説明

検体ホルダ搬送装置

【課題】稼働率が向上する検体ホルダ搬送装置を提供することを課題とする。
【解決手段】第2搬送路57で搬送される検体ホルダ51の前後の向きを検出する方向検出手段93を設け、制御部は、方向検出手段93の検知結果を取り込み、検体ホルダ51の向きが正しい場合には、検体ホルダ回転機構59を正方向に回転させ、検体ホルダ51の向きが間違っている場合には、検体ホルダ回転機構59を検体ホルダ51の向きが正しくなるように逆方向に回転させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検体ホルダ回転機構を備えた分析機の検体ホルダ搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
生化学自動分析装置(特許文献1参照)等の分析機には、供給された多数の検体ホルダを順次検体と試薬とを反応させる反応部を備えた分析機へ搬送する検体ホルダ搬送装置が設けられている。
【0003】
この検体ホルダ搬送装置の一例として、図4に示すような構成の装置がある。図において、検体ホルダ1には、複数のサンプル容器3が収容されている。
【0004】
本検体ホルダ搬送装置は、検体ホルダ1を分析機に向かって搬送し、検体ホルダ1を分析機に排出する第1搬送路5と、検体ホルダ1が投入され、搬送方向が第1搬送路5の搬送方向と交差する方向で、終端部が第1搬送路5の搬送方向の側部に位置するように設けられた第2搬送路7とを有している。
【0005】
そして、第2搬送路7と第1搬送路5との合流部分には、検体ホルダ回転機構9が設けられている。
【0006】
検体ホルダ回転機構9または検体ホルダ回転機構9の近傍には、先端側が第2搬送路7から第1搬送路5に乗り移り、先端面が第1搬送路5の幅方向の中心Oを通過した検体ホルダ1が当接し、検体ホルダ1の第2搬送路の搬送方向への移動を禁止するストッパ11が設けられている。更に、検体ホルダ1がストッパ11に当接したことを検出する乗り移り検出手段(図示せず)が設けられている。
【0007】
ここで、図5を用いて上記構成の検体ホルダの電気的構成を説明する。15は乗り移り検出手段13の信号を取り込み、検体ホルダ回転機構9を駆動する制御部である。
【0008】
次に、上記構成の検体ホルダ搬送装置の作動を説明する。
【0009】
第1搬送路5、第2搬送路7は常時または検体ホルダ1の投入を認識して駆動されている。第2搬送路7に投入され、第1搬送路5方向へ搬送された検体ホルダ1の先端側が第1搬送路5に乗り移り、ストッパ11に当接すると、乗り移り検出手段13が応動する。
【0010】
乗り移り検出手段13の信号を取り込んでいる制御部15は、乗り移り検出手段13が応動すると、検体ホルダ1が第1搬送路5の搬送方向に沿うように検体ホルダ回転機構9を時計方向に回転させる。
【0011】
すると、検体ホルダ1は第1搬送路5により搬送され、分析機へ排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開平10−062435号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
図4に示す検体ホルダ搬送装置では、第2搬送路7へ投入される検体ホルダ1には、前後方向の向きがある。
【0014】
よって、図6に示すように、誤った向きで検体ホルダ1が第2搬送路7に投入されると、第1搬送路5の排出側へも誤った向きのままの検体ホルダ1が移送される。そして排出側で詰まりや誤動作を引き起こし、装置の稼働率低下を引き起こす問題点がある。
【0015】
尚、検体ホルダ1の投入位置付近に、「検体ホルダ投入方向注意」と表記されたラベルを貼って、使用者が誤投入をしないように注意を喚起している装置もあるが、完全に誤投入をなくすことはできない。また、検体ホルダの前後向きを検出し、誤投入の場合には、第2搬送路を停止し、誤挿入された検体ホルダの向きを修正できる装置もあるが、装置の稼働率の低下は避けられない。
