説明

検査装置、検査システム、検査方法及び検査プログラム

【解決課題】 製品の品質のばらつきを抑えつつ、製品を構成するモジュールの歩留まりを向上させることができる検査装置、検査システム、検査方法及び検査プログラムを提供する。
【解決手段】 複写機10を構成する複数種類のモジュールの検査対象としないモジュールの特性を示す特性情報を予め記憶部46に記憶しておき、特性算出部44によって、検査対象とする前記モジュールの特性を示す特性情報が計測され、確率算出部50によって、記憶部46に記憶されている特性情報と特性算出部44により計測された特性情報とに基づいて複写機10全体としての特性を示す特性情報が算出され、合否判定部52によって、前記特性算出部44による算出結果に基づいて前記検査対象とするモジュールの合否を判定している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、所定の製品を構成する複数種類のモジュールの何れかを検査対象として検査する検査装置、検査システム、検査方法及び検査プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、製造業では、市場要求や顧客ニーズにきめ細かく対応するため、少品種大量生産から多品種少量生産への移行が進んでおり、多品種少量生産を実現する生産方式としてモジュール生産方式が注目されている。なおここでいうモジュールとは、製品を構成する分離可能なひとまとまりの部品群のことであり、例えば、複写機の場合、原稿に形成(記録)された画像を読み取るスキャナ等の画像読取装置や、記録用紙上にトナーやインクなどによって画像を形成する画像形成装置等を各々モジュールと捉えることができる。
【0003】
モジュール生産方式は、画像読取装置、画像形成装置等の各種モジュールを予め別々に生産しておき、顧客の要求する仕様や機能に応じて各種モジュールから適切なモジュールを組み合わせて一つの製品(例えば、複写機)を構成する生産方式である。
【0004】
従って、モジュール生産方式では、製品の品質が当該製品を構成する各種モジュールの品質に依存するため、製品として要求される品質に応じて各種モジュールの検査基準を個々に定めておき、当該検査基準に従って検査を行う必要がある。
【0005】
このような検査に適用可能な技術として、特許文献1には、エンジンの組み立て生産ラインの各生産工程において抜き取り検査を行い、不具合と判定された不具合履歴とエンジンの識別コードとを対応付けて品質履歴データベースに収納し、不具合履歴があるエンジンに対し、通常の検査項目にさらに不具合に対する検査項目を追加する技術が開示されている。
【0006】
また、特許文献2には、カメラにより被検査物を撮影して取得した画像に対して検査基準に基づいて所定の画像処理による検査を行い、被検査物を正常品、準正常品、準異常品、異常品に分類し、準正常品、準異常品と判断された被検査物に対して人による目視による目視検査を実施し、この目視検査の結果をニューラルネットワークに学習させて、検査基準を変更する技術が開示されている。
【特許文献1】特開2003−228409公報
【特許文献2】特開平05−332754号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、モジュール生産方式では、複数の同一種のモジュールから無作為に選ばれた各種モジュールが組み合わされて製品が生産されるため、組み合わされる他のモジュールの特性が最悪値の場合であっても、製品全体として要求される品質を満たすように、各種モジュールの検査基準を高く設定する必要があった。
【0008】
すなわち、例えば、製品がモジュールAとモジュールBを組み合わせて構成されるものであり、モジュールA又はモジュールBの何れかが故障すると製品全体の故障となる最弱リンクモデルとした場合、製品の品質基準を故障率1%(信頼度:0.99)とするためには、モジュールAの信頼度が0.999±0.005(標準偏差(σ)±3)であるとすると、モジュールAの信頼度の最悪値が0.994(=0.999−0.005)であるため、モジュールBの信頼度の目標値を0.996以上とする必要がある。
【0009】
このように、従来のモジュール生産方式では、複数種類のモジュールを組み合わせて製品を構成しているので、各モジュールの検査基準を高く設定する必要がある結果、検査時にけるモジュールの歩留まり(Defect Rate)が必要以上に低くなってしまう、という問題点があった。すなわち、上記の例では、信頼度が0.996以下のモジュールBであっても組み合せられるモジュールAの信頼度によっては生産された製品は目標値を達成する可能性があるにもかかわらず、検査において不合格品とされてしまう。
【0010】
なお、上記特許文献1の技術は、不具合があった検査項目を追加することにより製品の品質を向上させることはできるが、モジュールの歩留まりを向上させることには寄与しない。
【0011】
また、特許文献2の技術は、目視検査の結果をニューラルネットワークに学習させて目視検査による検査結果と同じ検査が可能なように検査基準の精度を向上させる技術であり、モジュールの歩留まりの向上には寄与しない。
