説明

歩容モニタリングシステム、情報処理装置及びそのプログラム

【課題】計測場所や時間の制約を受けることなく、日常生活における人の歩行状態を正確に監視できるようにする。
【解決手段】計測端末ST1〜STmにおいて、加速度情報計測部13によりユーザの歩行中の体動の加速度を計測すると共に、位置情報計測部11によりユーザの位置を計測して、これらの計測情報をその計測時刻と共に歩容モニタリングサーバSVへ転送する。そして、歩容モニタリングサーバSVにおいて、上記転送された加速度情報をもとに歩容算出部21で歩容情報を算出し、情報統合部22により上記算出された歩容情報と上記転送された位置情報とをその時刻情報が一致するもの同士で統合し、この統合処理により生成された表示情報を表示端末DT1〜DTmへ転送して表示するようにしたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、日常生活における人の歩行状態をモニタリングするための歩容モニタリングシステムと、このシステムで使用される情報処理装置及びそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
リハビリテーションなどの領域においては、患者等の人の歩行状態を定量的に評価する方法として床反力を計測する方法が広く普及している。この方法は、床面に圧力センサを設置し、人が歩行する際に足底面に対して床から生じる力、つまり床反力を計測するものである。しかし、この方法は詳細な歩行の様子を計測できるものの、計測装置が大掛かりになり高価になるという問題がある。
【0003】
一方、人の歩行状態、すなわち歩容を計測するための方法として、人体に加速度計を取り付けて歩行時に生じる加速度を計測し、この加速度の計測値をもとに歩容を算出する方法が提案されている(例えば非特許文献1を参照。)。この方法を用いると、床面に圧力センサを設置する必要がないので小型で安価な装置を提供することができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】山田実他、「体感加速度由来歩容指標による歩容異常の評価」、理学療法学 第33巻第1号 14〜21頁 2006年
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、上記した加速度のみを用いて歩容を計測する方法を日常における人の歩容監視に適用しようとすると、以下のような解決すべき課題があった。
すなわち、日常生活における人の歩行状態は、体調等の身体的条件ばかりでなく、歩行する場所の地理的条件にも影響を受ける。例えば、平地では問題なく歩行できるが、坂や階段ではバランスを崩しやすくなる。また、同じ平地でも舗装道路か未舗装であるか、さらには道幅の広狭によっても、人の歩行状態は影響を受ける。このため、加速度から得られる人の歩容情報のみから日常生活における人の体調等を監視しようとすると、正確な監視を行うことが困難である。また、歩行場所の地理的条件の影響を受けずに計測を行うには、計測場所を例えば平坦な舗装道路に限定し、計測を実施する者の管理下で決められた時間に歩容を計測する必要がある。
【0006】
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、計測場所や時間の制約を受けることなく、日常生活における人の歩行状態を正確に監視できるようにした歩容モニタリングシステム、情報処理装置及びそのプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するためにこの発明の第1の観点は、監視対象となるユーザに装着される計測ユニットと、この計測ユニットとの間で情報の伝達が可能な情報処理ユニットと、この情報処理ユニットとの間で情報の伝達が可能な提示ユニットとを具備する。
このうち、先ず計測ユニットには、ユーザが存在する位置を計測してその計測結果を表す位置情報を出力する位置計測手段と、上記ユーザに装着され当該ユーザの歩行動作の加速度を計測してその計測結果を表す加速度情報を出力する加速度計測手段と、上記位置及び加速度の計測時刻を表す時刻情報を出力する計時手段と、上記位置計測手段から出力された位置情報、上記加速度計測手段から出力された加速度情報及び上記計時手段から出力された時刻情報を情報処理ユニットへ送信する送信手段を備える。
情報処理ユニットには、上記計測ユニットから送信された位置情報、加速度情報及び時刻情報を受け取る手段と、この受け取った位置情報及び加速度情報をそれぞれその計測時刻を表す時刻情報と関連付けて記憶する記憶手段と、この記憶された加速度情報をもとにユーザの歩行動作の特徴を表す歩容情報を算出する算出手段と、この算出された歩容情報と上記記憶された位置情報とをそれぞれの時刻情報をもとに関連付けて統合することにより、歩行場所と歩行状態との関係性を表す提示情報を生成する情報統合手段と、この生成された提示情報を上記提示ユニットへ送る手段を備える。
提示ユニットには、上記情報処理ユニットから提示情報を受け取る手段と、この受け取った提示情報を監視者に提示する手段を備えるようにしたものである。
