木質ラーメン架構
【課題】 安価で簡易な構成でありながら、優れた耐震性を発揮する木質ラーメン架構を提供する。
【解決手段】左右の柱部材2A,2Bと梁部材3とを接合金具20で接合してなる木質ラーメン架構STRであって、梁部材3の左右端部は、上下方向に配列された二個同一の接合金具20A〜20Dを用いて接合される。また、左右の柱部材2A,2Bは、左右方向に配列された二個同一の柱脚10A〜10Dによって、それぞれ基礎1に固定される。
【解決手段】左右の柱部材2A,2Bと梁部材3とを接合金具20で接合してなる木質ラーメン架構STRであって、梁部材3の左右端部は、上下方向に配列された二個同一の接合金具20A〜20Dを用いて接合される。また、左右の柱部材2A,2Bは、左右方向に配列された二個同一の柱脚10A〜10Dによって、それぞれ基礎1に固定される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、木質ラーメン架構に関し、特に、ラーメン構造の接合部に、同一形状の柱脚や接合金具を二個使用することで耐震性を向上させた木質ラーメン架構に関する。
【背景技術】
【0002】
地震の発生頻度が高い日本では、最近特に、木造建築物における十分な耐震性が要求される傾向にあるが、一般に、建築設計において、建物に加わる力として、(1)自重による鉛直力と、(2)地震や台風による水平力とが問題となる。
【0003】
ここで、(1)自重による鉛直力は、梁→接合金物→柱→基礎→地盤へと伝達される。一方、(2)水平力については、例えば、筋違を設けて、この筋違によって水平力を地盤に伝えるか、或いは、ラーメン工法を採用して、建物の変形によってエネルギーを受け止めていた。
【0004】
このラーメン工法では、曲げ力とせん断力とが問題になるが、従来は、曲げに抵抗する専用部材と、せん断力に抵抗する専用部材が必要であるという発想しかなく、また、これら専用部材を前提とした解析方法しかなかった(例えば、非特許文献1)。
【非特許文献1】木造軸組工法住宅の許容応力度設計(企画編集:(財)日本住宅・木材技術センター)(監修:国土交通省住宅局建築指導課・国土交通省住宅局木造住宅振興室)・第1章木造軸組工法住宅応力度計算法・参照
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような従来の発想を前提とする限り、各専用部材を製造するための個々別々の費用が嵩むという問題がある。しかも、建築用木材の加工や、建築現場での取付け作業その他においても、個々別々の作業が必要となるため、全体として建築コストが高騰化してしまい、耐震性に優れた安価な建物を提供することができないという問題がある。
【0006】
なお、耐力壁によって耐震性の向上を図ることはできるが、これでは、その空間を他の用途に活用できず、要するに、設計の自由度が阻害される。
【0007】
このように、特に、木造建築物のラーメン構法において、作業手順を複雑化させることなく、また、建築コストを高騰化させることなく、所望の耐震性を実現する適切な構造の木質ラーメン架構が望まれるところである。
【0008】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、安価で簡易な構成でありながら、優れた耐震性を発揮する木質ラーメン架構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するため、本発明者が種々検討したところ、基礎に固定する柱脚か、又は、柱部材と梁部材とを接合する接合金具を、同一接合箇所に二個配置するだけで、優れた耐震性を発揮できることを発見して本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、請求項1に係る発明は、左右の柱部材と梁部材とを接合金具で接合してなる木質ラーメン架構であって、前記梁部材の左右端部は、上下方向に配列された二個同一の接合金具を用いて接合されている。また、請求項2に係る発明は、左右の柱部材と梁部材とを接合金具で接合してなる木質ラーメン架構であって、前記左右の柱部材は、左右方向に配列された二個同一の柱脚によって、それぞれ基礎に固定されている。なお、上記各発明では、上下方向に配列された二個同一の接合金具や、左右方向に配列された二個同一の柱脚を要件とするが、他の接合金具や柱脚の使用を排除するものではなく、補助的に追加部材を使用すること、例えば、三個以上の同一の接合金具や柱脚を使用することも禁止されない。
【0011】
架構とは、一般に、建物の骨組みとなる構造部材を組み合わせて荷重を荷なわせる骨組みを意味するが、本発明に係る木質ラーメン架構とは、木材による柱部材と梁部材とを、接合金具を用いて一体化させる構成を意味する。
【0012】
