説明

梱包に関する改良

チャイルド・レジスタント梱包体およびその構成要素が開示されている。開示されたチャイルド・レジスタント梱包体の1つは、使用される危険物質を支持する支持体と、支持体により支持された危険物質へのアクセスを選択的に阻止する構造体であって、支持体は、危険物質へのアクセスが構造体によって阻止される安全位置と、危険物質がアクセス可能に構造体から解除されるアクセス位置との間で、構造体に対して第1の方向に移動可能である、構造体と、支持体の安全位置からの移動が防止される係合状態と、支持体が安全位置からアクセス位置の方へ移動可能な解除状態との間で、使用者によって移動可能な少なくとも1つのラッチ部材と、使用者によって構造体に対して第1の方向とは異なる第2の方向に移動可能なタブ部材であって、タブ部材は、支持体と連結されてラッチ部材が解除状態のときに支持体を安全位置から第1の方向へ移動させる、タブ部材とを備える。別のチャイルド・レジスタント梱包体は、安全位置において付随するラッチ部材とともに操作可能であり、付随するラッチ部材を係合状態と解除状態との間で移動させる、少なくとも1つの隠蔽カバーを備える。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、物品の梱包に使用され得る箱等の梱包体に関する。具体的には、本発明は、子供または責任能力のない大人から安全に保管されなければならない、例えば医薬品または家庭用化学品等の、潜在的に危険な物質を格納するチャイルド・レジスタント(対小児安全)梱包体に関するが、チャイルド・レジスタント梱包体に限定されない。
【0002】
医薬品や家庭用化学品等の潜在的に危険な物質の安全な格納は、幼い子供を持つ家庭にとって長い間問題となってきていた。親は、病気を迅速かつ容易に治療することができるように広範囲の医薬品へのアクセスを希望し、且つ、例えば家を掃除するために家庭用化学品を必要とする一方で、子供は、子供から目が離れているときに、生まれながらに持っている好奇心によって、上記物質を探し出して摂取することがあり得る。子供が上記物質を摂取することは、深刻な結果をはらみ得る。例えば、ほとんどのあらゆる医薬品の過量摂取は、健康に有害である。実際には、医薬品の中には子供に全く適さず、たとえ非常に少量の接触または摂取であっても子供の健康に悪影響を及ぼすものがある。洗剤や殺鼠剤等の家庭用化学品を含む他の非医薬物質からも同様の危険が生じる。
【0003】
単純化のため、上述のような潜在的に危険な物質は、以下、単に「危険物質」と称する。さらに、上述の問題は、子供に限らず、例えば精神病患者や精神障害者、または梱包体の内容物を混乱しがちとなり得る高齢者などといった、責任能力のない、または忘れやすい大人についても生じ得る。本明細書の焦点は子供に当てられているが、ここで述べられていることの大半は、責任能力のない、または忘れやすい大人にも同様に適用されることが理解されるであろう。このような類似点は全て、たとえ子供のみを参照している場合であっても、本明細書の範囲内である。
【0004】
危険物質の危険性を考慮すると、危険物質は子供の手の届かない場所に保管されなければならない。危険物質が子供の手の届かない場所に保管されなければならないことは、基本的に重要な慣行であり、チャイルド・レジスタント・クロージャ(CRC)により強化され得るが決して取って代わることのできない慣行である。CRCは、梱包された形態の危険物質へのアクセスを子供が得ようとした場合に、子供が梱包体から危険物質を取り出すことをより困難にする。
【0005】
多くのCRC設計が過去に提案されてきた。しかしながら、CRC設計者たちは常に、子供が開封しにくい梱包体が大人にとっても困難な場合が多いという矛盾に取り組まなければならない。事実、工学物理科学研究協議会(Engineering and Physical Sciences Research Council)の定期刊行物での2004年の報告によると、大人の最大90%がCRCを開封するのに苦労している。大人の最大90%がCRCを開封するのに苦労していることの驚くべき結果は、大人が安全でない容器に危険物質を移すことが多いということであり、このような慣行は、中毒事故の大きな割合を占めていると考えられる。
【0006】
さらなる問題は、周知のCRCは、構造が複雑で、製造に費用がかかる場合が多いことである。梱包の費用は一般的に消費者に転嫁されるため、入手可能であれば非レジスタント梱包の製品を消費者が購入するようになるので、中毒事故等のリスクが上昇する。
【0007】
本発明の目的は、従来技術に付随する少なくとも1つの問題点を解決または軽減することである。
第1局面から、本発明は、広くは、チャイルド・レジスタント梱包体に関し、
使用される危険物質を支持するための支持体と、
前記支持体により支持された危険物質へのアクセスを選択的に阻止するための構造体であって、前記支持体は、前記危険物質へのアクセスが前記構造体によって阻止される安全位置と、前記危険物質がアクセス可能に前記構造体から解除されるアクセス位置との間で、前記構造体に対して第1の方向に移動可能な、構造体と、
前記支持体が前記安全位置から移動することが防止された係合状態と、前記支持体が前記安全位置から前記アクセス位置の方へ移動可能な解除状態との間で、使用者によって移動可能な少なくとも1つのラッチ部材と、
前記使用者によって前記構造体に対して前記第1の方向とは異なる第2の方向に移動可能なタブ部材であって、前記タブ部材は、前記支持体に連結され、前記ラッチ部材が前記解除状態のときに前記支持体を前記安全位置から前記第1の方向へ移動させる、タブ部材と
を備えている。
【0008】
本発明の第1局面に係る梱包体は、有効なチャイルド・レジスタンスを提供する。具体的には、本発明の第1局面の梱包体は、支持体へのアクセスを得るために2つの同時の動作、即ち(i)ラッチ部材の解除と(ii)タブ部材の第2方向への移動とを必要とする開封順序を可能にする。特に、支持体に連結されたタブ部材は、支持体が移動する第1の方向と(予想外に)異なる第2方向に移動可能であるため、ラッチ部材とタブ部材とは相乗作用して、チャイルド・レジスタンスを提供する。
【0009】
特に高いレベルのチャイルド・レジスタンスを提供するためには、梱包体は、好ましくは使用者による両手操作に適合されてもよく、この場合、使用者の一方の手でラッチ部材を解除状態に移動させたとき、使用者のもう一方の手でタブ部材を移動させることができる。この両手操作は、高齢者または病弱者には比較的容易であるが、子供にとっては困難である。両手操作は、タブ部材の支持体への予想外の連結を理解する必要がある。したがって、CRC設計者が直面してきた矛盾に対処する。
【0010】
好適には、第1および第2の方向の間の違いに付随する予期しない驚きを最大化するため、第1および第2の方向を相互に対向させてもよい。
好ましくは、構造体から離れるように支持体を動かすために、タブ部材は構造体から離れるように移動可能であってもよい。例えば、構造体は好適に、対向する両側を画定してもよく、且つタブ部材が構造体の一つの側から離れるように移動可能であることにより支持体が構造体の反対の側から離れるように移動してもよい。このような構成は、タブ部材と支持体との間の距離を最大化するのを助けるので、梱包体の操作がより予期せぬものとなり、チャイルド・レジスタンスが強化される。
【0011】
便利には、梱包体は、第1および第2ラッチ部材を含んでもよく、各ラッチ部材は、支持体が安全位置から移動することが防止された係合状態と、支持体が安全位置からアクセス位置の方へ移動することが可能な解除状態との間で、使用者によって移動可能である。ラッチ部材の数を増やせば、それだけチャイルド・レジスタンスは強化される。本願発明者らは、2つのラッチ部材がチャイルド・レジスタンスと高齢者および病弱者のアクセス性との間の最適な妥協点を実現することを発見した。しかしながら、本発明はラッチ部材のあらゆる特定の数に限定されない。
【0012】
好適には、第1および第2のラッチ部材は、使用者の親指と人差し指との間できつく握る動作で係合状態から解除状態に移動可能なように適合されてもよい。このように適合された場合、第1および第2のラッチ部材は相乗作用し、各部品の和よりもさらに強化されたチャイルド・レジスタンスを提供する。具体的には、親指と人差し指との間できつく握る動作は、子供にとっては手が小さいため障害となるが、大人は解除することが比較的容易であることに気づく。きつく握る動作は、タブ部材を支持体へ連結することに付随する驚きと組み合わせると特に有効である。
【0013】
製造を容易且つ経済的にするため、第1および第2のラッチ部材は、互いに一体化されてもよい。第1および第2のラッチ部材は、例えば格納トレイまたは安全クリップ等の単一の成形プラスチック部品上に支持されてもよい。
【0014】
梱包体内の部品数を最小化するため、前記または各ラッチ部材は、ライブ・ヒンジ(live hinge)を好適に備えてもよい。
前記または各ラッチ部材は、タブ部材のグリップに対向する、構造体の1つの側寄りにあってもよい。チャイルド・レジスタンスは、タブ部材のグリップと前記または各ラッチ部材との間の距離に正比例する。したがって、構造体の対向する両側に前記または各ラッチ部材とグリップとを提供することにより、このチャイルド・レジスタンスの局面は最大化される。
【0015】
好適には、前記または各ラッチ部材は、係合状態に弾性的に付勢されてもよい。
使用者に便利なインターフェースを提供するため、前記または各ラッチ部材は、使用者の指で押下される形状のボタン形成物を含んでもよい。
【0016】
好ましくは、前記または各ラッチ部材は、係合状態において梱包体の構造体と係合するショルダー部を含んでもよい。
前記または各ラッチ部材は、好適に、支持体と構造体との間で動作してもよい。便利には、前記または各ラッチ部材は、係合状態において支持体に支持されてもよく、且つ任意に支持体の外壁より突出してもよい。追加的または代替的に、支持体が安全位置から移動可能なように、前記または各ラッチ部材は、解除状態において、任意に外壁と実質的に同一面となり支持体内に収容されてもよい。
【0017】
好ましくは、前記または各ラッチ部材は、支持体と一体化したばねアームを含んでもよい。支持体と一体化したばねアームを含むことは、特に便利で高コスト効率の解決策である。
【0018】
前記または各ラッチ部材は、支持体と構造体との間で動作する代わりに、支持体とバリア部材との間で動作してもよく、このバリア部材は、係合状態において、移動可能に、または離脱可能に構造体に取り付けられて、支持体のアクセス位置への移動を阻止する。そして、前記または各ラッチ部材は、バリア部材に有利に支持されてもよい。好適には、前記または各ラッチ部材は、バリア部材が構造体とスナップ式で係合するように構成されてもよい。
【0019】
便利には、前記または各ラッチ部材は、係合状態においてバリア部材の中央パネルよりも突出してもよい。この中央パネルは、前記または各ラッチ部材が解除状態のときに、バリア部材の最大幅を好適に画定してもよい。
【0020】
タブ部材の支持体への予期しない連結は、好ましくは構造体の仕切りを巻回するベルト部材によって行ってもよい。ベルト部材と仕切りとは、ラッチ部材と相乗作用で梱包体のチャイルド・レジスタンスに貢献してもよい。具体的には、前記または各ラッチ部材は、係合状態において支持体の安全位置から第1の方向への移動を有利に防止し得る一方で、ベルト部材と仕切りとは、支持体の安全位置から第2の方向への移動を防止し得る。
【0021】
梱包体のタブ部材は、様々な形態をとってもよい。梱包体のタブ部材は、単純な板紙パネル、または好適には、格納手段を含んでもよい。第1の方向への移動を支援するため、タブ部材は、好ましくは、高齢者や病弱者の梱包体へのアクセスを向上させる指穴等のようなグリップ形成物を含んでもよい。
【0022】
梱包体の支持体は、ブリスター・パック、または好ましくは、ブリスター・パックを支持する格納トレイを備えてもよい。前記または各ラッチ部材は、格納トレイまたは別のタイプの支持体と一体化して成形されてもよい。
【0023】
第2の局面から、本発明は、広くは格納トレイに関し、この格納トレイは、少なくとも1つのラッチ部材を有するキャリッジであって、ラッチ部材は、係合状態と解除状態との間で移動可能なキャリッジと、前記カートリッジに取り付けられたブリスター・パックであって、ブリスター・パックは1つまたは複数のブリスターを含むブリスター・パックとを備え、キャリッジは取り付けられたブリスター・パックの前記または各ブリスターへアクセス可能に構成されている。
【0024】
本発明の第2局面に係る格納トレイは、チャイルド・レジスタント梱包体に危険物質を保持するための、好適で高コスト効率の解決策を提供する。本発明に係る第2局面の格納トレイは、少なくとも1つのラッチ部材により、ブリスター・パック内に格納された危険物質のチャイルド・レジスタント格納を可能にするとともに、チャイルド・レジスタント梱包体からブリスター・パックを取り外すことなく、必要なときに危険物質に容易にアクセスすることを可能にする。
【0025】
好適には、キャリッジは、ブリスター・パックを支持するフレームと、ブリスター・パックの前記または各ブリスターへのアクセスを可能にする、フレーム内の中央開口部とを含んでもよい。中央開口部を含むフレームは、アクセス性に影響を及ぼすことなくブリスター・パックに最大支持力を提供する。
