説明

染色されたオレフィン糸及び前記糸を使用した繊維布地

分散可染の繊維又は長繊維は、基本的に分散染料を受容するようにポリエチレンテレフタレート共重合体(PETG)により変形されたポリオレフィンから構成される。無水マレイン酸とPETGの組み合わせは、均一な染色結果のためのPETGの良好な分散をもたらす。新規な織物、編物、織布及び不織布は、本発明により形成された糸又は繊維により形成され得る。一つの実施形態において、布地は薄い、中間の又は濃い同一の色合いに分散染色され得る。別の態様においては、布地は可変量の染料受容体添加剤を含むオレフィン糸を使用して生産される。このように、一よりも多い色調を有する布地が単一の染浴において染色され得る。本発明による布地及び糸は、従来の紡績、製織、編み、繊維形成機械を使用して処理され、既存の染色及び仕上システムを使用して染色される。本発明は、服飾及び家具産業において特定の価値を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の背景)
本発明は、分散染料を使用して染色するために変形されたオレフィン繊維又は糸を使用して製造された繊維布地に関する。これらの布地は、従来、既存の分散染料又はプリントシステムを使用して着色されていた。同一の色合い又は多色調の色合いのいずれかが、単一の染浴又はプリントアプリケーションにおいて達成される。本発明における布地は、編み工程、織り工程又は不織工程によって生産される生地反に製造される。同一の色合いは、オレフィンの糸又は繊維を一つのレベルの染料の添加剤に接合し、布地を分散染浴に曝すことによって達成される。それぞれ異なる百分率の染料の添加剤を含む糸の多数の端部が布地に製造される。布地は、単一の染浴において多色調に染まり得る。オレフィン糸又は繊維において分散可染の添加剤の量を増加することによって、分散染料のための親和性がそれに従って増加する。本発明に従って製造された布地は、未染色にて染色工場に保管される。色はその後、従来の分散染色機械又はプリント染色方法を使用して加えられる。驚くべき新規な効果は、当業者に知られた経済的に従来の分散染色システムを使用して達成される。本発明は、服飾及び家具産業において特に有用である。生産される布地は、従来の布地のように感じられ、かつ見えるが、重さにおいて約30〜38%軽い。これは、綿又はポリエステルの比重が1.38である一方、オレフィンの比重が0.91であるという事実に起因している。加えて、日光堅牢度及び洗濯堅牢度の特性は、ポリエステルの特性と類似する。
【背景技術】
【0002】
(関連技術の簡単な説明)
編地及び織布及び布地商品は、非常に大きい世界中の事業である。綿は、織られ又は編まれた繊維布地を作るために使用される繊維の有力な選択肢である。綿は、糸及び布地商品を作るために昔から用いられている。綿は、天然の繊維であり、世界の多くの地域で栽培されている。多くの綿紡績装置が世界中に存在する。綿糸は、綿紡績装置を使用して、服飾と家具の両方のために容易に生産される。エジプト及びアメリカ合衆国の綿ステープルは、糸及び布地を生産するために最も広く使用される綿である。
【0003】
綿紡績装置は、田畑から収穫された多量の綿により開始する。繊維は「ステープル」と呼ばれ、通常4分の3インチから1.5インチまでの長さである。より長い長さの綿は、より短い長さのステープルよりも高価である。より長い長さのステープルは、上級の紡糸という結果になる。機械は洗浄し、梳き、様々なサイズに移り変わらせる。綿は、この技術において既知の機械上でのロービングをねじること又は「回転させること」によって、糸に作り替えられる。糸は、服飾又は家具のための布地を生成するために編まれるか又は織られるのどちらかで製造される。大小様々なサイズの糸を使用することによって、編んでいる又は織っている製造業者は、衣類又は服飾品の様々な種類を作り得る。綿布地が製造され染色されていない状態において維持される場合、前記布地は生地(greige)布地と呼ばれる。これは、綿布地に最も幅広く用いられる最も共通で経済的な製造の方法である。通常は、布地の染色又は印刷は、布地の末端消費者から注文が受け取られた後に行われる。次に、染色された綿布地が適切な形に切断され、あらゆる衣料衣服がこれらのパーツから共に縫い付けられる。綿は、下着、靴下、セーター、シャツ、スラックス、カジュアルな運動着及びドレスを作るために用いられる。綿は、スポーツジャケット、男性用又は女性用スーツ又は上着を作るために通常用いられない。
【0004】
綿衣服布地に色をつける共通の装置の多くは、織布、編地又は不織布の布地を染色するためのものである。布地は、水、タンク又は直接の染料及び化学薬品を含んでいる機械において置かれる。液体又は染浴の温度は、所望された温度に調整される。熟練した操作者は、綿布地上の所望された色合いを製造するためにこの工程を使用するであろう。前記布地は、顧客の指定に従って乾燥され、仕上げられる。染物工場は、高価な染料及び仕上げ装置を含む資本集約的な操作である。染色を加えた染物工場は、圧縮機、化学作用による塗布器及び回転又は折り畳む装置のような乾燥させ仕上げられる装置を有し得る。綿の良好な代用品は、理想的には、世界中に所在する綿を染色し仕上するための現在の紡績、染色及び仕上装置システムを使用して処理され得るであろう。
【0005】
綿は以下の理由のために布地において選択されている。
【0006】
綿は、世界の多くの地域で簡単に育てられること。
綿は、標準的なステープルの長さまで育つので、簡単に糸に作り替えられること。
綿の糸は、ほとんどの編んで織っている機械上で十分に加工すること。
綿の布地は、使用者の体にとって快適な接触及び感触の柔らかさであること。
綿は、湿気を逃し吸収すること。
綿は非常に簡単に染色すること。
綿は、他の合成繊維によく合うこと。
【0007】
綿で編まれるか又は織られた衣服は標準的な用語を有し、世界の多くの地域から商品として購入される。製造業者は、世界のどこからでも標準の綿布地を購入し得る。次に、製造業者は、着色された衣服のための注文を待っている着色されていない生地衣服として保管されるために染物工場へ衣服を送る。染色された衣服は切断され、衣料衣服又は掛け布、ベッド掛け又は室内装飾品のような家具品目へと縫い付けられる。
【0008】
(合成繊維)
多くの試みが、綿の良い代用物である容認可能な合成繊維又は糸を生成するためになされ、従来の紡績装置上で加工し得る。
【0009】
増大する多数の人口に対する手ごろな価格の布地及び衣類の要求を満たすために十分な世界中の綿を製造するために十分な利用可能な地積が存在しないので、綿に対する世界中の需要は、導入された合成の代用物のようなものになる。綿のための合成代替物を製造することは非常に望ましい。
【0010】
(レーヨン)
多くの試みが、綿のための合成代替物を製造するためになされている。レーヨン及びレーヨン・アセテートは、綿のための代用物を製造するための最初の成功した試みであった。木からの繊維がレーヨン加工において用いられる。レーヨン及びレーヨン・アセテートは、服飾及び家具産業において広く用いられる。しかしながら、前記の糸及び繊維を製造することは多大の汚染を引き起こし、それらはアメリカ合衆国において製造されない。レーヨン加工は、大量の腐食剤及び無水物を用いる。レーヨンは非常に望ましい質を有する。染色することは簡単であるし、製造された衣類は鮮やかで柔らかく、綿の良い代用物である。多くのレーヨンは、専門製造業によって輸入され製造されているので、高価なファッション性の高い衣類を除いて選択として高価で利用されない。レーヨンは、さらに感触又は風合いのような望ましい特性を有している布地を作るために、綿又は他の合成繊維と混合される。レーヨン又はアセテートは、綿と同じ比重を有する。これらの繊維は、綿の代わりに使われる一方で、重量の利点を提供しない。それらの比重は、綿の比重と同じである。
