説明

框組採光扉の製造方法。

【課題】 和紙そのものを扉の採光部分に用い、和風の意匠デザインをより鮮明に浮き立って表現させ、カット硝子風の面取りデザインによる優れた意匠効果を表現した和風採光扉を良好な作業環境のもと極めて作業性良く安価に製造する方法を提供する。
【解決手段】 和紙模様入り框組採光扉を製造する方法として、透光板、框、和紙、弾性部材、接着剤、作業台、位置決めのための定規と識別表示を用意し、縦框及び横框の内面に透光板の端部を嵌合させるための嵌合溝を形成し、嵌合溝内部に弾性部材を装着し、和紙表面に水性のアクリル系接着剤を微量噴霧したのち養生し、水分を十分に除去し、和紙を識別表示に従って位置決めしながら、二枚の透光板の間に挟持させ、和紙入り透光板を作製し、嵌合溝に和紙入り透光板の端部周縁を嵌入し、接着剤が硬化するまで養生し、必要に応じて縦框及び横框を塗装仕上げする。このような手順で製造した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築物に使用される開き戸、引き戸等に用いられる採光タイプの扉で、特に扉表面に意匠を付与させ外観を向上させた扉を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、住宅等の建物に使用される採光タイプの建具扉、例えば、開き戸、引き戸等において、扉の意匠を向上させるために、さまざま工夫がされている。一例を挙げれば、扉の採光部分に使用する透光板、すなわち、透明又は半透明の硝子板、又は、透明又は半透明の合成樹脂成形体からなる樹脂板等の透光板に、着色加工を施したり、また、硝子板、樹脂板等の透光板に、抽象模様や幾何学模様の線状のラインをカッティングし、抽象模様や幾何学模様を付与する加工を施したり、また、硝子板や樹脂板等の透光板の表面に抽象模様や幾何学模様を印刷手段によって施し、意匠性を向上させた採光扉が用いられてきた。
【0003】
しかしながら、上記、カッティング手段による意匠の付与は、加工技術的にも高度な技術を要し、加工作業自体も複雑で、コスト的にも高価なものとなっていた。また、曲線模様をきめ細かく自在に施すことは芸術作品の域に達し、とても工業デザインを施した量産型製品とはなり得ないものであった。
【0004】
また、上記、透光板の単なる着色のみでは得られる意匠に限界があった。また、上記、印刷手段による意匠の付与においては、硝子板や樹脂板表面に施された印刷が長期にわたって使用する間に禿げたり、印刷表面に傷がついたり、また、変色したり、汚れたりして、せっかくの意匠が長持ちしないという欠点があった。
【0005】
そこで、硝子板や樹脂板等の透光板のみに依存せず、自在な意匠を現出せしめるために、硝子板等の透光板の間に別異の装飾具を挟み込むようにして取り付けることによって透光板のみに依存せず、意匠を構成できるようにしたドアや扉の記載がある。(例えば特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】特開2001−32643号公報(第1−3頁、第1−5図)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上記特開2001−32643号公報に記載のドアにおいては、ドアの開口部の採光部分に、固定桟及び可動桟を取り付け、2枚の板硝子を合わせ硝子とし、その間に装飾具を挟み込んで前記取り付け桟によってドア本体に取り付け固定する構成とされている。また、ペア硝子においては、間に装飾具を保持するためのホルダーを用意し、このホルダーによって装飾具を保持する構成とされている。
【0008】
このような構成のドアにおいては、前記固定桟、可動桟又はホルダーを用いて取り付けるので構造が複雑で、しかも、製造工程も複雑になり、品質の安定したものを作製するには複雑な作業を要し、従って、製造コスト的にも不利となり、高価なものについていた。さらに、固定桟や可動桟又はホルダーの製作に高い精度が要求され、桟やホルダーそのものに寸法誤差があると取り付け不能になったり、ガタツキが生じる恐れがあった。また、長期間使用中に木製ドアの場合、室内の湿気の吸放出によって木質部の含水率が変動し、それにつれて桟が変形することもあった。また、桟を木製以外の湿気で変形しない材料で製造された場合においても、桟周辺の材質が木製であると、やはり硝子板取り付け箇所において変形が生じる恐れがあった。そのことによるガタツキも大きな問題であった。
【0009】
