説明

植物保護剤としてのN−フェニル−‘(4−ピリジル)−アジニルアミン誘導体

化学式Iであって、式中A及びA’は共にNであり、又はA及びA’は共にCHであり、又はAはCHであり、且つA’はNであり;Jは0又は1であり、そして当該R基は請求項1に定義した通りである殺真菌性化合物;これらの調製、及び当該化合物を含んで成る組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、N−フェニル−[(4−ピリジル)−アジニル]−アミン誘導体、本明細書中に特に示すN−フェニル−[(4−ピリジル)−アジニル]−アミン誘導体を植物の一部及び/又は場所に適用することによる植物病原性生物、例えば、線形動物若しくは昆虫、又は特に微生物、好ましくは真菌、細菌及びウイルス、あるいは2又は複数のこれらの生物による攻撃又は侵襲に対する植物の保護方法、上記微生物に対する植物の保護のための上記誘導体の使用、及び活性成分として上記誘導体を含んで成る組成物に関する。本発明は更に、これらのN−フェニル−[(4−ピリジル)−アジニル]−アミン誘導体の調製に関する。
【背景技術】
【0002】
いくつかのN−フェニル−4−(4−ピリジル)−2−ピリミジンアミン誘導体は、植物保護剤として、WO01/93682、WO02/053560、及びWO03/047347に開示されている。
【0003】
これまでにいくつかのN−フェニル−[(4−ピリジル)−アジニル]−アミン類が、植物保護及び関連分野において有効であることが発見されており、生物により発生する植物疾患の処置において有利な特性を示している。
【発明の開示】
【0004】
従って、植物病原性微生物による収穫植物の侵襲の制御及び予防方法を供し、当該植物、植物の一部又はその場所に対して活性成分として化学式IのN−フェニル−[(4−ピリジル)−アジニル]−アミン誘導体の適用を含んで成る。
【化1】

