説明

構造物及びその製造方法

【課題】新たな形状の構造物及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】本技術に係る構造物は、壁部と、第1の開口領域と、複数の第2の開口領域とを具備する。前記第1の開口領域は、第1の開口面積を有し、前記壁部に囲まれることで形成されている。前記複数の第2の開口領域は、規則的に整列するように前記壁部に設けられ、第1の開口面積より小さい第2の開口面積をそれぞれ有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、構造物及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の光造形物は、設計対象の物品の3次元モデルとして用いられ、その3次元モデルにおける、設計物品の肉部に相当する部分が、中空に形成され、その中空内部がハニカム構造により形成されている。これにより3次元モデルの部位による強度のバラツキが少なくなる(例えば、特許文献1の明細書段落[0020]参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−347125号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
構造物として、新たな形状の構造物の実現が求められている。
【0005】
以上のような事情に鑑み、本技術の目的は、新たな形状の構造物及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本技術に係る構造物は、壁部と、第1の開口領域と、複数の第2の開口領域とを具備する。
前記第1の開口領域は、第1の開口面積を有し、前記壁部に囲まれることで形成されている。
前記複数の第2の開口領域は、規則的に整列するように前記壁部に設けられ、第1の開口面積より小さい第2の開口面積をそれぞれ有する。
【0007】
第1の開口領域を囲む壁部に、その第1の開口領域の開口面積より小さい開口面積を有する第2の開口領域が設けられており、新たな形状の構造物を提供できる。
【0008】
前記構造物は、前記第2の開口領域を形成し、前記壁部の前記第2の開口領域の周囲に規則的に整列するように設けられた、前記第2の開口面積より小さい第3の開口面積を有する第3の開口領域をさらに具備してもよい。壁部に第2及び第3の開口領域が設けられることにより、できるだけ開口率を増やすことができる。
【0009】
前記第1の開口領域及び前記複数の第2の開口領域の開口の方向がそれぞれ一致していてもよい。あるいは、前記第1の開口領域、前記複数の第2の開口領域、及び前記複数の第3の開口領域の開口の方向がそれぞれ一致していてもよい。
【0010】
前記構造物の形状は、自己相似形であってもよい。つまり、構造物の形状自体が、それよりさらに大きいサイズの構造物の壁部の形状と一致するようになる。
【0011】
少なくとも前記第1の開口領域の配列及び形状は、ハニカム構造の配列及び形状であってもよい。これにより、構造物の強度を高めることができる。
【0012】
本技術に係る構造物の製造方法は、エネルギー線のエネルギーで硬化する材料を供給領域に供給する。
前記供給領域に供給された前記材料の全領域のうち、選択された領域に前記エネルギー線が照射される。
前記エネルギー線の照射により、壁部と、第1の開口面積を有し、前記壁部に囲まれることで形成された第1の開口領域と、規則的に整列するように前記壁部に設けられ、第1の開口面積より小さい第2の開口面積をそれぞれ有する複数の第2の開口領域とを備えた構造物が形成される。
【0013】
ステージと、第1の方向に沿う直線状の領域を含む表面を有し、前記表面のうち前記直線状の領域が前記ステージに最も近くなるように、前記ステージに対面して配置された規制体とを備えた構造物形成装置を用いて、以下のように構造物が形成されてもよい。
前記材料の供給工程において、前記ステージが配置される側の領域と前記直線状の領域との間の領域であるスリット領域に、前記材料が供給される。
前記構造物の製造方法は、さらに、少なくとも1層分の前記材料の硬化層を形成するために、前記第1の方向とは異なる第2の方向に沿って、前記規制体及び前記ステージを相対的に移動させられる。
【発明の効果】
【0014】
以上、本技術によれば、新たな形状の構造物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本技術の第1の実施形態に係る構造物を示す平面図である。
【図2】図2は、本技術の第2の実施形態に係る構造物を示す平面図である。
【図3】図3は、本技術の第3の実施形態に係る構造物を示す平面図である。
【図4】図4は、本技術の第4の実施形態に係る構造物を示す平面図である。
【図5】図5は、本技術の一実施形態に係る構造物形成装置を示す側面図である。
【図6】図6は、構造物形成装置をZ軸方向で見た側面図である。
