説明

機械的特性に基づくプローブの可視化

【課題】被験者体内のプローブの長さに沿って配置される複数のポイントにおいて、それぞれの見かけの座標を示す入力値を受信することと修正座標をもたらすことと、修正座標を用いてプローブの画像を表示することと、を含む可視化方法と可視化装置を提供する。
【解決手段】可視化方法には、被験者16体内のプローブ12の長さに沿って配置される複数のポイントにおいて、それぞれの見かけの座標を示す入力値を受信することと、体内のプローブにより想定可能な形状に対するコスト関数を計算するため、見かけの座標に対してプローブの既知の機械的特性モデルを適用することと、が含まれる。コスト関数に対して応答可能なように形状が選択され、その形状に基づきプローブの長さに沿ったポイントの修正座標がもたらされる。続いて、修正座標を用いたプローブの画像が表示される。

【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、参考として本明細書に組み込まれる米国特許仮出願第61/113,712号(2008年11月12日出願)の利益を主張するものである。
【0002】
(発明の分野)
本発明は概して、生体内に置かれた物体位置の検知に関し、具体的には、生体内におけるプローブの位置検知中に経験するアーチファクトの検出と補償に関する。
【0003】
〔背景技術〕
様々な医療的処置には、センサー、チューブ、カテーテル、投薬装置、及び埋没物などの物体の、体内への設置が含まれる。位置検知システムは、このような物体を追跡するために開発されている。例えば、ビットカンフ(Wittkampf)による米国特許第5,983,126号(この開示は参考として本明細書に組み込まれる)には、カテーテル位置を電気インピーダンス法を用いて検出するシステムが記載される。米国特許出願公開第2006/0173251号(ゴバリ(Govari)ら)、及び同第2007/0038078号(オサドキ(Osadchy))には、プローブ上の電極と体表面上の複数位置との間で体内に電流を流すことによる、プローブの位置検知法が記載される。これらの方法は、プローブ位置の検知に、体内の電気インピーダンスを同様に用いる。
【0004】
プローブ(例えばカテーテル)の位置の検出にインピーダンス系測定技術を用いるとき、実際の形状や位置を想定してプローブ画像を拘束しない場合、急激なゆらぎが起こり、患者モニターを見ている医師を混乱させる場合があることがわかっている。米国特許出願公開第2008/0009711号(この開示は参考として本明細書に組み込まれる)には、プローブ表示画像の安定化によりこのような測定技術が用いられる際の、プローブの高度可視化法が記載される。
【0005】
〔課題を解決するための手段〕
したがって、本発明の実施形態により、被験者体内のプローブの長さに沿って配置される複数のポイントにおいて、それぞれの見かけの座標を示す入力値を受信することと、体内のプローブにより想定可能な形状に対するコスト関数を計算するため、見かけの座標に対してプローブの既知の機械的特性モデルを適用することと、コスト関数に対して応答可能なように形状を選択することと、その形状に基づくプローブの長さに沿ったポイントにおいて修正座標をもたらすことと、修正座標を用いてプローブの画像を表示することと、を含む可視化方法が提供される。
【0006】
本発明の実施形態により、周辺機器制御用のコンピュータープログラム製品が提供され、このコンピュータープログラム製品は、共に具現されたコンピューターが使えるコードを有するコンピューターが使える媒体を含み、コンピューターが使えるプログラムコードが、被験者体内のプローブの長さに沿って配置される複数のポイントの、それぞれ見かけの座標を示す入力値を受信するよう構成されたコンピューターが使えるコードと、体内のプローブにより想定可能な形状に対するコスト関数を計算するために、見かけの座標に対してプローブの既知の機械的特性モデルを適用するよう構成されたコンピューターが使えるコードと、コスト関数に対して応答可能なように形状を選択するよう構成されたコンピューターが使えるコードと、その形状に基づくプローブの長さに沿ったポイントの修正座標をもたらすよう構成されたコンピューターが使えるコードと、修正座標を用いてプローブの画像を表示するよう構成されたコンピューターが使えるコードと、を含む。
【0007】
本発明の実施形態により、被験者体内のプローブの長さに沿って配置される複数のポイントにおいて、それぞれの見かけの座標を示す入力値を受信するよう構成されるインターフェイスと、そのインターフェイスからの入力値を受信し、体内のプローブにより想定可能な形状に対するコスト関数を計算するため、見かけの座標に対してプローブの既知の機械的特性モデルを適用し、コスト関数に対して応答可能なように形状を選択し、その形状に基づくプローブの長さに沿った複数の位置検出器において修正座標をもたらすよう構成されるプロセッサと、を含むプローブ可視化装置も更に提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
以下、本発明を、単に例示を目的として、添付の図面を参照しながら本明細書にて説明する。
【図1】本発明の実施形態による位置検知システムの概略図。
【図2A】自由な状態からずれている本発明の実施形態によるプローブの概略的側面図。
【図2B】自由な状態からずれている本発明の実施形態によるプローブのモデル形状を概略的に示す図。
【図3】本発明の実施形態によるプローブ可視化システムの詳細を概略的に示す図。
【図4】本発明の実施形態によるプローブ可視化方法を示すフローチャート。
【図5】本発明の実施形態によるコスト関数計算方法を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の表記法を本文書全体で使用する。
【0010】
【表1】

