説明

柔軟なロイヤリティ・ポイント・プログラム

【課題】ワイヤレス・ゲーム・デバイスの測地を行うことができるゲーム・システムを提供する。
【解決手段】ゲーム・システムは、ワイヤレス信号を発生可能な複数のワイヤレス・ゲーム・デバイスと、ワイヤレス信号を受信可能な複数のワイヤレス信号受信部であって、一部がゲーム機内に設けられている、ワイヤレス信号受信部と、ワイヤレス・ゲーム・デバイスの1つ以上の位置を判定し、複数のワイヤレス・ゲーム・デバイスのステータスを追跡する測地サーバとを備えている。デバイスの位置は、信号強度、アクセス・ポイントからゲーム・デバイスまで信号が往復する時間、及びその組み合わせの1つに基づいて信号の三角測量法を用いて判定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビデオ・スロット・マシン及びビデオ・ポーカ・マシンのようなゲーム機、又は追跡型テーブル・ゲーム(tracked table game)のためのゲーム・プレイ方法に関する。更に特定すれば、本発明は、ゲーム・プレーヤに、ゲーム機上でそしてその他のゲーム活動の間にロイヤリティ・プログラム(loyalty program)に参加させる方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ゲーム産業における技術が進歩するに連れて、従来の機械的に駆動するリール・スロット・マシーンは、CRT、LCDビデオ・ディスプレイなどを有する電子的等価物で置換又は増補されつつあり、ビデオ・スロット・マシン及びビデオ・ポーカ・マシンのようなゲーム機は増々普及しつつある。それらの人気が高くなる理由の一部に、ほぼ無限なゲームの変化があり、これは高度電子技術を利用してゲーム機上で実現できることがあげられる。場合によっては、新しいゲーム機程、パーソナル・コンピュータ用に開発された計算アーキテクチャを利用するようになる。これらのビデオ/電子ゲームの発展によって、機械駆動式ゲーム機では不可能な、一層複雑なゲームの処理が可能となり、更にパーソナル・コンピュータ業界における発展と共に、ゲーム機の機能も進歩することが可能となる。
【0003】
通常、マスタ・ゲーム・コントローラを利用して、ゲーム機はデバイスの種々の組み合わせを制御して、プレーヤにゲーム機上でゲームをプレイさせ、更にゲーム機上でゲームをプレイしたいと思わせる。例えば、ゲーム機上でプレイするゲームでは、大抵の場合、プレーヤは硬貨又はクレジット・カードの番号をゲーム機に入力し、賭け金の額を示し、そしてゲーム・プレイを開始しなければならない。これらのステップのために、ゲーム機は紙幣確認機や硬貨受取器(coin acceptor)を含む入力デバイスを制御しなければならず、金をゲーム機に受け入れ、タッチ・スクリーンやボタン・パッドを含むデバイスからのユーザ入力を認識し、賭け金の額を判定し、ゲーム・プレイを開始しなければならない。
【0004】
ゲーム・プレイが開始した後、ゲーム機はゲームの結果を判定し、ゲームの結果をプレーヤに提示し、ゲームの結果に応じて、ある種の賞品を与える場合もある。ゲーム結果の発表は、フラッシュ・ライト、音楽、音響、及びグラフィックスのような、多くの異なるビジュアル及びオーディオ・コンポーネントを利用することもできる。ゲーム結果の発表のビジュアル及びオーディオ・コンポーネントは、プレーヤの注意を種々のゲームの特徴に引き付け、更に別のゲーム・プレイに対するプレーヤの関心を高めるために用いることができる。ゲーム機上で又は他のゲーム活動の間にゲーム・プレーヤのゲーム・プレイに対する関心を維持することは、ゲーム・センタ(gaming establishment)の運営者には重要な検討事項である。
【0005】
ゲーム・プレーヤのゲーム・プレイへの関心を勝ち得て、持ち続けさせる1つの関連方法に、種々のカジノにおいて開催されている、プレーヤ追跡プログラム(player tracking program)のようなロイヤリティ・ポイント・プログラム(loyalty point program)がある。ロイヤリティ・ポイント・プログラムは、通常ではプレーヤのひいき度(level of patronage)(例えば、プレーヤのプレイ頻度及び/又は所与のカジノにおけるゲーム・プレイの全量)に対応する報償をプレーヤに与える。ロイヤリティ・ポイント報償には、無料の食事、無料の宿泊、及び/又は無料の娯楽が考えられる。これらの報償は、ゲーム・センタへの訪問の間ゲーム・プレーヤの関心を別のゲーム・プレイに引き付けておくのに役立つことができ、更にプレーヤがゲーム・センタを訪問し、種々のゲーム活動に加わるように誘導することができる。
【0006】
一般に、ロイヤリティ・プログラムは、ゲーム・センタにおいて提供されているあらゆる運(チャンス)ゲームに適用することができる。多数のゲーム機に関するロイヤリティ報償プログラムのハードウェア及び/又はソフトウェアの実施形態の一例を次に説明する。図1は、多数のゲーム機のブロック図であり、プレーヤ追跡ユニットが、プレーヤ追跡サービスを提供するサーバに接続されている。カジノ150では、ゲーム機100、101、102及び103が、データ収集ユニット(DCU)を介して、プレーヤ追跡/会計サーバ120に接続されている。DCU106は、特定の例では32台までのプレーヤ追跡ユニットに接続することができ、DCU106と通信するプレーヤ追跡ユニットから集めた情報を統合し、その情報を120のようなプレーヤ追跡会計サーバに転送する。
【0007】
別のカジノ151では、異なるプレーヤ追跡サーバ121がゲーム機130及び131に接続されている。更に別のカジノ152では、別のプレーヤ追跡サーバ122がゲーム機132及び133に接続されている。
【0008】
カジノ150のゲーム機100では、プレーヤ追跡ユニット107及びスロット・マシン・インターフェース・ボード(SMIB)103が、ゲーム機の主キャビネット8内に取り付けられている。トップ・ボックス130が、ゲーム機の主キャビネット8の上面に取り付けられている。ゲーム機の多くの機種では、プレーヤ追跡ユニットはトップ・ボックス130内に取り付けられている。大抵の場合、107のようなプレーヤ追跡ユニット及び103のようなSMIBは、ゲーム機内への実装の前に、別個のユニットとして製造される。プレーヤ追跡ユニット107は、3台のプレーヤ追跡デバイス、カード・リーダ24、キー・パッド22、及びディスプレイ16を含み、これらは全てユニット内に取り付けられている。
【0009】
プレーヤ追跡ユニット107は、SMIB103、主通信ボード110及びデータ収集ユニット106を介して、プレーヤ追跡サーバと通信する。プレーヤ追跡ユニット107は、大抵の場合、ある種のシリアル接続を介してマスタ・ゲーム・コントローラ104に接続されており、ある種の通信プロトコルを用いて、マスタ・ゲーム・コントローラと通信する。例えば、マスタ・ゲーム・コントローラ104は、NV、RenoのInternational Game Technology社が開発したSlot Accounting System (SASプロトコル)の部分集合を用いて、プレーヤ追跡ユニット107と通信することができる。
【0010】
通常、ゲーム・プレーヤがゲーム機上でゲームをプレイしたくなり、プレーヤ追跡ユニットを通じて入手可能なプレーヤ追跡サービスを利用するとき、ゲーム・プレーヤは、磁気ストライプ・カードのようなプレーヤ追跡カードをカード・リーダ24に挿入する。磁気ストライプ・カードがそのように挿入された後、プレーヤ追跡ユニット107はこのイベントを検出し、カード上に収容されているある識別情報を受信することができる。例えば、磁気ストライプ・カード上にエンコードされているプレーヤの名前、住所、及びプレーヤ追跡アカウント番号を、プレーヤ追跡ユニット107が受けることができる。一般に、プレーヤは、ゲーム機上で入手可能なプレーヤ追跡サービスを利用するためには、ある種の識別情報を提供しなければならない。現在のプレーヤ追跡プログラムでは、識別情報を提供する最も一般的な手法は、必要な識別情報を記憶した磁気ストライプ・カードを、所与のプレーヤ追跡プログラムに参加したい各プレーヤに発行することである。
【0011】
プレーヤが彼女又は彼のプレーヤ追跡カードをカード・リーダ24に挿入し終えると、プレーヤ追跡ユニット107はディスプレイ16にゲーム・プレーヤの名前をディスプレイ16上に表示するように命令し、更に、ゲーム・プレーヤに、キー・パッド22を用いて識別コードを入力することによって、その同一性が有効であることを確認するように要求するメッセージを任意に表示することもできる。一旦ゲーム・プレーヤの同一性が有効であることが確認されたならば、プレーヤ追跡情報は、プレーヤ追跡サーバ120に中継される。通常、プレーヤ追跡サーバ120は、以前にプレーヤが蓄積したプレーヤ追跡ポイント数を含む、プレーヤ追跡アカウント記録を格納する。
【0012】
ゲーム機上でのゲーム・プレイの間、プレーヤ追跡ユニット120は、マスタ・ゲーム・コントローラ104にポールして、プレーヤが各ゲームで賭けた金額、各ゲームを開始した時刻、及びゲーム機の場所のようなゲーム・プレイ情報を求める。ゲーム・プレイ情報は、プレーヤ追跡ユニット107によってプレーヤ追跡サーバ120に送られる。プレーヤ追跡カードがカード・リーダ24内に挿入されている間、プレーヤ追跡サーバ120は、プレーヤ追跡ユニット107が提供するゲーム・プレイ情報を用いて、プレーヤ追跡ポイントを生成し、プレーヤ追跡カードによって識別されたプレーヤ追跡アカウントにそのポイントを加算することができる。プレーヤ追跡サーバ120が生成したプレーヤ追跡ポイントは、プレーヤ追跡サーバ上のある種のメモリに格納される。
【0013】
先に示唆したように、プレーヤがプレーヤ追跡サービスを用いる動機は、ゲーム機運営者(例えば、カジノ)が提供する報償である。生憎、プレーヤ追跡識別情報がプレーヤ追跡ユニット107を介してプレーヤ追跡サーバ120に提供されないと、ゲーム機100上でゲーム・プレイ・セッションに参加しているゲーム・プレーヤにはプレーヤ追跡ポイントが付かない。例えば、プレーヤ追跡カードがカード・リーダ24に挿入されない場合、プレーヤ追跡カードが正しくカード・リーダに挿入されない場合、又はカード・リーダの動作が異常な場合、ゲーム・プレーヤは、ゲーム機100上でゲーム・プレイに参加していても、プレーヤ追跡ポイントを得ることができない。これは、想像するよりも頻繁に発生する。プレーヤが彼/彼女のプレー・カードをカジノに持ってくるのを忘れたり、カードを彼/彼女の部屋に置いて来たりするのは非常に頻繁であり、カードを持たずに水泳用プールから戻ってふとプレイしようと決める可能性もある。
【0014】
また、別のカジノで発行されたプレーヤ追跡カードのように、ゲーム機100とは互換性がないプレーヤ追跡カードをユーザが用いた場合、プレーヤ追跡ポイントはプレーヤには与えられない。通常、各カジノが実装するプレーヤ追跡プログラムでは、プレーヤ追跡カードは、そのカードを発行したカジノのおいてのみプレーヤ追跡ポイントを取得するためにしか用いることができない。例えば、カジノ150は、カジノ150でのみ有効なプレーヤ追跡カードを発行する可能性があり、カジノ151は、カジノ151でのみ有効なプレーヤ追跡カードを発行する可能性があり、カジノ152はカジノ152でのみ有効なプレーヤ追跡カードを発行する可能性がある。この例では、プレーヤは、カジノ150、151及び152の各々で利用可能なプレーヤ追跡プログラムの会員であると考えられる。したがって、プレーヤがカジノ151で発行したカードをカジノ150又はカジノ152において使用しようとすると、カードは動作せず、プレーヤはプレーヤ追跡ポイントを取得できない。
【0015】
多くのゲーム・センタでは、テーブル・ゲーム・プレイの間部屋/ビュフェ/ショー等が無料になるというような「無料サービス」即ち「優待」をプレーヤに獲得させるロイヤリティ・プログラムが非常に普及している。プレーヤは、ブラック・ジャック、バカラ、ペイ・ガウ・ポーカ(pai gow poker)、ケノー(keno)及びルーレットのようなテーブル・ゲームをプレイする「優待」を獲得することができる。ゲーム・センタによっては、テーブル・ゲーム・プレイに基づくロイヤリティ・プログラムは、スロット・ゲーム・プレーに基づくロイヤリティ・プログラムと組み合わせることができる場合も、できない場合もある。
【0016】
テーブル・ゲームにおける優待は、格付けシステムを用いて授与される。格付けを得るには、プレーヤは彼らの名前を、テーブル・ゲームをプレイするために着席する毎に、カジノのサービス代表者に告げなければならない。プレーヤは、あるテーブルから隣接するテーブルに移動しただけでも、彼らの名前を与えなければならない。プレーヤがテーブルでゲームをプレイしている間、ピット・ボス(pit boss)のようなカジノのサービス代表者は、プレーヤを見張り続けるか、格付けする。これが意味するのは、カジノのサービス要員は、プレーヤが支払った額、彼の平均賭け金、プレイの速さ、プレイの長さ、勝った回数及び負けた回数を記録しているということである。プレーヤがテーブルを離れると、彼らの格付けが手渡される。彼らのテーブルからのゲーム・プレイ情報は、コンピュータに入力され、通常接続されている遠隔サーバがプレーヤのゲーム・プレイ履歴の記録を格納する。プレーヤがコーヒー・ショップで二人分の夕食を要求した場合、ピット・ボスは彼らのゲーム・プレイ履歴を調べ、カジノ毎に異なる場合もあるが、ガイドラインに基づいて優待を容認するか否か判断する。優待が容認されると、ピット・ボスはプレーヤに、要求した優待に有効なバウチャを与えることができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
プレーヤ追跡/優待カード及びプレーヤ追跡/優待プログラムは、増々普及しつつある。これらは、カジノにおいて商売を行う標準的な方法となっている。プレーヤは、多くの異なるプレーヤ追跡/優待プログラムに属し、彼らが所属する各プログラムに対応する、多くの異なるプレーヤ追跡カードを有する場合もある。例えば、一人のプレーヤが20〜30もの別個のプレーヤ追跡プログラムに加入し、20〜30枚のプレーヤ追跡カードを有する場合もある。先に示したように、プレーヤ追跡カードを用いる現行のプレーヤ追跡プログラムの欠点の1つは、ゲーム・プレーヤが単に彼女のカードを携行し忘れたり、彼女のカードを紛失したり、間違ったカードを携行したり、又はゲーム機にそれを挿入し忘れる場合があることである。これらの場合の各々において、プレーヤは、プレーヤ追跡ポイントを獲得することができない。カジノは、貴重な市場活動情報や常連になる動機を奪われ、プレーヤは、得られたはずの報償を奪われることになる。
【0018】
前述のことに鑑み、ゲーム機上におけるプレーヤ追跡セッションの開始を妨げ得る要因を排除する、プレーヤ追跡プログラムのための装置及び方法を提供することができれば望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は、先に示した要望に取り組むに当たって、非物理的な接触データ・インターフェースを備えた入力機構を含むゲーム機を提供する。非物理的接触データ・インターフェースは、ロイヤリティ・プログラム担体と非物理的接触データ・インターフェースとの間での接触がなく、ロイヤリティ・プログラム担体からロイヤリティ・プログラム・データを読むことができる。非物理的接触データ・インターフェースを備えた入力機構は、紙幣認定部、バーコード・リーダ、及び無線周波数識別(RFID)タグ・リーダの内の1つとするとよい。ロイヤリティ・プログラム担体は、基板上に印刷されている1−Dバーコード、基板上に印刷されている2−Dバーコード、基板上に印刷されている記号、基板上に印刷されている英数字、基板内に埋め込まれているRFIDタグ、基板上に印刷されているRFIDタグ、及びそれらの組み合わせの内少なくとも1つを含む基板とすることができる。ロイヤリティ・プログラム担体は、データベース又は携帯データ・ファイル内のレコードにインデックスを格納する際に用いることができる。
【0020】
本発明の一態様は、ゲーム機を提供する。このゲーム機は、総合的に、1)i)当該ゲーム機上における1つ以上の運(チャンス)ゲームの提示を含むゲーム・プレイ・シーケンスを制御し、ii)ロイヤリティ・プログラム・セッションにおいて用いるデータを発生するように設計又は構成されているマスタ・ゲーム・コントローラと、2)ロイヤリティ・プログラム担体上に格納されているデータを読み取る入力機構であって、ロイヤリティ・プログラム担体データを読み取ることができる非物理的接触データ・インターフェースであって、ロイヤリティ・プログラム担体と当該非物理的接触データ・インターフェースとの間での物理的接触を伴わずに読み取ることができる、非物理的接触データ・インターフェースを含む、入力機構とを備えていること、及びロイヤリティ・プログラム担体と非物理的接触データ・インターフェースとの間の接触なく、ロイヤリティ・プログラム・セッションを開始するように動作可能であることを特徴とする。マスタ・ゲーム・コントローラによって生成される運ゲームは、ビデオ・スロット・ゲーム、機械式スロット・ゲーム、ビデオ・ブラック・ジャック・ゲーム、ビデオ・ポーカ・ゲーム、ビデオ・ケノ・ゲーム、ビデオ・パチンコ・ゲーム、ビデオ・カード・ゲーム、ビデオ版運のゲーム、及びその組み合わせから成る群から選択することができる。
【0021】
ゲーム機上の入力機構は、バーコード・リーダ、紙幣認定部、ワイヤレス・インターフェース、及びRFIDタグ・リーダから成る群から選択することができる。入力機構は、プレーヤ追跡デバイス内に設けることができ、プレーヤ追跡デバイスはゲーム機に取り付けることができる。ロイヤリティ・プログラム担体データは、入力機構において非物理的接触データ・インターフェースによって読み取られ、1)ロイヤリティ・プログラム・データベース内のレコードに対するインデックス、2)ロイヤリティ・プログラム・データベース内のレコード、及び3)その組み合わせの内1つとすることができる。ロイヤリティ・プログラム担体データは、i)ロイヤリティ・プログラム情報、ii)バイオメトリック情報、iii)プレーヤの好み、iv)促進情報、v)ゲーム機構成設定、vi)賞品情報、vii)キャッシュレス・トランザクション情報、及びviii)その組み合わせの内1つとすることができる。
【0022】
ロイヤリティ・プログラム担体は、RFIDタグ、携帯用ワイヤレス・デバイス、セル・ホーン、携帯用計算デバイス、携帯用通信デバイスから成る群から選択することができる。加えて、ロイヤリティ・プログラム担体は、基板であり、基板上に印刷された1−Dバーコード、基板上に印刷された2−Dバーコード、基板上に印刷されたシンボル、基板上に印刷された英数字、基板内に埋め込まれた無線周波数識別(RFID)タグ、基板上に印刷されたRFIDタグ、及びその組み合わせの内の少なくとも1つを含むことができる。基板は、上面及び下面を含むことができ、非物理的接触データ・インターフェースは、上面、下面、及びその組み合わせの内少なくとも1つからロイヤリティ・プログラム担体を読み取るように動作可能である。上面及び下面に印刷されているロイヤリティ・プログラム担体データは同一とすることができる。
【0023】
ロイヤリティ・プログラム担体は、接着性裏当てを有する基板を備えることができ、接着性裏当てを有する基板は、ゲーム機を使用するゲーム・プレーヤが装着又は携行する品目に接着することができる。接着性裏当てを有する基板は、印刷可能媒体の1つとすることができ、埋め込みRFIDタグを含むことができる。ゲーム機は、プリンタのような出力機構を含み、接着性裏当てを有するロイヤリティ・プログラム担体を1つ以上発行することができる。基板は、湾曲面にも取り付けることができる。したがって、非物理的接触データ・インターフェースは、湾曲面からデータを読み取るように動作することができる。
【0024】
特定的な実施形態では、非物理的接触データ・インターフェースは、1)ロイヤリティ・プログラム担体データからのデータの読み取りの間非物理的接触データ・インターフェースに対して固定位置にあるロイヤリティ・プログラム担体、2))ロイヤリティ・プログラム担体データからのデータの読み取りの間非物理的接触データ・インターフェースに対して時間的に変化する向きにあるロイヤリティ・プログラム担体、3)ロイヤリティ・プログラム担体データからのデータの読み取りの間非物理的接触データ・インターフェースに対して時間的に変化する距離にあるロイヤリティ・プログラム担体、4)非物理的接触データ・インターフェースに対して複数の距離にあるロイヤリティ・プログラム担体、及び5)非物理的接触データ・インターフェースに対して複数の方位にあるロイヤリティ・プログラム担体のために、ロイヤリティ・プログラム担体からのロイヤリティ・プログラム担体データを読み取るように動作可能とすることができる。
【0025】
ゲーム機上では、1つ以上の物理的ガイドを設け、非物理的接触データ・インターフェースに対してロイヤリティ・プログラム担体を位置合わせすることができる。更に、ゲーム機は、当該ゲーム機の内部に取り付けられるハウジングも含むことができる。ハウジングは、ロイヤリティ・プログラム担体をゲーム機内に挿入し、該ゲーム機から取り出すことを可能にする開口を含む前面を備えているとよく、ハウジングの前面は、ゲーム機の外面の一部である。
【0026】
ゲーム機は、非物理的接触データ・インターフェースによって読み取られたデータに応答して音響を放出する音響放出デバイス、又は非物理的接触データ・インターフェースによって読み取られたデータに応答して光を発する発光デバイスを備えることができる。発光デバイスは、非物理的接触データ・インターフェースによって読み取られたデータに応答して色を変化させることができる。例えば、発光デバイスは、ロイヤリティ・プログラム・セッションのステータスがアクティブのとき、第1の色、第1の光パターン、及びその組み合わせの内1つを発生し、ロイヤリティ・プログラム・セッションのステータスがインアクティブのとき、第2の色、第2の光パターン、及びその組み合わせの内1つを発生することができる。更に、発光デバイスは、ロイヤリティ・プログラム・セッションのステータスが変化しようとしているとき、第3の色、第3の光パターン、及びその組み合わせの内1つを発生することができる。
【0027】
更に別の実施形態では、発光デバイス及び音響放出デバイスは、ロイヤリティ・プログラム・セッション・ステータス・インターフェース内に組み込むことができる。ロイヤリティ・プログラム・セッション・ステータス・インターフェースは、非物理的接触データ・インターフェースによってデータが正しく読み取られたときに、音響、光のパターン、着色光、及びその組み合わせの内1つを発生することができ、非物理的接触データ・インターフェースによってデータが正しく読み取られなかったとき、音響、光のパターン、着色光、及びその組み合わせの内1つを発生することができる。ロイヤリティ・プログラム・セッション・ステータス・インターフェースは、ロイヤリティ・プログラム・セッションのステータスがアクティブのとき、音響、光のパターン、着色光、及びその組み合わせの内1つを発生することができ、ロイヤリティ・プログラム・セッションのステータスがインアクティブのとき、音響、光のパターン、着色光、及びその組み合わせの内1つを発生することができ、ロイヤリティ・プログラム・セッションのステータスが変化しようとしているとき、音響、光のパターン、着色光、及びその組み合わせの内1つを発生することができる。
【0028】
特定的な実施形態では、入力機構は、バーコード・リーダとし、非物理的接触データ・インターフェースはスキャナとすることができる。スキャナは、レーザ・スキャナ、及び電荷結合デバイス・スキャナの内一方とすることができる。スキャナは、1)不可視フォーマットで印刷されたデータを読み取ることができ、2)1−Dバーコード、2−Dバーコード、シンボル、英数字、及びその組み合わせの1つでエンコードされたロイヤリティ・プログラム担体データを読み取ることができる。ロイヤリティ・プログラム・データは暗号化するとよく、a)ロイヤリティ・プログラム情報、b)バイオメトリック情報、c)プレーヤの好み、d)促進情報、e)ゲーム機構成設定、f)賞品情報、g)キャッシュレス・トランザクション情報、及びh)その組み合わせの内1つとすることができる。
【0029】