【図7】図7は、構造物形成装置を示す模式的な側面図及びその制御システムの構成を示すブロック図である。
【図8】図8は、規制体を拡大して示す図である。
【図9】図9A〜Cは、構造物形成装置の動作を順に示す図である。
【図10】図10A〜Dは、その動作時における規制体及びステージの間の領域を拡大して示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しながら、本技術の実施形態を説明する。
【0017】
[構造物の第1の実施形態]
【0018】
図1Aは、本技術の第1の実施形態に係る構造物を示す平面図である。
【0019】
この構造物10は、2次元的な広がりを持つ(シート状またはフィルム状の)構造物であり、典型的には、厚さ方向(図1Aの紙面に垂直方向)には、比較的薄い一定の厚さを有し、その厚さ方向では一様な形状に形成されている。
【0020】
図1Bは、この構造物10を拡大して示した図である。この構造物10は、壁部36と、この壁部36に囲まれることで形成された複数の第1の開口領域31と、壁部36に設けられた複数の第2の開口領域32とを備える。これら第1の開口領域31及び第2の開口領域32は、規則的に整列するように設けられている。第2の開口領域32が規則的に整列して集合することにより壁部36が形成される。
これらの開口領域31及び32の開口の方向(開口端面の傾き)は、図1A及びB中、紙面に垂直方向であり、それぞれ一致している。
開口の方向が一致している、とは、実質的にそれらが一致していることを意味し、それら開口の方向が、この構造物の設計者が「意図した」開口の方向に揃っていることを意味する。したがって、例えば1つの開口領域の開口方向が、他の複数の開口領域の開口方向と比べ、設計者が意図しない厳密に小さい角度分ずれている(例えば、その開口端面が紙面から非常に小さい角度分ずれている)としても、これらは実質的に一致している。
【0021】
開口領域31及び32のそれぞれの整列の規則性の態様は様々であるが、少なくとも1つの条件として、開口領域31(及び32)のピッチが一定であることである。
【0022】
第2の開口領域32の開口面積(第2の開口面積)は、第1の開口領域31の開口面積(第1の開口面積)より小さく形成されている。第1の開口領域31の配列及び形状は、ハニカム構造の配列及び形状である。また、第2の開口領域32の配列及び形状も、ハニカム構造の配列及び形状であり、第2の開口領域32の開口面の形状は正6角形である。第1の開口領域31の開口面の形状は、近正6角形(具体的にはアスタリスク(*)形状)である。
【0023】
この構造物10の形状は、自己相似形(フラクタル的な形状)である。すなわち、ある単位構造体(この例では、最小の正6角形である第2の開口領域32)の集合が、その単位構造体のサイズより大きい、その単位構造体に相似形である構造体を形成する。ここでは、第2の開口領域32が、所定数、規則的に整列して集合することにより、その第2の開口領域32に実質的に相似形の第1の開口領域31が形成される。
【0024】
[構造物の第2の実施形態]
【0025】
図2は、本技術の第2の実施形態に係る構造物を示す平面図である。
【0026】
この構造物110は、壁部136と、この壁部136に囲まれることで形成された複数の第1の開口領域137と、壁部136に設けられた複数の第2の開口領域138と、これらの第2の開口領域138(の壁)を形成する第3の開口領域139とを備える。第1の開口領域137の形状は、実質的に正6角形である。
【0027】
この構造物110の形状は、上記第1の実施形態に係る構造物10の自己相似形である。すなわち、図1に示した構造物10自体が、図2に示した構造物110の壁部136を形成している。言い換えると、図1Aに示すように、単位構造体を破線で囲まれた部分10Aとし、その単位構造体10Aで、さらに大きな開口領域(図2では第1の開口領域137)を形成することにより得られる構造物が、この構造物110である。
これらの開口領域137、138及び139の開口の方向は、図2中、紙面に垂直方向であり、それぞれ一致している。
【0028】
以上のように、構造物110の形状が自己相似形であることにより、無限数の形状を有する構造物を実現することができる。例えば、図2に示した構造物110を壁部136として、その壁部136に囲まれた複数の開口領域を形成することができる。
【0029】
[構造物の第3の実施形態]
【0030】
図3は、本技術の第3の実施形態に係る構造物を示す平面図である。これ以降の説明では、図1及び2に示した実施形態に係る構造物10及び110について同様のものは説明を簡略化または省略し、異なる点を中心に説明する。
【0031】
図3に示した構造物20は、第1の開口領域41を形成する壁部43を備え、壁部43は複数の第2の開口領域42により形成されている。構造物10(図1参照)と構造物20とで異なる点は、構造物20における1つの第1の開口領域41を形成するための第2の開口領域42の数が、構造物10のそれと異なっている点である。
