説明

機能材料およびその製造方法

【課題】従来よりも酸化チタンからなる機能粒子の比重を低くした機能材料およびその製造方法を提供する。
【解決手段】本実施形態に係る機能材料は、酸化チタンからなる一次粒子1の集合体からなる多孔性の機能粒子10を複数含む。好ましくは、機能粒子10の平均粒子径は、0.05以上1.0μm以下である。好ましくは、機能粒子10の粒子径の標準偏差が、1以上1.5以下である。機能粒子10は非晶質である。上記の機能材料は、ゾル−ゲル法により形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばインクの白色顔料として使用される酸化チタンからなる機能材料およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェット記録方法は、インクの小液滴を飛翔させ、これを被記録材に付着させて記録を行うものである。この記録方法において使用されるインクジェット記録用インクは、着色剤(染料、顔料)を溶剤に溶解または分散させたものであり、必要に応じて各種添加剤が添加されている。このようなインクジェット記録用インクのなかでも、白色インクは黒色などの明度の低い被印字面に印字することにより視認性の良い記録物が得られることから、プラスチックなどの工業製品へのマーキングとしても有用である。インクジェット記録用の水性インク用白色顔料インクにおいては、顔料として従来から酸化チタン等の無機顔料が中心に採用されている。
【0003】
これら無機顔料は顔料粒子とインク溶剤との比重差により、顔料が沈降、凝集するため、インクジェットヘッドが目詰まりを起こしたり、インクの保存安定性に欠けるという問題があった。また、目詰まりを抑制するために粒径の小さい顔料粒子を用いると、インクの隠蔽力が不十分となる場合があった。
【0004】
このような問題に対し、種々の検討がなされている。例えば、特開平6−145570号公報(特許文献1)には、顔料を分散させる高分子分散剤と樹脂エマルジョンとをインクに添加することにより、目詰まりしにくく保存安定性に優れるインクが提案されている。また、顔料の表面処理を行うことにより、顔料の分散安定性を改善することが行われている。例えば、特開2002−348513号公報(特許文献2)には、無機リン酸化合物で酸化チタンの表面処理を行った白色顔料が開示されている。
【特許文献1】特開平6−145570号公報
【特許文献2】特開2002−348513号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、分散剤を用いる場合、より隠蔽力に優るインクを得るために顔料濃度を高くすると、顔料濃度の増加に伴い分散剤も過剰に添加しなければならず、そのために印字品質が低下することがあった。
【0006】
また、表面処理を行った無機白色顔料においては、ある程度の粒径まではインク中に安定的に分散できるものの、隠蔽性を高めるために粒径の大きい顔料を用いると、その高い比重のため、顔料が沈降してしまう現象が見られた。
【0007】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、本発明の一実施形態は、従来よりも酸化チタンからなる機能粒子の比重を低くした機能材料およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明に係る機能材料は、酸化チタンからなる一次粒子の集合体からなる多孔性の機能粒子を複数含むことを特徴とする。
【0009】
前記機能粒子の平均粒子径が、0.05以上1.0μm以下であることが好ましい。
【0010】
前記機能粒子の粒子径の標準偏差が、1以上1.5以下であることが好ましい。
【0011】
前記機能粒子が非晶質であることが好ましい。
【0012】
また、上記の課題を解決するため、本発明に係る機能材料は、チタンアルコキシドのアルコール溶液を加水分解する工程と、前記加水分解反応を中止する工程と、前記加水分解工程で得られた機能粒子を抽出し、洗浄する工程と、を有する。
【0013】
前記加水分解する工程において、前記アルコール溶液としてオルトチタン酸テトラエチルをエタノールに溶解させた溶液を用いることが好ましい。
【0014】
前記加水分解する工程において、前記アルコール溶液とpH7〜14の水とを混合し、当該水のチタンに対するモル比は10以下であることが好ましい。
【0015】
