説明

果実包装紙

リンゴ、ナシなどの果実を個別に包装する果実包装紙が提供される。パルプモールドである果実包装紙は、左蓋部10が中第1接続部40によって間蓋部20に接続され、中間蓋部20が第2接続部50によって右蓋部30に接続され、扇状の第1支持部60が折れ曲がり、左蓋部の下端部10と一体をなし、扇状の第2支持部70が折れ曲がり、中間蓋部20の下端部と一体をなし、扇状の第3支持部80が折れ曲がり、右蓋部30の下端部と一体をなし、左蓋部10の内面11、中間蓋部20の内面21及び右蓋部30の内面31が果実を包装するように外側に向かって膨出形成されることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リンゴ、ナシなどの果実を個別に包装する果実包装紙に関し、特に、パルプでできているため再利用が可能であり、プラスチックとは異なり、環境汚染を引き起こすことがないために環境にやさしく、その左蓋部、中間蓋部及び右蓋部が果実を包装し易い形に保たれるために果実の包装を容易にし、ウイング部が花弁状に形成されているため、消費者がウイング部相互間の開口部を介して、包装されている果実の色と新鮮さをチェックでき、ディスプレイ効果を高める果実包装紙に関するものである。
【0002】
【背景技術】
【0003】
韓国特許第0181977号(特許登録日1998年12月10日)には「物品包装紙」が開示されている。
【0004】
この物品包装紙は主に発泡プラスチックを用いた軟質シートモールドからなる。物品包装紙は、包装しようとする物品の底部を受け入れる中間座部と、中間座部から斜め下方に延び、中間座部を引き上げ、中間座部が下に移動すると同時に内側に向かって相逆方向に延びる逆傾斜部と、逆傾斜部から外側に向かって半径方向に形成される保持片と、からなる。
【0005】
しかしながら、物品包装紙は、発泡プラスチックでできているので再利用が困難であり、環境汚染を引き起こす。
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、本発明の態様は、パルプでできているため再利用が可能であり、プラスチックとは異なり、環境汚染を引き起こすことがないために環境にやさしく、その左蓋部、中間蓋部及び右蓋部が果実を包装し易い形に保たれるために果実の包装を容易にし、ウイング部が花弁状に形成されているため、消費者がウイング部相互間の開口部を介して、包装されている果実の色と新鮮さをチェックでき、ディスプレイ効果を高める果実包装紙である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の態様によれば、上記及び他の面は、左蓋部が第1接続部によって中間蓋部に接続され、前記中間蓋部が第2接続部によって右蓋部に接続され、扇状の第1支持部が折れ曲がり、前記左蓋部の下端部と一体をなし、扇状の第2支持部が折れ曲がり、前記中間蓋部の下端部と一体をなし、扇状の第3支持部が折れ曲がり、前記右蓋部の下端部と一体をなし、さらに、前記左蓋部の内面、前記中間蓋部の内面及び前記右蓋部の内面が果実を包装するように外側に向かって膨出形成されることを特徴とするパルプモールドである果実包装紙によって達成できる。
【0010】
【発明の効果】
【0011】
上記のように、果実包装紙は、パルプでできているために再利用が可能であり、プラスチックとは異なり、環境汚染を引き起こすことがないために環境にやさしく、その左蓋部、中間蓋部及び右蓋部が果実を包装し易い形状に保たれるために果実の包装が容易であり、消費者がウイング部相互間の開口部を介して、包装されている果実の色と新鮮さをチェックでき、ウイング部が花弁状をなすためにディスプレイ効果を高め、空気が開口部を介して包装されている果実に供給されるために追加の通気が不要である。
【0012】
さらに、本発明の実施形態に係る果実包装紙は、接続部によって互いに接続されている第1蓋部の第1支持と第2蓋部の第2支持部とは包装に先立って互いに間隔を置くが、果実が第1及び第2支持部に載置されると、第1及び第2蓋部の上端部はその果実の重量によって自動的に縮まるため、個々の果実を容易に包装できる。
【0013】
【図面の簡単な説明】
【0014】
これら、あるいは他の本発明の態様及び利点は、以下の添付図面と併せて明らかとなり、より容易に理解されるであろう。
【0015】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態に係る果実包装紙の斜視図であり、その展開された状態の蓋部の内面を示すものである。
【0016】
【図2】図2は、図1の果実包装紙の斜視図であり、その展開された状態の上部を示すものである。
【0017】
【図3】図3は、図1の果実包装紙の斜視図であり、その展開された状態の外面を示すものである。
【0018】
【図4】図4は、図1の果実包装紙の斜視図であり、その折り畳まれた状態を示すものである。
【0019】
【図5】図5は、図1の果実包装紙のA−A線に沿った断面図であり、果実を包装している状態を示すものである。
