説明

有機銀錯体化合物を含む抗菌性組成物、これを用いた抗菌処理方法、及び抗菌成形品

本発明は、経済的で、洗濯や洗浄、摩擦などにより、銀粒子の処理された製品から銀粒子が離れることなく固く結合され、耐久性及び抗菌効果が向上するだけではなく、溶解性及び安定性に優れ、多様な製品に適用できる銀錯体化合物を含有した抗菌性組成物、前記銀錯体化合物を含有した抗菌性組成物を用いた抗菌処理方法、及び抗菌処理された抗菌成形品に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、銀錯体化合物を含むことを特徴とする、抗菌性組成物、これを用いた抗菌処理方法、及び抗菌成形品に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、銀(Ag)は、細菌の体外で細胞膜における電子伝達体系を撹乱し、約650菌の細菌を死滅させる抗菌効果を有していると知られているため、耐性菌を生成する恐れがない。なお、一般有機系抗菌剤に比べ、人体に対する毒性がないため、銀を利用した抗菌剤及びこれを利用した抗菌製品に活用されている。
【0003】
抗菌製品は、経済的に豊かになり、生活の質が向上するにつれて、消費者の健康で快適な生活に対する欲求が大きくなり、その需要が日々増加しており、最近は、抗菌加工が、衣類、寝具類、インテリア製品を始めとして、抗菌フィルター、医療用繊維製品などの多様な繊維に適用され、壁紙、床、食器、洗濯機などにまで活用されており、その活用範囲がだんだん広がっている。
【0004】
大韓民国特許公開公報第2004−0003451号には、0.3〜20nmの銀コロイド粒子が0.5〜50ppmの濃度で分散された抗菌剤について記載しており、大韓民国特許公開公報第2005−0075905号には、20〜70nm大きさの銀粒子を海島型複合繊維の島成分に分散して化学的溶出後、繊維表面に銀粒子を存在させて抗菌機能性の複合繊維を提供する方法について記載されている。なお、日本特開2002−293705号では、銀コロイド粒子及びカチオン性界面活性剤を担持した無機質吸着剤からなる銀系抗菌剤を記載している。
【0005】
大韓民国特許公開公報第2005−0121149号では、釉薬にナノシルバー抗菌剤を添加して施釉するか、施釉された陶磁器製品面の上にナノシルバー抗菌剤をスプレーした後焼成して、抗菌陶磁器製品を製造する方法について記載されている。
【0006】
しかしながら、前記従来技術における銀抗菌剤は、多様な製品に汎用できないいくつかの問題点を有している。
【0007】
第一に、銀粒子を抗菌製品に適用することが難しい。例えば、銀粒子を繊維表面に固着させる場合、洗濯、摩擦などにより、銀粒子が繊維上に固く結合されず、ほとんどが繊維から離れてしまい、抗菌効果が低下するという点である。前記短所を補完するために接着剤や樹脂を使用する場合、接着剤などの内部に銀粒子が存在するため、銀の抗菌効果を発揮できない。
【0008】
第二に、ナノ大きさの銀粒子が高価である。銀の殺菌力は、ナノ大きさ以下でその機能が発揮されるが、ナノ大きさの銀粒子の値段が非常に高価であるため、商用化するには経済性が劣るという問題がある。
【0009】
第三に、銀粒子を分散させた銀コロイド抗菌剤は、銀粒子を溶媒に均一に分散させるための分散工程を経なければならないが、前記分散工程を経ることにより、製品の製造コストが高くなるばかりか、製品安定性が低下するという短所がある。
【特許文献1】大韓民国特許公開公報第2004−0003451号
【特許文献2】大韓民国特許公開公報第2005−0075905号
【特許文献3】特開2002−293705号
【特許文献4】大韓民国特許公開公報第2005−0121149号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記のような問題点を解決するための本発明の目的は、経済的で、洗濯や洗浄、摩擦などにより、銀粒子の処理された製品から銀粒子が離れることなく固く結合され、耐久性及び抗菌効果が向上するだけではなく、溶解性及び安定性に優れ、多様な製品に適用できる銀錯体化合物を含有した抗菌性組成物を提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、前記銀錯体化合物を含有した抗菌性組成物を用いた抗菌処理方法を提供することにある。
【0012】
本発明のまた他の目的は、前記銀錯体化合物を含有した抗菌性組成物を用いた抗菌処理方法により抗菌処理された抗菌成形品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の目的を達成するために、本発明は、下記化学式1の銀化合物と、下記化学式2〜4から選ばれるアンモニウムカルバメートまたはアンモニウムカーボネート系化合物とを反応させて得られる銀錯体化合物を含有することを特徴とする抗菌性組成物。
[化1]
Ag
【化2】

【化3】

【化4】

