説明

格子けたを製作するための方法及び装置

少なくとも1本のアッパコードと、少なくとも1本のアンダコード(U,U′)と、アッパコードとアンダコードとの間で往復して延びるジグザグ状に曲げられた、アッパコード側の曲げ頂点及びアンダコード側の曲げ頂点を有する、それぞれアッパコード及びアンダコードに溶接された少なくとも1本の支材ワイヤ(Z,Z′)とから成る格子けた(G,G′)を製作するための方法において、1つの格子けた(G,G′)における支材ワイヤ(Z,Z′)の隣接した曲げ頂点(S,S′)の間隔(T,T′)を異なるように選択し、有利には格子けた(G,G′)の端部における前記間隔(T′)を、格子けた(G,G′)の中央域におけるよりも狭く選択し、アンダコード(U,U′)を様々な供給平面(X−X,X′−X′)内へ供給することができ、格子けた(G,G′)を規定された切断位置で、連続的に製作された材料ストランドから分断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1本のアッパコードと、少なくとも1本のアンダコードと、アッパコードとアンダコードとの間を往復して延びるジグザグ状に曲げられた、アッパコード側及びアンダコード側の曲げ頂点を有する、それぞれアッパコード及びアンダコードに溶接された少なくとも1本の支材ワイヤとから成る格子けたを製作するための方法及び装置に関する。
【0002】
1本のアッパコードと、このアッパコードとジグザグ状に延びる支材ワイヤによって結合された2本のアンダコードとを備えた格子けたは、多様な構成で使用される。支持体上での格子けたの支持はアンダコード端部を介して行われるので、格子けた端部の許容負荷は、アンダコードが、これらのアンダコードの支材ワイヤとの最後の溶接結合部から突出しているのかどうか、若しくはどの程度突出しているのかということに関連している。このような格子けたを製作するための公知の装置(オーストリア国特許第365486号明細書)では、支材ワイヤの規定された一定の曲げ特性延いては支材ワイヤの曲げ頂点の規定された相互間隔を備えた均一な格子けたしか製作することができないので、これらの格子けたの荷重に耐える能力は、その都度要求される個々の格子けたの長さに関連している。この長さは、徐々に供給されるコードワイヤ及び支材ワイヤから連続的に製作される格子けたの長さを短くすることによって得られる。従って、公知の手段では、アンダコード端部が溶接点によって成端されるか、又は支材ワイヤの曲げ頂点の領域に位置する任意の長さの格子けたは製作され得ない。
【0003】
本発明の課題は、上で述べた従来技術の欠点を回避して、少なくとも1本のアッパコードと、少なくとも1本のアンダコードと、アッパコードとアンダコードとの間で往復して延びる少なくとも1本の支材ワイヤとを備えた格子けたを、任意の長さの格子けたが製作され得るように簡単に製作することを可能にする、冒頭で述べた形式の方法及び装置を提供することである。この場合、アンダコート端部又はアッパコード端部が溶接点によって成端されるので、格子けたの荷重に耐える最大能力をその都度短くする長さとは関係無く利用することができ、更に、支持体領域で付加的な剪断力を吸収することができる。更に本発明は、所要の安定性を有する少なくとも1つの格子けたを型枠プレートに固定することを可能にする装置を提供するという課題を有している。この用途でもやはり、格子けたは任意の長さで製作可能でなければならないが、但し、格子けたの端部は支材ワイヤの曲げ頂点の範囲に位置している。
【0004】
少なくとも1本のアッパコードと、少なくとも1本のアンダコードと、アッパコードとアンダコードとの間で往復して延在するジグザグ状に曲げられた、アッパコード側の曲げ頂点及びアンダコード側の曲げ頂点を有する、それぞれアッパコード及びアンダコードに溶接された少なくとも1本の支材ワイヤとから成る格子けたを製作するための方法は、本発明に基づいて、1つの格子けたにおける支材ワイヤの隣接する曲げ頂点の間隔を様々に選択し、有利には格子けたの端部では、前記間隔を格子けたの中央域におけるよりも狭く選択し、アンダコードを異なる供給平面内で供給することができ、格子けたを規定された切断位置で、連続的に製作された材料ストランドから分断するという点において優れている。
【0005】
有利には、格子けたは製造方向で見て、アンダコードとアンダコード側の曲げ頂点によって形成される溶接点の直後で分断される。
【0006】
択一的に、格子けたは支材ワイヤのアンダコード側の曲げ頂点において分断される。
【0007】
別の構成では、格子けたは製造方向で見て、アッパコードとアッパコード側の曲げ頂点とによって形成される溶接点の直後で分断される。
【0008】
上で述べた構成では、アンダコードを越えて突出する支材ワイヤの突出部が、支材ワイヤの平面から外側に向かって又は内側に向かって規定された角度で曲げられる。この場合、有利には外向きの曲げにおいて、曲げられた突出部が1水平方向平面内に位置している。
【0009】
更に本発明では、各格子けたにつき1本のみの支材ワイヤにおいて、この支材ワイヤは1垂直方向平面内で延びており、アンダコードを越えて突出する支材ワイヤの突出部が、製造方向で見て左右交互に1水平方向平面内に曲げられてよい。
【0010】
本発明の別の構成では、格子けたが支材ワイヤの曲げられた突出部を以て型枠プレートに結合、有利には溶接される。
【0011】
