本体と蓋からなる容器において蓋を左右或いはどちらか一方にスライドさせて開封できる容器において、蓋が本体の端部で下方に下げられて開封できることを構造と有する容器。
【課題】蓋が容器の端部で容易に回転でき、蓋を外すことなく容器の一部として容器を立てることができる構造の容器を得る。
【解決手段】容器本体の外箱の横部に蓋がスライドしてきたときに、蓋を止める構造を有している。また、蓋の横の内部に、スライドさせたときに、容器本体の外側横部に設けられた蓋を止める構造と接触して、止まる構造を有している。容器本体の外側に設けられた蓋を止める構造と、蓋の横の内部に設けられた止めの構造とが、互いに容器の端部で回転でき、蓋を下方にずらせるようになっている。更に容器本体と蓋が直角になる角度で止まるように蓋の構造を設定することも出来る。また、本体と蓋の回転部分を少しきつくすることにより、自由な角度で止めることも出来る。
【解決手段】容器本体の外箱の横部に蓋がスライドしてきたときに、蓋を止める構造を有している。また、蓋の横の内部に、スライドさせたときに、容器本体の外側横部に設けられた蓋を止める構造と接触して、止まる構造を有している。容器本体の外側に設けられた蓋を止める構造と、蓋の横の内部に設けられた止めの構造とが、互いに容器の端部で回転でき、蓋を下方にずらせるようになっている。更に容器本体と蓋が直角になる角度で止まるように蓋の構造を設定することも出来る。また、本体と蓋の回転部分を少しきつくすることにより、自由な角度で止めることも出来る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に使用される容器において、蓋をスライドさせた開封時に、その蓋を容器本体の端部で下方にずらして任意の角度で開封でき、本体と蓋が端部において角度90度で止められることを特徴とする容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の容器において、本体部分と蓋からなるカートン、プラスチック、金属容器は、各種の開封方法があり、蓋を上に開くタイプ、蓋をスライドさせて開く方式、蓋を端部で、端部を軸に回転させて開く方法、キャップ構造、プルタブを引張る方法等多くの開封方法がある。これらは、いずれも開封方法が一つの動作で完結するもので開けやすく便利な方法である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来のスライド開封式の容器では、店頭で中身を見せて陳列するときは、蓋を外すか、または、蓋をスライドさせたまま陳列して、中身を見せる方法しかなかった。その方法では、店頭売場で、多くの場所を占め、外した蓋は、容器の下に置くか、別の場所に保存しておくしかなかった。また、蓋と容器を一体のまま、場所をとらずに置く方法はなかった。多くの商品を店頭で陳列して並べて売るための適当な容器形態が求められたがなかった。
【0004】
本発明は、スライドさせて蓋を開き、その蓋を容器と垂直に立てかけられて場所を取らない構造をした容器の提供を目的としており、蓋を外して別の場所に置いたり、或いは蓋を容器の下に置いたりしなくても良い容器の提供を目的としている。さらに蓋を容器と直角に下方にずり下げることにより、蓋が容器の足の役割をして、立てて置くことも出来る。さらに蓋は、開いた方向と逆な方向にスライドでき、元の開封前の蓋が閉まった状態にもすることが出来る容器、図1の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の容器においては、容器本体の外箱の横部に蓋をスライドしてきたときに、蓋を止める構造、図2の(1)を有している。また、蓋の横の内部に、スライドさせたときに、容器本体の外側横部に設けられた蓋を止める構造と接触して、止まる構造、図3、図4の(2)を有している。容器本体の外側に設けられた蓋を止める構造(1)と、蓋の横の内部に設けられた止めの構造(2)とが、互いに容器の端部で回転でき、蓋を下方にずらせるようになっている。更に容器本体と蓋が直角になる角度で止まるように蓋の構造を設定することも出来る。また、本体と蓋の回転部分を少しきつくすることにより、自由な角度で止めることも出来る。
【0006】
上記の本体と蓋のスライドを止めて容器の端部で回転させる位置は、容器の寸法内でも、また、容器から回転部分がはみ出して取り付けることも出来る。しかし、その位置は、容器の寸法内で容器の端部に対に設けられることが望ましい回転や止め方に効果的である。また、蓋の内部横に設けられる止めの構造は、蓋が閉じている状態で左右の蓋が合う位置の内部の横に左右、容器を介して対に設けられることが効果的である。
