格子体の構成部品及びその製造方法
【課題】 格子体の構成部材であるクロスバーの製作において、横曲り及び反りが生じない、すなわち矯正工程を必要としないクロスバー部材及びその製造方法を提供すること、また工程が複雑でなく容易で、特別な組立設備が不要で、工数、工程、製造コストの面で優れ、容易に高精度の製品が製造可能な格子体の構成部品及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】 中央部が厚く、左右両側が薄い側突出部である対称形の断面を有する部材の少なくとも一方の縁端部に、等ピッチで切欠部を設けたことを特徴とする格子体の構成部品。
【解決手段】 中央部が厚く、左右両側が薄い側突出部である対称形の断面を有する部材の少なくとも一方の縁端部に、等ピッチで切欠部を設けたことを特徴とする格子体の構成部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グレーチング(溝蓋)、面格子、マット、ルーバー等の格子体の構成部品及びその製造方法、さらに詳しくは、容易に高精度に製造可能な格子体の構成部品及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、オフィスビルなどの内外装には、優れた意匠性や高級感を持たせる目的で、ステンレス鋼が多用されるようになっている。例えば、グレーチングにおいても昔は鋳物で作られていたが、近年は美観や耐久性に優れたステンレス鋼が極めて一般的に用いられている。
格子状に部品を組み上げたグレーチングの構成は、主として荷重を受けるベアリングバーと、ベアリングバーを所定の相互位置関係で固定するためのクロスバーとから形成されている。
【0003】
しかしながら、このベアリングバーとクロスバーを組み合わせる方法は多数存在するが、それぞれ一長一短がある。従来技術の鋼材を組み合わせて格子体を製造する技術として、以下の4種類の構成が提案されている。第1構成が、最も一般的である。
【0004】
(第1構成)
第1構成の組立式格子体は、所定の切欠部(孔)を形成した横杆と、両側に多数の切込みを対向させて設けた縦杆とからなる。前記縦杆を前記孔内に水平状態で挿通させ、90°起こすことにより、前記切欠部の一側縁に前記縦杆を係止させるようにすることにより組立てる(例えば、特許文献1参照)。
第1構成の他のものは、特許文献1に開示されたものと組合せ形式において類似した構造のものである。所定枚数平行に並べた係止孔付き縦条片の係止孔に、多数の切溝を持つ細幅の横条片の切溝を係合させてなる金属製マットである(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
(第2構成)
所定間隔毎にボルト挿通用の穴を有する多数の金属製板材とこれらの板材間に介在されるべき筒状の角間座とを、前記板材の穴及び角間座内へ交互にボルトを各通挿させる。前記ボルトの先端螺子部にナットを螺装させて、前記板材を各間座を介して、平行に連接一体化させるようにしてなるマットである(例えば、特許文献3参照)。
【0006】
(第3構成)
長さ方向において適当な間隔をおいて孔部を設けた多数本の金属製長尺部材を、これら長尺部材の孔部が同一中心線上に位置するように平行に並べ、これら長尺部材の長さ方向に対して直行する方向に前記孔部に金属製パイプ状連結材を挿入してなる。前記孔部内に位置するパイプ状連結材の部分以外の部分を、外面より押圧変形させることにより、その変形部分の端部で、長尺部材の孔部外側の面を挟持させてなる金属製マットである(例えば、特許文献4参照)。
【0007】
(第4構成)
複数枚の桟板と複数本の連結棒から全体を格子状にしたグレーチングにおいて、桟板に、連結棒が容易に挿入できる広い孔部分と連結棒が圧入できる程度の狭い孔部分とが連続する異形孔を複数個穿設する。前記異形孔と前記相関を有する連結棒を広い孔部分に挿通後、狭い孔部分に圧入固着してなるグレーチングである(例えば、特許文献5参照)。
【0008】
【特許文献1】実公昭46−013169号公報
【特許文献2】実開昭57−156504号公報
【特許文献3】実公昭54−035535号公報
【特許文献4】実公昭59−148758号公報
【特許文献5】特開昭59−024058号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1に開示された構成においては、両側に多数の切込みを対向させて設けた縦杆(断面形状は直角四辺形)に切込みを入れると、「横曲がり」変形または「カール」変形してしまう。この変形は、レベラーロール等によって矯正をしなければならず、工業的に大きな欠点がある。また、引用文献1とは異なるが、片側だけに切込みを入れるタイプのものでは、横曲がりがより顕著となる。
【0010】
特許文献2に開示された構成においても、多数の切溝を持つ細幅の横条片を製作しよう
とすると、特許文献1と同様に横曲がりが生じてしまう。この横曲がりは、特許文献2の第2図のものより第3図のものの方が顕著に現われる。従って、特許文献2の場合においても、横曲がりを取るための矯正工程が不可欠となる。
【0011】
