業務管理装置及び業務管理方法及びプログラム
【課題】ACDサーバが顧客端末からのリクエストを積滞し、空きオペレータ発生時に、顧客端末を空きオペレータ端末に割り当てるコールセンターシステムにおいて、業務フローに応じた正確な予想待ち時間を顧客に通知する。
【解決手段】ACDサーバ20が、オペレータごとに、業務を構成するサブ業務ごとの平均の実施時間をサブ業務平均実施時間として記憶しておき、各オペレータ端末45からオペレータごとにサブ業務ごとの進捗状況の通知を受信し、オペレータごとに、オペレータ端末45から通知されたサブ業務ごとの進捗状況と、記憶しているサブ業務平均時間とを用いて、未実施のサブ業務のサブ業務平均時間の合計値を計算して、当該オペレータが現在実施している業務が完了すると予想される時刻を算出する。
【解決手段】ACDサーバ20が、オペレータごとに、業務を構成するサブ業務ごとの平均の実施時間をサブ業務平均実施時間として記憶しておき、各オペレータ端末45からオペレータごとにサブ業務ごとの進捗状況の通知を受信し、オペレータごとに、オペレータ端末45から通知されたサブ業務ごとの進捗状況と、記憶しているサブ業務平均時間とを用いて、未実施のサブ業務のサブ業務平均時間の合計値を計算して、当該オペレータが現在実施している業務が完了すると予想される時刻を算出する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば企業の支店や顧客宅に設置される顧客端末装置と、IP(Internet Protocol)ネットワークで接続されたコールセンターシステムに関する。
より詳しくは、顧客端末装置からの接続要求に対して待ち行列を生成し、空きオペレータ発生時に待ち顧客を割り当てるコールセンターシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のコールセンターシステムは、顧客(顧客端末装置を利用)からコールセンターのオペレータ(オペレータ端末装置を利用)への接続要求時に空きオペレータが不在の場合ACD(Automatic Call Distribution)サーバ装置(以下、単にACDサーバともいう)が顧客の通話を積滞し、空きオペレータ発生時に、顧客端末装置(以下、単に顧客端末ともいう)に対し接続先のオペレータ端末装置(以下、単にオペレータ端末ともいう)のIPアドレスを通知し、顧客端末装置とオペレータ端末装置間で呼制御およびメディアの通信をピアツーピアで行う。
このようなコールセンターシステムでは、一取引毎の処理時間をデータベースにログしておき、待ち行列を監視する装置の中央演算処理装置にて一定のタイミングで業務単位に取引平均時間を算出するプログラムを実行し、ACDサーバ装置が取引平均時間に基づいて予測待ち時間を算出することにより、顧客端末装置である自動契約相談装置(ACM:Automated Consulting & Contract Machine)に対して「待ち人数」と「予測待ち時間」を表示していた(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2002−297900号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来のコールセンターシステムでは、オペレータ端末に、通話中の顧客が求める業務に応じた残りの業務をACDサーバに通知する手段がなく、ACDサーバには業務中のオペレータの残りの業務フローのデータを取得する手段と、残りの業務に応じてオペレータの予想空き時間を計算する手段がなかった。
そのため、顧客との業務は特定の業務フローに基づき実施するコールセンターにあっても、業務フローに応じた最適な予想待ち時間を顧客に表示することが出来ないという課題があった。
顧客とオペレータの通話時間が長いようなコールセンターにあっては、特に、正確な予想待ち時間を顧客に提示することが困難であった。
【0004】
この発明は、上記のような課題を解決することを主な目的としており、業務フローに応じた最適かつ正確な予想待ち時間を顧客に通知することを主な目的とする。
この発明はさらに、予想待ち時間の長さに応じた最適な保留コンテンツを顧客に表示することも主な目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る業務管理装置は、
オペレータにより実施される、複数のサブ業務から構成される業務の時間管理を行う業務管理装置であって、
オペレータごとに、サブ業務ごとの平均の実施時間をサブ業務平均実施時間として記憶するサブ業務平均実施時間記憶部と、
オペレータごとに業務の進捗状況を監視する業務進捗状況監視装置から、オペレータごとに、サブ業務ごとの進捗状況を通知するサブ業務進捗状況通知情報を受信する通知受信部と、
オペレータごとに、前記サブ業務進捗状況通知情報に示された進捗状況と、前記サブ業務平均実施時間記憶部に記憶されているサブ業務平均時間とに基づき、当該オペレータが現在実施している業務が完了すると予想される時刻を予想業務完了時刻として算出する時刻計算部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、業務を構成するサブ業務ごとの進捗状況と、サブ業務平均時間とに基づき、オペレータが現在実施している業務が完了すると予想される時刻を算出するとともに、先行する先行積滞顧客の業務の実施に要する時間を考慮して、オペレータが積滞顧客の業務の実施に着手すると予想される時刻を算出し、算出した時刻を積滞顧客に通知するようにしているので、より正確な予想待ち時間を顧客に通知することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るコールセンターシステムのシステム構成例を示す全体構成図である。
図1において、顧客端末装置1(以下、単に顧客端末という)は顧客がコールセンターのオペレータと通話を行うために使用する端末であり、例えば銀行などの金融機関の支店などに設置する。
オペレータ端末装置45(以下、単にオペレータ端末という)はオペレータが使用する端末であり、コールセンター19に設置する。オペレータ端末45は、コールセンター19に複数台配置されている。
ACD(Automatic Call Distribution)サーバ装置20(以下、単にACDサーバという)は複数のオペレータ端末45を管理し、オペレータの状態を管理し、顧客からの接続要求受信時に対応可能なオペレータを割り当てるサーバマシンである。
顧客端末1、オペレータ端末45、ACDサーバ20は、IPネットワーク18で接続する。
オペレータ端末45と顧客端末1は、例えば、テレビ会議通信により接続し、オペレータと顧客はテレビ会議により業務を実施する。
なお、詳細は後述するが、各オペレータが実施する業務は、複数のサブ業務から構成される。
そして、本実施の形態では、オペレータ端末45は、オペレータごとに業務の進捗状況をサブ業務単位で監視しており、業務進捗状況監視装置の例である。
また、ACDサーバ20は、オペレータ端末45からの進捗状況の通知に基づき、業務の時間管理を行っており、業務管理装置の例である。
【0008】
ここで、各装置の内部構成の詳細や動作の詳細を説明する前に、本実施の形態に係るコールセンターにおける処理を概説する。
前述したように、本実施の形態では、ACDサーバ20が、業務フローに応じた正確な予想待ち時間を顧客に通知することを主な目的としている。
そこで、ACDサーバ20は、オペレータごとに、業務を構成するサブ業務ごとの平均の実施時間をサブ業務平均実施時間として記憶しておき、各オペレータ端末45からオペレータごとにサブ業務ごとの進捗状況の通知を受信し、オペレータごとに、オペレータ端末45から通知されたサブ業務ごとの進捗状況と、記憶しているサブ業務平均時間とに基づいて、当該オペレータが現在実施している業務が完了すると予想される時刻を予想業務完了時刻として算出する。
具体的には、ACDサーバ20は、オペレータごとに、オペレータ端末45から通知された業務の進捗状況に基づき、当該オペレータが現在実施している業務を構成する複数のサブ業務のうち今後実施が必要なサブ業務を判断し、今後実施が必要なサブ業務のサブ業務実施平均時間を用いて予想業務完了時刻を算出する。
【0009】
例えば、ACDサーバ20は、オペレータごとに、オペレータ端末45からサブ業務の実施が完了した旨の通知(サブ業務実施完了通知情報)を受信し、サブ業務実施完了通知情報が送信されたオペレータに対して、サブ業務実施完了通知情報に示されている実施が完了したサブ業務に基づき、当該オペレータが現在実施している業務を構成する複数のサブ業務のうち未実施のサブ業務を判断し、前記未実施のサブ業務のサブ業務実施平均時間を用いて前記予想業務完了時刻を算出する。
【0010】
また、予想業務完了時刻の算出に当たって、ACDサーバ20は、サブ業務実施完了通知情報を受信する度に、サブ業務実施完了通知情報が送信されたオペレータに対して、当該オペレータが現在実施している業務を構成する複数のサブ業務のうち実施済みのサブ業務の実施に実際に要した時間(サブ業務実施実績時間)を当該実施済のサブ業務のサブ業務実施平均時間で除した除算値を用いて前記予想業務完了時刻を算出するようにしてもよい。
【0011】
また、ACDサーバ20は、業務に含まれる複数のサブ業務のそれぞれが中止される割合を示す中止率と、未実施のサブ業務のサブ業務実施平均時間とを用いて前記予想業務完了時刻を算出するようにしてもよい。
【0012】
また、ACDサーバ20は、オペレータ端末45から、実施が完了したサブ業務が再度実施される旨の通知(サブ業務再実施通知情報)を受信する場合があり、この場合に、ACDサーバ20は、サブ業務再実施通知情報が送信されたオペレータに対して、サブ業務再実施通知情報に示されている再実施対象のサブ業務のサブ業務実施平均時間に所定の重み係数を乗じた乗算値を用いて前記予想業務完了時刻を算出するようにしてもよい。また、複数のサブ業務が再実施の対象となる場合もあり、この場合も同様に、ACDサーバ20は、複数の再実施対象のサブ業務のサブ業務実施平均時間のそれぞれに所定の重み係数を乗じた乗算値を用いて前記予想業務完了時刻を算出するようにしてもよい。
【0013】
また、ACDサーバ20は、オペレータ端末45から、複数の選択対象サブ業務(複数の択一的なサブ業務)が含まれる業務を実施しているオペレータにおいて前記複数の選択対象サブ業務の中から選択されたサブ業務を通知する情報(選択サブ業務通知情報)を受信する場合があり、この場合に、ACDサーバ20は、前記選択サブ業務通知情報が受信される前は、それぞれの選択対象サブ業務のサブ業務平均実施時間にそれぞれの選択対象サブ業務の選択率を乗じて得られる値を用いて前記予想業務完了時刻を算出し、前記選択サブ業務通知情報が受信された後は、前記選択サブ業務通知情報に示されている選択されたサブ業務のサブ業務実施平均時間を用いて前記予想業務完了時刻を算出するようにしてもよい。
【0014】
また、ACDサーバ20は、オペレータによる業務の実施を待つ積滞顧客が示される待ち行列データを管理しており、前記待ち行列データに示される積滞顧客ごとに、当該積滞顧客の業務の実施が予定されている実施予定オペレータが現在実施している業務が完了すると予想される予想業務完了時刻と、実施予定オペレータのサブ業務平均実施時間とに基づき、実施予定オペレータが当該積滞顧客の業務の実施に着手すると予想される時刻を予想業務着手時刻として算出する。
また、ACDサーバ20は、待ち行列データに示される積滞顧客ごとに、実施予定オペレータの予想業務完了時刻と、実施予定オペレータが割り当てられている待ち行列データにおける先行積滞顧客の業務を構成する複数のサブ業務に対する実施予定オペレータのサブ業務実施平均時間の合計値とを用いて、予想業務着手時刻を算出する。
また、ACDサーバ20は、予想業務着手時刻を算出する際に、積滞顧客がオペレータによる業務の実施をキャンセルする割合を示すキャンセル率を用いて予想業務着手時刻を算出する。
【0015】
そして、ACDサーバ20は、このように算出されたそれぞれの積滞顧客に対する予想業務着手時刻を、それぞれの積滞顧客が利用する顧客端末装置に対して通知する。
【0016】
次に、図2に、本実施の形態に係るACDサーバ20の内部構成例を示す。
ACDサーバ20に含まれる各構成要素の動作は、図12以降のフローチャートとともに詳細に説明するが、以下にて、本実施の形態において主要な役割を果たす要素について説明する。
【0017】
業務に含まれるサブ業務データ管理手段400は、図5に示す業務に含まれるサブ業務データを格納している。
図5において、業務に含まれるサブ業務データは、オペレータが実施する業務の名称である業務名50、業務中のコンポーネントであるサブ業務名51、複数のサブ業務の選択肢からひとつのサブ業務を顧客またはオペレータが選択する業務である選択的サブ業務名52、選択的サブ業務の過去の履歴の選択率である選択率53のデータ項目をもつ。選択的サブ業務は、選択対象サブ業務のことである。
図5では、業務名50として、新規口座開設、住所変更等の業務が示される。また、業務:新規口座開設は、印鑑照合、免許証確認、住所確認、口座種別説明及び口座タイプ選択といった複数のサブ業務から構成される。また、サブ業務の一つである口座タイプ選択は、選択的サブ業務であり、開設する口座として、顧客からの指示に従って、通常口座を開設する手続、特約付きの口座を開設する手続、クレジットカード機能付きの口座を手続があり、顧客によりそれぞれが選択される選択率の実績値は、70%、20%、10%の比率になっている。
【0018】
オペレータごとのサブ業務データ管理手段410(サブ業務平均実施時間記憶部)は、図6に示すオペレータごとのサブ業務データを格納している。
図6において、オペレータごとのサブ業務データは、サブ業務名51、オペレータの過去の履歴から求めるサブ業務実施平均時間54、およびサブ業務ごとの中止率55、複数サブ業務わたってやり直す場合に、やり直し不要なサブ業務であることを指定するやり直し不要フラグ56、説明業務などオペレータが一方的に進める業務のため顧客による実施時間の変動が少ない業務であることを指定する定時間業務フラグ57、サブ業務が完了したことを指定する完了フラグ58のデータ項目をもつ。
図6に示すオペレータごとのサブ業務データは、複数のオペレータの各人に対して存在する。
サブ業務実施平均時間54は、サブ業務ごとの平均の実施時間を示すものであり、各々のオペレータが各サブ業務を実施するのに要した時間の実績の平均値である。
サブ業務ごとの中止率55は、サブ業務が実施中に中止された比率を示す。サブ業務ごとの中止率55は、全オペレータにおいて当該サブ業務が中止された比率とすることが考えられる。
やり直し不要フラグ56は、フラグがオンである場合は、当該サブ業務のやり直しが不要であることを示す。
定時間業務フラグ57は、フラグがオンである場合は、当該サブ業務は、定型的な内容であるため、顧客ごとの実施時間の変動が少なく、サブ業務実施平均時間で実施可能である可能性が高いことを示す。
完了フラグ58は、フラグがオンである場合は、当該サブ業務が完了していることを示す。
【0019】
オペレータデータ管理手段420は、図7及び図8に示すオペレータデータを格納している。
図7に示すオペレータデータは、オペレータID60、現在実施中のサブ業務の予想残り時間61、現在実施中の業務の予想残り時間であるオペレータの予想業務完了時間62、オペレータが現在積滞中の全ての顧客との業務を完了すると予想されるまでの時間である予想空き開始残り時間63、オペレータがログイン中またはログインする予定であるので積滞中の顧客通話が割り当たると予想してよいかを否かを示す割り当て予想可能フラグ64、オペレータがログインしているか、ログアウトしているかなどの状態を指定するオペレータ状態65、オペレータが現在実施中の業務名66、オペレータが現在実施中のサブ業務の開始時刻67、オペレータが現在実施中のサブ業務名68のデータ項目をもつ。