バーコード・リーダは、更に、1)i)データを解析する、ii)フォーマット変換を行う、iii)光学文字認識を行う、iv)暗号化を行う、及びv)その組み合わせを行うように設計又は構成されている論理デバイスと、2)マスタ・ゲーム・コントローラに情報を送信する通信インターフェースと、プレーヤ追跡ユニット内に設けられたプロセッサと、その組み合わせとを備えることができる。特定的な実施形態では、スキャナは、ゲーム機の外面上の半透明基板の下に取り付けることができ、スキャナは、ロイヤリティ・プログラム担体を半透明基板上の立体空間内に配置したときに、ロイヤリティ・プログラム担体上に格納されているロイヤリティ・プログラム担体データを読み取るように設計することができる。別の実施形態では、スキャナは、ゲーム機上のカード・スロットの下に取り付けることができ、スキャナは、ロイヤリティ・プログラム担体がカード・スロットに挿入されると、ロイヤリティ・プログラム担体上に格納されているロイヤリティ・プログラム担体データを読み取るように設計されている。
【0030】
更に別の実施形態では、入力機構は、無線周波数(RFID)リーダであり、非物理的接触データ・インターフェースは、RFIDタグ上に格納されているロイヤリティ・プログラム担体データを読み取ることができるアンテナである。RFIDタグは、誘導的に結合されたRFIDタグ又は容量的に結合されたRFIDタグとすることができる。RFIDタグは、1)論理デバイス、2)電源、3)不揮発性メモリ、4)リード・オンリ・メモリ、5)ランダム・アクセス・メモリ、6)アンテナ、及び7)その組み合わせの1つを備えることができる。
【0031】
RFIDタグは、ロイヤリティ・プログラム・データベース内のレコードに対するインデックス、ロイヤリティ・プログラム・データベース内にあるデータのレコード、及びその組み合わせを格納することができる。格納されるデータは暗号化するとよく、1)ロイヤリティ・プログラム情報、2)バイオメトリック情報、3)プレーヤの好み、4)促進情報、5)ゲーム機構成設定、6)賞品情報、7)キャッシュレス・トランザクション情報、及び8)その組み合わせの内の1つとすることができる。RFIDリーダは、RFIDタグにデータをプログラムするように設計することができる。プログラムされたデータはRFIDタグ・リーダによって読み取ることができる。
【0032】
また、ゲーム機は、更に、ロイヤリティ・プログラム担体データをロイヤリティ・プログラム担体に印刷することができるプリンタを備えることができる。プリンタは、感熱接触プリンタ、インキジェット・プリンタ、及びレーザ・プリンタから成る群から選択することができる。プリンタは、ロイヤリティ・プログラム担体データを、1−Dバーコード・フォーマット、2−Dバーコード・フォーマット、及びその組み合わせの内少なくとも1つで印刷することができる。更に、プリンタは、不可視のインキを用いるというようにして、不可視のフォーマットで印刷することができる。
【0033】
特定的な実施形態では、プリンタは、ロイヤリティ・プログラム担体として用いられる印刷可能な媒体上に電子回路を生成することができる。印刷可能な媒体は可撓性があるとよい。電子回路は、ロイヤリティ担体データを格納するようにプログラムすることができる。電子回路は、RFIDタグの一部とすることができる。
【0034】
磁気ストライプ・カードを、ロイヤリティ・プログラム・セッションの一種であるプレーヤ追跡セッションにおいて用いる場合、磁気ストライプと磁気リーダとの間で物理的な接触が検出されたときにセッションを開始する。本発明では、ロイヤリティ・プログラム・セッションは、ロイヤリティ・プログラム担体と担体リーダとの間に物理的な接触がなくでも、多数の条件に応答して開始することができる。例えば、ロイヤリティ・プログラム・セッションは、第1ゲーム・イベントによって開始され、第2ゲーム・イベントによって終了するすることができる。第1ゲーム・イベントは、i)非物理的接触データ・インターフェースを介したロイヤリティ・ポイント担体からのロイヤリティ・プログラム担体データの入力、ii)クレジットの証印のゲーム機への預け入れ、iii)ゲーム機上のカード・スロットへのカードの挿入、iv)ゲーム機上の入力ボタンの活性化、v)ロイヤリティ・プログラム担体のゲーム機上の入力機構への入力、vi)コードのゲーム機への入力、vii)バイオメトリック情報のゲーム機への入力、及びviii)これらの組み合わせの内1つとすることができる。第2ゲーム・イベントは、a)ゲーム機上でのゼロ・クレジットの発生、b)ゲーム機上において指定限度を超過したアイドル時間量、c)傾き状態、d)誤り状態、e)ロイヤリティ・プログラム担体の要求、f)ロイヤリティ・プログラム・セッション終了の要求、g)ロイヤリティ・プログラム担体の検出不能、h)現金出力要求、i)時間切れ状態、j)ゲーム機のユーザを検出不能、及びk)これらの組み合わせの内の1つとすることができる。
【0035】
本発明の別の態様は、ワイヤレス・ゲーム・デバイスと通信し、ワイヤレス・ゲーム・デバイスの位置を突き止めるゲーム・システムを提供する。このゲーム・システムは、総合的に、1)ワイヤレス信号を発生可能な複数のワイヤレス・ゲーム・デバイスと、2)ワイヤレス信号を受信可能な複数のワイヤレス信号受信部であって、一部がゲーム機内に設けられている、ワイヤレス信号受信部と、3)ワイヤレス・ゲーム・デバイスの1つ以上の位置を判定し、複数のワイヤレス・ゲーム・デバイスのステータスを追跡する測地サーバとを備えていることを特徴とする。ゲーム・システムは、カジノに設けることができ、この場合、ゲーム機は、運のゲームを生成するために用いることができる。ゲーム機上での活動を用いて、ロイヤリティ・プログラム・セッションにおいてロイヤリティ・ポイントを蓄積することができ、ワイヤレス・ゲーム・デバイスは、ロイヤリティ・プログラム・セッションにおいて用いられたロイヤリティ・プログラム・データを提供するために用いられる。
【0036】
ゲーム・システムでは、ワイヤレス・ゲーム・デバイスの位置は、信号の三角測量法を用いて判定することができる。信号の三角測量法は、信号強度、ワイヤレス・アクセス・ポイントからワイヤレス・ゲーム・デバイスまで信号が往復する時間、及びその組み合わせの内1つに基づくことができる。ワイヤレス・ゲーム・デバイスに対して判定する位置は、約1フィート未満以内の精度とすることができる。
【0037】
測地(ロケーション)サーバは、ワイヤレス信号受信部とワイヤレス・ゲーム・デバイスの1つとの間での通信のために通信周波数を割り当てるために用いることができ、ゲーム・デバイスは、セル・ホーン、RFIDタグ、及び携帯通信デバイスから成る群から選択することができる。ワイヤレス信号受信部は、2つ以上のワイヤレス・ゲーム・デバイスから同時に信号を受信することができるとよい。この場合、測地サーバは、選択した位置に最も近いワイヤレス・ゲーム・デバイスを判定することができる。選択した位置は、第1ゲーム機の真正面とすることができ、選択した位置に最も近いワイヤレス・ゲーム・デバイスには、ワイヤレス・アクセス・ポイントの1つを通じて接触し、ロイヤリティ・プログラム・セッションを開始することができる。
【0038】
本発明の別の態様は、前述の方法のいずれかを実施するためのプログラム命令を格納した機械読み取り可能媒体を含むコンピュータ・プログラム生産物に関する。本発明の方法のいずれでも、プログラム命令及び/又はデータ構造、データベース等として表すことができ、このようなコンピュータ読み取り可能媒体上で提供することができる。
【0039】
本発明のこれら及びその他の特徴については、関連する図面を参照しながら、以下に更に詳細に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
本発明の多くの実施形態に対して重要な概念は、「ロイヤリティ・ポイント」、「ロイヤリティ・ポイント・セッション」、及び「ロイヤリティ・ポイント開始イベント」を含む。ロイヤリティ・ポイントとは、ゲーム・センタにおいて指定された活動に参加することによって蓄積されるあらゆる種類のポイントのことである。このようなセンタは、カジノ、ゲーム活動を提供するホテル、ゲーム活動が許される店舗、インターネットを用いたゲーム活動などを含む。指定される活動は、限定ではないが、ゲーム機、ブラック・ジャック、ペイ・ガウ・ポーカ(pai gow poker)、バカラ及びポーカのようなカード・ゲームでプレイすること、公開競技の結果に対する賭けを行うこと、ルーレット、クラップ(craps)、ケノー及びロテリー(lotteries)のようなテーブル・ゲームを含む。ゲーム・センタにおけるその他の愛顧活動(patronage activity)でもロイヤリティ・ポイントを蓄積することができる。先に示したように、ロイヤリティ・ポイントは、愛顧に対して蓄積されるクレジットの一形態を表す。ポイントは、ゲーム・センタ又は系列のセンタ内において種々の商品又はサービスと引き替える(又は他の形態の与信に換算する)ことができる。プレーヤ追跡ポイントは、「ロイヤリティ・ポイント」の典型的な例である。
【0041】
ロイヤリティ・ポイント・セッションとは、人が指定活動を行っており、しかもロイヤリティ・ポイントが蓄積するセッションのことである。このようなセッションは、第1イベント及び第2イベント(前述の「ゲーム・イベント」等)によって正確に叙述することができる。重要なのは、ロイヤリティ・ポイント・セッションは、従来のプレーヤ追跡開始イベント(例えば、プレーヤ追跡カードの挿入)を伴う必要がないイベントによっても誘発、即ち、開始できることである。したがって、人は、彼/彼女が彼/彼女のプレーヤ追跡カードを挿入し忘れたり、又はそれ以外で従来のプレーヤ追跡セッションを開始し損ねた場合であっても、ロイヤリティ・ポイントを蓄積し始めることができる。更に、プロセス全体を匿名で実行し、ゲーム・センタは、誰がロイヤリティ・ポイントを蓄積しているのか、少なくとも従来のプレーヤ追跡方法論によっては、決して知ることができないようにすることが可能である。
【0042】
ロイヤリティ・ポイント・セッションは、従来のプレーヤ追跡開始イベントがなくても開始することができるので、ロイヤリティ・ポイント・セッションの開始には、より一般的な概念を適用しなければならない。好ましくは、このような開始は、ゲーム・センタにおいてゲーム機又はその他の機構によって自動的に検出することができる。(しかしながら、ブラック・ジャックのように、活動によっては、ディーラ又はその他の人が手作業でセッションを開始しなければならない場合もあることを注記しておく。)ロイヤリティ・ポイントの蓄積を誘発するイベントの例には、プレーヤが特定のゲーム機でプレイを開始すること、プレーヤが現金又はクレジットの証印(indicia of credit)をゲーム機に与えること、ユーザが匿名ゲーム活動を可能にする機構を起動すること等が含まれる。ロイヤリティ・ポイント・セッションの終了を示すことができるイベントの例には、ジャックポット又はその他の従来のゲームの賞金を獲得すること、ユーザがゲーム活動の終了を示す機構を起動すること、特定の無活動期間を検出することが含まれる。
【0043】
図2は、ロイヤリティ・プログラム担体トランザクションを可能にするプレーヤ追跡サーバ120及びロイヤリティ・プログラム担体サーバ200に接続されたゲーム機100、101、102及び103のブロック図である。本発明では、プレーヤ追跡カード、プレーヤ追跡情報、又はその他のいずれの形式の識別情報をも提示することなく、プレーヤはゲーム機100上でゲーム・プレイ・セッションを開始し、多数のゲームをプレイし、プレーヤ追跡ポイントのようなロイヤリティ・ポイントを受け取ることができる。プレーヤは、カジノ150のようなゲーム・センタにプレーヤ追跡アカウントを有しても、有しなくてもよい。尚、「ゲーム・プレイ・セッション」とここで記述する場合、ロイヤリティ・ポイント・セッションの一例として用いられているを注記しておく。
【0044】
例えば、プレーヤは、紙幣又はバーコードが印刷されたチケット(例えば、EZPAY(登録商標)チケット)を紙幣認定部202に挿入して、ゲーム機上でクレジットを登録することができる。クレジットがゲーム機100上で登録されると、マスタ・ゲーム・コントローラ104のような、ゲーム機100上に位置する論理デバイス、又はプレーヤ追跡ユニット107上に位置する論理デバイスが、プレーヤ追跡ポイントのようなロイヤリティ・ポイントを生成し始めることができる。別の一実施形態として、クレジットがゲーム機100上で登録されたとき、プレーヤ追跡会計サーバ120上の論理デバイス、又はロイヤリティ・プログラム担体サーバ200上の論理デバイスのような遠隔論理デバイスが、ロイヤリティ・ポイントを蓄積し始めてもよい。次に、プレーヤは、入力機構202を用いて、ゲーム機上に提示されている多数のゲームに対して賭けを行い、ディスプレイ34上でゲーム結果を見ることができる。プレーヤがゲーム機100上のゲーム・プレイに参加する態様、特定の時間期間に賭けた金額等に基づいて、ロイヤリティ・ポイントをプレーヤに授与することができる。プレーヤがロイヤリティ・ポイントを蓄積する率は、以下のパラメータにしたがって調節することができる(これらに限定されるのではない)。1)日時、2)曜日、3)月、4)賭けの総額、5)プレイに費やした時間量、6)ゲームの種目、7)促進イベント、及び8)ゲームの種類。
【0045】
ゲーム・プレーヤに授与されるロイヤリティ・ポイントの量は、ゲーム機上に設けられた論理デバイス、遠隔ゲーム機、又はその組み合わせによって計算される。授与するロイヤリティ・ポイントを計算するために用いられる論理デバイスが遠隔地にある場合、マスタ・ゲーム・コントローラ104は、賭け額のような、ある種のゲーム機情報を遠隔論理デバイスに転送すればよい。例えば、プレーヤ追跡会計サーバ120又はロイヤリティ・プログラム・サーバ200が特定のゲーム・プレイ・セッション中に授与されたロイヤリティ・ポイントの量を計算するとき、マスタ・ゲーム・コントローラ104はゲーム・プレイ情報をこれらの遠隔ゲーム・デバイスに送ることができる。ある実施形態では、ロイヤリティ・ポイント授与を計算するために用いられるゲーム・プレイ情報をゲーム機からプレーヤ追跡サーバ120にプレーヤ追跡ユニット107を介して送ってもよく、又は情報を直接ロイヤリティ・プログラム担体サーバ200に送っても良い。別の実施形態では、マスタ・ゲーム・コントローラ104がゲーム・プレイ・セッション中に授与されるロイヤリティ・ポイントを計算することもできる。このようにすると、ゲーム・プレイ情報の遠隔ゲーム・デバイスへの転送を不要とすることもできる。
【0046】
プレーヤのゲーム・プレイ・セッションの終了時に、プレーヤに授与されたロイヤリティ・ポイント量は、印刷チケット、スマート・カード、デビット・カード、部屋の鍵、又は携帯用ワイヤレス・デバイスのようなロイヤリティ・ポイント担体上に格納することができる。例えば、プリンタ201は、ゲーム・プレイ・セッション中にプレーヤに授与されたロイヤリティ・ポイントの量を示すチケット・バウチャを印刷することができる。プレーヤは、後に、チケットの有効性を判断して、ロイヤリティ・ポイントを受け取ることができる。別の一例として、プレーヤに授与されるロイヤリティ・ポイントは、カード・リーダ24に挿入されるスマート・カード上に格納してもよい。実施形態によっては、ロイヤリティ・ポイント担体は、単に、プレーヤが獲得したロイヤリティ・ポイント・クレジットが正しく彼らのアカウントに入ったことを確認するための受取として用いてもよい。
【0047】
ロイヤリティ・ポイント担体がプレーヤに発行されると、様々な種類のトランザクション情報をロイヤリティ・ポイント担体上に記録することができ、更にゲーム機100、ロイヤリティ・プログラム担体サーバ120、プレーヤ追跡サーバ120、又はその他のいずれかのゲーム・デバイス上の別のメモリ位置に格納することができる。格納されるトランザクション情報の例には、発行時刻、日付、担体番号、担体の種類、ゲーム機の番号等が含まれる。ロイヤリティ・ポイント担体上に格納され、追加のメモリ位置にも格納されるトランザクション情報を比較して、ロイヤリティ・ポイント担体の有効性を確認することができる。例えば、プレーヤは、チケット・バウチャ上に格納されているロイヤリティ・ポイントを、後に彼らのプレーヤ追跡アカウントに入れることを望む場合もあれば、プレーヤ追跡アカウントに入れずに、ポイントを商品又はサービスに直接引き替えたい場合もある。場合によっては、プレーヤはプレーヤ追跡アカウントを有していないこともあり得る。ロイヤリティ・ポイント担体上に格納されているロイヤリティ・ポイントをアカウントに入れるため、又はロイヤリティ・ポイントを引き替えるためには、最初にトランザクションの有効性を判断する。ロイヤリティ・ポイント担体有効性判断プロセス、及びロイヤリティ・ポイント担体のその他の利用法の具体例については、図3〜図8に関して説明する。
【0048】
本発明のロイヤリティ・ポイント担体の利点の1つは、プレーヤが、プレーヤ追跡カードを使用せずに、またいずれの識別情報も提供することなく、プレーヤ追跡ポイントのようなロイヤリティ・ポイントを取得できることにある。先に示したように、プレーヤが彼らのプレーヤ追跡カードを携行し忘れたり、彼らのプレーヤ追跡カードを紛失したり、間違ったカードを携行して来たり、カードをゲーム機に挿入し忘れたり、カードを正しくカード・リーダに挿入しなかったり、又はカード・リーダが故障している場合でも、プレーヤは、プレーヤ追跡ポイントのようなロイヤリティ・ポイントを、ゲーム機上でのゲーム・プレイから取得することができる。現在のプレーヤ追跡プログラムでは、プレーヤがプレーヤ追跡ポイントを受け取ることができる前に、プレーヤはある種の識別情報を常に提供しなければならず、これは大抵の場合彼らのプレーヤ追跡カード上に格納されている。したがって、プレーヤ追跡カードから情報が得られる前述の場合のように、プレーヤ追跡識別情報がプレーヤによって提供されないいずれの状況においても、プレーヤはプレーヤ追跡ポイントを取得することができない。これらの状況は、本発明によって回避される。
【0049】
図3は、本発明の一実施形態のためのロイヤリティ・プログラム担体システムの構成要素のブロック図である。ロイヤリティ・プログラム担体システムは、ロイヤリティ・プログラム担体を生成し有効性を判断するために必要なハードウェア構成要素及びソフトウェア構成要素である。ロイヤリティ・プログラム・システムの構成要素は、1)データ取得ハードウェア、2)データ格納ハードウェア、3)ロイヤリティ・プログラム担体生成及び有効性判断ハードウェア(例えば、プリンタ、カード・リーダ、チケット受け付け、有効性判断端末等)、3)監査ソフトウェア、4)ロイヤリティ・プログラム担体有効性判断ソフトウェア、及び5)データベース・ソフトウェアを含むことができる。多くの種類のロイヤリティ・プログラム担体システムが可能であり、上に列挙した構成要素に限定されるのではない。ロイヤリティ・プログラム担体システムは、ロイヤリティ・プログラム担体を利用する各場所(property)に設置することができる。ロイヤリティ・プログラム担体の有効性を多数の現場で判断できるようにするために、各場所にあるロイヤリティ・プログラム担体システムをロイヤリティ・プログラム・トランザクション清算機関にリンクするとよい。ロイヤリティ・プログラム・トランザクション清算機関に接続された多数のロイヤリティ・プログラム担体システムの関係について、図4及び図5を参照しながら説明する。ある場所においてロイヤリティ・プログラム担体システムを用いてロイヤリティ・プログラム担体を生成し有効性を判断する場合の詳細について、図3を参照しながら以下で説明する。
【0050】
本発明の実施形態の中には、ロイヤリティ・プログラム担体システムを、キャッシュレス担体を生成するキャッシュレス・システムと共に実施する場合もある。したがって、単一の担体生成現場が、キャッシュレス担体及びロイヤリティ・プログラム担体双方を発行する場合もあり得る。例えば、ゲーム機が現金の価値があるチケットを印刷して発行し、これを現金に還元するか又はキャッシュレス・システムの一部としてゲーム・クレジットに還元することができ、あるいはゲーム機がロイヤリティ・ポイントの価値があるチケットを印刷して発行し、ロイヤリティ・プログラム担体システムの一部として、これを商品及びサービスと引き替えることができる。更に、単一の生成現場が、スマート・カード、印刷チケット、磁気ストライプ・カード、部屋の鍵、及び携帯用ワイヤレス・デバイスのような、異なる複数の種類の担体を、キャッシュレス・トランザクション及びロイヤリティ・プログラム・トランザクションのために発行することができる。尚、担体は前述のものに限定されるのではない。加えて、単一の有効性判断現場が、スマート・カード、印刷チケット、磁気ストライプ・カード、部屋の鍵、及び形態ワイヤレス・デバイスのような、キャッシュレス担体及びロイヤリティ・プログラム担体双方を受け入れ、有効性を判断することもできる。本発明によるキャッシュレス担体及びロイヤリティ・ポイント担体の双方を実現するように変更可能なキャッシュレス・システムの一例は、NV、RenoのIGT社が製造するEZPAY(登録商標)システムである。
【0051】
キャッシュレス担体の有効性を判断し、ロイヤリティ・ポイント担体の有効性判断に適用可能な装置及び方法の詳細は、同時係属中の"Wireless Gaming Environment"(ワイヤレス・ゲーム環境)と題し2000年4月7日に出願したRowe et al.による米国特許出願第09/544,884号に記載されており、その内容全体が全ての目的に対して本願にも含まれるものとする。多数の遊技場(gaming property)においてキャッシュレス担体の有効性を判断するために用いられ、多数の遊技場にわたるロイヤリティ・ポイント担体の有効性判断に適用可能な装置及び方法の詳細は、同時係属中の"Cashless Transaction Clearinghouse"(キャッシュレス・トランザクション清算機関)と題し2000年8月25日に出願したRoweによる米国特許出願第09/684,382号に記載されており、その内容全体が全ての目的に対して本願にも含まれるものとする。単一の遊技場において又は多数の遊技場にわたってスマート・カードをロイヤリティ・ポイント担体としての使用に適用可能な、単一の遊技場において又は多数の遊技場においてキャッシュレス担体としてスマート・カードを用いる装置及び方法の詳細は、同時係属中の"EZPAY(登録商標)Smart Card and Ticket System"(EZPAY(登録商標)スマート・カード及びチケット・システム)と題し200年11月22日に出願されたRoweによる米国特許出願第09/718,974号に記載されており、その内容全体が全ての目的に対して本願にも含まれるものとする。ロイヤリティ・プログラム担体システムに適用可能な、キャッシュレス・システムのために安全なトランザクションを行う際の詳細は、同時係属中の"Transaction Signature"(トランザクション署名)と題する2000年9月13日に出願されたEspinその他による米国特許出願第09/660,984号に記載されており、その内容全体が全ての目的に対して本願にも含まれるものとする。
【0052】
図3を参照すると、第1クラーク有効性判断端末(CVT:clerk validation terminal)360に接続されている第1グループのゲーム機365、366、367、368、及び369が示されており、更に第2CVT370に接続されている第2グループのゲーム機374、376、377、378及び379が示されている。クラーク有効性判断端末は、ゲーム機のような生成現場においてロイヤリティ・プログラム担体が発行されたときに発生するロイヤリティ・プログラム・トランザクション情報を格納するために用いられる。ロイヤリティ・プログラム・トランザクション情報は、ロイヤリティ・プログラム担体が発行される毎に格納することができ、賞品情報、ロイヤリティ・ポイント情報、センタ、場所、バーコード、担体種別(例えば、チケット、スマート・カード、部屋の鍵、磁気カード、携帯用ワイヤレス・デバイス等)、発行日、有効性判断番号、発行時刻、担体番号、担体連番、及び機械番号を含むことができ、なおもこれらに限定されるのではない。また、ロイヤリティ・プログラム・トランザクション情報は、ロイヤリティ・プログラム担体が、その有効性が確認されたか、保留中か、又は期限切れかというようなトランザクション・ステータス情報を含むことができる。CVTに格納されるロイヤリティ・プログラム・トランザクション情報の一部は、ロイヤリティ・プログラム担体情報として、ロイヤリティ・プログラム担体上にも格納するとよい。ロイヤリティ・プログラム担体の有効性が認められた場合、CVTに格納されている情報及びロイヤリティ・プログラム担体上に格納されている情報を、安全なロイヤリティ・プログラム・トランザクションを行う手段として、比較することができる。