ここで、特許文献1の縦杆および特許文献2の横条片に相当する部品を、本明細書ではクロスバーと呼び、特許文献1の横杆および特許文献2の縦条片に相当する部品を、本明細書ではメインバーと呼ぶこととする。
【0012】
クロスバーを製作する場合、メインバーと係合する切欠き溝を、プレスにて打ち抜く。一般的に、金属の板材をプレスして矩形を打ち抜いたり、矩形の切欠きを形成したりする場合、その矩形の短辺は、該板材の厚みと等しいか、またはより大きい値としなければならない。このようにしない場合、プレスのポンチや金型の寿命が極端に短くなることが知られている。特に、ステンレスのような硬い材料は、他の一般的板材より大きい値、例えば1.0〜2.0倍としなければならない。
一方、クロスバーの切欠き溝の幅は、ベアリングバーに係合するため、その係合部の厚みよりややクリアランスの分だけ大きい寸法としなければならない。
以上のことから、ベアリングバーとクロスバーとの材料厚さは、ほぼ同等かクロスバー
の厚さをベアリングバーの厚さより小さくしなければならないことが解る。
【0013】
一般に、グレーチングは、ハイヒールの踵下面などが入り込まないようにするために、靴の当たる面の開口部が狭く設計されている。また、最近では輸送や施工の容易さ等から、従来と同等の強度を有し且つ軽量化したものが要求されている。このような要請から、グレーチングのベアリングバーは、断面がT字形状を有するもの(Tバー)が多用されてきている。この形状によれば、特許文献1等のフラットバーに比較して、厚さが薄い材料を水平と垂直に組み合わせることにより開口部を狭く、且つ縦剛性は従来と同等で軽量のものが得られる利点がある。
【0014】
ところが、薄い材料であればあるほど、クロスバーの片側または両側に所定ピッチで多数の切欠き溝を形成した場合、横曲がりやカールが顕著に現れ、格子体に組み立てる前にレベリングなどの矯正を行わなければ使用できないという問題がある。
【0015】
特許文献3に開示された構成においては、隣接する金属製板材間に筒状の角間座を必要とするため、一般的な玄関マットを製作する場合でも、部品点数が優に100点を超えるほど多くなる。さらに、ボルトをあたかも裁縫の如く金属製板材と角間座を交互に挿通させなければならず、組み上げのために手間がかかり工数が増大して、製造コストが高い問題がある。
しかも、使用に供され年数を経た場合、ナットの脱落により全体が分解してしまう可能性の問題も含んでいる。その上、筒状の間座の切断寸棒のバラツキなどから格子体全体を組み上げたときに所定の長さ寸法が得られず、分解して間座を切り詰める等の対策を行っ上で再度組立てなければならない問題がある。
【0016】
特許文献4に開示された構成においては、部品点数が少なくてよい。反面、長尺部材の孔部内に位置するパイプ状連結材の部分以外の部分を外面より押圧変形させる場合、各押圧変形量が等しくないと、1本の長尺部材の左右で隣接する長尺部材の間隔が等しくならず、組立てたマットが平面でなく変形してしまう。また、1本のパイプ状連結材において、各所の押圧変形量が等しくないと、長尺部材を固定するピッチが等しくならず、商品的価値が低下する。即ち、押圧変形量は全ての場所で等しく変形させなければならないこととなり、製造上は相当難しい調整を迫られる。
【0017】
特許文献5に開示された構成においては、桟板の異形孔と前記相関を有する連結棒を広い孔部分に挿通後、狭い孔部分に圧入固着する。この場合、圧入装置を必要とする製造コストの上昇に加え、該狭い孔部分に圧入されたことにより生ずる歪による桟材の変形、孔の割れ、複数の桟材が平行状態に固定できないなどの不良が発生する問題がある。またこの方法によると、一度変形した製品の矯正はできないという問題もある。
【0018】
(発明の目的)
本発明は、従来の格子体の構成部品及びその製造方法の上述した問題点に鑑みてなされたものであって、格子体の構成部材であるクロスバーの製作において、横曲り及び反りが生じない、すなわち矯正工程を必要としないクロスバー部材及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明はまた、製造工程が複雑でなく容易で、特別な組立設備が不要で、工数、工程、製造コストの面で優れ、容易に高精度の製品が製造可能な格子体の構成部品及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は、中央部が厚く、左右両側が薄い側突出部である対称形の断面を有する部材の少なくとも一方の縁端部に、等ピッチで切欠部を設けたことを特徴とする格子体の構成部品である。
【0020】
本発明はまた、線部材を、溝付きロールによって挟み込み、圧延することによって中央部が厚く、左右両側が薄い側突出部を有する、対称形の断面を有する部材を形成し、側突出部の少なくとも一方の縁端部に等ピッチで切欠部を設けることを特徴とする格子体の構造部品の製造方法である。
【0021】
本発明はさらに、中央部が厚く、左右両側が薄い側突出部である対称形の断面を有する部材の少なくとも一方の縁端部に、等ピッチで切欠部を設けたクロスバーを包含することを特徴とするグレーチングである。
【0022】
本発明の実施態様の一つは、前記中央部の断面が円形で、左右両側の側突出部の断面が直角四辺形であることを特徴とする。