本発明の作用は、以下のように考えられる。先ず、請求項1に係る発明では、接合金具を上下二つに分離しているので、図17(a)のように、水平力が左から右に向けてかかる場合には、曲げに対して上側部材UPが対抗する一方、せん断力に対しては、下側部材DNが対抗する。逆に、図17(b)のように、水平力が右から左に向けてかかる場合には、曲げに対して下側部材DNが対抗する一方、せん断力に対しては、上側部材UPが対抗する。地震時には、図17(a)と図17(b)の状態が交互に繰り返されるが、同一部材を上下に配置するだけで、上記した作用に基づき所望の耐震性を実現することができる。なお、この点は実験的に実証済みである。
【0013】
請求項2に係る発明では、柱脚を左右二つに分離しているので、図17(c)のように、水平力が左から右に向けてかかる場合に、曲げに対して左側部材Lが対抗する一方、せん断力に対しては、右側部材Rが対抗する。逆に、図17(d)のように、水平力が右から左に向けてかかる場合には、曲げに対して右側部材Rが対抗する一方、せん断力に対しては、左側部材Lが対抗する。地震時には、図17(c)と図17(d)の状態が交互に繰り返されるが、同一部材を左右に配置するだけで、上記した作用に基づいて所望の耐震性を実現することができる。なお、この点も実験的に実証済みである。
【発明の効果】
【0014】
上記した本発明によれば、安価で簡易な構成でありながら優れた耐震性を発揮する木質ラーメン架構を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。
【0016】
図1は、実施例に係る木質ラーメン架構STRの原理図を図示したものである。図示の通り、このラーメン架構STRは、コンクリート基礎1に固定された四個の柱脚10(10A〜10D)と、柱脚10に接続されて立設される左右の柱2(2A,2B)と、左右の柱2A,2Bに掛け渡される梁3と、柱2と梁3とを接合する四個の接合金具20(20A〜20A)とを中心に構成されている。
【0017】
各柱脚10a〜10dは、コンクリート基礎1から突出するアンカーボルトBTに、ナットNTを用いて締め付け固定される(図2)。また、各接合金具20a〜20dは、その基端部を柱2A,2Bに固定された状態で、先端部に連結ピンPINが貫通されて梁3に連結されている(図1(b))。接合金具20の基端部には、ボルトBTが挿入されて柱2を貫通し、貫通したボルトBTの先端には、円板状のワッシャを介してナットNTが締め付けられている(図1(a))。
【0018】
なお、実際に建築物を構築する場合には、基礎1の上に土台4が配置されると共に、左右の柱2A,2Bの外側に別の梁3が配置されるのが通例である。そして、柱2の外側に別の梁3を固定する場合には、柱2の両側に同一形状の接合金具20の各2個ずつ配置し、ボルトとナットとで全体を一体化する。
【0019】
上記のように構成された本実施例の木質ラーメン架構STRによれば、地震によって水平方向に荷重を受けた場合には、矢印で示す左方向への応力に対して、接合金具20Aと20Dが水平荷重による曲げモーメントを負担し、接合金具20B,20Cが梁3のせん断力を負担することになる。一方、右方向への応力に対しては、その逆であり、接合金具20C,20Bが水平荷重による曲げモーメントを負担し、接合金具20D,20Aが梁3のせん断力を負担して優れた耐震性能を発揮する。
【0020】
柱脚10についても同様であり、各接合部の一対の柱脚10A,10Bと10C,10Dが、左右の振動に対して相補的に機能して優れた耐震性能を発揮する。一対の柱脚10、又は一対の接合金具20によって優れた耐震性を発揮する点については実験的に確認されている。
【0021】
なお、上下方向の振動についても同様であり、各一対の接合金具20A,20Bと20C,20Dや、各一対の柱脚10A,10Bと10C,10Dが、それぞれ相補的に機能して耐震性能を発揮する。但し、建築基準法その他では、上下方向の振動は特に問題にされない。
【0022】
図2は、柱脚10の取り付け状態を示す斜視図であり、図3は、単一の柱脚10について、その構成を示している。この柱脚10は、鋳鋼品であり、図3に示す通り、コンクリート基礎1に固定される略ボックス状の本体部10Aと、本体部10Aから直立する接合部10Bとが一体的に形成されている。
【0023】
本体部10Aは、4つの作業穴WRを設けた頂部12と、基礎1から突出するアンカーボルトBTを貫通させる取付穴HOを設けた底部13と、頂部12と底部13とに直交する一対の側部14,15と、これら4つの部分12〜15に直交して、本体部10Aの内部空間を前後に遮蔽して二分する中央壁16とを備えて構成されている。
【0024】
頂部12の中央には、4つの作業穴WRを二分するように、板状の接合部10Bが立設されている。なお、各作業穴WRは、頂部12を貫通する丸穴であり、柱脚10の強度を損なわない範囲でなるべく大きいのが望ましいが、この実施例では、4つの丸穴が、均一に配置されて形成されている。
【0025】
底部13には、4つの作業穴WRに対応して、作業穴WRと同心状の取付穴HOが4つ形成されている。この取付穴HOは、コンクリート基礎1から突出するアンカーボルトBTを通過させるための貫通穴である。そして、取付穴HOを通過させたアンカーボルトBTにナットNTを締め込むことで、この柱脚10が基礎に確実に固定される(図2)。