【0053】
図2を参照しながら説明したように、ゲーム機の全ては、ゲーム・プレイ・セッションの間にロイヤリティ・ポイントを蓄積し、蓄積したロイヤリティ・ポイントの一部又は全てをプレーヤに授与し、ロイヤリティ・プログラム情報を、印刷チケット、磁気ストライプ・カード、部屋の鍵、携帯用ワイヤレス・デバイス、又はスマート・カードのようなロイヤリティ・プログラム担体に格納し、それをゲーム・プレーヤに発行するように設計即ち構成されている。ロイヤリティ・プログラム担体は、場所300において使用可能なロイヤリティ・プログラムの一部として、商品又はサービスに還元することができる。加えて、ゲーム機及び場所300におけるその他のロイヤリティ・プログラム有効性判断現場は、場所300とは異なる場所において発行されたロイヤリティ・プログラム担体も受け入れることができる。異なる場所では、場所300と比較して、同一のロイヤリティ・プログラム担体システム又は異なるロイヤリティ・プログラム担体システムを利用する。多重現場ロイヤリティ・プログラム担体システムの詳細については、図6及び図7を参照しながら説明する。
【0054】
プレーヤは、場所300のゲーム・センタにおける多数の活動に参加することができ、プレーヤはそれに対してロイヤリティ・ポイントを獲得することができる。例えば、プレーヤがピット・ゲーム337において運のゲームを行っている間、ゲーム機の1つでプレイしている間、あるいは場所300における別の行為地(venue)で食品の購入、娯楽の購入、輸送機関の切符の購入、宿泊券の購入、商品の購入、又はサービスの購入を行っている間にもロイヤリティ・ポイントを獲得することができる。更に、食品の購入、娯楽の購入、輸送機関の切符の購入、宿泊券の購入、商品の購入、及びサービスの購入でも、得意客はロイヤリティ・ポイントを獲得でき、従来のゲーム・センタの外部であるがゲーム・センタと提携のある行為地でこれらを行ってもよい。例えば、得意客は、ゲーム・センタと提携しているレストランで食品を購入してもよく、又はゲーム・センタと提携している小売店で商品を購入してもよい。彼らの購入の後、得意客には、多数のロイヤリティ・ポイントが付いたロイヤリティ・ポイント担体が発行され、これを商品、サービス及び優待と引き替えることができ、あるいは後に得意客のロイヤリティ・ポイント・アカウントに加算することもできる。ロイヤリティ・ポイント担体を発行する提携の行為所は、インターネットを通じて、310のようなロイヤリティ・プログラム・サーバにリンクすることもできる(図7参照)。
【0055】
別の一例として、プレーヤがプレーヤ追跡情報や優待情報のような識別情報を提供しなくても、ピット・ゲームにおいて特定することができる。ある時間期間にわたるプレーヤのゲーム・プレイの態様(例えば、賭けた額)を格付けした後、プレーヤには、彼らのピット・ゲームのプレイ中に獲得したロイヤリティ・ポイントを格納した、印刷したチケットのようなロイヤリティ・ポイント担体を授与することができる。ロイヤリティ・ポイント担体は、後にプレーヤによって、カジノのビュフェにおける食事のような優待と交換することができる。別の実施形態では、プレーヤ優待情報がプレーヤによって提供されている場合、ロイヤリティ・ポイント担体は受取として用いることもでき、プレーヤのゲーム・プレイが正しく格付けされていること、及び優待システムに正しく入力されていること双方をプレーヤに検証させるように設計されている。
【0056】
各活動(アクティビティ)の後、プレーヤには、1)当該活動に対して獲得したロイヤリティ・ポイントを格納する新たなロイヤリティ・プログラム担体を発行することができ、あるいは2)既存のロイヤリティ・プログラム担体を更新して、追加のロイヤリティ・ポイントを格納することもできる。例えば、既存のロイヤリティ・プログラム担体は、スマート・カードとすることができ、以前の活動から獲得したロイヤリティ・ポイントを既に格納している。スマート・カードは、変更すれば、新たな活動毎に、その後に追加のロイヤリティ・ポイントを格納することができる。プレーヤが獲得しロイヤリティ・プログラム担体上に格納されている、蓄積ロイヤリティ・ポイントは、場所300における種々のロイヤリティ・プログラム有効性判断現場において、商品、サービス及び優待を取得するために用いることができる。ロイヤリティ・プログラム有効性判断現場は、i)ゲーム機、ii)現金支払い場325、330、335、iii)カジノのキオスク359、iv)手持ちのワイヤレス・デバイス358を携えたカジノのサービス要員から、そしてv)クラーク有効性判断端末360又は370があげられるが、これらに限定されるのではない。
【0057】
一般に、ロイヤリティ・ポイント・アカウントを見て修正するためのユーザ・インターフェースを、ゲーム機、パーソナル・ディジタル・アシスタント、インターネットを通じて遠隔現場にリンクされている家庭用コンピュータ、カジノ内に位置するキオスク、電話、及びビデオ・ディスプレイ・インターフェースのような、多くの異なる種類の計算デバイス上に表示することができる。一実施形態では、ビデオ・ディスプレイ・インターフェースは、ホテルの部屋に設けられたテレビジョン・モニタとすることができる。ホテルの部屋は、ローカル・イントラネットによって、ロイヤリティ・プログラム・サーバ310にリンクすることができる。タッチ・スクリーン、制御パッド、又はその他の何らかの入力デバイスをテレビジョン・モニタと共に用いれば、ロイヤリティ・ポイント・アカウント・ユーザ・インターフェースに入力することができる。
【0058】
ゲーム・プレーヤは、場所300における別の活動中に、ある活動の間に発行されたロイヤリティ・プログラム担体を用いたい場合がある。例えば、ゲーム・プレーヤが、クラップス(craps)、ルーレット、ブラック・ジャック等のようなピット・ゲーム337に参加しており、特定の時間量において賭けた金額のような、彼らが活動に参加した態様に基づいた数のロイヤリティ・ポイントを有する、印刷チケットのような、ロイヤリティ・ポイント担体が発行されることがある。次に、プレーヤは、ゲーム機365、366、367、368、369、375、376、377、378及び379の1つにおけるゲーム・プレイ・セッションのような別の活動の間にロイヤリティ・ポイント担体を用いることを望むこともあり得る。以下で説明するように、ロイヤリティ・ポイント担体の有効性が確認された後、ロイヤリティ・ポイント担体上に格納されているロイヤリティ・ポイントは、賞品、商品、又はゲーム機上で入手可能なサービスと引き替えるために、プレーヤが用いることができる。一実施形態では、促進の目的のために、特定のゲーム機上でのみ特定の賞品、商品又はサービスを入手可能にすれば、そのゲーム機のゲーム・プレイを行う気にさせることができる。一実施形態では、プレーヤは、ロイヤリティ・ポイント担体上に格納されているロイヤリティ・ポイントを還元して、ゲーム機上で特別ボーナス特典又はゲーム・プレイ特典にアクセスすることもできる。例えば、1つの活動の間にロイヤリティ・ポイントを有する印刷チケットがプレイに対して発行された後、プレーヤは、印刷チケットをあるゲーム機上の紙幣認定部に挿入することによって、当該ゲーム機上でゲーム・プレイ・セッションを開始することができる。以下で述べるように、チケットの有効性が確認された後、印刷チケット上に格納されているロイヤリティ・ポイントの一部又は全部を用いて、特別なジャックポットで勝つ機会のような、ゲーム機上で得られる特別ボーナス・ゲーム又は特別ゲーム・プレイ特典にアクセスすることができる。例えば、プレーヤは、ロイヤリティ・プログラム担体上に格納されている、宿泊券の購入から獲得した500ロイヤリティ・ポイントを引き渡して、ゲーム機上でボーナス特典を活性化することができる。
【0059】
更に別の実施形態では、利便性のため、プレーヤは、ゲーム機でのプレイ、ピット・ゲームのプレイ、商品の購入等のような複数の活動から獲得し、多数のロイヤリティ・プログラム担体上に格納されているロイヤリティ・ポイントを組み合わせて、単一のロイヤリティ・プログラム担体上に纏めたい場合もある。例えば、プレーヤには、最初のゲーム・プレイ・セッションの後、ゲーム機から印刷チケット又は別の種類のロイヤリティ・プログラム担体を発行することができる。2回目のゲーム・プレイ・セッションの開始時に、同一の又は異なるゲーム機上において、プレーヤは印刷チケットをゲーム機に挿入することができる。チケットの有効性を確認した後、ゲーム機は、チケット上に格納されているロイヤリティ・ポイントを、2回目のゲーム・プレイ・セッションの間にプレーヤが獲得したロイヤリティ・ポイントに加算し、ロイヤリティ・ポイントを結合した、印刷チケットのような、新たなロイヤリティ・ポイント担体を発行することができる。
【0060】
ロイヤリティ・ポイントは、商品やサービスに引き替えることができるので、ロイヤリティ・ポイントは、ある種の「現金の価値」を有すると見なすことができる。したがって、ロイヤリティ・ポイントが「現金の価値」を有するので、1枚のチケットを多数回有効にしたり、既に有効性を確認したチケットの複製コピーを有効にするというような詐欺を防止すること、そして有効性が判断されなかったチケット及び有効性が判断されたチケットを追跡する報告手段を設けることが重要である。詐欺を防止し、ロイヤリティ・プログラム担体の報告を行うためには、限定ではないが、ゲーム機、カジノ・キオスク、現金支払い場、クラーク有効性判断端末、ピット・ゲーム及びワイヤレス・ゲーム機のような、ロイヤリティ・ポイント担体の生成現場及び有効性判断現場は、1)ロイヤリティ・プログラム担体が生成現場で生成された場合、ロイヤリティ・プログラム・トランザクション情報をロイヤリティ・プログラム担体と、ロイヤリティ・プログラム担体とは別個のメモリ位置との双方に格納することができ、2)ロイヤリティ・プログラム担体の有効性が確認されたとき、ロイヤリティ・プログラム担体上に格納されているロイヤリティ・プログラム・トランザクション情報を、メモリ位置に以前に格納したロイヤリティ・プログラム・トランザクション情報と比較することができる。
【0061】
本発明の一実施形態では、336、360及び370のようなクラーク有効性判断端末(CVT)を、ロイヤリティ・プログラム担体を生成する多数のゲーム・デバイスに接続することができ、CVTは、CVTに接続されているゲーム・デバイスの1つがロイヤリティ・プログラム担体を生成し、ロイヤリティ・ポイント担体を発行する毎に、ロイヤリティ・プログラム・トランザクション情報を格納することができる。例えば、CVT369は、円環状にゲーム機365、366、367、368及び369に接続されている。ゲーム機365、366、367、368及び369は、ロイヤリティ・プログラム担体として、印刷チケットを発行することができる。ゲーム機の1つが印刷チケットを発行する毎に、ロイヤリティ・プログラム・トランザクションを記述したロイヤリティ・プログラム・トランザクション情報をCVTに格納し、チケットに印刷することができる。
【0062】
CVTが互いに接続されていない場合、又はゲーム機が互いに何らかの態様でリンクされていない場合、1つのゲーム機からのロイヤリティ・プログラム担体は、同じクラーク有効性確認端末に接続されている1群のゲーム機に属する別のゲーム機においてでないと受け付けられない。例えば、ゲーム機365から発行されたロイヤリティ・プログラム担体は、CVT360に各々接続されているゲーム機366、367、368及び369では受け入れることができるが、各々CVT370に接続されているゲーム機375、376、377、378、及び379では受け入れられない。同様に、ある場所からのキャッシュレス・システムが互いに接続されていない場合、ゲーム機366から生成されたロイヤリティ・プログラム担体は、場所300とは異なる場所では用いることができない。
【0063】
CVT336、360及び370は、償還を待っているチケット・バウチャ、スマート・カード、及びデビット・カードを含む、保留のロイヤリティ・プログラム担体に対応するロイヤリティ担体トランザクション情報を格納する。また、CVTは、キャッシュレス担体トランザクション情報も格納することができる。しかしながら、ロイヤリティ・プログラム・トランザクション情報は、各ゲーム機内に格納することもでき、あるいは1つのゲーム機が1群のゲーム機に対してCVTとして機能的に動作し、別個のCVTハードウェアの必要性を排除することもできる。加えて、ロイヤリティ・プログラム・トランザクション情報は、ロイヤリティ・プログラム・サーバ310に格納することができる。前述のように、ロイヤリティ・プログラム・サーバは、キャッシュレス担体トランザクションにも対応するEZPAY(登録商標)サーバとするとよい。
【0064】
前述のように、ロイヤリティ・プログラム・トランザクション情報は、ロイヤリティ・プログラム担体が何らかの態様で、商品の償還のため、又はポイントをロイヤリティ・ポイント・アカウントに入れるため等で有効性を判断するときに用いることができる。CVT336、360及び370は、CVTに接続されているゲーム機が印刷するチケット・バウチャについての情報を格納することができる。例えば、CVT360は、ゲーム機365、366、367、368、及び369が印刷するチケット・バウチャについてのチケット・バウチャ情報を格納する。チケットを印刷する場合、又はロイヤリティ・ポイント担体を他の何らかの態様で発行するとき、ロイヤリティ・プログラム・トランザクション情報をCVTに、ある種の通信プロトコルを用いて、ゲーム機から送る。例えば、ゲーム機は、Bally's Gaming Systems (Alliance Gaming Corporation, Las Vegas, NV)が製造するスロット・データ・システム又はNV、RenoのIGT社が製造するスロット取得システムを用いて、キャッシュレス・システムの一部であるCVTにトランザクション情報を送ることができる。
【0065】
本発明では、プレーヤがチケット又はその他の何らかの形式のロイヤリティ・プログラム担体を償還したい場合、プレーヤは、ゲーム機と連動するCVT、又はCVTと連動するロイヤリティ・プログラム担体システムの一部である他のいずれかのCVTにおいて、特定のゲーム機から印刷されたバウチャを償還することができる。例えば、CVT360及びCVT370は単一のキャッシュレス・システムの一部としてEZ支払いサーバ310に接続されているので、プレーヤは、ゲーム機、CVT(336、360又は370)、現金支払い機(325、330及び335)、カジノのキオスク359、他の行為所338、又はワイヤレス現金支払機358において、ロイヤリティ・プログラム担体を償還するか、又はロイヤリティ・プログラム担体を利用することができる。ロイヤリティ・プログラム担体を償還するには、担体から得た情報を、CVT又はCVTとして機能的に振る舞う他のゲーム・デバイス内に格納されている情報と比較することによって、ロイヤリティ・プログラム担体の有効性を判断する。ロイヤリティ・プログラム担体を償還した後、CVTは、データベースにおいて支払った担体に印を付け、同様の情報を有する担体に多数回支払いを行うことを防止する。
【0066】
この場合も、全てのロイヤリティ・プログラム・システムがCVTを利用しないこともあり、CVTの機能の多くを、ロイヤリティ・プログラム・サーバ310を含むキャッシュレス・サーバに転送し、CVT内の転送機能を不要とすることもできる。例えば、キャッシュレス担体トランザクション情報は、CVTの代わりに、ロイヤリティ・プログラム・サーバ310に格納してもよい。このため、ロイヤリティ・プログラム・トランザクション情報をCVT内に格納する必要性をなくすることができる。
【0067】
この実施形態では、355及び370のようなCVTに接続されている多数のゲーム機群、ならびに他の所338にある他のゲーム・デバイス及びCVT336に接続されているピット・ゲーム337は、相互有効性判断ネットワーク345内で互いにリンクされている。相互有効性判断ネットワークは、通常、1つ以上の集信機335から成り、これらが2つ以上のCVTから入力を受け入れ、1本の通信回線を用いて2つ以上のCVTとの間で通信を可能にする。集信機335は、フロント・エンド・コントローラ350に接続されており、フロント・エンド・コントローラ350は、CVTにポールして、ロイヤリティ・プログラム・トランザクション情報を求めることができる。フロント・エンド・コントローラ350は、ロイヤリティ・プログラム・サーバ310に接続されており、ロイヤリティ・プログラム・サーバ310は、会計(accounting)320、管理315、及びロイヤリティ・プログラム・アカウント保守を含む、種々の情報サービスを、ロイヤリティ・プログラム担体システムに提供することができる。
【0068】
本発明では、ロイヤリティ・プログラム・サーバは、ハードウェア及びソフトウェア・プラットフォームであり、ロイヤリティ・プログラム担体を、単一の場所300内における全てのロイヤリティ・プログラム有効性判断現場(例えば、現金支払機、ゲーム機、ワイヤレス現金支払機、及びCVT)において利用できるようにする。また、ロイヤリティ・プログラム・サーバ310を用いると、ネットワーク・インターフェースのような接続部311を介して、ロイヤリティ・プログラム担体の多重現場有効性判断を、遠隔ロイヤリティ・プログラム・トランザクション清算機関に供給することができる。ロイヤリティ・プログラム・サーバは、相互有効性判断ネットワークにおける通信連結部である。例えば、ロイヤリティ・プログラム・サーバ310は、現金支払機、ワイヤレス・デバイス、遠隔キャッシュレス担体トランザクション清算機関、CVT、ならびにゲーム機及びその他のゲーム・デバイスにCVTを介して接続されている。
【0069】
相互有効性判断ネットワークは、該相互有効性判断ネットワークに接続されているいずれのゲーム機が生成するロイヤリティ・プログラム担体でも、相互有効性ネットワーク345内にある他のゲーム機によって受け入れられるようにする。加えて、相互有効性判断ネットワークは、現金支払場325、330、及び335における現金支払い機が、相互有効性判断ネットワーク345内にあるゲーム機から生成されたいずれのチケット・バウチャでも、その有効性を判断できるようにする。一例として、ロイヤリティ・プログラム担体を商品又はサービスに引き替える際、プレーヤは担体を現金支払い場325、330、及び335の1つ、カジノのキオスク359、又はワイヤレス・ゲーム・デバイス358を携行するゲーム・サービス代表者(game service representative)に提示して、ロイヤリティ・プログラム担体の有効性を判断することができる。担体から得られるロイヤリティ・プログラム・トランザクション情報を用いて、担体の有効性を判断する際、担体上の情報を、相互有効性判断ネットワークに接続されているCVTの1つに格納されている情報と比較する。加えて、ロイヤリティ・プログラム担体が別の場所で発行された場合、この担体に関する情報は他の場所に格納されている可能性がある。したがって、ロイヤリティ・プログラム担体の有効性を判断するために、ロイヤリティ・プログラム・サーバ310は、遠隔接続部311を介してロイヤリティ・プログラム・トランザクション清算機関341と通信して、担体の有効性を判断するために必要な情報を取得しなければならない場合もある。
【0070】
ロイヤリティ・プログラム担体の有効性が判断されると、この情報は、監査サービスを提供する監査サービス・コンピュータ340、会計サービスを提供する会計コンピュータ320、又は管理サービスを提供する管理コンピュータ315に送ることができる。別の実施形態では、これらのサービスの全ては、ロイヤリティ・プログラム・サーバ310によって提供することもできる。ロイヤリティ・プログラム・サーバ310もEZPAYTMサーバとするとよい。監査コンピュータ340上に常駐するロイヤリティ・プログラム・システム・ソフトウェアによって提供することができる監査サービスの例には、1)セッション調停報告、2)ソフト・カウント報告、3)ソフト・カウント検証報告、4)ソフト・カウント例外報告、5)機械担体ステータス報告、及び5)セキュリティ・アクセス報告が含まれる。会計サービスは、会計コンピュータ320上に常駐するキャッシュレス・システム・ソフトウェアによって提供することができ、その例には、a)担体発行報告、b)担体信頼性報告、消滅担体報告、c)消滅担体有効性判断報告、及びd)担体償還報告が含まれる。管理サービスは、管理コンピュータ315上に常駐するロイヤリティ・プログラム・システム・ソフトウェアによって提供することができ、その例には、i)手動ロイヤリティ・プログラム担体報告、ii)手動ロイヤリティ・プログラム担体報告、iii)ロイヤリティ・プログラム担体有効性判断報告、iv)無効ロイヤリティ・プログラム担体受取、及びvii)無効ロイヤリティ・プログラム担体報告が含まれる。
【0071】
本発明の別の実施形態では、365、366、367、368及び369のような2つ以上のゲーム機を互いにリンクし合えば、単一のロイヤリティ・ポイント担体上で結合される2つ以上のリンクしたゲーム機の同時ゲーム・プレイの間にロイヤリティ・ポイントを獲得することが可能となる。つまり、2つ以上のリンクしたゲーム機でプレイする単一のゲーム・プレーヤが同時に、又は2つ以上のリンクしたゲーム機でプレイする二人が同時に、リンクしたゲーム機の全てにおける彼らのゲーム・プレイに対して、リンクしたゲーム機の1つから発行される単一のロイヤリティ・ポイント担体を受け取ることが可能になる。別の実施形態では、互いにリンクされた2つ以上のゲーム機に対して組み合わせたゲーム・プレイ量に基づいて、蓄積されたロイヤリティ・ポイントの率を高めることができる。このように、2つ以上のリンクしたゲーム機上で一緒にプレイしている二人が同時に、又は2つ以上のリンクしたゲーム機でプレイしている一人が同時に、リンクされていない2つ以上のゲーム機上で同時にプレイするときよりも多いロイヤリティ・ポイントを獲得することもできる。
【0072】
図4に移り、ゲーム機上でのゲーム・プレイに関して、ロイヤリティ・プログラム担体の使用について、更に詳細に説明する。図4において、本発明のビデオ・ゲーム機2が示されている。ゲーム機2は、主キャビネット4を含み、主キャビネット4は機械内部(図示せず)を全体的に包囲しており、ユーザが見ることができる。主キャビネットは、ゲーム機の前面に主ドア8を含む。これは、ゲーム機の内部に侵入する際に開く。主ドアには、プレーヤ入力スイッチ又はボタン32、硬貨受取器28、紙幣認定部30、硬貨トレイ38、及び隆起ガラス(belly glass)40が取り付けられている。主ドアを通じて見ることができるのは、ビデオ・ディスプレイ・モニタ34及び情報パネル36である。ディスプレイ・モニタ34は、通常では、陰極線管、高解像度フラット・パネルLCD、又はそのほかの従来からの電子制御ビデオ・モニタである。情報パネル36は、バックライトを備えたシルク・スクリーン状ガラス・パネルであり、例えば、プレイする硬貨の数を含む、一般的ゲーム情報を含む文字を含む。紙幣認定部30、プレーヤ入力スイッチ32、ビデオ・ディスプレイ・モニタ34、及び情報パネルは、ゲーム器2上でゲームをプレイする際に用いられるデバイスである。これらのデバイスは、ゲーム機2の主キャビネット4の内側に収容されている回路(図2参照)によって制御される。従来のスロット・ゲーム、ビデオ・スロット・ゲーム、ビデオ・ポーカ、ビデオ・ブラック・ジャック、ビデオ・ケノ、ビデオ、パチンコ、ロテリー・ゲーム、及びその他の運のゲームを含む多くの可能なゲーム、ならびにボーナス・ゲームは、本発明のゲーム機で提供することができる。
【0073】
ゲーム機2は、主キャビネット4の上面に着座するトップ・ボックス6を含む。トップ・ボックス6は、ゲーム機2上でプレイするゲームに特徴を追加するために用いることができる多数のデバイスを収容し、スピーカ10、12、14、ロイヤリティ・ポイント担体又はキャッシュレス担体として用いられるバーコード付チケット200を印刷可能なチケット・プリンタ18、プレーヤ追跡情報を入力するためのキー・パッド22、プレーヤ追跡情報を表示する蛍光ディスプレイ16、プレーヤ追跡情報を内蔵する磁気ストライプ・カードを入力するカード・リーダ24を含む。更に、トップ・ボックス6は、図4に示す以外のデバイス、即ち、追加のデバイスも収容することができる。例えば、トップ・ボックスは、ボーナス・ホイール又はバックライト付シルク・スクリーン状パネルも内蔵することができる。これは、ゲーム機上でプレイするゲームにボーナス特典を追加するために用いることができる。ゲームの間、これらのデバイスは、部分的に、ゲーム機2の主キャビネット4内に収容されているマスタ・ゲーム・コントローラ(図2参照)のような回路によって制御及び給電される。