ここで、直角四辺形は、各角が直角である四辺形を意味し、長方形及び正方形を含む概念である。
【発明の効果】
【0023】
本発明の格子体の構成部品及びその製造方法によれば、格子体の構成部材であるクロスバーの製作において、横曲り及び反りが製造工程で許容される範囲に留まり、すなわち矯正工程を必要とせずに製造できる効果を得ることができる。
本発明の格子体の構成部品及びその製造方法によれば、製造工程が複雑でなく容易で、特別な組立設備が不要で、工数、工程、製造コストの面で優れ、容易に高精度の製品が製造可能である効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下に、本発明の実施形態の格子体の構成部品であるグレーチングのクロスバー及びその製造装置を図に基づいて説明する。
【0025】
(圧延ライン装置)
本発明に係るクロスバー素材Mを製造するための圧延ライン装置10は、線部材Lが導入される入口の側から順に、材料挿入機(図示せず)、第1上ロール12U及び第1下ロール12Dを有する第1圧延機12、第2上ロール14U及び第2下ロール14Dを有する第2圧延機14、第3上ロール16U及び第3下ロール16Dを有する第3圧延機16、払出機(図示せず)が配置されている。第3圧延機は、図2に示すように、線部材(丸棒)Lが通過するパスラインP上に対応するロール側面に、円弧形の溝Gが設けられている。円弧形の溝Gは、第1圧延機12及び第2圧延機14にも設けられており、溝Gは、第1圧延機12、第2圧延機14、第3圧延機16と、払出機(図示せず)に近付くに従って順次浅くなっている。
【0026】
ステンレス鋼製の線部材(丸棒)Lの断面は、圧延ライン装置10へ挿入前には、図3(a)に示す円形である。
第1圧延機12において、線部材Lは、第1上ロール12U及び第1下ロール12Dにより潰され、図3(b)に示すように、中央部が円形で、左右に短く太い突出部がある断面となる。
第2圧延機14において、線部材Lは、第2上ロール14U及び第2下ロール14Dにより潰され、図3(c)に示すように、中央部が円形で、左右に比較的長い突出部がある断面となる。
第3圧延機16において、線部材Lは、第3上ロール16U及び第3下ロール14Dにより潰され、図3(d)に示すように、中央部が円形で、左右に側突出部すなわち板状突出部がある断面となる。
【0027】
ステンレス鋼製の線部材(丸棒)Lは、平鋼、角鋼等でも良い。しかし、最終製品であるクロスバー素材Mの断面形状と異なる程度が大きい程、焼鈍工程等を必要とする。従って、本実施形態では、断面が丸である丸棒を使用した。
【0028】
(実施例1)
直径7mmのステンレス鋼製丸棒を、圧延ライン装置10によって圧延して、図4に示すように、中央の丸断面部の直径が4mm、両側へ延びた板状突出部の幅が3mm、厚さが1.5mmのクロスバー素材Mを製造した。
【0029】
次に、クロスバー素材Mの片側の板状突出部に、図5に示すように、プレスによって、幅が1.7mm、長さが2.5mmの切欠部を、ピッチ15mmで打ち抜いた。このように製造したクロスバーCの長さ2mに対応する横曲がりは、3mmであり、長さ2mに対応するクロスバーCのカールは、3mmであった。
ここで、横曲がりは、板状突出部を含む平面内での曲がり量を示す。カールは、板状突出部を含む平面と直交する面内での曲がり量を示す。
クロスバーCの長さ2mに対応する横曲がり及びカールは3mm以下である場合は、矯正工程を経ずとも、通常のグレーチングに使用しても問題ないことが経験的に解っている。本実施例1のものによってグレーチングに組み上げたが、ベアリングバーとの接合不良やグレーチングとしての形状不良等の問題は発生しなかった。
【0030】
(実施例2)
実施例1と同様に、直径7mmのステンレス鋼製丸棒を圧延ライン装置10によって圧延して、図4に示すように、中央の丸断面部の直径が4mm、両側へ延びた板状突出部の幅が3mm、厚さが1.5mmのクロスバー素材Mを製造した。
【0031】
次に、クロスバー素材Mの片側の板状突出部に、図6に示すように、プレスによって、幅が1.7mm、長さが2.5mmの切欠部を、ピッチ30mmで打ち抜いた。このように製造したクロスバーCの長さ2mに対応する横曲がりは、2mmで、長さ2mに対応するクロスバーCのカールは、1.5mmであった。本実施例2の場合も、グレーチングに組み上げたが、ベアリングバーとの接合不良やグレーチングとしての形状不良等の問題は発生しなかった。
【0032】
(実施例3)
実施例1と同様に、直径7mmのステンレス鋼製丸棒を圧延ライン装置10によって圧延して、図4に示すように、中央の丸断面部の直径が4mm、両側へ延びた板状突出部の幅が3mm、厚さが1.5mmのクロスバー素材Mを製造した。
【0033】
次に、クロスバー素材Mの両側の板状突出部に、図7に示すように、プレスによって、幅が1.7mm、長さが2.5mmの切欠部を、ピッチ30mmで打ち抜いた。このように製造したクロスバーCの長さ2mに対応する横曲がりは、1mmで、長さ2mに対応するクロスバーCのカールは、1mmであった。本実施例3の場合も、グレーチングに組み上げたが、ベアリングバーとの接合不良やグレーチングとしての形状不良等の問題は発生しなかった。
