説明

検査装置

【課題】台紙上に複数のラベルが所定間隔で仮着されている印刷媒体に印刷された印刷情報を読み取って印刷情報の検証を行う検査装置において、検証エラーが発生した場合に、検証エラーが発生したラベルの目視による確認や削除又は交換を容易にする。
【解決手段】この検査装置は、印刷情報が印刷された印刷媒体を搬送する搬送部と、搬送部によって所定の方向に搬送される印刷媒体に印刷された印刷情報を読み取って印刷情報の検証を行い、検証エラーが発生したラベルにマーキングを施す検証部と、検証部から排出される印刷媒体を巻き取る巻取部と、検証部において検証エラーが発生した場合に、マーキングが施されたラベルを検証部の外部における目視可能な位置に停止させるように、少なくとも搬送部及び検証部を制御する制御手段とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、台紙に仮着されたラベル、又は、タグ製造用の帯状のシート等の印刷媒体に印刷されたバーコードや文字等の印刷情報を読み取って印刷情報の検証を行う検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ラベルやタグにバーコードや文字等の印刷情報を印刷するプリンターにおいては、印刷媒体(以下においては、「用紙」ともいう)として、例えば、長尺帯状の台紙(セパレーター)上に所定長さの複数のラベルが所定間隔で仮着されているラベル連続体や、タグ製造用の帯状のシートが用いられる。さらに、用紙に印刷情報が正確に印刷されたか否かを検証するために、用紙に印刷された印刷情報をスキャナーを用いて読み取って印刷情報の検証を行う検証部を備えたプリンターも知られている。
【0003】
しかしながら、プリンターに検証部が一体化されると、装置全体が大型化してしまうという問題がある。また、プリンターに一体化された検証部は、そのプリンター専用となるので汎用性に乏しく、プリンター毎に検証部を設ける場合には、装置のコストが上昇してしまうという問題がある。そこで、プリンターから独立した検証部を備えたスタンドアローンタイプの検査装置が望まれている。
【0004】
そのような検査装置は、例えば、プリンターによって印刷された用紙が巻芯部にロール状に巻回されたロール体から用紙を引き出して印刷情報の検証を行うと共に、用紙を再び巻き取ってロール状に巻回する。また、ラベルに印刷された印刷情報の検証において検証エラー(印刷不良)が発生した場合には、検査装置が、その印刷情報が印刷されているラベルに、「不可」又は「NG」等の押印を行う。しかしながら、用紙に印刷された印刷情報の検証が完了した際に、巻き取られた用紙に印刷不良のラベルが含まれていると、そのラベルが誤って使用されてしまうおそれがある。
【0005】
関連する技術として、特許文献1には、印刷装置における印刷の検査において、印刷媒体の移動速度の低下による影響を抑制してラインセンサによる撮像の質を均一化することが開示されている。この印刷装置は、印刷媒体を所定の搬送方向に連続移動する搬送機構と、印刷媒体に向けてインクを吐出するヘッドと、印刷媒体の移動速度を取得する速度測定部と、ヘッドよりも印刷媒体の搬送方向の下流側に設定され、搬送方向に略垂直な線状領域を撮像するラインセンサと、ラインセンサからの出力と基準画像のデータとを比較して印刷欠陥を検出する検査部とを備え、ラインセンサが、印刷媒体が単位距離だけ移動する毎に印刷媒体が基準移動速度にて単位距離を移動する時間にほぼ等しい基準露出時間だけ露出を行って単位撮像データを取得し、検査部が、印刷媒体が基準移動速度にて移動する場合に、ラインセンサが取得した単位撮像データと基準画像のデータとを比較し、印刷媒体の移動速度が基準移動速度よりも低下した場合に、ラインセンサが取得した単位撮像データを、次にラインセンサが取得する単位撮像データを用いて補正して補正済単位撮像データを生成し、補正済単位撮像データと基準画像のデータとを比較することを特徴とする。
【0006】
特許文献1によれば、印刷の検査において、印刷媒体の移動速度の低下による検査画像への影響を抑制して印刷欠陥を高精度に検出することができるものの、印刷欠陥が検出された場合に、その印刷媒体の目視による確認や削除又は交換を容易にすることに関しては開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2010−58484号公報(請求項1、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、上記の点に鑑み、本発明は、台紙上に複数のラベルが所定間隔で仮着されている印刷媒体に印刷されたバーコードや文字等の印刷情報を読み取って印刷情報の検証を行う検査装置において、検証エラーが発生した場合に、検証エラーが発生したラベルの目視による確認や削除又は交換を容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明の1つの観点に係る検査装置は、台紙上に複数のラベルが所定間隔で仮着されている印刷媒体に印刷された印刷情報を読み取って印刷情報の検証を行う検査装置であって、印刷情報が印刷された印刷媒体を搬送する搬送部と、搬送部によって所定の方向に搬送される印刷媒体に印刷された印刷情報を読み取って印刷情報の検証を行い、検証エラーが発生したラベルにマーキングを施す検証部と、検証部から排出される印刷媒体を巻き取る巻取部と、検証部において検証エラーが発生した場合に、マーキングが施されたラベルを検証部の外部における目視可能な位置に停止させるように、少なくとも搬送部及び検証部を制御する制御手段とを具備する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の1つの観点によれば、検証部において検証エラーが発生した場合に、マーキングが施されたラベルを検証部の外部における目視可能な位置に停止させるように、少なくとも搬送部及び検証部を制御する制御手段を設けたことにより、検証エラーが発生したラベルの目視による確認や削除又は交換を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態に係る検査装置を示す正面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る検査装置を示す斜視図である。
【図3】図1及び図2に示す巻取部及びフランジ部の構造を示す一部断面側面図である。
【図4】図1及び図2に示す検証部の内部構造を示す断面図である。
【図5】図4に示す検証部の制御部及び図1に示す検査装置の操作・制御部の構成例を、その周辺部と共に示すブロック図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る検査装置の検証動作の例を示すフローチャートである。
【図7】検証エラーが発生したラベルが第1の停止位置に停止した状態を示す平面図である。
【図8】交換されたラベルが第2の方向に搬送されて第2の停止位置に停止した状態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。なお、同一の構成要素には同一の参照符号を付して、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の一実施形態に係る検査装置を示す正面図であり、図2は、本発明の一実施形態に係る検査装置を示す斜視図である。この検査装置は、プリンターによって印刷された印刷媒体(用紙)1が巻芯部2の外側にロール状に巻回されたロール体3から用紙1を引き出して、用紙1に印刷されたバーコードや文字等の印刷情報の検証を行うと共に、用紙1を再び巻き取ってロール状に巻回する。
【0013】
ここで、用紙1としては、長尺帯状の台紙(セパレーター)上に所定長さの複数のラベルが所定間隔で仮着されているラベル連続体や、タグ製造用の帯状のシートが用いられる。以下においては、ラベル連続体を用紙として用い、ラベルに印刷されたバーコードを検証する場合を例として説明する。例えば、300mの用紙が巻芯部に巻回された1巻のロール体を検査装置にセットすることにより、検査装置が、ロール体から用紙を引き出しながら、印刷情報の検証を連続して行うことができる。
【0014】
図1及び図2に示すように、検査装置は、筐体10と、支持軸20と、搬送部30と、検証部40と、スイングローラー61と、補助ローラー62と、巻取部63と、フランジ部64と、操作・制御部70とを含んでいる。
【0015】
支持軸20は、筐体10に固定され、巻芯部2の内側を貫通してロール体3を回動可能に支持する。即ち、支持軸20は、ロール体3を支えるための支柱となっており、ロール体3の重量に対して撓みが十分小さい2次モーメント耐久構造を有している。用紙供給側において用紙1の供給を安定化するために、支持軸20に対して脱着可能なガイド板(図示せず)を用いても良い。ガイド板は、支持軸20に装着されたときに、筐体10との間でロール体3を挟み込むことによって、支持軸20の長手方向におけるロール体3の位置を規制する。
【0016】
搬送部30は、補助ローラー31と、グリップローラー制御軸32と、グリップローラー33と、押さえローラー34とを含んでおり、支持軸20に支持されたロール体3から用紙1を引き出して搬送する。補助ローラー31は、ロール体3から引き出される用紙1をガイドする。グリップローラー制御軸32によって所定の位置に配置されたグリップローラー33は、押さえローラー34との間に用紙1を挟み、モーター35(図5)によって回転して用紙1を搬送する。搬送部30によって搬送される用紙1は、検証部40に供給される。
【0017】
検証部40は、搬送部30によって第1の方向(図中左方向)に搬送される用紙1に印刷された印刷情報を光学的に読み取って印刷情報の検証を行うことにより、用紙1に印刷情報が正確に印刷されているか否かを検査する。用紙1に印刷された印刷情報を読み取ることができなかった場合、又は、読み取られた印刷情報の内容が本来印刷すべき印刷情報の内容と異なる場合には、検証部40は、検証エラーが発生したと判断し、検証エラーが発生したラベルにマーキングを施す。
【0018】
しかしながら、用紙1に印刷された印刷情報の検証が完了した際に巻き取られた用紙1に印刷不良のラベルが含まれている場合に、単に印刷不良のラベルにマーキングを施すだけでは、そのラベルが誤って使用されてしまうおそれがある。そこで、本実施形態においては、検証部40において検証エラーが発生した場合に、操作・制御部70が、マーキングが施されたラベルを検証部40の外部における目視可能な位置に停止させるように、少なくとも搬送部30及び検証部40を制御する。これにより、検証エラーが発生したラベルの目視による確認や削除又は交換を容易にすることができる。
【0019】