【0026】
好ましくは、キャリッジは、第1および第2の壁と、前記第1および第2の壁とそれぞれ一体化された第1および第2のラッチ部材であって、各ラッチ部材は、係合状態と解除状態との間で移動可能な第1および第2のラッチ部材とを備えてもよい。一体化されたラッチ部材は、格納トレイの高コスト効率の製造を容易にする。さらに、ラッチ部材の数が増えれば、それだけチャイルド・レジスタンスが強化される。本願発明者らは、2つのラッチ部材が、チャイルド・レジスタンスと高齢者および病弱者にとってのアクセス性との間の最適な妥協点となることを発見した。しかしながら、本発明は、ラッチ部材のあらゆる特定の数に限定されない。
【0027】
特にチャイルド・レジスタント様式で格納トレイを格納することを可能にするため、第1および第2のラッチ部材は、係合状態において当該第1および第2のラッチ部材のそれぞれの壁よりも突出し、それぞれの突出部を形成してもよい。追加的または代替的に、第1および第2のラッチ部材は、好ましくは解除状態において当該第1および第2のラッチ部材のそれぞれの壁と実質的に同一面であってもよい。
【0028】
第3局面から、本発明は広くは、ブリスター・パック用キャリッジに関し、このキャリッジは、1つまたは複数のブリスターを有するブリスター・パックを支持するフレームと、前記フレームと一体化された少なくとも1つのラッチ部材であって、ラッチ部材は係合状態と解除状態との間で移動可能な、少なくとも1つのラッチ部材とを備え、フレームは、使用されるフレームにより支持されるブリスター・パックの前記または各ブリスターにアクセス可能であるように構成されている。
【0029】
本発明の第2局面に係る格納トレイの利点は、本発明の第3局面のキャリッジに準用する。
第4局面から、本発明は広くは、チャイルド・レジスタント梱包体に関し、このチャイルド・レジスタント梱包体は、
使用される危険物質を支持する支持体と、
前記支持体により支持される危険物質へのアクセスを選択的に阻止する構造体であって、前記支持体は、前記危険物質へのアクセスが前記構造体により阻止される安全位置と、前記危険物質がアクセス可能に前記構造体から解除されたアクセス位置との間で、前記構造体に対して第1の方向に移動可能である、支持体と、
前記支持体が前記安全位置から移動することが防止された係合状態と、前記支持体が前記安全位置から前記アクセス位置の方へ移動可能な解除状態との間で、使用者により移動可能な少なくとも1つのラッチ部材と、
前記安全位置において付随するラッチ部材とともに操作可能であり、前記付随するラッチ部材を前記係合状態と前記解除状態との間で移動させる少なくとも1つの隠蔽カバーと
を備えている。
【0030】
本発明の第4局面に係る梱包体は、隠蔽カバーによりチャイルド・レジスタンスを提供する。支持体を安全位置から移動させるには、付随するラッチ部材とともに前記または各隠蔽カバーが操作可能であり、ラッチ部材を解除状態に移動させ、次に支持体をアクセス位置に移動させる必要があることを使用者はまず理解しなければならない。このような理解は、子供にはないであろう。
【0031】
前記または各隠蔽カバーは、好ましくは柔軟性があってもよく、且つ付随するラッチ部材との操作は、隠蔽カバーの弾性変形を便利に含んでもよい。これは、隠蔽カバーとラッチ部材との間の協働操作を確実にする特に簡素且つ有効な方法である。
【0032】
子供にとって開けることが困難な梱包体は大人にとっても困難である場合が多いという矛盾に対処する一助となるように、前記または各隠蔽カバーは、付随するラッチ部材の位置を示すマーキングを含んでもよい。このマーキングは、例えば、文字を含んでもよく、この文字は、例えば、構造体上に印刷され、ラッチ部材を解除状態に移動させる方法についての注意書きと任意に組み合わされてもよい。したがって、前記または各隠蔽カバーは、ラッチ部材の位置を示しながら、付随するラッチ部材を隠蔽することができる。また、より一般的には、前記または各隠蔽カバーは、付随するラッチ部材を完全に隠蔽する必要はなく、例えばラッチ部材を部分的にのみ隠蔽することも可能であろう。
【0033】
前記または各隠蔽カバーは、任意に構造体によって支持されてもよい。好ましくは、前記または各隠蔽カバーは、構造体の外面と実質的に同一面にあってもよい。
製造を容易にするため、前記または各隠蔽カバーは、構造体と一体化されてもよい。便利には、前記または各隠蔽カバーは、構造体の外壁と一体化されてもよく、且つ、構造体は、係合状態において支持体の付随するラッチ部材とともに操作する留め金形成物を有する内壁を含んでもよい。構造体の外壁は、好ましくは、構造体の内壁と重なってもよい。留め金形成物は、任意に、内壁に開口部を含んでもよい。
【0034】
好適には、構造体の外壁と内壁とは一体化されてもよい。例えば、構造体は、好ましくは、折り曲げられたブランクから形成されたスリーブを含んでもよく、且つ、外壁および内壁は、ブランクの折り目によって画定されてもよい。これにより、梱包体を特に効率的に製造することができる。
【0035】
前記または各隠蔽カバーは、適切には板紙から構成されてもよい。好ましくは、各ラッチ部材は、付随する隠蔽カバーを備えてもよい。
チャイルド・レジスタンスを強化するため、使用者の一方の手で前記または各ラッチ部材が解除状態に移動されたとき、使用者のもう一方の手で支持体を移動することができるように、梱包体は、使用者による両手操作に好適に適合されてもよい。
【0036】
便利には、梱包体は、第1および第2のラッチ部材を含んでもよく、各ラッチ部材は、支持体が安全位置から移動することが防止された係合状態と、支持体が安全位置からアクセス位置の方へ移動可能である解除状態との間で、使用者によって移動可能である。ラッチ部材の数を増やせば、チャイルド・レジスタンスはそれだけ強化される。本願発明者らは、2つのラッチ部材がチャイルド・レジスタンスと高齢者および病弱者のアクセス性との間の最適な妥協点を実現することを発見した。しかしながら、本発明は、ラッチ部材のあらゆる特定の数に限定されない。
【0037】
好適には、第1および第2のラッチ部材は、使用者の親指と人差し指との間できつく握る動作で、係合状態から解除状態に移動可能であるように適合されてもよい。このように適合された場合、第1および第2のラッチ部材は、相乗作用し、各部品の和よりもさらに強化されたチャイルド・レジスタンスがともに提供される。具体的には、親指と人差し指との間できつく握る動作は、子供にとっては手が小さいため困難となるが、大人は、解除することが比較的容易であると気づく。きつく握る動作は、隠蔽カバーの隠蔽効果と組み合わせると特に効果的である。
【0038】
製造を容易且つ経済的にするため、第1および第2のラッチ部材は、互いに一体化されてもよい。第1および第2のラッチ部材は、例えば格納トレイ、安全クリップまたはタブ部材等の単一の成形プラスチック部品上に支持されてもよい。
【0039】
好ましくは、前記または各ラッチ部材は、係合状態に弾性的に付勢されてもよい。追加的または代替的に、前記または各ラッチ部材は、任意に、ライブ・ヒンジ、および/または前記または各ラッチ部材を解除状態に案内する傾斜、および/または係合状態において梱包体の構造体に係合するショルダー部を含んでもよい。
【0040】
前記または各ラッチ部材は、任意に、支持体と構造体との間で動作してもよい。便利には、前記または各ラッチ部材は、支持体に支持されてもよく、且つ、任意に係合状態において支持体の外壁より突出してもよい。追加的または代替的に、支持体が安全位置から移動可能なように、前記または各ラッチ部材は、任意に、解除状態において外壁と実質的に同一面にあってもよく、且つ支持体内に収容されてもよい。
【0041】
好ましくは、前記または各ラッチ部材は、支持体と一体化されたばねアームを含んでもよい。支持体と一体化されたばねアームを含むことは、特に便利で高コスト効率の解決策を実現する。
【0042】
前記または各ラッチ部材は、支持体と構造体との間で動作する代わりに、支持体と、係合状態において移動可能または離脱可能に支持体に取り付けられ、支持体のアクセス位置への移動を阻止するバリア部材との間で動作してもよい。そして、前記または各ラッチ部材は、好適にバリア部材に支持されてもよい。好適には、前記または各ラッチ部材は、バリア部材が構造体とスナップ式で係合可能に構成されてもよい。
【0043】
便利には、前記または各ラッチ部材は、係合状態においてバリア部材の中央パネルより突出してもよい。この中央パネルは、前記または各ラッチ部材が解除状態のときのバリア部材の最大幅を好適に画定してもよい。
【0044】
梱包体の支持体は、ブリスター・パック、または好ましくはブリスター・パックを支持する格納トレイを含んでもよい。上述のように、前記または各ラッチ部材は、格納トレイまたは別のタイプの支持体と一体化して成形されてもよい。
【0045】
特に高いチャイルド・レジスタンスを提供するため、梱包体は、好ましくは使用者によって構造体に対して第1の方向とは異なる第2の方向に移動可能なタブ部材であって、タブ部材は、支持体に連結され、前記または各ラッチ部材が解除状態のとき、支持体を安全位置から第1の方向に移動させる、タブ部材をさらに含んでもよい。
【0046】
タブ部材の存在は、チャイルド・レジスタンスをさらに強化する。具体的には、タブ部材の存在は、支持体へのアクセスを得るために2つの同時の動作、即ち(i)ラッチ部材の解除と(ii)タブ部材の第2の方向への移動とを必要とする開封順序を可能にする。特に、支持体に連結されたタブ部材は、支持体が移動する第1の方向と(予想外に)異なる第2の方向に移動可能であるため、ラッチ部材、隠蔽カバー、およびタブ部材は相乗作用して、チャイルド・レジスタンスを提供する。
【0047】
タブ部材が存在する場合、梱包体は、ラッチ部材が使用者の一方の手によって解除状態に移動されたとき、タブ部材が使用者のもう一方の手で移動可能であるように、好適に、使用者による両手操作に適合されてもよい。この両手操作は、高齢者または病弱者には比較的容易であるが、子供にとっては困難である。両手操作は、タブ部材の支持体への予期しない連結に対する理解を必要とする。したがって、CRC設計者が直面してきた矛盾に対処する。
【0048】
好適には、第1および第2の方向の間の違いに伴う驚きを最大化するため、第1および第2の方向を相互に対向させてもよい。
好ましくは、支持体が構造体から離れるように、タブ部材は構造体から離れる方向に移動可能であってもよい。例えば、構造体は、対向する両側を好適に画定してもよく、且つ、タブ部材は、構造体の一つの側から離れる方向に移動可能であることにより支持体が構造体の反対側から離れる方向に移動するようにしてもよい。タブ部材と支持体との間の距離が最大化するのを助けることにより、このような構成は、梱包体の操作をさらに驚くものとし、チャイルド・レジスタンスが強化される。
【0049】
前記または各ラッチ部材は、タブ部材のグリップに対向する、構造体の1つの側寄りであってもよい。チャイルド・レジスタンスは、タブ部材のグリップと前記または各ラッチ部材との間の距離に正比例する。したがって、構造体の対向する両側に前記または各ラッチ部材とグリップとを提供することにより、このチャイルド・レジスタンスの局面は最大化される。高齢者または病弱者による梱包体の操作を容易にするため、グリップは指穴または指状ウェル(finger well)を含んでもよい。
【0050】
好適には、梱包体の格納容量を2倍にするため、タブ部材は、ブリスター・パックの支持体等のような格納手段を含んでもよい。
より一般的には、タブ部材は、好ましくは、ベルト部材によって支持体に連結され、ベルト部材は構造体の仕切りを巻回してもよい。
【0051】
ベルト部材および仕切りは、カバーおよびラッチ部材と相乗作用して、梱包体のチャイルド・レジスタンスに貢献し得る。具体的には、前記または各ラッチ部材は、好適に、係合状態において安全位置から第1の方向への支持体の移動を防止する一方で、ベルト部材および仕切りは、安全位置から第2の方向への支持体の移動を防止してもよい。
【0052】
本発明の他の利点は、以下の説明から当業者にとっては明らかであろう。
本発明をより容易に理解できるように、例として添付図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1A】本発明の第1実施形態に係る梱包体の格納トレイのフレームの斜視図である。
【図1B】図1Aのフレームとブリスター・パックとを備える、本発明の第1実施形態の格納トレイの分解斜視図である。
【図1C】ブリスター・パックがフレームに組立てられた状態の、図1Bの格納トレイの斜視図である。
【図2A】図1Cの格納トレイの底面図である。
【図2B】図1Cの格納トレイの平面図である。
【図2C】図2Aに示された格納トレイの部分拡大詳細図であって、ラッチ部材が係合状態となっている部分拡大詳細図である。
【図2D】図2Cに対応する部分拡大詳細図であるが、ラッチ部材が解除状態となっている部分拡大詳細図である。
【図3A】梱包体の組立て前の、本発明の第1実施形態に係る梱包体の、図1Bの格納トレイおよびスリーブの分解斜視図である。