【0012】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、製品の品質のばらつきを抑えつつ、製品を構成するモジュールの歩留まりを向上させることができる検査装置、検査システム、検査方法及び検査プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の検査装置は、所定の製品を構成する複数種類のモジュールの何れかを検査対象として検査する検査装置であって、検査対象とする前記モジュールの特性を示す特性情報を計測する計測手段と、検査対象としない前記モジュールの特性を示す特性情報を予め記憶した記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている特性情報と前記計測手段により計測された特性情報とに基づいて前記所定の製品全体としての特性を示す特性情報を算出する算出手段と、前記算出手段による算出結果に基づいて前記検査対象とするモジュールの合否を判定する判定手段と、を備えている。
【0014】
請求項1に記載の発明によれば、所定の製品を構成する検査対象としないモジュールの特性を示す特性情報が予め記憶手段に記憶される。なお、上記記憶手段には、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ、コンパクトフラッシュ(登録商標)、xDピクチャカード(登録商標)等の可搬型メモリ、ハードディスク等の固定記憶装置が含まれる。
【0015】
そして、本発明では、計測手段により、検査対象とする前記モジュールの特性を示す特性情報が計測され、算出手段により、前記記憶手段に予め記憶されている特性情報と前記計測手段により計測された特性情報とに基づいて前記所定の製品全体としての特性を示す特性情報が算出され、判定手段により、前記算出手段による算出結果に基づいて前記検査対象とするモジュールの合否が判定される。
【0016】
このように請求項1記載の発明によれば、所定の製品を構成する検査対象としない前記モジュールの特性を示す特性情報を予め記憶手段に記憶しておき、検査対象とする前記モジュールの特性を示す特性情報を計測し、記憶手段に記憶されている特性情報と前記計測した特性情報とに基づいて前記所定の製品全体としての特性を示す特性情報を算出し、前記算出した算出結果に基づいて前記検査対象とするモジュールの合否を判定しているので、検査対象とするモジュールの検査にこれと組み合わせられる他のモジュールの特性が考慮されるため、この結果として、製品の品質のばらつきを抑えつつ、製品を構成するモジュールの歩留まりを向上させることができる。
【0017】
なお、請求項1記載の発明は、請求項2記載の発明のように、前記記憶手段に記憶されている特性情報から前記検査対象としないモジュールの特性の分布状態を示す分布情報を算出する分布算出手段をさらに備え、前記算出手段は、前記分布算出手段により算出された前記分布情報と前記計測手段により計測された特性情報とに基づいて前記所定の製品全体としての特性が所定の基準範囲内となる確率を前記特性情報として算出し、前記判定手段は、前記算出手段により算出された確率と所定の基準確率とを比較して検査対象とするモジュールの合否を判定するようにしてもよい。
【0018】
また、請求項1記載の発明は、請求項3記載の発明のように、前記判定手段を、前記計測手段により計測された特性情報により示される特性値と所定の基準値とを比較して検査対象とするモジュールの合否を判定するものとし、前記記憶手段に記憶されている特性情報から前記検査対象としないモジュールの特性の分布状態を示す分布情報を算出する分布算出手段をさらに備え、前記算出手段は、前記分布算出手段により算出された前記分布情報と前記計測手段により計測された特性情報とに基づいて前記所定の製品全体としての特性が所定の基準範囲内となる確率を前記特性情報として算出し、算出した確率に応じて前記所定の基準値を変更するようにしてもよい。
【0019】
また、請求項2又は請求項3記載の発明は、請求項4記載の発明のように、前記記憶手段に記憶された特性情報を、前記検査対象としないモジュールの特性が計測された日時を含むものとし、前記分布算出手段は、前記検査対象のモジュールと共に前記所定の製品を構成する前記検査対象としないモジュールの特性が計測された日時を含む所定期間の前記特性情報に基づいて前記分布情報を算出することが好ましい。
【0020】
また、本発明は、請求項5記載の発明のように、前記判定手段により不合格と判定された場合に、特性を調整する際の目標値又は特性の調整方法に関する情報の少なくとも一方を提示する提示手段をさらに備えるようにしてもよい。なお、提示手段による特性を調整する目標値又は特性の調整方法に関する情報の提示(出力)にはディスプレイ装置による表示や、プリンタによる印刷による提示(出力)の他、LAN、インターネット、イントラネット等のネットワークを介した外部装置への提示(出力)が含まれる。
【0021】