【0008】
すなわち、監視対象ユーザに装着した計測ユニットにおいてユーザの歩行動作の加速度と共にユーザの歩行位置を計測して、これらの計測情報をその計測時刻を表す情報と共に情報処理ユニットへ送る。そして、情報処理ユニットにおいて、上記加速度の計測情報をもとにユーザの歩容を算出し、この算出した歩容情報と位置の計測情報とをその計測時刻をもとに計測時刻又は時間帯が同じもの同士を統合して提示情報を生成し、この提示情報を提示ユニットへ送って監視者に提示するようにしている。
【0009】
したがって、監視者はユーザの歩行場所を考慮して歩容情報からその歩行状態を監視することが可能となり、これにより日常生活におけるユーザの歩行状態から体調等を正確に判定することができる。しかも、計測場所を例えば平坦な舗装道路に限定したり、また計測する時間帯を指定する必要がないので、監視者及びユーザはともに場所や時間の制約を受けずに済む。
【0010】
また、この発明の第1の観点は以下のような態様を備えることを特徴とする。
第1の態様は、情報統合手段に、地図情報を記憶する手段と、合成地図情報を生成する手段を備え、上記記憶された地図情報上に位置情報をもとにユーザの存在位置を表すマークを重畳し、かつ当該マークの表示形態を算出された歩容情報の内容に基づいて異ならせるように設定した合成地図情報を生成するようにしたものである。
【0011】
具体的には、歩容情報として歩行速度を算出して、この算出された歩容速度に基づいて上記マークの表示形態を異ならせる手法や、歩容情報として歩行姿勢の変化を算出して、この算出された歩行姿勢の変化に基づいて上記マークの表示形態を異ならせる手法が考えられる。マークの表示形態を異ならせる際には、マークの色、濃度、形状、大きさ及び図柄のうちの少なくとも一つを異ならせるようにするとよい。
このようにすると、地図上でユーザの歩行位置を確認しながらその歩容情報、例えば歩行速度や歩行姿勢の変化を、一目で判定することが可能となる。
【0012】
第2の態様は、情報統合手段において、算出された歩容情報をもとに監視時間経過に対するユーザの歩行速度又は歩行姿勢の変化を表す歩容特性情報を生成し、この生成された歩容特性情報と合成地図情報とを計測時間をもとに計時時刻又は時間帯が同一のもの同士で関連付けて一覧表示するようにしたものである。
このようにすると、合成地図情報によりユーザの歩行位置及び歩容の概要を確認した上で、さらに歩容特性情報により歩容情報の時間変化、例えば歩行速度又は歩行姿勢の変化を一覧で確認することが可能となる。
【0013】
第3の態様は、提示ユニットにおいて提示された合成地図情報のマークに対し監視者が選択操作を行った場合に、このマークの選択情報を含む要求情報を提示ユニットから情報処理装置へ送信する。これに対し情報処理装置では、上記要求情報が受信されたとき、この要求情報に含まれるマーク選択情報により表されるマークが示す地点でのユーザの歩容情報の内容を歩容情報記憶部から読み出し、この読み出された歩容情報の内容を上記要求元の提示ユニットへ送信するようにしたものである。
このようにすると、提示ユニットにおいて合成地図情報に表示されたマークを監視者が選択すると、この選択されたマークに対応する地点でのユーザの歩容の詳細な内容が情報処理装置から提示装置に送られて監視者に提示される。このため、監視者は合成地図情報によりユーザの歩行位置及び歩容の概要を確認した上で、さらに特定の地点でのユーザの歩容情報の内容を詳細に確認することが可能となる。
【発明の効果】
【0014】
すなわちこの発明によれば、計測場所や時間の制約を受けることなく、日常生活における人の歩行状態を正確に監視できるようにした歩容モニタリングシステム、情報処理装置及びそのプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】この発明の一実施形態に係わる歩容モニタリングシステムの全体構成を示す図。
【図2】図1に示したシステムにおける計測端末、歩容モニタリングサーバ及び表示端末の機能構成を示すブロック図。
【図3】図2に示した計測端末及び歩容モニタリングサーバによる位置情報計測・記憶処理の手順と処理内容を示すフローチャート。
【図4】図2に示した計測端末及び歩容モニタリングサーバによる歩容情報算出・記憶処理の手順と処理内容を示すフローチャート。
【図5】図2に示した歩容モニタリングサーバによる表示情報生成処理の手順と処理内容を示すフローチャート。
【図6】図5に示した表示情報生成処理手順中の情報統合処理手順と処理内容を示すフローチャート。
【図7】図2に示した表示端末に表示される表示内容設定画面の一例を示す図。
【図8】図6に示した情報統合処理により生成される表示情報の一例を示す図。
【図9】図2に示した歩容モニタリングサーバによる生成される、加速度表示画面の一例を示す図。
【図10】図2に示した歩容モニタリングサーバによる生成される、周波数解析結果表示画面の一例を示す図。
【図11】図2に示した歩容モニタリングサーバによる生成される、自己相関解析結果表示画面の一例を示す図。
