説明

果汁分配システム

本願は製品混合装置について記載する。製品混合装置は、成分組合せ室と、成分組合せ室の周囲に配置された攪拌手段とを含む。成分組合せ室は、希釈剤入口と、いくつかの多量成分入口と、いくつかの微量成分入口と、出口とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、概して、飲料分配システムに関し、特に、いくつかの異なる飲料の代替物を分配することができる果汁ディスペンサ又は飲料ディスペンサに関する。
【背景技術】
【0002】
共通所有の米国特許第4,753,370号は、「Tri−Mix Sugar−Based Dispensing System」に関する。この特許は、高濃度のフレーバーを甘味料及び希釈剤から分離する飲料分配システムについて記載している。この分離によって、いくつかのフレーバーモジュール及び1つの万能甘味料を使用して多数の飲料オプションを生成することができる。この特許の目的の1つは、飲料ディスペンサが、予めパッケージングした瓶又は缶の市場で入手可能な限り多くの飲料を提供できるようにすることである。
【0003】
しかし、これらの分離技術は、一般的に、果汁ディスペンサには適用されてこなかった。果汁ディスペンサは、通常、ディスペンサ内に保存されている果汁濃縮物とそこから分配される製品との間に1対1の対応を有する。したがって、濃縮物のために有意の保存空間が必要であるので、消費者は、一般的に、少数の製品からしか選択することができない。それ故、従来の果汁ディスペンサは、広範囲の異なる製品を提供するために大きい占有面積を必要とする。
【0004】
既知の果汁ディスペンサに関する別の問題は、カップ内にある最後の一口分の果汁が適切に混合されないことがあり、それ故、希釈されない濃縮物の大きいスラグが残る場合がある。この問題は、粘性の果汁濃縮物の不十分な攪拌によって引き起こされる可能性がある。その結果、往々にして不快な味及び不満足な飲料になる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
それ故、広範囲の異なる飲料に対応することができる改良型の飲料ディスペンサシステムに対する要求がある。飲料ディスペンサは、相当の占有面積内で広範囲の果汁系製品を提供できることが好ましい。さらに、飲料ディスペンサによって提供される製品を飲料全体で適切に混合しなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
それ故、本出願は、製品混合装置について説明する。製品混合装置は、成分組合せ室と、製品組合せ室の周囲に配置された攪拌手段とを含むことができる。製品組合せ室は、希釈物入口と、いくつかの多量成分入口と、いくつかの微量成分入口と、出口とを含むことができる。
【0007】
製品混合装置は、さらに、約3:1から約6:1の範囲の再構成比率を有するいくつかの多量成分源と、約10:1又はそれ以上の範囲の再構成比率を有するいくつかの微量成分源とを含むことができる。製品混合装置は、さらに、水入口、多量成分入口及び微量成分入口と連通しているいくつかのポンプ又は計量装置を含むことができる。水入口、多量成分入口及び微量成分入口は、その内部に逆止弁を含むことができる。いくつかの成分組合せ室を使用することができる。
【0008】
攪拌手段は、静止混合器、出口に配置されたオリフィス、オリフィスの周囲に配置された衝突表面、電動式攪拌器、又は受動的機械的攪拌器を含むことができる。電動式攪拌器は、モータによって駆動されるプロペラを含むことができる。受動的機械的攪拌器は、狭い室の入口の周囲に配置されたプロペラを含むことができる。
【0009】
製品混合装置は、さらに、攪拌器の下流に配置された流水分流器を含むことができる。流水分流器は、排水路の周囲に配置された旋回分流器又は線形分流器を含むことができる。線形分流器は、電磁弁によって作動する引き出しを含むことができる。
【0010】
製品混合装置は、さらに、ユーザインタフェースを含むことができる。ユーザインタフェースは、いくつかの製品選択肢及び消費者データシステムを含むことができる。消費者データシステムは、生物測定センサを含むことができる。
【0011】