前記加水分解する工程において、前記チタンアルコキシドのアルコール溶液を20℃以上100℃以下で加水分解することが好ましい。
【0016】
前記加水分解反応を中止する工程において、pH10以上の水を加えることが好ましい。あるいは、前記加水分解反応を中止する工程において、反応液のpHを10以上になるまで濃アルカリ水溶液を加えることが好ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明の機能材料によれば、酸化チタンからなる一次粒子の集合体からなる多孔性の機能粒子を含むことから、従来よりも酸化チタンからなる機能粒子の比重を低くすることができる。また、本発明の機能材料の製造方法によれば、特殊な装置を用いることなく、常圧下、溶液反応により、本発明の機能材料を経済的に製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の好ましい形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る機能材料の拡大断面図である。図2は、機能材料に含まれる1つの機能粒子の拡大断面図である。
【0019】
図1に示すように、本実施形態に係る機能材料は、機能粒子10の群からなる。機能粒子10は、酸化チタンからなる。
【0020】
図2に示すように、各機能粒子10は、酸化チタンからなる複数の1次粒子1が集合して1体をなしている点に特徴がある。このため、機能粒子10は、多孔性となっている。このように、1次粒子1が集合して形成される機能粒子10は、2次粒子とも呼ばれる。この機能粒子10の結晶性は、非晶質(アモルファス)である。機能粒子10は、多孔性を有するため、粒子径Rが等しい非多孔性の酸化チタン粒子と比べると、その比重が低くなる。
【0021】
このため、機能粒子10の粒径を比較的大きくしても、機能粒子10の比重を低く抑えることができることから、機能粒子10の隠蔽力を高めつつ、機能粒子10の沈降を抑制することができる。本実施形態に係る機能粒子10は、特に白色顔料として好適に用いることができる。また、機能粒子10の表面に凹凸ができるため、光の散乱効率を高めることができ、従来の緻密な粒子と比べても白色度を向上させることができる。
【0022】
複数の機能粒子10の粒径は、揃っていることが好ましい。粒子径の分布は、標準偏差で示すことができ、本実施形態では、粒子径の標準偏差が1以上1.5以下であり、好ましくは1以上1.31以下である。標準偏差が1とは、全ての機能粒子10の粒子径が完全に一致していることを意味する。このように、粒子サイズに大きなばらつきのない単分散性のよい球状粒子は、多くの用途に利用可能である。例えば、機能材料をインクの白色顔料として用いる場合には、単分散性のよい酸化チタンからなる機能粒子10は、印刷物の表面におけるパッキング性が良く、白色度を向上させることができる。単分散性とは、粒子サイズが揃っていることをいう。
【0023】
複数の機能粒子10の平均粒径は、機能材料の用途によって最適化される。例えば、機能材料をインクの白色顔料として用いる場合には、機能粒子10の平均粒子径が0.05μm以上1.0μm以下であることが好ましい。インクジェットのノズル径が20μm程度であることから、機能粒子10の平均粒子径が1.0μmより大きいと、インクジェットヘッドが目詰まりをおこす可能性が高くなる。また、機能粒子10の平均粒子径が0.05μmより小さいと、インクの隠蔽力が不十分となる。
【0024】
次に、上記の本実施形態に係る機能材料の製造方法について説明する。本実施形態に係る製造方法は、ゾル−ゲル法でチタンアルコキシドのアルコール溶液を適切な条件で加水分解して、機能粒子10を形成するものである。
【0025】
本実施形態に係る機能材料の製造方法は、(1)チタンアルコキシドのアルコール溶液を加水分解する工程と、(2)加水分解反応を中止する工程と、(3)加水分解工程で得られた機能粒子を抽出し、洗浄する工程とを有する。
【0026】
チタンアルコキシドは、Ti(OR)で表される。ここで、Rは、メチル基、エチル基、ブチル基等のアルキル基である。チタンアルコキシドは、高い加水分解性を有する。単分散性のよい球状の機能粒子10を得るためには、Rがエチル基のオルトチタン酸エチル(オルトチタン酸テトラエチル)を用いることが好ましい。
【0027】
チタンアルコキシドを溶解するためのアルコールに特に限定はないが、例えばエタノールが好ましく用いられる。