【0026】
このように、底部13の外周面13a(図5)は、コンクリート基礎1に接触して固定されるので、平坦に形成されると共に、頂部12と平行になるように形成されている。なお、この柱脚10は鋳造品であるから、頂部12と正確に平行で平坦な外周面を実現することは極めて容易である。
【0027】
左右の側部14,15は、頂部12及び底部13に直交して構成されている。この側部14,15の垂直方向の高さは、コンクリート基礎から突出するアンカーボルトBTの頭部に対応して決定されており、アンカーボルトBTの頭部を収容する必要最小限の高に設定されている。また、通常、柱脚10の左右に土台4,4が配置されるので、左右側部14,15の外周面は、平坦に形成されている。
【0028】
ところで、右側部14、左側部15、頂部12、及び底部13の各内面に連結して、中央壁16が設けられ、中央壁16が各内面に直交している。この中央壁16は、頂部12に立設された接合部10Bに連続する位置に設けられているので、垂直方向の荷重を確実に受け止めることができる。また、昆虫や小動物の侵入を確実に阻止できる。
【0029】
また、中央壁16と頂部12の内面に連結して、三角板状の補強リブ17が設けられている(図6)。したがって、中央壁16によって二分された本体部10Aは、補強リブ17によって更に二分され、それぞれに作業穴WRと取付穴HOが1個設けられていることになる。
【0030】
一方、接合部10Bは、その上部に4つの通過穴18が形成されている(図5)。通過穴18は、接合部10Bの鉛直方向の仮想中心線を基準にした左右対称位置に、外側通過穴18Aと内側通過穴18Bがそれぞれ形成されている。この通過穴18は、柱脚10と柱を接合する際に、連結ピンPINを通過させる貫通穴である。なお、接合部の下部には、通過穴18より大きい開口穴19が形成されているが、これは軽量化のために設けられている。
【0031】
続いて、実施例の柱脚10の使用方法を確認的に説明する。図2に示すように、接合対象となる柱2には、接合部10Bを受け入れる作業溝50aと、接合部10Bの通過穴18に対応するピン穴50bとが予め形成されている。なお、柱2のピン穴50bは、必ずしも、図示例のように4個設ける必要はなく、場合によっては2個であっても良い。
【0032】
一方、コンクリート基礎1からは、本体部10Aの取付穴HOの位置に対応して、4本のアンカーボルトBTが突出している。そこで、先ず、アンカーボルトBTを取付穴HOに通過させて、柱脚10をコンクリート基礎1の上に配置する。しかる後、本体部10Aの前後に設けられた矩形状の開口部や、頂部12に設けられた作業穴WRを利用して、アンカーボルトBTの頭部にナットNTを締着して、基礎1の上に柱脚10を強固に固定する。
【0033】
このようにして柱脚10の固定作業が終われば、柱脚10の上に柱2を降下させて柱脚10の上に柱2を配置する。この場合、接合部10Bが作業溝50aの中に進入するように柱2を降下させる。そして、その後、連結ピンPINをピン穴50bに打ち込むことによって、柱2を柱脚10に固定する。
【0034】
図7は、左右の柱2A,2Bに梁3を固定する接合金具20を図示したものである。この接合金具20も鋳鋼品であり、略矩形状の板状本体部21と、板状本体部の一端側に連設され、本体部に対して互いに逆方向に突出する一対の略円筒部22,23とが一体成形されて構成されている。
【0035】
板状本体部21の先端側には、上下対称形状の導入溝24が形成されている。この導入溝24は、梁3に挿入した連結ピンPIN(図7(a))を、その状態のまま滑り込ませるための溝である。また、導入溝24に近接して、3つのピン挿入穴25が形成され、板状本体部21の中央には、軽量化のための開口26が形成されている。
【0036】
一対の円筒部22,23は、略正方形の取付部22b,23bと、取付部22b,23bの上下で円弧状の外周縁を形成するフランジ部22a,23aと、をそれぞれ有している。この接合金具20では、肉厚のフランジ部22a,23aを有するので、単なる板材の場合より取付強度が改善される。
【0037】
一対の円筒部22,23には、それぞれ取付穴HOが設けられており、この取付穴HOを通してボルトBTが柱に挿通されることになる。また、円筒部23は、そのフランジ部23aの最上面が、板状本体部21の最上面に一致する位置に設けられている。一方、円筒部23は、その取付穴HOが、板状本体部21の上下中央にほぼ一致する位置に設けられている。したがって、この接合金具を上下反転させれば、同一の木材の隣接する側面に、同一の接合金具を取付けることが可能となる。
【0038】
この接合金具20を使用する場合、柱2には、柱2を水平方向左右に貫通する貫通穴と、この貫通穴の長さ方向両端に設けた大径の円筒穴とを予め形成しておく。また、梁3には、板状本体部21を受け入れる作業溝60aと、ピン挿入穴25に対応するピン穴(不図示)とを予め形成しておく。更に、上側に配置する接合金具20A,20Cの、上部導入溝24(の底部)に対応する位置に、ピン穴を形成すると共に、そのピン穴に連結ピンPINを挿入しておく。