式中、
A及びA’は共にNであり、又はA及びA’は共にCHであり、又はAはCHであり、且つA’はNであり;
Jは0又は1であり、
は、
a)置換されていない、又は、任意的に置換されたアルキル及び/又は任意的に置換されたアシルにより1〜3置換されたヒドラジノ、
b)アミノ、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキル又はアルコキシアルキルにより全て任意的に置換された、シクロヘキシルアミノ、テトラヒドロ−4H−ピラニル−4−アミノ、ピロリジン−3−アミノ、2−若しくは3−テトラヒドロ−フリルアミノ、
c)アミノ、アミノ−低級アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキル、又はアルコキシアルキルにより任意的に置換されたピペラジニル、
d)アミノ、アミノ−低級アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキル、又はアルコキシアルキルにより任意的に置換されたモルホリニル、
e)アミノ又はモノ−若しくはジ−(低級アルキル)アミノ(ここで、その低級アルキル部は、置換されていない、あるいは、非置換型アミノ、N−モノ−若しくはN、N−ジ−(低級アルキル)−アミノ、(低級アルコキシ)−低級アルコキシ、低級アルコキシカルボニルアミノ、ヒドロキシ−低級アルコキシカルボニルアミノ、低級アルコキシ−低級アルコキシカルボニルアミノ、モルホリニル、ヒドロキシ−低級アルキルアミノ、シアノ、ハロゲン、オキソ、ヒドロキシアミノ、アルコキシイミノ、任意的に置換されたヒドラゾノ、低級アルケニル、低級アルキニル、グアニジル、低級アルカノイルアミノ、ヒドロキシ−低級アルカノイルアミノ、低級アルコキシ−低級アルカノイルアミノ、ハロ−低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノカルボニルアミノ、ヒドロキシ−低級アルキルアミノカルボニルアミノ、低級アルコキシ−低級アルキルアミノカルボニルアミノ、アミジノ、ジ−低級−アルキルアミノ−シクロヘキシル、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、ヒドロキシ−低級アルコキシカルボニル、低級アルコキシ−低級アルコキシカルボニル、低級アルキルカルボニルジオキシ(=低級アルコキシカルボニルオキシ)、ヒドロキシ−低級アルコキシカルボニルオキシ、低級アルコキシ−低級アルコキシカルボニルオキシ、低級アルカノイルオキシ、ハロ−低級アルカノイルオキシ、ヒドロキシ−低級アルカノイルオキシ、低級アルコキシ−低級アルカノイルオキシ、カルバモイル、N−モノ−若しくはN、N−ジ−低級アルキルカルバモイル、N−(ヒドロキシ−低級アルキル)カルバモイル、N−低級アルキル−N−ヒドロキシ−低級アルキル−カルバモイル、N、N−ジ−(ヒドロキシ−低級アルキル)−カルバモイル、N−ヒドロキシ−カルバモイル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルケニルオキシ、低級アルキニルオキシ、低級ハロアルコキシ、低級アルキルチオ、低級アルキルスルホキシル、低級アルキルスルホニル、低級アルコキシシリル、4−テトラヒドロ−4H−ピラニル、3−ピロリジニル、2−若しくは3−テトラヒドロフリル、2−若しくは3−ジヒドロフリル、ピペラジニル、低級アルカノイル−ピペラジニル(ホルミルピペラジニルを含む)、任意的に置換されたヘテロアリール、及び任意的に置換されたヘテロアリールオキシから成る群から独立に選択される1又は複数(好ましくは1〜3、特には1〜2)の置換基により置換されている)、
f)任意的に置換されたアルカノイルアミノ、任意的に置換されたアルケノイルアミノ、任意的に置換されたアルキノイルアミノ、任意的に置換されたモノ−若しくはジ−アルキルアミノカルボニルアミノ、任意的に置換されたアルコキシカルボニルアミノ、任意的に置換されたモノ−若しくはジ−アルキルアミノスルホニルアミノ、任意的に置換されたモノ−若しくはジ−アルキルアミノスルホキシルアミノ、
g)N−(任意的に置換されたアルキル)−N−(任意的に置換された低級アルカノイル)−アミノ、
h)N−(任意的に置換されたアルキル)−N−(任意的に置換されたアルコキシカルボニル)−アミノ、
i)N−(任意的に置換されたアルキル)−N−(N’,N’−モノ−若しくはジ−[任意的に置換されたアルキル]−アミノカルボニル)−アミノ、
j)N=C(R7,R8)、ここで、R7は、水素、アルキル、アミノ、モノ−若しくはジ−アルキルアミノであり、そしてR8は、アミノ、モノ−若しくはジアルキルアミノであり、あるいはR7とR8はそれらが結合している炭素原子と一緒に、1又は複数の置換基、好ましくは1〜3の置換基、特に低級アルキルにより任意的に置換された1又は2の環窒素原子を伴う飽和した5〜7員環を形成する、
k)1又は2の窒素、酸素又は硫黄原子を含み、但し窒素原子であってそれを介して複素環が当該分子の残りと付着する窒素原子を少なくとも1つ含む、任意的に置換された4〜7員複素環群、
であり;
2は、水素、C1−C4−アルキル、C3−C4−アルケニル、C3−C4−アルキニル、−CH2OR16、−CH2SR16、−C(O)R16、−C(O)OR16、SO216、SOR16、又はSR16である;ここで、R16は、C1−C8−アルキル、C1−C8−アルコキシアルキル、C1−C8ハロアルキル、又はフェニルC1−C2−アルキルであり、ここでフェニルは、ハロ又はC1−C4−アルキルから選択された3以下の基により置換されてよい;
3は、水素、ハロゲン、C1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、C1−C4ハロアルコキシ;ヒドロキシ、メルカプト、シアノ、又はC1−C4アルコキシであり;
4、R5、及びR6は、互いに独立な、水素、ハロゲン、任意的に置換されたアルキル、任意的に置換されたアルケニル、任意的に置換されたアルキニル、任意的に置換されたアリール、任意的に置換されたヘテロアリール、任意的に置換されたアルコキシ、任意的に置換されたアシロキシ、任意的に置換されたアルケニルオキシ、任意的に置換されたアルキニルオキシ、任意的に置換されたアリールオキシ、任意的に置換されたヘテロアリールオキシ、任意的に置換されたアシルアミノ、任意的に置換されたチオアルキル、COOR17、CONR1819、S(O)k20、SO2NR2122、NR2324、NR25SO226、NO2、CN、C(=O)R27、C(=NOR28)R29であり、あるいはR4とR5又はR5とR6は一緒に、飽和若しくは不飽和5〜6員炭素環式系若しくは環式系、又は任意的に置換され、且つ、O、N、又はSから選択される1〜3のヘテロ原子を含む5〜6員複素芳香環若しくは複素環系を形成し;
kは、0、1、又は2であり、そして、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、及びR29は、独立に、H、又は任意的に置換されたアルキル、又は任意的に置換されたアリールであり;あるいはこれらの塩であり、但し、AがCHであり、A’がNであり、且つR3、R5、及びR6が全てHであり、それからR4が、水素、ハロゲン、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ又はアルキルではない場合;そして、AがCHであり、A’がNであり、R1が、複素環中、唯一のへテロ原子として2つの隣接窒素原子を含む任意的に置換されたN−結合5又は6員複素環群でない場合である。
【0005】
化学式(I)の化合物は、好ましくは、化学式IAの化合物であり、式中、A、A’、j、R1、R2、及びR3は、化学式(I)に関して定義される通りであり、そしてR4、R5、及びR6は、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、任意的に置換されたアルキル、任意的に置換されたアルケニル、任意的に置換されたアルキニル、任意的に置換されたアルコキシ、任意的に置換されたアシロキシ、任意的に置換されたアルケニルオキシ、任意的に置換されたアルキニルオキシ、任意的に置換されたアシルアミノ、任意的に置換されたチオアルキル、COOR17、CONR1819、S(O)k20、SO2NR2122、NR2324、NR25SO226、NO2、CN、C(=O)R27、C(=NOR28)R29であり、あるいは、R4とR5、又はR5とR6は、一緒に5〜6員の飽和又は不飽和炭素環式系若しくは環式系、又は任意的に置換され、且つO、N若しくはSから選択された1〜3のヘテロ原子5〜6員複素芳香環若しくは複素環系を形成し;kは0、1又は2であり、そしてR17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、及びR29は、独立に、H、又は任意的に置換されたアルキル、又は任意的置換されたアリールである。
【0006】
本明細書中にいて、基自身としての、及びヒドロキシアルキル、チオアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、アルキニルオキシ、又はハロアルコキシの構造的要素としてのアルキルは、好ましくはC1−C6アルキルであり、より好ましくは低級アルキルであり、そして直鎖、即ち、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、又は分岐鎖、例えば、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、又はイソへキシルである。低級アルキルは、好ましくはメチル、又はエチルである。
【0007】
アルケニル、及びアルキニルの特定の例は、アリル、2−ブテニル、3−ブテニル、プロパルギル、2−ブチニル、又は3−ブチニルを含む。
【0008】
存在する場合、アルキル、アルケニル又はアルキニル部における任意的な置換基は、1又は複数のハロゲン、ニトロ、シアノ、オキソ(並びに、これらから形成されるアセタール及びケタール)、C3-7シクロアルキル(それ自身C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、C5-7シクロアルケニル(それ自身C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、ヒドロキシ、C3-10アルコキシ、C3-10アルコキシ(C3-l0)アルコキシ、C1-6アルコキシ−カルボニル(C3-l0)アルコキシ、C3-10ハロアルコキシ、フェニル(C1-4)アルコキシ(ここで、フェニル基は、1又は複数のC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルキル、CN、ニトロ、又はハロゲンで任意的に置換されている)、C3-7シクロアルキルオキシ(ここで、シクロアルキル基は、C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、C3-10アルケニルオキシ、C3-10アルキニルオキシ、SH、C3-10アルキルチオ、C3-10ハロアルキルチオ、フェニル(C1-4)アルキルチオ(ここで、フェニル基は、1又は複数のC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルキル、CN、ニトロ、又はハロゲンで任意的に置換されている)、C3-7シクロアルキルチオ(ここで、シクロアルキル基は、C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、トリ(C1-4)アルキルシリル(C1-6)アルキルチオ、フェニルチオ(ここで、フェニル基は、1又は複数のC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルキル、CN、ニトロ、又はハロゲンで任意的に置換されている)、C1-6アルキルスルホニル、C1-6ハロアルキルスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、Cl-6ハロアルキルスルフィニル、フェニルスルホニル(ここで、フェニル基は、1又は複数のC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルキル、CN、ニトロ、又はハロゲンで任意的に置換されている)、トリ(C1-4)アルキルシリル、フェニルジ(C1-4)アルキルシリル、(Cl-4)アルキルジアリールシリル、トリフェニルシリル、C3-10アルキルカルボニル、HO2C、C3-10アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1-6アルキルアミノカルボニル、ジ(C1-6アルキル)−アミノカルボニル、N−(C1-3アルキル)−N−(C1-3アルコキシ)アミノカルボニル、C1-6アルキルカルボニルオキシ、フェニルカルボニルオキシ(ここで、フェニル基は、1又は複数のC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルキル、CN、ニトロ、又はハロゲンで任意的に置換されている)、ジ(C1-6)アルキルアミノカルボニルオキシ、フェニル(それ自身1又は複数のC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、Cl-6ハロアルキル、CN、ニトロ、又はハロゲンで任意的に置換されている)、ナフチル(それ自身C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、ヘテロアリール(それ自身C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、ヘテロシクリル(それ自身C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、フェニルオキシ(ここで、フェニル基は、1又は複数のC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルキル、CN、ニトロ、又はハロゲンで任意的に置換されている)、ナフチルオキシ(ここで、ナフチル基は、C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、ヘテロアリールオキシ(ここで、ヘテロアリール基は、C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、ヘテロシクリルオキシ(ここで、ヘテロシクリル基は、C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、アミノ、C1-6アルキルアミノ、ジ(C1-6)アルキルアミノ、C1-6アルキルカルボニルアミノ、及びN−(C1-6)アルキルカルボニル−N−(C1-6)−アルキルアミノを含む。
【0009】