【0032】
[構造物の第4の実施形態]
【0033】
図4は、本技術の第4の実施形態に係る構造物を示す平面図である。
【0034】
構造物120は、壁部146に囲まれた第1の開口領域141、複数の第2の開口領域142及び第3の開口領域143を備える。この壁部146は、上記第3の実施形態に係る構造物20により形成されている。すなわち、この構造物120の形状は、構造物20の自己相似形である。
【0035】
[構造物の応用例]
【0036】
以下、上記した各実施形態に係る構造物10、110、20、120の応用例を説明する。
【0037】
これらの構造物をフィルタとして利用することができる。
【0038】
一般的に、フィルタの開口率を大きくしようとすると、その開口面積が大きくなり、その開口を形成する部分の肉厚が薄くなり、フィルタの強度が低下する。逆に、フィルタの開口率を小さくして壁の肉厚を厚くすると、フィルタを通過させる流体の流量が減る。すなわち圧力損失が高くなる。
【0039】
本技術の構造物をフィルタとして利用する場合、開口率が大きくなるので、このような構造物の構造によって、単位質量当りの材料の表面積を大きくすることができる。
【0040】
具体的には、壁部に開口領域が設けられていることにより、高い強度を得ながらも、フィルタを通過させる流体の流量の低下を抑えることができる(低圧力損失)。特に、構造物をハニカム構造とすることにより、十分な強度、剛性を得ることができる。
【0041】
また、例えば図2及び4に示した構造物110、120において、1つの第3の開口領域139、143を形成する辺の一部また全部が破壊されたとしても、1つの第2の開口領域138、142を囲むすべての壁が破壊されるわけではないので、フィルタの所期の性能を維持する冗長性がある。
【0042】
本技術に係る構造物は、例えばメッキによりその表面に形成されたコーティング膜を有していてもよい。メッキは、金属メッキ、樹脂メッキ等、何でもよい。メッキが行われることにより、例えば疎水性(例えばフッ素系材料)、親水性(例えば、シリカ系、酸化チタン系の材料)、防汚性(例えばチタン系、カーボン系の材料)、耐熱性(例えばニッケル系、クロム系、チタン系)等、様々な性質を構造物に与えることができる。
【0043】
例えば構造物に金属メッキを行った後、樹脂メッキを行うことにより、構造物を金属繊維強化プラスチック材として利用することができる。
【0044】
[構造物の製造方法]
【0045】
図1〜4に示した構造物10、110、20、120を、例えば造形装置の方式により形成することができる。
【0046】
造形装置は、供給された材料の全領域のうち、対象となる構造物の3次元設計データに基づいて、選択された領域にエネルギー線を照射し、供給された材料を部分的に硬化させる。これにより、任意の形状の構造物を形成することができる。
【0047】
エネルギー線としては、典型的には光であり、特に紫外線が用いられる。その場合、材料は紫外線硬化性樹脂が用いられる。エネルギー線は、紫外線に限られず、赤外線、可視光、電子線、または超音波等が挙げられる。赤外線や超音波等は、比較的造形精度が低い造形物を形成する場合に用いられればよい。光照射には、典型的にはレーザ照射が用いられる。
【0048】
しかし、以下に説明する造形装置(構造物形成装置)を用いることにより、実用的な速度及びコストで、高精度な構造物を形成することができる。
【0049】
(構造物形成装置)
以下、構造物形成装置について説明する。この構造物形成装置は、基本的に造形装置の原理を用いる。構造物形成装置により形成された構造物は、模型としてだけでなく、実際の製品としても利用され得る。
【0050】
(構造物形成装置の構成)
図5は、本技術の一実施形態に係る構造物形成装置を示す側面図である。図6は、この構造物形成装置をZ軸方向で見た側面図である。図7は、構造物形成装置を示す模式的な側面図及びその制御システムの構成を示すブロック図である。図中、X、Y及びZ軸は、互いに直交する3軸である。
【0051】
構造物形成装置100は、ベース11と、ベース11に鉛直方向に立設されたY軸移動機構13と、Y軸移動機構13に接続されたZ軸移動機構15と、Z軸移動機構15に接続されたステージ14とを備える。また、構造物形成装置100は、エネルギー線として例えば紫外線等のレーザ光をステージ14に向けて照射する照射ユニット17を備える。また、構造物形成装置100は、ステージ14に対面して配置された規制体12と、レーザ光により硬化する光硬化性樹脂等の材料を、ステージ14と規制体12との間に供給する供給ノズル16とを備える。
【0052】
Y軸移動機構13は、Y軸移動モータ131(図7参照)と、ベース11に立設された支持柱134と、支持柱134にY軸方向(第2の方向)に沿って敷設されたガイドレール132と、ガイドレール132に接続され、Y軸移動モータ131によりガイドレール132に沿って移動可能な移動ベース133とを有する。
