説明

機器制御装置

【課題】 コマンドの通信効率を向上させる。
【解決手段】 機器制御装置1は、操作器3から送信された操作コードを受信する受信器11と、処理部14とを備える。処理部14は、受信器11が操作コードを受信すると、対象となるソース機器2が該操作コードのパススルー制御に対応しているか非対応かを判断し、非対応と判断すると、該ソース機器2に対して操作コードを転送するためのコマンドの送信を停止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器制御装置に関し、より特定的には、複数のソース機器が接続され、接続された各ソース機器を、コマンドを用いて制御する機器制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
マルチメディアインターフェイスのひとつとして、HDMI(High−Definition Multimedia Interface)がある。このHDMIでは、CEC(Consumer Electronics Control)が規格化されている。このCECはバス通信であり、各種コマンドがCECには定義されている。CECのコマンドは、HDMI規格で規定されているコマンドとは別に、メーカー独自で自由に作成できるコマンドの領域が用意されている。このようなCECのコマンドを用いて、機器制御装置(シンク機器)は、HDMIケーブルを介して接続された複数のソース機器(例えば、AV機器)それぞれの制御を行う(例えば、非特許文献1を参照)。
【0003】
上記の通り、ソース機器のメーカーは独自にコマンドを定義できる。よって、たとえCEC対応のソース機器であっても、該ソース機器は、接続されたシンク機器からのコマンドを解釈できない場合がある。上記背景から、互いに異なるメーカーのソース機器及びシンク機器間での、メーカーの独自コマンドを通信する手法が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【非特許文献1】High−Definition Multimedia Interface Specification Version 1.3a
【特許文献1】特開2007−97095号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、CECは、HDMIの必須のプロトコルでないため、ソース機器がCECに非対応の場合がある。また、シンク機器又はソース機器には、メーカー独自のCECコマンドが実装されている場合もある。上記のことから、ソース機器がCECコマンドを受け取っても無反応で、シンク機器はソース機器を制御できない場合がある。
【0005】
また、CECの伝送レートは400bpsと低速であるため、CECコマンドで制御できない機器同士の通信は、接続された他の機器間の通信の妨げとなり、通信効率を低下させる。
【0006】
それ故に、本発明は、CECコマンドの通信効率を向上させることが可能な機器制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の一局面は、機器制御装置であって、操作器から送信された操作コードを受信する受信器と、受信器が操作コードを受信すると、対象となるソース機器が該操作コードのパススルー制御に対応しているか非対応かを判断する判断処理部と、判断処理部により、ソース機器がパススルー制御に非対応であると判断されると、ソース機器に対して操作コードを転送するためのコマンドの送信を停止する停止処理部とを備える。
【発明の効果】
【0008】
上記機器制御装置は、パススルー制御に非対応のソース機器を見つけた場合、このようなソース機器に対するコマンドの送信を停止することで、不要なCECコマンドの送信を抑制し、CECコマンドの通信効率を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1は、本発明の一実施形態に係る機器制御装置(シンク機器)1の構成を示すブロック図である。また、図1には、機器制御装置1の周辺機器として、少なくとも1台のソース機器2(図示は3台のソース機器2A−2C)と、操作器3とが示される。以下、機器制御装置1の詳細な説明に先立ち、ソース機器2と操作器3について説明する。
【0010】
各ソース機器2はそれぞれ、HDMI(High−Definition Multimedia Interface)出力が可能な機器であって、例えばデジタルムービーカメラである。ソース機器2はそれぞれ、機器制御装置1とHDMIケーブルで接続されており、該HDMIケーブルを介して機器制御装置1に映像信号を送信する。
【0011】
操作器3は、本実施形態では、機器制御装置1を介して各ソース機器2をユーザが遠隔操作するためのリモートコントローラであり、各種機能が割り当てられたボタン等を有する。操作器3は、ユーザによりボタン等が操作されると、操作されたボタン等に割り当てられた操作コードを発生し、発生した操作コードで赤外線信号を変調した後、機器制御装置1に向けて送出する。
【0012】
次に、機器制御装置1について説明する。機器制御装置1は、受信器11と、外部I/F12と、ディスプレイ13と、処理部14とを備えている。
【0013】