【0034】
(第1比較例)
従来のクロスバー製造方法、すなわち2本の平鋼のクロスバー素材Mを、図80に示すように、並列させて複数箇所の点溶接100によって仮止めすることにより、プレス加工の前準備をした。
次に、図9に示すように、プレスのポンチ102によって、クロスバー素材Mの突合せ部104を中心に対称となるように両クロスバー部材Mに同時に切欠部106を形成した。
次に、図10に示すように、点溶接部100による仮止めを解除し、切欠部106を形成したクロスバーCを独立させた。
【0035】
ステンレス鋼製平鋼のクロスバー素材Mは、板厚が3mm、板幅が13mmである。クロスバー素材Mの片側に、幅が3.2mm、長さが7.2mmの切欠部をピッチ15mmで形成するように、プレスにて打ち抜いた。長さ2mに対応するクロスバーCの横曲がりは、51mmであった。長さ2mに対応するクロスバーCのカールは、20mmであった。
このクロスバーCの横曲がり及びカールを矯正するため2種のレベラー矯正機からなるレベラー矯正装置によって矯正した。第1のレベラー矯正機は、横曲がりの矯正用である。第2のレベラー矯正機は、カールの矯正用である。
【0036】
クロスバーCを前記レベラー矯正機によって3回処理することによって、横曲がりは、3mmとなった。同様に、前記レベラー矯正機によって2回処理することによって、カールは3mmとなった。
【0037】
(第2比較例)
ステンレス鋼製平鋼のクロスバー素材Mは、板厚が4mm、板幅が15mmである。クロスバー素材Mの両側に、幅が4.2mm、長さが3.5mmの切欠部をピッチ15mmで形成するようにプレスにて打ち抜いた。長さ2mに対応するクロスバーCの横曲がりは、5mmであった。長さ2mに対応するクロスバーCのカールは、15mmであった。
第1比較例と同様に、このクロスバーCの横曲がり及びカールを矯正するため2種のレベラー矯正機からなるレベラー矯正装置によって矯正した。第1のレベラー矯正機は、横曲がりの矯正用である。第2のレベラー矯正機は、カールの矯正用である。
【0038】
クロスバーCを前記レベラー矯正機によって2回処理することによって、横曲がりは、3mmとなった。同様に、前記レベラー矯正機によって2回処理することによって、カールは3mmとなった。
【0039】
本発明のクロスバーCの他の断面形状においても、図11に示すように、左右対称径または点対象形である。しかし、図12に示すような非対象形であっても、厚い中央部の剛性が大きいために、横曲がりやカールを従来のクロスバーCより小さくできる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】図1は、本発明の実施形態の圧延ライン装置の説明図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態の圧延ライン装置のロールの説明図である。
【図3】図3は、本発明の実施形態の圧延ライン装置における圧延の状況を示す説明図である。
【図4】図4は、本発明の実施形態のクロスバー素材の断面図である。
【図5】図5は、本発明の実施形態のクロスバーの平面図である。
【図6】図6は、本発明の他の実施形態のクロスバーの平面図である。
【図7】図7は、本発明の他の実施形態のクロスバーの平面図である。
【図8】図8は、従来のクロスバー素材製造の準備工程を示す説明図である。
【図9】図9は、従来のクロスバー素材製造のプレス工程を示す説明図である。
【図10】図10は、従来のクロスバー素材製造の最終工程を示す説明図である。
【図11】図11は、本発明の他の実施形態のクロスバーを示す断面図である。
【図12】図12は、断面が非対称形のクロスバーを示す断面図である。
【符号の説明】
【0041】
L 線部材
M クロスバー素材
C クロスバー
10 圧延ライン装置
12 第1圧延機
14 第2圧延機
16 第3圧延機
100 点溶接部
102 プレスのポンチ
104 突合せ部
【技術分野】
【0001】
本発明は、グレーチング(溝蓋)、面格子、マット、ルーバー等の格子体の構成部品及びその製造方法、さらに詳しくは、容易に高精度に製造可能な格子体の構成部品及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、オフィスビルなどの内外装には、優れた意匠性や高級感を持たせる目的で、ステンレス鋼が多用されるようになっている。例えば、グレーチングにおいても昔は鋳物で作られていたが、近年は美観や耐久性に優れたステンレス鋼が極めて一般的に用いられている。
格子状に部品を組み上げたグレーチングの構成は、主として荷重を受けるベアリングバーと、ベアリングバーを所定の相互位置関係で固定するためのクロスバーとから形成されている。
【0003】
しかしながら、このベアリングバーとクロスバーを組み合わせる方法は多数存在するが、それぞれ一長一短がある。従来技術の鋼材を組み合わせて格子体を製造する技術として、以下の4種類の構成が提案されている。第1構成が、最も一般的である。
【0004】
(第1構成)
