説明

機内エンターテインメント・システム用乗客制御ユニット

航空機又は他の任意のタイプのビークル上の乗客によって使用される携帯型乗客制御ユニットが提供される。前記制御ユニットは、コントローラと、メモリと、表示パネルとを含むことができる。前記制御ユニットは、第1の動作モードと、第2の動作モードとを有することができる。前記第1の動作モードでは、前記制御ユニットは、それ自体の表示パネルを制御する。前記第2の動作モードでは、前記制御ユニットは、前記乗客の近傍に配設されたリモート・ビデオ表示ユニットを制御する。前記制御ユニットは、一体型オーディオ・プレーヤも有することができ,これにより,乗客は各自の所有するオーディオ・プレーヤを持参する必要なしに各自のオーディオ・コンテンツを前記航空機に持ち込むことが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] (関連出願の相互参照)本願は、参照によりその内容全体が本明細書に組み込まれる、2006年7月21日に出願された米国仮出願第60/807951号の利益を主張する。
【0002】
[0002] 本発明は、機内(in‐flight)エンターテインメント・システム用乗客制御ユニット及びその使用方法に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] 機内アメニティの利用可能性及びタイプは、航空会社がコモディティ化の進む航空業務の差別化を図るのに役立つ。航空各社は、オーディオや映画等の機内メディア・オプションを乗客に提供することができる。しかしながら、従来の機内オーディオ配信機構の1つの問題は、航空機のすべての乗客に同じ音楽セレクションが有線放送されることである。したがって、航空会社が予め用意したセレクションを聴きたくない乗客は、フライト中にバッテリが切れないことを願いながら各自の所有するパーソナル・オーディオ・プレーヤ及びオーディオ・コンテンツを持参せざるを得なくなる。したがって、上記の課題を解決するデバイス及びシステムが必要とされている。また、航空機には空間的制約及び重量制限がある故に、オーディオ・コンテンツの再生以外のタスクも実行することが可能な多機能デバイス及びシステムも望まれている。
【発明の概要】
【0004】
[0004] 上記に鑑みて、航空機又は他の任意のビークルの乗客によって使用される携帯型乗客制御ユニットが提供される。本発明の一実施形態では、前記制御ユニットは、コントローラと、メモリと、キーパッドと、表示パネルとを含む。本実施形態では、前記制御ユニットは、少なくとも第1の動作モードと、第2の動作モードとを有する。前記第1の動作モードでは、前記制御ユニットは、それ自体の表示パネルを制御する。前記第2の動作モードでは、前記制御ユニットは、前記乗客の近傍に配設されたリモート・ビデオ表示ユニットを制御する。前記制御は、ほぼX字型のキーパッド、ならびに乗務員呼出ボタン及び前記呼出ボタンが押されたときに照明されるLEDライトを有することができる。この客室電子システムは、前記呼出への応答があったときに前記LEDライトを消灯する信号を前記制御ユニットに供給することができる。
【0005】
[0005] 前記制御ユニットの様々な実装形態が可能である。例えば、前記制御ユニットは、ユーザの操作に応答して、前記制御ユニットの外部に所在する増幅器の音量を制御することができる。本実施形態では、前記制御ユニットは、前記表示パネル上に音量を示す見出しを表示することができ、乗客アナウンス又は客室放送中に前記増幅器の前記音量を制限する信号を送信することができる。
【0006】
[0006] 前記制御ユニットは、乗客がこれを使用することにより、前記乗客の近く(前記乗客の前方の背もたれ等)に配設されたビデオ表示ユニットのオン・スクリーン・メニューを制御することもできる。
【0007】
[0007] 別の実装形態では、前記制御ユニットは、オーディオ・プレーヤも兼ねる。例えば、乗客は、前記制御ユニット上のポートに外部メモリを挿入することができ、前記制御ユニットは、前記外部メモリから曲をダウンロードし、復号化することができる。その後、前記制御ユニットは、前記曲のオーディオ信号をヘッドセット等のスピーカを介して提供する。
【0008】
[0008] 航空機乗客にマルチメディア・コンテンツを配信する方法も提供される。前記方法の一実施形態は、ビデオ表示ユニットの接続を受信するステップと、携帯型オーディオ・プレーヤの接続を受信するステップと、ヘッドセットの接続を受信するステップと、機上コンピュータ・ネットワークからビデオ・コンテンツを受信するステップと、前記ビデオ・コンテンツを前記ビデオ表示ユニットに送信するステップと、前記携帯型オーディオ・プレーヤからオーディオ・コンテンツを受信するステップと、前記オーディオ・コンテンツを前記ヘッドセットを介して送信するステップとを含む。本実施形態によれば、前記ビデオ表示ユニットは、前記ビデオ・コンテンツを前記乗客に表示し、前記オーディオ・プレーヤは、外部メモリ・デバイスの接続を受信するとともに、前記外部メモリ・デバイスからオーディオ・コンテンツをダウンロードする。前記受信するステップは、前記乗客の座席の近傍に配設されたエレクトロニクス・ボックスによって実行することができる。
【0009】