また、合わせ硝子の間に装飾具として、例えば、和紙を挿入する場合、採光部全面に和紙を配置する必要がある。すなわち、ドアを施工後長期間使用中に、ドアの開閉操作時の衝撃によって、和紙の配置位置が微妙に変化し意匠性に影響を与えるので、和紙を全面配置しないと、前記和紙配置位置の微妙な変化を防止できなかった。しかし、この場合は和紙そのものは装飾具とならず、和紙はあくまでも、採光板(透光板)の一種として配置され、和紙の一部に透光性のない素材で作製された絵柄等をデザインとして配置する必要があり、和紙そのものが装飾具にはなり得なかった。
【0010】
面状装飾体として、例えば、和紙を採用した場合、和紙を全面配置しないで、一部にのみ和紙を配置し、和紙の配置部分と非配置部分を明確にするとともに、ドア開閉時の衝撃によっても和紙の配置部分が変化することがなく、和紙そのものの配置部分と非配置部分とによって意匠性を付与することは、製造技術的に極めて困難であった。
【0011】
また、例えば、接着剤で和紙そのものを固定することも考えられるが、従来の接着技術を用いた製造方法では、せっかくの和紙が濡れ色になり、透明化してしまって、硝子板と区別不能となり、和紙の配置部分と非配置部分との対比で、和紙そのものをデザイン意匠とすることはできなかった。また、和紙が変色することも多々あった。また、接着剤によっては、溶剤系のものを使用すると、和紙の透明化現象が緩和できるが、臭気が発生するので製造作業環境が悪化する。これらのことは、和紙以外の例えば布製の面状装飾体においても同様である。
【0012】
本発明の目的は、装飾具を取り付けるための取り付け桟やホルダーが不要であるため、構造が簡単であり、通常の加工精度で十分に加工でき、製造作業性に優れ、長期間使用中においても装飾部分の配置ずれや変色が生じることがなく、さらに、半透明材料からなり、接着剤等により濡れて透明化し易い和紙や布なども、そのもの自体を装飾体として用いることを可能とし、半透明材料からなり濡れて透明化し易い和紙や布なども、そのもの自体をデザイン意匠として扉の採光部分の一部分にのみ配置し、配置部分と非配置部分との対比によって、和風の意匠デザインをより鮮明に浮き立って表現することが可能で、和紙や布などを用いた装飾具、透光板等によるガタツキが生じることもなく、前記面状装飾体の非配置部分が、面取りデザインに見え、カット硝子風の優れた意匠効果を表現することが可能で、作業性良く、臭気等も発生せず、作業環境を悪化させない安価な框組採光扉の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の本発明の框組採光扉の製造方法は、框組採光扉を製造するに際して、下記の手順で行うことを特徴とする。
1.透光板を二枚、縦框、横框を各2本、面状装飾体、弾性部材、接着剤、作業台、位置決め手段を用意し、
2.縦框及び横框の内面に透光板の端部を嵌合させるための嵌合溝を形成し、
3.前記嵌合溝内部に弾性部材を装着し、
4.面状装飾体の表面にアクリル系接着剤を微量噴霧し、
5.一方、作業台上に透光板の位置決め定規と面状装飾体の位置決め手段を配置し、
6.位置決め定規に従って透光板のうちのいずれか一枚を作業台上に載置し、
7.接着剤が塗布された面状装飾体を位置決め手段に従って透光板上の所定位置に配置し、
8.その上に他方の透光板を載置し、面状装飾体入り透光板を作製し、
9.前記嵌合溝付き縦框及び横框に設けられた嵌合溝に、前記面状装飾体入り透光板の端部周縁を嵌入し
10.接着剤が硬化するまで養生し、必要に応じて縦框及び横框を塗装仕上げする。
【0014】
このような製造方法による本発明によれば、前記二枚の透光板の間に接着剤を噴霧した面状装飾体が挟持され、周囲を框材で囲み固定する製造方法ゆえ、製造作業性に優れ、しかも、面状装飾体を取り付けるための特別な取り付け桟やホルダー等が不要であるため、構造が簡単であり通常の加工精度で十分に加工可能で、長期間使用中においても装飾部分の配置ずれや変色が生じることがなく、和紙や布などを用いた装飾具、透光板等によるガタツキが生じることもなく、さらに、半透明材料からなり、接着剤等により濡れて透明化し易い和紙や布なども、そのもの自体を装飾体として用いることを可能とし、和紙や布などの模様入り框組採光扉が安価に提供できる。
【0015】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の框組採光扉の製造方法において、前記透光板が透明又は半透明の硝子又は合成樹脂成型体からなり、前記面状装飾体が半透明の和紙片であり、前記弾性部材が軟質の合成樹脂発泡体であり、前記接着剤が水性のアクリル系接着剤であり、接着剤塗布量が約10g/m以下であり、接着剤塗布後約5分間、水分が自然に除去されるように養生時間をとることを特徴とする。