【0074】
ゲーム機2は、本発明を実施可能な広範囲のゲーム機の設計からの一例に過ぎないことは理解されよう。例えば、適したゲーム機の全てがトップ・ボックスやプレーヤ追跡機能を有するとは限らない。更に、ゲーム機によっては2つ以上のゲーム・ディスプレイ、機械式及び/又はビデオ・ゲーム・ディスプレイを有する場合もある。また、ゲーム機によっては、バーのテーブル用に設計され、上を向いたディスプレイを有するものもある。その上更に、ゲーム機によっては、完全にキャッシュレス・システム用に設計されている場合もある。このようなゲーム機は、紙幣認定部、硬貨受取器、及び硬貨トレイのような機構を含まない可能性がある。以下に説明するように、本発明は、現在入手可能なゲーム機及び今後開発されるゲーム機の殆ど全てに展開可能であることを、当業者であれば理解するであろう。
【0075】
図4の例に戻り、ユーザがゲーム機2でゲームをしたい場合、彼又は彼女は硬貨受取器28又は紙幣認定部30に現金を挿入する。加えて、プレーヤは、ある種のキャッシュレス担体を用いて、ゲーム機2上でクレジットを登録する場合もある。例えば、紙幣認定部30は、20を含む印刷チケット・バウチャをクレジットの証印として受け入れることができる。別の例として、カード・リーダ24は、現金又はクレジット情報を収容したデビット・カード又はスマート・カードを受け入れることができ、これらを用いると、ゲーム機上にクレジットを登録することができる。加えて、プレーヤは、スマート・カード、チケット・バウチャ、又はクレジット・カードのようなロイヤリティ・プログラム担体を用いて、以前に蓄積されたロイヤリティ・ポイントをゲーム機上に登録することもできる。通常では、キャッシュレス担体又はチケット・バウチャ、スマート・カード又はデビット・カードを含む、ロイヤリティ・ポイント担体上に収容される情報は、キャッシュレス・システム又はロイヤリティ・プログラム・システムによって有効性が判断される。前述のように、キャッシュレス・システム及びロイヤリティ・プログラムは、本発明における単一の又は別個のシステムである。ロイヤリティ・プログラム担体は、限定ではないが、チケット・バウチャ、スマート・カード又はデビット・カードを含み、同じ場所、例えば、ゲーム機2が設けられている第1カジノにおいて生成した可能性もあり、あるいは担体は、他の場所、例えば、第2カジノにおいて生成した可能性もある。
【0076】
前述のように、ゲーム機上において、ロイヤリティ・ポイントは、ゲーム機上で入手可能な特別ボーナス特典にアクセスしたり、商品やサービスを取得するというような多数の目的のために償還することができる。ロイヤリティ・プログラム担体は、通常、ゲーム機2を含む、ゲーム機上でロイヤリティ・ポイントを登録し、登録トランザクションの有効性を判断するための情報を収容している。例えば、チケット・バウチャをロイヤリティ・プログラム担体として用いる場合、印刷されたチケット・バウチャは、1)チケットの価値、2)チケット発行日、3)チケット発行時刻、4)チケット・トランザクション番号、5)機械ID、6)チケット発行場所、及び7)チケット連番を含む情報を収容することができる。尚、情報はこれらに限定されるのではない。チケットの価値、チケット発行日、チケット発行時刻、チケット番号、及び機械IDのような情報は、単一の場所において発行されるチケットを生成し有効性を判断するロイヤリティ・プログラム・システムに共通とすることができる。しかしながら、チケット発行場所のような情報及びその他の情報は、ロイヤリティ・プログラム担体の多重現場発行及び有効性判断を可能にすることを求められる場合がある。加えて、先に羅列した情報以外にも、他の種類の情報をロイヤリティ・プログラム担体上に格納する場合もある。例えば、チケットは、チケット・バウチャがゲーム機2において利用されたときにプレーヤがロイヤリティ・ポイントと交換できる促進賞品に関する情報を含むこともできる。別の例として、チケットは、特定の商品又はサービス品目を得るために必要な追加ロイヤリティ・ポイント数のような情報を収容することもできる。
【0077】
ロイヤリティ・プログラム担体上の情報は、ロイヤリティ担体を生成するときに、ロイヤリティ・プログラム担体上に記録することもできる。例えば、チケット・バウチャの場合、チケット・バウチャの生成は、紙又はその他の何らかの媒体上へのチケット・バウチャの実際の印刷を意味することもある。一意のバーコードをチケット・バウチャ上に印刷すれば、バーコード・スキャナによって読み取って、チケットから情報を取得することもできる。20を含むチケット・バウチャは、プリンタ18を含む、プリンタから印刷することができる。スマート・カード又はデビット・カードの場合、スマート・カード又はデビット・カードの生成は、この情報をスマート・カード又はデビット・カード上に格納又はエンコードすることを意味する。デビット・カード又はスマート・カードの生成は、当該スマート・カード又はデビット・カードをゲーム機2内のカード・リーダ24に挿入するとき、あるいはスマート・カード又はデビット・カードが発行される別の現場において行われる。例えば、スマート・カード又はデビット・カードは、ATMのような端末において、プレーヤが現金を引き出すときに現金支払い場において生成することができ、あるいはプリペイド・スマート・カード又はデビットを遊技場(gaming property)(例えば、カジノ)内において購入することもできる。別の例として、ゲーム機はロイヤリティ・ポイント情報を、プレーヤが装着する携帯用ワイヤレス・デバイスに、ゲーム機2上のワイヤレス・インターフェース(図示せず)を介して転送することができる。ゲーム・プレイ・セッションの後、ある量のロイヤリティ・ポイントがプレーヤに授与された場合、プレーヤに授与されたロイヤリティ・ポイントの量、及びゲーム機に入力された他のあらゆるロイヤリティ・ポイントを、ワイヤレス・インターフェースを介して、プレーヤが装着する携帯用ワイヤレス・デバイスにダウンロードすることができる。
【0078】
ロイヤリティ・ポイントがマスタ・ゲーム・コントローラ、又はゲーム機2上に位置する他の論理デバイスによってゲーム機2上に蓄積されるゲーム・プレイ・セッションは、特定のゲーム・イベントがゲーム・プレーヤによって開始された後に行うことができる。例えば、ロイヤリティ・ポイントが蓄積されるロイヤリティ・ポイント・セッションは、以下のゲーム・イベントの1つ以上によって誘発することができる。a)ゲーム機にクレジットの証印を預け入れる(例えば、キャッシュレス担体をカード・リーダ24に挿入する)、b)紙幣又はキャッシュレス担体を紙幣認定部30に挿入する、又は硬貨を硬貨受取器28に挿入する、3)ゲーム機上の入力ボタンを活性化する(例えば、入力ボタン32)、d)ロイヤリティ・プログラム担体をゲーム機上のゲーム・デバイスに入力する(例えば、担体を紙幣認定部30又はカード・リーダ24に挿入する)、e)コードをゲーム機に入力する(例えば、キー・パッド22を通じて又はタッチ・スクリーンを通じて)、及びf)これらの組み合わせ。本発明では、ゲーム機が、ゲーム・プレーヤから、限定ではなくプレーヤ追跡アカウント情報のような識別情報を受け取っていない場合でも、ロイヤリティ・ポイントをゲーム・プレイ・セッションの間蓄積することができる。ロイヤリティ・ポイントが蓄積されるゲーム・プレイ・セッションは、限定ではないが、次のような別のゲーム・イベントに続いて終了することができる。i)ゲーム機上に登録されているクレジットがゼロであることを検出した、ii)ゲーム機がある時間量の間アイドル状態にあった、iii)ゲーム機上において傾斜状態を検出した、又はエラー状態を検出した、iv)ゲーム・プレーヤのロイヤリティ・プログラム担体の要求を検出した、v)これらの組み合わせ。ロイヤリティ・ポイント・セッションが終了した後、このセッションの間に蓄積したロイヤリティ・ポイントの一部又は全てをゲーム・プレーヤに授与することができる。ロイヤリティ・ポイントをプレーヤに授与するには、プレーヤに発行されたロイヤリティ・プログラム担体にポイントを格納すればよい。あるいは、プレーヤが識別情報をゲーム機に提供した後に、授与したポイントをプレーヤのプレーヤ追跡アカウントに入れてもよい。
【0079】
ゲーム・プレイ・セッション中に、プレーヤは多数の判断を行うように要求される場合があり、これはゲーム・プレイ・セッション中にプレイしている1つ以上のゲームの結果を左右する。例えば、プレーヤは、彼又は彼女の特定のゲームに対する賭け金を変更したり、特定のゲームに対する賞品を選択したり、又は特定のゲームの結果を左右するゲーム判断を下すことができる。プレーヤは、プレーヤ入力スイッチ32、ビデオ・ディスプレイ画面34、又はプレーヤに情報をゲーム機に入力させるその他の何らかのデバイスを用いて、これらの選択を行うことができる。あるゲーム・イベントの間、ゲーム機2は、プレーヤが知覚可能な視覚及び聴覚効果を表示することができる。これらの効果は、ゲームの興奮を煽り、プレーヤがゲームを続ける可能性を高める。聴覚効果は、スピーカ10、12、14によって投射される種々の音響を含む。視覚効果は、閃光、ストロボ光、又はゲーム機2上の照明又は隆起ガラス40の背後にある照明から表示されるその他のパターンを含む。
【0080】
プレーヤがゲーム・プレイ・セッションを完了した後、ロイヤリティ・プログラム担体又はキャッシュレス担体をゲーム機2において生成することができる。ロイヤリティ・プログラム担体又はキャッシュレス担体は、印刷したチケット・バウチャ、スマート・カード、デビット・カード又はそのほかのキャッシュレス媒体とすることができる。担体を発行する前に、プレーヤに授与したロイヤリティ・ポイントを主ディスプレイ34、補助ディスプレイ42、又はプレーヤ追跡ディスプレイ16上に表示することができる。また、賞品のメニューも、主ディスプレイ34、補助ディスプレイ42、又はプレーヤ追跡ディスプレイ16のような、ゲーム機2上の1つ以上のディスプレイ上に表示することができる。賞品メニューは、1つ以上の商品及びサービス品目を含むことができる。特定の賞品と交換するには、特定の量のロイヤリティ・ポイントが必要となる。サービス品目として、ゲーム・プレーヤは、授与されたロイヤリティ・ポイントをマイレージ・サービス(frequent flyer miles)に換算したり、ロイヤリティ・ポイントで無料の食事を獲得したり、あるいはロイヤリティ・ポイントで無料の宿泊を獲得することができる場合もある。商品品目の一例として、プレーヤはロイヤリティ・ポイントを衣服、食品、電子商品等に交換することができる場合もある。
【0081】
実施形態によっては、プレーヤが授与されたロイヤリティ・ポイントをプレーヤ追跡アカウントに転送できる場合もある。アカウント情報を提供した後(例えば、プレーヤ追跡カードを挿入することによって)、ゲーム機上で直接プレーヤ追跡ポイントをプレーヤのプレーヤ追跡アカウントに転送することができる(図5参照)。別の実施形態では、プレーヤは、ロイヤリティ・ポイント担体上に格納されているプレーヤ追跡ポイント又はロイヤリティ・ポイントを、1)電話によって、2)クラーク有効性判断端末において、3)現金支払い場において、4)カジノのキオスクにおいて、5)ウェブ・インターフェースを通じて、6)郵便にて、又は7)携帯用ワイヤレス・デバイスを介して、プレーヤ追跡アカウントに入れることもできる。
【0082】
ゲーム・プレーヤは、ある種の入力機構を用いて、賞品メニューから商品及びサービス品目の1つを選択することができる。例えば、賞品メニューをタッチ・スクリーン上に表示することができ、プレーヤはスクリーンに触れて、賞品及びサービス品目の1つを選択することができる。選択した賞品と交換するために必要なロイヤリティ・ポイントの量が、ゲーム機上で入手可能なロイヤリティ・ポイント量未満の場合、賞品担体(prize instrument)を含むロイヤリティ・プログラム担体を発行することができる。例えば、ロイヤリティ・ポイントを無料の食事と交換する場合、プレーヤには、プリンタ18からチケット22を発行することができ、これを用いれば、チケット上にリストされている1箇所以上のレストランに提示したときに、無料で食事することができる。
【0083】
本発明の実施形態の中には、ゲーム・プレイ・セッション中に蓄積したロイヤリティ・ポイントを、以前に獲得したロイヤリティ・ポイントと組み合わせて賞品と交換することができるものもある。つまり、プレーヤ追跡アカウントのような1つ以上のプレーヤのロイヤリティ・プログラム・アカウントに格納されているロイヤリティ・ポイント、あるいはプレーヤに利用可能な、1つ以上のロイヤリティ・プログラム担体上に格納されている、他の活動の間に獲得したロイヤリティ・ポイントを用いて、ゲーム機上で賞品と交換することができる。例えば、プレーヤは、種々のロイヤリティ・ポイント量を含む5枚の印刷チケットを、紙幣認定部30を用いてゲーム機2に挿入することができる。図3を参照して説明したように、各チケットの有効性を確認した後、各チケット上に格納されているロイヤリティ・ポイントを、ゲーム機上で利用可能なロイヤリティ・ポイント量に加算することができる。別の例として、プレーヤは、プレーヤ追跡アカウントのようなロイヤリティ・プログラム・アカウントからロイヤリティ・ポイントを差し引くことを要求することもできる。この場合、ゲーム機は、ロイヤリティ・ポイント・アカウントを格納している遠隔サーバにメッセージを送り、プレーヤのアカウントからある量のロイヤリティ・ポイントを差し引くように要求することができる。要求したポイント量が使用可能であると仮定すると、要求ポイントをプレーヤのアカウントから差し引き、次いでゲーム機に転送することができる。最後に、前述の方法は、プレーヤが特定のゲーム・プレイ・セッションの間ロイヤリティ・ポイントを全く蓄積していないときに実施することができる。例えば、プレーヤは、ゲーム・プレーヤが以前に獲得したロイヤリティ・ポイントを格納している1つ以上のロイヤリティ・プログラム担体を用いて、賞品と交換することを望む場合もある。
【0084】
本発明の別の実施形態では、単一の担体が現金トランザクション情報及びロイヤリティ・プログラム情報の双方を格納することもできる。また、スマート・カードを用いても、1回以上のプレーヤのゲーム・プレイ活動の間に生成したロイヤリティ・プログラム情報を格納することができる。更に、スマート・カードは、ゲーム・プレーヤが蓄積したロイヤリティ・ポイントを用いてゲーム機において交換される賞品について、賞品情報を格納することもできる。
【0085】
図5は、ゲーム機上で、匿名で蓄積されるロイヤリティ・ポイントを与える方法を示すフロー・チャートである。500において、ゲーム機はある種の入力を、プレーヤ追跡情報のような識別情報を全く提供したことがないゲーム・プレーヤから受け取る。入力は、図4を参照して説明したように、プレーヤがゲーム機にクレジットの証印を預け入れるというような、多数の異なるゲーム・イベントとすることができ、ゲーム機上でのゲーム・プレイ・セッションを誘発し、ここでロイヤリティ・ポイントを蓄積することができる。505において、ゲーム・プレイ・セッションがゲーム機上に提示される。これは、多数の異なる運のゲームに賭けるプレーヤ、及び各賭け金に対応するゲームの結果の提示を含むことができる。例えば、プレーヤは、ゲーム機上に提示された5回のスロット・ゲームに5通りの異なる賭けを行うことができる。510において、ゲーム・イベントがゲーム・プレイ・セッションの終了を誘発し、ゲーム・プレイ・セッション中に蓄積されたロイヤリティ・ポイントの量が決定される。ゲーム・プレイ・セッションを終了させるゲーム・イベントは、1)ゲーム機上に登録されているクレジットがゼロであることを検出した場合、2)ゲーム機がある時間量の間アイドル状態にあった場合、3)ゲーム機上で傾斜状態を検出したり、又はエラー状態を検出した場合、そして4)ゲーム・プレーヤのロイヤリティ・プログラム担体の要求を検出した場合とすることができるが、これらに限定されるのではない。プレーヤがゲーム・プレイ・セッション中にロイヤリティ・ポイントを蓄積する率は、1日の時間、曜日、月、賭けた額、ゲームの種目、促進イベント、及びゲームの種類の1つ以上に応じて変更させることもできる。ゲーム・プレイ・セッション中に蓄積したロイヤリティ・ポイントの量が決定された後、蓄積したロイヤリティ・ポイントの一部又は全部をゲーム・プレーヤに授与することができる。例えば、ロイヤリティ・プログラム・アカウントを有していないプレーヤには、アカウントを既に有するプレーヤよりも高い割合の蓄積ポイントを授与し、アカウントのないプレーヤが新たなアカウントを申し込みたがるようにするとよい。
【0086】
515において、ゲーム機は、ゲーム機上の1つ以上の表示画面上に、ゲーム・プレイ・セッション中に蓄積したロイヤリティ・ポイントの量を表示することができる(図4参照)。517において、プレーヤに、商品又はサービスのような、ある種の賞品にロイヤリティ・ポイントを交換する選択肢を提示することができる。520において、商品への引換を求められた場合、賞品メニューをゲーム機上の1つ以上の表示画面上に表示することができる。賞品メニューは、入手可能な賞品のリスト、及び各賞品を取得するためには引き替えなければならない各賞品に対応するロイヤリティ・ポイント数を含むことができる。525において、プレーヤは賞品を選択することができる。530において、プレーヤがその賞品を取得するために使用可能なロイヤリティ・ポイントを十分に有していない場合、520における賞品メニューを再度表示して、プレーヤに別の選択をするように頼むか、あるいはメニューから出る選択肢を与えることもできる。
【0087】
一実施形態では、プレーヤには、プレーヤに利用可能なプレーヤ追跡アカウントのような、ロイヤリティ・ポイント・アカウントからのロイヤリティ・ポイント・アカウント情報を見る選択肢(図示せず)を与えることができる。この場合、プレーヤは何らかの方法を用いてロイヤリティ・プログラム・アカウント情報をゲーム機に入力することができる。例えば、ゲーム・プレーヤは、ゲーム機上のカード・リーダにプレーヤ追跡カードを挿入し、PIN番号のような、カードに対応する識別番号をタイプ入力することができる。カードの有効性が確認されたなら、プレーヤはプレーヤ追跡アカウント情報を見ることができる。次に、あるロイヤリティ・ポイント数が必要な賞品と引き替えるには、プレーヤがゲーム機上で利用できる十分なロイヤリティ・ポイントを有していない場合、プレーヤは遠隔ロイヤリティ・ポイント・アカウントからゲーム機にロイヤリティ・ポイントを転送するように要求することができる。ゲーム機は、ある量のロイヤリティ・ポイントの要求を遠隔サーバに送ることができる。ロイヤリティ・ポイント・トランザクションが承認されたなら、遠隔サーバは、要求されたロイヤリティ・ポイントをゲーム機に送り、要求されたポイントをプレーヤのアカウントから削除することができる。次いで、転送されたロイヤリティ・ポイントを、ゲーム機上で既に利用可能であるロイヤリティ・ポイントに加算し、賞品と引き替えるために用いることができる。
【0088】
535において、賞品選択を行い、その賞品と引き替えるための十分なロイヤリティ・ポイントがゲーム機上で利用可能である場合、賞品担体をゲーム・プレーヤに発行することができる。例えば、ゲーム機は、レストランでの無料の食事のためのチケットを印刷することができる。発行されたチケットをレストランに持って行き、チケットの有効性を確認した後に、無料の食事を得るために用いることができる。
【0089】
540において、賞品の引き替え後にポイントが未だ残っている場合、518において、プレーヤに、残りのポイントで遠隔ロイヤリティ・アカウントを更新する選択肢を与えることができる。プレーヤが賞品の引き替えを要求しない場合、プレーヤに直接、ゲーム・プレイ・セッションの間に授与されたポイントの一部又は全てで遠隔ロイヤリティ・ポイント・アカウントを更新する選択肢を提示することができる。519において、プレーヤは何らかの方法を用いてロイヤリティ・プログラム・アカウント情報をゲーム機に入力することができる。例えば、ゲーム・プレーヤは、プレーヤ追跡カードをゲーム機上のカード・リーダに挿入し、PIN番号のような、カードに対応する識別番号をタイプ入力することができる。521において、ロイヤリティ・プログラム・アカウント情報の有効性が遠隔サーバによって確認されたなら、ゲーム機は遠隔サーバに要求を送り、プレーヤに授与されたロイヤリティ・ポイントの内ある量を、プレーヤのロイヤリティ・プログラム・アカウントに加算することを要求することができる。
【0090】
545において、ロイヤリティ・ポイントがゲーム機上に残っている場合、ゲーム機は、残りのロイヤリティ・ポイントを格納するロイヤリティ・ポイント担体を発行することができる。例えば、ゲーム機は、ある量のロイヤリティ・ポイントに引き替え可能な印刷チケット・バウチャを発行することができる。550において、ゲーム機は、ゲーム機上に常駐する内部データベースに、ゲーム機が実行する1つ以上のロイヤリティ・プログラム・トランザクションについてのロイヤリティ・プログラム・トランザクション情報を格納することができる。ロイヤリティ・プログラム・トランザクション方法は、1)ロイヤリティ・ポイント授与、2)賞品との引き替え、3)ロイヤリティ・プログラム・アカウント情報の要求、4)ロイヤリティ・ポイントを遠隔アカウントに加算する要求、5)遠隔アカウントからロイヤリティ・ポイントを削除する要求、及び6)発行したロイヤリティ・ポイント担体に関する情報が含まれるが、これらに限定されるのではない。550において、ロイヤリティ・プログラム・トランザクション情報は、ゲーム機上にその情報を格納する代わりに、又はゲーム機上に情報を格納すると共に、リモート・サーバに送ることもできる。
【0091】
図6は、図3を参照して説明したような相互有効性判断ネットワークに接続された有効性判断現場において、ロイヤリティ・ポイント担体上に格納されている情報の有効性を判断する方法を示すフロー・チャートである。図に示す実施形態では、ロイヤリティ・ポイント担体は、EZPAYTMキャッシュレス・システムと一致するやり方でロイヤリティ・ポイント担体の有効性を判断する。600において、ロイヤリティ・ポイント担体から読み取ったゲーム・サービス・トランザクション情報の要求を、ゲーム・デバイス上のネットワーク・インターフェースを介して送り、ロイヤリティ・プログラム・サーバに対して担体の有効性を判断する。ゲーム・デバイスは、ゲーム機、カジノのキオスク、手持ちワイヤレス・デバイス、又はCVTとすることができる。605において、サーバは、担体を所有するゲーム・デバイスを特定する。あるゲーム・デバイスが担体を所有する場合、このゲーム・デバイスは、ゲーム・デバイスに接続されている担体生成現場から発行される特定の担体のステータスに関する情報を格納してある。一例として、図3を参照しながら説明したように、ゲーム・デバイスは、ロイヤリティ・プログラム担体を生成する多数のゲーム機に接続されているCVTとすることもできる。610において、サーバは担体の有効性を判断する要求を、担体の所有元であるとして特定したゲーム・デバイスに送る。通常、有効性判断要求は、担体に関するサービスが要求されたことを示す。例えば、ロイヤリティ・プログラム・チケットでは、有効性判断要求は、チケット上に格納されているロイヤリティ・ポイントにアクセスする要求がなされたことを意味するとも言える。無料の食事に対して有効なロイヤリティ・プログラム・チケットでは、有効性判断要求は、食事を得る要求がなされたことを意味するとも言える。615において、担体の所有元は、担体に対する有効性判断要求を受け、担体トランザクションに保留の印を付ける。担体トランザクションが保留の間、同様の情報でロイヤリティ・プログラム担体の有効性を判断しようとしても、担体所有元によって全て阻止される。
【0092】
620において、担体所有元は、コンテクスト情報を含む回答をサーバに送る。一例として、コンテクスト情報とは、担体が発行された時刻及び場所とすることができる。担体所有元からサーバへの情報は、担体所有元及びサーバが共有する通信規格にしたがった1つ以上のデータ・パケットとして送ることができる。625において、担体所有元から有効性判断の回答を受信した後、サーバは有効性判断要求に保留の印を付け、有効性判断命令をゲーム・デバイスに送り、担体の有効性を判断する。有効性要求が保留の間、サーバは、有効性判断要求が保留となっている担体と同じ情報を有する別の担体の有効性を判断することを許可しない。
【0093】