本願は、さらに、製品を調製する方法について説明する。この方法は、1つ又は複数のベース製品を選択する工程と、1つ又は複数の添加物を選択する工程と、1つ又は複数のベース製品及び1つ又は複数の添加物を室に分配する工程と、製品を生成するために1つ又は複数のベース製品及び1つ又は複数の添加物を動的に攪拌する工程と、製品を分配する工程とを含むことができる。この方法は、さらに、ベース製品又は添加物の強度を選択する工程を含むことができる。この方法は、さらに、選択する工程の前に消費者情報を受信する工程を含むことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次に図面を参照すると、ここでは類似の参照番号はいくつかの図面を通して類似の要素を示す。図1は、本明細書に記載する飲料ディスペンサ100を示す。一般に、飲料ディスペンサ100は、成分組合せ室110を含む。成分組合せ室110は、任意の数の成分を組み合わせて1つの流れにできるように、多数の入口及び1つの出口があるマニホールドとして機能する。攪拌器120を、成分組合せ室110の下流に配置することができる。攪拌器120は、成分を徹底的に混合する。攪拌器120の下流では、流水分流器130が出口管125を介して排水路140と連通することができる。出口管125は、任意のタイプの分配機器も含むことができ、ディスペンサヘッドと呼ぶことができる。
【0013】
ユーザインタフェース150は、飲料ディスペンサ100の全ての機能的側面を制御する。消費者は、ユーザインタフェース150を使用して多数のタイプの飲料及び混合物を選択及び/又は生成することができる。従来の制御装置160は、ユーザインタフェース150を支持することができる。制御装置160は、従来のマイクロコンピュータ又は類似のタイプの装置を使用することもできる。制御装置160は、飲料ディスペンサ100の内部にあるか、そこから離れていてもよい。
【0014】
飲料ディスペンサ100は、任意の数の異なる成分を使用することができる。この例では、いくつかの異なるタイプの成分を使用することができる。すなわち、水源からの水170(淡水及び/又は炭酸水)、いくつかの多量成分源からの多量成分180、いくつかの微量成分源からの微量成分190である。一般に、多量成分180は、約3:1から約6:1の範囲の再構成比率を有する。多量成分180は、果汁濃縮物、糖シロップ、HFCS(高フルクトースコーンシロップ)シロップ、又は類似のタイプの材料を含むことができる。同様に、多量成分ベース製品は、甘味料、酸、及び他の一般的な成分を含むことができる。果汁濃縮物は、一般的に冷蔵する必要がある。砂糖、HFCS、又はベース製品シロップは、ディスペンサ100から離れた従来のバッグインボックス式容器に保存することができる。多量成分180の粘度は、通常、100センチポアズ以上の範囲である。
【0015】
微量成分190は、約10:1、20:1、30:1、又はそれ以上の再構成比率を有することができる。特に、多くの微量成分190は、50:1から300:1の範囲内であってよい。微量成分190の粘度は、通常、約1から約100センチポアズなどの範囲であるが、この範囲から変動することもできる。微量成分190の例は、天然又は人工フレーバー、フレーバー添加物、天然又は人工着色料、人工甘味料(高甘味度甘味料など)、酸味を制御する例えばクエン酸、クエン酸カリウムなどの添加物、ビタミン、ミネラル、ハーブ抽出物などの機能性添加物、機能性食品、及びアセトアミノフェン及び類似のタイプの材料などの大衆薬(など)を含む。種々のタイプのアルコールを微量成分又は多量成分として使用することができる。微量成分190は液体、粉末(固体)、又は気体状形態及び/又はその組合せであってもよい。微量成分190は冷蔵が必要なことも、必要でないこともある。塗料、染料、油、化粧品などの飲料以外の物質も使用することができる。成分180、190には、任意のタイプの従来の容器を使用することができる。
【0016】
水170、多量成分180、及び微量成分190は、いくつかのポンプ及び/又は計量装置200を介して成分組合せ室110と連通することができる。1つのポンプ/計量装置200が1つの成分又は複数の成分を扱うことができる。多量成分180のポンプ/計量装置200は従来の設計であってもよい。微量成分190のポンプ/計量装置200は、正確な量の比較的少量の微量成分190を提供するように、容積式ポンプ又は類似のタイプの装置であってもよい。水冷却システム205も、必要に応じて使用することができる。
【0017】
