説明

栽培用資材局所施用攪拌機

【課題】植え付け位置等の必要な局所に、簡単な操作により、栽培用資材を必要量施用すると同時に、局所の土と資材を攪拌して、植物の根圏地層に資材をスピーディに混入し、栽培上の負担を小さくし、局所施用による栽培法に適したものにする。
【解決手段】ハンドル2と上下動スライダー3を一体に結合し、そのスライダー2と資材計量ホッパー6に設置した資材計量ドラム8とをリンク機構47を介して結合し、そのスライダー3をスライダーガイド筒39と計量資材貯蔵ボックス27の内部に収容し、そのスライダー3の最下部に、計量資材貯蔵ボックス27の施用下開口に備え付けたシャッターを開閉する操作部材を設置し、その計量資材貯蔵ボックス27の下側に計量資材を土と攪拌する攪拌器52を突設する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植え付け位置、播種位置等の局所に、粒状、粉状等の肥料、農薬、土壌改良材等の栽培用資材を手動により施用し、土と攪拌する機械に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、種々の野菜、その他の植物を出荷用等に栽培する場合、効率を上げるため、粒状、粉状等の肥料、農薬、土壌改良材等の栽培用資材を農地の全面に施用し、トラクターのロータリーで攪拌して植物の根圏地層の全層に混入している。しかし、全面全層に栽培用資材を施すと過剰となり易く、露地栽培では降雨や灌水により肥料成分等が流れ出し、地下へ浸透して、河川、湖沼、地下水等の汚染が問題となる。又、施設栽培では反対に肥料成分等の流亡が少ないため、肥料成分が蓄積し易く、濃度障害が発生する等の問題がある。
【0003】
そこで、植え付け位置、播種位置等の必要な局所に、植物が生育するのに必要な最低限の粒状肥料等を施用する局所施用による栽培法が試みられている。そして、局所に粒状肥料等を施用するため、施肥穴あけ器(商標「モーラー」、株式会社サンエー、滋賀県草津市新浜町431−3)、スポット散粒機(商標「スポットくん」株式会社神木製作所、埼玉県川越市府川1303−1)、粒状散布器(商標「ショットくん」、株式会社マツモト、群馬県高崎市倉賀野町東部工業団地2454−3)、背負い式ホール施肥機(株式会社向井工業、大阪府八尾市福万寺町4丁目19番地)等の各種手動器械が市販されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような手動機器は植え付け位置、播種位置毎に、単に地面に施肥用の穴を開ける、地面や先に地面に開けておいた穴内に粒状肥料等を施用する、地面に穴を開けると同時にその穴内に粒状肥料等を施用する等の構造を備えているに過ぎない。それ故、粒状肥料等を施用した後、小さなスコップ等を用い、植え付け位置、播種位置毎に局所の土と肥料等を攪拌して植物の根圏地層に肥料等を混入する必要があり、栽培上の負担が大きく問題がある。
【0005】
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたものであり、植え付け位置、播種位置等の必要な局所に、簡単な操作により、粒状、粉状肥料等の栽培用資材を植物が生育するのに必要な量を施用すると同時に、その局所の土と栽培用資材を攪拌して、植物の根圏地層に栽培用資材をスピーディに混入できる、栽培上の労力的負担が小さく、局所施用による栽培法に適した栽培用資材局所施用攪拌機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明による栽培用資材局所施用攪拌機には、上部に栽培用資材を貯蔵する資材貯蔵空間を設け、中央部に資材貯蔵空間から取り入れた栽培用資材を計量して放出する資材計量ドラムの一部を設置するドラム設置空間を設け、下部に資材計量ドラムから放出される計量資材を導く計量資材導出空間を設けてなる資材計量ホッパーと、
上記資材計量ホッパーの所定空間に一部を設置して、残部を外部に露出する筒状胴壁とその胴壁の両開口を閉鎖する両側壁とからなるドラムの内部空間に、資材計量カップを備え付け、その胴壁に資材計量カップ内に連通する資材取り入れ・放出兼用開口を設け、両側壁の各中央部にドラムの回動の中心となり、資材計量ホッパーの壁部で回動自在に支持される軸を夫々設けてなる資材計量ドラムと、
【0007】
上記資材計量ホッパーの下側に連結し、上開口を資材計量ホッパーの計量資材導出空間と連通し、施用下開口に開閉用シャッターを設置し、内部に計量資材を貯蔵する計量資材貯蔵空間と、シャッターを開閉操作する上下動スライダーの下部とその最下部に設置したシャッター操作部材とを収容するスライダー下部収容空間とを設けた筒状の計量資材貯蔵ボックスと、