【0039】
そして、接合金具20の円筒部22,23を、柱2の円筒穴に配置し、円筒部22,23の取付穴HO及び柱2の貫通穴にボルトBTを通し、ボルトBTの先端をナットNTで締める。この状態で、梁3を降下させて、作業溝60aを板状本体部21に滑り込ませる。その後、ピン挿入穴25に連結ピンを打ち込めば、柱と梁との接合が完了する。
<試験例(図9〜図16参照)>
図1に示す木質ラーメン架構STRのせん断試験の内容は、図9〜図15に記載の通りである。試験体は、図9の通りであり、図1の構成と全く同一である。
【0040】
試験方法は、日本住宅・木材技術センター(企画編集)「木造軸組工法住宅の許容応力度設計」の2章「木造軸組工法住宅の各部要素の試験方法と評価方法」における、1令第46条第4項表1の(八)に基づく木造軸組耐力壁の試験法、評価法/1.2面内せん断試験の方法(1)柱脚固定式(無載荷式)2)加力方法の(1)に準じている(図10参照)。
【0041】
試験結果は図11に示す通りであり、降伏耐力、終局耐力、最大荷重、特定変形時耐力(1/120rad,1/150rad)によって、本発明の有効性が確認される。
【0042】
試験例1と同様に試験によると、柱脚10のバネ常数が1.36×103KN・m/radであると算出された。また、接合金具20のバネ常数が0.68×103KN・m/radであると算出された。その数値に基づいて解析ソフトを動作させると水平耐力が算出される(図16)。
【0043】
この数値と、上記試験例1の試験成績(図11参照)とに基づいて検討すると、最悪値でも評価しても、水平耐力は、層間変位角1/120で8.74KNであり、層間変位角1/150では7.00KNとなる。
【0044】
また、層間変位角が1/120又は1/150の場合について、壁倍率を検討すると、スパン2700mm,3600mm(図16参照)において、壁倍率が1.02〜1.72と算出され、筋違や耐力壁を省略できることを示している。
【0045】
以上実施例について具体的に説明したが、具体的な記載内容は特に本発明を限定するものではない。例えば、図1の原理図は、許容せん断耐力の評価試験に実際に供した構造を、そのまま図示したものであり、そこに使用した幅広の柱や梁について、その大きさや形状は何ら限定的なものではなく、適宜に変更可能である。同様に、接合金具や柱脚の材料・形状・大きさについても、適宜に変更できるのは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】実施例に係る木質ラーメン架構を説明する図面である。
【図2】柱脚の取付け状態を示す図面である。
【図3】柱脚の構成を説明する斜視図である。
【図4】柱脚の平面図と底面図である、
【図5】柱脚の正面図と側面図である、
【図6】柱脚のA−A断面図とB−B断面図である、
【図7】接合金具の取付け状態を示す図面である。
【図8】接合金具の構成を示す図面である。
【図9】試験例の構成を示す図面である。
【図10】試験例の試験方法を示す図面である。
【図11】試験例の試験結果を示す図面である。
【図12】試験例の試験結果を示す図面である。
【図13】試験例の試験結果を示す図面である。
【図14】試験例の最終破壊状況を示す図面である。
【図15】試験例の最終破壊状況を示す図面である。
【図16】試験例の検討内容を示す図面である。
【図17】本発明の作用を説明する図面である。
【符号の説明】
【0047】
STR 木質ラーメン架構
2A,2B 柱部材
3 梁
20 接合金具
20A〜20D 接合金具
10A〜10D 柱脚
【技術分野】
【0001】
本発明は、木質ラーメン架構に関し、特に、ラーメン構造の接合部に、同一形状の柱脚や接合金具を二個使用することで耐震性を向上させた木質ラーメン架構に関する。
【背景技術】
【0002】
地震の発生頻度が高い日本では、最近特に、木造建築物における十分な耐震性が要求される傾向にあるが、一般に、建築設計において、建物に加わる力として、(1)自重による鉛直力と、(2)地震や台風による水平力とが問題となる。
【0003】
ここで、(1)自重による鉛直力は、梁→接合金物→柱→基礎→地盤へと伝達される。一方、(2)水平力については、例えば、筋違を設けて、この筋違によって水平力を地盤に伝えるか、或いは、ラーメン工法を採用して、建物の変形によってエネルギーを受け止めていた。
【0004】
このラーメン工法では、曲げ力とせん断力とが問題になるが、従来は、曲げに抵抗する専用部材と、せん断力に抵抗する専用部材が必要であるという発想しかなく、また、これら専用部材を前提とした解析方法しかなかった(例えば、非特許文献1)。
【非特許文献1】木造軸組工法住宅の許容応力度設計(企画編集:(財)日本住宅・木材技術センター)(監修:国土交通省住宅局建築指導課・国土交通省住宅局木造住宅振興室)・第1章木造軸組工法住宅応力度計算法・参照
