説明

検査デバイスおよび検査デバイスを位置決めするための方法

本発明は、遠位部位(2)と、近位部位(3)と、遠位部位(2)と近位部位(3)との間に配置されたフレキシブルな部位(4)とを備えた検査デバイス(1)に関する。フレキシブルな部位(4)は、これによって、互いに変位可能に配置された複数のセグメント(5)を備える。少なくとも一つの外部ガイド要素(6)が、遠位部位(2)が外部ガイド要素(6)によって近位部位(3)に対して変位可能であるように、遠位部位(2)と近位部位(3)との間で、フレキシブルな部位(4)の外部に配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検査デバイスおよび検査デバイスを位置決めするための方法に関する。特に、本発明は、定置式ガスタービンにおいて使用するためのボアスコープに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献には、多様な検査ツール、たとえばエンドスコープ、気管支鏡、ボアスコープなどが説明されている。だが、これらの検査ツールは、たいてい、非常に特殊な用途のために設計され、しかも、たとえば、定置式ガスタービンでの使用には適していない。環状燃焼チャンバーの検査には、通常、ハブが環状燃焼チャンバーの中央に配置されている結果、特別な困難を伴う。
【0003】
例として、特許文献1はタービンを検査するためのエンドスコープを開示している。この検査ツールは、基本的に、ボーデンケーブルによって相互接続された複数の別個の大小セグメントからなる機構を含む。ボーデンケーブルの「緊張」はセグメントを互いに引き寄せ、そしてその結果、セグメントは所定のジオメトリーを形成する。したがって、当該機構は、少なくとも二つの「状態」を備える。すなわち、一つが弛緩状態であり、ここで個々のセグメントはボーデンケーブルからだらりとぶら下がり、そして別な状態は緊張状態であり、ここでセグメントは互いに緊張させられ所定のジオメトリーを形成する。可動部分のセグメントは、特に弛緩状態では、互いに完全に着座していない。
【0004】
特許文献2に開示された検査ツールの機能は、セグメントの設計によって、ほとんど専ら規定される。たとえば、簡単な、緩いリンクジョイントによる、互いに対するセグメントの動きは、一つの動作平面内でのみ許される。この緩いリンクジョイントは、各場合に、基本的に、「ソケット」および関連する相手部品からなるが、セグメントは、そのサイズおよび長さに関係なく、各場合に両方のコンポーネントを有する。だが、このリンクジョイントは、一つのセグメントの相手部品が他方のセグメントの「ソケット」内に設けられる限りにおいてしか機能しない。そうでない場合、すなわち相手部品が「ソケット」内に直接存在しない場合、特にただ一つの、すなわちリンクジョイントの回転軸線と直交する平面内での所望の動作は、もはや不可能である。個々のセグメント間の「分離」の結果として、とりわけ、互いに対するそれらの回転あるいは捻れが生じることがあり、その結果、上記「端部ジオメトリー」は、もはや、信頼性が高くかつ再現可能な様式で実現することはできない。この問題の頻度は、個々のセグメントの設計のサイズおよび重量と共に増大する。
【0005】
さらなる変更を伴わない場合、特許文献1に開示された検査ツールは、定置型燃焼チャンバーの検査には適していない。これは、数多くの実際的な試験によって示すことができる。特に、上記リンクジョイントは、制限された程度まで高い位置精度を補償できるに過ぎない。というのは、個々のセグメントは、緩いリンクジョイントによって相互連結されているに過ぎないからである。セグメント間の相互接触は、検査ツールが弛緩したときにはいつでも失われ得る。検査されるべき領域に依存する検査ツールの大きさが増大するとき、こうした状況はより強く作用する。したがって、たとえば、上記原理に基づきかつ最小侵襲手術のために使用されるグリッパーツールの精度は著しく高い。だが、そうしたツールの寸法は約10ないし50cmの比較的小さい範囲にある。対照的に、たとえば定置型ガスタービンに見られるような、大きな燃焼チャンバーを検査するためには、2ないし4メートルのオーダーの検査ツールの寸法が必要とされる。ここで、ポジションの絶対的な誤差が数センチメートルで存在し得る。
【0006】
そのサイズの結果としての上記検査ツールの大きな誤差の結果としてだけでなく、個々のセグメント間の緩いリンクジョイントの結果としての説明した捻れの問題の結果として、たとえば定置型ガスタービンに見られるような大型燃焼チャンバーを検査することは、もはや不可能である。
【0007】
特許文献3には、使用中に、制限された開口を経て体腔内に挿入される役割を果たす長尺な部分を備えた手術用器具が開示されている。長尺な部分は、互いに移動可能な複数のセグメントを有する。ここで、セグメントの互いに対する相対移動はストッパーによって制限される。
【0008】
特許文献4には、ガスタービン検査器具が開示されており、これは、ジョイントによって相互連結された二つのアームを備える。互いに対するアームの動きは、ボーデンケーブルによってもたらされる。
【0009】
特許文献5には、フレキシブルな部位を有する光学式観察器具が開示されている。フレキシブルな部位は、互いに当接状態で存在する多数のセグメントからなり、緊張ケーブルがそれらを通って延在している。フレキシブルな部位は、緊張ケーブルによって、特殊な形状へと動作させることができる。
【0010】
フレキシブルな部位を備えた、さらなる光学式観察器具は、特許文献6に開示されている。このフレキシブルな部位は、ジョイントによって相互連結された多数のセグメントを備える。このフレキシブルな部位は、ジョイントを通って延在する緊張ケーブルによって動作可能である。