【図12】図2に示した歩容モニタリングサーバによる生成される、RMS算出結果表示画面の一例を示す図。
【図13】図2に示した歩容モニタリングサーバによる生成される歩行速度表示画面の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係わる歩容モニタリングシステムの全体構成を示す図である。
このシステムは、監視対象となる複数のユーザにそれぞれ装着された計測端末ST1〜STmを通信ネットワークNWに接続可能とすると共に、監視者が使用する複数の表示端末DT1〜DTnを通信ネットワークNWに接続可能としている。そして、上記通信ネットワークNW上に歩容モニタリングサーバSVを設け、この歩容モニタリングサーバSVと上記計測端末ST1〜STm及び表示端末DT1〜DTnとの間で通信を可能にしたものである。
【0017】
なお、通信ネットワークNWは、例えばインターネットに代表されるIP(Internet Protocol)網と、このIP網に対しアクセスするための複数のアクセス網とから構成される。アクセス網としては、例えばLAN(Local Area Network)、無線LAN、携帯電話網、有線電話網、CATV(Cable Television)網が用いられる。
【0018】
ところで、上記計測端末ST1〜STm、表示端末DT1〜DTn及び歩容モニタリングサーバSVはそれぞれ以下のような機能を備えている。図2はその機能構成を示すブロック図である。
すなわち、計測端末ST1〜STmは、監視対象となるユーザの体に取り付けられるもので、この発明を実現するために必要な計測機能として、位置情報計測部11と、時間計測部12と、加速度情報計測部13を備えている。
【0019】
位置情報計測部11は、監視対象者たるユーザの位置を定期的又は任意のタイミングで計測するもので、例えばGPS(Global Positioning System)衛星から送信されるGPS信号を受信して演算を行うことで緯度経度により表される位置情報を求める。なお、位置計測手段としては、GPSを利用するもの以外に、移動通信システムの基地局の位置に基づくものや、無線LAN(Local Area Network)のアクセスポイントの設置場所に基づくもの等を利用してもよく、さらにはこれら複数の計測手段を適宜組み合わせてもよい。
【0020】
加速度情報計測部13は、ユーザの歩行中の体の動きを定期的又は任意のタイミングで計測するもので、例えば三軸加速度センサにより構成される。ユーザの歩行中の体の動きを的確に計測するには、加速度情報計測部13は体の重心、例えば腰部に取り付けることが望ましいが、歩容を算出可能であれば腰部に限ることなく他の位置に取り付けてもよい。上記計測タイミングは、例えば20msecつまりサンプリングレート50Hzの時間間隔で、一定時間(10秒間)連続的に計測するように設定される。
【0021】
時間計測部12は、現在時刻を計時する時計からなり、上記位置情報計測部11及び加速度情報計測部13によりそれぞれ位置情報及び加速度情報が計測された時点における時刻情報を出力する。
【0022】
また計測端末ST1〜STmは、通信部及びその制御部(何れも図示省略)を備えている。通信部は、通信ネットワークNWとの間で無線回線を介して通信を行う。制御部は、上記位置情報計測部11において位置情報が計測されるごとに、当該位置情報計測部11及び加速度情報計測部13によりそれぞれ計測された位置情報及び加速度情報を、上記時間計側部12から出力される計測時刻情報と共に、上記通信部から歩容モニタリングサーバSVへ向けて送信させる。
【0023】
歩容モニタリングサーバSVは例えばWebサーバからなり、処理部2と、格納部3と、通信部(図示省略)を備えている。通信部は、上記通信ネットワークNWを介して上記計測端末ST1〜STm及び表示端末DT1〜DTnとの間で情報の伝送を行う。
【0024】
格納部3は、各種情報を格納するためのもの、例えばRAM(Random Access Memory)やHDD(Hard Disk Drive)等により構成される。格納部3には、この発明を実施する上で必要な記憶部として、地理情報格納部31と、位置情報格納部32と、加速度情報格納部33と、歩容情報格納部34を備えている。
【0025】
地理情報格納部31には、地理に関する諸情報が予め格納される。格納される情報としては、例えば地図を表示するための地図情報、地名や住所等の地理空間上の特定の地点又は区域の位置を示す情報、地図上の特定の地点又は区域における地形情報がある。地形情報は、例えば坂、階段、舗装/未舗装を表す情報を含む。
【0026】
位置情報格納部32は、上記計測端末ST1〜STmにおいて位置情報計測部11により計測された位置情報を格納するために使用される。位置情報は、緯度経度情報と、当該位置情報が計測されたときの時刻情報と、ユーザ又は計測端末を識別するためのIDとを含む。なお、位置情報計測部の実現手段が複数存在する場合、例えばGPS情報と移動通信基地局の情報とを組み合わせて位置を計測する場合には、この計測手段を識別するための識別子も上記位置情報に含まれる。