アルキル、アルケニル、又はアルキニル部における好ましい置換基は、1又は複数のハロゲン、ニトロ、シアノ、C3-7シクロアルキル(それ自身C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、C5-7シクロアルケニル(それ自身C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、ヒドロキシ、C3-10アルコキシ、C3-10アルコキシ(C3-10)アルコキシ、C1-6アルコキシ−カルボニル(C3-10)アルコキシ、C3-10ハロアルコキシ、フェニル(C1-4)アルコキシ(ここで、フェニル基は、C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、C3-7シクロアルキルオキシ(ここで、シクロアルキル基は、C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、C3-10アルケニルオキシ、C3-10アルキニルオキシ、SH、C3-10アルキルチオ、C3-l0ハロアルキルチオ、フェニル(C1-4)アルキルチオ(ここで、フェニル基は、C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、C3-7シクロアルキルチオ(ここで、シクロアルキル基は、C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、トリ(C1-4)アルキルシリル(C1-6)アルキルチオ、フェニルチオ(ここで、フェニル基は、C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、C1-6アルキルスルホニル、Cl-6ハロアルキルスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6ハロアルキルスルフィニル、フェニルスルホニル(ここで、フェニル基は、C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、トリ(C1-4)アルキルシリル、フェニルジ(C1-4)アルキルシリル、(C1-4)アルキルジアリールシリル、トリフェニルシリル、C3-10アルキルカルボニル、HO2C、C3-10アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1-6アルキルアミノカルボニル、ジ(C1-6アルキル)−アミノカルボニル、N−(C1-3アルキル)−N−(C1-3アルコキシ)アミノカルボニル、C1-6アルキルカルボニルオキシ、フェニルカルボニルオキシ(ここで、フェニル基は、C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、ジ(Cl-6)アルキルアミノカルボニルオキシ、フェニル(それ自身C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、ヘテロアリール(それ自身C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、ヘテロシクリル(それ自身C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、フェニルオキシ(ここで、フェニル基は、C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、ヘテロアリールオキシ、(ここで、ヘテロアリール基は、C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、ヘテロシクリルオキシ(ここで、ヘテロシクリル基は、C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、アミノ、C1-6アルキルアミノ、ジ(C1-6)アルキルアミノ、C1-6アルキルカルボニルアミノ、及びN−(C1-6)アルキルカルボニル−N−(C1-6)アルキルアミノを含む。
【0010】
アルキル、アルケニル、アルキニル部におけるより好ましい置換基は、1又は複数のハロゲン、ニトロ、シアノ、C3-7シクロアルキル(それ自身C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、ヒドロキシ、C3-10アルコキシ、C3-10アルコキシ(C3-10)アルコキシ、C1-6アルコキシ−カルボニル(C3-l0)アルコキシ、C3-10ハロアルコキシ、SH、C3-10アルキルチオ、C3-l0ハロアルキルチオ、C1-6アルキルスルホニル、C1-6ハロアルキルスルホニル、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6ハロアルキルスルフィニル、フェニルスルホニル(ここで、フェニル基は、C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、HO2C、C3-10アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1-6アルキルアミノカルボニル、ヘテロアリール(それ自身C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、ヘテロシクリル(それ自身C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、フェニルオキシ(ここで、フェニル基は、C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、アミノ、C1-6アルキルアミノ、及びジ(C1-6)アルキルアミノを含む。
【0011】
アリールは、ナフチル、アントラシル、フルオレニル、及びインデニルを含むが、好ましくはフェニルである。
【0012】
ヘテロアリール及び複素芳香族の語は、O、S、及びNから選択されるヘテロ原子(好ましくは、1又は2のヘテロ原子)を含む10以下の原子を包含する芳香環を意味する。
これらの環の例は、ベンズイミダゾリル、ベンズイソキサゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンゾコウマリニル、ベンゾフリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾキサゾリル、ベンゾキシジアゾリル、キナゾリニル、キノリル、キノキサリニル、カルバゾリル、ジヒドロベンゾフリル、フリル(特に、2−又は3−フリル)、イミダゾリル(特に、1−イミダゾリル)、インダゾリル、インドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、メチレンジオキシフェニル、エチレンジオキシフェニル、ナフチリジニル、オキサゾリル、フェナントリジニル、フタラジニル、プテリジニル、プリニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピラゾロ[3,4−b]−ピリジル、ピリジル(特に、2−、3−又は4−ピリジル)、ピリミジル、ピロリル、テトラゾリル(特に、テトラゾル−1−イル)、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、チアゾリル(特に、2−、4−又は5−チアゾリル)、チエニル(特に、2−又は3−チエニル)、トリアジニル(特に、1,3,5−トリアジニル)及びトリアゾリル(特に、1,2,4−トリアゾル−1−イル)。ピリジン、ピリミジン、フラン、キノリン、キナゾリン、ピラゾール、チオフェン、チアゾール、オキサゾール、及びイソキサゾールが好ましい。
【0013】
複素環及び複素環式の語は、O、S、及びNから選択される1又は複数の(好ましくは1又は2の)へテロ原子を含む10以下の原子を包含する非芳香環を意味する。これらの環の例は、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、及びモルホリンを含む。
【0014】
存在する場合、複素環における任意的な置換基は、C1-6アルキル、並びにアルキル部のために上記に与えた任意的な置換基を含む。
【0015】
炭素環は、アリール、シクロアルキル、及びシクロアルケニル環を含む。
【0016】
シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルを含む。
【0017】
シクロアルケニルは、シクロペンテニル、及びシクロヘキセニルを含む。
【0018】
存在する場合、ヘテロアリール、及びアリール環における任意的な置換基は、独立に、ハロゲン、ニトロ、シアノ、NCS−、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ−(C1-6)アルキル、C2-6アルケニル、C2-6ハロアルケニル、C2-6アルキニル、C3-7シクロアルキル(それ自身C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、C5-7シクロアルケニル(それ自身C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、ヒドロキシ、C1-10アルコキシ、C1-10アルコキシ(C1-10)アルコキシ、トリ(C1-4)アルキル−シリル(Cl-6)アルコキシ、C1-6アルコキシカルボニル(C1-10)アルコキシ、C1-10ハロアルコキシ、アリール(C1-4)アルコキシ(ここで、アリール基は任意的に置換されている)、C3-7シクロアルキルオキシ(ここで、シクロアルキル基は、C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、C1-l0アルケニルオキシ、Cl-l0アルキニルオキシ、SH、C1-6アルキルチオ、C1-10ハロアルキルチオ、アリール(C1-4)アルキルチオ(ここで、アリール基は更に任意的に置換されている)、C3-7シクロアルキルチオ(ここで、シクロアルキル基は、C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、トリ(C1-4)−アルキルシリル(C1-6)アルキルチオ、アリールチオ(ここで、アリール基は任意的に置換されている)、C1-6アルキルスルホニル、C1-6ハロアルキルスルホニル、Cl-6アルキルスルフィニル、C1-6ハロアルキルスルフィニル、アリールスルホニル(ここで、アリール基は任意的に置換されている)、トリ(C1-4)アルキルシリル、アリールジ−(C1-4)アルキルシリル、(C1-4)アルキルジアリールシリル、トリアリールシリル、C1-10アルキルカルボニル、HO2C、C1-10アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1-6アルキルアミノカルボニル、ジ(Cl-6アルキル)アミノカルボニル、N−(C1-3アルキル)−N−(C1-3アルコキシ)アミノカルボニル、C1-6アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ(ここで、アリール基は任意的に置換されている)、ジ(C1-6)アルキルアミノ−カルボニルオキシ、アリール(それ自身任意的に置換されている)、ヘテロアリール(それ自身が更に任意的に置換されてもよい)、ヘテロシクリル(それ自身C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、アリールオキシ(ここで、アリール基は任意的に置換されている)、ヘテロアリールオキシ(ここで、ヘテロアリール基は任意的に置換されている)、ヘテロシクリルオキシ(ここで、ヘテロシクリル基は、C1-6アルキル又はハロゲンで任意的に置換されている)、アミノ、C1-6アルキルアミノ、ジ−(Cl-6)アルキルアミノ、C1-6アルキルカルボニルアミノ、及びN−(C1-6)アルキルカルボニル−N−(C1-6)−アルキルアミノから選択される。
【0019】
置換されたフェニル及びヘテロアリール部のために、1又は複数の置換基は、独立に、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ(Cl-6)アルキル、Cl-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、C1-6アルキルチオ、C1-6ハロアルキルチオ、C1-6アルキルスルフィニル、C1-6ハロアルキルスルフィニル、C1-6アルキルスルホニル、C1-6ハロアルキルスルホニル、C2-6アルケニル、C2-6ハロアルケニル、C2-6アルキニル、C3-7シクロアルキル、ニトロ、シアノ、CO2H、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、R3334N、又はR3536NC(O)から選択されることが好ましい;ここで、R33、R34、R35、及びR36は、独立に、水素、又はC1-6アルキルである。
【0020】
本明細書中において、ハロゲンの語は、フッ素、臭素、ヨウ素、又は好ましくは塩素であり;同様にハロアルキルは、直鎖又は分岐鎖であり、且つ1又は複数の、例えば、5以下のハロエチル、ハロゲン原子、特にはフッ素で置換されている、好ましくはC1−C6−アルキルであり、より好ましくは低級アルキルである(例はトリフルオロメチル)。
【0021】
ハロアルコキシは、直鎖又は分岐鎖であり且つ、1又は複数の、例えば、5以下のハロエチル、ハロゲン原子、特にはフッ素で置換されている、好ましくはC1−C6−アルコキシ、より好ましくは低級アルコキシである;トリフルオロメトキシ及び1,1,2,2−テトラフルオロメトキシが特に好ましい。
【0022】
アシルは、直鎖又は分岐さである、好ましくはC1−C16アルカノイルであり、より好ましくは低級アルカノイルである。低級アルカノイルは、好ましくはホルミル、アセチル、又は本発明のより広い意味においてはプロピオニル、又はブチリルである。
【0023】
化学式Iの化合物は、例えば、無機酸、例えば、塩酸、硫酸、又は適当な有機カルボン酸又はスルホン酸、例えば、脂肪族モノ−若しくはジーカルボン酸、例えば、トリフルオロ酢酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、ヒドロキシマレイン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、シュウ酸、又はアミノ酸、例えば、アルギニン、又はリジン、芳香族カルボン酸、例えば、安息香酸、2−フェノキシ−安息香酸、2−アセトキシ−安息香酸、サリチル酸、4−アミノサリチル酸、芳香族−脂肪族カルボン酸、例えば、マンデル酸、桂皮酸、複素芳香族カルボン酸、例えば、ニコチン酸、又はイソニコチン酸、脂肪族スルホン酸、例えば、メタン−、又は2−ヒドロキシ−エタン−スルホン酸、又は芳香族スルホン酸、例えば、ベンゼン−、p−トルエン−若しくはナフタレン−2−スルホン酸と酸添加塩を形成することができる。
【0024】
化学式Iのピリジン−N−オキシドは、強酸、例えば、塩酸、硝酸、リン酸、又はスルホン酸、例えば、ベンゼンスルホン酸と酸添加塩を形成することができる。
【0025】
本発明に従う化学式Iは、全ての可能な異性体、並びに混合物、例えば、ラセミ混合物、及び回転異性体の混合物を含むであろう。
【0026】
遊離形態とこれらの塩形態の化学式Iの化合物の密接な関係の観点において、例えば、化学式Iの化合物の精製における、又はこれらの化合物を同定するための中間体として使用できる塩も含み、化合物(遊離)に関係する前述及び後述のいずれかは、適当で都合のよい場合、対応する塩を含むものと理解すべきである。
【0027】
本発明に従う化学式Iの化合物中、化合物の以下の群が好ましい。これらの群は以下の組み合わせのいずれかにおけるものである。
式中:
jは、0であり;
1は、独立に、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル、C1-4アルコキシC1-4アルキル、及びC1-4アシルから成る群から独立に選択される1〜3の置換基により置換されたヒドラジノであり;又は、
1は、アミノにより置換されたシクロヘキシル−アミノであり;又は、
1は、1又は2のC1-4アルキル、アシル、又はC1-4アミノアルキル基により任意的に置換されたピペラジニルであり;又は、
1は、1又は2のC1-4アルキル、アシル、又はC1-4アミノアルキル基により任意的に置換されたモルホリニル;モノ−若しくはジ−(低級アルキル)−アミノであり;又は、
1は、低級アルキル部が、N−モノ−若しくはN,N−ジ−(低級アルキル)−アミノ、(低級アルコキシ)−低級アルコキシ、カルボキシ−低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシ−低級アルキルアミノ、低級アルキルアミノ−カルボニルアミノ、又は低級アルコキシカルボニルアミノ、又はC1-8アルコキシイミノで独立に置換されたモノ−若しくはジ−(低級アルキル)−アミノであり;又は、
1は、N=CR78であり、R7とR8は、それらが結合している炭素原子と一緒に、外部N原子と二重結合している炭素原子に隣接する2つの環窒素原子を伴う5〜7員環を形成する;又は、
1は、部分
【化2】