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような従来の発想を前提とする限り、各専用部材を製造するための個々別々の費用が嵩むという問題がある。しかも、建築用木材の加工や、建築現場での取付け作業その他においても、個々別々の作業が必要となるため、全体として建築コストが高騰化してしまい、耐震性に優れた安価な建物を提供することができないという問題がある。
【0006】
なお、耐力壁によって耐震性の向上を図ることはできるが、これでは、その空間を他の用途に活用できず、要するに、設計の自由度が阻害される。
【0007】
このように、特に、木造建築物のラーメン構法において、作業手順を複雑化させることなく、また、建築コストを高騰化させることなく、所望の耐震性を実現する適切な構造の木質ラーメン架構が望まれるところである。
【0008】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、安価で簡易な構成でありながら、優れた耐震性を発揮する木質ラーメン架構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するため、本発明者が種々検討したところ、基礎に固定する柱脚か、又は、柱部材と梁部材とを接合する接合金具を、同一接合箇所に二個配置するだけで、優れた耐震性を発揮できることを発見して本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、請求項1に係る発明は、左右の柱部材と梁部材とを接合金具で接合してなる木質ラーメン架構であって、前記梁部材の左右端部は、上下方向に配列された二個同一の接合金具を用いて接合されている。また、請求項2に係る発明は、左右の柱部材と梁部材とを接合金具で接合してなる木質ラーメン架構であって、前記左右の柱部材は、左右方向に配列された二個同一の柱脚によって、それぞれ基礎に固定されている。なお、上記各発明では、上下方向に配列された二個同一の接合金具や、左右方向に配列された二個同一の柱脚を要件とするが、他の接合金具や柱脚の使用を排除するものではなく、補助的に追加部材を使用すること、例えば、三個以上の同一の接合金具や柱脚を使用することも禁止されない。
【0011】
架構とは、一般に、建物の骨組みとなる構造部材を組み合わせて荷重を荷なわせる骨組みを意味するが、本発明に係る木質ラーメン架構とは、木材による柱部材と梁部材とを、接合金具を用いて一体化させる構成を意味する。
【0012】
本発明の作用は、以下のように考えられる。先ず、請求項1に係る発明では、接合金具を上下二つに分離しているので、図17(a)のように、水平力が左から右に向けてかかる場合には、曲げに対して上側部材UPが対抗する一方、せん断力に対しては、下側部材DNが対抗する。逆に、図17(b)のように、水平力が右から左に向けてかかる場合には、曲げに対して下側部材DNが対抗する一方、せん断力に対しては、上側部材UPが対抗する。地震時には、図17(a)と図17(b)の状態が交互に繰り返されるが、同一部材を上下に配置するだけで、上記した作用に基づき所望の耐震性を実現することができる。なお、この点は実験的に実証済みである。
【0013】
請求項2に係る発明では、柱脚を左右二つに分離しているので、図17(c)のように、水平力が左から右に向けてかかる場合に、曲げに対して左側部材Lが対抗する一方、せん断力に対しては、右側部材Rが対抗する。逆に、図17(d)のように、水平力が右から左に向けてかかる場合には、曲げに対して右側部材Rが対抗する一方、せん断力に対しては、左側部材Lが対抗する。地震時には、図17(c)と図17(d)の状態が交互に繰り返されるが、同一部材を左右に配置するだけで、上記した作用に基づいて所望の耐震性を実現することができる。なお、この点も実験的に実証済みである。
【発明の効果】
【0014】
上記した本発明によれば、安価で簡易な構成でありながら優れた耐震性を発揮する木質ラーメン架構を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。
【0016】
図1は、実施例に係る木質ラーメン架構STRの原理図を図示したものである。図示の通り、このラーメン架構STRは、コンクリート基礎1に固定された四個の柱脚10(10A〜10D)と、柱脚10に接続されて立設される左右の柱2(2A,2B)と、左右の柱2A,2Bに掛け渡される梁3と、柱2と梁3とを接合する四個の接合金具20(20A〜20A)とを中心に構成されている。
【0017】
各柱脚10a〜10dは、コンクリート基礎1から突出するアンカーボルトBTに、ナットNTを用いて締め付け固定される(図2)。また、各接合金具20a〜20dは、その基端部を柱2A,2Bに固定された状態で、先端部に連結ピンPINが貫通されて梁3に連結されている(図1(b))。接合金具20の基端部には、ボルトBTが挿入されて柱2を貫通し、貫通したボルトBTの先端には、円板状のワッシャを介してナットNTが締め付けられている(図1(a))。
【0018】
