説明

構造体の製造方法、液体吐出装置、および電子機器

【課題】熱伸縮する膜材料を用いた場合でも精度の高い穴や突起の形成が行える構造体の製造方法。
【解決手段】熱伸縮する膜材料35に、互いに独立した島状の突起24又は穴を形成する構造体の製造方法であって、予め測定された、該膜材料が熱伸縮により伸縮する伸縮量に基づいて、熱伸縮による該膜材料の伸縮を考慮して該突起又は該穴の形成位置を決定し、決定された該形成位置に対して所定の加工を実施することにより、熱伸縮後の該膜材料における該島状又は該穴を所望の位置に形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱伸縮する膜材料を用いた場合における加工方法の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェット式記録ヘッドは、有機材料フィルムや金属板を組み合わせて構造体を複数備えた、複雑な構造を備えている。例えば、特開2002−52715号公報(特許文献1)には、アクチュエータユニットと流路ユニットを組み合わせたインクジェット式記録ヘッドが開示されている。各ユニットはさらに幾つかの構造体を積層することにより構成されており、各構造体には必要に応じて穴や突起が形成されている。
【0003】
具体的には、当該公報の図6に示すように、リザーバプレート37に形成されるリザーバ44と圧力室プレート33に形成される圧力室とが、供給口プレート36に形成されたインク供給口51、圧力室基板34に形成された供給側連通口56により連通している。また、圧力室プレート33の圧力室の他端からは、圧力室基板34に形成された第3ノズル連通口55、供給口プレート36に形成された第2ノズル連通口52、リザーバプレート37に形成された第1ノズル連通口50により、ノズルプレート15に設けられたノズル開口20に連通している。
【0004】
ここで、高解像度の要請から、インクジェット式記録ヘッドにおけるノズル開口は、多数が一列に設けられている。このため、ノズル開口に連通する各構造体における連通口も一列に設けられる必要がある。例えば、当該公報の図5に示すように、中間の構造体である供給口プレート36には、第2連通口52が一直線上に並べて設けられている。
【0005】
また、例えば、特開2004−203060号公報(特許文献2)には、上部に圧電振動子20を接着し、下部に振動板となる樹脂フィルム35を接着する、金属で形成された島部24が、ノズル位置に対応させて一列に形成されている様子が開示されている。
【0006】
従来、このようなノズル開口や島部の形成は、製造後に必要とされるノズル開口や島部の並びに対応させて、穴の位置決めやマスク形成を行っていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−52715号公報(図5、図6)
【特許文献2】特開2004−203060号公報(図5、図6)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、インクジェット式記録ヘッドのような複雑な構造を形成するための膜材料中には、熱によって大きく伸縮をするものが含まれている。このような膜材料は、製造工程中に加えられる熱によって熱膨張や熱収縮をするため、加熱前に定めた島部の位置や連通口の位置が、加熱によって位置ズレを生じる。このため、製造後の膜材料に形成される島部や連通口が、必ずしも一直線上に並ばず、熱伸縮に応じて変位していた。
【0009】
島部のような突起が一直線状に並ばないとすれば、正しい圧電素子の接着は行えない。また、連通口の形成位置がずれると、複数の連通口を連続させてインク供給の連通路を形成するような場合に、インクの供給が十分行えない。このため、従来の位置決めやマスクを利用している限り、膜材料の熱伸縮の程度によっては、製造後の穴や突起の形状が所望の位置から大きくずれてしまう可能性があった。
【0010】
従って、本発明は、熱伸縮する膜材料を用いた場合でも精度の高い穴や突起の形成が行える構造体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、上記の課題を解決するため、熱伸縮する膜材料に、互いに独立した島状の突起又は穴を形成する構造体の製造方法であって、予め測定された、該膜材料が熱伸縮により伸縮する伸縮量に基づいて、熱伸縮による該膜材料の伸縮を考慮して突起又は穴の形成位置を決定し、決定された形成位置に対して所定の加工を実施することにより、熱伸縮後の該膜材料における該島状又は穴を所望の位置に形成することを特徴とする構造体の製造方法を提供するものである。
【0012】
このような構成により、加工中に加えられる熱によって伸縮する膜材料を用いた場合であっても、加工領域を所望の位置に形成することが可能となるため、設計図通りに構造体を製造することができる。
【0013】