であり、式中、
(m+p)の合計は、0、1、2、又は3であり;
qは、0又は1であり、且つ(m+p+q)の合計は、1、2、3、又は4であり;
9は、水素、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、又はC1−C6−アルコキシであり;
10は、水素、C1−C6−アルキル、C3−C4−アルケニル、又はC3−C4−アルキニルであり;
各R11、12、13、及びR14は、それぞれ独立に、水素、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、ヒドロキシ−C1−C6−アルキル、又はC1−C6−アルコキシ−C1−C6−アルキルであり、あるいは環員CR1314、若しくはCR1112、若しくはCR910は、それぞれ独立にカルボニル基(C=O)又はC=S基であり;
Xは、C=O、C=S、S=O、又はO=S=Oであり;
Yは、O、S、C=O、CH2、−N(R15)−、−O−N(R15)−、−N(R15)−O−、又は−NH−であり;そして、
15は、Cl−C8−アルキル、Cl−C8−アルコキシアルキル、C1−C8ハロアルキル、又はフェニルCl−C2−アルキルであり、ここで、フェニルは、ハロ、又はCl−C4−アルキルから選択される3以下の基により置換されてもよく;又は、
1は、低級アルキル、トリフルオロメチル、2−ヒドロキシエチル、ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシメチル−n−プロピル、2−メトキシエチル、エトキシメチル、又は1−メトキシメチル−n−プロピル基、特に2−ヒドロキシエチル基により置換されたヒドラジノであり;又は、
1は、2−若しくは4−アミノ−シクロヘキシル−アミノであり;又は、
1は、4−(2−アミノ−エチル)−ピペラジン−1−イルであり;又は、
1は、4−ホルミル−ピペラジニルであり;又は、
1は、4−モルホリニルであり;又は、
1は、2−モルホリン−4−イル−エチルアミノ、3−低級アルキル−若しくは3,5−ジ(低級アルキル)モルホリノ、特に、3−メチル−若しくは3,5−ジメチルモルホリノであり;又は、
1は、ジメチルアミノ、3−(ジメチルアミノ)−1−メチル−n−プロピルアミノ、2−アミノ−エチルアミノ、3−アミノ−n−プロピルアミノ、N−(メトキシメチル)−N−{2−[(メトキシ)−メトキシ]−1−メチル−エチル}−アミノ、2−ヒドロキシ−エチルアミノ、3−(2−ヒドロキシ−エチル−アミノ)−プロプ−1−イルアミノ、メチルアミノ−カルボニル−アミノ、2−若しくは3−ヒドロキシ−n−プロピルアミノ、1,1−ジメチル−3−ヒドロキシ−n−プロピルアミノ、1−n−プロピル−2−ヒドロキシ−エチルアミノ、1,1−ジメチル−2−ヒドロキシ−エチルアミノ、1−エチル−2−ヒドロキシ−エチルアミノ、2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)−エチルアミノ、2−ヒドロキシ−1−メチル−エチルアミノ、2−ヒドロキシ−1−(sec−ブチル)−エチルアミノ、2−メトキシ−エチルアミノ、1−エチル−2−メトキシ−エチルアミノ、2−メトキシ−1−メチルエチルアミノ、2−メトキシ−2−メチルエチルアミノ、1,1−ジメチル2−メトキシ−エチルアミノ、1,1−ジメチル−3−メトキシ−n−プロピル−アミノ、3−メトキシ−プロピルアミノ、又は、3−[N−(エトキシカルボニル)−アミノ]−n−プロピルアミノであり;又は、
1は、任意的に置換されている、特には置換されていない又は炭素若しくは窒素環原子と結合してもよい、1〜3の低級アルキル部、特に、メチル、エチル、プロピル、又は、イソプロピルにより置換されているイミダゾリジン−2−イリデン、テトラヒドロピリミジン−2−イリデン、又はヘキサヒドロ−1、3−ジアゼピン−2−イリデン部であり、;又は、
1は、N−オキサゾリジン−2−オン、N−オキサゾリジン−2−チオン、N−[1,2,3]オキサチアゾリジン−2−オキシド、N−[1,2,3]オキサチアゾリジン−2,2−ジオキシド、N−ピロリジン−2−オン、N−ピロリジン−2−チオン、N−ピロリジン−2,5−ジオン、N−チアゾリジン−2−オン、N−4−メチレン−オキサゾリジン−2−オン、N−ピペリジン−2,6−ジオン、N−モルホリン−2,3−ジオン、N−モルホリン−2,5−ジオン、N−イミダゾリジン−2−オン、N−[1,2,4]−オキサゾリジン−5−オン、N−[1,2,4]−オキサゾリジン−3−オン、N−[1,2,5]オキサジアジナン−6−オン、N−[1,2,4]オキサジアジナン−3−オン、アゼパン−2−オン、又は[1,3]オキサジナン−2−オンであり;又は、
1は、N−オキサゾリジン−2−オン、N−オキサゾリジン−2−チオン、N−[1,2,3]オキサチアゾリジン−2−オキシド、及びN−ピロリジン−2−オンであり;
2は、水素、C3−C4−アルケニル、C3−C4−アルキニル、−CH2OR16、CH2SR16、−C(O)Rl6、−C(O)OR16、SOR16、又はSR16であり;又は、
2は、水素、−CH2OR16、CH2SR16、又はSR16であり;ここでR16は、上記に定義した通りであり;
3は、H、OH、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、CNであり、又は、
は、H、Cl、F、OH、CH、又はOCHであり、又は、
3は、H又はFであり、又は、
3はHであり;
4は、水素、ハロゲン、任意的に置換されたアルキル、任意的に置換されたアルケニル、任意的に置換されたアルキニル、任意的に置換されたアルコキシ、任意的に置換されたアルケニルオキシ、任意的に置換されたアルキニルオキシ、任意的に置換されたチオアルキル、任意的に置換されたアリール、COOR17、CONR1819、S(O)k20、SO2NR2122、又はNR2324であり、ここで、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、及びR24は、H、又はC1-4アルキルであり;又は、
4は、水素、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、C3−C7シクロアルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6ハロアルケニル、C2−C6アルキニル、C2−C6ハロアルキニル、アミノ、C1−C6アルキルアミノ、ジ(Cl−C6アルキル)−アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、メルカプト、シアノ、C1−C6アルコキシ、C3−C6アルケニルオキシ、C3−C6アルキニルオキシ、Cl−C6ハロアルコキシ、C1−C8アルカノイルオキシ−C1−C6アルキル、Cl−C6アルキルチオ、Cl−C6アルキルスルフィニル、Cl−C6アルキルスルホニル、C1−C6ヒドロキシアルキル、(C1−C4アルコキシ)n−C1−C6アルキル、Cl−C6アミノアルキル、Cl−C4アルキル−Cl−C6アミノアルキル、ジ(C1−C4アルキル)−Cl−C6アミノアルキル、C1−C8アルコキシカルボニル、C1−C8アルカノイル−C1−C6アミノアルキル、任意的に置換されたヘテロシクリル、任意的に置換されたアリール、任意的に置換されたヘテロアリール、又は−CO−R39、−O−COR9、−NH−CO−R39、−(C1−C6アルキレン−)−CO−R39、−C1−C4(−O−C1−C6アルキレン−O−)n−R39、−C(=NOR39)−R40、又はCO−NR3940であり;
ここで、R39、R40は、独立に、H、又は任意的に置換されたアルキルであり;
5は、水素、ハロゲン、任意的に置換されたアルキル、任意的に置換されたアルケニル、任意的に置換されたアルキニル、任意的に置換されたアルコキシ、任意的に置換されたアルケニルオキシ、任意的に置換されたアルキニルオキシ、任意的に置換されたチオアルキル、任意的に置換されたアリール、COOR41、CONR4243、S(O)q44、SO2NR4546、又はNR45a46aであり、ここで、R41、R42、R43、R44、R45、R46、R45a、R46aは、独立に、H、又は任意的に置換されたアルキルであり、又は、
5は、水素、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、Cl−C6シアノアルキル、C3−C7シクロアルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6ハロアルケニル、C2−C6アルキニル、C2−C6ハロアルキニル、アミノ、C1−C6アルキルアミノ、ジ(Cl−C6アルキル)−アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、メルカプト、シアノ、Cl−C6アルコキシ、C3−C6アルケニルオキシ、C3−C6アルキニルオキシ、C1−C6ハロアルコキシ、C1−C8アルカノイルオキシ−C1−C6アルキル、C1−C6アルキルチオ、C1−C6アルキルスルフィニル、C1−C6アルキルスルホニル、C1−C6ヒドロキシアルキル、(C1−C4アルコキシ)−C1−C6アルキル、C1−C6アミノアルキル、C1−C4アルキル−C1−C6アミノアルキル、ジ(C1−C4アルキル)−C1−C6アミノアルキル、C1−C8アルコキシカルボニル、C1−C8アルカノイル−C1−C6アミノアルキル、任意的に置換されたヘテロシクリル、任意的に置換されたアリール、任意的に置換されたヘテロアリール、又は−CO−R52、−O−CO−R52、−NH−CO−R52、−(C1−C6アルキレン−)−CO−R52、−C1−C4(−O−C1−C6アルキレン−O−)n−R47、−C(=NOR48)−R49、又はCO−NR5051基であり、ここで、R47、R48、R49、R50、R51、及びR52は、独立にH、又は任意的に置換されたアルキルであり;
6は、水素、C1−C6アルキル、又はC1−C6ハロアルキル;ハロゲン、ヒドロキシ、メルカプト、シアノ、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキルチオ、アミノ、C1−C6アルキルアミノ、ジ(C1−C6アルキル)−アミノ、−O−CO−R54、−NH−CO−R53であり、ここで、R53及びR54は、独立に、H、又は任意的に置換されたアルキルである。
【0028】
好ましい個々の化学式Iの化合物は以下に挙げられる。
表:
表A1(a):化学式Iの化合物であって、式中、A及びA’が表中に示す”A”と同じ値を有し、そしてj、R1、R2、R3、R4、R5、及びR6が示された値を有する化合物。
【表1】