一方、上記目的を達成するため、請求項6記載の検査システムは、所定の製品を構成する複数種類のモジュールの何れかを検査対象として検査する検査システムであって、前記所定の製品を構成する検査対象としない前記モジュールの特性を示す特性情報を計測する第1の計測手段を備えた計測装置と、前記第1の計測手段により計測された前記特性情報を記憶する記憶手段を備えた記憶装置と、検査対象とする前記モジュールの特性を示す特性情報を計測する第2の計測手段、前記記憶装置の記憶手段に記憶されている特性情報と前記第2の計測手段により計測された特性情報とに基づいて前記所定の製品全体としての特性を示す特性情報を算出する算出手段、及び前記算出手段による算出結果に基づいて前記検査対象とするモジュールの合否を判定する判定手段、を備えた検査装置と、を有している。
【0022】
よって、請求項6に記載の発明は、請求項1記載の発明と同様に作用するので、請求項1記載の発明と同様に、製品の品質のばらつきを抑えつつ、製品を構成するモジュールの歩留まりを向上させることができる。
【0023】
一方、上記目的を達成するため、請求項7記載の検査方法は、所定の製品を構成する複数種類のモジュールの何れかを検査対象として検査する検査方法であって、前記所定の製品を構成する検査対象としない前記モジュールの特性を示す特性情報を予め記憶手段に記憶しておき、検査対象とする前記モジュールの特性を示す特性情報を計測し、前記記憶手段に記憶されている特性情報と前記計測した特性情報とに基づいて前記所定の製品全体としての特性を示す特性情報を算出し、前記算出した算出結果に基づいて前記検査対象とするモジュールの合否を判定している。
【0024】
よって、請求項7に記載の発明は、請求項1記載の発明と同様に作用するので、請求項1記載の発明と同様に、製品の品質のばらつきを抑えつつ、製品を構成するモジュールの歩留まりを向上させることができる。
【0025】
一方、上記目的を達成するため、請求項8記載の検査プログラムは、所定の製品を構成する複数種類のモジュールの何れかを検査対象として検査対象としない前記モジュールの特性を示す特性情報を予め記憶手段に記憶しておき、前記検査対象とするモジュールを検査する検査プログラムであって、検査対象とする前記モジュールの特性を示す特性情報を計測する計測ステップと、前記記憶手段に記憶されている特性情報と前記計測ステップにより計測された特性情報とに基づいて前記所定の製品全体としての特性を示す特性情報を算出する算出ステップと、前記算出ステップによる算出結果に基づいて前記検査対象とするモジュールの合否を判定する判定ステップと、を含んでいる。
【0026】
よって、請求項8に記載の発明は、コンピュータに対して請求項1に記載の発明と同様に作用させることができるので、製品の品質のばらつきを抑えつつ、製品を構成するモジュールの歩留まりを向上させることができる。
【発明の効果】
【0027】
以上説明したように、本発明によれば、所定の製品を構成する検査対象としない前記モジュールの特性を示す特性情報を予め記憶手段に記憶しておき、検査対象とする前記モジュールの特性を示す特性情報を計測し、記憶手段に記憶されている特性情報と前記計測した特性情報とに基づいて前記所定の製品全体としての特性を示す特性情報を算出し、前記算出した算出結果に基づいて前記検査対象とするモジュールの合否を判定しているので、検査対象とするモジュールの検査にこれと組み合わせられる他のモジュールの特性が考慮されるため、この結果として、製品の品質のばらつきを抑えつつ、製品を構成するモジュールの歩留まりを向上させることができる、という優れた効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、以下では、本発明を複写機を生産する際の検査に適応した場合について説明する。
【0029】
図1には、複写機10を生産する際の流れ示す模式図が示されている。
【0030】
本実施の形態に係る複写機10は、画像形成装置生産拠点12において生産された画像形成装置20と、スキャナ生産拠点14において生産されたスキャナ40と、を組み立て拠点16において組み立てることにより生産される。
【0031】
画像形成装置生産拠点12は、感光体等の画像形成装置20を構成する各種の部品を組み立てることにより画像形成装置20を生産しており、生産した画像形成装置20の品質の検査を行うための本体検査装置22を備えている。
【0032】
画像形成装置生産拠点12では、画像形成装置20を生産すると、所定の検査用のチャート画像を示す画像データを用いて当該生産した画像形成装置20により上記チャート画像を記録用紙24に形成し、記録用紙24に形成されたチャート画像を本体検査装置22に接続された検査用画像入力装置26により読み取って画像形成装置20の特性の検査を行っている。この特性には、例えば、信頼度(故障率)のほかに、形成した画像の解像力や、面内における濃度のばらつき(面内ばらつき)、粒状性ノイズ、色再現特性、ダイナミックレンジ、画像を記録用紙24に形成する際の速度の変動(速度変動)、スキューなどがある。なお、検査用画像入力装置26により記録用紙24を読み取ると、読み取った画像の画像データに当該検査用画像入力装置26による特性も含まれることとなるが、本実施の形態に係る検査用画像入力装置26は、予め上記解像力等の各特性が検査されて補正データが登録されており、当該補正データに基づいて当該検査用画像入力装置26による特性の変化分が補正された画像データが本体検査装置22へ出力される。また、本体検査装置22は、図示しないキーボード等の入力装置を備えており、記録用紙24を読み取る際に、記録用紙24にチャート画像を形成した画像形成装置20を特定する装置番号(シリアル番号)がユーザによって入力される。