【0011】
(アクリル)
アクリロニトリル加工を利用して作られる合成繊維は、柔らかい繊維を作るためにさらに用いられる。その例は、ソリューシア・カンパニー(Solutia Co.)からのアクリラン(Acrilan)、アメリカン・シアナミド(American Cyanamid)からのクレスラン(Creslan)及びマン・インダストリーズ(Mann Industries)からのマナクリル(Mannacryl)のような銘柄である。この繊維は、簡単に染色せず、染色されるロットの多量の色素においてほとんど製造される。加えて、アクリルは綿より高価である。それは比重1.17を有し、それは靴下における利用やセーターのためのウールとの混合にとって理想的な状態である。それは染色された溶液なので、アクリル繊維から作られた糸は、オーニング、ローン生地及び庭園家具における屋外使用にとって理想的に適合させる。アクリル繊維は、綿の良い代用物ではない。
【0012】
(ポリエステル)
大多数がポリエステルになる合成繊維は、布地を製造するために用いられる全ての繊維のおよそ半分の割合を占める。
【0013】
およそ60年前に、ポリエステルのステープルは、綿の代用品になるためにデュポン・カンパニー(Dupont Company)によって導入された。それは綿に取って代わらなかったが、綿に調和するか又は混合するために一般に用いられた。初期のポリエステルは、荒く粗悪であった。それは、十分な湿気を吸収せず、染色するのが非常に難しかった。長い年月にわたって、ポリエステル繊維は柔らかく感じ、糸が綿紡績装置を利用して作られ得るために綿と混合するように設計された。最も人気のあるポリエステルは、「ミクロ・デニール」と呼ばれる。ミクロ・デニールは、綿より小さい繊維のサイズである出糸突起(spinneret)穴を通して押し出される。60%の綿と40%のポリエステルのブレンドを発見することは非常に一般的である。多くの綿/ポリエステルのブレンドが存在する。これらのブレンドは、編地及び織布である繊維布地において発見される。多くの高価な修正は、回転し得るよう作られ、次に染料布地がポリエステル及び綿のブレンドから作られる。今日の現代的な染料及び仕上げの設備において、綿及びポリエステルが混合する糸から作られた染色されていない布地は、染色され、仕上げられ、同一の色にて最終消費者へ出荷される。分散染料を利用して染色されるポリエステルの色合いへ、染色の一種により染色される綿の色合いを一致させることは、大変な技能が必要である。この性質のブレンドを染色するとき、二つの段階の加工が用いられ、それは一つの段階の加工を用いるより高価である。
【0014】
ポリエステルは、多くの欠点を有する。染色することは難しく、大変な技能がポリエステル及び綿の同一の色合いを染色するために必要とされる。ポリエステル繊維は、高エネルギーの分散染料を吸収するために、加圧下で高温を必要とする。直接又はタンクを備えた綿の染色は、圧力又は高温を必要としない染色をする。綿/ポリエステル混合を染色する染物工場は、高度な技術がいる。綿及びポリエステルの混合で作られる布地は、二段階の加工を使用して染色されなければならない。最初に一方が染色され、その後他方が染色される。ほとんどの技術のある染色工場は、ポリエステル並びにポリエステル及び綿の混合を染色する目的のために、分散する色合いの多くの量を維持する。
【0015】
ポリエステルの製造には、非常に多くの事業が存在する。ポリエステルのおよそ330億ポンドが、服飾及び家具において、出願のために世界中で製造される。ポリエステルが世界で幅広く用いられる一方で、それは多くの不利点を有する。
【0016】
ポリエステルは以下の欠点を有する。
綿を備えたポリエステルを混合することは、大変な技能を必要とすること。
ポリエステルは、染色することが難しいこと。
ポリエステルは、体に対して暖かいこと。
ポリエステル100%を用いて作られた布地は、重く感じること。
高温及び圧力は、ポリエステルを染色又は印刷するために必要とされること。
ポリエステルは、湿気を逃し得ないこと。
【0017】
服飾及び家具産業において、新しい特性を有する利用可能な合成の糸又は布地を有することは、非常に望ましい。理想的に合成繊維が、100%綿から作られた布地と類似し得る布地のための糸を作るために用いられ得る。ポリエステルは、これらの基準を達成しない。
【0018】
(オレフィン)
オレフィン(ポリプロピレン、ポリエチレン)は、少なくとも85%がエチレン、プロピレン又は他のオレフィン単位で構成される製造された繊維である。オレフィンは、従来の染色又は印刷装置上で簡単に染色されないという事実を除いて、綿の理想的な代用物である。オレフィンが、まるで綿のように感じる繊維へ製造することは簡単かつ経済的である。各繊維に1.8デニールのオレフィン及び1.5インチから2インチのステープルの長さが理想的な綿の理想的な代用物であることが発見された。加えて、そのオレフィン繊維の「感触」は、以下の特性を有する。
【0019】
オレフィン繊維は、既存の紡績装置を利用して簡単に糸に変えられること。
オレフィン糸は、編み、織る機械上で十分に加工し得ること。
オレフィン糸は、手触りが柔らかいこと。
オレフィンのステープルは、不織の機械上で十分に加工すること。
オレフィン布地は、綿と類似していると感じること。
オレフィンは、素早く乾き得ること。
オレフィンは湿気を通すが、体の熱を保持し得ること。
オレフィンは、非常に汚れにくいこと。
【0020】
(オレフィン繊維及び糸の不利点)
オレフィンの主な不利点は、従来の染色装置によって染色可能でない繊維であるという事実である。ほぼ全部のオレフィン繊維及び糸は、色素又は染色された溶液である。色素染色された糸から作られた布地は、注文が受け取られたときに色合いを作り出すために染色され得ない。これは、きわめて高価で、かつあまりに多すぎて服飾及び家具産業において管理できない在庫品目を布地製造させる。ポリプロピレンは、カーペット及び敷物を作るために現在主に用いられる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0021】
(発明の要約)
本発明の目的は、綿布地の特性の大部分を有し、ポリエステル布地の不利点を克服する合成の糸を用いて、新しい編地、織布又は不織布を作り出すことである。綿布地の良い代用物としての資格を与えるために、前記布地は生地商品において利用可能であり、従来の装置上で簡単に染色され、手触りが柔らかくなければならない。布地は「呼吸」及び体から湿気を逃さなければならない。本発明の合成糸を利用して作られた布地は、手又は機械のどちらかによって簡単に洗われ、普通の家庭の食べ物汚れによって染色し得ない。本発明を利用して作られた布地は、標準サイズの糸を利用して重量においてより軽く、室温における綿布地より乾きが早い。本発明を利用して作られた布地は、上級の軽さ及び洗濯で色落ちしないことを有する。
【0022】
本発明のさらなる目的及びさらなる範囲は、本明細書の以下に与えられた詳細な説明から明らかになり得る。しかしながら、本発明の精神内における種々の変更及び革新は当業者に明白になるであろうことから、詳細な説明及び実施例は例示の目的で与えられることが理解されるべきである。
【0023】
綿紡績装置は、当業者が任意の従来の紡績装置を用いて糸に作り替えられ得る繊維を製造し得る最も幅広く用いられる機械である。梳毛、紡毛及び修正された梳毛がいくつかのより共通の紡績方法である。繊維の長さ及びデニールは、任意の紡績装置に適合させるために変化され得る。
【0024】
糸の中へ紡いだ短繊維に加えて、連続した長繊維糸の大量製造が存在する。本発明は、繊維又は連続した長繊維糸のどちらかに適用され得る。
【0025】
