機器制御装置及び機器制御方法
【課題】ネットワーク上に接続されている機器から、その機器の外部入力端子の状況に関する情報を取得することを可能とし、ひいては、当該ネットワーク接続機器に対してユーザにとって実用上十分な内容の制御を行なえるようにした機器制御装置及び機器制御方法を提供すること。
【解決手段】実施の形態によれば、機器制御装置は、取得手段(34c)と表示制御手段(34e)とを備える。取得手段(34c)は、ネットワーク(11)に接続された機器(18,19)から、その外部入力端子(18a,19a)に関する情報を取得する。表示制御手段(34e)は、取得手段(34c)で取得した情報を外部入力端子(18a,19a)に対応させて表示するように制御する。
【解決手段】実施の形態によれば、機器制御装置は、取得手段(34c)と表示制御手段(34e)とを備える。取得手段(34c)は、ネットワーク(11)に接続された機器(18,19)から、その外部入力端子(18a,19a)に関する情報を取得する。表示制御手段(34e)は、取得手段(34c)で取得した情報を外部入力端子(18a,19a)に対応させて表示するように制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明の実施の形態は、例えばホームネットワーク上で各種の家庭用電子機器を制御する機器制御装置及び機器制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、近年では、例えばPC(personal computer)、テレビジョン放送受信装置及び記録再生装置等に代表される各種の家庭用電子機器にネットワーク接続機能が搭載されてきており、このネットワーク接続機能を利用してホームネットワークを構築することができるようになっている。
【0003】
このホームネットワークでは、接続されている機器同士で相互に制御を行なうことが可能であり、例えばPCの制御に基づいて、テレビジョン放送受信装置に所望の番組を受信させ、その番組コンテンツを記録再生機器に記録させることや、記録再生機器から所望のコンテンツを読み出させ、テレビジョン放送受信装置で再生させること等ができる。
【0004】
ところで、このようなホームネットワークは、まだまだ開発途上にある段階であり、細部に亘って改良の余地が多々残されている。具体的には、例えばホストとなる機器が他の機器を制御することに対して、ユーザの望む実用上十分な内容の制御を行なえるまでに至っているとは言えないのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第2773163号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ネットワーク上に接続されている機器から、その機器の外部入力端子の状況に関する情報を取得することを可能とし、ひいては、当該ネットワーク接続機器に対してユーザにとって実用上十分な内容の制御を行なえるようにした機器制御装置及び機器制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施の形態によれば、機器制御装置は、取得手段と表示制御手段とを備える。取得手段は、ネットワークに接続された機器から、その外部入力端子に関する情報を取得する。表示制御手段は、取得手段で取得した情報を外部入力端子に対応させて表示するように制御する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施の形態におけるホームネットワークの一例を概略的に説明するために示すブロック構成図。
【図2】同実施の形態におけるホームネットワーク上でホスト機器となるデジタルテレビジョン放送受信装置の信号処理系の一例を説明するために示すブロック構成図。
【図3】同実施の形態におけるデジタルテレビジョン放送受信装置に使用されるリモートコントローラの一例を説明するために示す外観図。
【図4】同実施の形態におけるデジタルテレビジョン放送受信装置が行なう処理動作の一例を説明するために示すフローチャート。
【図5】同実施の形態におけるデジタルテレビジョン放送受信装置が表示する機器選択画面の一例を説明するために示す図。
【図6】同実施の形態におけるデジタルテレビジョン放送受信装置が表示する入力状況一覧表示画面の一例を説明するために示す図。
【図7】同実施の形態におけるデジタルテレビジョン放送受信装置が表示する詳細表示画面の一例を説明するために示す図。
【図8】同実施の形態におけるデジタルテレビジョン放送受信装置が行なう処理動作の他の例を説明するために示すフローチャート。
【図9】同実施の形態におけるデジタルテレビジョン放送受信装置が表示する表示画面の一例を説明するために示す図。
【図10】同実施の形態におけるデジタルテレビジョン放送受信装置が表示する表示画面の一例を説明するために示す図。
【図11】同実施の形態におけるデジタルテレビジョン放送受信装置が行なう処理動作の変形例を説明するために示すフローチャート。
【図12】同実施の形態におけるデジタルテレビジョン放送受信装置が表示するパレンタル選択画面の一例を説明するために示す図。
【図13】同実施の形態におけるデジタルテレビジョン放送受信装置が表示するゲームタイマ設定画面の一例を説明するために示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、この実施の形態で説明するホームネットワーク11の概略を示している。このホームネットワーク11は、例えば一戸建ての住宅の中で、電力線12を通信回線として各種の家庭用電子機器を接続する、いわゆる、PLC(power line communications)技術を用いて構築されている。
【0010】
すなわち、このホームネットワーク11は、一例として、電力線12にそれぞれPLCアダプタ13a〜13hを介して、防犯用カメラ14、デジタルテレビジョン放送受信装置15、サーバ16、防犯用ライト17、デジタルテレビジョン放送受信装置18,19、AV(audio visual)アンプ20及びBD(blu-ray disk)プレーヤ21等の電子機器を接続している。
【0011】
このうち、上記サーバ16は、ホームネットワーク11を構成している各種の電子機器14〜21それぞれについて、予め設定された仕様や設定条件等に関する情報を格納しているとともに、動作状態や制御状況等のように時間経過に伴なって変化する種々の情報も記録するように機能している。
【0012】
そして、上記ホームネットワーク11を構成している各種の電子機器14〜21は、PLCアダプタ13a〜13hによる管理に基づいて、機器同士で相互に通信可能となるように制御される。これにより、各電子機器14〜21は、相互に通信による状態管理や機器制御を行なうことができる。
【0013】
すなわち、上記PLCアダプタ13a〜13hに接続されている各種の電子機器14〜21は、PLCアダプタ13a〜13hによる直接的管理範囲内に存在することになる。このため、例えばデジタルテレビジョン放送受信装置15をホスト機器とした場合、このデジタルテレビジョン放送受信装置15が、他の電子機器、例えばデジタルテレビジョン放送受信装置18,19と通信を行なって、それらを制御することが可能となる。
【0014】
一方、上記デジタルテレビジョン放送受信装置18,19には、複数(図1では1つだけ示す)の外部入力端子18a,19aが設けられている。そして、この外部入力端子18a,19aに例えばゲーム機器22,23が接続されていた場合、これらのゲーム機器22,23は、PLCアダプタ13a〜13hによる直接的管理範囲外に存在することになる。
【0015】
このため、ホスト機器であるデジタルテレビジョン放送受信装置15は、デジタルテレビジョン放送受信装置18,19と通信を行なっても、ゲーム機器22,23が接続されていることを認識することができないことになる。これにより、デジタルテレビジョン放送受信装置15は、デジタルテレビジョン放送受信装置18,19に対してゲーム機器22,23に関する制御を行なうことができないことになり、ユーザの望む実用上十分な内容の制御を行なえるまでに至らないことになる。
【0016】
そこで、この実施の形態では、ホスト機器としてのデジタルテレビジョン放送受信装置15が、他の電子機器としてのデジタルテレビジョン放送受信装置18,19に関して、その外部入力端子18a,19aの状況に関する情報、例えばどの外部入力端子にどのような種類の機器が接続されているか、どの外部入力端子を選択しているか等を示す情報を取得することを可能としている。
【0017】
これにより、ホスト機器であるデジタルテレビジョン放送受信装置15が、他の機器であるデジタルテレビジョン放送受信装置18,19に対して、ゲーム機器22,23に関する制御を行なうことができるようになり、ユーザにとって実用上十分な内容の制御を行なえるようになる。
【0018】
図2は、ホスト機器となるデジタルテレビジョン放送受信装置15の信号処理系を概略的に示している。すなわち、アンテナ24で受信したデジタルテレビジョン放送信号は、入力端子25を介してチューナ部26に供給されることにより、所望のチャンネルの放送信号が選局される。
【0019】
このチューナ部26で選局された放送信号は、復調復号部27に供給されてデジタルの映像信号及び音声信号等に復元された後、信号処理部28に出力される。この信号処理部28は、復調復号部27から供給されたデジタルの映像信号及び音声信号に対してそれぞれ所定のデジタル信号処理を施している。
