説明

楔開き膝骨切り術のための多部品からなるインプラント

本発明の一つの形態においては、楔開き骨切り術を支援するための骨切り術用インプラントが提供される。当該骨切り術用インプラントは、楔開き骨切り術の一方の側部に沿って配置するための第一の移植片保持アームと、楔開き骨切り術の第二の反対側の側部に沿って配置するための第二の移植片保持アームと、前記第一の移植片保持アームと第二の移植片保持アームとを選択的に相互に結合して概して楔形状の構造を形成する基部部品とを含み、当該基部部品は、前記楔の厚い方の端部を構成している。本発明のもう一つ別の形態においては、楔開き骨切り術を行う方法が提供される。当該方法は、骨内に楔状開口を形成するステップと、前記楔状開口の一方の側部に沿って第一の移植片保持アームを配置するステップと、前記楔状開口の第二の反対側の側部に沿って第二の移植片保持アームを配置するステップと、前記楔状開口の口部に沿って基部部品を配置するステップとを含み、前記基部部品は、概して楔形状構造を形成するために、前記第一の移植片保持アームと第二の移植片保持アームとに選択的に結合されて、前記楔の厚い方の端部を構成するようになされている。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本発明は、概して、外科手術方法及び装置に関し、より特定すると、膝の楔開き骨切り術を行うための外科手術方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
(係属中の先行特許出願)
本特許出願は、
(i)“楔開き骨切り術装置及び方法”という名称のVincent P. Novakによって2005年1月31日に出願された係属中の先行米国特許出願第11/047,159号の一部継続出願であり、
(ii)“楔開き骨切り術装置及び方法”という名称のVincent P. Novakによって2005年1月31日に出願された係属中の先行米国特許出願第11/047,551号の一部継続出願であり、
(iii)“楔開き骨切り術装置及び方法”という名称のVincent P. Novakらによって2005年2月9日に出願された係属中の先行米国特許出願第60/651,304による利益を主張している。
上記の3つの特許出願は、本明細書において、参考として組み入れられている。
【0003】
膝の骨切り術は、膝の変性関節疾患を治療するための重要な技術である。本質的には、膝の骨切り術は、全荷重負荷を関節の関節炎部分から関節の非病変部位へ移動させるために、膝関節の幾何学的構造を調節する。
【0004】
殆どの膝骨切り術は、脛骨が大腿骨と係合する方法、従って、荷重が関節を介して伝達される位置を調節するために、上脛骨の幾何学的構造を改造できるように設計される。
基本的には、脛骨の向きを調節するための2つの方法、すなわち、(i)閉じ合わせ楔技術及び(ii)開き楔技術が存在する。
【0005】
閉じ合わせ楔技術においては、骨が楔状に除去され、その結果として得られる空隙の両側部分がまとめられ、それによって、脛骨プラトーが再配向され、従って、脛骨が大腿骨に結合する形態が調節される。
【0006】
開き楔技術においては、脛骨内に切り込みが形成され、当該切り込みの両側部分が相対的に分離されて骨内に楔状の開口が形成され、次いで、この部分に骨が(例えば、金属板を骨にねじ止めするか又は骨内の穴に楔形状のインプラントを挿入することによって、)固着され、それによって、脛骨プラトーが再配向され、従って、脛骨が大腿骨と係合する形態が調節される。
【0007】
閉じ合わせ楔状骨切り術と楔開き骨切り術とは、両方とも、患者に対して実質的な利点を提供するけれども、これらは、外科医にとっては処置として難しい。更に、楔開き骨切り術に関して、現在使用されている楔形状のインプラントは、比較的大きく且つ配置が不便であり、とりわけ最少侵襲性過程に向いていない。
【0008】
本発明は、楔開き骨切り術に関し且つ骨切り術用の開口内に位置決めするための楔形状のインプラントに関する。
【発明の開示】
【0009】
本発明は、楔開き骨切り術をもたらすための新規な方法及び装置を含んでいる。より特定すると、本発明は、楔開き骨切り術において使用するための新規な多部品からなるインプラントの提供及び使用方法を含んでいる。
【0010】
本発明の一つの形態においては、楔開き骨切り術を支援するための骨切り術インプラントが提供され、当該骨切り術インプラントは、
楔開き骨切り術の一方の側部に沿って配置するための第一の移植片保持アームと、
楔開き骨切り術の反対側の第二の側部に沿って配置するための第二の移植片保持アームと、
前記楔開き骨切り術の入口部に沿って配置するための基部部材であり、第一の移植片保持アームと第二の移植片保持アームとを相互に選択的に結合して、前記基部部材が楔の厚い方の端部を構成している概して楔形状構造を形成する構造とされている基部部材と、を含んでいる。
【0011】
本発明のもう一つ別の形態においては、楔開き骨切り術を行うための方法が提供されている。当該方法は、
骨内に楔状の開口を形成するステップと、
第一の移植片保持アームを前記楔状開口の一方の側部に沿って位置決めし且つ第二の移植片保持アームを前記楔状開口の反対側の第二の側部に沿って位置決めするステップと、
前記楔状開口の入口部に沿って基部部材を位置決めするステップと、を含み、前記基部部材は、第一の移植片保持アームと第二の移植片保持アームとを選択的に結合して概して楔状構造を形成し、当該基部部材は楔の厚い方の端部を構成するようにしている。
【好ましい実施形態の説明】
【0012】
脛骨内への楔状開口の形成
最初に図1を参照すると、楔開き骨切り術が行なわれるべき膝関節5が示されている。膝関節5は、概して脛骨10と大腿骨15とを含んでいる。本発明に従って、楔開き骨切り術は、最初に上方頸骨内に切り込み20(図1)を形成し、次いで、切り込み20の両側に位置する骨の部分を相対的に分離させて骨内に楔状開口25(図2)を形成することによって行われる。当該楔状開口25は、脛骨プラトー30に大腿骨15に対する所望の向きを付与するような構造とされている。切り込み20及び楔状開口25は、当該技術において知られている種々の方法によって形成することができる。本発明の一つの好ましい形態においては、切り込み20と楔状開口25とは、好ましくは最少侵襲性技術を備えた前−内側アプローチ方法を使用して形成される。