簡潔に記述されるように、本発明は、利用可能な分散染料装置を商業的に用いて、染色かつ加工することが簡単である編地、織布及び不織布生地商品を製造するために、分散染色可能な合成オレフィン糸及び繊維を用いる方法に関する。綿及び綿とポリエステルの混合を超えたこれらの生地商品の新しい利点は、詳細な説明から明白になり得る。本発明は、分散可染にするためにオレフィン上に接合されるべき好適な新規な添加剤をも示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
(発明の詳細な説明)
本発明は、分散染料を受容するように向上されたオレフィン糸又は繊維を使用した編地、織布又は不織布の製造に関する。オレフィンは染色されないが、本発明のオレフィンに接合された添加剤は、ポリエステル又はポリエステルと綿の混紡を染色するために使用される染色設備において使用される任意の分散染料を受容する。全ての種類の色合いを達成するために、特別の染料が購入されなくてもよい。本発明のオレフィンは、分散染料のみを受容する。本発明は、織布、編地又は不織布の生地反にされる糸を作成するために、オレフィン中の接合された添加剤を使用する。本発明の布地は、未着色の在庫として貯蔵される。生地反は、通常ポリエステルを染色するために使用される分散染料を使用して着色される。ポリエステルを染色するために使用される非常に高い温度は、オレフィン布地を染色するために必要とされない。220°Fから250°Fの温度が理想的である。本発明を使用してオレフィン布地を染色するとき、任意の色の輝かしい濃い色合いが達成される。
【0027】
(多色調)
一つだけの同一の色に加えて、多色調が染色される。1%から15%の接合された染色促進剤を有するオレフィン糸が、分散染料を含む一つの染浴において同一の色合いの多色調に布地を染色するために使用される。このことは、本発明において特定される変化する強度の濃縮染色促進剤をオレフィン繊維又は糸に接合することにより達成される。例として、5%の染色促進剤を有する糸をA、3%の染色促進剤を有する糸をB、1.5%の染色促進剤を有する糸をCと名付ける。糸A、B及びCが織機のような布地形成機械上に一緒に置かれたとき、結果として生じる布地は単一の染浴内において新規な三つの一様な色調に染色される。一つは濃く、一つは中間であり、一つは薄い。好適な接合済濃縮物の範囲は、1%から7%である。
【0028】
布地が任意の濃縮物なしに二つの染色レベル及び一つの糸を含んでいる糸を用いて作られるとき、その結果は二つの色調及び一つの白色を備えた布地になり得る。この態様は、新規かつ驚くべき効果を作り出す。当業者が、本発明を用いて新しい布地を作るために、多くの魅力的な方法を発見し得る。
【0029】
(同一の色合い)
オレフィン糸から作られた布地は、接合された一つのレベルの濃縮物だけを有する糸を用いて作られたとき、同一の色合いを染色し得る。接合された好適な濃縮物は、生地反重量の5%であるべきである。他の濃縮物は染色率(dye take up)を変化させるために使用され得るが、発明者は同一の色合いを作るための好適な混合物が生地反重量の5%であることを発見した。
【0030】
驚くべき新規な効果は、本発明の100%オレフィン糸を用いて達成され得る。オレフィンを使用する利益は、本発明に従って以下のように作られた。
【0031】
1.オレフィン布地が温水において色落ちしないこと。
2.オレフィン布地が自然乾燥され得て、又は冷たい温度において素早く機械乾燥され得ること。
3.分散染色されたオレフィン布地が洗濯過程において伸び又は縮まないこと。
4.オレフィン布地が実質的にしわがなく乾燥すること。
5.オレフィン布地が汚れにくいこと。
6.オレフィン布地の手触りが柔らかいこと。
7.オレフィン布地が綿より38%軽いこと。
8.オレフィン布地が湿気及び呼気を逃がすであろうこと。
9.オレフィン布地がカビ汚れ及び藻の成長に耐性があること。
10.オレフィンは大部分の繊維より大きい体積を有すること。
11.オレフィン糸が紡績又は連続した長繊維のいずれかにより製造され得ること。
12.オレフィン布地が手入れしやすく旅行に使いやすい衣類であることにより特徴付けられること。
【0032】
(オレフィン染色促進剤)
染料を受容するためにオレフィンを製造又は強化する種々の方法が存在する。
【0033】
(関連する特許)
6,420,482 ドミンゲズ(Domingguez)ら
4,320,046 ヘブンズ(Havens)
6,146,574 ヘンキー(Henkee)ら
3,926,553 フエスト(Fuest)
6,126,701 カロジェロ(Calogero)
3,652,198 ファーバー(Farber)ら
5,576,366 シェス(Sheth)
3,622,264 ブラウン(Brown)ら
5,550,192 シェス(Sheth)ら
3,315,014 クーバー(Coover)ら
5,169,405 ホイト(Hoyt)ら
3,256,362 クローブアー(Craubuer)ら
【0034】
上記の全ての特許は、ポリオレフィン上で接合された接合が染色可能なポリオレフィンを作り得るとき、当業者に接合する方法を教える。全てが本発明の化学反応とは完全に異なっている化学反応を参照する。クローブアーの特許番号3,256,362は、他の上述の発明とは異なる不飽和のポリエステルに言及する。クローブアーの特許は、関係のない種類のポリエステルと混和するための困難を必要とする。前記特許において、不飽和のポリエステルは不定形であり、オレフィンを製造するために必要とされるより低い温度においてうまく混合しない。
【0035】
上記特許において記述されたそれぞれの方法は、衣服にとって必要とされる小さいサイズに紡績又は押出加工する問題を招く。前記先行特許の糸又は布地を染色することは、特別の装置又は染色選択を必要とする。誰の発明者の知識も、衣服又は織布の家具布地品物を作るために大規模に適用されていない。カーペット産業は、限られた様式の中で糸を用いる。服飾及び家具産業のために用いられ得る染色可能なオレフィンを有することが望ましく、カーペット製造に限定されない。加えて、修正されていない利用可能な分散染色要素が、ほとんど又は全く修正のない状態の染色機械の製造に移動可能である研究所において、染色業者が色合いを適合し得るとき、染色可能なオレフィンを使用することが唯一実用的である。本発明は、簡単に製造機械へ移動される研究所において染色業者が色合いを適合することを可能にする。
【0036】
分散可染のポリオレフィンを提供する好適な方法は以下の通りである。
【0037】
非晶質PETGの混合物(グリコールにより変形されたポリエチレンテレフタラート)は、ポリオレフィンに接合するために使用される好適な成分である。非晶質PETGは、ポリプロピレンと同様の温度において溶融するため選択される。このことは、当業者が従来のオレフィンファイバー押し出し機を使用して可染ポリオレフィンを作ることを可能にする。この作業を実行するために、特別の設備は必要とされない。本添加剤の利点は、接合を追加するために乾燥及び吸湿削減は必要とされないという事実である。非晶質PETGに加えて、本発明はオレフィン繊維内の分散と接合凝集(graft cohesion)を改善するために無水マレイン酸を使用した。好適な製品は、イーストマン・ケミカル(Eastman Chemical)からの非晶質PETG1428番と、ユニローヤル(Uniroyal)からの無水マレイン酸3200番である。96%のPETG1428と4%の無水マレイン酸を使用したブレンドが理想的である(別途指定されない限り、百分率は重量による)。前記ブレンドをポリプロピレン中に与えることにより、50%が活性の化合物を作成する。50%はポリプロピレンであり、48%は非晶質PETGであり、2%は無水マレイン酸である。当業者は、前記化合物を作るために適切な方法を選択するであろう。当然これは最良の示唆であるが、実験により当業者はその必要に適するように百分率を変化させるであろう。化合物はペレット形態であり、特殊なガス封止剤の必要なしにゲイロード製品(Gayload's)又はドラム内に梱包される。