【0027】
加速度情報格納部33は、上記計測端末ST1〜STmにおいて上記加速度計測部により計測された、三軸の加速度情報を格納するために使用される。加速度情報は、三次元空間におけるx軸、y軸およびz軸方向のそれぞれの加速度の計測値と、当該加速度情報が計測されたときの時刻情報と、ユーザ又は計測端末を識別するためのユーザIDとを含む。
【0028】
歩容情報格納部34は、後述する処理部2内の歩容算出部21により算出された歩容情報を格納するために使用される。歩容情報は、歩容の状態を表す複数種類のデータと、計測時刻を表す時刻情報と、ユーザ又は計測端末を識別するためのユーザIDとを含む。歩容の状態を表す複数種のデータには、例えば加速度と、高速フーリエ変換による周波数解析値と、自己相関値と、歩行姿勢の動揺性の大きさを示すRMS(Root Mean Square)と、歩行速度が含まれる。
【0029】
処理部2は中央処理ユニット(CPU)を備え、この発明を実現するために必要な処理機能として、歩容算出部21及び情報統合部22を備えている。なお、これらの歩容算出部21及び情報統合部22は、アプリケーション・プログラムを上記CPUに実行させることにより実現される。
【0030】
歩容算出部21は、上記加速度情報格納部33から計測時刻ごとに加速度情報を読み出し、この加速度情報に対しデータ解析処理を施して歩容情報を算出する処理を実行する。歩容情報は、例えばx軸、y軸およびz軸方向のそれぞれの加速度計測値に対し、高速フーリエ変換による周波数解析、自己相関解析、RMS(Root Mean Square)値の算出、積分値の算出の各処理を行うことによって算出される。ただし、これらの処理以外にも歩行の特徴を定量的に表すための算出処理があれば、上記処理に加えるか或いは代えてもよい。
【0031】
情報統合部22は、表示端末DT1〜DTnから送られる歩容情報表示要求に応じて、位置情報と歩容情報とをその時刻情報をもとに計測時刻又は時間帯が同一のもの同士を統合して表示情報を生成する。そして、この生成された表示情報を要求元の表示端末DT1〜DTnにおいて表示可能なデータ形式に変換したのち、この表示情報を通信部から要求元の表示端末DT1〜DTnに向けて送信する処理を実行する。
【0032】
表示端末DT1〜DTnは、歩容モニタリングに係る諸情報を監視者が閲覧するために用いるもので、例えばパーソナル・コンピュータのような据置型端末や、携帯電話機、PDA(Personal Processing Unit)等の携帯型端末からなる。
表示端末DT1〜DTnは、入力部41と、情報表示部42と、通信部及び制御部(図示省略)を備える。通信部は、通信ネットワークNWとの間で通信を行う。入力部41は、例えばキーボードやマウスからなる。情報表示部42は、例えば液晶ディスプレイからなる。制御部は、歩容モニタリングサーバSVから送信された自端末宛の表示情報を上記通信部により受信して上記情報表示部42に表示させると共に、上記入力部41において監視者が入力した表示要求等の情報を上記通信部から歩容モニタリングサーバSVへ送信する処理を実行する。
【0033】
次に、以上のように構成されたシステムによる歩容モニタリング動作を説明する。
(1)位置情報の計測処理
ユーザの位置情報は次のように計測される。図3はその処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
すなわち、上記ユーザの計測端末ST1では、位置情報計測部11が先ずステップS31において定期的もしくは移動開始時点等の任意のタイミングで例えば緯度経度を計測する。続いてステップS32により時間計測部12から現在時刻を取得し、この現在時刻を上記位置情報の計測時刻として当該位置情報に付与する。次にステップS33において、計測手段の識別子と、計測端末ST1を所持するユーザのIDを、上記緯度経度の情報に付加して位置情報を生成する。そして、この生成された位置情報を歩容モニタリングサーバSVに向け送信する。
【0034】
歩容モニタリングサーバSVは、計測端末ST1から位置情報が送られると、この位置情報を通信部により受信して位置情報格納部32に格納する(ステップS34)。なお、計測端末ST1から歩容モニタリングサーバSVへの位置情報の送信処理は、新たな位置情報が生成された時点で即時に行ってもよいし、位置情報を計測端末ST1内のメモリに一旦保存して一定時間分が蓄積された後にまとめて行うようにしてもよい。
【0035】
(2)加速度情報の計測処理
ユーザの加速度情報は次のように計測される。図4はその処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
すなわち、上記ユーザの計測端末ST1では、加速度情報計測部13が先ずステップS41において計測端末を所持するユーザの体動を、三軸の加速度信号値として計測する。続いてステップS42により時間計測部12から現在時刻を取得し、この現在時刻を上記三軸の加速度信号値の計測時刻として当該加速度信号値に付与する。この計測時刻が付与された加速度信号値は、加速度情報計測部13内のメモリに保存される。加速度情報計測部13は、以上のステップS41及びステップS42の処理を、ステップS43により一定時間、例えば20msec(サンプリングレート50Hzに相当する時間)待機するごとに繰り返し実行する。