第1構成の組立式格子体は、所定の切欠部(孔)を形成した横杆と、両側に多数の切込みを対向させて設けた縦杆とからなる。前記縦杆を前記孔内に水平状態で挿通させ、90°起こすことにより、前記切欠部の一側縁に前記縦杆を係止させるようにすることにより組立てる(例えば、特許文献1参照)。
第1構成の他のものは、特許文献1に開示されたものと組合せ形式において類似した構造のものである。所定枚数平行に並べた係止孔付き縦条片の係止孔に、多数の切溝を持つ細幅の横条片の切溝を係合させてなる金属製マットである(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
(第2構成)
所定間隔毎にボルト挿通用の穴を有する多数の金属製板材とこれらの板材間に介在されるべき筒状の角間座とを、前記板材の穴及び角間座内へ交互にボルトを各通挿させる。前記ボルトの先端螺子部にナットを螺装させて、前記板材を各間座を介して、平行に連接一体化させるようにしてなるマットである(例えば、特許文献3参照)。
【0006】
(第3構成)
長さ方向において適当な間隔をおいて孔部を設けた多数本の金属製長尺部材を、これら長尺部材の孔部が同一中心線上に位置するように平行に並べ、これら長尺部材の長さ方向に対して直行する方向に前記孔部に金属製パイプ状連結材を挿入してなる。前記孔部内に位置するパイプ状連結材の部分以外の部分を、外面より押圧変形させることにより、その変形部分の端部で、長尺部材の孔部外側の面を挟持させてなる金属製マットである(例えば、特許文献4参照)。
【0007】
(第4構成)
複数枚の桟板と複数本の連結棒から全体を格子状にしたグレーチングにおいて、桟板に、連結棒が容易に挿入できる広い孔部分と連結棒が圧入できる程度の狭い孔部分とが連続する異形孔を複数個穿設する。前記異形孔と前記相関を有する連結棒を広い孔部分に挿通後、狭い孔部分に圧入固着してなるグレーチングである(例えば、特許文献5参照)。
【0008】
【特許文献1】実公昭46−013169号公報
【特許文献2】実開昭57−156504号公報
【特許文献3】実公昭54−035535号公報
【特許文献4】実公昭59−148758号公報
【特許文献5】特開昭59−024058号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1に開示された構成においては、両側に多数の切込みを対向させて設けた縦杆(断面形状は直角四辺形)に切込みを入れると、「横曲がり」変形または「カール」変形してしまう。この変形は、レベラーロール等によって矯正をしなければならず、工業的に大きな欠点がある。また、引用文献1とは異なるが、片側だけに切込みを入れるタイプのものでは、横曲がりがより顕著となる。
【0010】
特許文献2に開示された構成においても、多数の切溝を持つ細幅の横条片を製作しよう
とすると、特許文献1と同様に横曲がりが生じてしまう。この横曲がりは、特許文献2の第2図のものより第3図のものの方が顕著に現われる。従って、特許文献2の場合においても、横曲がりを取るための矯正工程が不可欠となる。
【0011】
ここで、特許文献1の縦杆および特許文献2の横条片に相当する部品を、本明細書ではクロスバーと呼び、特許文献1の横杆および特許文献2の縦条片に相当する部品を、本明細書ではメインバーと呼ぶこととする。
【0012】
クロスバーを製作する場合、メインバーと係合する切欠き溝を、プレスにて打ち抜く。一般的に、金属の板材をプレスして矩形を打ち抜いたり、矩形の切欠きを形成したりする場合、その矩形の短辺は、該板材の厚みと等しいか、またはより大きい値としなければならない。このようにしない場合、プレスのポンチや金型の寿命が極端に短くなることが知られている。特に、ステンレスのような硬い材料は、他の一般的板材より大きい値、例えば1.0〜2.0倍としなければならない。
一方、クロスバーの切欠き溝の幅は、ベアリングバーに係合するため、その係合部の厚みよりややクリアランスの分だけ大きい寸法としなければならない。
以上のことから、ベアリングバーとクロスバーとの材料厚さは、ほぼ同等かクロスバー
の厚さをベアリングバーの厚さより小さくしなければならないことが解る。
【0013】
一般に、グレーチングは、ハイヒールの踵下面などが入り込まないようにするために、靴の当たる面の開口部が狭く設計されている。また、最近では輸送や施工の容易さ等から、従来と同等の強度を有し且つ軽量化したものが要求されている。このような要請から、グレーチングのベアリングバーは、断面がT字形状を有するもの(Tバー)が多用されてきている。この形状によれば、特許文献1等のフラットバーに比較して、厚さが薄い材料を水平と垂直に組み合わせることにより開口部を狭く、且つ縦剛性は従来と同等で軽量のものが得られる利点がある。
【0014】
ところが、薄い材料であればあるほど、クロスバーの片側または両側に所定ピッチで多数の切欠き溝を形成した場合、横曲がりやカールが顕著に現れ、格子体に組み立てる前にレベリングなどの矯正を行わなければ使用できないという問題がある。
【0015】
特許文献3に開示された構成においては、隣接する金属製板材間に筒状の角間座を必要とするため、一般的な玄関マットを製作する場合でも、部品点数が優に100点を超えるほど多くなる。さらに、ボルトをあたかも裁縫の如く金属製板材と角間座を交互に挿通させなければならず、組み上げのために手間がかかり工数が増大して、製造コストが高い問題がある。
