説明

機械的混合および補強流体の注入の手段によって土壌を補強するための装置

【解決手段】機械的混合および補強流体の注入の手段によって土壌を補強するための装置(1)であって、1つあるいはそれ以上の穿孔軸棒に接続されそして穿孔および混合操作を行われるよう設計される;装置は本体(10)、本体(10)に関して可動でありそしてカムの手段(22)によって本体(10)の内部の中央構造体(20)に閉じ込められる1つあるいはそれ以上の羽根(30)(30’)(30”)を有する;さらに装置(1)は少なくとも1つの噴射器に流体漏洩のない方法で接続されている流体の流れのための導管(40)を有する;相対的動作が流体の流れのための導管(40)内に導入される液体の圧力の機能として中央構造体(20)および外部本体(10)の間に生じられ、羽根(30)(30’)(30”)の開きをもたらす。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は深い穿孔の分野に関する;詳細には、これは機械的混合および補強流体の注入の手段によって土壌を補強するための装置に関連する。
【0002】
土壌の補強は穿孔装置を使用する穴の穿孔を目論む。穿孔段階の間、あるいはこの操作の終わりに穴に実質的に相当する土壌の箇所あるいはそこに隣接する箇所の固体性の特徴を増大するために行われ、設計される。
【0003】
[従来技術]
補強の操作は詳細に後で記載される技術を使用することができることが知られている。
【0004】
第1の技術は所謂“機械的乾燥混合”であり、これは極く少量の水が存在する土壌にしばしば使用され、この技術の使用は土壌内の粉末状のセメントの挿入を目論み 、例えば、典型的には30bar(3MPa)を超えない圧力で圧縮空気および一組の穿孔軸棒に関して固定された回転羽根で装備される混合器具を活用する。
【0005】
第2の技術は所謂“低圧湿潤混合”であり、ここで補強は水およびコンクリートの混合(典型的には“グラウト(grout)”として知られる)から作られる流体の噴流によって提供される。さらにいえば、流体の噴流は上記の流体と土壌を混合することができる羽根を装備される器具を通る低圧力(約40−50bar(4−5MPa))によって特徴付けられる。
【0006】
第3の技術は最終的で所謂“高圧機械的湿潤混合”である。
【0007】
この第3の技術で、土壌を補強するための処理は穿孔機のバレル(barrel)から出てくる高圧力(典型的には約100−400bar(10−40MPa))の噴流の注入および混合羽根(典型的には半径方向位置にある)を装備される注入器具の手段によって実施される。
【0008】
この方法で、補強箇所の最低の直径は混合羽根の存在によって保証され(この理由のため用語“機械的最低”が使用される)、そしてその最大直径は補強流体の圧力によって保証される。詳細には、事実上、補強流体は穿孔の混合羽根および注入穿孔器具の範囲によって到達されない土壌の箇所でまた操作され得た。
【0009】
記載される第3および最後の技術を特に参照して、土壌の混合は穿孔の間(下方向)かあるいは穿孔の終わり(上方向)かあるいは処理される土壌の型に従って両方の方向で起こり得る。
【0010】
設計の特別な要求(例えば、土の除去操作が建物の基礎が置かれたかあるいは土壌の必要な処理が行われた後に目論まれる場合において)に対して、ある深さで局所化される土壌の部分でのみ実施されることが機械的混合に要求される。この場合に、回転箇所で、用語“無負荷の旋回”が使用され、これは直径方向に取り付けられる伸張可能な羽根で装備される穿孔および混合器具が位置の地面から処理の深さに達し、最低の穿孔直径を保証する方法で閉じられている羽根を留保する手順を記載する。前記解決は穿孔を速め、そしてもっと経済的に有利にする。
【0011】
含まれる寸法の当初の穿孔を行うことができる器具であって、そして“混合羽根”と呼ばれる切断羽根に類似の機械的部品を開くことによって希望する深さに達したとき、穿孔操作あるいは注入補強流体で簡単に土壌の混合を浅い深さでの直径よりも大きい直径で行うことができる器具が存在する。
【0012】
土壌の混合は容易に作業される土壌の場合には従来下方向で行われる;代わって、“困難”な土壌の存在では、混合は、降下の最初の段階の間に、土壌を軽くしそして引き続く混合のための土壌を調整するために全く異なる流体の注入の操作(“事前切断”として技術的に呼ばれる段階)の先行実施をした後、望ましくは上方向で行われる。