【0007】
また、内容物の保護の面からは、蓋の端は、閉ざされている構造であり、全体がさらにフィルムでシュリンク包装されていてもよい。容器本体は、トレー状の形状を有していることが望ましい。中身が店頭で見え易く販売促進に寄与する構造であり、また、止め構造の締め付け具合では、図5のように斜めの角度で止めてことも出来、周りの商品よりは、高い位置で陳列でき、人目を引くことが出来る。
【0008】
また、容器の端部で蓋を回転し、容器と蓋とがなす角度が直角になるよう、ずり下げたとき、容器がずり下がらないように、蓋に容器を支える構造、図6の(3)を設けることも出来る。内容物が重量物の場合には、蓋の一部に直角になったときに容器を支える構造を設けることが好ましい。
【0009】
さらに、容器の端部に設ける、蓋を開封のためにスライドさせて止める構造は、容器の一部を外側の側面に沿うように曲げて設けることもできる。
【0010】
そして、前記の構造を有する容器は、紙製容器、プラスチック製容器、金属製容器のいずれにおいても利用可能であり、蓋をスライドして容器の端部で回転させて、蓋をずり下ろす構造の容器は、素材を選ばない。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0015】
容器とスライドさせる蓋に容器の端部で、スライドした蓋が止まり、蓋が回転する構造の容器は、容器及び蓋に止め構造と回転構造を取り付けることにより、開封回転動作を円滑にできる。
【0016】
そして、蓋を下方に回転後、容器の下方に蓋をずり下げて直角の位置で止めて安定して、立てることが出来るよう、止め構造を蓋の下側に図6の(3)を取り付けることにより、安定した開封容器、図1を店頭で陳列でき、販促上有利に商品をアピールできる。
【0017】
さらに、蓋に設けられた止め構造は、再封のときも、容器の端部で容易に回転して元の状態に戻るよう、止め構造の位置を調整することが出来る。一般的には、蓋は、筒状の構造で端部は閉じた状態となっているが、一般的なキャラメルの包装に利用されているスリーブ状で端部が開閉していても差し支えない。
【0018】
容器の側面に設けられた止め構造と回転部分は、容器の高さと同等かまたは、少し短い方が、回転が容易である。また、幅は、容器の高さと同等かまたは、少し短い方が、回転が容易である。容器の高さを一片とする四角形、図7の(A)かまたは、それより少し短めの四角形が好ましい。更に、容器の端部とは離れた回転部の角は、若干の丸みを持った構造、図7の(C)の方が、蓋の回転が容易である。
【0019】
さらに、この止め部及び回転部は、前記[0018]に記載したように、四角形に限定するものでなく、容器の端部の下部から容器の上部に向けて伸びる直線で、且つ、容器の端部の延長部を容器の側面に曲げた構造でも良い。伸びる方向は、[0018]に記載する四角形の対角線である。図7のBのように、その斜めに延びる構造の長さは、対角線の頂点まで延びても良いが、蓋の回転を容易にするためには、[0018]の容器の端部の回転部と同様に丸みを持った構造、図7の(C)の方が好ましい。具体的には、三角形の構造でその端部が丸みを持った構造、図7の(C)となっている。
【0020】
容器の端部の留め構造と回転構造は、容器の長さ方向または幅方向の端部の延長上の一部を曲げた構造でも良い。紙製容器やプラスチックのフィルム・シート或いは紙とプラスチックやアルミ箔をラミネートした素材の場合は、この方法が可能である。
【0021】
プラスチックの成形品の場合は、射出成形でこの止め構造と回転構造の部分を容器の側面に設けることが出来る。また、後工程で超音波やヒートシール、高周波シールの方法で付け加えても良い。この止め構造と回転構造の部分の部分は、前記[0018]及び[0019]で記載した、四角形や三角形などの変形形状以外に、別の止め構造と回転構造の部分の構造をつけることも可能である。
【0022】
即ち、容器の端部の所定の位置にその部分を基点として回転できるような円柱の構造、図8の(1)を設け、蓋の内部には、その円柱の幅で端部にスライドできる溝構造、図8の(2)を有することも出来る。蓋を容器の円柱に支えられた端部に向かってスライドし、円柱の分部で止まり、そこで蓋を容器の下方にずり下ろすことも出来る。更に[0016][0017]で記載のように容器の下方に蓋をずり下げて直角の位置で止めて安定して、立てることが出来るよう、止め構造、図6の(3)を蓋の下側に取り付けることができる。
【0023】