しかも、使用に供され年数を経た場合、ナットの脱落により全体が分解してしまう可能性の問題も含んでいる。その上、筒状の間座の切断寸棒のバラツキなどから格子体全体を組み上げたときに所定の長さ寸法が得られず、分解して間座を切り詰める等の対策を行っ上で再度組立てなければならない問題がある。
【0016】
特許文献4に開示された構成においては、部品点数が少なくてよい。反面、長尺部材の孔部内に位置するパイプ状連結材の部分以外の部分を外面より押圧変形させる場合、各押圧変形量が等しくないと、1本の長尺部材の左右で隣接する長尺部材の間隔が等しくならず、組立てたマットが平面でなく変形してしまう。また、1本のパイプ状連結材において、各所の押圧変形量が等しくないと、長尺部材を固定するピッチが等しくならず、商品的価値が低下する。即ち、押圧変形量は全ての場所で等しく変形させなければならないこととなり、製造上は相当難しい調整を迫られる。
【0017】
特許文献5に開示された構成においては、桟板の異形孔と前記相関を有する連結棒を広い孔部分に挿通後、狭い孔部分に圧入固着する。この場合、圧入装置を必要とする製造コストの上昇に加え、該狭い孔部分に圧入されたことにより生ずる歪による桟材の変形、孔の割れ、複数の桟材が平行状態に固定できないなどの不良が発生する問題がある。またこの方法によると、一度変形した製品の矯正はできないという問題もある。
【0018】
(発明の目的)
本発明は、従来の格子体の構成部品及びその製造方法の上述した問題点に鑑みてなされたものであって、格子体の構成部材であるクロスバーの製作において、横曲り及び反りが生じない、すなわち矯正工程を必要としないクロスバー部材及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明はまた、製造工程が複雑でなく容易で、特別な組立設備が不要で、工数、工程、製造コストの面で優れ、容易に高精度の製品が製造可能な格子体の構成部品及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は、中央部が厚く、左右両側が薄い側突出部である対称形の断面を有する部材の少なくとも一方の縁端部に、等ピッチで切欠部を設けたことを特徴とする格子体の構成部品である。
【0020】
本発明はまた、線部材を、溝付きロールによって挟み込み、圧延することによって中央部が厚く、左右両側が薄い側突出部を有する、対称形の断面を有する部材を形成し、側突出部の少なくとも一方の縁端部に等ピッチで切欠部を設けることを特徴とする格子体の構造部品の製造方法である。
【0021】
本発明はさらに、中央部が厚く、左右両側が薄い側突出部である対称形の断面を有する部材の少なくとも一方の縁端部に、等ピッチで切欠部を設けたクロスバーを包含することを特徴とするグレーチングである。
【0022】
本発明の実施態様の一つは、前記中央部の断面が円形で、左右両側の側突出部の断面が直角四辺形であることを特徴とする。
ここで、直角四辺形は、各角が直角である四辺形を意味し、長方形及び正方形を含む概念である。
【発明の効果】
【0023】
本発明の格子体の構成部品及びその製造方法によれば、格子体の構成部材であるクロスバーの製作において、横曲り及び反りが製造工程で許容される範囲に留まり、すなわち矯正工程を必要とせずに製造できる効果を得ることができる。
本発明の格子体の構成部品及びその製造方法によれば、製造工程が複雑でなく容易で、特別な組立設備が不要で、工数、工程、製造コストの面で優れ、容易に高精度の製品が製造可能である効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下に、本発明の実施形態の格子体の構成部品であるグレーチングのクロスバー及びその製造装置を図に基づいて説明する。
【0025】
(圧延ライン装置)
本発明に係るクロスバー素材Mを製造するための圧延ライン装置10は、線部材Lが導入される入口の側から順に、材料挿入機(図示せず)、第1上ロール12U及び第1下ロール12Dを有する第1圧延機12、第2上ロール14U及び第2下ロール14Dを有する第2圧延機14、第3上ロール16U及び第3下ロール16Dを有する第3圧延機16、払出機(図示せず)が配置されている。第3圧延機は、図2に示すように、線部材(丸棒)Lが通過するパスラインP上に対応するロール側面に、円弧形の溝Gが設けられている。円弧形の溝Gは、第1圧延機12及び第2圧延機14にも設けられており、溝Gは、第1圧延機12、第2圧延機14、第3圧延機16と、払出機(図示せず)に近付くに従って順次浅くなっている。
【0026】
ステンレス鋼製の線部材(丸棒)Lの断面は、圧延ライン装置10へ挿入前には、図3(a)に示す円形である。
第1圧延機12において、線部材Lは、第1上ロール12U及び第1下ロール12Dにより潰され、図3(b)に示すように、中央部が円形で、左右に短く太い突出部がある断面となる。
第2圧延機14において、線部材Lは、第2上ロール14U及び第2下ロール14Dにより潰され、図3(c)に示すように、中央部が円形で、左右に比較的長い突出部がある断面となる。