【0013】
穿孔、切断および混合装置に関して、多数の文献が従来技術で知られている。
【0014】
例えば、文献No.US7,195,080は作業構造で切断手段(切断羽根)によって提供され得る穿孔直径の独特性で固有の問題を如何に解決するかを教示している。文献No.US7,195,080は操作の間振動を減らす遮断手段によって如何に切断羽根をもっと強固にするかをさらに教示している。
【0015】
詳細には、文献No.US7,195,080は深さが降下する段階の間に、切断手段(切断羽根)の半径方向に開く動作に対して利用できる掘穴を拡げるための器具を示している:
−水力学エネルギーであって、穿孔直径の変動性を得るように前記羽根の開きの変形を可能とする位置指示器(指示装置)に接続される直進推進器(ジャッキ)の挿入による;
−例えば電気エネルギーのような他の形式のエネルギーであって、電気モーターおよび/あるいは他の簡単な機械的装置の提供による。
【0016】
詳細には、水力学エネルギーは専用の流体あるいは穴掘りのために使用される同じ流体(ベントナイト)を使用するいずれかによって供給される。この流体は本体を軸方向に移動させるジャッキを推進し、複数の支点で切断羽根を梃子で動かすことによって開く。加圧流体の流入に続いて、遮断手段が切断羽根に対して押しつけられる。希望する深さに到達すると、穿孔操作が終わり、専用の流体あるいは穿孔流体(ベントナイト)の供給が中断され、遮断手段が自由に動き、結果として切断羽根を自由とし、切断羽根が最初の位置に戻るまで再び自動的に閉じ得るようにする。
【0017】
前記の文献に記載される技術は、しかしながら、いくつかの不利点を示す。実際には、この技術では、穿孔段階の間、穿孔流体(ベントナイト)で作動することは可能ではなく、切断羽根を閉じたまま保持する。さらに文献は穿孔流体(ベントナイト)と異なる補強流体の注入の可能性を教示していない。終りに、文献No.US7,195,080に示される既知の技術に従うと、穿孔頭部はこれらが機械的および電気的手段によって動かされる場合において羽根の動作のシステムに特別の目的をもって専用の通路あるいは機械的手段を必須的に存在しなければならない。さらに詳細には、電気的手段による羽根の動作は与えられた作業環境では明らかに不便でありそして扱い難い。
【0018】
重要ではないと言えないが、USの文献はいかに下方向の作業および上方向の作業の両方に効果的であり、そして補強を可能とする頭部をいかに作るかを教示していない。
【0019】
[本発明の技術]
本発明の目的は上記の欠点のない機械的混合および補強流体の注入の手段によって土壌を補強するための装置を提供することである。
【0020】
本発明に従って土壌を補強するための装置は特許請求項1に請求するように機械的混合および補強流体の注入の手段によって提供される。
【0021】
本発明は実施態様の制約のない実施例を図示する付帯図面を参照して以下に記載される。
【0022】
図1を参照して、機械的混合および補強流体の注入の手段によって土壌を補強するための装置が1によって全体として示される。装置は1組の穿孔軸棒(図示されない)に使用中固定されそして掘穴内に流体の導入を行うことが可能である本体10を含む。前記流体は典型的に穿孔軸棒内で流れを作られる。
【0023】
使用中、典型的にそれ自身回転する装置1はさらに複数の可動穿孔羽根および/あるいは混合羽根(羽根)30を有し、これらの羽根は装置の本体に沿って取り付けられそして使用の第1位置を有し、そこに実質的に装置1の最大の伸張の方向に取り付けられ、そして使用の第2位置を有し、そこで装置1の本体10のそばで実質的に同定される容積の範囲を超えて伸張する。
【0024】
図2に図示されるように、装置1はさらにその中に本体10内に軸的にガイドされる1つあるいはそれ以上の横方向部21を有する中央構造体20を含み、横方向部21は本体10の1つあるいはそれ以上のガイド12内で滑るように設計される。
【0025】
詳細には、中央構造体20はこのように本体10に関して滑りそして回転穿孔力を受け得る。
【0026】
矢印で示される方向で本体10に関して中央構造体20の滑りは本体10上で蝶番にされる複数の羽根30を開かせ、羽根はこの方法で装置1から外側へ伸張する。
【0027】
