説明

椅子の背凭れ装置

【課題】使用者の姿勢や身体的特徴に関わらず、使用者に不快感を与える事態を防止すること。
【解決手段】人が着座する座本体30の後部上方域に背凭れ120を配置する背凭れ支持体110を備え、背凭れ120は、上部背凭れ121と、この上部背凭れ121よりも下方に設けた下部背凭れ122とを備えた椅子の背凭れ装置において、上部背凭れ121を背凭れ支持体110に対して上下方向に移動可能に配設するとともに、下部背凭れ122を背凭れ支持体110に対して上下方向に移動可能に配設した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、椅子の背凭れ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
椅子には、背凭れを複数の分割プレートで構成し、これら複数の分割プレートを背凭れ支持体にそれぞれ別個のアクチュエータを介して取り付けたものがある。複数の分割プレートは、それぞれのアクチュエータの駆動により、背凭れ支持体に対して互いに独立して前後方向に移動可能、かつ該背凭れ支持体に対して互いに独立して左右方向に沿った軸心回りに揺動可能とされている。また、複数の分割プレートは、上下方向に互いに等間隔に並設されている。この種の椅子によれば、アクチュエータの駆動により、使用者の姿勢変化に応じて背中と接触する分割プレートを移動することができることになり、使用者が着座姿勢を快適に維持することが可能となる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特許第3906993号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の椅子では、複数の分割プレートが上下方向に互いに等間隔に並設されるため、複数の分割プレートの上下位置が一意的に定められることになる。そのため、使用者の姿勢や身体的特徴によっては、複数の分割プレートにおいて多数の分割プレートが背中と接触しない場合がある。このような場合には、一部の分割プレートと接触する部位に集中して圧力が加わることになり、使用者に不快感を与える虞がある。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、使用者の姿勢や身体的特徴に関わらず、使用者に不快感を与える事態を防止することができる椅子の背凭れ装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の請求項1にかかる椅子の背凭れ装置は、人が着座する座本体の後部上方域に背凭れを配置する背凭れ支持体を備え、前記背凭れは、上部背凭れと、この上部背凭れよりも下方に設けた下部背凭れとを備えた椅子の背凭れ装置において、前記上部背凭れを前記背凭れ支持体に対して上下方向に移動可能に配設するとともに、前記下部背凭れを前記背凭れ支持体に対して上下方向に移動可能に配設したことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の請求項2にかかる椅子の背凭れ装置は、上述した請求項1において、前記背凭れ支持体と前記上部背凭れとの間に設けられ、駆動することにより前記上部背凭れを前記背凭れ支持体に対して上下方向に移動する第1上下動アクチュエータと、前記背凭れ支持体と前記下部背凭れとの間に設けられ、駆動することにより前記下部背凭れを前記背凭れ支持体に対して上下方向に移動する第2上下動アクチュエータとを備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の請求項3にかかる椅子の背凭れ装置は、上述した請求項1または2において、前記上部背凭れは、前記背凭れ支持体に対して左右方向に沿った軸心回りに揺動可能に配設したものであり、前記背凭れ支持体と前記上部背凭れとの間に設けられ、駆動することにより前記上部背凭れを前記背凭れ支持体に対して左右方向に沿った軸心回りに揺動する第1揺動アクチュエータを備えたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の請求項4にかかる椅子の背凭れ装置は、上述した請求項1〜3のいずれか一つにおいて、前記下部背凭れは、前記背凭れ支持体に対して左右方向に沿った軸心回りに揺動可能に配設したものであり、前記背凭れ支持体と前記下部背凭れとの間に設けられ、駆動することにより前記下部背凭れを前記背凭れ支持体に対して左右方向に沿った軸心回りに揺動する第2揺動アクチュエータを備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項5にかかる椅子の背凭れ装置は、上述した請求項1〜4のいずれか一つにおいて、前記上部背凭れは、前記背凭れ支持体に対して前後方向に移動可能に配設したものであり、前記背凭れ支持体と前記上部背凭れとの間に設けられ、駆動することにより前記上部背凭れを前記背凭れ支持体に対して前後方向に移動する第1前後動アクチュエータを備えたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明の請求項6にかかる椅子の背凭れ装置は、上述した請求項1〜5のいずれか一つにおいて、前記下部背凭れは、前記背凭れ支持体に対して前後方向に移動可能に配設したものであり、前記背凭れ支持体と前記下部背凭れとの間に設けられ、駆動することにより前記下部背凭れを前記背凭れ支持体に対して前後方向に移動する第2前後動アクチュエータを備えたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の請求項7にかかる椅子の背凭れ装置は、上述した請求項1〜6のいずれか一つにおいて、前記背凭れ支持体は、前記座本体を支持する基体に対して左右方向に沿った軸心回りに揺動可能に配設したものであり、前記基体と前記背凭れ支持体との間に設けられ、駆動することにより前記背凭れ支持体を前記基体に対して左右方向に沿った軸心回りに揺動する背凭れアクチュエータを備えたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明の請求項8にかかる椅子の背凭れ装置は、上述した請求項7において、人の体格情報と、予め設定したそれぞれの目標位置に前記背凭れ支持体、前記上部背凭れおよび前記下部背凭れを配置した場合の各アクチュエータの位置情報とを関連付けた状態で格納するメモリと、入力手段を介して体格情報が与えられた場合に、この与えられた体格情報に対応する位置情報を前記メモリから取得し、この取得した位置情報に基づいて前記背凭れ支持体、前記上部背凭れおよび前記下部背凭れをそれぞれの目標位置に移動するように各アクチュエータを駆動させる制御手段とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明にかかる椅子の背凭れ装置は、上部背凭れを背凭れ支持体に対して上下方向に移動可能に配設するとともに、下部背凭れを背凭れ支持体に対して上下方向に移動可能に配設してある。したがって、使用者の姿勢や身体的特徴に応じて上部背凭れおよび下部背凭れを上下方向に移動することが可能となり、使用者に不快感を与える事態を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に、本発明にかかる椅子の背凭れ装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明の実施の形態である椅子の背凭れ装置を適用した実験用シミュレータを示す斜視図、図2は、図1に示した実験用シミュレータの正面図、図3は、図1に示した実験用シミュレータの側面図である。ここで例示する椅子の背凭れ装置は、人が着座する座本体、および背凭れの位置による座り心地の違いを体感させるための実験用シミュレータに適用されるものである。この実験用シミュレータは、図1に示すように、ベースケース10、基体20および座本体30を備えて構成してある。
【0017】