また、図8に示すオペレータデータは、オペレータの保有業務スキル70、オペレータが割り当て中かログアウト中かを示すオペレータの状態71、オペレータのID72のデータ項目をもつ。
【0020】
待ち行列データ管理手段440(待ち行列データ管理部)は、図9に示す待ち行列データを格納している。
図9において、待ち行列データは、積滞顧客の順位80、積滞顧客がオペレータとの通話により実施を希望している要求業務81、積滞顧客が割り当て中か積滞中であるかを示す顧客の状態82、積滞顧客のID、顧客の業務を実行する予定の実施予定オペレータのID84のデータ項目をもつ。
【0021】
オペレータの出勤予定時刻データ管理手段450(執務開始予定時刻記憶部)は、図10に示すオペレータ出勤時刻データを格納している。
図10において、オペレータ出勤予定時刻データは、オペレータごとの出勤予定時刻(執務開始予定時刻)を示し、オペレータID90、オペレータの出勤日91、オペレータの出勤予定時刻92のデータ項目をもつ。
【0022】
オペレータの退勤予定時刻データ管理手段460(執務終了予定時刻記憶部)は、図11に示すオペレータ退勤予定時刻データを格納している。
図11において、オペレータ退勤予定時刻データは、オペレータごとの退勤予定時刻(執務終了予定時刻)を示し、オペレータID93、オペレータの出勤日94、オペレータの退勤予定時刻95のデータ項目をもつ。
【0023】
なお、図5〜図11に示す各種テーブルのデータ構成は、それぞれの一例であり、図5〜図11に示すデータ構成に限るものではない。
【0024】
次に、図2において、サブ業務完了通知受信手段21は、オペレータ端末45から、オペレータにおいてサブ業務の実施が完了する度に、サブ業務の実施の完了を通知するサブ業務完了通知(サブ業務実施完了通知情報)を受信する。
サブ業務やり直し通知受信手段23は、オペレータ端末45から、オペレータにおいて実施が完了したサブ業務が再度実施されることを通知するサブ業務やり直し通知(サブ業務再実施通知情報)を受信する。
複数サブ業務やり直し通知受信手段25は、オペレータ端末45から、オペレータにおいて実施が完了した複数のサブ業務が再度実施されることを通知する複数サブ業務やり直し通知(サブ業務再実施通知情報)を受信する。
業務通知受信手段29は、オペレータ端末45から、顧客端末との業務開始時、または顧客端末との接続中に別業務の開始が要求された場合に、開始する業務名を通知する業務通知を受信する。
選択的サブ業務開始通知受信手段32は、オペレータ端末45から、複数の選択的サブ業務(選択対象サブ業務)が含まれる業務を実施しているオペレータにおいて複数の選択的サブ業務の中から選択されたサブ業務を通知する選択的サブ業務開始通知(選択サブ業務通知情報)を受信する。
これらサブ業務完了通知受信手段21、サブ業務やり直し通知受信手段23、複数サブ業務やり直し通知受信手段25、業務通知受信手段29、選択的サブ業務開始通知受信手段32は、それぞれ、通知受信部の例である。また、これらサブ業務完了通知受信手段21、サブ業務やり直し通知受信手段23、複数サブ業務やり直し通知受信手段25、業務通知受信手段29、選択的サブ業務開始通知受信手段32を総称して、通知受信部とも呼ぶ。
また、それぞれの通知受信部で受信されたサブ業務完了通知(サブ業務実施完了通知情報)、サブ業務やり直し通知(サブ業務再実施通知情報)、複数サブ業務やり直し通知(サブ業務再実施通知情報)、業務通知、選択的サブ業務開始通知(選択サブ業務通知情報)は、それぞれ、サブ業務ごとの進捗状況を通知するサブ業務進捗状況通知情報の例である。
【0025】
予想待ち時間計算手段30は、通知受信部で受信されたサブ業務進捗状況通知情報に示された進捗状況と、オペレータごとのサブ業務データ管理手段410で管理されているサブ業務平均時間とに基づき、オペレータが現在実施している業務が完了すると予想される時刻を予想業務完了時刻として算出する。
また、予想待ち時間計算手段30は、待ち行列データ管理手段440で管理されている待ち行列データに示される積滞顧客ごとに、当該積滞顧客の業務の実施が予定されている実施予定オペレータが現在実施している業務が完了すると予想される予想業務完了時刻と、実施予定オペレータのサブ業務平均実施時間とに基づき、実施予定オペレータが当該積滞顧客の業務の実施に着手すると予想される時刻を予想業務着手時刻として算出する。
予想待ち時間計算手段30は、時刻計算部の例である。
【0026】
予想待ち時間通知送信手段38は、それぞれの積滞顧客が利用する顧客端末1に対して、予想待ち時間計算手段30により計算されたそれぞれの積滞顧客に対する予想業務着手時刻(予想待ち時間)を通知する。予想待ち時間通知送信手段38は、時刻通知部の例である。
なお、予想業務着手時刻は、例えば13時01分05秒といった絶対的な時刻の情報でもよいし、300秒後といった相対的な時間の情報でもよい。
【0027】
次に、図3にオペレータ端末41の内部構成例及び図4に顧客端末1の内部構成例を示す。
それぞれの構成要素の詳細については、図12以降のフローチャートの説明とともに説明する。
【0028】
次に動作について説明する。
図12は、ACDサーバ20の全体の動作(業務管理方法)を説明するフローチャートである。
前述したように、オペレータ端末45は各種通知を送信するが、オペレータ端末45からの通知の種類により処理が異なる。
オペレータ端末45が、業務開始を通知する業務通知を送信した場合は(ステップS1101でYes)は、業務開始時処理(ステップS1102)が実行される。業務開始時処理(ステップS1102)の詳細は図13に示す。
また、オペレータ端末45が、サブ業務の完了を通知するサブ業務通知を送信した場合は(ステップS1103でYes)は、サブ業務完了時処理(ステップS1104)が実行される。サブ業務完了時処理(ステップS1104)の詳細は図14に示す。
また、オペレータ端末45が、サブ業務のやり直しを通知するサブ業務やり直し通知を送信した場合は(ステップS1105でYes)は、サブ業務やり直し時処理(ステップS1106)が実行される。サブ業務やり直し時処理(ステップS1106)の詳細は図15に示す。
また、オペレータ端末45が、複数のサブ業務のやり直しを通知する複数サブ業務やり直し通知を送信した場合は(ステップS1107でYes)は、複数サブ業務やり直し時処理(ステップS1108)が実行される。複数サブ業務やり直し時処理(ステップS1108)の詳細は図16に示す。
また、オペレータ端末45が、選択的サブ業務におけるサブ業務の選択を通知する選択的サブ業務開始通知を送信した場合は(ステップS1109でYes)は、選択的なサブ業務選択時処理(ステップS1110)が実行される。選択的なサブ業務選択時処理(ステップS1110)の詳細は図17に示す。
以上の業務開始時処理(ステップS1102)、サブ業務完了時処理(ステップS1104)、サブ業務やり直し時処理(ステップS1106)、複数サブ業務やり直し時処理(ステップS1108)、選択的なサブ業務選択時処理(ステップS1110)のいずれかが実行された場合に、予想待ち時間計算手段30により予想待ち時間計算処理(ステップS1111)(時刻計算ステップ)が実行される。予想待ち時間計算処理(ステップS1111)の詳細は図18及び図19に示す。
【0029】
次に、図13を参照して、業務開始時処理(ステップS1102)の詳細を説明する。
オペレータ端末45は顧客端末1との業務開始時、または顧客端末1との接続中に別業務の開始が要求された場合は、オペレータ端末45の業務通知送信手段49が、開始する業務名を示す業務通知を送信する。
ACDサーバは、業務通知受信手段29が、業務通知を受信すると(ステップS103)(通知受信ステップ)、業務開始設定手段39がオペレータデータ(図7)の「現在実施中の業務名」66に、通知された業務名を設定し、予想待ち時間計算手段30が予想待ち時間を計算する(ステップS1111)。
【0030】
次に、図14を参照して、サブ業務完了時処理(ステップS1104)の詳細を説明する。
オペレータ端末45は顧客端末1との接続中、サブ業務が完了するごとにサブ業務完了通知送信手段46がACDサーバ20に対しサブ業務完了通知を送信する。
ACDサーバは、サブ業務完了通知受信手段21がサブ業務完了通知を受信すると(ステップS001)(通知受信ステップ)、サブ業務完了設定手段22が、該当オペレータのオペレータごとのサブ業務データ(図6)における該当サブ業務の「完了フラグ」58をオンとし(ステップS002)、予想待ち時間計算手段30が、予想待ち時間を計算する(ステップS1111)。
これにより、オペレータの業務の進捗状況に応じた予想待ち時間の計算が可能となる。
【0031】
次に、図15を参照して、サブ業務やり直し時処理(ステップS1106)の詳細を説明する。
オペレータ端末45は、顧客端末1との接続中、顧客またはオペレータが入力ミスなどにより再度サブ業務をやり直す場合は、サブ業務やり直し通知送信手段47がやり直すサブ業務名を通知するサブ業務やり直し通知を送信する。
ACDサーバ20では、サブ業務やり直し通知受信手段23が、サブ業務やり直し通知を受信すると(ステップS003)(通知受信ステップ)、やり直しサブ業務実施時間の重み付け値加算手段24が、該当オペレータのオペレータごとのサブ業務データ(図6)における該当サブ業務の「完了フラグ」58をオフとし(ステップS004)、やり直すサブ業務の「サブ業務実施平均時間」54に重み係数(1.0未満の係数)を乗算した値で「サブ業務実施平均時間」54を更新し(ステップS005)、予想待ち時間計算手段30が予想待ち時間を計算する(ステップS1111)。
これにより、やり直し時のサブ業務実施時間は、初回のサブ業務実施時間よりも早く完了することを考慮した予想待ち時間の計算が可能となる。つまり、サブ業務のやり直しの場合は、一度そのサブ業務を実施しているため、サブ業務の初回実施時よりも実施時間が短くなることが期待されるため、より短いサブ業務実施平均時間に基づいて予想待ち時間を計算することとしている。
【0032】
次に、図16を参照して、複数サブ業務やり直し時処理(ステップS1108)の詳細を説明する。
オペレータ端末45は、顧客端末1との接続中、顧客またはオペレータが入力ミスなどにより再度複数のサブ業務をやり直す場合は、複数サブ業務やり直し通知送信手段48がやり直す複数のサブ業務名を通知する複数サブ業務やり直し通知を送信する。
ACDサーバ20では、複数サブ業務やり直し通知受信手段25が複数サブ業務やり直し通知を受信すると(ステップS006)(通知受信ステップ)、やり直し複数サブ業務実施時間の重み付け値加算手段26がオペレータごとのサブ業務データ(図6)における該当サブ業務の「やり直し不要フラグ」56がオフである該当複数サブ業務の「完了フラグ」58をオフとし(ステップS007)、「やり直し不要フラグ」56がオフである該当複数サブ業務実施平均時間54を、それぞれに重み係数(1.0未満の係数)を乗算した値でサブ業務実施平均時間54を更新し(ステップS008)、予想待ち時間計算手段30が予想待ち時間を計算する(ステップS1111)。
これにより、例えば金融機関での新規口座開設業務などでの口座の種別の説明など、やり直し時には実施不要のサブ業務の存在を考慮した予想待ち時間の計算が可能となる。
【0033】
次に、図17を参照して、選択的なサブ業務選択時処理(ステップS1110)の詳細を説明する。
オペレータ端末45は、顧客端末1との接続中、顧客またはオペレータが選択的なサブ業務を選択した場合は、選択的サブ業務開始通知送信手段100が、選択されたサブ業務名を通知する選択的サブ業務開始通知を送信する。
ACDサーバ20では、選択的サブ業務開始通知受信手段32が、選択的サブ業務開始通知を受信すると(ステップS101)(通知受信ステップ)、選択的サブ業務実施時間加算手段33が、オペレータデータ(図7)の「オペレータの予想業務完了時間」62から、通知された選択的サブ業務の過去の履歴の平均値を減算し、選択を通知された選択的サブ業務の履歴の平均データを加算した値で更新し(ステップS102)、予想待ち時間計算手段30が予想待ち時間を計算する(ステップS1111)。
つまり、選択的サブ業務開始通知が受信される前は、それぞれの選択的サブ業務のサブ業務平均実施時間にそれぞれの選択対象サブ業務の選択率を乗じて得られる値を用いて「オペレータの予想業務完了時間」62が算出されているが、選択的サブ業務開始通知が受信された後は、選択的サブ業務開始通知に示されている選択されたサブ業務のサブ業務実施平均時間を用いて「オペレータの予想業務完了時間」62を計算するようにしている。
これにより、例えば、金融機関での新規口座開設業務で、手続きに特別時間がかかる種類の口座を開設する場合に、手続きに特別時間がかかる種類の口座を選択したかどうかを考慮した予想待ち時間の計算が可能となる。
【0034】
次に、図18及び図19を参照して、予想待ち時間計算処理(ステップS1111)(時刻計算ステップ)の詳細を説明する。
予想待ち時間の計算については、以下の手順で実施する。
予想待ち時間計算手段30がサブ業務ごとの過去の履歴から、「サブ業務ごとの中止率」55(図6)を計算し、サブ業務ごとの単位時間あたりの業務中止率の補集合乗算手段28を用いて、「サブ業務ごとの中止率」55の補集合を「サブ業務実施平均時間」54(図6)に乗算した値で「サブ業務実施平均時間」54(図6)を更新する(ステップS010)。
これにより、中止率を考慮したサブ業務実施平均時間を得ることができる。
【0035】
次に、予想待ち時間計算手段30は、現在実施中のサブ業務の開始時刻67(図7)から現在までの時刻を、現在実施中のサブ業務の平均実施時間から引いたものを、「現在実施中のサブ業務の予想残り時間」61(図7)に設定する(ステップS011)。
次に、予想待ち時間計算手段30は、「現在実施中のサブ業務の予想残り時間」61が規定値以下か判断し(ステップS012)、規定値以下であれば「現在実施中のサブ業務の予想残り時間」61に規定値を設定する(ステップS013)。
次に、予想待ち時間計算手段30は、「現在実施中のサブ業務の予想残り時間」61と、業務に含まれるサブ業務のうち、「完了フラグ」58がオフであるサブ業務(未実施のサブ業務)のサブ業務実施平均時間54を加算した値で「オペレータの予想業務完了時間」62(図7)を更新する(ステップS014)。
次に、予想待ち時間計算手段30は、完了したサブ業務中の、「定時間業務フラグ」57がオフのサブ業務の合計実施時間を、過去のサブ業務実施平均時間の合計で割った値に「オペレータの予想業務完了時間」と重み係数を乗算した値で「オペレータの予想業務完了時間」62(図7)を更新する(ステップS015)。
つまり、実施済みのサブ業務の実施に実際に要した時間(サブ業務実施実績時間)を実施済のサブ業務のサブ業務実施平均時間で除した除算値と現在の「オペレータの予想業務完了時間」62とを乗算することにより、現在オペレータが対応中の顧客の傾向(通常よりも業務の進行に時間がかかる顧客、通常よりも時間がかからない顧客といった傾向)を加味して「オペレータの予想業務完了時間」62を計算することができる。なお、重み係数を乗算するのは、当該顧客の傾向を「オペレータの予想業務完了時間」62の計算にどの程度反映させるかということであり、重み係数を用いなくてもよい。重み係数の乗算は、予想待ち時間計算手段30が、実施完了業務進捗比率重み付け値乗算手段27を用いて行う。
【0036】
次に、オペレータの予想空き開始残り時間をオペレータ出勤予定時刻データで更新する手段35が、ログインしていないオペレータについて、オペレータの出勤予定時刻92(図10)をオペレータの「予想空き開始残り時間」63(図7)に設定する(ステップS016)。