詳細には、前記動作は複数のカム(カムの手段)22によって可能とされ、カムは中央構造体20の特別の目的をもって設計される支持体上に備えられ、対応する羽根30に関して固定されるそれぞれのピン31と連動する。
【0028】
装置1はさらに流体の通路のための内部導管(流体の流れのための手段)40を有し、導管は流体の漏洩のないことを保証する方法で穿孔軸棒に接続されるよう設計される(既知の技術の手段によって)。中央構造体20に関して固定される内部導管(流体の流れのための手段)40は第1端末(第1系列の噴射器)41、43および装置1の外側表面に面する第2端末(第2系列の噴射器)42をそれぞれ有する;もっと詳細には、第1端末(第1系列の噴射器)41、43は内部導管(流体の流れのための手段)40の配置に関して横方向に配置されそして羽根30に関して頂部箇所および底部箇所にそれぞれ位置づけられる;端末(第1系列の噴射器)41、43は操作要求に従って閉じられ得る。
【0029】
第2端末(第2系列の噴射器)42は、代わりに、穿孔の方向に関して変化できる傾き(例えば、制限はないが、45°)で流体の流れを下方向とする。装置1の望ましい実施態様に従って、前記第2端末(第2系列の噴射器)42は装置1それ自身の底端に位置される。
【0030】
最終的に、装置1は対向スプリング(対向手段)50で装備され、スプリングは本体10および中央構造体20の間に押し込められる方法で、その方法は中央構造体20が上向きに引き込まれる静置位置に、そして中央構造体20が下に保持され、そしてその結果複数の羽根30の開きが引き起こされる伸張位置を有している。対向スプリング(対向手段)50の作動力は調整され得る。
【0031】
閉じた位置に羽根30の維持を助けるために(使用の第1位置)、装置1は最終的に複数のポケット(停留手段)60で装備され、中央構造体20によって実質的に輪郭を描かれる円周に沿って、各羽根30当り1つのポケット(停留手段)60を直径方向に取り付けられ、羽根は蝶番されて動く羽根30の端からポケット(停留手段)60までの距離をおいて機械的対向をする。
【0032】
ポケット(停留手段)60は穿孔および混合の1段階あるいは複数の段階の間、ポケット(停留手段)内に集まる如何なる材料の排出をも容易にするような方法で下向きに開いている。
【0033】
対向スプリング(対向手段)50が羽根30を使用の第1位置に保持されるようにするとき(すなわち、閉じられている)、ポケット(停留手段)60は羽根30の固定を可能とする;実際には、ポケット(停留手段)60は羽根30に少なくとも部分的に重ねられるような方法で中央構造体20に取り付けられる。代わりに、対向スプリング(対向手段)50を圧縮するに十分な力が存在し、中央構造体20が下方向に伸張するとき(すなわち、本体10の外側へ)、ポケット(停留手段)60は羽根30の1端を開放し、羽根30はかくして伸張できる。
【0034】
中央構造体20の移動はいかなる場合においても、羽根30の完全な閉止で、羽根30が完全に閉止されているときのみポケット(停留手段)60が少なくとも部分的に羽根30の先端に羽根30自体を取り付けるようにすることを保証する確実な働きがあることである。言い替えれば、中央構造体20の移動は羽根30がポケット(停留手段)に平行に動き、それでそこから連動しない無負荷の伸張の使用の第1位置の伸張、そして前記羽根30が外側へ開く使用の第2位置の伸張を含む。
【0035】
羽根30の開きの制約は複数の機械的対向要素23によって表される。機械的対向要素23は中央構造体20に直径方向に、そして本体10の部分を形成する停止体13上を押すように配列され、そして羽根30の上方に位置され、回転の間、羽根30によって実質的に描かれる円周の最大直径を決定する。分解できそして交換できる前記停止体13は本体10に関して中央構造体20の種々の取り換えを可能とするような型を有しそして結果として複数の直径の土壌の処理を得る。
【0036】
今まで記載されそして表された実施態様の代わりに、スプリング(対向手段)の代わりとして、例えば加圧ガスの容器あるいは電気的あるいは磁気的、水力学的補正機のような流体の力に対抗する他の手段を目論む装置1のさらなる実施態様が使用され得る。
【0037】
使用中、上記装置1の下降の間、例えば空気、水、ベントナイトあるいはグラウトのような低圧力(大凡40−50Bar(4−5MPa))(第1範囲の圧力)で穿孔流体が内部導管(流体の流れのための手段)40を経て掘穴内に導入される。
