説明

板ガラス収納装置

【課題】板ガラスの損傷を防止し、多様な大きさの板ガラス案内を可能にして、作業能率及び板ガラスの信頼性向上をもたらす板ガラス収納装置を提供する。
【解決手段】本発明の板ガラス収納装置は、平行に離隔配置される一対の壁体11と、この壁体11の間を連結する複数の板ガラス支え紐12が設けられた収納部10;各壁体11の外側面と連結されて収納部10が昇降されるようにする昇降部20;及び収納部10内に搬送されて来た板ガラス5を板ガラス支え紐12上に積載案内する案内部30を含んでおり、案内部30は、壁体11の内側全体に離隔配置されて軸回転される複数のローラー31と、このローラー31の間に配置されて上方にエアを吐出させるエア吐出機32を含んで構成され、ローラー31は幅広さを調節可能としている幅広さ調節手段がさらに具備されることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は板ガラス収納装置に関し、より詳細するように収納部に板ガラスを案内するための案内部として両側に複数のローラーを配し、これらのローラーの間の中央部にはエア吐出機を配置するが、両側のローラーがエア吐出機側に向けて広げ又は狭めることができるように幅調節が可能になるようにすることによって、基本的に収納部に案内される板ガラスの中央部をエアで支えるようになっていて、この板ガラスの中央部分に対する損傷をあらかじめ防止するようにして板ガラスの活用度を極大化させることができ、また、多様な大きさの板ガラスの案内が可能になるので、全般的に作業能率が向上するのはもちろん、多様な大きさの板ガラス収納による製品の信頼性が上昇する板ガラス収納装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に板ガラス収納装置と言うのは、板ガラスを使用する前に保管する目的で複数の板ガラスを幾重にも積載させることができるようにするものであって、一例で従来技術の板ガラス収納装置を概略的に見ると、所定の幅広さで離隔されて平行に配置される一対の壁体と、この壁体の間を連結して上・下方向及び長さ方向に一定間隔離隔される複数の板ガラス支え紐が設けられた収納部と、この収納部の各壁体外側面と連結されてこの壁体を上下に昇降させて収納部が昇降されるようにする昇降部及び前記収納部内の一定高さ上で、その長さ方向の全体にかけて固定配置されて搬送されて来た板ガラスを板ガラス支え紐上に積載させるために案内する複数のローラーが両側及び中央部にそれぞれ離隔配列される案内部を含む構成からなっている。
【0003】
このような構成を有する従来技術の板ガラス収納装置は案内部の複数のローラーが収納部の板ガラス支え紐の間を貫通して上下に昇降される構造からなっているので、すなわち、最上端の板ガラス支え紐から板ガラスを積載させて下がる方式で板ガラス収納作業を行わければならない。
【0004】
したがって、板ガラス収納の前に昇降部が収納部を下降させて最上端の板ガラス支え紐が案内部と一直線上に置かれるようにした後、搬送されて来た板ガラスを前記最上端の板ガラス支え紐上に案内して積載させてから、再びその下の階の板ガラス支え紐を上昇させてローラーと一直線上に置かれるようにして板ガラスをローラーで案内した後、積載させる方式を通じて複数の板ガラスをそれぞれの板ガラス支え紐上に積載させるようになっていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、このような従来技術の板ガラス収納装置は、板ガラスを案内するためのローラーが板ガラスの両端部底面だけでなくその中央部底面も支えて案内する方式であるので、板ガラスの案内中に板ガラス両端部底面に損傷が生ずると、この損傷が発生した両端部底面をカッティングして中央部分だけを使用することができるが、その中央部底面に損傷が生ずると板ガラス全体を廃棄しなければならない問題点があった。
【0006】
また、両側ローラーの幅広さを調節することができない固定された構造からなっているので、多様な大きさの板ガラスに適用することが不可能で、ただ一定大きさの板ガラスに対してだけ案内が可能になって全般的な作業效率が低下されることはもちろん、単一作業能力による製品の信頼性が下落するなどの問題点があった。
【0007】
