説明

構造化表面を有する成形金属体の製造方法

【課題】構造化表面を有する成形金属体、特に、金属体に面した端部にアンダカットが形成されたアンカ部を持つ少なくとも一つの構造化表面を有する成形金属体、を製造する経済的な方法であって、前記表面上の構造物は1mm未満の長さを持つことができる方法、を提供する。
【解決手段】チタン合金および/またはマグネシウム合金の粉末を用いて、金属体はMIM技術により製造され、射出成形後に未処理状態または予備処理状態でさらに変形されて、所望形状18とし。該形状物を焼結する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、構造化表面を有する成形金属体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載された“摩擦スポット接合”のような新しい接合技術による繊維強化プラスチックから作られた部品同士の接合は、1mm以下の範囲の少なくとも一つの構造化表面、好ましくは二つの構造化表面、を持ち、かつプラスチックへの強固な固定を行うようになっている金属接合具を必要とする。航空機の建造においては、そのような金属接合具は例えば、約1mmの厚さを持つ金属薄板であって、表面の両側に1mm以下の錨状構造物を持つ金属薄板である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】欧州特許出願公開第2329905号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第102006049844号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
航空機の建造においては、腐食特性の点で有利なのでTiAl6V4のようなチタン合金が用いられ、自動車の製造においては強度対密度比が高いのでマグネシウム合金が用いられる。
【0005】
しかしながら、これらの合金から構成され、1mm未満の範囲のフック状表面構造を持つ金属接合具は、従来の方法では製造が非常に困難である。所望の金属接合具は新しく開発しなければならないので、これを製造する方法は従来技術ではこれまで知られていなかった。電解析出により適切な構造を製造しようとしても、不満足な機械的特性を持つ成形金属体が得られただけである。金属接合具の切削加工または鋳造は、多大の費用をかけてはじめて可能となる。
【0006】
したがって、本発明の目的は、構造化表面を有する成形金属体、特に、金属体に面した端部にアンダカットが形成されたアンカ部を持つ少なくとも一つの構造化表面を有する成形金属体、を製造する経済的な方法であって、前記表面上の構造物は1mm未満の長さを持つことができる方法、を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
金属体に面した端部にアンダカットが形成された“アンカ部”とは、本発明において、成形金属体からその延設方向と垂直に突出した部分の少なくとも一つの寸法は段階的に増加している構造物を意味する。本発明におけるアンカー部は例えば傾斜形状、フック形、錨形、マッシュルーム形等を持つことができる。
【0008】
上記の目的は、構造化表面を有する成形金属体を製造する方法であって、
(a) 金属粉末および/または金属合金粉末を混練機中で結合剤、必要であればさらなる成分、と混合し、
(b) この混合物を射出成形により成形して、突起をもつ少なくとも一つの構造化表面部を持つ未処理体を得、
(c) 前記未処理体の突起で構造化された表面を、前記突起が未処理体から離れた位置で未処理体に面する端部にアンカ部を持つように、かつ未処理体に面するアンカ部の端部にアンダカットが形成されるように、変形し、
(d) このようにして得られた構造化未処理体を化学的結合剤除去に付して、構造化予備処理体を得、
(e) 化学的結合剤除去に付された構造化予備処理体を熱的結合剤除去に付し、
(f) 化学的結合剤除去と熱的結合剤除去に付された構造化予備処理体を焼結して、構造化表面を有する成形金属体を形成する、
方法により達成される。
【0009】
上記の目的は、構造化表面を有する成形金属体を製造する方法であって、
(a) 金属粉末および/または金属合金粉末を混練機中で結合剤、必要であればさらなる成分、と混合し、
(b) この混合物を射出成形により成形して、突起をもつ少なくとも一つの構造化表面を持つ未処理体を得、
(c) 突起で構造化された前記未処理体を化学的結合剤除去に付して、突起で構造化された予備処理体を得、
(d) 前記予備処理体の突起で構造化された表面を、前記突起が前記予備処理体から離れた位置で予備処理体に面する端部にアンカ部を持つように、かつ予備処理体に面するアンカ部の端部にアンダカットが形成されるように、変形し、