【0033】
本体検査装置22は、検査用画像入力装置26から出力された画像データにより示されるチャート画像の状態に基づいて上述した各特性を示す特性値を算出する特性算出部30と、算出した各特性値に基づいて画像形成装置20の合否を判定する合否判定部32と、合否判定部32による判定結果を表示する液晶ディスプレイ等の表示部34と、を備えている。
【0034】
なお、本実施の形態に係る特性算出部30は、記録用紙24を読み取って得られた画像データにより示されるチャート画像に基づいて各特性値を算出する。なお、特性算出部30は、上述した所定の検査用の画像データを予め記憶しており、例えば、解像力として、当該検査用の画像データにより示されるチャート画像のコントラストに対して記録用紙24を読み取って得られた画像データにより示されるチャート画像のコントラストの比率を算出する。
【0035】
また、本実施の形態に係る合否判定部32は、検査対象とする各特性毎に算出された特性値を判定するための所定の合格基準が各々記憶されており、何れかの1つの特性において特性値が合格基準を満たさない場合に画像形成装置20を不合格と判定し、全ての特性が合格基準を満たす場合に合格と判定する。
【0036】
さらに、本実施の形態に係る本体検査装置22の合否判定部32は、スキャナ生産拠点14に配置された後述するスキャナ検査装置42と図示しないネットワーク等の通信回線によって接続されており、合格と判定した画像形成装置20の装置番号、各特性の特性値、及び各特性を計測して検査を行った日時(以下、検査日時)をスキャナ検査装置42へ出力する。
【0037】
一方、スキャナ生産拠点14は、ラインイメージセンサ等のスキャナ40を構成する各種の部品を組み立てることによりスキャナ40を生産しており、生産したスキャナ40の品質の検査を行うためのスキャナ検査装置42を備えている。
【0038】
スキャナ生産拠点14では、スキャナ40を生産すると、当該スキャナ40とスキャナ検査装置42とを接続し、所定の検査用のチャート画像が形成された記録用紙43をスキャナ40によって読み取らせてスキャナ40の特性の検査を行っている。なお、この特性には、例えば、信頼度のほかに、解像力、面内ばらつき、ノイズ、色再現特性、ダイナミックレンジ、スキャナ40によって画像を読み取る際の速度の変動(速度変動)、スキューなどがある。
【0039】
スキャナ検査装置42は、スキャナ40から出力された画像データにより示されるチャート画像に基づいて上述した各特性を示す特性値を算出する特性算出部44と、上述した本体検査装置22から出力された画像形成装置20の装置番号、各特性値及び検査日時を特性データ(特徴情報)として記憶する記憶部46と、記憶部46に記憶された特性データから画像形成装置20の各特性の毎の分布状態を示す分布データ(分布情報)を算出する特性分布算出部48と、を備えている。
【0040】
また、スキャナ検査装置42は、画像形成装置20及びスキャナ40を複写機として構成した際の特性が後述する製品検査装置60による品質検査において合格基準範囲内となる確率を算出する確率算出部50と、確率算出部50により算出された確率と所定の合格基準確率とを比較して検査対象とするスキャナ40の合否を判定を行う合否判定部52と、合否判定部52による判定結果を表示する液晶ディスプレイ等の表示部54と、を備えている。
【0041】
なお、本実施の形態に係る特性算出部44は、記録用紙43に形成されたチャート画像に対応する検査用の画像データを予め記憶しており、例えば、解像力として、当該検査用の画像データにより示されるチャート画像のコントラストに対して記録用紙24を読み取って得られた画像データにより示されるチャート画像のコントラストの比率を算出する。
【0042】
また、本実施の形態に係る確率算出部50は、特性算出部44により算出されたスキャナ40の特性値と特性分布算出部48により算出された分布データとに基づいて、画像形成装置20及びスキャナ40を複写機として構成した際に合格基準範囲内となる確率を算出する。
【0043】
また、本実施の形態に係るスキャナ検査装置42では、合否判定部52による判定結果が不合格の場合に、スキャナ40における不合格となった特性の調整する際の目標値と、特性の調整の方法が表示部54に提示される。
【0044】
一方、組み立て拠点16には、画像形成装置生産拠点12において生産され、本体検査装置22による検査を合格した画像形成装置20と、スキャナ生産拠点14において生産され、スキャナ検査装置42による検査に合格したスキャナ40と、が搬入される。
【0045】
組み立て拠点16では、搬入された画像形成装置20及びスキャナ40を組み立てることにより複写機10を生産しており、生産した複写機10に対して製品検査装置60において最終的な品質検査を行い、合格となった複写機10のみを出荷している。
【0046】