(式中、Xは、酸素、硫黄、ハロゲン、シアノ、シアネート、カーボネート、ニトレート、ニトライト、サルフェート、ホスフェート、チオシアネート、クロレート、パークロレート、テトラフロロボレート、アセチルアセトネート、カルボキシレート、及びこれらの誘導体から選ばれる置換基であり、
nは、1〜4の整数であり、
〜Rは、互いに独立して、水素、C1〜C30の脂肪族や脂環族アルキル基またはアリルやこれらの混合であるアラルキル(aralkyl)基、官能基が置換されたアルキル及びアリル基、ヘテロ環化合物と高分子化合物、及びこれらの誘導体から選択される置換基である。)
【0014】
上記の化学式1において、nは1〜4の整数であり、
Xは、酸素、硫黄、ハロゲン、シアノ、シアネート、カーボネート、ニトレート、ニトライト、サルフェート、ホスフェート、チオシアネート、クロレート、パークロレート、テトラフロロボレート、アセチルアセトネート、カルボキシレート、及びこれらの誘導体から選ばれる置換基であって、具体的に例えば、酸化銀、チオシアネート化銀、シアン化銀、シアネート化銀、炭酸銀、硝酸銀、亜硝酸銀、硫酸銀、燐酸銀、過塩素酸化銀、四フッ素ボレート化銀、アセチルアセトネート化銀、酢酸銀、乳酸銀、シュウ酸銀、及びこれらの誘導体などが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではなく、本発明では、酸化銀や炭酸銀を使用することが、反応性や後処理面でさらに好ましい。
【0015】
なお、化学式2〜4において、R、R、R、R、R及びRは、互いに同一または異なっており、これらはそれぞれ水素、炭素数1〜30個の脂肪族や脂環族アルキル基またはアリルやこれらの混合であるアラルキル(aralkyl)基、官能基が置換されたアルキル及びアリル基、ヘテロ環化合物と高分子化合物、及びこれらの誘導体から選択される置換基が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。具体的に例えば、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、アミル、ヘキシル、エチルヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、ノニル、デシル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、ドコデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、アリル、ヒドロキシ、メトキシ、ヒドロキシエチル、メトキシエチル、2-ヒドロキシプロピル、メトキシプロピル、シアノエチル、エトキシ、ブトキシ、ヘキシルオキシ、メトキシエトキシエチル、メトキシエトキシエトキシエチル、ヘキサメチレンイミン、モルホリン、ピペリジン、ピペラジン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンジアミン、ピロール、イミダゾール、ピリジン、カルボキシメチル、トリメトキシシリルプロピル、トリエトキシシリルプロピル、フェニル、メトキシフェニル、シアノフェニル、フェノキシ、トリル、ベンジル及びその誘導体、そしてポリアリルアミンやポリエチレンアミンのような高分子化合物及びこれらの誘導体から選択されるが、特にこれらに限定されるものではない。化合物として具体的に例えば、アンモニウムカルバメート(ammonium carbamate)、アンモニウムカーボネート(ammonium carbonate)、アンモニウムバイカーボネート(ammonium bicarbonate)、エチルアンモニウムエチルカルバメート、イソプロピルアンモニウムイソプロピルカルバメート、n−ブチルアンモニウムn−ブチルカルバメート、イソブチルアンモニウムイソブチルカルバメート、t−ブチルアンモニウムt−ブチルカルバメート、2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルヘキシルカルバメート、オクタデシルアンモニウムオクタデシルカルバメート、2―メトキシエチルアンモニウム2−メトキシエチルカルバメート、2−シアノエチルアンモニウム2−シアノエチルカルバメート、ジブチルアンモニウムジブチルカルバメート、ジオクタデシルアンモニウムジオクタデシルカルバメート、メチルデシルアンモニウムメチルデシルカルバメート、ヘキサメチレンイミンアンモニウムヘキサメチレンイミンカルバメート、モルホリニウムモルホリンカルバメート、ピリジニウムエチルヘキシルカルバメート、トリエチレンジアミニウムイソプロピルバイカルバメート、ベンジルアンモニウムベンジルカルバメート、トリエトキシシリルプロピルアンモニウムトリエトキシシリルプロピルカルバメート、エチルアンモニウムエチルカーボネート、イソプロピルアンモニウムイソプロピルカーボネート、イソプロピルアンモニウムバイカーボネート、n−ブチルアンモニウムn−ブチルカーボネート、イソブチルアンモニウムイソブチルカーボネート、t−ブチルアンモニウムt−ブチルカーボネート、t−ブチルアンモニウムバイカーボネート、2