さらに、金属製の容器においては、鋳型鋳造の場合は、同様の構造を持った容器が製造可能であり、組み立て構造の場合は、[0021]に記載のように、所定の機能を有する金属部品を容器の端部及び蓋の内部に設けることが出来る。
【0024】
本発明の方法は、容器の長い方向或いは短い方向の両端あるいは片側に設けることも出来る。片側のみに設けた場合、容器本体の一方を蓋で支えた状態、図5で開封維持でき、店頭での陳列効果も充分発揮できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
発明の実施の形態を実施例にもとづき図面を参照して説明する。
図9及び図10において、カートンの展開図、図9の(1)は、容器の止め構造と回転部となる部分である。図9は一般的なトレータイプのカートンである。図10は、トレーの周囲に額縁を形成するカートンである。
【0026】
図2は、図9をトレー形状のカートンに組み立てた図である。図2のAは、容器の止め構造と回転部となる1の部分がトレーの側面に曲げられた本発明の例である。図2のBは、トレーを真上から見た容器の止め構造と回転部となる部分がトレーの外側に折り曲げられた構造を示している。図2のCは、Bの部分の斜視図である。
【0027】
図11は、蓋の展開図である。図中の(2)が蓋の内側に折り曲げられて、容器の止め構造と回転部となる部分と接して回転する部分である。回転が容易なように、(2)の角の一方は、丸い形状になっている。
【0028】
図12は、蓋の組み立て図である。図12のAは、蓋を横から見た透視図であり、Bは、蓋が垂直に立った場合の透視図である。Cは、(2)の部分が蓋の内側に折り曲げられたときの断面図である。Dは、容器の止め構造と回転部となる部分が蓋の内側に折り曲げられた図であり、Eは、折り曲げる前の構造の例である。
【0029】
図6は、本発明の容器と蓋がセットになった図である。Fは、蓋が閉じた状態の右側透視図を示している。Gは、蓋を開け右にスライドさせて、容器の端部で止まった図である。Hは、蓋を容器の一方の端部で回転させてずり下げて直角で止まった図である。図中の(3)は、蓋を容器の端部で回転させてずり下げて直角で止まるための止め構造となる長方形の構造体であり、カートンの場合は、蓋の構造のパネルの一部である。
【0030】
図7は、容器の側面に設けられる止め構造及び回転部となる図である。Aは、図9及び図10において、1の部分を容器の幅部分のパネルから切り離し、容器の端部の延長構造の一部として四角形の状態で側面に折り曲げた図である。Bは、図9、図10の折り曲げ部(1)を側面に折り曲げた図である。Cは、Bの折り曲げ部の一部を回転が容易なように丸くカットした図である。
【0031】
図8は、プラスチック成形品の場合であり、図8のAは、容器の端に設けられた止め構造と回転構造のため、突起状の構造(1)が設けられている。図8のBは、その部分を真上から見た図である。図8もCは、蓋であり、図8のDは、蓋の内部の横に設けられるスライド構造と回転構造であり、図8のAに示す突起構造と合わさってスライド、回転できる溝構造(2)を有している。
【0032】
図13は、[請求項8]の具体的な事例であり、図13のAは、容器の側面における容器の深さhを直径とする円が容器の端に接している。図13のBは、回転を容易にするため、容器素材の厚みよりやや大きめの寸法を差し引いた寸法gとし、止め構造の一部(1)を直径gとする円の弧状に切り取られた構造を設けた事例である。
【0033】
図13のCは、蓋のスライドし回転できる部分(2)を示している。直径jとする円が蓋の端で接している。図13のDは、図13のBと同様に、回転を容易にするため、蓋の素材の厚みよりやや大きめの寸法を差し引いた寸法kとし、回転部の一部(2)が回転容易のために、kを直径とする円の弧で切り取られた構造をしている。
【0034】
容器と蓋は、図13のA及Cの円の中心を同一として蓋が回転できる構造となっている。容器、蓋の素材によって、図13のg及びkは、より回転が容易に出来るよう、少し小さめに設定される。
図14は、[0028]の図12の止め構造及び回転部となる部分を容器の外側に設けた図である。
【0035】
本発明の製造工程は、
(イ)第一工程(図9):所定の坪量の板紙を図9或いは図10の展開図のように打抜き、従来の方法で内側に折り曲げてトレー形状とする。このときに、(1)の部分は、従来の内側でなく外側に折り曲げて止め構造及び回転部となる部分とする。また、(1)の部を一部容器本体から切り離し、図7に示す同様の構造にしても良い。
(ロ)第二工程(図11):(イ)と同様な坪量の板紙を蓋の構造の展開図のごとく打抜き、従来のカートン構造を作るよう一部は糊付けし、(2)の部分は内側に折り曲げて図12のA或いはBに示すような形状とする。