【0020】
そして、この信号処理部28は、デジタルの映像信号を合成処理部29に出力し、デジタルの音声信号を音声処理部30に出力している。このうち、合成処理部29は、信号処理部28から供給されるデジタルの映像信号に、OSD(on screen display)信号を重畳して映像処理部31に出力している。
【0021】
この映像処理部31は、入力されたデジタルの映像信号を、後段の映像表示部32で表示可能なフォーマットのアナログ映像信号に変換している。そして、この映像処理部31から出力されたアナログ映像信号が、映像表示部32に供給されることにより映像表示に供される。
【0022】
また、上記音声処理部30は、入力されたデジタルの音声信号を、後段のスピーカ33で再生可能なフォーマットのアナログ音声信号に変換している。そして、この音声処理部18から出力されたアナログ音声信号が、スピーカ33に供給されることにより音声再生に供される。
【0023】
ここで、このデジタルテレビジョン放送受信装置15は、上記した各種の受信動作を含むその全ての動作を制御部34によって統括的に制御されている。この制御部34は、CPU(central processing unit)34aを内蔵しており、デジタルテレビジョン放送受信装置15の本体に設置された操作部35からの操作情報を受けて、または、リモートコントローラ36から送出され受信部37で受信した操作情報を受けて、その操作内容が反映されるように各部をそれぞれ制御している。
【0024】
この場合、制御部34は、メモリ部34bを利用している。このメモリ部34bは、主として、CPU34aが実行する制御プログラムを格納したROM(read only memory)と、該CPU34aに作業エリアを提供するためのRAM(random access memory)と、各種の設定情報及び制御情報等が格納される不揮発性メモリとを有している。
【0025】
また、この制御部34には、HDD(hard disk drive)38が接続されている。この制御部34は、ユーザによる操作部35やリモートコントローラ36の操作に基づいて、上記復調復号部27から得られるデジタルの映像信号及び音声信号を、記録再生処理部39によって暗号化し所定の記録フォーマットに変換した後、HDD38に供給してハードディスク38aに記録させるように制御することができる。
【0026】
さらに、この制御部34は、ユーザによる操作部35やリモートコントローラ36の操作に基づいて、HDD38によりハードディスク38aからデジタルの映像信号及び音声信号を読み出させ、上記記録再生処理部39によって復号化した後、信号処理部28に供給することによって、以後、上記した映像表示及び音声再生に供させるように制御することができる。
【0027】
また、上記記録再生処理部39には、入力端子40が接続されている。この入力端子40は、デジタルテレビジョン放送受信装置15の外部からデジタルの映像信号及び音声信号を直接入力するためのものである。この入力端子40を介して入力されたデジタルの映像信号及び音声信号は、制御部34の制御に基づいて、記録再生処理部39を介した後、信号処理部28に供給されて、以後、上記した映像表示及び音声再生に供される。
【0028】
さらに、この入力端子40を介して入力されたデジタルの映像信号及び音声信号は、制御部34の制御に基づいて、記録再生処理部39を介した後、HDD38によるハードディスク38aに対しての記録再生に供される。
【0029】
また、上記制御部34は、USB(universal serial bus)インターフェース41を介してUSB端子42に接続されている。これにより、制御部34は、USB端子42に接続された図示しないUSB機器と、USBインターフェース41を介して通信を行なうことができる。なお、このデジタルテレビジョン放送受信装置15は、USB端子42を介して上記PLCアダプタ13bに接続され、USB規格に準拠した通信を行なっている。
【0030】
さらに、上記制御部34は、LAN(local area network)用インターフェース43を介してLAN端子44に接続されている。これにより、制御部34は、LAN端子44に接続された図示しない機器と、LAN用インターフェース43を介して通信を行なうことができる。
【0031】
また、上記制御部34は、無線LAN送受信部45に接続されている。これにより、制御部34は、無線LAN送受信機能を持つ図示しない機器と、無線LAN送受信部45を介して無線通信を行なうことができる。
【0032】
さらに、上記制御部34には、情報取得部34c、ゲームタイマ部34d及び表示制御部34eが設けられている。このうち、情報取得部34cは、ホームネットワーク11上の他の電子機器、例えばデジタルテレビジョン放送受信装置18,19等から、その外部入力端子18a,19aの状況に関する情報を取得する機能を有している。
【0033】
この情報としては、例えば外部入力端子の端子名、どの外部入力端子に機器が接続されているか、接続されている機器の種類、どの外部入力端子を選択しているか等を示すものである。この情報は、ホームネットワーク11を構成するための通信手段は問わないが、ホームネットワーク11で用いられている通信プロトロル上にコマンド定義を行ない、ホスト機器となるデジタルテレビジョン放送受信装置15が、他のデジタルテレビジョン放送受信装置18,19と機器間通信を行なうことにより取得することができる。
【0034】
例えばホームネットワーク11がEthernet(登録商標)を利用したLAN接続環境を有する場合には、TCP(transmission control protocol)/IP(internet protocol)上にホスト機器と他の機器との詳細な機器間通信を行なうためのコマンドを定義することにより、ホスト機器が他の機器の外部入力端子の状況に関する情報を取得することができるようになる。
【0035】
すなわち、上記TCP/IPは、非常に基本的な部分の通信規格を決めているもので、上記したように、ホームネットワーク11上の機器からその外部入力端子の状況に関する情報を取得するようなことに関するコマンドまで決めているものではない。したがって、ホームネットワーク11上の機器からその外部入力端子の状況に関する情報を取得するためには、そのためのコマンドを定義する必要が生じる。
【0036】
この場合、例えば、画面表示が要求されたときに情報の取得を開始するような動作を行なわせることや、ホームネットワーク11上の機器が外部入力端子の状況に関する情報を一方的に報告するような動作を行なわせる等、様々な動作形態が考えられる。このため、定義するコマンドとしては、必要とする動作形態が実現できるように、ホームネットワーク11を構築可能な機器の仕様等に合わせたものを決めておくことが必要となる。
【0037】
また、上記ゲームタイマ部34dは、ホスト機器となるデジタルテレビジョン放送受信装置15が、ホームネットワーク11上の他のデジタルテレビジョン放送受信装置18,19に外部接続されたゲーム機器22,23に対して、その使用時間を制限する、いわゆる、ゲームタイマ機能を実現するために使用される。
【0038】
さらに、上記表示制御部34eは、情報取得部34cで取得した各種の情報や、ゲームタイマ部34dで計測された時間、その他の必要な情報等を、映像表示部32や、ホームネットワーク11上の他のデジタルテレビジョン放送受信装置18,19に表示させる機能を有している。
【0039】
図3は、上記リモートコントローラ36の外観を示している。このリモートコントローラ36には、主として、電源キー36a、ゲームタイマキー36b、数字キー36c、チャンネルアップダウンキー36d、音量調整キー36e、カーソル上移動キー36f、カーソル下移動キー36g、カーソル左移動キー36h、カーソル右移動キー36i、決定キー36j、メニューキー36k、戻るキー36l、終了キー36m、4色(青,赤,緑,黄)のカラーキー36n等が設けられている。
【0040】
また、このリモートコントローラ36には、再生停止キー36o、再生/一時停止キー36p、逆方向スキップキー36q、順方向スキップキー36r、早戻しキー36s、早送りキー36t等が設けられている。
【0041】
すなわち、上記HDD38に対しては、リモートコントローラ36の再生停止キー36oや再生/一時停止キー36pを操作することにより、再生、停止、一時停止を行なうことが可能となる。
【0042】
また、リモートコントローラ36の逆方向スキップキー36qや順方向スキップキー36rを操作することによって、HDD38でハードディスク38aから読み取っている映像や音声等のデータを、その再生方向に対して逆方向や順方向に一定量ずつスキップさせる、いわゆる、逆方向スキップや順方向スキップを行なうことができる。
【0043】
さらに、リモートコントローラ36の早戻しキー36sや早送りキー36t等を操作することにより、HDD38でハードディスク38aから読み取っている映像や音声等のデータを、その再生方向に対して逆方向や順方向に連続的に高速で再生させる、いわゆる、早戻し再生や早送り再生を行なうことができる。
【0044】
図4は、ホスト機器となるデジタルテレビジョン放送受信装置15が、ホームネットワーク11上の所定のデジタルテレビジョン放送受信装置18から、その外部入力端子18a,19aの状況に関する情報を取得する処理動作をまとめたフローチャートを示している。なお、他の電子機器19〜21から、その外部入力端子の状況に関する情報を取得する処理動作についても同様に説明することができる。
