構造に対して実質的に化学的に不活性な誘電性流体11で満たされており、誘電性流体は、本発明により、EL層によって放射された光を散乱するための、浮遊状態にある非吸収性の粒子12を含んでいる。適切な誘電性流体は、例えば密度1.88g/cm3,屈折率1.29を有する3MのFC−43、又は、密度1.89g/cm3から1.92g/cm3,屈折率1.30を有するソルベイ社のフォンブリン(登録商標)のようなフッ素化誘電性流体を含む。誘電性流体の密度と5%未満の差異の密度を有する粒子は、流体内で浮遊状態にあり、これにより、粒子を含んでいる誘電性流体の空間的及び時間的に独立した散乱作用を可能にする。
【0014】
エレクトロルミネセント光源の層構造、特に有機EL層は1.6と1.9の間の屈折率を有し、粒子なしの誘電性流体の屈折率は1.30である。容積空間6内に不活性ガス(n=1.0)を有するトップエミッタと比較すると、容積空間6内の光学的に薄い媒体(=誘電性流体)が不活性ガスよりも大きな屈折率を有しているので、ここで出力が改良される。n=1.3の誘電性流体により、引き続く密閉装置→外部空気(n=1.0)への遷移の際に全反射が起こる角度よりも大きな角度で時々密閉装置への入射光が、密閉装置に入力する。したがって、密閉装置から外部空気への光の遷移の際の全反射のため、出力損失が起こる。これらの損失は、密閉装置により反射された光を、散乱(又は多重散乱)により密閉装置の方向に戻すように散乱させる誘電性流体内の粒子によって最小化することができる。粒子を有する誘電性流体の屈折率がEL光源の層構造の屈折率と等しいか又はそれよりも大きければ、最小の出力損失が得られる。この好ましい実施形態では、層構造と誘電性流体との間の接合部における出力損失が排除され、外部空気、又は密閉装置との接合部における出力損失が粒子の散乱効果によって最小化される。誘電性流体の屈折率は、誘電性流体内の粒子の容積比率と粒子の屈折率に応じて、2桁ナノメータ程度の直径を有する粒子によって変わり得る。
【0015】
光を散乱する、特に非吸収性の粒子は、適切な反射性材料又は反射面、及び/又は、誘電性流体の屈折率と少なくとも0.1だけ相違する屈折率を有する適当な材料からなる。光を散乱するのに特に適した粒子材料は、例えばベリリウム(密度1.85g/cm3)又はマグネシウム(密度1.74g/cm3)のような金属、合金、非焼結SiN(密度1.82g/cm3)のような酸化又は窒化材料、又はセラミックを含む。異なる密度を有する少なくとも2つの材料からなる粒子は、互いに適切な容積比で誘電性流体の密度と等しい密度を有する粒子を形成し、誘電性流体と大幅に異なる密度を有する光学的に適した第1及び第2の材料を使用することを可能にする。適切な材料は、プラスチック、例えばPMMA(密度1.20g/cm3)に埋め込まれた、例えばアルミニウム(密度2.70g/cm3)のような金属、Al23(密度3.97g/cm3)又はTiO2(密度4.26g/cm3)のような金属酸化物、及び、SiO2(密度2.50g/cm3)のような非金属酸化物を含む。
【0016】
例えば密度1.88g/cm3を有するPMMAとTiO2からなる粒子は、それ故に、22.2%のTiO2と77.8%のPMMAからなる。PMMAは1.49の屈折率を有し、3MのFC−43(1.29)及びソルベイ社のフォンブリン(登録商標)(1.30)のような誘電性流体の屈折率よりも大幅に大きい屈折率を有している。特に2.5−2.7の高い屈折率を有するTiO2との組合せで、PMMAとTiO2の粒子は、1.5より大きい屈折率を有する。ほんの少量のTiO2断片をPMMAに加えると、粒子12の屈折率は、PMMAとTiO2の屈折率を量比率に応じて重み付けした屈折率に一致する。密度を調節するためにPMMAを他の適当な材料に置き換えると、粒子12は他の屈折率値も可能となる。対応する粒子12の構造は、図3に示されており、第1の材料121の断片は第2の材料122に埋設され、したがって第2の材料に囲まれている。このように、粒子の散乱特性は、所与の密度に調節するために必要な材料比と独立して設定することができる。図3に示されるような粒子12の形状は、単なる一例を構成している。粒子12は、他の非球状であってもよい。同じことが第2の材料122に埋設された第1の材料121に適用される。図3に示した粒子以外に、本発明は、第2の材料122が第1の材料121に埋設された粒子にも適応する。
【0017】
図4は、本発明により誘電性流体11で満たされた密閉装置5を示している。密閉装置が層構造に固定される前、密閉装置5は、誘電性流体11で満たすように、密閉装置の未来の内面(層構造と共に未来の容積空間6を区画する密閉装置の側面)を上方に向けた横置き状態にされる。この状況では、粒子12を含有する誘電性流体11で密閉装置5を満たすことは容易である。密閉装置が充填される前、粒子12は誘電性流体11に加えられ、適当な混合処理、例えば容器内で流体をかくはん及び/又は回転することにより、誘電性流体内に均一に分布される。粒子の散乱能力、及び層構造,誘電性流体,密閉装置の間の屈折率比に応じて、誘電性流体に対する粒子12の容積比率は、最適な光出力に対して5%と60%の間になる。粒子12の直径は、10nmと2000nmの間であることが好ましい。密閉装置5は、例えば注入又はスプレーにより誘電性流体で満たすことができる。エレクトロルミネセント光源の将来の空間配置と独立した光の散乱のためには、容積空間6を誘電性流体でほとんど完全に満たすことが必要である。密閉装置5が充填された後、図2に示されたエレクトロルミネセント光源を完成させるために、基板に設けられた層構造は、横置き状態に保持されたままの密閉装置に連結される。
【0018】
また、他の実施形態では、密閉装置は、閉鎖可能な開口を備えていてもよい。そのような実施形態では、未充填状態の密閉装置を、層構造に連結し、そして、粒子を含む誘電性流体を開口を通して導入する。容積空間6が完全に満たされると、開口を適当な手段、例えば開口を塞ぐように接着されたシリコン又はシールで閉鎖する。