【0038】
無水マレイン酸は、接合がポリオレフィン上にしっかりと固定されることを補助するために使用される。無水マレイン酸は、分散可染オレフィンを作るために必要とされない。しかしながら、無水マレイン酸が消去された場合、非晶質PETGは均一に分散しない。このことは、不均一な分散と不安定な(unleveled)染色を結果として生じる。
【0039】
(可染オレフィン繊維及び糸)
48%の非晶質PETG(ポリエステル)と2%の無水マレイン酸と50%のポリプロピレンを含むペレットは、生地反重量の10%を使用してオレフィン繊維押し出し機に供給される。その結果物は、95%のオレフィンに接合された5%の分散可染混合物を含む繊維である。当業者は、分散染料を含む染浴に曝されたときに所望の色合いを達成するために、オレフィンへの接合のブレンドを変化させるであろう。発明者は混合物を変化させて繊維を染色し、濃い同一の色合いについては生地反重量の5%が好適な向上であり、より薄い色合いについては生地反重量の2.5%が好適な向上であることを発見した。生地反重量の5%の繊維と生地反重量の2.5%の繊維を単一の染浴に曝したとき、結果として魅力的な二色調の色合いが単一の染浴から生じた。発明者は、接合された製品を説明するために用語「染色促進オレフィン」を使用する。
【0040】
50%のオレフィン、48%の非晶質PETG及び2%の無水マレイン酸のブレンドを含むペレットは、以下の理由により好適である。
【0041】
分散染料は接合が吸収する唯一の染料であること。
上記ブレンドはオレフィンの処理温度において溶融すること。
上記ブレンドは結合し、容易にペレットに押し出されること。
混合されたペレットは、オレフィン繊維押し出し機に供給するために絶対乾燥でなくてもよいこと。
上記ブレンドは、繊維押し出し中のオレフィン内において均一に混合され、良く分散されていること。
可染接合は任意の染色条件が設けられたときに安定していること。
接合された糸又は布地は標準分散染料を使用して染色され又はプリントされるであろうこと。
プリントは容易に達成され、212°Fの温度の蒸気に2〜4分間曝すことだけを必要とすること。
色は、175°Fの暖かい温度における洗濯により色落ちしないこと。
接合はオレフィンの「触感」を向上させること。
【0042】
本発明は、以下にてより詳細に説明される。
【実施例1】
【0043】
(単色繊維)
a.)8〜22のメルトフローインデックスを有するオレフィンのペレットが押し出され、上記の好適なPETGと無水マレイン酸の混合物を使用してブレンドと密接に混合される。95%のオレフィンと5%のPETG/マレイン酸のブレンドは、従来のステープル押し出し設備を使用してステープルの塊に押し出される。その長繊維当たりデニール(dpf)は1.8であり、1.5インチにカットされる。約1,000ポンドのステープルが生産されて梱包される。前記長繊維当たりデニールは綿の長繊維当たりデニールに近く、ステープル長についても同様である。
【0044】
b.)ステープル繊維の染色促進されたオレフィンの梱包は、梳綿処理において一緒に混合され、ロービングの密接なブレンドにされる。従来の製綿設備を使用して作成されたロービングは、10/1番手にリング精紡され、3ポンドのパッケージに巻き取られる。約1000ポンドの糸が生産される。
【0045】
c.)10/1オレフィン糸は、10カット丸編機において編まれる。この製造処理は、切断され縫われたセーターを作るのに理想的である未染色の生地反を形成する。
【0046】
d.)セーター生地反布地は、通常ポリエステルを染色するために使用される従来のジェット染色機において染色される。オレフィンに対する損傷を避けるために、温度は250°Fに保たれる。生地反の重量の0.005%の分散染料テラシール・ブルー(Terasil Blue)BRLが、標準染色分散化学物質及び水と共に使用される。結果として生じる織布は、濃い青色の新規かつ魅力的な輝かしい色合いである。布地は、相対的に冷たい乾燥機において乾燥される。その温度は、オレフィンの溶融温度よりは下か、200°Fに保たれる。水は、乾燥した輝かしい布地を残してオレフィンを洗浄し、前記布地は輸送のために巻かれて包装される。オレフィンは限られた量の水しか保持しないため、綿又は綿ポリエステル混紡と比較して乾燥時間は大幅に削減される。
【0047】
f.)セーター布地は裁断されて縫われ、驚くほどに新規である。前記布地は、同一の仕様により作られた綿のセーターより重量において少なくとも30%軽い。このことは、オレフィンの比重が、綿又は綿ポリエステルが1.38であるのに対して0.91であるためである。
【0048】
新規なセーターは、実際に水に浮くであろう。前記セーターは綿の外観及び手触りを有するが、それにもかかわらず重量において実質的により軽い。種々のサイズの糸を使用した異なる重量の布地が同一の方法により生産され得ることは、当業者により理解される。
【実施例2】
【0049】
(色調オレフィン布地上の色調)
8〜22のメルトフローインデックスを有するオレフィンのペレットは、上述のオレフィン染色促進ブレンドと密接に混合されて接合される。前記混合物は、本発明において説明されたようなPETG及び無水マレイン酸から構成される5%の分散染色促進濃縮物と、95%のオレフィンである。混合物は、従来のステープル押し出し設備を使用してステープルの塊に押し出される。そのdpfは1.8であり、ステープルは1.5インチにカットされる。約1,000ポンドのステープルが生産されて梱包される。前記長繊維当たりデニールは綿の長繊維当たりデニールに近く、ステープル長についても同様である。この一群は、「ステープルA」と呼ばれる。
【0050】
b)8〜22のメルトフローインデックスを有するオレフィンのペレットは、上述のオレフィン染色促進ブレンドと密接に混合されて接合される。前記混合物は、本発明において説明されたようなPETG及び無水マレイン酸から構成される3%の分散染色促進濃縮物と、97%のオレフィンである。混合物は、従来のステープル押し出し設備を使用してステープルの塊に押し出される。そのdpfは1.8であり、ステープルは1.5インチにカットされる。約1,000ポンドのステープルが生産されて梱包される。前記長繊維当たりデニールは綿の長繊維当たりデニールに近く、ステープル長についても同様である。この一群は、「ステープルB」と呼ばれる。
【0051】
c.)上記とは別に、ステープル繊維のオレフィンの梱包は、梳綿処理において混合されてロービングにされる。従来の製綿設備を使用して作成されたロービングは、10/1番手に精紡され、3ポンドのパッケージに巻き取られる。5%の濃縮物を有する合計1,000ポンドのオレフィン(糸A)と、3%の濃縮物により接合された1,000ポンドのオレフィン(糸B)について、約1000ポンドのそれぞれの糸が生産される。両者は、分散染料を受容する。
【0052】
d.)5%の濃縮物を含むオレフィン糸Aと、3%の濃縮物を含むオレフィン糸Bは、10カット編機上に並んで置かれる。両方の糸は10/1である。前記オレフィン糸は、10カット丸編機において編まれる。この製造工程は、裁断され縫われたときにセーターを作るのに理想的である未染色の生地反を形成する。
【0053】