スイングローラー61は、検証部40から排出される用紙1に当接して、用紙1の弛みを吸収する。スイングローラー61は、その自重あるいは引っ張りバネの付勢力によって、最下点に移行するようになっている。従って、スイングローラー61の位置を検出するローラー位置センサーを設けることにより、用紙1にかかるテンションを測定することができる。
【0020】
補助ローラー62は、スイングローラー61と巻取部63との間で用紙1をガイドする。巻取部63は、検証部40から排出されてスイングローラー61及び補助ローラー62を通過した用紙1を巻き取る。フランジ部64は、巻取部63に巻き取られた用紙を挟み込んでガイドする。
【0021】
図3は、図1及び図2に示す巻取部及びフランジ部の構造を示す一部断面側面図である。図3に示すように、巻取部63は、モーターによって駆動されて回転する巻取軸63aと、巻取軸63aに取り付けられた巻取紙管アダプター63bとを含んでいる。巻取軸63aは、2つのベアリング63cによって回転可能に支持されており、巻取軸63aの一端には、駆動プーリー63dが固定されている。駆動プーリー63dは、駆動ベルト63eを介して、モーター63fによって駆動される。
【0022】
一方、巻取紙管アダプター63bには、用紙1の一端が接着された巻取紙管が装着される。巻取軸63aの回転力が巻取紙管アダプター63bに伝達されることにより、巻取紙管アダプター63bが、巻取紙管の内面をグリップして、巻取軸63aの回転を巻取紙管に伝達する。
【0023】
また、一方のフランジ64aは、巻取軸63aに固定されており、他方のフランジ64bは、巻取軸63aに対して脱着可能となっている。フランジ64bは、巻取紙管アダプター63bに巻取紙管が装着された後に、フランジロック機構64cによって巻取軸63aに取り付けられ、巻取部63に巻き取られた用紙をフランジ64aとの間で挟み込んでガイドする。
【0024】
図4は、図1及び図2に示す検証部の内部構造を示す断面図である。図4に示すように、検証部40は、複数の搬送ローラーを備えた上流側搬送部41、中間搬送部42、及び、下流側搬送部43を含む搬送機構と、スキャナー部44と、マーキング部45と、検証部40の各部の動作を制御する制御部46と、下側搬送ガイド板51と、上側搬送ガイド板52と、挿入センサー53と、上流側移動検出部54と、下流側移動検出部55と、ラベル位置検出部56と、モーター57と、エンコーダー58と、ベルト59とを含んでいる。
【0025】
搬送部30(図1)から供給される用紙は、検証部40のカバーに形成された用紙挿入口を通って、下側搬送ガイド板51と上側搬送ガイド板52との間に挿入される。挿入センサー53は、用紙挿入口の第1の方向(図中左方向)における直近に設けられ、挿入された用紙を検出して、検出信号を制御部46に出力する。制御部46は、挿入センサー53から検出信号を受信すると、用紙を搬送するように、上流側搬送部41〜下流側搬送部43を駆動するモーター57を制御する。
【0026】
下側搬送ガイド板51には、複数の搬送用開口と、複数の検出用開口とが形成されている。上流側搬送部41の複数の搬送ローラー41a、中間搬送部42の複数の搬送ローラー42a、及び、下流側搬送部43の複数の搬送ローラー43aは、複数の搬送用開口を通して下側搬送ガイド板51の上方に突出している。また、上流側移動検出部54の複数の検出ローラー54a、及び、下流側移動検出部55の複数の検出ローラー55aは、複数の検出用開口を通して下側搬送ガイド板51の上方に突出している。
【0027】
上側搬送ガイド板52にも、複数の搬送用開口と、複数の検出用開口とが形成されている。上流側搬送部41の複数の搬送ローラー41b、中間搬送部42の複数の搬送ローラー42b、及び、下流側搬送部43の複数の搬送ローラー43bは、複数の搬送用開口を通して上側搬送ガイド板52の下方に突出している。また、上流側移動検出部54の複数の検出ローラー54b、及び、下流側移動検出部55の複数の検出ローラー55bは、複数の検出用開口を通して上側搬送ガイド板52の下方に突出している。
【0028】
搬送ローラー41aと搬送ローラー41bとは、互いに対向して接触するように配置されている。同様に、搬送ローラー42aと搬送ローラー42bとは、互いに対向して接触するように配置されており、搬送ローラー43aと搬送ローラー43bとは、互いに対向して接触するように配置されている。搬送ローラー41a〜43aは、図示しないベルト、トルクリミッター、及び、アイドルギアを介して、モーター57によって駆動される。
【0029】
搬送部30から供給される用紙を搬送する際には、まず、上流側搬送部41において、搬送ローラー41aが図中下方から用紙に接触すると共に、搬送ローラー41bが図中上方から用紙に接触し、モーター57の駆動力を受けて搬送ローラー41aが回転することにより、用紙を第1の方向(図中左方向)に搬送する。
【0030】
中間搬送部42は、上流側搬送部41よりも第1の方向に位置し、且つ、用紙のラベルに印刷された印刷情報をスキャナー部44が読み取る読取位置(図4における矢印Aの位置)の第1の方向における近傍に設けられている。中間搬送部42において、搬送ローラー42aが図中下方から用紙に接触すると共に、搬送ローラー42bが図中上方から用紙に接触し、モーター57の駆動力を受けて搬送ローラー42aが回転することにより、用紙を第1の方向に搬送する。中間搬送部42をこのような位置に設けることによって、矢印Aの位置における用紙の平面性を高めて、スキャナー部44による印刷情報の読み取りを精度良く行うことができる。
【0031】