(ハ)第三工程(図6):上記(イ)及び(ロ)で出来た容器及び蓋を容器の端部から蓋を差込合体させ、容器及び蓋の止め構造及び回転部が組み合わされるようにする。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明の回転できる蓋構造を有する容器は、一般の包装カートン、プラスチック容器、プラスチック成形品、金属容器に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】 蓋を開いて立てた時の容器及び蓋の容器の実施例の斜視図である。
【図2】 容器の図で、Aは容器の斜視図、Bは止め部と回転部の平面図である。Cは止め部と回転部を容器の中みた斜視図である。
【図3】 Aは容器及び蓋の止め部と回転部の斜視図である。Bは容器及び蓋の止め部と回転部が端部で止まっている状態の平面図である。
【図4】 図3の斜視図である。
【図5】 片側のみにスライド開封して立てかけた実施例の斜視図である。
【図6】 容器と蓋を組み合わせた実施例の図であり、Fは容器と蓋が閉じられた透視斜視図、Gは容器の端部で蓋をスライドさせて開けた状態の透視斜視図、Hは蓋を容器の端部で回転させて立てた一方のみの透視斜視図である。Aは蓋、Bは蓋を立てた図、(3)は、容器がずり落ちないように蓋に設けられたパネル(ずり落ち防止)である。
【図7】 容器の寸法内の端部に設けられた止め部と回転部であり、Aはその部分が四角形、Bは三角形,Cは三角形で回転が容易なように一部に丸みを持たせた図である。
【図8】 プラスチック成形品の実施例であり、Aは容器の斜視図、Bは止め部及び回転部の平面図、Cは蓋の透視斜視図、Dは蓋の内側に設けられたスライド構造及び回転部の図である。
【図9】 容器の展開図である。
【図10】 額縁を有する容器の展開図である。
【図11】 蓋の展開図である。
【図12】 蓋の組立図で、Aは、蓋の透視斜視図、Bは蓋を立てた時の透視斜視図、Cは止め部及び回転部の平面図、Dは止め部及び回転部を内側からみた側面図、Eは止め部及び回転部を折り曲げる前の図である。
【図13】 容器の止め部及び回転部の実施例の寸法関係図である。
【図14】 容器の止め部及び回転部を容器の寸法より曽田側に設けた図である。
【符号の説明】
【0038】
1 容器の止め部及び回転部
2 蓋の止め部及び回転部
3 蓋のパネル(ずり落ち防止)
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に使用される容器において、蓋をスライドさせた開封時に、その蓋を容器本体の端部で下方にずらして任意の角度で開封でき、本体と蓋が端部において角度90度で止められることを特徴とする容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の容器において、本体部分と蓋からなるカートン、プラスチック、金属容器は、各種の開封方法があり、蓋を上に開くタイプ、蓋をスライドさせて開く方式、蓋を端部で、端部を軸に回転させて開く方法、キャップ構造、プルタブを引張る方法等多くの開封方法がある。これらは、いずれも開封方法が一つの動作で完結するもので開けやすく便利な方法である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来のスライド開封式の容器では、店頭で中身を見せて陳列するときは、蓋を外すか、または、蓋をスライドさせたまま陳列して、中身を見せる方法しかなかった。その方法では、店頭売場で、多くの場所を占め、外した蓋は、容器の下に置くか、別の場所に保存しておくしかなかった。また、蓋と容器を一体のまま、場所をとらずに置く方法はなかった。多くの商品を店頭で陳列して並べて売るための適当な容器形態が求められたがなかった。
【0004】
本発明は、スライドさせて蓋を開き、その蓋を容器と垂直に立てかけられて場所を取らない構造をした容器の提供を目的としており、蓋を外して別の場所に置いたり、或いは蓋を容器の下に置いたりしなくても良い容器の提供を目的としている。さらに蓋を容器と直角に下方にずり下げることにより、蓋が容器の足の役割をして、立てて置くことも出来る。さらに蓋は、開いた方向と逆な方向にスライドでき、元の開封前の蓋が閉まった状態にもすることが出来る容器、図1の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の容器においては、容器本体の外箱の横部に蓋をスライドしてきたときに、蓋を止める構造、図2の(1)を有している。また、蓋の横の内部に、スライドさせたときに、容器本体の外側横部に設けられた蓋を止める構造と接触して、止まる構造、図3、図4の(2)を有している。容器本体の外側に設けられた蓋を止める構造(1)と、蓋の横の内部に設けられた止めの構造(2)とが、互いに容器の端部で回転でき、蓋を下方にずらせるようになっている。更に容器本体と蓋が直角になる角度で止まるように蓋の構造を設定することも出来る。また、本体と蓋の回転部分を少しきつくすることにより、自由な角度で止めることも出来る。