ベースケース10は、下面が開口した略直方状の箱体であり、床面F上に複数のストッパ11を介して配置してある。このベースケース10には、後方側となる上面に開口部12が設けてある。なお、図2中の符号13は、踏み台であり、符号14は、ベースケース10を移動するための車輪である。
【0018】
基体20は、人が着座する座本体30を所定の高さ位置に配置するためのもので、図2および図3に示すように、上部フレーム21および一対のレッグプレート22を備えている。上部フレーム21は、開口部(図示せず)を下面に有した略直方状の箱体であり、該開口部をベースケース10の開口部12の鉛直上方域に配置してある。一対のレッグプレート22は、それぞれ板状部材で構成してあり、上部フレーム21において左右方向の両端部に、それぞれ上方に向けて延在する態様で取り付けてある。
【0019】
基体20とベースケース10との間には、図1に示すように、伸縮カバー23が設けてある。この伸縮カバー23は、上部フレーム21の開口部(図示せず)からベースケース10の開口部12までの空間を囲繞する態様で設けたもので、上下方向に伸縮自在に構成してある。この伸縮カバー23、基体20およびベースケース10から形成される内部空間には、図4に示すように、リフターユニット40が収容してある。
【0020】
リフターユニット40は、上部フレーム21を上下方向に移動するためのもので、下部フレーム41、一対の駆動アーム42(図4おいては一方のみを示す)、一対の従動アーム43(図4おいては一方のみを示す)および基体上下動機構44を備えて構成してある。
【0021】
下部フレーム41は、開口部(図示せず)を上面に有した略直方状の箱体であり、ベースケース10の下面において上部フレーム21の鉛直下方域となる位置に支持させてある。一対の駆動アーム42および一対の従動アーム43は、それぞれ長手状を成す板状部材で構成してある。これら一対の駆動アーム42および一対の従動アーム43は、一方の駆動アーム42と一方の従動アーム43とを交差させた状態で連結ピン42aによって連結してある一方、他方の駆動アーム42と他方の従動アーム43とを交差させた状態で連結ピンによって連結してある。一対の駆動アーム42は、一端部を下部フレーム41において左右両側端部に、左右方向に沿って略水平に延在する一対の駆動軸45を介してそれぞれ揺動可能に配設してある一方、他端部を上部フレーム21において左右両側端部に、前後方向に沿ってそれぞれ移動可能に支持させてある。一対の従動アーム43は、一端部を上部フレーム21において左右両側端部に、左右方向に沿って略水平に延在する従動軸46を介してそれぞれ揺動可能に配設してある一方、他端部を下部フレーム41において左右両側端部に、前後方向に沿ってそれぞれ移動可能に支持させてある。基体上下動機構44は、一体に構成されたサーボ電動モータ47が駆動した場合に、該電動モータ(以下、単に電動モータという)47の回転駆動力を軸部材44aの直線運動に変換し、ハウジング44bに対する軸部材44aの突出量を変化させるものである。この基体上下動機構44は、ハウジング44bを下部フレーム41の後端部に、左右方向に沿って略水平に延在する揺動軸48を介して揺動可能に配設してある。一方、この基体上下動機構44は、軸部材44aの先端部に、一対の駆動アーム42同士を連結する連結アーム49が連結してある。なお、図4においては、手前側となる駆動アーム42および従動アーム43を省略している。
【0022】
座本体30は、基体20における一対のレッグプレート22に、この一対のレッグプレート22の相互間に配設した支持ケース33(図3参照)を介して支持させたもので、図3に示すように、後方支持体31および前方支持体32を備えている。支持ケース33は、開口部(図示せず)を有した略直方状の箱体であり、一対のレッグプレート22において上部前方側となる部位に、左右方向に沿って略水平に延在する後方支持体揺動軸34を介して揺動可能に配設してある。この支持ケース33には、左右両側端面に、図2に示すように、一対の連結リンク35が取り付けてある。この一対の連結リンク35は、後方支持体揺動軸34から下方に向けて径外方向に延在するもので、それぞれの延在端部同士を連結ロッド36によって連結してある。
【0023】
後方支持体31は、使用者が着座する座面を構成するもので、下面に設けたブラケット37を介して支持ケース33の上面に、前後方向に沿ってスライド移動可能に配設してある。この後方支持体31は、図6の実線で示す位置から、図6(a)中および図6(b)中の二点鎖線で示す位置までの間を移動することが可能である。前方支持体32は、後方支持体31とともに使用者が着座する座面を構成するもので、後端部を介して後方支持体31の前端部にヒンジ連結してあり、左右方向に沿った軸心回りに揺動することが可能である。具体的には、前方支持体32は、図7中の二点鎖線で示すように、上面が後方支持体31の上面延長上に配置される使用位置と、図7の実線で示すように、使用位置から図7において反時計回りに揺動した退避位置との間を移動するように構成してある。図3からも明らかなように、本実施の形態では、前方支持体32の前後方向長さを後方支持体31の前後方向長さに対して短く構成してある。
【0024】
座本体30と基体20との間には、図5に示すように、後方支持体揺動機構51が設けてある。後方支持体揺動機構51は、一体に構成されたサーボ電動モータ52が駆動した場合に、該電動モータ(以下、単に電動モータという)52の回転駆動力を軸部材51aの直線運動に変換し、ハウジング51bに対する軸部材51aの突出量を変化させるものである。この後方支持体揺動機構51は、ハウジング51bを上部フレーム21の上面に固定してある。一方、この後方支持体揺動機構51は、軸部材51aの先端部に、上方に向けて延在する態様で連係リンク53が連結してあり、この連係リンク53を介して後方支持体揺動軸34に連係する連結ロッド36に連結してある。
【0025】
また、支持ケース33の内部には、図6に示すように、後方支持体前後動機構61が設けてある。後方支持体前後動機構61は、一体に構成されたサーボ電動モータ62が駆動した場合に、該電動モータ(以下、単に電動モータという)62の回転駆動力を軸部材61aの直線運動に変換し、ハウジング61bに対する軸部材61aの突出量を変化させるものである。この後方支持体前後動機構61は、ハウジング61bを固定ブラケット63介して支持ケース33に固定してある。一方、この後方支持体前後動機構61は、軸部材61aの先端部に連係ブラケット64が取り付けてあり、この連係ブラケット64を介して後方支持体31に固定されたブラケット37の下面に固定してある。
【0026】
さらに、後方支持体31と前方支持体32との間には、図7に示すように、前方支持体揺動機構71が設けてある。前方支持体揺動機構71は、一体に構成されたサーボ電動モータ72が駆動した場合に、該電動モータ(以下、単に電動モータという)72の回転駆動力を軸部材71aの直線運動に変換し、ハウジング71bに対する軸部材71aの突出量を変化させるものである。この前方支持体揺動機構71は、ハウジング71bを後方支持体31のブラケット37の下面において、後方支持体前後動機構61よりも図7において手前側となる部位に固定してある。一方、この前方支持体揺動機構71は、軸部材71aの先端部に、連係ブラケット73が取り付けてあり、この連係ブラケット73を介して前方支持体の下面に固定してある。この連係ブラケット73は、軸部材71aに対して左右方向に沿った軸心回りに揺動可能に構成してある。
【0027】
また、実験用シミュレータは、図1に示すように、背凭れ支持体110および背凭れ120を備えている。背凭れ支持体110は、座本体30の後部上方域に背凭れ120を配置するためのもので、図1に示すように、一対の揺動リンク111(図1においては一方のみを示す)および支持体本体112を備えている。
【0028】