[0009] いくつかの実施形態では、前記オーディオ・プレーヤは、(電力供給先となる)前記外部メモリ・デバイス上の前記オーディオ・コンテンツを検出し、前記オーディオ・プレーヤと一体化された表示画面上に前記オーディオ・コンテンツに関するデータを表示する。前記オーディオ・プレーヤは、ダウンロードすべきタイトルをタイトルで選択することもできる。
【0010】
[0010] 航空機上の乗客に機内エンターテインメントを提供するシステムも提供される。前記システムの一実施形態は、コンピュータ・ネットワークと、前記航空機上の乗客席の近傍に配設され、前記コンピュータ・ネットワークと通信可能にリンクされ、前記コンピュータ・ネットワークからマルチメディア・コンテンツを受信するビデオ表示ユニットとを含む。本実施形態に係る前記システムは、前記ビデオ表示ユニットと通信可能にリンクされる乗客制御ユニットも含む。前記乗客制御ユニットは、オーディオ・ファイルをダウンロードし、それらをスピーカに送信し、前記乗客制御ユニットが前記ビデオ表示ユニットの機能を制御することが可能となるソフトウェアを実行する。
【0011】
[0011] 前記システムは、温度センサと、前記乗客制御ユニットに供給される電圧を監視するデバイスとをさらに含むことができる。前記乗客制御ユニットは、表示パネルと、コントローラと、メモリと、USBインターフェースと、ユーザ入力機構とをさらに含むことができる。前記システムは、前記USBインターフェースによって前記乗客制御ユニットと接続することができ、それを介して前記オーディオ・ファイルが前記乗客制御ユニットにダウンロードされ得る外部デバイスをさらに含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】[0012] 航空機乗客にマルチメディア・コンテンツを配信する機内エンターテインメント・システムの一実施形態を示す図である。
【図2】[0013] 座席電子ボックス(SEB)及び乗客制御ユニット(PCU)を含めた機内エンターテインメント・システムのより詳細な一実施形態を示す図である。
【図3】[0014] PCUの一実施形態の斜視図である。
【図4】[0015] PCUの一実施形態を示すブロック図である。
【0013】
実施形態の詳細な説明
[0016] 次に図1を参照して、本発明の一実施形態に係る乗客制御ユニットが配備される機内エンターテインメント・システムについて説明する。このシステムは、全体的に符号10で示されており、ヘッド・エンド・ユニット12と、1つ又は複数のエリア・ディストリビューション・ボックス(ADB)14と、1つ又は複数の座席エレクトロニクス・ボックス(SEB)16と、1つ又は複数の床遮断ボックス(floor disconnect box:FDB)と、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)20と、1つ又は複数のRFリンク22とを含む。ヘッド・エンド・ユニット12は、オーディオ・ビデオ・コントローラ(AVC)24と、第1のデジタル・サーバ・ユニット(DSU)26と、第2のDSU 28又はAVC‐D 24と、イーサネット(登録商標)・スイッチング・ユニット(ESU)30とを含む。ヘッド・エンド12は、ADB 14と通信可能にリンクされ、各ADB 14は、LAN 20及びRFリンク22を介して互いに通信可能にリンクされている。図1に示されるように、各ADB 14は、FDB 18のうちの1つ又は複数と通信可能にリンクされている。一方、FDB 18は、SEB 16と通信可能にリンクされている。LAN 20及びRFリンク22は、様々な手法で実装することができるが、図1では、それぞれイーサネット(登録商標)・ベース・ネットワーク及びRF同軸リンクとして示されている。LAN 20を無線とし、その代わりにRFリンクをデジタル方式とすることができることを理解していただきたい。また、LAN 20は、1つ又は複数のギガビット銅線又は光ファイバ・イーサネット(登録商標)・ネットワークとして実装することもできる。言うまでもなく、本明細書に記載の各実施形態は、航空機、バス、電車、船舶等の任意のタイプのビークルで採用することができる。
【0014】
[0017] 引き続き図1を参照すると、各SEB 16は、1群の乗客席(「座席グループ(seat group)」)と関連付けられている。座席グループには任意の数の座席を含めることができるが、図1には3つの座席グループが示されている。図1の実施形態では、乗客制御ユニット(PCU)32と、ビデオ表示ユニット(VDU)34と、オーディオ・ジャック(AJ)38にプラグ接続されるヘッドセット36とが、座席グループ内の各座席と関連付けられている。SEB 16は、PCU 32、VDU 34、及びAJ 38と通信可能にリンクされている。各VDU 34は、SEB 16のうちの1つと関連付けられている。ただし、一代替実施形態では、VDU 34が座席と関連付けられない可能性もある。
【0015】
