説明

有機EL素子

【課題】耐光性を向上させ外光による色度変化を抑制可能な有機EL素子を提供する。
【解決手段】少なくとも発光層5b,4cを含む有機層5を透光性の第一電極2と第二電極6との間に積層形成してなる有機EL素子であって、有機層5のうち第一電極2と発光層5b,5cとの間に形成される層5aに有機層5の劣化を生じさせる特定の波長の光を吸収する光吸収剤5gが含有されてなることを特徴とする。また、光吸収剤5gは少なくとも350〜390nmの波長の光を吸収する。また、光吸収剤5gが含有される層5aは、正孔輸送性材料5fからなり、そのガラス転移温度が100℃以上である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子に関し、特に有機EL素子の耐光性に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、有機材料によって形成される自発光素子である有機EL素子は、例えば、陽極となるITO(Indium Tin Oxide)等からなる第一電極と、少なくとも発光層を有する有機層と、陰極となるアルミニウム(Al)等からなる非透光性の第二電極と、を順次積層してなるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
かかる有機EL素子は、第一電極から正孔を注入し、また、第二電極から電子を注入して正孔及び電子が前記発光層にて再結合することによって光を発するものである。有機EL素子は自己発光のため視認性に優れ、また、完全固体素子であるため耐衝撃性に優れ、さらに低温環境下での応答性に優れているため、表示の瞬間判読が必要な車両用計器などの車載表示装置に採用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭59−194393号公報
【特許文献2】特開2002−184572号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
有機EL素子は、特に車載表示装置等に用いられると主に外光に含まれる紫外線等によって有機層を構成する有機材料に劣化が生じ、発光色の変化が起こることがあり、特に2色の混色によって白色の発光色を得る有機EL素子では有機材料の劣化に伴い電子及び正孔の注入効率が変化することで色度変化が顕著に現れるという問題点があった。
【0006】
これに対し有機EL素子の耐光性を向上させる方法として、特許文献2に開示されるように透明基板上に紫外線吸収層を形成してその上に陽極、有機層及び陰極を形成する方法が知られている。しかしながら、かかる方法は、陽極のパターニング工程において紫外線吸収層に水分を含むことや紫外線吸収層が剥がれるという問題点があり、有機EL素子に十分な耐光性を得る方法には更なる改善の余地があった。
【0007】
そこで本発明は、この問題に鑑みなされたものであり、耐光性を向上させ外光による色度変化を抑制可能な有機EL素子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前記課題を解決するために、少なくとも発光層を含む有機層を透光性の第一電極と第二電極との間に積層形成してなる有機EL素子であって、前記有機層のうち前記第一電極と前記発光層との間に形成される層に前記有機層の劣化を生じさせる特定の波長の光を吸収する光吸収剤が含有されてなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、有機EL素子に関し、耐光性を向上させ紫外線を含む外光による色度変化を抑制可能となるものである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明が適用された有機ELパネルを示す図。
【図2】同上の有機層を示す拡大断面図。
【図3】本発明の実施例及び比較例の試験結果を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、ドットマトリクス型の有機ELパネルに本発明を適用した実施形態を添付の図面に基づいて説明する。
