説明

歯牙の白色化

【課題】歯牙白色化用組成物、歯牙白色化用膜、および、歯牙を白色化する方法を記述する。
【解決手段】歯牙白色化用組成物および歯牙白色化用膜は、歯牙白色化用薬剤と、式(I){式中、Rは、H、C1~6アルキル基、(C1~6アルキルO)m2、または−C(O)R1であり、ここで、少なくとも1個のRは、Hであり、1個のRは、C1~6アルキル基または(C1~6アルキルO)m2であり、かつ、1個のRは、−C(O)R1であり、R1は、任意的に少なくとも1個のCO2Hで置換された、C5~10アリール基またはC1~6アルキル基であり、R2は、HまたはC(O)R1であり、mは、1〜5であり、nは2〜350である}のセルロースポリマーとを含有する。歯牙白色化用組成物は、例えば、歯牙を白色化するのに十分な時間、歯牙に施用される液体または膜である場合がある。

【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
本発明は、歯牙を白色化することに関する。
【0002】
一般に、輝く歯牙または白い歯牙を持つことは望ましい。しかし、人が日常的に接触する多くの物質は、人の歯牙の白さを染色するか、または、その白さを減らすことがある。とりわけ、人が消費する食物、タバコ製品、および流動体は、人の歯牙を染色する傾向がある。これらの製品または物質は、歯牙のエナメル層に蓄積して、歯牙の上に薄膜を形成する傾向がある。これらの染色性および変色性の物質は、場合によっては、続いて、エナメル質層に浸透する。歯牙の染色は、長年にわたって徐々に起こり、ヒト歯牙のエナメル質の目立った変色を与えることがある。
【0003】
変色した歯牙を白色化する、様々な歯牙白色化用装置(tooth whitening systems)が利用できる。それらの歯牙白色化用装置には、歯牙に白色化用組成物を塗ることによって施用されるものもあるし、歯牙上に配置されたダム(dam)の中に配置される歯牙白色化用溶液を使用するものもあり、更に、使用者の歯牙の表面に施用されるプラスチック膜の薄いストリップ(strip)を有するものもある。
【0004】
概して、本発明は、セルロース化合物を含有する歯牙白色化用生成物に関する。セルロース化合物は、次の式(I)を有し、
【化1】