【0020】
【図6】図6は、本発明の第2実施形態に係る果実包装紙の斜視図であり、その展開された状態の蓋部の内面を示すものである。
【0021】
【図7】図7は、本発明の第3実施形態に係る果実包装紙の斜視図である。
【0022】
【図8】図8は、図1の果実包装紙のA−A線に沿った断面図であり、果実を包装する前の状態を示すものである。さらに、
【0023】
【図9】図9は、果実包装紙の断面図であり、果実を包装している状態を示すものである。
【0024】
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0026】
図1と図2を参照すると、パルプモールドである本発明の第1実施形態に係る果実包装紙は、左蓋部10が中第1接続部40によって間蓋部20に接続され、中間蓋部20が第2接続部50によって右蓋部30に接続され、扇状の第1支持部60が折れ曲がり、左蓋部の下端部10と一体をなし、扇状の第2支持部70が折れ曲がり、中間蓋部20の下端部と一体をなし、扇状の第3支持部80が折れ曲がり、右蓋部30の下端部と一体をなし、左蓋部10の内面11、中間蓋部20の内面21及び右蓋部30の内面31が果実を包装するように外側に向かって膨出形成されることを特徴とする。
【0027】
図3を参照すると、水平補強リブ13,23,33が、左蓋部10、中間蓋部20及び右蓋部30のそれぞれの外面12,22,32の中間を交差するように形成されており、一対の垂直補強リブ14,15が、水平補強リブ13に対して直角になるように、左蓋部10の上端部からその下端部にかけて垂直方向に形成されており、一対の垂直補強リブ24,25が、水平補強リブ23に対して直角になるように、中間蓋部20の上端部からその下端部にかけて垂直方向に形成されており、さらに、一対の垂直補強リブ34,35が、水平補強リブ33に対して直角になるように、右蓋部30の上端部からその下端部にかけて垂直方向に形成されている。
【0028】
さらに、左蓋部10には2つのウイング部16,17が含まれ、中間蓋部20には2つのウイング部26,27が含まれ、さらに、右蓋部30には2つのウイング部36,37が含まれ、開口部18がウイング部16,17相互間に形成され、開口部28がウイング部26,27相互間に形成され、開口部38がウイング部相互間36,37に形成される。
【0029】
第1、第2及び第3支持部60,70,80は扇状に形成され、左蓋部、中間蓋部及び右蓋部を丸めて果実を包装すると、第1、第2及び第3支持部60,70,80は円状をなしてその果実を支持する。
【0030】
本発明の実施形態に係る果実包装紙はパルプで形成されていて容易に使用でき、容易に自然分解され、その結果、プラスチックとは異なり、環境汚染問題を防止する。図4と図5で説明したように、左蓋部10、中間蓋部20及び右蓋部30を丸めて円形として果実100を包装すると、第1、第2及び第3支持部60,70,80は果実100を支持する。果実100の重量による力が第1、第2及び第3支持部60,70,80にかかると、果実100を包装する左蓋部10、中間蓋部20及び右蓋部30の果実包装の形状は保たれる。それ故、果実の包装作業が簡単になり、包装後に消費者が、ウイング部16,17,26及び27,36,37相互間の開口部18,28,38を介して果実100の色と新鮮さをチェックでき、空気が開口部18,28,38を介して包装されている果実100に供給されるので、追加の通気が不要である。各一対のウイング部16,17と26,27と36,37とはディスプレイ効果を高めるように花弁状をなす。
【0031】
図6を参照すると、本発明の第2実施形態に係る果実包装紙は、第1実施形態に係る果実包装紙と同じであるが、3つのウイング部111,112,113が左蓋部110に形成されている点、2つの支持部114,115が左蓋部110の下端部に接続するように形成されている点、3つのウイング部121,122,123が中間蓋部120に形成されている点、3つのウイング部131,132,133が右蓋部130に形成されている点、2つの支持部124,125と2つの支持部134,135とが形成されている点、においては異なっている。
【0032】
さらに、本発明に係る果実包装紙には、4つのウイング部を左蓋部、中間蓋部及び右蓋部のそれぞれに形成してもよい。
【0033】
ウイング部の数と支持部の数は、包装しようとする果実のサイズに応じてさまざまに変えて適宜選択してもよい。
【0034】
図7〜図9を参照すると、本発明の第3実施形態に係る果実包装紙は、それぞれが半円球状をなし、その上端部に切り込みが入っている第1蓋部210及び第2蓋部220と、折れ曲がり、第1蓋部210の下端部に延びる第1支持部212と、折れ曲がり、第2蓋部220の下端部に延びる第2支持部222と、第1蓋部210の第1支持部212を第2蓋部220の第2支持部222に接続する接続部230と、からなる。
【0035】