【0012】
図1において、有機ELパネルは、支持基板1と、陽極となる第一電極2と、絶縁膜3と、隔壁部4と、有機層5と、陰極となる第二電極6と、封止部材7とから主に構成されている。
【0013】
支持基板1は、長方形形状からなる透光性のガラス基板である。
【0014】
第一電極2は、例えばITO(Indium Tin Oxide)等の透光性の導電材料をスパッタリングあるいは蒸着法等の方法で支持基板1上に層状に形成し、例えばフォトリソグラフィー法にてストライプ状にパターニングしてなるものである。第一電極2は、図1(a)に示すように陽極配線部2a及び陽極部2bを有しており、陽極配線部2aは終端部に外部電源と電気的に接続するための陽極端子部2cを備える。また、第一電極2は、表面がUV/O処理やプラズマ処理等の表面処理を施されている。
【0015】
絶縁膜3は、ポリイミド系やフェノール系等の絶縁材料からなるものでフォトリソグラフィー法等の手段によって支持基板1上の非発光個所に所定の形状にて形成される。絶縁膜3は、第一電極2の各陽極部2bの間に形成されるとともに第一電極2と若干重なるように形成され、第一電極2と第二電極6との間を絶縁するものである。
【0016】
隔壁部4は、例えばフェノール系等の絶縁材料からなるものであり、フォトリソグラフィー法等の手段によって断面が例えば逆テーパー状に形成される。隔壁部4は第一電極2及び絶縁膜3上においては陽極部2bと略直角に交わるように形成され、また、支持基板1上の後述する陰極配線部に対応する個所においては図1(a)に示すように支持基板1の積層体形成面側から見て円弧状となるように形成される。
【0017】
有機層5は、第一電極2及び絶縁膜3上に形成されるものであり、図2に示すように、正孔注入輸送層5a,第一の発光層5b,第二の発光層5c,電子輸送層5d及び電子注入層5eを蒸着法等の手段によって順次積層形成してなり、膜厚60〜100nm程度の層状となるものである。
【0018】
正孔注入輸送層5aは、第一電極2から正孔を取り込み第一,第二の発光層5b,5cへ伝達する機能を有し、例えばアミン系化合物等の正孔移動度が高い正孔輸送性材料5fと例えばベンゾロリアゾール系の光吸収剤5gとを共蒸着法等の手段によって膜厚5〜20nm程度の層状に形成してなる。正孔輸送性材料5fは、ガラス転移温度が100℃以上(さらに好ましくは130℃以上)であり、正孔移動度は4×10−4cm/V・s程度であり、エネルギーギャップは3.1eV程度である。また、光吸収剤5gは、有機層5の各層を構成する有機材料の劣化に起因する波長の光を吸収するものであり、少なくとも350〜390nmの波長の光(紫外線)を吸収するものである。
【0019】
第一の発光層5bは、ホスト材料5hに発光性材料として第一のドーパント5iを蒸着法等の手段によってドーピングし、膜厚15〜20nm程度の層状に形成してなる。ホスト材料5hは、正孔及び電子の輸送が可能であり、正孔及び電子が輸送されて再結合することで発光を示す発光材料からなり、例えば3.3eV程度のエネルギーギャップを持つアントラセン誘導体またはスチリル誘導体等からなる。第一のドーパント5iは、電子と正孔との再結合に反応して発光する機能を有する蛍光ドーパントからなり、所定の発光色として例えば橙色の発光を示す。なお、第一のドーパント5iのドーピング量は濃度消光を起こさない程度となるように構成することが望ましく、第一の発光層5bにおける濃度が2〜20%となるように第一のドーパント5iが添加される。
【0020】
第二の発光層5cは、第一の発光層5bと同一のホスト材料5hに発光性材料として第一のドーパント5iとは発光色の異なる第二のドーパント5jを蒸着法等の手段によってドーピングし、膜厚20〜40nm程度の層状に形成してなる。第二のドーパント5jは、所定の発光色として例えば青色の発光を示す蛍光ドーパントからなる。なお、第二のドーパント5jのドーピング量は濃度消光を起こさない程度となるように構成することが望ましく、第二の発光層5cにおける濃度が2〜20%となるように第二のドーパント5jが添加される。
【0021】