【0036】
そうして、予め設定した計測期間、例えば10secが経過すると、加速度情報計測部13はステップS44からステップS45に移行し、当該計測端末ST1を所持するユーザのIDを上記メモリに保存された各加速度信号値に付加して加速度情報を生成する。そして、この生成された加速度情報を歩容モニタリングサーバSVに向け送信する。
【0037】
歩容モニタリングサーバSVは、計測端末ST1から加速度情報が送られると、この加速度情報を通信部により受信して加速度情報格納部33に格納する(ステップS46)。そして、加速度情報格納部33に新たな加速度情報が格納されると、歩容算出部21がステップS47において、当該加速度情報を加速度情報格納部33から読み出し、この読み出した三軸の加速度信号値に対しデータ解析処理を行って歩容情報を算出する。
【0038】
例えば、x軸、y軸及びz軸の各方向の加速度計測値に対し、高速フーリエ変換による周波数解析処理と、自己相関解析処理と、歩行の動揺性の大きさを示すRMS(Root Mean Square)値の算出処理と、歩行速度を示す積分値の算出処理を行う。なお、これらの計算の詳細は、非特許文献1に記載されている。
そして歩容算出部21は、上記算出された歩容情報に含まれる各計算値をステップS48により歩容情報格納部34に格納する。
【0039】
なお、上記(1)に示した位置情報の計測処理と、(2)に示した加速度情報の計測処理は、互いに同期して実行されるようにしてもよいし、非同期に独立してそれぞれ実行されるようにしてもよい。同期させる場合には、例えば位置情報計測部11において位置情報が計測されるごとに位置情報計測部11から加速度情報計測部13に対し加速度計測処理を促す要求を与え、この要求を受けて加速度情報計測部13が加速度の計測処理を開始するように構成すればよい。
【0040】
(3)歩容情報の表示処理
歩容モニタリングサーバSV及び表示端末DT1は、歩容情報の表示処理を以下のように実行する。図5はその処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
すなわち、いま例えば表示端末DT1において、監視者がメニューにおいて「歩容情報の閲覧」を選択すると、表示端末DT1の制御部は情報表示部42に表示内容設定画面を表示する。
【0041】
図7にこの表示内容設定画面の一例を示す。表示内容設定画面には、時間情報設定エリア5と、場所情報設定エリア6と、表示ボタン7が表示される。時間情報設定エリア5にはカレンダ51と時間指定ボックス52が設けられ、監視者はこれらのカレンダ51及び時間指定ボックス52を用いて、閲覧したい年月日と時間帯を指定入力する。一方、場所情報設定エリア6には、都道府県、市区町村及び町又は字の各入力エリア61,62,63が設けられている。監視者は、これらの入力エリア61,62,63に閲覧を希望する場所を表す住所を入力する。
【0042】
そうして、上記閲覧を希望する日時と場所の入力が終了したのち、監視者が表示ボタン7を押すと、表示端末DT1の制御部が上記入力された閲覧希望日時及び場所の情報を検索条件として含む表示要求を生成し、この表示要求を通信部により歩容モニタリングサーバSVへ送信する。
【0043】
これに対し歩容モニタリングサーバSVは、上記表示端末DT1から送信された表示要求をステップS51により通信部で受信すると、情報統合部22が先ずステップS52において、上記受信された表示要求に含まれる検索条件をもとに位置情報格納部32から当該検索条件に合致する位置情報を読み出す。続いてステップS53において、上記検索条件に合致する歩容情報を歩容情報格納部34から読み出す。
【0044】
例えば、検索条件として先に述べた図7に示す日時と場所が指定された場合には、計測時刻が「2009年12月3日17時30分〜18時30分」の期間に含まれ、かつ位置が「神奈川県横須賀市」に含まれる位置情報及び歩容情報をそれぞれ位置情報格納部32及び歩容情報格納部34から読み出す。
【0045】
情報統合部22は、次にステップS53に移行して、以下のように位置情報と歩容情報とを統合した表示情報を生成する。図6はこの情報統合処理の手順と内容を示すフローチャートである。
すなわち、情報統合部22は先ずステップS61において、上記位置情報格納部32及び歩容情報格納部34からそれぞれ読み出された位置情報及び歩容情報から、そのそれぞれの計測時刻(歩容情報については計測を開始した時刻)が一致するものを対として抽出する。なお、対となる相手が存在しない位置情報および歩容情報については、表示対象外とする。
【0046】