【0013】
本発明に従って、ひとたび所望の楔状の開口25が脛骨10内に形成され、脛骨プラトー30に所望の向きが付与されると、新規な多部分からなるインプラントが楔状開口25内に配置されて、荷重負荷がかかっている間再構築された脛骨の幾何学的構造が維持され、治癒が生じる。
【0014】
新規な多部分からなるインプラントの概要
本発明による新規なインプラントは、楔状開口25の幾何学的構造にほぼ対応する概して楔形状の構造を有する多部分からなる構造を含んでいる。当該多部分からなるインプラントの種々の構成部品は、完全な楔形状インプラントを形成するために、好ましくは生体内で相互に組み立てられるように意図されている。当該インプラントの多部分からなる構造は、重要であり且つ従来技術によるインプラントよりも優れた多くの利点を提供する。
【0015】
まず第一に、当該多部分からなる構造は、在庫及び需要が少ない状態の各患者特有のインプラントサイズを可能にする。更に、所望ならば、当該インプラントは、楔状開口25の幾何学的構造により正確に近似するように、手術室内において生体内で修正することができる。
【0016】
第二に、当該新しいインプラントの多部分からなる構造は、種々の構成部品が楔状開口25内に個々に導入されるのを可能にし、これらの部分は、その後に結合されて完全なインプラントを形成する。前記構成部品の各々は比較的小さいので、これらは容易に操作することができ、従って、より正確に定位置に配置することができる。
【0017】
第三に、当該多部分からなる方法は、最少侵襲性の過程によるインプラントの使用を容易にする。
【0018】
タブとスロットとの境界構造を備えた多部分からなるインプラント
次に、図3及び4を参照すると、本発明の一つの好ましい形態においては、概して、基部105、第一の移植片保持アーム110及び第二の移植片保持アーム115を含んでいる新規なインプラント100が提供される。基部105、第一の移植片保持アーム110及び第二の移植片保持アーム115は、好ましくは生体内で相互に固着されて集合的に基部105が楔の厚い方の端部を構成する概して楔状構造を形成するように意図されている。楔形状の開口25が(例えば、図3に示されているもののような)前−内側アプローチ方法を使用して位置決めされるようになされている場合には、第一の移植片保持アーム110は、後方位置に配置され、第二の移植片保持アーム115は前方位置配置され、基部105は、後移植片保持アーム110と前移植片保持アーム115との間に伸長しており且つこれらのアームを結合している。この設計においては、後移植片保持アーム110と前移植片保持アーム115とは、互いにほぼ平行に配置されて前−内側基部105と非直角に交差するか(図3参照)又は別の方法として解剖学的構造に対して適合しているのが好ましい。更に、この設定においては、後移植片保持アーム110は、前移植片保持アーム115よりも長い。
【0019】
本発明のこの形態においては、第一の移植片保持アーム110と第二の移植片保持アーム115とは、タブとスロットとの境界構造を使用して一緒に取り付けられ、第一の移植片保持アーム110は、基部105内に形成された第一の雌型凹部(スロット)125によって受け入れられる第一の雄型部材(タブ)120を有しており、第二の移植片保持アーム115は、基部105内に形成された第二の雌型凹部(スロット)135によって受け入れられる第二の雄型部材(タブ)130を有している。所望ならば、第一の雄型部材120は、第一の雌型凹部125内に摩擦嵌合させても良く、且つ/又は、第二の雄型部材130は、第二の雌型凹部135内に摩擦嵌合させても良い。
【0020】
所望ならば、楔形状のインプラント100の種々の構成部品には、インプラントの構成部品と骨との結合を増進させるために、Bによって全体が示されている(図4には示されているが、図3では明確化のために省略されている)棘状突起4、畝状突起、突出部、粗面等が設けられていても良い。
【0021】
楔形状インプラント100は、使用時には、治癒が生じている間、所望の幾何学的構造によって脛骨を安定化させるために、脛骨10内の楔形状開口25内に位置決めされる。この目的のために、適当な大きさの基部105、適当な大きさの第一の移植片保持アーム110及び適当な大きさの第二の移植片保持アーム115は、好ましくはキット形態で外科医に提供される部品のライブラリから選択される。所望ならば、選択された部品は更に、例えば切削によって、所望の大きさの寸法にすることができる。前−内側アプローチ方法の設定においては、インプラント100の配備は、最初に後移植片保持アーム110及び前移植片保持アーム115を楔状開口25内に適当に位置決めし、次いで、これらを基部105に結合することによってなすことができる。このことが生じると、後移植片保持アーム110、前移植片保持アーム115及び基部105は、骨ペースト、骨セメント、その他の骨移植片材料等を楔状開口25内に含む概してU字形状の外周を形成し、これは治療を増進させる。ベース105を脛骨にねじ止めするために、開口145を介して設置される1以上の骨ねじ140を使用することができる。
【0022】
所望ならば、第一の移植片保持アームと第二の移植片保持アームとは、ブリッジによって相互に結合して単一ユニットとすることができる。より特別には、図5及び6を参照すると、基部105A、第一の移植片保持アーム110A、第二の移植片保持アーム115A及び第一の移植片保持アーム110aと第二の移植片保持アーム115Aとを相互に結合しているブリッジ150Aを含んでいる新規なインプラント100Aが示されている。同様に、基部105A、第一の移植片保持アーム110A及び第二の移植片保持アーム115Aは、タブとスロットとの境界構造を使用して相互に取り付けられており、第一の移植片保持アーム110Aは、基部105Aに形成された第一の雌型凹部(スロット)125Aに受け入れられている第一の雄型部材(タブ)120Aを備えており、第二の移植片保持アーム115Aは、基部105Aに形成されている第二の雌型凹部(スロット)135Aに受け入れられている第二の雄型部材(タブ)130Aを有している。所望ならば、第一の雄型部材120Aは第一の雌型凹部125A内に摩擦嵌合させ及び/又は第二の雄型部材130Aは第二の雌型凹部135A内に摩擦嵌合させても良い。上記と同様に、基部105A内の開口145Aを介して受け入れられるねじ140Aを、基部105Aを脛骨にねじ止めするために使用することができる。所望ならば、楔形状インプラント100Aの種々の構成部品には、インプラントの構成部品と骨との間の係合を増進するために、Bによって全体的が示されている(図6に示されているが、明確化のためには図5においては省略されている)棘状突起、畝状突起、突出部、粗面等が設けられていても良い。