式(I)中、
Rは、H、C1~6アルキル基、(C1~6アルキルO)m2、または−C(O)R1であり、ここで、少なくとも1個のRは、Hであり、1個のRは、C1~6アルキル基または(C1~6アルキルO)m2であり、かつ、1個のRは、−C(O)R1であり、
1は、任意的に少なくとも1個のCO2Hで置換された、C5~10アリール基またはC1~6アルキル基であり、
2は、HまたはC(O)R1であり、
mは、1〜5(例えば、1または2)であり、
nは、2〜350である。
【0005】
1つの態様において、本発明は、歯牙を白色化する方法であって、歯牙白色化用薬剤および式(I)の化合物(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースエステル(hydroxypropymethylcellulose ester))を含有する組成物を、歯牙に、少なくとも約5分間(例えば、少なくとも約30分間、約8時間以上)施用する段階を含む方法を、特徴とする。
【0006】
もう1つの態様において、本発明は、歯牙白色化用薬剤と、揮発性溶媒と、式(I)の化合物とを含有する歯牙白色化用組成物を特徴とする。幾つかの実施形態において、前述の組成物は、液体である。
【0007】
もう1つの態様において、本発明は、歯牙白色化用薬剤と、式(I)の化合物と、もう1つの要素(component)(例えば、香味料、着色剤、殺菌剤、または、他の口腔ケア活性成分)とを含有する生成物を特徴とする。1つの実施形態において、前述の生成物は、第1の層および第2の層を備える可撓性の膜またはストリップであって、第1の層が、歯牙白色化用薬剤および接着剤を含有しており、かつ、第2の層が、式(I)の化合物を含有している、膜またはストリップである。
【0008】
もう1つの態様において、本発明は、複層の口腔ケア生成物であって、歯牙白色化用薬剤および接着剤を含有する、使用者の歯牙に接触するように配置された第1の歯牙白色化用層と、式(I)のポリマーを含有する第2の変形可能なバッキング層と、第1の層と第2の層との間に配置された第3のアンカー層とを備えた、複層の口腔ケア生成物を特徴とする。
【0009】
本明細書に記述される歯牙白色化用配合物は、概して、本明細書に記述される歯牙白色化方法のいずれにおいても使用することができる。
【0010】
幾つかの実施形態において、歯牙白色化用組成物は、銅、銀、金、ロジウム、イリジウム、パラジウム、または白金のような金属を実質的に含有していない。
【0011】
幾つかの実施形態において、本発明は、安定な白色化用配合物であって、歯牙の表面に、歯牙を白色化するのに十分な時間残存することができる配合物を提供する。歯牙白色化用組成物は、幾つかの実施形態において、有効で、目標とされる歯牙の漂白を提供するやり方で、歯牙上に前記歯牙白色化用薬剤を放出する。
【0012】
本発明の1つ以上の実施形態の詳細は、添付図面および以下の記述に開示される。本発明の他の特徴、目的、および利点は、それらの記述および図面、ならびに、特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【0013】
歯牙白色化用組成物は、式(I)のセルロース化合物、および歯牙白色化用薬剤を含有する。歯牙白色化用組成物は、例えば、液体、固体、または膜の形態である場合がある。
【0014】
歯牙白色化用組成物が液体である1つの実施形態において、この組成物は、式(I)のセルロース化合物、歯牙白色化用薬剤、および、揮発性溶媒(例えば、エタノール)を含有する。本明細書で使用される揮発性溶媒は、室温および大気圧で容易に気化する特性を有する非水液体(nonaqueous liquid)を意味する。この液体組成物は、水、pH調整剤、および/または、以下に解説される他の成分の1種以上を、更に含有することができる。
【0015】
1つの実施形態において、歯牙白色化用組成物は、膜の形態である。膜は、式(I)のセルロース化合物、歯牙白色化用薬剤、接着剤、および可塑剤を含有する。歯牙白色化用膜は、以下に解説される他の成分の1種以上を更に含有することができる。膜は、一体成形(unitary)の単層であることができ、または、代替的に、複数の層を備える(例えば、二重層、または、3つ以上の層を含む膜である)ことができる。
【0016】
〔セルロース化合物〕
セルロース化合物の例には、式(I)のセルロース化合物であって、セルロースの様々なヒドロキシ部分が、アルキル、ヒドロキシアルキル、およびカルボニル部分で置換されて、例えば、セルロースエステル誘導体を形成しているセルロース化合物が包含される。幾つかの実施形態において、ヒドロキシアルキル部分は、カルボニル部分で更に置換されて、エステル部分を形成している。
【0017】
誘導体化されたセルロース化合物は、使用者の口腔内に存在する生体内条件下で、所望の溶解特性を示すように調整することができる。例えば、セルロース化合物は、体温で約7〜約8の間のpH(例えば、約7.4のpH)で、約5分以上にわたって溶解することができる。他の実施形態において、セルロース化合物は、歯牙白色化用組成物が投与される間、使用者の口腔内で溶解しないように配合することができる。
【0018】
適切なC1~6アルキル部分の例には、C1~6アルキル部分、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、等が包含される。C1~6アルキル部分は、直鎖アルキル基または枝分かれアルキル基である場合がある。幾つかの実施形態において、アルキル部分は、C1~3アルキル基である。化合物は、アルキル部分を約15重量%〜約30重量%の間で含有することができる。
【0019】
1~6ヒドロキシアルキル部分の例には、例えば、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、ヒドロキシペンチル基、ヒドロキシヘキシル基、等が包含される。C1~6アルキル部分は、直鎖アルキル基または枝分かれアルキル基である場合がある。幾つかの好ましい実施形態において、ヒドロキシアルキル部分は、C2~4ヒドロキシアルキル部分(例えば、枝分かれイソプロピル部分)である。化合物は、ヒドロキシアルキル部分を、例えば、約3重量%〜約12重量%の間で含有することができる。
【0020】
カルボニル部分の例には、−C(O)アルキル部分および−C(O)アリール部分が包含される。幾つかの実施形態において、カルボニル部分は、例えば、カルボン酸部分で更に置換されている。幾つかの好ましい実施形態において、カルボニル部分は、セルロースのヒドロキシ基またはC1~6ヒドロキシアルキル部分と一緒に、コハク酸部分、フタラート部分、またはアセテート部分を形成する。幾つかの更に好ましい実施形態において、結果として得られるエステルは、フタラートである。化合物は、エステル部分(例えば、フタラートエステル)を、例えば、約15重量%〜約40重量%の間で、好ましくは、約24重量%〜約31重量%の間で含有することができる。
【0021】
幾つかの好ましい実施形態において、前記セルロース化合物は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースのエステル誘導体である。好ましいエステルには、前述のようなフタラート、コハク酸、およびアセテートが包含される。
【0022】
幾つかの実施形態において、セルロース化合物は、2つの異なるセルロース誘導体のブロック共重合体である。幾つかの好ましい実施形態において、ブロック共重合体は、2つの異なるヒドロキシプロピルメチルセルロースのエステル誘導体の共重合体、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタラートおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースコハク酸の共重合体、である。
【0023】
セルロース化合物は、例えば、約30,000ダルトン〜約150,000ダルトンの間(例えば、約60,000ダルトン)の分子量を有することができる。セルロース化合物は概して、pH5以上で溶解性である。生理的条件の下で、例えば、pH7.4、37℃で、化合物は概して、約5分以上にわたって溶解する。例えば、日本の信越社(ShinEtsu)によって供給されるセルロース化合物を参照されたい。
【0024】
セルロース化合物の量は、歯牙白色化用組成物の配合によって(例えば、組成物が液体であるか、または膜であるかによって)変わることがあるが、概して、セルロース化合物は、歯牙白色化用組成物の約1重量%〜85重量%の間で含有されることがある。
【0025】
〔歯牙白色化用薬剤〕
歯牙白色化用薬剤には、例えば、過酸化物含有化合物、または、あらゆる過酸化物供給源が包含される。白色化用薬剤の例には、過酸化物、金属亜塩素酸塩、過ホウ酸塩、過炭酸塩、ペルオキソ酸、過硫酸塩、カルバミド、および、それらの組合せが包含されることがある。過酸化物化合物には、例えば、過酸化水素、過酸化尿素、過酸化カルシウム、および、それらの混合物が包含される。金属亜塩素酸塩には、例えば、亜塩素酸カルシウム、亜塩素酸バリウム、亜塩素酸マグネシウム、亜塩素酸リチウム、亜塩素酸ナトリウム、および亜塩素酸カリウムが包含される。幾つかの好ましい実施形態において、白色化用薬剤は、過酸化水素または過炭酸ナトリウムを含有する。
【0026】
白色化用薬剤は、例えば、歯牙白色化用組成物の約3重量%〜35重量%の間で含有されることがある。歯牙白色化用組成物が液体の形態である実施形態において、白色化用薬剤は、例えば、組成物の約3重量%〜約35重量%の間で含有されることがある。歯牙白色化用組成物が膜の形態である実施形態において、白色化用薬剤は、例えば、組成物の約3重量%〜約35重量%の間で含有されることがある。
【0027】
〔接着剤〕
幾つかの実施形態において、歯牙白色化用薬剤は、接着剤を含有して、例えば、歯牙白色化用組成物と歯牙との接触を維持するのに役立つ。概して、口腔へ施用することについてFDA(米国食品医薬品局)が認可する接着剤であって、水分を含む歯牙表面と接触する時、エナメル質表面にくっつく接着剤であれば、いかなる接着剤でも使用することができる。化合物接着剤の例には、ヒドロキシエチルセルロース(hydroxyethyl cellulose);ヒドロキシプロピルセルロース(hydroxypropyl cellulose);ヒドロキシプロピルメチルセルロース(hydroxypropylmethyl cellulose);ヒドロキシエチルメチルセルロース(hydroxyethylmethyl cellulose);カルボキシメチルセルロースナトリウム(sodium carboxymethyl cellulose);ポリビニルピロリドン(polyvinyl pyrrolidone)およびそれの共重合体;ポリビニルアルコール;ポリエチレングリコール;ポリアクリル酸;ポリエチレンオキシド(polyethylene oxide);であって、それら単独、または、それらの組合せが包含される。場合によっては、接着剤は、複合化したポリビニルピロリドン−過酸化水素ポリマー(complexed polyvinylpyrrollidone-hydrogen peroxide polymer)である。接着剤の他の例には、天然ゴム、アラビアゴム(acacia)、ペクチン、プルラン(pullulan)、および、合成ポリマー接着剤[例えば、ニュージャージー州ウェーン(Wayne)のアイ・エス・ピー社(ISP Corp.)から入手可能なガントレッツ(Gantrez)(登録商標)]が包含される。前述の接着剤ポリマーに加えて、接着剤の他の例には、医療グレードのシリコーン接着剤が包含される。
【0028】
歯牙白色化用組成物が膜である実施形態において、接着剤ポリマーの分子量は、概して、一体膜(integral film)の形を取ることができるように十分大きいが、界面の迅速な可溶化およびエナメル質表面への接着を妨げるほど大きくはない、分子量をとることができる。分子量は概して、50,000〜1,500,000ダルトンの間、好ましくは50,000〜500,000ダルトンの間の範囲である。
【0029】
歯牙白色化用組成物が膜である実施形態において、接着剤は、組成物の約1重量%〜約85重量%の間で含有される場合がある。幾つかの実施形態において、例えば、膜が二重層膜である場合、接着剤は、第1の層の約50重量%〜約97重量%の間で含有される場合があり、第2の層は、接着剤を実質的に含有しない。
【0030】
歯牙白色化用組成物が液体である実施形態において、接着剤は、組成物の約0.1重量%〜約50重量%の間で含有される場合がある。
【0031】
〔可塑剤〕
幾つかの実施形態において、歯牙白色化用組成物は、可塑剤を含有する。可塑剤の例には、プロピレングリコールおよびポリエチレングリコール(例えば、PEG−400)のようなグリコール;グリセリンおよびソルビトールのような多価アルコール;グリセリンアセテートのようなグリセリンエステル;ならびに、クエン酸トリエチルのようなクエン酸塩;が包含される。幾つかの実施形態において、香味油が可塑剤である場合がある。
【0032】
歯牙白色化用組成物が膜である実施形態において、可塑剤は、膜の約0.1重量%〜約30重量%の間で含有されることがある。幾つかの好ましい実施形態において、可塑剤は、組成物の約0.5重量%〜約10重量%の間で含有されることがある。
【0033】
歯牙白色化用組成物が液体である実施形態において、可塑剤は、膜の約0.1重量%〜約30重量%の間で含有される場合がある。幾つかの好ましい実施形態において、可塑剤は、組成物の約0.5重量%〜約10重量%の間で含有される。
【0034】
〔溶媒〕
幾つかの実施形態において、例えば、歯牙白色化用組成物が液体である場合、配合物は、1種以上の溶媒を含有する。例えば、幾つかの実施形態において、歯牙白色化用組成物は、1種以上の揮発性溶媒を含有する。揮発性溶媒の例には、エタノール(例えば、200プルーフのエタノール)のような非毒性アルコール、エチルアセテート、メチルエチルケトン、および、アセトンが包含される。揮発性溶媒は、例えば、組成物の約10重量%〜約80重量%の間、好ましくは約30重量%〜約65重量%の間で含有されることがある。
【0035】
幾つかの実施形態において、液体組成物は、水を更に含有する。水が組成物に含有される場合、水は、例えば、組成物の約1重量%〜約50重量%の間、好ましくは組成物の約5重量%〜約30重量%の間で含有されることがある。
【0036】
〔他の成分〕