波曲部214が第1蓋部210の上端部に形成され、水平補強条片216と垂直補強条片218が形成されている。
【0036】
水平補強条片216は第1蓋部210の内面211に凹状をなして形成され、垂直補強条片218は第1蓋部210の外面213に凸状をなして形成される。
【0037】
第2蓋部220は第1蓋部210に対して対称に同じ構造で形成される。
【0038】
接続部210は、第1蓋部210と第2蓋部220と同様にパルプ材でできている。
【0039】
本発明の第3実施形態に係る果実包装紙は以下の通りに操作される。
【0040】
図8で説明したように、果実240の包装前に、第1蓋部210の上端部は接続部230によって第2蓋部220の上端部から間隔を置くので、果実240を容易に包装紙に入れることができるようになっているが、図9で説明したように、果実240が第1及び第2支持部212,222に載置されると、第1蓋部210の上端部と第2蓋部220の上端部間の空間は果実240の重量によって自動的に縮まり、その結果、果実240を個別に包装することを容易にする。
【0041】

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パルプモールドである果実包装紙であって、左蓋部(10)が第1接続部(40)によって中間蓋部(20)に接続され、前記中間蓋部(20)が第2接続部(50)によって右蓋部(30)に接続され、扇状の第1支持部60が折れ曲がり、前記左蓋部(10)の下端部と一体をなし、扇状の第2支持部(70)が折れ曲がり、前記中間蓋部(20)の下端部と一体をなし、扇状の第3支持部(80)が折れ曲がり、前記右蓋部(30)の下端部と一体をなし、さらに、前記左蓋部(10)の内面(11)、前記中間蓋部(20)の内面(21)及び前記右蓋部(30)の内面(31)が果実を包装するように外側に向かって膨出形成されることを特徴とする果実包装紙。
【請求項2】
前記左蓋部(10)、前記中間蓋部(20)及び前記右蓋部(30)のそれぞれが、外面(12),(22),(32)の中間を交差するように形成された水平補強リブ(13),(23),(33)をそれぞれ含むことを特徴とする請求項1に係る果実包装紙。
【請求項3】
請求項1に係る果実包装紙であって、前記左蓋部(10)は前記左蓋部(10)の上端部からその下端部にかけて垂直方向に形成される一対の垂直補強リブ(14),(15)からなり、前記中間蓋部(20)は前記中間蓋部(20)の上端部からその下端部にかけて垂直方向に形成される一対の垂直補強リブ(24),(25)からなり、さらに、前記右蓋部(30)は前記右蓋部(30)の上端部からその下端部にかけて垂直方向に形成される一対の垂直補強リブ(34),(35)からなることを特徴とする果実包装紙。
【請求項4】
前記左蓋部、中間蓋部及び右蓋部のそれぞれは2〜4のウイング部からなることを特徴とする請求項1に係る果実包装紙。
【請求項5】
前記左蓋部、中間蓋部及び右蓋部のそれぞれは1つまたは2つの支持部からなることを特徴とする請求項1に係る果実包装紙。
【請求項6】
果実包装紙であって、第1蓋部(210)と第2蓋部(220)が半円球状をなし、その上端部に切り込みが入っており、第1支持部(212)が折れ曲がり、前記第1蓋部(210)の下端部に延び、第2支持部(222)が折れ曲がり、前記第2蓋部(220)の下端部に延び、さらに、接続部(230)が前記第1蓋部(210)の第1支持部(212)を前記第2蓋部(220)の第2支持部(222)に接続することを特徴とする果実包装紙。
【請求項7】
請求項6に係る果実包装紙であって、前記第1蓋部(210)は、前記第1蓋部(210)の上端部に形成された波曲部(214)と、水平補強条片(216)と、さらに、垂直補強条片(218)と、からなることを特徴とする果実包装紙。
【請求項8】
前記水平補強条片(216)は前記第1蓋部(210)の内面(211)に凹状をなして形成され、前記垂直補強条片(218)は前記第1蓋部(210)の外面(213)に凸状をなして形成されることを特徴とする請求項7に係る果実包装紙。
【請求項9】
前記第2蓋部(220)は前記第1蓋部(210)に対して対称に同じ構造で形成されることを特徴とする請求項6に係る果実包装紙。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2010−504891(P2010−504891A)
【公表日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−530247(P2009−530247)
【出願日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際出願番号】PCT/KR2007/003130
【国際公開番号】WO2008/038891
【国際公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【出願人】(509088457)
【Fターム(参考)】