【0023】
所望ならば、タブ及びスロットの位置は、逆すなわち基部が第一の移植片保持アーム内に形成されている第一の雌型部材(スロット)内に受け入れられている第一の雄型部材(タブ)を備えており、前記基部が、第二の移植片保持アーム内に形成された第二の雌型部材(スロット)内に収容されている第二の雄型部材(タブ)を備えている。より特別には、図7及び8を参照すると、当該インプラント100Bは、タブ及びスロットの位置が逆であること以外は上記したインプラント100とほぼ同じ新規なインプラント100Bが示されており、図9及び10には、タブ及びスロットの位置が逆である以外は上記のインプラント100Aとほぼ同じである新規なインプラント100Cが示されている。
【0024】
楔と溝との境界構造を備えた多部分からなるインプラント
次に、図11及び12を参照すると、本発明の一つの好ましい形態において、基部205、第一の移植片保持アーム210及び第二の移植片保持アーム215を含んでいる新規なインプラント200が提供されている。基部205、第一の移植片保持アーム210及び第二の移植片保持アーム215は、概して全体的に楔形状構造を形成するために、好ましくは生体内で相互に結合されるように意図されており、基部205は、楔の厚い方の端部を構成している。インプラント200が前−内側アプローチ方法を使用して位置決めされるように、前−内側アプローチ方法(例えば、図11に示されているもののような)を使用して楔状開口25が形成されている場合には、第一の移植片保持アーム210は後方位置に配置され、第二の移植片保持アーム215は前方位置に配置され、基部205は前−内側位置に配置され、基部205は、後移植片保持アーム210と前移植片保持アーム215との間に延び且つこれらを相互に結合している。この設定においては、後移植片保持アーム210と前移植片保持アーム215とは、互いにほぼ平行に配置され、非直角の角度で前−内側基部205と交差するように配置されるか又はさもなければ解剖学的構造に適合しているのが好ましい。更に、この設定においては、後移植片保持アーム210は、前移植片保持アーム215よりも長い。
【0025】
本発明のこの形態においては、基部205、第一の移植片保持アーム210及び第二の移植片保持アーム215は、楔と溝との境界部構造を使用して相互に結合されており、第一の移植片保持アーム210は、基部205に形成されている第一の雌型凹部(溝)225内に収容される第一の雄型部材(楔)220を備えており、第二の移植片保持アーム215は、第二の雌型凹部(溝)235内に収容される第二の雄型部材(楔)230を備えている。所望ならば、第一の雄型部材220は第一の雌型凹部225内に摩擦嵌合させることができ且つ/又は第二の雄型部材230は第二の雌型凹部235内に摩擦嵌合させることができる。
【0026】
所望ならば、楔状インプラント200の種々の構成部品には、インプラントと骨との間の結合を増進させるために、(図12に示されているが、図11においては、明確化のために省略されている)Bによって全体的に示されている棘状突起、畝状突起、突出部、粗面等を設けても良い。
【0027】
使用時には、楔形状インプラント200は、治癒している間、所望の幾何学的構造によって脛骨を安定化させるために脛骨10の楔状開口25内に位置決めされる。この目的のために、適当な大きさの基部205、適当な大きさの第一の移植片保持アーム210及び適当な大きさの第二の移植片保持アーム215が、好ましくはキット形態で外科医に提供された部品のライブラリから選択される。所望ならば、当該選択された部品は更に、例えば切削によって、所望の寸法とすることができる。前−内側アプローチ方法の設定においては、インプラント200の配備は、最初に、後移植片保持アーム210及び前移植片保持アーム215を楔状開口25内に適切に配置し、次いで、これらを基部205によって相互に結合させることによって行うことができる。この結果、後移植片保持アーム210、前移植片保持アーム215及び基部205は、骨ペースト、骨セメント、その他の骨移植材料等を楔状開口25の内部に含んで治療を増進させることができる概してU字形状の外周を形成する。開口245を介して取り付けられる1以上の骨ねじ240を使用して、基部205を脛骨にねじ止めすることができる。
【0028】
所望ならば、第一の移植片保持アームと第二の移植片保持アームとは、単一ユニットを形成するために、ブリッジによって相互に結合しても良い。より特別には、図13及び14を参照すると、基部205A、第一の移植片保持アーム210A、第二の移植片保持アーム215A及び第一の移植片保持アーム210Aと第二の移植片保持アーム215Aとを相互に結合しているブリッジ250Aを含んでいる新規なインプラント200Aが示されている。同じく、基部205A、第一の移植片保持アーム210A及び第二の移植片保持アーム215Aが、楔と溝との境界構造を使用して相互に取り付けられ、第一の移植片保持アーム210Aは、基部205A内に形成されている第一の雌型凹部(溝)225Aによって受け入れられる第一の雄型部材(楔)220Aを有しており、第二の移植片保持アーム215Aは、基部205A内に形成されている第二の雌型凹部(溝)235Aによって受け入れられる第二の雄型部材(楔)230Aを備えている。所望ならば、第一の雄型部材220Aは、第一の雌型凹部225A内に摩擦嵌合させても良く、且つ/又は、第二の雄型部材230Aは、第二の移植片保持アーム235A内に摩擦嵌合させても良い。同じく、基部205A内の開口245Aを介して受け入れられるねじ240Aを使用して基部205Aを脛骨にねじ止めしても良い。所望ならば、楔形状インプラント200Aの種々の構成部品には、インプラントの構成部品と骨との間の係合を増進するために、(図14には示されているが、図13においては明確化のために省略されている)全体がBによって示されている棘状突起、畝状突起、突出部、粗面等が設けられていても良い。
【0029】