上記計量資材貯蔵ボックスの上側に資材計量ホッパーと並べて上方に突設し、スライダー下部収容空間と連通して、上下動スライダーの上部側をスライド自在に収容する内部空間を有するスライダーガイド筒と、
最上部にハンドルを設置し、中央部に上記スライダーガイド筒の所定箇所に固定した移動規制ピンが嵌まる上下方向に長い長穴を設け、最下部にシャッター操作部材を設置した細長い部材からなる上下動スライダーと、
【0008】
上記上下動スライダーの上部と資材計量ドラムとの間に設置し、ハンドル操作によるスライダーの上下動運動を資材計量ドラムの回動運動に変換し、スライダーの下動により、資材計量ドラムの資材取り入れ・放出兼用開口を上向きにして資材の計量を行なうと共に、スライダーの最下部に設置した操作部材でシャッターを押して計量資材貯蔵ボックスの施用下開口を開け、又スライダーの上動により、資材計量ドラムの資材取り入れ・放出兼用開口を下向きにして資材計量ドラム内から資材を放出すると共に、スライダーの最下部に設置した操作部材をシャッターから離して、計量資材貯蔵ボックスの施用下開口を閉じるリンク機構と、
上記計量資材貯蔵ボックスの下側に突設し、スライダー下動時のハンドル操作により施用下開口から吐出される栽培用資材を土と攪拌する攪拌器とを具備する。
【0009】
そして、上記攪拌器を、計量資材貯蔵ボックスの施用下開口から吐出される栽培用資材が通過する中央穴を有する台部材の下面に、その中央穴の周囲に複数本の地中挿入用長手棒を分散配置し、各一端部を固着して下方に夫々突設し、その各長手棒の少なくとも上部側下部側に、土と栽培用資材を攪拌する攪拌用短手棒を1本ずつ夫々配置し、その各短手棒を長手棒に対しいずれも傾斜させて固着し、その各短手棒の傾斜方向を上部側と下部側とで反対にしたものにすると好ましくなる。
【0010】
又、計量資材貯蔵ボックスに、そこに設置されているシャッターの外側を覆うように取り付け、その計量資材貯蔵ボックスとの結合用に、上下方向に長い長穴又は上下方向に配置した複数の穴を有するシャッターカバー兼用支持枠を設置し、その支持枠の下端部に上記攪拌器を設置するとよい。
【0011】
又、資材計量ホッパーの資材計量ドラム挿入開口を形成する相対する両壁の各縁部に凹所を設けて、資材計量ドラムの各軸が嵌まる軸出し入れ口部付き軸受穴を夫々形成し、更にその相対する両壁の各軸受穴付近の外側に、蝶番の折曲箇所で2分した一方の側部に付勢力を加えるばね付きの蝶番を夫々設置し、その各蝶番の付勢力を受ける側部に資材計量ドラムの各軸が嵌まる軸受穴を夫々設け、その各軸に対応する2個の軸受穴の位置を夫々一致させるとよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明による栽培用資材局所施用攪拌機は、ハンドルと上下動スライダーを一体に結合し、その上下動スライダーと資材計量ホッパーに設置した資材計量ドラムとをリンク機構を介して結合し、その上下動スライダーをスライダーガイド筒と計量資材貯蔵ボックス内に収容し、その上下動スライダーの最下部に、計量資材貯蔵ボックスの施用下開口に備え付けたシャッターを開閉する操作部材を設置し、その計量資材貯蔵ボックスの下側に計量資材を土と攪拌する攪拌器を突設することにより、ハンドルの押し下げ操作により上下動スライダーを下動させて、その動きをリンク機構を介して資材計量ドラムに伝えると共に、シャッター操作部材に伝えて、計量資材貯蔵ボックスの施用下開口を閉じたシャッターを開けることができる。そして、シャッターを開けると同時に計量資材貯蔵ボックスの下側に突設する攪拌器を地中に挿入できる。又、ハンドルの引き上げ操作により上下動スライダーを上動させて、その動きをリンク機構を介して資材計量ドラムに伝えると共に、シャッター操作部材に伝えて、計量資材貯蔵ボックスの施用下開口をシャッターで閉じることができる。そして、シャッターを閉じると同時に攪拌器を地面から引き抜くことができる。
【0013】
このため、ハンドルの押し下げ操作により、栽培用資材をドラムで計量し、先に計量した計量資材を貯蔵ボックスから吐出して地面に施用し、その資材を地中に挿入した攪拌器で土と攪拌して植物の根圏地層に混入する、という一連の動作を連続的にスピーディに行える。又、ハンドルの引き上げ操作により、ドラムから先に計量した栽培用資材を放出し、その計量資材をボックスに貯蔵し、攪拌器を地中から引き抜く、という一連の動作を連続的にスピーディに行える。それ故、ハンドルの簡単な上下動操作により植え付け位置、播種位置等の必要な局所に、粒状又は粉状肥料等の栽培用資材を植物が生育するのに必要な量施用すると同時に、その局所の土と栽培用資材を攪拌して植物の根圏地層に栽培用資材をスピーディに混入でき、栽培上の労力的負担が小さく、局所施用による栽培法に適している。
【0014】