次に情報統合部22は、ステップS62において、上記抽出された歩容情報に対し統計処理を行う。例えば、全ての歩行速度の計算値に対してそれらの平均値を算出する。また全てのRMSの計算値に対してそれらの平均値を算出する。続いてステップS63において、地理情報格納部31に格納されている地理情報のうち、前記検索条件に合致する場所の地形情報を読み出す。例えば、検索条件が「神奈川県横須賀市」であれば、当該地域を含む地形情報を読み出す。
【0047】
次に情報統合部22は、ステップS64において、上記読み出された地形情報上に、上記ステップS52により位置情報格納部32から読み出された位置情報をもとにその位置をプロットする。例えば図8に示すように、地図E上にユーザの滞在位置を示すマークPRa,PRb,PRcを重畳する。
【0048】
さらに、上記ステップS62により計算された歩容情報の統計値をもとに、上記マークPRa,PRb,PRcの表示色を設定する。例えば、上記統計処理により得られた歩行速度の平均値を2つのしきい値と比較し、その判定結果をもとに上記マークPRa,PRb,PRcの表示色を可変設定する。より具体的には、歩行速度の平均値がしきい値L1以上であればマークPRa,PRb,PRcの表示色を「青」に設定し、歩行速度の平均値がしきい値L2以上L1未満であればマークPRa,PRb,PRcの表示色を「黄色」に、また歩行速度の平均値がしきい値L2未満であればマークPRa,PRb,PRcの表示色を「赤」にそれぞれ設定する。
【0049】
なお、歩行速度以外に、ユーザの歩行中の体の動揺の度合いを示すRMSの平均値をしきい値と比較してその大小を判定し、その判定結果をもとにマークPRa,PRb,PRcの表示色を可変設定するようにしてもよい。また、マークPRa,PRb,PRcの表示色を可変設定する以外に、マークの濃度、形状、大きさ又は図柄を可変設定するようにしてもよい。
【0050】
また情報統合部22は、歩容情報の一日分の変化を表す歩容特性情報を生成し、この歩容特性情報を上記地形情報と時間的な関連性を持たせて一覧表示する表示画面情報を作成する。図8はその一例を示すもので、地形情報Eと時間的な関連付けを行った上で、歩行速度の時系列変化SPを表す特性情報を一覧表示するように構成している。
【0051】
最後に情報統合部22は、以上のように作成された表示画面情報を、表示端末DT1の情報表示部42で表示可能なデータ形式、例えばHTML(Hyper Text Markup Language)に変換する。そして、上記変換された表示画面情報を、通信部から要求元の表示端末DT1に向けて送信する。
【0052】
これに対し表示端末DT1では、上記歩容モニタリングサーバSVから表示画面情報が送られると、制御部がステップS55において、上記表示画面情報を通信部により受信して端末内のメモリに一旦保存し、しかるのち情報表示部42に表示させる。かくして、情報表示部42には、例えば図8に示すように地図上にユーザの滞在位置がマークPRa,PRb,PRcとしてプロットされ、かつ歩行速度の速さに応じてマークPRa,PRb,PRcの表示色が可変設定された合成地図情報と、歩行速度の時系列変化SPを表す特性情報が互いに時間的な関連付けがなされた上で一覧表示される。
【0053】
(4)詳細な歩容情報の表示処理
上記歩容情報の表示画面情報が表示された状態で、表示端末DT1において監視者がマークの1つをマウスポインタにより選択したとする。そうすると、表示端末DT1の制御部は、上記選択されたマークの座標位置又は番号を示す情報を含む詳細表示要求を、通信部から歩容モニタリングサーバSVへ送信する。
【0054】
これに対し歩容モニタリングサーバSVは、上記詳細表示要求が受信されると、処理部2の制御の下で、上記受信された詳細表示要求に含まれるマークの座標位置又は番号を示す情報をもとに、当該マークに対応付けられた歩容情報の詳細な内容を示す情報を歩容情報格納部34から読み出す。そして、この読み出された歩容情報の詳細な内容を示す情報を、表示端末DT1の情報表示部42で表示可能なデータ形式に変換したのち、通信部から表示端末DT1へ送信する。
【0055】
表示端末DT1は、制御部の制御の下で、上記歩容情報の詳細な内容を示す情報を通信部により受信して端末内のメモリに一旦保存し、しかるのち情報表示部42に表示させる。かくして、情報表示部42には歩容情報の詳細な内容が表示される。なお、この歩容情報の詳細な内容を示す情報には複数のタブが設けられており、これらのタブを選択することで、対応する情報を表示することができる。図9乃至図13はその表示結果の一例を示すもので、図9は「加速度」が選択された場合を、図10は周波数解析結果が選択された場合を、図11は自己相関解析結果が選択された場合をそれぞれ示している。また、図12はRMS算出値が選択された場合を、図13は歩行速度が選択された場合をそれぞれ示している。
【0056】
以上詳述したようにこの実施形態では、計測端末ST1〜STmにおいて、加速度情報計測部13によりユーザの歩行中の体動の加速度を計測すると共に、位置情報計測部11によりユーザの位置を計測して、これらの計測情報をその計測時刻と共に歩容モニタリングサーバSVへ転送する。そして、歩容モニタリングサーバSVにおいて、上記転送された加速度情報をもとに歩容算出部21で歩容情報を算出し、情報統合部22により上記算出された歩容情報と上記転送された位置情報とをその時刻情報が一致するもの同士で統合し、この統合処理により生成された表示情報を表示端末DT1〜DTmへ転送して表示するようにしている。