【0011】
緊張ケーブルによってフレキシブルな部位が動作する、さらなるエンドスコープは、特許文献7ないし特許文献19に開示されている。さらなるエンドエンドスコープは、特許文献20ないし特許文献25に開示されている。
【0012】
さらに、特許文献26は、延びた検査ツール、たとえばボアスコープの遠位端部を動作させるための機構を開示している。ここで、遠位端部はボーデンケーブル機構によって動作させられる。
【0013】
特許文献27は、セグメントからなるフレキシブルな部位を備えた検査器具を開示している。フレキシブルな部位は、セグメント内を延びるワイヤによって動作させることができる。
【0014】
特許文献28は、一体構造を有するフレキシブルな部位を備えたボアスコープを開示している。フレキシブルな部位は、4本の制御ケーブルによって、さまざまな方向に屈曲できる。
【0015】
特許文献29は、医療器具用のシャフトを開示しており、これは、緊張ワイヤを用いて間接様式であるいは圧入によって連結されたセグメントを開示している。シャフトのさまざまな湾曲が、セグメントを通って延びる制御ワイヤによって設定可能である。
【0016】
特許文献30は、遠位フレキシブル部位を備えたテクノスコープを開示している。遠位フレキシブル部位は、その中に存在する制御ワイヤを用いて制限を伴わずに撓ませることができる。さらに、遠位フレキシブル部位は、間接様式で相互連結されたセグメントを有することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】英国特許第2 425 764号明細書
【特許文献2】英国特許第2 425 765号明細書
【特許文献3】欧州特許第0 623 004号明細書
【特許文献4】欧州特許出願公開第1 216 796号明細書
【特許文献5】米国特許第2,975,785号明細書
【特許文献6】米国特許第3,270,641号明細書
【特許文献7】米国特許第6,793,622号明細書
【特許文献8】米国特許第5,846,183号明細書
【特許文献9】米国特許出願公開第2004/0193016号明細書
【特許文献10】米国特許第3,557,780号明細書
【特許文献11】米国特許第3,109,286号明細書
【特許文献12】米国特許第3,071,161号明細書
【特許文献13】米国特許出願公開第2002/0193662号明細書
【特許文献14】特開平2-215436号公報
【特許文献15】独国特許第691 03 935号明細書
【特許文献16】独国特許第696 33 320号明細書
【特許文献17】特開平7-184829号公報
【特許文献18】特開平2-257925号公報
【特許文献19】独国特許出願公開第196 08 809号明細書
【特許文献20】独国特許出願公開第198 21 401号明細書
【特許文献21】欧州特許第1 045 665号明細書
【特許文献22】特許第3103811号公報
【特許文献23】独国特許出願公開第103 51 013号明細書
【特許文献24】独国特許第690 03 349号明細書
【特許文献25】独国特許第22 37 621号明細書
【特許文献26】米国特許出願公開第2004/0059191号明細書
【特許文献27】国際公開第84/02196号パンフレット
【特許文献28】米国特許第4,659,195号明細書
【特許文献29】独国特許第43 05 376号明細書
【特許文献30】独国特許出願公開第34 05 514号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
これを背景として、有利な検査デバイスを利用可能とすることが本発明の第1の目的である。第2の目的は、キャビティ内で検査デバイスを位置決めするための有利な方法を利用可能とすることからなる。
【課題を解決するための手段】
【0019】
第1の目的は、請求項1に記載の検査デバイスによって達成される。第2の目的は、請求項9に記載の、キャビティ内で検査デバイスを位置決めするための方法によって達成される。従属請求項は、本発明のさらに有利な実施形態を包含する。
【0020】
本発明に基づく検査デバイスは、遠位部位と、近位部位と、この遠位部位および近位部位間に配置されたフレキシブルな部位とを備える。フレキシブルな部位は、互いに対して可動的に配置された多数のセグメントを備える。少なくとも一つの外部ガイド要素が、遠位部位が外部ガイド要素によって近位部位に対して動作可能であるように、遠位部位と近位部位との間のフレキシブルな部位の外部に配置されている。外部ガイド要素は、フレキシブルな部位の、特に狭いキャビティ内での、目標とする動作をもたらす。これはまた、本発明に基づく検査デバイスを用いて、アクセスが困難な領域に到達することを可能とする。
【0021】
外部ガイド要素は、有利なことには、ケーブル、さらに詳しくはワイヤケーブルとして、あるいはチェーンとして具現化できる。
【0022】
さらに、遠位部位は、センサーを、たとえば検査カメラを備えることができる。
【0023】
外部ガイド要素は、遠位部位に、かつ/または近位部位に取り付けることができる。外部ガイド要素は、第1の端部に関して、好ましくは遠位部位に取り付けることができ、そして、外部ガイド要素の第2の端部は、外部ガイド要素を近位部位から操作、すなわちたとえば緊張あるいは弛緩させることができるように、近位部位に緩く接続される。
【0024】