【0053】
Z軸移動機構15は、Z軸移動モータ151(図7参照)を有し、ステージ14をZ軸方向に移動させることが可能に構成されている。ステージ14は、図6に示すように例えば円形状に形成されているが、四角でも、その他の形状でも構わない。Y軸移動機構13及びZ軸移動機構15によって、ステージ14はY及びZ軸方向に沿って移動可能とされる。Z軸移動機構15により、ステージ14の表面14aと、規制体12の表面12aのうち最もステージ14に近い領域(後述する直線状の領域A1)との距離が制御される。Y軸移動機構13及びZ軸移動機構15は、移動機構として機能する。
【0054】
規制体12は、供給ノズル16からステージ14の表面14aに供給された材料のZ軸方向に沿う厚さを規制する。図8は、規制体12を拡大して示す図である。規制体12は、シリンドリカル形状の一部の形状を有する(シリンドリカルレンズ形状)。すなわち、ステージ14側に対面する、規制体12の表面12aは曲面であり、その曲面がシリンドリカル面として形成されている。
【0055】
図6に示すように、規制体12は一方向(X軸方向)に沿って長く形成されている。規制体12は、取り付け具21によって支持柱19に取り付けられている。取り付け具21には、X軸方向(第1の方向)に沿ってスリット21aが形成されており、このスリット21aを介して照射ユニット17からのレーザ光が規制体12に入射される。
【0056】
規制体12は、ガラス、アクリル、その他の透明材料により形成されている。規制体12は、エネルギー線を所定の透過率で透過させる材料であれば何でもよい。規制体12の表面12aには、材料の接触角を高める、すなわち疏水性の膜(例えばフッ素等)がコーティングされていてもよい。
【0057】
図8に示すように、ステージ14は、ステージ14側と規制体12の表面12aとの間に、スリット領域Sを形成するように、Z軸移動機構15により配置可能となっている。ステージ14の表面14aと、規制体12の表面12aのうち最もステージ14に近い部分である、X軸方向に沿った直線状の領域A1とが対面することにより、スリット領域Sが形成される。この直線状の領域A1は、規制体12の表面12aの一部である。
【0058】
この直線状の領域A1の、Y軸方向の幅は0.1〜1mmである。また、後述する照射ユニット17から照射されるレーザ光のスポット径は、1〜100μmである。しかし、直線状の領域A1の幅及びスポット径は、規制体12の大きさ、造形物(構造物)の大きさ、造形精度などによって適宜変更可能であり、それらの範囲以外の値も取り得る。
【0059】
供給ノズル16は、X軸に沿って長い形状を有している。供給ノズル16は、規制体12より上部に配置され、例えば図示しない部材により支持部材を介して支持柱19に取り付けられている。供給ノズル16として、その長手方向に沿って、光硬化性材料R(図8参照)を吐出するための図示を省略した複数の穴を有するタイプのノズルが用いられる。あるいは、供給ノズル16として、その長手方向に沿って設けられたスリットを有するスリットコートタイプのノズルが用いられてもよい。
【0060】
なお、供給ノズル16には、例えばこの供給ノズル16に光硬化性材料Rを導入するための図示しないポンプ、配管、開閉バルブ等が接続されている。
【0061】
図5に示すように、照射ユニット17は、レーザ光源171と、レーザ光源171から出射されたレーザ光のビームスポットを絞る対物レンズ172とを備える。これらレーザ光源171及び対物レンズ172は、図示しないホルダにより一体的に保持されている。対物レンズ172は、規制体12を介してスリット領域S、または、スリット領域Sを含むその近傍の領域にある光硬化性材料に焦点を合わせる。すなわち、対物レンズ172はレーザ光の焦点が少なくともスリット領域Sにある光硬化性材料Rに合致するような光軸上の位置に配置される。
【0062】
照射ユニット17により発生するレーザ光が紫外線である場合、光硬化性材料Rとして、紫外線硬化樹脂が用いられる。
【0063】
また、上記移動機構は、照射ユニット17を一体的にX軸方向に沿って移動させる、X軸移動モータ181(図7参照)を搭載したX軸移動機構(スキャン機構)18を有する。X軸移動機構18により、照射ユニット17は、レーザ光源18から出射されたレーザ光をX軸方向に沿ってスキャンすることができる。
【0064】
なお、X軸移動機構として、ポリゴンスキャナあるいはガルバノスキャナを用いてもよい。
【0065】
上記取り付け具21のスリット21aはX軸方向に沿って長く形成されている。したがって、X軸移動機構18は、レーザ光をスキャンしている時、そのスリット21aを介して規制体12にレーザ光を入射させることができる。
【0066】
Z軸移動機構15、Y軸移動機構13及びX軸移動機構18は、例えばボールネジ駆動機構、ラックアンドピニオン駆動機構、またはベルト駆動機構などにより実現することができる。