[0018] 本発明の一実施形態によれば、VDU 34は、乗客がそれを使用することによりLAN 20を介して通信することが可能となる端末である。VDU 34は、座席後部上、肘掛け上、客室壁上等、客室内の様々な場所に設置することができる。各VDU 34は、ディスプレイ及びハウジングを含む。各VDU 34は、LAN 20へのフルアクセスを有し、それにより、システム10は、ビデオ・グラフィックス、ビデオ・オン・デマンド、オーディオ・オン・デマンド、ローカル・ゲーム、及びウェブ・コンテンツを各乗客に提示することができる。乗客がLAN 20にアクセス可能であることから、乗客は、LAN 20又はインターネットを介して他の乗客とネットワーク・ベース・ゲームで遊ぶことができる。乗客に配信され得る他のタイプのコンテンツとしては、衛星TV、デジタル・ラジオ、(外部プロバイダから提供される)外部インターネット、ウェブ・ポータル・アクセス、電子書籍コンテンツ、すべてのタイプのMPEGコンテンツ(MPEG‐4を含む)、ピクチャー・イン・ピクチャー、及びボイス・オーバIP(VoIP)が挙げられる。このようなコンテンツは、航空機内部の電子ストレージから取得することも、(航空機が地上にいるときは)地上接続から取得することも、Swift‐64やKu帯データ通信等の様々な無線接続から取得することもできる。
【0016】
[0019] 本発明の様々な実施形態では、VDU 34のディスプレイは、カラーLCD画面であり、VDU 34はさらに、ハウジングと、電力を受け取るハウジング内の内部ハードウェアと、NTSC(M)ビデオと、VDU 34に関連するSEB 16からのイーサネット(登録商標)・データ(MPEG‐1/MPEG‐2/MPEG‐4ストリーミング・ビデオ/オーディオ)とを含む。VDU 34の内部ハードウェアは、バックライト・インバータ電源を有する電力インターフェース・プリント回路基板(PCB)と、プロセッサ・プリント回路基板(PCB)とを含む。
【0017】
[0020] ヘッド・エンド・ユニット12は、LAN 20又はRFリンク22を介してADB 14にビデオ・コンテンツを送信することができ、当該ビデオ・コンテンツは、ADB 14から少なくとも1つのFDBに送信され、FDBから少なくとも1つのSEB 16に送信される。SEB 16は、ビデオ・コンテンツを受信し、それをVDU 34に送信し、VDU 34は、当該ビデオ・コンテンツを視聴のために乗客に表示する。
【0018】
[0021] 次に図2を参照して、本発明の一実施形態に係る機内エンターテインメント・システムのいくつかの態様について説明する。本実施形態では、複数のSEB 16が、それぞれ電力線100、イーサネット(登録商標)・リンク102、及びRFリンク104を介してシステム10とリンクされている。VDU 34、電気オーディオ・ジャック・モジュール(EJM)35(図1に示されるオーディオ・ジャック38及びリスニング・デバイス36)、PCU 32、外部オーディオ及び/又はビデオ・ソース108、及びラップトップ110を含めた様々な構成部品が、SEB 16と通信可能にリンクされ得る。PCU 32は、外部デバイス112と通信可能にリンクさせることもできる。(図2では、3つのEJM、ラップトップ、外部USBデバイス、又は外部オーディオ/ビデオ・ソース・インターフェースを伴う3つのPCUが示されているが、他の構成では、それらを4つ以上含むこともできる。乗客は、PCU 32を使用して客室乗務員を呼び出し、頭上読書灯をオン又はオフに切り替え、Xパッド又はローラーボール・コントロールを使用して画面メニューをナビゲートすることができる。乗客は、PCU 32を用いてVDU 34の動作モードを制御し、オーディオ・チャンネルをアップ・ダウンし、音量を増減することができる。以下では、各乗客のPCU 32の他の機能についてより詳細に説明する。
【0019】
[0022] 再び図2を参照すると、各PCU 32は、電力、データ、及びオーディオ出力を受信及び/又は送信するSEB 16とリンクされている。PCU 32とSEB 16との間の電力インターフェースの一実施形態を以下に示す。PCU 32は、0.25アンペアを超えない電流の28〜36ボルトDCを受け取る。最大消費電力の試験が有機発光ダイオード(OLED)の最大輝度で実施される場合、電流は0.30アンペアを超えない。突入電流は、100ミリ秒間は1.0アンペアを超えない。本実施形態では、PCU 32のコネクタ、電力ピン、及びプリント回路基板は、最大1.0アンペアの電流に対処するように設計され、したがって、PCU 32の実際の消費電力は、利用される機能に基づいて変化するが、全負荷でも3ワットを超えることはない。SEB 16は、短期間に最大3ワットの電力をPCU 32に提供する。
【0020】
[0023] 一実施形態によれば、PCU 32は、SEB 16上のUSB 1.1ホスト・ポートと通信するためのUSB 1.1デバイス・ポートを有する。別法として、SEB 16は、USB 2.0ポートを使用して、それ自体の速度をUSB 1.1の最大速度要件(12Mbps)に合わせて調整することもできる。
【0021】