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルヘキシルカーボネート、2−エチルヘキシルアンモニウムバイカーボネート、2−メトキシエチルアンモニウム2−メトキシエチルカーボネート、2−メトキシエチルアンモニウムバイカーボネート、2−シアノエチルアンモニウム2−シアノエチルカーボネート、2−シアノエチルアンモニウムバイカーボネート、オクタデシルアンモニウムオクタデシルカーボネート、ジブチルアンモニウムジブチルカーボネート、ジオクタデシルアンモニウムジオクタデシルカーボネート、ジオクタデシルアンモニウムバイカーボネート、メチルデシルアンモニウムメチルデシルカーボネート、ヘキサメチレンイミンアンモニウムヘキサメチレンイミンカーボネート、モルホリンアンモニウムモルホリンカーボネート、ベンジルアンモニウムベンジルカーボネート、トリエトキシシリルプロピルアンモニウムトリエトキシシリルプロピルカーボネート、ピリジニウムバイカーボネート、トリエチレンジアミニウムイソプロピルカーボネート、トリエチレンジアミニウムバイカーボネート、及びこれらの誘導体から選択される1種または2種以上の混合物である。
【0016】
一方、上記のアンモニウムカルバメートまたはアンモニウムカーボネート系化合物の種類及び製造方法は、特に制限する必要はない。例えば、米国特許第4,542,214号(1985.9.17)では、第1アミン、第2アミン、第3アミンまたは少なくとも一つ以上のこれらの混合物と二酸化炭素からアンモニウムカルバメート系化合物を製造することができると記述しており、前記アミン1モル当たり水0.5モルをさらに添加すると、アンモニウムカーボネート系化合物が得られ、水1モル以上を添加する場合は、アンモニウムバイカーボネート系化合物が得られる。この際、常圧または加圧状態で、特別な溶媒無しに直接製造するか、溶媒を使用する場合、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールのようなアルコール類、エチレングリコール、グリセリンのようなグリコール類、エチルアセテート、ブチルアセテート、カルビトールアセテートのようなアセテート類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオクサンのようなエーテル類、メチルエチルケトン、アセトンのようなケトン類、ヘキサン、ヘプタンのような炭化水素系、ベンゼン、トルエンのような芳香族、そしてクロロホルムやメチレンクロライド、カーボンテトラクロライドのようなハロゲン置換溶媒、またはこれらの混合溶媒などが挙げられ、二酸化炭素は、気相状態でバブリング(bubbling)するか、固相ドライアイスを使用することができ、超臨界(supercritical)状態でも反応できる。本発明で使用されるアンモニウムカルバメートまたはアンモニウムカーボネート誘導体の製造には、前記の方法の他にも、最終物質の構造が同じであれば、公知のいかなる方法を使用してもよい。即ち、製造のための溶媒、反応温度、濃度または触媒などを特に制限する必要はなく、製造収率にも影響しない。
【0017】
このように製造されたアンモニウムカルバメートまたはアンモニウムカーボネート系化合物と銀化合物とを反応させて有機銀錯体化合物を製造することができる。例えば、化学式1に示したような、少なくとも一つ以上の銀化合物と、化学式2〜4に示したような、少なくとも一つ以上のアンモニウムカルバメートまたはアンモニウムカーボネート誘導体及びこれらの混合物を、窒素雰囲気の常圧または加圧状態で、溶媒無しに直接反応させるか、溶媒を使用する場合は、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールのようなアルコール類、エチレングリコール、グリセリンのようなグリコール類、エチルアセテート、ブチルアセテート、カルビトールアセテートのようなアセテート類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオクサンのようなエーテル類、メチルエチルケトン、アセトンのようなケトン類、ヘキサン、ヘプタンのような炭化水素系、ベンゼン、トルエンのような芳香族、そしてクロロホルムやメチレンクロライド、カーボンテトラクロライドのようなハロゲン置換溶媒、またはこれらの混合溶媒などを使用することができる。
【0018】
本発明で使用される銀錯体化合物の製造には、前記の方法の他に、化学式1の銀化合物と一つ以上のアミン化合物とが混合された溶液を製造した後、二酸化炭素を反応させて、銀錯体化合物を製造することもできる。上記のように、窒素雰囲気の常圧または加圧状態で、溶媒無しに直接反応させるか、溶媒を使用して反応させることができる。しかしながら、最終物質の構造が同じであれば、公知のいかなる方法を使用してもよい。即ち、製造のための溶媒、反応温度、濃度または触媒の使用有無などを特に制限する必要はなく、製造収率にも影響しない。
【0019】
本発明による銀錯体化合物は、本願発明者らにより出願された大韓民国特許出願第2006−0011083号にその製造方法が記載されており、下記化学式5の構造を有している。
