説明

板状部品供給装置

【課題】ランダムな向きで存在する多数枚の板状部品を、容易に一枚ずつ分離して供給することができ、Al基材や表面に油が付着した板状部品であっても確実に分離供給することができる板状部品供給装置を提供する。
【解決手段】多数枚の板状部品1がランダムに投入される多角柱形状の容器10を備え、容器10が、多角柱の中心軸Cを水平方向にして、中心軸Cの回りに回転可能に保持されてなり、容器10の多角柱の隣り合った側面の交差部のうち、少なくとも一つの交差部において、容器10内の板状部品1が隣り合った側面の一方の側面と略平行になることで通過可能となるスリット状の出口e1〜e3が設けられ、容器10内に投入された板状部品1が、容器10の回転に伴って、出口e1〜e3から一枚ずつ落下して取り出される板状部品供給装置100とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多数枚の板状部品を一枚ずつ分離して供給する、板状部品供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
マガジン内などに積み重ねて収容された多数枚の薄板部品を必要枚数だけ分離する薄板部品分離装置が、特開平9−110208号公報(特許文献1)に開示されている。
【0003】
特許文献1に開示された薄板部品分離装置は、分離すべき薄板部品をそれと積層された他の薄板部品に対して面方向に相対的に回動させ、両者の互いに密着する接合面を剥離させて分離する装置である。この薄板部品分離装置では、単にその厚さ方向(重層方向)へ引っ張るだけでは容易に剥離しない薄板部品積層体の接合面を比較的簡単に剥離させ、薄板部品を積層体から確実に一枚ずつ分離することができる。
【特許文献1】特開平9−110208号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された薄板部品分離装置を用いれば、マガジン内に一定方向に積み重ねて収容された薄板部品を、一枚ずつ分離して供給することが可能である。しかしながら、部品箱にランダムな向きで存在する多数枚の板状部品に対しては、最初にマガジン内に一定方向に積み重ねる作業が必要であり、余分な手間がかかる。
【0005】
一方、部品箱にランダムな向きで存在する多数枚の板状部品に対して、磁石を使ってこれら板状部品を拾い上げる方法を用いた板状部品供給装置が考えられる。しかしながら、この方法は、磁石に付かないアルミニウム(Al)基材からなる板状部品には適用することができない。
【0006】
特に、表面に油が付着した板状部品の場合には、油の層を介して複数枚の板状部品が密着して部品箱に存在する。このため、手作業でそれらを互いに剥離して一枚ずつ供給すると、大きな工数が必要である。
【0007】
そこで本発明は、ランダムな向きで存在する多数枚の板状部品を、容易に一枚ずつ分離して供給することができ、Al基材や表面に油が付着した板状部品であっても確実に分離供給することができる板状部品供給装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、多数枚の板状部品を一枚ずつ分離して供給する板状部品供給装置であって、前記多数枚の板状部品がランダムに投入される多角柱形状の容器を備え、前記容器が、前記多角柱の中心軸を水平方向にして、当該中心軸の回りに回転可能に保持されてなり、前記容器の多角柱の隣り合った側面の交差部のうち、少なくとも一つの交差部において、前記容器内の板状部品が前記隣り合った側面の一方の側面と略平行になることで通過可能となるスリット状の出口が設けられ、前記容器内に投入された板状部品が、容器の回転に伴って、前記出口から一枚ずつ落下して取り出されることを特徴としている。
【0009】
これによれば、多角柱形状の容器内にランダムに投入された多数枚の板状部品のうち、多角柱の側面に沿って略平行になった板状部品のみが、容器の回転に伴ってスリット状の出口から落下して、一枚ずつ分離して取り出される。従って、上記板状部品供給装置では、多数枚の板状部品をマガジン内に一定方向に積み重ねる必要もなく、また磁力を用いた分離供給装置ではないため、磁石に付かないアルミニウム(Al)基材からなる板状部品にも適用することができる。また、表面に油が付着し複数枚が密着して存在する板状部品であっても、容器の回転に伴いそれらを容器内で攪拌するようにして、それらを互いに剥離させることができる。以上のようにして、上記板状部品供給装置では、ランダムな向きで存在する多数枚の板状部品を容易に一枚ずつ分離して供給することができ、Al基材や表面に油が付着した板状部品であっても確実に分離供給することができる。