次に、複写機10を生産する際の本体検査装置22及びスキャナ検査装置42の動作の流れを説明する。
【0047】
画像形成装置生産拠点12では、画像形成装置20の生産を行い、当該画像形成装置20からチャート画像を形成した記録用紙24を出力させる。そして、本体検査装置22は、当該記録用紙24を検査用画像入力装置26により読み込んだ画像データに基づいて各特性の検査を行い、検査の合否を判定して判定結果を表示部34に表示する。この結果、検査に合格した画像形成装置20のみ組み立て拠点16へ出荷される。
【0048】
この際、本体検査装置22は、検査を合格した画像形成装置20の装置番号、算出した各特性値、検査日時をスキャナ検査装置42へ出力しており、スキャナ検査装置42の記憶部46には、生産されて検査に合格した画像形成装置20一台一台の各特性値が登録される。なお、画像形成装置生産拠点12において生産している画像形成装置20の台数が多く、一台一台の検査が困難な場合は、無作為に画像形成装置20を選択しての抜き取り検査が行われ、記憶部46には、当該選択された画像形成装置20のみの装置番号、各特性値、検査日時が記憶部46に登録される。
【0049】
図2には、記憶部46に記憶される特性データのデータ構造の一例が示されている。
【0050】
同図に示すように、本実施の形態では上記特性データとして装置番号毎に検査日時や各特性を示す特性値が記憶される。
【0051】
一方、スキャナ生産拠点14では、スキャナ40の生産を行い、当該スキャナ40に対してチャート画像が形成された記録用紙43を読み込ませ、スキャナ検査装置42にて当該読み込んだ画像データに基づいて後述する検査処理による検査を行い、検査に合格したスキャナ40を組み立て拠点16へ出荷する。
【0052】
次に、図3を参照して、上述した検査処理を実行する際のスキャナ検査装置42の作用を説明する。なお、図3は、当該検査処理の流れを示すフローチャ−トである。
【0053】
同図のステップ100では、スキャナ検査装置42において読み込んだ画像データにより示されるチャート画像に基づいて検査対象のスキャナ40の各特性を算出することによりスキャナ40の各特性を計測する。
【0054】
例えば、解像力を測定する場合、予め記憶した検査用の画像データにより示されるチャート画像のコントラストに対する記録用紙43をスキャナ40から読み取った画像データにより示されるチャート画像のコントラストの比率を算出して解像力とする。
【0055】
次のステップ102では、検査対象のスキャナ40と共に複写機10を構成する画像形成装置20の特性が計測されて検査された検査日時を含む所定期間の特性データに基づいて各特性毎の分布状態を示す分布データを算出する。
【0056】
なお、この分布データの算出方法は、画像形成装置20及びスキャナ40の各々の検査が行われ、検査を合格してから複写機10として組み立てが開始されるまでに要する期間(日数)の差によって異なる。
【0057】
例えば、スキャナ40は、スキャナ生産拠点14においてスキャナ検査装置42による検査を合格して出荷され、検査を合格した1日後に組み立て拠点16において複写機10として組み立てられるものとされているが、画像形成装置20は、運送時間がかかるといった理由により、画像形成装置生産拠点12において本体検査装置22による検査を合格して出荷され、検査を合格した2日後に組み立て拠点16において複写機10として組み立てられるものとされている場合、スキャナ40の検査を行う時点において、画像形成装置20の検査は終了しており、同じ複写機10に組み立てられる画像形成装置20の特性はすでに記憶部46に記憶されている。
【0058】
そこで、確率算出部50は、画像形成装置20とスキャナ40との検査終了から複写機10として組み立てが開始されるまでに期間の差(ここでは、1日)に基づいて記憶部46に記憶されている特性データから、スキャナ40と共に複写機10を構成する画像形成装置20の検査が行われた検査日時を含む所定期間(本実施の形態では、画像形成装置20が検査された日とする。)の特性データに基づいて各特性の分布状態を示す分布データを算出する。なお、スキャナ検査装置42は、図示しないキーボード等の入力装置を備えており、画像形成装置20とスキャナ40との検査終了から複写機10として組み立てが開始されるまでに期間の差はユーザによって入力装置から入力されて確率算出部50に予め登録される。
【0059】
一方、複写機10として組み立てられる画像形成装置20及びスキャナ40の検査がほぼ同時進行する場合、スキャナ40を検査している段階において記憶部46に画像形成装置20の特性データが登録されていない場合がある。
【0060】
そこで、確率算出部50は、現在登録されている特性データから特性の分布の推定を行う。この分布の推定方法は、検査時現在の日時から過去に遡ったある予め定めた期間(例えば、1日)内に検査された画像形成装置20の特性データを用いて各特性の分布を算出する。そして、算出した分布が、予め定められた複数種類の標準的な分布(ここでは、正規分布、ポアソン分布、対数正規分布、ワイブル分布)のいずれの分布にもっとも良く適合するかを示す適合度をカイ二乗検定によって算出し、もっとも適合度の高い分布を当該特性の分布として用いる。
【0061】