630において、ゲーム・デバイスは、サーバからの有効性判断命令を受け入れるか又は拒絶するか選択することができる。例えば、セキュリティ・プロトコルを用いて、ゲーム・デバイスは、有効性判断命令が無効であると判定することもできる。別の例として、ゲーム・デバイスを用いてロイヤリティ・プログラム担体の有効性を判断する従業員が、何らかの理由で担体を有効と判断しないことを決定する場合もある。ゲーム・デバイスがサーバからの有効性判断命令を受け入れると、640において、ゲーム・デバイスは回答をトランザクション・サーバに送り、トランザクションが実行されたことを確認する。ロイヤリティ・プログラム・サーバは、要求に有効性判断確認済み又は完了の印を付け、これによって、同じ情報を有する別の担体の有効性が判断されるのを防止する。645において、サーバは確認を担体所有元に送り、担体所有元は要求の印を保有から有効性確認済みに変更することができる。ゲーム・デバイスがサーバからの有効性判断命令を拒絶した場合、650において、ゲーム・デバイスは回答をサーバに送り、有効性判断要求の印を保留から無効に変更する。担体トランザクションに無効の印が付けられた場合、後の時点で別のゲーム・デバイスによって有効性を判断することができる。655において、サーバは回答を担体トランザクション所有元に送り、有効性判断要求の印を保留から無効に変更する。後にこの担体の有効性を判断することができる。
【0094】
図7は、ロイヤリティ・プログラム・トランザクション清算機関サーバに接続された多数のゲーム場所におけるロイヤリティ・プログラム・システムのブロック図である。少なくとも3つのゲーム・デバイス、即ち、場所300におけるロイヤリティ・プログラム・サーバ310(図3を参照しながら説明した)、場所700におけるロイヤリティ・プログラム・サーバ710、及び路線上行為地(route venue)702における1つ以上のゲーム・デバイスが、ロイヤリティ・プログラム・トランザクション清算機関サーバ341と通信することができる。路線は、店舗やバーのような種々の行為地に設けられた複数のゲーム機又はロイヤリティ・プログラム担体を発行するそのほかのデバイスを含むことができる。異なるネットワーク・トポロジを用いたゲーム・デバイスの多くの異なる組み合わせをロイヤリティ・ポイント担体及び賞品清算機関341に接続することができるので、先の例は例示を目的とするに過ぎない。場所300では、ゲーム機369のような1つ以上のゲーム機がロイヤリティ・プログラム・トランザクション情報をクラーク有効性判断端末に送る。CVT360は、情報をロイヤリティ・プログラム・サーバ310に送る。ロイヤリティ・プログラム・サーバ310もキャッシュレス・サーバ及びデータ取得システムとすることができる。この実施形態では、図3を参照して説明したような、コントローラ350及び集信機355の機能を組み合わせて、ロイヤリティ・プログラム・サーバ310にしている。場所300において用いられるロイヤリティ・ポイント担体は、スマート・カード、磁気カード、チケット・バウチャ、部屋の鍵、デビット・カード、携帯用ワイヤレス・デバイス、及びその組み合わせとすることができる。
【0095】
ロイヤリティ・プログラム・サーバ310は、場所300において生成されたロイヤリティ・ポイント担体に関する情報を清算機関サーバ341に送り、場所700や路線702に沿った行為地において発行された担体を含む、他の場所で発行されそして遊技場において有効性が認められたロイヤリティ・ポイント担体に関する、清算機関サーバ341からの情報を要求するために用いられるネットワーク・インターフェースを内蔵する。清算機関サーバ341からロイヤリティ・プログラム・サーバ310に送られるロイヤリティ・プログラム・トランザクション情報、及びロイヤリティ・プログラム・サーバ310から清算機関サーバによって受信されるロイヤリティ・プログラム・トランザクション情報は、ネットワーク接続部311を介して送信される。更に、多数の場所におけるキャッシュレス担体の有効性判断及びサーバ・ハードウェアに関するキャッシュレス・サーバとキャッシュレス清算機関サーバとの間で送信される情報の詳細は、多数の場所におけるロイヤリティ・プログラム担体の有効性判断に適用することができ、"Cashless Transaction Clearinghouse"(キャッシュレス・トランザクション清算機関)と題し、2000年8月25日に出願されたRoweによる米国特許出願第09/684,382号に記載されている。
【0096】
場所700における、ゲーム機769のようなゲーム機、及びピット・ゲームにおけるロイヤリティ・ポイント担体生成現場のような、その他の行為地738に設けられているそのほかのゲーム・デバイスは、内部ネットワーク712を通じて、ロイヤリティ・プログラム・サーバ及びデータ取得システム710に接続されている。内部ネットワーク712は、ファイバ、銅又はワイヤレス・セルラ、3種類全て又はそのほかの接続システムの組み合わせを含む、ワイヤレス又はワイヤード接続システムとすることができる。別個のCVTは、この実施形態では示されていない。ロイヤリティ・プログラム・トランザクション情報の格納を含むCVTの機能は、769を含む1つ以上のゲーム機内に組み込むことができ、あるいはロイヤリティ・プログラム・サーバ710内に組み込むこともできる。ルート上の行為地702に沿って、複数の場所内に設けられた1つ以上のゲーム機及びそのほかのゲーム・デバイスが、インターネット接続部712を介して、清算機関341についてのロイヤリティ・プログラム・トランザクション情報を送受信する。
【0097】
トランザクション清算機関サーバ341の構成要素は、1)トランザクション・データベース内にロイヤリティ・プログラム・トランザクション情報を格納するメモリ記憶ユニット、2)清算機関サーバと異なる場所との間の通信を可能にする機能的ルータ、3)1つ以上のマイクロプロセッサのような論理デバイス、4)清算機関の機能を実装するためのソフトウェアを保存しているメモリ、及び5)ネットワーク・インターフェースを含むことができる。トランザクション・データベースは、清算機関サーバを用いて処理した、現行の及び以前のロイヤリティ・ポイント担体トランザクションを保存することができる。トランザクション・データベースは、Microsoft NT (Microsoft, Redmond, WA)及びSQL (サーバ・クエリ言語)を用いて実現することができる。310及び710を含むロイヤリティ・プログラム・サーバもこのデータベース技術を利用することができる。
【0098】
2カ所以上のゲーム場所についてのロイヤリティ・プログラム担体トランザクション情報は、清算機関のサーバ・トランザクション・データベース内に格納することができる。複数の場所を所有するのは、同一のゲーム・センタでも異なるゲーム・センタでもよい。トランザクション・データベースには、300及び700を含む場所によって、クリアリングハウス・サーバ341を利用して遠隔地からアクセスすることができる。更に、トランザクション・データベースを分析ソフトウェアと共に用いると、クリアリングハウス・サーバ341を介して送出したトランザクションを分析することができる。
【0099】
ロイヤリティ・プログラム担体情報の計算及び報告に伴う要求は、個々の遊技管轄区域における規制によって異なる場合もある。その場合、システムは個々の規制に対して適応可能である。一般に、授与量を含むロイヤリティ・プログラム担体は、発行した場所で書かれた個人小切手に類すると見なすことができる。ロイヤリティ・プログラム担体の有効性が認められた場合、これは本質的に現金と引き替えられたことになる。これが暗示するのは、キャッシュレス担体を生成する場所では、当該場所で作成されたロイヤリティ・プログラム担体に関するデータのデータベースを維持しなければならないということである。これは、銀行口座の位置に類似しており、その唯一の目的は、当該場所で生成されたロイヤリティ・プログラム担体を網羅することである。この場所は、大抵の場合、そのロイヤリティ・プログラム担体データベースを維持し、ロイヤリティ・プログラム担体の有効性を判断する役割を担う。ロイヤリティ・プログラム担体の有効性を判断する要求が、特定のゲーム場所においてロイヤリティ・プログラム・システムによって受信された場合、この場所は、有効性を判断するか、又はこの要求を拒絶する選択肢を有する。一旦場所がロイヤリティ・プログラム担体の有効性を判断したなら、通常、それ自体のロイヤリティ・プログラム担体トランザクション・データベースが更新されていることを確保するのは、その場所の責任である。その時点で、ロイヤリティ・プログラム担体を生成した場所は、有効性判断を要求した場所に資料を転送することができる。資料の転送は、トランザクション毎に行うことができ、あるいは一括して編集し、周期的に、例えば、一夜に1回多数の担体有効性判断トランザクションを網羅することも可能である。トランザクション清算機関は、全ての関連する電子的資料転送(EFT)を促進し、当事者間の第三者として活動することができる。
【0100】
図8は、清算機関、ロイヤリティ・プログラム・サーバ、及びロイヤリティ・プログラム担体生成部/有効性判断部間におけるロイヤリティ・プログラム担体トランザクションの相互作用図であり、ロイヤリティ・プログラム担体を有効性を判断する別々の場所で生成する。804において、場所300のロイヤリティ・プログラム担体生成現場802において、ロイヤリティ・プログラム担体に対して、授与されるロイヤリティ・ポイントが生成される。ロイヤリティ・プログラム生成現場は、ゲーム機、クラーク有効性判断端末、ワイヤレス有効性判断端末、カジノのキオスク、及び現金支払い場を含むが、これらに限定されるのではない。ロイヤリティ・プログラム担体は、印刷チケット・バウチャ(例えば、EZPAYTMチケット)、スマート・カード、デビット・カード、部屋の鍵、及び携帯用ワイヤレス・デバイスを含むことができる。806において、ロイヤリティ・プログラム担体が生成されると、ロイヤリティ・プログラム・トランザクション情報をロイヤリティ・プログラム・サーバ310に送信することができる。ロイヤリティ・プログラム・トランザクション情報は、1)価値、2)発行日、3)発行時刻、4)当該トランザクションに一意のトランザクション番号、5)ロイヤリティ・プログラム担体が生成した機械ID、6)発行場所、及び7)担体の連番を含むが、これらに限定されるのではない。ロイヤリティ・プログラム担体トランザクション情報は、ロイヤリティ・プログラム担体が804において生成されるときには、ロイヤリティ・プログラム担体上にも格納される。808において、ロイヤリティ・プログラム・サーバ310は、ロイヤリティ・プログラム担体トランザクション情報をデータベースに格納することができる。データベース内に格納されたトランザクション情報は、ロイヤリティ・プログラム担体の有効性を判断するときに用いられる。有効性判断プロセスは、ロイヤリティ・プログラム担体をある賞品と引き替えるとき、あるいはロイヤリティ・プログラム担体をゲーム機又はロイヤリティ・プログラム担体を受け入れるそのほかのデバイスにおいて用いるときに、呼び出すことができる。有効性判断プロセスは、ロイヤリティ・プログラム担体上に格納されているロイヤリティ・プログラム担体トランザクション情報を、ロイヤリティ・プログラム・サーバ・データベース内に格納されているロイヤリティ・プログラム担体トランザクション情報と比較することを伴う。
【0101】
810において、ゲーム・プレーヤは、場所300において生成されたロイヤリティ・プログラム担体を場所700に持っていく。812において、ゲーム・プレーヤは賞品引き替えのために、場所700におけるロイヤリティ・プログラム・トランザクション有効性判断現場800にロイヤリティ・プログラム担体を提示する。ロイヤリティ・プログラム・トランザクション有効性判断現場は、ゲーム機、現金支払い場、クラーク有効性判断端末、ワイヤレス有効性判断デバイス、及びロイヤリティ・プログラム担体を受け入れるその他のあらゆるデバイスを含むことができる。例えば、デビット・カードをロイヤリティ・プログラム担体として用いる場合、ゲーム・プレーヤはデビット・カード上の授与されたロイヤリティ・ポイントを直接、ゲーム・プレーヤにアクセス可能な、プレーヤ追跡アカウントのような、ロイヤリティ・プログラム・アカウントに預け入れることができる。814において、ロイヤリティ・プログラム・トランザクション有効性判断現場800からロイヤリティ・プログラム・サーバ710に、有効性判断要求が送られる。有効性判断要求は、804においてロイヤリティ・プログラム担体上に格納され、808においてロイヤリティ・プログラム・サーバ・データベースに格納されたトランザクション情報を収容した情報パケットとすることができる。
【0102】
816において、ロイヤリティ・プログラム・サーバ710は、ロイヤリティ・プログラム・サーバ710上の内部ロイヤリティ・プログラム・トランザクション・データベースをチェックして、ロイヤリティ・プログラム担体が場所300において生成したのか否か判断することができる。ロイヤリティ・プログラム・サーバは、多くの方法で内部ロイヤリティ・プログラム・トランザクション・プログラムをチェックして、ロイヤリティ・プログラム担体についてのトランザクション記録がデータベース内にあるか否か判定を行うことができる。データベース検索技法は、どんな情報が内部データベースに格納されているか、そしてどんな情報がロイヤリティ・プログラム担体上に格納されているかによって異なる場合もある。ロイヤリティ・プログラム担体を生成した場所が、ロイヤリティ・プログラム担体の有効性を判断した場所とは異なるロイヤリティ・プログラム・システムを用いる場合、ロイヤリティ・プログラム担体上に格納されているロイヤリティ・プログラム担体トランザクション情報の形式及び量が、内部ロイヤリティ・プログラム・トランザクション担体データベース上に格納されているロイヤリティ・プログラム・トランザクション情報の形式及び量とは異なる可能性がある。したがって、検索技法は、有効性を判断したロイヤリティ・プログラム担体上に格納されており、しかもロイヤリティ・プログラム・トランザクション・データベース内に格納されている共通のトランザクション情報集合があるか否かで異なる可能性がある。例えば、ロイヤリティ・プログラム担体が機械IDを収容しており、ロイヤリティ・プログラム・トランザクション・データベースが、所内機械ID全てのリストを格納している場合、ロイヤリティ・プログラム・サーバ710は、内部ロイヤリティ・プログラム・トランザクション・データベースを検索して、ロイヤリティ・プログラム担体が場所700にある所内ゲーム機の内の1つで生成されたのか否か判定を行うことができる。別の例として、ロイヤリティ・プログラム担体が、ロイヤリティ・プログラム担体を生成した場所、又はロイヤリティ・プログラム担体の所有者(例えば、場所の所有者)に関するトランザクション情報を収容している場合、ロイヤリティ・プログラム・サーバ710は、ロイヤリティ・プログラム担体がその場所700自体で生成されたのか否か瞬時に判断することができる。
【0103】
818において、ロイヤリティ・プログラム担体が内部で生成されていなかった場合、ロイヤリティ・プログラム・サーバ710は、内部データベース内において有効性判断要求に保留の印を付け、820において有効性判断の要求を中央清算機関341に送ることができる。ロイヤリティ・プログラム・サーバ710からロイヤリティ・プログラム担体トランザクション清算機関341への有効性判断の要求は、有効性を判断するロイヤリティ・プログラム担体上に格納されている情報全て、又はいずれかの部分集合を収容することができる。加えて、有効性判断の要求は、ロイヤリティ・プログラム・トランザクション有効性判断現場に関する情報も収容することができる。例えば、ロイヤリティ・プログラム・トランザクション有効性判断現場800、ロイヤリティ・プログラム・トランザクション有効性判断現場の有効性を判断している場所700、及び所有者に関する識別情報を、有効性判断要求メッセージに含ませることができる。
【0104】
814におけると同様に、820における有効性判断の要求は、ロイヤリティ・プログラム・サーバ710と中央清算機関341との間で所定の通信プロトコルを用いて送られる、ある種の情報パケットとすることができる。814におけるロイヤリティ・プログラム・トランザクション有効性判断現場800とロイヤリティ・プログラム170との間でトランザクション情報を送信するために用いられる通信プロトコルは、820においてロイヤリティ・プログラム・サーバ710とロイヤリティ・プログラム担体トランザクション清算機関341との間でトランザクション情報を送信するために用いられる通信プロトコルとは、同一でも異なってもよい。
【0105】
822において、ロイヤリティ・プログラム・トランザクション清算機関は、ロイヤリティ・プログラム担体の所有元(例えば、ロイヤリティ・プログラム担体を生成した場所)を判定する。清算機関341は、820で有効性判断要求において受信した情報に基づいて、そして清算機関341内に格納されている情報に基づいて、所有元を判定する。824において、清算機関341内に格納されているルーティング情報を用いて、有効性判断の要求が清算機関341からロイヤリティ・プログラム担体が生成された場所(即ち、この実施形態では場所300)に送られる。有効性判断の要求は、ある種の通信プロトコルの情報パケットである。情報パケット内に収容されるトランザクション情報は、場所300のロイヤリティ・プログラム生成現場802においてロイヤリティ・プログラム・サーバ310がロイヤリティ・プログラム担体の有効性を判断するには十分である。820においてロイヤリティ・プログラム・サーバ310と清算機関341との間でトランザクション情報を送信する際に用いられる通信プロトコルは、824においてロイヤリティ・プログラム担体トランザクション清算機関341とロイヤリティ・プログラム・サーバ710との間でトランザクション情報を送信するために用いられる通信プロトコルと同一でも異なっていてもよい。例えば、通信プロトコルは、場所700において用いられるロイヤリティ・プログラム・システムが場所300において用いられるロイヤリティ・プログラム・システムとは異なる場合には、異なってもよい。
【0106】
826において、ロイヤリティ・プログラム・サーバ300は、内部ロイヤリティ・プログラム担体トランザクション・データベースをチェックして、824において受信した有効性判断の要求が有効であることを確認する。トランザクションが有効である場合(例えば、ロイヤリティ・プログラム担体が場所300において生成され、以前に有効性を判断されたことがない)、831において、承認メッセージをロイヤリティ・プログラム・サーバ310から清算機関341に送ることができ、832において、清算機関は承認メッセージをロイヤリティ・プログラム・サーバ710に転送又は生成することができ、834において、ロイヤリティ・プログラム・サーバ310は承認メッセージをロイヤリティ・プログラム・トランザクション有効性判断現場80に転送又は生成することができる。828において、ロイヤリティ・プログラム・サーバは、トランザクションをデビット(debit)として表し、デビットをカバーするために用いられる口座に資金を割り当てる又は転送することによって、デビットをカバーすることができる。例えば、各ロイヤリティ・ポイントには、$.01米国ドルのような所定の価値を割り当てることができる。830において、ロイヤリティ・プログラム・サーバ310は、電子資金転送(ETF)を送り、清算機関341に対するデビットをカバーすることができる。EFTは、各転送の後に送ることができ、あるいはある時間期間の終了時、例えば、毎日の終了時に一括して送ることもできる。
【0107】
836において、場所700における有効性判断現場800は、有効性が承認されたときに、しかるべく動作を実行する。例えば、有効性判断現場800がゲーム機の場合、ロイヤリティ・ポイントをゲーム機上に登録する(post)することができる。別の例として、有効性判断現場800が現金支払い場の場合、プレーヤは、ロイヤリティ・プログラム担体の価値に応じて賞品を受け取ることができる。
【0108】
図9〜図13において、ゲーム・サービスのためのゲーム情報をゲーム機に入力する装置及び方法について説明する。ゲーム・サービスとは、匿名のロイヤリティ・プログラム・セッション、記名式のロイヤリティ・プログラム・セッション、及びキャッシュレス・トランザクション等であるが、これらに限定されるのではない。図示の装置及び方法は、非物理的接触データ・インターフェースを用い、データ・インターフェースとロイヤリティ・プログラム担体との間で物理的な接触を生ずることなく、ロイヤリティ・プログラム担体からデータを読み取ることができる。図2に関して説明したように、非物理的接触データ・インターフェースの例には、バーコード・スキャナや、ワイヤレス・インターフェースが含まれる。
【0109】
ロイヤリティ・プログラム・セッションを設ける際、非物理的接触データ・インターフェースを用いてロイヤリティ・プログラム担体からデータを読み取ることによって、カード・リーダや磁気ストライプ・カードに対して多くの利点が得られる。カード・リーダ及び磁気ストライプ・カードは、一般には、ゲーム機上においてプレーヤ追跡セッションを設ける際に用いられる。カード・リーダ内のデータ・インターフェースは、カードからデータを読み取るためには、磁気ヘッドとカード上の磁気ストライプとの間に物理的な接触を必要とする。磁気ストライプ・カードからデータを読み取る詳細については次に説明し、非物理的接触データ・インターフェースを用いてロイヤリティ・プログラム担体からデータを読み取る入力機構の詳細については、図9〜図13に関して説明する。
【0110】
ロイヤリティ・プログラム・セッションの一種であるプレーヤ追跡セッションにおいて磁気ストライプ・カードを用いる場合、磁気ストライプと磁気リーダとの間の物理的接触が検出されたときに、セッションが開始される。通常、カードはカード・リーダ内に挿入される。磁気ストライプの読み取りに成功するには、ストライプをその長さだけカード・リーダ内の磁気ヘッド上で移動させなければならない。磁気ストライプの磁気ヘッド上での移動は、1)ユーザによって供給される力(例えば、カードを挿入するユーザの行動がストライプを磁気ヘッド上に追いやる)、又は2)カード・リーダ内のサーボ機構によって供給される力によって供給することができる。
【0111】
読み取りに成功するには、カードを正しくカード・リーダに挿入しなければならない。正しい向きとは、磁気ストライプが磁気ヘッドと接触することができるようにカードを挿入したときである。通常、標準的な磁気ストライプ・カードの設計では、上面及び下面があり、磁気ストライプは、中心から外れた位置でカードの下面を横切って設けられている。標準的な磁気ストライプ・カードと共に用いられるカード・リーダでは、カードを挿入する際、上面が上を向き、磁気ストライプがカード・スロットの左側に来るようにしなければならない。カードを逆さまに挿入したり、ストライプが磁気ヘッドの位置の逆側に来るようにカードをカード・スロットに挿入した場合、データはカードから読み取られない。
【0112】
磁気ストライプ上のある数のトラック上に格納されているデータを読み取るために、磁気ヘッドが用いられる。磁気ストライプは、ある数のトラック、大抵の場合3本を含む場合があるが、全てのトラックが使われないこともある。殆どのプレーヤ追跡の実施態様では、第1トラックを用いてある数値を格納する。この数値は、プレーヤ追跡データベースにおけるレコードに対するインデックスである。第2トラックは、カードを発行した場所のような名称を格納するために用いられる。第3トラックは用いられない。第1トラックは大抵の場合80文字までのデータを収容し、第2トラックは40文字までのデータを収容する。
【0113】
インデックス番号をカードから読み取ると、この番号を遠隔サーバに送信する。インデックス番号は、遠隔サーバによって、インデックス番号に対応するプレーヤ追跡レコードを読み出すために用いられる。データベースにおけるレコードに対するインデックス番号を用いるのは、磁気ストライプ・カードはレコードを格納するだけの記憶容量がないからである。
【0114】
レコードに格納されている情報の一部をゲーム機に返送すればよい。ゲーム機は、サーバから送信された情報を用いて、プレーヤ追跡セッションを生成し、他の個別化したゲーム・サービスを提供することができる。例えば、インデックス番号によって参照したレコードは、1)プレーヤの識別番号、2)社会保障番号、3)名前、4)住所、5)クレジット番号、6)プレーヤの格付け、7)無料サービス(優待)情報、8)プレーヤ優先追跡番号、及び9)カジノ優先追跡番号のような情報を供給することができる。加えて、ゲーム・プレーヤが好むゲーム、ゲームの特徴、ゲーム機の設定、賞品、促進、及び食品/飲み物サービスもレコードに格納することができる。