【0045】
すなわち、処理が開始(ステップS4a)されると、ステップS4bで、外部入力端子の状況に関する情報を取得する電子機器(この場合、デジタルテレビジョン放送受信装置18)が選択される。この選択は、ユーザがリモートコントローラ36のメニューキー36kを操作して、階層構造となされた複数のメニュー画面に分け入ることにより、図5に示すような機器選択画面46を映像表示部32に表示させることにより行なわれる。
【0046】
この機器選択画面46は、ユーザがリモートコントローラ36のカーソル上または下移動キー36f,36gを操作することによりスクロールされて、ホスト機器となるデジタルテレビジョン放送受信装置15を除いた、ホームネットワーク11に接続されている全ての電子機器が表示されるようになっている。
【0047】
そして、この機器選択画面46上で、ユーザがリモートコントローラ36のカーソル上または下移動キー36f,36gを操作して所望の電子機器を選択し、決定キー36jを操作することで機器の選択設定が行なわれる。
【0048】
すると、ホスト機器となるデジタルテレビジョン放送受信装置15の情報取得部34cは、ステップS4cで、選択した機器(この場合、デジタルテレビジョン放送受信装置18)の全ての外部入力端子について、それらの状況に関する情報を取得したか否かを判別する。
【0049】
そして、取得していないと判断された場合(NO)、情報取得部34cは、ステップS4dで、1つの外部入力端子についてその端子名を示す情報を取得し記録する。その後、情報取得部34cは、ステップS4eで、端子名を示す情報を取得した外部入力端子について、そこに接続されている機器の種別または機器名を示す情報を取得し記録する。なお、機器が接続されていない場合にも、その旨を示す情報が取得され記録される。次に、情報取得部34cは、ステップS4fで、その外部入力端子が現在選択されているか否かを示す情報を取得し記録した後、ステップS4cの処理に戻される。
【0050】
また、上記ステップS4cで全ての外部入力端子の状況に関する情報を取得したと判断された場合(YES)、表示制御部34eは、ステップS4gで、情報取得部34cで取得し記録した各種の情報を映像表示部32に表示させて、処理を終了(ステップS4h)する。
【0051】
図6は、上記のようにして、デジタルテレビジョン放送受信装置18の全ての外部入力端子の状況に関する情報を映像表示部32に表示させた、入力状況一覧表示画面47の一例を示している。この入力状況一覧表示画面47は、ユーザがリモートコントローラ36のカーソル上または下移動キー36f,36gを操作することによりスクロールされて、デジタルテレビジョン放送受信装置18の全ての外部入力端子の状況が表示されるようになっている。
【0052】
図6に示した例では、デジタルテレビジョン放送受信装置18について、端子名ビデオ1の外部入力端子には機器が接続されておらず、端子名ビデオ2の外部入力端子にはDVDレコーダが接続され、端子名HD1の外部入力端子(18a)にはゲーム機器22が接続されていることが示されている。
【0053】
ここで、ユーザがリモートコントローラ36のカーソル上または下移動キー36f,36gを操作して所望の端子名HD1を選択し、決定キー36jを操作すると、図7に示すように、その外部入力端子18aについてさらに詳細な状況を示す詳細表示画面48が映像表示部32に表示される。
【0054】
この図7に示す詳細表示画面48では、端子名HD1の外部入力端子(18a)について、接続機器がゲーム機器であり、入力状態が選択中であり、選択時間が35分であり、ゲームタイマ設定がONであり、そのタイマが60分に設定されていることが示されている。
【0055】
上記した実施の形態によれば、ホスト機器としてのデジタルテレビジョン放送受信装置15が、ホームネットワーク11上の他の電子機器としてのデジタルテレビジョン放送受信装置18に関して、その外部入力端子の状況に関する情報を取得することを可能としている。
【0056】
このため、ホスト機器であるデジタルテレビジョン放送受信装置15が、他の機器であるデジタルテレビジョン放送受信装置18に対して、その外部入力端子に接続された機器に関する制御を行なうことができるようになり、ユーザにとって実用上十分な内容の制御を行なえるようになる。
【0057】
なお、上記情報取得部34cがホスト機器以外の機器の外部入力端子の状況に関する情報を取得するタイミングとしては、上記のように機器が選択設定されたときに限らず、例えば定期的に行なうようにすることや、または、例えばホームネットワーク11の通信負荷が少ない時間帯等に行なうようにしてもよいものである。
【0058】
また、上記表示制御部34eが情報取得部34cの取得した情報を映像表示部32に表示するタイミングとしては、上記のように、選択された機器の外部入力端子の状況に関する情報が取得された時点に限らず、例えばユーザが表示を要求する操作を行なった状態で表示させるようにしてもよいものである。
【0059】
次に、ホスト機器が他の機器の外部入力端子に接続された機器に関する制御を行なうことの具体例について説明する。
【0060】
図8は、ホスト機器となるデジタルテレビジョン放送受信装置15が、ホームネットワーク11上の所定のデジタルテレビジョン放送受信装置18の外部入力端子18aに接続されたゲーム機器22に対して、ゲームタイマ制御を行なう処理動作をまとめたフローチャートを示している。
【0061】
すなわち、処理が開始(ステップS8a)されると、ステップS8bで、制御対象となる電子機器(この場合、デジタルテレビジョン放送受信装置18)が選択される。この選択は、先に述べたように、図5に示すような機器選択画面46を映像表示部32に表示させることにより行なわれる。
【0062】
そして、ホスト機器となるデジタルテレビジョン放送受信装置15のゲームタイマ部34dは、ステップS8cで、ゲームタイマ制御を開始する。このゲームタイマ制御の開始は、ユーザがリモートコントローラ36のゲームタイマキー36bを操作することにより要求される。
【0063】
すると、ゲームタイマ部34dは、ステップS8dで、デジタルテレビジョン放送受信装置18がゲーム機器22の接続された外部入力端子18aを選択しているか否かを判別する。そして、ゲーム機器22の接続された外部入力端子18aが選択されていると判断された場合(YES)、ゲームタイマ部34dは、ステップS8eで、予め設定されたゲーム許容時間(例えば初期値が60分等)を所定の時間が経過する毎に削減する。
【0064】
この場合、ゲームタイマ部34dで削減されたゲーム許容時間は、上記表示制御部34eによって、制御対象となるデジタルテレビジョン放送受信装置18に画面表示される。図9は、このときの制御対象となるデジタルテレビジョン放送受信装置18の表示画面49を示している。この表示画面49には、図面上で画面の右上部分に、ゲームタイマ機能が起動中であることを示すアイコン49aと、ゲーム許容時間を示すアイコン49bとが表示されている。
【0065】
その後、ゲームタイマ部34dは、ステップS8fで、ゲーム許容時間が0分になったか否かを判別し、0分になっていないと判断された場合(NO)、ステップS8dの処理に戻される。また、上記ステップS8fでゲーム許容時間が0分になったと判断された場合(YES)、ゲームタイマ部34dは、ステップS8gで、ゲームの中止を促すメッセージを、表示制御部34eにより制御対象となるデジタルテレビジョン放送受信装置18に画面表示させ、処理を終了(ステップS8h)する。
【0066】
図10は、このときの制御対象となるデジタルテレビジョン放送受信装置18の表示画面50を示している。この表示画面50には、画面の中央部分に「ゲーム許容時間が終了しました。ゲームを中止して下さい。」なるメッセージが表示されている。
【0067】
上記したゲームタイマ制御によれば、ゲーム機器22を接続しているデジタルテレビジョン放送受信装置18を用いることなく、ホスト機器であるデジタルテレビジョン放送受信装置15が、他のデジタルテレビジョン放送受信装置18の外部入力端子18aに接続されたゲーム機器22に対してゲームタイマ制御を機能させることができる。このため、例えば親が子供部屋に入ることなく子供のゲーム時間を制限することができる等、ユーザにとって実用上十分な内容の制御を行なえるようになる。
【0068】
図11は、上記したゲームタイマ制御を行なう処理動作の変形例をまとめたフローチャートを示している。図11において、図8と同一ステップには同一符号を付して示し、ここでは異なるステップについてのみ説明する。
【0069】
すなわち、上記ステップS8fでゲーム許容時間が0分になったと判断された場合(YES)、ゲームタイマ部34dは、ステップS8gの処理に代えて、ステップS11で、ゲームタイマ部34dが、制御対象となるデジタルテレビジョン放送受信装置18に、ゲーム機器22の接続された外部入力端子18a以外の外部入力端子を選択させるように制御している。
【0070】
つまり、ゲーム許容時間が0分になった場合、強制的にゲームを中断させるように制御している。この場合、制御対象となるデジタルテレビジョン放送受信装置18に対し、ゲーム機器22の接続された外部入力端子18aを選択することを禁止させて、確実にゲームを中止させるようにしてもよいものである。
【0071】
