説明

板状材の位置付け装置

【課題】簡単な構造を有しながら、取扱い中の板状材にも傷つかせる恐れが少ない板状材の位置付け装置を提供しようとすること。
【解決手段】運ばれて来た板状材を受け取ってから所定位置に移して固定する板状材の位置付け装置において、その周縁の所定の一部から前記板状材をそこから受け取った後、下より支える平面を有する位置付け台と、前記平面が受け取り入れたばかりの板状材を横から前記所定位置へと案内することができるように延在している案内塀と、その延伸方向が前記案内塀の延伸方向と合流する上、前記平面が受け取り入れた板状材を正面から止めることができるように延在している止め塀とを備えていること特徴とする板状材の位置付け装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、板状材の位置付け装置に関し、特に、構造が簡単な上、取扱い中の板状材にも傷をつける恐れも少ない板状材の位置付け装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動化した生産ライン上に搬送される加工品に精密な加工や検査作業を行うには、その加工品を正確な位置に移動しなければならない。一方、動く生産ライン上に搬送される加工品は位置ずれが生じやすいため、それに精密な作業を行う前に、位置付けとも言う位置調整作業を行う必要が常にある。
【0003】
例を挙げれば、図1及び図2は、搬送装置としてのコンベアがついている従来の位置付け装置の作動方法を略示する平面図である。
【0004】
図中の従来の位置付け装置は、コンベア11上に左から右へと搬送される板状材10の位置付けを行う時、4つの挟持手段12〜15を用いて板状材10を4方向から挟持しながら位置付けする通常の方法を使用している。
【0005】
また、台湾特許第I240101号公報に記載されている液晶パネルの位置付け装置は、吸引装置を用いて液晶パネルを2つの基準となる位置付け塀へ移動してから、2本の位置付けロッドで該液晶パネルを前記2つの位置付け塀に押し付けて固定する方法を使用している。
【0006】
しかしながら、前記2つの方法は同じく機械駆動の位置付け手段(挟持手段12〜15や位置付けロッド)を使用して直接に対象の板状材に接触し、力を与えて挟むので、板状材はその材料によって壊されたり傷つけられたりする恐れがあり、そしてこの問題点を克服するためには位置付け手段の力加減の制御に力を注がなければならない。
【0007】
更に、4つの挟持手段12〜15や2本の位置付けロッドなど、複数の位置付け手段を同期的に制御して精密な作業を行うには複雑な機構が必要となり、また前記力加減の制御も機構の複雑化の原因ともなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前記問題点を克服するために、本発明は、簡単な構造を有しながら、取扱い中の板状材にも傷つかせる恐れが少ない板状材の位置付け装置を提供しようとすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するために、本発明は、まず、運ばれて来た板状材を受け取ってから所定位置に移して固定する板状材の位置付け装置において、周縁の所定の一部から前記板状材を受け取った後、下より支える平面を有する位置付け台と、前記平面が受け取り入れたばかりの板状材を横から前記所定位置へと案内することができるように延在している案内塀と、延伸方向が前記案内塀の延伸方向と合流する上、前記平面が受け取り入れた板状材を正面から止めることができるように延在している止め塀とを備えている板状材の位置付け装置を提供する。
【0010】
前記位置付け装置を使用すると、前記周縁の所定の一部から前記平面に取り入れられたばかりの板状材は、それを運んでくる慣性により前記案内塀の案内方向に進み続けてから前記止め塀に止められて前記所定位置に位置することができるが、前記平面が斜め状態になる場合、板状材の自重も、前記慣性に加わって前記所定位置への進み続ける動力にもなるので、水平面になる場合より好ましい。
【0011】
即ち、前記本発明の板状材の位置付け装置の好ましい実施形態として、運ばれて来た板状材を受け取ってから所定位置に移して固定する板状材の位置付け装置において、周縁の所定の一部から前記板状材を受け取った後、下より支える平面を有する位置付け台と、前記位置付け台を下から受け持つ上、調整により、前記平面をほぼ水平状態に、または、前記平面上の、前記周縁の所定の一部から離れた一隅部が前記平面における最低の位置になる斜め状態に位置させることができるように構成されている位置付け機構と、前記位置付け台が前記斜め状態に位置している時、前記平面が受け取り入れたばかりの板状材を横から前記所定位置へと案内して移動させることができるように延在している案内塀と、その延伸方向が前記案内塀の延伸方向と前記一隅部の近くに合流するように延在していて、前記平面が受け取り入れた板状材の移動を正面から止めることができる止め塀とを備えているものが挙げられる。