【0067】
ベース11上であって、ステージ14の下方には廃液タンク5が設けられている。廃液タンク5には、供給ノズル16から吐出され、ステージ14を伝って流れ落ちる余剰の光硬化性材料等が溜められるようになっている。
【0068】
なお、支持柱134及び支持柱19はそれぞれ2つずつ設けられたが(図6参照)、これらは、ベース11のX軸方向においてほぼ中央位置に1つずつ設けられていてもよい。
【0069】
図7に示すように、構造物形成装置100は、Z軸移動モータ151の駆動を制御するZ軸移動モータコントローラ28、Y軸移動モータ131の駆動を制御するY軸移動モータコントローラ27、X軸移動モータ181の駆動を制御するX軸移動モータコントローラ25を備える。また、構造物形成装置100は、レーザ光源171から出射されるレーザ光のパワーを制御するレーザパワーコントローラ26を備える。これらの各コントローラ25〜28の動作は、ホストコンピュータ50により統括的に制御される。図示されていないが、構造物形成装置100は、供給ノズル16に接続されたポンプや開閉バルブを駆動するためのコントローラも備えている。
【0070】
上記ホストコンピュータ50は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備えている。CPUの代わりに、FPGA(Field Programmable Gate Array)またはASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のPLD(Programmable Logic Device)が用いられてもよい。各コントローラ25〜28は、これらのようなハードウェアを備えるか、またはソフトウェアによりそれぞれ構成される。
【0071】
典型的には、ホストコンピュータ50及び各コントローラ25〜28は互いに有線により接続されるが、これらコントローラのうち少なくとも1つは無線により構造物形成装置100内の制御システムに接続されてもよい。
【0072】
(構造物形成装置の動作)
次に、以上のように構成された構造物形成装置100の動作を説明する。図9A〜Cは、その動作を順に示す図である。図10A〜Dは、その動作時における規制体12及びステージ14の間の領域を拡大して示す図である。
【0073】
図9(A)は、構造物形成装置100の静止状態を示し、移動ベース133が初期位置にある状態を示している。実際に造形を実行する前に、光硬化性材料Rである硬化層の1層分の厚さがホストコンピュータ50を介して設定される。そして、例えばZ軸移動モータコントローラ28の制御に応じたZ軸移動機構15の駆動により、ステージ14が、規制体12の最もステージ14に近い部分である直線状の領域A1に接触した時(図9A参照)のステージ14の高さ位置が、Z軸方向での原点として設定される。
【0074】
なお、この原点の設定時における、ステージ14のY軸方向での位置は、適宜設定可能である。
【0075】
原点が設定されると、予め設定された、光硬化性材料Rの1層の厚さ分、ステージ14が規制体12から離れる。
【0076】
ステージ14が規制体12から離れた後、ステージ14はY軸移動機構13により図9Bに示すような所定の位置である造形開始位置に移動する。この造形開始位置とは、ステージ14と規制体12の直線状の領域A1との間のスリット領域Sが形成することができるようなステージ14のY軸に沿った方向での位置である。この造形開始位置は、スリット領域Sが形成できるようなステージ14の位置であれば、形成される構造物のY軸方向での大きさにより適宜設定が変更され得る。
【0077】
ステージ14が造形開始位置に位置すると、供給ノズル16から光硬化性材料Rが吐出され、規制体12とステージ14との間に、自重により流れ落ちる。これにより、少なくともスリット領域Sに光硬化性材料Rが満たされる。光硬化性材料Rは表面張力によって、規制体12とステージ14との間に保持される。すなわち、規制体12は、直線状の領域A1によって、X軸方向に沿う1次元的な領域で光硬化性材料Rの液面を規制する。この時のスリット領域S及びその周辺の状態を図8に拡大して示す。このような状態から、レーザ光の光硬化性材料Rへの照射、つまり露光が開始される。
【0078】
照射ユニット17がレーザ光を照射する。レーザ光源171から発生したレーザ光が対物レンズ172及び規制体12を通り、スリット領域Sの光硬化性材料Rに入射する。照射ユニット17は、X軸移動モータコントローラ25の制御によりX軸に沿った方向で移動しながら、造形対象物の1層分の中のX軸方向の1列分のデータに基づき、レーザパワーコントローラ26の制御に応じて、光硬化性材料Rに対して選択的に露光していく(図10A参照)。
【0079】