【0011】
本発明のいくつかの実施形態では、プローブ上のポイントから受信する見かけの座標に対してプローブの機械的特性モデルを適用することにより、被験者の体内の可撓性プローブを、医療専門家に対しより正確に可視化できるようにする。第1にプロセッサは、体内のプローブにより想定可能な形状に対するコスト関数を計算するために、見かけの座標に対してプローブの既知の機械的特性モデルを適用する。次にプロセッサは、コスト関数に対して応答可能なようにプローブの形状を選択し、更にその形状に基づくプローブの長さに沿ったポイントにおいて一連の修正座標をもたらす。修正座標を用いて、より正確なプローブの画像を表示できる。
【0012】
図1は、本発明の開示される実施形態により構成され作動する、位置検知システム10の図である。システム10は、被験者16の心臓14の心室などの体腔内に挿入されるカテーテルなど、可撓性プローブ12の位置の決定に使用される。典型的には、プローブ12は、心臓14の電位のマッピングや心臓組織のアブレーションなど、診断又は治療に用いられる。一方、プローブ12又はその他体内装置を、その他の目的のため、装置自体で、又はその他治療用装置と組み合わせて使用する場合がある。プローブ12の先端には、1つ以上の電極が含まれる(図2A)。これらの電極は、以下に記すように、電線(図示せず)により、プローブ12の挿入管を通って制御装置18のドライバー回路に接続される。
【0013】
制御装置18は、電線により、ケーブル30を通って、一般には粘着性皮膚パッチ32、34、36を含む身体面上電極に接続される。本発明の他の実施形態では、身体面上の電極の数を変更してもよく、皮下プローブ、又は医療専門家28が操作する手持ち式装置など、別の形状を取ってもよい。パッチ32、34、36を、プローブ12付近の身体面上の任意の都合がよい位置に配置してもよい。例えば、心臓への適用では、パッチ32、34、36は、典型的には被験者16の胸部周辺に配置される。パッチの互いの向き、又は身体の座標に対するパッチの向きに関して特別な要件はないが、パッチを1か所にまとめるよりも、間隔をおいた場合に、より高い精度が得られる場合がある。固定軸に沿ってパッチを配置する必要はない。その結果、行われる医療的処置に対してできるだけ邪魔にならないように、パッチの配置を決定できる。
【0014】
制御装置18は、プローブ12とパッチ32、34、36との間で測定されるインピーダンスに基づき、心臓14内部のプローブ12の位置座標を決定する。制御装置18は、被験者16の体内のプローブ12の位置を示すディスプレイ装置38を駆動する。プローブ12を、心臓のマップ40を生成するために用いることができる。プローブ12の位置を、マップ40上、又はその他の心臓の図上に重ね合わせてもよい。
【0015】
制御装置18は、以下に記載する機能を実行するソフトウェアにプログラムされた、中央演算処理装置(CPU)20などのプロセッサを含むコンピューターシステムである。制御装置18は更に、アプリケーションプログラム及びデータを保存する、磁気媒体又は半導体の記憶装置22を含む。データI/O通信用インターフェイス24は、制御装置18がプローブ12及びパッチ32、34、36と対話できるようにする。医療専門家28は、一連の入力装置26により、制御装置18の操作を制御する。
【0016】
図1では特定のシステム構成を示しているが、本発明の実施形態の実行には別のシステム構成も使用でき、したがって、それらは本発明の趣旨及び範囲内であると考えられる。例えば、以下に記す方法は、磁気又は超音波位置センサーなど、別のタイプの位置検出器を用いてなされる位置測定の修正に応用してもよい。用語「位置検出器」は、本明細書で使用するとき、プローブ上に取り付けられた素子に関し、その素子の座標を示す信号を制御装置18に受信させる。したがって、位置検出器は、プローブ上に、検出器が受信したエネルギーに基づき制御装置に対し位置信号を発生する受信機を含むことができ、又は、プローブ外部の受信機で検知されるエネルギーを発する送信機を含むことができる。更に、以下に記す方法は同様に、心臓内、並びにその他の体器官及び体領域内の両方において、カテーテルだけではなく、別のタイプのプローブ位置の可視化に応用できる。
【0017】
図中のフローチャート及びブロック図は、本発明の様々な実施形態によるシステム、方法、及びコンピュータープログラム製品の予想される実装のアーキテクチャ、機能性、及び操作性を示している。この点において、フローチャート又はブロック図中の各ブロックは、特定の論理機能を実行するための1つ以上の実行可能命令を含む、モジュール、セグメント、又はコードの一部を表し得る。いくつかの別の実装では、ブロック内に示される機能が、図に記す以外の順序で起こり得ることにも注目すべきである。例えば、連続して示される2つのブロックは、実際には実質的に同時に実行されることがあり、含まれる機能性により、時にはブロックが逆順で実行されることがある。ブロック図及び/又はフローチャート図の各ブロック、及び、ブロック図及び/又はフローチャート図のブロックの組み合わせは、特定の機能又は行為を行う専用のハードウェア系システムにより、又は、専用のハードウェア及びコンピューター命令の組み合わせにより、実行され得ることも注目すべきである。
【0018】
図2A及び2Bは、自由な状態からずれている本発明の実施形態によるプローブ12を概略的に示す図である。図2Aは、心臓14中でのプローブ12の実際の湾曲を表示しており、ここでプローブ12は電極50、52、56、58を含み、本実施形態ではこれらは位置検出器として機能する。図2Bは、プローブ12の計算された形状モデル60の図である。制御装置18が受信した信号に基づき計算された電極50、52、56、58の位置は、それぞれポイントm0、m1、m2、及びm3で表される。あるいは又は更には、磁気的位置検知システムでは、位置検出器は、位置及び方向性を示す1軸磁気センサー(SAS)、及び/又は、位置及び全配向マトリックスを提供する3軸磁気センサー(TAS)を含んでもよい。
【0019】
モデル60では、ポイントe0、e1、e2、及びe3は、測定位置であるポイントm0、m1、m2、及びm3に基づき計算された電極50、52、56、58の位置を示す。本発明の実施形態によるコスト関数は、ポイントejとmjとの間で最も合致する点を探すために用いられる。モデル60は、回転(曲げ及びねじれ)できるように接続部68及び70で接続される、直線的な固定セクション62、64、及び66を含む。セクション62の位置は、位置ベクトルx0で示され、セクション62の配向は、マトリックスo0で与えられる。配向マトリックスo0は、
【0020】
【数1】