【0038】
穿孔段階、すなわち下方作業中、装置1は使用の第1位置の羽根30を伴って進められ得て、そこでは羽根は実質的に装置1の最大伸張の方向に平行に組まれる。
【0039】
内部導管(流体の流れのための手段)40内の低圧力流体の導入は穿孔方向に実質的に平行に作用する力を生じ、それは中央構造体20に作用するが、しかしながら複数の羽根30の開きをすることはできない。実際には、前記力は少なくとも係数で等しく、対向スプリング(対向手段)50によって働く対抗力によって対抗される。
【0040】
明らかに乾燥作業中、すなわちいかなる流体も使用しない穿孔を続ける間、羽根30は使用の第1位置にそのまま留まる。
【0041】
代わりに、深さが機械的混合および堀穴の拡張を行う必要に達したとき、混合流体が対向スプリング(対向手段)50によって働く力に打ち勝つような圧力(約100−400bar(10−40MPa))(第2範囲の圧力)で内部導管(流体の流れのための手段)40に導入され、結果として羽根30を開き得る。
【0042】
詳細には、混合流体はセメント、グラウト、樹脂、あるいは他の補強化学混合物である。
【0043】
明らかに、今のところ記載に含まれる力は対向スプリング(対向手段)50の保持力を考慮に入れていないにすぎない;特に、羽根30を開くに必要な力はスプリング(対向手段)50の力、摩擦力、羽根を開くための力および一般的に装置の効果的操作の間介在する他の力の全てよりも高くなければならない。
【0044】
明らかに、最大穿孔直径は使用の第1位置に関して90°の回転後羽根30によって同定される直径に相当する。
【0045】
詳細に、図3および4にそれぞれ図示されるものは装置1の3次元図および断面図であり、ここでそれぞれの停止体13上を押す機械的対向要素23が示されている。要求に従って、もし使用中に土壌中にまず導入される装置1の部分に関して測定されるならば、いかに羽根30は90°よりも小さい最大開き角度あるいは90°よりも大きい角度でさえまた停止され得るかがさらに示されている。
【0046】
詳細には、補強、すなわち羽根30が開いている(使用の第2位置)操作の間、中央構造体20に掛かる混合流体の圧力によって起こされる開く動作に加えてそこにはまたさらなる停止力がある。これは本体10および中央構造体20の間の回転によるトルクの伝達によって生じる摩擦の要素によって構成される;実際にはトルクは横方向部21にガイド12の表面によって伝達される。結果として、中央構造体20を位置変えするいかなる外部作用もガイド12および横方向部21の間の摩擦の対抗力を生じ、それは羽根30のいかなる動作をも防止する。
【0047】
それから中央構造体20を停止することによって、それぞれのカム(カムの手段)22に連動するピン31の手段による羽根30の機械的型停止がまた得られる。
【0048】
上向きの動作が始められるとき、装置1は機械的混合の処理を開始し、そして混合流体が第1、第2および第3端末(噴射器)41−43から出てくる。適切な弁手段(図示されない)が、混合液体を条件とする(高圧力で)第2端末(第2系列の噴射器)42への通路を閉鎖することによって、下から出てくる流体それ自身を防ぐことが可能で、羽根30の近辺で丁度横方向に吐き出す動作を集中する。
【0049】
それから補強の処理の終わりの深さに達したら(個々の場合に従って、土壌の頂部表面(地面)と一致するかあるいは一致しない)、混合流体の供給は中止され、そして対向スプリング(対向手段)50は中央構造体20を装置1の本体10内に羽根30を閉じるように戻し、羽根はそれから複数のポケット(停留手段)60によって停留される。
【0050】
今まで上方向の混合の段階を記述してきたけれども、実際には羽根30が開かれそして混合流体の注入の段階は下方向にもまた行い得る。この後者の場合には、上記に記載されたようではなく、羽根30が混合後、閉じる深さは希望される最大深さであるかあるいは混合開始の深さに戻る深さである。
【0051】
特に、土壌の混合が下向きに作業を行われる場合には、羽根30が開いているとき、本体10から離れて自由端を有し、土壌に面している羽根30の配置は、混合操作の間、羽根30それ自身を開いたまま保持されることを助ける穿孔の動作に対抗する力を生じる。これは困難な土壌で作業のとき特に有用であることを証明できる。
【0052】