なお、ゲームに限らず、ホスト機器であるデジタルテレビジョン放送受信装置15が、他のデジタルテレビジョン放送受信装置18に対して、指定した外部入力端子を強制的に選択させるように制御したり、特定の外部入力端子を選択することができないように制御したりすることも可能である。
【0072】
ここで、上記したゲームタイマ制御は、デジタルテレビジョン放送受信装置18に外部接続されたゲーム機器22に対して機能する、つまり、誰がゲームをしてもゲーム機器22の使用時間が合計で60分になるとゲーム中止のメッセージや、他の外部入力端子への切り替えが行なわれるようになっている。
【0073】
しかしながら、ゲームタイマ制御は、ユーザ毎に行なうことも可能である。例えばユーザAが自己の識別番号を入力してデジタルテレビジョン放送受信装置18にアクセスし、その外部入力端子18aに接続されたゲーム機器22でゲームを20分行なった場合、ユーザAのゲーム許容時間は初期値の60分から20分を減算した40分として管理される。
【0074】
一方、ユーザBが自己の識別番号を入力してデジタルテレビジョン放送受信装置18にアクセスし、その外部入力端子18aに接続されたゲーム機器22でゲームを40分行なった場合、ユーザBのゲーム許容時間は初期値の60分から40分を減算した20分として管理される。
【0075】
この場合、各ユーザA,Bのゲーム許容時間は、ホームネットワーク11の上記サーバ16に、各ユーザA,Bの識別番号に対応させて保存される。
【0076】
また、ゲームタイマ制御は、ホームネットワーク11全体を対象として、ユーザ毎に行なうことも可能である。すなわち、ユーザAが、自己の識別番号を入力してデジタルテレビジョン放送受信装置18にアクセスし、その外部入力端子18aに接続されたゲーム機器22でゲームを10分行ない、さらに、自己の識別番号を入力してデジタルテレビジョン放送受信装置19にアクセスし、その外部入力端子19aに接続されたゲーム機器23でゲームを15分行なった場合、ユーザAのゲーム許容時間は初期値の60分から10+15=25分を減算した35分として管理される。
【0077】
一方、ユーザBが、自己の識別番号を入力してデジタルテレビジョン放送受信装置18にアクセスし、その外部入力端子18aに接続されたゲーム機器22でゲームを20分行ない、さらに、自己の識別番号を入力してデジタルテレビジョン放送受信装置19にアクセスし、その外部入力端子19aに接続されたゲーム機器23でゲームを20分行なった場合、ユーザBのゲーム許容時間は初期値の60分から20+20=40分を減算した20分として管理される。
【0078】
つまり、ホームネットワーク11を構成するいずれのゲーム機器22,23でゲームを行なった場合でも、ユーザ毎にその合計のゲーム時間に対してゲームタイマ制御が機能することになる。この場合も、各ユーザA,Bのゲーム許容時間は、ホームネットワーク11の上記サーバ16に、各ユーザA,Bの識別番号に対応させて保存される。
【0079】
この場合、ホームネットワーク11を構成するゲーム機器としては、例えばWi-Fi(wireless fidelity)等の無線LAN通信機能によりホームネットワーク11上の機器と通信可能な携帯端末(例えばスマートフォン)等も含まれることはもちろんである。
【0080】
また、ゲームタイマ制御を行なう際に、ゲーム許容時間の初期値を、ユーザに応じて変更することも可能となる。この変更は、ユーザがリモートコントローラ36のメニューキー36kを操作して、階層構造となされた複数のメニュー画面に分け入ることにより、図12に示すようなパレンタル選択画面51を映像表示部32に表示させることにより行なわれる。
【0081】
このパレンタル選択画面51は、ユーザがリモートコントローラ36のカーソル上または下移動キー36f,36gを操作することによりスクロールされて、設定可能な全ての項目が表示されるようになっている。図12に示した例では、受信チャンネルを制限するためのチャンネルブロック、インターネットへの接続を制限するためのインターネットブロック、ゲーム許容時間を設定するためのゲームタイマ設定の項目が表示されている。
【0082】
ここで、ユーザがリモートコントローラ36のカーソル上または下移動キー36f,36gを操作してゲームタイマ設定の項目を選択し、決定キー36jを操作すると、図13に示すようなゲームタイマ設定画面52が映像表示部32に表示される。
【0083】
このゲームタイマ設定画面52は、ユーザがリモートコントローラ36のカーソル上または下移動キー36f,36gを操作することによりスクロールされて、設定可能な全てのユーザが表示されるようになっている。図13に示した例では、3人のユーザA,B,Cについて、それぞれゲーム許容時間の初期値が表示されている。
【0084】
そして、このゲームタイマ設定画面52において、ユーザがリモートコントローラ36のカーソル上または下移動キー36f,36gを操作してユーザAを選択し、その状態でさらに、リモートコントローラ36のカーソル左または右移動キー36h,36iを操作すると、ユーザAに対するゲーム許容時間の初期値が、無制限、120分、60分、30分と段階的に変化するので、所望の初期値が表示されたときに決定キー36jを操作することにより、ユーザAに対するゲーム許容時間の初期値を設定することができる。
【0085】
また、ゲーム許容時間としては、1日当たり何時間(何分)のように設定することや、1週間当たり何時間(何分)のように設定することも考えられる。これにより、具体的に言えば、親が子供に対して、例えば1日または1週間のような一定の基準期間を設定し、その基準期間の中で何時間(何分)だけゲームをしても良いという形態の管理を行なうことも可能となる。
【0086】
なお、この発明は上記した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を種々変形して具体化することができる。また、上記した実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜に組み合わせることにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良いものである。さらに、異なる実施の形態に係る構成要素を適宜組み合わせても良いものである。
【符号の説明】
【0087】
11…ホームネットワーク、12…電力線、13a〜13h…PLCアダプタ、14…防犯用カメラ、15…デジタルテレビジョン放送受信装置、16…サーバ、17…防犯用ライト、18,19…デジタルテレビジョン放送受信装置、18a,19a…外部入力端子、20…AVアンプ、21…BDプレーヤ、22,23…ゲーム機器、24…アンテナ、25…入力端子、26…チューナ部、27…復調復号部、28…信号処理部、29…合成処理部、30…音声処理部、31…映像処理部、32…映像表示部、33…スピーカ、34…制御部、34a…CPU、34b…メモリ部、34c…情報取得部、34d…ゲームタイマ部、34e…表示制御部、35…操作部、36…リモートコントローラ、37…受信部、38…HDD、38a…ハードディスク、39…記録再生処理部、40…入力端子、41…USBインターフェース、42…USB端子、43…LAN用インターフェース、44…LAN端子、45…無線LAN送受信部、46…機器選択画面、47…入力状況一覧表示画面、48…詳細表示画面、49,50…表示画面、51…パレンタル選択画面、52…ゲームタイマ設定画面。
【技術分野】
【0001】
この発明の実施の形態は、例えばホームネットワーク上で各種の家庭用電子機器を制御する機器制御装置及び機器制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、近年では、例えばPC(personal computer)、テレビジョン放送受信装置及び記録再生装置等に代表される各種の家庭用電子機器にネットワーク接続機能が搭載されてきており、このネットワーク接続機能を利用してホームネットワークを構築することができるようになっている。
【0003】
このホームネットワークでは、接続されている機器同士で相互に制御を行なうことが可能であり、例えばPCの制御に基づいて、テレビジョン放送受信装置に所望の番組を受信させ、その番組コンテンツを記録再生機器に記録させることや、記録再生機器から所望のコンテンツを読み出させ、テレビジョン放送受信装置で再生させること等ができる。
【0004】
ところで、このようなホームネットワークは、まだまだ開発途上にある段階であり、細部に亘って改良の余地が多々残されている。具体的には、例えばホストとなる機器が他の機器を制御することに対して、ユーザの望む実用上十分な内容の制御を行なえるまでに至っているとは言えないのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第2773163号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ネットワーク上に接続されている機器から、その機器の外部入力端子の状況に関する情報を取得することを可能とし、ひいては、当該ネットワーク接続機器に対してユーザにとって実用上十分な内容の制御を行なえるようにした機器制御装置及び機器制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施の形態によれば、機器制御装置は、取得手段と表示制御手段とを備える。取得手段は、ネットワークに接続された機器から、その外部入力端子に関する情報を取得する。表示制御手段は、取得手段で取得した情報を外部入力端子に対応させて表示するように制御する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施の形態におけるホームネットワークの一例を概略的に説明するために示すブロック構成図。