【0010】
請求項2に記載のように、上記板状部品供給装置では、前記容器内の前記出口付近において、前記一方の側面と平行な面を有するガイドが設けられてなることが好ましい。
【0011】
この多角柱の一方の側面とそれに平行なガイドの面との隙間を利用して、前記多角柱の側面に沿って略平行になった板状部品をより確実に選別分離して、前記出口から供給することができる。
【0012】
請求項3に記載のように、前記容器における前記一方の側面の内壁と、前記ガイドにおける前記一方の側面と平行な面との間隔は、前記板状部品の最大厚さより大きく、前記板状部品の最大厚さの2倍より小さいことが好ましい。
【0013】
これによれば、多角柱の側面とそれに平行なガイドの面との隙間には、多角柱の側面に沿って略平行になった板状部品が一枚しか入り込めない。例えば表面に油が付着して2枚以上の板状部品が密着した固まりがある場合には、この固まりは前記隙間へ入り込むことができない。従って、これにより、板状部品を一枚ずつ確実に前記出口から供給することができる。
【0014】
請求項4に記載の板状部品供給装置は、前記ガイドにおける前記出口と反対方向の先端から、前記板状部品における面内方向の最大幅より大きな距離をおいて、前記容器における前記一方の側面の内壁から、容器内に突出する突起が設けられてなることを特徴としている。
【0015】
上記突起と容器の回転により、容器内に投入された多数枚の板状部品を攪拌することができる。従って、例えば表面に油が付着して複数枚の板状部品が密着した固まりがある場合には、それら板状部品の固まりを上記攪拌により互いに剥離することができる。また、上記突起の配置により、多角柱の側面に沿って略平行になった板状部品を、前記側面とガイドの隙間に供給することが可能となる。
【0016】
請求項5に記載のように、上記板状部品供給装置においては、前記板状部品が、前記一方の側面と平行に、前記ガイド、前記突起および前記多角柱の上下面に囲まれた領域に一枚配置可能なように、前記突起が設けられてなることが好ましい。
【0017】
これにより、例えば表面に油が付着して複数枚の板状部品が密着した固まりがある場合には、上記突起により、当該固まりが多角柱の側面とそれに平行なガイドの面との隙間への入り込むのを制限することができる。従って、上記突起により、板状部品をより確実に一枚ずつ、多角柱の側面とそれに平行なガイドの面との隙間に供給することが可能となる。
【0018】
請求項6に記載のように、上記板状部品供給装置においては、前記突起の前記内壁からの最大高さが、前記ガイドの前記内壁からの最大高さに較べて、高いことが好ましい。これにより、前記突起を用いて、回転する容器内にある多数枚の板状部品を効果的に攪拌することができる。
【0019】
請求項7に記載のように、例えば前記多角柱は、六角柱とすることができる。六角柱の容器の場合には、容器の回転に伴って、容器内にある多数枚の板状部品の攪拌と、側面の交差部に設けられたスリット状の出口からの板状部品の供給を、適度にバランスさせることができる。
【0020】
請求項8に記載のように、前記板状部品供給装置は、前記容器を回転させる駆動モータを備え、前記容器が、前記中心軸に対して時計回りと反時計回りの2方向に、所定の時間間隔で交互に回転されるように構成することができる。
【0021】
これにより、容器内にある多数枚の板状部品の攪拌と、側面の交差部に設けられたスリット状の出口からの板状部品の供給を、自動で確実に行なうことができる。
【0022】
また、請求項9に記載のように、前記板状部品供給装置は、前記出口から取り出された板状部品を運搬するコンベアと、当該コンベアの先端部に取り付けられた板状部品確認センサとを備え、前記板状部品確認センサからの信号により、前記駆動モータと前記コンベアがオンオフするように構成することができる。
【0023】
これにより、コンベアの先端部に、板状部品を一枚ずつ自動で確実に供給することができる。
【0024】
請求項10と11に記載のように、上記板状部品供給装置は、前述した理由で、前記板状部品がアルミニウム基材からなる場合、もしくは前記板状部品の表面に油が付着してなる場合に好適に用いることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図に基づいて説明する。
【0026】
