樹状細胞に特異的な抗原結合フラグメント及びその使用
【課題】樹状細胞に特異的で、種々の障害の処置および/または診断に効果的な抗原結合フラグメントの提供。
【解決手段】BDCA-1又はBDCA-4タンパク質に特異的に結合するポリペプチドドメインを含んで成る単離された抗原−結合フラグメント。
【解決手段】BDCA-1又はBDCA-4タンパク質に特異的に結合するポリペプチドドメインを含んで成る単離された抗原−結合フラグメント。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
配列番号1のエキソン1−6;エキソン1及び3−6;エキソン1−2及び4−6;又はエキソン1−3及び5−6によりコードされるBDCA-1又はBDCA-4タンパク質に特異的に結合するポリペプチドドメインを含んで成る単離された抗原−結合フラグメント。
【請求項2】
モノクローナル抗体である請求項1記載の抗原−結合フラグメント。
【請求項3】
前記抗体が、ヒト、ネズミ、ヒト型化又は二特異的抗体である請求項1記載の抗原−結合フラグメント。
【請求項4】
Fab、F(ab')2、scFv、又は融合ポリペプチドであり、又はファージ表示ライブラリーによりコードされる請求項1記載の抗原−結合フラグメント。
【請求項5】
化学的官能成分に接合される請求項1〜4のいずれか1項記載の抗原−結合フラグメント。
【請求項6】
前記化学的官能成分が、放射性同位体、蛍光化合物、化学ルミネセント化合物、バイオルミネセント化合物、酵素及び常磁性ラベルから成る群から選択される請求項5記載の抗原−結合フラグメント。
【請求項7】
BDCA-1又はBDCA-4タンパク質に結合される請求項1〜6のいずれか1項記載の抗原−結合フラグメント。
【請求項8】
BDCA-1又はBDCA-4タンパク質を発現する抹消血液単核細胞又は樹状突起細胞に結合される請求項7記載の抗原−結合フラグメント。
【請求項9】
前記細胞が樹状突起細胞である請求項8記載の抗原−結合フラグメント。
【請求項10】
前記細胞がプラスマ細胞様樹状突起細胞である請求項9記載の抗原−結合フラグメント。
【請求項11】
前記樹状突起細胞が、BDCA-4+である請求項10記載の抗原−結合フラグメント。
【請求項12】
前記樹状突起細胞がヒト細胞である請求項11記載の抗原−結合フラグメント。
【請求項13】
抗−BDCA−4抗体がまた、前記樹状突起細胞に結合される請求項10記載の抗原−結合フラグメント。
【請求項14】
請求項1又は2記載の抗原−結合フラグメント、及び医薬的に許容できる賦形剤を含んで成る組成物。
【請求項15】
請求項2記載のモノクローナル抗体を生成するハイブリドーマ。
【請求項16】
BDCA-2+細胞について富化された細胞集団の調製方法であって、ヒト細胞の混合物と、請求項1記載の抗原−結合フラグメントとを接触し、そして前記抗原−結合フラグメントが結合する細胞を単離することを含んで成る方法。
【請求項17】
生物学的サンプルにおけるBDCA-1又はBDCA-4タンパク質の検出方法であって、
(a)BDCA-1又はBDCA-4タンパク質と、請求項1記載の抗原−結合フラグメントとを、前記BDCA-1又はBDCA-4タンパク質と前記抗原−結合フラグメントとの間で複合体の形成を可能にする条件下で接触し;そして
(b)前記複合体の形成を検出する;
ことを含んで成る方法。
【請求項18】
前記BDCA-1又はBDCA-4タンパク質が、樹状突起細胞の表面上に表示される請求項17記載の方法。
【請求項19】
前記複合体の形成を検出する段階が、前記樹状突起細胞の機能的調節の検出を含んで成り、ここで前記機能的調節が、A:CD4+及びCD8+T細胞応答の誘発及びダウンレギュレーション;B:耐性及び免疫性に対する免疫応答の分極;C:Th1細胞増殖、Th2細胞増殖又はTh3/Tregulatory-1 CD4+T細胞増殖に対するCD4+T細胞応答の分極;D:B細胞応答及び/又はNK細胞応答の調節である請求項18記載の方法。