又、上記攪拌器を、計量資材貯蔵ボックスの施用下開口から吐出される栽培用資材が通過する中央穴を有する台部材の下面に、その中央穴の周囲に複数本の地中挿入用長手棒を分散配置し、各一端部を固着して下方に夫々突設し、その各長手棒の少なくとも上部側下部側に、土と栽培用資材を攪拌する攪拌用短手棒を1本ずつ夫々配置し、その各短手棒を長手棒に対しいずれも傾斜させて固着し、その各短手棒の傾斜方向を上部側と下部側とで反対にしたものにすることにより、ハンドルの下動により栽培用資材を台部材の中央穴を通じて地面に施用すると共に、その中央穴の周囲に分散配設し、下方に夫々突設する複数本の長手棒を地中にスピーディに挿入できる。その際、各長手棒の少なくとも上部側下部側に土と栽培用資材を攪拌する攪拌用短手棒を1本ずつ夫々配置し、その各短手棒を長手棒に対しいずれも傾斜させて固着し、その各短手棒の傾斜方向を上部側と下部側とで反対にしたものにすると、各攪拌用短手棒があまり地中への長手棒挿入の障害にならず、スライダーを下動させながら或いは下動後にハンドルを回動操作することによって、施用した栽培用資材を局所の土と攪拌して植物の根圏地層の全層に良好に混入できる。
【0015】
又、計量資材貯蔵ボックスに、そこに設置されているシャッターの外側を覆うように取り付け、その計量資材貯蔵ボックスとの結合用に、上下方向に長い長穴又は上下方向に配置した複数の穴を有するシャッターカバー兼用支持枠を設置し、その支持枠の下端部に上記攪拌器を備え付けることにより、計量資材貯蔵ボックスにシャッターカバー兼用支持枠を設置する際、長穴内の結合位置を選択し或いは複数の穴から結合穴を選択できて、計量資材貯蔵ボックスに設置する支持枠の位置を上下に移動できる。それ故、計量資材貯蔵ボックスの施用下開口と攪拌器との間隔を調節し易く、施用下開口の高さを土の湿り気の影響を受けない高さに保ち、施用下開口付近に栽培用資材が付着することなく、資材の円滑な施用を行える。
【0016】
又、資材計量ホッパーの資材計量ドラム挿入開口を形成する相対する両壁の各縁部に凹所を設けて、資材計量ドラムの各軸が嵌まる軸出し入れ口部付き軸受穴を夫々形成し、更にその相対する両壁の各軸受穴付近の外側に、蝶番の折曲箇所で2分した一方の側部に付勢力を加えるばね付きの蝶番を夫々設置し、その各蝶番の付勢力を受ける側部に資材計量ドラムの各軸が嵌まる軸受穴を夫々設け、その各軸に対応する2個の軸受穴の位置を夫々一致させることにより、資材計量ドラムの各軸で、資材計量ホッパーの相対する両壁の各縁部に設けた軸出し入れ口部の外側を覆う蝶番の軸受穴付き側部の内面を押す等して、ばねの付勢力に抗する力を加えると、両蝶番の軸受穴付き側部が折曲箇所で折れ曲って互いに外側に開き、各軸出し入れ口部が開くので、各軸を簡単に対応する2個の軸受穴に夫々嵌めることができる。しかも、各軸が対応する2個の軸受穴に嵌まると、両蝶番の軸受穴付き側部がいずれもばねの付勢力によって元の状態に復帰するので、各軸が夫々抜けなくなる。そして、脱着時にも各蝶番の軸受穴付き側部に互いに開く力を加える。それ故、各蝶番に備えたばねの付勢力を利用し又その付勢力に抗することにより、ワンタッチで資材計量ドラムの装着脱を簡単に行える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、添付の図1〜20を参照して、本発明の実施の最良形態を説明する。
図1は本発明を適用した栽培用資材局所施用攪拌機の正面図、図2はその左側面図である。この栽培用資材局所施用攪拌機1は、そのほぼ全体を金属製例えばステンレス製にして上下に細長くし、最上部にT字状のハンドル2を設置する。そして、ハンドル2と断面コ字状の連結部材4aとを溶接により一体に結合し、その連結部材4aと細長く下部まで垂直下方向に伸びる上下動スライダー3の最上部とを高さ調節部材4bを介して連結する。その際、連結部材4aの内部に、上下動スライダー3の上部側と連結する高さ調節部材4bの最上部を嵌め、2本のねじ5を用いて結合する。
【0018】
又、攪拌機1の中央部に資材計量ホッパー6を設置する。この資材計量ホッパー6には図3に示すように、その上部に植物の根圏地層に混入するための粒状、粉状等の栽培用資材を貯蔵する資材貯蔵空間7を設け、中央部に上部の資材貯蔵空間7から取り入れた栽培用資材を計量して放出する資材計量ドラム8の大略半分を設置するドラム設置空間9を設け、下部に資材計量ドラム8から放出される計量資材を導く計量資材導出空間10を設ける。又、資材計量ホッパー6の左壁11の中央部に、資材計量ドラム8をドラム設置空間9に挿入するため、広いドラム挿入開口12を設ける。
【0019】