【0012】
このような構成による板状材の位置付け装置は、前記位置付け台が前記位置付け機構の調整により前記斜め状態になっている場合、前記板状材を受け取ってから該板状材の自重により前記案内塀に沿って進ませながら前記案内塀と前記止め塀とで該板状材を所定位置に移して位置付けすることが可能である。
【0013】
また、前記本発明の板状材の位置付け装置において、前記平面上に複数の空気噴出孔が形成されていて、該空気噴出孔を通じて、受け取り入れた板状材の下面に空気を吹きかけて前記板状材を前記平面から浮かせることができるように構成することが好ましい。
【0014】
また、前記平面上に更に複数の空気吸入孔が形成されていて、該空気吸入孔を通じて前記平面上から空気を吸い込むことによって受け取り入れた板状材を前記平面上に付着させることができるように構成することが好ましい。
もちろん、前記空気噴出孔と前記空気吸入孔とは同一になっても良い。
【0015】
更に、前記本発明の板状材の位置付け装置において、前記位置付け台は、前記周縁の所定の一部の方から前記平面と連続する上、前記平面が前記斜め状態になると、前記平面より水平面に近くなるように配置構成されている受け取り面を更に有していることが好ましい。
【0016】
また、前記案内塀と前記止め塀とは、直交になるように延在する上、一体となっていることが好ましい。
【0017】
また、前記位置付け機構は、前記位置付け台を枢支している位置調整軸と、往復するピストンロッドを有している上、該ピストンロッドの先端で前記位置付け台を下方から受け持ちながら往復し、前記位置付け台の前記平面を前記ほぼ水平状態と前記斜め状態との間に搖動することができるように配置されているシリンダ型駆動手段とを備えていることが好ましい。
【0018】
更に、前記ピストンロッドの先端と前記位置付け台との間には、ユニバーサルジョイントが取付けられているなら、前記搖動を円滑にすることができるので、好ましい実施形態として特に勧める。
【0019】
また、前記位置調整軸は、前記位置付け台における前記平面の反対側の前記受け取り面に偏っている箇所に配置されていることが好ましい。
【0020】
また、前記本発明の板状材の位置付け装置において、前記位置付け機構は、底座と、前記底座上に直立に固定されると共に、前記位置調整軸及び前記シリンダ型駆動手段を保持している垂直座と、を更に有し、前記一体となっている案内塀及び止め塀は、前記位置調整軸と平行する軸を回動中心として前記垂直座に可動的に取り付けられている調整座に固定さていて該調整座の調整による回動と共に揺動することができるのが好ましい。
【0021】
また、前記本発明の板状材の位置付け装置は、更に板状材を搬送して前記平面の前記周縁の所定の一部から搬入する搬送装置を更に備えているのが好ましい。
【0022】
前記搬送装置は、前記位置付け装置における位置付け台が有する平面より高い水平面上において前記板状材を搬送する搬送面を有するコンベアであることが好ましい。
【発明の効果】
【0023】
前記構成によれば、本発明の板状材の位置付け装置は、位置付けの対象となる板状材を搬送の慣性乃至その自重で移動させながら案内塀と止め塀とからなる機構だけで位置付けを行うので、構成が簡単な上、板状材と直接に接触して力を与えることにより板状材に傷をつける恐れもない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下は図面を参照しながら本発明の板状材の位置付け装置の好ましい実施形態について詳しく説明する。
【0025】
まず、図3、図4はそれぞれ本発明の板状材の位置付け装置の、位置付け台の平面がほぼ水平状態及び斜め状態になった場合の斜視図である。そして、図5は前記平面が斜め状態になった場合の側面図である。
【0026】
図3に示すように、該板状材の位置付け装置300は、運ばれて来た板状材を受け取ってから所定位置に移して固定するものであって、主として、受け取った板状材を下より支える平面551を有する位置付け台5と、板状材を横から前記所定位置へと案内することができるように延在している案内塀42と、その延伸方向が案内塀42の延伸方向と合流する上、板状材を正面から止めることができるように延在している止め塀43との基本構成を有している。
【0027】
そして、図4及び図5をもみてみると、図中での位置付け台5は、板状材が図5の側面図における右の方から運ばれてくる上、調整により、前記平面551をほぼ水平状態に、または、斜め状態に位置することができ、且つ、前記平面551中の、前記案内塀42と止め塀43との合流箇所44に臨む一隅部59が前記斜め状態において丁度前記平面中の最低の位置にあるように構成されていて、該平面551が受け取った板状材をその自重により案内塀42に沿って進ませながら前記案内塀42と前記止め塀43とで所定位置に移して位置付けすることができるものである。