次のステップ104では、ステップ100において求めた各特性とステップ102において求められた各特性の分布とに基づいて複写機10として構成した際に各特性が所定の合格基準範囲内となる確率を各々特性毎に算出する。
【0062】
例えば、複写機10において求められる解像力の合格基準範囲が0.5以上であり、検査対象のスキャナ40の解像力が0.75であったとすると、当該スキャナ40と解像力が0.67以上の画像形成装置20とにより複写機10を構成することで、生産した複写機10は合格基準範囲内となる。従って、ステップ102において求めたコントラストの分布からコントラストが0.67以上の特性値をもつ画像形成装置20が全体に占める割合を求めることで、複写機10として構成された際の特性が合格基準範囲内となる確率を算出する。
【0063】
次のステップ106では、ステップ104において算出した確率と所定の合格基準確率αとを比較し、算出した確率が合格基準確率α以上であるか否かを判定し、肯定判定でなった場合はステップ108へ移行し、否定判定となった場合はステップ110へ移行する。なお、この合格基準確率αは、複写機10の生産計画に基づいてコンピュータ・シュミレーション等によって得られた値であり、図示しない入力装置からユーザが入力することにより登録することが可能である。
【0064】
ステップ108では、検査結果として合格を示す情報を表示部54に表示して、本検査処理を終了する。
【0065】
一方、ステップ110では、検査結果として不合格を示す情報と共にスキャナ40の手直しを指示する手直指示画面150を表示部54に表示して、本検査処理を終了する。
【0066】
図4には、手直指示画面150の表示形態の一例が示されている。
【0067】
同図に示すように、指示画面150は、不合格となった特性の合格基準確率αを満たすための目標位置を表示する目標値表示部152と、不合格となった特性の計測された特性値を表示する測定結果表示部154と、目標値と特性値との差を表示する差分表示部156と、ユーザへのメッセージを表示するメッセージ表示部158と、調整方法を表示する調整方法表示部160と、を備えている。
【0068】
なお、調整方法表示部160には、目標値と特性値との差に応じて異なるメッセージ(例えば、解像力コントラストの目標値からの乖離が0.1以下であればレンズ位置の調整を指示するメッセージ、乖離が0.1以上0.2以下であればラインイメージセンサの位置の調整を指示するメッセージ、)が表示される。ユーザは、この表示された調整方法に基づいて調整を行うことにより、スキャナ40の特性を適切に修正することができる。
【0069】
通常、スキャナ40や画像形成装置20などのモジュールは生産を続けるほど特性が安定して特性の分布の分散が小さくなるため、製品である複写機10の特性をある基準範囲内に収まるようなモジュール同士の組み合わせを推定して検査を行うことにより、製品の品質のばらつきを抑えつつ、モジュール生産の歩留まりを向上させることが可能となる。
【0070】
以上のように本実施の形態によれば、所定の製品(ここでは、複写機10)を構成する複数種類のモジュールの検査対象としないモジュールの特性を示す特性情報を予め記憶手段(ここでは、記憶部46)に記憶しておき、計測手段(ここでは、特性算出部44)は、検査対象とする前記モジュールの特性を示す特性情報を計測し、算出手段(ここでは、確率算出部50)は、前記記憶手段に記憶されている特性情報と前記計測手段により計測された特性情報とに基づいて前記所定の製品全体としての特性を示す特性情報を算出し、判定手段(ここでは、合否判定部52)は、前記算出手段による算出結果に基づいて前記検査対象とするモジュールの合否を判定しているので、検査対象とするモジュールの検査にこれと組み合わせられる他のモジュールの特性が考慮されるため、製品の品質のばらつきを抑えつつ、製品を構成するモジュールの歩留まりを向上させることができる。
【0071】
また、本実施の形態によれば、前記記憶手段に記憶されている特性情報から前記検査対象としないモジュールの特性の分布状態を示す分布情報を算出する分布算出手段(特性分布算出部48)をさらに備え、前記算出手段は、前記分布算出手段により算出された前記分布情報と前記計測手段により計測された特性情報とに基づいて前記所定の製品全体としての特性が所定の基準範囲内となる確率を前記特性情報として算出し、前記判定手段は、前記算出手段により算出された確率と所定の基準確率とを比較して検査対象とするモジュールの合否を判定しているので、何れかの種類のモジュールの特性が安定するほど、他の種類のモジュールの歩留まりを向上させることができる。また、検査対象としないモジュールの特性の分布状態を示す分布情報を用いているため、検査対象としないモジュールの全てに対して特性を測定する必要がなく、抜き取り検査を行って検査対象としないモジュールの特性を測定することにより特性の分布状態を求めることができるため、適正に合否を判定することができる。
【0072】