図2から図5は、成分組合せ室110の例を示す。成分組合せ室110は、射出成形したプラスチック又は類似のタイプの耐食性材料から作成することができる。図2に示すように、成分組合せ室110は、いくつかのタイプの入口、すなわち、水入口210、いくつかの多量成分入口220、及びいくつかの微量成分入口230を有することができる。入口210、220、230は、標準的な返し付き取付具又は類似のタイプの接続装置であってもよい。水入口210は、その内部に標準的な逆止弁215を含むことができる。同様に、多量成分入口220及び微量成分入口230は、内部ダックビル逆止弁235又は類似のタイプの逆流防止装置を含むことができる。入口210、220、230は着脱式であってもよい。多量成分入口220は、微量成分入口230より大きく図示されているが、都合のよい任意のサイズを使用することができる。同様に、4つの多量成分入口220及び4つの微量成分入口230が図示されているが、任意の数の入口220、230を使用することができる。
【0018】
図6に示すように、複数の成分組合せ室110を、間に密封層240がある状態で相互に積み重ねることができる。密封層240は、エチレンプロピレンジモノマー(EPDM)ゴム、ポリウレタン、又は類似のタイプの材料から作成することができる。任意の数の成分180、190を任意の組合せで提供するように、任意の数の成分組合せ室110を一緒に使用することができる。本明細書では、他の構成を使用することができる。
【0019】
この実施形態では、入口210、220、230は、中心室250に通じていてもよい。中心室250は垂直管として成形することができる。入口220、230は、室250を通る流れを制限せずに、中心室250の長さに沿って入口の密度を最大限にするように配置構成される。中心室250は、成分の果肉又はポケットを細くするような障害物がその内部にないことが好ましい。中心室250は、室250の底端又は下点にある1つの出口255に通じる。本明細書では、成分組合せ室110の種々の他の変形を使用することができる。
【0020】
出口255は、攪拌器120に通じていてもよい。図2のこの実施形態では、攪拌器120は、静止混合器260の形態をとることができる。静止混合器260は、いくつかの内部邪魔板又は他の構造がある垂直管であってもよい。静止混合器260は、入ってくる液体の流れを分割し、渦を生成する。次に、渦がせん断されて、反対方向に再発し、それ故、液体を時計回り/反時計回りの運動で徹底的に混合する。静止混合器の例が、イリノイ州Vernon HillsのCole−Parmer Instrument Company社によって販売されている。要するに、水170及び成分180、190が、入口210、220、230を通って流れ、中心室250内で混合し、静止混合器260内でさらに混合して、次に消費者のカップ270に分配される。
【0021】
成分組合せ室110は、さらに、ベント口275を含むことができる。ベント口275は内弁を含むことができる。弁は、電磁弁又は類似のタイプの装置によって作動することができる。ベント口275は、液体がそれを通って出ないことを確保するように、成分組合せ室110の最高点の周囲に配置することができる。分配又は排水サイクルの後に、中心室250は液体で満杯のままであってもよい。それ故、ベント口275は、液体を支持する真空を破壊して、液体を排液できるように作動することができる。
【0022】
図7は、攪拌器120の2つの代替物を示す。攪拌器120は、静止混合器260ではなく、単に成分組合せ室110の出口255に配置されたオリフィス290を含むことができる。オリフィス290は、出て行く流体の流れが高速で去るように強制し、したがって出て行く流体の流れのエネルギーによって引き起こされた乱流のせいで、消費者のカップ270内で混合が行われる。
【0023】
図7は、衝突表面300の使用も示す。衝突表面300は、任意の都合のよい形状をとることができ、オリフィス290の真下に配置することができる。出て行く流体の流れが高速でオリフィス290を出て、衝突表面300に当たると、乱流が生成され、したがって流体の流れの混合が開始する。このように徹底的に混合された流体が管125の底部を介して出て、消費者のカップ270に入る。
【0024】