[0024] 本発明の一実施形態では、各PCU 32は、外部デバイス112と通信するための外部インターフェースを有する。一実施形態では、外部インターフェースはUSB 1.1を利用するものであり、PCU 32は、mini‐AB USBコネクタを介した外部デバイス112のホストとなる。乗客は、このインターフェースを用いてポータブル・メモリ等の外部デバイス上に記憶されたオーディオ・コンテンツを聴くことが可能となる。例えば、乗客は、個人的に選んだオーディオ・コンテンツが収容されたポータブル・メモリを航空機に持ち込み、当該メモリをPCU 32の外部デバイス・インターフェースに挿入することができる。次に、PCU 32は、外部メモリ上に記憶されているオーディオ・ファイルを探し出し、当該オーディオ・ファイルに記憶されている曲のタイトルをディスプレイ34上に表示する。その後、乗客は、Xパッドを使用してディスプレイ34をナビゲートし、表示中のタイトルから1つ又は複数のタイトルを選択する。これに応答して、PCU 32は、ファイルをダウンロードする。PCU 32は、USBホスト接続を介して外部オーディオ・ファイルを受信し、SEB 16内の増幅器にステレオ・オーディオ信号を送信する。SEB 16は、オーディオ・ジャック38(図1)にオーディオ信号を送信し、乗客は、ヘッドホン36(図1)等のリスニング・デバイスを使用することにより、各自がダウンロードしたオーディオ・コンテンツを聞くことができる。オーディオ出力は、600Ωで2.2Vp‐pフル・スケールとなる。
【0022】
[0025] 図3は、PCU 32の1つの可能な実施形態の正面斜視図である。図3を参照すると、PCU 32は、シャーシ50と、表示パネル52と、客室乗務員呼出ボタン54と、乗客が読書灯をオン又はオフに切り替えるための読書灯ボタン56と、モード・ボタン58と、上「CH」ボタン60a、下「CH」ボタン60d、右「VOL」ボタン60b、及び左「VOL」ボタン60cを有するXパッド・キーボード(まとめて60と呼ぶ)とを含む。
【0023】
[0026] 乗客は、PCU 32を使用して各自が聞いているオーディオの音量を制御することができる。PCU 32は、USBインターフェースを介してSEB 16内の増幅器を制御する信号を送信することによって音量を制御する。一実施形態では、PCU 32は、音量の上げ下げをするボタン(60c及び60b)を有する。ボタン60b及び60c上には上矢印又は下矢印が印されており、PCUの表示パネル52上には「VOL」の見出しが表示される。PCU 32がスタンド・アロン・モードで使用される場合は、最大音量設定で300Ωのトランスデューサ(1kHzの正弦波)毎に75mW rmsが出力されるようにオーディオ出力が較正される。オーディオ音量制御は、32の減衰ステップを提供し、各ステップ毎の変化は2dBとなる。電源投入時、オーディオは−14dB(最大dBから7ステップ下げた状態)に設定される。オーディオ音量制御は、乗客アナウンス及び/又は客室放送(public address:PA)処理に限定することができる。
【0024】
[0027] PCU 32は、MPEG、MP2、MP3、DVD、及びDATを含めた様々なオーディオ・ファイル・フォーマットを再生することができる。オーディオ・ファイルの再生時、PCU 32は、オーディオ信号をSEB 16に出力する。最大音量信号では、WAEA‐1289‐1及びWAEA‐1289‐2で規定されるように、600Ωで0dBmの出力レベル(2.2Vpp)が生み出される。600Ωのオーディオ出力の全高調波歪率(total harmonic distortion:THD)は、50Hz〜15kHzのオーディオ帯域幅で1%未満である。50Hz〜15kHzのオーディオ帯域幅では、周波数応答の振幅変動は、3dB未満となり、最大音量(0dBM出力)での信号対雑音比は、55dB以上となる。
【0025】
[0028] PCU 32は、乗務員呼出機能54に関する単一のボタンを有する。このボタンは通常、照明されていない。乗務員呼出ボタン54が押下されたときは、乗務員呼出ボタン54を照明するLEDバックライトが照明され、乗務員呼出が行われた旨のメッセージがUSBインターフェースを介してSEB 16に送信される。LEDライトが照明され、且つ乗客が再び乗務員呼出ボタン54を押した場合は、乗務員呼出のリセット信号が送出され、ボタン54の照明が落とされる。SEB 16は、データベース更新に基づいて乗務員呼出をリセットすることもできる。上記の場合と同様に、SEB 16によって乗務員呼出がリセットされると、PCU 32上の乗務員呼出ボタン54のライトがオフに切り替えられる。
【0026】
[0029] PCU 32は、PCU 32の制御からVDU 34の制御に、逆もまた同様に制御を変更することができる。一実施形態では、PCU 32上に位置する単一のボタン58によってモードが変更される。第1のモードでは、PCU 32は、PCU 32上に位置する表示パネル52上に表示されるメニューを制御する。乗客がモード・ボタン58を押したときに、PCU 32は、第2のモードに入り、VDU 34上に表示されるメニューを制御する。PCU 32は、PCU 32自体又はVDU 34上の表示画面をナビゲートするツールとして使用することができる。一実施形態では、PCU 32は、Xパッド・キーボード60を使用して画面をナビゲートする。Xパッド・キーボード60上で、上ボタン60aは、メニュー画面上のカーソルを上に移動させ、下ボタン60dは、カーソルを画面の下に移動させ、右ボタン60bは、カーソルを画面の右に移動させ、左ボタン60cは、カーソルを画面の左に移動させる。選択されたモードに応じて、ユーザは、Xパッド・キーボード60を使用してPCU 32上のメニューあるいはVDU 34上のメニューをナビゲートすることができる。