また、本実施の形態によれば、前記記憶手段に記憶された特性情報を、前記検査対象としないモジュールの特性が計測された日時を含むものとし、前記分布算出手段は、前記検査対象のモジュールと共に前記所定の製品を構成する前記検査対象としないモジュールの特性が計測された日時を含む所定期間の前記特性情報に基づいて前記分布情報を算出しているので、製品として各種のモジュールが組み合わされた際の特性が基準範囲内となる確率を適切に算出することが可能となる。よって、突発的に何れかの種類のモジュールの特性が悪化したとしも、製品である複写機10の特性を基準範囲内に収めるような他の種類のモジュールの合否が判定されるため製品の品質のばらつきを抑えることができる。
【0073】
また、前記判定手段により不合格と判定された場合に、特性を調整する際の目標値又は特性の調整方法に関する情報の少なくとも一方を提示する提示手段(ここでは、表示部54)をさらに備えているので、ユーザが不合格と判定されたモジュールの調整を行うことにより、モジュールの特性を適切に修正することができる。
【0074】
なお、本実施の形態では、画像形成装置20及びスキャナ40を複写機として構成した際の特性が合格基準範囲内となる確率と所定の合格基準確率とを比較して合否の判定を行う場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、合格基準範囲外となる確率の算出や、予め定めた不合格基準範囲内となる確率等を算出して、当該確率を所定の不合格基準確率とを比較して合否の判定するものとしてもよい。この場合も、本実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0075】
また、本実施の形態では、合否判定部52において複写機として構成した際の特性が合格基準範囲内となる確率と所定の合格基準確率とを比較して合否の判定を行う場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、合否判定部52を、特性算出部44により算出された特性値とと所定の基準値とを比較してスキャナ40の合否を判定するものとし、確率算出部50は、特性分布算出部48により算出された分布データと特性算出部44により計測された特性とに基づいて画像形成装置20及びスキャナ40を複写機10としての構成した際に特性が合格基準範囲内となる確率を算出し、算出した確率に応じて合否判定部52の所定の基準値を変更するものとしてもよい。例えば、特性値が所定の基準値を越えた場合に合格と判定している場合、合格基準範囲内となる確率が高いほど、基準値を低くすることによりモジュールの歩留まりを向上させることができる。また、基準値を以下の特性のモジュールは不合格となり、合格するモジュールの特性の最悪値が定まるため、製品とした際の品質のばらつきを抑えることができる。なお、所定の基準値は、合格と判定する基準として定めた合格基準値であってもよく、また、不合格と判定する基準として定めた不合格基準値であってもよい。
【0076】
また、本実施の形態では、スキャナ検査装置42の記憶部46に画像形成装置20の特性データを記憶させる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、本体検査装置22及びスキャナ検査装置42とは別にハードディスクドライブ等の記憶装置を備えたコンピュータ等の情報処理装置を設け、当該情報処理装置と本体検査装置22及びスキャナ検査装置42とをネットワーク等の通信回線によって接続し、情報処理装置の記憶装置において本体検査装置22により測定された画像形成装置20の特性データ及び、スキャナ検査装置42によって測定されたスキャナ40の特性データを共に記憶する構成としてもよい。このように、情報処理装置により特性データを集中管理することにより、例えば、本体検査装置22及びスキャナ検査装置42において、複写機10として構成される各種のモジュールの特性データに基づいて合否の判定を行うことができ、モジュールの歩留まりを向上させることができる。なお、この場合、本体検査装置が本発明の計測装置に相当しており、特性算出部が第1の計測手段に相当する。また、スキャナ検査装置が検査装置に相当することになる。
【0077】
また、本実施の形態に係るスキャナ検査装置42は、特性算出部44、特性分布算出部48、確率算出部50、合否判定部52に示した各機能をソフトウェアにより実現し、上述した検査処理を検査プログラムとして構成してもよい。この場合も、本実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0078】
その他、本実施の形態で説明したスキャナ検査装置42及び本体検査装置22の構成(図1参照。)は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
【0079】
また、本実施の形態で説明した検査処理の流れ(図3参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本実施の形態に係る複写機を生産する際の流れ示す模式図である。
【図2】本実施の形態に係る特性データのデータ構造の一例を示す図である。
【図3】本実施の形態に係る検査処理の流れを示すフローチャートである
【図4】本実施の形態に係る手直指示画面の表示形態の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0081】