そして、資材計量ドラム8には図4、5に示すように、円筒状胴壁13とその胴壁13の前後開口を閉鎖する円板状の前後側壁14(14a、14b)とからなるドラムの中央部より右側の内部空間に、資材計量カップ15を備え付け、その胴壁13に資材計量カップ15内に連通する長方形状の資材取り入れ・放出兼用開口16を設け、両側壁14の各中央部にドラムの回動の中心となる前後軸17(17a、17b)を設ける。その際、資材計量カップ15の口部を資材取り入れ・放出兼用開口16に臨ませて連通し、内部の空間全体を計量容積にする。
【0020】
しかし、資材計量カップ15の全容積を常に使用するのでは、計量容積を可変にできない。そこで、資材計量カップ15の底壁中央にねじ止め用の穴を開け、更にその底壁外面の中央に内周面に雌ねじを形成したねじ止め部材18を固着する。すると、資材計量カップ15の内部に仕切壁19を底上げ用支持管20とその内部を通る雄ねじ21とで固定して、計量容積を縮小できる。しかも、このような仕切壁の大きさ、底上げ用支持管の長さ、雄ねじの長さ等の組み合せを変えることによって、計量容積を可変にできる。
【0021】
そして、資材計量ドラム8を資材計量ホッパー6のドラム設置空間9に装着する際に、資材計量ドラム8の前後各軸17を、資材計量ホッパー6の前後各壁22(22a、22b)の左側縁部中央を切り欠いて形成した凹所からなる軸出し入れ口部付き軸受穴23内に夫々嵌め、更にその前後各壁22の軸受穴23付近の外側に設置してあるばね付き蝶番24(24a、24b)に設けた軸受穴25内に嵌める。すると、資材計量ドラム8を計量ホッパー6に設置し、大略半分を外部に露出させて回動自在に支持できる。なお、この蝶番24はいずれも図6、7に示すように、屈曲箇所74を境界にして2分し、その面積の小さな上側部を資材計量ホッパー6の前又は後壁22への固着部75とし、面積の大きな下側部を非固着部76として、その非固着部76の中央部の左寄り位置に軸穴25を設けると共に、先端部77を前又は後壁22に接触しないように少し屈曲させる。
【0022】
このような装着時には、資材計量ドラム8の前後各軸17で、対応する軸受穴23の軸出し入れ口部を外側から覆う各蝶番24の軸受穴25を有する非固着部76の内面部分を押す等して、各蝶番24に備え付けられている例えばリング状ばね(図示なし)の付勢力に抗する力を加える。すると、両蝶番24の非固着部76が折曲箇所74で折れ曲がって互いに前後外側に開き、各軸出し入れ口部が開くので、各軸17を簡単に対応する2個の軸受穴23、25に夫々嵌めることができる。しかも、各軸17が対応する軸受穴23、25に嵌まると、両蝶番24の非固着部76がいずれもばねの付勢力により元の状態に復帰し、各蝶番24が平板状になるので、各軸17が夫々抜けなくなる。又、脱着時にも先端部77を持つ等して、各蝶番24の非固着部76が互いに前後外側に開く力を与える。なお、ばねは一部を蝶番24の固着部75に固着し、残部を非固着部76の外面に当接する。このようにして、各蝶番24に備え付けたばねの付勢力を利用し又その付勢力に抗することにより、ワンタッチで資材計量ドラム8の装着脱を簡単に行える。なお、26は後述するリンク機構を構成し、資材計量ドラム8の左側壁14aに一端部を固着した板状の下部短リンクである。
【0023】
又、資材計量ホッパー6の下側に計量資材貯蔵ボックス27を設置する。その際、資材計量ホッパー6の下端と計量資材貯蔵ボックス27の上端とを重ね合せ、ボルトとナットを用いて4箇所結合して連結する。この計量資材貯蔵ボックス27は図8、9に示すように、その前後壁28(28a、28b)の間を上側より下側を徐々に狭くした筒状の箱体にして、その上開口29を計量ホッパー6の計量資材導出空間10と連通させ、施用下開口30に開閉用のシャッター31を備え付ける。その際、シャッター31として、図10に示すような固着用基部32、中央部33、先端部34に区分し、その各境界を夫々若干折り曲げた長方形状板ばねを用いる。又、その固着用基部32を前壁28aの下部側の外側に重ね合せて、その基部32に設けてある2箇所の各穴内にボルト35を夫々挿通して取り付ける。
【0024】
すると、前壁28aの長さを後壁28bの長さの2分の1程にして、その前壁28aよりシャッター31の中央部33と先端部34とを垂れ下げて配置し、下側に行く程後壁28bとの間隔を狭くして、図9に示すようにばねの付勢力によって先端を後壁28bの内面に当接させ、施用下開口30を閉じることができる。そして、貯蔵ボックス27の内部に計量資材を貯蔵する計量資材貯蔵空間36と、シャッター31を開閉操作する上下動スライダー3の下部を後述するシャッター操作部材と共に収容するスライダー下部収容空間37aとを設ける。なお、計量資材貯蔵ボックス27の左右壁38(38a、38b)の間隔は等しくする。
【0025】