【図3B】梱包体の部分組立て後の、図3Aの格納トレイおよびスリーブの斜視図である。
【図4A】梱包体の部分組立て後の、本発明の第1実施形態に係る梱包体の、図3Aの格納トレイおよびスリーブと、タブ部材との斜視図である。
【図4B】組立て後の、完全に閉じた状態となっている、本発明の第1実施形態に係る梱包体の斜視図である。
【図5A】使用者による左右ラッチ部材の解除を示す、完全に閉じた状態となっている図4Bの梱包体の斜視図である。
【図5B】使用者による起動後の、完全に開いた状態となっている図5Aの梱包体の斜視図である。
【図6A】梱包体の組立て前の、本発明の第2実施形態に係る梱包体の格納トレイ、スリーブ、およびタブ部材の分解斜視図である。
【図6B】梱包体の部分組立て後の、図6Aの格納トレイ、スリーブおよびタブ部材の斜視図である。
【図7A−7B】係合状態となっている、本発明の第2実施形態に係る梱包体の安全クリップの斜視図である。
【図7C】ラッチ部材が係合状態となっている、図7Aおよび7Bの安全クリップの平面図である。
【図7D】ラッチ部材が解除状態となっている、図7A〜7Cの安全クリップの平面図である。
【図8A】安全クリップが解除されている、本発明の第2実施形態に係る梱包体の斜視図である。
【図8B】安全クリップが係合し、完全に閉じた位置にある、図8Aの梱包体の斜視図である。
【図9A】使用者による安全クリップの左右ラッチ部材の解除を示す、図8Aおよび8Bの梱包体の斜視図である。
【図9B】使用者による安全クリップの取り外しを示す、図8A、8Bおよび9Aの梱包体の斜視図である。
【図9C】使用者による安全クリップの取外しおよび起動後の、完全に開いた状態となっている図8A、8B、9Aおよび9Bの梱包体の斜視図である。
【図10A】本発明の第3実施形態に係る梱包体の格納トレイのフレームの斜視図である。
【図10B】図10Aのフレームの平面図である。
【図10C】本発明の第3実施形態に係る梱包体において、図10Aの格納トレイと交換可能に用いられ得る、変形格納トレイのフレームの斜視図である。
【図11A−11B−11C】本発明の第3実施形態に係る梱包体におけるラッチ部材の係合状態と解除状態との間の移動、およびラッチ部材のスリーブとの相互作用を示す、図10Aに示されたフレームの連続した概略部分図である。
【図12】図11A、11Bおよび11Cで示されたスリーブを形成するブランクの平面図である。
【図13A】完全に閉じた状態となっている、本発明の第3実施形態に係る梱包体の斜視図である。
【図13B】完全に開いた状態となっている、図13Aの梱包体の斜視図である。
【図14A】本発明の第4実施形態に係る梱包体における格納トレイのフレームの斜視図である。
【図14B】図14Aのフレームの平面図である。
【図14C】本発明の第4実施形態に係る梱包体のタブ部材の平面図である。
【図15A】本発明の第5実施形態に係る梱包体における格納トレイのフレームの斜視図である。
【図15B】本発明の第5実施形態に係る梱包体におけるタブ部材のフレームの斜視図である。
【図15C】図15Bのフレームの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0054】
図1〜5を参照すると、本発明の第1実施形態において、チャイルド・レジスタント梱包体100は、危険物質(図示せず)を格納する格納トレイ200の形態の支持体と、危険物質へのアクセスを阻止するスリーブ300の形態の構造体と、格納トレイ200を作動させるタブ部材400とを含む。梱包体100は、後端102、前端104、左側106、右側108、上側110、および下側112を含む。
【0055】
図1Aを参照すると、格納トレイ200は、全体的に長方形の成形プラスチックフレーム202を含む。プラスチックフレーム202は、左右の横壁204,206と、前端210の前壁208と、後端214の後壁212と、フレーム202の上側218にて壁204,206,208,212から内側に突出するフランジ216とを有する。即ち、フレーム202は、ひっくり返した平鍋であり、フランジ216により画定された中央開口部220を含み、横壁204,206、前壁208および後壁212は、フランジ216の外縁222からスカート状に下方向に突出している。
【0056】
図1Bおよび1Cに示されているように、フレーム202は、格納トレイ200の全体的に長方形のブリスター・パック224を支持する役割を果たしている。ブリスター・パック224は、従来の様式で複数のブリスター226内に危険物質を格納し、上部ホイル・カバー側228、下部ブリスター側230、後端232および前端234を備える。ブリスター・パック224の上側228は、ブリスター・パック224がフレーム202に囲まれるように、フランジ216の下側236に接合され、ブリスター・パック224のブリスター226は下方向に突出している。ブリスター226の内容物は、従来の様式でフランジ216の中央開口部220を介して上方向に押し、ブリスター・パック224の上側228のホイル・カバーを破ることによりアクセスするようにしてもよい。
【0057】
フレーム202およびブリスター・パック224はそれぞれ、各後端214,232にて、湾曲したへこみ238を備える。これらのへこみ238は、ブリスター・パック224をフレーム202に接合するときに、組立てられた格納トレイ200が全体として当該格納トレイ200の後端に1つの湾曲したへこみ238を有するように配列されている。
【0058】
ここで図2A〜2Dを参照すると、格納トレイ200のフレーム202は、左右のラッチ部材240,242を備える。左ラッチ部材240は、フレーム202の左壁204のばねアーム部244を備える一方、右ラッチ部材242は、フレーム202の右壁206のばねアーム部246を備える。ラッチ部材240,242は、自然且つ弾性的に外方向に付勢され、左右の壁204,206のそれぞれの残りの後部248,250および前部252,254より横方向に突出している。
【0059】
格納トレイ200のフレーム202は、中央縦軸(図示せず)に関して対称である。したがって、左右のラッチ部材240,242は、互いに鏡像であり、同じ機能を果たす。後部から始まり前部へ、各ラッチ部材240,242は、付随する横壁204,206の残りの後部248,250と隣接するライブ・ヒンジ256,258と、ヒンジ256,258と隣接し、パネル264,266と直角ショルダー部268,270とを有するボタン260,262と、ショルダー部268,270から直角に梱包体100の前端104の方へ突出する留め金272,274とを備える。ラッチ部材240,242の全ての構成要素は、格納トレイ200のフレーム202と一体化して成形される。
【0060】
各ラッチ部材240,242は、係合状態と解除状態との間で弾性的に移動可能である。図2Cおよび2Dを参照しながら、左ラッチ部材240の係合状態および解除状態の詳細を説明する。しかしながら、左右のラッチ240,242部材は同じ機能を果たすため、左ラッチ部材240の係合状態および解除状態についての説明は、右ラッチ部材242にも関連することを当業者は理解するであろう。
【0061】
初期設定では、図2Cに示されているように、ライブ・ヒンジ256の自然の柔軟性と復元力が左ラッチ部材240を係合状態に付勢する。係合状態では、左ラッチ部材240のボタン260は、左壁204とほぼ平行に位置するボタン260のパネル264と、内側に直角に突出するボタン260のショルダー部268とともに、左壁204の残りの後部248および前部252より横方向に突出している。したがって、ボタン260は、段差または突出部276を形成し、この段差または突出部276は、後述するように、スリーブ300の補完形成物に係合して格納トレイ200の移動を防止し得る。留め金272は、ショルダー部268から前方に直角に突出しており、フレームの左壁204の残りの前部252と係合することにより左ラッチ部材240の横方向の外側への移動範囲を定める。
【0062】
左ラッチ部材240のボタン260のパネル264が使用者によりライブ・ヒンジ256の付勢に逆らって内側に、即ち格納トレイ200内部の方へ押されると、図2Dに示されているように、左ラッチ部材240は解除状態になる。解除状態では、ボタン260のライブ・ヒンジ256およびパネル264は、左の横壁204の残りの後部248および前部252と実質的に同一面にある一方、左ラッチ部材240のショルダー部268および留め金272は、格納トレイ200内に収納される。したがって、解除状態では、左ラッチ部材240のボタン260は、格納トレイ200の移動を防止するように作用し得る段差または突出部を形成しない。
【0063】
要約すると、左右のラッチ部材240,242はそれぞれ、横方向に突出している係合状態と、格納トレイ200のフレーム202の横壁204,206と同一面にある解除状態との間で、独立して移動し得る。
【0064】
図3Aおよび3Bを参照すると、組立てられた梱包体100において、格納トレイ200は、スリーブ300内に納められている。
スリーブ300は、平らなブランク302を備え、ブランク302は、一方の側に第1面304を、他方の側に第2面306を有し、可塑性のある板紙、プラスチック、または他の材料のシートをカットして折り目をつけることにより作製される。このブランク302は、前端308および後端310を備え、7つの一体化された全体的に長方形の部分312,314,316,318,320,322,324から構成され、各部分は、前端308から後端310に延在している。これらの部分のうちの3つ、即ち仕切り314、下壁318、および上壁322は比較的幅広く、4つ、即ち右の内壁312、左の内壁316、右の外壁320、および左の外壁324は比較的幅が狭い。部分312,314,316,318,320,322,324は全て、実質的に同じ長さであり、これらの長さは、図面では各部分の幅よりも長いが、各部分の幅よりも長い必要はない。狭い部分312,316,320,322はそれぞれ、ブランク302の前端近傍に全体的に長方形の穴326を備える一方、上壁322は、ブランク302の後端において、湾曲したへこみを備える。
【0065】
ブランクの各部分312,314,316,318,320,322,324は一体化されており、折り目330により互いに区切られている。折り目330は全て、平らなブランク302の第1面304が内側に位置するように、且つ平らなブランク302を折り目330に沿ってコイル状に続けて折っていくことによりスリーブ300が完全に折り曲げられた構成に形成されるようになされる。狭い部分312,316,320,322の各穴326は、折り曲げられたスリーブ300の左右の壁312,316,320,322に左右の穴326を形成するように、相互に配列される。
【0066】
スリーブ300の仕切り314は、無端ベルト332を支持し、後述するように、この無端ベルト332には、格納トレイ200とタブ部材400とが取り付けられる。ベルト332は、典型的には、例えばTreofan GNDという商品名で販売されているポリプロピレンといったプラスチックフィルム等のような低摩擦シート材のストリップであり、平らなブランク302の両面304,306上で仕切り314を縁どる折り目330と平行し、且つその折り目330内に配置され、仕切り314の前向き端部334および後向き端部336の周囲を摺動する。したがって、ベルト332は、長手方向のベルト径路に沿って仕切り314の周囲を通る。ベルト径路でのベルト332の位置合わせを支援するため、仕切り314は、後向き端部336において、くびれ、または切り欠き338を備える。
【0067】
次の連続した図3A,3B,4A,4Bで示されているように、平らなブランク302を折り目330に沿って折り曲げて、スリーブ300が完全に折り曲げられた構成にする前に、格納トレイ200およびタブ部材400は、ベルト332に取り付けられる。
【0068】
図3Aを参照すると、格納トレイ200は、最初に、ブランク302の下壁318の第1面304上に配置され、フランジ216は、ブランク302から見て外方向に向いており、ラッチ部材240,242は、ブランク302の左右の壁312,316,320,324の各穴326と整列され、これらの穴内に受け入れ可能である。
【0069】
その後、図3Bに示されているように、ブランク302の右の内壁312、仕切り314、および左の内壁316は、仕切り314のベルト332が格納トレイ200と揃うように、格納トレイ200を覆うように折り曲げられる。左ラッチ部材240は、左の内壁316の穴326に受け入れられる一方、右のラッチ部材242は、右の内壁312および右の外壁324の各穴326に受け入れられ、右の外壁324は、ブランクの右の内壁312に接着される。ベルト332は、第1接着点340にて格納トレイ200に接着され、第1接着点340は、フレーム202のフランジ216の後部をベルト332と結合させる。この場合、ベルト332は、ブランク302の後端310近傍で仕切り314の第1面304を覆う。
【0070】
図4Aを参照すると、格納トレイ200がベルト332にいったん固定されると、グリップ401または指穴(図示せず)を有する長方形の板紙パネルを備えるタブ部材400は、第2接着点402においてベルト332に接着される。この場合、ベルト332は、ブランク302の前端308近傍で仕切り314の第2面306を覆う。