受信器11は、操作器3から送出された赤外線信号を受光し、受光した赤外線信号を復調し、これによって操作コードを得る。得られた操作コードは、処理部13に送信される。
【0014】
外部I/F12には、複数個のHDMIのポートが備わっており、各ポートには、1台のソース機器2を接続することが可能である。外部I/F12は、各ポートに接続されたソース機器2から送信されてくる映像信号が入力される。外部I/F12は、入力映像信号の中から少なくとも1つを選択して、ディスプレイ13に出力する。なお、外部1/F12は、処理部14からの設定に従って、ディスプレイ13へ出力すべき映像信号を選択する。
【0015】
外部I/F12は、他にも、処理部14から送られてくる制御コマンドとしてのCECコマンドを受信し、映像信号を出力中のソース機器2に送信したり、映像信号を出力中のソース機器2から送られてくるCECコマンドを受信し処理部14に送信したりする。
【0016】
ディスプレイ13は、外部I/F12からの映像信号に従って映像を表示する。他にも、ディスプレイ13は、処理部12からのメッセージ信号に従ってメッセージを表示する。
【0017】
処理部14は、本機器制御装置1を構成する各部を制御する。他にも、処理部14は、CECコマンドの送信制御を行う。
【0018】
次に、機器制御装置1の処理について、まず、図2を参照して説明する。図2は、ソース機器2が接続された際の機器制御装置1の処理を示すフローチャートである。
【0019】
図2において、処理部14は、外部I/F12のいずれかのポートにソース機器2が接続されたか否かを判断する(ステップS201)。ステップS201における具体的な判断手法としては、HDMIコネクタの+5V Powerの検出がある。具体的には、ソース機器2が外部I/F12のポートに接続されると、接続されたソース機器2は機器制御装置1に対し+5V Powerを供給する。処理部14は、ポートに+5V Powerが供給されていると、ステップS201でYesと判断して、ステップS202に進む。+5V Powerが供給されていない場合、処理部14は、ステップS201に戻り、ソース機器2の接続を待機する。
【0020】
ステップS201でYesと判断すると、処理部14は、CEC対応・非対応の確認処理を行う(ステップS202)。処理部14は、ステップS202の判断を、CEC対応機器が接続直後に送信するCECコマンド<Report Physical Address>を用いて行う。
【0021】
具体的には、ソース機器2は、外部I/F12のポートに接続されると、各ポートに設定されているPhysical Addressを取得する。その後、接続されたソース機器2は、Logical Addressを取得する処理を開始して、取得したPhysical Addressをブロードキャストするための<Report Physical Address>を送信する。処理部14は、ステップS201で接続を検出してから、予め設定された一定期間内に、接続ポートのPhysical Addressに対応する<Report Physical Address>を接続ソース機器2より取得できた場合、その接続ソース機器2をCEC対応機器と判断する。
【0022】
それに対し、一定期間内に接続ポートのPhysical Addressに対応する<Report Physical Address>を接続ソース機器2より取得できなかった場合、処理部14は、接続ソース機器2をCEC非対応機器と判断する。
【0023】
以上の処理の結果に基づき、処理部14は、接続ソース機器2がCEC非対応か否かを判断する(ステップS203)。Yesと判断した場合、処理部14は、接続ソース機器2がCEC非対応機器であることをユーザに知らせるメッセージ信号を生成し、ディスプレイ13に送信する。ディスプレイ13は、メッセージ信号を受信すると、図3に示すように、その内容Mを一定期間表示して、接続ソース機器2がCEC非対応であることをユーザに知らせる(ステップS204)。ステップS204が終了すると、処理部14は、図2の処理を終了する。
【0024】
次に、ステップS202のCEC対応・非対応確認処理の具体例を、図4を参照して説明する。図4は、CEC対応・非対応確認処理における機器制御装置1と、各ソース機器2A−2CとのCECコマンドを授受を示すシーケンスチャートである。
【0025】
図4の例では、ソース機器2A−2Cに対するCEC対応・非対応確認処理がほぼ同タイミングで行われる。ここで、ソース機器2AのみがCEC非対応機器であると仮定する。各ソース機器2A−2Cは、外部I/F12のポートと接続されると、機器制御装置1に対して+5V Powerを供給する(シーケンスS401,S403,S405)。
【0026】
機器制御装置1において、処理部14は、ソース機器2A−2Cそれぞれからの+5V Powerを検出したタイミング(シーケンスS402,S404,S406)で、ポート毎のタイマー(図示せず)を起動し、所定時間T、T、Tの計時を開始させる。+5V Powerの供給後、HDMIのコネクションが確立すると、ソース機器2のうち、CEC対応機器は、<Report Physical Address>を機器制御装置1に送信する(シーケンスS407,S409)。上記から明らかなように、ソース機器2B及び2CがCEC対応機器であるため、図4の例では、両ソース機器2B及び2Cが<Report Physical Address>を送信する。