【0057】
したがって、監視者はユーザの歩行場所を考慮して歩容情報からその歩行状態を監視することが可能となり、これにより日常生活におけるユーザの歩行状態から体調等を正確に判定することができる。しかも、計測場所を例えば平坦な舗装道路に限定したり、また計測する時間帯を指定する必要がないので、監視者及びユーザはともに場所や時間の制約を受けずに済む。
【0058】
また統合処理では、地図上に、位置情報をもとにその歩行位置を表すマークPRa,PRb,PRcを重畳し、歩容情報の統計値をもとに上記マークPRa,PRb,PRcの表示色を可変設定するようにしている。このため、監視者は地図上でユーザの歩行位置を確認しながらその歩容、例えば歩行速度や歩行姿勢の変化を、一目で判定することが可能となる。
【0059】
さらに、上記マークPRa,PRb,PRcが合成された地図情報と、歩行速度の時系列変化SPを表す歩容特性情報を、互いに時間的な関連付けをした上で一覧表示するようにしている。このため、合成地図情報によりユーザの歩行位置及び歩容の概要を確認した上で、さらに歩容特性情報により歩容情報の時間変化、例えば歩行速度又は歩行姿勢の変化を確認することが可能となる。
【0060】
さらに、表示端末DT1〜DTnに合成地図情報が表示された状態で、監視者がマークPRa,PRb,PRcの1つをマウスポインタにより選択すると、この選択されたマークPRa,PRb,PRcの座標位置又は番号を示す情報を含む詳細表示要求を歩容モニタリングサーバSVへ送信する。これに対し歩容モニタリングサーバSVは、上記詳細表示要求を受信するとこの詳細表示要求に含まれるマークの座標位置又は番号を示す情報をもとに、当該マークPRa,PRb,PRcに対応付けられた歩容情報の詳細な内容を示す情報を歩容情報格納部34から読み出して、要求元の表示端末DT1〜DTnへ送信し表示させるようにしている。
このため、監視者は合成地図情報によりユーザの歩行位置及び歩容の概要を確認した上で、さらにマークPRa,PRb,PRcを選択するだけで特定の地点におけるユーザの歩容情報の内容を詳細に確認することが可能となる。
【0061】
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態においては、計測端末ST1〜STmと、歩容モニタリングサーバSVと、表示端末DT1〜DTnとを別体として構成し、歩容モニタリングサーバSVと計測端末ST1〜STm及び表示端末DT1〜DTnとの間を通信ネットワークNWを介して接続する例を示した。しかし、これに限定されるものではなく、歩容モニタリングサーバSVの機能を計測端末ST1〜STm又は表示端末DT1〜DTn内に一括又は分割して設けるようにしてもよい。
【0062】
また、図4に示したフローチャートにおいては、歩容情報の算出処理を加速度情報格納部32に新たな加速度情報が格納されたタイミングにおいて行うものとしたが、これに代えて情報統合部22から歩容算出部21に対し歩容情報の算出を促すトリガ信号を与え、歩容算出部21は当該トリガ信号を契機に歩容情報の算出処理を実行するようにしてもよい。
【0063】
その他、計測端末に設けられるセンサの種類やその計測処理手順と処理内容、歩容モニタリングサーバの機能とその処理手順及び処理内容、表示端末の種類やその構成等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施可能である。
要するにこの発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【符号の説明】
【0064】
ST1〜STm…計測端末、DT1〜DTn…表示端末、SV…歩容モニタリングサーバ、NW…通信ネットワーク、11…位置情報計測部、12…時間計測部、13…加速度情報計測部、2…処理部、21…歩容算出部、22…情報統合部、3…格納部、31…地理情報格納部、32…位置情報格納部、33…加速度情報格納部、34…歩容情報格納部、41…入力部、42…情報表示部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視対象となるユーザに装着される計測ユニットと、この計測ユニットとの間で情報の伝達が可能な情報処理ユニットと、この情報処理ユニットとの間で情報の伝達が可能な提示ユニットとを具備し、
前記計測ユニットは、
前記ユーザが存在する位置を計測してその計測結果を表す位置情報を出力する位置計測手段と、
前記ユーザに装着され、当該ユーザの歩行動作の加速度を計測してその計測結果を表す加速度情報を出力する加速度計測手段と、
前記位置及び加速度の計測時刻を表す時刻情報を出力する計時手段と、
前記位置計測手段から出力された位置情報、前記加速度計測手段から出力された加速度情報及び前記計時手段から出力された時刻情報を前記情報処理ユニットへ送る手段と