【0071】
最後に、図4Bに示されているように、スリーブ300の上壁322および外側左壁324は、タブ部材400を覆うように折り曲げられている。外側左壁324は、配列された穴326とともに内側左壁316に接着され、梱包体100のアセンブリを完成している。
【0072】
組立てられた梱包体100において、格納トレイ200は、スリーブ300の下部通路342内に納められる一方、タブ部材400は、スリーブ300の上部通路344内に納められている。スリーブ300の仕切り314は、上部通路344と下部通路342とを区分している。
【0073】
図5Aおよび5Bを参照すると、組立てられた梱包体100は、ブリスター・パック224の内容物にアクセス不可能である図5Aに示された完全に閉じられた状態から、ブリスター・パック224の内容物にアクセス可能である図5Bに示された完全に開いた状態にすることができる。所望のチャイルド・レジスタンスを提供するため、ラッチ部材240,242は、梱包体100のベルト332および仕切り314と相乗作用し、子供が梱包体100を閉じた状態から開いた状態にすることを困難にする。それでも、たとえ病弱者または不器用であっても、大人は、梱包体100を開けることが容易であることに気づく。
【0074】
ラッチ部材240,242が係合状態にある場合、それぞれのボタン260,262は、スリーブ300の側壁312,316,320,324の各穴326と係合し、ショルダー部268,270は、梱包体100の前端104の方に向いている。したがって、ショルダー部268,270は、穴326のそれぞれの前端346に当接して、矢印Yの方向への格納トレイ200の移動を防止する。格納トレイ200がY方向へ移動できるのは、使用者が親指と人差し指との間できつく握る動作でボタン260,262を互いの方向に押すことにより、ラッチ部材240,242が同時に解除状態になったときに限られる。
【0075】
欧州特許第EP1140639号に記載されているように、仕切り314に支持されたベルト332は、格納トレイ200およびタブ部材400の摺動を連係させている。
上述のように、左右のラッチ部材240,242が解除状態に移動された場合、タブ部材400は、スリーブの上壁322と格納トレイ200とのへこみ328によって補助されて、矢印Xの方向に引かれ得る。このようにして、タブ部材400は、完全に閉じた状態からX方向に移動され、タブ部材400が第2接着点402においてベルト332に固定されているため、ベルト332は仕切り314の回りを矢印Zの方向に回転する。
【0076】
格納トレイ200も仕切り314の他方の側304上の第1接着点340でベルト332に取り付けられているため、ベルト332が移動すると、格納300トレイが矢印Yの方向に移動する。第1および第2接着点340,402が梱包体100の前端104および後端102で仕切りの端部に達したとき、タブ部材400をそれ以上矢印Xの方向に引くことはできず、格納トレイ200はそれ以上Y方向に移動できない。このとき、梱包体100は、図5Bで示された完全に開いた状態となる。
【0077】
タブ部材400は、ラッチ部材240,242と相乗作用して、チャイルド・レジスタンスを提供する。梱包体100の使用者は、ラッチ部材240,242を介してY方向に簡単に力を印加できない。その代わり、ブリスター・パック224へのアクセスを得るため、片手で左右のラッチ部材240,242を解除状態に保ったまま、同時に、もう一方の手で梱包体の他端のタブ部材400に開ける力を印加する必要がある。格納トレイ200をY方向に移動させることにより、格納トレイ200にアクセスするために必要な力は、ベルト332によって反転され、ラッチ部材240、242が同時に解除される一方で、梱包体100の反対端102において、反対の開ける力をX方向においてタブ部材400に印加しなければならない。
【0078】
タブ部材400が矢印Yの方向に戻ると、タブ部材400によりベルト332は仕切り314の回りを矢印Zとは反対の方向に回転し、格納トレイ200は矢印Xの方向に移動する。接着点340,402が仕切り314の反対端に到達すると、格納トレイ200のX方向へのさらなる移動が防止され、梱包体100は完全に閉じた状態に戻る。
【0079】
好ましい場合、使用者は、格納トレイ200を矢印Xの方向に押して格納トレイ200を閉じることができ、次に、タブ部材400を引いて、スリーブ300内に戻す。格納トレイ200とタブ部材400との双方が、格納トレイ200がスリーブ300内にアクセス不可能に納められる完全に閉じた状態に戻るという点で、効果は同じである。
【0080】
格納トレイ200を完全に開いた状態からスリーブ300内に戻す場合、スリーブ300の側壁312,316,320,324は最初に、左右のラッチ部材240,242を押し込んで解除状態にする。ボタン260,262とライブ・ヒンジ256,258との間のラッチ部材240,242の傾斜状テ―パにより、この内側への移動が可能となる。しかしながら、ラッチ部材240,242のボタン260,262が側壁312,316,320,324におけるそれぞれの付随する穴236に達すると、ラッチ部材240,242は、係合状態に付勢される。したがって、格納トレイ200がX方向にスリーブ300内に戻されたとき、左右のラッチ部材240,242は、スナップ式でスリーブ300と係合する。
【0081】
上記説明から明らかなように、仕切り312を囲むベルト332は、格納トレイ200とタブ部材400とを連係させるだけでなく、格納トレイ200およびタブ部材400の摺動範囲を定める。完全に開いた状態および完全に閉じた状態において、第1および第2接着点340,402は、梱包体の前端104および後端102の仕切り314の対向する両端に到達する。その結果、完全に開いた状態において、格納トレイ200のY方向への移動が防止される。同様に、ベルトにより、完全に閉じた状態において、格納トレイ200のX方向への移動が防止される。
【0082】
完全に閉じた状態では、格納トレイ200のラッチ部材240,242が格納トレイ200のY方向への移動をさらに防止するため、格納トレイ200に保持されたあらゆる危険物質は、子供には依然としてアクセス不可能である。仕切り314およびベルト332は、ラッチ部材240,242と相乗作用して、チャイルド・レジスタンスを提供する。
【0083】
図6〜9を参照すると、本発明の第2実施形態では、チャイルド・レジスタント梱包体500は、危険物質を格納する格納トレイ600と、危険物質へのアクセスを阻止するスリーブ300の形態での構造体と、格納トレイを作動させるタブ部材400と、安全クリップ700とを備える。梱包体500は、後端502、前端504、左側506、右側508、上側510および下側512を備える。
【0084】
図6Aを参照すると、本発明の第2実施形態における梱包体の格納トレイ600は、全体的に長方形のブリスター・パック602を備える。ブリスター・パック602は、従来の様式で危険物質を複数のブリスター604内に格納し、上部ホイル・カバー側606、(図面では見えない)下部ブリスター側、後端610および前端612を備える。ブリスター・パック602の後端610に、湾曲したへこみ614が設けられている。
【0085】
本発明の第2実施形態における梱包体500のスリーブ300およびタブ部材400も図6Aに示されており、その構造は本発明の第1実施形態における梱包体100のスリーブ300およびタブ部材400と同一である。同様に、図6Aおよび6Bを参照すると、第2実施形態における梱包体500のスリーブ300、格納トレイ600およびタブ部材400のアセンブリは、第2実施形態における梱包体500では格納トレイ600のブリスター・パック602が第2接着点402でベルト332に直接取り付けられていることを除き、第1実施形態における梱包体100について記述したものと同一である。これらの類似点により、第2実施形態における梱包体500のスリーブ300およびタブ部材400の構造と、スリーブ300、格納トレイ600およびタブ部材400のアセンブリとを説明するために、第1実施形態における梱包体100に関する関連する説明が単に参照される。同様の部品には同様の参照番号が全体にわたって使用されている。ここで詳細に述べるように、第2実施形態における梱包体500の格納トレイ600はラッチ部材を備えないため、スリーブ300の側壁312,316,320,324の各穴326は、安全クリップ700がなければ非係合のままであることがわかるであろう。
【0086】
図7A〜7Cを参照すると、第2実施形態における梱包体500の安全クリップ700は、図面上でU字型のプラスチック・ブラケット702を備える。ブラケット702は、細長の中央パネル704を備え、中央パネル704は、当該パネル704の外側710の方を向いた外面708上に一体型グリップ706を有する。中央パネル704の左端712および右端714には、ブラケット702の平行な左右のラッチ部材716,718がそれぞれ、パネル704の反対の内側720から直角に延在している。左右のラッチ部材716,718はそれぞれ、中央パネル704の各端部712,714に隣接するライブ・ヒンジ726,728を有するばねアーム722,724と、ショルダー部738,740によってライブ・ヒンジ726,728から分離されて横方向に隆起したボタン734,736とを備える。
【0087】
安全クリップ700の左右のラッチ部材716,718は、図7A〜7Cに示された係合状態に外向きに弾性的に付勢され、係合状態では、ラッチ部材716,718は、中央パネル704と実質的に直角に配置され、ボタン734,736は、ライブ・ヒンジ726,728より横方向に突出する。しかしながら、図7Dに示されているように内向きの側圧が印加されると、ライブ・ヒンジ726,728は、弾性的に屈曲し、左右のラッチ部材716,718は、安全クリップ700の最大横幅が中央パネル704の横幅によって画定される解除状態になる。即ち、左右のラッチ部材716,718は、中央パネル704より横方向に突出しないように、内向きに弾性的に曲げられ得る。
【0088】
安全クリップ700は、本発明の第2実施形態における梱包体500の折り曲げられたスリーブ300を補完する。具体的には、図8Aおよび8Bを参照すると、スリーブ300、格納トレイ600およびタブ部材400を組み合わせた後に梱包体500のアセンブリを完成させるため、安全クリップ700は、スナップ式でスリーブ300の前端308と係合して、左右のラッチ部材716,718は、スリーブ300の左右の穴326にそれぞれ係合し、そして、中央パネル704は、スリーブにより画定された下部通路342を覆う。このように安全クリップ700が係合されたとき、第2実施形態における梱包体500は、図8Bに示されている完全に閉じた位置にある。
【0089】
連続する図9A〜9Cを参照すると、格納トレイ600の内容物へのアクセスを得るため、安全クリップ700のボタン734,736に側圧を印加してラッチ部材716,718を穴326から解除し、安全クリップ700を取り外して、タブ部材400をX方向に引くことにより、梱包体500を図8Bおよび9Aの完全に閉じた位置から図9Cに示された完全に開いた位置にすることができる。
【0090】
第2実施形態における梱包体500のタブ部材400および格納トレイ600は、本発明の第1実施形態における梱包体100のタブ部材400および格納トレイ200と全く同様に、仕切り314を囲むベルト332により連係されている。安全クリップ700がいったん取り外されたときの格納トレイ600およびタブ部材400の移動については、やはり第1実施形態における梱包体100についての上述の対応する説明が再度参照される。
【0091】
仕切り314を囲むベルト332は、格納トレイ600とタブ部材400とを連係させるだけでなく、格納トレイ600およびタブ部材400の摺動の範囲を定める。第1および第2接着点340,402は、完全に開いた状態および完全に閉じた状態において梱包体の前部504および後部502の仕切り314の対向する両端に到達する。その結果、完全に開いた状態において、格納トレイ600のY方向への移動が防止される。同様に、ベルト332により、完全に閉じた状態において、格納トレイ600のX方向への移動が防止される。
【0092】
完全に閉じた状態では、中央パネル704がスリーブ300の下部通路342の前端504を塞ぐため、安全クリップ700は格納トレイ600のY方向への移動をさらに防止する。したがって、安全クリップ700が取り外され、タブ部材400がX方向に引かれるまで、格納トレイ600に保持されたあらゆる危険物質は、依然として子供にとってはアクセス不可能である。したがって、仕切り314およびベルト332は、安全クリップ700と相乗作用してチャイルド・レジスタンスを提供する。
【0093】
図10A〜13Bを参照すると、本発明の第3実施形態では、チャイルド・レジスタント梱包体800は、危険物質(図示せず)を格納する格納トレイ850の形態での支持体、危険物質へのアクセスを阻止するスリーブ900の形態での構造体、および格納トレイ850を作動させるタブ部材950とを備える。梱包体800は、後端802、前端804、左側806、右側808、上側810、および下側812とを備える。