下流側搬送部43は、中間搬送部42よりも第1の方向に位置し、且つ、マーキング部45よりも第1の方向に設けられている。下流側搬送部43において、搬送ローラー43aが図中下方から用紙に接触すると共に、搬送ローラー43bが図中上方から用紙に接触し、モーター57の駆動力を受けて搬送ローラー43aが回転することにより、用紙を第1の方向に搬送する。下流側搬送部43をこのような位置に設けることによって、マーキング位置における用紙の平面性を高めて、マーキングを良好に行うことができる。
【0032】
上流側移動検出部54は、上流側搬送部41の第1の方向における直近に配置されており、検出ローラー54a及び54bと、プーリー54cとを含んでいる。下流側移動検出部55は、中間搬送部42の第1の方向における直近に配置されており、検出ローラー55a及び55bと、プーリー55cとを含んでいる。また、エンコーダー58は、プーリー58cを含んでいる。
【0033】
上流側移動検出部54において、検出ローラー54aが図中下方から用紙に接触すると共に、検出ローラー54bが図中上方から用紙に接触することにより、用紙が搬送されると検出ローラー54a及び54bが回転する。同様に、下流側移動検出部55において、検出ローラー55aが図中下方から用紙に接触すると共に、検出ローラー55bが図中上方から用紙に接触することにより、用紙が搬送されると検出ローラー55a及び55bが回転する。
【0034】
プーリー54c、55c、及び、58cには、ベルト59が掛けられている。従って、プーリー54c及び55cの内のすくなくとも一方が回転すると、その回転がプーリー58cに伝播する。エンコーダー58は、ロータリーエンコーダーであり、プーリー58cの回転に基づいて検出信号を制御部46に出力する。
【0035】
ラベル位置検出部56は、反射型光センサーと透過型光センサーとの内の少なくとも一方、好ましくは両方を含んでいる。反射型光センサーは、台紙の少なくとも一方の面においてラベルの位置に対応して印刷された位置検出マーク(アイマーク)を検出して、検出信号を制御部46に出力する。また、透過型光センサーは、台紙上においてラベルが存在する領域とラベルが存在しない領域との光透過率の差を検出して、検出信号を制御部46に出力する。
【0036】
反射型光センサーを用いる場合には、下側センサー56a又は上側センサー56bが反射型光センサーによって構成される。一方、透過型光センサーを用いる場合には、下側センサー56aが、透過型光センサーの発光部又は受光部によって構成され、上側センサー56bが、透過型光センサーの受光部又は発光部によって構成される。
【0037】
スキャナー部44は、搬送機構によって搬送される用紙をスキャンすることにより、ラベルに印刷されたバーコードを光学的に読み取って出力信号を生成する。例えば、スキャナー部44は、照明部と光センサー部とを有しており、照明部によって照明されたラベルに印刷されているバーコードを光センサー部が読み取って出力信号を生成する。光センサー部としては、1次元又は2次元CCD(電荷結合素子)イメージセンサー等の撮像素子を用いることができる。スキャナー部44によって生成される出力信号は、制御部46に出力される。
【0038】
マーキング部45は、制御部46の制御の下で、検証エラーが発生したバーコードが印刷されているラベルにマーキングを施す。例えば、スキャナー部44がバーコードを読み取ることができなかったり、スキャナー部44が読み取ったバーコードの内容が本来印刷すべきバーコードの内容と異なっていたりする場合には、マーキング部45が、そのバーコードが印刷されているラベルに、「不可」又は「NG」等の押印を行う。なお、マーキング部45は、レーザーやインクジェットを用いてマーキングを行っても良いし、ラベルの一部を切り欠いたり孔を開けたりしてマーキングを行っても良い。
【0039】
図5は、図4に示す検証部の制御部及び図1に示す検査装置の操作・制御部の構成例を、その周辺部と共に示すブロック図である。図5に示すように、検証部の制御部46は、CPU(central processing unit:中央演算装置)80と、ROM(read only memory)81と、RAM(random access memory)82と、用紙検出制御回路83と、ピッチ検出制御回路84と、駆動制御回路85と、エンコーダー制御回路86と、スキャン制御回路87と、フラッシュRAM88と、マーキング制御回路89とを含んでいる。これらは、バスラインを介して相互に接続されている。
【0040】
ROM81には、CPU80に各種の処理を行わせるためのソフトウェア(検証部制御プログラム)が格納されている。CPU80は、ROM81に格納されている検証部制御プログラムに従って動作し、スキャナー部44の出力信号に基づいて検証動作を行うと共に、用紙検出制御回路83〜マーキング制御回路89を制御する。
【0041】
RAM82には、本来印刷すべき印刷情報の内容を表す参照データが一時的に格納される。参照データは、メモリーカード、USBメモリー、外付けハードディスク、フレキシブルディスク、MO、MT、CD−R/W、DVD−R/W、又は、DVD−RAM等の持ち運び可能な記録媒体を用いることにより、予めRAM82に格納される。
【0042】
用紙検出制御回路83は、用紙が検査装置内に挿入されたか否かを検出するように挿入センサー53を制御する。また、ピッチ検出制御回路84は、ラベルの位置情報を利用するモードにおいて、ラベル位置検出部56から出力される検出信号に基づいて、台紙に仮着されたラベルの位置を求め、ラベル位置検出部56がラベルを検出してから次のラベルを検出するまでの距離をラベルのピッチとして求める。