【0006】
上記の本体と蓋のスライドを止めて容器の端部で回転させる位置は、容器の寸法内でも、また、容器から回転部分がはみ出して取り付けることも出来る。しかし、その位置は、容器の寸法内で容器の端部に対に設けられることが望ましい回転や止め方に効果的である。また、蓋の内部横に設けられる止めの構造は、蓋が閉じている状態で左右の蓋が合う位置の内部の横に左右、容器を介して対に設けられることが効果的である。
【0007】
また、内容物の保護の面からは、蓋の端は、閉ざされている構造であり、全体がさらにフィルムでシュリンク包装されていてもよい。容器本体は、トレー状の形状を有していることが望ましい。中身が店頭で見え易く販売促進に寄与する構造であり、また、止め構造の締め付け具合では、図5のように斜めの角度で止めてことも出来、周りの商品よりは、高い位置で陳列でき、人目を引くことが出来る。
【0008】
また、容器の端部で蓋を回転し、容器と蓋とがなす角度が直角になるよう、ずり下げたとき、容器がずり下がらないように、蓋に容器を支える構造、図6の(3)を設けることも出来る。内容物が重量物の場合には、蓋の一部に直角になったときに容器を支える構造を設けることが好ましい。
【0009】
さらに、容器の端部に設ける、蓋を開封のためにスライドさせて止める構造は、容器の一部を外側の側面に沿うように曲げて設けることもできる。
【0010】
そして、前記の構造を有する容器は、紙製容器、プラスチック製容器、金属製容器のいずれにおいても利用可能であり、蓋をスライドして容器の端部で回転させて、蓋をずり下ろす構造の容器は、素材を選ばない。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0015】
容器とスライドさせる蓋に容器の端部で、スライドした蓋が止まり、蓋が回転する構造の容器は、容器及び蓋に止め構造と回転構造を取り付けることにより、開封回転動作を円滑にできる。
【0016】
そして、蓋を下方に回転後、容器の下方に蓋をずり下げて直角の位置で止めて安定して、立てることが出来るよう、止め構造を蓋の下側に図6の(3)を取り付けることにより、安定した開封容器、図1を店頭で陳列でき、販促上有利に商品をアピールできる。
【0017】
さらに、蓋に設けられた止め構造は、再封のときも、容器の端部で容易に回転して元の状態に戻るよう、止め構造の位置を調整することが出来る。一般的には、蓋は、筒状の構造で端部は閉じた状態となっているが、一般的なキャラメルの包装に利用されているスリーブ状で端部が開閉していても差し支えない。
【0018】
容器の側面に設けられた止め構造と回転部分は、容器の高さと同等かまたは、少し短い方が、回転が容易である。また、幅は、容器の高さと同等かまたは、少し短い方が、回転が容易である。容器の高さを一片とする四角形、図7の(A)かまたは、それより少し短めの四角形が好ましい。更に、容器の端部とは離れた回転部の角は、若干の丸みを持った構造、図7の(C)の方が、蓋の回転が容易である。
【0019】
さらに、この止め部及び回転部は、前記[0018]に記載したように、四角形に限定するものでなく、容器の端部の下部から容器の上部に向けて伸びる直線で、且つ、容器の端部の延長部を容器の側面に曲げた構造でも良い。伸びる方向は、[0018]に記載する四角形の対角線である。図7のBのように、その斜めに延びる構造の長さは、対角線の頂点まで延びても良いが、蓋の回転を容易にするためには、[0018]の容器の端部の回転部と同様に丸みを持った構造、図7の(C)の方が好ましい。具体的には、三角形の構造でその端部が丸みを持った構造、図7の(C)となっている。
【0020】
容器の端部の留め構造と回転構造は、容器の長さ方向または幅方向の端部の延長上の一部を曲げた構造でも良い。紙製容器やプラスチックのフィルム・シート或いは紙とプラスチックやアルミ箔をラミネートした素材の場合は、この方法が可能である。
【0021】