幾つかの実施形態において、歯牙白色化用組成物は、香味剤を含有することができる。香味剤には、例えば、天然精油または合成精油の他に、様々な芳香性のアルデヒド、エステル、アルコール、および他の物質が包含される。精油の例には、スペアミント油、ペパーミント油、ウィンターグリーン油、サッサフラス油、チョウジ油、セージ油、ユーカリ油、マジョラム油、シナモン油、レモン油、ライム油、グレープフルーツ油、およびオレンジ油が包含される。メントール、カルボン(carvone)、アネトール(anethole)のような化学物質もまた、有用である。香味剤を、白色化用組成物の中に、例えば、約0.1重量%〜約30重量%の間の濃度、好ましくは約0.1重量%〜約20重量%の間の濃度で含有させることができる。
【0037】
歯牙白色化用組成物の幾種類かの配合物には、着色剤が含有される。例えば、場合によっては、歯牙白色化用組成物が施用されたことの視覚的な合図(cue)を使用者に提供するために、着色された歯牙白色化用組成物を含有することが望ましい。本明細書で用いられる着色剤には、顔料および染料の両方が包含される。
【0038】
幾つかの実施形態において、歯牙白色化用組成物は、過酸化物活性剤(peroxide activator)を含有する。過酸化物活性剤は、組成物中に存在する過酸化物成分の漂白効果を増大させることができる。過酸化物活性剤の例には、鉄、銅またはマンガンのような金属の塩;水酸化物塩(例えば、水酸化ナトリウム)のようなpH調整剤;ゼオライトのような発熱添加剤/吸熱添加剤;二酸化チタンのような光増感剤(photosensitizers);が包含される。液体組成物の好ましいpH範囲は、概して、pH約3.0〜pH約10.0の間、好ましくはpH約3.5〜pH約7.5の間である。
【0039】
歯牙白色化用組成物は、酵素のような口腔ケア活性成分、悪臭制御剤、リン酸塩のような清浄剤、再鉱化剤(remineralizing agents)、抗菌剤、歯肉炎防止剤、虫歯予防剤、歯周炎予防剤、歯牙感覚剤(tooth sensitivity agents)、アフタ性潰瘍(アフタ性口内炎)薬剤を更に含有することができる。薬剤の例には、塩化セチルピリジニウム(cetylpyridinium chloride)、クロルヘキシジン(chlorhexidine)、塩化亜鉛、硝酸カリウム、リン酸カルシウム、等が包含される。
【0040】
〔配合物〕
<液体組成物>
歯牙白色化用組成物が液体組成物である場合、組成物は概して、セルロース化合物を約1重量%〜約50重量%の間で、歯牙白色化用薬剤を約3重量%〜約35重量%の間で、および溶媒を約40重量%〜約90重量%の間で含有する。
【0041】
液体組成物は、ブラシを用いて歯牙に施用することができる。幾つかの実施形態において、セルロース化合物は、施用時、液体組成物から沈降して、歯牙上に不透明な膜を提供する。このことによって、使用者に視覚的な合図を提供して、生成物が歯牙上に存在し、かつ、活性であるということを示すことができる。
【0042】
幾つかの実施形態において、液体組成物は、複数要素の混合物(multi-component mixture)であって、その中の各々の要素が、白色化用組成物を歯牙に施用する前は別々に保持されている混合物を含有する。例えば、幾つかの実施形態において、過酸化物が第2の成分の活性を減少させるのを防ぐために、歯牙白色化用薬剤が白色化用組成物中のもう1つの成分(例えば、着色剤、香味料、または虫歯予防剤)と接触するのを防ぐことが望ましい。したがって、幾つかの実施形態において、歯牙白色化用組成物は、2要素混合物であって、第1の要素が、歯牙白色化用薬剤を含有する液体混合物であり、かつ、第2の別個の要素が、着色剤、香味料、または虫歯予防剤の1つ以上を含有する、2要素混合物を含有する。この2つの要素は、歯牙に施用される時、混ぜ合わせる。
【0043】
幾つかの実施形態において、液体組成物は、液体組成物が使用者の口腔内で溶解するまで、使用者の歯牙上に残存し、したがって、使用者から積極的に除去する段階は必要でない。他の実施形態において、組成物が、所望の時間、歯牙上に存在した後、組成物は、ブラシまたは洗浄剤を用いて除去される。組成物は、例えば、少なくとも約2分間、例えば少なくとも約5分間、少なくとも約10分間、少なくとも約30分間、少なくとも約1時間、少なくとも約2時間、少なくとも約4時間、少なくとも約8時間、または、一晩中、歯牙と接触したままである場合がある。
【0044】
液体組成物は、例えば、保護物を用いることなく、歯牙上に直接施用することができる。代替的に、液体組成物は、歯科用トレーを用いて歯牙上に施用し、所望の時間、歯牙と接触させておくことができる。
【0045】
液体組成物は、例えば、組成物中の成分を混合して安定した液体を形成することによって、作ることができる。概して、液体組成物は、第一に、エタノールのような溶媒を、過酸化水素のような歯牙白色化用薬剤と混合することによって調製する。次いで、セルロース化合物を添加して、それが溶解するまで混合する。pHは、例えば、水酸化ナトリウムで調整する。香味料、染料、または他の成分は、必要に応じて、完成時にエタノールと共に適量添加する。
【0046】
<膜組成物>
幾つかの実施形態において、歯牙白色化用組成物は、膜の形態である。膜は、例えば、一体成形の単層を備えることがあり、または、代替的に複層を備える(例えば、二重層膜、もしくは、3以上の層を有する膜である)ことができる。膜は、例えば、セルロース化合物、歯牙白色化用薬剤、接着剤、および可塑剤を含有することができる。
【0047】
セルロース化合物は、例えば、膜の約1重量%〜約85重量%の間で含有されることがある。好ましいセルロース化合物の例には、ヒドロキシプロピルメチルセルロースエステル(例えば、それのフタラート、コハク酸、またはアセテートエステル)が包含される。
【0048】
白色化用薬剤は、例えば、膜の約3重量%〜約35重量%の間で含有されることがある。好ましい白色化用薬剤の例には、過酸化水素のような過酸化物、および、過炭酸ナトリウムのような過炭酸塩が包含される。
【0049】
接着剤は、例えば、膜の約1重量%〜約85重量%の間で含有されることがある。好ましい接着剤の例には、ポリビニルピロリジンポリマー(polyvinylpyrrolidine polymers)が包含される。
【0050】
可塑剤は、例えば、膜の約0.1重量%〜約30重量%の間で含有されることがある。好ましい可塑剤の例には、ポリエチレングリコール(例えば、PEG−400)のようなポリオールが包含される。
【0051】
膜は、例えば、接着剤、セルロース化合物、可塑剤、および流延溶媒(casting solvent)(例えばエタノール)に溶解した歯牙白色化用薬剤の溶液を作ることによって、作成することができる。次いで、溶液は、容器(例えば、加工リニア(processing liner))に注入される。その場合、流延溶媒は、膜を形成する間に実質的に除去される。
【0052】
幾つかの実施形態において、膜が一体成形膜である場合、その要素は、歯牙白色化用ストリップの全体にわたって均一に分配される。他の実施形態において、例えば、ストリップが二重層ストリップ(dual layer strip)である場合、その要素を、膜の別個の層へ分離することができる。例えば、二重層膜は、接着剤および歯牙白色化用薬剤を含有する第1の歯牙接触層(first, tooth contacting layer)を備えることができる。第2の層は、セルロース化合物であって、障壁として作用して、歯牙白色化用薬剤を歯牙と接触した状態に保持し、歯牙白色化用薬剤が歯牙に作用する前に、歯牙白色化用薬剤が使用者の唾液で歯牙から洗い流されるのを防ぐ、セルロース化合物を含有することができる。更に他の実施形態において、膜は、3つ以上の層であって、各々の層が、歯牙白色化用薬剤、口腔活性成分、接着剤、染料、セルロース化合物、等の1つ以上を含有することができる、3つ以上の層を備える。
【0053】
場合によっては、膜は、バッキング層、口腔ケア層、およびアンカー層を備える。そのような膜の例は、米国公開特許公報第2004/0005277号において提供されている。その米国公開特許公報の全内容は、参照されることによって、本明細書に組み入れられる。
【0054】
バッキング層は、永久的に変形可能な材料の可撓性薄層を包含することができる。本明細書で用いられる「永久的に変形可能な(permanently deformable)」は、バッキング層が、僅かな圧力(例えば、約250,000パスカル/cm2未満)を加えることによって形成されるいかなる形状をも維持することを意味する。したがって、膜は、歯牙表面に容易に整合し、引き裂き(tearing)、亀裂、または破壊を生じることなく、使用者の口腔の中の歯列弓(dental arch)の端から端までの軟部組織に隣接することができる。バッキング層の材料は概して、デバイスに圧力が加わるとき、バッキング層がクリープを起こすだけでなく、曲がることをも可能にする粘弾性特性(visco-elastic properties)を有する。バッキング層は、ワックス(例えば、ミクロクリスタリンワックス(microcrystalline wax)またはパラフィンワックス)のような非ポリマー材料;粘着付与剤(tackifier)(例えば、炭化水素樹脂のような、天然樹脂または合成樹脂);炭化水素樹脂;または、それらの混合物;を含有することができる。場合によっては、バッキング層は、ポリマー[例えば、式(I)の化合物]を含有することができる。
【0055】
幾つかの実施形態において、バッキング層には、香味が添えられている。例えば、バッキング層は、その中に配合された香味料を含有することができる。香味料は、例えば、香味料を使用者の口腔の中に放出する化合物の中に組み入れることができる。場合によっては、化合物は、式(I)の化合物である。配合された香味料は、バッキング層内のワックスの上に溶液として流延する(cast)ことができ、または、バッキング層上に積層することができる。概して、香味料配合物は、化合物を約1重量%〜約50重量%、香味料(例えば、香味油)を約1重量%〜約30重量%、およびエタノール(例えば、190プルーフのエタノール)のような溶媒を約20重量%〜約90重量%含有する。配合された香味料は、バッキング層上に均一に分配することができ、および/または、縞模様または水玉模様のようなパターン化された方法で施用することができる。香味料の強さ(intensity)および量は、例えば、流延膜(cast film)の厚さを制御することによって調整することができる。
【0056】
幾つかの実施形態において、バッキング層は、香味料に加えて、または、香味料に代えて、口腔ケア活性成分(例えば、虫歯予防剤または抗菌剤)を含有することができる。口腔ケア活性成分は、式(I)の化合物のような化合物の中に配合することができる。
【0057】
場合によっては、式(I)の化合物は、香味料を制御された方法で放出する。例えば、式(I)の化合物の組成および/または厚さを変えて、香味料が使用者の口腔の中に放出される方法を部分的に変更することができる。
【0058】
アンカー層は概して、連続気泡発泡体(open-cell foam)または不織布材料(例えば、ポリエステルまたはポリプロピレン)のような材料の可撓性薄層であって、バッキング層に密着して配置される層を含有する。バッキング層およびアンカー層の材料の向かい合う面は、本質的にそれらの面全体に沿って互いに接触しており、しかも、バッキング層を構成する材料は、アンカー層を形成している発泡体の向かい合う面の気泡の間の空隙に、僅かに入り込んでいる。概して、アンカー層と接触しているバッキング層の表面は、バッキング層をアンカー層に積層する前、加熱することによって軟化される。
【0059】
口腔ケア層は概して、少なくとも1種の口腔ケア剤および少なくとも1種の親水性ポリマーを含有し、バッキング層に付着していないアンカー層の面に密着して配置される。口腔ケア層およびアンカー層の向かい合う面は、互いに接触し、それらの層の間に接着接合(adhesive bond)を形成する。口腔ケア層は、アンカー層上に配置され、かつ、発泡体の中に最小限度に入り込んでいる。本明細書で用いられる「最小限度に入り込む(minimally invested)」は、口腔ケア層が、アンカー層の発泡体の表面凹部のみを充填するが、アンカー層の表面の下方には感知できるほどに入り込まないことを意味する。口腔ケア層は概して、アンカー層と同一の広がりを持つ(co-extensive)。
【0060】
白色化用薬剤が、(固体白色化用薬剤の場合)溶解し、次いで、実質的に歯牙表面に放出される速度は、諸特性によって制御することができる。かかる諸特性には、膜の厚さ、化合物の特性(例えば、構造および分子量および種類)、白色化用薬剤の特性、および、白色化用薬剤の濃度が包含されるが、それらに限定されない。
【0061】
膜層の厚さは、組成物の滞留時間に影響を及ぼすことがある。セルロース化合物を含有する層の滞留時間は、例えば、化合物の組成および膜の厚さの組合せによって決定することができる。しかし、デバイスの層の1つとして、水溶性化合物のプレキャスト膜(precast film)が含有されれば、デバイスの全厚さが増大するため、滞留時間も増大することがある。
【0062】
膜の全厚さは、例えば、生成物の口当たり(mouth feel)に影響を及ぼすことがある。口当たりは、使用者の支持(acceptance)および応諾(compliance)に関連することがある。非常に厚いデバイスは、「口当たり」に関して、より顕著になる場合があり、使用者にデバイスの使用を時期尚早に中止させ、したがって、効果を低下させることがある。
【0063】
加えて、膜の厚さは更に、効果的な方法で歯牙に整合し(conform)かつ付着する膜の能力に影響を及ぼすことがある。典型的には、薄膜が好ましい。なぜなら、薄膜は歯牙の周りに容易に施用および曲がることができ、偶然に膜を歯牙から引き離すかもしれない稜(edges)および角(corners)の形態の非接着領域の量を最小限に抑えることができる。しかし、膜が薄過ぎると、膜は、引張り強度を失い、それが施用される間に、破れることがある。概して、膜の好ましい厚さは、約20μm〜約1500μmの間、より好ましくは約50μm〜約1000μmの間である。
【0064】
膜は、例えば、膜を、使用者の歯牙の上に押し付けることによって、歯牙に施用することができる。幾つかの実施形態において、膜は、使用者の口腔の中で溶解し、したがって、例えば、ブラシまたは洗浄剤を用いた、分離除去段階を別途必要としない。他の実施形態において、膜は、使用者の口腔の中で完全には溶解せず、例えば、残存するストリップを単に引っ張るか、もしくは、ブラシまたは洗浄剤を用いることによって、使用者が除去する必要がある。
【0065】
膜は、例えば、少なくとも約2分間、例えば少なくとも約5分間、少なくとも約10分間、少なくとも約30分間、少なくとも約1時間、少なくとも約2時間、少なくとも約4時間、または、一晩中、歯牙と接触したままである場合がある。
【0066】
〔実施例〕
<実施例1>
<液体歯牙白色化用組成物>
以下の成分を組み合わせて、安定した液体組成物を形成することによって、後述の歯牙白色化用組成物を調製した。
【0067】
【表1】