軸がセクション62と垂直であり、
【0021】
【数2】

軸がセクション62に沿って向いている、セクション62の局所的基準座標系である。セクション64は、セクション62の末端部から(すなわち接続部68を介して)開始し、その配向はマトリックスo1で与えられる。セクション66は、セクション64の末端部から(すなわち接続部70を介して)開始し、その配向はマトリックスo2で与えられる。マトリックスo0、o1及びo2は、プローブの実際の状態(すなわち形状)を説明し、外力により、プローブが自由な状態(すなわち、外力がプローブにかけられていない)からずれている。モデル形状60は3つのセクションを含むが、他のモデル形状として、3つ未満、又は4つ以上のセクションを含んでもよい。
【0022】
本発明の実施形態は、プローブモデルの制約内で、ポイントejと測定点mjとの間で最も合致する点を決定する。ポイントe0、e1、e2、及びe3の計算された位置は、モデルによりセクション62、64、及び66上に制約されるが、実際の位置検出器(すなわち電極50、52、56、及び58)は、正確にはこれらのポイントにない場合があることに留意されたい。プローブ12の自由な状態における物理的特性は、以下のパラメーター{N,Lk,Gk(d),Pk}により決定される。
・N−セクション数
・Lk−セクション長(同一である必要はない)、0≦k<N
・Gk(d)−偏向可能なプローブ用の偏向パラメーターdの関数としての回転マトリックス(又は前形状プローブ用の定数マトリックス)、1≦k<N。このマトリックスは、外力が加えられていないとき(すなわち、自由な形状のプローブ)の、セクションkとセクション(k−1)との間の相対回転を表す。
・0≦k<Nの場合のPk−セクションk上の位置検出器のリスト、各位置検出器は、セクションの開始位置からの距離、種類(例えば、ACL電極、SAS又はTAS磁気センサー)、及びその相対重要度(以下に記載されwjモテ゛ル示される、コスト関数計算における重み付け)で表される。各セクションのリストには、ゼロを含む任意の数の位置検出器を含むことができる。
【0023】
プローブ12の物理的特性は、パラメーター{Ak,Bk}で表され、セクションkとセクション(k−1)間の接続部の、それぞれ曲げ及びねじれに対する抵抗性を示す。
【0024】
往々にして、図2Bに示すように、プローブ12の実際位置(電極50、52、54、56の位置により決定される)は、ポイントm0、m1、m2及びm3とは異なる。本発明の実施形態では、プローブ12の物理的特性を表すプローブモデルが定義され、CPU20がプローブ機械的構造のアルゴリズムを適用し、プローブモデルと測定値間の合致が最大になるようにする。結果は、プローブ12の最小コスト状態であり、プローブ12の位置及び形状(すなわち、自由形状とは異なる実際形状)、並びに偏向値(偏向可能なプローブについて)を表す。偏向値は、偏向可能なプローブにおける一群のプローブの自由形状を表すモデルパラメーターである。典型的には、単一の偏向パラメーターは、いくつかの接続部に影響を及ぼす。偏向パラメーターで定義される回転とは異なる任意の接続部の回転により、コスト関数が増加する。
【0025】
プローブ機械的構造のアルゴリズムは、固有エネルギー、位置誤差、及び配向誤差の重み付き組み合わせであるコスト関数を使用する。固有エネルギーは、プローブ12の自由形状からのずれを表す。位置誤差は、プローブモデルとプローブ状態から得られる位置検出器の位置と、実際位置の測定値との間の位置座標の誤差を表す。最後に、配向誤差は、プローブモデル及びプローブ状態から得られる位置検出器の方向と、実際方向の測定値との間の角度方向座標の誤差を表わす。
【0026】
図3は、本発明の実施形態により、プローブ位置検知中に経験するアーチファクトの検出と補償に使用される、システム10の機能的要素を概略的に示すブロック図80である。具体的には、この図は、プローブ12の位置決定の過程においてCPU 20で実行されるソフトウェアの機能要素を示す。これらの機能要素は、以下の図でより詳細に説明する。
【0027】
図4は、本発明の実施形態による、被験者16の体内に配置されるプローブ12の可視化方法を示すフローチャートである。まず、プローブモデルをプローブ定義モジュール84に予め読み込む(工程100)。上述のように、プローブモデルはプローブ12の構造と物理的特性を表わし、通常は使用されるカテーテル又はその他プローブの種類専用に定義される。医療専門家28は、例えば、所定の選択項目のリストから、モデルを選択することができる。
【0028】
医療専門家28が被験者16内のプローブ12を動かすと、データ入力モジュール82は、電極50、52、54、及び56から一定間隔で出力位置信号を収集する(工程102)。プローブモデルで定義される各位置検出器50、52、54、56について、データ入力モジュール82は、対応する位置測定値を受信する。この測定値として、位置ベクトル(全種類の検出器)、方向(SAS)、及び/又は、全配向(TAS)を挙げることができる。更に、測定値の重みは、測定値の信頼水準に応じて各測定値と関連する。重みは、高精度の測定値については高く、期待誤差が大きい測定値については低い。欠測値については重みはゼロになる。測定値パラメーターとしては以下のものが挙げられる。
・mj−位置測定値
・mj又ハ−配向測定値(全配向又は方向のみが含まれる場合がある)
・wjmsr−測定値の重み
【0029】
データ入力モジュール82が入力値を受信した後、コスト関数計算モジュール86はコスト関数を適用してプローブの状態コストを定義し、プローブ定義モジュール84で定義されるプローブモデルと、データ入力モジュール82から受信される位置データとの間の適合の質を計算する(工程104)。この適合は、モデルによる最小コストでプローブの形状を定義し、順に、位置検出器の位置と対応するプローブの長さに沿ったポイントの修正座標を与える。プローブ状態は、プローブ12の位置及び形状、並びに偏向値(偏向可能なプローブについて)を表す。CPU20は、工程104においてプローブ状態を決定する。この状態は、変数{x0,rk,d}で与えられる。
・x0−第1のセクションの開始ポイントの位置(すなわち、図2B中)
・rk−セクションkのセクションk−1に対する配向(0<k<Nのとき)、及び第1のセクションの全体的な配向(k=0のとき)
【0030】
【数3】