プラスチックの成形品の場合は、射出成形でこの止め構造と回転構造の部分を容器の側面に設けることが出来る。また、後工程で超音波やヒートシール、高周波シールの方法で付け加えても良い。この止め構造と回転構造の部分の部分は、前記[0018]及び[0019]で記載した、四角形や三角形などの変形形状以外に、別の止め構造と回転構造の部分の構造をつけることも可能である。
【0022】
即ち、容器の端部の所定の位置にその部分を基点として回転できるような円柱の構造、図8の(1)を設け、蓋の内部には、その円柱の幅で端部にスライドできる溝構造、図8の(2)を有することも出来る。蓋を容器の円柱に支えられた端部に向かってスライドし、円柱の分部で止まり、そこで蓋を容器の下方にずり下ろすことも出来る。更に[0016][0017]で記載のように容器の下方に蓋をずり下げて直角の位置で止めて安定して、立てることが出来るよう、止め構造、図6の(3)を蓋の下側に取り付けることができる。
【0023】
さらに、金属製の容器においては、鋳型鋳造の場合は、同様の構造を持った容器が製造可能であり、組み立て構造の場合は、[0021]に記載のように、所定の機能を有する金属部品を容器の端部及び蓋の内部に設けることが出来る。
【0024】
本発明の方法は、容器の長い方向或いは短い方向の両端あるいは片側に設けることも出来る。片側のみに設けた場合、容器本体の一方を蓋で支えた状態、図5で開封維持でき、店頭での陳列効果も充分発揮できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
発明の実施の形態を実施例にもとづき図面を参照して説明する。
図9及び図10において、カートンの展開図、図9の(1)は、容器の止め構造と回転部となる部分である。図9は一般的なトレータイプのカートンである。図10は、トレーの周囲に額縁を形成するカートンである。
【0026】
図2は、図9をトレー形状のカートンに組み立てた図である。図2のAは、容器の止め構造と回転部となる1の部分がトレーの側面に曲げられた本発明の例である。図2のBは、トレーを真上から見た容器の止め構造と回転部となる部分がトレーの外側に折り曲げられた構造を示している。図2のCは、Bの部分の斜視図である。
【0027】
図11は、蓋の展開図である。図中の(2)が蓋の内側に折り曲げられて、容器の止め構造と回転部となる部分と接して回転する部分である。回転が容易なように、(2)の角の一方は、丸い形状になっている。
【0028】
図12は、蓋の組み立て図である。図12のAは、蓋を横から見た透視図であり、Bは、蓋が垂直に立った場合の透視図である。Cは、(2)の部分が蓋の内側に折り曲げられたときの断面図である。Dは、容器の止め構造と回転部となる部分が蓋の内側に折り曲げられた図であり、Eは、折り曲げる前の構造の例である。
【0029】
図6は、本発明の容器と蓋がセットになった図である。Fは、蓋が閉じた状態の右側透視図を示している。Gは、蓋を開け右にスライドさせて、容器の端部で止まった図である。Hは、蓋を容器の一方の端部で回転させてずり下げて直角で止まった図である。図中の(3)は、蓋を容器の端部で回転させてずり下げて直角で止まるための止め構造となる長方形の構造体であり、カートンの場合は、蓋の構造のパネルの一部である。
【0030】
図7は、容器の側面に設けられる止め構造及び回転部となる図である。Aは、図9及び図10において、1の部分を容器の幅部分のパネルから切り離し、容器の端部の延長構造の一部として四角形の状態で側面に折り曲げた図である。Bは、図9、図10の折り曲げ部(1)を側面に折り曲げた図である。Cは、Bの折り曲げ部の一部を回転が容易なように丸くカットした図である。
【0031】
図8は、プラスチック成形品の場合であり、図8のAは、容器の端に設けられた止め構造と回転構造のため、突起状の構造(1)が設けられている。図8のBは、その部分を真上から見た図である。図8もCは、蓋であり、図8のDは、蓋の内部の横に設けられるスライド構造と回転構造であり、図8のAに示す突起構造と合わさってスライド、回転できる溝構造(2)を有している。
【0032】
図13は、[請求項8]の具体的な事例であり、図13のAは、容器の側面における容器の深さhを直径とする円が容器の端に接している。図13のBは、回転を容易にするため、容器素材の厚みよりやや大きめの寸法を差し引いた寸法gとし、止め構造の一部(1)を直径gとする円の弧状に切り取られた構造を設けた事例である。
【0033】
図13のCは、蓋のスライドし回転できる部分(2)を示している。直径jとする円が蓋の端で接している。図13のDは、図13のBと同様に、回転を容易にするため、蓋の素材の厚みよりやや大きめの寸法を差し引いた寸法kとし、回転部の一部(2)が回転容易のために、kを直径とする円の弧で切り取られた構造をしている。