又、計量資材貯蔵ボックス27の上側に資材計量ホッパー6と並べてスライダーガイド筒39を上方に突設する。そして、そのスライダーガイド筒39に、図11に示すように上下動スライダー3の上部側をスライド自在に収容する内部空間37bを設け、スライダー下部収容空間37aと連通させる。この上下動スライダー3は図12、13に示すような断面コ字状の細長い部材であり、上部に左右壁を貫く結合用穴40を等間隔に6個、中央部に左右壁を貫く上下に長い長穴41(41a、41b)を2個、最下部に前壁を貫く結合用穴42を2個夫々上下に配置して設ける。そして、ハンドル2、連結部材4a、高さ調節部材4b、上下動スライダー3を夫々連結する際、上下動スライダー3の結合用上部穴40から選んで、高さ調節部材4bに上下動スライダー3をねじ止めすると、ハンドル2の高さ調節を行える。又、ガイド筒39の内部に収容する際、上下の各長穴41の内部にガイド筒39の所定箇所に固定した対応する各移動規制ピン(図示なし)を夫々嵌める。又、最下部に設けた2個の結合用穴42に対応するねじ43を用いてシャッター操作部材44の基部45を結合して備え付ける。その際、シャッター操作部材44として少し屈曲した細長い板状体を用い、その先端部側を左側壁28aの内面に接触させ、先端部の前後両側面に内方に向って平行に突出する台形状の操作突部46を夫々設ける。
【0026】
そして、上下動スライダー3と資材計量ドラム8との間にリンク機構47を設置する。その際、上下動スライダー3の上部に、板状短リンク48の一端部を固着し、その上部短リンク48の他端部と資材計量ドラム8に一端部側を固着した下部短リンク26の他端部との間に、回動軸50(50a、50b)を夫々介して板状長リンク51を結合する。すると、ハンドル2を押し下げ、引き上げ操作してスライダー3を上下動運動させると、その上下動運動をリンク機構47によって資材計量ドラム8の回動運動に変換できる。そして、スライダー3の下動により、資材計量ドラム8の資材取り入れ・放出兼用開口16を上向きにし、計量ホッパー6の資材貯蔵空間7と資材計量カップ15の内部とを連通させて資材の計量を行なえるようにすると共に、スライダー6の最下部に設置した操作部材44の先端突部46で、図8に示すようにシャッター31の先端部34側の内面を押して、計量資材貯蔵ボックス27の施用下開口30を開けることができる。又、ハンドル操作によるスライダー3の上動により、資材計量ドラム8の資材取り入れ・放出兼用開口16を下向きにして資材計量ドラム8の内部から計量資材を放出できるようにすると共に、スライダー3の最下部に備えた操作部材44の先端突部46をシャッター31から離して、計量資材貯蔵ボックス27の施用下開口30を閉じることができる。
【0027】
このような計量資材貯蔵ボックス27の下側に、施用下開口30から吐出される資材を土と攪拌する攪拌器52を突設する。しかし、攪拌する際に、計量資材貯蔵ボックス27のシャッター31等に土が接触し易いと、土の湿り気の影響を受けて、施用下開口30の付近に栽培用資材が付着して固まり、吐出を円滑に行い難くなる。そこで、計量資材貯蔵ボックス27のシャッター31を設置した前壁28aの外側を、下側程広く覆える断面コ字状のシャッターカバー兼用の攪拌器支持枠53を用いる。そして、そのシャッターカバー兼用支持枠53の上部中央に、計量資材貯蔵ボックス27の前壁28aと結合するため、上下方向に長い長穴54を設ける。すると、シャッター31を止める2個のねじ35を更に長穴54に嵌めた後、蝶形ナット55等を用いて締め付け、計量資材貯蔵ボックス27にシャッターカバー兼用支持枠53を固定して設置できる。なお、長穴54に代えて上下方向に複数個例えば3個の止め穴を分散配設してもよい。
【0028】
又、シャッターカバー兼用支持枠53の下端に、攪拌器52を連結するための連結用台部材56として、計量資材貯蔵ボックス27の施用下開口30から吐出される栽培用資材が通過する円形中央穴を有する円形板を水平方向に保って固着する。そこで、攪拌器52にはその最上部に連結用台部材56の下に重ね合せて取り付けるための取付用台部材57として、やはり連結用台部材56とほぼ同一形状、大きさの円形板を用いる。
【0029】
そして、攪拌器52を図14、15、16に示すように、計量資材貯蔵ボックス27の施用下開口30から吐出される栽培用資材が通過する中央穴58を有する取付用台部材57の下面に、その中央穴58を取り囲むようにして、台部材57の周縁付近に複数本例えば3本の長さ10cm程の地中挿入用直線状長手棒59(59a、59b、59c)を分散配置し、その各一端部を固着して垂直下方向に夫々突設する。又、その各長手棒59の上、中、下の各部に、土と資材を攪拌する例えば長さ2cm程の攪拌用直線状短手棒60を1本ずつ配置し、その各短手棒60を長手棒59に対し、いずれも交差角度を75度程の鋭角に保って傾斜させ、中央を固着する。しかし、3本の各長手棒59に固着する各短手棒60の傾斜方向を、上、下の両部は等しくし、中央部は反対にして、土と資材との攪拌を植物の根圏地層の上、中、下全層に亘って良好に行えるようにする。なお、取付用台部材57の周縁付近に3箇所、ボルトとナットを用いて結合する連結用の止め穴61を分散配設する。