【0027】
処理部14は、所定時間T、T、Tのタイムアウト前に、<Report Physical Address>を受信している場合には、対応するポートのタイマーによる計時を停止するとともに、対応するポートにCEC対応機器が接続されていることを認識する。
【0028】
それに対し、処理部14は、所定時間T、T、Tのタイムアウト前に、<Report Physical Address>を受信できなかった場合には、対応するポートにCEC非対応機器が接続されていることを認識する。
【0029】
以上でCEC対応・非対応確認処理が終了する。図4の例では、ソース機器2Aは、CEC非対応機器であり、タイマーT以内に<Report Physical Address>を送信しないため、処理部14は、所定時間Tが経過した時点で、ソース機器2AがCEC非対応機器であると判断する。
【0030】
なお、CEC対応・非対応確認処理は、外部I/F12のポート別に行われる。図4の例では、全てのソース機器2について、CEC対応・非対応確認処理がほぼ同タイミングで行われているが、ソース機器2A−2CについてCEC対応・非対応確認処理が個別的に行われる場合もある。
【0031】
以上説明した図2の処理が終了すると、ユーザは操作器3を操作する等により、処理部14は、少なくとも1台のソース機器2からの映像信号をディスプレイ13に出力させるよう外部I/F12を設定する。これにより、ディスプレイ13は、設定されたソース機器2からの映像信号を外部I/F12を介して受け取り、受信映像信号に従って映像を表示する。
【0032】
以下、現在映像信号を出力しているソース機器(以下、対象ソース機器という)2を操作器3により遠隔制御する際の処理について、図5を参照して説明する。図5は、操作器3の操作後の機器制御装置1の処理を示すフローチャートである。図5において、処理部14は、操作器3の操作があったか否かを判断する(ステップS501)。具体的には、受信器11から操作コードを受け取っていない場合、処理部14は、ステップS501でNoと判断し、ステップS501に戻り、操作コードの受信を待機する。
【0033】
それに対し、受信器11から操作コードを受け取っている場合、処理部14は、ステップS501でYesと判断する。このように判断すると、処理部14は、操作コードに対応するCECコマンド<User Control Pressed>を、対象ソース機器2に、外部I/F14を介して送信する。ここで、<User Control Pressed>は、操作器3から送られてきた操作コードをシンク機器である機器制御装置1から対象ソース機器2に転送するために用いられる。
【0034】
HDMI規格では、受信したCECコマンドの処理を受け付けることができない場合、対象ソース機器2はコマンド<Feature Abort>を機器制御装置1に対して返信する。<Feature Abort>のパラメータには[Feature Opcode]が含まれており、<User Control Pressed>が非対応であれば、[Feature Opcode]の値に、<User Control Pressed>のOpcodeが設定される。ここで、<Feature Abort>は、要求されたCECコマンドを対象ソース機器2がサポートしていないか、現時点では実行できないかを示す応答として用いられる。
【0035】
処理部14は、<Feature Abort>を外部I/F14を介して受け取り、<Feature Abort>の情報より対象ソース機器2が<User Control Pressed>に対応か非対応であるかを確認することができる。処理部14は、この<Feature Abort>の処理を用いて、対象ソース機器2がCECリモコンパススルー制御対応・非対応確認処理を行う(ステップS502)。この確認処理の結果に基づき、処理部14は、対象ソース機器2がCECリモコンパススルー制御非対応か否かを判断する(ステップS503)。
【0036】
ステップS502及びS503の処理を具体的に説明すると、処理部14は、対象ソース機器2へ送信する<User Control Pressed>に対する<Feature Abort>の受信回数をカウントする。処理部14は、<Feature Abort>の受信回数が予め設定された回数受信した対象ソース機器2をCECリモコンパススルー制御非対応機器と、つまりステップS503でYesと判断する。
【0037】
ステップS503でNoと判断すると、処理部14は、ステップS501に戻り、新たなリモコン操作を待機する。それに対し、ステップS503でYesと判断すると、まず、処理部14は、このようなCECリモコンパススルー制御非対応の対象ソース機器2に対して、今後の操作コードに対し<User Control Pressed>の送信を停止する(ステップS504)。
【0038】