【0034】
容器と蓋は、図13のA及Cの円の中心を同一として蓋が回転できる構造となっている。容器、蓋の素材によって、図13のg及びkは、より回転が容易に出来るよう、少し小さめに設定される。
図14は、[0028]の図12の止め構造及び回転部となる部分を容器の外側に設けた図である。
【0035】
本発明の製造工程は、
(イ)第一工程(図9):所定の坪量の板紙を図9或いは図10の展開図のように打抜き、従来の方法で内側に折り曲げてトレー形状とする。このときに、(1)の部分は、従来の内側でなく外側に折り曲げて止め構造及び回転部となる部分とする。また、(1)の部を一部容器本体から切り離し、図7に示す同様の構造にしても良い。
(ロ)第二工程(図11):(イ)と同様な坪量の板紙を蓋の構造の展開図のごとく打抜き、従来のカートン構造を作るよう一部は糊付けし、(2)の部分は内側に折り曲げて図12のA或いはBに示すような形状とする。
(ハ)第三工程(図6):上記(イ)及び(ロ)で出来た容器及び蓋を容器の端部から蓋を差込合体させ、容器及び蓋の止め構造及び回転部が組み合わされるようにする。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明の回転できる蓋構造を有する容器は、一般の包装カートン、プラスチック容器、プラスチック成形品、金属容器に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】 蓋を開いて立てた時の容器及び蓋の容器の実施例の斜視図である。
【図2】 容器の図で、Aは容器の斜視図、Bは止め部と回転部の平面図である。Cは止め部と回転部を容器の中みた斜視図である。
【図3】 Aは容器及び蓋の止め部と回転部の斜視図である。Bは容器及び蓋の止め部と回転部が端部で止まっている状態の平面図である。
【図4】 図3の斜視図である。
【図5】 片側のみにスライド開封して立てかけた実施例の斜視図である。
【図6】 容器と蓋を組み合わせた実施例の図であり、Fは容器と蓋が閉じられた透視斜視図、Gは容器の端部で蓋をスライドさせて開けた状態の透視斜視図、Hは蓋を容器の端部で回転させて立てた一方のみの透視斜視図である。Aは蓋、Bは蓋を立てた図、(3)は、容器がずり落ちないように蓋に設けられたパネル(ずり落ち防止)である。
【図7】 容器の寸法内の端部に設けられた止め部と回転部であり、Aはその部分が四角形、Bは三角形,Cは三角形で回転が容易なように一部に丸みを持たせた図である。
【図8】 プラスチック成形品の実施例であり、Aは容器の斜視図、Bは止め部及び回転部の平面図、Cは蓋の透視斜視図、Dは蓋の内側に設けられたスライド構造及び回転部の図である。
【図9】 容器の展開図である。
【図10】 額縁を有する容器の展開図である。
【図11】 蓋の展開図である。
【図12】 蓋の組立図で、Aは、蓋の透視斜視図、Bは蓋を立てた時の透視斜視図、Cは止め部及び回転部の平面図、Dは止め部及び回転部を内側からみた側面図、Eは止め部及び回転部を折り曲げる前の図である。
【図13】 容器の止め部及び回転部の実施例の寸法関係図である。
【図14】 容器の止め部及び回転部を容器の寸法より曽田側に設けた図である。
【符号の説明】
【0038】
1 容器の止め部及び回転部
2 蓋の止め部及び回転部
3 蓋のパネル(ずり落ち防止)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体の容器部とその蓋からなる容器において、蓋を左右或いはどちらか一方にスライドさせて開け、容器の左右、或いはどちらか一方の端部で、端部を起点として、下側に任意の角度で蓋をずり下ろせる構造を有する容器。
【請求項2】
[請求項1]において、容器の開口部の横の左右、或いはどちらか一方に、容器の端部を起点として回転させるために蓋をスライドさせた時に、外れないような止め構造(1)を有し、また、蓋もその内側の横にスライドさせて容器を開き、端部を起点として回転させるときに外れないような構造(2)を有する容器。
【請求項3】
[請求項1]において、蓋をスライドさせて本体の容器の端部で下方に回転して下げる時に、容器本体の端部の止め構造(1)と蓋の内側横面に設けられたスライドさせた時に外れない構造(2)とが、蓋が下向きに回転する時、その端部で支え合って回転が容易に出来るような構造になっていることを特徴とする容器。
【請求項4】