【0029】
表A1(b):化学式Iの化合物であって、式中、AがCHであり、且つA’がNであり、そしてj、R、R、R、R、R、及びRが示された値を有する化合物。これらの各化合物のmp又は保持時間(RT)のいずれかを与える (流速3.5ml/分においてYMC CombiScreen ODS−AQ カラム;30×4.6mm;5um;溶媒混合物:89% H2O+11% CH3CN(0.1 TFA)を使用)。
【表2】

【0030】
【表3】

【0031】
【表4】

【0032】
【表5】

【0033】
【表6】

【0034】
【表7】

【0035】
【表8】

【0036】
【表9】

【0037】
【表10】

【0038】
【表11】

【0039】
【表12】

【0040】
表B:
【表13】

【0041】
【表14】

【0042】
【表15】

【0043】
【表16】

【0044】
【表17】

【0045】
【表18】

【0046】
【表19】

【0047】
【表20】

【0048】
【表21】

【0049】
【表22】

【0050】
表C:
【表23】

【0051】
【表24】

【0052】
【表25】

【0053】
【表26】

【0054】
【表27】

【0055】
【表28】

【0056】
更なる一般構造式Iの化合物は、式中、A及びA’が共にCHであり、そしてR3〜R6の値が表B系列に一致し、そしてj、R1及びR2の値が表Cの系列に一致するものである。
【0057】
更なる一般構造式Iの化合物は、式中、AがCHであり、且つA’がNであり、そしてR3〜R6の値が表B系列に一致し、そしてj、R1及びR2の値が表Cの系列に一致するものである。
【0058】
本発明に従う化合物は、既知の方法に従い調製することができる。化学式Iの化合物であって、式中、AがCHであり、A’がNである化合物の調製のための手順は、WO01/93682及びWO02/053560において詳しく説明されている。これらの手順は、式中、A及びA’が共にNである化合物のために、WO−0125220A1及び、 Libermann et al, Bull. Soc. Chim. Fr.; 1958, 687、及び実施例において説明される手順に従い修正することができる。式中、A及びA’が共にCHである化合物のための既知の手順は、実施例において説明される。
【0059】
また、本発明は、活性成分として化学式Iの化合物又はその塩を含んで成る組成物、特に植物保護組成物に関し、また、農業分野又は関連領域におけるこれらの使用に関する。
【0060】
化学式Iの活性化合物は、組成物の形態において慣習的に使用され、そして処置すべき表面又は植物に対して添加活性化合物と一緒に、同時に又は継続的に加えることができる。これらの添加化合物は、肥料、トレース、成分供給剤、又は植物の成長に影響する他の調製物のいずれかであってよい。また、本明細書において、選択的な除草剤、例えば、殺虫剤、殺真菌剤、殺細菌剤、殺線虫剤、又は軟体生物駆除剤、あるいはいくつかのこれらの調製物の混合物、追加的に、適当である場合、賦形剤、界面活性剤、又は処方技術において慣習的である他の投与促進添加剤と一緒に使用することができる(本明細書において担体物質としてまとめて示される)。
【0061】
適当な賦形剤及び添加剤は、固体又は液体であってよく、そして処方技術において適当なこれらの物質、例えば、天然若しくは再生ミネラル、溶媒、分散剤、湿潤剤、接着付与剤、肥厚剤、結合剤、又は肥料である。
【0062】
化学式Iの化合物、又は少なくとも1つのこれらの化合物を含んで成る農薬組成物を適用するための好ましい方法は、葉に対する投与である(葉面投与)。投与の頻度及び割合は、対応する病原体による侵襲のリスクに依存する。しかしながら、化学式Iの化合物は、また、土壌を介する根を通しても植物に浸透する(浸透作用)。植物の場所が液体製剤で浸透されている場合、又は固形形態、例えば、顆粒形態において物質が土壌に導入されている場合(土壌投与)もある。水田において、このような顆粒は計量された量において、冠水田に対して投与することができる。しかしながらまた、子実又は塊茎を活性成分の液体製剤に浸透させることにより、又は固形製剤でこれらをコーティングすることにより、種子を処置するために、化学式Iの化合物を種子にも適用することができる(コーティング)。
【0063】
投与遊離な割合は、通常、ヘクタール(ha)当たり、5g〜2kgの活性成分(a.i.)であり、好ましくは10g〜1kg a.i./haであり、特には20g〜600g a.i./haである。上記化合物が種子ドレッシング剤として使用される場合、種子kg当たり10mg〜1gの活性成分の薬用量が有利に利用される。農薬組成物は一般的に、化学式Iの化合物の0.1〜99重量%、好ましくは化学式Iの化合物の0.1〜95重量%、固形又は液体アジュバントの99.9〜1重量%、好ましくは99.8〜5重量%、及び界面活性剤の0〜20重量%、好ましくは0.1〜25重量%を含んで成る。一方、商業製品は、濃縮物として好ましくは調製され、エンドユーザーは通常希釈製剤を利用するであろう。
【0064】
また更に、上記組成物は、補助剤、例えば、肥料及び特定の所望される生物効果を獲得するための他の活性成分を含んで成ってよい。
【0065】
化学式Iの化合物は、植物有害生物を制御するための活性成分として、農学分野及び関連技術領域において予防的に、及び/又は治療的に使用することができる。本発明に従う化学式Iの活性成分は、低濃度であっても優れた活性、優れた植物耐性、及び環境に優しい性質に対して注目すべきである。これらは極めて有利な、特に浸透的な特性を有し、そして、多くの収穫植物を保護するために使用することができる。多様な作物の植物又は植物の一部(果実、花、葉、茎、塊茎、根)において化学式Iの活性成分を使用する場合、病原体の発生を制御又は駆除することができ、遅れて成長する植物の一部にも、例えば、植物病原性微生物からの保護が維持される。
【0066】
また、化合物Iは、種子(果実、塊茎、球茎)、及び真菌の侵襲及び土壌において発生する植物病原性真菌に対して保護するための植物の切断を処置するために、ドレッシング剤として追加的に使用することができる。
【0067】
化学式Iの化合物は、植物病原性真菌類に関する例えば、以下の種に対して有効である:不完全菌類(Fungi imperfecti)(例えば、ボトリチス族(Botrytis)、ピリキュラリア属(Pyricularia)、ヘルミントスポリウム属(Helminthosporium)、フサリウム属(Fusarium)、セプトリア属(Septoria)、セルコスポラ属(Cercospora)及びアルタナリア属(Alternaria));担子菌類(Basidiomycetes)(例えば、リゾクトニア属(Rhizoctonia)、ヘミレイア属(Hemileia)、プッシニア属(Puccinia));子襄菌類(Ascomycetes)(例えば、ベンツリア属(Venturia)及びエリシフェ属(Erysiphe)、ポドスファエラ属(Podosphaera)、モニリニア属(Monilinia)、ウンキヌラ属(Uncinula))並びに卵菌類(Oomycetes)(例えば、フィトフトラ属(Phytophthora)、ピチウム属(Pythium)、プラスモパラ属(Plasmopara))。
【0068】
本発明に関する植物保護使用のための標的作物は、例えば、以下の植物品種である:穀草類(小麦、大麦、ライ麦、オート麦、稲、トウモロコシ、ソルガム、及び関連種);ビート(シュガービート及びファダービート);ナシ状果、核果及び軟果(リンゴ、ナシ、プラム、モモ、アーモンド、チェリー、イチゴ、ラズベリー、及びブラックベリー);マメ科植物(豆、ヒラマメ、エンドウ、大豆);油植物(セイヨウアブラナ、マスタード、ケシ、オリーブ、ヒマワリ、ココナッツ、ヒマシ油植物、ココア豆、ピーナッツ);ウリ科(カボチャ、キュウリ、メロン);柑橘類(オレンジ、レモン、グレープフルーツ、マンダリン);野菜(ホウレンソウ、レタス、アスパラガス、キャベツ、ニンジン、タマネギ、トマト、ジャガイモ、パプリカ);クスノキ科(アボカド、シナモン、クスノキ)及びタバコ、ナッツ、コーヒー、ナス、サトウキビ、茶、コショウ、ツル草、ホップ、バナナ及び天然ゴム植物、また観賞植物等の植物。
【0069】
更に、本発明に従う活性成分の投与の領域は、貯蔵及び物質の保護であり、ここで当該貯蔵問題は、腐敗及びカビに対して保護することである。
【0070】
更に、殺真菌活性は、食物の貯蔵及び衛生管理における関連領域、例えば、木材、及び木材関連技術製品を含む技術材料における真菌の制御において利用される本発明に従う化合物を許容する。
【0071】
化合物Iは、そのままの形態、又は好ましくは処方技術における慣習的な賦形剤とともに使用される。結論として、これらは既知の方法において、例えば、ポリマー物質中に封入することにより、例えば、乳濁液濃縮物、コーティング可能なペースト、直接噴霧可能な若しくは希釈可能な溶液、希釈乳濁液、湿潤性粉末、溶解性粉末、粉塵、又は顆粒中に慣習的に加工される。媒体の種類に関するように、投与方法、例えば、散布、噴霧、散粉、飛散、コーティング、又は注ぎは、所望する目的及び支配的な条件に従い同様に選択される。
【0072】
適当な物質及び添加剤は、固体又は液体であってよく、そして、処方技術において有用な物質、例えば、天然若しくは再生ミネラル物質、溶解性酸、分散剤、湿潤剤、接着付与剤、肥厚剤、又は結合剤である。
【0073】
化学式Iの化合物は、更に、活性成分、例えば、肥料、トレースエレメントを供する成分、又は植物保護科学において使用される他の活性成分、特に更なる殺真菌剤と混合することができる。上記のようにする場合、いくらかの場合において生物的効果の相乗的な増強が起こりうる。
【0074】
化学式Iの活性成分を含んで成る組成物に対する添加剤として有利な好ましい活性成分は以下である:アゾール類、例えば、アザコナゾール、BAY14120、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、エポキシコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、ヘキサコナゾール、イマザリル、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペフラゾエート、ペンコナゾール、ピリフェノクス、プロクロラズ、プロピコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリフルミゾール、トリチコナゾール;ピリミジニルカルビノール類、例えば、アンシミドール、フェナリモル、ヌアリモル;2−アミノ−ピリミジン類、例えば、ブピリメート、ジメチリモル、エチリモール;モルホリン類、例えばドデモルフ、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、スピロキサミン、トリデモルフ;アニリノピリミジン類、例えば、シプロジニル、メパニピリム、ピリメタニル;ピロール類、例えばフェンピクロニル、フルジオキソニル;フェニルアミド類、例えば、ベナラキシル、フララキシル、メタラキシル、R−メタラキシル、オフレース、オキサジキシル;ベンズイミダゾール類、例えば、ベノミル、カルベンダジム、デバカーブ、フベリダゾール、チアベンダゾール;ジカルボキシイミド類、例えば、クロゾリネート、ジクロゾリン、イプロジオン、ミクロゾリン、プロシミドン、ビンクロゾリン;カルボキサミド類、例えば、カルボキシン、フェンフラム、フルトラニル、メプロニル、オキシカルボキシン、チフルザミド;グアニジン類、例えば、グアザチン、ドジン、イミノクタジン;ストロビルリン類、例えば、アゾキシストロビン、クレソキシム−メチル、メトミノストロビン、SSF−129、トリフロキシストロビン、BAS−500F(提唱名ピラクロストロビン)、BAS520;ジチオカルバメート類、例えば、フェルバム、マンコゼブ、マネブ、メチラム、プロピネブ、チラム、ジネブ、ジラム;N−ハロメチルチオテトラヒドロフタリミド類、例えば、カプタホル、カプタン、ジクロロフルアニド、フルオロミド、ホルペット、トリフルアニド;銅−化合物、例えば、ボルドー混合物、水酸化銅、銅酸塩化物、硫酸銅、酸化第一銅、マンカッパー、酸化銅;ニトロフェノール-誘導体、例えば、ジノカップ、ニトロタルイソプロピル;有機−P−誘導体、例えば、エジフェンホス、イプロベンホス、イソプロチオラン、フォスジフェン、ピラゾホス、トルコホス−メチル;他の様々なもの、例えば、アシベンゾラル−S−メチル、アニラジン、ベンチアバリカルブ、ブラスチシジン−S、ボスカリド、チノメチオネート、クロロネブ、クロロタロニル、シフルフェナミド、シモキサニル、ジクロン、ジクロメジン、ジクロラン、ジエソフェンカルブ、ジメトモルフ、SYP-LI90(提唱名フルモルフ)、ジチアノン、エタボキサム、エトリジアゾール、ファモキサドン、フェナミドン、フェノキサニル、フェンチン、フェリムゾン、フルアジナム、フルサルファミド、フェンヘキサミド、フォセチル−アルミニウム、ヒメキサゾール、イプロバリカルブ、IKF−916(シアゾファミド)、カスガミシン、メタスルホカルブ、メトラフェノン、ニコビフェン、ペンシクロン、フタリド、ポリオキシン、プロベナゾール、プロパモカルブ、ピロキロン、キノキシフェン、キントゼン、硫黄、トリアゾキシド、トリシクラゾール、トリホリン、バリダマイシン、ゾキサミド(RH7281)。
【0075】
化学式Iの活性成分又は少なくとも1つの活性成分を含む農薬組成物のある好ましい投与方法は、葉面投与である。投与の頻度及び量は、疑われる病原体の攻撃の重症度に依存する。しかしながらまた、活性成分Iは、植物の場所を液体調製物で浸すことにより、又は固形形態、例えば、顆粒形態において土壌に当該物質を混ぜることにより、土壌を介する根系を通して植物に達する(浸透作用)。稲の栽培において、これらの顆粒は冠水田に分散させてもよい。化合物Iは、しかしながらまた、種子物質を処置するために種子子実に対して適用することができ(コーティング)、この場合、子実又は塊茎はいずれも活性成分の液体調製物中に浸され、又は固形調製物でコーティングされる。
【0076】
上記組成物は、既知の方法、例えば、活性成分を増量剤、例えば、溶媒、固形担体、及び任意的な界面活性剤としっかりと混合し、及び/又は、これらで粉砕することにより産出される。
【0077】
有利な投与割合は、一般的に、ヘクタール(ha)当たり1g〜2kgの活性物質(AS)であり、好ましくは10g〜1kg AS/ha、特には20g〜600g AS/haである。種子ドレッシング剤としての使用のために、種子子実kg当たり10mg〜1gの活性物質の薬用量を使用することが有利である。
【0078】
一方、濃縮組成物は、商業的な使用が好ましく、エンドユーザーは通常希釈組成物を使用する。
【0079】
製剤は、WO97/33890における実施例の説明と同様にして調製することができる。
【0080】
本発明は以下の実施例により説明される:
【実施例1】
【0081】
工程a. 2,2’−ジクロロ−[4,4’]−ビピリジニルの合成。
オキシ塩化リン(100ml)を70℃に加熱し、そしてピリジン(7.1ml)、PCl5(8.1g)、及び[4,4’]−ビピリジニル1,1’ジオキシド(6.4g)を30分にわたり添加した。それから当該混合物を48時間還流温度に加熱し、冷却した。当該冷却した混合物を勢いよく撹拌しながら、氷上に滴下し、それから氷で冷却しながら、10MのNaOHを添加することによりpHを12〜14にした。混合物を酢酸エチルで抽出し、Na2SO4で乾燥させ、そして、減圧下にて濃縮した。溶出液として5:95のTHF:CH2Cl2を使用して、当該粗混合物をKieselgelに通すことにより、残渣を精製した。
融点:239〜240℃。
【0082】
工程b. (2’−クロロ−[4,4’]ビピリジニル−2−イル)−(2−メトキシ−1−メチル−エチル)−アミンの合成。
キサントホス(xantphos)(32mg)、及びPd2(dba)3(25mg)をトルエン(8ml)中で懸濁し、そしてアルゴン下で10分間撹拌し、それから2,2’−ジクロロ−[4,4’]−ビピリジニル(250mg)、2−アミノ−1−メトキシプロパン(0.117ml)、及びナトリウムtert−ブトキシド(150mg)を添加した。当該混合物を60℃で6時間撹拌し、それから室温に冷却し、水上に注ぎ、そして酢酸エチルで抽出し、Na2SO4で乾燥させ、そして減圧下において濃縮した。溶媒としてヘキサンと酢酸エチルの勾配を使用して、当該粗混合物をKieselgelに通すことにより、残渣を精製した。
CDCl3におけるNMR,1.3ppm,d,3H;3.4ppm,s,3H;3.5ppm,m,2H;4.15ppm,m,1H;5.0ppm,d,1H;6.6ppm,s,1H;6.75ppm,d,1H;7.4ppm,d,1H;7.52ppm,s,1H;8.18ppm,d,1H;8.5ppm,d,1H。
【0083】
工程c. N*2’*−(3−クロロ−フェニル)−N**−(2−メトキシ−1−メチル−エチル)−[4,4’]ビピリジニル−2,2’−ジアミンの合成。
Pd(OAc)2(8mg)及びBINAP(16mg)をトルエン(10ml)中に懸濁し、そしてアルゴン下で10分間撹拌し、それから、(2’−クロロ−[4,4’]ビピリジニル−2−イル)−(2−メトキシ−1−メチル−エチル)−アミン(90mg)、3−クロロアニリン(124mg)、及び炭酸カリウム(890mg)を添加した。当該混合物を110℃で5時間撹拌し、それから室温に冷却し、水上に注ぎ、そして酢酸エチルで抽出し、Na2SO4で乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。溶出液として1:99のTHF:CH2Cl2を使用して、当該混合物をKieselgelに通すことにより、残渣を精製した。
融点:110℃。
【実施例2】
【0084】
工程a
【化3】

エタノール(100mL)中の1の溶液/懸濁液(10.0g;72mmol)にトリエタノールアミン(4.0mL;39.8mmol)を添加した。それからH2Sを当該溶液に通過させた。数分後、黄色の固形物の沈殿が観察された。TLCが完全な変換を示すまで当該反応を続けた(30分)。当該反応混合物を氷−水(〜300mL)に注ぎ、生成物の沈殿が生じた。15分間の撹拌後、当該固形物をろ過し、水で洗浄し、そして乾燥させた(真空下、P25)。収量:12.1g(97%)。
【0085】
工程b
【化4】

アセトン中(170mL)中の2の溶液(7.0g;40.6mmol)にヨードメタン(12.6mL;202mmol)を添加し、そして当該混合物を暗室中で3日間撹拌した。黄色の沈殿物をろ過し、そしてアセトン及びエーテル(2×)で洗浄し、そして乾燥させた。収量:8.57g(67%)。
【0086】
工程c
【化5】

メタノール(250mL)中の3の溶液(12.3g;39.1mmol)に酢酸アンモニウム(6.2g;80.4mmol)を添加し、そして当該混合物を70℃(油浴温度)で一昼夜撹拌した(20時間)。当該反応混合物を乾留し、白色の残渣をえた。2−プロパノール(175mL)を添加し、そして当該懸濁液を30分間撹拌した。当該生成物をろ過し、2−プロパノール及びエーテル(3×)で洗浄し、そして乾燥させた。収量:5.6g(66%)。
【0087】
工程d
【化6】

4の溶液(5.60g;26.0mmol)に、順番に、水(250mL)、2−プロパノール(100mL)、NaHCO3(8.53g;0.10mol)、及びシアナミド(水中50wt.%;5.9mL;75.9mmol)を添加し、そして当該混合物を室温で一昼夜(20時間)撹拌した。当該生成物をろ過し、そして2−プロパノール(2×)及びエーテル(2×)で洗浄し、そして乾燥させた。収量:4.06g(86%)。
【0088】
工程e
【化7】

CH2Cl2(90mL)中のDMF(1.0mL;12.9mmol)溶液をN2下、氷中で冷却し、そしてこれにPOCl3(1.3mL;13.9mmol)を添加した。当該混合物を0℃で30分間撹拌した。これに5(1.60g;8.9mmol)を約5分以内に添加した。完全に添加した後、室温で撹拌を5時間続けた。当該ほぼ透明な溶液をCH2Cl2(150mL)で希釈し、そして当該有機層をNaHCO3塩(2×200mL)及び水(200mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO4)、そして乾留した。収量:淡黄色の固形物として1.89g(94%)。NMR:(D6DMSO,ppm)8.72(1H),8.6(1H),(.11(2H)。
【0089】
工程f
【化8】