また、ステップS504の次に、処理部14は、対象ソース機器2がCEC非対応機器であることをユーザに知らせるメッセージ信号を生成し、ディスプレイ13に送信する。ディスプレイ13は、メッセージ信号を受信すると、図3に示すように、その内容Mを一定期間表示して、対象ソース機器2がCEC非対応であることをユーザに知らせる(ステップS505)。これにより、ユーザは、操作器3に対し何度も同じ操作を繰り返し行わないように意識させることが可能となる。また、この場合、ユーザは、ソース機器2本体又はそれに付属のリモートコントローラにて操作を行う。
【0039】
なお、図5には示していないが、外部I/F12と対象ソース機器2のコネクションが切断されると、その時点で図5の処理は終了する。
【0040】
次に、ステップS502のCECリモコンパススルー制御対応・非対応確認処理の具体例を、図6及び図7を参照して説明する。図6及び図7は、CECリモコンパススルー制御対応・非対応確認処理における機器制御装置1と、対象ソース機器2とのCECコマンドの授受の前半及び後半を示すシーケンスチャートである。
【0041】
なお、図6及び図7では、対象ソース機器2がソース機器2Bである場合が示されている。また、図6及び図7では、説明の便宜上、一度のCECリモコンパススルー制御対応・非対応確認処理でリモコン操作を複数回記載しているが、実際の処理では、リモコン操作を一回行うごとにS502の処理を抜け、リモコン待ちのS501の処理へ移る。
【0042】
まず、図6において、処理部14は、操作器3より受信器11を介して操作コードを受信(シーケンスS601)すると、受信操作コードをCECコマンドへ変換し、外部I/F12を介して<User Control Pressed>を対象ソース機器2Bに送信する(シーケンスS602)。
【0043】
処理部14は、対象ソース機器2B向けにCECリモコンパススルー制御対応・非対応確認処理用のカウンタ(図示せず)を持っており、このカウンタの値は、<User Control Pressed>に対する<Feature Abort>を対象ソース機器2Bから受信すると(シーケンスS603)、カウントアップされる(シーケンスS604)。
【0044】
それに対し、<User Control Pressed>に対する<Feature Abort>を受信しない場合は、カウンタ値はリセットされる(図7のシーケンスS611)。
【0045】
このような一連の動作は操作コードの受信のたびに繰り返される(図6のシーケンスS605−図7のシーケンスS623)。
【0046】
カウンタ値が予め設定された値(以下、基準値という)を超えると、処理部14は、対象ソース機器2BがCECリモコンパススルー非対応機器であると判断する(シーケンスS624)。なお、図7の例では、基準値はC=3に設定されている。
【0047】
<User Control Pressed>のパラメータには、操作器3からの操作コード1つに対して、1つの[UI Command]が用意されている。図6及び図7の例では、操作コードの種類別にカウンタ値の基準値は設定されていないが、操作コードの種類別([UI Command]のパラメータ別)にカウンタを用意し、各操作コードの種別毎にCECリモコンパススルー制御対応・非対応確認処理(ステップS502)を行う方法も考えられる。
【0048】
上記のような機器制御装置1は、CECコマンドでソース機器2を制御する場合において、ソース機器2の返答状況を確認し、CEC対応機器でないか、CECコマンドを受け付けないことを判断する機能を備えており。この機能によって、CECコマンドで制御できないソース機器2を見つけた場合、CECコマンドで制御できないことをユーザに通知し、さらに、ソース機器2に対するCECコマンドの送信を停止することで、不要なCECコマンドの送信を抑制し、CECの通信効率を向上させることができる。
【0049】
なお、上記説明では、機器制御装置1は、操作器3の例示としてのリモートコントローラから操作コードを受け取るとして説明したが、機器制御装置1に実装されたタッチパネル又はキーボードから操作コードを受け取っても構わない。
【0050】
また、上記説明では、3台のソース機器2が機器制御装置1に接続されていたが、ソース機器2の接続数は3台以外でも構わない。
【0051】
また、上記説明では、CEC対応・非対応確認処理(図2のステップS202)にて、一定期間内にCECコマンド<Report Physical Address>を受信しない場合、処理部14は、ソース機器2をCEC非対応機器であると判断するとした。しかし、これに限らず、一定期間内にCECコマンド<Report Physical Address>を受信しなかった時点で、処理部14は、再確認のために、ソース機器2へ少なくとも一度CECコマンド<Give Physical Address>を送信し、CEC対応・非対応確認を行ってもよい。<Give Physical Address>は、ソース機器2のPhysical Addressを返すために用いられる。なお、再確認のためのCECコマンドは、<Give Physical Address>に限らず、HDMI規格で定義され、応答のあるマンダトリーのCECコマンドでもよい。
【0052】