所望ならば、楔及び溝の位置は逆すなわち基部が第一の移植片保持アームに形成された第一の雌型部材(溝)に受け入れられる第一の雄型部材(楔)を有し、前記基部が第二の移植片保持アームに形成された第二の雌型部材(溝)に受け入れられる第二の雄型部材(楔)を有するようにすることができる。より特別には、図15及び16を参照すると、楔及び溝の位置が逆である以外は上記したインプラント200とほぼ同じである新規なインプラントが示されており、図17及び18には、楔及び溝の位置が逆である以外は上記したインプラント200Aとほぼ同じである新規なインプラント200Cが示されている。
【0030】
ボールとソケットとの間の境界構造を備えた多部分からなるインプラント
図19及び20を参照すると、本発明の好ましい形態において、基部305、第一の移植片保持アーム310及び第二の移植片保持アーム315を含んでいる新規なインプラント300が提供されている。基部305、第一の移植片保持アーム310及び第二の移植片保持アーム315は、基部305が楔の厚い方の端部を構成する状態で集合的に概して楔状構造を形成するように、好ましくは生体内で相互に結合されるように意図されている。インプラント300が前−内側アプローチ方法を使用して配置されるように、楔状開口25が前−内側アプローチ方法(例えば、図19に示されているもの)を使用して形成されている場合には、第一の移植片保持アーム310は後方位置に配置され、第二の移植片保持アーム315は前方位置に配置され、基部315は、前−内側位置に配置されており且つ後方移植片保持アーム310と前方移植片保持アーム315との間に延び且つこれらを相互に結合している。この設定においては、後方移植片保持アーム310及び前方移植片保持アーム315は、好ましくは相互にほぼ平行に配置され、前−内側基部305と非直角(図19参照)で交差しているか又はさもなければ解剖学的構造に適合している。更に、この設定においては、後方移植片保持アーム310は、前方移植片保持アーム315よりも長い。
【0031】
本発明のこの形態においては、基部305、第一の移植片保持アーム310及び第二の移植片保持アーム315は、ボールとソケットとの境界部構造を使用して相互に取り付けられており、前記第一の移植片保持アーム310は、基部305に形成された第一の雌型凹部(ソケット)325によって受け入れられる第一の雄型部材(ボール)330を備えており、前記第二の移植片保持アーム315は、基部305に形成された第二の雌型凹部(ソケット)335によって受け入れられる第二の雄型部材(ボール)330を備えている。所望ならば、第一の雄型部材320は第一の雌型凹部325内に摩擦嵌合させても良く且つ/又は第二の雄型部材330は第二の雌型凹部335内に摩擦嵌合させても良い。
【0032】
重要なことは、ボールとソケットとの境界部構造の使用によって、第一の移植片保持アーム310と基部305との間の連結角度の生体内での調整及び第二の移植片保持アーム315と基部305との間の連結角度の生体内調整が可能になる。これによって、患者毎の解剖学的構造変化に対処する自由度が提供され且つ在庫条件を著しく減じることができる。
【0033】
所望ならば、楔状インプラント300の種々の構成部品には、インプラント構成部品と骨との間の結合を増進させるために、(図20に示されているが、図19においては、明確化のために省略されている)Bによって全体的に示されている棘状突起、畝状突起、突出部、粗面等を設けても良い。
【0034】
使用時には、楔形状インプラント300は、治癒されている間、所望の幾何学的構造によって脛骨を安定化させるために脛骨10の楔状開口25内に位置決めされる。この目的のために、適当な大きさの基部305、適当な大きさの第一の移植片保持アーム310及び適当な大きさの第二の移植片保持アーム315が、好ましくはキット形態で外科医に提供された部品のライブラリから選択される。所望ならば、当該選択された部品は更に、例えば切削によって、所望の寸法とすることができる。前−内側アプローチ方法の設定においては、インプラント300の配備は、最初に、後移植片保持アーム310及び前移植片保持アーム315を楔状開口25内に適切に配置し、次いで、これらを基部305によって相互に結合させることによって行うことができる。このことがなされると、後移植片保持アーム310、前移植片保持アーム315及び基部305は、骨ペースト、骨セメント、その他の骨移植材料等を楔状開口25の内部に含んで治療を増進させることができる概してU字形状の外周を形成している。開口345を介して取り付けられる1以上の骨ねじ340を使用して、基部305を脛骨にねじ止めすることができる。
【0035】
同じく、ボールとソケットとの境界構造の使用によって、(i)第一の移植片保持アーム310と基部305との間及び(ii)第二の移植片保持アーム315と基部305との間の連結角度の生体内での調整が可能になる。これによって、患者毎の解剖学的構造変化に対処する自由度が提供され且つ在庫要件を著しく減じることができる。
【0036】
所望ならば、第一の移植片保持アームと第二の移植片保持アームとは、ブリッジによって相互に結合して単一ユニットとして形成しても良い。より特別には、図21及び22を参照すると、基部305A、第一の移植片保持アーム310A、第二の移植片保持アーム315A及び第一の移植片保持アーム310Aと第二の移植片保持アーム315Aとを相互に結合しているブリッジ350Aを含んでいる新規なインプラント300Aが示されている。同じく、基部305A、第一の移植片保持アーム310A及び第二の移植片保持アーム315Aが、楔と溝との境界構造を使用して相互に取り付けられ、第一の移植片保持アーム310Aは、基部305A内に形成されている第一の雌型凹部(溝)325Aによって受け入れられる第一の雄型部材(楔)320Aを有しており、第二の移植片保持アーム315Aは、基部305A内に形成されている第二の雌型凹部(溝)335Aによって受け入れられる第二の雄型部材(楔)330Aを備えている。所望ならば、第一の雄型部材320Aは、第一の雌型凹部325A内に摩擦嵌合させても良く、且つ/又は、第二の雄型部材330Aは、第二の移植片保持アーム335A内に摩擦嵌合させても良い。同じく、基部305A内の開口345Aを介して受け入れられるねじ340Aを使用して基部305Aを脛骨にねじ止めしても良い。所望ならば、楔形状インプラント300Aの種々の構成部品には、インプラントの構成部品と骨との間の係合を増進するために、(図22には示されているが、図21においては、明確化のために省略されている)全体がBによって示されている棘状突起、畝状突起、突出部、粗面等が設けられていても良い。