第3圧延機16において、線部材Lは、第3上ロール16U及び第3下ロール14Dにより潰され、図3(d)に示すように、中央部が円形で、左右に側突出部すなわち板状突出部がある断面となる。
【0027】
ステンレス鋼製の線部材(丸棒)Lは、平鋼、角鋼等でも良い。しかし、最終製品であるクロスバー素材Mの断面形状と異なる程度が大きい程、焼鈍工程等を必要とする。従って、本実施形態では、断面が丸である丸棒を使用した。
【0028】
(実施例1)
直径7mmのステンレス鋼製丸棒を、圧延ライン装置10によって圧延して、図4に示すように、中央の丸断面部の直径が4mm、両側へ延びた板状突出部の幅が3mm、厚さが1.5mmのクロスバー素材Mを製造した。
【0029】
次に、クロスバー素材Mの片側の板状突出部に、図5に示すように、プレスによって、幅が1.7mm、長さが2.5mmの切欠部を、ピッチ15mmで打ち抜いた。このように製造したクロスバーCの長さ2mに対応する横曲がりは、3mmであり、長さ2mに対応するクロスバーCのカールは、3mmであった。
ここで、横曲がりは、板状突出部を含む平面内での曲がり量を示す。カールは、板状突出部を含む平面と直交する面内での曲がり量を示す。
クロスバーCの長さ2mに対応する横曲がり及びカールは3mm以下である場合は、矯正工程を経ずとも、通常のグレーチングに使用しても問題ないことが経験的に解っている。本実施例1のものによってグレーチングに組み上げたが、ベアリングバーとの接合不良やグレーチングとしての形状不良等の問題は発生しなかった。
【0030】
(実施例2)
実施例1と同様に、直径7mmのステンレス鋼製丸棒を圧延ライン装置10によって圧延して、図4に示すように、中央の丸断面部の直径が4mm、両側へ延びた板状突出部の幅が3mm、厚さが1.5mmのクロスバー素材Mを製造した。
【0031】
次に、クロスバー素材Mの片側の板状突出部に、図6に示すように、プレスによって、幅が1.7mm、長さが2.5mmの切欠部を、ピッチ30mmで打ち抜いた。このように製造したクロスバーCの長さ2mに対応する横曲がりは、2mmで、長さ2mに対応するクロスバーCのカールは、1.5mmであった。本実施例2の場合も、グレーチングに組み上げたが、ベアリングバーとの接合不良やグレーチングとしての形状不良等の問題は発生しなかった。
【0032】
(実施例3)
実施例1と同様に、直径7mmのステンレス鋼製丸棒を圧延ライン装置10によって圧延して、図4に示すように、中央の丸断面部の直径が4mm、両側へ延びた板状突出部の幅が3mm、厚さが1.5mmのクロスバー素材Mを製造した。
【0033】
次に、クロスバー素材Mの両側の板状突出部に、図7に示すように、プレスによって、幅が1.7mm、長さが2.5mmの切欠部を、ピッチ30mmで打ち抜いた。このように製造したクロスバーCの長さ2mに対応する横曲がりは、1mmで、長さ2mに対応するクロスバーCのカールは、1mmであった。本実施例3の場合も、グレーチングに組み上げたが、ベアリングバーとの接合不良やグレーチングとしての形状不良等の問題は発生しなかった。
【0034】
(第1比較例)
従来のクロスバー製造方法、すなわち2本の平鋼のクロスバー素材Mを、図80に示すように、並列させて複数箇所の点溶接100によって仮止めすることにより、プレス加工の前準備をした。
次に、図9に示すように、プレスのポンチ102によって、クロスバー素材Mの突合せ部104を中心に対称となるように両クロスバー部材Mに同時に切欠部106を形成した。
次に、図10に示すように、点溶接部100による仮止めを解除し、切欠部106を形成したクロスバーCを独立させた。
【0035】
ステンレス鋼製平鋼のクロスバー素材Mは、板厚が3mm、板幅が13mmである。クロスバー素材Mの片側に、幅が3.2mm、長さが7.2mmの切欠部をピッチ15mmで形成するように、プレスにて打ち抜いた。長さ2mに対応するクロスバーCの横曲がりは、51mmであった。長さ2mに対応するクロスバーCのカールは、20mmであった。
このクロスバーCの横曲がり及びカールを矯正するため2種のレベラー矯正機からなるレベラー矯正装置によって矯正した。第1のレベラー矯正機は、横曲がりの矯正用である。第2のレベラー矯正機は、カールの矯正用である。
【0036】
クロスバーCを前記レベラー矯正機によって3回処理することによって、横曲がりは、3mmとなった。同様に、前記レベラー矯正機によって2回処理することによって、カールは3mmとなった。
【0037】
(第2比較例)
ステンレス鋼製平鋼のクロスバー素材Mは、板厚が4mm、板幅が15mmである。クロスバー素材Mの両側に、幅が4.2mm、長さが3.5mmの切欠部をピッチ15mmで形成するようにプレスにて打ち抜いた。長さ2mに対応するクロスバーCの横曲がりは、5mmであった。長さ2mに対応するクロスバーCのカールは、15mmであった。
第1比較例と同様に、このクロスバーCの横曲がり及びカールを矯正するため2種のレベラー矯正機からなるレベラー矯正装置によって矯正した。第1のレベラー矯正機は、横曲がりの矯正用である。第2のレベラー矯正機は、カールの矯正用である。