また、本発明は、熱伸縮する膜材料に、互いに独立した島状の突起を列状に形成する構造体の製造方法であって、予め該膜材料が加熱された場合の基準線からの距離に応じた伸縮量を測定する工程と、該基準線からの伸縮量に基づいて、該膜材料が伸縮した後に該基準線から一定の距離となるように、加熱前の該膜材料における該突起の形成位置を決定する工程と、該突起の形成位置に対応させたマスクを用いて加工する工程と、を備えることにより、該島状の突起を該基準線から一定の距離に列状に形成することを特徴とする構造体の製造方法を提供するものである。
【0014】
このような構成により、加工中に加えられる熱によって伸縮する膜材料を用いた場合でも、基準線からずれることなく、高い精度で島状の突起を形成することができる。
【0015】
また、本発明は、熱伸縮する膜材料に、互いに独立した島状の突起を列状に形成する構造体の製造方法であって、予め該膜材料が加熱された場合の、該膜材料を切り出す原材料における基準点からの距離に応じた伸縮量を測定する工程と、該基準点からの伸縮量に基づいて、該膜材料が伸縮した後に該突起が列状に並ぶように、加熱前の該膜材料における該突起の形成位置を決定する工程と、該突起の形成位置に対応させたマスクを用いて加工する工程と、を備えることにより、該島状の突起を列状に形成することを特徴とする構造体の製造方法を提供するものである。
【0016】
このような構成により、加工中に加えられる熱によって伸縮する膜材料を用いた場合でも、列がずれることなく、高い精度で島状の突起を形成することができる。
【0017】
上記発明の好ましい態様は以下の通りである。前記突起の形成位置は、所定数の前記突起で構成されるブロックごとに決定されることが好ましい。これにより、突起の数が多数に上る場合でも対応することができ、補正の負担を軽減することができる。
【0018】
また、前記マスクを用いて加工する工程は、前記膜材料上に、前記突起の形成材料を含む突起材料膜を形成する工程と、前記突起材料膜上に感光性材料膜を形成する工程と、前記感光性材料膜上に前記マスクを位置させて前記感光性材料膜を露光する工程と、露光された前記感光性材料膜を現像して前記突起に対応する位置の感光性材料膜を残留させる工程と、残留した前記感光性材料膜上からエッチングして、前記突起に対応する位置以外の部分の前記突起形成材料膜を除去する工程と、を備えることが好ましい。これにより、膜材料に対し高精度に補正パターンを形成することができる。
【0019】
また、本発明は、上述した構造体の製造方法において用いられる、前記突起の形成位置に対応させてパターン形成された加工用マスクを提供するものである。これにより、膜材料に形成する突起の位置又は穴の位置に応じて適宜加工用マスクを選択し、容易に補正パターンを形成することができる。
【0020】
また、本発明は、熱伸縮する膜材料に、複数の穴を列状に形成する構造体の製造方法であって、該膜材料に形成する形状に応じて、加熱時に生ずる領域毎の伸縮量を測定する工程と、該領域毎の伸縮量に基づいて、該膜材料が伸縮した後に該穴が列状に並ぶように、加熱前の該膜材料における該穴の形成位置を決定する工程と、該穴の形成位置に対応させて穴を形成する工程と、を備えることにより、該穴を列状に形成することを特徴とする構造体の製造方法を提供するものである。
【0021】
このような構成により、膜材料に所定形状が形成されて熱収縮する変位量が他の領域とは異なる場合でも、複数の穴を高い精度で形成することができる。
【0022】
上記発明の好ましい態様は、次の通りである。前記穴の形成位置は、所定数の前記穴で構成されるブロックごとに決定されることが好ましい。これにより、穴の数が多数に上る場合でも対応することができ、位置補正の負担を軽減することができる。
【0023】
また、本発明は、上述した構造体の製造方法により製造された構造体を備える液体吐出装置を提供するものである。上述した構造体の製造方法により製造された構造体は、突起や穴が設計図通り正確な位置に形成されているため、所望の機能を十分に発揮しうる。
【0024】
また、本発明は、上記液体吐出装置を備える電子機器を提供するものである。
【0025】
また、本発明は、熱伸縮する膜材料に、互いに独立した島状の突起を列状に形成する構造体の製造方法であって、予め該膜材料が加熱された場合の基準線からの距離に応じた伸縮量を測定すると共に、予め該膜材料が加熱された場合の、該膜材料を切り出す原材料における基準点からの距離に応じた伸縮量を測定する工程と、該基準線からの伸縮量に基づいて、該膜材料が伸縮した後に前記基準線から一定の距離となると共に、前記基準点からの伸縮量に基づいて、該膜材料が伸縮した後に該突起が列状に並ぶように、加熱前の該膜材料における該突起の形成位置を決定する工程と、該突起の形成位置に対応させたマスクを用いて加工する工程と、を備えることにより、該島状の突起を該基準線から一定の距離に列状に形成することを特徴とする構造体の製造方法を提供するものである。このような構成により、加工中に加えられる熱によって伸縮する膜材料を用いた場合でも、基準線からずれることないと共に列がずれることなく、高い精度で島状の突起を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る構造体の製造方法により製造された島部を圧電素子に接合した状態を示す図である。