【0068】
配合物は、歯牙白色化効果モデル(tooth whitening efficacy model)を使用して試験された。この効果モデルは、様々な白色化用生成物の白色化効果を測定するように設計されており、それらの生成物を比較することができる。ウシ歯牙を使用し、白色化用生成物で処理する前および後に、MHTスペクトロシェード装置(SpectroShade System)のような比色計を用いて、シェード(shade)、即ち、歯牙の色を測定する。処理前後の歯牙のシェードの差異が、生成物の効果の測定値である。
【0069】
ウシ歯牙は、医療外科用メスを用いてウシ歯牙の表面から組織を除去し、調整する。歯根が除去される場合、歯根/歯牙の境界から組織をこすって取り去り、歯根表面を露出させる。歯根が歯牙上に残存している場合、肉はできるだけ完全に除去する。
【0070】
歯牙は、市販のプロフィーペースト(prophy paste)で、歯牙1個当り約1〜2分間調整して(prophied)、全ての外因的な着色を除去する。次いで、歯牙から過剰のペーストを除去する。
【0071】
歯牙をひとたび清浄化すると、軽く乾燥し、次いで、歯牙の頬側表面(buccal surface)に歯牙白色化用配合物を塗る。歯牙を、2分間乾燥させ、次いで、水または人工唾液の中に所定の時間置く。歯牙は、処置した後、過剰の膜をティッシュペーパーで拭き取り、次いで、脱イオン水中に少なくとも30分間置く。次いで、スペクトロシェード装置で歯牙のシェードを測定し、L*、a*、およびb*値を記録する。
【0072】
図1は、30分後および3時間後の、歯牙白色化用組成物のデルタL*値を示し、図2は、30分後および3時間後の、歯牙白色化用組成物のデルタb*値を示す。それらの図に示されるように、もう1つの市販の生成物と比較して行った歯牙白色化用組成物は、歯牙上に3時間残留されたとき、依然として、改善された白色化効果を示した。
【0073】
〔実施例2〕
<様々な等級のヒプロメロースフタラートを使用する液体歯牙白色化用組成物>
3つの異なる等級のヒプロメロースフタラート(hypromellose phthalate):50、55、および55Sを使用して後述の配合物を調製し、次いで、実施例1における前述の方法を用いて評価した。
【0074】
3つの等級は、以下に示される、それらの各々のフタリル基(phthalyl)含有量(PC)、メトキシル基(methoxyl)含有量(MC)、ヒドロキシプロピル基(hydroxypropyl)含有量(PHC)、および粘度で区別される。55等級および55S等級は、粘度が異なり、55Sは、より高い重合度を有する。
【0075】
【表2】