また、予想待ち時間計算手段30は、ログインしているオペレータについて、「オペレータの予想業務完了時間」62(図7)を、「予想空き開始残り時間」63(図7)に設定する(ステップS017)。つまり、この段階では、積滞顧客の予想待ち時間は未だ計算していないので、オペレータが現在対応している顧客の業務の予想業務完了時間をそのまま予想空き開始残り時間とする。後述するように、以降の処理で、積滞顧客の予想待ち時間を計算していく度に、予想空き開始残り時間が更新されていく。
次に、予想待ち時間計算手段30は、全オペレータの「割り当て予想可能フラグ」64をオンとする(ステップS018)。
全オペレータの「割り当て予想可能フラグ」64をオンとすることで、現時点では、出勤していないオペレータ(執務開始前オペレータ)も積滞顧客の割り当ての対象となる。当該執務開始前オペレータの出勤予定時刻(執務開始予定時刻)が間近の場合は、出勤予定時刻前であるが、予め、当該執務開始前オペレータに積滞顧客を割り当てることで、効率的なスケジューリングが可能となる。
【0037】
次に、予想待ち時間計算手段30は、待ち行列データ(図9)を参照して、割り当て予想されていない積滞している顧客の通話があるか判断し(ステップS019)、なければ計算を終了する(ステップS020)。即ち、予想待ち時間が計算されていない積滞顧客が存在していれば、S021に進み、当該積滞顧客の予想待ち時間を計算し、全ての積滞顧客に対して予想待ち時間が計算され、予想待ち時間が計算されていない積滞顧客が存在しない場合は、処理を終了する。
次に、予想待ち時間計算手段30は、「予想空き開始残り時間」63が最短で、「割り当て予想可能フラグ」64がオンのオペレータの業務スキルが合致する積滞顧客中で待ち時間が最長の顧客を選択する(ステップS021)。即ち、「予想空き開始残り時間」63が最短のオペレータであって、「割り当て予想可能フラグ」64がオンのオペレータの保有業務スキル(図8)と要求業務(図9)が合致する積滞顧客がいれば、その中で待ち時間が最長の顧客を選択し、選択した顧客を当該オペレータに割り当てる。
このオペレータは、当該積滞顧客の業務の実施のために割り当てられており、当該積滞顧客の業務の実施が予定されている実施予定オペレータである。
なお、図12に示したように、予想待ち時間計算処理は、各種の通知が受信された場合に、その都度、繰り返して実施されるので、前回の予想待ち時間計算処理の実施以降に新たに積滞した積滞顧客以外は、前回の計算時に予想待ち時間が計算されているので、この前回の予想待ち時間において最長の顧客を選択する。
【0038】
次に、予想待ち時間通知送信手段38が該当顧客の「予想待ち時間」と「予想待ち人数」として、該当オペレータの「予想空き開始残り時間」と、「割り当て予想回数」を当該顧客の顧客端末1に通知する(ステップS022)。
つまり、「予想待ち時間」及び「予想待ち人数」を通知する積滞顧客が、オペレータが現在対応中の顧客の次の順番の積滞顧客(次に対応する予定の積滞顧客)の場合は、当該オペレータについてステップS017において設定された「予想空き開始残り時間」63(図7)(=「オペレータの予想業務完了時間」62(図7))を「予想待ち時間」として通知するとともに、「予想待ち人数」として「1人(現在オペレータが対応中の顧客)」を通知する。
一方、「予想待ち時間」及び「予想待ち人数」を通知する積滞顧客が、オペレータが現在対応中の顧客の次の順番以降の積滞顧客の場合は、後述するステップS026で更新された「予想空き開始残り時間」63(図7)を「予想待ち時間」として通知し、また、「予想待ち人数」として、同じ実施予定オペレータが割り当てられている先行積滞顧客の人数を通知する。
なお、この「予想待ち時間」は、実施予定オペレータが積滞顧客の業務の実施に着手すると予想される時刻であり、予想業務着手時刻の相当する。
また、顧客端末1に通知するタイミングは、顧客端末1から通知を要求されたタイミングであってもよい。
また、「予想待ち人数」の通知は省略して、「予想待ち時間」のみを通知するようにしてもよい。
【0039】
次に、予想待ち時間計算手段30は、該当オペレータの「予想空き開始残り時間」63(図7)に、割り当て予想した積滞顧客の要求業務の、過去の業務実施の平均時間を足す(ステップS023)。
つまり、ステップS022で「予想待ち時間」と「予想待ち人数」を通知した先行積滞顧客の要求業務に含まれるサブ業務のサブ業務実施平均時間54の合計値(当該実施予定オペレータのサブ業務実施平均時間54の合計値)を、現在の「予想空き開始残り時間」63(図7)に加算する。このようにして、先行積滞顧客の要求業務の実施に要する時間を、次の順番の積滞顧客の予想待ち時間の計算に反映させる。
【0040】
顧客の予想待ち時間のオペレータ退勤予定時刻超過判定手段36が、「オペレータの予想業務完了時間」62が、オペレータの退勤予定時刻またはコールセンター拠点の営業時間を超過したか判断し(ステップS024)、超過した場合は、以降の計算処理で「予想空き開始残り時間」が計算されないよう、オペレータの予想空き時間データをオペレータログアウトデータで更新する手段37がオペレータの「割り当て予想可能フラグ」64をオフとする(ステップS025)。
【0041】
次に、予想待ち時間計算手段30は、過去の積滞キャンセルの履歴から積滞キャンセル率(積滞顧客が積滞中にキャンセルする確率)を計算し、単位時間あたりの積滞キャンセル率の補集合乗算手段31を用いて、該当オペレータの「予想空き開始残り時間」63(図7)に積滞キャンセル率を乗算した値で「予想空き開始残り時間」を更新する(ステップS026)。
その後、予想待ち時間計算手段30は、割り当て予想されていない(予想待ち時間が計算されていない)積滞している顧客通話があるかの判断する処理(ステップS019)以降を、割り当て予想されていない積滞している顧客通話がなくなるまで繰り返す。このようにして、全ての積滞顧客に対して「予想待ち時間」及び「予想待ち人数」を通知する。
【0042】
次に、顧客端末1における動作(保留コンテンツ表示処理)を図20を参照して説明する。
顧客が顧客端末1の業務選択手段7にて、開始を要求するオペレータとの業務を選択操作したとき、顧客選択業務記憶手段2に顧客が選択した業務名を記憶しておき、接続要求送信手段8がACDサーバ20へ接続要求を送信する(ステップS030)。
空きオペレータ不在などのため、ACDサーバ20が顧客の接続要求を積滞した場合は、ACDサーバ20の予想待ち時間通知送信手段38から、予想待ち時間通知受信手段9が予想待ち時間通知を受信し(ステップS031)、コンテンツ選択手段10が、保留映像コンテンツがどの業務に関するコンテンツかを指定するコンテンツの業務属性データ(コンテンツの業務属性データ管理手段6に格納)と、顧客選択業務記憶手段2に記憶していた顧客が選択した業務名と、再生時間長データ(再生時間長データ管理手段5に格納)を使用し、顧客が要求した業務と一致する業務属性の保留映像コンテンツのうち、再生時間長データが予想待ち時間に最も近いものを選択し、コンテンツ再生開始手段11が選択されたコンテンツを再生し、顧客に表示する(ステップS032)。
このとき、予想待ち時間通知受信手段9がACDサーバから通知された予想待ち時間を顧客に表示すれば、顧客に待ち時間の目安を知らせることができる。
【0043】
ACDサーバ20から、オペレータ割り当て通知受信手段12が空きオペレータ端末のIPアドレスを受信し(ステップS041)、オペレータ端末への接続要求送信手段14が空きオペレータ端末へ接続要求を送信する(ステップS033)。
オペレータ端末45から応答を受信したか判断し(ステップS034)、応答が得られなかった場合は、応答が得られなかったことを通知する積滞要求をACDサーバへ送信する(ステップS035)。応答が得られた場合は、テレビ会議の状態取得手段15が顧客端末のテレビ会議のステータスを取得し(ステップS036)、テレビ会議のステータスが接続完了となったか判断し(ステップS037)、オペレータ端末とのテレビ会議が接続完了した場合は、コンテンツ再生終了手段13が現在再生中の保留映像コンテンツデータから最も近い再生終了位置メタデータまで再生および表示を継続し(ステップS038)、接続を開始する旨の映像を表示し(ステップS039)、モニター表示切り替え手段16が、オペレータ端末からの映像を表示するようモニターの映像入力を切り替える(ステップS040)。
【0044】
このように、本実施の形態によれば、サブ業務単位で業務の時間管理を行うことで、業務フローに応じた正確な予想待ち時間を顧客に通知することが可能となる。
即ち、ACDサーバにおいて、業務を構成するサブ業務ごとの進捗状況と、サブ業務平均時間とに基づき、オペレータが現在実施している業務が完了すると予想される時刻を算出するとともに、先行する先行積滞顧客の業務の実施に要する時間を考慮して、オペレータが積滞顧客の業務の実施に着手すると予想される時刻を算出し、算出した時刻を積滞顧客に通知するようにしているので、より正確な予想待ち時間を顧客に通知することができる。
【0045】
また、本実施の形態のさらなる効果として、ACDサーバ20の予想待ち時間通知送信手段38が、予想待ち時間通知受信手段9に対し、オペレータと業務中の顧客端末にはオペレータと通話中の顧客端末の予想空き開始時間でもあるオペレータの予想業務完了時間62を通知し、空きオペレータ不在のため開始を待っている顧客端末には、ステップS023で計算した、待っている顧客の予想待ち時間であるオペレータの「予想空き開始残り時間」63に、割り当て予想した積滞顧客の要求業務の、過去の業務実施の平均時間を足した値を通知し、予想待ち時間通知受信手段9が顧客端末の外側で待つ顧客に表示することにより、支店などに設置した該当顧客端末ブースの外側で待つ顧客の顧客満足度を高めることも可能であるという極めて有利な効果を奏するのである。
【0046】
以上の通り、本実施の形態では、顧客が使用する顧客端末と、オペレータが顧客との業務を行うオペレータ端末と、ACDサーバがオペレータ端末から業務の進捗状況の通知を受ける手段と、オペレータの過去のサブ業務実施時間の履歴の平均のデータと、業務に含まれるサブ業務のデータから、オペレータの予想業務完了時間を計算する手段を備えるコールセンターシステムについて説明した。
【0047】
そして、前記コールセンターシステムで、ACDサーバがオペレータ端末から業務の一部やり直しの通知を受ける手段と、該当オペレータの予想業務完了時間にオペレータの過去のサブ業務実施時間の履歴の平均の値に重みを掛けた値を加算する手段を備えることを説明した。
【0048】
また、前記コールセンターシステムで、ACDサーバがオペレータ端末から業務の複数のサブ業務にまたがるやり直しの通知を受ける手段と、該当オペレータの予想業務完了時間に、オペレータのやり直す過去の複数のサブ業務実施時間の履歴の平均の値に重みを掛けた値を加算する手段を備えることを説明した。
【0049】
また、前記コールセンターシステムで、ACDサーバがオペレータ端末からの通知受信時に、これまでに完了したサブ業務の実施時間を過去のサブ業務実施時間の履歴の平均で割った値をオペレータの予想業務完了時間に重みを付けて乗算した値でオペレータの予想業務完了時間を更新することを説明した。
【0050】
また、前記コールセンターシステムで、サブ業務ごとの過去の履歴からサブ業務ごとの中止率を計算し、サブ業務ごとの平均実施時間に中止率の補集合を乗算した値を使用して予想待ち時間を計算する手段を備えることを説明した。
【0051】
また、前記コールセンターシステムで、ACDサーバがオペレータ端末からの別業務開始の通知を受信する手段を備え、顧客がオペレータと連続して別の業務を行う場合は、再度予想待ち時間の計算を行う手段を備えることを説明した。
【0052】
また、前記コールセンターシステムで、ACDサーバが過去の積滞キャンセルの履歴からキャンセル率を計算し、オペレータの予想空き時間にキャンセル率の補集合を乗算した値を加算することにより、該当顧客以降の順番で待たされている顧客の予想待ち時間を計算する手段を備えることを説明した。
【0053】
また、前記コールセンターシステムで、ACDサーバが、オペレータ端末から顧客が選択したサブ業務通知を受信する手段と、オペレータの予想業務完了時間から選択的なサブ業務のオペレータの過去の履歴の平均値を引き、選択されたサブ業務実施時間のオペレータの過去の履歴の平均のデータを加算する手段を備えることを説明した。
【0054】
前記コールセンターシステムで、ACDサーバがオペレータの出勤予定時刻データと、顧客の予想待ち時間が保有業務スキルのマッチするオペレータの出勤予定時刻を超過したか判断する手段と、超過した場合にオペレータの出勤予定時刻をオペレータの予想空き時間として顧客の予想待ち時間を計算する手段を備えることを説明した。
【0055】
また、前記コールセンターシステムで、ACDサーバがオペレータの退勤予定時刻データと、現在実施中の業務の予想終了時間がオペレータの退勤予定時刻を超過したか判断する手段と、超過した場合に該当オペレータはログアウトしたものとして予想待ち時間を計算する手段を備えることを説明した。
【0056】
また、前記コールセンターシステムで、ACDサーバが顧客端末に予想待ち時間を通知する手段と、顧客端末が予想待ち時間長に応じた保留コンテンツを顧客に表示する手段を備えることを説明した。
【0057】
また、前記コールセンターシステムで、積滞後にオペレータ端末と接続するときに、特定の再生終了位置まで再生した後、オペレータ端末からの映像を表示する手段を備えることを説明した。
【0058】
実施の形態2.
実施の形態1と同一の効果を得る別の構成として、図21に示す構成が考えられる。
図21では、サブ業務完了通知送信手段46、サブ業務やり直し通知送信手段47、複数サブ業務やり直し通知送信手段48、業務通知送信手段49、選択的サブ業務開始通知送信手段100をアプリケーションサーバ102内に備え、オペレータ端末45は顧客端末1との接続中、業務データをアプリケーションサーバ102に送信する業務データ送信手段103をもつ。
実施の形態1では、オペレータ端末45が、業務進捗状況監視装置の例であったが、本実施の形態では、アプリケーションサーバ102が、業務進捗状況監視装置の例である。
【0059】
アプリケーションサーバのサブ業務完了通知送信手段46、サブ業務やり直し通知送信手段47、複数サブ業務やり直し通知送信手段48、業務通知送信手段49、選択的サブ業務開始通知送信手段100は、オペレータ端末45からの業務データ受信時、実施の形態1と同様に、ACDサーバに通知を行う。
つまり、実施の形態1では、オペレータ端末45がACDサーバ20にサブ業務完了通知(サブ業務実施完了通知情報)、サブ業務やり直し通知(サブ業務再実施通知情報)、複数サブ業務やり直し通知(サブ業務再実施通知情報)、業務通知、選択的サブ業務開始通知(選択サブ業務通知情報)を送信していたが、本実施の形態では、代わりにアプリケーションサーバ102がこれらの通知をACDサーバ20に送信する以外は、実施の形態1と同様である。このため、動作の詳細については説明を省略する。
また、ACDサーバ20の構成は、図2に示したものと同様であり、また、顧客端末1の構成も図4に示したものと同様である。
【0060】
このように、本実施の形態では、顧客が使用する顧客端末と、オペレータが顧客との業務を行い、業務データをアプリケーションサーバに送信する手段を備えたオペレータ端末と、ACDサーバがアプリケーションサーバから業務の進捗状況の通知を受ける手段と、オペレータの過去のサブ業務実施時間の履歴の平均のデータと、業務に含まれるサブ業務のデータから、オペレータの予想業務完了時間を計算する手段を備えるコールセンターシステムについて説明した。
【0061】
実施の形態3.