【0115】
プレーヤ追跡セッションの生成では、ストライプ・カードをカード・リーダに挿入し、インデックス番号を磁気ストライプ・カードから読み出し、次いで遠隔サーバに送信する。プレーヤ追跡セッションに対する有効性判断プロセスの一部として、プレーヤにPIN番号を入力するように要求してもよい。セッションの有効性が認められた後、賭けた金額のような、ゲーム機上で行われるゲーム・プレイからのパラメータを、遠隔サーバによって、プレーヤ追跡ポイントに変換する。プレーヤ追跡セッションは、プレーヤが磁気ストライプ・カードをカード・リーダから抜き取ったときに終了する。
【0116】
データベース内のレコードに対するインデックスを格納した磁気ストライプ・カードを用いてプレーヤ追跡セッションを開始すると、多数の要因がプレーヤ追跡セッションの実施を妨害する可能性がある。例えば、ストライプが損傷していたり消磁していたためにカード上の磁気ストライプを読み取ることができない場合、プレーヤ追跡セッションを開始することはできない。別の例として、磁気ストライプ・カードがカード・リーダに挿入されていない場合、プレーヤ追跡セッションを開始することはできない。カードが挿入されていないのは、前述のように、プレーヤがカードを挿入し忘れているため、又は彼らのカードを携行し忘れたためという場合が考えられる。別の例では、プレーヤが、逆さま又は逆向きというように、彼らのカードの挿入が正しくないという可能があり、このためにカードを読み取ることが妨げられ、したがってプレーヤ追跡カードを開始することが妨げられる。ゲーム機と遠隔サーバとの間で通信ができない場合、プレーヤ追跡セッションを開始することはできない。プレーヤにPIN番号を入力するように要求し、プレーヤが彼らの番号を忘れている場合、プレーヤ追跡セッションを開始することはできない。最後に、プレーヤが磁気ストライプ・カードをカード・リーダ内に入れたままにしている場合、カードを紛失する可能性がある。カードを配置し直すまで、プレーヤはプレーヤ追跡セッションを生成することができない。
【0117】
ロイヤリティ・プログラムを運営するカジノ、及びこのプログラムの会員であるプレーヤにとって、参加のプロセスを可能な限り単純にしそして決して失敗しないようにすることは有益である。プロセスを決して失敗しないようにするには、ロイヤリティ・プログラム・セッションを開始するのを妨げられるという問題に取り組む必要がある。図9〜図13に関して説明したように、非物理的接触データ・インターフェースを用いた入力機構を用いれば、ゲーム機上でのロイヤリティ・プログラム・セッションの開始を、決して失敗しないようにすることが可能となる。
【0118】
図9A〜図9Dは、本発明のロイヤリティ・プログラム担体及びデータ・フォーマットのブロック図である。図9Aにおいて、1−D(1次元)バーコードを有する基板900が示されている。1−Dバーコードは、データベース内のレコードに対するインデックスをエンコードするために用いることができる。標準的なユニバーサル・プロダクト・コード(UPC)シンボルで、12桁の数値が得られる。しかしながら、1−Dバーコード・フォーマットには、これよりも長い数値も短い数値もエンコードすることができる。図9Bでは、1−Dバーコード及び2−Dバーコード904を有する基板が示されている。2−Dバーコードは、以下で説明するように、1−Dバーコードよりもはるかに多い量のデータをエンコードするために用いることができる。図9A及び図9Bでは、1Dバーコード及び2−Dバーコードは、Symbol Technologies社 (Holtsvill, NY)からのLS6800 series バーコード・リーダのような、バーコード・リーダによって読み取ることができる。LS6800は、高さ1.75インチ、幅2.75インチ、及び奥行き4.5インチの寸法を有する矩形の箱に内蔵されている。
【0119】
図9Aにおいて、基板900には、3つの1−Dバーコード902が印刷されている。1−Dバーコードは、同じ数値でも異なる数値でもエンコードすることができる。例えば、基板9Aの縁端にあるバーコードは1つの数値をエンコードすることができ、一方基板900の中央にある大きなバーコードは、縁端における数値とは異なる数値をエンコードすることができる。1−Dバーコードのサイズ及び配向により、バーコードをバーコード・リーダからは異なる配向及び距離で読み取ることが可能となる。
【0120】
一実施形態では、バーコード(1−D/2−D)は、プラスチック製の財布サイズの矩形状カード(例えば、クレジット・カードの大きさ)、印刷チケット、及びキー・リングに取り付けるように設計されたプラスチック・デバイスのような基板上に印刷することができる。この場合、バーコードは、基板の上面、基板の底面、又は双方の上に印刷することができる。基板900の上面及び下面にエンコードする情報は、同一でも、異なってもよい。上面及び下面の情報が同一である場合、上面又は下面のどちらをリーダに向けて配向しても、情報を基板から読み取ることができる。別の実施形態では、任意に異なる情報を基板の上面及び下面にエンコードすることができる。
【0121】
本発明の一実施形態では、1−D/2−Dバーコードは、接着性の裏当てを用いて基板上に印刷することができる。つまり、基板を、プレーヤが携行できる複数のデバイスに取り付けることができる。例えば、基板を、プレーヤが携行するクレジット・カード、磁気ストライプ式の部屋の鍵、セル・ホーン、パーソナル・ディジタル・アシスタント、腕時計のバンド、財布、札入れ、衣料品などに取り付けることができる。印刷基板が取り付けられる表面は、必ずしも平面でなくてもよい。多くのバーコード・リーダは、湾曲面上に配されたバーコードを読み取ることができる。プレーヤには、接着性裏当てを有するシート状のバーコードを発行し、バーコードを複数のデバイス上に配するようにすることもできる。
【0122】
別の実施形態では、バーコードを、病院の腕輪と同様の、プレーヤが装着し得る腕輪上に印刷してもよい。プレーヤが腕輪をバーコード・リーダの近くに置けば、それを読み取ることができる。プレーヤが腕輪を読み取らせ終えた後、それを破棄することができる。
【0123】
一実施形態では、異なるロイヤリティ・プログラムに対応する複数のバーコードを同じ基板上に配してもよい。異なるカジノが経営するプレーヤ追跡クラブは、彼らのクラブに異なるインデックス番号を用い、これらに互換性はない。したがって、複数のカジノで賭けをするプレーヤは、各クラブにおいてプレーヤ追跡セッションに参加するためには、複数のプレーヤ追跡クラブを携行する必要があると考えられる。本発明では、異なるプレーヤ追跡クラブからのバーコードを同じ基板上に印刷するか、あるいは接着性裏当て上に印刷したバーコードを用いて同じ基板に取り付けることができる。ロイヤリティ・プログラム・セッションの開始時に、複数のバーコードを基板から走査することができ、走査した番号を分析して、プレーヤがロイヤリティ・プログラム・セッションを要求しているゲーム機又はゲーム・デバイスに対して、いずれかが有効か否か判定することができる。走査した番号の1つが有効であれば、ロイヤリティ・プログラム・セッションをゲーム機上で開始することができる。この実施形態の利点は、プレーヤが携行するプレーヤ追跡カードの枚数を減らせることである。
【0124】
別の実施形態では、ゲーム機又はその他のゲーム・デバイスは、複数の1−Dバーコード及び2−Dバーコードを走査し、これらを単一の担体上で組み合わせることができるものもある。例えば、複数のプレーヤ追跡クラブのインデックス番号を与える複数の1−Dバーコードをバーコード・リーダによって読み取ってもよいし、あるいはゲーム機上の別の入力デバイスによってインデックス番号を読み取ってもよい。次いで、1−Dバーコードの全てをフォーマットし、接着性裏当てを有する印刷可能媒体又は印刷チケットのような、単一の担体上に印刷することができる。別の例では、複数の1−Dバーコードを単一の2−Dバーコードに組み込むこともできる。プレーヤが携行可能な、接着性裏当てを有する印刷可能媒体又は印刷チケットのような単一担体上に2−Dバーコードを印刷することができる。更に別の実施形態では、インデックスの全てを単一のRFIDタグにおいて組み合わせることができる。RFIDタグについては、図9C及び図10Aないし図10Cに関して詳細に説明する。
【0125】
前述のように、1−D/2−Dバーコードは、本発明と共に用いることができる。通常の(1−D)バーコードでは、データは垂直冗長フォーマットでエンコードされる。即ち、同じ情報が垂直方向に繰り返される。したがって、バーの高さを切り詰めても、情報を失うことは全くない。垂直冗長性によって、斑点や空隙のような印刷欠陥のあるシンボルであっても読み取ることが可能となる。バーの高さが高い程、バーコードに沿った少なくとも1つのパスが読み取り可能となる確率は高くなる。
【0126】
2−Dバーコード・シンボルは、シンボルの高さ及び長さに沿って情報を格納する。両方向に情報を収容するので、垂直冗長性の一部は失われる。高精度の読み取りを確保するために、殆どの2−Dバーコードはチェック・ワードを用いて高精度の読み取りを確保する。2−Dバーコード・シンボルの利点の1つは、1−Dバーコード・シンボルと比較して、遥かに多いデータをエンコードできることである。2−Dバーコード・シンボルでは、単にレコードに対するインデックスではなく、データベースの1レコード全体を単一の2−Dバーコード・シンボル上に格納することができる。
【0127】
2−Dバーコードを用いる場合、解析、編集、フォーマット、順序変更、光学文字認識、暗号化/解読、フォーマット変換、というようなデータ処理を利用して、バーコード・リーダによって2−Dバーコードから読み取ったデータを処理することができる。データ処理は、バーコード・リーダ内に設けられている論理デバイス、バーコード・リーダと通信する論理デバイス、及びその組み合わせによって実行することができる。このため、バーコード・リーダは、プレーヤ追跡ユニット内に設けられているプロセッサ、ゲーム機上のマスタ・ゲーム・コントローラ、又は遠隔サーバ上のプロセッサのような、別のゲーム・デバイス上に設けられているプロセッサと通信するための通信インターフェースを含むとよい。
【0128】
2−Dバーコードは、2−Dシンボル・エンコード・フォーマットの一例である。一般に、本発明と共に用いることができる2−Dシンボル・フォーマットには多くの種類がある。多くの場合、2−Dバーコードという用語及び2−Dシンボルという用語は、2−Dシンボル・エンコード情報を記述するために、相互交換可能に用いられている。これらの2−Dシンボル・フォーマットは、2−DI、ArrayTag、Aztec Code、Small Aztec Code、Codablock、Code 1、Code 16J、Code49、CP−Code、DataGlyphs、Data Matrix、Data Strip Code、Dot Code A、HueCode、Intacta.Code、MaxiCode、Mini code、PDF417、Micro PDF417、QP Code、Smart Code、Snowflake Code、Supercode、及びUltracodeを含むが、これらに限定されるのではない。これらのコードは、黒及び白コードであってもよい。即ち、黒及び白のエレメントのみを用いてもよい。しかしながら、あるコードは、カラー・エレメント又はグレー・スケール・エレメントも利用することができ、これによって、2−Dシンボル内にエンコードされる情報密度を高めることができる。カラー・エレメント又はグレー・スケール・エレメントをシンボルに用いると、シンボルを読み取るには、黒及び白のエレメントのみでエンコードしたシンボルに用いる場合とは、異なる種類のスキャナが必要になる場合もある。
【0129】
リーダのフォーマット及び能力によっては、2−Dシンボル内にエンコードされるデータ量が可変となる場合がある。更に、多くのフォーマットでは、データが暗号化される可能性がある。例えば、7.5ミルで印刷されるCode 16Kを用いると、平方インチ当たり208個のアルファベット文字、又は平方インチ当たり417個の数字文字をエンコードすることができる。Data Strip Codeを用いると、平方インチ当たり150ないし1000バイトのディジタル・データをエンコードすることができる。PDF417(携帯用データ・フォーマット)を用いると、標準的なバーコードの空間において、1.1キロバイトの機械読み取り可能データをエンコードすることができる。また、PDF417(Symbol Technologies社)を用いると、ASCII、数値又は二進データをエンコードすることができる。データ密度は、データのエンコード・フォーマットに応じて変化する可能性がある。PDF417において最大誤り訂正を用いると、シンボルからデータを正確に読み取ることができ、損なわれるシンボルは半分である。
【0130】
2−Dバーコードを用いると、データ、テキスト、グラフィック、バイオメトリック(biometric)、音響、及び音声記録をエンコードすることができる。例えば、指紋、走査した署名及び音声許可レコード(voice authorization record)を2−Dバーコードに格納することができる。走査した署名及び音声許可レコードは、ゲーム機において記録し、処理し、チケット上に2−Dバーコード・フォーマットで印刷して、プレーヤが携行することができる。チケット上でエンコードされた情報は、後に、印刷チケットの有効性判断/認証を行う際に用いることができる。一実施形態では、チケットを発行する前に、プレーヤに、彼らが選択した又はゲーム機が指定した短い句を、ゲーム機上に設けられているマイクロフォンに向かって発話するように頼むこともできる。短い句は、プレーヤの音声においてチケット上にエンコードしてもしなくてもよい。例えば、ディジタル音響署名をメッセージから生成することができる。後に、チケットの有効性を判断する際に、エンコードされている情報をチケット上で読み取り、操作者が装着するイヤホンを通じてというように、チケットの有効性を判断する操作者に再生することができる。操作者は、プレーヤに、チケット上にエンコードされている短い句を繰り返すように頼むことができる。操作者は、句が発せられる様子、句に含まれる情報、又はその組み合わせを用いて、チケットの有効性を判断することができる。別の実施形態では、短い句を繰り返しマイクロフォンに入力し、短い句から生成したディジタル音響署名を、チケット上に本来格納されているディジタル音響署名と比較することもできる。
【0131】
別の実施形態では、2−Dバーコードを用いて、ロイヤリティ・プログラム・データベース内に、1)プレーヤ識別番号、2)社会保障番号、3)名前、4)住所、5)クレジット番号、6)プレーヤの格付け、7)無料サービス(優待)情報、8)プレーヤ優先追跡番号、及び9)カジノ優先追跡番号というようなレコードをエンコードすることができる。一般に2−Dバーコードを用いると、A)ロイヤリティ・プログラム情報、b)バイオメトリック情報、c)プレーヤのゲーム、ゲームの特徴、ゲーム機の設定、賞品、促進、及び食品/飲み物サービスに対する好み、d)促進情報、e)ゲーム機構成の設定、f)賞品情報、g)キャッシュレス・トランザクション情報、及びh)及びその組み合わせの内1つをエンコードすることができる。更に、保守のために用いられる機器構成やプレーヤが好むゲーム機の設定も2−Dバーコード・フォーマットにエンコードすることができる。
【0132】
2−Dバーコードでは多数の利点が得られる。利点の1つは、遠隔サーバとの連絡が取れない場合にゲーム・サービスをプレーヤに提供できることである。何故なら、インデックスではなくレコードが2−Dバーコードにエンコードできるからである。別の利点は、バイオメトリック情報を2−Dバーコードにエンコードすれば、PINコードを不要にできることである。例えば、一実施形態では、プレーヤの指紋を2−Dシンボルにエンコードすることができる。つまり、PIN番号を入力する代わりに、プレーヤは単に彼らの指を指紋リーダ上に置けばよい。したがって、プレーヤは、PIN番号を思い出す必要なく、安全なセッションを開始することができる。
【0133】
一般に、レコード全体をロイヤリティ・プログラム担体上に備えることによって(例えば、2−Dバーコード・フォーマットにエンコードするか、あるいはRFIDタグにエンコードする)、プレーヤ追跡セッション、好みのゲーム機構成又はその他のカスタム化したゲーム機サービスのようなゲーム・サービスは、ゲーム機上でサービスを生成するには遠隔サーバからレコードを読み出す必要があるが、最初に遠隔サーバに連絡しなくても、ゲーム機によって提供することができる。例えば、従来のプレーヤ追跡プログラムでは、遠隔サーバに連絡を取るのは、プレーヤが彼らのプレーヤ追跡カードを挿入した後である。何故なら、プレーヤ追跡カードは、遠隔サーバ上に格納されているレコードに対するインデックスを格納するに過ぎないからである。ゲーム機上での通信によって、インデックス番号が遠隔サーバに送られて、インデックス番号に対応するプレーヤ追跡レコードを読み出す。プレーヤ追跡レコードは、プレーヤ追跡セッションを実施するのに必要な情報を提供する。本発明では、プレーヤ追跡セッションは、遠隔サーバに連絡することなく、ロイヤリティ・プログラム担体上に格納されているプレーヤ追跡レコードを用いて実施することができる。プレーヤ追跡セッションが完了した後に、ゲーム機は遠隔サーバと連絡を取り、ゲーム機上で実施されたプレーヤ追跡セッションの履歴を提供することができる。
【0134】
バーコード・リーダは、バーコード・スキャナとデコーダとを含む。バーコード・スキャナは、リーダの光電部であり、バーコードの光学画像を電気信号に変換する。電気信号は、リーダ内のデコーダによって、ASCII(情報交換に関する米国標準コード))に変換することができる。本発明のリーダは、1−Dバーコード・フォーマットでエンコードされたデータを読み取ることのみに限定される訳ではない(1−Dフォーマットも多種多様である)。例えば、ロイヤリティ・プログラム担体上の情報は、1−Dバーコード・フォーマット、2−Dバーコード・フォーマット(2−Dバーコード・シンボル・フォーマットは多種多様である)、その他のシンボル・フォーマット、英数字フォーマット、及びその組み合わせでエンコードすることができる。したがって、本発明のリーダは、スキャナ及びデコーダを含み、多種多様のフォーマットでエンコードされている情報を走査しデコードすることができる。例えば、基板900上では、英数字フォーマットのカジノ名、カジノのシンボル、1−Dバーコード及び2−Dバーコードを全て同じ基板上に印刷することができ、これら異なるフォーマットの情報全てを同じリーダによって処理することができる。
【0135】
バーコード・リーダは、レーザ・スキャナを用いて1−Dバーコード及び2−Dバーコードを読み取るために用いることができる。バーコード・リーダにおいて用いられるレーザ・スキャナは、非物理的データ・インターフェースの一例である。スキャナ内のレーザは、レーザ・ダイオードを用いて発生することができる。スキャナにおいて用いられる光の波長は、可視光から赤外線までのスペクトルにわたって変更することができる。ある実施形態では、バーコードを不可視フォーマットで印刷することもできる。例えば、ある不可視のインキ及び染料は、近赤外線スペクトルでは蛍光を放ち、したがって赤外線スキャナでは読み取ることができる。これらのシンボルはUV光の下では見ることができない。
【0136】
レーザ・スキャナの走査速度は、毎秒40回及び800回の間とするとよい。自己走査レーザ・リーダは高速で走査するので、これらは、数回走査を試みなければならないような印刷が薄いバーコードでも読み取ることができ、ユーザは気が付かない。多くのバーコード・リーダ及びシンボル・フォーマットは、誤り訂正を備えており、欠損したり印刷し損なったシンボルでも読み取ることができる。通常、レーザ・スキャナは、ビームの拡散量が限られているコヒーレント光を用いている。これによって、ビームの直径を小さく抑えておけるので、読み取り距離がバーコード・シンボルによって異なる場合でも、バーコードの広いバー及び狭いバーを解明することができる。この特性により、湾曲面上に印刷したバーコードでも読み取ることができる。シンボルの幅、印刷技術、及び周囲の条件に応じて、リーダから約2インチ〜30インチの距離範囲で、データをバーコードから読み取ると良い。これらの距離は、用いる技術によって変化する可能性がある。例えば、アレイ/タグ2−Dバーコード・フォーマットは、50メートルもの長い距離からでも読み取ることができる。
【0137】
バーコード・リーダにおいて1−D及び2−Dバーコードを読み取るために用いることができる非物理的接触データ・インターフェースの別の例は、電荷結合デバイス(CCD)スキャナである。CCDスキャナでは、バーコードを閃光によって又は別の種類の光源によって照明することができる。バーコードの画像を光検出器(即ち、CCD)のアレイ上に合焦する。シンボルの黒いバーの画像は光検出器の一部に当たり、一方明るい空間は他の検出器に当たる。電気信号がCCDアレイに印加され、各検出器における光の値が読み取られる。この信号を処理すれば、シンボルにエンコードされている情報を判定することができる。明るい光を用いる場合、CCDアレイの焦点深度は数インチであるので、一般に、レーザ・スキャナと比較して、シンボルをスキャナに更に接近させなければならない。シンボルのサイズにもよるが、情報は、数フィートまで離れていても読み取ることができる。
【0138】
読み取ることができるシンボルの密度は、CCDアレイ内の光検出器の数の関数である。CCDスキャナの代わりに、CCDビデオ・カメラを用いても、バーコード・シンボルを読み取ることができる。レーザ及びCCDスキャナは、連続的に動作させてもよく、センサがスキャナ近傍で物体を検出したときに作動させてもよく、プレーヤがゲーム機にお金を預け入れるというようなゲーム・イベントに応答して作動させてもよく、これらの組み合わせでもよい。
【0139】
本発明では、RFIDタグを備えたロイヤリティ・プログラム担体は、非物理的接触データ・インターフェースを用いる入力機構と共に利用可能な別の種類のデバイスである。図9Cにおいて、RFIDタグ906が埋め込まれた基板900が示されている。その最も簡単な形態では、RFIDタグ906は、論理デバイス907とアンテナ908とを備えていればよく、電源は設けられていない。電源のないRFIDタグが、正しい無線周波数で動作するRFIDタグ・リーダによる質問を受けると、アンテナは少量の電磁エネルギを取り込み、これを用いて論理デバイス907に給電する。電力を受け取った後、論理デバイス907はアンテナ908を介して、論理デバイスに格納されているデータをRFIDタグ・リーダにブロードキャストする。RFIDタグ・リーダ及びRFIDタグに関するこれ以上の詳細については、図10A〜図10Cに関して説明する。
【0140】
RFIDタグ906は様々なサイズにすることができる。例えば、論理デバイス907は、1平方ミリメートル及び厚さ1/2mmとし、紙のような可撓性基板内に埋め込むことができる。また、RFIDデバイスは、接着性裏当てを備えた基板900に組み込み、1−D/2−Dバーコードについて説明したように、カジノにおいてゲーム機ユーザが携行する種々の物体の上に配置することもできる。本発明と共に用いることができるRFIDは、Texas Instruments社 (Dallas, Texas)、日立(日本)、Infeon Technologies社(ドイツ国)のような会社で生産されている。Sarnoff 社(Princeton, NJ)による別の種類のRFIDタグは、幅250マイクロメートルという小ささである。RFIDタグは、フォトセル、ロジック、50ビットのメモリ、及びアンテナを含み、シリコン内にエッチングされている。論理デバイスは、フォトセルが受光するレーザ光によって電力を受信する。
【0141】
本発明において用いられるRFIDタグは様々なメモリ記憶容量を有することができる。一実施形態では、RFIDタグは、1−Dバーコード・シンボルのように、データベース内のレコードに対するインデックスである数値を格納するために用られる場合がある。別の実施形態では、RFIDタグは、2−Dバーコード・シンボルのように、データベース内のレコードを格納するために用いられる場合もある。ロイヤリティ・プログラム担体データのような、RFIDタグ906上に格納される情報の形式は、1−D/2−Dバーコードについて先に説明したように、同一である。