【0030】
このようにして製作した栽培用資材局所施用攪拌機1を使用する際には、先ず計量資材貯蔵ボックス27の施用下開口30の付近が、粒状肥料等の栽培用資材を施用し、攪拌する地面の湿り気の影響を受けないようにする。そこで、計量資材貯蔵ボックス27に設置するシャッターカバー兼用支持枠53を適宜上下動するため、長穴54内で結合位置を選択する。すると、計量資材貯蔵ボックス27の施用下開口30と攪拌器52との間隔を調節して固定し易く、施用下開口30の高さを土の湿り気の影響を受けない高さに保てるので、施用下開口30の付近に資材が付着することなく、資材の円滑な吐出を行える。なお、使用中にも様子を見ながら、施用下開口30と攪拌器52との間隔の調節を適宜行える。
【0031】
又、栽培用資材局所施用攪拌機1に対する資材供給源として、図17に示すような背負い式の資材貯蔵容器62を備えた栽培用資材供給機63を用いる。そして、資材貯蔵容器62の下端部から突出する供給管64の先端を、栽培用資材局所施用攪拌機1に備えた資材計量ホッパー6の上壁中央に設けられている資材受入口部65に連結する。すると、栽培用資材供給機63を背負って攪拌機1を操作することにより、畝に沿って移動しながら一定間隔毎に設ける各植え付け位置等において、栽培用資材の一定量の局所施用とその局所の土と資材との攪拌を順次繰り返して行える。なお、栽培用資材供給機63には資材供給管64の途中に資材供給、停止用のバルブ66を備えておく。
【0032】
使用時、栽培用資材供給機63の貯蔵容器62に粒状肥料等の栽培用資材を充填した後、その供給機63を背負い、資材供給管64のバルブ66を開く。すると、資材が供給管64を通じて計量ホッパー6の貯蔵空間7に落下するようになる。そこで、使用場所の近く等で、栽培用資材局所施用攪拌機1を地面上に立て、ハンドル2を押し下げ、上下動スライダー3を下動させる。すると、その動きをリンク機構47を介して資材計量ドラム8に伝えると共に、シャッター操作部材44に伝えることができる。このため、資材計量ドラム8の資材取り入れ・放出兼用開口16を上向きにし、資材計量ホッパー6の資材貯蔵空間7から栽培用資材を計量カップ15の内部に落下させて資材の計量を行える。しかし、施用下開口30を閉じるシャッター31を開けても、最初は計量資材貯蔵ボックス27の内部にまだ計量された資材が貯蔵されていない。なお、67(67a、67b)は資材計量時に計量カップ15の口部から資材が外部に漏れるのと詰まるのを防止するためのブラシである。
【0033】
そこで、ハンドル2を引き上げて上下動スライダー3を上動させる。すると、その動きをやはりリンク機構47を介して資材計量ドラム8に伝えると共に、シャッター操作部材44に伝えることができる。このため、今度は資材計量ホッパー6の上部に設けた資材貯蔵空間7の下部吐出口を計量ドラム8の胴壁13で閉じ、操作部材44をシャッター31から離して施用下開口30を閉じ、資材取り入れ・放出兼用開口16を下向きにして、計量した資材を貯蔵ボックス27の内部に貯蔵できる。
【0034】
このようにして、計量資材貯蔵ボックス27の内部に最初の計量資材を貯蔵した後、例えば畝の一番端に定めた植え付け位置等に対し、ハンドル2を握ってスライダー3を上下動する。すると、ハンドル2の下動操作により、栽培用資材をドラム8で計量すると同時に、先に計量した資材を貯蔵ボックス27から吐出して施用し、更にシャッターカバー兼用支持枠53の中央穴付き連結用台部材56に固着した取付用台部材57から突出する攪拌器52を地中に挿入する、という一連の動作をスピーディに行える。しかも、施用下開口30から吐出される資材が通過する攪拌器52の中央穴58を有する取付用台部材57の下面に、その中央穴58を取り囲むようにして、台部材57の周縁付近に3本の地中挿入用長手棒59を分散配置し、その各一端部を固着して垂直下方向に夫々突出しておくと、その全長手棒59を地中に挿入し易い。
【0035】
そして、各長手棒59の上、中、下の各部に、土と資材を攪拌する攪拌用短手棒60を1本ずつ配置し、長手棒59に対しいずれも傾斜させ、その中央を固着しておくと、各攪拌用短手棒60があまり地中への長手棒挿入の障害にならず、ハンドル2を下動させながら或いは下動後に、左右90度程回動操作することによって、施用した栽培用資材を土と攪拌して植物の根圏地層の上、中、下全層に良好に混入できる。又、ハンドル2の上動操作により、ドラム8から先に計量した栽培用資材を放出し、その計量資材をボックス27に貯蔵し、攪拌器52を地中から引き抜く、という一連の動作を連続的にスピーディに行える。なお、ハンドル2を回動させると、各地中挿入用長手棒59も当然に土と栽培用資材との攪拌を行えるので、攪拌用短手棒を用いず、取付用台部材57の下面から複数本の地中挿入用長手棒59のみを突設することによっても、攪拌器を構成することができる。