実施の形態1と同一の効果を得る別の構成として、図22に示す構成が考えられる。
図22では、サブ業務完了通知送信手段46、サブ業務やり直し通知送信手段47、複数サブ業務やり直し通知送信手段48、業務通知送信手段49、選択的サブ業務開始通知送信手段100をサブ業務完了検知装置110内に備えている。
また、サブ業務完了検知装置110は、DBサーバ120から業務データを参照する業務データ参照手段111と、各サブ業務完了時に入力完了するはずのデータ項目である「サブ業務完了時の入力項目データ」を格納するサブ業務完了時の入力項目データ管理手段112と、DBサーバ120から取得した業務データと「サブ業務完了時の入力項目データ」から、サブ業務完了を検知するサブ業務完了検知手段113をもつ。
オペレータ端末45は、顧客端末1との接続中、業務データをDBサーバ120に送信する業務データ送信手段103をもつ。
サブ業務完了検知装置はACDサーバの内部で動作するソフトウェアであってもよい。
実施の形態1では、オペレータ端末45が、業務進捗状況監視装置の例であったが、本実施の形態では、サブ業務完了検知装置110が、業務進捗状況監視装置の例である。
【0062】
サブ業務完了検知装置110のサブ業務完了通知送信手段46、サブ業務やり直し通知送信手段47、複数サブ業務やり直し通知送信手段48、業務通知送信手段49、選択的サブ業務開始通知送信手段100はDBサーバ120から定期的に業務データを参照し、実施の形態1と同様に、ACDサーバ20に通知を行う。
つまり、実施の形態1では、オペレータ端末45がACDサーバ20にサブ業務完了通知(サブ業務実施完了通知情報)、サブ業務やり直し通知(サブ業務再実施通知情報)、複数サブ業務やり直し通知(サブ業務再実施通知情報)、業務通知、選択的サブ業務開始通知(選択サブ業務通知情報)を送信していたが、本実施の形態では、代わりにサブ業務完了検知装置110がこれらの通知をACDサーバ20に送信する以外は、実施の形態1と同様である。このため、動作の詳細については説明を省略する。
また、ACDサーバ20の構成は、図2に示したものと同様であり、また、顧客端末1の構成も図4に示したものと同様である。
【0063】
このように、本実施の形態では、顧客が使用する顧客端末と、オペレータが顧客との業務を行い、業務データをデータ格納手段に送信する手段を備えたオペレータ端末と、データ格納手段に業務データが格納されたことを検知する業務データ格納検知手段と、ACDサーバが業務データ格納検知手段から業務の進捗状況の通知を受ける手段と、オペレータの過去のサブ業務実施時間の履歴の平均のデータと、業務に含まれるサブ業務のデータから、オペレータの予想業務完了時間を計算する手段を備えるコールセンターシステムについて説明した。
【0064】
ここで、実施の形態1〜3に示したACDサーバ20、オペレータ端末45、顧客端末1、アプリケーションサーバ102、サブ業務完了検知装置110及びDBサーバ120(以下、これらをまとめて、ACDサーバ20等と表記する)のハードウェア構成例について説明する。
図23は、実施の形態1〜3に示したACDサーバ20等のハードウェア資源の一例を示す図である。なお、図23の構成は、あくまでもACDサーバ20等のハードウェア構成の一例を示すものであり、ACDサーバ20等のハードウェア構成は図23に記載の構成に限らず、他の構成であってもよい。
図23において、ACDサーバ20等は、プログラムを実行するCPU911(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサともいう)を備えている。CPU911は、バス912を介して、例えば、ROM(Read Only Memory)913、RAM(Random Access Memory)914、通信ボード915、表示装置901、キーボード902、マウス903、磁気ディスク装置920と接続され、これらのハードウェアデバイスを制御する。更に、CPU911は、FDD904(Flexible Disk Drive)、コンパクトディスク装置905(CDD)、プリンタ装置906、スキャナ装置907と接続していてもよい。また、磁気ディスク装置920の代わりに、光ディスク装置、メモリカード読み書き装置などの記憶装置でもよい。
RAM914は、揮発性メモリの一例である。ROM913、FDD904、CDD905、磁気ディスク装置920の記憶媒体は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶装置あるいは記憶部の一例である。
通信ボード915、キーボード902、スキャナ装置907、FDD904などは、入力部、入力装置の一例である。
また、通信ボード915、表示装置901、プリンタ装置906などは、出力部、出力装置の一例である。
【0065】
通信ボード915は、図1等に示すように、ネットワークに接続されている。例えば、通信ボード915は、LAN(ローカルエリアネットワーク)、インターネット、WAN(ワイドエリアネットワーク)などに接続されていても構わない。
磁気ディスク装置920には、オペレーティングシステム921(OS)、ウィンドウシステム922、プログラム群923、ファイル群924が記憶されている。プログラム群923のプログラムは、CPU911、オペレーティングシステム921、ウィンドウシステム922により実行される。
【0066】
上記プログラム群923には、実施の形態1〜3の説明において「〜部」、「〜手段」として説明している機能を実行するプログラムが記憶されている。プログラムは、CPU911により読み出され実行される。
ファイル群924には、実施の形態1〜3の説明において、「〜の判断」、「〜の計算」、「〜の比較」、「〜の設定」、「〜の更新」等として説明している処理の結果を示す情報やデータや信号値や変数値やパラメータが、「〜ファイル」や「〜データベース」の各項目として記憶されている。「〜ファイル」や「〜データベース」は、ディスクやメモリなどの記録媒体に記憶される。ディスクやメモリになどの記憶媒体に記憶された情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、読み書き回路を介してCPU911によりメインメモリやキャッシュメモリに読み出され、抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・編集・出力・印刷・表示などのCPUの動作に用いられる。抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・編集・出力・印刷・表示のCPUの動作の間、情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、メインメモリ、レジスタ、キャッシュメモリ、バッファメモリ等に一時的に記憶される。
また、実施の形態1〜3で説明するフローチャートの矢印の部分は主としてデータや信号の入出力を示し、データや信号値は、RAM914のメモリ、FDD904のフレキシブルディスク、CDD905のコンパクトディスク、磁気ディスク装置920の磁気ディスク、その他光ディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記録される。また、データや信号は、バス912や信号線やケーブルその他の伝送媒体によりオンライン伝送される。
【0067】
また、実施の形態1〜3の説明において「〜部」、「〜手段」として説明しているものは、「〜回路」、「〜装置」、「〜機器」であってもよく、また、「〜ステップ」、「〜手順」、「〜処理」であってもよい。すなわち、「〜部」、「〜手段」として説明しているものは、ROM913に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。或いは、ソフトウェアのみ、或いは、素子・デバイス・基板・配線などのハードウェアのみ、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、さらには、ファームウェアとの組み合わせで実施されても構わない。ファームウェアとソフトウェアは、プログラムとして、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記憶される。プログラムはCPU911により読み出され、CPU911により実行される。すなわち、プログラムは、実施の形態1〜3の「〜部」、「〜手段」としてコンピュータを機能させるものである。あるいは、実施の形態1〜3の「〜部」、「〜手段」の手順や方法をコンピュータに実行させるものである。
【0068】
このように、実施の形態1〜3に示したACDサーバ20等は、処理装置たるCPU、記憶装置たるメモリ、磁気ディスク等、入力装置たるキーボード、マウス、通信ボード等、出力装置たる表示装置、通信ボード等を備えるコンピュータであり、上記したように「〜部」、「〜手段」として示された機能をこれら処理装置、記憶装置、入力装置、出力装置を用いて実現するものである。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】実施の形態1に係るコールセンターシステムのシステム構成例を示す図。
【図2】実施の形態1に係るACDサーバの構成例を示す図。
【図3】実施の形態1に係るオペレータ端末の構成例を示す図。
【図4】実施の形態1に係る顧客端末の構成例を示す図。
【図5】実施の形態1に係る業務に含まれるサブ業務データの例を示す図。
【図6】実施の形態1に係るオペレータごとのサブ業務データの例を示す図。
【図7】実施の形態1に係るオペレータデータの例を示す図。
【図8】実施の形態1に係るオペレータデータの例を示す図。
【図9】実施の形態1に係る待ち行列データの例を示す図。
【図10】実施の形態1に係るオペレータ出勤予定時刻データの例を示す図。
【図11】実施の形態1に係るオペレータ退勤予定時刻データの例を示す図。
【図12】実施の形態1に係るACDサーバの動作例を示すフローチャート図。
【図13】実施の形態1に係るACDサーバの業務開始時処理を示すフローチャート図。
【図14】実施の形態1に係るACDサーバのサブ業務完了時処理を示すフローチャート図。
【図15】実施の形態1に係るACDサーバのサブ業務やり直し時処理を示すフローチャート図。
【図16】実施の形態1に係るACDサーバの複数サブ業務やり直し時処理を示すフローチャート図。
【図17】実施の形態1に係るACDサーバの選択的なサブ業務選択時処理を示すフローチャート図。
【図18】実施の形態1に係るACDサーバの予想待ち時間計算処理を示すフローチャート図。
【図19】実施の形態1に係るACDサーバの予想待ち時間計算処理を示すフローチャート図。
【図20】実施の形態1に係る顧客端末の保留コンテンツ表示処理を示すフローチャート図。
【図21】実施の形態2に係るコールセンターシステムのシステム構成例を示す図。
【図22】実施の形態3に係るコールセンターシステムのシステム構成例を示す図。
【図23】実施の形態1〜3に係るACDサーバ等のハードウェア構成例を示す図。
【符号の説明】
【0070】
1 顧客端末装置、2 顧客選択業務記憶手段、3 保留映像コンテンツデータ管理手段、4 再生終了区切りデータ管理手段、5 再生時間長データ管理手段、6 コンテンツの業務属性データ管理手段、7 業務選択手段、8 接続要求送信手段、9 予想待ち時間通知受信手段、10 コンテンツ選択手段、11 コンテンツ再生開始手段、12 オペレータ割り当て通知受信手段、13 コンテンツ再生終了手段、14 オペレータ端末への接続要求送信手段、15 テレビ会議の状態取得手段、16 モニター表示切り替え手段、17 テレビ会議手段、18 IPネットワーク、19 コールセンター、20 ACDサーバ装置、21 サブ業務完了通知受信手段、22 サブ業務完了設定手段、23 サブ業務やり直し通知受信手段、24 やり直しサブ業務実施時間の重み付け値加算手段、25 複数サブ業務やり直し通知受信手段、26 やり直し複数サブ業務実施時間の重み付け値加算手段、27 実施完了業務進捗比率重み付け値乗算手段、28 サブ業務ごとの単位時間あたりの業務中止率の補集合乗算手段、29 業務通知受信手段、30 予想待ち時間計算手段、31 単位時間あたりの積滞キャンセル率の補集合乗算手段、32 選択的サブ業務開始通知受信手段、33 選択的サブ業務実施時間加算手段、35 オペレータの予想空き開始残り時間をオペレータ出勤予定時刻データで更新する手段、36 顧客の予想待ち時間のオペレータ退勤予定時刻超過判定手段、37 オペレータの予想空き時間データをオペレータログアウトデータで更新する手段、38 予想待ち時間通知送信手段、39 業務開始設定手段、45 オペレータ端末装置、46 サブ業務完了通知送信手段、47 サブ業務やり直し通知送信手段、48 複数サブ業務やり直し通知送信手段、49 業務通知送信手段、100 選択的サブ業務開始通知送信手段、101 テレビ会議手段、102 アプリケーションサーバ、103 業務データ送信手段、110 サブ業務完了検知装置、111 業務データ参照手段、112 サブ業務完了時の入力項目データ管理手段、113 サブ業務完了検知手段、120 DBサーバ、400 業務に含まれるサブ業務データ管理手段、410 オペレータごとのサブ業務データ管理手段、420 オペレータデータ管理手段、440 待ち行列データ管理手段、450 オペレータの出勤予定時刻データ管理手段、460 オペレータの退勤予定時刻データ管理手段。
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば企業の支店や顧客宅に設置される顧客端末装置と、IP(Internet Protocol)ネットワークで接続されたコールセンターシステムに関する。
より詳しくは、顧客端末装置からの接続要求に対して待ち行列を生成し、空きオペレータ発生時に待ち顧客を割り当てるコールセンターシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のコールセンターシステムは、顧客(顧客端末装置を利用)からコールセンターのオペレータ(オペレータ端末装置を利用)への接続要求時に空きオペレータが不在の場合ACD(Automatic Call Distribution)サーバ装置(以下、単にACDサーバともいう)が顧客の通話を積滞し、空きオペレータ発生時に、顧客端末装置(以下、単に顧客端末ともいう)に対し接続先のオペレータ端末装置(以下、単にオペレータ端末ともいう)のIPアドレスを通知し、顧客端末装置とオペレータ端末装置間で呼制御およびメディアの通信をピアツーピアで行う。
このようなコールセンターシステムでは、一取引毎の処理時間をデータベースにログしておき、待ち行列を監視する装置の中央演算処理装置にて一定のタイミングで業務単位に取引平均時間を算出するプログラムを実行し、ACDサーバ装置が取引平均時間に基づいて予測待ち時間を算出することにより、顧客端末装置である自動契約相談装置(ACM:Automated Consulting & Contract Machine)に対して「待ち人数」と「予測待ち時間」を表示していた(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2002−297900号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来のコールセンターシステムでは、オペレータ端末に、通話中の顧客が求める業務に応じた残りの業務をACDサーバに通知する手段がなく、ACDサーバには業務中のオペレータの残りの業務フローのデータを取得する手段と、残りの業務に応じてオペレータの予想空き時間を計算する手段がなかった。
そのため、顧客との業務は特定の業務フローに基づき実施するコールセンターにあっても、業務フローに応じた最適な予想待ち時間を顧客に表示することが出来ないという課題があった。
顧客とオペレータの通話時間が長いようなコールセンターにあっては、特に、正確な予想待ち時間を顧客に提示することが困難であった。
【0004】
この発明は、上記のような課題を解決することを主な目的としており、業務フローに応じた最適かつ正確な予想待ち時間を顧客に通知することを主な目的とする。
この発明はさらに、予想待ち時間の長さに応じた最適な保留コンテンツを顧客に表示することも主な目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る業務管理装置は、
オペレータにより実施される、複数のサブ業務から構成される業務の時間管理を行う業務管理装置であって、
オペレータごとに、サブ業務ごとの平均の実施時間をサブ業務平均実施時間として記憶するサブ業務平均実施時間記憶部と、
オペレータごとに業務の進捗状況を監視する業務進捗状況監視装置から、オペレータごとに、サブ業務ごとの進捗状況を通知するサブ業務進捗状況通知情報を受信する通知受信部と、
オペレータごとに、前記サブ業務進捗状況通知情報に示された進捗状況と、前記サブ業務平均実施時間記憶部に記憶されているサブ業務平均時間とに基づき、当該オペレータが現在実施している業務が完了すると予想される時刻を予想業務完了時刻として算出する時刻計算部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、業務を構成するサブ業務ごとの進捗状況と、サブ業務平均時間とに基づき、オペレータが現在実施している業務が完了すると予想される時刻を算出するとともに、先行する先行積滞顧客の業務の実施に要する時間を考慮して、オペレータが積滞顧客の業務の実施に着手すると予想される時刻を算出し、算出した時刻を積滞顧客に通知するようにしているので、より正確な予想待ち時間を顧客に通知することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るコールセンターシステムのシステム構成例を示す全体構成図である。
図1において、顧客端末装置1(以下、単に顧客端末という)は顧客がコールセンターのオペレータと通話を行うために使用する端末であり、例えば銀行などの金融機関の支店などに設置する。
オペレータ端末装置45(以下、単にオペレータ端末という)はオペレータが使用する端末であり、コールセンター19に設置する。オペレータ端末45は、コールセンター19に複数台配置されている。
ACD(Automatic Call Distribution)サーバ装置20(以下、単にACDサーバという)は複数のオペレータ端末45を管理し、オペレータの状態を管理し、顧客からの接続要求受信時に対応可能なオペレータを割り当てるサーバマシンである。
顧客端末1、オペレータ端末45、ACDサーバ20は、IPネットワーク18で接続する。
オペレータ端末45と顧客端末1は、例えば、テレビ会議通信により接続し、オペレータと顧客はテレビ会議により業務を実施する。
なお、詳細は後述するが、各オペレータが実施する業務は、複数のサブ業務から構成される。
そして、本実施の形態では、オペレータ端末45は、オペレータごとに業務の進捗状況をサブ業務単位で監視しており、業務進捗状況監視装置の例である。