【0037】
所望ならば、楔及び溝の位置は逆すなわち基部が第一の移植片保持アームに形成された第一の雌型部材(溝)に受け入れられた第一の雄型部材(楔)を有し、前記基部が第二の移植片保持アームに形成された第二の雌型部材(溝)に受け入れられた第二の雄型部材(楔)を有するようにすることができる。より特別には、図23及び24を参照すると、楔及び溝の位置が逆である以外は上記したインプラント300とほぼ同じである新規なインプラントが示されており、図25及び26には、楔及び溝の位置が逆である以外は上記したインプラント300Aとほぼ同じである新規なインプラント300Cが示されている。
【0038】
平面対平面の境界部構造を備えている多部品からなるインプラント
次に、図27及び28を参照すると、本発明の一つの好ましい形態においては、概して、基部405、第一の移植片保持アーム410及び第二の移植片保持アーム415を含んでいる新規なインプラント400が提供されている。基部405、第一の移植片保持アーム410及び第二の移植片保持アーム415は、基部405が楔の厚い方の端部を構成している概して楔状の構造を集合的に形成するために、好ましくは生体内で相互に取り付けられるように意図されている。インプラント400が、前−内側アプローチ方法を使用して位置決めできるように、(例えば、図27に示されているもののような)前−内側アプローチ方法を使用して楔状開口25が形成される場合には、第一の移植片保持アーム410は、後方位置に配置され、第二の移植片保持アーム415は前方位置に配置され、基部415は前−内側位置に配置され、基部405は、後移植片保持アーム410と前移植片保持アーム415との間に延び且つこれらのアームを相互に結合している。この設定においては、後移植片保持アーム410と前移植片保持アーム415とは、互いにほぼ平行に配置され且つ非直角で前−内側基部405に交差するのが好ましく(図27参照)又は別の方法として、解剖学的構造に適合しているのが好ましい。更に、この設定においては、後移植片保持アーム410は、前移植片保持アーム415よりも長い。
【0039】
本発明のこの形態においては、基部405、第一の移植片保持アーム410及び第二の移植片保持アーム415は、平面対平面の境界構造を使用して相互に取り付けられ、第一の移植片保持アーム410は、基部405に形成されている第一の平らな面425と係合する第一の平らな面420を備えており、第二の移植片保持アーム415は、基部405内に形成されている第二の平らな面と係合する第二の平らな面430を備えている。一つの好ましい構造(図27及び28を参照)においては、第一の平らな面420及び第二の平らな面430は、インプラントの内側から離れる方向へ突出する意味において、外方へ向くように配置されており、第一の平らな面425及び第二の平らな面435は、インプラントの内側に向かって突出する意味で内方に面するように配置されている。
【0040】
所望ならば、楔状インプラント400の種々の構成部品には、インプラント構成部品と骨との間の結合を増進させるために、(図28に示されているが、図27においては、明確化のために省略されている)Bによって全体的に示されている棘状突起、畝状突起、突出部、粗面等を設けても良い。
【0041】
使用時には、楔形状インプラント400は、治癒する間、所望の幾何学的構造によって脛骨を安定化させるために脛骨10内に楔状開口25内に位置決めされている。この目的のために、適当な大きさの基部405、適当な大きさの第一の移植片保持アーム410及び適当な大きさの第二の移植片保持アーム415が、好ましくはキット形態で外科医に提供される部品のライブラリから選択される。所望ならば、当該選択された部品は更に、例えば切削によって、所望の寸法とすることができる。前−内側アプローチ方法の設定においては、インプラント400の配備は、最初に、後移植片保持アーム410及び前移植片保持アーム415を楔状開口25内に適切に配置し、次いで、これらを基部405によって相互に結合させることによって行うことができる。このことがなされると、後移植片保持アーム410、前移植片保持アーム415及び基部405は、骨ペースト、骨セメント、その他の骨移植材料等を楔状開口25の内部に含んで治療を増進させることができる概してU字形状の外周を形成する。開口445を介して取り付けられる1以上の骨ねじ440を使用して、基部405を脛骨にねじ止めすることができる。
【0042】
所望ならば、第一の移植片保持アームと第二の移植片保持アームとは、単一ユニットを形成するために、ブリッジによって相互に結合しても良い。より特別には、図29及び30を参照すると、基部405A、第一の移植片保持アーム410A、第二の移植片保持アーム415A及び第一の移植片保持アーム410Aと第二の移植片保持アーム415Aとを相互に結合しているブリッジ450Aを含んでいる新規なインプラント400Aが示されている。同じく、基部405A、第一の移植片保持アーム410A及び第二の移植片保持アーム415Aが、楔と溝との境界構造を使用して相互に取り付けられ、第一の移植片保持アーム410Aは、基部405A内に形成されている第一の雌型凹部(溝)425Aによって受け入れられる第一の雄型部材(楔)420Aを有しており、第二の移植片保持アーム415Aは、基部405A内に形成されている第二の雌型凹部(溝)435Aによって受け入れられる第二の雄型部材(楔)440Aを備えている。所望ならば、第一の雄型部材420Aは、第一の雌型凹部425A内に摩擦嵌合を形成しても良く、且つ/又は、第二の雄型部材430Aは、第二の移植片保持アーム435A内に摩擦嵌合を形成しても良い。同じく、基部405A内の開口445Aを介して受け入れられるねじ440Aを使用して基部405Aを脛骨にねじ止めしても良い。所望ならば、楔形状インプラント400Aの種々の構成部品には、インプラントの構成部品と骨との間の係合を増進するために、(図30には示されているが、図29においては、明確化のために省略されている)全体がBによって示されている棘状突起、畝状突起、突出部、粗面等が設けられていても良い。
【0043】