【0094】
図10Aおよび10Bを参照すると、本発明の第3実施形態に係る梱包体800における格納トレイ850の構造は、右および左のラッチ部材852,854の位置および構造と、ブレースまたは支柱855の追加とを除けば、本質的に、本発明の第1実施形態に係る梱包体100の格納トレイ200の構造と同一である。図10A〜13Bに図示されていないが、格納トレイ850もブリスター・パックを備える。
【0095】
本発明の第3実施形態に係る梱包体800における格納トレイ850の同一の特徴を重複せずに説明するには、第1実施形態に関する上述の説明の関連する部分が単に参照される。図10A〜13Bでは同様の部品には同様の参照番号が用いられている。
【0096】
本発明の第3実施形態に係る梱包体800における格納トレイ850のラッチ部材852,854の異なる構造について以下に詳細に説明する。
格納トレイ850のフレーム202は、中央縦軸(図示せず)に関して対称である。したがって、左右のラッチ部材852,854は互いに鏡像であり、同じ機能を果たす。各ラッチ部材852,854は、フレーム202のフランジ216における切り欠き856,858の各々により画定されている。具体的には、切り欠き856,858は、フレーム202の弾力性のある左右の壁204,206の左右の可動部860,862の内向きの移動の間隔をそれぞれ画定し、提供する。部860,862はそれぞれ、一体化された係合形成物864,866を備え、ラッチ部材852,854を形成している。係合形成物864,866はそれぞれ、傾斜868と前方に向いたショルダー部870とを備え、格納トレイ850の前端210と後端214との間の実質的な中央に配置されている。
【0097】
上記説明から明らかなように、本発明の第1実施形態に係る梱包体100のラッチ部材240,242と比べると、本発明の第3実施形態に係る梱包体800のラッチ部材852,854はそれぞれ、付随する横壁204,206と隣接する1つではなく2つのライブ・ヒンジ872,874を備える。さらに、ラッチ部材852,854は、異なる位置、即ち格納トレイ850の前端210と後端214との間の実質的な中央に配置される。
【0098】
ラッチ部材852,854はそれぞれ、係合状態と解除状態との間で弾性的に移動可能である。右のラッチ部材854の係合状態および解除状態の詳細を、図11A〜11Cを参照しながら以下に説明する。左右のラッチ部材852,854の機能は同じであるため、右のラッチ部材854の係合状態および解除状態の説明は、左ラッチ部材852にも関連することを当業者は理解するであろう。
【0099】
初期設定では、図11Aに示されているように、ライブ・ヒンジ872,874の自然の弾力性と復元力は、右ラッチ部材854を外方向に付勢して係合状態にする。係合状態においては、右ラッチ部材854の係合形成物864は、前方を向いた直角ショルダー部870とともに、格納トレイ850の右壁206の残りの後部250および前部254より横方向に突出している。したがって、係合形成物864は、段差または突出部を形成し、この段差または突出部は、後述するように、格納トレイ850の移動を防止するため、スリーブ900の補完形成物に係合してもよい。
【0100】
右のラッチ部材854の係合形成物864が使用者により内側へ、即ち格納トレイ850の内部の方にライブ・ヒンジ872,874の付勢に逆らって押されると、右のラッチ部材854は、図11Bおよび11Cに示されている解除状態となる。解除状態では、係合形成物864は、右の横壁206の残りの後部250および前部254と実質的に同一面にある一方、ショルダー部870は、全体的に長方形の格納トレイ850内に収容される。したがって、解除状態では、係合形成物864は、格納トレイ850の移動を防止するように作用し得る段差または突出部を形成せず、図11Cに示されているように、格納トレイはスリーブに対して移動することができる。
【0101】
要約すると、左右のラッチ部材852,854はそれぞれ、当該ラッチ部材852,854が横方向に突出している係合状態と、当該ラッチ部材852,854が格納トレイ850におけるフレーム202の横壁204,206と実質的に同一面にある解除状態との間で独立して移動し得る。
【0102】
再び図10Aおよび10Bを参照すると、ブリスター・パック(図示せず)にさらなる支持を提供するため、格納トレイ850のフレーム202は、支柱855を備え、支柱855は、フランジ216を補完し、格納トレイ850の後端214から前端210まで中央を延在する。支柱855は、必須ではなく、省略可能、または他の形態の支持体と置換可能である。図示により、図10Cは、格納トレイ850の変形例850Vを示し、変形例850Vでは、フレーム202は、支柱の代わりに円形穴859を備える支持ウェブ857を備えるように変更されている。円形穴859によって、材料の使用量を減らしながら、支持されたブリスター・パック(図示せず)の内容物へのアクセスが可能となり、支持ウェブ857はさらなる支持力を提供する。この格納トレイ850の変形例850Vは、本発明の第3実施形態に係る梱包体800における図10Aおよび10Bの格納トレイ850と交換可能に使用されてもよい。
【0103】
図12を参照すると、本発明の第3実施形態に係る梱包体800のスリーブ900は、スリーブの右および左の内壁312,316だけが穴902を備え(右および左の外壁はカバーとして機能する)、且つ穴902の位置が異なる点を除けば、本発明の第1実施形態に係る梱包体100のスリーブ300と本質的に同一である。
【0104】
本発明の第3実施形態に係る梱包体800のスリーブ900の同一の特徴を重複せずに説明するには、第1実施形態に関する上述の説明の関連する部分が単に参照される。図11A〜13Bでは、同様の部品には同様の参照番号が用いられている。
【0105】
本発明の第3実施形態に係る梱包体800のスリーブ900の右および左の内壁312,316および外壁320,324の異なる構造を、図12を参照しながら以下に詳細に説明する。
【0106】
前述のように、スリーブの右の内壁312および左の内壁316は、左右の穴902を備える。長方形の穴902はそれぞれ、スリーブ900の後部の方へわずかにずれた位置に配置されている。右の外壁320および左の外壁324は、穴を備えておらず、スリーブを組立てると穴902のカバーの役割を果たす。具体的には、組立てられたスリーブ900では、右および左の外壁320,324は、右および左の内壁312,316と重なるため、右および左の内壁312,316における穴902は、右および左の外壁320,324の弾力性のあるカバー部904に覆われる。カバー部904は、一体化されているが、(必須要件ではないが)折り目905により区切られており、右および左の外壁320,324と同一面にある。
【0107】
本発明の第3実施形態に係る梱包体800のアセンブリは、格納トレイ850のラッチ部材852,854が内部の側壁312,316における穴902のみと係合し、外部の側壁320,324は、カバーとして機能する点を除けば、本発明の第1実施形態に係る梱包体100のアセンブリと本質的に同一である。梱包体800のタブ部材950は、本発明の第1実施形態に係る梱包体100のタブ部材400と同じ構造を有する。
【0108】
本発明の第3実施形態に係る梱包体800の、タブ部材950の同一の構造とアセンブリの同一の局面とを重複せずに説明するには、第1実施形態に関する上述の説明の関連する部分が単に参照される。図10A〜13Bでは、同様の部品には同様の参照番号が用いられている。図12では、スリーブ900の第2の外向き側306上に配置された第2接着点402が破線で示されている。
【0109】
図13Aおよび13Bを参照すると、組立てられた梱包体800では、格納トレイ850は、スリーブ900の下部通路342内に収納される一方、タブ部材950は、スリーブ900の上部通路344内に収納されている。スリーブ900の仕切り314は、上部通路344と下部通路342とを分離する。
【0110】
組立てられた梱包体800は、格納トレイ850(例えば、ブリスター・パック(図示せず))の内容物にアクセス不可能である図13Aに示された完全に閉じられた状態から、格納トレイ850の内容物にアクセス可能である図13Bに示された完全に開いた状態にすることができる。所望のチャイルド・レジスタンスを提供するため、以下に説明するように、ラッチ部材852,854およびカバー部904は(単独で、および梱包体800のベルト332および仕切り314と相乗作用して)、子供が梱包体800を完全に閉じた状態から完全に開いた状態にすることを困難にする。それでも、たとえ病弱者または不器用であっても、大人は梱包体800を容易に開けることに気づく。
【0111】
ラッチ部材852,854が係合状態にあるとき、ラッチ部材852,854の係合形成物864,866は、スリーブ300の右および左の内部側壁312,316の穴902と係合し、ショルダー部870は、梱包体800の前端804の方を向く。したがって、図11Aで概略的に示されているように、格納トレイ850の図13Aおよび13B中の矢印Yの方向への移動を防止するため、ショルダー部870は、穴902のそれぞれの前端906に当接する。右および左の外壁320,324のカバー部904は、ラッチ部材852,854を使用者から隠す。
【0112】
格納トレイ850がY方向に移動可能となるのは、図11Bに概略的に示されているように、使用者が例えば親指と人差し指との間のきつく握る動作で外壁320,324のカバー部904を互いの方向に押すことにより、ラッチ部材852,854が同時に解除状態になるときだけである。外壁320,324のカバー部904は弾力性があるため、カバー部904は、ラッチ部材852,854と協働してラッチ部材852,854を解除状態にする。
【0113】
我々の欧州特許第EP1140639号に記載されているように、仕切り314により支持されたベルト332は、格納トレイ850およびタブ部材950の摺動を連係させる。
【0114】
再び図13Aおよび13Bを参照すると、上述のように、カバー部904と協働した結果、左右のラッチ部材852,854が解除状態に移動したら、スリーブの上壁322および格納トレイ850のへこみ328により補助されて、タブ部材950は矢印Xの方向に引かれ得る。したがって、タブ部材950は、完全に閉じた状態からX方向に移動され得り、タブ部材950は、第2接着点402でベルト332に固定されているため、ベルト332は、仕切り314の周囲を矢印Zの方向に回転する。
【0115】
格納トレイ850も仕切り314の他方の側304上の第1接着点340でベルト332に取り付けられているため、ベルト332の移動により、格納トレイ850が矢印Yの方向に移動する。穴902からいったん解除されると、ラッチ部材852,854は、(図11Bに図示されているように)スリーブ900の側壁312,316,320,324により、スリーブ900から全体が解除されるまで内側に解除状態に保持され、ライブ・ヒンジ872,874によって外側に戻るように付勢される。第1および第2接着点340,402が梱包体800の前端804および後端802において仕切りの端部に達すると、タブ部材950をそれ以上矢印Xの方向に引くことはできず、格納トレイ850はそれ以上Y方向に移動できない。このとき、梱包体800は、図13Bに示された完全に開いた状態になる。
【0116】
タブ部材950が矢印Yの方向に戻ると、タブ部材950によってベルト332が仕切り314の周囲を矢印Zと反対方向に回転し、格納トレイ850が矢印Xの方向に移動する。接着点340,402が仕切り314の対向する両端に達すると、格納トレイ850のX方向へのさらなる移動は防止され、梱包体800は完全に閉じた状態に戻る。
【0117】
好ましい場合、使用者は格納トレイ850を矢印Xの方向に押して格納トレイ850を閉じ、次に、タブ部材950を引いてスリーブ900内に戻すことができる。格納トレイ850とタブ部材950との双方が図13Aで示された完全に閉じた状態に戻り、格納トレイ850がスリーブ900内にアクセス不可能に収納されるという点で、効果は同じである。
【0118】
格納トレイ850が完全に開いた状態からスリーブ900内に戻ると、スリーブ900の側壁312,316,320,324は最初に、左右のラッチ部材852,854を押して解除状態となる。ラッチ部材852,854の傾斜868は、この内向きの移動を容易にし、ライブ・ヒンジ872,874の付勢に逆らってラッチ部材852,854を徐々に解除状態に案内する役割を果たす。しかしながら、ラッチ部材852,854の係合形成物864,866が内側の側壁312,316のそれぞれの付随する穴902に達すると、係合形成物864,866は、ライブ・ヒンジ872,874の付勢により係合状態に移動する。したがって、格納トレイ850がX方向にスリーブ900内に完全に戻ったとき、左右のラッチ部材864,866は、スナップ式でスリーブ900と係合する。
【0119】