また、ACDサーバ20は、オペレータ端末45からの進捗状況の通知に基づき、業務の時間管理を行っており、業務管理装置の例である。
【0008】
ここで、各装置の内部構成の詳細や動作の詳細を説明する前に、本実施の形態に係るコールセンターにおける処理を概説する。
前述したように、本実施の形態では、ACDサーバ20が、業務フローに応じた正確な予想待ち時間を顧客に通知することを主な目的としている。
そこで、ACDサーバ20は、オペレータごとに、業務を構成するサブ業務ごとの平均の実施時間をサブ業務平均実施時間として記憶しておき、各オペレータ端末45からオペレータごとにサブ業務ごとの進捗状況の通知を受信し、オペレータごとに、オペレータ端末45から通知されたサブ業務ごとの進捗状況と、記憶しているサブ業務平均時間とに基づいて、当該オペレータが現在実施している業務が完了すると予想される時刻を予想業務完了時刻として算出する。
具体的には、ACDサーバ20は、オペレータごとに、オペレータ端末45から通知された業務の進捗状況に基づき、当該オペレータが現在実施している業務を構成する複数のサブ業務のうち今後実施が必要なサブ業務を判断し、今後実施が必要なサブ業務のサブ業務実施平均時間を用いて予想業務完了時刻を算出する。
【0009】
例えば、ACDサーバ20は、オペレータごとに、オペレータ端末45からサブ業務の実施が完了した旨の通知(サブ業務実施完了通知情報)を受信し、サブ業務実施完了通知情報が送信されたオペレータに対して、サブ業務実施完了通知情報に示されている実施が完了したサブ業務に基づき、当該オペレータが現在実施している業務を構成する複数のサブ業務のうち未実施のサブ業務を判断し、前記未実施のサブ業務のサブ業務実施平均時間を用いて前記予想業務完了時刻を算出する。
【0010】
また、予想業務完了時刻の算出に当たって、ACDサーバ20は、サブ業務実施完了通知情報を受信する度に、サブ業務実施完了通知情報が送信されたオペレータに対して、当該オペレータが現在実施している業務を構成する複数のサブ業務のうち実施済みのサブ業務の実施に実際に要した時間(サブ業務実施実績時間)を当該実施済のサブ業務のサブ業務実施平均時間で除した除算値を用いて前記予想業務完了時刻を算出するようにしてもよい。
【0011】
また、ACDサーバ20は、業務に含まれる複数のサブ業務のそれぞれが中止される割合を示す中止率と、未実施のサブ業務のサブ業務実施平均時間とを用いて前記予想業務完了時刻を算出するようにしてもよい。
【0012】
また、ACDサーバ20は、オペレータ端末45から、実施が完了したサブ業務が再度実施される旨の通知(サブ業務再実施通知情報)を受信する場合があり、この場合に、ACDサーバ20は、サブ業務再実施通知情報が送信されたオペレータに対して、サブ業務再実施通知情報に示されている再実施対象のサブ業務のサブ業務実施平均時間に所定の重み係数を乗じた乗算値を用いて前記予想業務完了時刻を算出するようにしてもよい。また、複数のサブ業務が再実施の対象となる場合もあり、この場合も同様に、ACDサーバ20は、複数の再実施対象のサブ業務のサブ業務実施平均時間のそれぞれに所定の重み係数を乗じた乗算値を用いて前記予想業務完了時刻を算出するようにしてもよい。
【0013】
また、ACDサーバ20は、オペレータ端末45から、複数の選択対象サブ業務(複数の択一的なサブ業務)が含まれる業務を実施しているオペレータにおいて前記複数の選択対象サブ業務の中から選択されたサブ業務を通知する情報(選択サブ業務通知情報)を受信する場合があり、この場合に、ACDサーバ20は、前記選択サブ業務通知情報が受信される前は、それぞれの選択対象サブ業務のサブ業務平均実施時間にそれぞれの選択対象サブ業務の選択率を乗じて得られる値を用いて前記予想業務完了時刻を算出し、前記選択サブ業務通知情報が受信された後は、前記選択サブ業務通知情報に示されている選択されたサブ業務のサブ業務実施平均時間を用いて前記予想業務完了時刻を算出するようにしてもよい。
【0014】
また、ACDサーバ20は、オペレータによる業務の実施を待つ積滞顧客が示される待ち行列データを管理しており、前記待ち行列データに示される積滞顧客ごとに、当該積滞顧客の業務の実施が予定されている実施予定オペレータが現在実施している業務が完了すると予想される予想業務完了時刻と、実施予定オペレータのサブ業務平均実施時間とに基づき、実施予定オペレータが当該積滞顧客の業務の実施に着手すると予想される時刻を予想業務着手時刻として算出する。
また、ACDサーバ20は、待ち行列データに示される積滞顧客ごとに、実施予定オペレータの予想業務完了時刻と、実施予定オペレータが割り当てられている待ち行列データにおける先行積滞顧客の業務を構成する複数のサブ業務に対する実施予定オペレータのサブ業務実施平均時間の合計値とを用いて、予想業務着手時刻を算出する。
また、ACDサーバ20は、予想業務着手時刻を算出する際に、積滞顧客がオペレータによる業務の実施をキャンセルする割合を示すキャンセル率を用いて予想業務着手時刻を算出する。
【0015】
そして、ACDサーバ20は、このように算出されたそれぞれの積滞顧客に対する予想業務着手時刻を、それぞれの積滞顧客が利用する顧客端末装置に対して通知する。
【0016】
次に、図2に、本実施の形態に係るACDサーバ20の内部構成例を示す。
ACDサーバ20に含まれる各構成要素の動作は、図12以降のフローチャートとともに詳細に説明するが、以下にて、本実施の形態において主要な役割を果たす要素について説明する。
【0017】
業務に含まれるサブ業務データ管理手段400は、図5に示す業務に含まれるサブ業務データを格納している。
図5において、業務に含まれるサブ業務データは、オペレータが実施する業務の名称である業務名50、業務中のコンポーネントであるサブ業務名51、複数のサブ業務の選択肢からひとつのサブ業務を顧客またはオペレータが選択する業務である選択的サブ業務名52、選択的サブ業務の過去の履歴の選択率である選択率53のデータ項目をもつ。選択的サブ業務は、選択対象サブ業務のことである。
図5では、業務名50として、新規口座開設、住所変更等の業務が示される。また、業務:新規口座開設は、印鑑照合、免許証確認、住所確認、口座種別説明及び口座タイプ選択といった複数のサブ業務から構成される。また、サブ業務の一つである口座タイプ選択は、選択的サブ業務であり、開設する口座として、顧客からの指示に従って、通常口座を開設する手続、特約付きの口座を開設する手続、クレジットカード機能付きの口座を手続があり、顧客によりそれぞれが選択される選択率の実績値は、70%、20%、10%の比率になっている。
【0018】
オペレータごとのサブ業務データ管理手段410(サブ業務平均実施時間記憶部)は、図6に示すオペレータごとのサブ業務データを格納している。
図6において、オペレータごとのサブ業務データは、サブ業務名51、オペレータの過去の履歴から求めるサブ業務実施平均時間54、およびサブ業務ごとの中止率55、複数サブ業務わたってやり直す場合に、やり直し不要なサブ業務であることを指定するやり直し不要フラグ56、説明業務などオペレータが一方的に進める業務のため顧客による実施時間の変動が少ない業務であることを指定する定時間業務フラグ57、サブ業務が完了したことを指定する完了フラグ58のデータ項目をもつ。
図6に示すオペレータごとのサブ業務データは、複数のオペレータの各人に対して存在する。
サブ業務実施平均時間54は、サブ業務ごとの平均の実施時間を示すものであり、各々のオペレータが各サブ業務を実施するのに要した時間の実績の平均値である。
サブ業務ごとの中止率55は、サブ業務が実施中に中止された比率を示す。サブ業務ごとの中止率55は、全オペレータにおいて当該サブ業務が中止された比率とすることが考えられる。
やり直し不要フラグ56は、フラグがオンである場合は、当該サブ業務のやり直しが不要であることを示す。
定時間業務フラグ57は、フラグがオンである場合は、当該サブ業務は、定型的な内容であるため、顧客ごとの実施時間の変動が少なく、サブ業務実施平均時間で実施可能である可能性が高いことを示す。
完了フラグ58は、フラグがオンである場合は、当該サブ業務が完了していることを示す。
【0019】
オペレータデータ管理手段420は、図7及び図8に示すオペレータデータを格納している。
図7に示すオペレータデータは、オペレータID60、現在実施中のサブ業務の予想残り時間61、現在実施中の業務の予想残り時間であるオペレータの予想業務完了時間62、オペレータが現在積滞中の全ての顧客との業務を完了すると予想されるまでの時間である予想空き開始残り時間63、オペレータがログイン中またはログインする予定であるので積滞中の顧客通話が割り当たると予想してよいかを否かを示す割り当て予想可能フラグ64、オペレータがログインしているか、ログアウトしているかなどの状態を指定するオペレータ状態65、オペレータが現在実施中の業務名66、オペレータが現在実施中のサブ業務の開始時刻67、オペレータが現在実施中のサブ業務名68のデータ項目をもつ。
また、図8に示すオペレータデータは、オペレータの保有業務スキル70、オペレータが割り当て中かログアウト中かを示すオペレータの状態71、オペレータのID72のデータ項目をもつ。
【0020】
待ち行列データ管理手段440(待ち行列データ管理部)は、図9に示す待ち行列データを格納している。
図9において、待ち行列データは、積滞顧客の順位80、積滞顧客がオペレータとの通話により実施を希望している要求業務81、積滞顧客が割り当て中か積滞中であるかを示す顧客の状態82、積滞顧客のID、顧客の業務を実行する予定の実施予定オペレータのID84のデータ項目をもつ。
【0021】
オペレータの出勤予定時刻データ管理手段450(執務開始予定時刻記憶部)は、図10に示すオペレータ出勤時刻データを格納している。
図10において、オペレータ出勤予定時刻データは、オペレータごとの出勤予定時刻(執務開始予定時刻)を示し、オペレータID90、オペレータの出勤日91、オペレータの出勤予定時刻92のデータ項目をもつ。
【0022】
オペレータの退勤予定時刻データ管理手段460(執務終了予定時刻記憶部)は、図11に示すオペレータ退勤予定時刻データを格納している。
図11において、オペレータ退勤予定時刻データは、オペレータごとの退勤予定時刻(執務終了予定時刻)を示し、オペレータID93、オペレータの出勤日94、オペレータの退勤予定時刻95のデータ項目をもつ。
【0023】
なお、図5〜図11に示す各種テーブルのデータ構成は、それぞれの一例であり、図5〜図11に示すデータ構成に限るものではない。
【0024】
次に、図2において、サブ業務完了通知受信手段21は、オペレータ端末45から、オペレータにおいてサブ業務の実施が完了する度に、サブ業務の実施の完了を通知するサブ業務完了通知(サブ業務実施完了通知情報)を受信する。
サブ業務やり直し通知受信手段23は、オペレータ端末45から、オペレータにおいて実施が完了したサブ業務が再度実施されることを通知するサブ業務やり直し通知(サブ業務再実施通知情報)を受信する。
複数サブ業務やり直し通知受信手段25は、オペレータ端末45から、オペレータにおいて実施が完了した複数のサブ業務が再度実施されることを通知する複数サブ業務やり直し通知(サブ業務再実施通知情報)を受信する。
業務通知受信手段29は、オペレータ端末45から、顧客端末との業務開始時、または顧客端末との接続中に別業務の開始が要求された場合に、開始する業務名を通知する業務通知を受信する。
選択的サブ業務開始通知受信手段32は、オペレータ端末45から、複数の選択的サブ業務(選択対象サブ業務)が含まれる業務を実施しているオペレータにおいて複数の選択的サブ業務の中から選択されたサブ業務を通知する選択的サブ業務開始通知(選択サブ業務通知情報)を受信する。
これらサブ業務完了通知受信手段21、サブ業務やり直し通知受信手段23、複数サブ業務やり直し通知受信手段25、業務通知受信手段29、選択的サブ業務開始通知受信手段32は、それぞれ、通知受信部の例である。また、これらサブ業務完了通知受信手段21、サブ業務やり直し通知受信手段23、複数サブ業務やり直し通知受信手段25、業務通知受信手段29、選択的サブ業務開始通知受信手段32を総称して、通知受信部とも呼ぶ。
また、それぞれの通知受信部で受信されたサブ業務完了通知(サブ業務実施完了通知情報)、サブ業務やり直し通知(サブ業務再実施通知情報)、複数サブ業務やり直し通知(サブ業務再実施通知情報)、業務通知、選択的サブ業務開始通知(選択サブ業務通知情報)は、それぞれ、サブ業務ごとの進捗状況を通知するサブ業務進捗状況通知情報の例である。
【0025】
予想待ち時間計算手段30は、通知受信部で受信されたサブ業務進捗状況通知情報に示された進捗状況と、オペレータごとのサブ業務データ管理手段410で管理されているサブ業務平均時間とに基づき、オペレータが現在実施している業務が完了すると予想される時刻を予想業務完了時刻として算出する。
また、予想待ち時間計算手段30は、待ち行列データ管理手段440で管理されている待ち行列データに示される積滞顧客ごとに、当該積滞顧客の業務の実施が予定されている実施予定オペレータが現在実施している業務が完了すると予想される予想業務完了時刻と、実施予定オペレータのサブ業務平均実施時間とに基づき、実施予定オペレータが当該積滞顧客の業務の実施に着手すると予想される時刻を予想業務着手時刻として算出する。
予想待ち時間計算手段30は、時刻計算部の例である。
【0026】
予想待ち時間通知送信手段38は、それぞれの積滞顧客が利用する顧客端末1に対して、予想待ち時間計算手段30により計算されたそれぞれの積滞顧客に対する予想業務着手時刻(予想待ち時間)を通知する。予想待ち時間通知送信手段38は、時刻通知部の例である。
なお、予想業務着手時刻は、例えば13時01分05秒といった絶対的な時刻の情報でもよいし、300秒後といった相対的な時間の情報でもよい。
【0027】
次に、図3にオペレータ端末41の内部構成例及び図4に顧客端末1の内部構成例を示す。
それぞれの構成要素の詳細については、図12以降のフローチャートの説明とともに説明する。
【0028】
次に動作について説明する。
図12は、ACDサーバ20の全体の動作(業務管理方法)を説明するフローチャートである。
前述したように、オペレータ端末45は各種通知を送信するが、オペレータ端末45からの通知の種類により処理が異なる。
オペレータ端末45が、業務開始を通知する業務通知を送信した場合は(ステップS1101でYes)は、業務開始時処理(ステップS1102)が実行される。業務開始時処理(ステップS1102)の詳細は図13に示す。
また、オペレータ端末45が、サブ業務の完了を通知するサブ業務通知を送信した場合は(ステップS1103でYes)は、サブ業務完了時処理(ステップS1104)が実行される。サブ業務完了時処理(ステップS1104)の詳細は図14に示す。
また、オペレータ端末45が、サブ業務のやり直しを通知するサブ業務やり直し通知を送信した場合は(ステップS1105でYes)は、サブ業務やり直し時処理(ステップS1106)が実行される。サブ業務やり直し時処理(ステップS1106)の詳細は図15に示す。
また、オペレータ端末45が、複数のサブ業務のやり直しを通知する複数サブ業務やり直し通知を送信した場合は(ステップS1107でYes)は、複数サブ業務やり直し時処理(ステップS1108)が実行される。複数サブ業務やり直し時処理(ステップS1108)の詳細は図16に示す。
また、オペレータ端末45が、選択的サブ業務におけるサブ業務の選択を通知する選択的サブ業務開始通知を送信した場合は(ステップS1109でYes)は、選択的なサブ業務選択時処理(ステップS1110)が実行される。選択的なサブ業務選択時処理(ステップS1110)の詳細は図17に示す。
以上の業務開始時処理(ステップS1102)、サブ業務完了時処理(ステップS1104)、サブ業務やり直し時処理(ステップS1106)、複数サブ業務やり直し時処理(ステップS1108)、選択的なサブ業務選択時処理(ステップS1110)のいずれかが実行された場合に、予想待ち時間計算手段30により予想待ち時間計算処理(ステップS1111)(時刻計算ステップ)が実行される。予想待ち時間計算処理(ステップS1111)の詳細は図18及び図19に示す。
【0029】
次に、図13を参照して、業務開始時処理(ステップS1102)の詳細を説明する。
オペレータ端末45は顧客端末1との業務開始時、または顧客端末1との接続中に別業務の開始が要求された場合は、オペレータ端末45の業務通知送信手段49が、開始する業務名を示す業務通知を送信する。
ACDサーバは、業務通知受信手段29が、業務通知を受信すると(ステップS103)(通知受信ステップ)、業務開始設定手段39がオペレータデータ(図7)の「現在実施中の業務名」66に、通知された業務名を設定し、予想待ち時間計算手段30が予想待ち時間を計算する(ステップS1111)。
【0030】
次に、図14を参照して、サブ業務完了時処理(ステップS1104)の詳細を説明する。
オペレータ端末45は顧客端末1との接続中、サブ業務が完了するごとにサブ業務完了通知送信手段46がACDサーバ20に対しサブ業務完了通知を送信する。
ACDサーバは、サブ業務完了通知受信手段21がサブ業務完了通知を受信すると(ステップS001)(通知受信ステップ)、サブ業務完了設定手段22が、該当オペレータのオペレータごとのサブ業務データ(図6)における該当サブ業務の「完了フラグ」58をオンとし(ステップS002)、予想待ち時間計算手段30が、予想待ち時間を計算する(ステップS1111)。
これにより、オペレータの業務の進捗状況に応じた予想待ち時間の計算が可能となる。
【0031】
次に、図15を参照して、サブ業務やり直し時処理(ステップS1106)の詳細を説明する。
オペレータ端末45は、顧客端末1との接続中、顧客またはオペレータが入力ミスなどにより再度サブ業務をやり直す場合は、サブ業務やり直し通知送信手段47がやり直すサブ業務名を通知するサブ業務やり直し通知を送信する。
ACDサーバ20では、サブ業務やり直し通知受信手段23が、サブ業務やり直し通知を受信すると(ステップS003)(通知受信ステップ)、やり直しサブ業務実施時間の重み付け値加算手段24が、該当オペレータのオペレータごとのサブ業務データ(図6)における該当サブ業務の「完了フラグ」58をオフとし(ステップS004)、やり直すサブ業務の「サブ業務実施平均時間」54に重み係数(1.0未満の係数)を乗算した値で「サブ業務実施平均時間」54を更新し(ステップS005)、予想待ち時間計算手段30が予想待ち時間を計算する(ステップS1111)。
これにより、やり直し時のサブ業務実施時間は、初回のサブ業務実施時間よりも早く完了することを考慮した予想待ち時間の計算が可能となる。つまり、サブ業務のやり直しの場合は、一度そのサブ業務を実施しているため、サブ業務の初回実施時よりも実施時間が短くなることが期待されるため、より短いサブ業務実施平均時間に基づいて予想待ち時間を計算することとしている。
【0032】
次に、図16を参照して、複数サブ業務やり直し時処理(ステップS1108)の詳細を説明する。