【0016】
このような製造方法による本発明によれば、前記透光板が透明又は半透明の硝子又は合成樹脂成型体からなるので、製造作業性やコスト的にも優れたものとなる。また、前記弾性部材が軟質の合成樹脂発泡体であるので、コスト的にも安価な部材を用いて、透光板等のガタツキが有効に防止可能で、また、前記面状装飾体が半透明の和紙片からなるので、和紙を用いた和風意匠の扉が可能となる。
【0017】
また、面状装飾体を接着剤によって固着するので施工後、長期間使用中においても、扉の開閉操作時の衝撃によって、面状装飾体の配置ずれや、ガタツキ等が生じることがない。
【0018】
また、前記面状装飾体を固定するために用いる接着剤が水性のアクリル樹脂からなる接着剤であるので、臭気等がなく、製造作業環境に優れたものとなる。
【0019】
また、水性のアクリル樹脂からなる接着剤であるが、接着剤の塗布量が約10g/m以下であり、接着剤の塗布後約5分間、水分が自然に除去されるように養生時間をとるので、接着剤の過剰塗布による和紙の透明化現象が有効に防止できる。すなわち、半透明材料からなり濡れると透明化し易い和紙そのものも装飾体として用いることが可能で、和紙を用いた和風意匠の扉が可能となる。
【0020】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の框組採光扉の製造方法において、前記位置決め手段として、框の内周端縁から所定の離間寸法だけ離間した位置を認識するための識別表示が設けられており、該識別表示に従って面状装飾体を配置し、前記縦框と横框周縁部に面状装飾体の非配置部を設け、面状装飾体の配置部分と非配置部分とが区分して設けられていることを特徴とする。
【0021】
このような製造方法による本発明によれば、和紙や布などからなる面状装飾体を扉の採光部分の一部分にのみ配置し、配置部分と非配置部分とを区分することで、配置部分と非配置部分の対比で和風の意匠デザインをより鮮明に浮き立って表現することが可能となる。また、前記非配置部分が、面取りデザインに見え、カットガラス風の意匠効果が発揮できる。
【発明の効果】
【0022】
請求項1に記載の発明によれば、前記二枚の透光板の間に接着剤を噴霧した面状装飾体が挟持され、周囲を框材で囲み固定する製造方法ゆえ、製造作業性に優れ、しかも、面状装飾体を取り付けるための特別な取り付け桟やホルダー等が不要であるため、構造が簡単であり通常の加工精度で十分に加工可能で、長期間使用中においても装飾部分の配置ずれや変色が生じることがなく、和紙や布などを用いた装飾具、透光板等によるガタツキが生じることもなく、さらに、半透明材料からなり、接着剤等により濡れて透明化し易い和紙や布なども、そのもの自体を装飾体として用いることを可能とし、和紙や布などの模様入り框組採光扉が安価に提供できる。
【0023】
請求項2に記載の発明によれば、前記透光板が透明又は半透明の硝子又は合成樹脂成型体からなるので、製造作業性やコスト的にも優れたものとなる。また、前記弾性部材が軟質の合成樹脂発泡体であるので、コスト的にも安価な部材を用いて、透光板等のガタツキが有効に防止可能で、また、前記面状装飾体が半透明の和紙片からなるので、和紙を用いた和風意匠の扉が可能となる。
【0024】
また、面状装飾体を接着剤によって固着するので施工後、長期間使用中においても、扉の開閉操作時の衝撃によって、面状装飾体の配置ずれや、ガタツキ等が生じることがない。
【0025】
また、前記面状装飾体を固定するために用いる接着剤が水性のアクリル樹脂からなる接着剤であるので、臭気等がなく、製造作業環境に優れたものとなる。
【0026】
また、水性のアクリル樹脂からなる接着剤であるが、接着剤の塗布量が約10g/m以下であり、接着剤の塗布後約5分間、水分が自然に除去されるように養生時間をとるので、接着剤の過剰塗布による和紙の透明化現象が有効に防止できる。すなわち、半透明材料からなり濡れると透明化し易い和紙そのものも装飾体として用いることが可能で、和紙を用いた和風意匠の扉が可能となる。
【0027】
請求項3に記載の発明によれば、和紙や布などからなる面状装飾体を扉の採光部分の一部分にのみ配置し、配置部分と非配置部分とを区分することで、配置部分と非配置部分の対比で和風の意匠デザインをより鮮明に浮き立って表現することが可能となる。また、前記非配置部分が、面取りデザインに見え、カットガラス風の意匠効果が発揮できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