【図2】同実施の形態におけるホームネットワーク上でホスト機器となるデジタルテレビジョン放送受信装置の信号処理系の一例を説明するために示すブロック構成図。
【図3】同実施の形態におけるデジタルテレビジョン放送受信装置に使用されるリモートコントローラの一例を説明するために示す外観図。
【図4】同実施の形態におけるデジタルテレビジョン放送受信装置が行なう処理動作の一例を説明するために示すフローチャート。
【図5】同実施の形態におけるデジタルテレビジョン放送受信装置が表示する機器選択画面の一例を説明するために示す図。
【図6】同実施の形態におけるデジタルテレビジョン放送受信装置が表示する入力状況一覧表示画面の一例を説明するために示す図。
【図7】同実施の形態におけるデジタルテレビジョン放送受信装置が表示する詳細表示画面の一例を説明するために示す図。
【図8】同実施の形態におけるデジタルテレビジョン放送受信装置が行なう処理動作の他の例を説明するために示すフローチャート。
【図9】同実施の形態におけるデジタルテレビジョン放送受信装置が表示する表示画面の一例を説明するために示す図。
【図10】同実施の形態におけるデジタルテレビジョン放送受信装置が表示する表示画面の一例を説明するために示す図。
【図11】同実施の形態におけるデジタルテレビジョン放送受信装置が行なう処理動作の変形例を説明するために示すフローチャート。
【図12】同実施の形態におけるデジタルテレビジョン放送受信装置が表示するパレンタル選択画面の一例を説明するために示す図。
【図13】同実施の形態におけるデジタルテレビジョン放送受信装置が表示するゲームタイマ設定画面の一例を説明するために示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、この実施の形態で説明するホームネットワーク11の概略を示している。このホームネットワーク11は、例えば一戸建ての住宅の中で、電力線12を通信回線として各種の家庭用電子機器を接続する、いわゆる、PLC(power line communications)技術を用いて構築されている。
【0010】
すなわち、このホームネットワーク11は、一例として、電力線12にそれぞれPLCアダプタ13a〜13hを介して、防犯用カメラ14、デジタルテレビジョン放送受信装置15、サーバ16、防犯用ライト17、デジタルテレビジョン放送受信装置18,19、AV(audio visual)アンプ20及びBD(blu-ray disk)プレーヤ21等の電子機器を接続している。
【0011】
このうち、上記サーバ16は、ホームネットワーク11を構成している各種の電子機器14〜21それぞれについて、予め設定された仕様や設定条件等に関する情報を格納しているとともに、動作状態や制御状況等のように時間経過に伴なって変化する種々の情報も記録するように機能している。
【0012】
そして、上記ホームネットワーク11を構成している各種の電子機器14〜21は、PLCアダプタ13a〜13hによる管理に基づいて、機器同士で相互に通信可能となるように制御される。これにより、各電子機器14〜21は、相互に通信による状態管理や機器制御を行なうことができる。
【0013】
すなわち、上記PLCアダプタ13a〜13hに接続されている各種の電子機器14〜21は、PLCアダプタ13a〜13hによる直接的管理範囲内に存在することになる。このため、例えばデジタルテレビジョン放送受信装置15をホスト機器とした場合、このデジタルテレビジョン放送受信装置15が、他の電子機器、例えばデジタルテレビジョン放送受信装置18,19と通信を行なって、それらを制御することが可能となる。
【0014】
一方、上記デジタルテレビジョン放送受信装置18,19には、複数(図1では1つだけ示す)の外部入力端子18a,19aが設けられている。そして、この外部入力端子18a,19aに例えばゲーム機器22,23が接続されていた場合、これらのゲーム機器22,23は、PLCアダプタ13a〜13hによる直接的管理範囲外に存在することになる。
【0015】
このため、ホスト機器であるデジタルテレビジョン放送受信装置15は、デジタルテレビジョン放送受信装置18,19と通信を行なっても、ゲーム機器22,23が接続されていることを認識することができないことになる。これにより、デジタルテレビジョン放送受信装置15は、デジタルテレビジョン放送受信装置18,19に対してゲーム機器22,23に関する制御を行なうことができないことになり、ユーザの望む実用上十分な内容の制御を行なえるまでに至らないことになる。
【0016】
そこで、この実施の形態では、ホスト機器としてのデジタルテレビジョン放送受信装置15が、他の電子機器としてのデジタルテレビジョン放送受信装置18,19に関して、その外部入力端子18a,19aの状況に関する情報、例えばどの外部入力端子にどのような種類の機器が接続されているか、どの外部入力端子を選択しているか等を示す情報を取得することを可能としている。
【0017】
これにより、ホスト機器であるデジタルテレビジョン放送受信装置15が、他の機器であるデジタルテレビジョン放送受信装置18,19に対して、ゲーム機器22,23に関する制御を行なうことができるようになり、ユーザにとって実用上十分な内容の制御を行なえるようになる。
【0018】
図2は、ホスト機器となるデジタルテレビジョン放送受信装置15の信号処理系を概略的に示している。すなわち、アンテナ24で受信したデジタルテレビジョン放送信号は、入力端子25を介してチューナ部26に供給されることにより、所望のチャンネルの放送信号が選局される。
【0019】
このチューナ部26で選局された放送信号は、復調復号部27に供給されてデジタルの映像信号及び音声信号等に復元された後、信号処理部28に出力される。この信号処理部28は、復調復号部27から供給されたデジタルの映像信号及び音声信号に対してそれぞれ所定のデジタル信号処理を施している。
【0020】
そして、この信号処理部28は、デジタルの映像信号を合成処理部29に出力し、デジタルの音声信号を音声処理部30に出力している。このうち、合成処理部29は、信号処理部28から供給されるデジタルの映像信号に、OSD(on screen display)信号を重畳して映像処理部31に出力している。
【0021】
この映像処理部31は、入力されたデジタルの映像信号を、後段の映像表示部32で表示可能なフォーマットのアナログ映像信号に変換している。そして、この映像処理部31から出力されたアナログ映像信号が、映像表示部32に供給されることにより映像表示に供される。
【0022】
また、上記音声処理部30は、入力されたデジタルの音声信号を、後段のスピーカ33で再生可能なフォーマットのアナログ音声信号に変換している。そして、この音声処理部18から出力されたアナログ音声信号が、スピーカ33に供給されることにより音声再生に供される。
【0023】
ここで、このデジタルテレビジョン放送受信装置15は、上記した各種の受信動作を含むその全ての動作を制御部34によって統括的に制御されている。この制御部34は、CPU(central processing unit)34aを内蔵しており、デジタルテレビジョン放送受信装置15の本体に設置された操作部35からの操作情報を受けて、または、リモートコントローラ36から送出され受信部37で受信した操作情報を受けて、その操作内容が反映されるように各部をそれぞれ制御している。
【0024】
この場合、制御部34は、メモリ部34bを利用している。このメモリ部34bは、主として、CPU34aが実行する制御プログラムを格納したROM(read only memory)と、該CPU34aに作業エリアを提供するためのRAM(random access memory)と、各種の設定情報及び制御情報等が格納される不揮発性メモリとを有している。
【0025】
また、この制御部34には、HDD(hard disk drive)38が接続されている。この制御部34は、ユーザによる操作部35やリモートコントローラ36の操作に基づいて、上記復調復号部27から得られるデジタルの映像信号及び音声信号を、記録再生処理部39によって暗号化し所定の記録フォーマットに変換した後、HDD38に供給してハードディスク38aに記録させるように制御することができる。
【0026】
さらに、この制御部34は、ユーザによる操作部35やリモートコントローラ36の操作に基づいて、HDD38によりハードディスク38aからデジタルの映像信号及び音声信号を読み出させ、上記記録再生処理部39によって復号化した後、信号処理部28に供給することによって、以後、上記した映像表示及び音声再生に供させるように制御することができる。
【0027】
また、上記記録再生処理部39には、入力端子40が接続されている。この入力端子40は、デジタルテレビジョン放送受信装置15の外部からデジタルの映像信号及び音声信号を直接入力するためのものである。この入力端子40を介して入力されたデジタルの映像信号及び音声信号は、制御部34の制御に基づいて、記録再生処理部39を介した後、信号処理部28に供給されて、以後、上記した映像表示及び音声再生に供される。