(e) このようにして得られた構造化予備処理体を熱的結合剤除去に付し、
(f) 化学的結合剤除去と熱的結合剤除去に付された構造化予備処理体を焼結して、構造化表面を有する成形金属体を形成する、
方法によっても達成される。
【0010】
本発明の方法は、成形金属体の構造化された第一前駆体を製造するのに金属射出成形法(MIM)を利用し、最終形状を得るのに後処理を利用している。成形金属体の第一前駆体は、好ましくは約3〜6cm、より好ましくは約4cmの長さを持ち、約1〜3cm、より好ましくは約2cmの幅を持つ金属薄板からなるのが好ましく、成形金属体の第一前駆体の表面構造は好ましくは柱状構造または円錐構造を持つ突起を持つ。前記柱状構造または円錐構造は円形または多角形の基部を持つことができる。柱状構造は好ましくは円形の基部を持ち、円筒形を形成する。
【0011】
本発明の方法をさらに実行する際には、成形金属体の第一前駆体の表面構造を成形金属体のさらなる前駆体の構造に変換する。この変換は、前記突起が成形金属体から離れた位置で成形金属体に面する端部にアンカ部を持つように、かつ成形金属体のさらなる前駆体に面するアンカ部の端部にアンダカットが形成されるように、行われる。このアンカ部はマッシュルーム形またはマッシュルーム状の形状を持つのが好ましい。
【0012】
本発明の方法は、金属粉末または金属合金粉末と結合剤とで構成された成形金属体の第一前駆体の成形体が加熱されると変形できるという事実を利用している。成形金属体の第一前駆体の突起で構造化された表面は、成形金属体の第一前駆体の成形体を加熱された金型中に圧入することにより、変形されて成形金属体のさらなる前駆体をもたらすのが好ましい。この金型は、半球形の凹部を持つのが好ましい。成形金属体の第一前駆体の再成形は、未処理状態において、すなわち、射出成形後に(請求項1参照)、または、予備処理状態において、すなわち化学的結合剤除去後に(請求項2参照)、行うことができる。予備処理状態における再成形が好ましい。何故なら、化学的結合剤除去のため、残存する結合剤中にろう成分が存在することはないからである。射出成形、必要に応じ化学的結合剤除去、の後に得られた成形金属体の第一前駆体の突起の先端だけが加熱され変形されることにより再成形が行われるのが特に好ましい。
【0013】
再成形後、成形金属体のさらなる前駆体は熱的結合剤除去に付され、焼結されて、構造化表面を有する成形金属体を形成する。これは、例えば特許文献2に記載された通りである。
【0014】
金属合金粉末としてチタン合金および/またはマグネシウム合金を用いるのが好ましい。特に好ましいのは、追加の成分としてアルミニウムおよび/またはバナジウムを含有するチタン合金を用いることである。アルミニウムおよび/またはバナジウムのような、これらの追加合金成分は各々、合金の総重量に対し2〜10重量%の量で存在するのが好ましい。約6重量%のアルミニウム、4重量%のバナジウム、残りチタンを含有するTiAl6V4合金が最も好ましい。
【0015】
金属合金粉末の粒度(最大粒度;篩分けにより決定)は、好ましくは50μm未満、より好ましくは45μm未満、最も好ましくは25μm未満である。
【0016】
結合剤は、ポリアミド、ポリオキシメチレン、ポリカーボネート、スチレン−アクリロニトリル共重合体、ポリイミド、天然ろうおよび油、熱硬化性樹脂、シアネート、ポリプロピレン、ポリアセテート、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル、アニリン、鉱油、水、寒天、グリセロール、ポリビニルブチリル、ポリブチルメタクリレート、セルロース、オレイン酸、フタレート、パラフィンワックス、カルナウバろう、ポリアクリル酸アンモニウム、ステアリン酸およびオレイン酸ジグリセリド、グリセリルモノステアレート、イソプロピルチタネート、ステアリン酸リチウム、モノグリセリド、ホルムアルデヒド、リン酸オクチル、スルホン酸オレフィン、リン酸エステル、ステアリン酸、およびこれらの混合物からなる群から選ばれるのが好ましい。好ましくは、少なくとも2種の結合剤が使用され、結合剤はパラフィンろう、ポリエチレンワックス、およびステアリン酸からなるのが最も好ましい。結合剤の重量比率は、好ましくは60%未満、より好ましくは20〜50%である。
【0017】
さらなる成分として、ホウ素粉末を用いるのが好ましい。あるいは、特にマグネシウム合金においては、炭素繊維またはガラス繊維をさらなる成分として使用することもできる。
【0018】
混練機での混合は、好ましくは50〜250℃、特に好ましくは90〜150℃の温度で実施する。
【0019】
射出成形も好ましくは50〜250℃、特に好ましくは90〜150℃の溶融温度で、好ましくは400〜800バールの圧力で実施する。
【0020】