本発明の詳細を図面に従って説明する。図1は本発明の框組採光扉の接着剤塗布工程を示す説明図、図2は本発明の面状装飾体の挟持工程を示す説明図、図3は本発明の框組工程を示す説明図、図4は本発明の採光扉の正面図、図5は図4のA−A線断面図、図6は図4の要部拡大図、図7は図5の要部拡大図である。図中に示す符号1は採光扉、2は枠体、3は框を示し、3aは縦框、3bは横框を示す。4は面状装飾体、5は配置部分、6は非配置部分、7は面状装飾体入り透光板、7aはその端縁、7bはその框内周端縁位置、Lは離間寸法、8は透光板、Qは透光性部材、Eは框の内周端縁、Uは枠体内周部に沿って設けられた嵌合溝を示す。Dは嵌合溝に設けられた弾性部材を示す。Pは和紙を示し、P1は和紙の模様片、P2は和紙の模様片の隙間を示す。また、Sは接着剤を示し、Mは面状装飾体入り透光板の当接面を示す。
【0029】
以下、本発明の框組採光扉を製造する手順について述べる。先ず、始めに、透光板8を二枚、縦框3a、横框3bを各2本、和紙Pからなる面状装飾体4、弾性部材D、接着剤S、作業台H、位置決め手段を用意する。透光板8は着色又は無色の透明硝子板、アクリル樹脂製の透明合成樹脂板等を好適なものとして例示できる。
【0030】
縦框3a、横框3bは、LVL、合板等を芯材としてその表裏両面に化粧板が張り付けられた材料を好適なものとして例示できる。化粧板の化粧材としては、天然銘木の突板、単板の他、木目柄や抽象柄が印刷された木目柄樹脂化粧シート、木目柄化粧紙等を例示できる。また、面状装飾体として和紙Pからなるものや、布製からなるものなどを例示できる。ここで、例えば、和紙Pからなる面状装飾体4については、デザイン性を考慮すると、和紙原料の繊維をパターン状に漉き挙げて作製されたアート和紙などを好適なものとして例示できる。上記材料については、これらに限定されるものではない。
【0031】
弾性部材Dについては、ウレタン樹脂発泡体、ポリエチレン樹脂発泡体等を好適なものとして例示できる。接着剤Sとしては、水性系のアクリル樹脂接着剤を好適なものとして例示できる。上記材料については、これらに限定されるものではない。ここで、以下面状装飾体4として、和紙Pを用いた場合で詳細を述べる。
【0032】
作業台Hとしては、平坦面を有し、採光扉のサイズに十分に対応できる平面の大きさと平面形状と作業し易い高さを有し、さらに位置決め手段を有するものが望ましい。位置決め手段としては、透光板8を作業台H上の所定位置に正確に載置可能とする位置決め手段である。該位置決め手段が設けられていることが望ましい。さらに、二枚の透光板8の間に前記面状装飾体4を所定位置(透光板8に対する面状装飾体4の所定の配置位置)に挟持させる際に、前記所定位置がはっきりと作業者に識別できるように、識別表示Jが設けられていると好適である。
【0033】
前記透光板8を作業台H上の所定位置に正確に載置可能とする位置決め手段としては、例えば、一例として、透光板8の上部端縁と左右いずれか片方の側端縁を当接させて位置決め可能とする、平面視逆L字型の位置定規が好適である。一枚目の透光板8を前記位置定規に隙間なく当接させることで一枚目の透光板8の位置が正確に決めることが可能となる。また、前記位置決め定規としては、材質として、アルミ、ステンレス等の金属製のもの、アクリル樹脂成形体、塩ビ樹脂成型体、ポリエチレン樹脂成型体等の他に、硬質の木質材料からなるものなど好適なものとして例示できる。また形状は、断面が矩形の適度な長さを有する棒状体がよい。縦方向と横方向に設置固定し、平面視逆L字型に設置する。また、材質形状は好適なものの一例であって、これに限定されるものではない。また、平面視、逆L字型でなく、L字型であってもよいものとする。
【0034】
また、面状装飾体4の透光板8に対する位置を正確に決めるための、前記識別表示Jとしては、一例として、作業台Hの平面上に着色ラインを形成しておくという方法を好適なものとして例示できる。一枚目の透光板8を前記位置決め定規に従って、正確に作業台H上に載置し、透光板8の位置を決める。透光板8が透明又は半透明の硝子又は合成樹脂成型体であるので、透光板8を透かして作業台H上に設けられている識別表示Jが透視できる。
【0035】
すなわち、一枚目の透光板8をその裏面を上にして作業台上に載置した際、透光板8は透明ゆえ、前記識別表示ラインJを作業者が明瞭に認識できる。従って、認識された識別表示ラインJを手掛かりとして、接着剤付きの面状装飾体4を作業者が手作業で一枚目の透光板8の裏面側(作業台上の上面、すなわち、製品となった場合の内面)に、位置間違いを引き起こすことなく所定位置に面状装飾体4を配置できる。
【0036】