装置1は羽根30が上に戻るときまた羽根30の凹型の形状を得るためにさらに修正され得て、この場合には羽根30の蝶番を中央構造体20よりも低い本体10の箇所に位置づけさせそしてカム(カムの手段)22およびピン31の両方の配置を逆にする。
【0053】
最終的に、装置1は本体10および中央構造体20の間の距離を測定しおよび/あるいは羽根30の開き度合いを測定し、そして結果として補強の有効直径を測定するための検出計器(図示されない)で装備される。実際には、羽根30の長さが事前に知られているならば、例えば本体10および中央構造体20間の相対的変位を測定することによって、あるいは代わりに羽根30の開き角度を測定することによって、非常な正確さで羽根30が作業している範囲内の直径に到達することが可能である。
【0054】
上記の型の計器は電子力型あるいはいくつかの他の型の推進力をもつ直線あるいは角度位置検出器そしてデータの表示あるいは表現する適切なシステムを含む。
【0055】
代わりに、位置検知器からデータの表示あるいは表現のためのシステムへのデータの伝送に関して、信号ケーブルあるいは無線型データ伝送技術が使用され得る。
【0056】
図5および図6は前記装置の羽根の第1の代わりの羽根30’の実施態様を図示している。
【0057】
詳細には、羽根30’は差し込み式であり、装置の縦方向の寸法を過剰に増大することなしに、より大きい混合直径さえ到達するような方法で外側へ伸張するため設計される。さらに、除々に増大する混合直径が得られそしてそれ故、最も外側の領域(より大きい直径に相当)で行われる混合の間ピン上により小さい負荷の反作用が得られるが、それはもっと内側の領域(より小さい直径に相当)に存在する土壌が既に混合され、そしてそれ故分散され、そしてかくしてより低い抵抗に対抗する限りにおいてである。
【0058】
詳細には、羽根30’は装置の本体に蝶番留めされる第1、内側、部分30’.1および内側部分30’.1内に部分的に包み込まれる第2、外側、部分30’.2を含む。
【0059】
羽根30’の伸張は羽根の開きを制御する同じ流体を活用しそして特に羽根30’自身の与えられる開き段階でのみ導管(流体の流れのための手段)40と連結するように取り付けられるチャンバー50によって得られ、かくして図6の矢印で示されるように、第2部分30’.2の頭部51上に作用する加圧流体の通過を可能とする。頭部51は流体の圧力なしの状態で引き戻される(そして伸張していない)位置に羽根30’を保持するために設計されるスプリング(対向手段)90に逆に作用する。
【0060】
詳細には、螺旋状のスプリング(対向手段)90は羽根30’の第1部分30’.1の最外の箇所に位置づけられ、そしてチャンバー50の圧力が増大したとき圧縮される。
【0061】
代わりに、羽根30’は専用弁(配置は表示されていない)によって制御される圧力命令によりまた伸張し得られる。
【0062】
最終的に、図7は羽根30”の第2の代わりの実施態様を図示し、ここでは回転の軸(蝶番32の軸)は器具の横方向の直径に接線でない方向に取り付けられ、いずれの場合も最大直径に羽根30の伸張を可能とする。
【0063】
本発明の利点は前記から明らかになる。詳細には、装置1は掘穴を拡げる装置の単一の器具の組み合わせを可能とし、混合流体の供給の手段で上方向および下方向の両方に操作できる。装置はむしろ簡単な機械的手段で推進され得て、そして羽根30の開きは内部導管(流体の流れのための手段)40に注入される流体の圧力によって大部分(穿孔方向で生じる可能な力とは別に)引き起こされる。結果として、装置1の操作形態を変えるために、特に複雑な設置あるいは費用の掛かる機器でなく、前記導管内に導入される流体の圧力を変えることで十分である;例えば、異なる範囲の圧力を展開できるポンプを提供することで十分である。結果として、穿孔流体でまた操作することが可能で、閉じられる羽根を保持しそして小さい直径で穿孔し、結果としてエネルギーおよび時間を節約する。
【0064】
この方法で、穿孔軸棒の構造はまた次のことを必要としないように相当改良され得る:
−2つの専用供給頭部を有し、その1つは全く流体の供給のためにのみに設計され、そして他は羽根の推進に専用される;あるいは
−2つの通路の複数の軸棒を有し、結果としてその建設の困難さおよび動かされる機器の重量の両方を軽減する。
【0065】