【0031】
・d−偏向パラメーター値(偏向可能なプローブについて)これらの値は、プローブ12の位置及び形状に影響しないが、コスト関数の計算に影響し、したがってプローブ機械的構造のアルゴリズムの結果に影響する。
【0032】
工程104の一部として、コスト関数計算モジュール86は、プローブ状態のコストをコスト最小化モジュール94に送り、コスト関数の最小値を達成する最小コストのプローブ状態を検出する(すなわち、最良の合致)ため、コスト関数に最小化アルゴリズムを適用する。最後に、最小コストのプローブ状態を決定した後、ディスプレイ装置38はマップ40を呈示し、被験者16内のプローブ12の位置を示す(工程106)。通常は、プローブ位置は、モデル60に対応する位置、配向、及び形状を有するディスプレイ上のアイコン形状で示される。
【0033】
図5は、本発明の実施形態により、コスト関数計算モジュール86がデータ入力モジュール82により受信されるプローブ測定値にコスト関数を適用する方法を概略的に示すフローチャートである。コスト関数は、プローブモデル、位置測定値、及びプローブ状態によって決まる。プローブ状態{x0,rk,d}に対してコスト関数を最小化することで、プローブモデルと測定値間を最良に合致させる。コスト関数の計算も、測定値に割り当てられる一連の適応重みによってきまる。適応重みは、コスト関数の最小化過程で動的に変化し、アルゴリズムにプローブモデルに完全に一致しない測定値を無視させる(以下に記載)。適応重みは、wjadaptiveで示される。
【0034】
コスト関数は、固有エネルギー、位置誤差、及び配向誤差の3つの部分を有する。第1に、固有エネルギー計算モジュール88は、固有エネルギースコアを計算し(工程110)、プローブ12の自由形状からのずれ(又は、偏向可能なプローブについては、偏向変数によりパラメーター化された一群の自由形状)を表わす。接続部68及び70については、実際の相対配向と現在の偏向との間の配向差は、以下の式で計算される。
【0035】
【数4】

【0036】
固有エネルギー計算モジュール88は、この配向差を以下の曲げ及びねじれ角度に変換する。
【0037】
【数5】

【0038】
以下は、関数Angles(r)の定義であり、式中、rは回転を表わす3×3単位のマトリックスである。
【0039】
【数6】

【0040】
コスト関数に戻ると、固有エネルギー計算モジュール88は、プローブモデルパラメーター{Ak,Bk}を用いて固有エネルギースコアを計算する。
【0041】
【数7】

【0042】
続いて位置誤差計算モジュール90は、プローブモデル及びプローブ状態により与えられる位置検出器の位置と、実際の測定値との間の位置誤差を表わす位置誤差スコアを計算する(工程112)。位置誤差計算モジュール90は、プローブモデル及びプローブ状態ej、並びに対応する測定値mjにより、電極50、52、54、56の位置を示す。位置誤差計算モジュール90は、以下に従って重み付き位置誤差を計算する。
【0043】
【数8】

