説明

木質を燃料とした多目的バーナー

【課題】 この地域では、農業と林業が多くを占めています。私たちは農業の育苗過程に使用される粒状の床土を、乾燥キルン装置を用いて生産していますが、燃料であるガスや灯油の高騰で厳しい経営を強いられていますが、山間地であり木質チップなどの燃料は豊富に存在しています。つまり、化石燃料の代替に木質燃料を使うことは出来ないか、との考えから開発された方法である。
【解決手段】 スパイラル燃焼(遠心分離渦流方式、多量通気方式)を利用した熱発生方法に、本発明である空気過熱供給方法を用いることで、さらに高温エネルギーを作り出すことが出来る。したがって、木質を燃料とした発熱方法分野での利用拡大が出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
様々な用途に用いられている加熱バーナーがありますが、その使用燃料のほとんどが化石燃料である。本方法は化石燃料以外の方法を用いての加熱方法である。
【背景技術】
【0002】
燃焼技術分野ではスパイラル燃焼(遠心分離渦流方式、多量通気方式、以下この方式をスパイラル燃焼と言う)など、知らず知らずの間に目覚しい進歩をしています。したがって、以前には不可能であった方法でも新たな技術を用いることで可能になることがあります。本方法はこれらの現象を利用した方法である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この地域では、農業と林業が多くを占めています。私たちは農業の育苗過程に使用される粒状の床土を、乾燥キルン装置を用いて生産していますが、燃料であるガスや灯油の高騰で厳しい経営を強いられていますが、山間地であり木質チップなどの燃料は豊富に存在しています。つまり、化石燃料の代替に木質燃料を使うことは出来ないか、との考えから開発された方法である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
スパイラル燃焼を利用した熱発生方法に、本発明である空気過熱供給方法を用いることで、さらに高温エネルギーを作り出すことが出来る。したがって、木質を燃料とした発熱方法分野での利用拡大が出来る。
【発明の効果】
【0005】
化石燃料使用に伴う二酸化炭素の発生量の削減は地球環境を守る意味からも緊急課題になっています。本方法での木質燃焼からの二酸化炭素の発生は、発生量に加算されないと聞きます。したがって、削減量の達成の意味からも本方法の実施は、極めて有効な方法である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本方法の実施においては、木質チップを大量に使用します。したがって、先ず、山間地周辺地域など、木質チップが容易に供給される環境が求められます。
【実施例】
【0007】
第一次燃焼室11内において、あらかじめ燃料供給口17,から供給された木質チップに点火装置25、を用いて点火、燃焼を開始する。一定の初期燃焼を経過することで未燃ガスが発生し、上部ガス送風管3,を介して二次燃焼点火装置2,で点火される。同時に燃焼は移動することで二次燃焼室14,に至り、あらかじめ加熱された空気と混合し、スパイラル燃焼が起き、その発生熱を利用するものである。
【産業上の利用可能性】
【0008】
現在、私たちは、水稲栽培に伴う育苗用床土(育苗培養土)を生産しています。今までは乾燥用キルンを用いて製造していますが、化石燃料の高騰で経営が厳しくなっています。したがって、これからは本発明バーナーを用いることで木質を燃料とした生産が可能となりました。さらに、本方法は、温水プール及び温泉の水の加熱などや高温蒸気の発生など多目的に利用できるものと考えています。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】 本発明装置の断面図
【図2】 補助炭化ガス発生装置断面図
【符号の説明】
【0010】
1 合体板 2 バーナー
3 未燃ガス管 4 送風管
5 送風機 6,10,12 空気加熱室
7 外部ケーシング 8 空気調整装置
9 扉 11 第一次燃焼室
13 送風管 14 第二次燃焼管
15 仮想キルン 16 空気取り入れ口
17 燃料取り入れ口 18 仮想接続部
19 仮想接続部 20 未燃ガス管
21,22 送風管 23 空気加熱管
24 外部ケーシング 25 点火装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本、木質チップを燃料としたバーナーは、従来のスパイラル燃焼(遠心分離渦硫方式、多量通気方式)を利用した焼却炉を多目的バーナーとして利用するのを目的に改良を加えると同時に新機能を加えた装置である。
先ず、さらに高い燃焼温度を求めるとき、空気吸入口16,から取り入れた空気を、気体加熱室6,12,10,の機能を用いて加熱し、高温になった空気を送風機5,を用いて第二次燃焼室に送り込むことで、さらに高温エネルギーを発生させる方法である。
この空気加熱方法は、図1に示すように第一次燃焼室において木質チップ燃焼に伴う発生熱を利用した方法であるが、図2に示す方法もある。あらかじめ用意した補助炭化炉図2を設け、炭化炉11,内で行われる木質炭化作用からの発生熱を利用して、第二次燃焼に要求される空気(酸素)を加熱し、送り込むことで、さらなる高温エネルギーを発生させるものである。また、図には示していないが、現在使われているヘヤードライヤーのように、加熱室12,内部に電気抵抗を利用した発熱装置を設け、電気エネルギーを利用して空気を過熱することでさらに高温の空気を送り込むことが出来る。などの木質を燃料とした多目的バーナー。

【図1】
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【図2】
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