【0043】
駆動制御回路85は、第1の方向(図1における左方向)、又は、第1の方向と反対の第2の方向(図1における右方向)に用紙を搬送するように、検証部のモーター57を制御する。エンコーダー制御回路86は、エンコーダー58から出力される検出信号に基づいて、用紙の移動量又は搬送速度を求める。エンコーダー制御回路86によって求められた用紙の移動量又は搬送速度は、駆動制御回路85によるモーター57の制御にフィードバックされるようにしても良い。
【0044】
スキャン制御回路87は、用紙が第1の方向に搬送される際に、ラベルに印刷されたバーコードの読取動作を行うようにスキャナー部44を制御する。特に、スキャン制御回路87は、ラベルの位置情報を利用するモードにおいて、CPU80によって決定された範囲においてバーコードの読取動作を行うようにスキャナー部44を制御する。これにより、バーコードの検証動作を効率的に行うことができる。
【0045】
フラッシュRAM88は、検証結果が良好であったラベルに関する検証データ、及び、検証エラーが発生したラベルに関するエラーデータを格納する。マーキング制御回路89は、検証エラーが発生したラベルにマーキングを施すようにマーキング部45を制御する。例えば、マーキング部45は、検証エラーが発生したラベルに、「不可」又は「NG」等の押印を行う。
【0046】
また、検査装置の操作・制御部70は、操作部71と、表示部72と、制御部73とを含んでいる。操作部71は、オペレーターが検査装置を操作するために用いられる各種の操作ボタンを含んでいる。例えば、操作部71は、用紙セットボタンと、スタートボタンと、ポーズボタンと、ストップボタンと、バックフィードボタンとを含んでいる。表示部72は、巻取りの終了やエラーの発生を報知するためのブザーやLCD(液晶表示装置)等を含んでいる。また、表示部72は、検証が行われたラベルの枚数、又は、検証結果が良好であったラベルの枚数を表示する。
【0047】
制御部73は、操作部71を用いるオペレーターの操作に従って検査装置の各部の動作を制御する制御手段に相当する。制御部73は、CPU90と、ROM91と、RAM92と、操作部71及び表示部72が接続されるインターフェース(IF)93と、搬送制御回路94と、巻取制御回路95と、カウンター96とを含んでいる。これらは、バスラインを介して相互に接続されている。また、CPU90のバスラインとCPU80のバスラインとは、信号配線によって接続されている。
【0048】
ROM91には、CPU90に各種の処理を行わせるためのソフトウェア(検査装置制御プログラム)が格納されている。CPU90は、ROM91に格納されている検査装置制御プログラムに従って動作する。また、CPU90は、インターフェース93を介して操作部71及び表示部72に接続されており、操作部71を用いるオペレーターの操作に従って、表示部72、搬送制御回路94、及び、巻取制御回路95を制御する。さらに、CPU90は、制御部46のCPU80を介して、駆動制御回路85等を制御する。RAM92には、ラベル番号に対応して、検証済みフラグやエラーフラグ等が一時的に格納される。
【0049】
搬送制御回路94は、用紙を第1の方向又は第2の方向に搬送するように、搬送部のモーター35を制御する。巻取制御回路95は、巻取軸63a(図2)にトルクをかけて用紙を巻き取るように、巻取部のモーター63fを制御する。カウンター96は、スキャナー部44又はラベル位置検出部56の出力信号に基づいて、検証が行われたラベルの枚数をカウントしても良いし、CPU80から出力される検証結果を表す信号に基づいて、検証結果が良好であったラベルの枚数をカウントしても良い。カウンター96によってカウントされたカウント値は、表示部72に表示される。
【0050】
次に、本発明の一実施形態に係る検査装置の動作例について、図1〜図8を参照しながら説明する。
まず、オペレーターが、検証部及び検査装置の電源スイッチを操作することにより、検証部及び検査装置を電源オンの状態にする。初期状態においては、検証済みフラグ、エラーフラグ、及び、ラベル枚数のカウント値等が、ゼロにリセットされている。検証部のCPU80は、ROM81に予め設定されている用紙の搬送速度を表す搬送速度データを検査装置のCPU90に転送し、CPU90は、この搬送速度データを搬送制御回路94に供給する。
【0051】
次に、オペレーターは、ロール体3を支持軸20にセットし、ロール体3に巻回されている用紙1の先端を引き出して、搬送部30を介して検証部40の用紙挿入口に挿入する。オペレーターが操作部71の用紙セットボタンを押すと、搬送制御回路94が、搬送部30のグリップローラー33を駆動するようにモーター35を制御し、駆動制御回路85が、検証部40の上流側搬送部41〜下流側搬送部43を駆動するようにモーター57を制御する。
【0052】
これにより、搬送部30及び検証部40が用紙1を搬送して、検証部40から所定の長さ(例えば、1200mm)の用紙1が引き出された状態で用紙1の搬送を停止する。オペレーターは、検証部40から引き出された用紙1の先端を巻取紙管に貼り付けて、巻取紙管を巻取部63の巻取紙管アダプター63bに装着することにより、用紙1のセットを完了する。さらに、オペレーターが操作部71のスタートボタンを押すことにより、検査装置の検証動作が開始する。