2−プロパノール(5mL)中、6の懸濁液(256mg;1.1mmol)に3−クロロアニリン(192μl;1.8mmol)を添加し、そして当該懸濁液を室温で一昼夜撹拌した。当該生成物をろ過し、2−プロパノールで洗浄し、そして乾燥させた。収量:305mg(85%)。
【0090】
工程g
【化9】

乾燥トルエン(4mL)中、7の懸濁液(318mg;1.0mmol)にBINAP(50mg;0.080mmol)、Pd2(dba)3(25mg;0.027mmol)、NaOtBu(220mg;2.3mmol)、及び2−アミノ−1−メトキシプロパン(316μl;3.0mmol)を添加し、そして当該混合物をアルゴンで5分間脱気した。当該反応混合物をN2下、90℃で3時間加熱し、その後、TLC分析は当該反応が完了したことを示した。当該反応混合物を酢酸エチル(25mL)と水(25mL)に分配し、当該層を分離し、そして当該水層を酢酸エチルで抽出した(3×25mL)。結合した有機層を乾燥させ(NaSO)、そして濃縮した。当該粗精製物をカラムクロマトグラフィー(SiO2、最初:EtOAcA/ヘプタン、1/1;それから純粋EtOAc)により精製した。収量:266mg(71%);mp:158〜159℃。
【実施例3】
【0091】
*2’*−(4−クロロ−フェニル)−N**−(2−メトキシ−1−メチル−エチル)−[4,4’]ビピリジニル−2,2’−ジアミンの合成。
【化10】

3−クロロアニリン(0.13ml)をTHF(5ml)で希釈し、そして0℃に冷却した。LiN(TMS)2(THF中、1.3mlの1M溶液)を滴下し、そして0℃で30分間撹拌した。0.20gのAをTHF(2ml)で希釈し、そして当該反応混合液に滴下し、そして0℃で更に30分間続けた。それから当該氷浴を除去し、そして当該混合物を室温で3時間撹拌した。処理するために、当該反応混合物をNaCl塩溶液に注ぎ、そして酢酸エチルで3回抽出し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、そして濃縮した。淡黄色の粉末として所望した化合物を得た。mp:150〜153℃。
【0092】
以下において、植物保護における試験系の例は、化学式Iの化合物の有効性を示すことを供する(「活性成分」又は「試験化合物」と称される):
【0093】
生物例
実施例 B−1:小麦におけるプッシニア・グラミニス(Puccinia grains)(小麦における褐さび病)に対する効果
a)残留保護活性
1週齢の小麦植物 Arina品種を、スプレーチャンバー中の処方した試験−化合物(0.02%活性物質)で処理する。投与から2日後、試験植物に胞子懸濁液(1×105ウレイド胞子/ml)を噴霧することにより小麦植物に接種する。+20℃及び95%相対大気湿度(r.h.)におけるインキュベーションから1日後、温室中で植物を+20℃及び60%r.h.に9日間保つ。当該疾の発生率を摂取後10日間評価する。
【0094】
示された濃度において、化合物A1.03、A1.05、A1.10、A1.11、A1.20、A1.21、A1.45、A1.60、A1.66、A1.72、A1.79、A1.84、A1.103、A1.116、A1.118、A.1.123、及びA1.128は、当該試験において、70%以上の真菌の感染の制御を示した。
【0095】
実施例 B−2:ブドウにおけるプラスモパラ・ビチコラ(Plasmopara viticola)(ブドウべと病)に対する効果
5週齢のブドウ苗木 Gutedel品種を、スプレーチャンバー中の処方した試験−化合物(0.02%活性物質)で処理する。投与の翌日、試験植物に胞子嚢懸濁液(4×104胞子嚢/ml)を試験植物のより低い葉面上に噴霧することによりブドウ植物に接種する。温室において+22℃及び95%r.h.におけるインキュベーションから6日後、当該疾患の発生率を評価する。
【0096】
示された濃度において、化合物A1.45及びA1.10は、当該試験において、70%以上の真菌の感染の制御を示した。
【0097】
実施例 B−3:リンゴにおける黒星病菌(Venturia inaequalis)(リンゴにおける黒星病)に対する効果
4週齢のリンゴ苗木 McIntosh品種を、スプレーチャンバー中の処方した試験−化合物(0.02%活性物質)で処理する。投与の翌日、試験植物に胞子懸濁液(4×105分生胞子/ml)を噴霧することによりリンゴ植物に接種する。温室において+20℃及び95%r.h.におけるインキュベーションから4日後、当該植物を20℃及び60%r.h.における標準的な温室条件に移動させ、2日間置く。+20℃及び95%r.h.におけるインキュベーションから更に4日後、当該疾患を評価する。
【0098】
示された濃度において、化合物A1.03、A1.05、A1.10、A1.11、A1.12、A1.20、A1.21、A1.45、A1.60、A1.66、A1.72、A1.84、A1.116、A1.118、A.1.123、A1.23、A1.22、A1.64、A1.16、及びA1.15は、当該試験において、70%以上の真菌の感染の制御を示した。
【0099】
実施例 B−4:大麦におけるエリシフェ・グラミニス(Erysiphe graminis)(大麦におけるうどん粉病)に対する効果
約8cm長の大麦植物 Regina品種をスプレーチャンバー中の処方した試験−化合物(0.02%活性物質)で処理し、そして当該真菌の分生胞子での接種から2日後に散布した。当該感染した植物を、感染後、+20℃における温室に6日間置き、真菌の攻撃を評価した。
【0100】
示された濃度において、化合物A1.03、A1.05、A1.10、A1.11、A1.12、A1.20、A1.21、A1.45、A1.60、A1.66、A1.72、A1.84、A1.116、A1.118、A.1.123、A1.23、A1.22、A1.64、A1.16、及びA1.15は、当該試験において、70%以上の真菌の感染の制御を示した。
【0101】
実施例 B−5:ボトリチス・シネレア(Botrvtis cinerea)/トマト(トマトにおけるボトリチス)に対する効果
4週齢のトマト植物 Roter Gnom品種を、スプレーチャンバー中の処方した試験−化合物(0.02%活性物質)で処理する。投与から2日後、試験植物に胞子懸濁液(1×105分生胞子/ml)を噴霧することによりトマト植物に接種する。温室において+20℃及び95%r.h.におけるインキュベーションから4日後、当該疾患の発生率を評価する。
【0102】
示された濃度において、化合物A1.03、A1.05、A1.10、A1.11、A1.12、A1.20、A1.21、A1.45、A1.60、A1.66、A1.72、A1.79、A1.84、A1.116、A1.118、A.1.123、A1.23、A1.22、A1.128、A1.64、A1.16、及びA1.15は、当該試験において、70%以上の真菌の感染の制御を示した。
【0103】
実施例 B−6:ピリキュラリア・オリザエ(Pyricularia orvzae)/稲(イネイモチ病)に対する効果
3週齢の稲植物 Sasanishiki品種を、スプレーチャンバー中の処方した試験−化合物(0.02%活性物質)で処理する。投与から2日後、試験植物に胞子懸濁液(1×105分生胞子/ml)を噴霧することにより稲植物に接種する。温室において+25℃及び95%r.h.におけるインキュベーションから6日後、当該疾患の発生率を評価する。
【0104】
示された濃度において、化合物A1.03、A1.05、A1.10、A1.11、A1.12、A1.20、A1.21、A1.45、A1.60、A1.66、A1.72、A1.84、A1.116、A1.118、A.1.123、A1.23、A1.22、A1.64、A1.16、及びA1.15は、当該試験において、70%以上の真菌の感染の制御を示した。
【0105】
実施例 B−7:ピレノフォラ・テレス(Pyrenophora teres)(Helminthosporium)/大麦(大麦における網斑病)に対する効果
1週齢の大麦植物 Regina品種を、スプレーチャンバー中の処方した試験−化合物(0.02%活性物質)で処理する。投与から2日後、試験植物に胞子懸濁液(3×104分生胞子/ml)を噴霧することにより大麦植物に接種する。温室において+20℃及び95%r.h.におけるインキュベーションから2日後、当該疾患の発生率を評価する。
【0106】
示された濃度において、化合物A1.03、A1.05、A1.10、A1.11、A1.12、A1.20、A1.21、A1.45、A1.60、A1.66、A1.72、A1.79、A1.84、A1.103、A1.116、A1.118、A.1.123、A1.23、A1.22、A1.64、A1.16、A1.15、A1.76、A1.87、A1.81、A1.130、A1.150、A1.151、A1.152、A1.153、及びA1.96は、当該試験において、70%以上の真菌の感染の制御を示した。
【0107】
実施例 B−8:セプトリア・ノドルム(Septoria nodorum)/小麦(小麦におけるセプトリア(Septoria)葉枯病)に対する効果
1週齢の小麦植物 Arina品種を、スプレーチャンバー中の処方した試験−化合物(0.02%活性物質)で処理する。投与の翌日、試験植物に胞子懸濁液(6×105分生胞子/ml)を噴霧することにより小麦植物に接種する。+22℃及び95%r.h.におけるインキュベーションから1日後、植物を温室中、22℃及び60%r.h.で7日間保つ。当該疾患の発生率を、摂取後8日間評価する。
【0108】
示された濃度において、化合物A1.03、A1.05、A1.10、A1.11、A1.12、A1.20、A1.21、A1.45、A1.60、A1.66、A1.72、A1.79、A1.84、A1.103、A1.116、A1.118、A.1.123、A1.23、A1.22、A1.128、A1.64、A1.16、A1.15、A1.76、A1.87、A1.81、及びA1.96は、当該試験において、70%以上の真菌の感染の制御を示した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物病原性微生物による作物植物の侵襲の制御及び予防方法であって、植物若しくは植物の一部に対する、又はその場所に対する、活性成分としての化学式IのN−フェニル−[(4−ピリジル)−アジニル]−アミン誘導体
【化1】