ラッチ部材852,854を隠すカバー部904は、第1レベルのチャイルド・レジスタンスを提供する。梱包体800を開くには、使用者は、ラッチ部材852,854を解除状態に移動させるためにカバー部904を作動させる必要があることを最初に理解しなければならない。特にカバー部904が一体化されており、且つ外側の左右の側壁320,324と同一面にあってラッチ部材852,854全体を隠しているため、一般的に、このような理解は子供にはない。
【0120】
子供にとって開けにくい梱包体は大人にとっても困難である場合が多いという矛盾に対処する一助となるため、カバー部904は、例えば文字でマーキングされてもよく、例えば梱包体800のスリーブ900上に、ラッチ部材852,854を解除状態にする方法に関する注意書きを提供してもよい。したがって、カバー部は、ラッチ部材852,854の位置を示しながら、ラッチ部材を隠すことが可能である。
【0121】
タブ部材950、ベルト332、ラッチ部材852,854、およびカバー部904の間の相乗効果により、さらなるチャイルド・レジスタンスが提供される。使用者が梱包体800を開けるためにカバー部904を押す必要があることを理解したとしても、カバー部904だけを介して格納トレイ850を開くことはできない。代わりに、格納トレイ850へのアクセスを得るためには、カバー部904を内側に押すことにより左右のラッチ部材852,854を片手で解除状態に保持し、同時に、もう一方の手で梱包体800の反対端のタブ部材950に開ける力を印加する必要がある。
【0122】
格納トレイ850をY方向に移動させることにより、格納トレイ850にアクセスするために必要な力は、ベルト332により反転され、ラッチ部材852,854を同時に解除しながら、梱包体800の反対端802でタブ部材950に反対の開ける力をX方向に印加しなければならない。(カバー部904により)ラッチ部材852,854を解除状態に保持することと、タブ部材950が格納トレイ850の移動方向に対して反対に移動することとの間の連係を理解する必要性が、さらなるチャイルド・レジスタンスを提供する。
【0123】
上述の説明から明らかなように、仕切り312を囲むベルト332は、格納トレイ850とタブ部材950との連係に加え、格納トレイ850およびタブ部材950の摺動の範囲を定める。完全に開いた状態および完全に閉じた状態で、第1および第2接着点340,402は、梱包体の前端804および後端802で仕切り314の対向する両端に達する。その結果、完全に開いた状態において、格納トレイ850のY方向への移動が防止される。同様に、ベルトにより、完全に閉じた状態において、格納トレイ850のX方向への移動が防止される。
【0124】
完全に閉じた状態では、さらに格納トレイ850のラッチ部材852,854により格納トレイ850のY方向への移動が防止されるため、格納トレイ850に保持されたあらゆる危険物質は、依然として子供にとってはアクセス不可能である。仕切り314およびベルト332は、ラッチ部材852,854と相乗作用して、チャイルド・レジスタンスを提供する。
【0125】
前述のように、これまで述べてきた特定の実施形態に係る梱包体は例示にすぎない。添付の特許請求の範囲に定義された本発明の範囲内で数多くの修正を行ってもよい。いくつかの修正例を示すため、本発明のさらなる2つの実施例を以下に説明する。
【0126】
図14A〜14Cを参照すると、本発明の第4実施形態では、チャイルド・レジスタント梱包体は、以下に説明する特定の修正を除き、構造、アセンブリおよび操作において本発明の第3実施形態に係る梱包体800と同一である。図14A〜14Cでは、同様の部品に同様の参照番号が用いられている。
【0127】
本発明の第4実施形態に係る梱包体は、修正された格納トレイ850A(ブリスター・パックなしで、図14Aおよび14Bに図示)、修正されたタブ部材950A(図14Cに図示)、および修正されたスリーブ(図示せず)を備える。
【0128】
修正された格納トレイは、当該格納トレイの後端852Aに拡大された湾曲したへこみ238Aを備え、このへこみ238Aにより、梱包体が完全に閉じられた状態のときに修正されたタブ部材950Aに形成された指穴952Aへのアクセスが可能となる。修正されたスリーブは、当該スリーブの上壁に同様に拡大されたへこみを備え、このへこみにより、完全に閉じた状態で指穴952Aにアクセスできる。
【0129】
修正されたタブ部材950Aは、指穴952Aにより平らなタブ部材より握りやすいので、梱包体のベルト、ラッチ部材およびカバー部と組み合わせると特に上手く機能し、高齢者または病弱者にとってのアクセス性を妥協することなくチャイルド・レジスタンスを提供する。本発明の第3実施形態に関して説明された利点が準用される。
【0130】
図15A〜15Cを参照すると、本発明の第5実施形態では、チャイルド・レジスタント梱包体は、以下に説明された特定の修正を除き、構造、アセンブリおよび操作において本発明の第3実施形態に係る梱包体800と同一である。図15A〜15Cでは同様の部品に同様の参照番号が用いられている。
【0131】
本発明の第5実施形態に係る梱包体は、修正された格納トレイ850B(ブリスター・パックなしで、図15Aに図示)と、修正されたタブ部材950B(図15Bおよび15Cに図示)と、修正されたスリーブ(図示せず)とを備える。
【0132】
修正されたタブ部材950Bは、第2ブリスター・パック(図15Bおよび15Cに図示せず)の支持体として機能する。具体的には、修正されたタブ部材950Bがラッチ部材を備えず、湾曲したへこみの代わりに当該タブ部材950Bの後端954Bに上方を向いた指状ウェル952Bを含み、当該タブ部材950Bの前端958B近傍でベルト332をフランジ216に取り付けるための延長支持領域956Bを備えることを除き、修正されたタブ部材は、構造において、本発明の第3実施形態の格納トレイ850と同一である。重複を避けるため、図15Bおよび15Cでは、修正されたタブ部材950Bの同様の部品には、本発明の第3実施形態に係る梱包体800の格納トレイ850に基づいた同様の参照番号が用いられており、上述の説明の関連する部分が参照される。
【0133】
修正された格納トレイ850Bは、当該格納トレイ850Bの後端852Bに湾曲したへこみを備えていないことを除き、本発明の第3実施形態の格納トレイ850と同一である。修正されたタブ部材の指状ウェル952Bが組立てられた梱包体では上方を向いていることで下方からアクセスされないため、湾曲したへこみは不要とされている。
【0134】
本発明の第5実施形態に係る梱包体の修正されたスリーブは、より深い上部通路344を画定する、より幅広の左右の外側壁により、修正されたタブ部材950Bを収容する。
本発明の第5実施形態に係る梱包体は、好適に、依然として高レベルのチャイルド・レジスタンスを提供しながら、危険物質用として使用可能な格納空間を倍増させる。さらに、本発明の第3実施形態について説明された利点が準用される。
【0135】
上述の本発明の様々な例示的な実施形態の構成要素は、添付の特許請求の範囲で定義された本発明の範囲から逸脱することなく、置き換えることができる。例えば、ラッチ部材の中央位置は、必ずしもカバーの提供に関連付けられない。第1または第2実施形態で説明されたずれた位置で第3〜第5実施形態に関して説明された種類のラッチ部材を提供することは可能である。
【0136】
同様に、ラッチ部材がバリア部材によって支持された第2実施形態の梱包体は、第3〜第5実施形態について説明された種類の隠蔽カバーを含むように修正することができるであろう。さらに、第1、第2、第3または第4実施形態のタブ部材は、本発明の第5実施形態について上述したように支持体として機能するように修正されてもよい。
【0137】
実際、タブ部材がブリスター・パックを支持するか否かに拘わらず、ラッチ部材、または1つまたは複数のさらなるラッチ部材がタブ部材によって支持されることさえ可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャイルド・レジスタント梱包体であって、
使用される危険物質を支持する支持体と、
前記支持体により支持された危険物質へのアクセスを選択的に阻止する構造体であって、前記支持体は、前記危険物質へのアクセスが前記構造体によって阻止された安全位置と、前記危険物質がアクセス可能に前記構造体から解除されたアクセス位置との間で、前記構造体に対して第1の方向に移動可能である、構造体と、
前記支持体が前記安全位置から移動することが防止された係合状態と、前記支持体が前記安全位置から前記アクセス位置の方へ移動可能である解除状態との間で、使用者によって移動可能な少なくとも1つのラッチ部材と、
前記使用者によって前記構造体に対して前記第1の方向とは異なる第2の方向に移動可能なタブ部材であって、前記タブ部材は、前記支持体に連結され、前記ラッチ部材が前記解除状態のときに前記支持体を前記安全位置から前記第1の方向へ移動させる、タブ部材と
を備えるチャイルド・レジスタント梱包体。
【請求項2】
使用者による両手操作に適合された請求項1に記載の梱包体であって、
前記タブ部材は、前記ラッチ部材が前記使用者の一方の手で前記解除状態に移動されたときに、前記使用者の他方の手で移動可能である
ことを特徴とする梱包体。
【請求項3】
前記請求項のいずれかに記載の梱包体であって、
前記第1および第2の方向は、相互に対向している
ことを特徴とする梱包体。
【請求項4】
前記請求項のいずれかに記載の梱包体であって、
前記タブ部材は、前記支持体を前記構造体から離れるように移動させるために、前記構造体から離れる方向に移動可能である
ことを特徴とする梱包体。
【請求項5】
請求項4に記載の梱包体であって、
前記構造体は、対向する両側を画定し、
前記タブ部材は、前記構造体の一方の側から離れる方向に移動可能であることで、前記支持体を前記構造体の反対の側から離れる方向に移動させる
ことを特徴とする梱包体。
【請求項6】
前記請求項のいずれかに記載の梱包体であって、
第1および第2のラッチ部材を備え、
各ラッチ部材は、前記支持体が前記安全位置から移動することが防止された係合状態と、前記支持体が前記安全位置から前記アクセス位置の方に移動可能である解除状態との間で、使用者によって移動可能である
梱包体。
【請求項7】
請求項6に記載の梱包体であって、
前記第1および第2のラッチ部材は、使用者の親指と人差し指との間できつく握る動作で前記係合状態から前記解除状態に移動可能なように適合されている
ことを特徴とする梱包体。
【請求項8】
請求項6または請求項7に記載の梱包体であって、
前記第1および第2のラッチ部材は、相互に一体化されている
ことを特徴とする梱包体。
【請求項9】
前記請求項のいずれかに記載の梱包体であって、
前記または各ラッチ部材は、前記タブ部材のグリップに対向する、前記構造体の一方側にある
ことを特徴とする梱包体。
【請求項10】
前記請求項のいずれかに記載の梱包体であって、
前記または各ラッチ部材は、前記係合状態に弾性的に付勢されている
ことを特徴とする梱包体。
【請求項11】
前記請求項のいずれかに記載の梱包体であって、
前記または各ラッチ部材は、ライブ・ヒンジを備える
ことを特徴とする梱包体。
【請求項12】
前記請求項のいずれかに記載の梱包体であって、
前記または各ラッチ部材は、使用者の指で押される形状のボタン形成物を備える
ことを特徴とする梱包体。
【請求項13】
前記請求項のいずれかに記載の梱包体であって、
前記または各ラッチ部材は、前記係合状態において前記梱包体の前記構造体に係合するショルダー部を備える
ことを特徴とする梱包体。
【請求項14】
前記請求項のいずれかに記載の梱包体であって、
前記または各ラッチ部材は、前記支持体と前記構造体との間で動作する
ことを特徴とする梱包体。
【請求項15】
請求項14に記載の梱包体であって、
前記または各ラッチ部材は、前記支持体により支持されている
ことを特徴とする梱包体。
【請求項16】
請求項15に記載の梱包体であって、
前記または各ラッチ部材は、前記係合状態において前記支持体の外壁より突出している
ことを特徴とする梱包体。
【請求項17】
請求項16に記載の梱包体であって、
前記解除状態において、前記または各ラッチ部材は、前記外壁と実質的に同一面にあり、且つ、前記支持体内に収納される
ことを特徴とする梱包体。
【請求項18】
請求項15〜17のいずれかに記載の梱包体であって、
前記または各ラッチ部材は、前記支持体と一体化されたばねアームを備える
ことを特徴とする梱包体。
【請求項19】
請求項1〜13のいずれかに記載の梱包体であって、
前記または各ラッチ部材は、前記支持体と、前記係合状態で移動可能にまたは離脱可能に前記構造体に取り付けられて前記支持体の前記アクセス位置への移動を阻止するバリア部材との間で動作する
ことを特徴とする梱包体。
【請求項20】
請求項19に記載の梱包体であって、
前記または各ラッチ部材は、前記バリア部材により支持される
ことを特徴とする梱包体。
【請求項21】
請求項19または請求項20に記載の梱包体であって、
前記または各ラッチ部材は、前記バリア部材が前記構造体とスナップ式で係合可能に構成されている
ことを特徴とする梱包体。
【請求項22】
請求項20または請求項21に記載の梱包体であって、