また、上記説明では、CECリモコンパススルー非対応のソース機器2と処理部14が判断すると、図5の処理は終了していた。しかし、これに限らず、ソース機器2が、CECリモコンパススルー対応機器であっても、処理部14の判断タイミングによっては、何らかの要因で<User Control Pressed>に対して<Feature Abort>を返信する場合が考えられる。このようなケースを想定して、図8に示すように、ステップS505の処理完了後、一定期間後にステップS501に処理を戻す方法が採用されても構わない。
【0053】
また、上記説明では、CECリモコンパススルー制御対応・非対応確認処理(図5のステップS502)では、カウンタにより<Feature Abort>の受信回数を計数していた。しかし、これに限らず、<Feature Abort>にパラメータとして含まれる[Abort Reason]の内容それぞれを計数しても構わない。他にも、CECリモコンパススルー制御対応・非対応確認処理用のカウンタは、<User Control Pressed>のACK Bitを検出しなかった回数を計数しても構わない。
【0054】
また、上記説明では、ソース機器2がCEC非対応機器かCECリモコンパススルー非対応機器の場合、ユーザへの通知方法としてディスプレイ13に図3に示すメッセージMをそれぞれ表示していた。しかし、これに限らず、CEC非対応機器の場合と、CECリモコンパススルー非対応機器の場合で、異なるメッセージを表示しても構わないし、異なる表示方法を採用しても構わない。
【0055】
また、上記説明では、図3に示すメッセージMは、CEC対応・非対応機器確認処理(図2のステップS202)又はCECリモコンパススルー制御対応・非対応確認処理(図5のステップS502)の後、一定期間表示されていた。しかし、これに限らず、一度メッセージMが表示された後、操作器3に対し同じ操作がある度に即座にメッセージMは一定期間表示されても構わない。また、メッセージMは、図9に示すように、映像表示の妨げにならないよう、ディスプレイ13の画面の隅等へ常時表示されても構わない。
【0056】
また、上記説明では、メッセージMをディスプレイ13に表示することでユーザへの通知を行っていたが、ブザー音や案内音声等でユーザに通知が行われても構わない。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明に係る機器制御装置は、CECコマンドの通信効率を向上させるという効果を有し、シンク装置となり得るディスプレイ装置等に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の一実施形態に係る機器制御装置1の構成を示すブロック図
【図2】ソース機器2が接続された際の機器制御装置1の処理を示すフローチャート
【図3】図1に示すディスプレイ13に表示されるメッセージMを示す図
【図4】CEC対応・非対応確認処理におけるCECコマンドを授受を示すシーケンスチャート
【図5】操作器3の操作後の機器制御装置1の処理を示すフローチャート
【図6】CECリモコンパススルー制御対応・非対応確認処理におけるCECコマンドの授受の前半部分を示すシーケンスチャート
【図7】CECリモコンパススルー制御対応・非対応確認処理におけるCECコマンドの授受の後半部分を示すシーケンスチャート
【図8】操作器3の操作後の機器制御装置1の処理の代替例を示すフローチャート
【図9】図1に示すディスプレイ13に表示されるメッセージMの代替例を示す図
【符号の説明】
【0059】
1 機器制御装置(シンク機器)
11 受信器
12 外部I/F
13 ディスプレイ
14 処理部
2 ソース機器
3 リモコン


【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作器から送信された操作コードを受信する受信器と、
前記受信器が操作コードを受信すると、対象となるソース機器が該操作コードのパススルー制御に対応しているか非対応かを判断する判断処理部と、
前記判断処理部により、前記ソース機器がパススルー制御に非対応であると判断されると、ソース機器に対して操作コードを転送するためのコマンドの送信を停止する停止処理部とを備える、機器制御装置。
【請求項2】
前記機器制御装置は、前記受信器が操作コードを受信すると、前記コマンドを前記ソース機器に送信し、さらに、該コマンドを実行できないことを示す返答を該ソース機器から受信する外部I/Fをさらに備え、
前記判断処理部は、前記外部I/Fが所定回数以上返答を受信すると、前記ソース機器がパススルー制御に非対応を判断する、請求項1に記載の機器制御装置。
【請求項3】
前記判断処理部により、前記ソース機器がパススルー制御に非対応であると判断されると、その旨を示すメッセージを表示するディスプレイをさらに備える、請求項1に記載の機器制御装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−278310(P2009−278310A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−126770(P2008−126770)
【出願日】平成20年5月14日(2008.5.14)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】