(式中、
A及びA’は共にNであり、又はA及びA’は共にCHであり、又はAはCHであり、且つA’はNであり;
Jは0又は1であり、
1は、
a)置換されていない、又は、任意的に置換されたアルキル及び/又は任意的に置換されたアシルにより1〜3置換されたヒドラジノ、
b)アミノ、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキル又はアルコキシアルキルにより全て任意的に置換された、シクロヘキシルアミノ、テトラヒドロ−4H−ピラニル−4−アミノ、ピロリジン−3−アミノ、2−若しくは3−テトラヒドロ−フリルアミノ、
c)アミノ、アミノ−低級アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキル、又はアルコキシアルキルにより任意的に置換されたピペラジニル、
d)アミノ、アミノ−低級アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキル、又はアルコキシアルキルにより任意的に置換されたモルホリニル、
e)アミノ又はモノ−若しくはジ−(低級アルキル)アミノ(ここで、その低級アルキル部は、置換されていない、あるいは、非置換型アミノ、N−モノ−若しくはN、N−ジ−(低級アルキル)−アミノ、(低級アルコキシ)−低級アルコキシ、低級アルコキシカルボニルアミノ、ヒドロキシ−低級アルコキシカルボニルアミノ、低級アルコキシ−低級アルコキシカルボニルアミノ、モルホリニル、ヒドロキシ−低級アルキルアミノ、シアノ、ハロゲン、オキソ、ヒドロキシアミノ、アルコキシイミノ、任意的に置換されたヒドラゾノ、低級アルケニル、低級アルキニル、グアニジル、低級アルカノイルアミノ、ヒドロキシ−低級アルカノイルアミノ、低級アルコキシ−低級アルカノイルアミノ、ハロ−低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノカルボニルアミノ、ヒドロキシ−低級アルキルアミノカルボニルアミノ、低級アルコキシ−低級アルキルアミノカルボニルアミノ、アミジノ、ジ−低級−アルキルアミノ−シクロヘキシル、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、ヒドロキシ−低級アルコキシカルボニル、低級アルコキシ−低級アルコキシカルボニル、低級アルキルカルボニルジオキシ(=低級アルコキシカルボニルオキシ)、ヒドロキシ−低級アルコキシカルボニルオキシ、低級アルコキシ−低級アルコキシカルボニルオキシ、低級アルカノイルオキシ、ハロ−低級アルカノイルオキシ、ヒドロキシ−低級アルカノイルオキシ、低級アルコキシ−低級アルカノイルオキシ、カルバモイル、N−モノ−若しくはN、N−ジ−低級アルキルカルバモイル、N−(ヒドロキシ−低級アルキル)カルバモイル、N−低級アルキル−N−ヒドロキシ−低級アルキル−カルバモイル、N、N−ジ−(ヒドロキシ−低級アルキル)−カルバモイル、N−ヒドロキシ−カルバモイル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルケニルオキシ、低級アルキニルオキシ、低級ハロアルコキシ、低級アルキルチオ、低級アルキルスルホキシル、低級アルキルスルホニル、低級アルコキシシリル、4−テトラヒドロ−4H−ピラニル、3−ピロリジニル、2−若しくは3−テトラヒドロフリル、2−若しくは3−ジヒドロフリル、ピペラジニル、低級アルカノイル−ピペラジニル(ホルミルピペラジニルを含む)、任意的に置換されたヘテロアリール、及び任意的に置換されたヘテロアリールオキシから成る群から独立に選択される1又は複数(好ましくは1〜3、特には1〜2)の置換基により置換されている)、
f)任意的に置換されたアルカノイルアミノ、任意的に置換されたアルケノイルアミノ、任意的に置換されたアルキノイルアミノ、任意的に置換されたモノ−若しくはジ−アルキルアミノカルボニルアミノ、任意的に置換されたアルコキシカルボニルアミノ、任意的に置換されたモノ−若しくはジ−アルキルアミノスルホニルアミノ、任意的に置換されたモノ−若しくはジ−アルキルアミノスルホキシルアミノ、
g)N−(任意的に置換されたアルキル)−N−(任意的に置換された低級アルカノイル)−アミノ、
h)N−(任意的に置換されたアルキル)−N−(任意的に置換されたアルコキシカルボニル)−アミノ、
i)N−(任意的に置換されたアルキル)−N−(N’,N’−モノ−若しくはジ−[任意的に置換されたアルキル]−アミノカルボニル)−アミノ、
j)N=C(R7,R8)、ここで、R7は、水素、アルキル、アミノ、モノ−若しくはジ−アルキルアミノであり、そしてR8は、アミノ、モノ−若しくはジアルキルアミノであり、あるいはR7とR8はそれらが結合している炭素原子と一緒に、1又は複数の置換基、好ましくは1〜3の置換基、特に低級アルキルにより任意的に置換された1又は2の環窒素原子を伴う飽和した5〜7員環を形成する、
k)1又は2の窒素、酸素又は硫黄原子を含み、但し窒素原子であってそれを介して複素環が当該分子の残りと付着する窒素原子を少なくとも1つ含む、任意的に置換された4〜7員複素環群、
であり;
2は、水素、C1−C4−アルキル、C3−C4−アルケニル、C3−C4−アルキニル、−CH2OR16、−CH2SR16、−C(O)R16、−C(O)OR16、SO216、SOR16、又はSR16であり、
ここで、R16は、C1−C8−アルキル、C1−C8−アルコキシアルキル、C1−C8ハロアルキル、又はフェニルC1−C2−アルキルであり、
ここで当該フェニルは、ハロ又はC1−C4−アルキルから選択された3以下の基により置換されてよく;
3は、水素、ハロゲン、C1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、C1−C4ハロアルコキシ;ヒドロキシ、メルカプト、シアノ、又はC1−C4アルコキシであり;
4、R5、及びR6は、互いに独立な、水素、ハロゲン、任意的に置換されたアルキル、任意的に置換されたアルケニル、任意的に置換されたアルキニル、任意的に置換されたアリール、任意的に置換されたヘテロアリール、任意的に置換されたアルコキシ、任意的に置換されたアシロキシ、任意的に置換されたアルケニルオキシ、任意的に置換されたアルキニルオキシ、任意的に置換されたアリールオキシ、任意的に置換されたヘテロアリールオキシ、任意的に置換されたアシルアミノ、任意的に置換されたチオアルキル、COOR17、CONR1819、S(O)k20、SO2NR2122、NR2324、NR25SO226、NO2、CN、C(=O)R27、C(=NOR28)R29であり、あるいはR4とR5又はR5とR6は一緒に、飽和若しくは不飽和5〜6員炭素環式系若しくは環式系、又は任意的に置換され、且つ、O、N、又はSから選択される1〜3のヘテロ原子を含む5〜6員複素芳香環若しくは複素環系を形成し;
kは、0、1、又は2であり、そして、
17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、及びR29は、独立に、H、又は任意的に置換されたアルキル、又は任意的に置換されたアリールであり;あるいはこれらの塩であり、
但し、AがCHであり、A’がNであり、且つR3、R5、及びR6が全てHであり、それからR4が、水素、ハロゲン、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ又はアルキルではない場合;そして、AがCHであり、A’がNであり、R1が、複素環中、唯一のへテロ原子として2つの隣接窒素原子を含む任意的に置換されたN−結合5又は6員複素環群でない場合である)
の投与を含んで成る方法。
【請求項2】
上記式中、AがCHであり、A’がNであり、且つjが0である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
上記式中、R1が、
a)C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル、C1-4アルコキシC1-4アルキル、及びC1-4アシルから成る群から独立に選択される1〜3の置換基により置換されたヒドラジノ;又は、
b)アミノにより置換されたシクロヘキシル−アミノ;又は、
c)1又は2のC1-4アルキル、アシル、又はC1-4アミノアルキル基により任意的に置換されたピペラジニル;又は、
d)1又は2のC1-4アルキル、アシル、又はC1-4アミノアルキル基により任意的に置換されたモルホリニル;モノ−若しくはジ−(低級アルキル)−アミノ;又は、
e)低級アルキル部が、N−モノ−若しくはN,N−ジ−(低級アルキル)−アミノ、(低級アルコキシ)−低級アルコキシ、カルボキシ−低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシ−低級アルキルアミノ、低級アルキルアミノ−カルボニルアミノ、又は低級アルコキシカルボニルアミノ、又はC1-8アルコキシイミノで独立に置換されたモノ−若しくはジ−(低級アルキル)−アミノ;又は、
j)N=CR78、ここで、R7とR8は、それらが結合している炭素原子と一緒に、外部N原子と二重結合している炭素原子に隣接する2つの環窒素原子を伴う5〜7員環を形成する;又は、
k)部分
【化2】

式中、
(m+p)の合計は、0、1、2、又は3であり;
qは、0又は1であり、且つ(m+p+q)の合計は、1、2、3、又は4であり;
9は、水素、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、又はC1−C6−アルコキシであり;
10は、水素、C1−C6−アルキル、C3−C4−アルケニル、又はC3−C4−アルキニルであり;
各R11、R12、R13、及びR14は、それぞれ独立に、水素、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、ヒドロキシ−C1−C6−アルキル、又はC1−C6−アルコキシ−C1−C6−アルキルであり、あるいは環員CR1314、若しくはCR1112、若しくはCR910は、それぞれ独立にカルボニル基(C=O)又はC=S基であり;
Xは、C=O、C=S、S=O、又はO=S=Oであり;
Yは、O、S、C=O、CH2、−N(R15)−、−O−N(R15)−、−N(R15)−O−、又は−NH−であり;そして、
15は、Cl−C8−アルキル、Cl−C8−アルコキシアルキル、C1−C8ハロアルキル、又はフェニルCl−C2−アルキルであり、ここで、フェニルは、ハロ、又はCl−C4−アルキルから選択される3以下の基により置換されてもよい、
である、請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項4】
上記式中、R2が、水素、C3−C4−アルケニル、C3−C4−アルキニル、−CH2OR16、CH2SR16、−C(O)Rl6、−C(O)OR16、SOR16、又はSR16であり、ここでR16が請求項1において定義した通りである、上記請求項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
上記式中、R3が、H、OH、ハロゲン、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、又はCNである、上記請求項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
上記式中、R4が、水素、ハロゲン、任意的に置換されたアルキル、任意的に置換されたアルケニル、任意的に置換されたアルキニル、任意的に置換されたアルコキシ、任意的に置換されたアルケニルオキシ、任意的に置換されたアルキニルオキシ、任意的に置換されたチオアルキル、任意的に置換されたアリール、COOR17、CONR1819、S(O)k20、SO2NR2122、又はNR2324であり、ここで、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、及びR24がH又はC1-4アルキルである、上記請求項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
上記式中、R5が、水素、ハロゲン、任意的に置換されたアルキル、任意的に置換されたアルケニル、任意的に置換されたアルキニル、任意的に置換されたアルコキシ、任意的に置換されたアルケニルオキシ、任意的に置換されたアルキニルオキシ、任意的に置換されたチオアルキル、任意的に置換されたアリール、COOR41、CONR4243、S(O)q44、SO2NR4546、又はNR45a46aであり、ここで、R41、R42、R43、R44、R45、R46、R45a、R46aが、独立に、H又は任意的に置換されたアルキルである、上記請求項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
上記式中、R6が、水素、C1−C6アルキル、又はC1−C6ハロアルキル;ハロゲン、ヒドロキシ、メルカプト、シアノ、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキルチオ、アミノ、C1−C6アルキルアミノ、ジ(C1−C6アルキル)−アミノ、−O−CO−R54、−NH−CO−R53であり、ここで、R53及びR54が、独立に、H又は任意的に置換されたアルキルである、上記請求項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
化学式(I)の化合物
【化3】