【0027】
[0030] 一実施形態では、PCU 32は、チャンネルのアップ・ダウンを制御するボタン60a及び60dも有する。ボタン60a及び60d上には上矢印及び下矢印が印されており、PCU 32の表示パネル52上には「CH」の見出しが表示される。ユーザがPCU 32の制御モードを選択したのか、それともVDU 34の制御モードを選択したのかに応じて、これらのボタンは、PCU 32の表示パネル52上に表示されるメニュー、あるいはVDU 34上に表示されるメニューを制御することができる。
【0028】
[0031] 一実施形態では、PCU 32は、「通常動作(Normal Operation)」、「保守モード(Maintenance Mode)」、「減圧モード(Decompression Mode)」、及び「機能低下(Degraded Functionality)」の4つの動作モードを有する。「通常動作」は、PCU 32の電源が投入され、PCU 32が本明細書で説明されるような典型的な乗客オペレーションに関するステータス・インジケータを受信したときに入るモードであり、一方、「保守モード」は、PCU 32の電源が投入され、PCU 32が「保守モード」に入るステータス・インジケータを受信したときに入るモードである。PCU 32は、「保守モード」に入ることを示すインジケータが受信されない限り、それ自体を「保守モード」にすることはできない。PCU 32は、ソフトウェアを利用してシステムの減圧状態を検出し、「減圧モード」に入ることができる。「減圧モード」では、PSS(Passenger Services System:乗客サービス・システム)を除くすべての乗客オペレーションが停止される。PCU 32は、パワー・オン・リセット又はシステムのアイドル状態の検出によって「減圧モード」を抜ける。PCU 32が電源投入から所定の秒数内にステータス・インジケータを取得しなかった場合、又は通常動作において所定の秒数内にステータス・インジケータを受信しなかった場合は、「機能低下」モードに入る。PCU 32は、通常動作からのみこのモードに入る。PCU 32が他のいずれかのモードにある場合は、当該ユニットが取り外されるまで又は当該ユニットへの電力供給が停止されるまで当該モードに維持される。PCU 32は、ウォッチドッグ・タイマ、温度センサ、OMAPプロセッサへの供給電圧(1.6V)及びUSBへの供給電圧(5V)の監視等の機能を提供する内蔵試験機器(BITE)を有する。
【0029】
[0032] PCU 32の主な構成部品は、表示パネル(OLED又はLCDディスプレイ)、メイン・プリント回路基板アセンブリ(メインPCBA)、キーパッド・プリント回路基板アセンブリ(キーパッドPCBA)、シャーシ、及びクレードルである。次に図3及び図4を参照して、本発明の一実施形態に係るPCU 32の様々な構成部品について説明する。表示パネル52は、OLEDディスプレイ210である。そのような表示パネル52の1つは、Kodak社のOLED AM550Lである。Kodak社のOLED AM550Lは、2.16インチ(対角)のディスプレイ・サイズと、横1.72インチ、縦1.29インチのアクティブ領域とを有する。本実施形態に係るOLEDディスプレイの他の特徴は、以下のとおりである。521×218(横×縦)ピクセル、コントラスト比:100:1、輝度:120cd/m、視野角:上下170°/左右170°。OLEDディスプレイ210は、メインPCBAと通信可能にリンクされたOLEDコントローラ211と通信可能にリンクされている。そのようなコントローラの1つは、Kodak社のKDP01100である。メインPCBAは、キーパッドPCBA 216と通信可能にリンクされている。
【0030】
[0033] メインPCBAは、PCUによって必要とされるすべての機能、DC/DC変換、及びプロセッサ機能を提供する。メインPCBAは、16Mバイトのブート・フラッシュ・メモリ202と、最大128MバイトのNANDフラッシュ・メモリ204と、16MバイトのNORフラッシュ・メモリ206と、64Mバイトのシンクロナス・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(SDRAM)208とを有する。メインPCBAは、デュアル・コア・プロセッサを有する。そのようなプロセッサの一例は、データ信号プロセッサ(Data Signal Processor:DSP)・コアと、Advanced RISC Machine(ARM)コアの組み込み型縮小命令セット・コンピュータ(Reduced Instruction Set Computer:RISC)・マイクロプロセッサ技術とを含むTexas Instruments社のOMAP5910プロセッサ214である。キーパッド・プリント回路基板アセンブリ(キーパッドPCBA)216は、メインPCBAのプロセッサ214によって連続的に走査されるボタン・スイッチ・マトリクスを提供する。これらの構成部品を保持するシャーシは、ユニットの一次EMI及び流体シールドである。シャーシは、OLEDディスプレイ210、メインPCBA、及びキーパッドPCBA 216を保持する。クレードルは、コード・リール・アセンブリと、係留ユニットを所定位置にしっかりと保持する手段とを有する。