e.)上記セーター生地の布地は、通常ポリエステルを染色するために使用される従来のジェット染色機において染色される。オレフィンに対する損傷を避けるために、温度は250°Fに保たれる。生地反の重量の0.005%の分散染料テラシール・ブルーBRLが、標準染色分散化学物質及び水と共に使用される。結果として生じるセーター布地は、濃い青色の新規かつ魅力的な二色調の色合いである。一つの染浴のみが、布地上の一つより多い色合いを得るために使用される。布地は、相対的に冷たい乾燥機において乾燥される。その温度は、オレフィンの溶融温度よりは下か、200°Fに保たれる。綿又は綿ポリエステル混紡と比較して、乾燥時間は大幅に削減される。水は、乾燥した輝かしい二色調の青色の布地を残してオレフィンを洗浄し、前記布地は輸送のために巻かれて包装される。
【0054】
f.)二色調のセーター布地は裁断されて縫われ、驚くほどに新規である。二色調の効果は新規であり、毛又はリンネルに似て自然に見える。前記布地は、同一の仕様により作られた綿のセーターより重量において少なくとも30%軽い。このことは、オレフィンの比重が、綿又は綿ポリエステルが1.38であるのに対して0.91であるためである。この新規なセーターは、実際に水に浮くであろう。
【0055】
編機又は織機に供給されるオレフィン糸の数と濃縮物の量を変化させることにより、種々の編機又は織機に供給された他の糸とオレフィンの混紡又はオレフィンから作られた、多数の流行かつ新規の生地反布地を当業者が作り得ることは理解されるべきである。種々のサイズの糸を使用した異なる重量の布地が同一の方法により生産され得ることは、当業者により理解される。
【実施例3】
【0056】
(連続した長繊維布地の同一の色合い)
8〜22のメルトフローインデックスを有するオレフィンのペレットが押し出され、上記の好適なPETGと無水マレイン酸の混合物を使用してブレンドと密接に混合される。95%のオレフィンと5%のPETG/マレイン酸のブレンドは、従来の押し出し設備を使用して連続した長繊維糸に押し出される。前記長繊維のdpfは5.4である。約1,000ポンドの糸が生産されてポリマー電解質膜(pems)上に巻かれる。
【0057】
b.)未延伸の糸は3.0対1に延伸され、従来の糸加工機(texturing machine)上において仮撚り加工される。加工された糸は、各1.8デニールの277本の長繊維を有する。前記糸は柔らかく、綿のような感触がする。前記糸は輝かしく着色されておらず、3ポンドコーン上に格納される(put up)。当該工程において、適切な精紡仕上が適用される。
【0058】
c.)加工された糸は、10カット編機において編まれる。その結果は、輝かしい柔らかい外観の染色されていないセーター生地布地である。
【0059】
d.)輝かしい加工済の連続した長繊維セーター生地反布地は、通常ポリエステルを染色するために使用される従来のジェット染色機において染色される。オレフィンに対する損傷を避けるために、温度は250°F以下に保たれる。生地反の重量の0.005%の分散染料テラシール・ブルーBRLが、標準染色分散化学物質と共に使用される。結果として生じるセーター布地は、同一に着色された濃い青色の新規かつ魅力的な輝かしい色合いである。布地は、相対的に冷たい乾燥機において乾燥される。その温度は、オレフィンの溶融温度よりは下か、200°Fに保たれる。綿又は綿ポリエステル混紡と比較して、乾燥時間は大幅に削減される。水は、乾燥した輝かしい体の線にぴったり合う手触りが柔らかい布地を残してオレフィンを洗浄し、前記布地は輸送のために巻かれて包装される。
【0060】
e.)連続した長繊維のセーター布地は裁断されて縫われ、驚くほどに新規である。前記布地は輝かしく、「体の線にぴったり合い」、流行のものである。前記布地は同一の色であるが、上記実施例2におけるものと同一の技術を使用することにより、当業者はオレフィン糸を変化させて一つの染浴から二又は三色調の新規な効果を達成することができる。前記布地は、ポリエステルから作られたセーターより重量において少なくとも30%軽い。このことは、オレフィンの比重が、ポリエステルが1.38であるのに対して0.91であるためである。この新規なセーターは、実際に水に浮くであろう。前記セーターはアイロン掛け不要であり、旅行用衣類として理想的であろう。
【0061】
20、70、120、150デニールのより細い長繊維を生産するために、同一の技術が使用され得ることは、当業者により理解されるべきである。上記実施例は、可染のステープル繊維を作るために使用される同一のPETGと無水マレイン酸のブレンドを使用して、連続した長繊維の糸が染色可能にされ得ることを示すためのものである。織布もまた前記糸を使用して作られ得る。
【実施例4】
【0062】
(プリントオレフィン布地)
スクリーンプリント‐実施例1からの編地は、6色水性連続スクリーンプリント機に供給された。分散染料を使用した標準染色ペーストが、増粘剤を有する各スクリーンのために準備された。スクリーンは、6色の魅力的な花柄が生成されることを可能にするために作られた。プリント増粘剤は、布地上に覆われた。布地は、染料を定着させるために蒸気室に供給された。染料を定着させるために、2〜4分間の212°Fの蒸気が必要とされる。布地は蒸気室に供給され、過剰な染料を洗浄して乾燥されて連続したシステム内において巻き取られる。その結果は、魅力的な6色の花がプリントされたセーター布地であった。
【0063】
この新規な効果は、裁ち切り(bleeding)又は過剰なピックアップ(pick up)なしに達成された。乾燥時間は大幅に大幅に削減され、乾燥機は200°Fにて前記布地と接触することを可能にするように設定された。織布も同一の技術を使用して処理され得ることが理解される。
【実施例5】
【0064】
(ニットデニット処理を使用した糸上への色の空間染料プリント)
8〜22のメルトフローインデックスを有するオレフィンのペレットが押し出され、上記の好適なPETGと無水マレイン酸の混合物を使用してブレンドと密接に混合される。95%のオレフィンと5%のPETG/マレイン酸のブレンドは、従来のステープル押し出し設備を使用してステープルの塊に押し出される。その繊維dpfは1.8であり、1.5インチにカットされる。約1,000ポンドのステープルが生産されて梱包される。前記長繊維当たりデニールは綿の長繊維当たりデニールに近く、ステープル長についても同様である。
【0065】
b.)ステープル繊維のオレフィンの梱包は、梳綿処理において一緒に混合されてロービングにされる。前記ロービングは、従来の製綿設備を使用して作成されて10/1番手に精紡され、3ポンドのパッケージに巻き取られる。約1000ポンドの糸が生産される。10/1接合済オレフィンは、10/2可染オレフィンを作るために撚られる(plied)。
【0066】
c.)編まれたスリーブ‐10/2オレフィン糸は、単一の終端のないスリーブに編まれる。
【0067】
d.)空間染料プリント‐三つの色が、従来技術において周知のニットデニット処理を使用して前記スリーブにプリントされる。これは、未染色のスリーブがスキージローラーを通過し、第一の色合いを与えるために分散染料タンク内に沈められる連続的工程である。前記スリーブは、第二のパターン付けされたローラーに続き、前記ローラーは第二の色合いを重ねてプリントし、次に第三のローラーに続き、前記第三のローラーはパターン付けされた第三の色合いを重ねてプリントする。各色合いは分散染料を含む。着色された編まれたスリーブは、少なくとも2分間、好適には4分間、蒸気に曝される。これにより、分散染料が需要可能な色合いの濃さに定着させられる。前記編まれたスリーブは、濃茶色及び濃灰色により重ねて印刷されたベージュの同一の背景の色合いを有する。その後、前記スリーブは洗浄されて連続した範囲について乾燥される。乾燥機は200°Fの低温に設定され、水が流されて洗われる。乾燥されたスリーブは缶容器内に収集され、巻き取り室に移動される。
【0068】