電子輸送層5dは、電子を第一,第二の発光層5b,5cへ伝達する機能を有し、例えばキレート系化合物であるアルミキノリノール(Alq)等の電子輸送性材料を蒸着法等の手段によって膜厚8〜30nm程度の層状に形成してなる。
【0022】
電子注入層5eは、第二電極6から電子を注入する機能を有し、例えばフッ化リチウム(LiF)を蒸着法等の手段によって膜厚0.5nm程度の層状に形成してなる。
【0023】
第二電極6は、アルミニウム(Al)やマグネシウム銀(Mg:Ag)等の導電性材料を蒸着法等の手段によって膜厚50〜200nm程度の層状に形成してなるものであり、隔壁部4によってストライプ状に切断され、円弧状の陰極配線部6a及び第一電極2に略直角に交わる陰極部6bが形成される(図1(a)参照)。また、陰極配線部6aは接続配線部8に電気的に接続されている。接続配線部8aは、第一電極2とともに形成されるものであり、同一材料のITOからなるものである。また、接続配線部8は、終端部に前記外部電源と電気的に接続するための陰極端子部8aが形成されている。
【0024】
以上のように、支持基板1上に第一電極2と有機層5と第二電極6とを順次積層して有機EL素子を得る。前記各有機EL素子はマトリクス状に配置され、発光表示部を構成する各発光画素となる。
【0025】
封止部材7は、例えばガラス材料からなる成型ガラス或いは平板部材をサンドブラスト、切削及びエッチング等の適宜方法で凹形状に形成してなるものである。封止部材7は、例えば紫外線硬化性エポキシ樹脂からなる接着剤7aを介して支持基板1上に気密的に配設することで、封止部材7と支持基板1とで前記発光表示部を封止する。封止部材7は、第一電極2の陽極端子部2cおよび第二電極6に接続される陰極端子部8aが外部に露出するように支持基板1よりも若干小さめに構成されている。なお、封止部材7は平板状であってもよく、その場合封止部材7はスペーサーを介して支持基板1上に配設される。
【0026】
以上のように、有機EL素子からなる発光表示部を有するドットマトリクス型の有機ELパネルが得られる。この有機ELパネルは、第一電極2からの正孔と第二電極6からの電子とが第一,第二の発光層5b,5cにて再結合することによって橙色系発光と青色系発光を得て、これらの混色によって白色光を第一電極2側から出射するものである。また、有機ELパネルはストライプ状に形成された複数の陽極部2bと複数の陰極部6bのそれぞれ何れかを選択して定電流を印加し、選択された陽極部2bと陰極部6bの対向箇所に該当する発光画素を発光させる、いわゆるパッシブ駆動で発光駆動するものである。
【0027】
本実施形態における有機EL素子は、有機層5のうち第一電極2と第一の発光層5bとの間に形成される正孔注入輸送層5aに有機層5の劣化を生じさせる特定の波長の光を少なくとも吸収する光吸収剤5gが含有されてなることを特徴とする。
【0028】
上記の構成によれば、光吸収剤5gを第一電極2のパターニング工程後に形成される正孔注入輸送層5aに添加することにより、光吸収剤5gを含有する層に水分を含むことや層が剥がれるという問題点を解消することができ、耐光性を向上させ外光による色度変化を抑制することが可能となる。また、本願発明者は、鋭意検討の結果、紫外線を含む290〜420nmの範囲の波長の光に起因して有機材料の劣化が生じており、特に350〜390nmの範囲の波長の紫外線を光吸収剤5gで吸収することによって有機層5の劣化を抑制することができることを見いだした。したがって、光吸収剤5gは、有効吸収波長が290〜420nmの範囲であることが最も望ましいものの、現状適用し得る材料の特性を考慮すれば、有効吸収波長が少なくとも350〜390nmの範囲であれば十分な効果を奏することができる。また、光吸収剤5gが含有される正孔注入輸送層5aに用いられる正孔輸送性材料5fは、そのガラス転移温度が100℃以上であることが望ましい。これは、光吸収剤5gによって吸収された光が熱に変化するため、かかる構成においては耐熱性の高い材料を用いる必要があるためである。
【0029】