本発明はこのような問題点を解決するために案出されたものであって、収納部に板ガラスを案内するための案内部として両側に複数のローラーを配列し、これらのローラーの間の中央部にはエア吐出機を配置し、両側のローラーがエア吐出機側に向けて広げ又は狭めることができるようにその幅調節が可能になるようにすることによって、基本的に収納部に案内される板ガラスの中央部をエアで支えるようになっているので、この板ガラスの中央部分に対する損傷をあらかじめ防止することができるようにして板ガラスの活用度を極大化させ、また、多様な大きさの板ガラス案内が可能になるので、全般的に作業能率が向上するのはもちろん、多様な大きさの板ガラス収納による製品の信頼性が上昇する板ガラス収納装置を提供するのに目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような前記の目的を達成するための本発明の板ガラス収納装置は所定の幅広さで離隔されて平行に配置される一対の壁体と、この壁体の間を連結して上・下方向及び長さ方向に一定間隔の離隔される複数の板ガラス支え紐が設けられた収納部;前記収納部の各壁体外側面と連結されてこの壁体を上下に昇降させて収納部が昇降されるようにする昇降部;及び前記収納部内の一定高さ上でその長さ方向全体にかけて固定配置されて搬送されて来た板ガラスを板ガラス支え紐上に積載させるために案内する案内部を含んで構成される板ガラス収納装置において、前記案内部は、前記壁体の隣接内側全体にかけて一定間隔離隔配置されて軸回転される複数のローラーと、このローラーの間に配置されて上方にエアを吐出させるエア吐出機を含んで構成され、前記エア吐出機はそれぞれのローラーの間に個別的に配置されるように複数個から成り、前記複数のローラーは幅方向に移動が可能であるので、幅広さを調節することができるようにする幅広さ調節手段がさらに具備されることを特徴とする。
【0009】
また、本発明による板ガラス収納装置において、前記幅広さ調節手段は、前記ローラーの回転軸を回転可能に支持した状態で幅方向スライディングされるようにする固定ガイドバー;前記ローラーの回転軸とその上端部がギアーで連結され、その下端部が回転モーターと連結されて前記回転軸を軸回転させる軸回転部;及び前記固定ガイドバーを幅方向に進退移動させるロッドが具備されたシリンダーを含んで構成されることが望ましい。
【0010】
また、本発明による板ガラス収納装置において、前記ローラーのそれぞれの軸回転部を互いに連結させ、シリンダーのロッドと連結されて全体ローラーが同時に幅方向に移動されるようにする連結台がさらに具備されることが望ましい。
【0011】
また、本発明による板ガラス収納装置において、前記複数のローラーの外側面には、このローラーに載せられた板ガラスの両端部が外部に離脱されることを防止するための 離脱防止鍔が設けられたことが望ましい。
【0012】
また、本発明による板ガラス収納装置において、前記昇降部は収納部の各壁体下端部を支える壁体受け台が設けられ、この壁体受け台が上下に昇降されるように軸回転されるボールスクリューが設けられることが望ましい。
【発明の効果】
【0013】
以上のように、本発明による板ガラス収納装置は収納部に板ガラスを案内するための案内部として両側に複数のローラーを配し、これらのローラーの間の中央部にはエア吐出機を配置し、両側のローラーがエア吐出機側に向けて広げ又は狭めることができるようにその幅調節が可能になるようにすることによって、基本的に収納部に案内される板ガラスの中央部をエアで支えるようになっていてこの板ガラスの中央部分に対する損傷をあらかじめ防止するようにして板ガラスの活用度を極大化させ、また、多様な大きさの板ガラス案内が可能になるので、全般的に作業能率が向上するのはもちろん、多様な大きさの板ガラス収納による製品の信頼性が上昇するなどの效果を得る。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施例による板ガラス収納装置を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施例による板ガラス収納装置を示す概略断面図である。
【図3】図3a、3bは、本発明の一実施例による板ガラス収納装置の収納部が上昇されることを示す概略側面図である。
【図4】本発明の一実施例による板ガラス収納装置を示す概略平面図である。