具体的には、レーザパワーコントローラ26は、構造物の上記1列分のデータに応じてレーザパワーの変調信号を生成し、これをレーザ光源171に送ることで、1層分中のX軸方向の1列分の光硬化性材料Rが選択的に露光され、硬化される。少なくともスリット領域Sにある光硬化性材料Rが露光される。レーザ光の照射による露光中は、ステージ14は停止している。
【0080】
構造物の1層分の厚さは、1〜100μmであるが、この範囲に限られず適宜設定可能である。
【0081】
以上のようにして、図10Aに示すように、1列分の硬化層R0が形成される。
【0082】
光硬化性材料RのX軸方向に沿った1列分の露光が終了すると、レーザ光の照射動作が停止し、Y軸移動機構13による移動ベース133の移動によって、ステージ14がY軸に沿った方向で後方側(図9(B)における上側)へ所定のピッチ移動する。この時、図10B及びCに示すように、ステージ14とともに硬化物R0が移動することにより、規制体12及びその硬化物R0の間にせん断力が発生し、規制体12と硬化物R0とが剥離される。上記のように規制体12の表面に疎水性の膜が形成されていることにより、この剥離はさらに容易に行われる。
【0083】
そして、1層目内における次の1列分(最初の1列に隣接する1列)の選択的な露光が上記と同様に行われる(図10D参照)。これにより、その列の硬化物R1が形成される。
【0084】
構造物形成装置100は、以上のようなレーザ光のX軸方向に沿ったスキャン照射、及び、ステージ14のY軸方向に沿ったステップ送りを繰り返すことにより、図9Cに示すように、1層分の光硬化性材料Rの選択的な硬化層、つまり1層分の硬化層R’を形成する。このように、いわゆるラスタースキャンの要領で1層分の露光処理が行われる。
【0085】
ステージ14のこのようなY軸に沿った方向における間欠的な移動のピッチは、レーザビームのスポット径にもより、つまり、構造物を形成するときの分解能にもよるが、この移動のピッチは適宜設定可能である。
【0086】
1層分の光硬化性材料Rへの露光が終了すると、ステージ14が、Z軸方向へ規制体12からさらに離れるように移動する。そして、これまで説明した動作を繰り返すことにより、硬化層R’が積層されていき、任意の形状の構造物が形成されていく。
【0087】
以上のように、規制体12の直線状の領域A1がステージ14に最も近くなるように規制体12の表面12aがシリンドリカル面に形成されているので、ステージ14がY軸方向に沿って移動することで、規制体12の直線状の領域A1はZ軸方向に沿ってステージ14から相対的に離れていくように移動する。これにより、上述のようにせん断力が発生し、規制体12から材料の硬化物(図10B、Dに示したR0やR1など)をきれいに剥がすことができる。
【0088】
従来の規制液面法では、フィルムやガラス面の歪みにより構造物の平面度が悪化していたことも問題の1つであった。これに対し本実施形態では、規制体12の表面の形状はシリンドリカル面であり、直線状の領域A1で光硬化性材料の液面が規制される。したがって、光硬化性材料Rが硬化するときの収縮力が規制体12に加えられても、規制体12に変形や歪みが発生しにくく、また、露光前における光硬化性材料Rの粘性による規制体12の変形も防止できる。これにより、硬化層の平面度を高め、また、その厚さを高精度に制御することができる。その結果、図1〜4に示すような構造物を、小さいサイズで形成することができる。
【0089】
構造物形成装置100は、例えば図1において構造物を平面で見て、第2の開口領域の開口面の直径(この例では、第2の開口領域内の頂点からそれに対向する頂点までの距離)を、5〜10μmといった小さいサイズの構造物を形成することができる。もちろん、従来までの構造物形成装置によっても、それより大きいサイズの構造物も形成可能である。
【0090】
従来の規制液面法では、フィルムやガラス面から構造物を引き剥がす工程に時間を要していた。しかし、本実施形態では、露光処理時においてステージ14のY軸に沿った方向でのステップ送りごとに規制体12から構造物が引き剥がされていく。つまり1層分の露光処理と引き剥がし処理の時間帯が重複しているので、構造物の形成にかかる時間を短縮することができる。
【0091】
本実施形態では、直線状の領域A1で光硬化性材料の液面が規制されるので、粘度の高い樹脂材料を用いても、正確な層厚で構造物を形成することができ、用いる材料の選択の幅が広がる。
【0092】
本実施形態では、規制体12の直線状の領域A1において、規制体12の、ステージ14側からの引き剥がしが、微小量ずつ断続的に(Y軸方向に沿ったステップ送りごとに)起こる。したがって、引き剥がし力が弱く、硬化物に損傷が加えられることを防止できる。つまり、硬化物が規制体12から剥がれやすい。また、そのように引き剥がし力が弱いので、硬化物がステージ14から剥がれてしまうようなことも起こらない。
【0093】
以上のように、本実施形態に係る構造物形成装置100によれば、図1〜4に示した構造物を、実用的な速度及びコストで、高精度に形成することができる。
【0094】
[その他の実施形態]
【0095】