【0028】
(1)の加水分解する工程において、チタンアルコキシドのアルコール溶液に、pH7〜14の水を一度に添加することが好ましい。また、この水とアルコールとを混合した溶液の状態で使用することが好ましい。水だけを添加すると加水分解反応が一気に進行し、その結果として粒子形状のばらつきが大きくなってしまう。アルコール水を添加することで、単分散性のよい機能粒子を得ることができる。アルコールに特に限定はないが、例えばエタノールが好ましく用いられる。このとき、当該水のチタンに対するモル比は10以下であることが好ましい。pHの調整された水を徐々に添加するのではなく、一度に添加することにより、単分散性のよい球状の機能粒子10を得ることができる。
【0029】
当該工程において、前記チタンアルコキシドのアルコール溶液を20℃以上100℃以下で加水分解することが好ましく、さらに好ましくは30℃以上70℃以下で加水分解することが好ましい。温度が20℃未満の場合には加水分解反応ばらつきが大きくなり単分散性が得られず、温度が100℃より高くなると不定形粒子になってしまうからである。
【0030】
加水分解の反応時間は、30分以上20時間以内が好ましい。反応時間が30分未満の場合には平均粒子径が0.05μmより小さくなってしまい、反応時間が20時間より長いと平均粒子径が1.0μmより大きくなってしまうからである。
【0031】
(2)の加水分解反応を中止する工程では、pH10以上の水を多量加えるか、反応液のpHを10以上になるまで濃アルカリ水溶液で調節する。これにより、加水分解反応を中止させることができる。
【0032】
(3)の機能粒子を抽出し、洗浄する工程では、例えば、混合液を超音波処理した後、遠心分離によって生成物である機能粒子10を溶媒から分離させる。その後、溶液の上澄みを捨てて、沈殿物を洗浄する。
【0033】
沈殿物の洗浄では、pH10前後の水を用いて洗浄することが好ましい。pH10前後のアルカリ水で洗浄することで、粒子表面に残る未反応物を分解して成長反応を停止して、不定形粒子になることを防止することができる。
【0034】
以上のようにして、本実施形態に係る機能材料が製造される。
【0035】
本実施形態に係る機能材料の製造方法によれば、特殊な装置を用いることなく、常圧下、溶液反応により、上述した機能粒子を経済的に製造することができる。このようにして製造された機能粒子は、球状で、かつ粒子径が揃ったものであった。
【0036】
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【実施例1】
【0037】
2.3gオルトチタン酸エチル(95%、Ti(OC)(Aldrich社製)を77.6gのエタノール(99.5%、ナカライ株式会社製)に溶かした液をA液とし、アンモニア水でpH12.07に調整した水1.1gを77.6gのエタノールに溶かした液をB液とした。つぎに、50℃の温度でB液をA液に瞬間的に添加し、磁気スターラーにより1時間攪拌・反応させた。その後、pH10.8の水200gを反応液に添加し反応を中止させた。混合液を10分間超音波処理した後、遠心分離によって生成物の酸化チタン粒子を溶媒から分離した。上澄みを捨て、沈降物にpH10.8の水で2回洗浄した。電界放出型走査電子顕微鏡(FE−SEM、S−4300,日立製作所)観察により粒子の形状や大きさなどの情報を得た。また、粒子の標準偏差はSEM画像を画像解析ソフト(三谷商事(株)、Winroof)で処理することによって得た。図3(a)は複数の粒子を撮像したSEM写真であり、図3(b)は1つの粒子の拡大SEM写真である。本実施例で得られた酸化チタン粒子はナノ粒子の集まりから形成されたポーラスの表面を有する球状粒子であり、平均粒子径が356nm、標準偏差が1.13であった(表1参照)。エックス線回析(XRD)分析で真空乾燥した粒子の結晶性を測定したところ、アモルファスであった。
【実施例2】
【0038】
反応温度を30℃に変更した以外は実施例1と同じ条件で実験を行った。得られた酸化チタン粒子はナノ粒子の集まりから形成されたポーラスの表面を有する球状であり、平均粒子径が295nm、標準偏差が1.2であった(表1および図4参照)。エックス線回析(XRD)分析で真空乾燥した粒子の結晶性を測定したところ、アモルファスであった。
【実施例3】
【0039】