前記方法を実施するための装置も本発明の対象であり、この装置は、アッパコード・アンダコードワイヤ及び支材ワイヤのための送り装置と、支材ワイヤのための曲げ装置と、支材ワイヤをアッパコードとアンダコードとに結合するための溶接装置と、アンダコード側の曲げ頂点をアッパコード溶接装置に対して相対的に固定するための2つのセンタリング装置と、溶接された格子けたの長さを短くするための分断装置と、スタッキング装置とを有している。当該装置は本発明に基づいて、アンダコード側の曲げ頂点を位置固定するために曲げ装置に後置された旋回可能なセンタリング装置が設けられており、このセンタリング装置が、アッパコード溶接装置に対して相対的にアンダコード側の曲げ頂点を固定するための複数のセンタリング装置と一緒に旋回可能であり、アッパコード溶接装置に対して相対的にアンダコード側の曲げ頂点を固定するための複数のセンタリング装置が、これらのセンタリング装置の相互間隔においても、位置固定センタリング装置及びアンダコード用の溶接装置からの間隔においても、曲げ頂点の規定された間隔に関連して製造方向に対して平行に調節可能であり、アンダコード側の曲げ頂点を分断するための付加的な分断装置が設けられており、アンダコード側の曲げ頂点のための複数の分断装置と、アッパコード、アンダコード及び場合によっては付加的に支材ワイヤのための分断装置とが、格子けたにおける所望の切断位置に関連して、製造方向に対して平行にシフト可能であるという点において優れている。
【0012】
有利には、センタリング装置はフレームに回動可能に支承された旋回軸と不動に結合されており、アッパコード用の溶接装置は曲げ頂点の間隔に関連して、製造方向に対して平行にシフト可能である。
【0013】
択一的に、センタリング装置は曲げ頂点の間隔に関連して製造方向に対して平行にシフト可能であり且つ旋回軸に相対回動不能に支承されており、アッパコード用の溶接装置は定置でフレームに配置されている。
【0014】
本発明の別の構成では、相互間隔の調整可能なセンタリング装置が、それぞれ共通の調整装置を介して異なる伝達比を以て調整可能である。
【0015】
有利には、分断装置に対して相対的にシフト可能であり且つこの分断装置に後置された曲げ装置が、アンダコードを越えて突出する支材ワイヤの突出部を支材ワイヤの平面から曲げるために設けられている。
【0016】
本発明の別の構成では、アンダコード用の送り装置、溶接装置及び切断装置、並びにアンダコード及び支材ワイヤ用の切断装置が、アンダコードの様々な供給平面に適合するために高さ調節可能である。
【0017】
更に本発明では、曲げ装置において支材ワイヤの曲げ頂点の間隔を調整するため、センタリング装置、溶接装置、分断装置及び曲げ装置をシフトさせるために、それぞれアクチュエータが設けられており、これらのアクチュエータは中央制御装置を介して、規定された曲げ頂点の間隔に関連して制御可能である。
【0018】
曲げられた突出部を備えた格子けたは、最終的にスタッキング装置へ供給可能である。
【0019】
格子けたを、支材ワイヤの曲げられた突出部を以て型枠プレートに結合、有利には溶接する方法を実施するための択一的な装置は、型枠プレートが取出し・横方向搬送装置によってスタッキングマガジンから取出し可能であり、横方向で搬送可能であり且つ支持台に載置可能であり、少なくとも1つの格子けたが、横方向搬送・装着装置によってスタッキング装置から取出し可能であり、横方向で搬送可能であり且つ型枠プレートに載置可能であり、格子けたの装着された型枠プレートが、製造方向に対して平行に移動可能な、複数のグリッパを有する導入・引出し装置によって、支材ワイヤの突出部を型枠プレートに固定するための結合装置へ周期的に搬送可能であり且つこの結合装置から搬出可能であるという点において優れている。
【0020】
有利には、前記結合装置は型枠プレートと支材ワイヤとの間の接触点毎に1組の溶接電極対を有する溶接装置であり、この場合、これらの電極対は、製造方向に対して横方向で延びる1溶接ライン内に配置されている。
【0021】
以下に、本発明の実施例を図面につき詳しく説明する。
【0022】
図1〜図3に示した装置1は格子けたGを製作するために使用され、この格子けたGは1本のアッパコードOと、選択可能な相互間隔をおいてアッパコードOに対して平行に延びる2本のアンダコードU,U′と、それぞれアッパコードOとアンダコードU,U′との間で往復して延びる、ジグザグ状に曲げられた、コードワイヤO;U,U′と溶接された2本の支材ワイヤZ,Z′とから成っている。ジグザグ状に曲げられた支材ワイヤZ,Z′は、アッパコードOの領域に曲げ頂点Sを有しており且つアンダコードU,U′付近に曲げ頂点S′を有している。2つの隣接したアッパコード側の曲げ頂点S又はアンダコード側の曲げ頂点S′は、ピッチT,T′と呼ぶ。アッパコード側の曲げ頂点Sと、アンダコード側の曲げ頂点S′との間の間隔は、格子けたGの高さとして規定される。本発明の思想では、1つの格子けたGにおけるピッチT,T′は異なっていてよく、この場合、有利には支持体の領域、つまり格子けたGの両端部域では、格子けたGの中央域のピッチTよりも狭いピッチT′が選択される。それというのも、支持体の領域では格子けたGによって吸収されるべき剪断力が最大であるからである。
【0023】
アッパコードOは支材ワイヤZ,Z′のアッパコード側の曲げ頂点S間に延在しているのに対して、アンダコードU,U′は、それぞれ支材ワイヤZ,Z′の外側又は内側で溶接点K1,K2に溶接されている。アンダコードU,U′は水平方向の1供給平面X−X内に位置しており、この供給平面X−Xは、図1に示した実施例では支材ワイヤZ,Z′の曲げ頂点S′の上位で、予め規定された、アッパコードOに対して選択可能な間隔をあけて延在している。アンダコードワイヤU,U′を越えて突出する支材ワイヤZ,Z′の突出部Eは、本発明の枠内で支材ワイヤZ,Z′の平面から外側又は内側に向かって、予め規定された選択可能な角度で曲げられる。図1及び図2に示した実施例では、突出部Eは、曲げられた突出部E′が水平方向に延びる1平面内に位置するように外側に向かって曲げられており、これにより、格子けたが図4に示した本発明による装置を用いて型枠プレートBに固定される場合、有利には溶接される場合に、格子けたG′により大きな支持部延いてはより大きな安定性を与えている。支材ワイヤZ,Z′に対して相対的なアンダコードU,U′の位置は、主として製作しようとする格子けたに対する静的な要求に関連している。但し、支材ワイヤZ,Z′の突出部Eの曲げに際して、曲げがアンダコードU,U′を越えて行われると、アンダコードU,U′と支材ワイヤZ,Z′との間の溶接結合部K1,K2に関して有利である。本発明の枠内で、アンダコードU,U′を図3に示したように、支材ワイヤZ,Z′のアンダコード側の曲げ頂点S′と一致する供給平面X′−X′内に延在させることが可能である。