図8及び図9は、攪拌器120、電動攪拌器310のもう1つの動的実施形態を示す。電動攪拌器310は、モータ330によって駆動されるプロペラ様攪拌器320を含む。モータ330は、従来の直流モータ又は類似のタイプの装置であってもよい。プロペラ攪拌器320は、攪拌室340内に配置することができる。攪拌室340は、出口管125に沿って配置される。プロペラ攪拌器320は、果汁を捕捉せず、洗浄溶液がプロペラ攪拌器320及び攪拌室340の表面に接触できるように設計される。攪拌室340は、果汁が室340の最低点から排出されるように設計される。果汁又は他の流体の流れは、攪拌器プロペラ320によって徹底的に混合される。攪拌器プロペラ320は、毎分約600から約1200回転で作動することができる。(飲料の性質に応じて、プロペラ320は、例えば炭酸化の崩壊を最小限に抑えるように、減速して作動するか、又は全く作動しなくてもよい。)このように徹底的に混合した流体が管125の底部を介して出て、消費者のカップ270に入る。
【0025】
図10及び図11は、攪拌器120、受動的機械的攪拌器350のもう1つの実施形態を示す。受動的機械的攪拌器350は、攪拌器室370内に配置されたプロペラ攪拌器360を含む。プロペラ360は、シャフト380を介して室370内に配置することができる。出口管125は、室370に到達すると、その内部の流体流を加速するように狭くすることができる。流体の流れは室370に入り、プロペラ攪拌器360を回転するように、接線方向でプロペラ攪拌器360に当たる。この攪拌は運動エネルギーを増大させ、これが流体の流れを徹底的に混合する。このように徹底的に混合した流体が管125の底部を介して出て、消費者のカップ270に入る。本明細書では、攪拌器120の種々の他の変形を使用することができる。例えば本明細書では、気体又は液体流の攪拌も使用することができる。
【0026】
再び図2を参照すると、流水分流器130の例が分配位置で図示されている。流水分流器130が「分配」位置にある場合、成分はそれを通って直接経路指示される。分配と分配の間に、流水分流器130は、流水を使用して以前の分配による成分を徹底的に洗浄するように、「流水」位置へと動作することができる。
【0027】
流水分流器130は、分流器390を含むことができる。分流器390は、電磁弁又は類似のタイプの装置で作動することができる。分流器390は、ピボット400の周囲に配置される。それ故、電磁弁が分流器390を図2に示す分配位置から図12に示す流水位置へと旋回させる。流水位置で、分流器390は、流体の流れを流水排水路140へと誘導する。分流器390は、消費者に流水が見えないように、装飾的なノズル前面410の背後に配置することができる。
【0028】
流水分流器130のもう1つの実施形態が、図13及び図14に図示され、引き出し分流器420である。引き出し分流器420は、出口管125及び排水路140の周囲に配置された流水引き出し430を含む。流水引き出し430は、電磁弁440で作動してもよい。流水引き出し430は、分配位置及び流水位置を含む。特に、引き出し430の第1の端部は開放底部450を有する。引き出し430の第2の端部は、排水路開口部460へと延びるわずかに傾斜した底部を有する。電磁弁440が非通電状態である場合、開放底部450がある引き出し430の第1の端部は、流体の流れが消費者のカップ270に流入できるように、出口管125の真下にある。電磁弁440が通電状態である場合、これは引き出し430を排水路開口部460とともに第2の位置へと移動する。このように流体の流れは排水路開口部460及び排水路140へと落下する。
【0029】
流水分流器130のもう1つの実施形態は、従来の3方電磁分流器弁である。このような弁の例は、ニュージャージー州SpringfieldのValcor Engineering Corp.社から入手可能である。本明細書では、流水分流器130の種々の他の変形を使用することができる。流水分流器130は、詰まり検出システムを有することができる。
【0030】
本明細書の流体の流れの粘度は、約1から約5000センチポアズ以上の範囲であってもよい。全体としての飲料ディスペンサシステム100が徹底的に排水しても、表面張力によって飲料ディスペンサ100の内面に付着している成分が多少ある場合がある。これらの成分は、残って次の飲料に入り、次の飲料にまずい味、異なる色、又は微量の要求されていない添加物を生成することがある。それ故、各飲料の後に、流水分流器130を起動することができる。
【0031】