図1は、本発明の板状部品供給装置100の全体を示す斜視図である。図2(a)は、図1の板状部品供給装置100における容器10の内部を示す模式的な断面図であり、図2(b)は、図2(a)の点線で囲ったA部の詳細図である。
【0027】
図1に示す板状部品供給装置100は、多数枚の板状部品1を一枚ずつ分離して供給する板状部品供給装置である。板状部品1は、具体的には、熱交換器のコア部分のキャップセルに設けられる、熱交換媒体を分離するセパレータである。セパレータ1は、アルミニウム(Al)からなる薄い板状部品で、上記キャップセルへの組み付け工程へは、表面に油が付着した状態で、部品箱に多数枚ランダムな向きに入れられて供給される。
【0028】
板状部品供給装置100は、多数枚の板状部品1がランダムに投入される六角柱形状の容器(以後、ホッパと記載)10を備える。ホッパ10は、六角柱の中心軸Cを水平方向にして、中心軸Cの回りに回転可能に保持されている。尚、後述するようにホッパ10の回転に伴ってホッパ10内へ投入された板状部品1が攪拌されるため、板状部品1の投入量はホッパ容量の1/3程度とする。
【0029】
ホッパ10では、図2(a)に示すように、六角柱の隣り合った側面の交差部のうち、三つの交差部において、ホッパ10内の板状部品1が一方の側面と略平行になることで通過可能となるスリット状の出口e1〜e3が設けられている。六角柱形状のホッパ10内にランダムに投入された多数枚の板状部品1のうち、六角柱の側面に沿って略平行になった板状部品1のみが、ホッパ10の回転に伴ってスリット状の出口e1〜e3から落下し、一枚ずつ分離して取り出される。
【0030】
従って、板状部品供給装置100では、多数枚の板状部品1をマガジン内に一定方向に積み重ねる必要もなく、また磁力を用いた分離供給装置ではないため、上記セパレータ1のように、磁石に付かないAl基材からなる板状部品にも適用することができる。また、図2(a)の符号1a,1bで示したように、表面に油が付着し複数枚が密着して固まりとして存在する板状部品であっても、ホッパ10の回転に伴いそれらをホッパ10内で攪拌するようにして、それら固まり1a,1bを互いに剥離させることができる。以上のようにして、板状部品供給装置100では、ランダムな向きで存在する多数枚の板状部品1を容易に一枚ずつ分離して供給することができ、Al基材や表面に油が付着した板状部品1であっても確実に分離供給することができる。
【0031】
板状部品供給装置100は、図1に示すように、ホッパ10を回転させる駆動モータ2を備え、ホッパ10が、中心軸Cに対して時計回りと反時計回りの2方向に、所定の時間間隔で交互に回転される。これにより、ホッパ10内にある多数枚の板状部品1の攪拌と、スリット状の出口e1〜e3からの板状部品1の供給を、自動で確実に行なうことができる。
【0032】
また、図1に示すように、板状部品供給装置100は、ホッパ10の出口e1〜e3から取り出された板状部品1を運搬するコンベア4と、コンベア4の先端部に取り付けられた板状部品確認センサ5とを備えている。図1に示す起動スイッチ6をONさせると運転中ランプ7が点燈し、板状部品確認センサ5で板状部品1が無いこと(OFF)を確認すると、駆動モータ2が正転すると共にコンベア4が回り出す。駆動モータ2は、板状部品確認センサ5がONするまで、正逆転を3秒間隔で繰り返す。ホッパ10の出口e1〜e3から落下した板状部品1は、シュート3を介してコンベア4上に滑り落ち、コンベア4によって先端部まで運ばれる。板状部品1がコンベア4の先端部に到達すると、先端部に設けられた板状部品確認センサ5のON信号により、駆動モータ2とコンベア4が停止する。作業者が、コンベア4の先端部にある板状部品1を取り上げると、板状部品確認センサ5のOFF信号により、駆動モータ2とコンベア4が再び起動する。このようにして、板状部品1が一枚ずつ自動で確実に、作業者に供給される。
【0033】
次に、図2(a),(b)を用いて、ホッパ10の内部の詳細構造を説明する。
【0034】
板状部品供給装置100では、ホッパ10内の出口e1〜e3付近において、図2(a)に示すように、それぞれ、六角柱の側面と平行な面を有するガイドg1〜g3が設けられている。この六角柱の側面とそれに平行なガイドg1〜g3の面との隙間を用いて、六角柱の側面に沿って略平行になった板状部品1を確実に選別分離して、出口e1〜e3から供給することができる。
【0035】