【請求項20】
前記複合体の形成を検出する段階が、I型インターフェロン生成の検出又はダウンレギュレーション、Th1免疫応答のダウンレギュレーション、細胞内Ca2+移動の誘発、又はTh2に対する免疫応答の分極を含んで成る請求項19記載の方法。
【請求項21】
樹状突起細胞と、請求項1又は2記載の抗原−結合フラグメントとを接触することを含んで成る、前記樹状突起細胞上にBDCA-1又はBDCA-4抗原を結合する方法。
【請求項22】
前記BDCA-1又はBDCA-4抗原の結合が、I型インターフェロン生成のダウンレギュレーション、Th1免疫応答のダウンレギュレーション、細胞内Ca2+移動の誘発、又はTh2に対する免疫応答の分極から選択された代謝変化をもたらす請求項21記載の方法。
【請求項23】
BDCA-1又はBDCA-4の結合を妨げる剤についてのスクリーニング方法であって、BDCA-1又はBDCA-4タンパク質と、請求項1又は2記載の抗原−結合フラグメントとを、試験剤の存在下で接触し、そして前記試験剤が前記タンパク質に対する抗原−結合フラグメントの結合を低めるかどうかを決定することを含んで成る方法。
【請求項24】
請求項1又は2記載の抗原−結合フラグメント、及びBDCA-1又はBDCA-4タンパク質、緩衝液、及び前記抗原−結合フラグメントに接合されるか、又は接合され得るラベルから成る群から選択された成分を含んで成るキット。
【請求項25】
配列番号1、又は抗−BDCA-1又はBDCA-4抗体を結合できるそのポリペプチドフラグメントによりコードされる単離された又は組換えBDCA-1又はBDCA-4タンパク質。
【請求項26】
前記BDCA-1又はBDCA-4タンパク質が、配列番号1のエキソン1−6;エキソン1及び3−6;エキソン1−2及び4−6;又はエキソン1−3及び5−6によりコードされる請求項25記載のBDCA-1又はBDCA-4タンパク質。
【請求項27】
請求項25又は26記載のBDCA-1又はBDCA-4タンパク質をコードする、単離された又は組換えポリヌクレオチド。
【請求項28】
(a)図12(配列番号1)に示され、そしてBDCA-1又はBDCA-4タンパク質又はフラグメントをコードする配列の少なくとも15個の連続ヌクレオチドを含んで成るポリヌクレオチド;(b)(a)のDNAの補体にハイブリダイズし、そしてBDCA-1又はBDCA-4タンパク質又はフラグメントをコードする少なくとも50個のヌクレオチドのポリヌクレオチド;及び(c)前記(a)及び(b)に定義されるDNA配列に、遺伝子コードの結果として縮重し、そしてBDCA-1又はBDCA-4タンパク質又はフラグメントをコードする配列を有するポリヌクレオチドから選択された、BDCA-1又はBDCA-4タンパク質又はフラグメントをコードするポリヌクレオチド。
【請求項29】
(a)図12(配列番号1)に示される配列の少なくとも15個の連続ヌクレオチドを含んで成るポリヌクレオチド;又は(b)(a)のDNAの補体にハイブリダイズする少なくとも50個のヌクレオチドのポリヌクレオチド;又は(c)(a)及び(b)に定義されるDNA配列に、遺伝子コードの結果として縮重する配列を有するポリヌクレオチドによりコードされる、単離された又は組換えBDCA-1又はBDCA-4タンパク質又は抗−BDCA-1又はBDCA-4抗体を結合できるそのポリペプチドフラグメント。
【請求項1】
配列番号1のエキソン1−6;エキソン1及び3−6;エキソン1−2及び4−6;又はエキソン1−3及び5−6によりコードされるBDCA-1又はBDCA-4タンパク質に特異的に結合するポリペプチドドメインを含んで成る単離された抗原−結合フラグメント。
【請求項2】
モノクローナル抗体である請求項1記載の抗原−結合フラグメント。
【請求項3】