反応温度を70℃に変更した以外は実施例1と同じ条件で実験を行った。得られた酸化チタン粒子はナノ粒子の集まりから形成されたポーラスの表面を有する球状であり、平均粒子径が405nm、標準偏差が1.24であった(表1および図5参照)。エックス線回析(XRD)分析で真空乾燥した粒子の結晶性を測定したところ、アモルファスであった。
【実施例4】
【0040】
A液中のオルトチタン酸エチルの量とB液中の水の量をそれぞれ4.6gと2.2gに変更した以外は実施例1と同じ条件で実験を行った。得られた酸化チタン粒子はナノ粒子の集まりから形成されたポーラスの表面を有する球状であり、平均粒子径が286nm、標準偏差が1.26であった(表1および図6参照)。エックス線回析(XRD)分析で真空乾燥した粒子の結晶性を測定したところ、アモルファスであった。
【実施例5】
【0041】
A液中のオルトチタン酸エチルの量とB液中の水の量をそれぞれ6.9gと3.3gに変更した以外は実施例1と同じ条件で実験を行った。得られた酸化チタン粒子はナノ粒子の集まりから形成されたポーラスの表面を有する球状であり、平均粒子径が245nm、標準偏差が1.31であった(表1および図7参照)。エックス線回析(XRD)分析で真空乾燥した粒子の結晶性を測定したところ、アモルファスであった。
【実施例6】
【0042】
反応時間を16時間まで延長した以外は実施例4と同じ条件で実験を行った。得られた酸化チタン粒子はナノ粒子の集まりから形成されたポーラスの表面を有する球状であり、平均粒子径が348nm、標準偏差が1.14であった(表1および図8参照)。エックス線回析(XRD)分析で真空乾燥した粒子の結晶性を測定したところ、アモルファスであった。
【実施例7】
【0043】
反応時間を16時間まで延長した以外は実施例5と同じ条件で実験を行った。得られた酸化チタン粒子はナノ粒子の集まりから形成されたポーラスの表面を有する球状であり、平均粒子径が308nm、標準偏差が1.25であった(表1および図9参照)。エックス線回析(XRD)分析で真空乾燥した粒子の結晶性を測定したところ、アモルファスであった。
【実施例8】
【0044】
反応時の攪拌を従来の磁気攪拌子による攪拌からモータ付きの攪拌羽による攪拌(回転数:200rpm)に変更した以外は実施例5と同じ条件で実験を行った。得られた酸化チタン粒子はナノ粒子の集まりから形成されたポーラスの表面を有する球状であり、平均粒子径が354nm、標準偏差が1.23であった(表1および図10参照)。エックス線回析(XRD)分析で真空乾燥した粒子の結晶性を測定したところ、アモルファスであった。
【実施例9】
【0045】
実施例1と同じ条件で1時間反応した後に、29%のアンモニア水で反応液のpHを10.8に調整して反応を中止させた。その後の遠心分離や洗浄操作は実施例1と同じであった。得られた酸化チタン粒子はナノ粒子の集まりから形成されたポーラスの表面を有する球状であり、平均粒子径が335nm、標準偏差が1.11であった(表1および図11参照)。エックス線回析(XRD)分析で真空乾燥した粒子の結晶性を測定したところ、アモルファスであった。
【0046】
[比較例1]
反応時にB液を1.5ml/minの速度でA液に滴下した以外は実施例5と同じ条件で実験を行った。得られた酸化チタン粒子の殆どは1μm以上の大きい粒子あるいはそれらの合併体であり、少量の1μm以下の粒子も混ざっていた(表1および図12参照)。
【0047】
[比較例2]
本例は、加水分解用の水のpHを調整しないで行った例である。6.9gオルトチタン酸を77.6gのエタノールに溶かしたA液と、3.3g水を77.6gエタノールに溶かしたB液を500mlのポリ容器に混合した後、ジルコニアボールを入れボールミルで1時間処理した。その後、pH10.8の水200gを反応液に添加し反応を中止させた。10分間超音波処理した後、反応液を遠心分離によって生成物の酸化チタン粒子を溶媒から分離した。上澄みを捨て、沈降物にpH10.8の水で2回洗浄した。得られた粒子は大きさが100nm前後の不定形に近い粒子であった(表1および図13参照)。エックス線回析(XRD)分析で真空乾燥した粒子の結晶性を測定したところ、アモルファスであった。
【0048】
[比較例3]