代替的又は追加的に、流水分流器130を各飲料の前に使用することができる。流水分流器130の使用は、飲料内の成分に基づくものであってもよい。流水分流器130は、1日の最後に、又は衛生溶液を使用した定期的洗浄に使用することもできる。
【0032】
図15は、コンピュータユーザインタフェース150のある実施形態、すなわちインタフェース470を示す。インタフェース470は、1組の予め画定された製品ボタン480を含む。各ボタン480は、異なるベース製品又は製品成分を表すことができる。各ボタン480は使用インジケータ490を有することができる。使用インジケータ490は、特定の成分が選択されたことを消費者に信号で知らせる。選択された成分が増加すると、予め画定された混合を達成するために、それぞれのパーセンテージが適切に調節される。その結果、消費者はオレンジジュースなどの単一ベースの混合製品、オレンジジュースとレモネードの部分を含む二重ベースの製品、又はオレンジ、レモネード、グレープ及びフルーツポンチなどの4つの部分を含む四重ベースの製品を選択することができる。本明細書では任意の数の組合せを使用することができる。選択された飲料について飲料ディスペンサ100を起動するように、注入ボタン500を使用することもできる。
【0033】
図16は、コンピュータユーザインタフェース150のもう1つの実施形態、すなわちインタフェース510を示す。インタフェース470と同様に、インタフェース510は、製品ボタン480及び使用インジケータ490を有する。インタフェース510は、さらに、添加物ボタン520及びポーションボタン530を含む。上述した予め決まった飲料混合物に加えて、添加物ボタン520がビタミンなどの添加物の添加を提供する。通常、飲料が時期尚早に停止した場合に過剰投与の影響がないことを保証するように、添加物は、最小飲料サイズの約80%が注入されるまで添加されない。添加物は一般的に、既知の飲料サイズが保証されないので、トップオフ(締めくくり)には添加されない。ユーザが注入取り消しボタンを押下した場合には、添加物が分配されない。添加物が提供されている場合は、常に使用インジケータ490を点滅することができる。それ故、ユーザインタフェース510は視覚的フィードバックを消費者に与える。ポーションボタン480は、所定の飲料サイズに対応する従来の「小」、「中」、「大」、「特大」などであってもよい。
【0034】
図17は、コンピュータユーザインタフェース150のもう1つの実施形態、すなわちインタフェース540を示す。製品ボタン480に加えて、インタフェース540は強度インジケータ550を含むことができる。強度インジケータ550は、飲料の相対強度を示すLED(発光ダイオード)又は類似のタイプの視覚的インタフェースを含むことができる。例えば、1つの飲料を選択した場合、強度インジケータ550は十分に照明されて100%を示す。第2のベースが選択されると、強度インジケータ550は半分照明されて、50%ポーションを示す。第2の強度が増加した場合は、第1の強度を減少させなければならない。インタフェース550全体で常に100%の強度合計を示す。相対強度は、50/50、40/60、30/70など、任意の所望の程度に調節することができる。それ故、注文通りに混合された飲料を生成することができる。強度インジケータ550は、添加物の量、又は濃縮物、甘味料、又は他のタイプの成分180、190の性質及び量までも変更するために使用することもできる。
【0035】
図18は、コンピュータユーザインタフェース150のもう1つの実施形態、すなわちインタフェース560を示す。インタフェース560は、製品ボタン480、使用インジケータ490、添加物ボタン520、注入ボタン500、ポーションボタン530、及び強度インジケータ550などの上述した実施形態を組み合わせる。本明細書では他のタイプのインジケータを使用することもできる。
【0036】
上述したインタフェースに加えて、追加のグラフィカルインタフェースを設けてもよい。例えば、栄養情報を提供することができる。ポーションボタン530又は強度ボタン550が選択される度に、選択された飲料の特徴を反映する栄養情報を表示することができる。例えば、消費者が混合した状態の飲料のカロリー数を表示することができる。これで、消費者は、所望の飲料の栄養価を変更する選択肢を有することができる。コンピュータユーザインタフェース150は、また、使用できる種々の成分の種類及び量を制限及び/又は許容することもできる。