なお、実際に建築物を構築する場合には、基礎1の上に土台4が配置されると共に、左右の柱2A,2Bの外側に別の梁3が配置されるのが通例である。そして、柱2の外側に別の梁3を固定する場合には、柱2の両側に同一形状の接合金具20の各2個ずつ配置し、ボルトとナットとで全体を一体化する。
【0019】
上記のように構成された本実施例の木質ラーメン架構STRによれば、地震によって水平方向に荷重を受けた場合には、矢印で示す左方向への応力に対して、接合金具20Aと20Dが水平荷重による曲げモーメントを負担し、接合金具20B,20Cが梁3のせん断力を負担することになる。一方、右方向への応力に対しては、その逆であり、接合金具20C,20Bが水平荷重による曲げモーメントを負担し、接合金具20D,20Aが梁3のせん断力を負担して優れた耐震性能を発揮する。
【0020】
柱脚10についても同様であり、各接合部の一対の柱脚10A,10Bと10C,10Dが、左右の振動に対して相補的に機能して優れた耐震性能を発揮する。一対の柱脚10、又は一対の接合金具20によって優れた耐震性を発揮する点については実験的に確認されている。
【0021】
なお、上下方向の振動についても同様であり、各一対の接合金具20A,20Bと20C,20Dや、各一対の柱脚10A,10Bと10C,10Dが、それぞれ相補的に機能して耐震性能を発揮する。但し、建築基準法その他では、上下方向の振動は特に問題にされない。
【0022】
図2は、柱脚10の取り付け状態を示す斜視図であり、図3は、単一の柱脚10について、その構成を示している。この柱脚10は、鋳鋼品であり、図3に示す通り、コンクリート基礎1に固定される略ボックス状の本体部10Aと、本体部10Aから直立する接合部10Bとが一体的に形成されている。
【0023】
本体部10Aは、4つの作業穴WRを設けた頂部12と、基礎1から突出するアンカーボルトBTを貫通させる取付穴HOを設けた底部13と、頂部12と底部13とに直交する一対の側部14,15と、これら4つの部分12〜15に直交して、本体部10Aの内部空間を前後に遮蔽して二分する中央壁16とを備えて構成されている。
【0024】
頂部12の中央には、4つの作業穴WRを二分するように、板状の接合部10Bが立設されている。なお、各作業穴WRは、頂部12を貫通する丸穴であり、柱脚10の強度を損なわない範囲でなるべく大きいのが望ましいが、この実施例では、4つの丸穴が、均一に配置されて形成されている。
【0025】
底部13には、4つの作業穴WRに対応して、作業穴WRと同心状の取付穴HOが4つ形成されている。この取付穴HOは、コンクリート基礎1から突出するアンカーボルトBTを通過させるための貫通穴である。そして、取付穴HOを通過させたアンカーボルトBTにナットNTを締め込むことで、この柱脚10が基礎に確実に固定される(図2)。
【0026】
このように、底部13の外周面13a(図5)は、コンクリート基礎1に接触して固定されるので、平坦に形成されると共に、頂部12と平行になるように形成されている。なお、この柱脚10は鋳造品であるから、頂部12と正確に平行で平坦な外周面を実現することは極めて容易である。
【0027】
左右の側部14,15は、頂部12及び底部13に直交して構成されている。この側部14,15の垂直方向の高さは、コンクリート基礎から突出するアンカーボルトBTの頭部に対応して決定されており、アンカーボルトBTの頭部を収容する必要最小限の高に設定されている。また、通常、柱脚10の左右に土台4,4が配置されるので、左右側部14,15の外周面は、平坦に形成されている。
【0028】
ところで、右側部14、左側部15、頂部12、及び底部13の各内面に連結して、中央壁16が設けられ、中央壁16が各内面に直交している。この中央壁16は、頂部12に立設された接合部10Bに連続する位置に設けられているので、垂直方向の荷重を確実に受け止めることができる。また、昆虫や小動物の侵入を確実に阻止できる。
【0029】
また、中央壁16と頂部12の内面に連結して、三角板状の補強リブ17が設けられている(図6)。したがって、中央壁16によって二分された本体部10Aは、補強リブ17によって更に二分され、それぞれに作業穴WRと取付穴HOが1個設けられていることになる。
【0030】
一方、接合部10Bは、その上部に4つの通過穴18が形成されている(図5)。通過穴18は、接合部10Bの鉛直方向の仮想中心線を基準にした左右対称位置に、外側通過穴18Aと内側通過穴18Bがそれぞれ形成されている。この通過穴18は、柱脚10と柱を接合する際に、連結ピンPINを通過させる貫通穴である。なお、接合部の下部には、通過穴18より大きい開口穴19が形成されているが、これは軽量化のために設けられている。
【0031】
続いて、実施例の柱脚10の使用方法を確認的に説明する。図2に示すように、接合対象となる柱2には、接合部10Bを受け入れる作業溝50aと、接合部10Bの通過穴18に対応するピン穴50bとが予め形成されている。なお、柱2のピン穴50bは、必ずしも、図示例のように4個設ける必要はなく、場合によっては2個であっても良い。