所望ならば、平らな面の位置は逆にすることができる。より特別には、図31及び32を参照すると、平らな面が逆である(すなわち、第一の平らな面420Bと第二の平らな面430Bとが基部405B上に形成されており、第一の平らな面425Bと第二の平らな面435Bとが、各々、後移植片保持アーム410B及び前移植片保持アーム415B上に形成されている)以外は上記したインプラント400とほぼ同じである新規なインプラント400Bが示されており、一方、図33及び34を参照すると、平らな面が逆である(すなわち、第一の平らな面420Cと第二の平らな面430Cとが基部405C上に形成されており、第一の平らな面425Cと第二の平らな面435Cとが、各々、後移植片保持アーム410C及び前移植片保持アーム415C上に形成されている)以外は上記したインプラント400Aとほぼ同じである新規なインプラント400Cが示されている。
【0044】
その他の形態
上記に加えて、所定の構造内では、一つの移植片保持アームは雄型コネクタ(例えば、タブ、楔、ボール等)を備えており、他方の移植片保持アームは雌型コネクタ(例えば、穴、溝、ソケット等)を備えていることも理解されるべきである。
【0045】
上記の種々の境界構造は、多数の係合部材を提供することによって改造しても良いことも理解されるべきである。
このようにして、図3及び4に示された新規なインプラント100においては、第一の移植片保持アーム110と第二の移植片保持アーム115とには、各々、多数のタブ等を設けることができ、図5及び6に示された新規なインプラント100Aにおいては、第一の移植片保持アーム110Aと第二の移植片保持アーム115Aとには、各々、多数のタブ等を設けることができ、図7及び8に示された新規なインプラント100Bにおいては、第一の移植片保持アーム110Bと第二の移植片保持アーム115Bとには、各々、多数のタブ等を設けることができ、図9及び10に示された新規なインプラント100Cにおいては、第一の移植片保持アーム110Cと第二の移植片保持アーム115Cとには、各々、多数のタブ等を設けることができる。
【0046】
更に、図11及び12に示された新規なインプラント200においては、第一の移植片保持アーム210と第二の移植片保持アーム215とには、各々、多数の楔等を設けることができ、図13及び14に示された新規なインプラント200Aにおいては、第一の移植片保持アーム210Aと第二の移植片保持アーム215Aとには、各々、多数の楔等を設けることができ、図15及び16に示された新規なインプラント200Bにおいては、第一の移植片保持アーム210Bと第二の移植片保持アーム215Bとには、各々、多数の楔等を設けることができ、図17及び18に示された新規なインプラント200Cにおいては、第一の移植片保持アーム210Cと第二の移植片保持アーム215Cとには、各々、多数の楔等を設けることができる。
【0047】
更に、図27乃至28、29乃至30、31乃至32及び33乃至34に示された新規なインプラント400、400A、400B及び400Cの各々においては、種々の角度で設定された多数の平らな面を部材上に設けても良い。
【0048】
更に、移植片保持アームが多数のコネクタ部材を備えている場合には、これらのコネクタ部材は、雄型部材(例えば、タブ、楔、ボール等)、雌型部材(例えば、穴、溝、ソケット等)及び/又は平らな結合部材の組み合わせとすることができる。
【0049】
更に、タブ、穴、楔、平らな面等が設けられる特別な角度は、適当に変更することができる。
材料
上記のインプラントは、種々の金属(例えば、チタン、ステンレス鋼等)又は重合体を含んでいる吸収性又は非吸収性の骨形成誘発性又は骨導性等である他の生体適合性材料によって作ることもできることは理解されるべきである。
【0050】
更に、多部分からなるインプラントの種々の構成部品は、構成部品の機能に応じて種々の材料によって作ることができる。例えば、限定的ではないが、種々の強度特性、種々の吸収率を提供するために、種々の配合を有していても良い。
【0051】
変形
当業者は、特許請求の範囲に示された本発明の精神及び範囲内で、本発明の特性を説明するために、本明細書に説明され且つ図示された細部、材料、ステップ及び部品の配置において、多くの付加的な変更を加えることができることは理解されるべきであろう。
【図面の簡単な説明】
【0052】
本発明のこれらの及びその他の目的及び特徴は、同様の符号が同様の部品を示している添付図面と共に考慮されるべきである以下の詳細な説明によって更に十分に開示され又は明らかとされている。
【図1】楔開き骨切り術のために脛骨内に楔状開口を形成している図である。
【図2】楔開き骨切り術のために脛骨内に楔状開口を形成している図である。
【図3】タブとスロットとの境界構造を備えた多部分からなるインプラントを示している図である。
【図4】タブとスロットとの境界構造を備えた多部分からなるインプラントを示している図である。
【図5】タブとスロットとの境界構造を備えた多部分からなるインプラントを示している図である。
【図6】タブとスロットとの境界構造を備えた多部分からなるインプラントを示している図である。
【図7】タブとスロットとの境界構造を備えた多部分からなるインプラントを示している図である。
【図8】タブとスロットとの境界構造を備えた多部分からなるインプラントを示している図である。
【図9】タブとスロットとの境界構造を備えた多部分からなるインプラントを示している図である。
【図10】タブとスロットとの境界構造を備えた多部分からなるインプラントを示している図である。
【図11】楔と溝との境界構造を備えた多部分からなるインプラントを示している図である。
【図12】楔と溝との境界構造を備えた多部分からなるインプラントを示している図である。
【図13】楔と溝との境界構造を備えた多部分からなるインプラントを示している図である。
【図14】楔と溝との境界構造を備えた多部分からなるインプラントを示している図である。
【図15】楔と溝との境界構造を備えた多部分からなるインプラントを示している図である。
【図16】楔と溝との境界構造を備えた多部分からなるインプラントを示している図である。
【図17】楔と溝との境界構造を備えた多部分からなるインプラントを示している図である。
【図18】楔と溝との境界構造を備えた多部分からなるインプラントを示している図である。
【図19】ボールとソケットとの境界構造を備えた多部分からなるインプラントを示している図である。