【0037】
コンピュータユーザインタフェース150は、パスワード、スマートカード、生物測定学的識別、クレジットカード、RFIDなどによる確実なアクセスを個々の消費者に提供することができる。ユーザインタフェース150は、以前に選択した配合、宣伝、及び他のタイプの情報を消費者に提供することができる。ユーザインタフェース150は、消費者が使用できる種々の成分の種類及び量を制限及び/又は許容することができる。消費者の嗜好は、保存し、新製品の開発に使用することもできる。
【0038】
グラフィカルインタフェースに加えて、全体としての飲料ディスペンサ100は、ディスペンサの統計値及びトラブルシューティングの情報を提供することができる。例えば、ポンプ/計量装置200が始動する遅延時間、通気及び/又は排液サイクルの時間、ポーションサイクルなどに、ユーザインタフェース150を通してアクセスすることができる。このインタフェース150は、パスワード又は他の方法で保護することもできる。コンピュータユーザインタフェース150は、トラブルシューティング又は修理のために、及び例えば、成分の潜在的に不適当な量の通知又は警告のために、必要に応じて、ネットワーク又は他のソースと通信する、及び/又はこれでアクセスすることができる。
【0039】
使用時には、消費者はコンピュータユーザインタフェース150から所望の飲料を選択することができる。それ故、飲料ディスペンサ100は、必要に応じて多くのタイプの飲料を生成し、混合する能力を消費者に提供する。消費者は、好みに応じて飲料の成分、さらに強度を変更することができる。したがって、消費者は、飲料の完全な「レシピ」を提示することができる。それ故、インタフェース150は、適切な成分を適切な割合で成分組合せ室110に分配するように、制御装置160を介して水源170及び適切な多量成分180及び微量成分190の個々のポンプ又はメータ200に命令する。成分は、室110を通過して、混合するために攪拌器120に入る。混合された飲料は、次に消費者のカップ270に流入する。次に、水源170から成分組合せ室110及び攪拌器120を通して所与の流量で水の流れを提供するように、流水分流器130を起動することができる。濡らして洗浄することができる他の流体も使用することができる。異なる流量及び流れのタイミングを使用することができる。例えば、特定の流体の流れを早期又は後に添加したり、特定の流体の流れをパルス状にしたりすることができる。
【0040】
それ故、水源170及び適切な多量成分180及び微量成分190に個々のポンプ又は計測装置200を使用すると、連続的に注入する間に適切な成分を適切な割合で所与の流量にて分配する能力を提供する。すなわち、所定の量の成分が組み合わせられる従来のバッチ作業とは反対に、飲料ディスペンサ100は、任意の体積を注入するために連続的な混合及び流れを正確な比率で提供する。それ故、飲料ディスペンサ100は、従来の卓上型装置、自動販売装置、及び種々のタイプの瓶詰め及び充填装置に対する適用性を有する。本発明を飲料ディスペンサ100に関して説明しているが、本発明は、濡れていても乾燥していても気体状であっても、任意のタイプの成分の組合せに適用可能である。
【0041】
本明細書で使用するために可能な飲料は、水及び高果肉オレンジジュース濃縮物を有する高果肉オレンジジュースと、水、高果肉濃縮物及び果肉なし濃縮物を有する中果肉オレンジジュースと、水及び果肉なしオレンジジュース濃縮物を有する果肉なしオレンジジュースと、水、果肉なしオレンジジュース濃縮物及びグレープフルーツ濃縮物を有するオレンジ/グレープフルーツ混合物と、水、グレープジュース濃縮物、リンゴジュース濃縮物、梨ジュース濃縮物、フレーバー/着色料添加物、及びクエン酸を有するフルーツポンチと、水、レモンジュース濃縮物、HFCSシロップ、及びレモネードのフレーバー/着色料添加物を有するレモネードと、水、レモンジュース濃縮物、レモネードのフレーバー/着色料添加物、人工甘味料又は人工甘味料の混合物、クエン酸、クエン酸カリウムを有する薄いレモネードと、炭酸水及びジュース濃縮物を有する発泡性ジュースとを含む。ジュース濃縮物の種々の組合せを汎用ジュースベースとして使用することができる。汎用ジュースベースに少量の天然フレーバー/着色料を添加することによって、多数の100%ジュース製品を生成することができる。機能性添加物も添加することができる。これらの添加物をまとめてパッケージにすることができ、各パッケージが1つ又は複数のビタミン又はミネラルを含む。例えば、「骨」パッケージはビタミンD及びカルシウムを含み、「抗酸化パッケージ」はビタミンC及びE及び亜鉛を含み、「心臓パッケージ」は植物ステロール及びBビタミン群を含むことができる。