【0024】
図1に示した装置は定置のフレーム2を有しており、このフレーム2は製造方向P1で見て入口側に送り装置3を支持している。この送り装置3はアッパコード緊締装置4を有しており、このアッパコード緊締装置4によって、アッパコードO用のワイヤが周期的にワイヤストック(図示せず)から製造方向P1で引き出される。更に、送り装置3はアンダコード緊締装置5を有しており、このアンダコード緊締装置5によって、2本のアンダコードU,U′用のワイヤが周期的にワイヤストック(図示せず)から製造方向P1に、供給平面X−X内で引き出される。送り装置3は、フレーム2と定置で結合された少なくとも1本のレール7上で回転する複数のホイール6上で、二重矢印P2の方向に対応してシフト可能に配置されている。アッパコード緊締装置4及びアンダコード緊締装置5の搬送単位間隔は、それぞれ偏心器又はリニア駆動装置を備えたクランク機構を介して調節可能である。様々な高さの格子けたGを製作できるようにするためには、アッパコード緊締装置4が二重矢印P3の方向に対応して高さ調節可能である。アンダコードU,U′を異なる供給平面X−X;X′−X′に供給できるようにするためには、アンダコード緊締装置5が二重矢印P4の方向に対応して高さ調節可能である。
【0025】
フレーム2には、ジグザグ状に曲げられた支材ワイヤZ,Z′を形成するための曲げ装置8が配置されており、この曲げ装置8は従来の形式で、例えばオーストリア国特許第365486号明細書に対応して構成されている。支材ワイヤZ,Z′を形成するためのワイヤD、D′は、ワイヤストック(図示せず)から連続的に引き出される。曲げ装置8は、使用目的に応じて異なるピッチT,T′及び異なる高さを有する支材ワイヤZ,Z′を形成するようになっている。2本の支材ワイヤZ,Z′は屋根形に延びており、この場合、両支材ワイヤZ,Z′間の角度は本発明の枠内で選択可能である。アッパコード側の曲げ頂点Sは、まず最初に溶接装置9によってアッパコードOに溶接される。溶接装置9は、例えば前掲のオーストリア国特許第365486号明細書において説明されるように、溶接周期内で支材ワイヤZ,Z′の外側に接触可能な2本の溶接電極から成っている。溶接装置9はキャリッジ10に配置されており、このキャリッジ10は、複数のホイール11上でフレーム2と定置で結合された2本のレール12に沿って、二重矢印P5の方向に対応して移動可能である。キャリッジ10にはアッパコード溶接装置9のための変圧器13が配置されており、この変圧器13はフレキシブルな電流ケーブル14によってアッパコード溶接装置9に接続されている。
【0026】
アッパコードOは、アッパコード溶接装置9の手前の入口側で、ガイドインサート16を備えたアッパコードガイド管15によってガイドされる。アッパコード溶接装置9の後の出口側にはアッパコード位置調整装置17が配置されており、このアッパコード位置調製装置17は、主として供給平面X−Xに対して平行に(図平面に対して垂直方向で)移動可能な、支材ワイヤZ,Z′の複数の曲げ頂点Sにわたって延びるガイドプレートから成っており、アッパコードOのねじれを除去し且つ場合によっては生じる格子けたGの湾曲、即ち「サーベル」を防止するという課題を有している。様々な高さを有する格子けたGを製作できるようにするためには、アッパコード溶接装置9、ガイドインサート16を備えたアッパコードガイド管15及びアッパコード位置調整装置17が、二重矢印P6の方向に対応して高さ調節可能にキャリッジ10に配置されている。
【0027】
アッパコードOに対して支材ワイヤZ,Z′のアンダコード側の曲げ頂点S′を位置調整するためには、アッパコード溶接装置9の手前の入口側に位置固定センタリング装置18と、後置された調整センタリング装置19とが配置されており且つアッパコード溶接装置9の後の出口側に別の調整センタリング装置20が配置されている。この場合、前記センタリング装置18,19,20はそれぞれ支材ワイヤZ,Z′のアンダコード側の曲げ頂点S′に係合して、支材ワイヤZ,Z′間に延在する受け(図示せず)と協働し、延いては支材ワイヤZ,Z′のアンダコード側の曲げ頂点S′をアッパコードOに対して相対的に固定する。アッパコードOに支材ワイヤZ,Z′を溶接することによって、アンダコード側の曲げ頂点S′の位置が、アンダコードU,U′の長手方向で見て格子けたGの所望のピッチT,T′に関連してやはり規定されている。
【0028】
位置固定センタリング装置18は、旋回レバー21を介して旋回軸22と不動に結合されており、この旋回軸22もやはり、二重矢印P7の方向に対応して旋回可能な旋回レバー23と不動に結合されている。更に、旋回軸22には別の旋回レバー24が不動に結合されており、この旋回レバー24の他端部はガイドレール25を支持している。このガイドレール25には、調整センタリング装置19を支持するブラケット26が相対回動不能に、但し二重矢印P8の方向に対応してシフト可能に支承されており且つ調整センタリング装置20を支持する別のブラケット27もやはり相対回動不能に、但し二重矢印P9の方向に対応してシフト可能に支承されている。ブラケット26,27の調整延いては調整センタリング装置19,20の調整は、調整装置28(概略的にしか図示せず)によって行われる。この調整装置28は、本発明の枠内で2つの制御可能な液圧シリンダから成っているか、又は異なる伝達比を有する2つのねじ山区分を備えた1本の調整スピンドルから成っていてよい。