本技術は、以上説明した実施形態に限定されず、他の種々の実施形態が実現される。
【0096】
上記各実施形態に係る構造物10、110、20、120では、第1の開口領域及び第2の開口領域(及び第3の開口領域)の開口方向が一致していた。しかし、これらの開口方向が異なっていてもよい。例えば、図1Aに示した第1の開口領域31の開口方向は紙面に垂直である場合に、第2の開口領域の開口方向は、紙面に平行、つまり構造物10の厚さ方向に直交する方向であってもよい。図3に示した第2の開口領域、図2、4に示した第3の開口領域も、同様に、構造物の厚さ方向に直交する方向であってもよい。
【0097】
上記各実施形態に係る構造物10、110、20、120は、自己相似形であった。しかし、それは自己相似形に限られない。それは、第1の開口領域を形成する壁部に規則的に整列した、その第1の開口領域の開口面積より小さい開口面積の第2開口領域が設けられた構造物であれば、どのような形状の構造物であってもよい。
【0098】
例えば第1及び第2の開口領域の形状が円、楕円、あるいは3角以上の矩形であってもよい。この場合、第1及び第2の開口領域の形状が異なっていてもよい。構造物が、自己相似形の場合、第3、第4、・・・と続く開口領域の形状についても、これと同様のことが言える。
【0099】
上記各実施形態に係る構造物では、また、複数の第1の開口領域(実質的に同じ開口面積を有する開口領域同士)の形状が同じであったが、これらのうち少なくとも1つが他と異なる形状に形成されていてもよい。
【0100】
上記各実施形態に係る構造物は、ハニカム構造を有していたが、ハニカム構造に限られない。
【0101】
上記実施形態に係る構造物形成装置の規制体は、シリンドリカル形状の一部であったが、シリンドリカル形状の全部の形状を有していてもよい。その場合、その規制体はエネルギー線に対して透明な材料のソリッドタイプでもよいし、あるいは、中空タイプでもよい。
【0102】
その規制体の表面の形状は、シリンドリカル面でなくもよく、楕円面、双曲面等の曲面であってもよい。あるいはその表面は、曲面でなくても、Y軸方向で狭い幅(レーザスポット径の2〜5倍程度)を持つ平面であってもよい。
【0103】
上記実施形態では、造形時にZ軸方向において、規制体12が静止し、ステージ14が移動した。このような方式に限られず、Z軸方向において、規制体が移動し、ステージ14が静止していてもよいし、あるいは、それら両方が移動してもよい。
【0104】
上記実施形態では、構造物の1層分の硬化層を形成するために、ステージ14が鉛直方向に移動した。しかし、構造物の1層分の硬化層を形成するために、規制体及びステージが水平方向に相対的に移動してもよいし、鉛直方向の成分を含み、鉛直方向とは異なる方向、すなわち斜め方向に相対的に移動してもよい。
【0105】
上記実施形態では、構造物の1層分の硬化層を形成するために、規制体12及びステージ14が相対的に移動する方向として、規制体12の直線状の領域A1が延びる方向(第1の方向)に直交する方向であった。しかし、第2の方向は、第1の方向とは異なっていればよく、第1の方向に対して斜め方向でもよい。
【0106】
上記実施形態では、X軸方向におして、規制体12及びステージ14は静止し、照射ユニット17がX軸方向に沿って移動したが、照射ユニットが静止し、規制体及びステージが一体的にX軸移動してもよい。
【0107】
上記実施形態に係る構造物形成装置は、2層以上硬化層を積層して構造物を形成した。しかし、構造物形成装置は、少なくとも1層分の硬化層を形成することにより、図1〜4に示したような薄型の構造物を形成してもよい。
【0108】
上記の実施形態では、構造物を形成する装置として、構造物形成装置を例に挙げた。しかし、例えば図1〜4に示した構造物の開口領域の直径がmmオーダーである場合、射出成形によっても、それらの構造物を形成することができる。開口領域がμmオーダーである場合、その構造物は小さすぎるので、射出成形では困難になる。
【0109】
以上説明した各形態の特徴部分のうち、少なくとも2つの特徴部分を組み合わせることも可能である。
【0110】
本技術は以下のような構成もとることができる。
(1)壁部と、
第1の開口面積を有し、前記壁部に囲まれることで形成された第1の開口領域と、
規則的に整列するように前記壁部に設けられ、第1の開口面積より小さい第2の開口面積をそれぞれ有する複数の第2の開口領域と
を具備する構造物。
(2)(1)に記載の構造物であって、
前記第2の開口領域を形成し、前記複数の第2の開口領域のうち1つの第2の開口領域の周囲に規則的に整列するように前記壁部に設けられ、前記第2の開口面積より小さい第3の開口面積をそれぞれ有する複数の第3の開口領域をさらに具備する構造物。
(3)(1)に記載の構造物であって、
前記第1の開口領域及び前記複数の第2の開口領域の開口の方向がそれぞれ一致している
構造物。
(4)(2)に記載の構造物であって、
