説明

検査システムの制御方法

【課題】本発明は、正確に分類することが可能な検査システムの制御方法を提供する。
【解決手段】単一の物体検出ユニットが積載盤上の被検査物を検出し、その後、検出信号を発生させる手順と、制御ユニットが前記検出信号を受信し、その検出信号に基づき第一制御信号と第二制御信号を発生させる手順と、検査ユニットが前記第一制御信号を受信し、前記第一制御信号に基づいて第一時間において前記被検査物を検査し、その後、検査結果を発生させる手順と、分類ユニットが前記第二制御信号を受信し、前記第二制御信号と前記検査結果に基づいて、第二時間において前記被検査物を所定の箇所に分類する手順とからなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は制御方法に関し、特に検査システムの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
検査システムは、現代の製造過程において、必要不可欠の重要な要素の一つである。この検査システムは、各生産工程で製造された製品の品質を確保する。また、検査システムによって、正常品と欠陥品の二種類が検出された後、更にそれらを分類する必要がある。
【0003】
検査システムで一般的によく用いられる検査装置は、カメラ等の映像キャプチャー装置であり、さらに、分類装置によって、検査した後の製品に対して検査結果に応じた製品の分類が行われる。一般的に、被検査物を伝送する過程で被検査物の間の距離が一致しなくなるため、被検査物を正常品と欠陥品に正確に分類するため、通常は、検査装置に設けられたセンサー(sensor)によって被検査物の通過の検出が行われ、検出されると検査装置のカウンター数値が順番に増えていき、また、分類装置に設けられたセンサーによって被検査物の到達の検出が行われ、同様に、分類装置のカウンターの数値も、センサーによる被検査物の検出結果に従って順番に増加する。検査装置は、検査結果とそのカウンターの数値を分類装置に伝え、分類装置のカウンターが、対応する数値に到達すると、被検査物が正常品或いは欠陥品に分類される。
【0004】
しかしながら、前後のカウンターとセンサーは必ずシンクロしてなければならず、しかもエラーが生じてはならない。もし、カウンターにエラーが生じて検出漏れをし、しかも即座にエラーを報告できなかった場合、最終的な分類結果が正確なものではなくなる。例を挙げて説明をすると、例えば、検査装置が50個目の被検査物に欠陥があることを検出して、その被検査物を欠陥品回収所に分類させなければならない時、もしカウンターが何らかの理由により即座に分類装置に報告ができず、報告が遅れた場合、検査装置のカウンター数値と分類装置のカウンター数値に差が生じ、分類装置は、51個目の被検査物を欠陥品回収所に分類するとともに、欠陥のある50個目の被検査物を正常品内に分類してしまう。このようにして、正常品と欠陥品が混ざってしまう。
【0005】
また、センサーが、被検査物の通過の検出漏れを起こした場合、或いは、異物を検出すべき被検査物と勘違いしてしまった場合にも、最終的な分類結果が正確なものではなくなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明は、正確に分類することが可能な検査システムの制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による検査システムの制御方法は、単一の(single)物体検出ユニットが積載盤上の被検査物を検出し、その後、検出信号を発生させる手順と、制御ユニットが前記検出信号を受信し、その検出信号に基づき第一制御信号と第二制御信号を発生させる手順と、検査ユニットが前記第一制御信号を受信し、前記第一制御信号に基づいて第一時間において前記被検査物を検査し、その後、検査結果を発生させる手順と、分類ユニットが前記第二制御信号を受信し、前記第二制御信号と前記検査結果に基づいて、第二時間において前記被検査物を所定の箇所に分類する手順とからなる。
【0008】
本発明の一実施形態において、その制御ユニットは、積載盤の回転速度信号と検査信号に基づいて、第一制御信号と第二制御信号を算出する。また、本発明の一実施形態において、その検査ユニットから生じる検査結果は、分類ユニットに直接伝送されるか、或いは、検査結果は、まず制御ユニットに伝送され、その後、制御ユニットから分類ユニットに伝送される。
【発明の効果】
【0009】
上述したように、本発明による検査システムの制御方法は、単一の物体検出ユニットを用い、検査信号及び伝送速度に基づいて、時間と距離の相関パラメータを表す制御信号を算出することができるため、検査ユニットと分類ユニットに、正確なタイミングで被検査物の検査、或いは被検査物の分類を行わせることができる。このように、本発明を用いると、従来の技術ではセンサーが故障した際にカウンターがカウントエラーを起こすという問題を避けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の好ましい実施例による検査システムの制御方法を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の好ましい実施例による検査システムの制御方法では、検査システムの映像キャプチャー装置(カメラ、ビデオカメラ等)を利用して被検査物の映像を取り込み、更に、プロセッサによって取り込んだ映像と予め設定された映像の対比を行って被検査物が正常品なのか欠陥品なのかを判断し、最後に、分類ユニットによって、検査結果に従って被検査物を正常品収集所或いは欠陥品収集所に分類する。また、被検査物は、伝送円盤によって被検査物入口端部から伝送されて積載盤上に置かれ、順番に、映像キャプチャー装置と分類ユニットを通過する。