なお、本実施形態における第一の発光層5bは橙色の発光色を呈する第一ドーパント5iをドーピングするものであり、第二の発光層5cは青色の発光色を呈する第二のドーパント5jをドーピングするものであったが、本発明は発光層にドーピングされる各発光性材料が他の発光色を呈するものであってもよい。
【0030】
また、本実施形態は第一の発光層5bのホスト材料5hを単一材料としたが、本発明においてはホスト材料に複数の材料を用いる構成であってもよい。同様に、第二の発光層5cのホスト材料5hにおいても単一材料ではなく複数の材料を用いる構成であってもよい。
【0031】
また、本実施形態はドットマトリクス型の有機ELパネルであったが、本発明はセグメント型の有機ELパネルにも適用可能であり、アクティブ駆動にも適用可能である。
【0032】
また、本実施形態は正孔注入輸送層5aが単一層にて構成されるものであったが、本発明においては正孔注入層及び正孔輸送層を順次積層形成して正孔注入輸送層を複数層で構成するものであってもよい。かかる構成においては、光吸収剤5gは、正孔注入層及び正孔輸送層のいずれに含有されるものであってもよい。
【0033】
また、本実施形態は電子輸送層5dが単一層にて構成されるものであったが、本発明においては、複数の層で構成されるものであってもよい。
【0034】
以下、さらに実施例を上げ本発明の具体的な効果を説明する。図3は実施例1〜4及び比較例1〜4の構成及びサンシャインウェザー試験にて太陽光に近似した光を照射し、500時間経過した時点でピーク輝度32000cd/mで発光させたときの駆動電圧の上昇値と色度変化量を示している。
【実施例1】
【0035】
実施例1は、前述の実施形態で示した有機EL素子と同様の構成を有する有機EL素子を作製したものであり、光吸収剤5gとして有効吸収波長が330〜400nmの範囲であるジフェニルBジケトン誘導体をガラス転移温度が136℃である正孔輸送性材料5fと共蒸着して正孔注入輸送層5aを形成したものである。
【実施例2】
【0036】
実施例2は、光吸収剤5gとして有効吸収波長が350〜400nmの範囲であるベンゾトリアゾールをガラス転移温度が136℃である正孔輸送性材料5fと共蒸着して正孔注入輸送層5aを形成したほかは、実施例1と同様の構成を有する有機EL素子を作製したものである。
【実施例3】
【0037】
実施例3は、光吸収剤5gとして有効吸収波長が390nm以下(〜390nm)の範囲である二酸化チタン(TiO)をガラス転移温度が136℃である正孔輸送性材料5fと共蒸着して正孔注入輸送層5aを形成したほかは、実施例1と同様の構成を有する有機EL素子を作製したものである。
【実施例4】
【0038】
実施例4は、光吸収剤5gとして有効吸収波長が390nm以下(〜390nm)の範囲である酸化亜鉛(ZnO)をガラス転移温度が136℃である正孔輸送性材料5fと共蒸着して正孔注入輸送層5aを形成したほかは、実施例1と同様の構成を有する有機EL素子を作製したものである。
【0039】
(比較例1)
比較例1は、光吸収剤5gを正孔注入輸送層5aに含有させず、ガラス転移温度が136℃である正孔輸送性材料5fのみを蒸着して正孔注入輸送層5aを形成したほかは、実施例1と同様の構成を有する有機EL素子を作製したものである。
【0040】
(比較例2)
比較例2は、有効吸収波長が290〜330nmの範囲であるサリテル酸をガラス転移温度が136℃である正孔輸送性材料5fと共蒸着して正孔注入輸送層5aを形成したほかは、実施例1と同様の構成を有する有機EL素子を作製したものである。
【0041】
(比較例3)
比較例3は、有効吸収波長が270〜350nmの範囲であるシアノアクリレートをガラス転移温度が136℃である正孔輸送性材料5fと共蒸着して正孔注入輸送層5aを形成したほかは、実施例1と同様の構成を有する有機EL素子を作製したものである。
【0042】
(比較例4)
比較例4は、光吸収剤5gとして有効吸収波長が330〜400nmの範囲であるジフェニルBジケトン誘導体をガラス転移温度が96℃である他の正孔輸送性材料と共蒸着して正孔注入輸送層5aを形成したほかは、実施例1と同様の構成を有する有機EL素子を作製したものである。
【0043】