前記抗体が、ヒト、ネズミ、ヒト型化又は二特異的抗体である請求項1記載の抗原−結合フラグメント。
【請求項4】
Fab、F(ab')2、scFv、又は融合ポリペプチドであり、又はファージ表示ライブラリーによりコードされる請求項1記載の抗原−結合フラグメント。
【請求項5】
化学的官能成分に接合される請求項1〜4のいずれか1項記載の抗原−結合フラグメント。
【請求項6】
前記化学的官能成分が、放射性同位体、蛍光化合物、化学ルミネセント化合物、バイオルミネセント化合物、酵素及び常磁性ラベルから成る群から選択される請求項5記載の抗原−結合フラグメント。
【請求項7】
BDCA-1又はBDCA-4タンパク質に結合される請求項1〜6のいずれか1項記載の抗原−結合フラグメント。
【請求項8】
BDCA-1又はBDCA-4タンパク質を発現する抹消血液単核細胞又は樹状突起細胞に結合される請求項7記載の抗原−結合フラグメント。
【請求項9】
前記細胞が樹状突起細胞である請求項8記載の抗原−結合フラグメント。
【請求項10】
前記細胞がプラスマ細胞様樹状突起細胞である請求項9記載の抗原−結合フラグメント。
【請求項11】
前記樹状突起細胞が、BDCA-4+である請求項10記載の抗原−結合フラグメント。
【請求項12】
前記樹状突起細胞がヒト細胞である請求項11記載の抗原−結合フラグメント。
【請求項13】
抗−BDCA−4抗体がまた、前記樹状突起細胞に結合される請求項10記載の抗原−結合フラグメント。
【請求項14】
請求項1又は2記載の抗原−結合フラグメント、及び医薬的に許容できる賦形剤を含んで成る組成物。
【請求項15】
請求項2記載のモノクローナル抗体を生成するハイブリドーマ。
【請求項16】
BDCA-2+細胞について富化された細胞集団の調製方法であって、ヒト細胞の混合物と、請求項1記載の抗原−結合フラグメントとを接触し、そして前記抗原−結合フラグメントが結合する細胞を単離することを含んで成る方法。
【請求項17】
生物学的サンプルにおけるBDCA-1又はBDCA-4タンパク質の検出方法であって、
(a)BDCA-1又はBDCA-4タンパク質と、請求項1記載の抗原−結合フラグメントとを、前記BDCA-1又はBDCA-4タンパク質と前記抗原−結合フラグメントとの間で複合体の形成を可能にする条件下で接触し;そして
(b)前記複合体の形成を検出する;
ことを含んで成る方法。
【請求項18】
前記BDCA-1又はBDCA-4タンパク質が、樹状突起細胞の表面上に表示される請求項17記載の方法。
【請求項19】
前記複合体の形成を検出する段階が、前記樹状突起細胞の機能的調節の検出を含んで成り、ここで前記機能的調節が、A:CD4+及びCD8+T細胞応答の誘発及びダウンレギュレーション;B:耐性及び免疫性に対する免疫応答の分極;C:Th1細胞増殖、Th2細胞増殖又はTh3/Tregulatory-1 CD4+T細胞増殖に対するCD4+T細胞応答の分極;D:B細胞応答及び/又はNK細胞応答の調節である請求項18記載の方法。
【請求項20】
前記複合体の形成を検出する段階が、I型インターフェロン生成の検出又はダウンレギュレーション、Th1免疫応答のダウンレギュレーション、細胞内Ca2+移動の誘発、又はTh2に対する免疫応答の分極を含んで成る請求項19記載の方法。
【請求項21】
樹状突起細胞と、請求項1又は2記載の抗原−結合フラグメントとを接触することを含んで成る、前記樹状突起細胞上にBDCA-1又はBDCA-4抗原を結合する方法。
【請求項22】
前記BDCA-1又はBDCA-4抗原の結合が、I型インターフェロン生成のダウンレギュレーション、Th1免疫応答のダウンレギュレーション、細胞内Ca2+移動の誘発、又はTh2に対する免疫応答の分極から選択された代謝変化をもたらす請求項21記載の方法。
【請求項23】