【0019】
密閉装置又はエレクトロルミネセント光源を、乾燥大気中又は真空中で充填するのが好ましい。
【0020】
所与のサイズの粒子は、相応する開始材料、特に合金を適切にすりつぶし、引き続いてろ過することにより生成することができる。第1の材料121と第2の材料122の小粒子は、粉末状の第1の材料121を、適切な溶媒によって溶解した第2の材料122、例えばPMMAに加えることにより、製造することができる。例えばアニソール,クロロベンゼン,塩化メチレン又は酢酸を溶媒として使用することができる。この溶液をノズルを通して吹き飛ばし、これにより、溶媒が溶滴形態に形成された粒子から蒸発し、残された粒子12を回収する。その結果、第2の材料122、例えばPMMAで覆われた第1の材料121の断片が得られる。第1の材料121と第2の材料122の容積比は、プラスチック溶液の濃度と粉末状材料の量、並びに粉末状粒子のサイズによって調節することができる。結果としての粒子12のサイズは、ノズルと吹き出し処理によって決定される。また、第2の材料を溶解する代わりに、第1の材料121の粉末を、第2の材料122の融液に加えてもよい。融液は、均一化され、ノズルから吹き出され、これにより、溶滴形態の粒子が形成され、これが回収され、必要に応じて冷却される。その結果、同様に、第2の材料122、例えばPMMAで覆われた第1の材料121が得られる。
【0021】
図面と詳細な説明を参照して説明した実施形態は、エレクトロルミネセント光源の単なる例示であり、特許請求の範囲をこれらの例に限定するように理解すべきではない。また、特許請求の範囲の保護範囲が同様に及ぶ他の実施形態が、当業者であれば可能であろう。従属項の番号は、請求項の他の組合せが本発明の有利な実施形態を表さないことを意味するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】光学的に密な材料から空気への遷移時における光出力効率を示す図である。
【図2】本発明によるトップエミッション型のエレクトロルミネセント光源を示す図である。
【図3】複数の材料を含む本発明による粒子の構造を示す図である。
【図4】本発明による光散乱粒子を有する誘電性流体で満たされた密閉装置を示す図である。
【符号の説明】
【0023】
1 基板
2 エレクトロルミネセント層
3 電極(陽極)
4 電極(陰極)
5 密閉装置
6 容積空間
7 接着接合部
10 光
11 誘電性流体
12 粒子
121 第1の材料
122 第2の材料

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレクトロルミネセント光源であって、
基板と、
この基板に設けられ、陽極としての少なくとも1つの電極,少なくとも半透明で前記基板と反対側に設けられた陰極としての少なくとも1つの電極,これらの間に設けられた少なくとも1つの有機エレクトロルミネセント層,を有する、少なくとも前記基板と反対側で光を放射するための層構造と、
前記層構造の周辺に閉じた容積空間を形成し、前記層構造に対して実質的に化学的に不活性で且つ粒子を含む誘電性流体で満たされた少なくとも半透明な密閉装置と、を備え、
前記粒子は、光を散乱するために非吸収性の材料からなり、前記粒子の密度は、この粒子が前記誘電性流体内で浮遊状態となるように設定されていることを特徴とするエレクトロルミネセント光源。
【請求項2】
粒子が、少なくとも1つの前記誘電性流体の密度よりも大きい密度を有する第1の材料と、少なくとも1つの前記誘電性流体の密度よりも小さな密度を有する第2の材料からなることを特徴とする請求項1に記載のエレクトロルミネセント光源。
【請求項3】
前記第1及び第2の材料は有機材料であることを特徴とする請求項2に記載のエレクトロルミネセント光源。
【請求項4】
前記粒子の第1の材料は、前記粒子の第2の材料で囲まれていることを特徴とする請求項3に記載のエレクトロルミネセント光源。
【請求項5】
前記粒子は、10nmと2000nmの間の直径を有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のエレクトロルミネセント光源。
【請求項6】
前記粒子は、前記誘電性流体内で5%と60%の間の容積比率を有することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のエレクトロルミネセント光源。
【請求項7】
前記誘電性流体の屈折率と前記粒子の屈折率の差の大きさが、0.1よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載のエレクトロルミネセント光源。
【請求項8】
前記粒子の屈折率が、1.5よりも大きく、好ましくは2.0よりも大きいことを特徴とする請求項7に記載のエレクトロルミネセント光源。
【請求項9】
前記誘電性流体内の前記粒子の直径、屈折率及び容積比率は、前記粒子を含む誘電性流体の屈折率が1.4よりも大きく、また好ましくは前記EL層構造の屈折率と等しくなるように選択されていることを特徴とする請求項8に記載のエレクトロルミネセント光源。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2008−523546(P2008−523546A)
【公表日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−543987(P2007−543987)
【出願日】平成17年12月1日(2005.12.1)
【国際出願番号】PCT/IB2005/053998
【国際公開番号】WO2006/061744
【国際公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】