本例は、加水分解工程の温度を100℃以上に設定した例である。6.9gオルトチタン酸を77.6gのエタノールに溶かしたA液と、3.3g水を77.6gエタノールに溶かしたB液を500mlのガラス容器に混合した後、磁気スターラーで1時間攪拌した(温度:50℃)。その後、反応液をチタン製の加圧容器に移転し、150℃で17時間反応させた(水熱処理)。反応容器を室温付近まで冷却した後、反応液を他の容器に移し、pH10.8の水200gを反応液に添加した。10分間超音波処理した後、上記超音波処理した反応液を遠心分離によって生成物の酸化チタン粒子を溶媒から分離した。上澄みを捨て、沈降物にpH10.8の水で2回洗浄した。酸化チタン粒子の形状と大きさをFE−SEMで観察した。その結果、得られた粒子はナノ粒子からの集まりではあるが、球状ではなかった(表1および図14参照)。エックス線回析(XRD)分析で真空乾燥した粒子の結晶性を測定したところ、アモルファスであった。
【0049】
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明に係る機能材料は、例えばインクの白色顔料として用いることができる。また、電気泳動表示装置に用いられる白色導電材料にも好ましく用いることができる。その他、本発明の機能材料は、積層セラミックコンデンサーなどの電子セラミック部品の材料、光触媒材料、触媒担体材料として用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本実施形態に係る機能材料の概略構成図である。
【図2】1つの機能粒子の拡大図である。
【図3】実施例1で得られた機能粒子のSEM写真である。
【図4】実施例2で得られた機能粒子のSEM写真である。
【図5】実施例3で得られた機能粒子のSEM写真である。
【図6】実施例4で得られた機能粒子のSEM写真である。
【図7】実施例5で得られた機能粒子のSEM写真である。
【図8】実施例6で得られた機能粒子のSEM写真である。
【図9】実施例7で得られた機能粒子のSEM写真である。
【図10】実施例8で得られた機能粒子のSEM写真である。
【図11】実施例9で得られた機能粒子のSEM写真である。
【図12】比較例1で得られた機能粒子のSEM写真である。
【図13】比較例2で得られた機能粒子のSEM写真である。
【図14】比較例3で得られた機能粒子のSEM写真である。
【符号の説明】
【0052】
1…1次粒子、10…機能粒子。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸化チタンからなる一次粒子の集合体からなる多孔性の機能粒子を複数含むことを特徴とする機能材料。
【請求項2】
前記機能粒子の平均粒子径が、0.05以上1.0μm以下であることを特徴とする請求項1記載の機能材料。
【請求項3】
前記機能粒子の粒子径の標準偏差が、1以上1.5以下であることを特徴とする請求項1記載の機能材料。
【請求項4】
前記機能粒子が非晶質であることを特徴とする請求項1記載の機能材料。
【請求項5】
チタンアルコキシドのアルコール溶液を加水分解する工程と、
加水分解反応を中止する工程と、
加水分解工程で得られた機能粒子を抽出し、洗浄する工程と、
を有する機能材料の製造方法。
【請求項6】
前記加水分解する工程において、前記アルコール溶液としてオルトチタン酸テトラエチルをエタノールに溶解させた溶液を用いることを特徴とする請求項5記載の機能材料の製造方法。
【請求項7】
前記加水分解する工程において、前記アルコール溶液とpH7〜14の水とを混合し、当該水のチタンに対するモル比は10以下であることを特徴とする請求項5記載の機能材料の製造方法。
【請求項8】
前記加水分解する工程において、前記チタンアルコキシドのアルコール溶液を20℃以上100℃以下で加水分解することを特徴とする請求項5記載の機能材料の製造方法。
【請求項9】
前記加水分解反応を中止する工程において、pH10以上の水を加えることを特徴とする請求項5記載の機能材料の製造方法。
【請求項10】
前記加水分解反応を中止する工程において、反応液のpHを10以上になるまで濃アルカリ水溶液を加えることを特徴とする請求項5記載の機能材料の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−1472(P2009−1472A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−166837(P2007−166837)
【出願日】平成19年6月25日(2007.6.25)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】