オペレータ端末45は、顧客端末1との接続中、顧客またはオペレータが入力ミスなどにより再度複数のサブ業務をやり直す場合は、複数サブ業務やり直し通知送信手段48がやり直す複数のサブ業務名を通知する複数サブ業務やり直し通知を送信する。
ACDサーバ20では、複数サブ業務やり直し通知受信手段25が複数サブ業務やり直し通知を受信すると(ステップS006)(通知受信ステップ)、やり直し複数サブ業務実施時間の重み付け値加算手段26がオペレータごとのサブ業務データ(図6)における該当サブ業務の「やり直し不要フラグ」56がオフである該当複数サブ業務の「完了フラグ」58をオフとし(ステップS007)、「やり直し不要フラグ」56がオフである該当複数サブ業務実施平均時間54を、それぞれに重み係数(1.0未満の係数)を乗算した値でサブ業務実施平均時間54を更新し(ステップS008)、予想待ち時間計算手段30が予想待ち時間を計算する(ステップS1111)。
これにより、例えば金融機関での新規口座開設業務などでの口座の種別の説明など、やり直し時には実施不要のサブ業務の存在を考慮した予想待ち時間の計算が可能となる。
【0033】
次に、図17を参照して、選択的なサブ業務選択時処理(ステップS1110)の詳細を説明する。
オペレータ端末45は、顧客端末1との接続中、顧客またはオペレータが選択的なサブ業務を選択した場合は、選択的サブ業務開始通知送信手段100が、選択されたサブ業務名を通知する選択的サブ業務開始通知を送信する。
ACDサーバ20では、選択的サブ業務開始通知受信手段32が、選択的サブ業務開始通知を受信すると(ステップS101)(通知受信ステップ)、選択的サブ業務実施時間加算手段33が、オペレータデータ(図7)の「オペレータの予想業務完了時間」62から、通知された選択的サブ業務の過去の履歴の平均値を減算し、選択を通知された選択的サブ業務の履歴の平均データを加算した値で更新し(ステップS102)、予想待ち時間計算手段30が予想待ち時間を計算する(ステップS1111)。
つまり、選択的サブ業務開始通知が受信される前は、それぞれの選択的サブ業務のサブ業務平均実施時間にそれぞれの選択対象サブ業務の選択率を乗じて得られる値を用いて「オペレータの予想業務完了時間」62が算出されているが、選択的サブ業務開始通知が受信された後は、選択的サブ業務開始通知に示されている選択されたサブ業務のサブ業務実施平均時間を用いて「オペレータの予想業務完了時間」62を計算するようにしている。
これにより、例えば、金融機関での新規口座開設業務で、手続きに特別時間がかかる種類の口座を開設する場合に、手続きに特別時間がかかる種類の口座を選択したかどうかを考慮した予想待ち時間の計算が可能となる。
【0034】
次に、図18及び図19を参照して、予想待ち時間計算処理(ステップS1111)(時刻計算ステップ)の詳細を説明する。
予想待ち時間の計算については、以下の手順で実施する。
予想待ち時間計算手段30がサブ業務ごとの過去の履歴から、「サブ業務ごとの中止率」55(図6)を計算し、サブ業務ごとの単位時間あたりの業務中止率の補集合乗算手段28を用いて、「サブ業務ごとの中止率」55の補集合を「サブ業務実施平均時間」54(図6)に乗算した値で「サブ業務実施平均時間」54(図6)を更新する(ステップS010)。
これにより、中止率を考慮したサブ業務実施平均時間を得ることができる。
【0035】
次に、予想待ち時間計算手段30は、現在実施中のサブ業務の開始時刻67(図7)から現在までの時刻を、現在実施中のサブ業務の平均実施時間から引いたものを、「現在実施中のサブ業務の予想残り時間」61(図7)に設定する(ステップS011)。
次に、予想待ち時間計算手段30は、「現在実施中のサブ業務の予想残り時間」61が規定値以下か判断し(ステップS012)、規定値以下であれば「現在実施中のサブ業務の予想残り時間」61に規定値を設定する(ステップS013)。
次に、予想待ち時間計算手段30は、「現在実施中のサブ業務の予想残り時間」61と、業務に含まれるサブ業務のうち、「完了フラグ」58がオフであるサブ業務(未実施のサブ業務)のサブ業務実施平均時間54を加算した値で「オペレータの予想業務完了時間」62(図7)を更新する(ステップS014)。
次に、予想待ち時間計算手段30は、完了したサブ業務中の、「定時間業務フラグ」57がオフのサブ業務の合計実施時間を、過去のサブ業務実施平均時間の合計で割った値に「オペレータの予想業務完了時間」と重み係数を乗算した値で「オペレータの予想業務完了時間」62(図7)を更新する(ステップS015)。
つまり、実施済みのサブ業務の実施に実際に要した時間(サブ業務実施実績時間)を実施済のサブ業務のサブ業務実施平均時間で除した除算値と現在の「オペレータの予想業務完了時間」62とを乗算することにより、現在オペレータが対応中の顧客の傾向(通常よりも業務の進行に時間がかかる顧客、通常よりも時間がかからない顧客といった傾向)を加味して「オペレータの予想業務完了時間」62を計算することができる。なお、重み係数を乗算するのは、当該顧客の傾向を「オペレータの予想業務完了時間」62の計算にどの程度反映させるかということであり、重み係数を用いなくてもよい。重み係数の乗算は、予想待ち時間計算手段30が、実施完了業務進捗比率重み付け値乗算手段27を用いて行う。
【0036】
次に、オペレータの予想空き開始残り時間をオペレータ出勤予定時刻データで更新する手段35が、ログインしていないオペレータについて、オペレータの出勤予定時刻92(図10)をオペレータの「予想空き開始残り時間」63(図7)に設定する(ステップS016)。
また、予想待ち時間計算手段30は、ログインしているオペレータについて、「オペレータの予想業務完了時間」62(図7)を、「予想空き開始残り時間」63(図7)に設定する(ステップS017)。つまり、この段階では、積滞顧客の予想待ち時間は未だ計算していないので、オペレータが現在対応している顧客の業務の予想業務完了時間をそのまま予想空き開始残り時間とする。後述するように、以降の処理で、積滞顧客の予想待ち時間を計算していく度に、予想空き開始残り時間が更新されていく。
次に、予想待ち時間計算手段30は、全オペレータの「割り当て予想可能フラグ」64をオンとする(ステップS018)。
全オペレータの「割り当て予想可能フラグ」64をオンとすることで、現時点では、出勤していないオペレータ(執務開始前オペレータ)も積滞顧客の割り当ての対象となる。当該執務開始前オペレータの出勤予定時刻(執務開始予定時刻)が間近の場合は、出勤予定時刻前であるが、予め、当該執務開始前オペレータに積滞顧客を割り当てることで、効率的なスケジューリングが可能となる。
【0037】
次に、予想待ち時間計算手段30は、待ち行列データ(図9)を参照して、割り当て予想されていない積滞している顧客の通話があるか判断し(ステップS019)、なければ計算を終了する(ステップS020)。即ち、予想待ち時間が計算されていない積滞顧客が存在していれば、S021に進み、当該積滞顧客の予想待ち時間を計算し、全ての積滞顧客に対して予想待ち時間が計算され、予想待ち時間が計算されていない積滞顧客が存在しない場合は、処理を終了する。
次に、予想待ち時間計算手段30は、「予想空き開始残り時間」63が最短で、「割り当て予想可能フラグ」64がオンのオペレータの業務スキルが合致する積滞顧客中で待ち時間が最長の顧客を選択する(ステップS021)。即ち、「予想空き開始残り時間」63が最短のオペレータであって、「割り当て予想可能フラグ」64がオンのオペレータの保有業務スキル(図8)と要求業務(図9)が合致する積滞顧客がいれば、その中で待ち時間が最長の顧客を選択し、選択した顧客を当該オペレータに割り当てる。
このオペレータは、当該積滞顧客の業務の実施のために割り当てられており、当該積滞顧客の業務の実施が予定されている実施予定オペレータである。
なお、図12に示したように、予想待ち時間計算処理は、各種の通知が受信された場合に、その都度、繰り返して実施されるので、前回の予想待ち時間計算処理の実施以降に新たに積滞した積滞顧客以外は、前回の計算時に予想待ち時間が計算されているので、この前回の予想待ち時間において最長の顧客を選択する。
【0038】
次に、予想待ち時間通知送信手段38が該当顧客の「予想待ち時間」と「予想待ち人数」として、該当オペレータの「予想空き開始残り時間」と、「割り当て予想回数」を当該顧客の顧客端末1に通知する(ステップS022)。
つまり、「予想待ち時間」及び「予想待ち人数」を通知する積滞顧客が、オペレータが現在対応中の顧客の次の順番の積滞顧客(次に対応する予定の積滞顧客)の場合は、当該オペレータについてステップS017において設定された「予想空き開始残り時間」63(図7)(=「オペレータの予想業務完了時間」62(図7))を「予想待ち時間」として通知するとともに、「予想待ち人数」として「1人(現在オペレータが対応中の顧客)」を通知する。
一方、「予想待ち時間」及び「予想待ち人数」を通知する積滞顧客が、オペレータが現在対応中の顧客の次の順番以降の積滞顧客の場合は、後述するステップS026で更新された「予想空き開始残り時間」63(図7)を「予想待ち時間」として通知し、また、「予想待ち人数」として、同じ実施予定オペレータが割り当てられている先行積滞顧客の人数を通知する。
なお、この「予想待ち時間」は、実施予定オペレータが積滞顧客の業務の実施に着手すると予想される時刻であり、予想業務着手時刻の相当する。
また、顧客端末1に通知するタイミングは、顧客端末1から通知を要求されたタイミングであってもよい。
また、「予想待ち人数」の通知は省略して、「予想待ち時間」のみを通知するようにしてもよい。
【0039】
次に、予想待ち時間計算手段30は、該当オペレータの「予想空き開始残り時間」63(図7)に、割り当て予想した積滞顧客の要求業務の、過去の業務実施の平均時間を足す(ステップS023)。
つまり、ステップS022で「予想待ち時間」と「予想待ち人数」を通知した先行積滞顧客の要求業務に含まれるサブ業務のサブ業務実施平均時間54の合計値(当該実施予定オペレータのサブ業務実施平均時間54の合計値)を、現在の「予想空き開始残り時間」63(図7)に加算する。このようにして、先行積滞顧客の要求業務の実施に要する時間を、次の順番の積滞顧客の予想待ち時間の計算に反映させる。
【0040】
顧客の予想待ち時間のオペレータ退勤予定時刻超過判定手段36が、「オペレータの予想業務完了時間」62が、オペレータの退勤予定時刻またはコールセンター拠点の営業時間を超過したか判断し(ステップS024)、超過した場合は、以降の計算処理で「予想空き開始残り時間」が計算されないよう、オペレータの予想空き時間データをオペレータログアウトデータで更新する手段37がオペレータの「割り当て予想可能フラグ」64をオフとする(ステップS025)。
【0041】
次に、予想待ち時間計算手段30は、過去の積滞キャンセルの履歴から積滞キャンセル率(積滞顧客が積滞中にキャンセルする確率)を計算し、単位時間あたりの積滞キャンセル率の補集合乗算手段31を用いて、該当オペレータの「予想空き開始残り時間」63(図7)に積滞キャンセル率を乗算した値で「予想空き開始残り時間」を更新する(ステップS026)。
その後、予想待ち時間計算手段30は、割り当て予想されていない(予想待ち時間が計算されていない)積滞している顧客通話があるかの判断する処理(ステップS019)以降を、割り当て予想されていない積滞している顧客通話がなくなるまで繰り返す。このようにして、全ての積滞顧客に対して「予想待ち時間」及び「予想待ち人数」を通知する。
【0042】
次に、顧客端末1における動作(保留コンテンツ表示処理)を図20を参照して説明する。
顧客が顧客端末1の業務選択手段7にて、開始を要求するオペレータとの業務を選択操作したとき、顧客選択業務記憶手段2に顧客が選択した業務名を記憶しておき、接続要求送信手段8がACDサーバ20へ接続要求を送信する(ステップS030)。
空きオペレータ不在などのため、ACDサーバ20が顧客の接続要求を積滞した場合は、ACDサーバ20の予想待ち時間通知送信手段38から、予想待ち時間通知受信手段9が予想待ち時間通知を受信し(ステップS031)、コンテンツ選択手段10が、保留映像コンテンツがどの業務に関するコンテンツかを指定するコンテンツの業務属性データ(コンテンツの業務属性データ管理手段6に格納)と、顧客選択業務記憶手段2に記憶していた顧客が選択した業務名と、再生時間長データ(再生時間長データ管理手段5に格納)を使用し、顧客が要求した業務と一致する業務属性の保留映像コンテンツのうち、再生時間長データが予想待ち時間に最も近いものを選択し、コンテンツ再生開始手段11が選択されたコンテンツを再生し、顧客に表示する(ステップS032)。
このとき、予想待ち時間通知受信手段9がACDサーバから通知された予想待ち時間を顧客に表示すれば、顧客に待ち時間の目安を知らせることができる。
【0043】
ACDサーバ20から、オペレータ割り当て通知受信手段12が空きオペレータ端末のIPアドレスを受信し(ステップS041)、オペレータ端末への接続要求送信手段14が空きオペレータ端末へ接続要求を送信する(ステップS033)。
オペレータ端末45から応答を受信したか判断し(ステップS034)、応答が得られなかった場合は、応答が得られなかったことを通知する積滞要求をACDサーバへ送信する(ステップS035)。応答が得られた場合は、テレビ会議の状態取得手段15が顧客端末のテレビ会議のステータスを取得し(ステップS036)、テレビ会議のステータスが接続完了となったか判断し(ステップS037)、オペレータ端末とのテレビ会議が接続完了した場合は、コンテンツ再生終了手段13が現在再生中の保留映像コンテンツデータから最も近い再生終了位置メタデータまで再生および表示を継続し(ステップS038)、接続を開始する旨の映像を表示し(ステップS039)、モニター表示切り替え手段16が、オペレータ端末からの映像を表示するようモニターの映像入力を切り替える(ステップS040)。
【0044】
このように、本実施の形態によれば、サブ業務単位で業務の時間管理を行うことで、業務フローに応じた正確な予想待ち時間を顧客に通知することが可能となる。
即ち、ACDサーバにおいて、業務を構成するサブ業務ごとの進捗状況と、サブ業務平均時間とに基づき、オペレータが現在実施している業務が完了すると予想される時刻を算出するとともに、先行する先行積滞顧客の業務の実施に要する時間を考慮して、オペレータが積滞顧客の業務の実施に着手すると予想される時刻を算出し、算出した時刻を積滞顧客に通知するようにしているので、より正確な予想待ち時間を顧客に通知することができる。
【0045】
また、本実施の形態のさらなる効果として、ACDサーバ20の予想待ち時間通知送信手段38が、予想待ち時間通知受信手段9に対し、オペレータと業務中の顧客端末にはオペレータと通話中の顧客端末の予想空き開始時間でもあるオペレータの予想業務完了時間62を通知し、空きオペレータ不在のため開始を待っている顧客端末には、ステップS023で計算した、待っている顧客の予想待ち時間であるオペレータの「予想空き開始残り時間」63に、割り当て予想した積滞顧客の要求業務の、過去の業務実施の平均時間を足した値を通知し、予想待ち時間通知受信手段9が顧客端末の外側で待つ顧客に表示することにより、支店などに設置した該当顧客端末ブースの外側で待つ顧客の顧客満足度を高めることも可能であるという極めて有利な効果を奏するのである。
【0046】
以上の通り、本実施の形態では、顧客が使用する顧客端末と、オペレータが顧客との業務を行うオペレータ端末と、ACDサーバがオペレータ端末から業務の進捗状況の通知を受ける手段と、オペレータの過去のサブ業務実施時間の履歴の平均のデータと、業務に含まれるサブ業務のデータから、オペレータの予想業務完了時間を計算する手段を備えるコールセンターシステムについて説明した。
【0047】
そして、前記コールセンターシステムで、ACDサーバがオペレータ端末から業務の一部やり直しの通知を受ける手段と、該当オペレータの予想業務完了時間にオペレータの過去のサブ業務実施時間の履歴の平均の値に重みを掛けた値を加算する手段を備えることを説明した。
【0048】
また、前記コールセンターシステムで、ACDサーバがオペレータ端末から業務の複数のサブ業務にまたがるやり直しの通知を受ける手段と、該当オペレータの予想業務完了時間に、オペレータのやり直す過去の複数のサブ業務実施時間の履歴の平均の値に重みを掛けた値を加算する手段を備えることを説明した。
【0049】
また、前記コールセンターシステムで、ACDサーバがオペレータ端末からの通知受信時に、これまでに完了したサブ業務の実施時間を過去のサブ業務実施時間の履歴の平均で割った値をオペレータの予想業務完了時間に重みを付けて乗算した値でオペレータの予想業務完了時間を更新することを説明した。
【0050】
また、前記コールセンターシステムで、サブ業務ごとの過去の履歴からサブ業務ごとの中止率を計算し、サブ業務ごとの平均実施時間に中止率の補集合を乗算した値を使用して予想待ち時間を計算する手段を備えることを説明した。
【0051】
また、前記コールセンターシステムで、ACDサーバがオペレータ端末からの別業務開始の通知を受信する手段を備え、顧客がオペレータと連続して別の業務を行う場合は、再度予想待ち時間の計算を行う手段を備えることを説明した。
【0052】
また、前記コールセンターシステムで、ACDサーバが過去の積滞キャンセルの履歴からキャンセル率を計算し、オペレータの予想空き時間にキャンセル率の補集合を乗算した値を加算することにより、該当顧客以降の順番で待たされている顧客の予想待ち時間を計算する手段を備えることを説明した。
【0053】
また、前記コールセンターシステムで、ACDサーバが、オペレータ端末から顧客が選択したサブ業務通知を受信する手段と、オペレータの予想業務完了時間から選択的なサブ業務のオペレータの過去の履歴の平均値を引き、選択されたサブ業務実施時間のオペレータの過去の履歴の平均のデータを加算する手段を備えることを説明した。
【0054】
前記コールセンターシステムで、ACDサーバがオペレータの出勤予定時刻データと、顧客の予想待ち時間が保有業務スキルのマッチするオペレータの出勤予定時刻を超過したか判断する手段と、超過した場合にオペレータの出勤予定時刻をオペレータの予想空き時間として顧客の予想待ち時間を計算する手段を備えることを説明した。
【0055】
また、前記コールセンターシステムで、ACDサーバがオペレータの退勤予定時刻データと、現在実施中の業務の予想終了時間がオペレータの退勤予定時刻を超過したか判断する手段と、超過した場合に該当オペレータはログアウトしたものとして予想待ち時間を計算する手段を備えることを説明した。
【0056】
また、前記コールセンターシステムで、ACDサーバが顧客端末に予想待ち時間を通知する手段と、顧客端末が予想待ち時間長に応じた保留コンテンツを顧客に表示する手段を備えることを説明した。
【0057】
また、前記コールセンターシステムで、積滞後にオペレータ端末と接続するときに、特定の再生終了位置まで再生した後、オペレータ端末からの映像を表示する手段を備えることを説明した。
【0058】
実施の形態2.