【0053】
図6は、本発明の一実施形態に係る検査装置の検証動作の例を示すフローチャートである。
ステップS1において、CPU90の制御の下で、搬送制御回路94が搬送部30のモーター35を制御し、駆動制御回路85が検証部40のモーター57を制御し、巻取制御回路95が巻取部63のモーター63fを制御することにより、搬送部30及び検証部40が、用紙1を第1の方向(図1における左方向)に搬送し、巻取部63が、検証部40から排出される用紙1を巻き取る。
【0054】
ここで、搬送制御回路94は、搬送速度データに基づいて搬送部30のモーター35を制御することにより、搬送部30における用紙1の搬送速度を検証部40における用紙1の搬送速度に合わせることができる。また、巻取制御回路95は、スイングローラー61の位置を検出するローラー位置センサーの検出信号に基づいて、用紙1にかかるテンションが適切な値となるように、巻取部63のモーター63fを制御することができる。
【0055】
ステップS2において、CPU80が、ピッチ検出制御回路84によって求められたラベルの位置情報(ラベルの位置及びピッチ)と、エンコーダー制御回路86によって求められた用紙の移動量又は搬送速度とに基づいて、検証の対象とすべきラベルのバーコード領域が読取位置にあるか否かを判定する。
【0056】
検証の対象とすべきラベルのバーコード領域が読取位置にある場合には、処理がステップS3に移行し、検証の対象とすべきラベルのバーコード領域が読取位置にない場合には、処理がステップS4に移行する。なお、当該ラベルについて、検証済みフラグが「1」に設定されており、かつ、エラーフラグが「0」に設定されている場合には、当該ラベルは、既に検証済みで検証結果が良好だったものであるので、処理がステップS4に移行する。
【0057】
ステップS3において、CPU80の制御の下で、スキャン制御回路87が、スキャナー部44にラベルのスキャンを開始させる。スキャナー部44がバーコードを読み取ることができた場合には、CPU80が、スキャナー部44の出力信号に基づいて、読み取られたバーコードの画像を表す画像データを生成し、さらに、その画像データに基づいて、読み取られたバーコードの内容(数字や文字)を表す読取データを生成する。CPU80は、生成された読取データを、本来印刷すべきバーコードの内容を表す参照データと比較することにより、ラベルに印刷されたバーコードの検証を行う。CPU90は、検証が行われたラベルの検証済みフラグを「1」に設定する。
【0058】
バーコードの検証において、CPU80は、スキャナー部44がバーコードを読み取ることができなかった場合、又は、読取データと参照データとが一致しなかった場合に、検証エラーが発生したと判定し、検証エラーが発生したラベルに関するエラーデータをフラッシュRAM88に格納する。エラーデータは、例えば、ラベル番号、読取結果(読取可能/読取不可能)、及び、読取結果が良好な場合にはバーコードの内容(数字や文字)を含んでいる。CPU90は、検証エラーが発生したラベル(以下においては、「エラーラベル」ともいう)のエラーフラグを「1」に設定する。
【0059】
一方、検証エラーが発生しなかった場合には、CPU80は、そのラベルに関する検証データをフラッシュRAM88に格納する。検証データは、例えば、ラベル番号、検証結果(OK)、バーコードの内容(数字や文字)、及び、バーコードの画像のグレードを含んでいる。CPU90は、検証結果が良好であったラベルのエラーフラグを「0」に設定する。
【0060】
ステップS4において、CPU80が、所定の期間において検証エラーが発生したか否かを判定する。例えば、直前に検証した5枚のラベルの内の何れかのラベルのエラーフラグが「1」に設定されている場合には、所定の期間において検証エラーが発生したと判定される。CPU80の判定結果は、CPU90にも出力される。所定の期間において検証エラーが発生していない場合には、処理がステップS2に戻る。一方、所定の期間において検証エラーが発生した場合には、処理がステップS5に移行する。
【0061】
ステップS5において、CPU80が、ピッチ検出制御回路84によって求められたラベルの位置情報と、エンコーダー制御回路86によって求められた用紙の移動量又は搬送速度とに基づいて、エラーラベルのマーキング領域がマーキング位置にあるか否かを判定する。
【0062】
エラーラベルのマーキング領域がマーキング位置にある場合には、ステップS6において、エラーラベルのマーキング領域に、「不可」又は「NG」等のマーキングを施すように、マーキング制御回路89がマーキング部45を制御する。一方、エラーラベルのマーキング領域がマーキング位置にない場合(マーキング位置に到達していない場合、又は、マーキング位置を通過した場合)には、処理がステップS7に移行する。
【0063】
ステップS7において、CPU90が、ピッチ検出制御回路84によって求められたラベルの位置情報と、エンコーダー制御回路86によって求められた用紙の移動量又は搬送速度とに基づいて、エラーラベルが第1の停止位置にあるか否かを判定する。エラーラベルが第1の停止位置にない場合には、処理がステップS2に戻る。一方、エラーラベルが第1の停止位置にある場合には、処理がステップS8に移行する。
【0064】