前記または各ラッチ部材は、前記係合状態において前記バリア部材の中央パネルより突出している
ことを特徴とする梱包体。
【請求項23】
請求項22に記載の梱包体であって、
前記中央パネルは、前記または各ラッチ部材が前記解除状態のときに、前記バリア部材の最大幅を画定する
ことを特徴とする梱包体。
【請求項24】
前記請求項のいずれかに記載の梱包体であって、
前記タブ部材は、ベルト部材により前記支持体に連結され、
前記ベルト部材は、前記構造体の仕切りを巻回する
ことを特徴とする梱包体。
【請求項25】
請求項24に記載の梱包体であって、
前記または各ラッチ部材は、前記係合状態において、前記支持体の前記安全位置から前記第1の方向への移動を防止し、
前記ベルト部材および前記仕切りは、前記支持体の前記安全位置から前記第2の方向への移動を防止する
ことを特徴とする梱包体。
【請求項26】
前記請求項のいずれかに記載の梱包体であって、
前記タブ部材は、格納手段を備える
ことを特徴とする梱包体。
【請求項27】
前記請求項のいずれかに記載の梱包体であって、
前記タブ部材は、グリップ形成物を備える
ことを特徴とする梱包体。
【請求項28】
前記請求項のいずれかに記載の梱包体であって、
前記支持体は、ブリスター・パックを支持する格納トレイを備える
ことを特徴とする梱包体。
【請求項29】
前記請求項のいずれかに記載の梱包体であって、
前記または各ラッチ部材は、前記支持体と一体化して成形されている
ことを特徴とする梱包体。
【請求項30】
格納トレイであって、
少なくとも1つのラッチ部材を有し、前記ラッチ部材が係合状態と解除状態との間で移動可能なキャリッジと、
前記キャリッジに取り付けられたブリスター・パックであって、1つまたは複数のブリスターを備える、ブリスター・パックと
を備え、
前記キャリッジは、前記取付けられたブリスター・パックの前記または各ブリスターにアクセス可能なように構成されている
ことを特徴とする格納トレイ。
【請求項31】
請求項30に記載の格納トレイであって、
前記キャリッジは、
前記ブリスター・パックを支持するフレームと、
前記ブリスター・パックの前記または各ブリスターへのアクセスが可能な、前記フレーム内の中央開口部と
を備えることを特徴とする格納トレイ。
【請求項32】
請求項30または請求項31に記載の格納トレイであって、
前記キャリッジは、
第1および第2の壁と、
前記第1および第2の壁とそれぞれ一体化された第1および第2のラッチ部材であって、各ラッチ部材は、係合状態と解除状態との間で移動可能である、第1および第2ラッチ部材と
を備えることを特徴とする格納トレイ。
【請求項33】
請求項32に記載の格納トレイであって、
前記第1および第2のラッチ部材は、前記第1および第2のラッチ部材の係合状態において、前記第1および第2のラッチ部材の各々の壁より突出して、各々の突出部を形成する
ことを特徴とする格納トレイ。
【請求項34】
請求項32または請求項33に記載の格納トレイであって、
前記第1および第2のラッチ部材は、前記第1および第2のラッチ部材の解除状態において、前記第1および第2のラッチ部材の壁と実質的に同一面にある
ことを特徴とする格納トレイ。
【請求項35】
ブリスター・パック用キャリッジであって、
前記キャリッジは、
1つまたは複数のブリスターを有するブリスター・パックを支持するフレームと、
前記フレームと一体化された少なくとも1つのラッチ部材であって、前記ラッチ部材は、係合状態と解除状態との間で移動可能な、少なくとも1つのラッチ部材と
を備え、
前記フレームは、使用される前記フレームにより支持されたブリスター・パックの前記または各ブリスターにアクセス可能なように構成されている
ことを特徴とするキャリッジ。
【請求項36】
チャイルド・レジスタント梱包体であって、
使用される危険物質を支持する支持体と、
前記支持体により支持された危険物質へのアクセスを選択的に阻止する構造体であって、前記支持体は、前記危険物質へのアクセスが前記構造体により阻止される安全位置と、前記危険物質がアクセス可能に前記構造体から解除されるアクセス位置との間で、前記構造体に対して第1の方向に移動可能な、構造体と、
前記支持体が前記安全位置から移動することが防止された係合状態と、前記支持体が前記安全位置から前記アクセス位置の方へ移動可能な解除状態との間で、使用者により移動可能な少なくとも1つのラッチ部材と、
前記安全位置において付随するラッチ部材とともに操作可能であり、前記付随するラッチ部材を前記係合状態と前記解除状態との間で移動させる、少なくとも1つの隠蔽カバーと
を備える梱包体。
【請求項37】
請求項36に記載の梱包体であって、
前記または各隠蔽カバーは、弾力性があり、前記付随するラッチ部材と共に操作することは、前記隠蔽カバーの弾性変形を含む
ことを特徴とする梱包体。
【請求項38】
請求項37に記載の梱包体であって、
前記または各隠蔽カバーは、前記付随するラッチ部材の位置を示すマーキングを備える
ことを特徴とする梱包体。
【請求項39】
請求項36〜38のいずれかに記載の梱包体であって、
前記または各隠蔽カバーは、前記構造体により支持されている
ことを特徴とする梱包体。
【請求項40】
請求項39に記載の梱包体であって、
前記または各隠蔽カバーは、前記構造体の外面と実質的に同一面にある
ことを特徴とする梱包体。
【請求項41】
請求項39または請求項40に記載の梱包体であって、
前記または各隠蔽カバーは、前記構造体と一体化されている
ことを特徴とする梱包体。
【請求項42】
請求項41に記載の梱包体であって、
前記または各隠蔽カバーは、前記構造体の外壁と一体化され、
前記構造体は、前記係合状態において、前記支持体の付随するラッチ部材とともに操作するための留め金形成物を有する内壁を備える
ことを特徴とする梱包体。
【請求項43】
請求項42に記載の梱包体であって、
前記構造体の前記外壁は、前記構造体の前記内壁を覆う
ことを特徴とする梱包体。
【請求項44】
請求項42または請求項43に記載の梱包体であって、
前記留め金形成物は、前記内壁に開口部を備える
ことを特徴とする梱包体。
【請求項45】
請求項42〜44のいずれかに記載の梱包体であって、
前記構造体の前記外壁および前記内壁は、一体化されている
ことを特徴とする梱包体。
【請求項46】
請求項45に記載の梱包体であって、
前記構造体は、折り曲げられたブランクから形成されたスリーブを備え、
前記外壁および前記内壁は、前記ブランクの折り目により画定されている
ことを特徴とする梱包体。
【請求項47】
請求項36〜46に記載の梱包体であって、
前記または各隠蔽カバーは、板紙から構成される
ことを特徴とする梱包体。
【請求項48】
請求項36〜47に記載の梱包体であって、
各ラッチ部材は、付随する隠蔽カバーを備える
ことを特徴とする梱包体。
【請求項49】
使用者による両手操作に適合された請求項36〜48のいずれかに記載の梱包体であって、
前記支持体は、前記または各ラッチ部材が前記使用者の一方の手によって前記解除状態に移動されたときに、前記使用者の他方の手で移動可能である
ことを特徴とする梱包体。
【請求項50】
請求項36〜49のいずれかに記載の梱包体であって、
第1および第2のラッチ部材を備え、
各ラッチ部材は、前記支持体の前記安全位置からの移動が防止された係合状態と、前記支持体が前記安全位置から前記アクセス位置の方へ移動可能な解除状態との間で、使用者により移動可能である梱包体。
【請求項51】
請求項50に記載の梱包体であって、
前記第1および第2のラッチ部材は、使用者の親指と人差し指との間できつく握る動作で、前記第1および第2のラッチ部材の前記係合状態から前記第1および第2のラッチ部材の前記解除状態へ移動可能なように適合されている
ことを特徴とする梱包体。
【請求項52】
請求項50または請求項51に記載の梱包体であって、
前記第1および第2のラッチ部材は、相互に一体化されている
ことを特徴とする梱包体。
【請求項53】
請求項36〜52のいずれかに記載の梱包体であって、
前記または各ラッチ部材は、前記係合状態へ弾性的に付勢されている
ことを特徴とする梱包体。
【請求項54】
請求項36〜53のいずれかに記載の梱包体であって、
前記または各ラッチ部材は、ライブ・ヒンジを備える
ことを特徴とする梱包体。
【請求項55】
請求項36〜54のいずれかに記載の梱包体であって、
前記または各ラッチ部材は、前記または各ラッチ部材を前記解除状態に案内する傾斜を備える
ことを特徴とする梱包体。
【請求項56】
請求項36〜55のいずれかに記載の梱包体であって、
前記または各ラッチ部材は、前記係合状態で前記梱包体の前記構造体に係合するショルダー部を備える
ことを特徴とする梱包体。
【請求項57】
請求項36〜56のいずれかに記載の梱包体であって、
前記または各ラッチ部材は、前記支持体と前記構造体との間で動作する
ことを特徴とする梱包体。
【請求項58】
請求項57に記載の梱包体であって、
前記または各ラッチ部材は、前記支持体により支持されている
ことを特徴とする梱包体。
【請求項59】
請求項58に記載の梱包体であって、
前記または各ラッチ部材は、前記係合状態において前記支持体の外壁よりも突出している
ことを特徴とする梱包体。
【請求項60】
請求項59に記載の梱包体であって、
前記または各ラッチ部材は、前記解除状態において、前記外壁と実質的に同一面にあり、且つ、前記支持体内に収納されている
ことを特徴とする梱包体。
【請求項61】
請求項58〜60のいずれかに記載の梱包体であって、
前記または各ラッチ部材は、前記支持体と一体化したばねアームを備える
ことを特徴とする梱包体。
【請求項62】
請求項36〜57のいずれかに記載の梱包体であって、
前記または各ラッチ部材は、前記支持体と、前記係合状態において前記構造体に移動可能にまたは離脱可能に取り付けられて、前記支持体の前記アクセス位置への移動を阻止するバリア部材との間で動作する
ことを特徴とする梱包体。
【請求項63】
請求項62に記載の梱包体であって、
前記または各ラッチ部材は、前記バリア部材に支持されている
ことを特徴とする梱包体。
【請求項64】
請求項62または請求項63に記載の梱包体であって、
前記または各ラッチ部材は、前記バリア部材がスナップ式で前記構造体と係合可能に構成されている
ことを特徴とする梱包体。
【請求項65】
請求項63または請求項64に記載の梱包体であって、
前記または各ラッチ部材は、前記係合状態において前記バリア部材の中央パネルよりも突出している
ことを特徴とする梱包体。
【請求項66】
請求項65に記載の梱包体であって、
前記中央パネルは、前記または各ラッチ部材が解除状態のときに、前記バリア部材の最大幅を画定する
ことを特徴とする梱包体。
【請求項67】
請求項36〜66のいずれかに記載の梱包体であって、
前記支持体は、ブリスター・パックを支持する格納トレイを備える
ことを特徴とする梱包体。
【請求項68】
請求項36〜67のいずれかに記載の梱包体であって、
前記使用者によって前記構造体に対して前記第1の方向とは異なる第2の方向に移動可能なタブ部材をさらに備え、
前記タブ部材は、前記支持体に連結されて、前記または各ラッチ部材が前記解除状態のときに前記支持体を前記安全位置から前記第1の方向へ移動させる梱包体。
【請求項69】
使用者による両手操作に適合された請求項68に記載の梱包体であって、
前記タブ部材は、前記ラッチ部材が前記使用者の一方の手で前記解除状態に移動されたときに、前記使用者の他方の手で移動可能である
ことを特徴とする梱包体。
【請求項70】
請求項68または請求項69に記載の梱包体であって、
前記第1および第2の方向は、互いに対向している
ことを特徴とする梱包体。
【請求項71】
請求項68〜70のいずれかに記載の梱包体であって、
前記タブ部材は、前記支持体を前記構造体から離れる方向へ移動させるために、前記構造体から離れる方向に移動可能である
ことを特徴とする梱包体。
【請求項72】
請求項71に記載の梱包体であって、
前記構造体は、対向する両側を画定し、
前記タブ部材は、前記構造体の1つの側から離れる方向に移動可能であることにより、前記支持体を前記構造体の対向する側から離れる方向に移動させる
ことを特徴とする梱包体。
【請求項73】
請求項68〜72のいずれかに記載の梱包体であって、
前記または各ラッチ部材は、前記タブ部材のグリップに対向する、前記構造体の1つの側にある
ことを特徴とする梱包体。
【請求項74】
請求項73に記載の梱包体であって、
前記グリップは、指穴または指状ウェルを備える
ことを特徴とする梱包体。
【請求項75】
請求項68〜74のいずれかに記載の梱包体であって、
前記タブ部材は、ブリスター・パック用支持体のような格納手段を備える
ことを特徴とする梱包体。
【請求項76】
請求項68〜75のいずれかに記載の梱包体であって、
前記タブ部材は、ベルト部材により前記支持体に連結され、
前記ベルト部材は、前記構造体の仕切りを巻回する
ことを特徴とする梱包体。
【請求項77】
請求項76に記載の梱包体であって、
前記または各ラッチ部材は、前記係合状態において、前記支持体の前記安全位置からの前記第1の方向への移動を防止し、
前記ベルト部材および前記仕切りは、前記支持体の前記安全位置からの前記第2の方向への移動を防止する
ことを特徴とする梱包体。