実施の形態1と同一の効果を得る別の構成として、図21に示す構成が考えられる。
図21では、サブ業務完了通知送信手段46、サブ業務やり直し通知送信手段47、複数サブ業務やり直し通知送信手段48、業務通知送信手段49、選択的サブ業務開始通知送信手段100をアプリケーションサーバ102内に備え、オペレータ端末45は顧客端末1との接続中、業務データをアプリケーションサーバ102に送信する業務データ送信手段103をもつ。
実施の形態1では、オペレータ端末45が、業務進捗状況監視装置の例であったが、本実施の形態では、アプリケーションサーバ102が、業務進捗状況監視装置の例である。
【0059】
アプリケーションサーバのサブ業務完了通知送信手段46、サブ業務やり直し通知送信手段47、複数サブ業務やり直し通知送信手段48、業務通知送信手段49、選択的サブ業務開始通知送信手段100は、オペレータ端末45からの業務データ受信時、実施の形態1と同様に、ACDサーバに通知を行う。
つまり、実施の形態1では、オペレータ端末45がACDサーバ20にサブ業務完了通知(サブ業務実施完了通知情報)、サブ業務やり直し通知(サブ業務再実施通知情報)、複数サブ業務やり直し通知(サブ業務再実施通知情報)、業務通知、選択的サブ業務開始通知(選択サブ業務通知情報)を送信していたが、本実施の形態では、代わりにアプリケーションサーバ102がこれらの通知をACDサーバ20に送信する以外は、実施の形態1と同様である。このため、動作の詳細については説明を省略する。
また、ACDサーバ20の構成は、図2に示したものと同様であり、また、顧客端末1の構成も図4に示したものと同様である。
【0060】
このように、本実施の形態では、顧客が使用する顧客端末と、オペレータが顧客との業務を行い、業務データをアプリケーションサーバに送信する手段を備えたオペレータ端末と、ACDサーバがアプリケーションサーバから業務の進捗状況の通知を受ける手段と、オペレータの過去のサブ業務実施時間の履歴の平均のデータと、業務に含まれるサブ業務のデータから、オペレータの予想業務完了時間を計算する手段を備えるコールセンターシステムについて説明した。
【0061】
実施の形態3.
実施の形態1と同一の効果を得る別の構成として、図22に示す構成が考えられる。
図22では、サブ業務完了通知送信手段46、サブ業務やり直し通知送信手段47、複数サブ業務やり直し通知送信手段48、業務通知送信手段49、選択的サブ業務開始通知送信手段100をサブ業務完了検知装置110内に備えている。
また、サブ業務完了検知装置110は、DBサーバ120から業務データを参照する業務データ参照手段111と、各サブ業務完了時に入力完了するはずのデータ項目である「サブ業務完了時の入力項目データ」を格納するサブ業務完了時の入力項目データ管理手段112と、DBサーバ120から取得した業務データと「サブ業務完了時の入力項目データ」から、サブ業務完了を検知するサブ業務完了検知手段113をもつ。
オペレータ端末45は、顧客端末1との接続中、業務データをDBサーバ120に送信する業務データ送信手段103をもつ。
サブ業務完了検知装置はACDサーバの内部で動作するソフトウェアであってもよい。
実施の形態1では、オペレータ端末45が、業務進捗状況監視装置の例であったが、本実施の形態では、サブ業務完了検知装置110が、業務進捗状況監視装置の例である。
【0062】
サブ業務完了検知装置110のサブ業務完了通知送信手段46、サブ業務やり直し通知送信手段47、複数サブ業務やり直し通知送信手段48、業務通知送信手段49、選択的サブ業務開始通知送信手段100はDBサーバ120から定期的に業務データを参照し、実施の形態1と同様に、ACDサーバ20に通知を行う。
つまり、実施の形態1では、オペレータ端末45がACDサーバ20にサブ業務完了通知(サブ業務実施完了通知情報)、サブ業務やり直し通知(サブ業務再実施通知情報)、複数サブ業務やり直し通知(サブ業務再実施通知情報)、業務通知、選択的サブ業務開始通知(選択サブ業務通知情報)を送信していたが、本実施の形態では、代わりにサブ業務完了検知装置110がこれらの通知をACDサーバ20に送信する以外は、実施の形態1と同様である。このため、動作の詳細については説明を省略する。
また、ACDサーバ20の構成は、図2に示したものと同様であり、また、顧客端末1の構成も図4に示したものと同様である。
【0063】
このように、本実施の形態では、顧客が使用する顧客端末と、オペレータが顧客との業務を行い、業務データをデータ格納手段に送信する手段を備えたオペレータ端末と、データ格納手段に業務データが格納されたことを検知する業務データ格納検知手段と、ACDサーバが業務データ格納検知手段から業務の進捗状況の通知を受ける手段と、オペレータの過去のサブ業務実施時間の履歴の平均のデータと、業務に含まれるサブ業務のデータから、オペレータの予想業務完了時間を計算する手段を備えるコールセンターシステムについて説明した。
【0064】
ここで、実施の形態1〜3に示したACDサーバ20、オペレータ端末45、顧客端末1、アプリケーションサーバ102、サブ業務完了検知装置110及びDBサーバ120(以下、これらをまとめて、ACDサーバ20等と表記する)のハードウェア構成例について説明する。
図23は、実施の形態1〜3に示したACDサーバ20等のハードウェア資源の一例を示す図である。なお、図23の構成は、あくまでもACDサーバ20等のハードウェア構成の一例を示すものであり、ACDサーバ20等のハードウェア構成は図23に記載の構成に限らず、他の構成であってもよい。
図23において、ACDサーバ20等は、プログラムを実行するCPU911(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサともいう)を備えている。CPU911は、バス912を介して、例えば、ROM(Read Only Memory)913、RAM(Random Access Memory)914、通信ボード915、表示装置901、キーボード902、マウス903、磁気ディスク装置920と接続され、これらのハードウェアデバイスを制御する。更に、CPU911は、FDD904(Flexible Disk Drive)、コンパクトディスク装置905(CDD)、プリンタ装置906、スキャナ装置907と接続していてもよい。また、磁気ディスク装置920の代わりに、光ディスク装置、メモリカード読み書き装置などの記憶装置でもよい。
RAM914は、揮発性メモリの一例である。ROM913、FDD904、CDD905、磁気ディスク装置920の記憶媒体は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶装置あるいは記憶部の一例である。
通信ボード915、キーボード902、スキャナ装置907、FDD904などは、入力部、入力装置の一例である。
また、通信ボード915、表示装置901、プリンタ装置906などは、出力部、出力装置の一例である。
【0065】
通信ボード915は、図1等に示すように、ネットワークに接続されている。例えば、通信ボード915は、LAN(ローカルエリアネットワーク)、インターネット、WAN(ワイドエリアネットワーク)などに接続されていても構わない。
磁気ディスク装置920には、オペレーティングシステム921(OS)、ウィンドウシステム922、プログラム群923、ファイル群924が記憶されている。プログラム群923のプログラムは、CPU911、オペレーティングシステム921、ウィンドウシステム922により実行される。
【0066】
上記プログラム群923には、実施の形態1〜3の説明において「〜部」、「〜手段」として説明している機能を実行するプログラムが記憶されている。プログラムは、CPU911により読み出され実行される。
ファイル群924には、実施の形態1〜3の説明において、「〜の判断」、「〜の計算」、「〜の比較」、「〜の設定」、「〜の更新」等として説明している処理の結果を示す情報やデータや信号値や変数値やパラメータが、「〜ファイル」や「〜データベース」の各項目として記憶されている。「〜ファイル」や「〜データベース」は、ディスクやメモリなどの記録媒体に記憶される。ディスクやメモリになどの記憶媒体に記憶された情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、読み書き回路を介してCPU911によりメインメモリやキャッシュメモリに読み出され、抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・編集・出力・印刷・表示などのCPUの動作に用いられる。抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・編集・出力・印刷・表示のCPUの動作の間、情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、メインメモリ、レジスタ、キャッシュメモリ、バッファメモリ等に一時的に記憶される。
また、実施の形態1〜3で説明するフローチャートの矢印の部分は主としてデータや信号の入出力を示し、データや信号値は、RAM914のメモリ、FDD904のフレキシブルディスク、CDD905のコンパクトディスク、磁気ディスク装置920の磁気ディスク、その他光ディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記録される。また、データや信号は、バス912や信号線やケーブルその他の伝送媒体によりオンライン伝送される。
【0067】
また、実施の形態1〜3の説明において「〜部」、「〜手段」として説明しているものは、「〜回路」、「〜装置」、「〜機器」であってもよく、また、「〜ステップ」、「〜手順」、「〜処理」であってもよい。すなわち、「〜部」、「〜手段」として説明しているものは、ROM913に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。或いは、ソフトウェアのみ、或いは、素子・デバイス・基板・配線などのハードウェアのみ、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、さらには、ファームウェアとの組み合わせで実施されても構わない。ファームウェアとソフトウェアは、プログラムとして、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記憶される。プログラムはCPU911により読み出され、CPU911により実行される。すなわち、プログラムは、実施の形態1〜3の「〜部」、「〜手段」としてコンピュータを機能させるものである。あるいは、実施の形態1〜3の「〜部」、「〜手段」の手順や方法をコンピュータに実行させるものである。
【0068】
このように、実施の形態1〜3に示したACDサーバ20等は、処理装置たるCPU、記憶装置たるメモリ、磁気ディスク等、入力装置たるキーボード、マウス、通信ボード等、出力装置たる表示装置、通信ボード等を備えるコンピュータであり、上記したように「〜部」、「〜手段」として示された機能をこれら処理装置、記憶装置、入力装置、出力装置を用いて実現するものである。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】実施の形態1に係るコールセンターシステムのシステム構成例を示す図。
【図2】実施の形態1に係るACDサーバの構成例を示す図。
【図3】実施の形態1に係るオペレータ端末の構成例を示す図。
【図4】実施の形態1に係る顧客端末の構成例を示す図。
【図5】実施の形態1に係る業務に含まれるサブ業務データの例を示す図。
【図6】実施の形態1に係るオペレータごとのサブ業務データの例を示す図。
【図7】実施の形態1に係るオペレータデータの例を示す図。
【図8】実施の形態1に係るオペレータデータの例を示す図。
【図9】実施の形態1に係る待ち行列データの例を示す図。
【図10】実施の形態1に係るオペレータ出勤予定時刻データの例を示す図。
【図11】実施の形態1に係るオペレータ退勤予定時刻データの例を示す図。
【図12】実施の形態1に係るACDサーバの動作例を示すフローチャート図。
【図13】実施の形態1に係るACDサーバの業務開始時処理を示すフローチャート図。
【図14】実施の形態1に係るACDサーバのサブ業務完了時処理を示すフローチャート図。
【図15】実施の形態1に係るACDサーバのサブ業務やり直し時処理を示すフローチャート図。
【図16】実施の形態1に係るACDサーバの複数サブ業務やり直し時処理を示すフローチャート図。
【図17】実施の形態1に係るACDサーバの選択的なサブ業務選択時処理を示すフローチャート図。
【図18】実施の形態1に係るACDサーバの予想待ち時間計算処理を示すフローチャート図。
【図19】実施の形態1に係るACDサーバの予想待ち時間計算処理を示すフローチャート図。
【図20】実施の形態1に係る顧客端末の保留コンテンツ表示処理を示すフローチャート図。
【図21】実施の形態2に係るコールセンターシステムのシステム構成例を示す図。
【図22】実施の形態3に係るコールセンターシステムのシステム構成例を示す図。
【図23】実施の形態1〜3に係るACDサーバ等のハードウェア構成例を示す図。
【符号の説明】
【0070】
1 顧客端末装置、2 顧客選択業務記憶手段、3 保留映像コンテンツデータ管理手段、4 再生終了区切りデータ管理手段、5 再生時間長データ管理手段、6 コンテンツの業務属性データ管理手段、7 業務選択手段、8 接続要求送信手段、9 予想待ち時間通知受信手段、10 コンテンツ選択手段、11 コンテンツ再生開始手段、12 オペレータ割り当て通知受信手段、13 コンテンツ再生終了手段、14 オペレータ端末への接続要求送信手段、15 テレビ会議の状態取得手段、16 モニター表示切り替え手段、17 テレビ会議手段、18 IPネットワーク、19 コールセンター、20 ACDサーバ装置、21 サブ業務完了通知受信手段、22 サブ業務完了設定手段、23 サブ業務やり直し通知受信手段、24 やり直しサブ業務実施時間の重み付け値加算手段、25 複数サブ業務やり直し通知受信手段、26 やり直し複数サブ業務実施時間の重み付け値加算手段、27 実施完了業務進捗比率重み付け値乗算手段、28 サブ業務ごとの単位時間あたりの業務中止率の補集合乗算手段、29 業務通知受信手段、30 予想待ち時間計算手段、31 単位時間あたりの積滞キャンセル率の補集合乗算手段、32 選択的サブ業務開始通知受信手段、33 選択的サブ業務実施時間加算手段、35 オペレータの予想空き開始残り時間をオペレータ出勤予定時刻データで更新する手段、36 顧客の予想待ち時間のオペレータ退勤予定時刻超過判定手段、37 オペレータの予想空き時間データをオペレータログアウトデータで更新する手段、38 予想待ち時間通知送信手段、39 業務開始設定手段、45 オペレータ端末装置、46 サブ業務完了通知送信手段、47 サブ業務やり直し通知送信手段、48 複数サブ業務やり直し通知送信手段、49 業務通知送信手段、100 選択的サブ業務開始通知送信手段、101 テレビ会議手段、102 アプリケーションサーバ、103 業務データ送信手段、110 サブ業務完了検知装置、111 業務データ参照手段、112 サブ業務完了時の入力項目データ管理手段、113 サブ業務完了検知手段、120 DBサーバ、400 業務に含まれるサブ業務データ管理手段、410 オペレータごとのサブ業務データ管理手段、420 オペレータデータ管理手段、440 待ち行列データ管理手段、450 オペレータの出勤予定時刻データ管理手段、460 オペレータの退勤予定時刻データ管理手段。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オペレータにより実施される、複数のサブ業務から構成される業務の時間管理を行う業務管理装置であって、
オペレータごとに、サブ業務ごとの平均の実施時間をサブ業務平均実施時間として記憶するサブ業務平均実施時間記憶部と、
オペレータごとに業務の進捗状況を監視する業務進捗状況監視装置から、オペレータごとに、サブ業務ごとの進捗状況を通知するサブ業務進捗状況通知情報を受信する通知受信部と、
オペレータごとに、前記サブ業務進捗状況通知情報に示された進捗状況と、前記サブ業務平均実施時間記憶部に記憶されているサブ業務平均時間とに基づき、当該オペレータが現在実施している業務が完了すると予想される時刻を予想業務完了時刻として算出する時刻計算部とを有することを特徴とする業務管理装置。
【請求項2】
前記業務管理装置は、更に、
いずれかのオペレータによる業務の実施を待つ積滞顧客が示される待ち行列データを管理する待ち行列データ管理部を有し、
前記時刻計算部は、
前記待ち行列データに示される積滞顧客ごとに、当該積滞顧客の業務の実施が予定されている実施予定オペレータが現在実施している業務が完了すると予想される予想業務完了時刻と、前記サブ業務平均実施時間記憶部に記憶されている前記実施予定オペレータのサブ業務平均実施時間とに基づき、前記実施予定オペレータが当該積滞顧客の業務の実施に着手すると予想される時刻を予想業務着手時刻として算出することを特徴とする請求項1に記載の業務管理装置。
【請求項3】
前記時刻計算部は、
オペレータごとに、前記サブ業務進捗状況通知情報に示された進捗状況に基づき、当該オペレータが現在実施している業務を構成する複数のサブ業務のうち今後実施が必要なサブ業務を判断し、今後実施が必要なサブ業務のサブ業務実施平均時間を用いて前記予想業務完了時刻を算出することを特徴とする請求項1に記載の業務管理装置。
【請求項4】
前記時刻計算部は、
前記待ち行列データに示される積滞顧客ごとに、前記実施予定オペレータの予想業務完了時刻と、前記実施予定オペレータが割り当てられている前記待ち行列データにおける先行積滞顧客の業務を構成する複数のサブ業務に対する前記実施予定オペレータのサブ業務実施平均時間の合計値とを用いて、前記予想業務着手時刻を算出することを特徴とする請求項2に記載の業務管理装置。