【図5】図5a、5bは、本発明の一実施例による板ガラス収納装置のローラーが幅方向に移動される状態を示す部分切開斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付の図面に基づいて本発明を詳しく説明する。
【0016】
図1乃至図5bに示すように、本発明の一実施例による板ガラス収納装置は板ガラス5を収納するための収納部10と、この収納部10が昇降されるようにする昇降部20及び前記板ガラス5を収納部10に収納させるために案内する案内部30を含む構成からなる。
【0017】
前記収納部10は、所定の幅広さで離隔されて平行に直立配置される一対の壁体11と、この壁体11の間を連結して上・下方向及び長さ方向に一定間隔離隔される複数の板ガラス支え紐12が設けられた構造からなる。
【0018】
前記昇降部20は、収納部10の各壁体11の外側面と連結されてこの壁体11を上下に昇降させて結果的に収納部10が昇降されるようにこの収納部10の各壁体11の下端部を支える壁体受け台21が設けられ、この壁体受け台21が上下に昇降されるように軸回転されるボールスクリュー22が具備される構造からなる。
【0019】
前記案内部30は、収納部10内の一定高さ上でその長さ方向全体にかけて固定配置された状態で外部から搬送されて来た板ガラス5を板ガラス支え紐12上に積載させるためのものであって、前記案内部30は、前記壁体11の隣接内側全体にかけて一定間隔で離隔配置されて軸回転される複数のローラー31と、このローラー31の間に配置されて上方にエアを吐出させるエア吐出機32を含んで構成される。
【0020】
ここで、前記エア吐出機32はそれぞれのローラー31の間に個別的に配置されるように複数個から成り、それぞれのエア吐出機32は内部空間を有するチャンバー32aの上面を吐出孔32bが形成された上板32cが覆われてその内部空間にはエアファン32dが設置されている。
【0021】
そして、前記ローラー31は幅方向に移動が可能で幅広さが調節できるようにする幅広さ調節手段が具備されている。
【0022】
このような前記幅広さ調節手段は、前記ローラー31の回転軸31aを回転可能に支持した状態で幅方向スライディングされるようにする固定ガイドバー41と、前記ローラー31の回転軸31aとその上端部がギアー連結され、その下端部が回転モーター42aと連結されて前記回転軸31aを軸回転させる軸回転部42及び前記固定ガイドバー41を幅方向に進退移動させるロッド43aが具備されたシリンダー43を含んで構成される。
【0023】
ここで、前記ローラー31のそれぞれの軸回転部42を互いに連結させ、シリンダー43のロッド43a及び固定ガイドバー41と連結されて全体ローラー31が同時に幅方向に前進及び後退移動されるようにする連結台44がさらに具備されている。
【0024】
そして、前記ローラー31の外側面にはこのローラー31に載せられた板ガラス5の両端部が外部に離脱されることを防止するための離脱防止鍔31bが設けられている。
【0025】
このような構成による本発明の一実施例である板ガラス収納装置は案内部30のローラー31が収納部10の板ガラス支え紐12の間を貫通して上下に昇降される構造からなるので、すなわち、最上端の板ガラス支え紐12から板ガラス5を積載させて下がる方式で板ガラス収納作業を行わなければならない。
【0026】
したがって、板ガラス5の収納前に昇降部20が収納部10を下降させて最上端の板ガラス支え紐12が案内部20と一直線上に置かれるようにした後、エア吐出機32を作動させてエアを吐出させる。
【0027】
そんな後、搬送されて来た板ガラス5を、その底面両端部はローラー31が支え、その中央はエア吐出機32のエア浮上によって支えられた状態で収納部10の最上端板ガラス支え紐12上に案内して積載させる。
【0028】
そうした後、昇降部20が再び収納部10を上昇させてその下の階の板ガラス支え紐12がローラー31と一直線上に置かれるようにして板ガラス5をローラー31とエア浮上によって収納部10で案内した後に積載させる方式を通じて複数の板ガラスをそれぞれの板ガラス支え紐12上にきちんと積載させる。
【0029】
一方、搬送されて来た板ガラス5の幅広さが現在状態の両側ローラー31の間の幅広さと一致しない場合には、シリンダー43を作動させてロッド43aが連結台44を通じて軸回転部42を幅方向に適切に移動させて板ガラス5の幅広さと一致するようにした後、再び板ガラス5の収納作業を行うことができるようになる。