【図1A】
image rotate

【図1B】
image rotate

【図1C】
image rotate

【図2A】
image rotate

【図2B】
image rotate

【図2C】
image rotate

【図2D】
image rotate

【図3A】
image rotate

【図3B】
image rotate

【図4A】
image rotate

【図4B】
image rotate

【図5A】
image rotate

【図5B】
image rotate

【図6A】
image rotate

【図6B】
image rotate

【図7A】
image rotate

【図7B】
image rotate

【図7C】
image rotate

【図7D】
image rotate

【図8A】
image rotate

【図8B】
image rotate

【図9A】
image rotate

【図9B】
image rotate

【図9C】
image rotate

【図10A】
image rotate

【図10B】
image rotate

【図10C】
image rotate

【図11A】
image rotate

【図11B】
image rotate

【図11C】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13A】
image rotate

【図13B】
image rotate

【図14A】
image rotate

【図14B】
image rotate

【図14C】
image rotate

【図15A】
image rotate

【図15B】
image rotate

【図15C】
image rotate


【公表番号】特表2010−536671(P2010−536671A)
【公表日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−521468(P2010−521468)
【出願日】平成20年8月18日(2008.8.18)
【国際出願番号】PCT/GB2008/002801
【国際公開番号】WO2009/024772
【国際公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【出願人】(508221947)ダフ・デザイン・リミテッド (3)
【Fターム(参考)】