化学的結合剤除去は、脂肪族炭化水素浴のような炭化水素浴において、好ましくはペンタン浴、ヘキサン浴またはヘプタン浴において、行うのが好ましい。特に好ましくは、化学的結合剤除去はヘキサン浴において行う。化学的結合剤除去は、好ましくは10〜65℃、より好ましくは30〜50℃の温度で行う。
【0021】
熱的結合剤除去は、450℃未満、好ましくは200〜350℃、の温度で、好ましくは減圧下、好ましくは2〜20ミリバールの減圧下で行なう。
【0022】
焼結は、金属または金属合金の融点の80〜90%で行うのが好ましく、保護ガス雰囲気中で行うのがより好ましい。保護ガスは好ましくはアルゴンである。あるいは、焼結は減圧下で行なうこともできる。この場合、圧力は10-3〜10-5ミリバール(絶対圧力)であるのが好ましい。熱的結合剤除去と焼結は、同じ炉の中で実施できると有利である。この目的で適当な温度プログラムを用いることが好ましい。熱的結合剤除去および/または焼結において、チタン粉末またはマグネシウム粉末のような酸素結合性材料を炉の中に置いて、予備処理体による酸素の取り込みをできるだけ少なくすることが好ましい。
【0023】
本発明の方法は、材料による酸素の取り込みが0.3重量%未満であるように実施するのが好ましい。焼結された成形金属体中の酸素含量が約0.3重量%より大であると、成形金属体の脆化をもたらす可能性がある。
【0024】
焼結された成形金属体は、必要であればレーザで後処理することができる。レーザによる後処理は保護ガス雰囲気下、例えばアルゴン雰囲気下またはヘリウム雰囲気下、で行うのが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は、構造化された成形金属体の第一の構造化を行った第一前駆体の概略断面図を示す。
【図2】図2は、上記成形金属体の第一の構造化を行ったさらなる前駆体の概略断面図を示す。
【図3】図3は、構造化された成形金属体の第二の構造化を行った第一前駆体の概略断面図を示す。
【図4】図4は、上記成形金属体の第二の構造化を行ったさらなる前駆体の概略断面図を示す。
【図5】図5は、二種のプラスチックまたはCFP部品同士を接合する要素としての、第一の構造化を行った成形金属体の概略断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明を一例として図を用いて説明する。
【0027】
図1は、射出成形後であって、構造化された成形金属体のさらなる前駆体を形成する再成形前の、構造化された成形金属体の第一構造化を行った第一の前駆体1を示す。この成形金属体の第一の前駆体1は、好ましくは約3〜6cm、より好ましくは約4cmの長さと、約1〜3cm、より好ましくは約2cmの幅を持つ金属薄板からなり、第一の前駆体の表面構造は突起4を持っているのが好ましい。突起4は好ましくは柱状構造または円錐構造(図示せず)を有する。この柱状構造または円錐構造は円形または多角形の基部を持つことができる。柱状構造は好ましくは円形の基部を持ち、円筒形を形成する。
【0028】
成形金属体の第一前駆体1の表面構造は、本発明の方法をさらに実行する際に、成形金属体のさらなる前駆体2(図2参照)の構造に変換される。この変換は、突起6が成形金属体から離れた位置で成形金属体に面する端部にアンカ部を持つように、かつ成形金属体のさらなる前駆体に面するアンカ部の端部にアンダカット8が形成されるように、行われる。図示したように、このアンカ部はマッシュルーム形またはマッシュルーム状の形状を持つのが好ましい。
【0029】
図3は、射出成形後であって、構造化された成形金属体のさらなる前駆体を形成する再成形前の、構造化された成形金属体の第二構造化を行った第一の前駆体10を示す。この成形金属体の第一の前駆体10は、好ましくは約3〜6cm、より好ましくは約4cmの長さと、約1〜3cm、より好ましくは約2cmの幅を持つ金属薄板からなり、第一の前駆体の表面構造は金属薄板の両面に突起14を持っているのが好ましい。突起14は好ましくは柱状構造または円錐構造(図示せず)を有する。この柱状構造または円錐構造は円形または多角形の基部を持つことができる。柱状構造は好ましくは円形の基部を持ち、円筒形を形成する。
【0030】
成形金属体の第一前駆体10の表面構造は、本発明の方法をさらに実行する際に、成形金属体のさらなる前駆体12(図4参照)の構造に変換される。この変換は、突起16が成形金属体から離れた位置で成形金属体に面する端部にアンカ部を持つように、かつ成形金属体のさらなる前駆体に面するアンカ部の端部にアンダカット18が形成されるように、行われる。図示したように、このアンカ部はマッシュルーム形またはマッシュルーム状の形状を持つのが好ましい。
【0031】
