説明

機能付車輌

【課題】人、動物等の運搬車輌において、人、動物等に生じる慣性力を緩和する。
【解決手段】人、動物等の運搬車輌において発車直後と停車直前に車内床部2を車両1の速度計3からえられる加速・減速信号に応じて動かす事で人、動物等に生じる慣性力を緩和する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、慣性力を緩和する機能付車輌に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の車輌においては、着座姿勢で衝突した時の強い慣性力を和らげる装置が多い。
【先行技術文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−296744
【特許文献2】特開2007−38810
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、着座していない人や動物は発進直後の加速時及び停車直前の減速時に発生する大きな慣性力で転倒したり、ストレス等を防ぐ事ができない欠点がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、着座していない状態での発進直後及び停車直前に受ける慣性力を緩和する目的で足部が接している車内床部を発車直後の加速時に加速方向と反対方向へ、また減速時の停車直前には減速方向と反対方向に動かす事で足部と体部のバランスをとり易くして解決する。
【発明の効果】
【0006】
着座していない状態での発車時及び停車時に生じる慣性力は特に大きく感じる事が多く、停止状態から発進加速した場合に発生する慣性力は前の速度を維持しようとする為に、床部に接した足部は加速方向に引っ張られ体部は取り残されてバランスを取り辛くなるので、加速方向と反対方向に足部が接触している床部を動かす事で安定する。また停車減速時には体部は前の速度を維持しようとする為に減速方向と反対方向へ力が働き床部に接した足部は減速してバランスを取り辛くなるので、減速方向と反対方向へ床部を動かす事でバランスが取り易くなる。路線バス等での老人、子供等が着座する前や満員の時とか、降車の準備中とかの転倒事故防止につながる。また、動物運搬車輌による競争馬や動物の運搬中でのストレスを緩和できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】車輌の側面図である。
【図2】加速時の慣性力と床の動きを示した図である。
【図3】減速時の慣性力と床の動きを示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の機能付車輌は図1、図2、図3に示されるように、車輌1に速度計3と連動して動く床部2を備えている。
【実施例】
【0009】
図2に示されるように、加速4時に車内人物12の床部2に接した足部8は加速4方向へ引っ張られ、体部9は発生する慣性力6の影響で前のスピードを維持している為に取り残され足部8と体部9がバランス出来ず転倒しやすいので速度計3と連動して動く床部2を加速4方向と反対方向10へ動かす。
【0010】
図3に示されるように、減速5時に車内人物12の床部2に接した足部8は減速5方向へ引っ張られ、体部9は発生する慣性力7の影響で前のスピードを維持している為に取り残され足部8と体部9がバランス出来ず転倒しやすいので速度計3と連動して動く床部2を減速5方向と反対方向11へ動かす。
【符号の説明】
【0011】
1車輌本体
2可動式床部
3速度計
4加速方向
5減速方向
6加速時に発生する慣性力
7減速時に発生する慣性力
8足部
9体部
10加速時の床部の移動方向
11減速時の床部の移動方向
12人物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車輌運搬時に人や動物などに生じる慣性力を、車内床部を動かすことで緩和する機能付車輌。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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