【0028】
さらに、この入力端子40を介して入力されたデジタルの映像信号及び音声信号は、制御部34の制御に基づいて、記録再生処理部39を介した後、HDD38によるハードディスク38aに対しての記録再生に供される。
【0029】
また、上記制御部34は、USB(universal serial bus)インターフェース41を介してUSB端子42に接続されている。これにより、制御部34は、USB端子42に接続された図示しないUSB機器と、USBインターフェース41を介して通信を行なうことができる。なお、このデジタルテレビジョン放送受信装置15は、USB端子42を介して上記PLCアダプタ13bに接続され、USB規格に準拠した通信を行なっている。
【0030】
さらに、上記制御部34は、LAN(local area network)用インターフェース43を介してLAN端子44に接続されている。これにより、制御部34は、LAN端子44に接続された図示しない機器と、LAN用インターフェース43を介して通信を行なうことができる。
【0031】
また、上記制御部34は、無線LAN送受信部45に接続されている。これにより、制御部34は、無線LAN送受信機能を持つ図示しない機器と、無線LAN送受信部45を介して無線通信を行なうことができる。
【0032】
さらに、上記制御部34には、情報取得部34c、ゲームタイマ部34d及び表示制御部34eが設けられている。このうち、情報取得部34cは、ホームネットワーク11上の他の電子機器、例えばデジタルテレビジョン放送受信装置18,19等から、その外部入力端子18a,19aの状況に関する情報を取得する機能を有している。
【0033】
この情報としては、例えば外部入力端子の端子名、どの外部入力端子に機器が接続されているか、接続されている機器の種類、どの外部入力端子を選択しているか等を示すものである。この情報は、ホームネットワーク11を構成するための通信手段は問わないが、ホームネットワーク11で用いられている通信プロトロル上にコマンド定義を行ない、ホスト機器となるデジタルテレビジョン放送受信装置15が、他のデジタルテレビジョン放送受信装置18,19と機器間通信を行なうことにより取得することができる。
【0034】
例えばホームネットワーク11がEthernet(登録商標)を利用したLAN接続環境を有する場合には、TCP(transmission control protocol)/IP(internet protocol)上にホスト機器と他の機器との詳細な機器間通信を行なうためのコマンドを定義することにより、ホスト機器が他の機器の外部入力端子の状況に関する情報を取得することができるようになる。
【0035】
すなわち、上記TCP/IPは、非常に基本的な部分の通信規格を決めているもので、上記したように、ホームネットワーク11上の機器からその外部入力端子の状況に関する情報を取得するようなことに関するコマンドまで決めているものではない。したがって、ホームネットワーク11上の機器からその外部入力端子の状況に関する情報を取得するためには、そのためのコマンドを定義する必要が生じる。
【0036】
この場合、例えば、画面表示が要求されたときに情報の取得を開始するような動作を行なわせることや、ホームネットワーク11上の機器が外部入力端子の状況に関する情報を一方的に報告するような動作を行なわせる等、様々な動作形態が考えられる。このため、定義するコマンドとしては、必要とする動作形態が実現できるように、ホームネットワーク11を構築可能な機器の仕様等に合わせたものを決めておくことが必要となる。
【0037】
また、上記ゲームタイマ部34dは、ホスト機器となるデジタルテレビジョン放送受信装置15が、ホームネットワーク11上の他のデジタルテレビジョン放送受信装置18,19に外部接続されたゲーム機器22,23に対して、その使用時間を制限する、いわゆる、ゲームタイマ機能を実現するために使用される。
【0038】
さらに、上記表示制御部34eは、情報取得部34cで取得した各種の情報や、ゲームタイマ部34dで計測された時間、その他の必要な情報等を、映像表示部32や、ホームネットワーク11上の他のデジタルテレビジョン放送受信装置18,19に表示させる機能を有している。
【0039】
図3は、上記リモートコントローラ36の外観を示している。このリモートコントローラ36には、主として、電源キー36a、ゲームタイマキー36b、数字キー36c、チャンネルアップダウンキー36d、音量調整キー36e、カーソル上移動キー36f、カーソル下移動キー36g、カーソル左移動キー36h、カーソル右移動キー36i、決定キー36j、メニューキー36k、戻るキー36l、終了キー36m、4色(青,赤,緑,黄)のカラーキー36n等が設けられている。
【0040】
また、このリモートコントローラ36には、再生停止キー36o、再生/一時停止キー36p、逆方向スキップキー36q、順方向スキップキー36r、早戻しキー36s、早送りキー36t等が設けられている。
【0041】
すなわち、上記HDD38に対しては、リモートコントローラ36の再生停止キー36oや再生/一時停止キー36pを操作することにより、再生、停止、一時停止を行なうことが可能となる。
【0042】
また、リモートコントローラ36の逆方向スキップキー36qや順方向スキップキー36rを操作することによって、HDD38でハードディスク38aから読み取っている映像や音声等のデータを、その再生方向に対して逆方向や順方向に一定量ずつスキップさせる、いわゆる、逆方向スキップや順方向スキップを行なうことができる。
【0043】
さらに、リモートコントローラ36の早戻しキー36sや早送りキー36t等を操作することにより、HDD38でハードディスク38aから読み取っている映像や音声等のデータを、その再生方向に対して逆方向や順方向に連続的に高速で再生させる、いわゆる、早戻し再生や早送り再生を行なうことができる。
【0044】
図4は、ホスト機器となるデジタルテレビジョン放送受信装置15が、ホームネットワーク11上の所定のデジタルテレビジョン放送受信装置18から、その外部入力端子18a,19aの状況に関する情報を取得する処理動作をまとめたフローチャートを示している。なお、他の電子機器19〜21から、その外部入力端子の状況に関する情報を取得する処理動作についても同様に説明することができる。
【0045】
すなわち、処理が開始(ステップS4a)されると、ステップS4bで、外部入力端子の状況に関する情報を取得する電子機器(この場合、デジタルテレビジョン放送受信装置18)が選択される。この選択は、ユーザがリモートコントローラ36のメニューキー36kを操作して、階層構造となされた複数のメニュー画面に分け入ることにより、図5に示すような機器選択画面46を映像表示部32に表示させることにより行なわれる。
【0046】
この機器選択画面46は、ユーザがリモートコントローラ36のカーソル上または下移動キー36f,36gを操作することによりスクロールされて、ホスト機器となるデジタルテレビジョン放送受信装置15を除いた、ホームネットワーク11に接続されている全ての電子機器が表示されるようになっている。
【0047】
そして、この機器選択画面46上で、ユーザがリモートコントローラ36のカーソル上または下移動キー36f,36gを操作して所望の電子機器を選択し、決定キー36jを操作することで機器の選択設定が行なわれる。
【0048】
すると、ホスト機器となるデジタルテレビジョン放送受信装置15の情報取得部34cは、ステップS4cで、選択した機器(この場合、デジタルテレビジョン放送受信装置18)の全ての外部入力端子について、それらの状況に関する情報を取得したか否かを判別する。
【0049】
そして、取得していないと判断された場合(NO)、情報取得部34cは、ステップS4dで、1つの外部入力端子についてその端子名を示す情報を取得し記録する。その後、情報取得部34cは、ステップS4eで、端子名を示す情報を取得した外部入力端子について、そこに接続されている機器の種別または機器名を示す情報を取得し記録する。なお、機器が接続されていない場合にも、その旨を示す情報が取得され記録される。次に、情報取得部34cは、ステップS4fで、その外部入力端子が現在選択されているか否かを示す情報を取得し記録した後、ステップS4cの処理に戻される。
【0050】
また、上記ステップS4cで全ての外部入力端子の状況に関する情報を取得したと判断された場合(YES)、表示制御部34eは、ステップS4gで、情報取得部34cで取得し記録した各種の情報を映像表示部32に表示させて、処理を終了(ステップS4h)する。
【0051】
図6は、上記のようにして、デジタルテレビジョン放送受信装置18の全ての外部入力端子の状況に関する情報を映像表示部32に表示させた、入力状況一覧表示画面47の一例を示している。この入力状況一覧表示画面47は、ユーザがリモートコントローラ36のカーソル上または下移動キー36f,36gを操作することによりスクロールされて、デジタルテレビジョン放送受信装置18の全ての外部入力端子の状況が表示されるようになっている。
【0052】
図6に示した例では、デジタルテレビジョン放送受信装置18について、端子名ビデオ1の外部入力端子には機器が接続されておらず、端子名ビデオ2の外部入力端子にはDVDレコーダが接続され、端子名HD1の外部入力端子(18a)にはゲーム機器22が接続されていることが示されている。
【0053】