式中、Mは位置検出器の数である。
【0044】
続いて、配向誤差計算モジュール92は、プローブモデル及びプローブ状態により与えられる電極50、52、54、56の位置と、データ入力モジュール82が受信する実際の測定値mjとの間の配向誤差を表わす配向誤差スコアを計算する(工程114)。プローブモデルで表されるプローブ12に沿った様々なポイントの配向は、モデルの接続部(位置ではなく)で突然変更する不連続関数である。モデルに従い、関連する全ての位置検出器の配向ej又ハを計算した後、配向誤差計算モジュール92は、測定した配向mj又ハに対する角度差
【0045】
【数9】

及び、総配向誤差
【0046】
【数10】

を計算する。
【0047】
続いて、コスト関数計算モジュール86は、3つの部分(すなわち、固有エネルギー、位置誤差、及び配向誤差)の重み付き組み合わせとしてコスト関数を計算する(工程116)。
【0048】
【数11】

【0049】
値{λint,λpos,λ又ハ}は、位置誤差及び配向誤差に対する、プローブ12の自由形状からのずれの相対重要度を表わす。
【0050】
上述のように、コスト関数計算モジュール86は、計算したコスト関数(すなわちプローブ状態のコスト)を最小化モジュール94に送り、プローブモデルとデータ入力モジュール82により受信された実際の測定値との間が最も合致するように、プローブ状態変数に対して関数Cost(x0,rk,d)を最小化する(工程118)。最小化は、任意の好適な計算方法により行うことができる。本発明の1つの実施形態では、例えば、コスト関数計算モジュール86は、ブロイデン−フレッチャー−ゴルトファルプ−シャノ(Broyden-Fletcher-Goldfarb-Shanno)(BFGS)の最小化アルゴリズムを利用する。
【0051】
工程118におけるコスト関数最小化に反復アルゴリズムを使用し(すなわち、各アルゴリズムの繰り返しにより解の推測値が改善する)、プローブ12の位置と形状が測定値間でゆっくりと変化するため、各一連の測定に対し、通常は、コスト関数最小化アルゴリズムの繰り返し適用回数が1回のみで十分であることを、発明者らは見出した。各最小化反復後、コスト最小化モジュール94は、プローブ状態をコスト関数計算モジュール86に送り、個々の検出器の位置誤差に対する測定値の適応重みを変更できる。典型的には、インピーダンス検知電極に対応する重みが適応されるが、磁気位置センサーなどのより精密なセンサーでは重みを1のままとする。
【0052】
コスト関数計算モジュール86は、以下の手順で重み適応を行う。
1.初期の新規重みを計算する
【0053】
【数12】

式中、値σは、期待誤差が大きいセンサーについてより大きく、そのため、対応する適応重みが減少する前により大きい誤差をもたらす。
2.初期重みを標準化する
【0054】
【数13】