【0028】
次いで、図6〜図8を用いてこの実施形態の詳しい構成について説明する。
【0029】
図6は図3〜図5に示す本発明の該位置付け装置の側面分解図であり、図7は同位置付け装置の一部透視上面図である。そして図8は該位置付け装置の水平状態時の側面図である。
【0030】
図示のように、該位置付け装置300は、前記位置付け台5と、直交になるように延在する上、一体化になっている案内塀42及び止め塀43のほか、それらの位置を調整・制御する位置付け機構3を更に有している。
【0031】
位置付け台5の上面55には、板状材を受け取った後、下より支える前記平面551のほか、また前記一隅部59の対角位置の隅部にあって、平面551との境界線553が突起する稜線となるように形成されており、且つその面積が平面551より遥かに狭い受け取り面552をも有している。この受け取り面552は板状材の自重による受け渡しをスムーズにさせるためのものである。
【0032】
なお、この実施形態において、平面551の板状材を受け取り入れる周縁は、止め塀43が沿っている辺の反対側にあり、また、平面551と受け取り面552の境界線553はその一部に含まれている。
【0033】
また、平面551及び受け取り面552には、複数の空気噴出孔56、56、56…と複数の空気吸入孔57、57、57…とが形成されている(図3、図4参照)。従って、位置付け中に、該空気噴出孔56、56、56…を通じて、受け取り入れた板状材の下面に空気を吹きかけて該板状材を平面551または受け取り面552から浮かせることによって、板状材の位置付け台5の上面55との間の摩擦力をなくして滑りやすくさせることができ、また、位置付け工程の後の加工や検査などの作業中に該空気吸入孔57、57、57…を通じて平面551及び受け取り面552の上方から空気を吸い込むことによって受け取り入れた板状材を平面551または受け取り面552上に付着させて固定することができる。
【0034】
更に、位置付け台5の下面には位置付け機構3を保持するための枢接座58が形成されている。枢接座58は平面551の反対側の受け取り面552に偏っている箇所(図7の中では境界線553の下方)に配置されている。
【0035】
該位置付け機構3は、長方形の板体である底座31と、底座31上に直立に固定されている第1及び第2の垂直板321、322とからなる上、それぞれ底座31上に直立に固定されている垂直座32と、第1の垂直板321の上端近くに設けられる上、位置付け台5の下面に設けられている枢接座58に差し込んで位置付け台5を枢支している位置調整軸34と、位置調整軸34と平行する軸を回動中心として第2の垂直板322の上端近くに可動的に取り付けられる上、一体化になっている前記案内塀42及び止め塀43がそれに固定されていてそれと共に回動することができる調整座35と、第2の垂直板322の下端近くに可動的に取り付けられているシリンダ型駆動手段36とを備えている。
【0036】
第1、第2の垂直板321、322は、それぞれ底座31の長辺と略45°をなす方向に沿って、互いに平行するように底座31の上面に延在していて直立に固定されている。
【0037】
調整座35には第2の垂直板322に形成された軸孔331に挿入して回動中心となる軸棒351と、第2の垂直板322に形成された円弧状に延伸する溝332に挿入し、調整座35の第2の垂直板322に対する回動と共に溝332内を往復する回動棒352とを有している。この調整座35の第2の垂直板322に対する回動によって、案内塀42、止め塀43の勾配が調整可能となり、そしてこの回動を一時的に不可能にさせることによって、案内塀42、止め塀43の勾配を一時的に固定することができる。
【0038】
シリンダ型駆動手段36は、第2の垂直板322に固定的に取付けられている固定座361と、固定座361に可動的に枢支されている駆動部本体362と、駆動部本体362に対して往復するピストンロッド363と、ピストンロッド363の先端と位置付け台5の下面との間に取付けられているユニバーサルジョイント364とを備えている。
【0039】
この構成を有するシリンダ型駆動手段36によって、ピストンロッド363が矢印Iが示す方向へ往動して限界位置に達すると、位置調整軸34に枢支されている位置付け台5はピストンロッド363により持ち上げられ、平面551が水平面とほぼ一致する水平状態(図8参照)となり、そしてピストンロッド363が復動して限界位置に達すると、位置付け台5は下げられて受け取り面552が平面551より水平面に近くなるようになり、そして一隅部59が平面551上の最低の位置になる斜め状態(図5参照)となる。
【0040】
次いで、図9、図10を用いて本発明の板状材の位置付け装置のもう一つの好ましい実施形態について詳しく説明する。
【0041】