【0016】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その課題は、稼働率が向上する検体ホルダ搬送装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記課題を解決する請求項1に係る発明は、検体ホルダを分析機へ向かって搬送する第1搬送路と、前記検体ホルダを搬送し、搬送方向が前記第1搬送路の搬送方向と交差する方向で、終端部が前記第1搬送路の搬送方向の側部に位置するように設けられた第2搬送路と、先端側が前記第2搬送路から前記第1搬送路に乗り移った前記検体ホルダが当接し、前記検体ホルダの前記第2搬送路の搬送方向への移動を禁止するストッパと、前記検体ホルダが前記ストッパに当接したことを検出する乗り移り検出手段と、先端側が前記第2搬送路から前記第1搬送路に乗り移った前記検体ホルダを前記第1搬送路の搬送方向に沿うように回転させる検体ホルダ回転機構と、前記乗り移り検出手段の信号を取り込み、前記検体ホルダの先端側が前記第2搬送路から前記第1搬送路に乗り移ると、前記検体ホルダ回転機構を回転させ、前記検体ホルダを前記第1搬送路の搬送方向に沿わせる制御部と、を有する分析機の検体ホルダ搬送装置において、前記第2搬送路で搬送される前記検体ホルダの前後の向きを検出する方向検出手段を設け、前記制御部は、前記方向検出手段の検知結果を取り込み、前記検体ホルダの向きが正しい場合には、前記検体ホルダ回転機構を正方向に回転させ、前記検体ホルダの向きが間違っている場合には、前記検体ホルダ回転機構を前記検体ホルダの向きが正しくなるように逆方向に回転させることを特徴とする検体ホルダ搬送装置である。
【0018】
請求項2に係る発明は、前記検体ホルダ回転機構は、前記第1搬送路の搬送面と直交すると共に、前記第1搬送路の前記搬送面の幅方向の中心部に位置する回転軸と、該回転軸に取り付けられ、先端側が前記第2搬送路から前記第1搬送路に乗り移った前記検体ホルダの搬送方向に沿った側部を挟む一対のプレートと、前記回転軸を正方向、逆方向に回転する駆動部と、からなることを特徴とする請求項1記載の検体ホルダ搬送装置である。
【0019】
請求項3に係る発明は、前記ストッパは、前記第2搬送路から前記第1搬送路に乗り移った前記検体ホルダの搬送方向の長さの1/2以上が前記第2搬送路上に残った位置で、前記検体ホルダの移動を禁止するように設定されていることを特徴とする請求項1または2記載の検体ホルダ搬送装置である。
【0020】
請求項4に係る発明は、前記駆動部は、モータと、該モータの出力軸に設けられた第1クランクと、前記回転軸に設けられた第2クランクと、一端が前記第1クランクに回転可能に取り付けられ、他端が前記第2クランクに回転可能に取り付けられたロッドと、からなることを特徴とする請求項2記載の検体搬送ホルダである。
【0021】
請求項5に係る発明は、前記方向検出手段は、前記検体ホルダの前面の形状、前記検体ホルダの前面に設けられたバーコード、前記検体ホルダの前面に設けられた金属板のうちの少なくともいずれかを検出することを特徴とする1乃至4のいずれかに記載の検体搬送装置である。
【発明の効果】
【0022】
請求項1に係る発明によれば、前記第2搬送路で搬送される前記検体ホルダの前後の向きを検出する方向検出手段を設け、前記制御部は、前記方向検出手段の検知結果を取り込み、前記検体ホルダの向きが正しい場合には、前記検体ホルダ回転機構を正方向に回転させ、前記検体ホルダの向きが間違っている場合には、前記検体ホルダ回転機構を前記検体ホルダの向きが正しくなるように逆方向に回転させることにより、稼働率が向上する。
【0023】
請求項2に係る発明によれば、前記検体ホルダ回転機構は、前記第1搬送路の搬送面と直交すると共に、前記第1搬送路の前記搬送面の幅方向の中心部に位置する回転軸と、該回転軸に取り付けられ、先端側が前記第2搬送路から前記第1搬送路に乗り移った前記検体ホルダの搬送方向に沿った側部を挟む一対のプレートと、前記回転軸を正方向、逆方向に回転する駆動部と、からなることにより、簡単な機構で、稼働率が向上する。
【0024】
請求項3に係る発明によれば、前記ストッパは、前記第2搬送路から前記第1搬送路に乗り移った前記検体ホルダの搬送方向の長さの1/2以上が前記第2搬送路上に残った位置で、前記検体ホルダの移動を禁止するように設定されていることにより、第1搬送路からの検体ホルダの飛び出し長さが短くなり、省スペースとなる。