コード・リールは、データ配線に関するUSB 1.1規格で規定される要件を満足する。PCU 32のハードウェアは、プロセッサ214用BIOSを含む。PCU 32は、それ自体がプロセッサをブートし、アプリケーション・プログラム・コードをダウンロードし、周辺初期化(peripheral initialization)及びステータス・ライン監視を実行することが可能となるプログラミング・コードを有する。アプリケーション・ソフトウェアは、PCU 32にダウンロードされ、128MB NANDフラッシュ集積回路204内に収容される。アプリケーション・ソフトウェアは、外部のライン交換可能ユニット(Line Replaceable Unit:LRU)との間のハイレベル・インターフェースを提供し、PCUの動作を制御する。PCUのファームウェア(ダウンロード不可能なソフトウェア)・パーティションを以下の表に示す。
【表1】

【0031】
ダウンロード可能なソフトウェア・パーティションを以下の表に示す。
【表2】

【0032】
[0034] PCU 32は、入力電力最大範囲28VDC〜36VDCの公称32VDCで動作することができる。PCU 32は、内部DC/DCスイッチャ及び低ドロップアウト・レギュレータ(Low Dropout Regulator:LDO)を使用して、PCU 32の内部電子回路で使用される必要なすべての電圧を生み出す。PCU 32は、ユニバーサル・シリアル・バス規格Revision 1.1に従って公称5VDCを出力する。20mAの出力電流は、許可された外部USBメモリ・デバイスに電力を供給する。出力電流は、PCU 32の破損及び破壊を防止するためにハードウェアで制限される。
【0033】
[0035] ピン配置や入出力信号定義等、外部及び内部コネクタ/インターフェースの概要情報を以下の表に示す。
【表3】

【0034】
[0036] PCU 32は、2つの外部コネクタ、即ち、SEBとのインターフェース(J1)と、許可された外部USBメモリ・デバイスとのインターフェース(J9)とを有する。外部入出力(I/O)コネクタJ1のコネクタ仕様は、SS‐610808‐NF‐P‐5であり、SS‐310808‐5嵌合コネクタを使用する。このコネクタのピン割り当てを以下の表に示す。
【表4】

【0035】
[0037] 外部USB mini‐ABコネクタ・インターフェースJ9のコネクタ仕様は、56579‐0578であり、標準的なA/5ピンmini‐Bデバイス・ケーブル嵌合コネクタを使用する。このコネクタのピン割り当てを以下の表に示す。
【表5】

【0036】
[0038] 内部コネクタ/インターフェースJP1及びJP2は、電力リセットに使用されるジャンパである。JP1のピン割り当てを以下の表に示す。
【表6】

【0037】
[0039] JP2のピン割り当てを以下の表に示す。
【表7】

【0038】
[0040] J3のエンベデッド・トレース・マクロセル(Embedded Trace Macrocell)・インターフェースは、ARMプロセッサ用のデバッグ及びトレース・ファシリティを提供する。コネクタ仕様は、52435‐2491である。J3は24ピン・フラット・フレックス・ケーブルを使用してインターフェースを取るので、嵌合コネクタは必要ない。このコネクタのピン割り当てを以下の表に示す。
【表8】

【0039】
[0041] J5/J11キーパッド・インターフェースは、キーパッドPCBAに取り付けられ、メインPCBAのパッドと嵌合するばね荷重接点(spring‐loaded contact)を有する2つの同一の12ピン・コネクタを有する。コネクタ仕様は、813‐22‐012‐30‐002‐101である。J5キーパッド・インターフェース・コネクタのピン割り当てを以下の表に示す。
【表9】

【0040】
[0042] J11キーパッド・インターフェースのピン割り当てを以下の表に示す。
【表10】

【0041】
[0043] J8のOLEDインターフェース・コネクタ仕様は、XF2H‐3215‐1である。このコネクタのピン割り当てを以下の表に示す。
【表11】

【0042】
[0044] J10のJTAG及びUARTインターフェース・コネクタ仕様は、51374‐2093である。J10は、インターフェースに20ピン・フラット・フレックス・ケーブルを必要とする。このコネクタのピン割り当てを以下の表に示す。
【表12】

【0043】
[0045] PCU 32は、内蔵試験機器(BITE)を有し、割込み試験(intrusive test)及び非割込み試験(non‐intrusive test)を実行する。割込み試験は、ホストから指令を受けたときに実行される。非割込み試験は、通常動作中に周期的に実行される。PCU 32は、飛行中のPCU 32のステータスを監視して障害のないシステム動作を検証する非割込み試験を周期的に実行する。障害が検出された場合は、後の機上調査及び工場調査のために、その障害が不揮発性メモリ(NVM)に記録される。ガイドラインとして、このNVMの容量は、少なくとも64の飛行区間をカバーする少なくとも256個の障害に関する障害データを記録する。報告される障害はそれぞれ、NVMに記憶される対応メッセージを有する。様々なBITE試験で検出される障害は、同じエラー・メッセージ及びレコードを有する。障害は、検出が確認されるまで最初の発生時点ではアナウンスされない。断続的な障害は、1回だけ記憶される。非割込み試験は、以下の試験、即ち、USBポート・ステータス、プロセッサ動作ステータス、PAステータス、及び減圧ステータスを含む。報告される障害はそれぞれ、NVMに記憶される対応メッセージを有する。様々なBITEモードで検出される障害は、同じエラー・メッセージ及びレコードを有する。障害は、検出が確認されるまで最初の発生時点ではアナウンスされない。断続的な障害は、1回だけ記憶される。