最終的に、機器はジャッキ、モーター、標識機のような羽根30を開閉するために専用の推進装置を削減することによってさらに単純化される;操作が流体の圧力によって生じる力を活用することによって簡単に得られる。
【0066】
ある種の変形が上記の装置に適用され得る。詳細には、装置に設置される羽根の数が、羽根の型が変えられると同様に、記載されてきたものに関して変更され得る。
【0067】
第1に、記載された羽根の数は図に表示されるものに関して変更し得て、図はその結果、装置の望ましい実施態様の全く制約のない実施例を示すものと考えられることである。
【0068】
代わりに、反作用の自己均衡負荷を生じるように中心で蝶番とされる単一羽根を使用することが可能である。
【0069】
さらに、装置1の底の部分に、例えば特に硬質土壌で、穿孔を助けるような型の先の尖った刃部(chisel)を備えられる。
【0070】
中央構造体20および外側本体10間の相対的動作は前者(記載されたように)あるいは後者(すなわち中央本体20に静置して保持する)のいずれかに作用することによって得られることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】機械的混合および補強流体の注入の手段によって土壌を補強するための装置で、閉じた状態である羽根を装備されている装置の第1の3次元概観を図示する。
【図2】図1の装置の断面を図示する。
【図3】羽根が開いている図1の装置の第2の3次元概観を図示する。
【図4】図3の装置の断面を図示する。
【図5】図1の装置の部分の第1の代わりの実施態様を図示する。
【図6】図1の装置の部分の第1の代わりの実施態様を図示する。
【図7】図1の装置の部分の第2の代わりの実施態様を図示する。
【符号の説明】
【0072】
1 装置
10 本体
12 ガイド
13 複数の停止体
20 内部の中央構造体
21 横方向部
22 カムの手段
23 機械的対向要素
30、30’、30” 羽根
31 ピン
32 サポートピン
40 流体の流れのための手段(内部導管)
41、43 第1系列の噴射器(第1端末)
42 第2系列の噴射器(第2端末)
50 対向手段(スプリング)、チャンバー
51 頭部
60 停留手段(ポケット)
90 対向手段(スプリング)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機械的混合および補強流体の注入の手段によって土壌を補強するための装置(1)であって、1つあるいはそれ以上の穿孔軸棒に接続されそして穿孔および混合操作を行われるよう設計され;装置は本体(10)、本体(10)に関して可動でありそしてカムの手段(22)によって前記本体(10)の内部の中央構造体(20)に閉じ込められる1つあるいはそれ以上の羽根(30)(30’)(30”)を含み;さらに装置(1)は少なくとも1つの噴射器に流体漏洩のない方法で接続されている流体の流れのための手段(40)を含む;
装置は相対的動作が流体の流れのための手段(40)内に導入される流体の圧力の機能として前記中央構造体(20)および前記外側本体(10)の間に発生され、前記羽根(30)(30’)(30”)の開きをもたらすことを特徴とする。
【請求項2】
前記中央構造体(20)が流体の流れのための手段(40)内に導入される液体の圧力に対抗する対向手段(50)に接続される請求項1に従う装置であって;前記対向手段(50)は次ぎによって定義される:
−使用の第1位置の操作条件であって、ここで液体の圧力が第1範囲を含み、そして対向手段(50)がこれらに向かって引き込まれる前記中央構造体(20)を保持し、そしてさらに前記羽根(30)(30’)(30”)を使用の第1位置に保持し、ここで前記羽根(30)(30’)(30”)は装置(1)の最大伸張の方向に実質的に取り付けられる;
−使用の第2位置の操作条件であって、ここで液体の圧力が第1範囲内の圧力よりも十分に高い平均値を有する第2範囲内を含み、前記液体の圧力が装置(1)の外側方向に前記中央構造体(20)を押しそしてさらに使用の第2位置に前記羽根(30)(30’)(30”)を取り付け、ここで前記羽根(30)(30’)(30”)が装置(1)の本体(10)によって実質的に同定される容量を超えて伸張し、使用の第1位置に相当する直径よりも大きい穿孔直径を描く。
【請求項3】
前記対向手段(50)が荷重調節可能なスプリングである請求項2に従う装置。
【請求項4】