【0025】
請求項4に係る発明によれば、前記駆動部は、モータと、該モータの出力軸に設けられた第1クランクと、前記回転軸に設けられた第2クランクと、一端が前記第1クランクに回転可能に取り付けられ、他端が前記第2クランクに回転可能に取り付けられたロッドと、からなることにより、確実にモータの回転を回転軸に伝達できる。
【0026】
また、第1クランクのクランク長(モータの出力軸の回転中心とロッドの回転中心間の距離)と第2クランクのクランク長(回転軸の回転中心とロッドの回転中心間の距離)とが等しい場合は、モータの出力軸と回転軸とが等しく回転する。また、第1クランクのクランク長が第2クランクのクランク長より短い場合は、第2クランクは回転軸を中心に揺動する。この揺動角は、第1クランクのクランク長と、第2クランクのクランク長とを適宜設定することにより変更可能である。
【0027】
請求項5に係る発明は、前記方向検出手段は、前記検体ホルダの前面の形状、前記検体ホルダの前面に設けられたバーコード、前記検体ホルダの前面に設けられた金属板のうちの少なくともいずれかを検出することにより、確実に検体ホルダの前後の向きを検出できる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】実施形態の検知ホルダ搬送機構の上面図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図1の検体ホルダ搬送機構の電気的構成を説明する図である。
【図4】従来の検体ホルダ搬送装置の構成図である。
【図5】図4に示す検体ホルダ搬送装置の電気的構成を説明する図である。
【図6】図4に示す検体ホルダ搬送装置の問題点を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
先ず、図1、図2を用いて本実施形態の検体ホルダ搬送機構の説明を行なう。
【0030】
これらの図において、検体ホルダ51には、複数のサンプル容器53が収容されている。
【0031】
検体ホルダ搬送装置は、検体ホルダ51を分析機に向かって搬送し、検体ホルダ51を分析機に排出するベルトコンベア等の第1搬送路55と、検体ホルダ51が投入され、搬送方向が第1搬送路55の搬送方向と交差する方向(本実施形態では、直交する方向)で、終端部が第1搬送路55の搬送方向の側部に位置するように設けられたベルトコンベア等の第2搬送路57とを有している。
【0032】
そして、第2搬送路57と第1搬送路55との合流部分には、検体ホルダ回転機構59が設けられている。
【0033】
ここで、検体ホルダ回転機構59の説明を行う。
【0034】
第1搬送路55の幅方向の中心部Oの上方には、搬送面と直交する回転軸61がフレーム63に対して、ベアリング65,67を介して回転可能に設けられている。
【0035】
この回転軸61には、先端側が第2搬送路57から第1搬送路55に乗り移った検体ホルダ51の搬送方向に沿った側部を挟む一対のプレート71,73が取り付けられている。
【0036】
また、回転軸61を正方向、逆方向に回転駆動する駆動部が設けられている。この駆動部は、フレーム63に設けられたモータ75と、モータ75の出力軸75aに設けられた第1クランク77と、回転軸61に設けられた第2クランク79と、一端が第1クランク77に回転可能に取り付けられ、他端が第2クランク79に回転可能に取り付けられたロッド81とからなっている。
【0037】
本形態例では、第1クランク77のクランク長(モータ75の出力軸75aの回転中心とロッド81の回転中心間の距離)と第2クランクのクランク長(回転軸61の回転中心とロッド81の回転中心間の距離)とを同じに設定し、モータ75の出力軸75aと回転軸61とが等しく回転するようにした。
【0038】
そして、図1に示す第1クランク77の状態(検体ホルダ回転機構59のプレート71,73が第2搬送路57の搬送方向に沿った状態:以下初期状態といいます)から時計方向に90度回転したことを検出する第1回転検出手段78と、初期状態から反時計方向に90度回転したことを検出する第2回転検出手段80とが設けられている。
【0039】