(式中、
A及びA’は共にNであり、又はA及びA’は共にCHであり、又はAはCHであり、且つA’はNであり;
Jは0又は1であり、
1は、
a)置換されていない、又は、任意的に置換されたアルキル及び/又は任意的に置換されたアシルにより1〜3置換されたヒドラジノ、
b)アミノ、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキル又はアルコキシアルキルにより全て任意的に置換された、シクロヘキシルアミノ、テトラヒドロ−4H−ピラニル−4−アミノ、ピロリジン−3−アミノ、2−若しくは3−テトラヒドロ−フリルアミノ、
c)アミノ、アミノ−低級アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキル、又はアルコキシアルキルにより任意的に置換されたピペラジニル、
d)アミノ、アミノ−低級アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキル、又はアルコキシアルキルにより任意的に置換されたモルホリニル、
e)アミノ又はモノ−若しくはジ−(低級アルキル)アミノ(ここでその低級アルキル部は、置換されていない、あるいは、非置換型アミノ、N−モノ−若しくはN、N−ジ−(低級アルキル)−アミノ、(低級アルコキシ)−低級アルコキシ、低級アルコキシカルボニルアミノ、ヒドロキシ−低級アルコキシカルボニルアミノ、低級アルコキシ−低級アルコキシカルボニルアミノ、モルホリニル、ヒドロキシ−低級アルキルアミノ、シアノ、ハロゲン、オキソ、ヒドロキシアミノ、アルコキシイミノ、任意的に置換されたヒドラゾノ、低級アルケニル、低級アルキニル、グアニジル、低級アルカノイルアミノ、ヒドロキシ−低級アルカノイルアミノ、低級アルコキシ−低級アルカノイルアミノ、ハロ−低級アルカノイルアミノ、低級アルキルアミノカルボニルアミノ、ヒドロキシ−低級アルキルアミノカルボニルアミノ、低級アルコキシ−低級アルキルアミノカルボニルアミノ、アミジノ、ジ−低級−アルキルアミノ−シクロヘキシル、カルボキシ、低級アルコキシカルボニル、ヒドロキシ−低級アルコキシカルボニル、低級アルコキシ−低級アルコキシカルボニル、低級アルキルカルボニルジオキシ(=低級アルコキシカルボニルオキシ)、ヒドロキシ−低級アルコキシカルボニルオキシ、低級アルコキシ−低級アルコキシカルボニルオキシ、低級アルカノイルオキシ、ハロ−低級アルカノイルオキシ、ヒドロキシ−低級アルカノイルオキシ、低級アルコキシ−低級アルカノイルオキシ、カルバモイル、N−モノ−若しくはN、N−ジ−低級アルキルカルバモイル、N−(ヒドロキシ−低級アルキル)カルバモイル、N−低級アルキル−N−ヒドロキシ−低級アルキル−カルバモイル、N、N−ジ−(ヒドロキシ−低級アルキル)−カルバモイル、N−ヒドロキシ−カルバモイル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルケニルオキシ、低級アルキニルオキシ、低級ハロアルコキシ、低級アルキルチオ、低級アルキルスルホキシル、低級アルキルスルホニル、低級アルコキシシリル、4−テトラヒドロ−4H−ピラニル、3−ピロリジニル、2−若しくは3−テトラヒドロフリル、2−若しくは3−ジヒドロフリル、ピペラジニル、低級アルカノイル−ピペラジニル(ホルミルピペラジニルを含む)、任意的に置換されたヘテロアリール、及び任意的に置換されたヘテロアリールオキシから成る群から独立に選択される1又は複数(好ましくは1〜3、特には1〜2)の置換基により置換されている)、
f)任意的に置換されたアルカノイルアミノ、任意的に置換されたアルケノイルアミノ、任意的に置換されたアルキノイルアミノ、任意的に置換されたモノ−若しくはジ−アルキルアミノカルボニルアミノ、任意的に置換されたアルコキシカルボニルアミノ、任意的に置換されたモノ−若しくはジ−アルキルアミノスルホニルアミノ、任意的に置換されたモノ−若しくはジ−アルキルアミノスルホキシルアミノ、
g)N−(任意的に置換されたアルキル)−N−(任意的に置換された低級アルカノイル)−アミノ、
h)N−(任意的に置換されたアルキル)−N−(任意的に置換されたアルコキシカルボニル)−アミノ、
i)N−(任意的に置換されたアルキル)−N−(N’,N’−モノ−若しくはジ−[任意的に置換されたアルキル]−アミノカルボニル)−アミノ、
j)N=C(R7,R8)、ここで、R7は、水素、アルキル、アミノ、モノ−若しくはジ−アルキルアミノであり、そしてR8は、アミノ、モノ−若しくはジアルキルアミノであり、あるいはR7とR8はそれらが結合している炭素原子と一緒に、1又は複数の置換基、好ましくは1〜3の置換基、特に低級アルキルにより任意的に置換された1又は2の環窒素原子を伴う飽和した5〜7員環を形成する、
k)1又は2の窒素、酸素又は硫黄原子を含み、但し窒素原子であってそれを介して複素環が当該分子の残りと付着する窒素原子を少なくとも1つ含む、任意的に置換された4〜7員複素環群、
であり;
2は、水素、C1−C4−アルキル、C3−C4−アルケニル、C3−C4−アルキニル、−CH2OR16、−CH2SR16、−C(O)R16、−C(O)OR16、SO216、SOR16、又はSR16であり、
ここで、R16は、C1−C8−アルキル、C1−C8−アルコキシアルキル、C1−C8ハロアルキル、又はフェニルC1−C2−アルキルであり、
ここで当該フェニルは、ハロ又はC1−C4−アルキルから選択された3以下の基により置換されてよく;
3は、水素、ハロゲン、C1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、C1−C4ハロアルコキシ;ヒドロキシ、メルカプト、シアノ、又はC1−C4アルコキシであり;
4、R5、及びR6は、互いに独立な、水素、ハロゲン、任意的に置換されたアルキル、任意的に置換されたアルケニル、任意的に置換されたアルキニル、任意的に置換されたアリール、任意的に置換されたヘテロアリール、任意的に置換されたアルコキシ、任意的に置換されたアシロキシ、任意的に置換されたアルケニルオキシ、任意的に置換されたアルキニルオキシ、任意的に置換されたアリールオキシ、任意的に置換されたヘテロアリールオキシ、任意的に置換されたアシルアミノ、任意的に置換されたチオアルキル、COOR17、CONR1819、S(O)k20、SO2NR2122、NR2324、NR25SO226、NO2、CN、C(=O)R27、C(=NOR28)R29であり、あるいはR4とR5又はR5とR6は一緒に、飽和若しくは不飽和5〜6員炭素環式系若しくは環式系、又は任意的に置換され、且つ、O、N、又はSから選択される1〜3のヘテロ原子を含む5〜6員複素芳香環若しくは複素環系を形成し;
kは、0、1、又は2であり、そして、
17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、及びR29は、独立に、H、又は任意的に置換されたアルキル、又は任意的に置換されたアリールであり;あるいはこれらの塩であり、
但し、a)AがCHであり、A’がNであり、且つR3、R5、及びR6が全てHであり、それからR4が、水素、ハロゲン、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ又はアルキルではない場合;b)AがCHであり、A’がNであり、R1が、複素環中、唯一のへテロ原子として2つの隣接窒素原子を含む任意的に置換されたN−結合5又は6員複素環群でない場合;c)AがCHであり、A’がNであり、且つR5及びR6が共にHであり、それからR3が、水素、ハロゲン、低級アルコキシ、又は低級アルキルではない場合、及びd)AがNであり、A’がNであり、且つR2がHであり、且つR3、R4、R5、及びR6の1つが、ハロゲン、ニトロ、アルコキシ、ハロアルキル、又はハロアルコキシであり、それからR1が、アミノアルキルアミノ、ヒドロキシアルキルアミノ、任意的に置換されたモルホリノ、任意的に置換されたピペリジノ、任意的に置換されたピペラジノ、ピリジルアルキルアミノ、アルケニルアミノ、任意的に置換されたフェニルアミノ、ピロリジニアルキルアミノ、及びピエリジノアルキルアミノ以外である)。
【請求項10】
上記式中、AがCHであり、且つAがNである、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
上記式中、R1が、
a)C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル、C1-4アルコキシC1-4アルキル、及びC1-4アシルから成る群から独立に選択される1〜3の置換基により置換されたヒドラジノ;又は、
b)アミノにより置換されたシクロヘキシル−アミノ;又は、
c)1又は2のC1-4アルキル、アシル、又はC1-4アミノアルキル基により任意的に置換されたピペラジニル;又は、
d)1又は2のC1-4アルキル、アシル、又はC1-4アミノアルキル基により任意的に置換されたモルホリニル;モノ−若しくはジ−(低級アルキル)−アミノ;又は、
e)低級アルキル部が、N−モノ−若しくはN,N−ジ−(低級アルキル)−アミノ、(低級アルコキシ)−低級アルコキシ、カルボキシ−低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシ−低級アルキルアミノ、低級アルキルアミノ−カルボニルアミノ、又は低級アルコキシカルボニルアミノ、又はC1-8アルコキシイミノで独立に置換されたモノ−若しくはジ−(低級アルキル)−アミノ;又は、
j)N=CR78、ここで、R7とR8は、これらに結合する炭素原子と一緒に、外部N原子と二重結合している炭素原子に隣接する2つの環窒素原子を伴う5〜7員環を形成する;又は、
k)部分
【化4】

式中、
(m+p)の合計は、0、1、2、又は3であり;
qは、0又は1であり、且つ(m+p+q)の合計は、1、2、3、又は4であり;
9は、水素、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、又はC1−C6−アルコキシであり;
10は、水素、C1−C6−アルキル、C3−C4−アルケニル、又はC3−C4−アルキニルであり;
各R11、R12、R13、及びR14は、それぞれ独立に、水素、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、ヒドロキシ−C1−C6−アルキル、又はC1−C6−アルコキシ−C1−C6−アルキルであり、あるいは環員CR1314、若しくはCR1112、若しくはCR910は、それぞれ独立にカルボニル基(C=O)又はC=S基であり;
Xは、C=O、C=S、S=O、又はO=S=Oであり;
Yは、O、S、C=O、CH2、−N(R15)−、−O−N(R15)−、−N(R15)−O−、又は−NH−であり;そして、
15は、Cl−C8−アルキル、Cl−C8−アルコキシアルキル、C1−C8ハロアルキル、又はフェニルCl−C2−アルキルであり、ここで、フェニルは、ハロ、又はCl−C4−アルキルから選択される3以下の基により置換されてもよい、
である、請求項9又は請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
上記式中、R2が、水素、C3−C4−アルケニル、C3−C4−アルキニル、−CH2OR16、CH2SR16、−C(O)Rl6、−C(O)OR16、SOR16、又はSR16であり、ここでR16が請求項1において定義した通りである、請求項9〜11のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項13】
上記式中、R3が、H、OH、ハロゲン、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、又はCNである、請求項9〜12のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項14】
上記式中、R4が、水素、ハロゲン、任意的に置換されたアルキル、任意的に置換されたアルケニル、任意的に置換されたアルキニル、任意的に置換されたアルコキシ、任意的に置換されたアルケニルオキシ、任意的に置換されたアルキニルオキシ、任意的に置換されたチオアルキル、任意的に置換されたアリール、COOR17、CONR1819、S(O)k20、SO2NR2122、又はNR2324であり、ここで、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、及びR24がH又はC1-4アルキルである、請求項9〜13のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項15】
上記式中、R5が、水素、ハロゲン、任意的に置換されたアルキル、任意的に置換されたアルケニル、任意的に置換されたアルキニル、任意的に置換されたアルコキシ、任意的に置換されたアルケニルオキシ、任意的に置換されたアルキニルオキシ、任意的に置換されたチオアルキル、任意的に置換されたアリール、COOR41、CONR4243、S(O)q44、SO2NR4546、又はNR45a46aであり、ここで、R41、R42、R43、R44、R45、R46、R45a、R46aが、独立に、H又は任意的に置換されたアルキルである、請求項9〜14のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項16】
上記式中、R6が、水素、C1−C6アルキル、又はC1−C6ハロアルキル;ハロゲン、ヒドロキシ、メルカプト、シアノ、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキルチオ、アミノ、C1−C6アルキルアミノ、ジ(C1−C6アルキル)−アミノ、−O−CO−R54、−NH−CO−R53であり、ここで、R53及びR54が、独立に、H又は任意的に置換されたアルキルである、請求項9〜15のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項17】
活性成分として請求項9に記載の化学式Iの化合物と共に適当な担体を含んで成る、植物病原性微生物に対する制御及び防止のための組成物。
【請求項18】
植物病原性微生物による侵襲に対する植物の保護における、請求項1に記載の化学式Iの化合物使用。
【請求項19】
上記植物病原性微生物が真菌生物である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。

【公表番号】特表2006−521351(P2006−521351A)
【公表日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−506455(P2006−506455)
【出願日】平成16年3月25日(2004.3.25)
【国際出願番号】PCT/IB2004/001075
【国際公開番号】WO2004/084634
【国際公開日】平成16年10月7日(2004.10.7)
【出願人】(500584309)シンジェンタ パーティシペーションズ アクチェンゲゼルシャフト (352)
【Fターム(参考)】