【0032】
一方、コンクリート基礎1からは、本体部10Aの取付穴HOの位置に対応して、4本のアンカーボルトBTが突出している。そこで、先ず、アンカーボルトBTを取付穴HOに通過させて、柱脚10をコンクリート基礎1の上に配置する。しかる後、本体部10Aの前後に設けられた矩形状の開口部や、頂部12に設けられた作業穴WRを利用して、アンカーボルトBTの頭部にナットNTを締着して、基礎1の上に柱脚10を強固に固定する。
【0033】
このようにして柱脚10の固定作業が終われば、柱脚10の上に柱2を降下させて柱脚10の上に柱2を配置する。この場合、接合部10Bが作業溝50aの中に進入するように柱2を降下させる。そして、その後、連結ピンPINをピン穴50bに打ち込むことによって、柱2を柱脚10に固定する。
【0034】
図7は、左右の柱2A,2Bに梁3を固定する接合金具20を図示したものである。この接合金具20も鋳鋼品であり、略矩形状の板状本体部21と、板状本体部の一端側に連設され、本体部に対して互いに逆方向に突出する一対の略円筒部22,23とが一体成形されて構成されている。
【0035】
板状本体部21の先端側には、上下対称形状の導入溝24が形成されている。この導入溝24は、梁3に挿入した連結ピンPIN(図7(a))を、その状態のまま滑り込ませるための溝である。また、導入溝24に近接して、3つのピン挿入穴25が形成され、板状本体部21の中央には、軽量化のための開口26が形成されている。
【0036】
一対の円筒部22,23は、略正方形の取付部22b,23bと、取付部22b,23bの上下で円弧状の外周縁を形成するフランジ部22a,23aと、をそれぞれ有している。この接合金具20では、肉厚のフランジ部22a,23aを有するので、単なる板材の場合より取付強度が改善される。
【0037】
一対の円筒部22,23には、それぞれ取付穴HOが設けられており、この取付穴HOを通してボルトBTが柱に挿通されることになる。また、円筒部23は、そのフランジ部23aの最上面が、板状本体部21の最上面に一致する位置に設けられている。一方、円筒部23は、その取付穴HOが、板状本体部21の上下中央にほぼ一致する位置に設けられている。したがって、この接合金具を上下反転させれば、同一の木材の隣接する側面に、同一の接合金具を取付けることが可能となる。
【0038】
この接合金具20を使用する場合、柱2には、柱2を水平方向左右に貫通する貫通穴と、この貫通穴の長さ方向両端に設けた大径の円筒穴とを予め形成しておく。また、梁3には、板状本体部21を受け入れる作業溝60aと、ピン挿入穴25に対応するピン穴(不図示)とを予め形成しておく。更に、上側に配置する接合金具20A,20Cの、上部導入溝24(の底部)に対応する位置に、ピン穴を形成すると共に、そのピン穴に連結ピンPINを挿入しておく。
【0039】
そして、接合金具20の円筒部22,23を、柱2の円筒穴に配置し、円筒部22,23の取付穴HO及び柱2の貫通穴にボルトBTを通し、ボルトBTの先端をナットNTで締める。この状態で、梁3を降下させて、作業溝60aを板状本体部21に滑り込ませる。その後、ピン挿入穴25に連結ピンを打ち込めば、柱と梁との接合が完了する。
<試験例(図9〜図16参照)>
図1に示す木質ラーメン架構STRのせん断試験の内容は、図9〜図15に記載の通りである。試験体は、図9の通りであり、図1の構成と全く同一である。
【0040】
試験方法は、日本住宅・木材技術センター(企画編集)「木造軸組工法住宅の許容応力度設計」の2章「木造軸組工法住宅の各部要素の試験方法と評価方法」における、1令第46条第4項表1の(八)に基づく木造軸組耐力壁の試験法、評価法/1.2面内せん断試験の方法(1)柱脚固定式(無載荷式)2)加力方法の(1)に準じている(図10参照)。
【0041】
試験結果は図11に示す通りであり、降伏耐力、終局耐力、最大荷重、特定変形時耐力(1/120rad,1/150rad)によって、本発明の有効性が確認される。
【0042】
試験例1と同様に試験によると、柱脚10のバネ常数が1.36×103KN・m/radであると算出された。また、接合金具20のバネ常数が0.68×103KN・m/radであると算出された。その数値に基づいて解析ソフトを動作させると水平耐力が算出される(図16)。
【0043】
この数値と、上記試験例1の試験成績(図11参照)とに基づいて検討すると、最悪値でも評価しても、水平耐力は、層間変位角1/120で8.74KNであり、層間変位角1/150では7.00KNとなる。
【0044】
また、層間変位角が1/120又は1/150の場合について、壁倍率を検討すると、スパン2700mm,3600mm(図16参照)において、壁倍率が1.02〜1.72と算出され、筋違や耐力壁を省略できることを示している。
【0045】