[化5]
Ag[A]
(式中、Aは、化学式2〜4の化合物であり、mは、0.5〜1.5である。)
【0020】
本発明による銀錯体化合物を含む抗菌性組成物は、前記銀錯体化合物が水やアルコール類の溶媒またはこれらの混合溶媒によく溶けて、塗布やプリンティング工程に容易に適用可能であり、保管などの安定性においても非常に安定した溶液を形成する。前記溶媒は、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、グリセリン、エチルアセテート、ブチルアセテート、カルビトールアセテート、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオクサン、メチルエチルケトン、アセトン、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、クロロホルム、メチレンクロライド、カーボンテトラクロライド、またはこれらの混合溶媒から選択される1種または2種以上の混合物であることを特徴とするが、前記銀錯体化合物と溶媒の比率に特に制限はない。即ち、抗菌の目的や被抗菌媒体の種類によってその範囲を異ならせるが、通常、銀錯体化合物の濃度が1ppm〜1000ppmの範囲であることが好ましく、3〜100ppmの範囲がより好ましい。
【0021】
本発明による抗菌性組成物は、上記のように安定性及び溶解性に優れ、スピンコーティング、ロールコーティング、スプレーコーティング、ディップコーティング、フローコーティング、ドクターブレード法、ディスペンシング、インクジェットプリンティング、オフセットプリンティング、スクリーンプリンティング、パッドプリンティング、グラビアプリンティング、フレキソプリンティング、またはリソプリンティングから選択される方法により塗布するか、パッディング法などにより多様な製品に抗菌処理が可能である。
【0022】
繊維の場合は、前記抗菌性組成物をパッティング法やスプレー法により抗菌処理するか、プラスチックや壁紙などの紙、床などにコーティングして薄膜を形成するか、直接プリンティングして抗菌処理をするか、または各製品の製造過程で抗菌処理をすることもできる。
【0023】
前記抗菌性組成物を繊維、壁紙、食器などの多様な製品に適用して抗菌処理することができる。
【0024】
繊維の場合は、前記抗菌性組成物をパッディング法またはスプレーにより繊維表面または内部に吸着させて固定するか、繊維の製造段階で繊維の材料となる原糸に直接抗菌処理することができる。特に、合成繊維の製造過程で抗菌性組成物をアクリルやナイロン重合体に混入紡糸し、抗菌性組成物を繊維原糸の内部に含有させることができる。
【0025】
なお、通常織布や紙から構成された背面紙の表面に特定の模様をスクリーン印刷または銅板やグラビア印刷して製造する壁紙の場合は、印刷時に使用されるインク組成物に前記抗菌性組成物を添加して印刷するか、製造の完了された壁紙の一面に抗菌性組成物を塗布することにより抗菌処理することができる。さらに、壁紙の主材料である織布や紙の製造段階で抗菌性組成物を添加し、抗菌処理された織布または紙を製造することもできる。
【0026】
また、食器などの陶磁器製品の場合は、釉薬に前記抗菌性組成物を添加するか、陶磁器製品を製造した後、抗菌性組成物をスプレー塗布して、抗菌処理することもできる。
【0027】
本発明による抗菌性組成物を、多様な製品の製造過程中または製品の完成後に添加するか塗布することにより、製品の抗菌処理が可能になって、抗菌処理工程の順序や抗菌処理方法は、製品の種類によって異ならせることができる。
【0028】
前記抗菌処理された製品は、酸化処理、還元処理、熱処理、赤外線、紫外線、電子線、またはレーザー処理工程を経て、特に熱処理工程を経ることにより、優れた耐久性及び抗菌性を有する成形品に製造できる。前記熱処理は、被抗菌媒体の物性変化を最小化するために、60〜300℃の温度範囲、好ましくは、80〜150℃の温度範囲でなされる。
【0029】
以下、実施例を通じて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲がこれらの実施例に限定されるものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
(実施例1)
攪拌機付き50mlシュレンク(Schlenk)フラスコにイソプロピルアンモニウムバイカーボネート2.97g(24.51mmol)を10mlのメタノールに溶解した後、酸化銀1.0g(4.31mmol)を添加した。前記反応溶液は、黒い懸濁液(slurry)から、反応が進行されるにつれてだんだん透明な色に変わることが観察され、2時間が経った後、完全に無色透明な溶液に変わって、錯化合物が生成されたことが分かった。この溶液を0.45ミクロンのメンブレインフィルター(membrane filter)を使用して濾過し、反応しなかった酸化銀粒子を除去し、真空下で溶媒を全部除去すると、銀含量が銀錯体化合物に対して39.8重量%である白色固体の銀錯体化合物2.41g(収率:60.7%)が得られた。前記錯体化合物1.26gに、総量が500gになるように蒸留水を入れて溶かし、1000ppmの銀が含有された抗菌性組成物を製造した。