【0036】
このようにして、畝に沿う各植え付け位置又は播種位置毎にハンドルを押し下げた後に、ハンドル2を引き上げると、ハンドル2の簡単な上下動操作等により植え付け位置等の必要な局所に、粒状又は粉状肥料等の栽培用資材を植物が生育するのに必要な量だけ施用し、その局所の土と栽培用資材を攪拌して、植物の根圏地層に栽培用資材をスピーディに混入できる。それ故、栽培上の労力負担が小さく、局所施用による栽培法に適している。
【0037】
上記実施の形態では、攪拌器52として、栽培用資材が通過する中央穴58を有する取付用台部材57の下面に、3本の地中挿入用長手棒59を夫々突設し、その各長手棒59の上、中、下の各部に、土と資材を攪拌する攪拌用短手棒60を1本ずつ配置し、その各短手棒60を長手棒59に対しいずれも傾斜させ、その中央を固着する場合について説明したが、図18、19、20に示すように攪拌器68として、栽培用資材が通過する中央穴69を有する取付用台部材70の下面に、その中央穴68の相対する両側部の各幅方向の中央位置に、2本の地中挿入用長手棒71(71a、71b)を1本ずつ配置し、その各一端部を固着して垂直下方向に夫々突設し、その各長手棒71の上部側と下部側の各中央に土と栽培用資材を攪拌する攪拌用短手棒72を1本ずつ配置し、その各短手棒72を長手棒71に対しいずれも傾斜させて、その中央を固着したものを用いることもできる。その際には、2本の各長手棒71に固着する各短手棒72の傾斜方向を上部側と下部側とで反対にし、土と栽培用資材との攪拌を植物の根圏地層の上部側と下部側の全層に亘って良好に行えるようにする。なお、73は止め穴である。
【0038】
又、攪拌器として、栽培用資材が通過する穴を複数個例えば3個、中央部を取り囲むように設けた取付用台部材の下面中央部に、1本の太目の地中挿入用長手棒の一端部を固着して垂直下方向に突設し、その長手棒の少なくとも上部側、下部側の各外周面に、土と資材を攪拌する攪拌用短手棒を外周面に沿って複数本例えば3本ずつ配置して、各短手棒を長手棒に対しいずれも傾斜させて、その中央を固着し、各短手棒の傾斜方向を上部側と下部側とで反対にしたものを用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明を適用した栽培用資材局所施用攪拌機の正面図である。
【図2】同攪拌機の左側面図である。
【図3】同攪拌機に備える資材計量ホッパーの縦断面図である。
【図4】同資材計量ホッパーに備える資材計量ドラムの左側面図である。
【図5】同資材計量ドラムの平面図である。
【図6】同資材計量ホッパーの前後壁に設置する蝶番の正面図である。
【図7】同蝶番の右側面図である。
【0040】
【図8】同攪拌機に備える計量資材貯蔵ボックスの施用下開口開放状態を示す左側面図である。
【図9】同計量資材貯蔵ボックスの施用下開口閉鎖状態を示す左側面図である。
【図10】同計量資材貯蔵ボックスの正面図である。
【図11】同計量資材貯蔵ボックスとスライダーガイド筒の平面図である。
【図12】同攪拌機に備える上下動スライダーの左側面図である。
【図13】同上下動スライダーの底面図である。
【0041】
【図14】同攪拌機に備える攪拌器の底面図である。
【図15】同攪拌器の正面図である。
【図16】同攪拌器の左側面図である。
【図17】同攪拌機の使用状態を示す図である。
【0042】
【図18】同攪拌機に備える攪拌器の他の実施形態を示す底面図である。
【図19】同攪拌器の正面図である。
【図20】同攪拌器の左側面図である。
【符号の説明】
【0043】
1…栽培用資材局所施用攪拌機 2…ハンドル 3…上下動スライダー 4a…連結部材 4b…高さ調節部材 6…資材計量ホッパー 7…資材貯蔵空間 8…資材計量ドラム 9…ドラム設置空間 10…計量資材吐出空間 13…胴壁 15…資材計量カップ 16…資材取り入れ・放出兼用開口 17…軸 18…ねじ止め部材 19…仕切壁 20…底上げ用支持管 21…雄ねじ 23、25…軸受穴 24…ばね付き蝶番 26…下部短リンク 27…計量資材貯蔵ボックス 29…上開口 30…施用下開口 31…シャッター 35…ボルト 36…計量資材貯蔵空間 37a…スライダー下部収容空間 37b…スライダー上部収容空間 39…スライダーガイド筒 41、54…長穴 44…シャッター操作部材 46…操作突部 47…リンク機構 48…上部短リンク 50…回動軸 51…長リンク 52、68…攪拌器 53…シャッターカバー兼用支持枠 56…連結用台部材 57、70…取付用台部材 58、69…中央穴 59、71…地中挿入用長手棒 60、72…攪拌用短手棒 62…資材貯蔵容器 63…背負い式栽培用資材供給機 64…供給管 74…折曲箇所 75…固着部 76…非固着部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部に栽培用資材を貯蔵する資材貯蔵空間を設け、中央部に資材貯蔵空間から取り入れた栽培用資材を計量して放出する資材計量ドラムの一部を設置するドラム設置空間を設け、下部に資材計量ドラムから放出される計量資材を導く計量資材導出空間を設けてなる資材計量ホッパーと、