e.)結果として生じるスリーブは、当業者に周知である巻き作業を使用して糸パッケージに巻かれ、又はデニットされる。糸は、暗い茶色及び暗い濃灰色の点を有する魅力的なベージュ色であり、3ポンドコーンに格納される。
【0069】
f.)10/2オレフィンの空間染色された糸は、10カット編機において編まれる。魅力的な三色調の空間染色された布地が結果物である。空間染色されたオレフィンの布地には、セーター糸の綛(かせ)又は浸染に通常関連する模様が驚くほど存在しない。前記布地は、体積(bulk)を加えかつ色を明確にするために、ジェット染色又はウインチ染色機中の熱湯により洗浄される。このことは、完成したセーターが最終使用者により洗濯されたときに縮まない事実をも保証する。前記布地は、200°Fの冷たい乾燥機において乾燥される。布地を洗浄する必要はないが、布地の縮み検査を行うための追加のステップを実行する価値はある。
【0070】
g.)空間染色されたセーター布地は裁断されて縫われ、驚くほどに新規である。前記布地は、同一の仕様により作られた綿のセーターより重量において30%軽い。このことは、オレフィンの比重が、綿又は綿ポリエステルが1.38であるのに対して0.91であるためである。この新規なセーターは、実際に水に浮くであろう。
【0071】
本実施例は10/2糸を使用するが、ニットデニットシステムを通過するのに実用的であろう任意のサイズの可染オレフィンが適切であろうことに留意されるべきである。多数の魅力的な色彩効果が達成されることが可能であり、これは上述の実施例に限定されるべきではない。当業者は、スパン糸又は長繊維糸のいずれかによる魅力的な効果を見つけるために実験すべきである。
【0072】
空間染色又はプリント染色糸の他の方法が使用され得る。当業者は、種々の機械を上記に概説した仕様に調整するであろう。縦糸プリント又はパッケージ注入は、糸を空間染色するために使用される他の二つの一般的な方法である。
【0073】
布地を作るために使用される多数の糸のサイズが存在する。スパン糸は、通常、それぞれ双糸又は単糸形態である18番、20番、24番、28番、30番、36番、40番に作られる。連続した長繊維糸は、通常20/1、70/1、100/1、150/1、200/1、300/1、500/1又は1000/1に作られる。これらは、織布又は編地を作るために使用される一般的な糸のサイズである。任意のサイズの糸又はステープル繊維が、本発明の好適な混合物を使用して染色可能にされ得ることが理解されるべきである。これらの糸から、全てのタイプ及び種類の可染の織布、不織布又は編地が作られるであろう。
【0074】
出糸突起を供給するための複数の押し出し部を使用して一つより多い色を押し出す連続長繊維機械が存在することに留意されるべきである。色素の代わりに、各押し出し機に異なる百分率の構成にて染色促進剤構成が導入されるとき、結果物は単一の染浴から種々の色合いの色調を受容する連続した長繊維の糸となるであろう。
【実施例6】
【0075】
(三色調長繊維布地)
8〜22のメルトフローインデックスを有するオレフィンのペレットが、上述のオレフィン染色促進ブレンドと密接に混合されて接合される。この機械は、単一の出糸突起を分離して供給する三つの押し出し部を有する。バーマグ(Barmag)、プランテックス(Plantex)、リーター(Rieter)はそのような機械を作る。一つの押し出し部には95%のオレフィンと5%の染色促進剤の混合物が供給され、別の押し出し部には97%のオレフィンと3%の染色促進剤が供給され、第三の押し出し部には99%のオレフィンと1%の染色促進剤が供給される。三つの分離したレベルの染色性から構成される5.4の長繊維当たりデニール(dpf)を有する単一の白い糸は、3ポンドパッケージに巻き取られる。
【0076】
b.)この段階における糸は、延伸されて織られる。前記糸は、当業者に知られた従来の延伸撚り機械装置上において3:0に延伸され、仮撚りに織られる。その結果は、1.8dpfの300の終端を有する連続した長繊維の糸である。前記糸の3分の1は5%の添加剤を有し、3分の1は3%の添加剤を有し、3分の1は1%の添加剤を有する。
【0077】
c.)上記糸は30インチゴム編み機上において編まれる。生産された管状の布地は白色の生地反チューブであり、これは染色工場に輸送される。
【0078】
d.)上記チューブは、生地反の重量の0.005%の分散染料により染色される。驚くべき結果は、濃い、中間及び薄い青色の色調を有するツイード布地をシミュレートする染色された布地である。糸の3分の1は分散染料の一つのレベルを受容し、糸の3分の1は分散染料の第二のレベルを受容し、糸の3分の1は分散染料の第三のレベルを受容した。
【0079】
e.)布地は開かれ、200°Fの低温において乾燥され、輸送のために巻かれる。
【0080】
f.)布地は裁断され、ドレスボタンを有するフルファッションの畝のある春向けコートに縫われる。当業者は、所望する効果を達成するために、接合された分散可染化合物及び押し出しのサイズの両方を変化させるであろう。
【0081】
可染の淡色の糸により可染の三色調の糸を編むための変形は、当業者にとって存在するであろう。布地が染色されるとき、布地は三色調の縞を伴う同一の色調の縞を有するであろう。このことは単なる例であり、本発明を使用して多数の変形が今なされることを示すように働くべきである。添加剤を有する二つの押し出し部を供給する一方で、第三の押し出し部が染色不能の部分を生成することが所望されるであろう。テラシール・ブルーの分散染浴に曝されたとき、二つの終端は青色に染まり、第三の終端は白色のまま残るであろう。
【0082】
プリントされた糸は色減少の各ストライクにおける色調内の分離した色調に染まるため、三色調の糸を含む布地は染色又はプリントの間隔を空けるのに理想的であろう。もちろん、当業者は上記の例に限定されるべきではないが、上記の例により導かれるべきである。
【0083】
本発明は、紡績機、布地製作機及び染色機が新規な軽量の色付きの布地を作成することを可能にする。本発明は、染色及び輸送前の最後の瞬間まで保持されるべき布地が、現時点の年及び季節に一致した色合いにより製造されることを可能にする。
【実施例7】
【0084】
(オレフィンの織布)
オレフィン糸は、本発明に従って作られる。前記オレフィン糸は、分散染料の濃い同一の色合いを受容するように向上される。そのサイズは、3ポンドコーン上において巻き取られる綿紡績装置上において24/1スパン(spun)である。前記オレフィン糸は、生地反の重量の5%の可染接合を含む。
【0085】
適切な多数の終端は切りつけられ、織りビーム上において巻き取られる。前記ビームは、単純なボックス織機を供給するように設定される。
【0086】
2.5%の可染接合を含む、本発明に従って作られたオレフィン糸は、ボックス織機上において横糸挿入を供給するように作られる。そのサイズは、綿紡績装置上において24/1スパンである。単純な60インチ幅の上方及び下方(over and under)織布が生産される。組成により、糸の半分は本発明に従って作られた5%の染色促進剤を含み、半分は本発明に従って作られた2.5%の染色促進剤を有する糸を含む。
【0087】
織布生地は、250°Fに設定されたジェット染色機において、生地反の重量の0.005%を使用するテラシール・ブルー分散染料により染色される。
【0088】
縦糸又はビームに巻かれた(beamed)糸は深い青色の色合いに染まり、横糸は中間の青色の色合いに染まる。布地は二色調のツイード色である。
【0089】
布地は、オレフィンの溶融温度より下に温度を維持するために、比較的冷たい乾燥機において200°Fにて乾燥される。
【0090】