【0031】
(実施例2)
前記実施例1で製造した、1000ppmの銀が含有された抗菌性組成物3gに、総量が1000gになるように蒸留水を加え、3ppmの銀が含有された抗菌性組成物を製造した。
【0032】
(実施例3)
前記実施例1で製造した、1000ppmの銀が含有された抗菌性組成物5gに、総量が1000gになるように蒸留水を加え、5ppmの銀が含有された抗菌性組成物を製造した。
【0033】
(実施例4)
前記実施例1で製造した、1000ppmの銀が含有された抗菌性組成物10gに、総量が1000gになるように蒸留水を加え、10ppmの銀が含有された抗菌性組成物を製造した。
【0034】
(実施例5)
前記実施例1で製造した、1000ppmの銀が含有された抗菌性組成物30gに、総量が1000gになるように蒸留水を加え、30ppmの銀が含有された抗菌性組成物を製造した。
【0035】
(実施例6)
前記実施例1で製造した、1000ppmの銀が含有された抗菌性組成物100gに、総量が1000gになるように蒸留水を加え、100ppmの銀が含有された抗菌性組成物を製造した。
【0036】
(実施例7)
攪拌機付き250mlシュレンク(Schlenk)フラスコに、粘性のある液体の2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルヘキシルカルバメート32.5g(107.5mmol)を100mlのメタノールに溶解した後、酸化銀10.0g(43.1mmol)を添加し、常温で反応させた。反応が進行されるにつれて、初期の黒い懸濁液(slurry)からだんだん色が薄くなって色が濃くなって観察された、2時間が経った後は、完全に無色透明な溶液に変わって、錯化合物が生成されたことが分かった。この溶液を0.45ミクロンのメンブレインフィルター(membrane filter)を使用して濾過し、反応しなかった酸化銀粒子を除去し、真空下で溶媒を全部除去して、銀含量が銀錯体化合物に対して21.9重量%である白色固体の銀錯体化合物42.0g(収率:98.8%)が得られた。前記錯体化合物4.57gに、総量が1000gになるようにエタノールを入れて溶かし、1000ppmの銀が含有された抗菌性組成物を製造した。
【0037】
(実施例8)
前記実施例7で製造した、1000ppmの銀が含有された抗菌性組成物10gに、総量が1000gになるようにエタノールを加え、10ppmの銀が含有された抗菌性組成物を製造した。
【0038】
(実施例9)
前記実施例7で製造した、1000ppmの銀が含有された抗菌性組成物30gに、総量が1000gになるようにエタノールを加え、30ppmの銀が含有された抗菌性組成物を製造した。
【0039】
(実施例10)
攪拌機付き50mlシュレンク(Schlenk)フラスコに、粘性のある液体の2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルヘキシルカルバメート32.7g(108mmol)を50mlのメタノールに溶解した後、炭酸銀10.0g(3.60mmol)を添加した。前記反応溶液は、黄色懸濁液(slurry)から、反応が進行するにつれてだんだん透明に変わって、5時間後には、完全に透明な溶液が形成され、錯化合物が成功的に生成されたことを確認した。この溶液を0.45ミクロンのメンブレインフィルター(membrane filter)を使用して濾過し、反応しなかった炭酸銀粒子を除去し、真空下で溶媒を全部除去して、銀含量が銀錯体化合物に対して16.5重量%である白色固体の銀錯体化合物41.4g(収率:96.9%)が得られた。前記錯体化合物6.06gに、総量が1000gになるように、蒸留水とエタノールが重量比7:3の比率で製造された溶液を入れて溶かし、1000ppmの銀が含有された抗菌性組成物を製造した。
【0040】
(実施例11)
前記実施例10で製造した、1000ppmの銀が含有された抗菌性組成物10gに、総量が1000gになるように、蒸留水とエタノールが重量比7:3の比率で製造された溶液を加え、10ppmの銀が含有された抗菌性組成物を製造した。
【0041】
(実施例12)
前記実施例10で製造した、1000ppmの銀が含有された抗菌性組成物30gに、総量が1000gになるように、蒸留水とエタノールが重量比7:3の比率で製造された溶液を加え、30ppmの銀が含有された抗菌性組成物を製造した。
【0042】
(実験例1)
前記実施例2〜6で製造された抗菌性組成物をそれぞれ綿織物にパッディング処理した後、140℃で10分間熱処理して試験試料を準備し、準備したそれぞれの試験試料と対照試料に、黄色ブドウ状球菌(Staphylococcus aureus; ATCC 6538)を1.3×10個/mlで接種した後、KS K 0693:2001(韓国における抗菌布の標準試験方法)に基づく方法により静菌減少率を測定し、その結果を表1に示した。なお、前記の菌株が培養された状態を図1に示した。