【0142】
本発明の一実施形態では、1−D/2−Dバーコード及びRFIDタグの組み合わせを用いることができる。図9Dにおいて、RFIDタグ906、1−Dバーコード・シンボル902、及び2−Dバーコード・シンボル904を含む基板900が示されている。RFIDタグ906は、紙又はプラスチックのような媒体内に埋め込むことができ、1−D/2−Dバーコードを媒体上に印刷することができる。特定の実施形態では、媒体は、クレジット・カード・サイズのプラスチック基板、RFIDタグが埋め込まれた感熱印刷媒体、RFIDタグが埋め込まれたあらゆる種類の印刷可能媒体、ならびに埋め込まれたRFIDタグ及び接着性裏当てを備えた印刷可能ラベルとすることができる。RFIDタグは非常に小さくすることができるので、複数のタグを同一媒体内に埋め込むこともできる。本発明の入力機構は、RFIDタグに格納されている情報を読み、バーコードを読み、又は双方のフォーマットを読むように設計することができる。例えば、紙幣認定部は、紙幣認定部に挿入されたチケット上に印刷されている1−D/2−Dバーコード・フォーマットにエンコードされている情報を走査し、挿入されたチケットに埋め込まれているRFIDタグに質問することができる。
【0143】
図9Dでは、異なる情報フォーマット(即ち、RFID及びバーコード)に同じ情報又は異なる情報を格納することができる。例えば、一実施形態では、1−Dバーコード902はレコードに対するインデックスを格納することができ、一方RFIDタグ906は担体の有効性を判断するために用いられるセキュリティ・コードを格納する。別の実施形態では、RFIDタグ及び1−Dバーコードを用いて、同じインデックス番号を格納することができる。つまり、RFIDタグが損傷した場合、インデックス番号を1−Dバーコードから読み取ることができ、あるいは1−Dバーコードが損傷したとき、インデックス番号をRFIDタグから読み取ることができる。
【0144】
図10A〜図10Cは、本発明のRFIDタグ及びRFIDタグ・リーダのブロック図である。図10A及び図10Bでは、誘導性結合及び伝搬結合を用いてRFIDタグを読み取る。図10Cでは、本発明の一実施形態のRFIDタグについて説明する。
【0145】
図10Aにおいて、リーダ/プログラマ910に接続されているリーダ・アンテナ912を用いてRFIDタグ908と通信を行う。RFIDタグ908は、論理デバイス907及びアンテナ908を含み、基板900上に設けられている。RFIDタグ907は、受動RFIDタグであり、電源を含まない。しかし、図10Cに関して説明するように、電源を備えた能動RFIDタグも本発明では使用可能である。論理デバイスは、シリコン・マイクロプロセッサとするとよく、様々なサイズを取ることができる。アンテナは、通常、銅又はアルミニウムのような導電性金属で作られた金属コイルである。
【0146】
電力は、タグのアンテナ908である金属コイルへの誘導性結合915によって、エア・インターフェース914を介してRFIDタグ906に供給される。誘導性RFIDタグは、リーダが発生する磁界によって給電を受ける。アンテナ908は、磁気エネルギを取り込む。次いで、この磁気エネルギを用いて論理デバイス907に給電する。論理デバイス907は、磁界を変調して、データをリーダ910から読み出し、又はリーダ910に返信する。次いでリーダに返信されたデータは、プレーヤ追跡ユニット上の論理デバイス、ゲーム機上のマスタ・ゲーム・コントローラ、及び遠隔サーバのような別のゲーム・デバイスに伝達することができる。別のゲーム・デバイスは、これらに限られるのではない。
【0147】
容量性結合又は伝搬結合916を用いるRFIDタグを図10Bに示す。伝搬結合を用いる典型的なRFIDタグでは、論理デバイス907はシリコン・マイクロプロセッサである。RFIDタグのアンテナ908は、導電性インキを用いて形成する。導電性インキを用いて紙のような媒体上にアンテナ構造を印刷することによって、アンテナを形成することができる。紙の上のカーボン・インキ電極は、接着性ラベル内に一体化することができ、アンテナをマイクロプロセッサに接続するために用いることができる。誘導性結合RFIDタグ906は、リーダ/プログラマ910に取り付けられているリーダ・アンテナ912が発生する電界によって給電を受ける。
【0148】
本発明の別の実施形態では、RFIDタグ906は、1つ以上のフォトセルを含むことができる。フォトセルを用いると、レーザによって発生するような光エネルギをフォトセル上に照射することによって、RFIDタグに給電することができる。次いで、フォトセルは、レーザから受けたエネルギを論理デバイスに伝達する。
【0149】
通常、RFIDタグは3種類の周波数範囲、低、中間及び高を用いて情報を伝達することができる。低周波数範囲は100〜500Khzからである。中間周波数範囲は10〜15Mhzであり、高周波数範囲は850〜850Mhz及び2.4から5.8GHzまでである。一般に、RFIDタグと共に用いる周波数が高くなる程、データの読み取り速度は速くなり、読み取り範囲は広くなる。RFIDシステムの距離範囲は、リーダ/プログラマ910において利用可能な電力、及びRFIDタグが応答するために利用可能な電力、ならびにカジノ環境のような、RFIDタグを用いる環境条件の関数である。
【0150】
リーダ/プログラマ910のリーダ部の機能は、タグと通信し、データ転送を容易にする手段を設けることである。リーダは、信号調整ならびにパリティ・エラー・チェック及び訂正を行うように設計された論理デバイスを含む。910のようなRFIDリーダは、同時に複数のRFIDタグを検査することができる。一旦RFIDタグからの信号が正しく受信されデコードされたなら、アルゴリズムを適用して信号が繰り返し送信か否か判断することができる。リーダ910が送信が繰り返されていると判定した場合、リーダはりDタグに送信を停止するように命令することができる。このプロセスは、「コマンド応答プロトコル」と多くの場合呼ばれているが、バッチ処理中に短い時間期間において多数のタグを読み取る問題を回避するために用いられる。別の手法では、リーダ910は、特定の識別子(identity)を有するRFIDタグを探し、順番にこれらに質問する。
【0151】
複数のRFIDタグがRFIDリーダの範囲内にある場合、バッチ処理を適用してもよい。例えば、バッチ処理を適用するとよいのは、プレーヤが複数の担体を携行しており、各担体が1つ以上のRFIDタグを含み得る場合である。この例では、リーダはRFIDタグの各々に質問し、プレーヤが携行する各担体の機能を判定することができる。一実施形態では、プレーヤが複数のRFIDタグを携行しており、RFIDタグの一部が異なるプレーヤ追跡プログラムに対応するインデックス番号をエンコードしている場合、ゲーム機上に設けられているRFIDリーダは、インデックス番号のいずれかがゲーム機上に実装されているプレーヤ追跡プログラムに対して有効であれば、タグ上に格納されているインデックス番号の各々を読み取ることができる。リーダによる異なるRFIDタグの質問は、ゲーム・プレイ・セッションがゲーム機上で開始されるときに、開始することができる。
【0152】
一実施形態では、プレーヤは、プレーヤ追跡プログラム、匿名ロイヤリティ担体、キャッシュレス担体、促進クレジット、クーポン及び優待のような、多数の目的のために発行されたRFIDタグを備えた担体を携行している場合もある。これらのRFIDタグは、異なる場所で異なる時刻に発行された可能性がある。したがって、RFIDタグは、限定ではないが、目的、これらが発行された場所、これらが発行された時刻、及びこれらの期限が切れるときに関する情報を格納することができる。プレーヤによって、又はその他の何らかのゲーム・イベントによってゲーム機上でゲーム・プレイ・セッションが開始されると、リーダは、ゲーム・プレイ・セッションを開始したプレーヤが携行するRFIDタグのような、リーダからある範囲内にあるRFIDタグに質問することができる。この情報により、ゲーム機は、1)プレーヤが携行しているタグの種類、2)彼らの目的、及び3)プレーヤがいた場所を判定することができる。また、ゲーム機は、RFIDタグが発行された場所、RFIDタグを備えた担体が発行されたとき、及び担体が期限切れの日付を有するか否かも判定することができる。このプロセスは、プレーヤが頻繁に訪れる別の場所で実行することもできる。例えば、RFIDリーダは、ゲーム機だけでなく、現金支払い場、ATM機、カジノのキオスク、ホテルの登録デスクに設けることもできる。
【0153】
プレーヤが携行するRFIDタグから読み取った情報を用いて、ゲーム機のようなゲーム・デバイス、又は読み取った情報にアクセスしたカジノの従業員は、目標情報をプレーヤに送ることができる。例えば、プレーヤが促進クレジットのクーポンを携行している場合、ゲーム機はプレーヤにクーポンのことを思い出させ、それを用いるように勧めることができる。別の実施形態では、ゲーム機が、プレーヤが携行するキャッシュレス担体の現金値がある閾値を上回ると判定した場合、ゲーム機はプレーヤに利用を促す申し出(promotional offer)を行い、それを消費するように彼らを誘惑する。利用を促す申し出は、ゲーム機上の表示画面上に表示することができ、あるいはゲーム機によって発行される印刷チケットを通じて行うこともできる。別の実施形態では、プレーヤが携行するキャッシュレス担体の数値のような、RFIDタグから読み取った情報に基づいて、ゲーム機はプレーヤ特別サービスを提供するように係員に通知してもよい。
【0154】
別の実施形態では、ゲーム機が、プレーヤが携行する担体のいずれかが期限切れ寸前であると判定した場合、ゲーム機は通知メッセージを生成し表示することができる。例えば、キャッシュレス担体は有限の時間期間でしか引き替えができない。したがって、ゲーム機が、キャッシュレス担体の期限切れが迫っていると判定した場合、ゲーム機は、この情報を含む通知メッセージを生成し、このメッセージを表示することができる。別の例では、促進クレジットのような促進は、有限の時間期間でのみ有効としてもよい。したがって、ゲーム機が促進の終了が迫っていると判定した場合、ゲーム機はこの情報を含む通知メッセージを生成し、このメッセージを表示することができる。
【0155】
目標サービスは、プレーヤの素性が知れていなくても、提供することができる。匿名の目標ゲーム・サービスが可能なのは、RFIDタグがプレーヤの素性について何の情報も収容していなくても、プレーヤが携行している複数のRFIDタグから読み取った、担体の目的、それらが発行されたとき、それらが発行された場所のような情報が、サービスをプレーヤに差し向けるのに十分な情報を提供できるからである。前述のように、プレーヤが携行している担体から読み取った情報は、プレーヤの最近の活動履歴を構築するために用いることができ、この情報に基づいて、サービスをプレーヤに差し向けるソフトウェア・アルゴリズムを開発することができる。
【0156】
RFIDタグを携行している人は、そのタグに格納されている情報、又はタグが設けられている担体について知らない場合もある。更に、RFIDタグ上の情報は、RFIDタグを携行している人による積極的な関与が全くなくても収集することができる。即ち、情報収集プロセスは、プレーヤの参加に関しては受動的である。受動的情報収集は、磁気ストライプ・カードでは不可能である。磁気ストライプ・カードでは、能動情報収集が必要となる。何故なら、プレーヤはカード・リーダから情報を有するにはカードを正しくカード・リーダに挿入しなければならないからである。更に、挿入したカード上の情報だけが読み取られるに過ぎない。プレーヤが携行する他の磁気ストライプ・カードからの情報は、プレーヤが連続してカードをカード・リーダに挿入しなければ、読み取ることはできない。RFIDタグ(更なる詳細については図12及び13を参照)では、プレーヤは、彼らが携行している全てのRFIDタグ上の情報を読み取らせるには、RFIDリーダの範囲内の場所に居させすればよい。
【0157】
図10A及び図10Bを参照すると、リーダ/プログラマ910を用いて、RFIDタグ906に情報を格納することができる。一実施形態では、プログラミング・プロセスは、追記型(WORM)RFIDタグを伴う場合がある。この種のタグでは、情報のプログラミングは、RFIDタグを備えた担体を発行するときに行うことができる。例えば、RFIDタグが埋め込まれた印刷可能媒体は、RFIDタグを備えた印刷チケットを生成するプロセスの間に、リーダ/プログラマ910によってプログラムすることができる。別の実施形態では、埋め込みRFIDタグを予めプログラムしておくこともでき、RFIDタグ上の格納されている情報は、印刷チケットを発行するときにのみ読み出すことができる。RFIDタグから読み出したデータは、ゲーム機、遠隔サーバ及びその組み合わせの1つに設けられたデータベースに格納することができる。図10Cに関して説明するように、更に複雑なRFIDタグでも、読み取り/書き込み可能とすることができる。即ち、タグ上のメモリは、複数回書き込みや上書きを行うことができる。
【0158】
本発明の一実施形態では、担体に用いられるRFタグのための電子回路の一部又は全部は、印刷可能媒体に直接回路を印刷することによって生成することもできる。印刷プロセスは、ゲーム機のような、ゲーム・デバイスに設けられているプリンタによって、ゲーム機から担体を発行するプロセスの一部として実行することができる。例えば、ゲーム機からキャッシュレス担体を発行するときに、このキャッシュレス担体上に回路を印刷することができる。回路は、チケットの価値のような、キャッシュレス担体に関する情報を格納するために用いることができる。
【0159】
一実施形態では、印刷した回路は、RFIDタグ906上で用いられる情報を格納するために用いられるメモリ回路とすることができる。印刷回路は、担体を発行するときに、即ち、「実行中に」生成することができる。一例として、メモリ回路は、導電性インキを用い、インキジェット・プリンタを用いて紙のような適した媒体に転送することによって生成することができる。紙は、本発明と共に用いることができる可撓性媒体の一例である。別の例では、感熱プリンタを用いて、熱で活性化する媒体上に電子経路を活性化し、電子回路を作成することもできる。担体のために用いられる媒体上に印刷されたメモリ回路は、ロイヤリティ・プログラム担体のインデックス番号のような、あるビット数の情報を格納することができる。メモリ回路は、論理デバイス907のような、印刷可能媒体内に埋め込まれているRFIDマイクロプロセッサに接続することができる。したがって、メモリ回路内に格納した情報は、後にRFIDリーダ910によって読み取ることができる。
【0160】
本発明において用いられるプリンタは、図9A〜図9Dに関して説明したように、1−D/2−Dバーコード及び英数字シンボルのような、他のフォーマットで、ロイヤリティ・プログラム担体データのような情報を印刷することもできるとよい。プリンタは、レーザ・プリンタ、インキジェット・プリンタ、及び感熱接触プリンタの内1つとすればよい。更に、本発明は、バーコード・シンボルのような情報を不可視フォーマットで印刷できるようにするとよい。
【0161】
図10Cにおいて、本発明の一実施形態のRFIDタグ906について説明する。本発明のRFIDタグは、受動又は能動タグとすることができる。能動タグは内部バッテリによって給電され、通常リード/ライト・デバイスである。受動タグは、内部バッテリ源がなくても動作し、リーダが発生する電界から動作用電力を得る。
【0162】
RFIDタグのメモリは、ROM924、不揮発性メモリ922(例えば、EEPROM又はフラッシュ・メモリ)及びRAM926の1つ以上で構成することができる。ROMメモリは、機密データやRFタグ・オペレーティング・システムの命令を収納するために用いるとよい。オペレーティング・システムの命令は、論理デバイス920が、応答遅延タイミング、データ・フロー制御、暗号化/解読、及び電源切換のような内部機能を実行するために用いることができる。RAMメモリ926は、RFIDタグ906とリーダ910との間での質問及び応答の間の、一時的データ格納のために用いることができる。
【0163】
NV−RAMを用いてRFIDタグ・データを格納する。NR−RAMを用いるのは、デバイスがその静止即ち電力節約スリープ状態にあるときに、RFIDタグ・データが失われないことを保証するためである。NV−RAMは、データベース内のレコードに対するインデックスである数値を格納するために用いられるあるビット数の情報を格納することができるとよく、あるいはデータベース内のレコードとしてもよい携帯用データ・ファイルを格納できるだけの十分な大きさがあるとよい。図9A〜図9Dに関して説明したように、ゲーム・サービスを提供するには、リモート・サーバとは連絡を取らずに、携帯用データ・ファイルに格納されているレコードを用いることができる。
【0164】
データ転送回路926をデータ・バッファとして用いると、変調後の着信データ、及び変調する出立データを一時的に保持することができ、更にリーダ・アンテナとインターフェースするために用いることもできる。また、データ転送回路926は、給電の目的及びトランスポンダの応答を誘発するための質問電界エネルギを方向付けし、それに合わせるためにも用いることができる。RFIDタグ906のプログラミングを可能にするための回路(図示せず)も設けることができる。電源930は任意である。能動タグは、電源を必要とするが、一方受動タグは、リーダ・アンテナによって供給される電界エネルギ、又はフォトセルを通じてエネルギをタグに転送するために用いられるレーザ光源のような、遠隔電源から電力を得る。
【0165】
図11A及び図11Bは、本発明の非物理的接触データ・インターフェースを備えた入力機構のブロック図である。入力機構は、例示の目的で提示するのであり、本発明はこれら2種類の設計に限定されるのではない。入力機構は、ゲーム機に直接取り付けることができ、あるいはゲーム機に取り付けられているプレーヤ追跡デバイス内に設けることもできる。
【0166】
図11Aにおいて、内部非物理的接触データ・インターフェース952を備えた入力機構950が示されている。非物理的接触データ・インターフェース952は、バーコード・スキャナ、RFIDタグ・リーダ、及びその組み合わせの1つとすることができる。入力機構950は、矩形のハウジング955を備えている。矩形のハウジングが有する外面959は、ゲーム機の外面を形成するように設計されている。つまり、ハウジング955の殆どは、ゲーム機の内部に位置するのである。外面959は、水平面、垂直面、又はゲーム機上にある水平及び垂直の間の傾斜を有する表面に設けることができる。
【0167】
ハウジング955は、チケット又はプラスチック・カードのような矩形基板900を受け入れるように設計されている。基板900は、1−Dバーコード902、2−Dバーコード904、RFIDタグ(図示せず)、及びその組み合わせを含むことができる。外面959は、スロット956を含む。スロットは、基板900を受容するように設計されている。ガイド958をハウジングの内部に設けることもできる。ガイド958を用いると、基板900をスロット956内に挿入した後に、その方位を制限することができる。基板900をスロットに挿入した後、基板上の情報は非物理的接触データ・インターフェース952によって読み取ることができる。
【0168】
図11Bでは、入力機構951は、外部取付型非物理的接触データ・インターフェース952を備えている。非物理的接触データ・インターフェース952の上面は、外面960によって包囲されている。非物理的接触データ・インターフェース952は、半透明材料の下に取り付けられている。非物理的接触データ・インターフェース952及び外面は、外面960の下に延びるハウジング(図示せず)に接続されている。外面959は、水平面、垂直面、又はゲーム機が設けられている水平から垂直までの傾斜角のある面の上に設けることができる。
【0169】
非物理的接触データ・インターフェースは、基板900がリーダ952上のアクティブ空間970を通過するかその内部で移動すると、基板900から情報を読み取ることができる。基板900の形状及びサイズは、図に示す矩形形状には限定されない。基板900からの情報の読み取りは、基板900とリーダ952との間の複数の距離の1つ、及び基板900とリーダとの間の複数の向きの1つで行うことができる。例えば、バーコード・リーダを用いて基板900からバーコード・データを読み取る場合、リーダ952の上面に面する基板900の面を、リーダの上面に平行にするか、あるいはリーダの上面に対する複数の1つに傾斜させることもできる。RFIDデータを基板900から読み取る場合、実施形態の中には、リーダ952に対する基板の向きには無関係にRFIDデータを読み取ることができるものもある。他の実施形態では、RFIDタグがタグ上のフォトセルから受けた光エネルギを通じてリーダ952から電力を受ける場合、フォトセルがリーダ952から光エネルギを受けることができる複数の向きの1つに、基板を配向しなければならない。
【0170】
読み取りプロセスの間、基板は静止しているか、あるいはリーダ952に対して経時的に変化する位置にあってもよい。更に、基板のリーダ952に対する向きは、読み取りプロセスの間、固定してもよく、あるいは読み取りプロセスの間経時的に変化してもよい。例えば、2−Dバーコードを有する基板900では、読み取りの間リーダ952が基板上の2−Dバーコードを複数回走査する際に、基板900はリーダ952上の空間において移動し向きを変えるとよい。
【0171】
入力機構951は、任意に、基板900を好ましい向きに位置合わせするガイド962を含むこともできる。基板900をガイド内部に配置することによって、基板900をリーダ952に対して位置合わせすることができる。基板900をガイドの上に配置するが、ガイド又は基板900との位置合わせがいくらかガイドよりも小さい場合でも、基板を十分に位置合わせすることができる。一実施形態では、ガイド962は、基板900を挿入するスロットを含むことができる。「自由な」リーダを用い、単に基板900を読み取りのためにアクティブ空間90内に配置し次いで取り出すことの利点は、磁気ストライプ・カードをカード・スロット内に忘れてしまう可能性があるのと同様に、基板900をデバイス内に置き忘れるということがあり得ないことである。したがって、この設計は、基板900が紛失する確率を低下させることができる。
【0172】
入力機構950及び951は、ステータス光954、音響放射デバイス955、及びその組み合わせの内1つを備えたロイヤリティ・プログラム・セッション・ステータス・インターフェースを含むことができる。光は、外面959及び960上であればいずれの場所にでも設けることができる。入力機構950では、光は、1つ以上の発光エレメントを有する帯状とするとよく、スロットを取り囲むのがよい。入力機構では、光は、1つ以上の発光エレメントを有する帯状とするとよい。更に、ガイド962は、半透明で背後から照らされるのがよい。音響デバイス955は、外面959及び960上に設けることができる。音響デバイス955及びステータス光954は、ゲーム機上の他の場所に設けることもでき、外面959及び960に限定されない。一般に、音響デバイス955及びステータス光954は、これらを用いるあらゆる用途において、入力機構950及び951の機能に関する情報を提供するために用いることができる。
【0173】
ロイヤリティ・セッション・ステータス・インターフェースは、ロイヤリティ・プログラム・セッションのステータスを示し、ロイヤリティ・プログラム・セッションに関する情報を通信するために用いることができる。本発明では、ロイヤリティ・プログラム・セッションは、ロイヤリティ・プログラム担体と担体リーダとの間の物理的接触によって開始されることに限定されず、カードをカード・スロットから取り出すことによって終了することに限定されるのではない。ロイヤリティ・プログラム・セッションは、多数の条件に応答して開始及び終了することができる。例えば、ロイヤリティ・プログラム・セッションは、第1ゲーム・イベントによって開始し、第2ゲーム・イベントによって終了することもできる。第1ゲーム・イベントとは、i)非物理的接触データ・インターフェースを介したロイヤリティ・ポイント担体からのロイヤリティ・プログラム担体データの入力、ii)クレジットの証印のゲーム機への預け入れ、iii)ゲーム機上のカード・スロットへのカードの挿入、iv)ゲーム機上の入力ボタンの活性化、v)ロイヤリティ・プログラム担体のゲーム機上の入力機構への入力、vi)コードのゲーム機への入力、vii)バイオメトリック情報のゲーム機への入力、及びviii)これらの組み合わせの内1つとすることができる。第2ゲーム・イベントとは、a)ゲーム機上でのゼロ・クレジットの発生、b)ゲーム機上でのアイドル時間量が指定限度を超過したとき、c)傾き状態、d)誤り状態、e)ロイヤリティ・プログラム担体の要求、f)ロイヤリティ・プログラム・セッション終了の要求、g)ロイヤリティ・プログラム担体の検出不能、h)現金支出要求、i)時間切れ状態、j)ゲーム機がユーザを検出できない場合、及びk)これらの組み合わせとすることができる。