調整装置28によって、調整センタリング装置19,20はその相互間隔及び位置固定センタリング装置18に対する間隔を、要求される支材ワイヤZ,Z′のピッチT,T′に応じて調整される。この場合、所望のピッチT,T′に基づいて必要とされる、位置固定センタリング装置18と入口側の調整センタリング装置19との間の間隔、並びに入口側の調整センタリング装置19と出口側の調整センタリング装置20との間の間隔を常に保証するためには、出口側の調整センタリング装置20が、入口側の調整センタリング装置19の調整距離と比べて異なる調整距離を以て、同一方向で調整される。一方では旋回軸22と両旋回レバー21,24との間の固定的な結合によって、並びに他方ではガイドレール25を有する旋回レバー24と両ブラケット26,27との間の固定的な結合に基づいて、位置固定センタリング装置18及び両調整センタリング装置19,20は周期的に二重矢印P7の方向に対応して旋回され、これにより、位置固定センタリング装置18及び両調整センタリング装置19,20は周期的にアンダコード側の曲げ頂点S′と係合状態にもたらされ且つ係合外にもたらされて、アッパコード溶接装置9に対して相対的な位置で固定される。図示の実施例では、調整センタリング装置19は旋回軸22と不動に結合されているのに対して、アッパコードOのための溶接装置9は二重矢印P5の方向に対応して、製造方向P1に対して平行にシフト可能である。但し本発明の枠内で、アッパコードOのための溶接装置9を定置でフレーム2に配置し且つセンタリング装置18を製造方向P1及び該製造方向P1の逆方向で平行にシフト可能に、しかし相対回動不能に旋回軸22に支承することも可能である。
【0029】
支材ワイヤZ,Z′は、溶接装置29によってアンダコードワイヤU,U′に溶接され、これにより、各支材ワイヤZ,Z′はそれぞれ2つの溶接点K1,K2において所属のアンダコードU,U′に溶接されている。溶接装置29は、前掲のオーストリア国特許第365486号明細書でより詳しく説明されるように、例えば支材ワイヤZ,Z′間に配置された電流ブリッジと、外部からアンダコードU,U′に接触可能な各1本の溶接電極とから成っている。アンダコード溶接装置29は、アッパコード溶接装置9と同一周期で作動する。溶接装置29はキャリッジ30に配置されており、このキャリッジ30は複数のホイール31上で、フレーム2と定置で結合された2本の支持レール32に沿って二重矢印P10の方向に対応して移動可能である。キャリッジ30にはアンダコード溶接装置29のための変圧器33が配置されており、この変圧器33は、フレキシブルな電流ケーブル34によってアンダコード溶接装置29と接続されている。本発明の枠内で、2本のアンダコードU,U′を屋根形に延びる支材ワイヤZ,Z′の外側に延在させるか、又は支材ワイヤZ,Z′の内側に延在させることが可能である。支材ワイヤZ,Z′に対して相対的なアンダコードU,U′の延在部に応じて溶接装置29が構成され得る。アンダコードU,U′の延在部は、格子けたGに対する静的な要求及び主として後で説明する支材ワイヤZ,Z′の突出部Eの曲げによって規定される。
【0030】
アンダコード溶接装置29の後の出口側にはガイド装置35が配置されており、このガイド装置35は、主としてアンダコードU,U′のためのガイド面を備えたガイド板と、対応して屋根形に成形された支材ワイヤZ,Z′のための面取り部とから成っており、アンダコードU,U′をガイドし且つ支材ワイヤZ,Z′のアンダコード側の曲げ頂点S′の間隔を保持するために働く。前記ガイド板は、支材ワイヤZ,Z′の複数の曲げ頂点S′にわたって延在しており且つ供給平面X−Xに対して垂直方向で(即ち図平面内で)旋回可能であり且つ製造方向P1に対して平行に延びる軸線を中心として傾動可能なので、製造時に発生する格子けたGの湾曲又は破損を補償することができる。様々な位置のアンダコードU,U′を備えた格子けたGを製作できるようにするためには、アンダコード溶接装置29及びガイド装置35が、二重矢印P11の方向に対応して高さ調節可能にキャリッジ30に配置されている。
【0031】
溶接の完了した格子けたGは分断装置36へ送られ、この分断装置36によって支材ワイヤZ,Z′のアンダコード側の曲げ頂点S′が格子けたGの所望の長さに対応して分断される。分断装置36は2つの切断装置37を有しており、これらの切断装置37がアンダコード側の曲げ頂点S′を、これらの曲げ頂点S′の中心で分断する。切断線をシフトさせるためには、分断装置36がキャリッジ38に配置されており、このキャリッジ38はホイール39上で、フレーム2と定置で結合された支持レール32に沿って、二重矢印P12の方向に対応して移動可能である。
【0032】
次いで、格子けたGは曲げ装置40へ送られ、この曲げ装置40は、アンダコードU,U′を越えて突出する支材ワイヤZ,Z′の突出部Eを支材ワイヤZ,Z′の平面から外側に向かって曲げ、その結果、曲げられた突出部E′は1水平方向平面内に延びている。このように生ぜしめられる「足」によって、格子けたG′の支持点が対応して拡大され、これにより、格子けたG′にはより良好な安定性が与えられる。曲げ装置40もやはりキャリッジ38に配置されており、これにより、二重矢印P12の方向に対応してシフト可能である。分断装置36及び曲げ装置40の作業位置は、それぞれアンダコード側の曲げ頂点S′にできるだけ正確に位置していなければならないので、曲げ装置40は分断装置36に対して相対的に、二重矢印P13の方向に対応して調節可能にキャリッジ38に配置されている。このことはとりわけ、本発明の思想に対応して異なるピッチT,T′を有する格子けたG′が製作される場合に適用される。本発明の枠内で、曲げ装置40を分断装置36の手前に配置することが可能であり、これにより、突出部Eをまず最初に曲げてから、曲げられた突出部E′を曲げられた曲げ頂点S′において分断する。この配置形式は、曲げられて分断された突出部E′の端部が開くことを防止するために、清潔な切断ガイドを必要とする。このことは、図示の実施例では不要である。それというのも、曲げる際に、分断された突出部E′の端部が1平面内で押し合わされるからである。