さらに、遠位部位および/または近位部位は、互いに可動的に配置された多数のセグメントから構成可能である。これらのセグメントは、やはりフレキシブルな部位を構成するのと同じセグメントであってもよい。外部ガイド要素、たとえばワイヤケーブルが、有利なことには、遠位部位の外側セグメントに取り付けられてもよい。さらに、外部ガイド要素の第2の端部が近位部位のセグメントに接続されても、あるいはセグメントの開口を通過してもよい。ここで、接続は、外部ガイド要素が遠位部位と近位部位との間の距離を設定するために使用できるように具現化できる。
【0025】
さらに、セグメントは、少なくとも一つの内部ケーブル、たとえばボーデンケーブルを用いて相互連結することができる。ここで、フレキシブルな部位のセグメントはそれ自身の間で連結でき、そしてフレキシブルな部位のセグメントはまた、遠位部位のセグメントに対して、かつ/または近位部位のセグメントに対して連結できる。内部ケーブルは、有利なことには、ワイヤケーブルである。検査デバイスは、好ましくは、2本の内部ワイヤケーブルを備える。この場合、2本のワイヤケーブルは、遠位部位において1本のケーブルを形成するように相互連結されてもよい。
【0026】
内部ケーブルあるいは内部ケーブル群はセグメントの内腔を経てセグメントを通って配置することができる。例として、セグメントは、中空筒体の形態で具現化できる。この場合、ケーブルあるいはケーブル群は個々のセグメントの仮想長手方向軸線と平行に延在できる。2本のケーブルの場合、これらは、好ましくは、セグメントの長手方向軸線に関して互いに対向するように配置できる。セグメントは、好ましくは、個々のベースおよびカバー面において相互連結され、あるいは、個々のベースおよびカバー面において互いに着座する。
【0027】
さらに、少なくとも一つのセグメントは、その側面に多数の開口を備えた中空筒体の形状を有することができる。セグメントのそうした実施形態の結果として、それが検査デバイスの安定性に不利になることなく、検査デバイスの重量を著しく低減することが可能となる。
【0028】
さらに、セグメントは、その仮想長手方向軸線に対して傾斜したベース面および/または傾斜したカバー面を有することができる。セグメントの形状、さらに詳しくは、長手方向軸線と個々のセグメントのベース面あるいはカバー面との間の角度は、セグメントの特定の配置と共に、フレキシブルな部位を用いて調整可能なジオメトリーを予め決定する。
【0029】
さらに、上記セグメントの少なくとも二つ、好ましくは全てのセグメントは、間接および/またはインターロッキング様式で相互連結可能である。
【0030】
例として、検査デバイスは、ボアスコープとして、さらに詳しくは、環状燃焼チャンバーを検査するためのボアスコープとして具現化できる。例として、ボアスコープは、チタニウム合金からなるか、あるいはチタニウム合金を含むことができる。
【0031】
本発明に基づくデバイスが燃焼チャンバーを検査する目的で使用される場合、遠位部位、フレキシブルな部位および近位部位の少なくとも一部を、火炎検出器用のフランジを通って燃焼チャンバー内に挿入することができる。
【0032】
キャビティ内で検査デバイスを位置決めするための本発明に基づく方法は、遠位部位と、近位部位と、遠位部位と近位部位との間に配置されたフレキシブルな部位と、少なくとも一つの外部ガイド要素とを備えた検査デバイスに関連する。ここで、外部ガイド要素は、遠位部位と近位部位との間のフレキシブルな部位の外側に配置される。本発明に基づく方法の範囲内で、遠位部位は、外部ガイド要素によって、近位部位に対して動作させられる。
【0033】
本発明に基づく方法は、とりわけ、本発明に基づく検査デバイスを用いて実施することができる。例として、遠位部位は、センサー、たとえばビデオカメラを備えることができる。
【0034】
外部ケーブル、たとえば、ワイヤケーブル、あるいはチェーンを有利なことには、外部ガイド要素として使用することができる。
【0035】
さらに、フレキシブルな部位は、互いに対して可動的に配置された多数のセグメントを備えることができる。ここで、セグメントは、少なくとも1本の内部ケーブルを用いて相互連結できる。遠位部位およびフレキシブルな部位は、有利なことには、開口を経て、キャビティ、たとえば環状燃焼チャンバー内へと挿入できる。内部ケーブルは、挿入中は、弛んだ状態であり、すなわちセグメントは互いに動くことができる。そうすることで、遠位部位を外部ガイド要素を用いて近位部位へと接近させることができる。内部ケーブルは続いて緊張させることができる。この結果、遠位部位は近位部位から離れるように移動させることができる。外部ガイド要素が外部ケーブルとして具現化される場合、この外部ケーブルは、遠位部位が近位部位に近接させられるとき、緊張させることができる。外部ケーブルは、遠位部位が近位部位から離れるように動作させられるとき、続いて緩むことができる。特に、フレキシブルな部位は、遠位部位が近位部位に近接させられる間、ループを形成することができる。
【0036】
例として、遠位部位およびフレキシブルな部位をガスタービンのコンポーネント、たとえば燃焼チャンバー内に、開口を経て導入することができる。燃焼チャンバーは、特に、ハブを備えることがある。遠位部位およびフレキシブルな部位が挿入されるとき、これらの部位はハブを経て送り込むことができる。特に、これは、遠位部位は、初めに、フレキシブルな部位がループ形状を呈しながら、外部ガイド要素、さらに詳しくは外部ワイヤケーブルによって、近位部位へと近接させられるという事実によって達成され得る。遠位部位は、内部ケーブルを緊張させることによって近位部位から離れるように続いて動作させられ、そして、検査される燃焼チャンバーの領域へと案内される。燃焼チャンバーは、さらに詳しくは、環状燃焼チャンバーであってもよい。