一対の揺動リンク111は、それぞれ一対のレッグプレート22の対向面において支持ケース33の後方支持体揺動軸34よりも後方側となる部位に、連結ピン116を介して左右方向に沿った軸心回りにそれぞれ揺動可能に取り付けたものである。この一対の揺動リンク111は、図3に示す状態において、連結ピン116から後方に向けて延在した後、上方に向けて湾曲延在するリンク部111aと、このリンク部111aよりも下方に延在する連結部111bをそれぞれ有している。また、一対の揺動リンク111は、それぞれの連結部111b同士を連結ロッド113によって連結してある。
【0029】
背凭れ支持体110と基体20との間には、図8に示すように、背凭れ支持体揺動機構131が設けてある。背凭れ支持体揺動機構131は、一体に構成されたサーボ電動モータ(背凭れアクチュエータ)132が駆動した場合に、該電動モータ(以下、単に電動モータという)132の回転駆動力を軸部材131aの直線運動に変換し、ハウジング131bに対する軸部材131aの突出量を変化させるものである。この背凭れ支持体揺動機構131は、ハウジング131bを上部フレーム21の上面において、後方支持体揺動機構51の左側となる部位に固定してある。一方、この背凭れ支持体揺動機構131は、軸部材131aの先端部に、上方に向けて延在する態様で連係リンク133が連結してあり、この連係リンク133を介して揺動リンク111に連係する連結ロッド113に連結してある。
【0030】
支持体本体112は、一対の揺動リンク111におけるリンク部111aの対向面の上端部に、下方側端部を介して取り付けたもので、箱状に構成してある。この支持体本体112の内部には、図8に示すように、第1背凭れ作動ユニット140および第2背凭れ作動ユニット150が収容してある。なお、図1中の符号114はヘッドレストであり、取り付け手段115を介して支持体本体112の上端部に着脱可能に取り付けてある。図1からも明らかなように、ヘッドレスト114は、背凭れ120よりも上方に配置してある。
【0031】
第1背凭れ作動ユニット140は、背凭れ支持体110に対して後述する背凭れ120の上部背凭れ121を上下方向に移動するためのもので、図9に示すように、駆動プーリ141、従動プーリ142、搬送ベルト143およびガイドプレート144を備えて構成してある。
【0032】
駆動プーリ141は、支持体本体112の内部上面に固定したサーボ電動モータ(第1上下動アクチュエータ)145の出力軸145aに固定した回転体であり、電動モータ(以下、単に電動モータという)145の駆動が駆動した場合に、出力軸145aと一体となって回転するように構成してある。従動プーリ142は、支持体本体112において、該支持体本体112における上下方向長さの1/2よりも下方となる部位に、左右方向に沿って略水平に延在する回転軸142aを介して回転可能に配設した回転体である。これら駆動プーリ141および従動プーリ142は、支持体本体112の内部において、左側に配置してある。搬送ベルト143は、駆動プーリ141と従動プーリ142とに架け回して配設した環状部材であり、駆動プーリ141が回転した場合に、駆動プーリ141および従動プーリ142の周囲を回転するように構成してある。ガイドプレート144は、固定具146を介して搬送ベルト143における前方側の一部に固定した板状部材である。
【0033】
第1作動ユニット140におけるガイドプレート144の後面には、図10に示すように、第1前後動機構161が設けてある。第1前後動機構161は、一体に構成されたサーボ電動モータ(第1前後動アクチュエータ)162が駆動した場合に、該電動モータ(以下、単に電動モータという)162の回転駆動力を軸部材161aの直線運動に変換し、ハウジング161bに対する軸部材161aの突出量を変化させるものである。この第1前後動機構161は、ハウジング161bをガイドプレート144の後面に固定してある。一方、この第1前後動機構161は、軸部材161aの先端部がガイドプレート144に設けた貫通孔(図示せず)を貫通した後、支持体本体112に設けた長孔112a(図1参照)を貫通している。
【0034】
また、第1前後動機構161における軸部材161aの先端部には、図11に示すように、第1作動ケース171が設けてある。第1作動ケース171は、軸部材161aの先端部に、一側端面を介して固定したもので、箱状に構成してある。この第1作動ケース171には、図11に示すように、サーボ電動モータ(第1揺動アクチュエータ)172が収容してある。電動モータ(以下、単に電動モータという)172は、第1作動ケース171の内部左側となる面に固定してあり、この固定面に設けた貫通孔(図示せず)を通じて出力軸172aを外部に露出させてある。
【0035】
第2背凭れ作動ユニット150は、背凭れ支持体110に対して後述する背凭れ120の下部背凭れ122を上下方向に移動するためのもので、図9に示すように、駆動プーリ151、従動プーリ152、搬送ベルト153およびガイドプレート154を備えて構成してある。
【0036】
駆動プーリ151は、支持体本体112の内部下面に固定したサーボ電動モータ(第2上下動アクチュエータ)155の出力軸155aに固定した回転体であり、電動モータ(以下、単に電動モータという)155を駆動した場合に、出力軸155aと一体となって回転するように構成してある。従動プーリ152は、支持体本体112において、該支持体本体112における上下方向長さの1/2よりも上方となる部位に、左右方向に沿って略水平に延在する回転軸152aを介して回転可能に配設した回転体である。これら駆動プーリ151および従動プーリ152は、支持体本体112の内部において、右側に配置してある。搬送ベルト153は、駆動プーリ151と従動プーリ152とに架け回して配設した環状部材であり、駆動プーリ151が回転した場合に、駆動プーリ151および従動プーリ152の周囲を回転するように構成してある。ガイドプレート154は、固定具156を介して搬送ベルト153における前方側の一部に固定した板状部材である。
【0037】
第2作動ユニット150におけるガイドプレート154の後面には、図10に示すように、第2前後動機構181が設けてある。第2前後動機構181は、一体に構成されたサーボ電動モータ(第2前後動アクチュエータ)182が駆動した場合に、該電動モータ(以下、単に電動モータという)182の回転駆動力を軸部材181aの直線運動に変換し、ハウジング181bに対する軸部材181aの突出量を変化させるものである。この第2前後動機構181は、ハウジング181bをガイドプレート154の後面に固定してある。一方、この第2前後動機構181は、軸部材181aの先端部がガイドプレート154に設けた貫通孔(図示せず)を貫通した後、支持体本体112に設けた長孔112a(図1参照)を貫通している。
【0038】
また、第2前後動機構181における軸部材181aの先端部には、図11に示すように、第2作動ケース191が設けてある。第2作動ケース191は、軸部材181aの先端部に、一側端面を介して固定したもので、箱状に構成してある。この第2作動ケース191には、図11に示すように、サーボ電動モータ(第2揺動アクチュエータ)192が収容してある。電動モータ(以下、単に電動モータという)192は、第2作動ケース191の内部左側となる面に固定してあり、この固定面に設けた貫通孔(図示せず)を通じて出力軸192aを外部に露出させてある。
【0039】
背凭れ120は、背凭れ支持体110に第1作動ケース171および第2作動ケース191を介して取り付けたもので、図3に示すように、上部背凭れ121および下部背凭れ192を備えて構成してある。
【0040】
上部背凭れ121は、着座した使用者の背面の上方部を支持するためのもので、揺動ブラケット123を介して作動ケース171から露出した電動モータ172の出力軸172aに、一体となって左右方向に沿った軸心回りに回転するように取り付けてある。下部背凭れ122は、着座した使用者の背面の下方部を支持するためのもので、揺動ブラケット124を介して作動ケース191から露出した電動モータ192の出力軸192aに、一体となって左右方向に沿った軸心回りに回転するように取り付けてある。図3からも明らかなように、本実施の形態では、下部支持体122の上下方向長さを上部支持体121の上下方向長さよりも短く構成してある。