【0033】
アッパコードO及びアンダコードU,U′を分断し延いては格子けたGを材料ストランドから最終的に分断するためには分断装置41が後置されており、この分断装置41は、分断装置36の切断位置と合致する切断位置を保証するために、二重矢印P14の方向に対応してホイール42上で支持レール32に沿って移動可能である。分断装置41は、二重矢印P15の方向に対応して高さ調節可能なアッパコードO用の切断装置43と、二重矢印P16の方向に対応してやはり高さ調節可能なアンダコードU,U′用の切断装置44とを有している。分断された格子けたG′は、製造ラインから搬出されて、スタッキング装置45(図4)に置かれる。
【0034】
図2に概略的に示した曲げ装置40の詳細は曲げ工具46を有しており、この曲げ工具46は、二重矢印P17の方向に対応して旋回可能である。図示の曲げ位置では、曲げ工具46は外側から支材ワイヤZに支持されており、この場合、センタリングはアンダコードU,U′に接する適当に成形された切欠き47によって行われる。支材ワイヤZの内側には対応ホルダ48が当て付けられており、この対応ホルダ48は曲げに際して支材ワイヤZの逃げを防止する。アンダコードUが支材ワイヤZの内側に位置している場合は、対応ホルダ48がアンダコードUに対応するように適合された切欠きを有している必要がある。突出部Eの曲げは、二重矢印P18の方向に対応して旋回可能な曲げレバー49によって行われる。曲げ工具46の、曲げレバー49に面した面は、曲げられた突出部E′、即ち「足」が、1水平方向平面内に延びるように構成されている。支材ワイヤZ′と突出部Eを曲げるための装置は同様に構成されている。
【0035】
本発明の枠内で、アンダコードU,U′を越えて突出する支材ワイヤZ,Z′の突出部を、選択可能な角度で支材ワイヤZ,Z′の平面から外側及び内側に向かって曲げることが可能である。所望の曲げ角度を調節するためには、曲げレバー49の運動が適当に制御される。突出部Eを内側に向かって曲げるためには、図2に示した曲げ装置46,48,49は相応に鏡像的に配置されている。
【0036】
本発明の枠内で、図3に概略的に示したように、アンダコードU,U′がアンダコード側の曲げ頂点S′の範囲内で水平方向の供給平面X′−X′内に延在している格子けたGを製作することが可能である。この場合、各支材ワイヤZ,Z′は1溶接点Kによってのみ、所属のアンダコードU,U′に溶接される。格子けたGは、この使用目的では二重矢印P′14の方向に対応してシフト可能なアッパコード・アンダコード切断装置41′によって分断される。アンダコードU,U′及び支材ワイヤZ,Z′の線材厚さに応じて、溶接点Kは多少なりとも広幅に形成されている。アッパコード・アンダコード切断装置41′の切断位置は、アンダコードU,U′と支材ワイヤZ,Z′との間の溶接結合がいずれにしろ保持され続けるように選択されねばならない。小さな溶接点Kの場合は、この溶接点Kの直後で切断され、広幅の溶接点Kの場合は、この溶接点Kで切断されてよい。アッパコード・アンダコード切断装置41′は、この実施例では二重矢印P15の方向に対応して高さ調節可能なアッパコードO用の切断装置43と、二重矢印P16の方向に対応してやはり高さ調節可能な、アンダコードU,U′と支材ワイヤZ,Z′とを一緒に分断するための切断装置50とを有している。分断装置36及び曲げ装置40は、この実施例では機能しない。
【0037】
更に、図3に示した格子けたGのエンドピースの端部は、隣接する格子けたGの中央域のピッチTよりも狭いピッチT′を有している。一般的な構成の格子けたの場合、ピッチT,T′は180〜220mmの範囲内である。
【0038】
図4に平面図で概略的に示した装置51は、複数の格子けたG′を各1つの型枠プレートBに溶接するために役立ち、この場合、型枠プレートBは、この型枠プレートBの長手方向で延在する複数の平らなリブRを有している。
【0039】
型枠プレートBは、2本のレール52に沿って二重矢印P19の方向に対応して移動可能な取出し・横方向搬送装置53によってスタッキングマガジン54から取り出されて、矢印方向P20に対応して支持台55へ搬送され、この支持台55に置かれる。型枠プレートBは、例えばリフティング磁石又は真空吸込み装置によってスタッキングマガジンから持ち上げられる。
【0040】
格子けたG′用のスタッキング装置45から、両レール52に沿って二重矢印P21の方向に対応して移動可能な横方向搬送・装着装置56によって1つの格子けたG′が取り出され且つ矢印方向P22に対応して支持台55へ運ばれ、そこに位置する型枠プレートBに、支材ワイヤZ,Z′の曲げられた突出部E′が型枠プレートBのリブR上に位置するように置かれる。使用目的に応じて、複数の、有利には3つの格子けたG′が1つの型枠プレートBに載置される。
【0041】
支持台55には2本のレール57が続いており、これらのレールに沿って、導入・引出し装置58が二重矢印P23の方向に対応して移動可能である。この導入・引出し装置58は複数のグリッパ59を有しており、これらのグリッパ59は支持台55上に位置する、格子けたG′の装着された型枠プレートB′に係合して、装着された型枠プレートB′を矢印方向P24に対応して、周期的に作動する溶接機60へ搬送する。製造方向P1に対して横方向で延びる溶接ライン内に配置された、周期的に昇降可能な複数の溶接電極対61によって、支材ワイヤZ,Z′の曲げられた突出部E′が型枠プレートB′のリブRに溶接される。溶接機60の製作速度を最適に利用するためには、リブRと支材ワイヤZ,Z′との間の接触点毎に1組の溶接電極対61が溶接ライン内に設けられている。製作速度を高めるためには、本発明の枠内で、別の溶接ラインに溶接電極61を装備することが可能なので、ダブル溶接において、製造方向P1で見て複数の接触点が同時に、又は互いに独立して溶接可能である。格子けたG′における異なるピッチT,T′に対して溶接ラインを適合させるためには、少なくとも1つの溶接ラインが製造方向P1でも、この製造方向P1とは逆方向でもシフト可能に溶接機60内に配置されている。