このような前駆体から作られた最終成形金属体22(図5参照)は、同一の材料またはそれぞれ異なった材料から作られる二種のプラスチックプレートまたはCFPプレート20同士を接合する要素として有用である。接合は、本明細書中で参照のため援用された特許文献1に記載された方法により実施されるのが好ましい。
【実施例】
【0032】
本発明を以下の実施例により説明するが、この実施例は本発明を限定するものと受け取られるべきではない。実施例において参照されているASTM規格は、ASTM規格B348である。
【0033】
チタン合金から成形体を製造して、引張試験により調べた結果を実施例に述べる。しかしながら、実施例に記載した方法は、未処理状態または予備処理状態で成形が行われる、本発明に係る成形金属体の製造にも用いることができる。
【0034】
ASTMグレード23(TiAl6V4)に相当する組成を持ち、45μm未満の粒度(最大粒度;篩分けにより測定)を持つガス希釈した球形粉末を出発材料として用いた。この材料を、アルゴン雰囲気下に2μm未満の粒度を持つアモルファスホウ素粉末と均質に混合した。次に、この粉末混合物をアルゴン雰囲気下、Z刃ミキサ中、パラフィンワックス、ポリエチレン−酢酸ビニルおよびステアリン酸から構成される結合剤成分と共に120℃の温度で2時間混練して、均質組成物を得、その後ペレット化した。
【0035】
こうして得られた金属合金粉末、さらなる成分、および結合剤からなるペレット化均質組成物をアーブルグ320S射出成形機により100℃〜160℃の溶融温度で加工して、引張試験用の棒を製造した。このようにして得られた未処理体を40℃で約10時間ヘキサン中の化学的結合剤除去に付し、結合剤系のワックス成分を溶出させた。
【0036】
このようにして得られた予備処理体を、セラミックを含有しない内張りと、タングステンヒータを持つ高真空炉内にモリブデン覆いをかけて入れた。この際、容積は、この容積の少なくとも20%に予備処理体が充填されるように設定された。チタン粉末のような酸素結合性材料を上記覆いの外に置いた。
【0037】
予備処理体をまず炉内で適当な温度プログラムを用いた熱的結合剤除去に付し、分解された残存結合剤は真空ポンプにより炉室から除去した。焼結を行うため、10-4ミリバール未満の真空(絶対)をまず発生させ、温度を1350℃に上昇させた。焼結時間は約2時間であった。
【0038】
一例としてTi−6Al−4V−0.5B ELI粉末を使用した結果も含め、焼結体の物性測定値を以下の表に示す。配合用合金としての相当する材料については、ASTM B348−02規格により比較を行った。
【0039】
【表1】

【符号の説明】
【0040】
1,10 第一の前駆体
2,12 さらなる前駆体
4,6,14,16 突起
8,18 アンダカット
20 プラスチックプレートまたはCFPプレート
22 最終成形金属体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造化表面を有する成形金属体を製造する方法において、
(a) 金属粉末および/または金属合金粉末を混練機中で結合剤、必要であればさらなる成分、と混合し、
(b) この混合物を射出成形により成形して、突起を持つ少なくとも一つの構造化表面部を有する未処理体を得、
(c) 前記未処理体の突起で構造化された表面を、前記突起が未処理体から離れた位置で未処理体に面する端部にアンカ部を持つように、かつ未処理体に面するアンカ部の端部にアンダカットが形成されるように、変形し、
(d) このようにして得られた構造化未処理体を化学的結合剤除去に付して、構造化予備処理体を得、
(e) 化学的結合剤除去に付された構造化予備処理体を熱的結合剤除去に付し、
(f) 化学的結合剤除去と熱的結合剤除去に付された構造化予備処理体を焼結して、構造化表面を有する成形金属体を形成する、
方法。
【請求項2】
構造化表面を有する成形金属体を製造する方法において、
(a) 金属粉末および/または金属合金粉末を混練機中で結合剤、必要であればさらなる成分、と混合し、
(b) この混合物を射出成形により成形して、突起を持つ少なくとも一つの構造化表面を有する未処理体を得、
(c) 突起で構造化された前記未処理体を化学的結合剤除去に付して、突起で構造化された予備処理体を得、
(d) 前記予備処理体の突起で構造化された表面を、前記突起が前記予備処理体から離れた位置で予備処理体に面する端部にアンカ部を持つように、かつ予備処理体に面するアンカ部の端部にアンダカットが形成されるように、変形し、
(e) このようにして得られた構造化予備処理体を熱的結合剤除去に付し、
(f) 化学的結合剤除去と熱的結合剤除去に付された構造化予備処理体を焼結して、構造化表面を有する成形金属体を形成する、
方法。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に係る方法において、