【0041】
図12は、図1に示した実験用シミュレータの制御系を示すブロック図である。実験用シミュレータは、その制御系の一つとして制御手段200を備えている。制御手段200は、入力手段211を介して行われる操作、および入力手段211を介して入力される情報に基づいて、各電動モータ47,52,62,72,132,145,155,162,172,182,192の駆動を制御するためのものである。入力手段211は、例えば、図13に示すように、タッチパネル式の表示器として構成してある。この入力手段211は、例えば、使用者が表示手段212の操作画面に表示された微調整ボタン213をタッチすることにより、図14に示す微調整操作画面に切り替えることが可能である。
【0042】
また、制御手段200は、図12に示すように、モータ制御部202、入力情報処理部203、各種操作処理部204、微調整操作処理部205を有している。モータ制御部202は、電動モータ47,52,62,72,132,145,155,162,172,182,192の駆動を制御するためのものである。入力情報処理部203は、入力手段211を介して身長(体格情報)が入力された状態において、表示手段212の操作画面に表示された適正姿勢ボタン214がタッチされた場合に、この入力された身長に対応する位置情報をメモリ201から取得するためのものである。メモリ201に格納される位置情報は、例えば、入力される身長と、予め設定したそれぞれの目標位置に基体20、後方支持体31、前方支持体32、背凭れ支持体110、上部背凭れ121および下部背凭れ122を配置した場合の各電動モータ47,52,62,72,132,145,155,162,172,182,192の位置情報とを関連付けたテーブルである。各種操作処理部204は、図13に示すように、表示手段212の操作画面に表示された座面高ボタン215がタッチされた場合に、このタッチされた座面高ボタンに対応する予め設定した位置情報をメモリ201から取得するためのものである。微調整操作処理部205は、図14に示すように、表示手段212の微調整操作画面に表示された各矢印ボタン221,222,223,224,225,226,227,228,229,230,231,232,233,234,235,236,237,238,239,240,241,242がタッチされたか否かを監視するためのものである。
【0043】
上記のように構成した実験用シミュレータでは、図4に示す状態から、基体上下動機構44の電動モータ47を駆動すると、ハウジング44bに対する軸部材44aの突出量が増大するため、該軸部材44aが連結アーム49を図4において左上側に移動することになる。軸部材44aが連結アーム49を図4において左上側に移動すると、一対の駆動アーム42がそれぞれ駆動軸45の軸心回りに図4において反時計回りに揺動することになる。この結果、一対の駆動アーム42を介して上部フレーム21を上方に向けて移動し、該上部フレーム21の高さを高くすることができる。したがって、一対のレッグプレート22、支持ケース33および後方支持体31の高さも高くなり、座面を高くすることができる。上述した動作の間、基体上下動機構44が揺動軸48の軸心回りに図4において時計回りに適宜揺動しながら、連結アーム49を図4において左上側に移動することになる。また、上述した動作の間、一対の従動アーム43は、それぞれ連結ピン42aによって連結された駆動アーム42の揺動に伴い、適宜従動軸46の軸心回りに図4において時計回りに揺動する。上述したように電動モータ47を駆動すると、やがて図4の二点鎖線で示す位置まで、座面の高さを高くすることができる(いわゆるジャッキ)。本実施の形態では、上述したような電動モータ47の駆動は、表示手段212の微調整操作画面に表示された矢印ボタン221をタッチすることで実施することが可能である。具体的には、制御手段200が、微調整操作処理部205を通じて矢印ボタン221がタッチされたことを検出した場合に、モータ制御部202を通じて電動モータ47を駆動することになる。
【0044】
一方、上述した状態から、基体上下動機構44の電動モータ47を上述した上昇動作とは逆に駆動すると、ハウジング44bに対する軸部材44aの突出量が減少するため、該軸部材44aが連結アーム49を図4において右下側に移動することになる。軸部材44aが連結アーム49を図4において右下側に移動すると、一対の駆動アーム42がそれぞれ駆動軸45の軸心回りに図4において時計回りに揺動することになる。この結果、一対の駆動アーム42を介して上部フレーム21を下方に向けて移動し、該上部フレーム21の高さを低くすることができる。したがって、一対のレッグプレート22、支持ケース33および後方支持体31の高さも低くなり、座面を低くすることができる。上述した動作の間、基体上下動機構44が揺動軸48の軸心回りに図4において反時計回りに適宜揺動しながら、連結アーム49を図4において右下側に移動することになる。また、上述した動作の間、一対の従動アーム43は、それぞれ連結ピン42aによって連結された駆動アーム42の揺動に伴い、適宜従動軸46の軸心回りに図4において反時計回りに揺動する。上述したように電動モータ47を駆動すると、再び図4の実線で示す位置に、座面を配置することができる。本実施の形態では、上述したような電動モータ47の駆動は、表示手段212の微調整操作画面に表示された矢印ボタン222をタッチすることで実施することが可能である。具体的には、制御手段200が、微調整操作処理部205を通じて矢印ボタン222がタッチされたことを検出した場合に、モータ制御部202を通じて電動モータ47を駆動することになる。
【0045】
また、上記のように構成した実験用シミュレータでは、図5に示す状態から、後方支持体揺動機構51の電動モータ52を駆動すると、ハウジング51bに対する軸部材51aの突出量が減少するため、該軸部材51aが連係リンク53を介して、連結ロッド36を後方側に向けて移動することになる。連結ロッド36を後方側に向けて移動すると、一対の連結リンク35を介して支持ケース33が、後方支持体揺動軸34の軸心回りに図5において反時計回りに揺動することになる。この結果、後方支持体31および前方支持体32も後方支持体揺動軸34の軸心回りに図5において反時計回りに揺動することになり、座面を前傾させることができる。上述したように電動モータ52を駆動すると、やがて図5−1中の二点鎖線で示す位置まで、座面を前傾させることができる。本実施の形態では、上述したような電動モータ52の駆動は、表示手段212の微調整操作画面に表示された矢印ボタン223をタッチすることで実施することが可能である。具体的には、制御手段200が、微調整操作処理部205を通じて矢印ボタン223がタッチされたことを検出した場合に、モータ制御部202を通じて電動モータ52を駆動することになる。
【0046】
一方、上述した状態から、後方支持体揺動機構51の電動モータ52を上述した前傾動作とは逆に駆動すると、ハウジング51bに対する軸部材51aの突出量が増大するため、該軸部材51aが連係リンク53を介して、連結ロッド36を前方側に向けて移動することになる。連結ロッド36を前方側に移動すると、一対の連結リンク35を介して支持ケース33が、後方支持体揺動軸34の軸心回りに図5において時計回りに揺動することになる。この結果、後方支持体31および前方支持体32も後方支持体揺動軸34の軸心回りに図5において時計回りに揺動することになり、座面を後傾することができる。上述したように電動モータ52を駆動すると、やがて図5−2中の二点鎖線で示す位置まで、座面を後傾させることができる。本実施の形態では、上述したような電動モータ52の駆動は、表示手段212の微調整操作画面に表示された矢印ボタン224をタッチすることで実施することが可能である。具体的には、制御手段200が、微調整操作処理部205を通じて矢印ボタン224がタッチされたことを検出した場合に、モータ制御部202を通じて電動モータ52を駆動することになる。