【0042】
導入・引出し装置58は、型枠プレートB′を溶接機60の周期内でこの溶接機60を通過させる。溶接の完了した型枠プレートB′は、最後に図示していない装置によって取り出されて別の用途に供給され、例えばスタックされる。支持台55が空くとすぐに新たな型枠プレートBが支持台55に載置されて、製作サイクルが改めて開始される。
【0043】
本発明の本質は、製作しようとする格子けたG,G′の長さに関連して、格子けたG,G′におけるピッチT,T′を様々に調節することができ、これにより、連続して製造された材料ストランドからの格子けたG,G′の分断が、用途に応じて図3に示したように溶接点Kの直後でアッパコード・アンダコード切断装置41′によって行われるか、又は図1に示したようにアンダコード側の曲げ頂点S′において支材ワイヤ分断装置36及びアッパコード・アンダコード切断装置41によって行われるという点にある。この場合、狭い方のピッチT′は、それぞれ格子けたG,G′の端部と始端部とに位置している。
【0044】
従って、格子けたGに対する静的な要求、製作しようとする格子けたGの規定された長さ及び格子けたGの要求された分断位置に基づいて、まず最初に最適なピッチT,T′及びこれらのピッチT,T′の格子けたGにおける順序を、例えばコンピュータを用いて求める。次いで、この基準値に基づいて格子けたGの製造中に曲げ装置8のピッチT,T′を変更し、適当な製造時点で調整センタリング装置19,20、アッパコード溶接装置9及びアンダコード溶接装置29をシフトさせる。更に、アッパコード及びアンダコード用の分断装置41,41′、並びに場合によっては支材ワイヤ用の分断装置36及び支材ワイヤ突出部E用の曲げ装置40が対応してシフトされる。これらのシフトは製造の中断無しで行わねばならないので、各シフト運動P5,P8,P9,P10,P12,P13,P14,P′14に適した複数のアクチュエータが設けられており、これらのアクチュエータは中央制御装置を介して、コンピュータによって規定された時間経過及び作動量に関する基準値に対応して制御可能である。
【0045】
図示の実施例は、発明の全般的な思想の枠内で、特に格子けたG,G′の構成に関して種々様々に変化されてよいと理解される。格子けたは、1本のアンダコードのみを有していてよく、この場合、支材ワイヤはアンダコードUの両側に溶接されるので、互いに平行に延びている。
【0046】
本発明の枠内で、1本の支材ワイヤZしか有さない格子けたを製作することが可能である。この格子けたは本発明の枠内で、1本又は2本のアッパコード及び1本又は2本のアンダコードを有していてよい。1本のアッパコードと1本のアンダコードしか有さない実施例では、アッパコード及びアンダコードはそれぞれ交互に外側から支材ワイヤに溶接されている。各2本のアッパコードとアンダコードとを有する構成では、これらのアッパコードとアンダコードとはそれぞれ対で向かい合うように、外側から支材ワイヤに溶接されている。1本のアンダコード又は複数のアンダコードを越える支材ワイヤの突出部は、製造方向P1で見てそれぞれ左右交互に曲げられる。
【0047】
更に、本発明の枠内で、型枠プレートBに平らなリブRの代わりに複数の薄板カラーを設けることが可能であり、この場合、これらの薄板カラーは互いに平行に延びており且つ本発明の枠内で型枠プレートBに対して垂直方向に延びているか、又は選択可能な鋭角で型枠プレートBの平面から突出していてよい。垂直な薄板カラーを使用した場合は、アンダコードU,U′を越えて突出する支材ワイヤZ,Z′の突出部Eが曲げ装置40によって、曲げられた突出部E′が互いに平行に延在するように内側に曲げられる。この使用目的において格子けたは、突出部E′がそれぞれ側方で外側から又は内側から垂直な薄板カラーに接触し且つこれらの薄板カラーと結合され得るように型枠プレートBに載置される。この結合は、有利には曲げられた突出部E′の薄板カラーとの溶接によって行われる。但し本発明の枠内で、例えば薄板カラーを突出部の方向で締め付けることによって緊締結合部を製作することも可能である。
【0048】
鋭角で突出する薄板カラーを使用する場合は、アンダコードU,U′を越えて突出する支材ワイヤZ,Z′の突出部Eが曲げ装置40によって、曲げられた突出部E′が鋭角な薄板カラーに対して平行な状態で延在するように外側に曲げられる。この使用目的において格子けたは、突出部E′がそれぞれ鋭角の薄板カラーを越えて押しずらされて、これらの薄板カラーに外側から側面で接触し且つ薄板カラーに結合される、有利には溶接されるように型枠プレートBに載置される。
【0049】
更に、本発明の枠内で、格子けたG,G′を材料ストランドから分断するための分断装置を、アッパコードOが支材ワイヤZ,Z′との溶接点において、又は該溶接点の直後で支材ワイヤZ,Z′と一緒に1回の分断で分断されるように位置決めすることが可能である。この場合は、支材ワイヤを別個で分断することも不要であり且つ分断装置36は機能しない。切断位置の正確な位置は、溶接点Kを分断するための構成に対応して選択される。
【0050】
最後に、本発明の枠内で、格子けたG′の曲げられた突出部E′を、フック状に曲げられた複数のクリップによって型枠プレートBに固定することが可能である。この場合、格子けたG′の突出部が後で固定されるべき型枠プレートBの適当な位置に、それぞれクリップとして働く細長い薄板ストリップ又は線材が溶接される。格子けたG′を載置した後で前記クリップが支材ワイヤZ,Z′の曲げられた突出部E′を巡って曲げられ、これにより、格子けたG′が型枠プレートBに緊締される。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】格子けたを製作するための本発明による装置の1実施例を概略的に側面図で示した図である。