【0037】
本発明に基づく方法は、たとえばハブを備えた環状燃焼チャンバーといった、アクセスが困難なスペース内での、長尺な検査デバイス、特に、たとえばボアスコープの目標とする動作を可能とする。
【0038】
本発明に基づく検査デバイスおよび本発明に基づく方法によって、特に起こり得る欠陥に関して、迅速かつ効果的な様式で、ガスタービンの燃焼チャンバーを検査することが可能となる。本発明に基づく検査デバイスおよび本発明に基づく方法はまた、たいていはアクセスが困難である燃焼チャンバーの内部内の領域に素早くかつ容易にアクセスし、それを検査する可能性をもたらすので、これは、検査時間を、したがってガスタービンの休止時間を著しく低減する。同時に、これは、ガスタービンあるいは燃焼チャンバーの稼働率および適応性を増大させる。特に、本発明に基づく検査デバイスおよび本発明に基づく方法によって、侵蝕あるいは破壊されたセラミック熱シールドを見つけるのは迅速かつ容易である。
【0039】
本発明のさらなる利点、特性および特徴について、図面を参照し、代表的実施形態に基づいて、以下で、さらに詳しく説明する。ここで、説明する特徴は、それ自体あるいは組み合わせの両方に関して有利である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明に基づくボアスコープを大まかに示す図である。
【図2】英国特許第2 425 764号明細書からの従来技術に基づく二つのセグメント間の連結を大まかに示す図である。
【図3】ビデオカメラを備えたボアスコープの先端を大まかに示す図である。
【図4】ボアスコープのフレキシブルな部位の機能の一例を大まかに示す図である。
【図5】燃焼チャンバーの上側領域を検査するためのボアスコープの一例を大まかに示す図である。
【図6】燃焼チャンバーの下側領域を検査するためのボアスコープの一例を大まかに示す図である。
【図7】緊張された外部ワイヤケーブルと共に、燃焼チャンバー内に挿入されたボアスコープを大まかに示す図である。
【図8】緊張された内部ワイヤケーブルおよび弛緩した外部ワイヤケーブルと共に、燃焼チャンバー内に挿入されたボアスコープを大まかに示す図である。
【図9】典型的な様式でガスタービンの長手方向部分断面を示す図である。
【図10】ガスタービン燃焼チャンバーを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
図9は、典型的な様式でガスタービン100の長手方向部分断面を示している。
【0042】
内部において、ガスタービン100はシャフト101を備えたローター103を有するが、このローターは、回転軸線102を中心として回転可能に設けられており、タービンローターとも呼ばれる。
【0043】
インテークハウジング104、コンプレッサー105、複数の同軸配置されたバーナー107を備えた、たとえばトロイダル燃焼チャンバー110、さらに詳しくは環状燃焼チャンバー、タービン108および排出ガスハウジング109が、ローター103に沿って、互いに連続的に並んでいる。
【0044】
環状燃焼チャンバー110は、たとえば環状高温ガスダクト111と連通状態である。ここで、直列に接続された、たとえば四つのタービンステージ112がタービン108を形成する。
【0045】
例として、各タービンステージ112は二つのブレードあるいはベーンリングからなる。作動媒体113の流動方向に見たとき、ローターブレード120からなる列125は、高温ガスダクト111内でガイドベーン列116に続いている。
【0046】
ここで、ガイドベーン130はステータ143の内部ハウジング138に取り付けられており、一方、ある列125のローターブレード120は、たとえば、タービンディスク133によってローター103に取り付けられている。
【0047】
発電機あるいは機械(図示せず)がローター103に連結される。
【0048】
ガスタービン100の運転中、空気135がインテークハウジング104を経て吸引され、そしてコンプレッサー105によって圧縮される。コンプレッサー105のタービン側端部に供給される圧縮空気はバーナー107へと送り込まれ、そして、そこで、それは燃料と混合される。混合物は、作動媒体113を形成するために、燃焼チャンバー110内で続いて燃焼させられる。そこから、作動媒体113は、ガイドベーン130およびローターブレード120を通過して、高温ガスダクト111に沿って流動する。作動媒体113はローターブレード120において膨張し、この過程でモーメントを伝達し、そしてそれゆえローターブレード120はローター103を駆動し、そして後者はそれに接続された機械を駆動する。
【0049】
高温作動媒体113にさらされるコンポーネントは、ガスタービン100の運転の間、熱的負荷にさらされる。環状燃焼チャンバー110を覆う熱シールド要素に加えて、作動媒体113の流動方向に見たとき第1のタービンステージ112のガイドベーン130およびローターブレード120は最大の熱的負荷にさらされる。
【0050】
そこで優勢な温度に耐えるために、クーラントによって、それらを冷却することができる。
【0051】
コンポーネントの基体は、同様に、方向性構造を有することができる。すなわち、それらは、単結晶形態であるか(SX構造)、あるいは長軸方向に配向された結晶粒のみを有する(DS構造)。
【0052】
例として、鉄ベース、ニッケルベースあるいはコバルトベース超合金が、このコンポーネントのための、特に、タービンブレーキあるいはベーン120,130および燃焼チャンバー110のコンポーネントのための素材として使用される。
【0053】