【図2】図1に示す島部の製造方法を説明するための図である。
【図3】図2で製造した島部を記録ヘッドに適用した一例を示す断面図である。
【図4】第1の実施形態に係る構造体の製造方法を説明するための図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る構造体の製造方法を説明するための図である。
【図6】第3の実施形態に係る構造体の製造方法により製造された供給口プレートが適用されたインクジェット式プリンタの記録ヘッドの断面図である。
【図7】図6に使用される供給口プレートの平面図である。
【図8】供給口プレートの製造方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下の実施形態は、本発明に係る構造体の製造方法をインクジェット式記録ヘッドの内部構造製造に適用した例である。以下、本発明の各実施形態について説明する。
【0028】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態は、本発明に係る構造体の製造方法を、インクジェット式記録ヘッドの弾性体膜と圧電振動子との接続構造体に適用したものである。具体的には、弾性膜である有機膜上に形成された島部(膜上に独立して残された突起をいう)を圧電素子に接合した構造体に関する。
【0029】
図1(a)は、本発明の膜材料である有機膜35上に形成された突起である島部24に圧電素子20の自由端部22が接合された状態を部分的に拡大した斜視図である。図1(b)は、図1(a)の1b−1b断面図である。
【0030】
図1(a)及び(b)に示すように、各圧電振動子20における自由端部22の先端が、それぞれ島部24に接合されている。島部24は、圧力室33に対応した部分の支持板34をエッチング加工により環状に残して、その周囲を除去して形成されたものである。この島部24は、圧力室33の平面形状と同様に、ノズルプレート25に形成されたノズル開口28の列設方向と直交する方向に細長いブロック状となっており、この島部24の周りの有機膜35が弾性体膜として機能するようになっている。
【0031】
次に、図2(a)〜(d)及び図3に基づいて、本発明の構造体に係る、島部24の形成に重点をおいて、本インクジェット式記録ヘッドの製造方法を説明する。これらの図は、図1に示す島部24が製造され、圧電振動子20が島部24に接合されるまでの工程を説明するための図である。これらの図は島部24として3個のみを形成する様子を例示したものである。図3は、図2において図示を省略したインクジェット式記録ヘッドの周囲の構造を含めた断面図である。図3は縮尺が大きいため、島部24は単に形成位置が示されているだけになっている。
【0032】
まず、図2(a)に示すように、弾性体膜として機能する、本発明の膜材料としての樹脂などの有機膜35の上に、突起の形成材料としての金属膜34を形成する。これは金属膜34の貼り合わせでもよいし、スパッタ法や蒸着法による薄膜形成によるものでもよい。さらに、図示しないが、この金属膜34にはレジスト膜が塗布される。
【0033】
次に、図2(b)に示すように、島部24を形成する位置と対応する位置に補正マスク1をセットし、金属膜34上の図示しないレジスト膜を所定の露光光で露光する。ここで、本発明の特徴点として、このマスク1には、有機膜35が熱により変形する変位量を予め測定し、変形後に島部24が列状に並ぶように位置補正がかけられたパターンが形成されている。このパターンの位置補正については後述する。レジスト膜が露光された後、レジスト膜を現像して島部24に対応する位置のレジスト膜を残留させる。
【0034】
次に、図2(c)に示すように、レジスト膜上からエッチングして、島部24に対応する位置以外の部分のレジスト膜を除去する。このエッチングにより、島部24の周囲の金属膜34が選択的に除去され、有機膜35上に所定間隔で島部24が形成される。
【0035】
最後に、図2(d)に示すように、島部24に対応する位置に圧電振動子20が接合される。圧電振動子20は予め固定板13が固定され、振動子ユニット15が形成されている。図3に示すように、圧電素子20を島部24に接合する際は、まず、圧電振動子20の自由端部22の先端面に接着剤を薄く塗布する。接着剤を塗布したならば、固定板13が治具によって保持され、この自由端部22を先頭にした姿勢で振動子ユニット15が収容空部23の基端側開口23Aから挿入される。そして、自由端部22の先端を収容空部23の先端側開口23Bに臨ませ、対応する島部24の表面に当接させた状態で位置決めする。この状態で、固定板13とケース内壁との間の接着領域を接着剤で満たす。各接着領域を接着剤で満たしたならば、自由端部22の先端の接着剤、及び、接着領域の接着剤を硬化させる。例えば、所定温度まで加熱した状態で適当な時間放置する。これにより、固定板13とケース内壁(固定板接合壁部46)とが接着されると共に、自由端部22の先端が島部24に接着される。