【0055】
3.上記より重みを1まで制限する
【0056】
【数14】

【0057】
4.適応重みを更新する
【0058】
【数15】

【0059】
この適応手順は、最小化プロセスが、一貫して大きい誤差を与える位置検出器を無視できるようにするが、余分な位置検出器を無視できるようにはしない。
【0060】
以下の請求項における全ての手段又は工程、更には機能要素に対応する構造、材料、行為、及び等価物は、特に請求されるように、任意の構造、材料、又はその他請求された要素と組み合わせて機能を行うための行為を含むことを目的とする。本発明の説明は、実例及び説明の目的で提示しているが、包括的であること、又は本発明で開示される形状に限定されることを意図しない。本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、多くの改変や変更が当業者にとって明らかであろう。これらの実施形態は、本発明の原理及び実際的な用途を最も良く説明し、様々な変更形態を伴う様々な実施形態について、他の当業者が本発明を理解することを可能にするために選択され、説明されたものであり、企図される特定の使用に適したものである。
【0061】
添付した特許請求の範囲では、本発明の趣旨及び範囲内に該当する全てのかかる特徴及び利点を含むものとする。当業者であれば多くの改変及び変更を容易に思いつくため、本明細書に記載される、限定された数の実施形態に限定することを意図しない。したがって、当然のことながら、本発明の趣旨及び範囲内に該当する、好適な全ての変化、改変、及び等価物が使用可能である。
〔実施形態〕
(1) 被験者の体内のプローブの長さに沿って配置される複数のポイントのそれぞれの見かけの座標を示す入力値を受信することと、
前記体内の前記プローブにより想定可能な形状に対するコスト関数を計算するために、前記見かけの座標に対して前記プローブの既知の機械的特性モデルを適用することと、
前記コスト関数に対して応答可能なように形状を選択することと、
前記形状に基づく前記プローブの前記長さに沿った前記ポイントの修正座標をもたらすことと、
前記修正座標を用いて前記プローブの画像を表示することと、を含む、可視化方法。
(2) 前記プローブがカテーテルを含み、前記入力値の受信が、前記被験者の心臓内の前記カテーテルの前記見かけの座標の測定値を受信することを含む、実施形態1に記載の方法。
(3) 前記入力値が、位置ベクトル、方向測定値及び全配向測定値からなる群から選択される、実施形態1に記載の方法。
(4) 前記入力値の受信が、前記プローブの前記長さに沿って配置される位置検出器からの入力値を受信することを含み、各前記複数のポイントが、位置検出器のそれぞれの位置に対応する、実施形態1に記載の方法。
(5) 前記位置検出器が、インピーダンス測定電極、1軸磁気センサー及び3軸磁気センサーからなる群から選択される、実施形態4に記載の方法。
(6) 前記プローブの前記既知の機械的特性モデルが、
前記プローブの複数のセクションと、
各前記セクションの長さと、
前のセクションに対する前記各セクションの相対回転を定義する回転マトリックスと、
各前記複数のポイントの前記プローブ上の位置と、を含む、実施形態1に記載の方法。
(7) 前記回転マトリックスが、前記プローブの1つ以上の偏向パラメーターの関数を含む、実施形態6に記載の方法。
(8) 前記コスト関数が、
前記プローブの自由形状からの逸脱を表わす固有エネルギースコアを算出すること、
前記プローブの前記既知の機械的特性モデルと、前記プローブの前記長さに沿って配置される前記複数のポイントのそれぞれの見かけの座標を示す前記入力値との間の位置誤差を表わす位置誤差スコアを算出すること、
前記プローブの前記既知の機械的特性モデルと、前記プローブの前記長さに沿って配置される前記複数のポイントのそれぞれの見かけの座標を示す前記入力値との間の配向誤差を表わす配向誤差スコアを算出すること、並びに、
前記固有エネルギースコア、前記位置誤差スコア及び前記配向誤差スコアの加重平均として前記コスト関数を算出すること、により計算される、実施形態1に記載の方法。
(9) 周辺機器制御用コンピュータープログラム製品であって、
共に具現されたコンピューターが使えるコードを有するコンピューターが使える媒体、を含み、前記コンピューターが使えるプログラムコードが、
被験者の体内のプローブの長さに沿って配置される複数のポイントの、それぞれ見かけの座標を示す入力値を受信するよう構成されたコンピューターが使えるコードと、
前記体内の前記プローブにより想定可能な形状に対するコスト関数を計算するために、前記見かけの座標に対して前記プローブの既知の機械的特性モデルを適用するよう構成されたコンピューターが使えるコードと、
前記コスト関数に対して応答可能なように形状を選択するよう構成されたコンピューターが使えるコードと、
前記形状に基づく前記プローブの前記長さに沿った前記ポイントの修正座標をもたらすよう構成されたコンピューターが使えるコードと、
前記修正座標を用いて前記プローブの画像を表示するよう構成されたコンピューターが使えるコードと、を含む、コンピュータープログラム製品。
(10) 前記プローブがカテーテルを含み、前記入力値の受信が、前記被験者の心臓内の前記カテーテルの前記見かけの座標の測定値を受信することを含む、実施形態9に記載のコンピュータープログラム製品。
(11) 前記入力値が、位置ベクトル、方向測定値及び全配向測定値からなる群から選択される、実施形態9に記載のコンピュータープログラム製品。
(12) 前記入力値の受信が、前記プローブの前記長さに沿って配置される位置検出器からの入力値を受信することを含み、各前記複数のポイントが、位置検出器のそれぞれの位置に対応する、実施形態に記載のコンピュータープログラム製品。
(13) 前記位置検出器が、インピーダンス測定電極、1軸磁気センサー及び3軸磁気センサーからなる群から選択される、実施形態12に記載のコンピュータープログラム製品。
(14) 前記プローブの前記既知の機械的特性モデルが、
前記プローブの複数のセクションと、
各前記セクションの長さと、
前のセクションに対する前記各セクションの相対回転を定義する回転マトリックスと、
各前記複数のポイントの前記プローブ上の位置と、を含む、実施形態9に記載のコンピュータープログラム製品。
(15) 前記回転マトリックスが、前記プローブの1つ以上の偏向パラメーターの関数を含む、実施形態14に記載のコンピュータープログラム製品。
(16) 前記コスト関数が、
前記プローブの自由形状からの逸脱を表わす固有エネルギースコアを算出すること、