【図2】支材ワイヤの突出部を曲げるための装置の詳細な図である。
【図3】格子けた用の分離装置の1変化実施例を示した図である。
【図4】複数の格子けたを型枠プレートに溶接するための本発明による装置の1実施例を概略的に平面図で示した図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1本のアッパコードと、少なくとも1本のアンダコード(U,U′)と、アッパコードとアンダコードとの間で往復して延びるジグザグ状に曲げられた、アッパコード側の曲げ頂点及びアンダコード側の曲げ頂点を有する、それぞれアッパコード及びアンダコードに溶接された少なくとも1本の支材ワイヤ(Z,Z′)とから成る格子けた(G,G′)を製作するための方法において、
1つの格子けた(G,G′)における支材ワイヤ(Z,Z′)の隣接した曲げ頂点(S,S′)の間隔(T,T′)を異なるように選択し、有利には格子けた(G,G′)の端部における前記間隔(T′)を、格子けた(G,G′)の中央域におけるよりも狭く選択し、アンダコード(U,U′)を様々な供給平面(X−X,X′−X′)内へ供給することができ、格子けた(G,G′)を規定された切断位置で、連続的に製作された材料ストランドから分断することを特徴とする、格子けたを製作するための方法。
【請求項2】
格子けた(G,G′)を、製造方向(P1)で見てアンダコード(U,U′)とアンダコード側の曲げ頂点(S′)とによって形成された溶接点(K)の直後で分断する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
格子けた(G,G′)を、支材ワイヤ(Z,Z′)のアンダコード側の曲げ頂点(S′)において分断する、請求項1記載の方法。
【請求項4】
格子けた(G,G′)を、製造方向(P1)で見てアッパコード(O)とアッパコード側の曲げ頂点(S)とによって形成された溶接点の直後で分断する、請求項1記載の方法。
【請求項5】
アンダコード(U,U′)を越えて突出する支材ワイヤ(Z,Z′)の突出部(E)を、支材ワイヤ(Z,Z′)の平面から外側又は内側に向かって規定された角度で曲げる、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
外向きの曲げにおいて、曲げられた突出部(E′)を1水平方向平面内に位置させる、請求項5記載の方法。
【請求項7】
1つの格子けた(G,G′)につき支材ワイヤ(Z)が1本だけの場合は、該支材ワイヤ(Z)を1垂直方向平面内に延在させ、アンダコード(U,U′)を越えて突出する支材ワイヤ(Z)の突出部(E)を、製造方向(P1)で見て左右交互に1水平方向平面内へ曲げる、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
格子けた(G′)の支材ワイヤ(Z,Z′)の曲げられた突出部(E′)を型枠プレート(B)に結合、有利には溶接する、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
請求項1から8までのいずれか1項記載の方法を実施するための装置であって、アッパコードワイヤ、アンダコードワイヤ及び支材ワイヤ用の送り装置と、支材ワイヤ用の曲げ装置と、支材ワイヤをアッパコード及びアンダコードに結合するための溶接装置と、アンダコード側の曲げ頂点をアッパコード溶接装置に対して相対的に固定するための2つのセンタリング装置と、溶接された格子けたの長さを短くするための分断装置と、スタッキング装置とが設けられている形式のものにおいて、
アンダコード側の曲げ頂点(S′)を位置固定するために、曲げ装置(8)に後置された旋回可能(P7)なセンタリング装置(18)が設けられており、該センタリング装置(18)が、アンダコード側の曲げ頂点(S′)をアッパコード溶接装置(9)に対して相対的に固定するためのセンタリング装置(19,20)と一緒に旋回可能(P7)であり、アンダコード側の曲げ頂点(S′)をアッパコード溶接装置(9)に対して相対的に固定するためのこれらのセンタリング装置(19,20)が、その相互間隔においても、位置固定センタリング装置(18)及びアンダコード(U,U′)用の溶接装置(29)からの間隔においても、曲げ頂点(S,S′)の規定された間隔(T,T′)に関連して、製造方向(P1)に対して平行に調整可能(P8,P9,P10)であり、アンダコード側の曲げ頂点(S′)を分断するための付加的な分断装置(36)が設けられており、アンダコード側の曲げ頂点(S′)のためのこの分断装置(36)と、アッパコード(O)、アンダコード(U,U′)及び場合によっては付加的に支材ワイヤ(Z,Z′)のための分断装置(41,41′)とが、格子けた(G)における所望の切断位置に関連して、製造方向(P1)に対して平行にシフト可能(P12,P14,P′14)であることを特徴とする、格子けたを製作するための装置。
【請求項10】
センタリング装置(18)が、フレーム(2)に回動可能に支承された旋回軸(22)と不動に結合されており、アッパコード(O)用の溶接装置(9)が、曲げ頂点(S,S′)の間隔(T,T′)に関連して製造方向(P1)に対して平行にシフト可能(P5)である、請求項9記載の装置。
【請求項11】
センタリング装置(18)が、曲げ頂点(S,S′)の規定された間隔(T,T′)に関連して製造方向(P1)に対して平行にシフト可能であり且つ旋回軸(22)に相対回動不能に支承されており、アッパコード(O)用の溶接装置(9)が定置でフレーム(2)に配置されている、請求項9記載の装置。
【請求項12】
相互間隔の調整可能なセンタリング装置(19,20)が、それぞれ共通の調整装置(28)を介して異なる伝達比で調整可能である、請求項9から11までのいずれか1項記載の装置。
