説明

樹脂蓋

【課題】皿などの縁先が斜めに開いた食器や縁先が平らな食器に最適な、脱着が容易で安心して蓋を装着したまま移動ができ、冷蔵庫収納や電子レンジで使用できる、脱着が容易で滑落を防止する止め爪を設けた樹脂蓋を提供する。
【解決手段】食器の蓋であって、食器の周縁を遊嵌し覆い乗せる周縁を形成し、蓋の周縁二ヶ所に止め爪の装着台を左右に対向させ蓋と一体で形成し、回転操作或いはスライド操作により爪の出し入れができ、食器の外面へ爪を圧着させ蓋を固定することのできる止め爪を装着台に嵌装したことを特徴とする樹脂蓋。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食器用の樹脂蓋に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、食器用の樹脂蓋には、蓋と止め爪が一体形成された蓋や食器開口部の周縁に乗せ置く蓋(図8参照)があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の食器用の樹脂蓋には次のよな問題点があった。
(イ)蓋と止め爪が一体形成された蓋で、止め爪の弾性を利用し食器へ圧着し装着される蓋は、止め爪を食器へ圧着させるため装着接点となる段差を食器の外側面に略垂直に設けなければならず、皿などの縁先が斜めに開いた食器や縁先が平らな食器に用いることができなかった。(図8イ・ロ参照)
(ロ)蓋と止め爪が一体形成された蓋で、遊嵌する止め爪蓋は、食器開口部の先端に落とし込む爪形状のため、特に製品寸法のばらつきの多い陶磁器製の食器では乗せた蓋が動き軽い力でも蓋が外れることがあり、皿などの縁先が斜めに開いた食器や縁先が平らな食器に用いることができなかった。(図8ハ参照)
(ハ)食器開口部の周縁に乗せ置く蓋は装着爪がないため食器の移動が困難であった。(図8ニ参照)
従来の食器用の樹脂蓋では、皿などの縁先が斜めに開いた食器や縁先が平らな食器に用いることができなかったため、食事後の食べ残した惣菜を外気遮断し乾燥防止する場合には、他の蓋付き食器に移し替えるか、使い捨てとなるラップを使用しなければならなかった。
本発明は、これらの問題点を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
蓋には食器の周縁を遊嵌し覆い乗せる周縁を形成し、蓋の周縁二ヶ所に止め爪の装着台を左右に対向させ蓋と一体で形成し、回転操作或いはスライド操作により爪の出し入れができ、食器の外面へ爪を圧着させ蓋を固定することのできる止め爪を装着台に嵌装した。以上を特徴とする樹脂蓋である。
【発明の効果】
【0005】
皿などの縁先が斜めに開いた食器や縁先が平らな食器にも利用でき、脱着が容易で安心して蓋を装着したまま移動ができ、冷蔵庫収納や電子レンジで使用できる脱着が容易で滑落を防止する樹脂蓋ができる。本発明の蓋を用いた食器で食事をすれば食事後の食べ残した惣菜を外気遮断し乾燥防止することができ、他の蓋付き食器に移し替えたり使い捨てとなるラップが不要である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
(イ)樹脂による蓋(1)の周縁は、食器(5)の周縁部(6)に遊嵌され覆い乗せる形に形成され、蓋の上面は装着位置より高く形成されている。
(ロ)蓋(1)には、樹脂による止め爪(3)の装着台(2)が左右の二ヶ所に対向して蓋と一体形成され、装着台(2)にはボルト(4)が遊貫して通る穴(2a)が開いている。
(ハ)止め爪(3)は、弾性のある樹脂を用い、回転操作を補助するつまみ部(3a)が設けられ、ボルト(4)を嵌装する穴(3c)と、ボルト(4)の挿入部(4c)を押し込めて抜け落ちを防止する切り込み(3b)が設けられ、穴(3c)の位置はつまみ部(3a)と反対側に開けられている。
(ニ)ボルト(4)は、蓋(1)の装着台(2)に嵌装する頭部(4a)と、装着台(2)の穴(2a)を遊貫する軸(4b)と、止め爪(3)の穴(3c)へ嵌装する挿入部(4c)から成り、軸(4b)は止め爪(3)を90度毎に回し止める断面が正方形となる軸(4b)が形成されている。
(ホ)蓋(1)の対向する二ヶ所の装着台(2)の穴(2a)へ、上側からボルト(4)の軸(4b)を貫通させ、下側へ装着する止め爪(3)の穴(3c)へボルト(4)の挿入部(4c)が嵌挿し装着した止め爪を設けた樹脂蓋ができる。
【0007】
本発明は以上のような構成で、これを使用するときは、食器(5)へ蓋(1)を乗せ対向する二ヶ所に装着された止め爪(3)を回転させ爪の出し入れができ、食器(5)の外面へ止め爪(3)を回転させて圧着させ爪の弾性により食器(5)を蓋(1)に固定することができる。取り外す場合は止め爪(3)を回転させ食器(5)の外面に当たらない位置に回し蓋(1)を外すことができる。装着台(2)を設ける角度を食器(5)の周縁部の角度に合わせることにより、蓋(1)は、浅型・深型・丸型・角型・楕円型など縁先が斜めに開いた形状や縁先が平らな形状の食器(5)にも利用できる。止め爪(3)を設けたことにより滑落を防止し脱着が容易な、蓋(1)を装着したまま安心して移動させることができ電子レンジで使用できる樹脂蓋となる。
【実施例1】
図2に示すように食器(5)に覆い乗せた蓋(1)は、装着台(2)の穴(2a)へ遊貫するボルト(4)の軸(4b)が貫通し挿入部(4c)が止め爪(3)の穴(3c)へ嵌挿し装着されている。止め爪(3)を回転させることにより、図1に示すように止め爪(3)が食器(5)を固定する止め爪を設けた樹脂蓋である。
【実施例2】
図7に示すように蓋(1)の装着台(2)の両側面に凹陥する溝を設け、挟装する形を用いた止め爪(3)が嵌設されている。止め爪(3)を内側へスライドさせることにより止め爪(3)が食器(5)を固定する止め爪を設けた樹脂蓋である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の樹脂蓋の止め爪を食器に固定した断面図
【図2】本発明の樹脂蓋の止め爪を食器から外した正面図
【図3】本発明の要部である止め爪の平面図
【図4】本発明の要部である止め爪の側面図
【図5】本発明の要部であるボルトの側面図
【図6】本発明の樹脂蓋を食器に固定した一部断面を表す正面図
【図7】本発明の樹脂蓋の他の実施例を表す斜視図
【図8】従来の技術による実施例を表す断面図
【符号の説明】
【0009】
1 蓋
2 装着台
2a 穴
3 止め爪
3a つまみ部
3b 切り込み
3c 穴
4 ボルト
4a 頭部
4b 軸
4c 挿入部
5 食器
6 食器の周縁部
A 回転方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
食器の蓋であって、食器の周縁を遊嵌し覆い乗せる周縁を形成し、蓋の周縁二ヶ所に止め爪の装着台を左右に対向させ蓋と一体で形成し、回転操作或いはスライド操作により爪の出し入れができ、食器の外面へ爪を圧着させ蓋を固定することのできる止め爪を装着台に嵌装したことを特徴とする樹脂蓋。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−90021(P2007−90021A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−311897(P2005−311897)
【出願日】平成17年9月28日(2005.9.28)
【出願人】(505348784)
【Fターム(参考)】