【0076】
成分 重量%
エタノール 55.00
ヒプロメロースフタラート 20.00
過酸化水素(35%) 22.86(過酸化水素8.00%と同等)
水酸化ナトリウム(50%) <0.5
【0077】
30分後の、様々な歯牙白色化用組成物のデルタL*およびデルタb*を、それぞれ図3および図4に示す。図3および図4から分かるように、各々の例において、HP−55Sを含有する歯牙白色化用組成物は、最も大きいデルタ値を示した。
【0078】
〔実施例3〕
<追加の液体歯牙白色化用組成物>
有効な歯牙白色化用組成物の他の例を、以下に示す。
【0079】
【表3】

【0080】
〔実施例4〕
<歯牙白色化用膜>
以下の表1に、歯牙白色化用膜の例を示す。最終膜中の成分のレベルは概して、膜の特性[即ち、膜の強度、膜の可撓性、消費者特性(consumer attributes)(例えば、総合的口当たり(overall mouth feel))、等]を決定する。
【0081】
【表4】

【0082】
概して、流延溶液から得られた膜(A)は、脆弱であった(可撓性ストリップ(flexible strip)として許容できなかった)。しかし、可塑剤としてPEG−400を添加したとき(B)、可撓性膜が得られた。それらの膜は、歯牙に整合し(conformed)、付着した。膜の溶出速度は、膜の厚さを変えることによって、または、一定量のヒドロキシプロピルメチルセルロースエステルを添加することによって制御することができる(DおよびE)。これらの膜は、堅牢であり、単層ストリップとして利用することができる。過酸化物濃度はまた、流延膜溶液中の白色化活性成分の添加量を変えることによって制御することができる(F〜I)。
【0083】
〔実施例5〕
<過酸化水素白色化用薬剤を含有する歯牙白色化用膜>
次の表2は、白色化用薬剤として過酸化水素が使用されている歯牙白色化用膜の例を示す。
【0084】
【表5】

【0085】
好ましい流延溶液であって、過酸化水素が歯牙白色化用薬剤である溶液は、PVPを20%およびPEG−400を10%含有することが分かった。過酸化物の初期添加量によって、膜の最終過酸化水素含有量は容易に制御される。これらの接着性層状の過酸化物膜は、二重層の口腔ケア運搬システム(dual-layered oral care delivery system)において利用される。
【0086】
〔実施例6〕
<複層膜組成物>
以下の表3は、二重層膜として使用される様々な組成物の例を示す。
【0087】
【表6】