図3に示すように、正孔注入輸送層5aに光吸収剤5gを含有しない比較例1はサンシャインウェザー試験で500時間経過した時点での電圧上昇値が1.5Vであり、CIE色度座標における色度変化量がx値及びy値でそれぞれ0.03となっており、外光によって有機材料が劣化し、発光色度が変化するとともに駆動電圧も上昇していることがわかる。これに対し、実施例1〜4は、電圧上昇値が0.5ないし0.4Vであり、色度変化量がx値及びy値でそれぞれ0.01ないし0.008となっており、比較例1と比べて色度変化量を抑制し、また駆動電圧の上昇も抑制することが可能となっている。なお、色度変化量が0.01以下であれば色度の変化は視認されない程度となる。また、比較例2,3においては、電圧上昇値が0.9Vであり、色度変化量がx値及びy値でそれぞれ0.025となっており、比較例1よりも駆動電圧の上昇及び色度変化量は抑制されているものの効果としては不十分である。したがって、本発明における光吸収剤5gとしては少なくとも350〜390nmの波長の光を吸収することができる材料を用いることが望ましいことがわかる。また、比較例4においては、電圧上昇値が0.7であり、色度変化量がx値及びy値でそれぞれ0.015となっており、比較例1よりも駆動電圧の上昇及び色度変化量は抑制されているものの効果としては不十分である。これは光吸収剤5gに吸収された光が熱に変わることによって耐熱性の低い他の正孔輸送性材料が劣化したためであると推測される。これにより、本発明における正孔輸送性材料5fとしてはガラス転移温度が100℃以上である材料を用いることが望ましいことがわかる。以上の試験結果によっても本発明が十分な効果を奏することは明らかである。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、特に車載装置等に適用される高い耐光性が要求される有機EL素子に好適である。
【符号の説明】
【0045】
1 支持基板
2 第一電極
3 絶縁膜
5 有機層
5a 正孔注入輸送層
5b 第一の発光層
5c 第二の発光層
5d 電子輸送層
5e 電子注入層
5f 正孔輸送性材料
5g 光吸収剤
5h ホスト材料
5i 第一のドーパント
5j 第二のドーパント
6 第二電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも発光層を含む有機層を透光性の第一電極と第二電極との間に積層形成してなる有機EL素子であって、
前記有機層のうち前記第一電極と前記発光層との間に形成される層に前記有機層の劣化を生じさせる特定の波長の光を吸収する光吸収剤が含有されてなることを特徴とする有機EL素子。
【請求項2】
前記光吸収剤は少なくとも350〜390nmの波長の光を吸収することを特徴とする請求項1に記載の有機EL素子。
【請求項3】
前記光吸収剤が含有される層は、正孔輸送性材料からなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の有機EL素子。
【請求項4】
前記正孔輸送性材料は、そのガラス転移温度が100℃以上であることを特徴とする請求項3に記載の有機EL素子。
【請求項5】
白色の発光色を呈することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の有機EL素子。
【請求項6】
前記発光層として、発光色の異なる複数の発光層を積層形成してなることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の有機EL素子。
【請求項7】
前記各発光層は、発光色の異なる複数のドーパントをそれぞれ含有してなることを特徴とする請求項6に記載の有機EL素子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−151101(P2011−151101A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−9673(P2010−9673)
【出願日】平成22年1月20日(2010.1.20)
【出願人】(000231512)日本精機株式会社 (1,561)
【Fターム(参考)】