BDCA-1又はBDCA-4の結合を妨げる剤についてのスクリーニング方法であって、BDCA-1又はBDCA-4タンパク質と、請求項1又は2記載の抗原−結合フラグメントとを、試験剤の存在下で接触し、そして前記試験剤が前記タンパク質に対する抗原−結合フラグメントの結合を低めるかどうかを決定することを含んで成る方法。
【請求項24】
請求項1又は2記載の抗原−結合フラグメント、及びBDCA-1又はBDCA-4タンパク質、緩衝液、及び前記抗原−結合フラグメントに接合されるか、又は接合され得るラベルから成る群から選択された成分を含んで成るキット。
【請求項25】
配列番号1、又は抗−BDCA-1又はBDCA-4抗体を結合できるそのポリペプチドフラグメントによりコードされる単離された又は組換えBDCA-1又はBDCA-4タンパク質。
【請求項26】
前記BDCA-1又はBDCA-4タンパク質が、配列番号1のエキソン1−6;エキソン1及び3−6;エキソン1−2及び4−6;又はエキソン1−3及び5−6によりコードされる請求項25記載のBDCA-1又はBDCA-4タンパク質。
【請求項27】
請求項25又は26記載のBDCA-1又はBDCA-4タンパク質をコードする、単離された又は組換えポリヌクレオチド。
【請求項28】
(a)図12(配列番号1)に示され、そしてBDCA-1又はBDCA-4タンパク質又はフラグメントをコードする配列の少なくとも15個の連続ヌクレオチドを含んで成るポリヌクレオチド;(b)(a)のDNAの補体にハイブリダイズし、そしてBDCA-1又はBDCA-4タンパク質又はフラグメントをコードする少なくとも50個のヌクレオチドのポリヌクレオチド;及び(c)前記(a)及び(b)に定義されるDNA配列に、遺伝子コードの結果として縮重し、そしてBDCA-1又はBDCA-4タンパク質又はフラグメントをコードする配列を有するポリヌクレオチドから選択された、BDCA-1又はBDCA-4タンパク質又はフラグメントをコードするポリヌクレオチド。
【請求項29】
(a)図12(配列番号1)に示される配列の少なくとも15個の連続ヌクレオチドを含んで成るポリヌクレオチド;又は(b)(a)のDNAの補体にハイブリダイズする少なくとも50個のヌクレオチドのポリヌクレオチド;又は(c)(a)及び(b)に定義されるDNA配列に、遺伝子コードの結果として縮重する配列を有するポリヌクレオチドによりコードされる、単離された又は組換えBDCA-1又はBDCA-4タンパク質又は抗−BDCA-1又はBDCA-4抗体を結合できるそのポリペプチドフラグメント。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公開番号】特開2008−148700(P2008−148700A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−325800(P2007−325800)
【出願日】平成19年12月18日(2007.12.18)
【分割の表示】特願2001−538976(P2001−538976)の分割
【原出願日】平成12年11月15日(2000.11.15)
【出願人】(502329153)ミルテニイ バイオテック ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (3)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年12月18日(2007.12.18)
【分割の表示】特願2001−538976(P2001−538976)の分割
【原出願日】平成12年11月15日(2000.11.15)
【出願人】(502329153)ミルテニイ バイオテック ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (3)
【Fターム(参考)】
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