布地はテンターに張られ又は延伸された位置に保持される一方、乾燥機を通過する。このことは、布地が後の時間における任意のさらなる処理において縮まないように布地を「セット」する。
【0091】
上記布地は裁断され、女性用ジャケット及びスカートに縫われる。当該衣類を組み合わせたときは、100%オレフィン布地から作られた女性用スーツである。このスーツは手入れが容易で洗濯可能であり、汚れに抵抗性があり、かつ軽量である。前記スーツは、ポリエステル又は毛/混紡から作られた類似のスーツより38%軽い。
【0092】
上記は例である。本発明を使用して、当業者は服飾又は家具産業において使用するための多数のタイプの可染の織布を作ることができる。鳥の目、ジャカード、綾織りのようなパターンやプリントにはいくらかの可能性がある。それぞれは軽量で、汚れに抵抗性があり、市場が要求するであろう任意の色合いに分散染色され得る。
【実施例8】
【0093】
(覆い‐芯長繊維又は糸)
ケネディ(Kennedy)らの米国特許番号6,136,436においては、覆い‐芯の連続した長繊維又は糸を製造する方法が開示されている。この工程を以下の追加と共に本発明に取り込む。
【0094】
上記特許番号6,136,436は、オレフィンの芯上のナイロン又はポリエステルの覆いについて特許を請求する。外側の覆いは、染色促進した非晶質PETGにより接合された10%から70%のオレフィンを含む。芯は100%オレフィンである。
【0095】
布地は、異なる染色レベルを含む一以上の糸により編まれ又は織られる。布地は、上記の例のように染色される。覆いは全組成の10%から70%だけを含むため、大きな費用節約が生じる。当業者は所望の効果を達成するために、覆いと染色促進剤の百分率を変化させるであろう。
【0096】
上記の変形は、不可染のオレフィンの覆いと可染のオレフィンの芯を使用することである。その結果は、透明な外側の外郭と芯の色を有する糸である。当業者は、前記糸又は繊維を操作して所望の効果を作り出すことができる。
【実施例9】
【0097】
(ポリエステルが混合された可染オレフィンを使用した編まれた布地又は織布)
糸を作るためにポリエステルと可染オレフィン繊維を混合したとき、新規かつ驚くべき効果が達成された。結果として生じる糸は、ほとんどがポリエステルにより構成された外側の覆いと、ほとんどが可染オレフィンにより構成された芯を有する。覆いと芯の両方には、小さな重複部分が存在する。
【0098】
本発明に従って、オレフィン繊維が作られる。繊維は、同一の色合いの分散染料を受容するために、本発明の添加剤により向上される。
【0099】
a.)8〜22のメルトフローインデックスを有するオレフィンのペレットが押し出され、本発明の好適なPETG及び無水マレイン酸の混合物を使用してブレンドと密接に混合される。95%のオレフィンと5%のPETG/マレイン酸のブレンドは、従来のステープル押し出し設備を使用してステープル塊に押し出される。繊維の長繊維当たりデニール(dpf)は1.8であり、1.5インチに切断される。約650ポンドのステープルが生産されて梱包される。前記の長繊維当たりデニールは綿の長繊維当たりデニールに近く、ステープル長についても同様である。
【0100】
b.)染色が向上されたオレフィンステープル繊維は、長繊維当たり1.35デニールを有し梳綿処理においてステープル長1.5インチに切断されたポリエステルのステープル繊維と一緒に混合され、65%の染色可能オレフィンと35%のポリエステルを含むロービングの密接なブレンドにされる。前記ロービングは従来の製綿設備を使用して作られ、28/1番手にリング精紡され、その後3ポンドパッケージ上に巻き取られる。
【0101】
c.)約1000ポンドの特有の糸が生産される。1.38の比重を有するより重いポリエステルは遠心力のため糸の外側に移動し、ほとんどが中心に残るより軽い重さのオレフィンを囲む覆いとなる。
【0102】
d.)糸は、28/2の双糸に撚り合わされる(twist plied)。両端は65%の可染オレフィンと35%のポリエステルを含む。
【0103】
e.)次に、糸は従来のボックス織機上において、縦糸においてインチ当たり40端、横糸においてインチ当たり40端を使用して、織布生地に変換される。布地は、67インチの幅に織られる。
【0104】
f.)生地反の布地は、通常ポリエステルを染色するために使用される従来のジェット染色機において染色される。オレフィンに対する損傷を避けるため、温度は250°Fに維持される。生地反の重量の0.005%の分散染料テラシール・ブルーBRLが、標準染色分散化学物質及び水と共に使用される。結果として生じる織布は、濃い青色の新規かつ魅力的な輝かしい色合いである。布地は、相対的に冷たい乾燥機において乾燥される。その温度は、オレフィンの溶融温度よりは下に保たれるが、オレフィンの芯はポリエステルの覆いにより保護されるため、255°Fまで上昇される。水は、乾燥した輝かしい布地を残して洗浄し、前記布地は輸送のために巻かれて包装される。オレフィンは限られた量の水しか保持せず、布地の35%だけがポリエステルであるため、綿又は綿ポリエステル混紡と比較して乾燥時間は大幅に削減される。
【0105】
g.)新規な結果は、仕上後61.5インチに縮まる布地である。その後布地は安定し、洗濯後1%より多くは縮まない。この効果は、前記布地をアイロン掛け不要の手入れしやすい布地にする。
【0106】
h.)染色された織布は裁断されて縫われ、驚くほどに新規である。前記織布は、同一の仕様により作られたポリエステルの衣類より重量において少なくとも20%軽い。このことは、ポリエステル/オレフィンの比重が、ポリエステルが1.38であるのに対して1.07であるためである。布地は綿の柔らかい手触りを有するが、それにもかかわらず重量において実質的に軽い。種々の糸のサイズを使用した異なる重量の布地が同一の方法により生産され得ることは、当業者により理解される。加えて、前記糸は従来の編み機を使用して布地を編むために使用され得る。
【0107】
織布、編地及び不織布は、上記ブレンドを使用して生産され得る。
【0108】
ポリエステルと可染オレフィンのブレンドにより作られた布地及び糸の利点は以下の通りである。
【0109】
1.)世界の全ての部分において、織り、編み及び染色工程が完全に開発されていること。
2.)より濃く染色されたポリエステルが覆いとして使用され得ること。
3.)布地が従来の設備を使用して後染め又はプリントされ得ること。
4.)伝熱過程を使用した昇華プリントが使用され得ること。
5.)布地が100%ポリエステル、100%綿又は両者の混紡より重量において軽いこと。
6.)パーマネントプレスが容易に実施されること。
7.)布地が洗濯可能であり、ライン又は機械乾燥可能であること。
8.)極小デニールポリエステルの使用により柔軟な布地が作られること。
9.)布地が任意の従来のミシンにおいて縫われること。
10.)染色された布地が1〜5%より多く縮まないこと。
【実施例10】
【0110】
(ナイロンと混合された染色可能オレフィンを使用した織布又は編物)
糸を作るためにナイロンと染色可能オレフィンファイバーを混合したときに、新規かつ驚くべき効果が達成される。結果として生じる糸は、ほとんどナイロンにより構成された外側の覆いと、ほとんど染色可能オレフィンにより構成された芯を有する。覆いと芯の両方において、小さい重複部分が存在する。結果として生じる糸は、ほとんどナイロンにより構成された覆いと、ほとんど染色可能オレフィンにより構成された芯を有する。
【0111】
オレフィン繊維は、本発明により作られる。繊維は、分散染色の同一の色合いを受容するように向上されている。
【0112】