[請求項1]において、その容器の材質が紙単体或いは紙とプラスチックや金属箔が貼り合わされたもの、或いはプラスチックのフィルムまたはシート単体或いはプラスチックが射出成形、シート成形、ブロー成形などで形成された容器或いは金属単体で出来た容器で[請求項2]の構造を有する容器。
【請求項5】
[請求項3]において、容器の端部及び蓋の内側に設けられた回転可能な構造(1)(2)の幅が容器及び蓋の横幅を超えない寸法であり、かつその長さが容器及び蓋の横幅を超えない寸法になっていることを特徴とする[請求項1]の容器。
【請求項6】
[請求項1]において、蓋を端部で回転して下方に下げた時に、本体と蓋とのなす角度が端部において、180度から90度の角度に自由に蓋を下方にずり下げることが出来るような構造を有することを特徴とする容器。
【請求項7】
[請求項1]において、容器及び蓋に共に対の形で容器の両横2ケ所或いは4ケ所に止め構造及び回転構造(1)(2)が設けられていることを特徴とする[請求項1]の容器。
【請求項8】
[請求項3]において、蓋が下向きに回転する時、その端部で支え合って回転が容易に出来るような構造(1)(2)として、容器の深さを直径とする円が容器の端部と接する位置が円の中心となり、そこを中心として蓋が回転できるようになっていることを特徴とする容器。
【請求項1】
本体の容器部とその蓋からなる容器において、蓋を左右或いはどちらか一方にスライドさせて開け、容器の左右、或いはどちらか一方の端部で、端部を起点として、下側に任意の角度で蓋をずり下ろせる構造を有する容器。
【請求項2】
[請求項1]において、容器の開口部の横の左右、或いはどちらか一方に、容器の端部を起点として回転させるために蓋をスライドさせた時に、外れないような止め構造(1)を有し、また、蓋もその内側の横にスライドさせて容器を開き、端部を起点として回転させるときに外れないような構造(2)を有する容器。
【請求項3】
[請求項1]において、蓋をスライドさせて本体の容器の端部で下方に回転して下げる時に、容器本体の端部の止め構造(1)と蓋の内側横面に設けられたスライドさせた時に外れない構造(2)とが、蓋が下向きに回転する時、その端部で支え合って回転が容易に出来るような構造になっていることを特徴とする容器。
【請求項4】
[請求項1]において、その容器の材質が紙単体或いは紙とプラスチックや金属箔が貼り合わされたもの、或いはプラスチックのフィルムまたはシート単体或いはプラスチックが射出成形、シート成形、ブロー成形などで形成された容器或いは金属単体で出来た容器で[請求項2]の構造を有する容器。
【請求項5】
[請求項3]において、容器の端部及び蓋の内側に設けられた回転可能な構造(1)(2)の幅が容器及び蓋の横幅を超えない寸法であり、かつその長さが容器及び蓋の横幅を超えない寸法になっていることを特徴とする[請求項1]の容器。
【請求項6】
[請求項1]において、蓋を端部で回転して下方に下げた時に、本体と蓋とのなす角度が端部において、180度から90度の角度に自由に蓋を下方にずり下げることが出来るような構造を有することを特徴とする容器。
【請求項7】
[請求項1]において、容器及び蓋に共に対の形で容器の両横2ケ所或いは4ケ所に止め構造及び回転構造(1)(2)が設けられていることを特徴とする[請求項1]の容器。
【請求項8】
[請求項3]において、蓋が下向きに回転する時、その端部で支え合って回転が容易に出来るような構造(1)(2)として、容器の深さを直径とする円が容器の端部と接する位置が円の中心となり、そこを中心として蓋が回転できるようになっていることを特徴とする容器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図14】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図14】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2010−42857(P2010−42857A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−235667(P2008−235667)
【出願日】平成20年8月18日(2008.8.18)
【出願人】(508241370)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年8月18日(2008.8.18)
【出願人】(508241370)
【Fターム(参考)】
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