【0044】
[0046] PCU 32は、地上の保守ターミナルによって開始される割込み試験を実行して潜在的な障害を特定し、保守活動が完了した後は、追加的な試験機器を必要とせずにシステムがサービス試験に迅速に復帰することを可能にする。割込み試験の結果は、10秒足らずで報告される。割込み試験は、以下の試験、即ち、すべての非割込み試験、オーディオ・データ・ストリーミング、及びオーディオ・データ・ダウンロードを含む。
【0045】
[0047] PCU 32は、最初の電源投入時又は長時間の停電後に電源投入自己診断(POST)を実行する。障害が確認されない場合には、PCU 32は、電源確立後、5分足らずで動作状態となる。POSTは、以下の試験、即ち、非割込み試験セクションで列挙されるすべての試験、メイン・プロセッサ・メモリ試験、及びアプリケーション・メモリ・コンテンツの整合性試験を実行する。
【0046】
[0048] PCUの最大重量は1.0lb、寸法は2.95×7.86×1.75(高さ×幅×奥行)インチである。PCUは、強制空冷を必要としない。PCUは、自然対流及び放射で冷却される。PCUは、障害条件下でPCUがシステム動作を停止させることがないように耐故障性を有するように設計される。
【0047】
[0049] 平均修復時間(Mean Time to Repair:MTTR)は、18分未満である。MTTRとは、PCUを取り外して交換し、適切なオペレーティング・システムをロードし、サービス試験リターンを実行するのに要する時間である。PCUの外面全体は、イソプロピルアルコール、家庭用アンモニア、食物酸(例えばレモンジュースやソフト・ドリンク等)、及び商用洗浄剤への耐性を有するように設計される。外面全体の仕上げは、商用洗浄剤に浸した業務用洗浄パッドへの耐摩耗性を有するように設計される。
【0048】
[0050] 本明細書に記載の刊行物、特許出願、及び特許を含めたすべての引用文献は、各文献を参照して本明細書に個別具体的に援用し、その内容全体を本明細書に記載した場合と同様に、本明細書に組み込まれるものとする。
【0049】
[0051] 本発明の説明(特に特許請求の範囲)の文脈で「a」、「an」、「the」、及び同様の指示語を使用した場合は、特に明記しない限りあるいは文脈上明らかな矛盾が生じない限り、単数形と複数形の両方をカバーするように解釈すべきである。本明細書における値の範囲への言及は、特に明記しない限り、単にその範囲内にある個々の値を個別に参照する簡略的な方法として言及しているだけであり、個々の値は、それらを本明細書で個別に列挙した場合と同様に本明細書に組み込まれるものとする。本明細書に記載するすべての方法は、特に明記しない限りあるいは文脈上明らかな矛盾が生じない限り任意の適切な順序で実施することができる。本明細書で与えられる例又は例示的表現(例えば、「等(such as)」)の使用はすべて、発明をより分かりやすくするためのものにすぎず、特許請求の範囲に別段の記載がない限り、本発明の範囲を限定することはない。本明細書のいかなる文言も、特許請求の範囲に記載されていない何らかの要素を本発明の実施に不可欠な要素として示唆するものと解釈されるべきではない。
【0050】
[0052] 本明細書では、本発明者らに知られる発明を実施するための最良の形態を含む本発明の好ましい実施形態が記載されている。本明細書に記載した実施形態は例示的なものにすぎず、本発明の範囲を限定するものと解釈すべきではないことを理解していただきたい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
航空機上の乗客によって使用される携帯型乗客制御ユニットであって、
コントローラと、
メモリと、
表示パネルと
を備え、
少なくとも第1の動作モードと、第2の動作モードとを有し、
前記第1の動作モードでは、前記制御ユニット上に配設された前記表示パネルを制御し、前記第2の動作モードでは、前記制御ユニットから離れた位置にある、前記乗客の近傍に配設されたビデオ表示ユニットを制御する、制御ユニット。
【請求項2】
ユーザの操作に応答して、前記制御ユニットの外部に所在する増幅器の音量を制御するステップを実行する、請求項1に記載の制御ユニット。
【請求項3】
前記表示パネル上に音量を示す見出しを表示するステップをさらに実行する、請求項2に記載の制御ユニット。
【請求項4】
乗客アナウンス又は客室放送中に前記増幅器の前記音量を制限する信号を送信するステップをさらに実行する、請求項2に記載の制御ユニット。
【請求項5】
前記ユーザの操作に応答して、前記ビデオ表示ユニット上に表示されるメニューを制御するステップを実行する、請求項1に記載の制御ユニット。