【0036】
図3に基づいて、上記製造工程で形成された島部24を含む記録ヘッド11の断面図を示す。本記録ヘッド11は、前述した圧電振動子20、固定板13、及び、フレキシブルケーブル等がユニット化された振動子ユニット15と、この振動子ユニット15を収納可能なケース16と、ケース16の先端面に接合される流路ユニット17とを備えている。
【0037】
例えば、本実施形態の記録ヘッド11は、2列のノズル列(図示せず)を有し、各ノズル列に1つの振動子ユニット15が設けられているので、収容空部23に振動子ユニット15が2つ横並びに設けられている。即ち、ケース本体40の短辺方向の中心線を挟んで左右対称の位置に収容空部23を1つずつ形成している。
【0038】
この収容空部23は、圧電振動子群12が挿入される第1収容空部42と、固定板13が挿入される第2収容空部43と、該第2収容空部43に挿入された固定板13の背面部に非接着領域を形成するための逃げ凹部44とからなる一連の空部である。
【0039】
第1収容空部42は、ケース16における取付面の長辺方向に長く短辺方向に短い扁平な矩形状の開口を有し、ケース16の先端面から取付面に亘ってケース16の高さ方向に沿って一連に形成してある。そして、第1収容空部42の開口長さ(長辺方向の長さ)は、圧電振動子群12における振動子列設方向の長さよりも少し長く設定されており、開口幅(短辺方向の長さ)は、圧電振動子20の厚さの2倍程度に設定されている。
【0040】
第2収容空部43は、上記取付面の長辺方向に長く、短辺方向に短い矩形状の開口形状を有し、ケース16の先端面よりも少し奥側(取付面側)の位置から取付面まで一連に形成されている。即ち、この第2収容空部43の底面43aは、ケース16の先端面から圧電振動子20の自由長(自由端部22の長さ)よりも少し短い長さだけ取付面側の位置に設けられている。そして、第2収容空部43の開口長さは、固定板13の幅と大体同じ長さに設定され、第1収容空部42の開口長さよりも少し長い。また、第2収容空部43の開口幅は、固定板13の厚さと略等しい幅、詳しくは、固定板13の厚さよりも僅かに狭く設定されている。
【0041】
上述した構造体の製造方法により製造された島部24は、エッチング加工後に設計図通り正確な位置に形成されていることになるため、圧電振動子20の自由端部22と高精度に接合されている。従って、従来の製造方法により製造された島部のように、島部と自由端部との位置がズレていることに起因する液体の吐出量や吐出速度の不均一等が生じることなく、設計時に想定していた所望の機能を十分に発揮することができる。
【0042】
図4は、第1の実施形態に係るマスクを用いた位置補正の原理を説明するための図である。図4(a)は、熱伸縮する膜材料に、互いに独立した島状の突起を列状に形成した構造体の従来例を示したものである。この例では、膜材料としての有機膜35上に所定数の島部24で構成されるブロック24A及び24Bが、図4(c)で示すように列状に並ぶようにパターニングされたにもかかわらず、島部24を形成する最中に有機膜35が中心線CL方向に熱収縮した例を示している。これは、例えば膜材料を形成する際に、膜材料の固まりから延伸されて形成された膜材料中、島部となる列の位置の中心部分が強く延伸されている部分を有機膜35として切り出したような場合である。
【0043】
図4(a)に示すように、有機膜35の上端部(図面上方)及び下端部(図面下方)に形成された島部(例えば24a及び24b)は熱収縮による影響は受けにくく、ほぼ設計図通りの位置に形成されている。しかしながら、有機膜35の幅方向の中心部ほど熱収縮による変位量が大きい(例えば、24c)。そのため、島部群24A及び24Bは、全体的に逆「く」の字状に形成されている。
【0044】
また、有機膜35の幅方向の中心部の熱収縮による変位量は、有機膜35の中心線CLからの距離によっても異なり、中心線CLから近い距離L1よりも遠い距離L2に形成される島部の方が熱収縮による変位量が大きい。この例では、中心線CLからL1の距離だけ離れた領域に形成される島部群24Aの変位量よりも、中心線からL2の距離だけ離れた領域に形成される島部群24Bの変位量の方が大きくなっている。
【0045】
このような熱収縮パターンを有する有機膜35の場合、図4(c)に示す島部の島部群24A及び24Bを形成するために、図4(b)に示すマスクパターンが形成された補正マスク1を用いる。補正マスク1を形成する方法は以下の要領で行う。
【0046】
まず、膜材料が加熱された場合の基準線からの距離に応じた伸縮量を測定する。図4(a)おいては、中心線CLからの距離(L1及びL2)に応じて変位量が異なるため、中心線CLが基準線となる。そして、中心線CLからL1の距離に形成された島部群24Aのうち、各島部24について中心線CLからの距離を測定する。