以上実施例について具体的に説明したが、具体的な記載内容は特に本発明を限定するものではない。例えば、図1の原理図は、許容せん断耐力の評価試験に実際に供した構造を、そのまま図示したものであり、そこに使用した幅広の柱や梁について、その大きさや形状は何ら限定的なものではなく、適宜に変更可能である。同様に、接合金具や柱脚の材料・形状・大きさについても、適宜に変更できるのは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】実施例に係る木質ラーメン架構を説明する図面である。
【図2】柱脚の取付け状態を示す図面である。
【図3】柱脚の構成を説明する斜視図である。
【図4】柱脚の平面図と底面図である、
【図5】柱脚の正面図と側面図である、
【図6】柱脚のA−A断面図とB−B断面図である、
【図7】接合金具の取付け状態を示す図面である。
【図8】接合金具の構成を示す図面である。
【図9】試験例の構成を示す図面である。
【図10】試験例の試験方法を示す図面である。
【図11】試験例の試験結果を示す図面である。
【図12】試験例の試験結果を示す図面である。
【図13】試験例の試験結果を示す図面である。
【図14】試験例の最終破壊状況を示す図面である。
【図15】試験例の最終破壊状況を示す図面である。
【図16】試験例の検討内容を示す図面である。
【図17】本発明の作用を説明する図面である。
【符号の説明】
【0047】
STR 木質ラーメン架構
2A,2B 柱部材
3 梁
20 接合金具
20A〜20D 接合金具
10A〜10D 柱脚
【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右の柱部材と梁部材とを接合金具で接合してなる木質ラーメン架構であって、前記梁部材の左右端部は、上下方向に配列された二個の同一の接合金具を用いて接合されていることを特徴とする木質ラーメン架構。
【請求項2】
左右の柱部材と梁部材とを接合金具で接合してなる木質ラーメン架構であって、前記左右の柱部材は、左右方向に配列された二個の同一の柱脚によって、それぞれ基礎に固定されていることを特徴とする木質ラーメン架構。
【請求項3】
左右の柱部材と梁部材とを接合金具で接合してなる木質ラーメン架構であって、
前記梁部材の左右端部は、上下方向に配列された二個の同一の接合金具を用いて接合され、前記左右の柱部材は、左右方向に配列された二個の同一の柱脚によって、それぞれ基礎に固定されていることを特徴とする木質ラーメン架構。
【請求項4】
請求項1〜3の何れかの木質ラーメン架構で使用される柱脚。
【請求項5】
請求項1〜3の何れかの木質ラーメン架構で使用される接合金具。
【請求項1】
左右の柱部材と梁部材とを接合金具で接合してなる木質ラーメン架構であって、前記梁部材の左右端部は、上下方向に配列された二個の同一の接合金具を用いて接合されていることを特徴とする木質ラーメン架構。
【請求項2】
左右の柱部材と梁部材とを接合金具で接合してなる木質ラーメン架構であって、前記左右の柱部材は、左右方向に配列された二個の同一の柱脚によって、それぞれ基礎に固定されていることを特徴とする木質ラーメン架構。
【請求項3】
左右の柱部材と梁部材とを接合金具で接合してなる木質ラーメン架構であって、
前記梁部材の左右端部は、上下方向に配列された二個の同一の接合金具を用いて接合され、前記左右の柱部材は、左右方向に配列された二個の同一の柱脚によって、それぞれ基礎に固定されていることを特徴とする木質ラーメン架構。
【請求項4】
請求項1〜3の何れかの木質ラーメン架構で使用される柱脚。
【請求項5】
請求項1〜3の何れかの木質ラーメン架構で使用される接合金具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図11】
【図12】
【図13】
【図16】
【図17】
【図10】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図11】
【図12】
【図13】
【図16】
【図17】
【図10】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2007−315127(P2007−315127A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−147903(P2006−147903)
【出願日】平成18年5月29日(2006.5.29)
【特許番号】特許第3990715号(P3990715)
【特許公報発行日】平成19年10月17日(2007.10.17)
【出願人】(500543834)木建技研株式会社 (10)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年5月29日(2006.5.29)
【特許番号】特許第3990715号(P3990715)
【特許公報発行日】平成19年10月17日(2007.10.17)
【出願人】(500543834)木建技研株式会社 (10)
【Fターム(参考)】
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