上記資材計量ホッパーの所定空間に一部を設置して、残部を外部に露出する筒状胴壁とその胴壁の両開口を閉鎖する両側壁とからなるドラムの内部空間に、資材計量カップを備え付け、その胴壁に資材計量カップ内に連通する資材取り入れ・放出兼用開口を設け、両側壁の各中央部にドラムの回動の中心となり、資材計量ホッパーの壁部で回動自在に支持される軸を夫々設けてなる資材計量ドラムと、
上記資材計量ホッパーの下側に連結し、上開口を資材計量ホッパーの計量資材導出空間と連通し、施用下開口に開閉用シャッターを設置し、内部に計量資材を貯蔵する計量資材貯蔵空間と、シャッターを開閉操作する上下動スライダーの下部とその最下部に設置したシャッター操作部材とを収容するスライダー下部収容空間とを設けてなる筒状の計量資材貯蔵ボックスと、
上記計量資材貯蔵ボックスの上側に資材計量ホッパーと並べて上方に突設し、スライダー下部収容空間と連通して、上下動スライダーの上部側をスライド自在に収容する内部空間を有するスライダーガイド筒と、
最上部にハンドルを設置し、中央部に上記スライダーガイド筒の所定箇所に固定した移動規制ピンが嵌まる上下方向に長い長穴を設け、最下部にシャッター操作部材を設置した細長い部材からなる上下動スライダーと、
上記上下動スライダーの上部と資材計量ドラムとの間に設置し、ハンドル操作によるスライダーの上下動運動を資材計量ドラムの回動運動に変換し、スライダーの下動により、資材計量ドラムの資材取り入れ・放出兼用開口を上向きにして資材の計量を行なうと共に、スライダーの最下部に設置した操作部材でシャッターを押して計量資材貯蔵ボックスの施用下開口を開け、又スライダーの上動により、資材計量ドラムの資材取り入れ・放出兼用開口を下向きにして資材計量ドラム内から資材を放出すると共に、スライダーの最下部に設置した操作部材をシャッターから離して、計量資材貯蔵ボックスの施用下開口を閉じるリンク機構と、
上記計量資材貯蔵ボックスの下側に突設し、スライダー下動時のハンドル操作により施用下開口から吐出される栽培用資材を土と攪拌する攪拌器とを具備することを特徴とする栽培用資材局所施用攪拌機。
【請求項2】
攪拌器を、計量資材貯蔵ボックスの施用下開口から吐出される栽培用資材が通過する中央穴を有する台部材の下面に、その中央穴の周囲に複数本の地中挿入用長手棒を分散配置し、各一端部を固着して下方に夫々突設し、その各長手棒の少なくとも上部側下部側に、土と栽培用資材を攪拌する攪拌用短手棒を1本ずつ夫々配置し、その各短手棒を長手棒に対しいずれも傾斜させて固着し、その各短手棒の傾斜方向を上部側と下部側とで反対にしたものにすることを特徴とする請求項1記載の栽培用資材局所施用攪拌機。
【請求項3】
計量資材貯蔵ボックスに、そこに設置されているシャッターの外側を覆うように取り付け、その計量資材貯蔵ボックスとの結合用に、上下方向に長い長穴又は上下方向に配置した複数の穴を有するシャッターカバー兼用支持枠を設置し、その支持枠の下端部に攪拌器を備え付けることを特徴とする請求項1又は2記載の栽培用資材局所施用攪拌機。
【請求項4】
資材計量ホッパーの資材計量ドラム挿入開口を形成する相対する両壁の各縁部に凹所を設けて、資材計量ドラムの各軸が嵌まる軸出し入れ口部付き軸受穴を夫々形成し、更にその相対する両壁の各軸受穴付近の外側に、蝶番の折曲箇所で2分した一方の側部に付勢力を加えるばね付きの蝶番を夫々設置し、その各蝶番の付勢力を受ける側部に資材計量ドラムの各軸が嵌まる軸受穴を夫々設け、その各軸に対応する2個の軸受穴の位置を夫々一致させることを特徴とする請求項1、2又は3記載の栽培用資材局所施用攪拌機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2009−171909(P2009−171909A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−15693(P2008−15693)
【出願日】平成20年1月26日(2008.1.26)
【出願人】(391001619)長野県 (64)
【出願人】(500270572)株式会社麻場 (8)
【Fターム(参考)】