【0088】
図5は、2つの異なる二重層膜(膜Yおよび膜Z)のデルタL、デルタa、およびデルタbの値を示す。膜Y(過酸化水素を含有する膜)は、外層A−2および内層B−1の組合せを有し、膜Z(過炭酸ナトリウムを含有する膜)は、外層A−2および内層B−2の組合せを有する。膜Yは、乾燥時、過酸化水素を8.8重量%含有し、3.1mg/cm2であった。膜Zは、乾燥時、過炭酸ナトリウムを22.8重量%含有し、3.2mg/cm2であった。歯牙白色化の測定は、両方の膜について、1日1回、30分間使用する条件の下、および、1日1回、8時間使用する条件の下で7日間行った。
【0089】
内側および外側の流延配合の組合せは、表4に示されるように調製した。表4から分かるように、各々のストリップ構造(strip architecture)によって、使用者の歯牙における滞留時間が異なる組成物を提供することができる。
【0090】
【表7】

【0091】
〔実施例7〕
<口腔ケア層、アンカー層、およびバッキング層を備える複層膜組成物>
バッキング層は、HPMCP−50ポリマーに配合された香味油であって、ワックスバッキング上に被覆されている香味油を含有する。香味料配合物は、エタノール(190プルーフ)を59.5%、HPMCP−50ポリマーを20%、香味油を20%、および、サッカリンナトリウムを0.5%含有する。
【0092】
〔実施の態様〕
(1)歯牙を白色化する方法において、
少なくとも5分間、歯牙に組成物を施用する段階、
を含み、
前記組成物は、
歯牙白色化用薬剤、および、
式(I)の化合物であって、
【化2】

前記式(I)中、
Rは、H、C1~6アルキル基、(C1~6アルキルO)m2、または−C(O)R1であり、ここで、少なくとも1個のRは、Hであり、1個のR、はC1~6アルキル基または(C1~6アルキルO)m2であり、かつ、1個のRは、−C(O)R1であり、
1は、任意的に少なくとも1個のCO2Hで置換された、C5~10アリール基またはC1~6アルキル基であり、
2は、HまたはC(O)R1であり、
mは、1〜5であり、
nは、2〜350である、
化合物、
を含有する、方法。
(2)実施態様1に記載の方法において、
mは、1である、方法。
(3)実施態様1に記載の方法において、
少なくとも1個のR2は、少なくとも1個のCO2Hで置換されたC(O)R1である、方法。
(4)実施態様1に記載の方法において、
少なくとも1個のRは、Hであり、
少なくとも1個のRは、C1~3アルキル基であり、
少なくとも1個のRは、C2~6アルキルOR2であり、かつ、
少なくとも1個のRは、C(O)R1である、方法。
(5)実施態様1に記載の方法において、
少なくとも1個のRは、Hであり、
少なくとも1個のRは、メチル基であり、
少なくとも1個のRは、ヒドロキシプロピル基であり、かつ、
少なくとも1個のRは、C(O)R1であり、ならびに、
1は、CO2Hで置換されたC5~10アリール基、または、CO2Hで置換されたC1~6アルキル基である、方法。
(6)実施態様5に記載の方法において、
少なくとも1個のRは、Hであり、
少なくとも1個のRは、メチル基であり、
少なくとも1個のRは、ヒドロキシプロピル基であり、かつ、
少なくとも1個のRは、フタラートであり、
ここで、ヒドロキシプロピル基は、任意的にフタラートで置換される、方法。
(7)実施態様5に記載の方法において、
少なくとも1個のRは、Hであり、
少なくとも1個のRは、メチル基であり、
少なくとも1個のRは、ヒドロキシプロピル基であり、かつ、
少なくとも1個のRは、アセテートであり、
ここで、ヒドロキシプロピル基は、任意的にアセテートで置換される、方法。
(8)実施態様5に記載の方法において、
少なくとも1個のRは、Hであり、
少なくとも1個のRは、メチル基であり、
少なくとも1個のRは、ヒドロキシプロピル基であり、かつ、
少なくとも1個のRは、コハク酸であり、
ここで、ヒドロキシプロピル基は、任意的にコハク酸で置換される、方法。
(9)実施態様1に記載の方法において、
前記式(I)の化合物は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースエステルである、方法。
(10)実施態様9に記載の方法において、
前記ヒドロキシプロピルメチルセルロースエステルは、共重合体である、方法。
【0093】
(11)実施態様1に記載の方法において、
前記式(I)の化合物は、約30,000ダルトン〜150,000ダルトンの間の分子量を有する、方法。
(12)実施態様11に記載の方法において、
前記式(I)の化合物は、約40,000ダルトン〜100,000ダルトンの間の分子量を有する、方法。
(13)実施態様1に記載の方法において、
前記組成物は、液体の形態である、方法。
(14)実施態様13に記載の方法において、
前記液体は、分散系である、方法。
(15)実施態様13に記載の方法において、
前記液体は、溶液である、方法。
(16)実施態様13に記載の方法において、
前記組成物は、前記歯牙に施用されるまで、別個に保存される2種類の液体を含有する、方法。
(17)実施態様13に記載の方法において、
前記組成物は、アルコールを更に含有する、方法。
(18)実施態様1に記載の方法において、
前記組成物は、可撓性膜の形態である、方法。
(19)実施態様18に記載の方法において、
前記膜は、1つの層のみを備える、方法。
(20)実施態様18に記載の方法において、
前記膜は、2つの層のみを備える、方法。
【0094】
(21)実施態様18に記載の方法において、
前記膜は、少なくとも3つの層を備える、方法。
(22)実施態様18に記載の方法において、
前記膜は、接着剤を更に含有する、方法。
(23)実施態様22に記載の方法において、
前記接着剤は、ポリビニルピロリドン;ポリビニルアルコール;ヒドロキシエチルセルロース;ヒドロキシプロピルセルロース;ヒドロキシプロピルメチルセルロース;カルボキシメチルセルロースナトリウム;ポリエチレンオキシド;ポリエチレングリコール;ポリアクリル酸;または、シリコーン含有接着剤;から成る群から選択される、方法。
(24)実施態様23に記載の方法において、
前記接着剤は、ポリビニルピロリドン、または、それの共重合体である、方法。
(25)実施態様18に記載の方法において、
前記膜は、第1の層および第2の層を備え、
前記第1の層は、接着剤および歯牙白色化用薬剤を含有し、
前記第2の層は、式(I)の化合物を含有する、方法。
(26)実施態様18に記載の方法において、
前記膜は、約20μm〜約1500μmの間の厚さを有する、方法。
(27)実施態様18に記載の方法において、
前記膜は、使用者の歯牙の部分に適合するような大きさおよび形状をなす、方法。
(28)実施態様1に記載の方法において、
洗浄剤またはブラシを用いて、前記組成物を前記歯牙から除去する段階、
を更に含む、方法。
(29)実施態様1に記載の方法において、
前記組成物を前記歯牙から除去する段階であって、前記組成物は、無傷の形態である段階、
を更に含む、方法。
(30)実施態様1に記載の方法において、
前記組成物は、前記歯牙上で溶解する、方法。
【0095】
(31)実施態様1に記載の方法において、
前記組成物は、前記歯牙に施用されると不透明になる、方法。
(32)実施態様1に記載の方法において、
前記組成物は、可塑剤を更に含む、方法。
(33)実施態様1に記載の方法において、
前記白色化用薬剤は、過酸化物である、方法。
(34)実施態様1に記載の方法において、
前記式(I)の化合物は、前記組成物の約1重量%〜約85重量%の間で含有され、かつ、
前記白色化用薬剤は、前記組成物の約0.1重量%〜約50重量%の間で含有される、方法。
(35)歯牙白色化用組成物において、
歯牙白色化用薬剤と、
揮発性溶媒と、
式(I)の化合物であって、
【化3】