【0047】
さらに、上記のように構成した実験用シミュレータでは、図6に示す状態から、後方支持体前後動機構61の電動モータ62を駆動すると、ハウジング61bに対する軸部材61aの突出量が減少するため、該軸部材61aが連係ブラケット64を介して後方支持体31を後方側に向けて移動することになる。この結果、背凭れ120から座面の前端までの距離を短くすることができる。上述したように電動モータ62を駆動すると、やがて図6中の二点鎖線で示す位置まで、後方支持体31を移動することができる。本実施の形態では、上述したような電動モータ62の駆動は、表示手段212の微調整操作画面に表示された矢印ボタン225をタッチすることで実施することが可能である。具体的には、制御手段200が、微調整操作処理部205を通じて矢印ボタン225がタッチされたことを検出した場合に、モータ制御部202を通じて電動モータ62を駆動することになる。
【0048】
一方、上述した状態から、後方支持体前後動機構61の電動モータ62を上述した後方移動動作とは逆に駆動すると、ハウジング61bに対する軸部材61aの突出量が増大するため、該軸部材61aが連係ブラケット64を介して後方支持体31を前方側に向けて移動することになる。この結果、背凭れ120から座面の前端までの距離を長くすることができる。上述したように電動モータ62を駆動すると、再び図6の実線で示す位置に、座面を配置することができる。本実施の形態では、上述したような電動モータ62の駆動は、表示手段212の微調整操作画面に表示された矢印ボタン226をタッチすることで実施することが可能である。具体的には、制御手段200が、微調整操作処理部205を通じて矢印ボタン226がタッチされたことを検出した場合に、モータ制御部202を通じて電動モータ62を駆動することになる。
【0049】
また、上記のように構成した実験用シミュレータでは、図7に示す状態から、前方支持体揺動機構71の電動モータ72を駆動すると、ハウジング71bに対する軸部材71aの突出量が増大するため、連係ブラケット73を介して前方支持体32を左右方向に沿った軸心回りに図7において時計回りに揺動することになる。この結果、やがて図7中の二点鎖線で示す使用位置に、前方支持体32を配置することができる。したがって、座本体30の前後方向長さを長くすることができる。本実施の形態では、上述したような電動モータ72の駆動は、表示手段212の微調整操作画面に表示された矢印ボタン227をタッチすることで実施することが可能である。具体的には、制御手段200が、微調整操作処理部205を通じて矢印ボタン227がタッチされたことを検出した場合に、モータ制御部202を通じて電動モータ72を駆動することになる。
【0050】
一方、上述した状態から、前方支持体揺動機構71の電動モータ72を上述した揺動動作とは逆に駆動すると、ハウジング71bに対する軸部材71aの突出量が減少するため、連係ブラケット73を介して前方支持体32を左右方向に沿った軸心回りに図7において時計回りに揺動することになる。この結果、再び図7の実線で示す退避位置に、前方支持体32を配置することができる、したがって、座本体30の前後方向長さを短くすることができる。本実施の形態では、上述したような電動モータ72の駆動は、表示手段212の微調整操作画面に表示された矢印ボタン228をタッチすることで実施することが可能である。具体的には、制御手段200が、微調整操作処理部205を通じて矢印ボタン228がタッチされたことを検出した場合に、モータ制御部202を通じて電動モータ72を駆動することになる。
【0051】
さらに、上記のように構成した実験用シミュレータでは、図8に示す状態から、背凭れ支持体揺動機構131の電動モータ132を駆動すると、ハウジング131bに対する軸部材131aの突出量が増大するため、連係リンク133を介して連結ロッド113を前方側に向けて移動することになる。連結ロッド113を前方側に向けて移動すると、一対の揺動リンク111が連結ピン116を介して左右方向に沿った軸心回りに図8において反時計回りに揺動することになる。この結果、支持体本体112、第1作動ケース171、第2作動ケース191、上部背凭れ121および下部背凭れ122も左右方向に沿った軸心回りに図8において反時計回りに揺動することになり、背凭れ120を後傾させることができる。上述したように電動モータ132を駆動すると、図8中の二点鎖線で示す位置まで、一対の揺動リンク111を揺動することができる。本実施の形態では、上述したような電動モータ132の駆動は、表示手段212の微調整操作画面に表示された矢印ボタン229をタッチすることで実施することが可能である。具体的には、制御手段200が、微調整操作処理部205を通じて矢印ボタン229がタッチされたことを検出した場合に、モータ制御部202を通じて電動モータ132を駆動することになる。
【0052】
一方、上述した状態から、背凭れ支持体揺動機構131の電動モータ132を上述した後傾動作とは逆に駆動すると、ハウジング131bに対する軸部材131aの突出量が減少するため、連係リンク133を介して連結ロッド113を後方側に向けて移動することになる。連結ロッド113を後方側に向けて移動すると、一対の揺動リンク111が連結ピン116を介して左右方向に沿った軸心回りに図8において時計回りに揺動することになる。この結果、支持体本体112、第1作動ケース171、第2作動ケース191、上部背凭れ121および下部背凭れ122も左右方向に沿った軸心回りに図8において時計回りに揺動することになり、背凭れ120を前傾させることができる。上述したように電動モータ132を駆動すると、再び図8の実線で示すように、略鉛直に沿って延在する態様で背凭れ120を配置することができる。本実施の形態では、上述したような電動モータ132の駆動は、表示手段212の微調整操作画面に表示された矢印ボタン230をタッチすることで実施することが可能である。具体的には、制御手段200が、微調整操作処理部205を通じて矢印ボタン230がタッチされたことを検出した場合に、モータ制御部202を通じて電動モータ132を駆動することになる。
【0053】
また、上記のように構成した実験用シミュレータでは、図9(a)に示す状態から、電動モータ145を駆動すると、出力軸145aが図9(a)において時計回りに回転駆動するとともに、該出力軸145aと一体となって駆動プーリ141が回転することになる。出力軸145aと一体となって駆動プーリ141が回転すると、搬送ベルト143が図9(a)において時計回りに回転することになる。この間、従動プーリ142は、搬送ベルト143の回転に伴い、適宜回転軸142aの軸心回りに図9(a)において時計回りに回転する。この結果、固定具146を介してガイドプレート144を搬送ベルト143に沿って上方に移動することができる。したがって、第1前後動機構161、第1作動ケース171および上部背凭れ121を上方に移動することになり、下部背凭れ122との相互間距離を長くすることができる。上述したように電動モータ145を駆動すると、やがて図9(a)中の二点鎖線で示す位置まで、上部背凭れ121を移動することができる。本実施の形態では、上述したような電動モータ145の駆動は、表示手段212の微調整操作画面に表示された矢印ボタン231をタッチすることで実施することが可能である。具体的には、制御手段200が、微調整操作処理部205を通じて矢印ボタン231がタッチされたことを検出した場合に、モータ制御部202を通じて電動モータ145を駆動することになる。
【0054】