検体ホルダ回転機構59の近傍には、先端側が第2搬送路57から第1搬送路55に乗り移り、先端面が第1搬送路55の幅方向の中心Oを通過した検体ホルダ51が当接し、検体ホルダ51の第2搬送路57の搬送方向への移動を禁止するストッパ91が設けられている。更に、検体ホルダ51がストッパ91に当接したことを検出する乗り移り検出手段(図示せず)が設けられている。尚、本形態例のストッパ91は、第2搬送路57から第1搬送路55に乗り移った検体ホルダ51の搬送方向の長さの1/2以上が第2搬送路57上に残った位置で、検体ホルダ51の移動を禁止するように設定されている。また、ストッパ91は、検体ホルダ回転機構59が回転した際に、検体ホルダ51から退避し、検体ホルダ51との干渉を防止するようになっている。具体的には、検体ホルダ51をアクチュエータ等で検体ホルダ51と当接可能な位置と回転する検体ホルダ51と干渉しない位置との間を移動させるようにしている。
【0040】
また、フレーム63には、第2搬送路57で搬送される検体ホルダ51の前後の向きを検出する方向検出手段93が設けられている。尚、本形態例の方向検出手段93は、検体ホルダ51の前面と後面との形状が異なる点を用いて、検体ホルダ51の前後の向きを検出するようにした。他に、検体ホルダ51の前面に設けられたバーコードや検体ホルダ51の前面に設けられた金属板を検出し、検体ホルダ51の前後の向きを検出してもよい。
【0041】
ここで、図3を用いて、上記構成の検体ホルダ搬送機構の電気的構成を説明する。
95は乗り移り検出手段92、方向検出手段93、第1回転検出手段78、第2回転検出手段80の信号を取り込み、検体ホルダ回転機構59のモータ75を図示しないドライバを介して駆動する制御部である。
【0042】
次に、上記構成の作動を説明する。
【0043】
第1搬送路55、第2搬送路57は常時駆動されている。第2搬送路57に投入され、第1搬送路55方向へ搬送された検体ホルダ51の先端側が第1搬送路55に乗り移り、ストッパ91に当接すると、乗り移り検出手段92が応動する。また、方向検出手段93が検体ホルダ51の前後の向きを検出する。
【0044】
乗り移り検出手段92、方向検出手段93の信号を取り込んでいる制御部95は、乗り移り検出手段13が応動し、方向検出手段93により、検体ホルダ51が正しい向きであると判断すると、図1において、検体ホルダ回転機構59の第1クランク77が時計方向に回転するようにモータ75を駆動し、第1回転検出手段78が応動するとモータ75の駆動を停止し、検体ホルダ51を第1搬送路55の搬送方向に沿うように移動させる。すると、検体ホルダ51は正しい向きの状態で第1搬送路55により搬送され、分析機へ排出される。
【0045】
また、方向検出手段93により、検体ホルダ51が誤った向きであると制御部95が判断すると、図1において、検体ホルダ回転機構59の第1クランク77が反時計方向に回転するようにモータ75を駆動し、第2回転検出手段80が応動するとモータ75の駆動を停止し、検体ホルダ51を第1搬送路55の搬送反方向に沿うように移動させる。すると、検体ホルダ51は正しい向きの状態で第1搬送路55により搬送され、分析機へ排出される。
【0046】
上記構成によれば、以下のような効果が得られる。
【0047】
(1) 第1搬送路55で搬送される前に、検体ホルダ51の向きが正しくなるようにすることにより、装置の稼働効率が向上する。
【0048】
(2) 検体ホルダ回転機構59は、回転軸61と、回転軸61に取り付けられ、先端側が第2搬送路57から第1搬送路55に乗り移った検体ホルダ51の搬送方向に沿った側部を挟む一対のプレート71,73と、回転軸61を正方向、逆方向に回転する駆動部とからなることにより、簡単な機構で、稼働率が向上する。
【0049】
(3) ストッパ91は、第2搬送路57から第1搬送路55に乗り移った検体ホルダ51の搬送方向の長さの1/2以上が第2搬送路57上に残った位置で、検体ホルダ51の移動を禁止するように設定されていることにより、第1搬送路55からの検体ホルダ51の飛び出し長さが短くなり、省スペースとなる。
【0050】
(4) 駆動部は、フレーム63に設けられたモータ75と、モータ75の出力軸75aに設けられた第1クランク77と、回転軸61に設けられた第2クランク79と、一端が第1クランク77に回転可能に取り付けられ、他端が第2クランク79に回転可能に取り付けられたロッド81とからなることにより、確実にモータ75の回転を回転軸61に伝達できる。