このように、面状装飾体4をこの識別表示Jに従って一枚目の透光板8上に載置する。このことで、透光板8に対する面状装飾体4の位を正確に決めることが可能となる。製品の種類や面状装飾体4の大きさや種類毎に、着色ラインの色調を変えることによって、製造される製品の品種が種々変わっても、位置を間違う恐れがない。
【0037】
ここで、あらかじめ、前記縦框3a、横框3bの内側面に、面状装飾体入り透光板7の端縁7aを嵌合させるための嵌合溝Uを形成し、前記嵌合溝Uの内部に弾性部材Dを装着したものを用意しておく。前記縦框3a、横框3bの内側面に、テノーナー、グルーバー、NCルーター等の溝加工機を利用して嵌合溝Uを形成する。該嵌合溝Uの大きさは、弾性部材Dを装着するスペースを考慮して、面状装飾体入り透光板7の厚み、嵌入される端部の幅よりも大きめに作製する必要がある。(図5、図7参照)。
【0038】
次に、和紙Pに接着剤Sを塗布する工程を示す。(図1参照)。和紙Pからなる面状装飾体4を平坦面に載置し、スプレー塗装機Fを用いてその表面に接着剤Sを噴霧して塗布する。
【0039】
接着剤Sの塗布は、面状装飾体4の両面、又は片面に塗布する。下記に述べるように、水性系のアクリル樹脂接着剤の場合、接着剤塗布後に水分が自然に除去されるように、十分な養生をとる必要があり、水分除去のためには接着剤Sの塗布は面状装飾体4の片面に塗布することが望ましい。
【0040】
この場合の接着に用いられる接着剤Sとしては、和紙Pからなる面状装飾体4の材質に適合したものであればよいが、特に和紙P、その他の紙の場合、接着剤Sが、水性接着剤の場合、接着剤Sを噴霧後、ある一定時間(約5分間程度)養生して接着剤Sに含まれる水分をとばしておく必要がる。
【0041】
水分を十分にとばしておかないと、接着剤Sに含まれる水分のために、和紙Pやその他の紙が透明化してしまって、和紙Pの模様が極めて不鮮明になる恐れがある。特に、着色されていない紙の場合、せっかくの装飾体としての和紙Pやその他の紙が透明化してしまって、模様が極めて不鮮明なものとなってしまう恐れがある。
【0042】
前記したように、水性系のアクリル樹脂接着剤を好適なものとして、これを使用することが望ましい。この水性系のアクリル樹脂接着剤以外では、溶剤系のアクリル系樹脂からなる接着剤Sも臭気問題を別に考えると好適なものとして例示できる。
【0043】
アクリル樹脂系接着剤の場合は、紫外線による黄変や劣化の恐れが極めて少ないばかりでなく、特に、溶剤系アクリル樹脂からなる接着剤Sを用いると、下記に述べる臭気問題を別に考えると、接着剤Sが和紙Pに浸透しにくく、半透明材料からなり濡れて透明化し易い和紙Pであっても、透明化せず、和紙Pそのものもデザイン意匠として、採光扉1の採光部分の一部分にのみ配置し、配置部分5と非配置部分6との対比で和風の意匠デザインを表現することが可能となり、臭気問題を別とすれば、好適な接着剤Sとして例示できる。
【0044】
また、ゴム系接着剤の場合は、紫外線が当たると黄変や劣化が生じるので適さない。そこで、紫外線による黄変、接着作業性、和紙との接着性、コスト等を考慮すると、アクリル樹脂系接着剤が好適である。特に臭気問題を考慮すると水性系のアクリル樹脂接着剤が望ましい。
【0045】
そこで、アクリル樹脂系接着剤で、水性系接着剤よりも溶剤系接着剤を使用するのが臭気を別にすれば好ましいということになる。しかし、溶剤系接着剤の場合、以下に述べる大きな問題点が生じる。特に近年、環境問題が盛んに叫ばれ、製造現場の職人の健康問題のみならず、出来上がった製品に使用されている接着剤から放出される揮発性有機化合物が、住宅完成後、そこに住む人の健康被害をもたらすといった問題点も指摘されている。
【0046】
このように、溶剤系接着剤から放出される揮発性有機化合物による臭気が大きな問題として取り扱われ、接着作業現場においても、従来は溶剤系接着剤を多く使用していたが、前述した問題点のため、近年、溶剤系接着剤から水性系接着剤に大きく切り替えられてきている。
【0047】
すなわち、溶剤系接着剤を多用すると、溶剤系接着剤から多量の臭気が発生し、製造作業環境を著しく悪化させ、ひいては、接着作業を行う職人の健康被害が発生するといった問題点が生じる。そのために、本発明では、アクリル系接着剤のうち、水性系接着剤を使用し、臭気問題を解決するとともに、前記和紙Pが透明化してしまって意匠性が損なわれるといった問題点を同時に解決するために、接着剤Sを噴霧後、ある一定時間(約5分間程度)養生して、接着剤Sに含まれる水分を十分にとばし、このことによって、和紙繊維中に水分が浸透し、せっかくの装飾体としての和紙Pが透明化してしまって、模様が極めて不鮮明なものとなってしまうことを有効に防止するものである。