【0042】
成分組合せ室110及び/又は攪拌器120の下流に、他の流体又は成分も追加することができる。例えば、炭酸水の流れを出口管125、消費者のカップの周囲、又は他の位置に追加して、炭酸飲料を提供することができる。組合せ室110及び攪拌器120を回避することによって、炭酸水が飲料の過剰発泡を促進することがない。
【0043】
再び図1を参照すると、飲料ディスペンサ100は、コンピュータ化されたユーザインタフェース150及び制御装置160と通信する消費者データシステム600も含むことができる。消費者データシステム600は、通信装置610を含むことができる。通信装置610は、ビデオタッチ画面、ビデオ画面及びキーボード、又は他のタイプの従来の入出力装置を含むことができる。通信装置610は、コンピュータ化されたユーザインタフェース150の一部又は別個の要素であてもよい。通信装置610は、種々のタイプの生物測定、健康、ライフスタイル及び/又は他のタイプの情報に関するデータを入力するように消費者に促すことができる。消費者の入力に基づいて、制御装置160はデータを分析し、データ入力に照らして改善可能、有益、又は単純に消費者を喜ばせることができる飲料又は飲料成分を示唆することができる。
【0044】
健康パラメータとしては、身長、体重、血圧、血糖レベル、インスリンレベル、コレステロールレベル、骨密度、心拍数、他のタイプの代謝情報、ボディマスパーセンテージ、体温、喫煙履歴、妊娠、全体的な医療履歴などを含むことができる。ライフスタイルの質問は、気分、運動強度などを含むことができる。他のタイプのカテゴリは、時刻、外気温、現在の事象、チームへの加入などを含むことができる。任意のタイプのデータを要求することができる。
【0045】
入力されたデータに基づき、消費者データシステム600の通信装置610は、種々のタイプのビタミン、ミネラル、ハーブ抽出物、大衆薬、着色料などを有する飲料を示唆することができる。特定量のカロリーの飲料を示唆することができる。「骨」パッケージ、「抗酸化パッケージ」、「心臓パッケージ」、又は多くの他の添加物を有する飲料を示唆することができる。飲料及び/又は添加物が選択されたら、上述したようにポンプ又は計量装置200を介して適切な多量成分190又は他の要素を分配することができる。消費者データを格納し、現在のデータと比較することもできる。
【0046】
上述したような通信装置610に加えて、消費者データシステム600は、また、1つ又は複数の生物測定センサ620を含むことができる。生物測定センサ620は、所望の健康データ又は他の情報を収集するために自動化された装置を含むことができる。生物測定センサ620は体重計、血圧測定用カフ、酒気帯び検知器、血液分析器、毛髪分析器、EKG、着用式又は非着用式センサなどを含むことができる。本明細書では、任意のタイプの監視装置を使用することができる。任意の数の生物測定センサを一緒に使用することもできる。生物測定センサ620は、上述したような制御装置160と通信することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本明細書に記載する飲料ディスペンサの概略図である。
【図2】本明細書に記載する飲料ディスペンサの垂直断面図である。
【図3】図2の飲料ディスペンサのもう1つの垂直断面図である。
【図4】図2の飲料ディスペンサのもう1つの垂直断面図である。
【図5】図2の飲料ディスペンサのもう1つの垂直断面図である。
【図6】図2の飲料ディスペンサの代替実施形態の垂直断面図である。
【図7】図2の飲料ディスペンサで使用するオリフィス及び衝突表面の垂直断面図である。
【図8】図2の飲料ディスペンサで使用する攪拌室の垂直断面図である。
【図9】図8の攪拌室のもう1つの垂直断面図である。
【図10】図2の飲料ディスペンサで使用する代替攪拌室の垂直断面図である。
【図11】図10の攪拌室のもう1つの垂直断面図である。
【図12】図2の飲料ディスペンサで使用する流水分流器の垂直断面図である。
【図13】図2の飲料ディスペンサで使用する流水分流器の代替実施形態の垂直断面図である。