このタイプの超合金は、たとえば、欧州特許第1 204 776号明細書、欧州特許第1 306 454号明細書、欧州特許出願公開第1 319 729号明細書、国際公開第99/67435号パンフレットあるいは国際公開第00/44949号パンフレットから公知である。
【0054】
ブレードあるいはベーン120,130は、同様に、腐食に対する保護に役立つコーティング(MCrALX;Mは、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)からなる群から選ばれた少なくとも一つの要素であり、Xは、活性元素であり、かつ、イットリウム(Y)および/またはケイ素、スカンジウム(Sc)および/または少なくとも一つの希土類元素、あるいはハフニウムを表す)を有することができる。このタイプの合金は、欧州特許第0 486 489号明細書、欧州特許第0 786 017号明細書、欧州特許第0 412 397号明細書あるいは欧州特許出願公開第1 306 454号明細書から公知である。
【0055】
熱バリアコーティングをMCrAlX上に設けることも可能であり、これは、たとえばZrO、Y‐ZrOからなり、すなわち安定化されないか、酸化イットリウムおよび/または酸化カルシウムおよび/または酸化マグネシウムによって一部安定化あるいは完全安定化される。
【0056】
柱状結晶粒が、たとえば、電子ビーム物理蒸着法(EB‐PVD)などの適当なコーティング処理によって、熱バリアコーティングに形成される。
【0057】
ガイドベーン130は、タービン108の内部ハウジング138に面するガイドベーン根(ここでは図示せず)と、ガイドベーン根とは反対側にあるガイドベーンヘッドとを有する。ガイドベーンヘッドはローター103に面しており、かつ、ステータ143の取り付けリング140に対して固定される。
【0058】
図10は、ガスタービンの燃焼チャンバー110を示す。例として、燃焼チャンバー110は、いわゆる環状燃焼チャンバーとして具現化されており、このものにおいては、多数のバーナー107(これは周方向に回転軸線102を中心として配置されている)が共有燃焼チャンバースペース154内へと開口しており、火炎156を発生させる。このために、燃焼チャンバー110は、全体として環状構造体として具現化されており、これは回転軸線102を中心として配置されている。
【0059】
比較的高い効率を得るために、燃焼チャンバー110は、概ね1000℃ないし1600℃の比較的高温の作動媒体Mのために設計される。素材にとって得策ではない、こうした運転パラメーターにおいてさえ、比較的長期間の運転を可能とするために、燃焼チャンバー壁153は、作動媒体Mに面するその側において、熱シールド要素155から形成された内部カバーを備えている。
【0060】
合金から形成された各熱シールド要素155は、作動媒体側に特に耐熱保護層(MCrAlX-層および/またはセラミックコーティング)を備えるか、あるいは耐高温物質(塊状セラミックストーン)からなる。
【0061】
これら保護層はタービンブレードあるいはベーンと類似していてもよく、すなわち、これは、たとえばMCrALXを意味し、Mは、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)からなる群から選ばれた少なくとも一つの要素であり、Xは活性元素であり、かつ、イットリウム(Y)および/またはケイ素、スカンジウム(Sc)および/または少なくとも一つの希土類元素、あるいはハフニウムを表す。この種の合金は、欧州特許第0 486 489号明細書、欧州特許第0 785 017号明細書、欧州特許第0 412 397号明細書、あるいは欧州特許出願公開第1 306 454号明細書から公知である。
【0062】
たとえばセラミック熱バリアコーティングをMCrAlX上に設けることも可能であり、これは、たとえばZrO、Y‐ZrOからなり、すなわち安定化されないか、酸化イットリウムおよび/または酸化カルシウムおよび/または酸化マグネシウムによって一部安定化あるいは完全安定化される。
【0063】
柱状細粒子が、たとえば電子ビーム物理蒸着法(EB‐PVD)などの適当なコーティング処理によって、熱バリアコーティングに形成される。
【0064】
その他のコーティング方法、たとえば雰囲気プラズマ溶射(APS)、LPPS、VPSあるいはCVDも可能である。熱バリアコーティングは、耐熱衝撃性を改善するために、多孔性の細粒子を含むか、あるいは微小クラックまたは巨大クラックを有していてもよい。
【0065】
再仕上げは、それらが使用された後、保護層を(たとえばサンドブラストによって)熱シールド要素155から除去しなければならないであろうことを意味する。続いて、腐食および/または酸化層および生成物が除去される。必要があれば、熱シールド要素155のクラックもまた修復される。これに続いては、熱シールド要素155の再コートが実施され、その後、熱シールド要素155は再使用される。
【0066】
燃焼チャンバー110の内部における高温度の結果として、さらに、冷却システムが熱シールド要素155あるいはその保持要素のために設けられてもよい。例として、熱シールド要素155は、この場合、中空であり、そして燃焼チャンバースペース154内へと開口する冷却孔(図示せず)を任意選択で有する。
【0067】
以下、図1ないし図8を用いて、本発明に基づく検査デバイスおよび本発明に基づく方法について詳しく説明する。図1は本発明に基づく検査デバイスを大まかに示しているが、これはボアスコープ1として具現化されている。ボアスコープ1は、遠位部位2と、フレキシブルな部位4と、近位部位3とを備える。フレキシブルな部位4は近位部位3と遠位部位2との間に配置される。フレキシブルな部位4は多数のセグメント5からなる。遠位部位2および/または近位部位3は、同様に、多数のセグメントからなることができる。