【0047】
次に、最も変位量が少なかった島部(例えば24a又は24b)と、他の島部(例えば24c)の距離(+n)を測定する。同様に、中心線CLからL2の距離に形成された島部群24Bのうち、最も変位量が少なかった島部(例えば24d)と他の島部(例えば24e)の距離(+m)を測定する。これを、すべての島部について行う。
【0048】
そして、図4(b)に示すように、上記の測定結果に基づき、各島部24の形成位置が補正された補正マスク1を作成する。即ち、有機膜35が熱収縮した後に中心線CLから一定の距離に島部群24A及び24Bが一直線上に列状に形成されるように、加熱前の各島部の形成位置を決定する。例えば、図4(b)の例では、島部24b’に対する島部24c’の形成位置を、島部24b’から−nの距離に設定する。また、島部24d’に対する島部24e’の形成位置を、島部24d’から−mの距離に設定する。これを、すべての島部について行う。
【0049】
このように形成された補正マスク1を用いて有機膜35に露光し、エッチング等することにより、島部24を形成する。島部24の形成中、有機膜35は加工中の加熱により熱収縮するが、予め熱収縮に起因する収縮量が考慮されて補正マスク1を形成しているため、最終的に、図4(c)に示すように、島部群24A及び24Bを、中心線CLから一定の距離に列状に形成することができる。
【0050】
なお、本実施形態では各島部ごとに基準線からの距離を測定し、形成位置の補正を行ったが、許容範囲において複数の島部を単位とするブロックごとに形成位置の補正を行ってもよい。例えば、互いの隣接する島部間では伸縮により大きく位置ズレを生じないのであれば、数個以上のブロック単位で位置補正をしてもよい。インクジェット式記録ヘッドのノズルのように小さいピッチで島部が形成される場合には、10個またはそれ以上の島部を一塊のブロックとして位置補正を行ってもよい。また、本実施形態では各島部群ごとに島部の形成位置の補正を行ったが、許容範囲内において複数の島部群をまとめた一塊として位置の補正を行ってもよい。
【0051】
(第2の実施形態)
図5は、本発明の第2の実施形態に係る構造体の製造方法を説明するための図である。製造方法の詳細は、上記実施形態1と同様であるため、位置補正の原理のみを説明する。本実施形態の例は、例えば膜材料の塊を二軸に延伸して膜材料が形成される場合に、膜材料にかかるストレスが一端から他端にかけて順に変化しているような部分を有機膜35として切り出したような場合である。
【0052】
図5(a)は、熱伸縮する膜材料に、互いに独立した島状の突起を列状に形成した構造体の従来例を示したものである。この例では、膜材料としての有機膜35上に所定数の島部24で構成される島部群24C及び24Dが、図5(c)で示すように列状に並ぶようにパターニングされたにもかかわらず、島部24を形成する最中に有機膜35が中心線CL方向に熱収縮した例を示している。
【0053】
図5(a)に示すように、有機膜35の上端部(図面上方)に形成された島部(例えば24f)は熱収縮による影響は受けにくく、ほぼ設計図通りの位置に形成されている。しかしながら、この有機膜35においては、有機膜35の下端部(図面下方)ほど熱収縮による変位量が大きい(例えば、24g)。そのため、島部群24C及び24Dは、全体的に斜めに形成されている。
【0054】
なお、図5(a)に示す変位は有機膜35のフィルム原反の切り出し位置に起因するところが大きい。即ち、有機膜35は原料を延伸することによりフィルム状に形成されフィルム原反とされるが、そのフィルム原反のうち中心部と外縁部とでは延伸したときの結晶の配向性が異なるため、フィルム原反の切り出し位置によって加熱したときの収縮率にも相違が生じる。従って、本実施形態においては、フィルム原反の切り出し位置に応じて島部の形成位置を決定する点が第1の実施形態とは異なる。また、本実施形態はフィルム原反の切り出し位置に応じて変位量が異なるため、熱収縮後の変位量は有機膜35の中心線からの距離には比例しない。
【0055】
このような熱収縮パターンを有する有機膜35の場合、図5(c)に示す島部の島部群24C及び24Dを形成するために、図5(b)に示すマスクパターンが形成された補正マスク2を用いる。補正マスク2を形成する方法は以下の要領で行う。
【0056】
まず、原反フィルムの特定の切り出し位置から切り出された有機膜35を用い、有機膜35が加熱された場合の伸縮量を測定する。図5(a)おいては、島部群24C及び24Dごとに変位量が異なるため、島部群24C及び24Dごとに島部の変位量を測定する。
【0057】
即ち、本実施形態では、最も変位量が少なかった島部の端部を基準点とし、他の島部の距離を測定する。図5(a)に示す例では、島部群Cのうち、島部24fの端部を基準点とし、他の島部(例えば24g)との距離(+n)を測定する。同様に、島部群24Dのうち、島部24hの端部を基準点とし、他の島部(例えば24i)の距離(+m)を測定する。これを、すべての島部について行う。なお、上記の基準点は最も変位量が少なかった島部の端部としたが、これには限定されず、任意に基準点を定めることができる。