一方、上述した状態から、電動モータ145を上述した上下動作とは逆に駆動すると、出力軸145aが図9(a)において反時計回りに回転駆動するとともに、該出力軸145aと一体となって駆動プーリ141が回転することになる。出力軸145aと一体となって駆動プーリ141が回転すると、搬送ベルト143が図9(a)において反時計回りに回転することになる。この間、従動プーリ142は、搬送ベルト143の回転に伴い、適宜回転軸142aの軸心回りに図9(a)において反時計回りに回転する。この結果、固定具146を介してガイドプレート144を搬送ベルト143に沿って下方に移動することができる。したがって、第1前後動機構161、第1作動ケース171および上部背凭れ121を下方に移動することになり、下部背凭れ122との相互間距離を短くすることができる。上述したように電動モータ145を駆動すると、再び図9(a)の実線で示す位置に、上部背凭れ121を配置することができる。本実施の形態では、上述したような電動モータ145の駆動は、表示手段212の微調整操作画面に表示された矢印ボタン232をタッチすることで実施することが可能である。具体的には、制御手段200が、微調整操作処理部205を通じて矢印ボタン232がタッチされたことを検出した場合に、モータ制御部202を通じて電動モータ145を駆動することになる。
【0055】
さらに、上記のように構成した実験用シミュレータでは、図9(b)に示す状態から、電動モータ155を駆動すると、出力軸155aが図9(b)において時計回りに回転駆動するとともに、該出力軸155aと一体となって駆動プーリ151が回転することになる。出力軸155aと一体となって駆動プーリ151が回転すると、搬送ベルト153が図9(b)において時計回りに回転することになる。この間、従動プーリ152は、搬送ベルト153の回転に伴い、適宜回転軸152aの軸心回りに図9(b)において時計回りに回転する。この結果、固定具156を介してガイドプレート154を搬送ベルト153に沿って上方に移動することができる。したがって、第2前後動機構181、第2作動ケース191および下部背凭れ122を上方に移動することになり、上部背凭れ122との相互間距離を短くすることができる。上述したように電動モータ155を駆動すると、やがて図9(b)中の二点鎖線で示す位置まで、下部背凭れ122を移動することができる。本実施の形態では、上述したような電動モータ155の駆動は、表示手段212の微調整操作画面に表示された矢印ボタン233をタッチすることで実施することが可能である。具体的には、制御手段200が、微調整操作処理部205を通じて矢印ボタン233がタッチされたことを検出した場合に、モータ制御部202を通じて電動モータ155を駆動することになる。
【0056】
一方、上述した状態から、電動モータ155を上述した上下動作とは逆に駆動すると、出力軸155aが図9(b)において反時計回りに回転駆動するとともに、該出力軸155aと一体となって駆動プーリ151が回転することになる。出力軸155aと一体となって駆動プーリ151が回転すると、搬送ベルト153が図9(b)において反時計回りに回転することになる。この間、従動プーリ152は、搬送ベルト153の回転に伴い、適宜回転軸152aの軸心回りに図9(b)において反時計回りに回転する。この結果、固定具156を介してガイドプレート154を搬送ベルト153に沿って下方に移動することができる。したがって、第2前後動機構181、第2作動ケース191および下部背凭れ122を下方に移動することになり、上部背凭れ122との相互間距離を長くすることができる。上述したように電動モータ155を駆動すると、再び図9(b)の実線で示す位置に、下部背凭れ122を配置することができる。本実施の形態では、上述したような電動モータ155の駆動は、表示手段212の微調整操作画面に表示された矢印ボタン234をタッチすることで実施することが可能である。具体的には、制御手段200が、微調整操作処理部205を通じて矢印ボタン234がタッチされたことを検出した場合に、モータ制御部202を通じて電動モータ155を駆動することになる。
【0057】
また、上記のように構成した実験用シミュレータでは、図10に示す状態から、第1前後動機構161の電動モータ162を駆動すると、ハウジング161bに対する軸部材161aの突出量が増大するため、第1作動ケース171を前方側に移動することになる。上述したように電動モータ145を駆動すると、やがて図10中の二点鎖線で示す位置まで、上部背凭れ121を移動することができる。本実施の形態では、上述したような電動モータ162の駆動は、表示手段212の微調整操作画面に表示された矢印ボタン235をタッチすることで実施することが可能である。具体的には、制御手段200が、微調整操作処理部205を通じて矢印ボタン235がタッチされたことを検出した場合に、モータ制御部202を通じて電動モータ162を駆動することになる。
【0058】
一方、上述した状態から第1前後動機構161の電動モータ162を上述した前方移動動作とは逆に駆動すると、ハウジング161bに対する軸部材161aの突出量が減少するため、第1作動ケース171を後方側に移動することになる。上述したように電動モータ145を駆動すると、再び図10の実線で示す位置に、上部背凭れ121を配置することができる。本実施の形態では、上述したような電動モータ162の駆動は、表示手段212の微調整操作画面に表示された矢印ボタン236をタッチすることで実施することが可能である。具体的には、制御手段200が、微調整操作処理部205を通じて矢印ボタン236がタッチされたことを検出した場合に、モータ制御部202を通じて電動モータ162を駆動することになる。
【0059】
さらに、上記のように構成した実験用シミュレータでは、図10に示す状態から、第2前後動機構181の電動モータ182を駆動すると、ハウジング181bに対する軸部材181aの突出量が増大するため、第2作動ケース191を前方側に移動することになる。上述したように電動モータ182を駆動すると、やがて図10中の二点鎖線で示す位置まで、下部背凭れ122を移動することができる。本実施の形態では、上述したような電動モータ182の駆動は、表示手段212の微調整操作画面に表示された矢印ボタン237をタッチすることで実施することが可能である。具体的には、制御手段200が、微調整操作処理部205を通じて矢印ボタン237がタッチされたことを検出した場合に、モータ制御部202を通じて電動モータ182を駆動することになる。
【0060】
一方、上述した状態から第2前後動機構181の電動モータ182を上述した前方移動動作とは逆に駆動すると、ハウジング181bに対する軸部材181aの突出量が減少するため、第2作動ケース191を後方側に移動することになる。上述したように電動モータ182を駆動すると、再び図10の実線で示す位置に、下部背凭れ122を配置することができる。本実施の形態では、上述したような電動モータ182の駆動は、表示手段212の微調整操作画面に表示された矢印ボタン238をタッチすることで実施することが可能である。具体的には、制御手段200が、微調整操作処理部205を通じて矢印ボタン238がタッチされたことを検出した場合に、モータ制御部202を通じて電動モータ182を駆動することになる。
【0061】
また、上記のように構成した実験用シミュレータでは、図11に示す状態から、電動モータ172を駆動すると、出力軸172aが図11において時計回りに回転するととともに、該出力軸172aと一体となって揺動ブラケット123が回転することになる。この結果、上部背凭れ121が左右方向に沿った軸心回りに図11において時計回りに揺動することになり、該上部背凭れ121を後傾させることができる。上述したように電動モータ172を駆動すると、やがて図11(a)中の二点鎖線で示す位置まで、上部背凭れ121を移動することができる。本実施の形態では、上述したような電動モータ172の駆動は、表示手段212の微調整操作画面に表示された矢印ボタン239をタッチすることで実施することが可能である。具体的には、制御手段200が、微調整操作処理部205を通じて矢印ボタン239がタッチされたことを検出した場合に、モータ制御部202を通じて電動モータ172を駆動することになる。