【請求項13】
分断装置(36)に対して相対的にシフト可能(P13)な、該分断装置(36)に後置された曲げ装置(40)が、アンダコード(U,U′)を越えて突出する支材ワイヤ(Z,Z′)の突出部(E)を支材ワイヤ(Z,Z′)の平面から曲げるために設けられている、請求項9から12までのいずれか1項記載の装置。
【請求項14】
曲げ装置(40)が支材ワイヤ(Z,Z′)毎に、択一的に外側から又は内側から支材ワイヤ(Z,Z′)に支持される、アンダコード(U,U′)によってセンタリングされる旋回可能(P17)な曲げ工具(46)、択一的に支材ワイヤ(Z,Z′)の内側又は外側に接触する対応ホルダ(48)及び選択可能な角度で旋回可能(P18)な曲げレバー(49)を有している、請求項13記載の装置。
【請求項15】
アンダコード(U,U′)のための送り装置(5)、溶接装置(29)及び切断装置(44)、並びにアンダコード(U,U′)及び支材ワイヤ(Z,Z′)のための切断装置(50)が、アンダコード(U,U′)の様々な供給平面(X−X,X′−X′)に適合するめに高さ調節可能(P4,P11,P16,P′16)である、請求項9から14までのいずれか1項記載の装置。
【請求項16】
曲げ装置(8)において支材ワイヤ(Z,Z′)の曲げ頂点(S,S′)の間隔(T,T′)を調整するため、並びにセンタリング装置(19,20)、溶接装置(9,29)、分断装置(36,41,41′)及び曲げ装置(40)をシフトさせるためにそれぞれアクチュエータが設けられており、これらのアクチュエータが中央制御装置を介して、曲げ頂点(S,S′)の規定された間隔(T,T′)に関連して制御可能である、請求項9から15までのいずれか1項記載の装置。
【請求項17】
曲げられた突出部(E′)を備えた格子けた(G′)をスタッキング装置(45)に供給可能である、請求項9から16までのいずれか1項記載の装置。
【請求項18】
型枠プレート(B)が、取出し・横方向搬送装置(53)によってスタッキングマガジン(54)から取出し可能であり、横方向(P20)で搬送可能であり且つ支持台(55)に載置可能であり、少なくとも1つの格子けた(G′)が、横方向搬送・装着装置(56)によってスタッキング装置(45)から取出し可能であり、横方向(P21)で搬送可能であり且つ型枠プレート(B)に載置可能であり、格子けた(G′)の装着された型枠プレート(B′)が、製造方向(P1)に対して平行に移動可能(P23)な、複数のグリッパ(59)を有する導入・引出し装置(58)によって、支材ワイヤ(Z,Z′)の突出部(E′)を型枠プレート(B)に固定するための結合装置(60)へ周期的に搬送可能(P24)であり且つ該結合装置(60)から搬出可能である、請求項8記載の方法を実施するための、請求項9から17までのいずれか1項記載の装置。
【請求項19】
前記結合装置が溶接機(60)であり、該溶接機が型枠プレート(B)と支材ワイヤ(Z,Z′)との間の接触点毎に1組の溶接電極対(61)を有しており、これらの溶接電極対(61)が、製造方向(P1)に対して横方向で延在する1溶接ライン内に配置されている、請求項18記載の装置。
【請求項20】
溶接機(60)が、選択可能な相互間隔をおいて配置された複数の溶接ラインを有しており、格子けた(G′)における異なるピッチ(T,T′)に適合するために、少なくとも1つの溶接ラインが製造方向(P1)でも、該製造方向とは逆方向でもシフト可能である、請求項19記載の装置。
【請求項21】
型枠プレート(B)が平らな長手方向リブ(R)を有しており、これらの長手方向リブに、格子けた(G′)の曲げられた突出部(E′)が溶接可能である、請求項19又は20記載の装置。
【請求項22】
型枠プレート(B)と、支材ワイヤ(Z,Z′)の曲げられた突出部(E′)とを結合するために、型枠プレート(B)に曲げ可能なフック状の装置が配置されている、請求項18記載の装置。
【請求項23】
型枠プレート(B)が、該型枠プレートに対してそれぞれ垂直方向で且つ互いに平行に延在する、相互に間隔をおいて配置された薄板カラーを有しており、格子けた(G′)の支材ワイヤ(Z,Z′)の突出部(E′)が、曲げ装置(40)により内側に向かって、型枠プレート(B)に対して垂直方向で延在する位置へ曲げ可能であり、横方向搬送・装着装置(56)によって薄板カラーの側方に接触可能であり且つこれらの薄板カラーに結合可能である、請求項18から20までのいずれか1項記載の装置。
【請求項24】
型枠プレート(B)が、それぞれ該型枠プレート対して選択可能な鋭角で平行に延びる、相互間隔をおいて配置された薄板カラーを有しており、格子けた(G′)の支材ワイヤ(Z,Z′)の突出部(E′)が、曲げ装置(40)により外側に向かって、鋭角で延在する薄板カラーに対して平行な位置へ曲げ可能であり、横方向搬送・装着装置(56)によって薄板カラーの側方に接触可能であり且つこれらの薄板カラーに結合可能である、請求項18から20までのいずれか1項記載の装置。
【請求項25】
曲げられた突出部(E′)が薄板カラーに溶接可能である、請求項23又は24記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−503311(P2007−503311A)
【公表日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−524166(P2006−524166)
【出願日】平成16年5月7日(2004.5.7)
【国際出願番号】PCT/AT2004/000158
【国際公開番号】WO2005/021181
【国際公開日】平成17年3月10日(2005.3.10)
【出願人】(591206669)エー ファウ ゲー エントヴィックルングス− ウント フェルヴェルツングス−ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (1)
【Fターム(参考)】