を備え、
前記情報処理ユニットは、
前記計測ユニットから送信された位置情報、加速度情報及び時刻情報を受け取る手段と、
前記受け取った位置情報及び加速度情報をそれぞれその計測時刻を表す時刻情報と関連付けて記憶する記憶手段と、
前記記憶された加速度情報をもとにユーザの歩行動作の特徴を表す歩容情報を算出する算出手段と、
前記算出された歩容情報と前記記憶された位置情報とをそれぞれの時刻情報をもとに関連付けて統合することにより、歩行場所と歩行状態との関係性を表す提示情報を生成する情報統合手段と、
前記生成された提示情報を前記提示ユニットへ送る手段と
を備え、
前記提示ユニットは、
前記情報処理ユニットから送られた提示情報を受け取る手段と、
前記受け取った提示情報を監視者に提示する提示手段と
を備えることを特徴とする歩容モニタリングシステム。
【請求項2】
前記請求項1記載の計測ユニット及び提示ユニットとの間で情報の伝達が可能な情報処理装置であって、
前記計測ユニットから送られた位置情報、加速度情報及び時刻情報を受け取る手段と、
前記受け取った位置情報及び加速度情報をそれぞれその計測時刻を表す時刻情報と関連付けて記憶する手段と、
前記記憶された加速度情報をもとにユーザの歩行動作の特徴を表す歩容情報を算出して不要情報記憶部に記憶する算出手段と、
前記算出された歩容情報と前記記憶された位置情報とをそれぞれの時刻情報をもとに関連付けて統合することにより、歩行場所と歩行状態との関係性を表す提示情報を生成する情報統合手段と、
前記生成された提示情報を前記提示ユニットへ送る手段と
を具備することを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
前記情報統合手段は、
地図情報を記憶する手段と、
前記記憶された地図情報上に、前記記憶された位置情報をもとにユーザの存在位置を表すマークを重畳し、かつ当該マークの表示形態を前記算出された歩容情報の内容に基づいて異ならせるように設定した合成地図情報を生成する手段と
を備えることを特徴とする請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記算出手段が、前記記憶された加速度情報をもとにユーザの歩行速度を算出する機能を有する場合に、
前記合成地図情報を生成する手段は、前記算出された歩行速度に基づいて、前記マークの表示形態を異ならせるように設定した合成地図情報を生成することを特徴とする請求項3記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記算出手段が、前記記憶された加速度情報をもとにユーザの歩行姿勢の変化を算出する機能を有する場合に、
前記合成地図情報を生成する手段は、前記算出された歩行姿勢の変化に基づいて、前記マークの表示形態を異ならせるように設定した合成地図情報を生成することを特徴とする請求項3記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記合成地図情報を生成する手段は、前記マークの表示形態を異ならせる際に、マークの色、濃度、形状、大きさ及び図柄のうちの少なくとも一つを異ならせることを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記情報統合手段は、
前記算出された歩容情報をもとに、監視時間経過に対するユーザの歩行速度又は歩行姿勢の変化を表す歩容特性情報を生成する手段と、
前記生成された歩容特性情報と前記合成地図情報とをその計測時間に基づいて相互に関連付けて一覧表示するための表示情報を生成する手段と
を、さらに備えることを特徴とする請求項4又は5記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記提示ユニットが、前記合成地図情報のマークに対し監視者が選択操作を行った場合に、このマークの選択情報を含む要求情報を情報処理装置へ送る手段を備えている場合に、
前記情報処理装置は、
前記要求情報を受け取る手段と、
前記要求情報を受け取ったとき、この要求情報に含まれるマーク選択情報により表されるマークが示す地点でのユーザの歩容情報の内容を前記歩容情報記憶部から読み出し、この読み出された歩容情報の内容を前記要求元の提示ユニットへ送る手段と
を、さらに具備することを特徴とする請求項3記載の情報処理装置。
【請求項9】
請求項2乃至8のいずれかに記載の情報処理装置が具備する各手段が備える処理を、情報処理装置が備えるコンピュータに実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−170559(P2011−170559A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−32912(P2010−32912)
【出願日】平成22年2月17日(2010.2.17)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】