【0068】
セグメント5は、このセグメント5の内部に配置されたワイヤケーブル7および8を用いて相互連結されている。ワイヤケーブル7および8はまた、単に1本のワイヤケーブルであってもよく、これは、まず、近位部位3から遠位部位2までセグメント5を通って延び、続いて遠位部位2において向きが変えられ、そして続いて、セグメント5を経て近位部位3へと戻る。
【0069】
セグメント5は中空筒体の形状を有することができ、ベース面および/またはカバー面は、セグメントの仮想長手方向軸線に対して傾斜した構造を有してもよい。内部ワイヤケーブル7,8は、好ましくは、個々の中空筒体の壁領域に配置されており、そして個々の中空筒体の長手方向軸線と平行に延びる。プローブ、たとえばビデオカメラは、近位部位3から遠位部位2へと中空筒体の中央開口を通過できる。
【0070】
遠位部位2は外部ワイヤケーブル6を介して近位部位3に接続される。チェーンもまた、ワイヤケーブル6に代えて使用できる。外部ワイヤケーブル6は、フレキシブルな部位4のセグメント5の外側で延在する。外部ワイヤケーブル6の第1の端部は、好ましくは、遠位部位2に対して、さらに詳しくは遠位部位2の最外セグメントに対して取り付けられる。外部ワイヤケーブル6の第2の端部は、好ましくは、近位部位3の内部に沿って導かれ、そしてウインチ9に巻き付けられる。ウインチ9は、必要に応じて、外部ワイヤケーブル6を引っ張るか緊張させ、あるいは緩めるために使用できる。
【0071】
内部ワイヤケーブル7,8は、同様に、弛緩状態あるいは緊張状態となることができる。内部ワイヤケーブル7,8が弛緩状態である場合、フレキシブルな部位4のセグメント5は互いにだらりとぶら下がる。内部ワイヤケーブル7,8が緊張状態である場合、フレキシブルな部位4は、セグメント5の形状、配置およびサイズに依存して、所定のジオメトリーを形成する。
【0072】
例として、ボアスコープは、チタニウム合金から構成でき、あるいはチタニウム合金を含むことができる。
【0073】
図2は、英国特許第2 425 764号からの従来技術に基づくボアスコープの二つのセグメント間の接続を大まかに示している。図2は二つのセグメント5aおよび5bを示しているが、これは、それぞれ、基本的に中空円筒形状を有する。セグメント5aの長手方向軸線は、参照数字10で示されている。セグメント5bの軸線は参照数字11で示されている。セグメント5aの側面は参照数字14で示されており、かつ、セグメント5bの側面は参照数字15で示されている。セグメント5aは側面14の領域に多数の開口12,13を有する。同様に、側面15は開口16,17を備える。
【0074】
セグメント5aのベース面18は、セグメント5bのカバー面19の方向を向いている。セグメント5aのベース面18には内腔20が存在し、それはベース面18から開口13へと延びている。長手方向軸線10に関して、内腔20の反対側においてベース面18には類似の内腔が存在する。これに対応して、長手方向軸線11に関して、セグメント5bのカバー面19には対向配置された内腔21および22が存在し、これらの内腔はそれぞれカバー面19から個々の開口16あるいはそれと向き合って存在する開口へと延びている。ワイヤケーブル7は内腔20および21を経て延びており、そしてセグメント5aおよび5bはこれによって相互連結されている。同様に、さらなるワイヤケーブル8が、内腔20およびそれに対応するセグメント5aの内腔を経て引き出される。
【0075】
セグメント5aは、そのベース面18の領域にジョイントヘッド23を備える。セグメント5bは、そのカバー面19の領域にソケット24を備える。ソケット24は、ワイヤ7および8が張られたとき、ジョイントヘッド23がソケット24内に係合するように配置される。
【0076】
図2は、たとえばボアスコープが挿入されるときにワイヤケーブル7および8が弛んでいる場合、セグメント5aおよび5b間には接触が存在せす、その結果、どちらにしても、ジョイントリンクの機能性は確立されないこと示している。互いに対するセグメント5aおよび5bの動きは、この場合には、決して制限されず、この結果、ボアスコープを位置決めする際には著しい誤差が生じる。
【0077】
図3は、ボアスコープ1の遠位部位2を、すなわちボアスコープ1のチップを大まかに示している。ボアスコープ1の遠位部位2は一つのセグメント5eからなる。
【0078】
セグメント5eは、尖ったカバー面19および側面37を備えた中空筒状に形成されている。側面37は開口31を備えるが、これは、セグメント5eの仮想長手方向軸線39に沿って延在している。
【0079】
セグメント5eは、内部ワイヤケーブル7および8がセグメント5eに対して固定的に連結されるという事実のために、上記セグメントとは異なっている。例として、内部ワイヤケーブル7および8は、カバー面19に配置された内腔30内に固定的に定着することができる。センサー32(これは、たとえばビデオカメラであってもよい)は、セグメント5eの長手方向軸線に沿って配置されたチャネル形状開口36を経て、あるいは対応するキャビティ36を経て押し込まれる。例として、このセンサー32は燃焼チャンバーの内部を検査するために使用できる。
【0080】
図4は、ボアスコープ1のフレキシブルな部位4の機能の一例およびフレキシブルな部位4の実施形態の一例を大まかに示している。遠位部位2に隣接するフレキシブルな部位4は、多数のセグメント5fおよび5gを備える。それぞれ互いに隣接して配置されたセグメント5fおよび5gは相互連結されている。