10 複写機
20 画像形成装置
22 本体検査装置
30 特性算出部
40 スキャナ
42 スキャナ検査装置
44 特性算出部
46 記憶部
48 特性分布算出部
50 確率算出部
52 合否判定部
54 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の製品を構成する複数種類のモジュールの何れかを検査対象として検査する検査装置であって、
検査対象とする前記モジュールの特性を示す特性情報を計測する計測手段と、
検査対象としない前記モジュールの特性を示す特性情報を予め記憶した記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている特性情報と前記計測手段により計測された特性情報とに基づいて前記所定の製品全体としての特性を示す特性情報を算出する算出手段と、
前記算出手段による算出結果に基づいて前記検査対象とするモジュールの合否を判定する判定手段と、
を備えた検査装置。
【請求項2】
前記記憶手段に記憶されている特性情報から前記検査対象としないモジュールの特性の分布状態を示す分布情報を算出する分布算出手段をさらに備え、
前記算出手段は、前記分布算出手段により算出された前記分布情報と前記計測手段により計測された特性情報とに基づいて前記所定の製品全体としての特性が所定の基準範囲内となる確率を前記特性情報として算出し、
前記判定手段は、前記算出手段により算出された確率と所定の基準確率とを比較して検査対象とするモジュールの合否を判定する
請求項1記載の検査装置。
【請求項3】
前記判定手段を、前記計測手段により計測された特性情報により示される特性値と所定の基準値とを比較して検査対象とするモジュールの合否を判定するものとし、
前記記憶手段に記憶されている特性情報から前記検査対象としないモジュールの特性の分布状態を示す分布情報を算出する分布算出手段をさらに備え、
前記算出手段は、前記分布算出手段により算出された前記分布情報と前記計測手段により計測された特性情報とに基づいて前記所定の製品全体としての特性が所定の基準範囲内となる確率を前記特性情報として算出し、算出した確率に応じて前記所定の基準値を変更する
請求項1記載の検査装置。
【請求項4】
前記記憶手段に記憶された特性情報を、前記検査対象としないモジュールの特性が計測された日時を含むものとし、
前記分布算出手段は、前記検査対象のモジュールと共に前記所定の製品を構成する前記検査対象としないモジュールの特性が計測された日時を含む所定期間の前記特性情報に基づいて前記分布情報を算出する
請求項2又は請求項3記載の検査装置。
【請求項5】
前記判定手段により不合格と判定された場合に、特性を調整する際の目標値又は特性の調整方法に関する情報の少なくとも一方を提示する提示手段
をさらに備えた請求項1乃至請求項4の何れか1項記載の検査装置。
【請求項6】
所定の製品を構成する複数種類のモジュールの何れかを検査対象として検査する検査システムであって、
前記所定の製品を構成する検査対象としない前記モジュールの特性を示す特性情報を計測する第1の計測手段を備えた計測装置と、
前記第1の計測手段により計測された前記特性情報を記憶する記憶手段を備えた記憶装置と、
検査対象とする前記モジュールの特性を示す特性情報を計測する第2の計測手段、前記記憶装置の記憶手段に記憶されている特性情報と前記第2の計測手段により計測された特性情報とに基づいて前記所定の製品全体としての特性を示す特性情報を算出する算出手段、及び前記算出手段による算出結果に基づいて前記検査対象とするモジュールの合否を判定する判定手段、を備えた検査装置と、
を有する検査システム。
【請求項7】
所定の製品を構成する複数種類のモジュールの何れかを検査対象として検査する検査方法であって、
前記所定の製品を構成する検査対象としない前記モジュールの特性を示す特性情報を予め記憶手段に記憶しておき、
検査対象とする前記モジュールの特性を示す特性情報を計測し、
前記記憶手段に記憶されている特性情報と前記計測した特性情報とに基づいて前記所定の製品全体としての特性を示す特性情報を算出し、
前記算出した算出結果に基づいて前記検査対象とするモジュールの合否を判定する、
検査方法。
【請求項8】
所定の製品を構成する複数種類のモジュールの何れかを検査対象として検査対象としない前記モジュールの特性を示す特性情報を予め記憶手段に記憶しておき、前記検査対象とするモジュールを検査する検査プログラムであって、
検査対象とする前記モジュールの特性を示す特性情報を計測する計測ステップと、
前記記憶手段に記憶されている特性情報と前記計測ステップにより計測された特性情報とに基づいて前記所定の製品全体としての特性を示す特性情報を算出する算出ステップと、
前記算出ステップによる算出結果に基づいて前記検査対象とするモジュールの合否を判定する判定ステップと、
をコンピュータに実行させる検査プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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