【0012】
図1に示すように、本発明の好ましい実施例による検査システムの制御方法は、手順S01と、手順S02と、手順S03と、手順S04とからなる。
【0013】
手順S01では、単一の(single)物体検出ユニットが積載盤上の被検査物を検出し、その後、検出信号を発生させる。本実施例において、物体検出ユニットは赤外線検出ユニット等にすることができ、また、本実施例は、単一の物体検出ユニットによって物体の出現を検出し、複数の検出ユニットの間の同期問題を処理する必要がないため、制御がしやすく且つエラーが生じにくい。
【0014】
手順S02では、制御ユニットが検出信号を受信し、その検出信号に基づき制御ユニットは第一制御信号と第二制御信号を発生させる。本実施例において、制御ユニットは、マイクロプロセッサ(micro processor)、或いは、中央処理装置(CPU)にすることができる。なお、第一制御信号と第二制御信号は、異なるタイミングで出力させることもできるし、信号内に時間情報を含ませることで同時に出力させることもできる。
【0015】
手順S03では、検査ユニットが第一制御信号を受信し、その第一制御信号に基づいて第一時間において被検査物を検査し、その後、検査結果を発生させる。本実施例において、検査ユニットは、カメラにすることができる。また、もちろん、検査ユニットは、ビデオカメラ、或いは、その他の感光素子にすることもできる。検査ユニットの主な目的は、被検査物の外観を記録することであり、検査ユニット内には、複数のカメラ、或いは、ビデオカメラ、或いは、その他の感光素子、或いは、それらを組み合わせたものを設けることができ、それに制限はない。
【0016】
なお、本実施例において、検査ユニットには、プロセッサを選択的に設けることができ、被検査物映像を取り込んだ後、被検査物と予め設定された物体の外観を対比し、検査結果を発生させる。もちろん、検査ユニットと制御ユニットは、単一のユニットに統合させることができ、検査ユニットで映像を取り込んだ後、直接、制御ユニットで対比及び計算を行い、検査結果を生じさせることができる。
【0017】
手順S04では、分類ユニットが第二制御信号を受信し、第二制御信号と検査結果に基づいて、第二時間において被検査物を所定の箇所に分類する。本実施例において、所定の箇所とは、正常品収集所、欠陥品収集所、及び、回収所を含む。回収所は分類ユニットの末端に設けられ、物体検出ユニットが検出漏れを起こした時には分類ユニットは起動されないため、正常品にも欠陥品にも分類されなかった被検査物は、この回収所に収集される。
【0018】
前述の制御方法は、サーボモーターを更に設けることもできる。このサーボモーターは、積載盤を回転させて被検査物を伝送する。制御ユニットは、サーボモーターの回転速度と各ユニット間の距離によって、検査ユニットと分類ユニットの作動時間を算出する。例えば、各ユニット間の距離をサーボモーターの回転速度で割ると、検査ユニット、及び/或いは分類ユニットの作動時間點が得られる。以下に、第一制御信号と第二制御信号の獲得方式について例を挙げて説明を行う。第一制御信号の獲得方法は、制御ユニットによって、サーボモーターの回転速度と、物体検出ユニットと検査ユニットの間の距離から第一制御信号を算出する、という方法である。第二制御信号の獲得方法は、制御ユニットによって、サーボモーターの回転速度と、検査ユニットと分類ユニットの間の距離から第二制御信号を算出する、という方法である。また、第二制御信号の獲得方法は、制御ユニットによって、サーボモーターの回転速度と、物体検出ユニットと分類ユニット間の距離から第二制御信号を算出する、という方法もある。
【0019】
また、上述の検査結果の伝送方法も二種類ある。一つ目は、検査ユニットから生じた検査結果を、制御ユニットに伝送した後、さらに、制御ユニットから分類ユニットへ検査結果を伝送する方法である。二つ目は、検査ユニットから生じた検査結果を、検査ユニットから分類ユニットへ直接伝送する方法である。また、制御ユニットは、検査ユニットと分類ユニットを制御できる以外に、製造過程において制御が必要なその他のユニット(例えば、モーターの回転速度やその他の加工ユニット等)も同時に制御することができる。
【符号の説明】
【0020】
S01、S02、S03、S04 検査システムの制御方法の手順

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査システムの制御方法であって、
単一の物体検出ユニットが積載盤上の被検査物を検出し、その後、検出信号を発生させる手順と、
制御ユニットが前記検出信号を受信し、前記検出信号に基づき第一制御信号と第二制御信号を発生させる手順と、
検査ユニットが前記第一制御信号を受信し、前記第一制御信号に基づいて第一時間において前記被検査物を検査し、その後、検査結果を発生させる手順と、
分類ユニットが前記第二制御信号を受信し、前記第二制御信号と前記検査結果に基づいて、第二時間において前記被検査物を所定の箇所に分類する手順とからなることを特徴とする、検査システムの制御方法。

【図1】
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