a.)8〜22のメルトフローインデックスを有するオレフィンのペレットが押し出され、上記の好適なPETG及び無水マレイン酸の混合物を使用してブレンドと密接に混合される。95%のオレフィンと5%のPETG/マレイン酸のブレンドは、従来のステープル押し出し設備を使用してステープル塊に押し出される。繊維の長繊維当たりデニール(dpf)は1.8であり、1.5インチに切断される。約650ポンドのステープルが生産されて梱包される。前記の長繊維当たりデニールは綿の長繊維当たりデニールに近く、ステープル長についても同様である。
【0113】
b.)染色が向上されたオレフィンステープル繊維は、長繊維当たり1.35デニールを有し梳綿処理においてステープル長1.5インチに切断されたナイロンのステープル繊維と一緒に混合され、65%の染色可能オレフィンと35%のナイロンを含むロービングの密接なブレンドにされる。従来の製綿設備を使用して作成されたロービングは、28/1番手にリング精紡され、その糸は3ポンドパッケージ上に巻き取られる。
【0114】
c.)約1000ポンドの特有の糸が生産される。1.14の比重を有するより重いナイロンは遠心力のため糸の外側に移動し、ほとんどが中心に残るより軽い重さのオレフィンを囲む覆いとなる。
【0115】
c.)糸は、28/2の双糸に撚り合わされる。
【0116】
c.)次に、糸は従来のボックス織機上において、縦糸においてインチ当たり40端、横糸においてインチ当たり40端を使用して、織布生地に変換される。布地は、67インチの幅に織られる。
【0117】
d.)生地反の布地は、通常布地を染色するために使用される従来のジェット染色機において染色される。オレフィンに対する損傷を避けるため、温度は250°Fに維持される。生地反の重量の0.005%の分散染料テラシール・ブルーBRLが、標準染色分散化学物質及び水と共に使用される。結果として生じる織布は、濃い青色の新規かつ魅力的な輝かしい色合いである。布地は、相対的に冷たい乾燥機において乾燥される。その温度は、オレフィンの溶融温度よりは下に保たれるが、オレフィンの芯はナイロンの覆いにより保護されるため、255°Fまで上昇される。水は、乾燥した輝かしい布地を残して洗浄し、前記布地は輸送のために巻かれて包装される。オレフィンは限られた量の水しか保持せず、布地の35%だけがナイロンであるため、綿又は綿ポリエステル混紡と比較して乾燥時間は大幅に削減される。
【0118】
e.)布地を染色するために酸性染料が使用されるとき、ナイロンのみが染色される。分散染料と酸性染料が使用される場合、ナイロンは一つの色合いに染色され得て、オレフィンは顕著な混ぜ色効果を作り出して別の色合いに染色される。新規な結果は、仕上後61.5インチに縮まる布地である。その後布地は安定し、洗濯後1〜5%より多くは縮まない。この効果は、前記布地をアイロン掛け不要の手入れしやすい布地にする。
【0119】
f.)染色された織布は裁断されて縫われ、驚くほどに新規である。前記織布は、同一の仕様により作られた綿の衣類より重量において少なくとも20%軽い。このことは、ナイロン/オレフィンの比重が、綿が1.38であるのに対して0.99であるためである。布地は綿の柔らかい手触りを有するが、それにもかかわらず重量において実質的に軽い。当業者は、種々の糸のサイズを使用した異なる重量の布地が同一の方法により生産され得ることを理解する。
【0120】
織布、編地及び不織布は、上記ブレンドを使用して生産され得る。ナイロンは、水性染色システムを使用して染色することが非常に容易である。ナイロンとオレフィンのブレンドから作られた布地は、ナイロン又は絹を染色するために共通に使用される任意の酸性システムを使用してプリントされるであろう。
【0121】
加えて、上記布地はナイロン、絹又はポリエステルにプリントするために共通に使用される任意の水性染色システムを使用してプリントされ得る。
【0122】
ナイロンと染色可能なオレフィンのブレンドにより作られた布地及び糸の利点は以下の通りである。
【0123】
1.)世界の全ての部分において、織り、編み及び染色工程が完全に開発されていること。
2.)布地が従来の設備を使用して後染めされ得ること。
3.)布地がナイロン染色方法を使用して後染めされ得ること。
4.)より濃く染色されたナイロンが覆いとして使用され得ること。
5.)陽イオン染色ナイロンが覆いとして使用され得ること。
6.)任意の水性システムを使用したプリントが達成され得ること。
7.)布地が100%ナイロン、100%綿又はポリエステル/綿の混紡より重量において軽いこと。
8.)布地が洗濯可能であり、ライン又は機械乾燥可能であること。
9.)極小デニールナイロンの使用により柔軟な布地が作られること。
10.)布地が任意の従来のミシンにおいて縫われること。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリオレフィン及び非晶質ポリエチレンテレフタレート共重合体(PETG)の溶融ブレンドを含む、分散可染の繊維又は長繊維(filament)。
【請求項2】
前記溶融ブレンド中に無水マレイン酸をさらに含む、請求項1に記載の分散可染の繊維又は長繊維。
【請求項3】
少なくとも一部が請求項1に記載の繊維又は長繊維により形成された、糸。
【請求項4】
前記溶融ブレンドが、PETG及び無水マレイン酸を含む重合調整剤が配合されたオレフィンにより主として形成された混合物を含む、請求項3に記載の糸。
【請求項5】
前記重合調整剤が約12部の無水マレイン酸に対して約48部のPETGの比率によりPETG及び無水マレイン酸を含む、請求項4に記載の糸。
【請求項6】
前記重合調整剤が約2部の無水マレイン酸に対する48部のPETGに対して約50部のポリプロピレンの比率によりポリプロピレンを含む、請求項5に記載の糸。
【請求項7】
前記溶融ブレンドがポリエステル又はナイロンを含む、請求項1に記載の繊維又は長繊維。
【請求項8】
前記分散可染のオレフィンが、PETG及び無水マレイン酸を含む重合調整剤が配合されたオレフィンにより主として形成された混合物である、請求項7に記載の繊維又は長繊維。
【請求項9】
前記重合調整剤が約2部の無水マレイン酸に対して約48部のPETGの比率によりPETG及び無水マレイン酸を含む、請求項8に記載の繊維又は長繊維。
【請求項10】
前記重合調整剤が約2部の無水マレイン酸に対する48部のPETGに対して約50部のポリプロピレンの比率によりポリプロピレンを含む、請求項9に記載の繊維又は長繊維。
【請求項11】
約5部の前記重合調整剤に対して約95部のオレフィンの比率により前記重合調整剤にオレフィンが配合された、請求項10に記載の繊維又は長繊維。
【請求項12】
単一の染浴において一より多い色に染色可能な他の繊維と結合された、請求項1に記載の繊維又は長繊維。
【請求項13】
芯部分と鞘部分を有し、前記部分のうちの一つが可染である請求項1に記載の繊維又は長繊維であって、他の部分が不可染である、繊維又は長繊維。
【請求項14】
可染のオレフィンの鞘と不可染のオレフィンの芯を有する、請求項13に記載の繊維又は長繊維。
【請求項15】
前記可染の部分が分散可染のオレフィンを含む、請求項13に記載の繊維又は長繊維。

【公表番号】特表2008−533315(P2008−533315A)
【公表日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−500694(P2008−500694)
【出願日】平成17年3月11日(2005.3.11)
【国際出願番号】PCT/US2005/008390
【国際公開番号】WO2006/098730
【国際公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【出願人】(507304432)アクアダイ・ファイバーズ インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】