図示のように、この実施形態は図3〜図8に示す位置付け装置に、更に板状材を搬送して平面551の前記周縁の所定の一部へ搬入する搬送装置7を更に加える構成である。
【0042】
搬送装置7は複数本の搬送ベルト72を用いて板状材2を所定の平面上に一定の方向へ搬送しつづけるコンベアである。また、図10に示すように、搬送装置7の板状材2を搬送する搬送面は、位置付け装置300の位置付け台5が有する平面551及び受け取り面552のどちらよりも高い水平面にあり、この高度差は板状材2の自重をよく生かすためのものである。
【0043】
次いで、図9〜図14を用いて本発明の板状材の位置付け装置が行う板状材の位置付けについて詳しく説明する。
【0044】
まず、図9〜図11に示すように、位置付け装置300が搬送装置7から板状材2を受け取る時、位置付け装置300は、一隅部59が平面551上の最低の位置になる斜め状態になっていて、受け取り面552を有する方から受け取られ板状材2は自重及び案内塀42の案内により矢印IIが示す方向に沿って一隅部59に向かって前進する。
【0045】
また、この時平面551と受け取り面552の上を通過する板状材2の前進をよりスムーズにするため、位置付け装置300は図12に示すように、複数の空気噴出孔56、56、56…を通じて、板状材2に空気を吹きかけて板状材2を上面55(平面551と受け取り面552を含む)から浮かせることによって、平面551及び受け取り面552と板状材2の上面55との間の摩擦力を無くす。
【0046】
そして図13に示すように、板状材2が一隅部59に到達して止め塀43により正面から止められると、位置付けの目標である所定位置に到達したと見なし、位置付け装置300は複数の空気吸入孔57、57、57…を通じて、平面551上の空気を吸い込むことにより板状材2を平面551上に付着させて固定しながら、シリンダ型駆動手段36を作動させて位置付け台5を持ち上げて図14に示す平面551がほぼ水平面と一致する水平状態に移す。
【0047】
この図13に示す状態の板状材2は、既に位置付けの目標である所定位置に到達し、そして空気吸入孔57、57、57により平面551上に付着固定されているので、精密な加工や検査作業に適している。
【産業上の利用可能性】
【0048】
叙上のように、前記構成による本発明は、位置付けの対象となる板状材をその自重や搬送装置、乃至手での搬送による慣性で移動させて案内塀と止め塀とからなる機構だけで位置付けを行う板状材の位置付け装置を提供することができるので、構成が簡単な上、板状材と直接に接触して力を与えることにより板状材に傷をつける恐れもなく、位置付けが必要である精密な作業を行う製品の歩合を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】従来の位置付け装置の作動方法を略示する平面図。
【図2】従来の位置付け装置の作動方法を略示する平面図。
【図3】本発明の板状材の位置付け装置における位置付け台の平面がほぼ水平状態になった場合の斜視図である。
【図4】本発明の板状材の位置付け装置における位置付け台の平面が斜め状態になった場合の斜視図である。
【図5】同位置付け装置における前記平面が斜め状態になった場合の側面図である。
【図6】同位置付け装置の側面分解図である。
【図7】同位置付け装置の一部透視上面図である。
【図8】同位置付け装置の水平状態時の側面図である。
【図9】本発明の板状材の位置付け装置のもう一つの好ましい実施形態の斜視図である。
【図10】同位置付け装置の側面図である。
【図11】同位置付け装置における位置付け台の平面が斜め状態になって板状材を受けとった様子を示す斜視図である。
【図12】同位置付け装置における位置付け台に設けられる複数の空気噴出孔により板状材が平面から浮かせる様子を示す要部断面図である。
【図13】同位置付け装置において、板状材が前記一隅部に到達して止め塀により正面から止められた様子を示す斜視図である。
【図14】同位置付け装置における位置付け台が水平状態に切り替えて板状材を持ち上げる様子を示す側面図である。
【符号の説明】
【0050】
300 板状材の位置付け装置
551 平面
42 案内塀
43 止め塀
44 合流箇所
59 一隅部
3 位置付け機構
55 上面
553 境界線
552 受け取り面
2 板状材
56 空気噴出孔
57 空気吸入孔
58 枢接座
321 第1の垂直板
322 第2の垂直板
31 底座
32 垂直座
34 位置調整軸
35 調整座
36 シリンダ型駆動手段
351 軸棒
332 溝
352 回動棒
361 固定座
362 駆動部本体
363 ピストンロッド
364 ユニバーサルジョイント
7 搬送装置
72 搬送ベルト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
運ばれて来た板状材を受け取ってから所定位置に移して固定する板状材の位置付け装置において、
周縁の所定の一部から前記板状材を受け取った後、下より支える平面を有する位置付け台と、