【0062】
一方、上述した状態から、電動モータ172を上述した後傾動作とは逆に駆動すると、出力軸172aが図11において反時計回りに回転するとともに。該出力軸172aと一体となって揺動ブラケット123が回転することになる。この結果、上部背凭れ121が左右方向に沿った軸心回りに図11において反時計回りに回転することになり、上部背凭れ121を前傾させることができる。上述したように電動モータ172を駆動すると、やがて図11(b)中の二点鎖線で示す位置まで、上部背凭れ121を移動することができる。本実施の形態では、上述したような電動モータ172の駆動は、表示手段212の微調整操作画面に表示された矢印ボタン222をタッチすることで実施することが可能である。具体的には、制御手段200が、微調整操作処理部205を通じて矢印ボタン240がタッチされたことを検出した場合に、モータ制御部202を通じて電動モータ172を駆動することになる。
【0063】
さらに、上記のように構成した実験用シミュレータでは、図11に示す状態から、電動モータ192を駆動すると、出力軸192aが図11において時計回りに回転するとともに、該出力軸192aと一体となって揺動ブラケット124が回転することになる。この結果、下部背凭れ122が左右方向に沿った軸心回りに図11において時計回りに揺動することになり、該下部背凭れ122を後傾させることができる。上述したように電動モータ192を駆動すると、やがて図11(a)中の二点鎖線で示す位置まで、下部背凭れ122を移動することができる。本実施の形態では、上述したような電動モータ192の駆動は、表示手段212の微調整操作画面に表示された矢印ボタン241をタッチすることで実施することが可能である。具体的には、制御手段200が、微調整操作処理部205を通じて矢印ボタン242がタッチされたことを検出した場合に、モータ制御部202を通じて電動モータ192を駆動することになる。
【0064】
一方、上述した状態から、電動モータ192を上述した後傾動作とは逆に駆動すると、出力軸192aが図11において反時計回りに回転するとともに、該出力軸192aと一体となって揺動ブラケット124が回転することになる。この結果、下部背凭れ122が左右方向に沿った軸心回りに図11において時計回りに回転することになり、下部背凭れ122を前傾させることができる。上述したように電動モータ192を駆動すると、やがて図11(b)中の二点鎖線で示す位置まで、下部背凭れ122を移動することができる。本実施の形態では、上述したような電動モータ192の駆動は、表示手段212の微調整操作画面に表示された矢印ボタン242をタッチすることで実施することが可能である。具体的には、制御手段200が、微調整操作処理部205を通じて矢印ボタン242がタッチされたことを検出した場合に、モータ制御部202を通じて電動モータ192を駆動することになる。
【0065】
上記のように構成した椅子の背凭れ装置によれば、上部背凭れ121を背凭れ支持体110に対して上下方向に移動可能に配設するとともに、下部背凭れ122を背凭れ支持体110に対して上下方向に移動可能に配設してある。したがって、使用者の姿勢や身体的特徴に応じて上部背凭れ121および下部背凭れ122を上下方向に移動することが可能となり、使用者に不快感を与える事態を防止することができる。
【0066】
以下、上述した実験用シミュレータを用いて、人が着座する座本体、および背凭れの位置による座り心地の違いを体感させる場合について説明する。表示手段212の微調整操作画面に表示された座面高ボタン215がタッチされると、制御手段200は、各種操作処理部204を通じて、このタッチされた座面高ボタン215に対応する予め設定した位置情報をメモリ201から取得する。ここで、座面高ボタン215に対応する予め設定した位置情報とは、例えば、図4中の二点鎖線で示すように、可及的に高い位置に座面を配置した場合の各電動モータ47,52,62,72,132,145,155,162,172,182,192の位置情報(出力軸の動作状況)である。
【0067】
座面高ボタン215に対応する位置情報を取得した制御手段200は、モータ制御部202を通じて、取得した位置情報に基づいて、基体20、後方支持体31、前方支持体32、背凭れ支持体110、上部背凭れ121および下部背凭れ122をそれぞれの目標位置に移動するように各電動モータ47,52,62,72,132,145,155,162,172,182,192を駆動する。つまり、電動モータ47,52,62,72,132,145,155,162,172,182,192の位置情報を、相対的な基体20、後方支持体31、前方支持体32、背凭れ支持体110、上部背凭れ121および下部背凭れ122の位置情報として使用している。
【0068】
上述したように各電動モータ47,52,62,72,132,145,155,162,172,182,192を駆動すると、目標位置、すなわち可及的に高い位置に座面を配置するように、基体20、後方支持体31、前方支持体32、背凭れ支持体110、上部背凭れ121および下部背凭れ122が移動することになる。この状態においては、例えば、使用者によっては着座姿勢で踵が床面から離れてしまい、座本体の前端部に接触する太腿下面に集中して圧力が加わることになり、使用者に不快感を与える虞がある。
【0069】
そこで、次に、身長入力ボタン216をタッチすると表示されるテンキー(図示せず)を介して身長を入力した後に、適正姿勢ボタン214をタッチする。適正姿勢ボタン214がタッチされた場合、制御手段200は、入力情報処理部203を通じて、この入力された身長に対応する位置情報をメモリ201から取得する。
【0070】
入力された身長に対応する位置情報を取得した制御手段200は、モータ制御部202を通じて、取得した位置情報に基づいて、基体20、後方支持体31、前方支持体32、背凭れ支持体110、上部背凭れ121および下部背凭れ122をそれぞれの目標位置に移動するように各電動モータ47,52,62,72,132,145,155,162,172,182,192を駆動する。つまり、電動モータ47,52,62,72,132,145,155,162,172,182,192の位置情報を、相対的な基体20、後方支持体31、前方支持体32、背凭れ支持体110、上部背凭れ121および下部背凭れ122の位置情報として使用している。
【0071】
上述したように各電動モータ47,52,62,72,132,145,155,162,172,182,192を駆動すると、予め設定したそれぞれの目標位置に基体20、後方支持体31、前方支持体32、背凭れ支持体110、上部背凭れ121および下部背凭れ122を移動することができる。そのため、メモリ201に格納される位置情報は、着座した場合に、座本体30と背凭れ110とに接触する部分に略均一に圧力が加わるような姿勢を身長に関連付けて事前に調査し、この姿勢となるように基体20、後方支持体31、前方支持体32、背凭れ支持体110、上部背凭れ121および下部背凭れ122のそれぞれの目標位置を設定すればよい。このようにすれば、使用者の身長に応じて基体20、後方支持体31、前方支持体32、背凭れ支持体110、上部背凭れ121および下部背凭れ122を移動することが可能となり、使用者が快適な着座姿勢を維持することが可能となる。
【0072】