ステップS8において、CPU90の制御の下で、少なくとも搬送制御回路94が搬送部30のモーター35を制御し、駆動制御回路85が検証部40のモーター57を制御することにより、搬送部30及び検証部40が、マーキングが施されたエラーラベルを第1の停止位置に停止させる。なお、用紙1の搬送が停止することによって巻取軸63aの回転も停止するが、CPU90は、巻取部63のモーター63fを停止させるように巻取制御回路95を制御しても良い。
【0065】
ここで、第1の停止位置とは、オペレーターが、検証エラーが発生したラベルを目視によって確認し、必要に応じて剥離又は交換できるように、検証部40の外部における目視可能な位置である。例えば、第1の停止位置を、図2に示す操作・制御部70の中央上方としても良い。その場合には、オペレーターが、操作・制御部70の上面においてラベルの剥離作業又は交換作業を行うことができるので、作業効率が改善される。
【0066】
ステップS9において、オペレーターが、台紙上のエラーラベルを剥離して、新しいラベルに貼り替えても良い。その場合には、オペレーターは、ラベルの交換後に、操作部71のバックフィードボタンを押す。これにより、ステップS10において、CPU90の制御の下で、少なくとも搬送制御回路94が搬送部30のモーター35を制御し、駆動制御回路85が検証部40のモーター57を制御することにより、搬送部30及び検証部40が、用紙1を第2の方向(図1における右方向)に所定の距離だけ搬送して、エラーラベルの位置(即ち、交換されたラベルの位置)を第2の停止位置に合わせて用紙1を停止させる。なお、用紙1が逆方向に搬送されることによって巻取軸63aも逆方向に回転するが、CPU90は、巻取部63のモーター63fを逆方向に回転させるように巻取制御回路95を制御しても良い。
【0067】
ここで、第2の停止位置は、交換されたラベルの検証が行われるように、少なくとも検証部40のスキャナー部44による読取位置(図4における矢印Aの位置)よりも第2の方向に設定されている。さらに、第2の停止位置は、ラベル位置検出部56によるラベル検出位置よりも第2の方向に設定されていることが望ましい。その場合には、ラベル位置検出部56が新しいラベルの位置を検出することができるので、ラベルの交換において新しいラベルの位置がずれたとしても、新しいラベルに印刷されているバーコードの検証を確実に行うことができる。
【0068】
図7は、検証エラーが発生したラベルが第1の停止位置に停止した状態を示す平面図である。図7には、ラベル位置検出部56によるラベル検出位置と、スキャナー部44による読取位置と、マーキング部45によるマーキング位置と、検証部40のカバーの用紙排出側位置と、台紙に仮着されたラベルC51〜C56とが示されている。
【0069】
以下においては、第1の方向に搬送されるラベルC01、C02、C03、・・・が読取位置において順次検証され、ラベルC50まで検証エラーが発生せず、ラベルC51において検証エラーが発生し、ラベルC52からラベルC55まで検証エラーが発生していない場合について説明する。検査装置は、ラベルC52〜C55に印刷された印刷情報の検証を続行しながら、マーキング位置においてラベルC51に「NG」という文字をマーキングし、さらに、ラベルC51を第1の停止位置まで搬送して第1の停止位置に停止させる。
【0070】
ここで、ラベル検出位置から用紙排出側位置までの距離をLとし、用紙排出側位置からラベルC51までの距離をαとする。オペレーターが、「NG」という文字がマーキングされたラベルC51を新しいラベルC51’に交換してバックフィードボタンを押すと、用紙1が第2の方向に所定の距離だけ搬送されて、新しいラベルC51’が第2の停止位置に停止する。
【0071】
図8は、交換されたラベルが第2の方向に搬送されて第2の停止位置に停止した状態を示す平面図である。この例においては、交換されたラベルをラベル検出位置よりも手前に戻すために、用紙1が第2の方向に(L+2α)と略等しい距離だけ搬送された状態が示されている。これにより、新しいラベルC51’は、ラベル検出位置よりも第2の方向に設定された第2の停止位置に停止している。
【0072】
図6のステップS11において、CPU90は、用紙1が逆方向に搬送されると、図5に示すカウンター96によってカウントされたカウント値を所定の枚数分減少させる。例えば、カウンター96は、スキャナー部44の出力信号に基づいて、検証が行われたラベルの枚数をカウントするようにしても良い。その場合には、図7において、ラベルC55までがカウントされているので、カウント値Cが55となっている。そこで、CPU90は、検証エラーが発生したラベルC51以降にカウントされた値(ラベルC51〜C55の5枚分のカウント値)Dをカウント値Cから差し引くことにより、修正されたカウント値(C−D)=50を求める。このようにして修正されたカウント値は、ラベル番号として用いることができる。
【0073】
あるいは、カウンター96は、CPU80から出力される検証結果を表す信号に基づいて、検証結果が良好であったラベルの枚数をカウントするようにしても良い。その場合には、図7において、ラベルC01〜C50及びC52〜C55がカウントされているので、カウント値Cが54となっている。そこで、CPU90は、検証エラーが発生したラベルC51以降にカウントされた値(ラベルC52〜C55の4枚分のカウント値)Dをカウント値Cから差し引くことにより、修正されたカウント値(C−D)=50を求める。
【0074】