【0038】
クロスバーCを前記レベラー矯正機によって2回処理することによって、横曲がりは、3mmとなった。同様に、前記レベラー矯正機によって2回処理することによって、カールは3mmとなった。
【0039】
本発明のクロスバーCの他の断面形状においても、図11に示すように、左右対称径または点対象形である。しかし、図12に示すような非対象形であっても、厚い中央部の剛性が大きいために、横曲がりやカールを従来のクロスバーCより小さくできる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】図1は、本発明の実施形態の圧延ライン装置の説明図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態の圧延ライン装置のロールの説明図である。
【図3】図3は、本発明の実施形態の圧延ライン装置における圧延の状況を示す説明図である。
【図4】図4は、本発明の実施形態のクロスバー素材の断面図である。
【図5】図5は、本発明の実施形態のクロスバーの平面図である。
【図6】図6は、本発明の他の実施形態のクロスバーの平面図である。
【図7】図7は、本発明の他の実施形態のクロスバーの平面図である。
【図8】図8は、従来のクロスバー素材製造の準備工程を示す説明図である。
【図9】図9は、従来のクロスバー素材製造のプレス工程を示す説明図である。
【図10】図10は、従来のクロスバー素材製造の最終工程を示す説明図である。
【図11】図11は、本発明の他の実施形態のクロスバーを示す断面図である。
【図12】図12は、断面が非対称形のクロスバーを示す断面図である。
【符号の説明】
【0041】
L 線部材
M クロスバー素材
C クロスバー
10 圧延ライン装置
12 第1圧延機
14 第2圧延機
16 第3圧延機
100 点溶接部
102 プレスのポンチ
104 突合せ部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央部が厚く、左右両側が薄い側突出部である対称形の断面を有する部材の少なくとも一方の縁端部に、等ピッチで切欠部を設けたことを特徴とする格子体の構成部品。
【請求項2】
前記中央部の断面が円形で、左右両側の側突出部の断面が直角四辺形であることを特徴とする請求項1に記載の格子体の構造部品。
【請求項3】
線部材を、溝付きロールによって挟み込み、圧延することによって中央部が厚く、左右両側が薄い側突出部を有する、対称形の断面を有する部材を形成し、側突出部の少なくとも一方の縁端部に等ピッチで切欠部を設けることを特徴とする格子体の構造部品の製造方法。
【請求項4】
前記中央部の断面が円形で、左右両側の側突出部の断面が直角四辺形であることを特徴とする請求項3に記載の格子体の構造部品の製造方法。
【請求項5】
中央部が厚く、左右両側が薄い側突出部である対称形の断面を有する部材の少なくとも一方の縁端部に、等ピッチで切欠部を設けたクロスバーを包含することを特徴とするグレーチング。
【請求項6】
前記中央部の断面が円形で、左右両側の側突出部の断面が直角四辺形であることを特徴とする請求項5に記載のグレーチング。
【請求項1】
中央部が厚く、左右両側が薄い側突出部である対称形の断面を有する部材の少なくとも一方の縁端部に、等ピッチで切欠部を設けたことを特徴とする格子体の構成部品。
【請求項2】
前記中央部の断面が円形で、左右両側の側突出部の断面が直角四辺形であることを特徴とする請求項1に記載の格子体の構造部品。
【請求項3】
線部材を、溝付きロールによって挟み込み、圧延することによって中央部が厚く、左右両側が薄い側突出部を有する、対称形の断面を有する部材を形成し、側突出部の少なくとも一方の縁端部に等ピッチで切欠部を設けることを特徴とする格子体の構造部品の製造方法。
【請求項4】
前記中央部の断面が円形で、左右両側の側突出部の断面が直角四辺形であることを特徴とする請求項3に記載の格子体の構造部品の製造方法。
【請求項5】
中央部が厚く、左右両側が薄い側突出部である対称形の断面を有する部材の少なくとも一方の縁端部に、等ピッチで切欠部を設けたクロスバーを包含することを特徴とするグレーチング。
【請求項6】
前記中央部の断面が円形で、左右両側の側突出部の断面が直角四辺形であることを特徴とする請求項5に記載のグレーチング。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2006−315075(P2006−315075A)
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−143032(P2005−143032)
【出願日】平成17年5月16日(2005.5.16)
【出願人】(000230869)日本金属株式会社 (29)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年5月16日(2005.5.16)
【出願人】(000230869)日本金属株式会社 (29)
【Fターム(参考)】
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