上述したように、座面高ボタン215をタッチして実験用シミュレータに着座した後に、適正姿勢ボタン214をタッチして実験用シミュレータに着座した場合には、人が着座する座本体30、および背凭れ120の位置による座り心地の違いを、より顕著に体感させることが可能となる。また、適正姿勢ボタン214をタッチして実験用シミュレータに着座した後、姿勢や身体的特徴に応じて、基体20、後方支持体31、前方支持体32、背凭れ支持体110、上部背凭れ121および下部背凭れ122の位置を微調整したい場合には、上述したように必要に応じて各矢印ボタン221,222,223,224,225,226,227,228,229,230,231,232,233,234,235,236,237,238,239,240,241,242をタッチすればよい。さらに、各矢印ボタン221,222,223,224,225,226,227,228,229,230,231,232,233,234,235,236,237,238,239,240,241,242をタッチして快適な着座姿勢が得られた場合には、その状態にある各電動モータ47,52,62,72,132,145,155,162,172,182,192の位置情報を、データ記憶ボタン218をタッチすることにより、メモリ201に格納することが可能である。
【0073】
なお、本実施の形態では、椅子の背凭れ装置を、実験用シミュレータに適用しているが、オフィスで用いられる一般的な椅子などにももちろん適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の実施の形態である椅子の背凭れ装置を適用した実験用シミュレータを示す斜視図である。
【図2】図1に示した実験用シミュレータの正面図である。
【図3】図1に示した実験用シミュレータの側面図である。
【図4】図1に示した実験用シミュレータの側断面図である。
【図5−1】図1に示した後方支持体の揺動動作を示す要部拡大図である。
【図5−2】図1に示した後方支持体の揺動動作を示す要部拡大図である。
【図6】図1に示した後方支持体の前後動作を示す要部拡大図である。
【図7】図1に示した前方支持体の揺動動作を示す要部拡大図である。
【図8】図1に示した背凭れ支持体の揺動動作を示す揺部拡大図である。
【図9】図1に示した背凭れの上下動作を示す要部拡大図である。
【図10】図1に示した背凭れの前後動作を示す要部拡大図である。
【図11】図1に示した背凭れの揺動動作を示す要部拡大図である。
【図12】図1に示した実験用シミュレータの制御系を示すブロック図である。
【図13】図11に示した表示手段に表示される操作画面の一例を示す説明図である。
【図14】図11に示した表示手段に表示される操作画面の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0075】
10 ベースケース
20 基体
21 上部フレーム
22 レッグプレート
30 座本体
31 後方支持体
32 前方支持体
33 支持ケース
40 リフターユニット
44 基体上下動機構
47 電動モータ
51 後方支持体揺動機構
52 電動モータ
61 後方支持体前後動機構
62 電動モータ
71 前方支持体揺動機構
72 電動モータ
110 背凭れ支持体
111 揺動リンク
112 支持ケース
120 背凭れ
121 上部背凭れ
122 下部背凭れ
131 背凭れ支持体揺動機構
132 電動モータ(背凭れアクチュエータ)
140 第1背凭れ作動ユニット
145 電動モータ(第1上下動アクチュエータ)
150 第2背凭れ作動ユニット
155 電動モータ(第2上下動アクチュエータ)
161 第1背凭れ前後動機構
162 電動モータ(第1前後動アクチュエータ)
171 第1作動ケース
172 電動モータ(第1揺動アクチュエータ)
181 第2背凭れ前後動機構
182 電動モータ(第2前後動アクチュエータ)
191 第2作動ケース
192 電動モータ(第2揺動アクチュエータ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人が着座する座本体の後部上方域に背凭れを配置する背凭れ支持体を備え、前記背凭れは、上部背凭れと、この上部背凭れよりも下方に設けた下部背凭れとを備えた椅子の背凭れ装置において、
前記上部背凭れを前記背凭れ支持体に対して上下方向に移動可能に配設するとともに、前記下部背凭れを前記背凭れ支持体に対して上下方向に移動可能に配設した
ことを特徴とする椅子の背凭れ装置。
【請求項2】
前記背凭れ支持体と前記上部背凭れとの間に設けられ、駆動することにより前記上部背凭れを前記背凭れ支持体に対して上下方向に移動する第1上下動アクチュエータと、
前記背凭れ支持体と前記下部背凭れとの間に設けられ、駆動することにより前記下部背凭れを前記背凭れ支持体に対して上下方向に移動する第2上下動アクチュエータとを備えた
ことを特徴とする請求項1に記載の椅子の背凭れ装置。
【請求項3】
前記上部背凭れは、
前記背凭れ支持体に対して左右方向に沿った軸心回りに揺動可能に配設したものであり、
前記背凭れ支持体と前記上部背凭れとの間に設けられ、駆動することにより前記上部背凭れを前記背凭れ支持体に対して左右方向に沿った軸心回りに揺動する第1揺動アクチュエータを備えた
ことを特徴とする請求項1または2に記載の椅子の背凭れ装置。
【請求項4】
前記下部背凭れは、
前記背凭れ支持体に対して左右方向に沿った軸心回りに揺動可能に配設したものであり、
前記背凭れ支持体と前記下部背凭れとの間に設けられ、駆動することにより前記下部背凭れを前記背凭れ支持体に対して左右方向に沿った軸心回りに揺動する第2揺動アクチュエータを備えた
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の椅子の背凭れ装置。
【請求項5】
前記上部背凭れは、
前記背凭れ支持体に対して前後方向に移動可能に配設したものであり、
前記背凭れ支持体と前記上部背凭れとの間に設けられ、駆動することにより前記上部背凭れを前記背凭れ支持体に対して前後方向に移動する第1前後動アクチュエータを備えた
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の椅子の背凭れ装置。
【請求項6】
前記下部背凭れは、
前記背凭れ支持体に対して前後方向に移動可能に配設したものであり、
前記背凭れ支持体と前記下部背凭れとの間に設けられ、駆動することにより前記下部背凭れを前記背凭れ支持体に対して前後方向に移動する第2前後動アクチュエータを備えた
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の椅子の背凭れ装置。
【請求項7】
前記背凭れ支持体は、
前記座本体を支持する基体に対して左右方向に沿った軸心回りに揺動可能に配設したものであり、
前記基体と前記背凭れ支持体との間に設けられ、駆動することにより前記背凭れ支持体を前記基体に対して左右方向に沿った軸心回りに揺動する背凭れアクチュエータを備えた
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の椅子の背凭れ装置。
【請求項8】
人の体格情報と、予め設定したそれぞれの目標位置に前記背凭れ支持体、前記上部背凭れおよび前記下部背凭れを配置した場合の各アクチュエータの位置情報とを関連付けた状態で格納するメモリと、
入力手段を介して体格情報が与えられた場合に、この与えられた体格情報に対応する位置情報を前記メモリから取得し、この取得した位置情報に基づいて前記背凭れ支持体、前記上部背凭れおよび前記下部背凭れをそれぞれの目標位置に移動するように各アクチュエータを駆動させる制御手段とを備えた
ことを特徴とする請求項7に記載の椅子の背凭れ装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5−1】
image rotate

【図5−2】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2010−88827(P2010−88827A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−264658(P2008−264658)
【出願日】平成20年10月10日(2008.10.10)
【出願人】(000000561)株式会社岡村製作所 (1,415)
【Fターム(参考)】