【請求項6】
略X字型のキーパッドをさらに備える、請求項5に記載の制御ユニット。
【請求項7】
オーディオ・コンテンツが収容されたポータブル外部メモリを受け入れるポートをさらに備える、請求項1に記載の制御ユニット。
【請求項8】
前記表示パネルは、OLED又はLCDディスプレイであり、前記制御ユニットは、システム・インターフェースをさらに備え、当該システム・インターフェースを介してデータ又はステレオ・オーディオ信号が前記航空機の機内エンターテインメント・システムに供給される、請求項1に記載の制御ユニット。
【請求項9】
オーディオ・デコーダをさらに備える、請求項1に記載の制御ユニット。
【請求項10】
乗務員呼出機構と、関連するLEDとをさらに備え、前記乗務員呼出機構が実行されると前記LEDが照明される、請求項1に記載の制御ユニット。
【請求項11】
前記制御ユニットは、前記航空機の機内エンターテインメント・システムと通信可能にリンクされ、前記制御ユニットが受信する前記機内エンターテインメント・システムからの信号は、前記LEDをオフに切り替える、請求項10に記載の制御ユニット。
【請求項12】
航空機乗客にマルチメディア・コンテンツを配信する方法であって、
前記乗客の近傍に配設されたビデオ表示ユニットの接続を受信するステップと、
携帯型オーディオ・プレーヤの接続を受信するステップと、
ヘッドセットの接続を受信するステップと、
機上コンピュータ・ネットワークからビデオ・コンテンツを受信するステップと、
前記ビデオ・コンテンツを前記ビデオ表示ユニットに送信するステップと、
前記ビデオ表示ユニットが前記ビデオ・コンテンツを前記乗客に表示するステップと、
前記オーディオ・プレーヤが外部メモリ・デバイスの接続を受信するステップと、
前記オーディオ・プレーヤが前記外部メモリ・デバイスからオーディオ・コンテンツをダウンロードするステップと、
前記携帯型オーディオ・プレーヤからオーディオ・コンテンツを受信するステップと、
前記オーディオ・コンテンツを前記ヘッドセットを介して送信するステップと
を含む方法。
【請求項13】
前記オーディオ・プレーヤが前記外部メモリ・デバイス上の前記オーディオ・コンテンツを検出し、前記オーディオ・プレーヤと一体化された表示画面上に前記オーディオ・コンテンツに関するデータを表示するステップをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記受信するステップは、前記ビデオ表示ユニット及び前記携帯型オーディオ・プレーヤから離れた位置にある、前記乗客の座席の近傍に配設されたエレクトロニクス・ボックスによって実行される、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記オーディオ・コンテンツは、オーディオ・データ・ファイルであり、ダウンロードすべき前記オーディオ・データ・ファイルをタイトルで選択するステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記外部メモリ・デバイスに電力を供給するステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
航空機上の乗客に機内エンターテインメントを提供するシステムであって、
コンピュータ・ネットワークと、
前記航空機上の乗客席の近傍に配設され、前記コンピュータ・ネットワークと通信可能にリンクされ、前記コンピュータ・ネットワークからマルチメディア・コンテンツを受信するビデオ表示ユニットと、
前記ビデオ表示ユニットと通信可能にリンクされる乗客制御ユニットであって、オーディオ・ファイルをダウンロードし、それらをスピーカに送信し、前記乗客制御ユニットが前記ビデオ表示ユニットの機能を制御することが可能となるソフトウェアを実行する乗客制御ユニットと
を備えるシステム。
【請求項18】
温度センサと、前記乗客制御ユニットに供給される電圧を監視するデバイスとをさらに備える、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記乗客制御ユニットは、表示パネルと、コントローラと、メモリと、USBインターフェースと、ユーザ入力機構とをさらに備える、請求項17に記載のシステム。
【請求項20】
前記USBインターフェースによって前記乗客制御ユニットと接続することができ、それを介して前記オーディオ・ファイルが前記乗客制御ユニットにダウンロードされ得る外部デバイスをさらに備える、請求項19に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2009−545209(P2009−545209A)
【公表日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−520857(P2009−520857)
【出願日】平成19年7月20日(2007.7.20)
【国際出願番号】PCT/US2007/016483
【国際公開番号】WO2008/011162
【国際公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願人】(503202756)タレス アビオニクス インコーポレイテッド (20)
【Fターム(参考)】