【0051】
(5) 方向検出手段93は、検体ホルダ51の前面と後面との形状が異なる点を用いて、検体ホルダ51の前後の向きを検出するようにしたことにより、確実に検体ホルダ51の前後の向きを検出できる。
【0052】
尚、本発明は上記実施形態例に限定するものではない。上記形態例では、第1クランク77のクランク長と第2クランク79のクランク長とを同じに設定したが、第1クランク77のクランク長を第2クランク79のクランク長より短くしてもよい。この場合、第2クランク79は回転軸を中心に揺動する。この揺動角は、第1クランク77のクランク長と、第2クランク79のクランク長とを適宜設定することにより変更可能である。
【0053】
また。駆動部として、回転軸61上にモータを配置し、クランクを使用しない方式を用いることも可能である。
【符号の説明】
【0054】
51 検体ホルダ
55 第1搬送路
57 第2搬送路
59 検体ホルダ回転機構
93 方向検出手段
95 制御手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検体ホルダを分析機へ向かって搬送する第1搬送路と、
前記検体ホルダを搬送し、搬送方向が前記第1搬送路の搬送方向と交差する方向で、終端部が前記第1搬送路の搬送方向の側部に位置するように設けられた第2搬送路と、
先端側が前記第2搬送路から前記第1搬送路に乗り移った前記検体ホルダが当接し、前記検体ホルダの前記第2搬送路の搬送方向への移動を禁止するストッパと、
前記検体ホルダが前記ストッパに当接したことを検出する乗り移り検出手段と、
先端側が前記第2搬送路から前記第1搬送路に乗り移った前記検体ホルダを前記第1搬送路の搬送方向に沿うように回転させる検体ホルダ回転機構と、
前記乗り移り検出手段の信号を取り込み、前記検体ホルダの先端側が前記第2搬送路から前記第1搬送路に乗り移ると、前記検体ホルダ回転機構を回転させ、前記検体ホルダを前記第1搬送路の搬送方向に沿わせる制御部と、
を有する分析機の検体ホルダ搬送装置において、
前記第2搬送路で搬送される前記検体ホルダの前後の向きを検出する方向検出手段を設け、
前記制御部は、前記方向検出手段の検知結果を取り込み、前記検体ホルダの向きが正しい場合には、前記検体ホルダ回転機構を正方向に回転させ、前記検体ホルダの向きが間違っている場合には、前記検体ホルダ回転機構を前記検体ホルダの向きが正しくなるように逆方向に回転させる
ことを特徴とする検体ホルダ搬送装置。
【請求項2】
前記検体ホルダ回転機構は、
前記第1搬送路の搬送面と直交すると共に、前記第1搬送路の前記搬送面の幅方向の中心部に位置する回転軸と、
該回転軸に取り付けられ、先端側が前記第2搬送路から前記第1搬送路に乗り移った前記検体ホルダの搬送方向に沿った側部を挟む一対のプレートと、
前記回転軸を正方向、逆方向に回転する駆動部と、
からなることを特徴とする請求項1記載の検体ホルダ搬送装置。
【請求項3】
前記ストッパは、
前記第2搬送路から前記第1搬送路に乗り移った前記検体ホルダの搬送方向の長さの1/2以上が前記第2搬送路上に残った位置で、前記検体ホルダの移動を禁止するように設定されている
ことを特徴とする請求項1または2記載の検体ホルダ搬送装置。
【請求項4】
前記駆動部は、
モータと、
該モータの出力軸に設けられた第1クランクと、
前記回転軸に設けられた第2クランクと、
一端が前記第1クランクに回転可能に取り付けられ、他端が前記第2クランクに回転可能に取り付けられたロッドと、
からなることを特徴とする請求項2記載の検体搬送ホルダ。
【請求項5】
前記方向検出手段は、
前記検体ホルダの前面の形状、前記検体ホルダの前面に設けられたバーコード、前記検体ホルダの前面に設けられた金属板のうちの少なくともいずれかを検出することを特徴とする1乃至4のいずれかに記載の検体搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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