【0081】
セグメント5fは中空筒形状を有し、ベース面およびカバー面は互いに平行に広がっている。セグメント5gも同様に中空筒形状を有するが、ベース面および/またはカバー面は、個々の中空筒体の長手方向軸線に対して傾斜している。セグメント5fおよびセグメント5gの適切な配列は、ボアスコープ1のボーデンケーブル7および8の緊張状態において所定のジオメトリーを実現する。特に、ボアスコープ1は、緊張状態では、すなわち内部ケーブルワイヤ7および8が緊張させられる場合、特定の曲率を有する。これによって、たとえばアクセスが困難である燃焼チャンバーの領域を検査することが可能となる。
【0082】
図5は本発明に基づくボアスコープを示しているが、これは、燃焼チャンバーの上側領域の検査に適したものである。図7は、燃焼チャンバー33の中心軸線41と直交する燃焼チャンバー30を通る断面を示している。燃焼チャンバー33は、中心軸線41の領域に配置されたハブ34を備える。燃焼チャンバー33は環状燃焼チャンバーである。燃焼チャンバー33は外壁42を備えるが、そこには、火炎検出器用のフランジ35が配置される。環状燃焼チャンバー33の外壁42は、さらに、上側内面43および下側内面44を備える。
【0083】
ボアスコープ1aの、遠位部位2およびフレキシブルな部位4、そしてさらに近位部位3の一部が、フランジ35を通り外壁42を経て環状燃焼チャンバー33の内部に挿入されている。フレキシブルな部位4の範囲内で、傾斜したベース面および/または傾斜したカバー面を備えた多数のセグメント5gが、まず、近位部位3に隣接している。遠位部位2の方向に、セグメント5gには、さらなるセグメント5fが隣接しており、ここで、ベース面およびカバー面は互いに平行に広がっている。
【0084】
図5は、内部ワイヤケーブル7および8が張られた場合のボアスコープ1aを示している。セグメント5gおよび5fの配置は、ボアスコープ1aが緊張状態でV字形を呈することを意味する。遠位部位2(ここには、たとえば、ビデオカメラが配置される)は、この場合、燃焼チャンバー33の上側内面の方を向く。
【0085】
図6は、本発明に基づくボアスコープ1aを大まかに示すが、これは燃焼チャンバー33の下側領域の検査に適したものであり、図5に関連付けて既に説明した環状燃焼チャンバー33内に挿入されている。遠位部位2およびフレキシブルな部位4、そしてまた近位部位3の一部は、フランジ35を経て、燃焼チャンバー33の内部に挿入されている。フレキシブルな部位4のセグメント5は、フレキシブルな部位が、ボーデンケーブル7,8の緊張状態においてハブ34の周りにアーチ状様式で配置されるように具現化されている。ここで、遠位部位2、およびこの部位に配置されたビデオカメラあるいはこの部位に配置されたセンサーは、環状燃焼チャンバー33の下側内面44の領域に位置させられている。図8に示す形態は、燃焼チャンバー33の下側領域、さらに詳しくは下側内面44を検査するのに使用できる。
【0086】
以下、特に燃焼チャンバー33の上側領域の検査に好適なボアスコープ1aの、燃焼チャンバー33内への挿入について、図7および図8に基づいて、さらに詳しく説明する。図7および図8は、その内部に配置されたハブ34を備えた、図5および図6に関連付けて既に説明した環状燃焼チャンバー33を示している。
【0087】
第1のステップでは、まず、遠位部位2、そして続いてフレキシブルな部位4が、燃焼チャンバーの内部へとフランジ35を経て連続的に挿入される。そうすることで、遠位部位2およびフレキシブルな部位4の長さの概ね半分が燃焼チャンバー33の内部へと挿入されるや否や、内部ワイヤケーブル6が連続的に緊張させられる。フレキシブルな部位4が燃焼チャンバー33内に完全に挿入され、かつ、内部ワイヤケーブル6が完全に緊張させられた後、ボアスコープ1aは、図7に示すループ形状を呈する。遠位部位2およびフレキシブルな部位4が挿入される間、内部ワイヤケーブル7および8は緩められ、そして、それによって、セグメント5は互いに対して自由に動くことができる。
【0088】
第2のステップでは、外部ワイヤケーブル6はゆっくりと弛緩させられ、一方、内部ワイヤケーブル7および8がゆっくりと引っ張られすなわち緊張させられる。このプロセスにおいて、それぞれ隣接するセグメント5のベース面およびカバー面は、互いに、緊密に引っ張られ、そしてボアスコープ1aのフレキシブルな部位4のジオメトリー(これはセグメント5の形状によって予め規定される)が生じる。このプロセスの最後に、外部ワイヤケーブル6が弛緩させられ、かつ、内部ワイヤケーブル7および8は完全に引っ張られ、すなわち緊張状態となる。この結果は、図8に示すとおりである。ボアスコープ1aの遠位部位は、いまや、燃焼チャンバー33の上側内面43の方向を向いている。
【0089】
外部ワイヤケーブル6は、燃焼チャンバー33の外部に配置されたウインチ9を用いて操作することが、すなわち巻き取りあるいは巻き戻すことができる。図7において、外部ワイヤケーブル6はウインチ9に対して完全に巻き取られている。図8において、外部ワイヤケーブル6はウインチ9から、ほとんど完全に巻き戻されている。
【0090】
上記方法によって、ボアスコープ1aの遠位部位2を、良好な様式で、ハブ34を通過してガイドすることができる。外部ワイヤケーブル6の説明した使用を伴わない場合、ボアスコープ1aは、燃焼チャンバー33の下側領域あるいは下側内面44のみを検査することが可能である。
【符号の説明】
【0091】
1 ボアスコープ
2 遠位部位
3 近位部位
4 フレキシブルな部位