前記式(I)中、
Rは、H、C1~6アルキル基、(C1~6アルキルO)m2、または−C(O)R1であり、ここで、少なくとも1個のRはHであり、1個のRは、C1~6アルキル基または(C1~6アルキルO)m2であり、かつ、1個のRは、−C(O)R1であり、
1は、任意的に少なくとも1個のCO2Hで置換された、C5~10アリール基またはC1~6アルキル基であり、
2は、HまたはC(O)R1であり、
mは、1〜5であり、
nは、2〜350である、
化合物と、
を含有している、歯牙白色化用組成物。
(36)実施態様35に記載の歯牙白色化用組成物において、
前記溶媒は、エタノールである、歯牙白色化用組成物。
(37)実施態様35に記載の歯牙白色化用組成物において、
可塑剤、
を更に含有している、歯牙白色化用組成物。
(38)実施態様35に記載の歯牙白色化用組成物において、
接着剤、
を更に含有している、歯牙白色化用組成物。
(39)可撓性膜において、
歯牙白色化用薬剤および接着剤を含有する第1の層と、
式(I)の化合物を含有する第2の層であって、
【化4】

前記式(I)中、
Rは、H、C1~6アルキル基、(C1~6アルキルO)m2、または−C(O)R1であり、ここで、少なくとも1個のRは、Hであり、1個のRは、C1~6アルキル基または(C1~6アルキルO)m2であり、かつ、1個のRは、−C(O)R1であり、
1は、任意的に少なくとも1個のCO2Hで置換された、C5~10アリール基またはC1~6アルキル基であり、
2は、HまたはC(O)R1であり、
mは、1〜5であり、
nは、2〜350である、
第2の層と、
を備えている、可撓性膜。
(40)実施態様39に記載の可撓性膜において、
前記式(I)の化合物は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースエステルである、可撓性膜。
【0096】
(41)実施態様39に記載の可撓性膜において、
前記式(I)の化合物は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタラートである、可撓性膜。
(42)実施態様39に記載の可撓性膜において、
前記第2の層は、香味料を更に含有している、可撓性膜。
(43)実施態様39に記載の可撓性膜において、
前記第2の層は、着色剤を更に含有している、可撓性膜。
(44)実施態様39に記載の可撓性膜において、
前記第2の層は、口腔ケア活性成分を更に含有している、可撓性膜。
(45)実施態様39に記載の可撓性膜において、
前記第1の層と前記第2の層との間に配置された第3のアンカー層、
を更に備えている、可撓性膜。
(46)実施態様45に記載の可撓性膜において、
前記第3のアンカー層は、連続気泡発泡体を含有している、可撓性膜。
(47)実施態様45に記載の可撓性膜において、
前記第3のアンカー層は、不織布材料を含有している、可撓性膜。
(48)実施態様45に記載の可撓性膜において、
前記第3のアンカー層は、スパンレースポリエステル不織布、またはスパンレースポリプロピレン不織布を含有している、可撓性膜。
(49)実施態様39に記載の可撓性膜において、
前記第1の層は、親水性ポリマーを更に含有している、可撓性膜。
(50)複層の口腔ケア生成物において、
歯牙白色化用薬剤および接着剤を含有する、使用者の歯牙に接触するように配置された第1の歯牙白色化用層と、
式(I)のポリマーを含有する第2の変形可能なバッキング層であって、
【化5】

前記式(I)中、
Rは、H、C1~6アルキル基、(C1~6アルキルO)m2、または−C(O)R1であり、ここで、少なくとも1個のRは、Hであり、1個のRは、C1~6アルキル基または(C1~6アルキルO)m2であり、かつ、1個のRは、−C(O)R1であり、
1は、任意的に少なくとも1個のCO2Hで置換された、C5~10アリール基またはC1~6アルキル基であり、
2は、HまたはC(O)R1であり、
mは、1〜5であり、
nは、2〜350である、
第2の変形可能なバッキング層と、
前記第1の層と前記第2の層との間に配置された第3のアンカー層と、
を備えた、複層の口腔ケア生成物。
【0097】
(51)実施態様50に記載の複層の口腔ケアデバイスにおいて、
前記歯牙白色化用薬剤は、過酸化水素である、複層の口腔ケアデバイス。
(52)実施態様50に記載の複層の口腔ケアデバイスにおいて、
前記接着剤は、ポリビニルピロリドンである、複層の口腔ケアデバイス。
(53)実施態様50に記載の複層の口腔ケアデバイスにおいて、
前記アンカー層は、連続気泡発泡体または不織布材料である、複層の口腔ケアデバイス。
(54)実施態様53に記載の複層の口腔ケアデバイスにおいて、
前記不織布材料は、スパンレースポリエステル不織布、またはスパンレースポリプロピレン不織布である、複層の口腔ケアデバイス。
(55)実施態様50に記載の複層の口腔ケアデバイスにおいて、
前記第2の層は、香味料を更に含有している、複層の口腔ケアデバイス。
(56)実施態様55に記載の複層の口腔ケアデバイスにおいて、
前記香味料は、ペパーミントである、複層の口腔ケアデバイス。
(57)実施態様50に記載の複層の口腔ケアデバイスにおいて、
前記式(I)の化合物は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースエステルである、複層の口腔ケアデバイス。
(58)実施態様57に記載の複層の口腔ケアデバイスにおいて、
前記式(I)の化合物は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタラートである、複層の口腔ケアデバイス。
(59)歯牙を白色化する方法において、
少なくとも5分間、歯牙に生成物を施用する段階、
を含み、
前記生成物は、
歯牙白色化用薬剤、および、
式(I)の化合物であって
【化6】

前記式(I)中、
Rは、H、C1~6アルキル基、(C1~6アルキルO)m2、または−C(O)R1であり、ここで、少なくとも1個のRは、Hであり、1個のRは、C1~6アルキル基または(C1~6アルキルO)m2であり、かつ、1個のRは、−C(O)R1であり、
1は、任意的に少なくとも1個のCO2Hで置換された、C5~10アリール基またはC1~6アルキル基であり、
2は、HまたはC(O)R1であり、
mは、1〜5であり、
nは、2〜350である、
化合物、
を含有する、方法。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】30分後および3時間後の、歯牙白色化用組成物のデルタL*値を表すグラフである。
【図2】30分後および3時間後の、歯牙白色化用組成物のデルタb*値を表すグラフである。
【図3】30分後の、歯牙白色化用組成物のデルタL*値を表すグラフである。
【図4】30分後の、歯牙白色化用組成物のデルタb*値を表すグラフである。
【図5】7日間使用した後の、歯牙白色化用膜のデルタL値、デルタa値、およびデルタb値を表すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
歯牙を白色化する方法において、
少なくとも5分間、歯牙に組成物を施用する段階、
を含み、
前記組成物は、
歯牙白色化用薬剤、および、
式(I)の化合物であって、
【化1】