ここで、ユーザがリモートコントローラ36のカーソル上または下移動キー36f,36gを操作して所望の端子名HD1を選択し、決定キー36jを操作すると、図7に示すように、その外部入力端子18aについてさらに詳細な状況を示す詳細表示画面48が映像表示部32に表示される。
【0054】
この図7に示す詳細表示画面48では、端子名HD1の外部入力端子(18a)について、接続機器がゲーム機器であり、入力状態が選択中であり、選択時間が35分であり、ゲームタイマ設定がONであり、そのタイマが60分に設定されていることが示されている。
【0055】
上記した実施の形態によれば、ホスト機器としてのデジタルテレビジョン放送受信装置15が、ホームネットワーク11上の他の電子機器としてのデジタルテレビジョン放送受信装置18に関して、その外部入力端子の状況に関する情報を取得することを可能としている。
【0056】
このため、ホスト機器であるデジタルテレビジョン放送受信装置15が、他の機器であるデジタルテレビジョン放送受信装置18に対して、その外部入力端子に接続された機器に関する制御を行なうことができるようになり、ユーザにとって実用上十分な内容の制御を行なえるようになる。
【0057】
なお、上記情報取得部34cがホスト機器以外の機器の外部入力端子の状況に関する情報を取得するタイミングとしては、上記のように機器が選択設定されたときに限らず、例えば定期的に行なうようにすることや、または、例えばホームネットワーク11の通信負荷が少ない時間帯等に行なうようにしてもよいものである。
【0058】
また、上記表示制御部34eが情報取得部34cの取得した情報を映像表示部32に表示するタイミングとしては、上記のように、選択された機器の外部入力端子の状況に関する情報が取得された時点に限らず、例えばユーザが表示を要求する操作を行なった状態で表示させるようにしてもよいものである。
【0059】
次に、ホスト機器が他の機器の外部入力端子に接続された機器に関する制御を行なうことの具体例について説明する。
【0060】
図8は、ホスト機器となるデジタルテレビジョン放送受信装置15が、ホームネットワーク11上の所定のデジタルテレビジョン放送受信装置18の外部入力端子18aに接続されたゲーム機器22に対して、ゲームタイマ制御を行なう処理動作をまとめたフローチャートを示している。
【0061】
すなわち、処理が開始(ステップS8a)されると、ステップS8bで、制御対象となる電子機器(この場合、デジタルテレビジョン放送受信装置18)が選択される。この選択は、先に述べたように、図5に示すような機器選択画面46を映像表示部32に表示させることにより行なわれる。
【0062】
そして、ホスト機器となるデジタルテレビジョン放送受信装置15のゲームタイマ部34dは、ステップS8cで、ゲームタイマ制御を開始する。このゲームタイマ制御の開始は、ユーザがリモートコントローラ36のゲームタイマキー36bを操作することにより要求される。
【0063】
すると、ゲームタイマ部34dは、ステップS8dで、デジタルテレビジョン放送受信装置18がゲーム機器22の接続された外部入力端子18aを選択しているか否かを判別する。そして、ゲーム機器22の接続された外部入力端子18aが選択されていると判断された場合(YES)、ゲームタイマ部34dは、ステップS8eで、予め設定されたゲーム許容時間(例えば初期値が60分等)を所定の時間が経過する毎に削減する。
【0064】
この場合、ゲームタイマ部34dで削減されたゲーム許容時間は、上記表示制御部34eによって、制御対象となるデジタルテレビジョン放送受信装置18に画面表示される。図9は、このときの制御対象となるデジタルテレビジョン放送受信装置18の表示画面49を示している。この表示画面49には、図面上で画面の右上部分に、ゲームタイマ機能が起動中であることを示すアイコン49aと、ゲーム許容時間を示すアイコン49bとが表示されている。
【0065】
その後、ゲームタイマ部34dは、ステップS8fで、ゲーム許容時間が0分になったか否かを判別し、0分になっていないと判断された場合(NO)、ステップS8dの処理に戻される。また、上記ステップS8fでゲーム許容時間が0分になったと判断された場合(YES)、ゲームタイマ部34dは、ステップS8gで、ゲームの中止を促すメッセージを、表示制御部34eにより制御対象となるデジタルテレビジョン放送受信装置18に画面表示させ、処理を終了(ステップS8h)する。
【0066】
図10は、このときの制御対象となるデジタルテレビジョン放送受信装置18の表示画面50を示している。この表示画面50には、画面の中央部分に「ゲーム許容時間が終了しました。ゲームを中止して下さい。」なるメッセージが表示されている。
【0067】
上記したゲームタイマ制御によれば、ゲーム機器22を接続しているデジタルテレビジョン放送受信装置18を用いることなく、ホスト機器であるデジタルテレビジョン放送受信装置15が、他のデジタルテレビジョン放送受信装置18の外部入力端子18aに接続されたゲーム機器22に対してゲームタイマ制御を機能させることができる。このため、例えば親が子供部屋に入ることなく子供のゲーム時間を制限することができる等、ユーザにとって実用上十分な内容の制御を行なえるようになる。
【0068】
図11は、上記したゲームタイマ制御を行なう処理動作の変形例をまとめたフローチャートを示している。図11において、図8と同一ステップには同一符号を付して示し、ここでは異なるステップについてのみ説明する。
【0069】
すなわち、上記ステップS8fでゲーム許容時間が0分になったと判断された場合(YES)、ゲームタイマ部34dは、ステップS8gの処理に代えて、ステップS11で、ゲームタイマ部34dが、制御対象となるデジタルテレビジョン放送受信装置18に、ゲーム機器22の接続された外部入力端子18a以外の外部入力端子を選択させるように制御している。
【0070】
つまり、ゲーム許容時間が0分になった場合、強制的にゲームを中断させるように制御している。この場合、制御対象となるデジタルテレビジョン放送受信装置18に対し、ゲーム機器22の接続された外部入力端子18aを選択することを禁止させて、確実にゲームを中止させるようにしてもよいものである。
【0071】
なお、ゲームに限らず、ホスト機器であるデジタルテレビジョン放送受信装置15が、他のデジタルテレビジョン放送受信装置18に対して、指定した外部入力端子を強制的に選択させるように制御したり、特定の外部入力端子を選択することができないように制御したりすることも可能である。
【0072】
ここで、上記したゲームタイマ制御は、デジタルテレビジョン放送受信装置18に外部接続されたゲーム機器22に対して機能する、つまり、誰がゲームをしてもゲーム機器22の使用時間が合計で60分になるとゲーム中止のメッセージや、他の外部入力端子への切り替えが行なわれるようになっている。
【0073】
しかしながら、ゲームタイマ制御は、ユーザ毎に行なうことも可能である。例えばユーザAが自己の識別番号を入力してデジタルテレビジョン放送受信装置18にアクセスし、その外部入力端子18aに接続されたゲーム機器22でゲームを20分行なった場合、ユーザAのゲーム許容時間は初期値の60分から20分を減算した40分として管理される。
【0074】
一方、ユーザBが自己の識別番号を入力してデジタルテレビジョン放送受信装置18にアクセスし、その外部入力端子18aに接続されたゲーム機器22でゲームを40分行なった場合、ユーザBのゲーム許容時間は初期値の60分から40分を減算した20分として管理される。
【0075】
この場合、各ユーザA,Bのゲーム許容時間は、ホームネットワーク11の上記サーバ16に、各ユーザA,Bの識別番号に対応させて保存される。
【0076】
また、ゲームタイマ制御は、ホームネットワーク11全体を対象として、ユーザ毎に行なうことも可能である。すなわち、ユーザAが、自己の識別番号を入力してデジタルテレビジョン放送受信装置18にアクセスし、その外部入力端子18aに接続されたゲーム機器22でゲームを10分行ない、さらに、自己の識別番号を入力してデジタルテレビジョン放送受信装置19にアクセスし、その外部入力端子19aに接続されたゲーム機器23でゲームを15分行なった場合、ユーザAのゲーム許容時間は初期値の60分から10+15=25分を減算した35分として管理される。
【0077】
一方、ユーザBが、自己の識別番号を入力してデジタルテレビジョン放送受信装置18にアクセスし、その外部入力端子18aに接続されたゲーム機器22でゲームを20分行ない、さらに、自己の識別番号を入力してデジタルテレビジョン放送受信装置19にアクセスし、その外部入力端子19aに接続されたゲーム機器23でゲームを20分行なった場合、ユーザBのゲーム許容時間は初期値の60分から20+20=40分を減算した20分として管理される。
【0078】
つまり、ホームネットワーク11を構成するいずれのゲーム機器22,23でゲームを行なった場合でも、ユーザ毎にその合計のゲーム時間に対してゲームタイマ制御が機能することになる。この場合も、各ユーザA,Bのゲーム許容時間は、ホームネットワーク11の上記サーバ16に、各ユーザA,Bの識別番号に対応させて保存される。
【0079】
この場合、ホームネットワーク11を構成するゲーム機器としては、例えばWi-Fi(wireless fidelity)等の無線LAN通信機能によりホームネットワーク11上の機器と通信可能な携帯端末(例えばスマートフォン)等も含まれることはもちろんである。