図2(b)に示す六角柱の側面10aとガイドg1の対向する平行な面の間隔s1は、板状部品1の最大厚さtより大きく、板状部品1の最大厚さtの2倍より小さく設定される。具体的には、例えば板状部品1がセパレータである場合には、セパレータ1の最大厚さt=1.8mmに対して、間隔s1=2mm程度に設定する。これによって、六角柱の側面10aとガイドg1の隙間には、六角柱の側面に沿って略平行になった板状部品1が一枚しか入り込めないようになっている。例えば、図2(a)中に示したように、表面に油が付着して2枚以上の板状部品1が密着した固まり1a,1bがある場合には、この固まり1a,1bは前記隙間へ入り込むことができない。従って、これにより、板状部品1を一枚ずつ確実に出口e1〜e3から供給することができる。
【0036】
また板状部品供給装置100では、図2(a)に示すように、ホッパ10の側面の内壁からホッパ10内に突出する、突起p1〜p3が設けられている。この突起p1〜p3とホッパ10の回転により、図中の太い点線矢印で示したように、ホッパ10内に投入された多数枚の板状部品1を攪拌することができる。従って、例えば表面に油が付着して複数枚の板状部品1が密着した固まり1a,1bがある場合には、それら板状部品1の固まり1a,1bを上記攪拌により互いに剥離することができる。尚、図2(b)に示すように、各突起p1〜p3における側壁10aの内壁からの最大高さh1は、ガイドg1おける側壁10aの内壁からの最大高さに較べて、高いことが好ましい。具体的には、板状部品1が幅35mm程度のセパレータの場合、h1=20mm程度に設定する。これにより、突起p1〜p3を用いて、回転するホッパ10内にある多数枚の板状部品1を効果的に攪拌することができる。
【0037】
また、図2(b)に詳細を示すように、板状部品供給装置100における各突起p1〜p3は、ガイドg1〜g3における出口e1〜eと反対方向の先端から、板状部品1における面内方向の最大幅wより大きな距離u1をおいて配置される。具体的には、板状部品1が最大幅w=35mmのセパレータの場合、距離u1=40mm程度に設定する。この突起p1〜p3の配置により、六角柱の側面に沿って略平行になった板状部品1を、側面とガイドg1〜g3の隙間に供給することが可能となる。
【0038】
板状部品供給装置100のホッパ10では、図2(b)に示すように、板状部品1が、側面10aと平行に、ガイドg1、突起p1および多角柱の上下面に囲まれた領域に一枚配置可能なように、突起p1が設けられている。このため、例えば図2(a)における不揃いの状態で密着した板状部品の固まり1aは、図2(b)の突起p1により両端矢印u1の領域には入り込めない。このように、突起p1の配置によって、固まり1aが六角柱の側面10aとそれに平行なガイドg1の面との隙間への入り込むのを制限することができる。尚、図2(a)における揃った状態で密着した板状部品の固まり1bは、両端矢印u1の領域には入り込むことができるが、上記のように六角柱の側面10aとガイドg1の隙間には板状部品1が一枚しか入り込めないようになっているため、出口e1から固まり1bが供給されることはない。このようにして、上記突起p1〜p3により、板状部品1をより確実に一枚ずつ、六角柱の側面とそれに平行なガイドの面との隙間に供給することが可能となる。
【0039】
以上のようにして、図1,2に示す板状部品供給装置100は、ランダムな向きで存在する多数枚の板状部品1を、容易に一枚ずつ分離して供給することができ、Al基材や表面に油が付着した板状部品1であっても確実に分離供給することができる板状部品供給装置となっている。
【0040】
(他の実施形態)
図1,2に示す板状部品供給装置100における容器(ホッパ)10は、六角柱形状の容器であった。六角柱の容器10の場合には、容器10の回転に伴って、容器10内にある多数枚の板状部品1の攪拌と、六角柱の側面の交差部に設けられたスリット状の出口e1〜e3からの板状部品1の供給を、適度にバランスさせることができる。しかしながら本発明の板状部品供給装置における容器の形状は、六角柱形状に限らず、任意の多角柱形状とすることができる。
【0041】
また、図1,2に示す板状部品供給装置100の容器(ホッパ)10には、六角柱の隣り合った側面の交差部のうち、三つの交差部において、スリット状の出口e1〜e3が設けられていた。しかしながらスリット状の出口はこれに限らず、容器の多角柱の隣り合った側面の交差部のうち、少なくとも一つの交差部において、板状部品が側面と略平行になることで通過可能となる出口が設けられていればよい。
【0042】