前記第1の開口領域、前記複数の第2の開口領域、及び前記複数の第3の開口領域の開口の方向がそれぞれ一致している
構造物。
(5)(1)から(4)のうちいずれか1つに記載の構造物であって、
前記構造物の形状は、自己相似形である
構造物。
(6)(1)から(5)のうちいずれか1つに記載の構造物であって、
少なくとも前記第1の開口領域の配列及び形状は、ハニカム構造の配列及び形状である
構造物。
(7)エネルギー線のエネルギーで硬化する材料を供給領域に供給し、
前記供給領域に供給された前記材料の全領域のうち、選択された領域に前記エネルギー線を照射し、
前記エネルギー線の照射により、壁部と、第1の開口面積を有し、前記壁部に囲まれることで形成された第1の開口領域と、規則的に整列するように前記壁部に設けられ、第1の開口面積より小さい第2の開口面積をそれぞれ有する複数の第2の開口領域とを備えた構造物を形成する
構造物の製造方法。
(8)(7)に記載の構造物の製造方法であって、
ステージと、
第1の方向に沿う直線状の領域を含む表面を有し、前記表面のうち前記直線状の領域が前記ステージに最も近くなるように、前記ステージに対面して配置された規制体とを備えた構造物形成装置を用いて、
前記材料の供給工程において、前記ステージが配置される側の領域と前記直線状の領域との間の領域であるスリット領域に、前記材料を供給し、
前記構造物の製造方法は、さらに、少なくとも1層分の前記材料の硬化層を形成するために、前記第1の方向とは異なる第2の方向に沿って、前記規制体及び前記ステージを相対的に移動させる
構造物の製造方法。
【符号の説明】
【0111】
10、110、20、120…構造物
12…規制体
12a…表面
13…Y軸移動機構
14…ステージ
15…Z軸移動機構
16…供給ノズル
17…照射ユニット
18…X軸移動機構
36、43、126、136…壁部
31、137、41、141…第1の開口領域
32、138、42、142…第2の開口領域
139、143…第3の開口領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁部と、
第1の開口面積を有し、前記壁部に囲まれることで形成された第1の開口領域と、
規則的に整列するように前記壁部に設けられ、第1の開口面積より小さい第2の開口面積をそれぞれ有する複数の第2の開口領域と
を具備する構造物。
【請求項2】
請求項1に記載の構造物であって、
前記第2の開口領域を形成し、前記複数の第2の開口領域のうち1つの第2の開口領域の周囲に規則的に整列するように前記壁部に設けられ、前記第2の開口面積より小さい第3の開口面積をそれぞれ有する複数の第3の開口領域をさらに具備する構造物。
【請求項3】
請求項1に記載の構造物であって、
前記第1の開口領域及び前記複数の第2の開口領域の開口の方向がそれぞれ一致している
構造物。
【請求項4】
請求項2に記載の構造物であって、
前記第1の開口領域、前記複数の第2の開口領域、及び前記複数の第3の開口領域の開口の方向がそれぞれ一致している
構造物。
【請求項5】
請求項1に記載の構造物であって、
前記構造物の形状は、自己相似形である
構造物。
【請求項6】
請求項1に記載の構造物であって、
少なくとも前記第1の開口領域の配列及び形状は、ハニカム構造の配列及び形状である
構造物。
【請求項7】
エネルギー線のエネルギーで硬化する材料を供給領域に供給し、
前記供給領域に供給された前記材料の全領域のうち、選択された領域に前記エネルギー線を照射し、
前記エネルギー線の照射により、壁部と、第1の開口面積を有し、前記壁部に囲まれることで形成された第1の開口領域と、規則的に整列するように前記壁部に設けられ、第1の開口面積より小さい第2の開口面積をそれぞれ有する複数の第2の開口領域とを備えた構造物を形成する
構造物の製造方法。
【請求項8】
請求項7に記載の構造物の製造方法であって、
ステージと、
第1の方向に沿う直線状の領域を含む表面を有し、前記表面のうち前記直線状の領域が前記ステージに最も近くなるように、前記ステージに対面して配置された規制体とを備えた構造物形成装置を用いて、
前記材料の供給工程において、前記ステージが配置される側の領域と前記直線状の領域との間の領域であるスリット領域に、前記材料を供給し、
前記構造物の製造方法は、さらに、少なくとも1層分の前記材料の硬化層を形成するために、前記第1の方向とは異なる第2の方向に沿って、前記規制体及び前記ステージを相対的に移動させる
構造物の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−998(P2013−998A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−134937(P2011−134937)
【出願日】平成23年6月17日(2011.6.17)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】