【図20】ボールとソケットとの境界構造を備えた多部分からなるインプラントを示している図である。
【図21】ボールとソケットとの境界構造を備えた多部分からなるインプラントを示している図である。
【図22】ボールとソケットとの境界構造を備えた多部分からなるインプラントを示している図である。
【図23】ボールとソケットとの境界構造を備えた多部分からなるインプラントを示している図である。
【図24】ボールとソケットとの境界構造を備えた多部分からなるインプラントを示している図である。
【図25】ボールとソケットとの境界構造を備えた多部分からなるインプラントを示している図である。
【図26】ボールとソケットとの境界構造を備えた多部分からなるインプラントを示している図である。
【図27】平面対平面の境界構造を備えた多部分からなるインプラントを示している図である。
【図28】平面対平面の境界構造を備えた多部分からなるインプラントを示している図である。
【図29】平面対平面の境界構造を備えた多部分からなるインプラントを示している図である。
【図30】平面対平面の境界構造を備えた多部分からなるインプラントを示している図である。
【図31】平面対平面の境界構造を備えた多部分からなるインプラントを示している図である。
【図32】平面対平面の境界構造を備えた多部分からなるインプラントを示している図である。
【図33】平面対平面の境界構造を備えた多部分からなるインプラントを示している図である。
【図34】平面対平面の境界構造を備えた多部分からなるインプラントを示している図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
楔開き骨切り術を支援するための骨切り術用インプラントであり、
前記楔開き骨切り術の一方の側部に沿って配置するための第一の移植片保持アームと、
前記楔開き骨切り術の第二の反対側の側部に沿って配置するための第二の移植片保持アームと、
前記楔開き骨切り術の入口部に沿って配置するための基部部品であり、前記第一の移植片保持アームと第二の移植片保持アームとを選択的に相互に結合して概して楔形状構造を形成し且つ前記楔の厚い方の端部を構成している前記基部部品と、を含む骨切り術用インプラント。
【請求項2】
請求項1に記載の骨切り術用インプラントであり、
前記基部部品が、タブと穴との境界結合によって、前記第一の移植片保持アームと第二の移植片保持アームとを選択的に結合させるようになされた骨切り術用インプラント。
【請求項3】
請求項1に記載の骨切り術用インプラントであり、
前記基部部品が、タブと穴との多数の境界結合によって、前記第一の移植片保持アーム及び前記第二の移植片保持アームに選択的に結合されている骨切り術用インプラント。
【請求項4】
請求項2に記載の骨切り術用インプラントであり、
前−内側アプローチ方法によって配備される構造とされており、前記第一の移植片保持アームは前記後方位置に配置されており、前記第二の移植片保持アームは前記前方位置に配置されるようになされており、前記基部部品は、前記前−内側位置に配置される骨切り術用インプラント。
【請求項5】
請求項4に記載の骨切り術用インプラントであり、
骨ペースト、骨セメント及びその他の骨移植片材料のうちの少なくとも1つを受け入れるための内側凹部が規定されている骨切り術用インプラント。
【請求項6】
請求項5に記載の骨切り術用インプラントであり、
前記第一の移植片保持アームと第二の移植片保持アームとがブリッジによって結合されている、骨切り術用インプラント。
【請求項7】
請求項1に記載の骨切り術用インプラントであり、
前記基部部品が、楔と溝との境界結合によって前記第一の移植片保持アームと第二の移植片保持アームとに選択的に結合されている、骨切り術用インプラント。
【請求項8】
請求項1に記載の骨切り術用インプラントであり、
前記基部部品が、多数の楔と溝との境界結合によって前記第一の移植片保持アーム及び第二の移植片保持アームに選択的に結合されている骨切り術用インプラント。
【請求項9】
請求項7に記載の骨切り術用インプラントであり、
前−内側アプローチ方法によって配備される構造とされており、前記第一の移植片保持アームは後方位置に設けられ、前記第二の移植片保持アームは前方位置に設けられ、前記基部部品は前−内側位置に設けられている、骨切り術用インプラント。
【請求項10】
請求項9に記載の骨切り術用インプラントであり、
骨ペースト、骨セメント及びその他の骨移植片材料のうちの少なくとも1つを受け入れるための内側凹部が規定されている、骨切り術用インプラント。
【請求項11】
請求項10に記載の骨切り術用インプラントであり、
前記第一の移植片保持アームと第二の移植片保持アームとがブリッジによって結合されている、骨切り術用インプラント。
【請求項12】
請求項1に記載の骨切り術用インプラントであり、
前記基部部品が、ボールとソケットとの境界結合によって前記第一の移植片保持アーム及び第二の移植片保持アームに選択的に結合されている、骨切り術用インプラント。
【請求項13】
請求項12に記載の骨切り術用インプラントであり、
前−内側アプローチ方法によって配備される構造とされており、前記第一の移植片保持アームが後方位置に設けられ、第二の移植片保持アームが前方位置に設けられ、前記基部部品が前―内側位置に設けられている、骨切り術用インプラント。
【請求項14】
請求項13に記載の骨切り術用インプラントであり、
骨ペースト、骨セメント及びその他の骨移植片材料のうちの少なくとも1つを受け入れるための内側凹部を規定している、骨切り術用インプラント。
【請求項15】
請求項14に記載の骨切り術用インプラントであり、
前記第一の移植片保持アームと第二の移植片保持アームとがブリッジによって結合されている、骨切り術用インプラント。
【請求項16】
請求項1に記載の骨切り術用インプラントであり、
前記基部部品が、平面対平面の境界結合によって、前記第一の移植片保持アーム及び第二の移植片保持アームに選択的に結合されている、骨切り術用インプラント。
【請求項17】
請求項1に記載の骨切り術用インプラントであり、
前記基部部品が、多数の平面対平面の境界結合によって、前記第一の移植片保持アーム及び第二の移植片保持アームに選択的に結合されている、骨切り術用インプラント。
【請求項18】
請求項16に記載の骨切り術用インプラントであり、