さらに、図1,2に示す板状部品供給装置100は、上記したセパレータのように、Al基材からなる板状部品1の供給、もしくは表面に油が付着している場合の板状部品1の供給に好適である。しかしながらこれに限らず、本発明の板状部品供給装置は、任意の板状部品の供給に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の板状部品供給装置の全体を示す斜視図である。
【図2】(a)は、図1の板状部品供給装置における容器の内部を示す模式的な断面図であり、(b)は、(a)の点線で囲ったA部の詳細図である。
【符号の説明】
【0044】
100 板状部品供給装置
10 容器(ホッパ)
10a 側面
e1〜e3 出口
g1〜g3 ガイド
p1〜p3 突起
C 中心軸
1 板状部品(セパレータ)
1a,1b 固まり
2 駆動モータ
3 シュート
4 コンベア
5 板状部品確認センサ
6 起動スイッチ
7 運転中ランプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数枚の板状部品を一枚ずつ分離して供給する板状部品供給装置であって、
前記多数枚の板状部品がランダムに投入される多角柱形状の容器を備え、
前記容器が、前記多角柱の中心軸を水平方向にして、当該中心軸の回りに回転可能に保持されてなり、
前記容器の多角柱の隣り合った側面の交差部のうち、少なくとも一つの交差部において、前記容器内の板状部品が前記隣り合った側面の一方の側面と略平行になることで通過可能となるスリット状の出口が設けられ、
前記容器内に投入された板状部品が、容器の回転に伴って、前記出口から一枚ずつ落下して取り出されることを特徴とする板状部品供給装置。
【請求項2】
前記容器内の前記出口付近において、前記一方の側面と平行な面を有するガイドが設けられてなることを特徴とする請求項1に記載の板状部品供給装置。
【請求項3】
前記容器における前記一方の側面の内壁と、前記ガイドにおける前記一方の側面と平行な面との間隔が、前記板状部品の最大厚さより大きく、前記板状部品の最大厚さの2倍より小さいことを特徴とする請求項2に記載の板状部品供給装置。
【請求項4】
前記ガイドにおける前記出口と反対方向の先端から、前記板状部品における面内方向の最大幅より大きな距離をおいて、
前記容器における前記一方の側面の内壁から、容器内に突出する突起が設けられてなることを特徴とする請求項2または3に記載の板状部品供給装置。
【請求項5】
前記板状部品が、前記一方の側面と平行に、前記ガイド、前記突起および前記多角柱の上下面に囲まれた領域に一枚配置可能なように、前記突起が設けられてなることを特徴とする請求項4に記載の板状部品供給装置。
【請求項6】
前記突起の前記内壁からの最大高さが、前記ガイドの前記内壁からの最大高さに較べて、高いことを特徴とする請求項4または5に記載の板状部品供給装置。
【請求項7】
前記多角柱が、六角柱であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の板状部品供給装置。
【請求項8】
前記板状部品供給装置が、前記容器を回転させる駆動モータを備え、
前記容器が、前記中心軸に対して時計回りと反時計回りの2方向に、所定の時間間隔で交互に回転されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の板状部品供給装置。
【請求項9】
前記板状部品供給装置が、前記出口から取り出された板状部品を運搬するコンベアと、当該コンベアの先端部に取り付けられた板状部品確認センサとを備え、
前記板状部品確認センサからの信号により、前記駆動モータと前記コンベアがオンオフすることを特徴とする請求項8に記載の板状部品供給装置。
【請求項10】
前記板状部品が、アルミニウム基材からなることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の板状部品供給装置。
【請求項11】
前記板状部品の表面に、油が付着してなることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の板状部品供給装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−36464(P2006−36464A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−219130(P2004−219130)
【出願日】平成16年7月27日(2004.7.27)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】