【0048】
また、水性系アクリル樹脂接着剤を用いた場合、その塗布量に十分注意する必要がある。塗布量が多すぎて和紙Pに浸透する量が多い場合、接着剤Sが和紙Pに浸透し、和紙Pが、やや半透明化し、模様がやや不鮮明となる恐れがある。従って、水性系アクリル樹脂接着剤を用いる場合においては、特に、接着剤Sの塗布量に制限を加えることが大切である。微量塗布可能なスプレー塗装機Fを用いて塗布量として約10g/m程度以下の微量塗布であることが好ましい。このうち、約5〜7g/m程度が好適である。和紙Pからなる面状装飾体4の固定力と面状装飾体4の透明化防止の両方のバランスがよくとれ、意匠性と品質が向上し長期安定性にも優れたものとなる。従って、意匠性と品質ともに優れたものとなる。
【0049】
次に、前記作業台Hを用意し、作業台上に透光板8の位置決め定規と面状装飾体4の位置決め手段としての識別表示Jが設けられていることを確認する。続いて、前記位置決め定規に従って、透光板8のうちのいずれか一枚を作業台H上に、その裏面側を上にして載置し、続いて、前記、接着剤Sが塗布された面状装飾体4を前記識別表示Jに従って所定位置に配置し、その上に他方の透光板8を、その裏面側を下にして載置し、面状装飾体入り透光板7を作製する。(図2参照)。
【0050】
接着剤Sが塗布された面状装飾体4を二枚の透光板8の間に挟持する工程をさらに詳しく述べる。前記面状装飾体4の表面に前記接着剤Sを微量塗布し、表裏2枚の透光板8の間の所定位置に接着剤Sを微量塗布した前記面状装飾体4を挟持する。
【0051】
前記所定位置とは、面状装飾体4を載置する際、框3の内周端縁Eから所定の離間寸法Lだけ離間した位置のことである。この所定位置に面状装飾体4を正確に載置することが大切である。このように、框3の内周端縁Eから所定の離間寸法Lだけ離間した位置に面状装飾体4を載置して、接着剤Sにて固着させる。このための前記離間寸法Lを作業者が明確に認識できるようにするために、作業台H上に識別表示ラインJが設けられている。前記したように、作業台H上に色付きの識別表示ラインJをあらかじめ設けておくことによって、透明な透光板8を透かして識別表示ラインJがはっきりと間違いなく認識できる。このようにして面状装飾体入り透光板7が正確に作製される。
【0052】
本例では和紙Pとして漉き模様紙、アート和紙を面状装飾体4とした場合を例示している。しかし、和紙の種類や、このデザインに限定されるものではない。框3の内周端縁Eの位置から、離間寸法Lとして約10〜30mm程度隙間をあけて前記面状装飾体4を配置し、二枚の透光板8の間に挟持する。このようにして、一定時間室温で養生し、面状装飾体4を挟持した、面状装飾体入り透光板7を作製する。このようにして製造された面状装飾体入り透光板7は、縦框と横框で框組した後、縦框3aと横框3b周縁部に面状装飾体4の非配置部分6を設けることができる。すなわち、面状装飾体4の配置部分5と非配置部分6とを区分して設けることができる。
【0053】
このようにすることで、配置部分5と非配置部分6の対比で和風の意匠デザインをより鮮明に浮き立って表現することが可能となる。また、前記非配置部分6が、面取りデザインに見え、カットガラス風の意匠効果が発揮できる。
【0054】
その後、框3の内側面に設けられている嵌合溝U内に弾性部材Dが既に取り付けられ、既に用意されている縦框3aを二本と横框3bを二本を用いて、前記面状装飾体入り透光板7の端部周縁7aを嵌合溝Uに嵌入させる。このとき、嵌合溝内部に取り付けられている弾性部材Dに、面状装飾体入り透光板7の端部周縁7aを当接するようにする。そして、本発明の和紙入り透光板からなる透光性部材Qが作製される。それを枠体2の内部に取り付ける。次に、接着剤Sが硬化するまで養生し、必要に応じて縦框3a及び横框3bを塗装仕上げする。このようにして、本発明の採光扉1が製造される。(図3参照)。
【0055】
以下、本発明の框組採光扉の構成について述べる。(図4、図5参照)。本発明の採光扉1は左右2本の縦框3a、上下2本の横框3bの計4本の框3を方形に組み合わせて上下左右の框3で囲われた枠体2が形成され、その内部に面状装飾体入り透光板7からなる透光性部材Qが設けられた構成を有している。図示しないが、前記横框3bの左右両端縁には木ダボが2〜3本程度横框端縁から突出して設けられている。また、木ダボの突出部に当接する縦框3aの箇所にはダボ孔が設けられている。このようにして木ダボの突出部をダボ孔に嵌入し縦框3aと横框3bを接続する。この時、接着剤Sを併用するとよい。
【0056】