【0080】
また、ゲームタイマ制御を行なう際に、ゲーム許容時間の初期値を、ユーザに応じて変更することも可能となる。この変更は、ユーザがリモートコントローラ36のメニューキー36kを操作して、階層構造となされた複数のメニュー画面に分け入ることにより、図12に示すようなパレンタル選択画面51を映像表示部32に表示させることにより行なわれる。
【0081】
このパレンタル選択画面51は、ユーザがリモートコントローラ36のカーソル上または下移動キー36f,36gを操作することによりスクロールされて、設定可能な全ての項目が表示されるようになっている。図12に示した例では、受信チャンネルを制限するためのチャンネルブロック、インターネットへの接続を制限するためのインターネットブロック、ゲーム許容時間を設定するためのゲームタイマ設定の項目が表示されている。
【0082】
ここで、ユーザがリモートコントローラ36のカーソル上または下移動キー36f,36gを操作してゲームタイマ設定の項目を選択し、決定キー36jを操作すると、図13に示すようなゲームタイマ設定画面52が映像表示部32に表示される。
【0083】
このゲームタイマ設定画面52は、ユーザがリモートコントローラ36のカーソル上または下移動キー36f,36gを操作することによりスクロールされて、設定可能な全てのユーザが表示されるようになっている。図13に示した例では、3人のユーザA,B,Cについて、それぞれゲーム許容時間の初期値が表示されている。
【0084】
そして、このゲームタイマ設定画面52において、ユーザがリモートコントローラ36のカーソル上または下移動キー36f,36gを操作してユーザAを選択し、その状態でさらに、リモートコントローラ36のカーソル左または右移動キー36h,36iを操作すると、ユーザAに対するゲーム許容時間の初期値が、無制限、120分、60分、30分と段階的に変化するので、所望の初期値が表示されたときに決定キー36jを操作することにより、ユーザAに対するゲーム許容時間の初期値を設定することができる。
【0085】
また、ゲーム許容時間としては、1日当たり何時間(何分)のように設定することや、1週間当たり何時間(何分)のように設定することも考えられる。これにより、具体的に言えば、親が子供に対して、例えば1日または1週間のような一定の基準期間を設定し、その基準期間の中で何時間(何分)だけゲームをしても良いという形態の管理を行なうことも可能となる。
【0086】
なお、この発明は上記した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を種々変形して具体化することができる。また、上記した実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜に組み合わせることにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良いものである。さらに、異なる実施の形態に係る構成要素を適宜組み合わせても良いものである。
【符号の説明】
【0087】
11…ホームネットワーク、12…電力線、13a〜13h…PLCアダプタ、14…防犯用カメラ、15…デジタルテレビジョン放送受信装置、16…サーバ、17…防犯用ライト、18,19…デジタルテレビジョン放送受信装置、18a,19a…外部入力端子、20…AVアンプ、21…BDプレーヤ、22,23…ゲーム機器、24…アンテナ、25…入力端子、26…チューナ部、27…復調復号部、28…信号処理部、29…合成処理部、30…音声処理部、31…映像処理部、32…映像表示部、33…スピーカ、34…制御部、34a…CPU、34b…メモリ部、34c…情報取得部、34d…ゲームタイマ部、34e…表示制御部、35…操作部、36…リモートコントローラ、37…受信部、38…HDD、38a…ハードディスク、39…記録再生処理部、40…入力端子、41…USBインターフェース、42…USB端子、43…LAN用インターフェース、44…LAN端子、45…無線LAN送受信部、46…機器選択画面、47…入力状況一覧表示画面、48…詳細表示画面、49,50…表示画面、51…パレンタル選択画面、52…ゲームタイマ設定画面。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークに接続された機器から、その外部入力端子に関する情報を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得した情報を前記外部入力端子に対応させて表示するように制御する表示制御手段とを具備する機器制御装置。
【請求項2】
前記取得手段は、前記ネットワークで用いられている通信プロトコル上に定義されたコマンドを用いて、前記ネットワークに接続された機器から前記外部入力端子に関する情報を取得する請求項1記載の機器制御装置。
【請求項3】
前記取得手段は、前記ネットワークに接続された機器から、前記外部入力端子の端子名を示す情報、前記外部入力端子に接続されている機器を示す情報、前記外部入力端子が選択されているか否かを示す情報のうちの、少なくともいずれか1つを取得する請求項1記載の機器制御装置。
【請求項4】
前記取得手段で取得した情報に基づいて、前記ネットワークに接続された機器がゲーム機器の接続された外部入力端子を選択している時間を計測し、計測された時間が予め設定された所定時間に達した状態で、前記ネットワークに接続された機器にゲームの中止を促すメッセージを表示させるゲーム時間制御手段を具備する請求項1記載の機器制御装置。
【請求項5】
前記ゲーム時間制御手段は、ユーザ毎に前記所定時間の長さを変更可能である請求項4記載の機器制御装置。
【請求項6】
前記取得手段で取得した情報に基づいて、前記ネットワークに接続された機器がゲーム機器の接続された外部入力端子を選択している時間を計測し、計測された時間が予め設定された所定時間に達した状態で、前記ネットワークに接続された機器に、前記ゲーム機器の接続された外部入力端子以外の外部入力端子を選択させるように制御するゲーム時間制御手段を具備する請求項1記載の機器制御装置。
【請求項7】
前記ゲーム時間制御手段は、前記ネットワークに接続された機器に対して、前記ゲーム機器の接続された外部入力端子の選択を禁止するように制御する請求項6記載の機器制御装置。
【請求項8】
ネットワークに接続された機器から、その外部入力端子に関する情報を取得し、取得した情報を前記外部入力端子に対応させて表示する機器制御方法。
【請求項1】
ネットワークに接続された機器から、その外部入力端子に関する情報を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得した情報を前記外部入力端子に対応させて表示するように制御する表示制御手段とを具備する機器制御装置。
【請求項2】
前記取得手段は、前記ネットワークで用いられている通信プロトコル上に定義されたコマンドを用いて、前記ネットワークに接続された機器から前記外部入力端子に関する情報を取得する請求項1記載の機器制御装置。
【請求項3】
前記取得手段は、前記ネットワークに接続された機器から、前記外部入力端子の端子名を示す情報、前記外部入力端子に接続されている機器を示す情報、前記外部入力端子が選択されているか否かを示す情報のうちの、少なくともいずれか1つを取得する請求項1記載の機器制御装置。
【請求項4】
前記取得手段で取得した情報に基づいて、前記ネットワークに接続された機器がゲーム機器の接続された外部入力端子を選択している時間を計測し、計測された時間が予め設定された所定時間に達した状態で、前記ネットワークに接続された機器にゲームの中止を促すメッセージを表示させるゲーム時間制御手段を具備する請求項1記載の機器制御装置。
【請求項5】
前記ゲーム時間制御手段は、ユーザ毎に前記所定時間の長さを変更可能である請求項4記載の機器制御装置。
【請求項6】
前記取得手段で取得した情報に基づいて、前記ネットワークに接続された機器がゲーム機器の接続された外部入力端子を選択している時間を計測し、計測された時間が予め設定された所定時間に達した状態で、前記ネットワークに接続された機器に、前記ゲーム機器の接続された外部入力端子以外の外部入力端子を選択させるように制御するゲーム時間制御手段を具備する請求項1記載の機器制御装置。
【請求項7】
前記ゲーム時間制御手段は、前記ネットワークに接続された機器に対して、前記ゲーム機器の接続された外部入力端子の選択を禁止するように制御する請求項6記載の機器制御装置。
【請求項8】
ネットワークに接続された機器から、その外部入力端子に関する情報を取得し、取得した情報を前記外部入力端子に対応させて表示する機器制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−9197(P2013−9197A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−141096(P2011−141096)
【出願日】平成23年6月24日(2011.6.24)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月24日(2011.6.24)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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