金属合金粉末としてチタン合金および/またはマグネシウム合金を用いる
ことを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項3に係る方法において、
前記チタン合金は追加の成分としてアルミニウムおよび/またはバナジウムを含有する
ことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項4に係る方法において、
前記チタン合金は合金の総重量に対し2〜10重量%のアルミニウムおよび/または2〜10重量%のバナジウムを含有する
ことを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか一項に係る方法において、
前記結合剤は、ポリアミド、ポリオキシメチレン、ポリカーボネート、スチレン−アクリロニトリル共重合体、ポリイミド、天然ろうおよび油、熱硬化性樹脂、シアネート、ポリプロピレン、ポリアセテート、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル、アニリン、鉱油、水、寒天、グリセロール、ポリビニルブチリル、ポリブチルメタクリレート、セルロース、オレイン酸、フタレート、パラフィンワックス、カルナウバろう、ポリアクリル酸アンモニウム、ステアリン酸およびオレイン酸ジグリセリド、グリセリルモノステアレート、イソプロピルチタネート、ステアリン酸リチウム、モノグリセリド、ホルムアルデヒド、リン酸オクチル、スルホン酸オレフィン、リン酸エステル、ステアリン酸、およびこれらの混合物からなる群から選ばれる
ことを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか一項に係る方法において、
混合物中の前記結合剤の重量比率は60%未満である
ことを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれか一項に係る方法において、
前記射出成形は90〜180℃の溶融温度で行われる
ことを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項1から請求項8のいずれか一項に係る方法において、
前記化学的結合剤除去はペンタン浴、ヘキサン浴またはヘプタン浴において行われる
ことを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項1から請求項9のいずれか一項に係る方法において、
前記化学的結合剤除去は10〜65℃の温度で行われる
ことを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項1から請求項10のいずれか一項に係る方法において、
前記熱的結合剤除去は2〜20ミリバール(200〜2000Pa)の圧力で行われる
ことを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項1から請求項11のいずれか一項に係る方法において、
焼結は保護ガス雰囲気中で行われる
ことを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項1から請求項12のいずれか一項に係る方法において、
焼結は減圧下で行われる
ことを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項1から請求項13のいずれか一項に係る方法において、
構造化表面を作製する前記未処理体または前記予備処理体の変形は加熱された金型を用いて行われる
ことを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項1から請求項14のいずれか一項に係る方法において、
前記未処理体または前記予備処理体の表面に柱状構造が与えられる
ことを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項1から請求項15のいずれか一項に係る方法において、
焼結後の成形金属体の表面はマッシュルーム構造を持つ
ことを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−126996(P2012−126996A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−266498(P2011−266498)
【出願日】平成23年12月6日(2011.12.6)
【出願人】(599036761)ヘルムホルツ−ツェントルム ゲーストハハト ツェントルム フュアー マテリアル ウント キュステンフォルシュンク ゲーエムベーハー (22)
【Fターム(参考)】