5 セグメント
6 外部ワイヤケーブル
7,8 内部ワイヤケーブル
9 ウインチ
12,13 開口
14,15 側面
16,17 開口
18 ベース面
19 カバー面
20,21,22 内腔
23 ジョイントヘッド
24 ソケット
30 内腔
31 開口
32 センサー
33 燃焼チャンバー
34 ハブ
35 フランジ
36 開口(キャビティ)
37 側面
42 外壁
43 上側内面
44 下側内面
100 ガスタービン
101 シャフト
102 回転軸線
103 ローター
104 インテークハウジング
105 コンプレッサー
107 バーナー
108 タービン
109 排出ガスハウジング
110 燃焼チャンバー
111 高温ガスダクト
112 タービンステージ
113 作動媒体
116 ガイドベーン列
120 ローターブレード
125 列
130 ガイドベーン
133 タービンディスク
135 空気
138 内部ハウジング
140 取り付けリング
143 ステータ
153 燃焼チャンバー壁
154 共有燃焼チャンバースペース
155 熱シールド要素
156 火炎

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査デバイス(1)であって、遠位部位(2)と、近位部位(3)と、前記遠位部位(2)と前記近位部位(3)との間に配置されたフレキシブルな部位(4)と、を具備してなり、前記フレキシブルな部位(4)は、互いに可動的に配置された多数のセグメント(5)を具備してなり、
少なくとも一つの外部ガイド要素(6)が、前記遠位部位(2)が前記外部ガイド要素(6)によって前記近位部位(3)に対して動作可能であるように、前記遠位部位(2)と前記近位部位(3)との間で前記フレキシブルな部位(4)の外部に配置されていることを特徴とする検査デバイス(1)。
【請求項2】
前記外部ガイド要素(6)は、ケーブルとして、あるいはチェーンとして具現化されていることを特徴とする請求項1に記載の検査デバイス(1)。
【請求項3】
前記外部ガイド要素(6)は、前記遠位部位(2)および/または前記近位部位(3)に取り付けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の検査デバイス(1)。
【請求項4】
前記遠位部位(2)および/または前記近位部位(3)は、互いに可動的に配置された多数のセグメント(5)を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の検査デバイス(1)。
【請求項5】
前記セグメント(5)は、少なくとも一つの内部ケーブル(7,8)を用いて相互連結されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の検査デバイス(1)。
【請求項6】
少なくとも一つのセグメント(5)は、その側面(37,38)に多数の開口(31)を備える中空筒体の形状を有することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の検査デバイス(1)。
【請求項7】
少なくとも二つのセグメント(5)が、間接様式および/またはインターロッキング様式で相互連結されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の検査デバイス(1)。
【請求項8】
ボアスコープとして具現化されたことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の検査デバイス(1)。
【請求項9】
キャビティ内で検査デバイス(1)を位置決めするための方法であって、前記検査デバイスは、遠位部位(2)と、近位部位(3)と、前記遠位部位(2)と前記近位部位(3)との間に配置されたフレキシブルな部位(4)と、少なくとも一つの外部ガイド要素(6)と、を具備してなり、前記外部ガイド要素(6)は、前記遠位部位(2)と前記近位部位(3)との間で前記フレキシブルな部位(4)の外側に配置されており、
前記遠位部位(2)は、前記外部ガイド要素(6)によって、前記近位部位(3)に対して動作させられることを特徴とする方法。
【請求項10】
前記フレキシブルな部位(4)は、互いに可動的に配置された多数のセグメント(5)を備え、前記セグメント(5)は、少なくとも一つの内部ケーブル(7,8)によって相互連結されており、かつ、
前記遠位部位(2)および前記フレキシブルな部位(4)は、前記内部ケーブル(7,8)が弛緩状態にあるとき、開口(35)を経てキャビティ内に挿入され、
前記遠位端部(2)は、前記外部ガイド要素(6)によって、前記近位部位(3)へと案内され、
前記内部ケーブル(7,8)が緊張させられ、そして、その結果、前記遠位部位(2)は前記近位部位(3)から離れるように動作させられることを特徴とする請求項9に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公表番号】特表2013−510340(P2013−510340A)
【公表日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−538309(P2012−538309)
【出願日】平成22年11月9日(2010.11.9)
【国際出願番号】PCT/EP2010/067114
【国際公開番号】WO2011/058010
【国際公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(508008865)シーメンス アクティエンゲゼルシャフト (99)
【Fターム(参考)】