前記プローブの前記既知の機械的特性モデルと、前記プローブの前記長さに沿って配置される前記複数のポイントのそれぞれの見かけの座標を示す前記入力値との間の位置誤差を表わす位置誤差スコアを算出すること、
前記プローブの前記既知の機械的特性モデルと、前記プローブの前記長さに沿って配置される前記複数のポイントのそれぞれの見かけの座標を示す前記入力値との間の配向誤差を表わす配向誤差スコアを算出すること、並びに、
前記固有エネルギースコア、前記位置誤差スコア及び前記配向誤差スコアの加重平均として前記コスト関数を算出すること、により計算される、実施形態9に記載のコンピュータープログラム製品。
(17) 被験者の体内のプローブの長さに沿って配置される複数のポイントの、それぞれの見かけの座標を示す入力値を受信するよう構成されたインターフェイスと、
プロセッサであって、
前記インターフェイスからの前記入力値を受信し、
前記体内の前記プローブにより想定可能な形状に対するコスト関数を計算するために、前記見かけの座標に対して前記プローブの既知の機械的特性モデルを適用し、
前記コスト関数に対して応答可能なように形状を選択し、
前記形状に基づく前記プローブの前記長さに沿った前記複数の位置検出器の修正座標をもたらすよう構成された、
プロセッサと、を含む、プローブ可視化装置。
(18) ディスプレイを含み、前記プロセッサが、前記修正座標を用いて前記プローブの画像を前記ディスプレイ上に表示するよう結合される、実施形態17に記載の装置。
(19) 前記プローブがカテーテルを含み、前記入力値が、前記被験者の心臓内の前記カテーテルの前記見かけの座標の測定値を含む、実施形態17に記載の装置。
(20) 前記入力値が、位置ベクトル、方向測定値及び全配向測定値からなる群から選択される、実施形態17に記載の装置。
(21) 前記プローブが、前記プローブの前記長さに沿って配置される位置検出器を含み、各前記複数のポイントが位置検出器のそれぞれの位置に対応する、実施形態17に記載の装置。
(22) 前記位置検出器が、インピーダンス測定電極、1軸磁気センサー及び3軸磁気センサーからなる群から選択される、実施形態21に記載の装置。
(23) 前記プローブの前記既知の機械的特性モデルが、
前記プローブの複数のセクションと、
各前記セクションの長さと、
前のセクションに対する前記各セクションの相対回転を定義する回転マトリックスと、
各前記複数のポイントの前記プローブ上の位置と、を含む、実施形態17に記載の装置。
(24) 前記回転マトリックスが、前記プローブの1つ以上の偏向パラメーターの関数を含む、実施形態23に記載の装置。
(25) 前記コスト関数が、
前記プローブの自由形状からの逸脱を表わす固有エネルギースコアを算出すること、
前記プローブの前記既知の機械的特性モデルと、前記プローブの前記長さに沿って配置される前記複数のポイントのそれぞれの見かけの座標を示す前記入力値との間の位置誤差を表わす位置誤差スコアを算出すること、
前記プローブの前記既知の機械的特性モデルと、前記プローブの前記長さに沿って配置される前記複数のポイントのそれぞれの見かけの座標を示す前記入力値との間の配向誤差を表わす配向誤差スコアを算出すること、並びに、
前記固有エネルギースコア、前記位置誤差スコア及び前記配向誤差スコアの加重平均として前記コスト関数を算出すること、により計算される、実施形態17に記載の装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験者の体内のプローブの長さに沿って配置される複数のポイントのそれぞれの見かけの座標を示す入力値を受信することと、
前記体内の前記プローブにより想定可能な形状に対するコスト関数を計算するために、前記見かけの座標に対して前記プローブの既知の機械的特性モデルを適用することと、
前記コスト関数に対して応答可能なように形状を選択することと、
前記形状に基づく前記プローブの前記長さに沿った前記ポイントの修正座標をもたらすことと、
前記修正座標を用いて前記プローブの画像を表示することと、を含む、可視化方法。
【請求項2】
前記プローブがカテーテルを含み、前記入力値の受信が、前記被験者の心臓内の前記カテーテルの前記見かけの座標の測定値を受信することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記入力値が、位置ベクトル、方向測定値及び全配向測定値からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記入力値の受信が、前記プローブの前記長さに沿って配置される位置検出器からの入力値を受信することを含み、各前記複数のポイントが、位置検出器のそれぞれの位置に対応する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記位置検出器が、インピーダンス測定電極、1軸磁気センサー及び3軸磁気センサーからなる群から選択される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記プローブの前記既知の機械的特性モデルが、
前記プローブの複数のセクションと、
各前記セクションの長さと、
前のセクションに対する前記各セクションの相対回転を定義する回転マトリックスと、
各前記複数のポイントの前記プローブ上の位置と、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記回転マトリックスが、前記プローブの1つ以上の偏向パラメーターの関数を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記コスト関数が、
前記プローブの自由形状からの逸脱を表わす固有エネルギースコアを算出すること、
前記プローブの前記既知の機械的特性モデルと、前記プローブの前記長さに沿って配置される前記複数のポイントのそれぞれの見かけの座標を示す前記入力値との間の位置誤差を表わす位置誤差スコアを算出すること、
前記プローブの前記既知の機械的特性モデルと、前記プローブの前記長さに沿って配置される前記複数のポイントのそれぞれの見かけの座標を示す前記入力値との間の配向誤差を表わす配向誤差スコアを算出すること、並びに、
前記固有エネルギースコア、前記位置誤差スコア及び前記配向誤差スコアの加重平均として前記コスト関数を算出すること、により計算される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
周辺機器制御用コンピュータープログラム製品であって、