【請求項5】
前記時刻計算部は、
積滞顧客がオペレータによる業務の実施をキャンセルする割合を示すキャンセル率を用いて前記予想業務着手時刻を算出することを特徴とする請求項2に記載の業務管理装置。
【請求項6】
前記業務管理装置は、更に、
それぞれの積滞顧客が利用する顧客端末装置に対して、前記時刻計算部により計算されたそれぞれの積滞顧客に対する予想業務着手時刻を通知する時刻通知部を有することを特徴とする請求項2に記載の業務管理装置。
【請求項7】
前記通知受信部は、
前記サブ業務進捗状況通知情報として、前記業務進捗状況監視装置から、オペレータごとに、サブ業務の実施が完了する度に、サブ業務の実施の完了を通知するサブ業務実施完了通知情報を受信し、
前記時刻計算部は、
前記業務進捗状況監視装置からサブ業務実施完了通知情報が送信されたオペレータに対して、前記サブ業務実施完了通知情報に示されている実施が完了したサブ業務に基づき、当該オペレータが現在実施している業務を構成する複数のサブ業務のうち未実施のサブ業務を判断し、前記未実施のサブ業務のサブ業務実施平均時間を用いて前記予想業務完了時刻を算出することを特徴とする請求項1に記載の業務管理装置。
【請求項8】
前記時刻計算部は、
前記通知受信部により前記サブ業務実施完了通知情報が受信される度に、前記業務進捗状況監視装置からサブ業務実施完了通知情報が送信されたオペレータに対して、当該オペレータが現在実施している業務を構成する複数のサブ業務のうち実施済みのサブ業務の実施に実際に要したサブ業務実施実績時間を前記実施済のサブ業務のサブ業務実施平均時間で除した除算値を用いて前記予想業務完了時刻を算出することを特徴とする請求項7に記載の業務管理装置。
【請求項9】
前記時刻計算部は、
前記除算値と、所定の重み係数と、未実施のサブ業務のサブ業務実施平均時間の合計値とを乗じて得られた値を用いて前記予想業務完了時刻を算出することを特徴とする請求項8に記載の業務管理装置。
【請求項10】
前記時刻計算部は、
業務に含まれる複数のサブ業務のそれぞれが中止される割合を示す中止率と、未実施のサブ業務のサブ業務実施平均時間とを用いて前記予想業務完了時刻を算出することを特徴とする請求項1に記載の業務管理装置。
【請求項11】
前記通知受信部は、
前記サブ業務進捗状況通知情報として、前記業務進捗状況監視装置から、いずれかのオペレータにおいて実施が完了したサブ業務が再度実施されることを通知するサブ業務再実施通知情報を受信し、
前記時刻計算部は、
前記業務進捗状況監視装置から前記サブ業務再実施通知情報が送信されたオペレータに対して、前記サブ業務再実施通知情報に示されている再実施対象のサブ業務のサブ業務実施平均時間に所定の重み係数を乗じた乗算値を用いて前記予想業務完了時刻を算出することを特徴とする請求項1に記載の業務管理装置。
【請求項12】
前記通知受信部は、
前記サブ業務進捗状況通知情報として、前記業務進捗状況監視装置から、いずれかのオペレータにおいて実施が完了した複数のサブ業務が再度実施されることを通知するサブ業務再実施通知情報を受信し、
前記時刻計算部は、
前記業務進捗状況監視装置から前記サブ業務再実施通知情報が送信されたオペレータに対して、前記サブ業務再実施通知情報に示されている複数の再実施対象のサブ業務のサブ業務実施平均時間のそれぞれに所定の重み係数を乗じた乗算値を用いて前記予想業務完了時刻を算出することを特徴とする請求項1に記載の業務管理装置。
【請求項13】
前記通知受信部は、
前記サブ業務進捗状況通知情報として、前記業務進捗状況監視装置から、複数の選択対象サブ業務が含まれる業務を実施しているオペレータにおいて前記複数の選択対象サブ業務の中から選択されたサブ業務を通知する選択サブ業務通知情報を受信し、
前記時刻計算部は、
前記通知受信部により前記選択サブ業務通知情報が受信される前は、それぞれの選択対象サブ業務のサブ業務平均実施時間にそれぞれの選択対象サブ業務の選択率を乗じて得られる値を用いて前記予想業務完了時刻を算出し、前記通知受信部により前記選択サブ業務通知情報が受信された後は、前記選択サブ業務通知情報に示されている選択されたサブ業務のサブ業務実施平均時間を用いて前記予想業務完了時刻を算出することを特徴とする請求項1に記載の業務管理装置。
【請求項14】
前記業務管理装置は、更に、
オペレータごとに、執務開始予定時刻を記憶する執務開始予定時刻記憶部を有し、
前記時刻計算部は、
前記執務開始予定時刻記憶部に記憶されている執務開始予定時刻に基づき、執務を開始していない執務開始前オペレータをいずれかの積滞顧客の実施予定オペレータとして割り当て、前記執務開始前オペレータの執務開始予定時刻を用いて当該積滞顧客の予想業務着手時刻を算出することを特徴とする請求項2に記載の業務管理装置。
【請求項15】
前記業務管理装置は、更に、
オペレータごとに、執務終了予定時刻を記憶する執務終了予定時刻記憶部を有し、
前記時刻計算部は、
いずれかのオペレータについて算出した積滞顧客の予想業務着手時刻が当該オペレータの執務終了予定時刻を超過する場合に、以降は、当該オペレータを積滞顧客の割り当て対象から除外することを特徴とする請求項2に記載の業務管理装置。
【請求項16】
前記通知受信部は、
前記業務進捗状況監視装置として、各オペレータが利用するオペレータ端末装置のそれぞれから、サブ業務進捗状況通知情報を受信することを特徴とする請求項1に記載の業務管理装置。
【請求項17】
前記通知受信部は、
各オペレータが利用するオペレータ端末装置のそれぞれと通信を行って各オペレータ端末装置における業務の進捗状況を監視する業務進捗状況監視装置から、サブ業務進捗状況通知情報を受信することを特徴とする請求項1に記載の業務管理装置。
【請求項18】
オペレータにより実施される、複数のサブ業務から構成される業務の時間管理をコンピュータを用いて行う業務管理方法であって、
コンピュータが、オペレータごとに業務の進捗状況を監視する業務進捗状況監視装置から、オペレータごとに、サブ業務ごとの進捗状況を通知するサブ業務進捗状況通知情報を受信する通知受信ステップと、
コンピュータが、オペレータごとにサブ業務ごとの平均の実施時間をサブ業務平均実施時間として記憶しているサブ業務平均実施時間記憶装置から、サブ業務進捗状況通知情報が受信されたオペレータのサブ業務平均実施時間を取得し、前記サブ業務進捗状況通知情報に示された進捗状況と、取得したサブ業務平均時間とに基づき、当該オペレータが現在実施している業務が完了すると予想される時刻を予想業務完了時刻として算出する時刻計算ステップとを有することを特徴とする業務管理方法。
【請求項19】
オペレータにより実施される、複数のサブ業務から構成される業務の時間管理をコンピュータに実効させるプログラムであって、
オペレータごとに業務の進捗状況を監視する業務進捗状況監視装置から、オペレータごとに、サブ業務ごとの進捗状況を通知するサブ業務進捗状況通知情報を受信する通知受信処理と、
オペレータごとにサブ業務ごとの平均の実施時間をサブ業務平均実施時間として記憶しているサブ業務平均実施時間記憶装置から、サブ業務進捗状況通知情報が受信されたオペレータのサブ業務平均実施時間を取得し、前記サブ業務進捗状況通知情報に示された進捗状況と、取得したサブ業務平均時間とに基づき、当該オペレータが現在実施している業務が完了すると予想される時刻を予想業務完了時刻として算出する時刻計算処理とをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項1】
オペレータにより実施される、複数のサブ業務から構成される業務の時間管理を行う業務管理装置であって、
オペレータごとに、サブ業務ごとの平均の実施時間をサブ業務平均実施時間として記憶するサブ業務平均実施時間記憶部と、
オペレータごとに業務の進捗状況を監視する業務進捗状況監視装置から、オペレータごとに、サブ業務ごとの進捗状況を通知するサブ業務進捗状況通知情報を受信する通知受信部と、
オペレータごとに、前記サブ業務進捗状況通知情報に示された進捗状況と、前記サブ業務平均実施時間記憶部に記憶されているサブ業務平均時間とに基づき、当該オペレータが現在実施している業務が完了すると予想される時刻を予想業務完了時刻として算出する時刻計算部とを有することを特徴とする業務管理装置。
【請求項2】
前記業務管理装置は、更に、
いずれかのオペレータによる業務の実施を待つ積滞顧客が示される待ち行列データを管理する待ち行列データ管理部を有し、
前記時刻計算部は、
前記待ち行列データに示される積滞顧客ごとに、当該積滞顧客の業務の実施が予定されている実施予定オペレータが現在実施している業務が完了すると予想される予想業務完了時刻と、前記サブ業務平均実施時間記憶部に記憶されている前記実施予定オペレータのサブ業務平均実施時間とに基づき、前記実施予定オペレータが当該積滞顧客の業務の実施に着手すると予想される時刻を予想業務着手時刻として算出することを特徴とする請求項1に記載の業務管理装置。
【請求項3】
前記時刻計算部は、
オペレータごとに、前記サブ業務進捗状況通知情報に示された進捗状況に基づき、当該オペレータが現在実施している業務を構成する複数のサブ業務のうち今後実施が必要なサブ業務を判断し、今後実施が必要なサブ業務のサブ業務実施平均時間を用いて前記予想業務完了時刻を算出することを特徴とする請求項1に記載の業務管理装置。
【請求項4】
前記時刻計算部は、
前記待ち行列データに示される積滞顧客ごとに、前記実施予定オペレータの予想業務完了時刻と、前記実施予定オペレータが割り当てられている前記待ち行列データにおける先行積滞顧客の業務を構成する複数のサブ業務に対する前記実施予定オペレータのサブ業務実施平均時間の合計値とを用いて、前記予想業務着手時刻を算出することを特徴とする請求項2に記載の業務管理装置。
【請求項5】
前記時刻計算部は、
積滞顧客がオペレータによる業務の実施をキャンセルする割合を示すキャンセル率を用いて前記予想業務着手時刻を算出することを特徴とする請求項2に記載の業務管理装置。
【請求項6】
前記業務管理装置は、更に、
それぞれの積滞顧客が利用する顧客端末装置に対して、前記時刻計算部により計算されたそれぞれの積滞顧客に対する予想業務着手時刻を通知する時刻通知部を有することを特徴とする請求項2に記載の業務管理装置。
【請求項7】
前記通知受信部は、
前記サブ業務進捗状況通知情報として、前記業務進捗状況監視装置から、オペレータごとに、サブ業務の実施が完了する度に、サブ業務の実施の完了を通知するサブ業務実施完了通知情報を受信し、
前記時刻計算部は、
前記業務進捗状況監視装置からサブ業務実施完了通知情報が送信されたオペレータに対して、前記サブ業務実施完了通知情報に示されている実施が完了したサブ業務に基づき、当該オペレータが現在実施している業務を構成する複数のサブ業務のうち未実施のサブ業務を判断し、前記未実施のサブ業務のサブ業務実施平均時間を用いて前記予想業務完了時刻を算出することを特徴とする請求項1に記載の業務管理装置。
【請求項8】
前記時刻計算部は、
前記通知受信部により前記サブ業務実施完了通知情報が受信される度に、前記業務進捗状況監視装置からサブ業務実施完了通知情報が送信されたオペレータに対して、当該オペレータが現在実施している業務を構成する複数のサブ業務のうち実施済みのサブ業務の実施に実際に要したサブ業務実施実績時間を前記実施済のサブ業務のサブ業務実施平均時間で除した除算値を用いて前記予想業務完了時刻を算出することを特徴とする請求項7に記載の業務管理装置。
【請求項9】
前記時刻計算部は、
前記除算値と、所定の重み係数と、未実施のサブ業務のサブ業務実施平均時間の合計値とを乗じて得られた値を用いて前記予想業務完了時刻を算出することを特徴とする請求項8に記載の業務管理装置。
【請求項10】
前記時刻計算部は、
業務に含まれる複数のサブ業務のそれぞれが中止される割合を示す中止率と、未実施のサブ業務のサブ業務実施平均時間とを用いて前記予想業務完了時刻を算出することを特徴とする請求項1に記載の業務管理装置。
【請求項11】
前記通知受信部は、
前記サブ業務進捗状況通知情報として、前記業務進捗状況監視装置から、いずれかのオペレータにおいて実施が完了したサブ業務が再度実施されることを通知するサブ業務再実施通知情報を受信し、
前記時刻計算部は、
前記業務進捗状況監視装置から前記サブ業務再実施通知情報が送信されたオペレータに対して、前記サブ業務再実施通知情報に示されている再実施対象のサブ業務のサブ業務実施平均時間に所定の重み係数を乗じた乗算値を用いて前記予想業務完了時刻を算出することを特徴とする請求項1に記載の業務管理装置。
【請求項12】
前記通知受信部は、
前記サブ業務進捗状況通知情報として、前記業務進捗状況監視装置から、いずれかのオペレータにおいて実施が完了した複数のサブ業務が再度実施されることを通知するサブ業務再実施通知情報を受信し、
前記時刻計算部は、
前記業務進捗状況監視装置から前記サブ業務再実施通知情報が送信されたオペレータに対して、前記サブ業務再実施通知情報に示されている複数の再実施対象のサブ業務のサブ業務実施平均時間のそれぞれに所定の重み係数を乗じた乗算値を用いて前記予想業務完了時刻を算出することを特徴とする請求項1に記載の業務管理装置。
【請求項13】
前記通知受信部は、
前記サブ業務進捗状況通知情報として、前記業務進捗状況監視装置から、複数の選択対象サブ業務が含まれる業務を実施しているオペレータにおいて前記複数の選択対象サブ業務の中から選択されたサブ業務を通知する選択サブ業務通知情報を受信し、
前記時刻計算部は、
前記通知受信部により前記選択サブ業務通知情報が受信される前は、それぞれの選択対象サブ業務のサブ業務平均実施時間にそれぞれの選択対象サブ業務の選択率を乗じて得られる値を用いて前記予想業務完了時刻を算出し、前記通知受信部により前記選択サブ業務通知情報が受信された後は、前記選択サブ業務通知情報に示されている選択されたサブ業務のサブ業務実施平均時間を用いて前記予想業務完了時刻を算出することを特徴とする請求項1に記載の業務管理装置。
【請求項14】
前記業務管理装置は、更に、
オペレータごとに、執務開始予定時刻を記憶する執務開始予定時刻記憶部を有し、
前記時刻計算部は、
前記執務開始予定時刻記憶部に記憶されている執務開始予定時刻に基づき、執務を開始していない執務開始前オペレータをいずれかの積滞顧客の実施予定オペレータとして割り当て、前記執務開始前オペレータの執務開始予定時刻を用いて当該積滞顧客の予想業務着手時刻を算出することを特徴とする請求項2に記載の業務管理装置。
【請求項15】
前記業務管理装置は、更に、
オペレータごとに、執務終了予定時刻を記憶する執務終了予定時刻記憶部を有し、
前記時刻計算部は、
いずれかのオペレータについて算出した積滞顧客の予想業務着手時刻が当該オペレータの執務終了予定時刻を超過する場合に、以降は、当該オペレータを積滞顧客の割り当て対象から除外することを特徴とする請求項2に記載の業務管理装置。
【請求項16】
前記通知受信部は、
前記業務進捗状況監視装置として、各オペレータが利用するオペレータ端末装置のそれぞれから、サブ業務進捗状況通知情報を受信することを特徴とする請求項1に記載の業務管理装置。
【請求項17】
前記通知受信部は、
各オペレータが利用するオペレータ端末装置のそれぞれと通信を行って各オペレータ端末装置における業務の進捗状況を監視する業務進捗状況監視装置から、サブ業務進捗状況通知情報を受信することを特徴とする請求項1に記載の業務管理装置。
【請求項18】
オペレータにより実施される、複数のサブ業務から構成される業務の時間管理をコンピュータを用いて行う業務管理方法であって、
コンピュータが、オペレータごとに業務の進捗状況を監視する業務進捗状況監視装置から、オペレータごとに、サブ業務ごとの進捗状況を通知するサブ業務進捗状況通知情報を受信する通知受信ステップと、
コンピュータが、オペレータごとにサブ業務ごとの平均の実施時間をサブ業務平均実施時間として記憶しているサブ業務平均実施時間記憶装置から、サブ業務進捗状況通知情報が受信されたオペレータのサブ業務平均実施時間を取得し、前記サブ業務進捗状況通知情報に示された進捗状況と、取得したサブ業務平均時間とに基づき、当該オペレータが現在実施している業務が完了すると予想される時刻を予想業務完了時刻として算出する時刻計算ステップとを有することを特徴とする業務管理方法。
【請求項19】
オペレータにより実施される、複数のサブ業務から構成される業務の時間管理をコンピュータに実効させるプログラムであって、
オペレータごとに業務の進捗状況を監視する業務進捗状況監視装置から、オペレータごとに、サブ業務ごとの進捗状況を通知するサブ業務進捗状況通知情報を受信する通知受信処理と、
オペレータごとにサブ業務ごとの平均の実施時間をサブ業務平均実施時間として記憶しているサブ業務平均実施時間記憶装置から、サブ業務進捗状況通知情報が受信されたオペレータのサブ業務平均実施時間を取得し、前記サブ業務進捗状況通知情報に示された進捗状況と、取得したサブ業務平均時間とに基づき、当該オペレータが現在実施している業務が完了すると予想される時刻を予想業務完了時刻として算出する時刻計算処理とをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公開番号】特開2008−92327(P2008−92327A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−271636(P2006−271636)
【出願日】平成18年10月3日(2006.10.3)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年10月3日(2006.10.3)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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