【0030】
このように、板ガラス5の積載時、この板ガラス5の中央底面はエア浮上によって板ガラス5に損傷が生ずることをあらかじめ防止することができ、また、多様な幅広さの板ガラス5に対しては、シリンダー43を作動させローラー31の幅広さを適切に対応させて多様な大きさの板ガラス5に対しても積載作業が可能になって作業能率及び製品の信頼性が向上することができる。
【0031】
以上のように、本発明は前記の望ましい実施例によって説明したが、このような実施例を従来の公知技術と単純に組合適用した変形例はもちろん、本発明の特許請求範囲と詳細な説明で本発明が属する技術分野の当業者が容易に変更して利用することができるすべての技術は本発明の技術範囲に含まれることは当然である。
【符号の説明】
【0032】
5 板ガラス
10 収納部
11 壁体
12 板ガラス支え紐
20 昇降部
21 壁体受け台
22 ボールスクリュー
30 案内部
31 ローラー
31a 回転軸
31b 離脱防止鍔
32 エア吐出機
32a チャンバー
32b 吐出孔
32c 上板
32d エアファン
32e フィルター
41 固定ガイドバー
42 軸回転部
42a 回転モーター
43 シリンダー
43a ロッド
44 連結台

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の幅広さで離隔されて平行に配置される一対の壁体と、
前記壁体の間を連結して上・下方向及び長さ方向に一定間隔で離隔される複数の板ガラス支え紐が設けられる収納部と、
前記収納部の前記各壁体の外側面と連結されて前記壁体を上下で昇降させて前記収納部が昇降されるようにする昇降部と、及び
前記収納部内の一定高さ上にその長さ方向全体にかけて固定配置されて搬送されて来た板ガラスを前記板ガラス支え紐上に積載させるために案内する案内部と、
を含んで構成される板ガラス収納装置において、
前記案内部は、前記壁体の内側に近接して一定間隔で離隔配置されて軸回転される複数のローラーと、前記ローラーの間に配置されて上方にエアを吐出させるエア吐出機を含んで構成され、
前記エア吐出機はそれぞれの前記ローラーの間に個別的に配置されるように複数個から成り、
前記ローラーは幅方向に移動が可能で幅広さを調節することができるようにする幅広さ調節手段がさらに具備されることを特徴とする板ガラス収納装置。
【請求項2】
前記幅広さ調節手段は、
前記ローラーの回転軸を回転可能に支持した状態で幅方向スライディングされるようにする固定ガイドバー;
前記ローラーの回転軸とその上端部がギアー連結され、その下端部が回転モーターと連結されて前記回転軸を軸回転させる軸回転部;及び
前記固定ガイドバーを幅方向に進退移動させるロッドが具備されるシリンダー;
を含んで構成されることを特徴とする請求項1に記載の板ガラス収納装置。
【請求項3】
前記ローラーのそれぞれの前記軸回転部を互いに連結させ、前記シリンダーのロッドと連結されて前記全体ローラーが同時に幅方向に移動されるようにする連結台がさらに具備されることを特徴とする請求項2に記載の板ガラス収納装置。
【請求項4】
前記ローラーの外側面にはこのローラーに載せられた板ガラスの両端部が外部に離脱することを防止するための離脱防止鍔が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の板ガラス収納装置。
【請求項5】
前記昇降部は前記収納部の前記各壁体の下端部を支える壁体受け台が設けられ、この壁体受け台が上下に昇降されるように軸回転されるボールスクリューが具備されることを特徴とする請求項1に記載の板ガラス収納装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−219174(P2011−219174A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−85156(P2011−85156)
【出願日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【出願人】(511001356)テソン エンジニアリング カンパニー リミテッド (7)
【Fターム(参考)】