【図14】図13の流水分流器のもう1つの垂直断面図である。
【図15】図2の飲料ディスペンサで使用するユーザインタフェースの概略図である。
【図16】図2の飲料ディスペンサで使用する代替ユーザインタフェースの概略図である。
【図17】図2の飲料ディスペンサで使用する代替ユーザインタフェースの概略図である。
【図18】図2の飲料ディスペンサで使用する代替ユーザインタフェースの概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品混合装置であって、
希釈剤入口と、複数の多量成分入口と、複数の微量成分入口と、出口、とを有する成分組合せ室と、
前記成分組合せ室の周囲に配置された攪拌手段と、を備える製品混合装置。
【請求項2】
複数の多量成分源をさらに備え、
前記複数の多量成分源が、約3:1から約6:1の範囲の再構成比率を有する、請求項1に記載の製品混合装置。
【請求項3】
複数の微量成分源をさらに備え、
前記複数の微量成分源が、約10:1又はそれ以上の範囲の再構成比率を有する、請求項1に記載の製品混合装置。
【請求項4】
前記水入口、前記複数の多量成分入口、及び前記複数の微量成分入口と連通している複数のポンプ又は計量装置をさらに備える、請求項1に記載の製品混合装置。
【請求項5】
前記水入口、前記複数の多量成分入口、及び前記複数の微量成分入口が、それらの内部に逆止弁を備える、請求項1に記載の製品混合装置。
【請求項6】
前記成分組合せ室が、複数の成分組合せ室を備える、請求項1に記載の製品混合装置。
【請求項7】
前記攪拌手段が、静止混合器を備える、請求項1に記載の製品混合装置。
【請求項8】
前記攪拌手段が、前記出口に配置されたオリフィスを備える、請求項1に記載の製品混合装置。
【請求項9】
前記攪拌手段が、前記オリフィスの周囲に配置された衝突表面を有する、請求項8に記載の製品混合装置。
【請求項10】
前記攪拌手段が、電動攪拌器を備える、請求項1に記載の製品混合装置。
【請求項11】
前記攪拌手段が、受動的機械的攪拌器を備える、請求項1に記載の製品混合装置。
【請求項12】
前記攪拌器の下流に配置された流水分流器をさらに備える、請求項1に記載の製品混合装置。
【請求項13】
前記流水分流器が、排水路の周囲に配置された旋回流分流器を備える、請求項12に記載の製品混合装置。
【請求項14】
前記流水分流器が、排水路の周囲に配置された線形分流器を備える、請求項12に記載の製品混合装置。
【請求項15】
前記線形分流器が、電磁弁によって作動する引き出しを備える、請求項14に記載の製品混合装置。
【請求項16】
ユーザインタフェースをさらに備える、請求項1に記載の製品混合装置。
【請求項17】
前記ユーザインタフェースが、複数の製品選択肢を有する、請求項16に記載の製品混合装置。
【請求項18】
前記ユーザインタフェースが、消費者データシステムを備える、請求項16に記載の製品混合装置。
【請求項19】
前記消費者データシステムが、生物測定センサを備える、請求項18に記載の製品混合装置。
【請求項20】
製品を調製する方法であって、
1つ又は複数のベース製品を選択する工程と、
1つ又は複数の添加物を選択する工程と、
前記1つ又は複数のベース製品及び前記1つ又は複数の添加物を室に分配する工程と、
前記製品を生成するために、前記1つ又は複数のベース製品及び前記1つ又は複数の添加物を動的に攪拌する工程と、
前記製品を分配する工程と、
を含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公表番号】特表2009−528919(P2009−528919A)
【公表日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−558468(P2008−558468)
【出願日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際出願番号】PCT/US2007/063036
【国際公開番号】WO2007/127525
【国際公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【出願人】(391026058)ザ・コカ−コーラ・カンパニー (238)
【氏名又は名称原語表記】THE COCA−COLA COMPANY
【Fターム(参考)】