前記式(I)中、
Rは、H、C1~6アルキル基、(C1~6アルキルO)m2、または−C(O)R1であり、ここで、少なくとも1個のRは、Hであり、1個のRは、C1~6アルキル基または(C1~6アルキルO)m2であり、かつ、1個のRは、−C(O)R1であり、
1は、任意的に少なくとも1個のCO2Hで置換された、C5~10アリール基またはC1~6アルキル基であり、
2は、HまたはC(O)R1であり、
mは、1〜5であり、
nは、2〜350である、
化合物、
を含有する、方法。
【請求項2】
歯牙白色化用組成物において、
歯牙白色化用薬剤と、
揮発性溶媒と、
式(I)の化合物であって、
【化2】

前記式(I)中、
Rは、H、C1~6アルキル基、(C1~6アルキルO)m2、または−C(O)R1であり、ここで、少なくとも1個のRは、Hであり、1個のRは、C1~6アルキル基または(C1~6アルキルO)m2であり、かつ、1個のRは、−C(O)R1であり、
1は、任意的に少なくとも1個のCO2Hで置換された、C5~10アリール基またはC1~6アルキル基であり、
2は、HまたはC(O)R1であり、
mは、1〜5であり、
nは、2〜350である、
化合物と、
を含有している、歯牙白色化用組成物。
【請求項3】
請求項2に記載の歯牙白色化用組成物において、
前記溶媒は、エタノールである、歯牙白色化用組成物。
【請求項4】
請求項2に記載の歯牙白色化用組成物において、
可塑剤、
を更に含有している、歯牙白色化用組成物。
【請求項5】
請求項2に記載の歯牙白色化用組成物において、
接着剤、
を更に含有している、歯牙白色化用組成物。
【請求項6】
可撓性膜において、
歯牙白色化用薬剤および接着剤を含有する第1の層と、
式(I)の化合物を含有する第2の層であって、
【化3】

前記式(I)中、
Rは、H、C1~6アルキル基、(C1~6アルキルO)m2、または−C(O)R1であり、ここで、少なくとも1個のRは、Hであり、1個のRは、C1~6アルキル基または(C1~6アルキルO)m2であり、かつ、1個のRは、−C(O)R1であり、
1は、任意的に少なくとも1個のCO2Hで置換された、C5~10アリール基またはC1~6アルキル基であり、
2は、HもしくはC(O)R1であり、
mは、1〜5であり、
nは、2〜350である、
第2の層と、
を備えている、可撓性膜。
【請求項7】
請求項6に記載の可撓性膜において、
前記式(I)の化合物は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースエステルである、可撓性膜。
【請求項8】
請求項6に記載の可撓性膜において、
前記式(I)の化合物は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタラートである、可撓性膜。
【請求項9】
請求項6に記載の可撓性膜において、
前記第2の層は、香味料を更に含有している、可撓性膜。
【請求項10】
請求項6に記載の可撓性膜において、
前記第2の層は、着色剤を更に含有している、可撓性膜。
【請求項11】
請求項6に記載の可撓性膜において、
前記第2の層は、口腔ケア活性成分を更に含有している、可撓性膜。
【請求項12】
請求項6に記載の可撓性膜において、
前記第1の層と前記第2の層との間に配置された第3のアンカー層、
を更に備えている、可撓性膜。
【請求項13】
請求項12に記載の可撓性膜において、
前記第3のアンカー層は、連続気泡発泡体を含有している、可撓性膜。
【請求項14】
請求項12に記載の可撓性膜において、
前記第3のアンカー層は、不織布材料を含有している、可撓性膜。
【請求項15】
請求項12に記載の可撓性膜において、
前記第3のアンカー層は、スパンレースポリエステル不織布、またはスパンレースポリプロピレン不織布を含有している、可撓性膜。
【請求項16】
請求項6に記載の可撓性膜において、
前記第1の層は、親水性ポリマーを更に含有している、可撓性膜。
【請求項17】
複層の口腔ケア生成物において、
歯牙白色化用薬剤および接着剤を含有する、使用者の歯牙に接触するように配置された第1の歯牙白色化用層と、
式(I)のポリマーを含有する第2の変形可能なバッキング層であって、
【化4】

前記式(I)中、
Rは、H、C1~6アルキル基、(C1~6アルキルO)m2、または−C(O)R1であり、ここで、少なくとも1個のRは、Hであり、1個のRは、C1~6アルキル基または(C1~6アルキルO)m2であり、かつ、1個のRは、−C(O)R1であり、
1は、任意的に少なくとも1個のCO2Hで置換された、C5~10アリール基またはC1~6アルキル基であり、
2は、HまたはC(O)R1であり、
mは、1〜5であり、
nは、2〜350である、
第2の変形可能なバッキング層と、
前記第1の層と前記第2の層との間に配置された第3のアンカー層と、
を備えた、複層の口腔ケア生成物。
【請求項18】
請求項17に記載の複層の口腔ケアデバイスにおいて、
前記歯牙白色化用薬剤は、過酸化水素である、複層の口腔ケアデバイス。
【請求項19】
請求項17に記載の複層の口腔ケアデバイスにおいて、
前記接着剤は、ポリビニルピロリドンである、複層の口腔ケアデバイス。
【請求項20】
請求項17に記載の複層の口腔ケアデバイスにおいて、
前記アンカー層は、連続気泡発泡体または不織布材料である、複層の口腔ケアデバイス。
【請求項21】
請求項20に記載の複層の口腔ケアデバイスにおいて、
前記不織布材料は、スパンレースポリエステル不織布、またはスパンレースポリプロピレン不織布である、複層の口腔ケアデバイス。
【請求項22】
請求項17に記載の複層の口腔ケアデバイスにおいて、
前記第2の層は、香味料を更に含有している、複層の口腔ケアデバイス。
【請求項23】
請求項22に記載の複層の口腔ケアデバイスにおいて、
前記香味料は、ペパーミントである、複層の口腔ケアデバイス。
【請求項24】
請求項17に記載の複層の口腔ケアデバイスにおいて、
前記式(I)の化合物は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースエステルである、複層の口腔ケアデバイス。
【請求項25】
請求項24に記載の複層の口腔ケアデバイスにおいて、
前記式(I)の化合物は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタラートである、複層の口腔ケアデバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2009−500294(P2009−500294A)
【公表日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−555074(P2007−555074)
【出願日】平成17年9月23日(2005.9.23)
【国際出願番号】PCT/US2005/034170
【国際公開番号】WO2006/088505
【国際公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【出願人】(591252839)マクニール−ピーピーシー・インコーポレイテッド (69)
【氏名又は名称原語表記】MCNEIL−PPC,INCORPORATED
【Fターム(参考)】