【0174】
ロイヤリティ・プログラム・セッション・ステータス・インターフェースは、ロイヤリティ・プログラム・セッションにおけるそのステータス情報を多くの方法で伝達することができる。音響放出デバイス955は、非物理的接触データ・インターフェース952によって読み取られたデータに応答して音響を放出することができ、あるいは発光デバイス955は、非物理的接触データ・インターフェース952によって読み取られたデータに応答して光を生成することができる。発光デバイス954は、非物理的接触データ・インターフェースによって読み取られたデータに応答して色を変化させることもできる。例えば、発光デバイス954は、ロイヤリティ・プログラム・セッションのステータスがアクティブのときには第1カラー、第1光パターン、及びその組み合わせの内1つを生成することができ、ロイヤリティ・プログラム・セッションのステータスがインアクティブのときには第2カラー、第2光パターン、及びその組み合わせの内1つを生成することができる。更に、発光デバイスは、ロイヤリティ・プログラム・セッションのステータスが変化しようとするときには、第3カラー、第3光パターン、及びその組み合わせの内1つを生成することもできる。例えば、ロイヤリティ・プログラム・セッションは、ある時間期間の後満了し、ロイヤリティ・プログラム・セッションが終了する直前のある時間期間だけ第3光パターンを生成することもできる。
【0175】
ロイヤリティ・プログラム・セッション・ステータス・インターフェースが音響デバイス及び1つ以上の発光デバイスを含むとき。ロイヤリティ・プログラム・セッション・ステータス・インターフェースは、データが非物理的接触データ・インターフェースによって正しく読み取られたとき、音響、光パターン、着色光、及びその組み合わせの内1つを生成することができ、データが非物理的接触データ・インターフェースによって正しく読み取られなかったとき、音響、光パターン、着色光、及びその組み合わせの内1つを生成することができる。ロイヤリティ・プログラム・セッション・ステータス・インターフェースは、ロイヤリティ・プログラム・セッションのステータスがアクティブのとき、音響、光パターン、着色光、及びその組み合わせの1つを生成することができ、ロイヤリティ・プログラム・セッションの状態がインアクティブのとき、音響、光パターン、着色光、及びその組み合わせの内1つを生成することができ、ロイヤリティ・プログラム・セッションのステータスが変化しようとするとき、音響、光パターン、着色光、及びその組み合わせの内1つを生成することができる。
【0176】
図12は、本発明の非物理的接触データ・インターフェースのフット・プリントのブロック図である。ゲーム機がカジノの床の上にある間、ゲーム機は通常フット・プリント970を占有する。フット・プリントとは、ゲーム機によって占有されるカジノの床面積のことであり、ゲーム機の構造やモデルによって異なることもある。ゲーム機でプレイするには、プレーヤは、通常、ゲーム機前方のゲーム・プレイ・エリア976内で起立又は着席する。バーコード・データを読むために、バーコードを備えた基板を、バーコード・リーダがデータを読み取るように動作可能な、アクティブな立体空間内に配置する。バーコード・リーダのアクティブ空間に対するフット・プリント974を示す。このアクティブ空間は、通常、ゲーム・プレイ・エリア976内にいるプレーヤが容易に接近することができるゲーム機上の場所にある。
【0177】
RFIDタグ・リーダは、バーコード・リーダよりもはるかに大きなフット・プリントのアクティブ立体空間を生成することができる。一実施形態では、RFIDタグ・リーダに対するアクティブ立体空間のフット・プリントは、ゲーム・プレイ・エリア976の全て又は大部分を包含することもある。RFIDタグ・リーダは、そのアクティブ立体空間内に位置する全てのRFIDタグを読み取るように設計することができる。RFIDタグ・リーダの1つのアクティブ立体空間に対するフット・プリント972を図に示す。フット・プリント972では、RFIDタグを携行するプレーヤがゲーム・プレイ・エリア976内部にいるときは、RFIDタグ・リーダは、プレーヤが携行するRFIDタグを読み取ることができる。
【0178】
RFIDタグ・リーダのアクティブ立体空間は、重複読み取りを防止するような大きさにするとよい。例えば、RFIDタグ・リーダが、ロイヤリティ・プログラム・セッションを開始するために用いられるロイヤリティ・プログラム担体データを格納しているRFIDタグを読み取ることができ、そしてアクティブ立体空間がゲーム・プレイ・エリア976よりも広がっている場合、RFIDタグ・リーダは、複数の異なるゲーム・プレーヤが携行するロイヤリティ・プログラム担体を読み取る可能性がある。例えば、RFIDタグ・リーダは、カジノにおける隣接するゲーム機でゲームをプレイしている二人の異なるゲーム・プレーヤが携行するRFIDタグを読み取る可能性がある。別の例として、ロイヤリティ・プログラム担体として用いられるRFIDタグを携行する人が、ゲーム機上でのゲーム・プレイに参加していない場合、ゲーム・プレイ・セッションに参加しており、ロイヤリティ・プログラム担体として用いられているRFIDタグを有する人に隣接して位置する場合もある。
【0179】
重複読み取りを極力抑えるように、RFIDタグ・リーダのアクティブ立体空間を整形することができる。アクティブ立体空間は、要因の中でもとりわけ、リーダと共に用いられるアンテナのサイズ、アンテナに供給する電力、及びRFIDタグを読み取るために用いられる周波数によって、整形することができる。更に、ゲーム機のキャビネット内に遮蔽を設け、RFIDタグ・リーダのアクティブ空間を制限することもできる。例えば、遮蔽を設けると、アクティブ立体空間がゲーム機の後方、又はゲーム機の両側に広がるのを防止することができる。
【0180】
動的に変化するアクティブ立体空間を用い、RFIDタグをRFIDリーダに最も近づけるようにすることもできる。例えば、リーダのアクティブ立体空間は、異なるプレーヤが携行する複数の異なるRFIDタグがリーダによって読み取られようになっており、次いでリーダ・アンテナに供給される信号強度を低下させて、RFIDリーダに最も近いRFIDタグのみが、RFIDリーダに回答するのに十分な電力を受信するようにすることができる。つまり、リーダ・アンテナに供給する電力を減少させるに連れて、ゲーム機の前方に隣接して位置するプレーヤのRFIDタグのみを読み取るようにすることができる。この手法は、重複読み取りを解消することが望ましいときにも適用可能である。
【0181】
場合によっては、RFIDタグの位置を判定することが望ましいこともある。例えば、特定のゲーム機に隣接するRFIDタグの位置、又はカジノ内におけるRFIDタグの位置を判定することが望ましい場合がある。ワイヤレス・ゲーム環境においてRFIDタグのようなワイヤレス・ゲーム・デバイスを突き止める方法及び装置について、図13を参照しながら説明する。
【0182】
図13は、ワイヤレス・データ・アクセス及びワイヤレス・ゲーム・デバイス測地サービスを提供するゲーム・システムのブロック図である。一実施形態では、ゲーム・システムは、ワイヤレス・ロイヤリティ・プログラム担体ネットワーク999である。しかしながら、本発明は、ロイヤリティ・プログラム担体として用いられるワイヤレス・ゲーム・デバイスの検出に限定されるのではない。いずれの目的に用いられるセル・ホーンや、ワイヤレス・インターフェースを備えた個人通信デバイスのような、ゲーム・システムと通信可能ないずれのワイヤレス・ゲーム・デバイスでも、その位置を本発明によって検出することができる。
【0183】
ゲーム・システムは、RFIDタグ・リーダのような、複数のワイヤレス信号発生/受信部を備えることができ、これらは、RFIDタグのようなワイヤレス・ゲーム・デバイスや、セル・ホーンやその他の形態通信デバイスのような、更に複雑なRFIDが可能なデバイスに質問するために用いられる。また、ゲーム・システムは、更に高いデータ帯域幅でデータを送受信できる一層複雑なRFIDデバイスとのアクティブな通信セッションのために、ローカル・エリア・ネットワークに至る複数のワイヤレス・アクセス・ポイントも含む。ワイヤレス・アクセス・ポイントは、更に複雑なRFIDデバイス上で提供することができる、音声、ビデオ、インターネット接続、テキスト・メッセージ送信、電子メール、及びゲーム・サービスを伴うサービスに十分な帯域幅を備えることができる。ワイヤレス信号受信部及びワイヤレス・アクセス・ポイントは、ゲーム機1000、1001、1002、1003、1004及び1005のようなゲーム・デバイス内に設けることができる。ワイヤレス信号発生/受信部及びワイヤレス・アクセス・ポイントは、ワイヤレス信号発生/受信部1007及びワイヤレス・アクセス・ポイント1006のように、ゲーム機とは別個の位置に設けることができる。一実施形態では、ワイヤレス・ゲーム・デバイスの位置を検出するために用いられるワイヤレス信号受信部は、ゲーム機がワイヤレス信号受信部を含まないという点で、ゲーム機からは完全に別個とすることができる。
【0184】
ワイヤレス信号発生/受信部及びワイヤレス・アクセス・ポイントは、ネットワーク1012を通じて、測地管理部1010に接続されている。測地管理部は、測地管理部1010との通信において複数の信号受信部から受信する信号を処理するために用いることができ、複数のリーダから受信した情報を用いて、あるワイヤレス源(ソース)の位置を判定することができる。ワイヤレス源とは、RFIDタグ、セル・ホーン、又はワイヤレス通信インターフェースを有するあらゆる種類のデバイスとすることができる。
【0185】
ワイヤレス源は、ロイヤリティ・プログラム担体として用いることができる。ワイヤレス源が発生する信号は、多数の異なる信号受信部によって受信することができる。受動RFIDデバイスの場合、リーダ・デバイスから信号を受信するまで、受動デバイスからの信号は発生されない。何故なら、リーダ・デバイスからの信号を用いてワイヤレス源に給電し、その回答信号を発生するからである。内部電源を備えた能動RFIDデバイスでは、初期信号をワイヤレス源によって供給することができる。
【0186】
測地サービスがゲーム環境においてどのように提供することができるかという一例として、ロイヤリティ・プログラム担体1014、1016及び1018として用いられる3つの受動RFIDタグを図13に示す。この例は、例示の目的で提示するに過ぎない。1つの状況では、ゲーム・プレイ・セッションをゲーム機1000上で開始する。RFIDタグ1016を携行するプレーヤが隣接するゲーム機上でのゲーム・プレイ・セッションに関与しており、ゲーム機の近くを歩いている第3の人はRFIDタグ1014を携行しているとする。
【0187】
ゲーム・プレイ・セッションを開始すると、ゲーム機1000上のRFIDリーダが信号をブロードキャストする。信号の範囲は十分広いので、RFIDタグ1014、1016及び1018が受信することができる。その初期信号に応答して、RFIDリーダは、ロイヤリティ・プログラム担体として用いられているRFIDタグ1014、1016及び1018の各々から応答信号を受信する。一実施形態では、ゲーム機は、ロイヤリティ・プログラム担体から読み取った情報に基づいて、ロイヤリティ・プログラム担体の1つ以上を排除することができる。例えば、ゲーム機1000上では有効でないロイヤリティ・プログラムに対して、1つ以上のロイヤリティ・プログラム担体を発行する場合がある。したがって、ゲーム機は、当該ゲーム機上では有効でないRFIDタグを排除することができる。別の実施形態では、ゲーム機は、タグから受信した信号強度に基づいて、又はRFIDタグの各々からの信号回答信号を受信した時刻に基づいて、ゲーム機に最も近いロイヤリティ・プログラム担体を判定することもできる。つまり、ゲーム機に最も近いRFIDタグが、ゲーム・プレイ・セッションを開始したプレーヤによって携行されていると仮定すると、それよりも遠くにあるRFIDタグを排除することができる。更に、ゲーム機は、そのリーダ・アンテナに供給する電力を削減し、ゲーム機に最も近いRFIDタグのみが、ゲーム機に回答を発生するのに十分な電力を受信するようにすることができる。このようにして、最も遠くにあるRFIDタグを排除する。
【0188】
一実施形態では、2つ以上の有効なロイヤリティ・プログラム担体を検出した場合、ゲーム機は、検出した担体の各々から読み出したインデックス番号に対応する名称のリストを単に表示し、プレーヤに彼らの名前を検証させ、彼らの名前に対するインデックス番号に対応するPIN番号を入力させることができる。PIN番号が、選択したロイヤリティ・プログラム担体に対応するゲーム機によって正しく受信されたなら、ロイヤリティ・プログラム・セッションをゲーム機上で開始することができる。
【0189】
別の実施形態では、RFIDタグの各々の位置を更に正確に突き止めることが望ましい場合もある。この種のサービスは、セル・ホーンのような異なる種類のワイヤレス・デバイスにも適用することができる。一例では、ゲーム機1000はメッセージを測地管理部に送り、RFIDタグの位置を要求することができる。応答して、測地管理部1010はメッセージを近隣のワイヤレス信号受信部に送り、これらの各々にその受信部をオンにするように要求することができ、ゲーム機1000内のRFIDリーダに信号又は信号のパターンを送出するように要求するメッセージを送ることができる。この信号又は信号パターンは、RFIDタグによって受信され、リーダが発生する信号強度を変化させることができる。一例として、ゲーム機1000内のリーダからの信号に応答して、RFIDタグ1014は信号を発生することができ、この信号がワイヤレス・アクセス・ポイント1006、ゲーム機1001及びゲーム機1000によって受信される。加えて、RFIDタグ1018は、信号を送ることができ、この信号がゲーム機1000、1002、1003、1004、1005及び信号発生/受信部1007によって受信される。
【0190】
信号を受信したゲーム・デバイスは、いつ信号を受信したかそして信号強度に関する応答情報を、測地管理部1010に送ることができる。加えて、測地管理部1010は、異なるゲーム・デバイス上に設けられている1つ以上の別のリーダに、信号を送出するように要求し、更に近隣のゲーム・デバイスに回答信号を傍受して、この情報を測地管理部1010に回答するように要求することができる。
【0191】
受信した情報を用いて、三角測量法のようなアルゴリズムを測地に適用し、RFIDタグの各々の位置を判定することができる。例えば、位置は、カジノの床面(floor plan)に対するRFIDタグの位置としてもよい。この位置を得るために、測地管理部1010はカジノの床面のマップ、及びカジノの床の上にある各信号受信部の位置を格納することができる。RFIDタグの各々の位置を判定した後、測地管理部1010は、どのRFIDタグがゲーム機に最も近いかを示す情報を含むメッセージを、ゲーム機1000に送ることができる。この情報に応答して、ゲーム機1000は、最も近いRFIDタグとロイヤリティ・プログラム・セッションを開始することができる。
【0192】
測地管理部1010は、精度が可変の測地サービスを提供することができる。例えば、実施形態によっては、一群のゲーム機の近傍というように、特定の区域内で1つ以上のRFIDタグの位置を検出することが望ましい場合もある。これは、カジノにおけるトラフィックを監視するには有用であると思われる。別の実施形態では、特定のゲーム機からの距離のような、特定のRFIDタグの位置を一層正確に指摘することが望ましい場合がある。実施形態によっては、測地サービスの分解能は、3ないし4フィード未満の精度にすることができる。要求される分解能は、ゲーム機の寸法、及びカジノのフロアにおけるその間隔によって左右されることもある。別の実施形態では、分解能は、ワイヤレス・ゲーム・デバイスの位置がゲーム機の真正面であるか否かを判定できる程に高精度であるとよい場合もある。ゲーム機の前方でワイヤレス・ゲーム・デバイスを突き止めるには、約1.5フィート以下の分解能精度が必要となる可能性がある。
【0193】
また、測地管理部1010は、ワイヤレス・ゲーム・デバイスが係わるワイヤレス活動の各々のステータスの記録、及びこれらのデバイスの位置を保持することができる。この情報を用いると、測地プロセスを簡略化することができる。例えば、測地管理部1010は、RFIDタグ1018がゲーム機1003上でのロイヤリティ・プログラム・セッションを開始するために用いられたことの記録を格納することができる。ゲーム機1000上でRFIDタグ1016を用いてロイヤリティ・プログラム・セッションを開始しようとしたときにRFIDタグ1018を用いたロイヤリティ・プログラム・セッションがなおも継続中である場合、測地管理部1010は、RFIDタグ1018を、ゲーム機1000上でロイヤリティ・プログラム・セッションを開始するために用いるべきRFIDタグとして排除することができる。別の実施形態では、測地管理部1010は、異なるRFIDタグが用いる通信周波数を割り当てることができ、あるいは異なるRFIDタグにそれら自体をオフにしたり、ある時間期間回答しないように時々命令することもできる。この処置によって、近隣のRFID間からの重複する信号間の衝突を回避することができる。
【0194】
前述の発明は、明確な理解を目的としてある程度詳しく説明したが、添付した特許請求の範囲の中である種の変更や修正は実施可能であることは認められよう。例えば、本発明のゲーム機は、主ゲーム機キャビネットの上面上に取り付けたトップ・ボックスを有するものとして描写したが、本発明によるゲーム・デバイスの使用はそのように限定される訳ではない。例えば、ゲーム機にはトップ・ボックスを設けなくてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0195】
【図1】プレーヤ追跡サービスを提供するサーバに接続されたプレーヤ追跡ユニットを備えた多数のゲーム機のブロック図である。
【図2】プレーヤ追跡サーバに接続されているゲーム機、及びロイヤリティ・プログラム担体トランザクションを可能にするロイヤリティ・プログラム・サーバのブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態のためのロイヤリティ・プログラム担体システムの構成要素のブロック図である。
【図4】本発明のビデオ・ゲーム機の斜視図である。
【図5】ゲーム機上において匿名で蓄積されるロイヤリティ・ポイントを授与する方法を示すフロー・チャートである。
【図6】図3を参照して説明した相互有効性判断ネットワークに接続されている有効性判断現場におけるロイヤリティ・ポイント担体上に格納されている情報の有効性を判断する方法を示すフロー・チャートである。
【図7】ロイヤリティ・プログラム・トランザクション清算機関に接続されている多数のゲーム場所におけるロイヤリティ・プログラム・システムのブロック図である。
【図8】ロイヤリティ・プログラム担体が、その有効性を判断した場所とは異なる場所で生成される場合における、清算機関、ロイヤリティ・プログラム・サーバ、及びロイヤリティ・プログラム担体生成部/有効性判断部間におけるロイヤリティ・プログラム担体トランザクションの相互作用図である。
【図9】A〜Dは、本発明のロイヤリティ・プログラム担体及びデータ・フォーマットのブロック図である。
【図10】A〜Cは、本発明のRFIDタグ及びRFIDリーダのブロック図である。
【図11】A及びBは、本発明の非物理的接触データ・インターフェースを備えた入力機構のブロック図である。
【図12】本発明の非物理的接触データ・インターフェースのフット・プリントのブロック図である。
【図13】ワイヤレス・データ・アクセス及びワイヤレス・ゲーム・デバイス測地サービスを提供するゲーム・システムのブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス・ゲーム・デバイスと通信し、ワイヤレス・ゲーム・デバイスの測地を行うゲーム・システムであって、
ワイヤレス信号を発生可能な複数のワイヤレス・ゲーム・デバイスと、
前記ワイヤレス信号を受信可能な複数のワイヤレス信号受信部であって、一部がゲーム機内に設けられている、ワイヤレス信号受信部と、
前記ワイヤレス・ゲーム・デバイスの1つ以上の位置を判定し、前記複数のワイヤレス・ゲーム・デバイスのステータスを追跡する測地サーバと、
を備えていることを特徴とするゲーム・システム。
【請求項2】
請求項1記載のゲーム・システムにおいて、前記ワイヤレス・ゲーム・デバイスの位置は、信号の三角測量法を用いて判定することを特徴とするゲーム・システム。
【請求項3】
請求項1記載のゲーム・システムにおいて、前記信号の三角測量法は、信号強度、ワイヤレス・アクセス・ポイントからワイヤレス・ゲーム・デバイスまで信号が往復する時間、及びその組み合わせの内1つに基づいていることを特徴とするゲーム・システム。
【請求項4】
請求項1記載のゲーム・システムにおいて、前記測地サーバは、前記ワイヤレス・ゲーム・デバイスが用いる通信周波数を割り当てるためにあることを特徴とするゲーム・システム。
【請求項5】
請求項1記載のゲーム・システムにおいて、前記ゲーム・システムはカジノに設けられていることを特徴とするゲーム・システム。
【請求項6】
請求項1記載のゲーム・システムにおいて、前記ゲーム機は、運のゲームを生成するためにあることを特徴とするゲーム・システム。
【請求項7】
請求項1記載のゲーム・システムにおいて、前記ワイヤレス・ゲーム・デバイスは、セル・ホーン、RFIDタグ、及び携帯用通信デバイスから成る群から選択することを特徴とするゲーム・システム。
【請求項8】
請求項1記載のゲーム・システムにおいて、前記ワイヤレス・ゲーム・デバイスに対して判定する位置は、約1フィート未満以内の精度であることを特徴とするゲーム・システム。
【請求項9】
請求項1記載のゲーム・システムにおいて、前記ワイヤレス信号受信部は、2つ以上のワイヤレス・ゲーム・デバイスから同時に信号を受信することができ、前記測地サーバは、選択した位置に最も近いワイヤレス・ゲーム・デバイスを判定することができることを特徴とするゲーム・システム。
【請求項10】
請求項9記載のゲーム・システムにおいて、前記選択した位置は、第1ゲーム機の真正面であることを特徴とするゲーム・システム。
【請求項11】
請求項9記載のゲーム・システムにおいて、前記選択した位置に最も近いワイヤレス・ゲーム・デバイスには、前記ワイヤレス・アクセス・ポイントの1つを通じて連絡を取り、ロイヤリティ・プログラム・セッションを開始することを特徴とするゲーム・システム。
【請求項12】
請求項1記載のゲーム・システムにおいて、ゲーム機内に設けられている前記ワイヤレス信号受信部は、2つ以上のワイヤレス・ゲーム・デバイスから同時に信号を受信することができ、前記ゲーム機は、選択した位置に最も近いワイヤレス・ゲーム・デバイスを判定することができることを特徴とするゲーム・システム。
【請求項13】
請求項1記載のゲーム・システムにおいて、前記ゲーム機上での活動を用いてロイヤリティ・ポイントをロイヤリティ・プログラム・セッションにおいて蓄積することを特徴とするゲーム・システム。
【請求項14】
請求項1記載のゲーム・システムにおいて、前記ワイヤレス・ゲーム・デバイスは、ロイヤリティ・プログラム・セッションにおいて用いられるロイヤリティ・プログラム・データを供給することができることを特徴とするゲーム・システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−302236(P2008−302236A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−191583(P2008−191583)
【出願日】平成20年7月25日(2008.7.25)
【分割の表示】特願2004−526237(P2004−526237)の分割
【原出願日】平成15年7月30日(2003.7.30)
【出願人】(592123897)アイジーティー (44)
【Fターム(参考)】