前記使用の第2位置の操作条件の前記中央構造体(20)が複数の停止体(13)に対して機械的対向要素(23)の衝突によって決定される最大移動を到達するまで滑り、本体(10)の1つあるいはそれ以上のガイド(12)内を滑るように設計される横方向部(21)を有する請求項2に従う装置。
【請求項5】
前記中央構造体(20)にかけられる前記第1範囲を含む液体の圧力が前記対向手段(50)によって少なくとも部分的にかけられる対抗力よりも実質的に小さい力を決定する;そして前記中央構造体(20)にかけられる前記第2範囲を含む液体の圧力が前記対向手段(50)によって少なくとも部分的にかけられる対抗力よりも実質的に高い力を発揮する請求項3に従う装置。
【請求項6】
中央構造体(20)の支持体に備えられる複数のカム(22)をさらに含む装置であって、カムがそれぞれの羽根(30)(30’)(30”)に関して固定されるそれぞれのピン(31)に連動する請求項1に従う装置。
【請求項7】
羽根(30)のための複数の停留手段(60)が前記中央構造体(20)に固定され、前記羽根(30)(30’)(30”)が使用の第1位置に取り付けられるとき停留手段(60)は本体(10)に押し込められる前記羽根(30)(30’)(30”)の終端から距離をおいて固定を達成するために設計される請求項2に従う装置。
【請求項8】
請求項7に従う装置であって、ここで:
−前記停留手段(60)が穿孔および混合の操作あるいは複数の操作の間、これらの内部に蓄積するいかなる材料の排出をも促進するような方法で開いている;そして
−前記中央構造体(20)は羽根(30)(30’)(30”)が停留手段(60)に関して動き得て、連動しない無負荷の伸張の使用の第1位置の伸張であって、かつ前記羽根(30)(30’)(30”)および停留手段(60)間の部分的重なりが羽根(30)(30’)(30”)自身の閉止の最終段階で起きる無負荷の伸張の使用の第1位置の伸張をもつ移動を有する。
【請求項9】
混合流体が深さの降下の使用の第1位置の段階の間、および地面方向への上昇の使用の第2位置の段階の間の両方で、前記流体の流れのための手段(40)内で導入され得る請求項1に従う装置。
【請求項10】
前記装置(1)の回転の間、前記ガイド(12)が横方向部(21)にガイド(12)の表面によって伝達されるトルクにより生じる摩擦によって前記羽根(30)(30’)(30”)を停止するための使用の第2位置の手段を備える請求項4に従う装置。
【請求項11】
本体(10)および中央構造体(20)間の相互の移動を測定および/あるいは羽根(30)(30’)(30”)の開きの程度を測定するための検出計器を含む;前記計器が直線あるいは角度位置検知器およびデータの表示あるいは表現のためのシステムを含む請求項1に従う装置。
【請求項12】
前記噴射器が第1系列の噴射器(41、43)および第2系列の噴射器(42)を含む複数の噴射器の部分を形成し、少なくとも前記第1系列の噴射器(41、43)の部分は前記羽根(30)(30’)(30”)が拡げられる方向に液体の噴射を向けるような方法で方向づけられ、そして少なくとも1つの前記第2系列の噴射器(42)が前記停留手段(60)の近くで下方向に方向づけられそして流れを中断するための手段によって閉じられ得る請求項1に従う装置。
【請求項13】
前記羽根(30’)が差し込み式でありそして羽根のそれぞれが前記羽根(30’)の伸張に対抗する力をかけるよう設計される対向手段(90)を有する請求項1から請求項12のいずれか1項に従う装置。
【請求項14】
前記羽根(30”)が装置の横方向の直径に接線でない方向で取り付けられるそれぞれのサポートピン(32)を有する請求項1から請求項13のいずれか1項に従う装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2011−525577(P2011−525577A)
【公表日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−515152(P2011−515152)
【出願日】平成21年6月8日(2009.6.8)
【国際出願番号】PCT/EP2009/004101
【国際公開番号】WO2009/156056
【国際公開日】平成21年12月30日(2009.12.30)
【出願人】(595128167)ソイルメック ソシエタ ペル アテオニ (8)
【Fターム(参考)】