【0043】
【表1】

【0044】
前記菌株が培養された状態を示す図1において、図1aは、対照試料に菌株が培養された状態を、図1b〜1fは、それぞれ実施例2〜実施例6で製造された銀錯体化合物を処理した綿織物の試験試料に菌株が培養された状態を示している。
【0045】
表1及び図1から、実施例2〜6で製造された銀錯体化合物を処理した綿織物の場合、静菌減少率99.9%の高い抗菌性を有することを確認することができた。
【0046】
(実験例2)
前記実施例8及び9で製造された抗菌性組成物をそれぞれ綿織物にパッディング処理した後、110℃で10分間熱処理して試験試料を準備し、準備されたそれぞれの試験試料と対照試料に、肺炎菌(Klebsiella pneumoniae; ATCC 4352)を1.3×10個/mlで接種した後、KS K 0693:2001に基づく方法により静菌減少率を測定し、その結果を表2に示した。なお、前記の菌株が培養された状態を図2に示した。
【0047】
【表2】

【0048】
前記菌株が培養された状態を示す図2において、図2aは、対照試料に菌株が培養された状態を、図2b及び2cは、それぞれ実施例8及び実施例9で製造された銀錯体化合物を処理した綿織物の試験試料に菌株が培養された状態を示している。
【0049】
表2及び図2から、実施例8及び9で製造された銀錯体化合物を処理した綿織物の場合、静菌減少率99.9%の高い抗菌性を有することを確認することができた。
【0050】
(実験例3)
前記実施例11及び12で製造された抗菌性組成物をそれぞれ綿織物にパッディング処理した後、120℃で10分間熱処理して試験試料を準備し、準備されたそれぞれの試験試料と対照試料に、大腸菌(Escherichia coli; ATCC 25922)を1.3×10個/mlで接種した後、KS K 0693:2001に基づく方法により静菌減少率を測定し、その結果を表3に示した。なお、前記の菌株が培養された状態を図3に示した。
【0051】
【表3】

【0052】
前記菌株が培養された状態を示す図3において、図3aは、対照試料に菌株が培養された状態を、図3b及び3cは、それぞれ実施例11及び実施例12で製造された銀錯体化合物を処理した綿織物の試験試料に菌株が培養された状態を示している。
【0053】
表3及び図3から、実施例11及び12で製造された銀錯体化合物を処理した綿織物の場合、静菌減少率99.9%の高い抗菌性を有することを確認することができた。
【0054】
(実験例4)
前記実施例5で製造された抗菌性組成物を綿織物にパッディング処理した後、140℃で10分間熱処理して試験試料を準備し、これを連続2回、連続4回、連続6回、及び連続10回洗濯した各試験試料に、黄色ブドウ状球菌(Staphylococcus aureus; ATCC 6538)を1.3×10個/mlで接種した後、KS K 0693:2001に基づく方法により静菌減少率を測定し、その結果を表4に示した。なお、前記の菌株が培養された状態を図4に示した。
【0055】
【表4】

【0056】
前記菌株が培養された状態を示す図4において、図4a〜4dは、前記実施例5で製造された銀錯体化合物が含有された抗菌性組成物を処理した綿織物を連続2回、4回、6回及び10回洗濯した格試験試料に菌株が培養された状態を示している。
【0057】
表4及び図4から、前記実施例5で製造された銀錯体化合物が含有された抗菌性組成物を処理した綿織物を数回洗濯した場合、静菌減少率99.9%の高い抗菌性を有することを確認することができた。これは、図5のTEM写真に示されたように、銀粒子が綿織物の繊維表面だけではなく、繊維内に吸着されて固定されているからである。
【0058】
(実験例5)
前記実施例4で製造された抗菌性組成物をPET不織布にパッディング処理した後、110℃で10分間熱処理して試験試料を準備し、準備した試験試料と対照試料に、黄色ブドウ状球菌(Staphylococcus aureus; ATCC 6538)を1.2×10個/mlで接種した後、KS K 0693:2001に基づく方法により静菌減少率を測定し、その結果を表5に示した。なお、前記の菌株が培養された状態を図6に示した。
【0059】
【表5】

【0060】
前記菌株が培養された状態を示す図6において、図6aは、対照試料に菌株が培養された状態を、図6bは、実施例4で製造の銀錯体化合物を含有した抗菌性組成物で処理したPET不織布の試験試料に菌株が培養された状態を示している。
【0061】