共に具現されたコンピューターが使えるコードを有するコンピューターが使える媒体、を含み、前記コンピューターが使えるプログラムコードが、
被験者の体内のプローブの長さに沿って配置される複数のポイントの、それぞれ見かけの座標を示す入力値を受信するよう構成されたコンピューターが使えるコードと、
前記体内の前記プローブにより想定可能な形状に対するコスト関数を計算するために、前記見かけの座標に対して前記プローブの既知の機械的特性モデルを適用するよう構成されたコンピューターが使えるコードと、
前記コスト関数に対して応答可能なように形状を選択するよう構成されたコンピューターが使えるコードと、
前記形状に基づく前記プローブの前記長さに沿った前記ポイントの修正座標をもたらすよう構成されたコンピューターが使えるコードと、
前記修正座標を用いて前記プローブの画像を表示するよう構成されたコンピューターが使えるコードと、を含む、コンピュータープログラム製品。
【請求項10】
前記プローブがカテーテルを含み、前記入力値の受信が、前記被験者の心臓内の前記カテーテルの前記見かけの座標の測定値を受信することを含む、請求項9に記載のコンピュータープログラム製品。
【請求項11】
前記入力値が、位置ベクトル、方向測定値及び全配向測定値からなる群から選択される、請求項9に記載のコンピュータープログラム製品。
【請求項12】
前記入力値の受信が、前記プローブの前記長さに沿って配置される位置検出器からの入力値を受信することを含み、各前記複数のポイントが、位置検出器のそれぞれの位置に対応する、請求項9に記載のコンピュータープログラム製品。
【請求項13】
前記位置検出器が、インピーダンス測定電極、1軸磁気センサー及び3軸磁気センサーからなる群から選択される、請求項12に記載のコンピュータープログラム製品。
【請求項14】
前記プローブの前記既知の機械的特性モデルが、
前記プローブの複数のセクションと、
各前記セクションの長さと、
前のセクションに対する前記各セクションの相対回転を定義する回転マトリックスと、
各前記複数のポイントの前記プローブ上の位置と、を含む、請求項9に記載のコンピュータープログラム製品。
【請求項15】
前記回転マトリックスが、前記プローブの1つ以上の偏向パラメーターの関数を含む、請求項14に記載のコンピュータープログラム製品。
【請求項16】
前記コスト関数が、
前記プローブの自由形状からの逸脱を表わす固有エネルギースコアを算出すること、
前記プローブの前記既知の機械的特性モデルと、前記プローブの前記長さに沿って配置される前記複数のポイントのそれぞれの見かけの座標を示す前記入力値との間の位置誤差を表わす位置誤差スコアを算出すること、
前記プローブの前記既知の機械的特性モデルと、前記プローブの前記長さに沿って配置される前記複数のポイントのそれぞれの見かけの座標を示す前記入力値との間の配向誤差を表わす配向誤差スコアを算出すること、並びに、
前記固有エネルギースコア、前記位置誤差スコア及び前記配向誤差スコアの加重平均として前記コスト関数を算出すること、により計算される、請求項9に記載のコンピュータープログラム製品。
【請求項17】
被験者の体内のプローブの長さに沿って配置される複数のポイントの、それぞれの見かけの座標を示す入力値を受信するよう構成されたインターフェイスと、
プロセッサであって、
前記インターフェイスからの前記入力値を受信し、
前記体内の前記プローブにより想定可能な形状に対するコスト関数を計算するために、前記見かけの座標に対して前記プローブの既知の機械的特性モデルを適用し、
前記コスト関数に対して応答可能なように形状を選択し、
前記形状に基づく前記プローブの前記長さに沿った前記複数の位置検出器の修正座標をもたらすよう構成された、
プロセッサと、を含む、プローブ可視化装置。
【請求項18】
ディスプレイを含み、前記プロセッサが、前記修正座標を用いて前記プローブの画像を前記ディスプレイ上に表示するよう結合される、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記プローブがカテーテルを含み、前記入力値が、前記被験者の心臓内の前記カテーテルの前記見かけの座標の測定値を含む、請求項17に記載の装置。
【請求項20】
前記入力値が、位置ベクトル、方向測定値及び全配向測定値からなる群から選択される、請求項17に記載の装置。
【請求項21】
前記プローブが、前記プローブの前記長さに沿って配置される位置検出器を含み、各前記複数のポイントが位置検出器のそれぞれの位置に対応する、請求項17に記載の装置。
【請求項22】
前記位置検出器が、インピーダンス測定電極、1軸磁気センサー及び3軸磁気センサーからなる群から選択される、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記プローブの前記既知の機械的特性モデルが、
前記プローブの複数のセクションと、
各前記セクションの長さと、
前のセクションに対する前記各セクションの相対回転を定義する回転マトリックスと、
各前記複数のポイントの前記プローブ上の位置と、を含む、請求項17に記載の装置。
【請求項24】
前記回転マトリックスが、前記プローブの1つ以上の偏向パラメーターの関数を含む、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記コスト関数が、
前記プローブの自由形状からの逸脱を表わす固有エネルギースコアを算出すること、
前記プローブの前記既知の機械的特性モデルと、前記プローブの前記長さに沿って配置される前記複数のポイントのそれぞれの見かけの座標を示す前記入力値との間の位置誤差を表わす位置誤差スコアを算出すること、
前記プローブの前記既知の機械的特性モデルと、前記プローブの前記長さに沿って配置される前記複数のポイントのそれぞれの見かけの座標を示す前記入力値との間の配向誤差を表わす配向誤差スコアを算出すること、並びに、
前記固有エネルギースコア、前記位置誤差スコア及び前記配向誤差スコアの加重平均として前記コスト関数を算出すること、により計算される、請求項17に記載の装置。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−131385(P2010−131385A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−257718(P2009−257718)
【出願日】平成21年11月11日(2009.11.11)
【出願人】(508080229)バイオセンス・ウエブスター・インコーポレーテツド (79)
【Fターム(参考)】