そして、図5(b)に示すように、上記の測定結果に基づき、各島部24の形成位置が補正された補正マスク2を作成する。即ち、有機膜35が熱収縮した後に島部群24C及び24Dが列状に並ぶように、加熱前の各島部の形成位置を決定する。例えば、図5(b)の例では、島部群Cにおける島部24f’に対する島部24g’の形成位置を、島部24f’から−nの距離に設定する。また、島部群Dにおける島部24h’に対する島部24i’の形成位置を、島部24h’から−mの距離に設定する。これを、すべての島部について行う。
【0058】
なお、島部の変位量は有機膜35の原反フィルムの切り出し位置によって異なるため、原反フィルムの切り出し位置に対応する補正マスクをそれぞれ作成する。
【0059】
このように形成された補正マスク2を用いて有機膜35に露光し、エッチング等することにより、島部24を形成する。島部24の形成中、有機膜35は加工中の加熱により熱収縮するが、予め熱収縮に起因する収縮量が考慮されて補正マスク2を形成しているため、最終的に、図5(c)に示すように、島部群24C及び24Dを列状に形成することができる。
【0060】
なお、本実施形態では各島部ごとに基準線からの距離を測定し、形成位置の補正を行ったが、許容範囲において複数の島部を単位とするブロックごとに形成位置の補正を行ってもよい。例えば、互いの隣接する島部間では伸縮により大きく位置ズレを生じないのであれば、数個以上のブロック単位で位置補正をしてもよい。インクジェット式記録ヘッドのノズルのように小さいピッチで島部が形成される場合には、10個またはそれ以上の島部を一塊のブロックとして位置補正を行ってもよい。また、本実施形態では各島部群ごとに島部の形成位置の補正を行ったが、許容範囲内において複数の島部群をまとめた一塊として位置の補正を行ってもよい。
【0061】
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態は、本発明の構造体として、穴であるインクの供給口に本発明を適用した例に関する。
【0062】
図6は、第3の実施形態に係る構造体の製造方法により製造された供給口プレート36が適用されたインクジェット式プリンタの記録ヘッドの断面図である。図7は、図6に使用される供給口プレートの平面図である。
【0063】
記録ヘッド60は、アクチュエータユニット31と流路ユニット32とから構成されており、アクチュエータユニット31と流路ユニット32とを重ね合わせた状態で一体化してある。アクチュエータユニット31は、圧力室プレート63、圧力室基板64、及び振動板65を積層し、焼成等により一体化することで構成されている。一方、流路ユニット32は、供給口プレート36、リザーバープレート37、及び、ノズルプレート61を備え、各プレート同士の間に介在させた接着フィルム38よって一体的に接合されている。さらに、これらのアクチュエータユニット31と流路ユニット32とは、アクチュエータユニット31と流路ユニット32との間に介在させた接着フィルム39によって一体的に接合されている。
【0064】
本実施形態に係る構造体の製造方法により製造された供給口プレート36は、可撓性を有する樹脂フィルム材料(例えば有機膜)67と、ステンレス材等の金属材料(例えば金属)68とによって構成された薄い板状部材であり、リザーバープレート37に形成されたリザーバーに連通するインク供給口51がノズル開口69と同じピッチで複数形成され、また、板厚方向を貫通する第2ノズル連通口52が上記の第1ノズル連通口50に対応させて複数形成されている。
【0065】
なお、インク供給口51は、個別インク流路内のインクに対して流路抵抗(流動抵抗)を付与する部分である。また、供給口プレート36における連通口列設方向の一側端部には、インク導入口47(47a,47b,47c,47d)が開設されている。このインク導入口47は、インク供給路の出口と連通する部分であり、記録ヘッド60におけるインク入口として機能する。そして、このインク導入口47は、吐出可能なインクの種類に合わせて4つ開設してある。つまり、図7の左側から順に、ブラックインク用のインク導入口47a、シアンインク用のインク導入口47b、マゼンタインク用のインク導入口47c、イエローインク用のインク導入口47dを開設してある。
【0066】
そして、この供給口プレート36には、リザーバー66を区画形成する上壁面の一部、すなわちリザーバープレート37のリザーバー用開口部に重なる一部に、コンプライアンス部49が形成されている。このコンプライアンス部49は、金属材料の一部がエッチング等により除去され、下層の樹脂フィルム材料のみでリザーバー66を区画形成する上壁面の一部を封止している。そして、この部分の変形によりリザーバー66の容積を変化させて圧力変動を緩和する。
【0067】