表5及び図6から、実施例4で製造の銀錯体化合物を含有した抗菌性組成物を処理したPET不織布の場合、静菌減少率99.2%の高い抗菌性を有することを確認することができた。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明による銀錯体化合物を含有した抗菌性組成物は、経済的で、且つ洗濯や洗浄、摩擦などにより銀粒子が離れることなく固く結合され、製品の耐久性及び抗菌効果を向上させるだけではなく、溶解性及び安定性に優れ、多様な製品に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】実験例1の菌株が培養された状態を示す写真((a)対照試料、(b)実施例2、(c)実施例3、(d)実施例4、(e)実施例5、(f)実施例6)である。
【図2】実験例2の菌株が培養された状態を示す写真((a)対照試料、(b)実施例8、(c)実施例9)である。
【図3】実験例3の菌株が培養された状態を示す写真((a)対照試料、(b)実施例11、(c)実施例12)である。
【図4】実験例4の洗濯回数によって菌株が培養された状態を示す写真((a)連続2回、(b)連続4回、(c)連続6回、(d)連続10回)である。
【図5】実験例4で抗菌加工処理された綿織物のTEM写真である。
【図6】実験例5の菌株が培養された状態を示す写真((a)対照試料、(b)実施例4)である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式1の一つ以上の銀化合物と、下記化学式2〜4から選ばれる1種または2種以上のアンモニウムカルバメートまたはアンモニウムカーボネート系化合物とを反応させて得られる銀錯体化合物を含有することを特徴とする抗菌性組成物。
[化1]
Ag
【化2】

【化3】

【化4】

(式中、Xは、酸素、硫黄、ハロゲン、シアノ、シアネート、カーボネート、ニトレート、ニトライト、サルフェート、ホスフェート、チオシアネート、クロレート、パークロレート、テトラフロロボレート、アセチルアセトネート、カルボキシレート、及びこれらの誘導体から選ばれる置換基であり、
nは、1〜4の整数であり、
〜Rは、互いに独立して、水素、C1〜C30の脂肪族や脂環族アルキル基またはアリルやこれらの混合であるアラルキル(aralkyl)基、官能基が置換されたアルキル及びアリル基、ヘテロ環化合物と高分子化合物、及びこれらの誘導体から選択される置換基であって、R〜Rの全てが水素であることはない。)
【請求項2】
銀錯体化合物は、下記化学式5であることを特徴とする、請求項1に記載の抗菌性組成物。
[化5]
Ag[A]
(式中、Aは、化学式2〜4の化合物であり、mは、0.5〜1.5である。)
【請求項3】
〜Rは、互いに独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、アミル、ヘキシル、エチルヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、ノニル、デシル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、ドコデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、アリル、ヒドロキシ、メトキシ、メトキシエチル、メトキシプロピル、シアノエチル、エトキシ、ブトキシ、ヘキシルオキシ、メトキシエトキシエチル、メトキシエトキシエトキシエチル、ヘキサメチレンイミン、モルホリン、ピペリジン、ピペラジン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンジアミン、ピロール、イミダゾール、ピリジン、カルボキシメチル、トリメトキシシリルプロピル、トリエトキシシリルプロピル、フェニル、メトキシフェニル、シアノフェニル、フェノキシ、トリル、ベンジル、ポリアリルアミン、ポリエチレンアミン、及びこれらの誘導体から選ばれたものであり、R〜Rの全てが水素であることはないことを特徴とする、請求項1に記載の抗菌性組成物。
【請求項4】
前記銀化合物は、酸化銀、チオシアネート化銀、シアン化銀、シアネート化銀、炭酸銀、硝酸銀、亜硝酸銀、硫酸銀、燐酸銀、過塩素酸化銀、四フッ素ボレート化銀、アセチルアセトネート化銀、酢酸銀、乳酸銀、シュウ酸銀、及びこれらの誘導体から選ばれる1種または2種以上の混合物であることを特徴とする、請求項1に記載の抗菌性組成物。
【請求項5】
前記アンモニウムカルバメート系またはアンモニウムカーボネート系化合物は、エチルアンモニウムエチルカルバメート、イソプロピルアンモニウムイソプロピルカルバメート、n−ブチルアンモニウムn−ブチルカルバメート、イソブチルアンモニウムイソブチルカルバメート、t−ブチルアンモニウムt−ブチルカルバメート、2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルヘキシルカルバメート、オクタデシルアンモニウムオクタデシルカルバメート、2―メトキシエチルアンモニウム2−メトキシエチルカルバメート、2−シアノエチルアンモニウム2−シアノエチルカルバメート、ジブチルアンモニウムジブチルカルバメート、ジオクタデシルアンモニウムジオクタデシルカルバメート、メチルデシルアンモニウムメチルデシルカルバメート、ヘキサメチレンイミンアンモニウムヘキサメチレンイミンカルバメート、モルホリニウムモルホリンカルバメート、ピリジニウムエチルヘキシルカルバメート、トリエチレンジアミニウムイソプロピルバイカルバメート、ベンジルアンモニウムベンジルカルバメート、トリエトキシシリルプロピルアンモニウムトリエトキシシリルプロピルカルバメート、エチルアンモニウムエチルカーボネート、イソプロピルアンモニウムイソプロピルカーボネート、イソプロピルアンモニウムバイカーボネート、n−ブチルアンモニウムn−ブチルカーボネート、イソブチルアンモニウムイソブチルカーボネート、t−ブチルアンモニウムt−ブチルカーボネート、t−ブチルアンモニウムバイカーボネート、2−エチルヘキシルアンモニウム2−エチルヘキシルカーボネート、2−エチルヘキシルアンモニウムバイカーボネート、2−メトキシエチルアンモニウム2−メトキシエチルカーボネート、2−メトキシエチルアンモニウムバイカーボネート、2−シアノエチルアンモニウム2−シアノエチルカーボネート、2−シアノエチルアンモニウムバイカーボネート、オクタデシルアンモニウムオクタデシルカーボネート、ジブチルアンモニウムジブチルカーボネート、ジオクタデシルアンモニウムジオクタデシルカーボネート、ジオクタデシルアンモニウムバイカーボネート、メチルデシルアンモニウムメチルデシルカーボネート、ヘキサメチレンイミンアンモニウムヘキサメチレンイミンカーボネート、モルホリンアンモニウムモルホリンカーボネート、ベンジルアンモニウムベンジルカーボネート、トリエトキシシリルプロピルアンモニウムトリエトキシシリルプロピルカーボネート、ピリジニウムバイカーボネート、トリエチレンジアミニウムイソプロピルカーボネート、トリエチレンジアミニウムバイカーボネート、及びこれらの誘導体から選択される1種または2種以上の混合物であることを特徴とする、請求項1に記載の抗菌性組成物。
【請求項6】
溶媒をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の抗菌性組成物。
【請求項7】
前記溶媒は、水、アルコール、グリコール、アセテート、エーテル、ケトン、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素系溶媒から選択される1種または2種以上の混合物であることを特徴とする、請求項6に記載の抗菌性組成物。
【請求項8】
前記溶媒は、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、グリセリン、エチルアセテート、ブチルアセテート、カルビトールアセテート、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオクサン、メチルエチルケトン、アセトン、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、クロロホルム、メチレンクロライド、カーボンテトラクロライド、またはこれらの混合溶媒から選択される1種または2種以上の混合物であることを特徴とする、請求項7に記載の抗菌性組成物。
【請求項9】
前記銀錯体化合物が1ppm〜1000ppmの濃度で含有されていることを特徴とする、請求項1に記載の抗菌性組成物。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれかに記載の抗菌性組成物を、スピンコーティング、ロールコーティング、スプレーコーティング、ディップコーティング、フローコーティング、ドクターブレード法、ディスペンシング、インクジェットプリンティング、オフセットプリンティング、スクリーンプリンティング、パッドプリンティング、グラビアプリンティング、フレキソプリンティング、またはリソプリンティングから選択される方法により塗布することを特徴とする抗菌処理方法。
【請求項11】
前記塗布後、酸化処理、還元処理、熱処理、赤外線、紫外線、電子線、またはレーザー処理することを特徴とする、請求項10に記載の抗菌処理方法。
【請求項12】
前記熱処理は、60〜300℃の温度範囲でなされることを特徴とする、請求項11に記載の抗菌処理方法。
【請求項13】
請求項1〜9のいずれかに記載の抗菌性組成物により抗菌処理された抗菌成形品。
【請求項14】
請求項10の方法により抗菌処理された抗菌成形品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2009−530270(P2009−530270A)
【公表日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−500293(P2009−500293)
【出願日】平成19年3月14日(2007.3.14)
【国際出願番号】PCT/KR2007/001255
【国際公開番号】WO2007/105912
【国際公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【出願人】(505335441)インクテック カンパニー リミテッド (19)
【Fターム(参考)】