前−内側アプローチ方法によって配備される構造とされており、前記第一の移植片保持アームが後方位置に設けられ、第二の移植片保持アームが前方位置に設けられ、前記基部部品が前―内側位置に設けられている、骨切り術用インプラント。
【請求項19】
請求項18に記載の骨切り術用インプラントであり、
骨ペースト、骨セメント及びその他の骨移植片材料のうちの少なくとも1つを受け入れるための内側凹部が規定されている、骨切り術用インプラント。
【請求項20】
請求項19に記載の骨切り術用インプラントであり、
前記第一の移植片保持アームと第二の移植片保持アームとが、ブリッジによって結合されている、骨切り術用インプラント。
【請求項21】
楔開き骨切り術を行う方法であり、
骨内に楔状開口を形成するステップと、
前記楔状開口の一方の側部に沿って第一の移植片保持アームを配置し且つ前記楔状開口の第二の反対側の側部に沿って第二の移植片保持アームを配置するステップと、
前記楔状開口の口部に沿って基部部品を配置するステップとを含み、
前記基部部品は、概して楔形状構造を形成するために、前記第一の移植片保持アームと第二の移植片保持アームとに選択的に結合されるようになされていて、前記楔の厚い方の端部を構成するようになされている方法。
【請求項22】
請求項21に記載の方法であり、
前記基部部品が、タブと穴との境界結合によって、前記第一の移植片保持アームと第二の移植片保持アームとに選択的に結合されるようになされている方法。
【請求項23】
請求項21に記載の方法であり、
前記基部部品が、多数のタブと穴との境界部結合によって、前記第一の移植片保持アームと第二の移植片保持アームとに選択的に結合されている方法。
【請求項24】
請求項22に記載の方法であり、
前記インプラントが前−内側アプローチ方法によって配備される構造とされており、前記第一の移植片保持アームは後方位置に設けられ、前記第二の移植片保持アームは前方位置に設けられ、前記基部部品は前−内側位置に設けられるようにした、方法。
【請求項25】
請求項24に記載の方法であり、
前記インプラントが、骨ペースト、骨セメント及びその他の骨移植片材料のうちの少なくとも1つを受け入れるための内側凹部が規定されている方法。
【請求項26】
請求項25に記載の方法であり、
前記第一の移植片保持アームと第二の移植片保持アームとが、ブリッジによって結合されるようになされた方法。
【請求項27】
請求項21に記載の方法であり、
前記基部部品が、楔と溝との境界結合によって、前記第一の移植片保持アームと第二の移植片保持アームとに選択的に結合されている方法。
【請求項28】
請求項21に記載の方法であり、
前記基部部品が、多数の楔と溝との境界結合によって、前記第一の移植片保持アームと第二の移植片保持アームとに選択的に結合されるようになされている方法。
【請求項29】
請求項27に記載の方法であり、
前記インプラントが前−内側アプローチ方法によって配備される構造とされており、前記第一の移植片保持アームは後方位置に設けられ、前記第二の移植片保持アームは前方位置に設けられ、前記基部部品は前−内側位置に設けられるようになされた方法。
【請求項30】
請求項29に記載の方法であり、
前記インプラントに、骨ペースト、骨セメント及びその他の骨移植片材料のうちの少なくとも1つを受け入れるための内側凹部が規定されるようになされた方法。
【請求項31】
請求項30に記載の方法であり、
前記第一の移植片保持アームと第二の移植片保持アームとが、ブリッジによって結合されるようにされた方法。
【請求項32】
請求項21に記載の方法であり、
前記基部部品が、ボールとソケットとの境界結合によって、前記第一の移植片保持アーム及び第二の移植片保持アームに選択的に結合されるようにした方法。
【請求項33】
請求項32に記載の方法であり、
前記インプラントが、前−内側アプローチ方法によって配備される構造とされており、前記第一の移植片保持アームが後方位置に設けられており、第二の移植片保持アームが前方位置に設けられており、前記基部部品が前―内側位置に設けられている方法。
【請求項34】
請求項33に記載の方法であり、
前記インプラントに、骨ペースト、骨セメント及びその他の骨移植片材料のうちの少なくとも1つを受け入れるための内側凹部が規定されるようになされた方法。
【請求項35】
請求項34に記載の方法であり、
前記第一の移植片保持アームと第二の移植片保持アームとが、ブリッジによって結合されるようになされた方法。
【請求項36】
請求項21に記載の方法であり、
前記基部部品が、平面対平面の境界結合によって、前記第一の移植片保持アーム及び第二の移植片保持アームに選択的に結合されるようになされた方法。
【請求項37】
請求項21に記載の方法であり、
前記基部部品が、多数の平面対平面の境界結合によって、前記第一の移植片保持アーム及び第二の移植片保持アームに選択的に結合されるようになされた方法。
【請求項38】
請求項36に記載の方法であり、
前記インプラントが、前−内側アプローチ方法によって配備される構造とされており、前記第一の移植片保持アームが後方位置に設けられ、第二の移植片保持アームが前方位置に設けられ、前記基部部品が前―内側位置に設けられるようにした方法。
【請求項39】
請求項38に記載の方法であり、
前記インプラントに、骨ペースト、骨セメント及びその他の骨移植片材料のうちの少なくとも1つを受け入れるための内側凹部が規定されるようにした方法。
【請求項40】
請求項39に記載の方法であり、
前記第一の移植片保持アームと第二の移植片保持アームとが、ブリッジによって結合されるようにした方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【公表番号】特表2008−529609(P2008−529609A)
【公表日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−554358(P2007−554358)
【出願日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際出願番号】PCT/US2006/004796
【国際公開番号】WO2006/086666
【国際公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【出願人】(506144983)アイバランス・メディカル・インコーポレーテッド (5)
【Fターム(参考)】