図8は、本実施形態の構造体である穴の形成方法を説明するための原理図である。本発明の要旨を明確にするため、図8に示す供給プレート70は、その構成を一部省略し模式化してある。図8(a)は、金属板71に複数のインク供給口73が列状に2列形成された例を示し、図8(b)は図8(a)に示す金属板71が選択的にエッチングされ、下層から可撓性の樹脂フィルム72a〜72dが表出した状態を示す図である。
【0068】
図8(a)に示すように、金属板71にはインク供給口73が一列に形成されたブロック73Aと、インク供給口の一部(73a及び73b)が図面下方にずれた位置に形成されているブロック73Bがある。これらのインク供給口73a及び73bの形成位置は、金属板71の加熱によって当該領域が熱収縮したときに変位する量を予め測定し、その変位量に基づいて、金属板71が収縮した後に他のインク供給口73と横一列に並ぶように決定されたものである。
【0069】
本実施形態においては、図8(a)に示す金属板71の下層に図示しない可撓性の樹脂フィルムが存在している。そして、金属板71のブロックBに形成されたインク供給口73a及び73bの形成位置は、金属板71が選択的にエッチングされた部位の形状に起因する金属板71の変位量を考慮して決定されている。
【0070】
図8(b)に示すように、図8(a)に示す金属板71が選択的にエッチングされると、下層から可撓性の樹脂フィルム72a〜72dが表出する。この樹脂フィルム72a〜72dは、図6に示す記録ヘッド60としたときに、コンプライアンス部49として機能するものである。このとき、図8(b)に示すように、インク供給口73のブロック73Aの全体にかけてコンプライアンス部49aが形成された場合は、各インク供給口73の間での熱収縮による変位量は一定である。一方、ブロック73Bにおいては、図面左側に形成されたコンプライアンス部49bと図面中央部に形成されたコンプライアンス部49cとの間の領域と、図面中央に形成されたコンプライアンス部49cと、図面右側に形成されたコンプライアンス部49dとの間の領域においては、金属板71の変位量が変化する。従って、図8(a)に示したように、コンプライアンス部49b、49c及び49dの形状に基づき、インク供給口(73a及び73b)の形成位置を決定する。これにより、コンプライアンス部形成後は、図8(b)に示すように、インク供給口73を列状に形成することができる。
【0071】
なお、本実施形態においては、金属板71に形成される複数のインク供給口73について、一列ごとにブロック73A及び73Bを構成したが、これに限定されず、任意のインク供給口73の数ごとにブロックを構成し、かかるブロックごとにインク供給口73の形成位置を決定してもよい。
【0072】
上記のような原理に基づいて穴の形成位置を補正し形成されたのが、図6に示した供給プレート36である。この製造方法は、他の供給口の形成に適用しても無論よい。
【0073】
以上説明したように、本発明の実施形態に係る構造体の製造方法によれば、熱伸縮する膜材料を用いた場合でも精度の高い穴や突起の形成を行うことができる。
【0074】
なお、上述した実施形態1と実施形態2の原理を組み合わせて、更に高精度の位置補正を行うこともできる。即ち、実施形態1で説明したように、有機膜35の中心線CLからの島部の距離を測定すると共に、実施形態2で説明したように、基準となる島部と他の島部との距離を測定する。そして、この2つの測定結果に基づいて、有機膜35が伸縮した後に島部が列状に並ぶように、加熱前の該膜材料における島部の形成位置を補正する。そして、この決定された形成位置に基づき、補正マスクを形成する。このように形成された補正マスクを用いて有機膜35を加工することにより、島部群が基準線CLから一定の距離を有し、かつ、島部群の列自体がまっすぐに形成された有機膜35を形成することができる。
【0075】
上述した第1の実施形態乃至第3の実施形態により製造された構造体は、図1、図3及び図6に示すヘッドに適用することができるほか、該ヘッドを備える電子機器(例えば、印刷装置)とすることもできる。
【符号の説明】
【0076】
1及び2…補正マスク、11…記録ヘッド、12…圧電振動子群、13…固定板、15…振動子ユニット、16…ケース、17…流路ユニット、20…圧電振動子、22…自由端部、23…収容空部、24…島部、28…ノズル開口、31…アクチュエータユニット、32…流路ユニット、33…圧力室、34…金属膜、35…有機膜、36…供給口プレート、37…リザーバープレート、40…ケース本体、42…収容空部、43…収容空部、44…凹部、46…固定板接合壁部、47…インク導入口、49…コンプライアンス部、50…ノズル連通口、51…インク供給口、52…ノズル連通口、55…ノズル連通口、56…供給側連通口、60…記録ヘッド、63…圧力室プレート、64…圧力室基板、65…振動板、66…リザーバー、69…ノズルプレート、70…供給口プレート、71…金属板、72a〜72d…樹脂フィルム、73…インク供給口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱伸縮する膜材料に、互いに独立した島状の突起又は穴を形成する構造体の製造方法であって、