このようにして、前記4本の框3は方形に組み合わされて枠体2が形成される。本例では縦框3aを上下方向に通して組み合わせる縦勝ち方式を示す。いわゆる框組による枠体2である。しかし、框組採光扉を好適なものとして詳細を述べたが、本発明は框組以外の採光扉にも応用できる。すなわち、本発明の技術は、本例で示す框組に限定されるものではなく、図示しないが、芯材を組み合わせて作製された芯組材の表裏面に化粧板を張り付けて作製される、いわゆるフラッシュ構造の扉に応用しても勿論よいものとする。
【0057】
前記枠体2の開口内部に透光性部材Qが設けられている。該透光性部材Qは、さらに、詳述すると、平板状を有する2枚の透光板8が、その裏面どうしを当接するようにして組み合わされており、その間に水性系アクリル樹脂接着剤が塗布された面状装飾体4が挟持され、面状装飾体入り透光板7が形成され、前記接着剤が乾燥硬化するまで養生され、このようにして、透光性部材Qが完成される。
【0058】
前記面状装飾体入り透光板7の当接面Mが面状装飾体入り透光板7の厚み方向の略中間部に位置している。さらに、前記面状装飾体入り透光板7の当接面Mの箇所の全面でなく一部の面に部分的に面状装飾体4が、面状装飾体4の表裏から2枚の透光板8で挟持されるようにして設けられている。このようにして、面状装飾体4の挟持位置(面状装飾体4が存在する箇所)を配置部分5、面状装飾体4の非挟持位置(面状装飾体4が存在しない箇所)を非配置部分6とする。
【0059】
また、前記面状装飾体4の配置部分5は、前記框3の内周端縁Eの位置から所定の離間寸法Lだけ離間した位置において設けられている。このようにして、框3の内周端縁Eの位置と面状装飾体4の配置部分5の端部との間に非配置部分6が設けられている。框3の内周端縁Eの位置と面状装飾体4の配置部分5との離間寸法Lは、扉そのものの大きさにもよるが、約10〜30mm程度が意匠効果上、好適である。
【0060】
このようにして、本発明の採光扉1を正面から見たところ、上下左右の4本の框からなる框組の枠体2の框内周端縁Eから約10〜30mm程度の部分に非配置部分6が設けられることになる。採光扉1を正面から見て、この部分において面取りデザインの如く目視され、カットガラス風デザインを表現できるといった意匠効果が現出可能となる。
【0061】
透光性部材Qの裏面から光が投射された際、前記配置部分5と非配置部分6とにおいて、光の透過量に微妙な差異が生じ、例えば面状装飾体4として和紙P、又は和紙の中でも意匠性の高い、漉き模様紙、アート和紙を用いると、前記光の透過量に微妙な差異が生じ、この微妙な差異が漉き模様紙の模様を際だたせ、極めて意匠性の高い採光扉1が実現する。
【0062】
前記框3を組み合わせる前段階において、框3の内周端縁Eに沿って前記したように嵌合溝Uが形成されている。さらに、前記嵌合溝Uの内部に弾性部材Dが設けられている。前記嵌合溝Uの加工寸法は、前記透光板8の厚み寸法及び面状装飾体4の厚み寸法によって最適な加工寸法を決めればよい。
【0063】
前記嵌合溝U内部に設けられている弾性部材Dは硝子板等からなる透光板8を合わせ、その間に和紙P等を挟み込んで作製された面状装飾体入り透光板7を前記框組みからなる枠体2の嵌合溝Uに嵌め込んで採光扉1を作製する際に、前記面状装飾体入り透光板7の端縁7aが前記嵌合溝U内に嵌め込まれた状態で使用されても、扉の開閉動作につれて面状装飾体入り透光板7が発生させるガタツキ音を解消する機能を有するものである。
【0064】
すなわち、弾性部材Dの圧縮復元力によって面状装飾体入り透光板7のガタツキが抑制可能となるものである。さらに、面状装飾体入り透光板7の端縁7aが弾性部材Dによって覆われるようにして面状装飾体入り透光板7が框に取り付けられるので、面状装飾体入り透光板7の耐衝撃性能が向上し、長期間の使用にも耐え、耐久性能が向上する。
【0065】
弾性部材Dの材質としては、ウレタン樹脂発泡体、ポリエチレン樹脂発泡体等からなる弾性部材Dを好適なものとして例示できる。これらの他に天然ゴム、合成ゴム等も好適なものとして例示できる。
【0066】
本発明の採光扉1の高さ、幅、厚み寸法は従来からある採光扉と同様でよい。また、使用される面状装飾体入り透光板7に用いる透光板8としては、透明又は半透明の硝子又は合成樹脂成型体からなる。着色又は無色の、透明又は半透明の硝子板、着色又は無色の、透明又は半透明のアクリル樹脂製の合成樹脂成形体等を好適なものとして例示できる。
【0067】
また、前記面状装飾体4としては、和紙、色上質紙、ファンシーペーパー等の紙の他に、着色透明又は着色不透明の合成樹脂フィルム等を好適なものとして例示できる。これらの材料をさまざまな形状に切り抜いて作製された装飾体等も好適なものとして例示できる。