前記平面が受け取り入れたばかりの板状材を横から前記所定位置へと案内することができるように延在している案内塀と、
延伸方向が前記案内塀の延伸方向と合流する上、前記平面が受け取り入れた板状材を正面から止めることができるように延在している止め塀とを備えていること特徴とする板状材の位置付け装置。
【請求項2】
運ばれて来た板状材を受け取ってから所定位置に移して固定する板状材の位置付け装置において、
周縁の所定の一部から前記板状材を受け取った後、下より支える平面を有する位置付け台と、
前記位置付け台を下から受け持つ上、調整により、前記平面をほぼ水平状態に、または、前記平面上の、前記周縁の所定の一部から離れた一隅部が前記平面における最低の位置になる斜め状態に位置させることができるように構成されている位置付け機構と、
前記位置付け台が前記斜め状態に位置している時、前記平面が受け取り入れたばかりの板状材を横から前記所定位置へと案内して移動させることができるように延在している案内塀と、
その延伸方向が前記案内塀の延伸方向と前記一隅部の近くに合流するように延在していて、前記平面が受け取り入れた板状材の移動を正面から止めることができる止め塀とを備えており、
それにより、前記位置付け台が前記位置付け機構の調整により前記斜め状態になっている場合、前記板状材を受け取ってから該板状材の自重により前記案内塀に沿って進ませながら前記案内塀と前記止め塀とで該板状材を所定位置に移して位置付けすることができること特徴とする板状材の位置付け装置。
【請求項3】
前記平面上に複数の空気噴出孔が形成されていて、該空気噴出孔を通じて、受け取り入れた板状材の下面に空気を吹きかけて前記板状材を前記平面から浮かせることができることを特徴とする請求項2に記載の板状材の位置付け装置。
【請求項4】
前記平面上に複数の空気吸入孔が形成されていて、該空気吸入孔を通じて前記平面上から空気を吸い込むことによって受け取り入れた板状材を前記平面上に付着させることができることを特徴とする請求項2に記載の板状材の位置付け装置。
【請求項5】
前記位置付け台は、
前記周縁の所定の一部の方から前記平面と連続する上、前記平面が前記斜め状態になると、前記平面より水平面に近くなるように配置構成されている受け取り面を更に有していることを特徴とする請求項2に記載の板状材の位置付け装置。
【請求項6】
前記案内塀と前記止め塀とは、直交になるように延在する上、一体となっていることを特徴とする請求項2に記載の板状材の位置付け装置。
【請求項7】
前記位置付け機構は、
前記位置付け台を枢支している位置調整軸と、
往復するピストンロッドを有している上、該ピストンロッドの先端で前記位置付け台を下方から受け持ちながら往復し、前記位置付け台の前記平面を前記ほぼ水平状態と前記斜め状態との間に搖動することができるように配置されているシリンダ型駆動手段とを備えていることを特徴とする請求項2に記載の板状材の位置付け装置。
【請求項8】
前記ピストンロッドの先端と前記位置付け台との間には、ユニバーサルジョイントが取付けられていて前記搖動を円滑に行わせることができることを特徴とする請求項7に記載の板状材の位置付け装置。
【請求項9】
前記位置調整軸は、前記位置付け台における前記平面と、前記平面に対して傾斜している面との接続部の裏面に配置されていることを特徴とする請求項7に記載の板状材の位置付け装置。
【請求項10】
前記位置付け機構は、底座と、前記底座上に直立に固定されると共に、前記位置調整軸及び前記シリンダ型駆動手段を保持している垂直座と、を更に有し、
前記一体となっている案内塀及び止め塀は、前記位置調整軸と平行する軸を回動中心として前記垂直座に可動的に取り付けられている調整座に固定されていて該調整座の調整による回動と共に揺動することができることを特徴とする請求項7に記載の板状材の位置付け装置。
【請求項11】
板状材を搬送して前記平面の前記周縁の所定の一部から搬入する搬送装置を更に備えていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の板状材の位置付け装置。
【請求項12】
前記搬送装置は、前記位置付け装置における位置付け台が有する平面より高い水平面上において前記板状材を搬送する搬送面を有するコンベアであることを特徴とする請求項11に記載の板状材の位置付け装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−196077(P2009−196077A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−233394(P2008−233394)
【出願日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【出願人】(508211096)由田新技股▲分▼有限公司 (12)
【Fターム(参考)】