予め測定された、該膜材料が熱伸縮により伸縮する伸縮量に基づいて、熱伸縮による該膜材料の伸縮を考慮して該突起又は該穴の形成位置を決定し、
決定された該形成位置に対して所定の加工を実施することにより、
熱伸縮後の該膜材料における該島状又は該穴を所望の位置に形成することを特徴とする構造体の製造方法。
【請求項2】
熱伸縮する膜材料に、互いに独立した島状の突起を列状に形成する構造体の製造方法であって、
予め該膜材料が加熱された場合の基準線からの距離に応じた伸縮量を測定する工程と、
該基準線からの伸縮量に基づいて、該膜材料が伸縮した後に該基準線から一定の距離となるように、加熱前の該膜材料における該突起の形成位置を決定する工程と、
該突起の形成位置に対応させたマスクを用いて加工する工程と、を備えることにより、
該島状の突起を該基準線から一定の距離に列状に形成することを特徴とする構造体の製造方法。
【請求項3】
熱伸縮する膜材料に、互いに独立した島状の突起を列状に形成する構造体の製造方法であって、
予め該膜材料が加熱された場合の、該膜材料を切り出す原材料における基準点からの距離に応じた伸縮量を測定する工程と、
該基準点からの伸縮量に基づいて、該膜材料が伸縮した後に該突起が列状に並ぶように、加熱前の該膜材料における該突起の形成位置を決定する工程と、
該突起の形成位置に対応させたマスクを用いて加工する工程と、を備えることにより、
該島状の突起を列状に形成することを特徴とする構造体の製造方法。
【請求項4】
前記突起の形成位置は、所定数の前記突起で構成されるブロックごとに決定される、請求項2または3に記載の構造体の製造方法。
【請求項5】
前記マスクを用いて加工する工程は、
前記膜材料上に、前記突起の形成材料を含む突起材料膜を形成する工程と、
前記突起材料膜上に感光性材料膜を形成する工程と、
前記感光性材料膜上に前記マスクを位置させて前記感光性材料膜を露光する工程と、
露光された前記感光性材料膜を現像して前記突起に対応する位置の感光性材料膜を残留させる工程と、
残留した前記感光性材料膜上からエッチングして、前記突起に対応する位置以外の部分の前記突起形成材料膜を除去する工程と、を備える、請求項2または3に記載の構造体の製造方法。
【請求項6】
請求項2または3に記載の構造体の製造方法において用いられる、前記突起の形成位置に対応させてパターン形成された加工用マスク。
【請求項7】
熱伸縮する膜材料に、複数の穴を列状に形成する構造体の製造方法であって、
該膜材料に形成される形状に応じて、加熱時に生ずる領域毎の伸縮量を測定する工程と、
該領域毎の伸縮量に基づいて、該膜材料が伸縮した後に該穴が列状に並ぶように、加熱前の該膜材料における該穴の形成位置を決定する工程と、
該穴の形成位置に対応させて穴を形成する工程と、を備えることにより、
該穴を列状に形成することを特徴とする構造体の製造方法。
【請求項8】
前記穴の形成位置は、所定数の前記穴で構成されるブロックごとに決定される、請求項7に記載の構造体の製造方法。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかに記載の構造体の製造方法により製造された構造体を備える液体吐出装置。
【請求項10】
請求項9に記載の液体吐出装置を備える電子機器。
【請求項11】
熱伸縮する膜材料に、互いに独立した島状の突起を列状に形成する構造体の製造方法であって、
予め該膜材料が加熱された場合の基準線からの距離に応じた伸縮量を測定すると共に、予め該膜材料が加熱された場合の、該膜材料を切り出す原材料における基準点からの距離に応じた伸縮量を測定する工程と、
該基準線からの伸縮量に基づいて、該膜材料が伸縮した後に前記基準線から一定の距離となると共に、前記基準点からの伸縮量に基づいて、該膜材料が伸縮した後に該突起が列状に並ぶように、加熱前の該膜材料における該突起の形成位置を決定する工程と、
該突起の形成位置に対応させたマスクを用いて加工する工程と、を備えることにより、
該島状の突起を該基準線から一定の距離に列状に形成することを特徴とする構造体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−88445(P2011−88445A)
【公開日】平成23年5月6日(2011.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−290562(P2010−290562)
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【分割の表示】特願2005−104796(P2005−104796)の分割
【原出願日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】