【0068】
上記面状装飾体4のさまざまな材料の中で、和紙Pに着目し、和紙Pの中でも意匠性が高い漉き模様紙、アート和紙が最も好適な材料である。該漉き模様紙、アート和紙は、和紙Pを漉く工程の中でさまざまな模様を付与して作製される意匠デザイン性に優れた和紙である。
【0069】
さらに、要部拡大図に従って詳しく述べる。(図6、図7参照)。図6に示す正面視拡大図において、本例では和紙Pとして、上記漉き模様紙、アート和紙を用いた例を示している。和紙Pやその他の面状装飾体4の中で、特に漉き模様紙、アート和紙の場合は、図示するように、和紙Pの模様片P1の箇所が配置部分5とされ、そうでない部分、すなわち、和紙Pの模様片P1とP1との間の隙間P2の部分も、非配置部分6とされる。さらに、前記和紙Pの模様片P1においても、厚みが厚い箇所と厚みが薄い箇所とが微妙に混ざり合い、重なり合っており、このようにして、面状装飾体入り透光板7の裏面から光が投射された際、前記配置部分5と非配置部分6とにおいて、光の透過量に微妙な差異が生じ、前記光の透過量の微妙な差異が漉き模様紙の模様を際だたせ、極めて意匠性の高い採光扉1が実現する。
【0070】
また、前記面状装飾体入り透光板7を構成する2枚の透光板8間に前記面状装飾体4が接着手段Sによって固着されている。このようにして面状装飾体4を固着すると、施工後長期間扉を開け閉めして扉に繰り返し衝撃が加わっても、面状装飾体4の取り付け位置がずれて意匠性が損なわれる恐れがない。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の框組採光扉の接着剤塗布工程を示す説明図。
【図2】本発明の面状装飾体の挟持工程を示す説明図。
【図3】本発明の框組工程を示す説明図。
【図4】本発明の採光扉の正面図。
【図5】図4のA−A線断面図。
【図6】図4の要部拡大正面図。
【図7】図5の要部拡大断面図。
【符号の説明】
【0072】
1 採光扉
2 枠体
3 框
3a 縦框
3b 横框
4 面状装飾体
5 配置部分
6 非配置部分
7 面状装飾体入り透光板
7a 面状装飾体入り透光板の端縁
7b 面状装飾体入り透光板の框内周端縁位置
L 離間寸法
8 透光板
Q 透光性部材
E 框の内周端縁
U 嵌合溝
D 弾性部材
P 和紙
P1 和紙の模様片
P2 和紙の模様片の隙間
J 識別表示
S 接着剤
F スプレー塗装機
H 作業台
M 面状装飾体入り透光板の当接面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
框組採光扉を製造するに際して、下記の手順で行うことを特徴とする。
1.透光板を二枚、縦框、横框を各2本、面状装飾体、弾性部材、接着剤、作業台、位置決め手段を用意し、
2.縦框及び横框の内面に透光板の端部を嵌合させるための嵌合溝を形成し、
3.前記嵌合溝内部に弾性部材を装着し、
4.面状装飾体の表面にアクリル系接着剤を微量噴霧し、
5.一方、作業台上に透光板の位置決め定規と面状装飾体の位置決め手段を配置し、
6.位置決め定規に従って透光板のうちのいずれか一枚を作業台上に載置し、
7.接着剤が塗布された面状装飾体を位置決め手段に従って透光板上の所定位置に配置し、
8.その上に他方の透光板を載置し、面状装飾体入り透光板を作製し、
9.前記嵌合溝付き縦框及び横框に設けられた嵌合溝に、前記面状装飾体入り透光板の端部周縁を嵌入し
10.接着剤が硬化するまで養生し、必要に応じて縦框及び横框を塗装仕上げする。
【請求項2】
前記透光板が透明又は半透明の硝子又は合成樹脂成型体からなり、前記面状装飾体が半透明の和紙片であり、前記弾性部材が軟質の合成樹脂発泡体であり、前記接着剤が水性のアクリル系接着剤であり、接着剤塗布量が約10g/m以下であり、接着剤塗布後約5分間、水分が自然に除去されるように養生時間をとることを特徴とする請求項1に記載の框組採光扉の製造方法。
【請求項3】
前記位置決め手段として、框の内周端縁から所定の離間寸法だけ離間した位置を認識するための識別表示が設けられており、該識別表示に従って面状装飾体を配置し、前記縦框と横框周縁部に面状装飾体の非配置部を設け、面状装飾体の配置部分と非配置部分とが区分して設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の框組採光扉の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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