ステップS12において、オペレーターがスタートボタンを押すと、処理がステップS1に戻り、CPU90の制御の下で、搬送部30及び検証部40が用紙1の搬送を再開し、巻取部63が用紙1の巻取りを再開して、用紙1に印刷されたバーコードの検証動作が再開される。検証動作が再開されると、最初に、スキャナー部44がラベルC51’に印刷されているバーコードを読み取って、CPU80がラベルC51’に印刷されているバーコードの検証を行い、カウンター96がカウント値を51とする。全てのラベルに印刷されたバーコードの検証が完了して、用紙1が巻取部63に巻き取られると、検証装置の検証動作が終了する。
【0075】
以上においては、ステップS8において、検証エラーが発生したラベルC51が第1の停止位置に停止した後に、ステップS9において、オペレーターがラベルC51を新しいラベルC51’に交換してバックフィードボタンを押す場合について説明したが、ステップS9〜S11を省略し、ステップS12において、オペレーターがラベルC51を剥離してスタートボタンを押しても良い。その場合には、ラベルC56に印刷されているバーコードの検証が開始される。なお、ラベルにゴミが付着して検証エラーが発生したような場合には、ゴミを排除すれば、そのラベルを使用しても実害はないので、オペレーターは、エラーラベルを剥離又は交換しないでスタートボタンを押しても良い。
【符号の説明】
【0076】
1…用紙、2…巻芯部、3…ロール体、10…筐体、20…支持軸、30…搬送部、31…補助ローラー、32…グリップローラー制御軸、33…グリップローラー、34…押さえローラー、35…モーター、40…検証部、41…上流側搬送部、41a、41b…搬送ローラー、42…中間搬送部、42a、42b…搬送ローラー、43…下流側搬送部、43a、43b…搬送ローラー、44…スキャナー部、45…マーキング部、46…制御部、51…下側搬送ガイド板、52…上側搬送ガイド板、53…挿入センサー、54…上流側移動検出部、54a、54b…検出ローラー、54c…プーリー、55…下流側移動検出部、55a、55b…検出ローラー、55c…プーリー、56…ラベル位置検出部、56a…下側センサー、56b…上側センサー、57…モーター、58…エンコーダー、58c…プーリー、59…ベルト、61…スイングローラー、62…補助ローラー、63…巻取部、63a…巻取軸、63b…紙管アダプター、63c…ベアリング、63d…駆動プーリー、63e…駆動ベルト、63f…モーター、64…フランジ部、64a、64b…フランジ、64c…フランジロック機構、70…操作・制御部、71…操作部、72…表示部、73…制御部、80…CPU、81…ROM、82…RAM、83…用紙検出制御回路、84…ピッチ検出制御回路、85…駆動制御回路、86…エンコーダー制御回路、87…スキャン制御回路、88…フラッシュRAM、89…マーキング制御回路、90…CPU、91…ROM、92…RAM、93…インターフェース、94…搬送制御回路、95…巻取制御回路、96…カウンター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
台紙上に複数のラベルが所定間隔で仮着されている印刷媒体に印刷された印刷情報を読み取って印刷情報の検証を行う検査装置であって、
印刷情報が印刷された印刷媒体を搬送する搬送部と、
前記搬送部によって所定の方向に搬送される印刷媒体に印刷された印刷情報を読み取って印刷情報の検証を行い、検証エラーが発生したラベルにマーキングを施す検証部と、
前記検証部から排出される印刷媒体を巻き取る巻取部と、
前記検証部において検証エラーが発生した場合に、マーキングが施されたラベルを前記検証部の外部における目視可能な位置に停止させるように、少なくとも前記搬送部及び前記検証部を制御する制御手段と、
を具備する検査装置。
【請求項2】
前記検査装置を操作するために用いられる第1の操作ボタン及び第2の操作ボタンを含む操作部をさらに具備し、
前記制御手段が、マーキングが施されたラベルを前記目視可能な位置に停止させた後に前記第1の操作ボタンが押されたときに、印刷媒体を前記所定の方向と反対の第2の方向に搬送して、検証エラーが発生したラベルの位置を前記検証部の読取位置よりも第2の方向に設定された位置に合わせて印刷媒体を停止させるように少なくとも前記搬送部及び前記検証部を制御し、前記第2の操作ボタンが押されたときに、印刷媒体を前記所定の方向に搬送して印刷情報の検証を再開するように少なくとも前記搬送部及び前記検証部を制御する、
請求項1記載の検査装置。
【請求項3】
前記制御手段が、検証が行われたラベルの枚数又は検証結果が良好であったラベルの枚数をカウントし、印刷媒体を前記第2の方向に搬送するように少なくとも前記搬送部及び前記検証部を制御した場合に、カウント値を所定の値だけ減少させる、請求項2記載の検査装置。
【請求項4】
前記検査装置の筐体に固定され、巻芯部の外側に印刷媒体が巻回されたロール体を回動可能に支持する支持軸をさらに具備する、請求項1〜3のいずれか1項記載の検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−43705(P2013−43705A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−180287(P2011−180287)
【出願日】平成23年8月22日(2011.8.22)
【出願人】(307010993)株式会社サトー知識財産研究所 (588)
【出願人】(000130581)サトーホールディングス株式会社 (1,153)
【Fターム(参考)】