説明

段差通路

【課題】車両を走行させる段差通路を作業者の手作業によって容易に敷設作業と撤去作業とを行い得るようにする。
【解決手段】段差通路は複数台を連結した状態として下段面11と上段面12との間に敷設される。段差通路10はメインスロープ21を有し、基端部には下段面11に固定される固定片23が設けられ、先端部には下段面11に支持される支持支柱24が設けられている。メインスロープ21には回動自在にサブスロープ27が連結され、先端部は上段面12に当接するようになっている。サブスロープ27の先端には上段面12とサブスロープ27との間に配置される渡し片31が設けられている。段差通路10は車両の車輪幅よりも大きい幅となるように複数個連結して敷設される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、段差部にフォークリフト等の車両を案内するスロープを形成するための段差通路に関する。
【背景技術】
【0002】
土木作業や建築作業等の工事現場に種々の資材や土砂等の荷物を運搬する際には、トラックやフォークリフト等の車両が使用されている。このような工事現場に段差のある個所つまり段差部が存在すると、車両が円滑に走行することができないので、段差部には段差通路が敷設されることになる。段差通路としては、特許文献1に記載されるように、上面が幅方向に傾斜した傾斜スペーサや断面四角形の積層スペーサ等の複数の棒状のスペーサを組み立てて段差通路を形成するようにした組スロープがあり、スペーサの本数と組合せパターンを変更することにより、任意の高さの段差通路とすることができる。また、一輪車を用いて作業者が土砂や資材を運搬する際に、段差部を作業者が通過するために、特許文献2に記載されるようにネジ部材により布板の傾斜角度を変更することができるようにした段差通路がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−3634号公報
【特許文献2】特開2005−207145号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
土木工事現場等に設置される段差通路は作業が終了すれば段差通路は撤去されることになるので、段差通路は作業者による敷設作業と撤去作業とが容易に行い得るものであることが望ましい。上述のように、傾斜スペーサや積層スペーサ等の複数種類のスペーサを組み合わせるようにすると、1つのスペーサの重量を作業者が手作業で運搬することができるので、段差通路の敷設作業と撤去作業を容易に行うことができる。
【0005】
しかしながら、車両が走行するための段差通路にあっては、段差通路の幅を車両の幅に対応した幅寸法に設定することは不要である。なぜならば、車両の左右の車輪間の空間に対応する部分には段差通路を敷設することが不要だからである。一方、特許文献2に記載されるように、ネジ部材により布板の傾斜角度を変更するようにしたタイプの段差通路は作業者の走行には適しているが、重量の嵩む車両を案内させるには強度不足となる。
【0006】
そのため、車両を走行させるための段差通路にあっては、段差通路を構成する部材の強度を高める必要があることから、比較的重量の大きな部材を用いており、作業者の手作業による敷設作業と撤去作業が困難なことから、クレーンを使用して敷設作業と撤去作業とが行われている。
【0007】
本発明の目的は、車両を走行させる段差通路を作業者の手作業によって容易に敷設作業と撤去作業とを行い得るようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の段差通路は、複数台を幅方向に連結した状態として下段面とこれよりも高い上段面との間に敷設され、車両の車輪を案内する段差通路であって、基端部に前記下段面に固定される固定片が設けられ、先端部の下面に前記下段面に支持される支持支柱が固定されたメインスロープと、前記メインスロープの先端に基端部において回動自在に連結され、先端部が前記上段面に当接する当接部が形成されたサブスロープとを有し、前記車両の前記車輪幅よりも大きい幅となるように複数個連結して前記下段面と前記上段面との間に敷設することを特徴とする。
【0009】
本発明の段差通路は、前記メインスロープと前記サブスロープとの間に連結される少なくとも1つの中間スロープを有し、前記中間スロープの先端部の下面に前記下段面に支持される支持支柱を固定し、前記サブスロープを前記メインスロープに対して前記中間スロープを介して連結することを特徴とする。本発明の段差通路は、相互に幅方向に隣り合う他の段差通路における前記支持支柱を相互に連結棒材により連結することを特徴とする。本発明の段差通路は、前記中間スロープを前記メインスロープと前記サブスロープに対して取り外し自在に連結することを特徴とする。本発明の段差通路は、前記サブスロープの先端と前記上段面との間に配置される渡し板を前記サブスロープの先端に回動自在に装着することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、複数の段差通路を幅方向に連結することによって通路組立体を形成するようにし、段差通路はメインスロープとこれに回動自在に連結されるサブスロープとを有するので、段差部の高さが相違しても、メインスロープを下段面に固定し、サブスロープを上段面に固定することにより、確実に車両走行用の通路を形成することができる。車両走行用の通路を複数の段差通路を連結して形成するようにしたので、1台の段差通路の重量を軽量化することができ、手作業により段差通路を運搬することができる。特に、1台の段差通路を相互に分離自在とすることにより、段差通路を構成するメインスロープとサブスロープとを手作業により容易に運搬することができる。これにより、車両を走行させる段差通路を作業者の手作業によって容易に敷設作業と撤去作業とを行うことができる。
【0011】
メインスロープとサブスロープとを少なくとも1つの中間スロープにより連結するようにすると、段差通路を長くしてその傾斜角度を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施の形態である段差通路を複数個連結して段差部に敷設した状態を示す斜視図である。
【図2】図1に示された段差通路を示す平面図である。
【図3】図2の正面図である。
【図4】図3における4−4線断面図である。
【図5】(A)は本発明の他の実施の形態である段差通路を示す平面図であり、(B)は(A)の正面図である。
【図6】図5(B)における6部の拡大正面図である。
【図7】図5(A)における7部の拡大平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1〜図4は、本発明の一実施の形態である段差通路を示す。図1に示されるように、段差通路10は下段面11とこれより高い上段面12とを有する段差部13に敷設され、トラックやフォークリフト等の作業用車両を下段面11と上段面12との間で案内するために使用される。図1に示されるように、段差通路10は複数台が相互に幅方向に連結された状態で段差部13に敷設される。図1においては、連結された段差通路10の幅寸法が車両の左右それぞれの車輪の幅よりも大きい幅となるように、3台の段差通路10を連結して1組の通路組立体10Aが組み立てられており、車両の左右の車輪に対応させて2組の通路組立体10Aが段差部13に敷設された状態が図1に示されている。
【0014】
このように、複数台の段差通路10により通路組立体10Aを形成するようにすると、各々の段差通路10の重量を作業者が手作業により運搬することができる重量に軽量化することができ、クレーン等の重機を使用することなく、段差通路10の敷設作業と撤去作業とを手作業により行うことができる。図1においては、通路組立体10Aを3台の段差通路10により形成するようにしているが、2台または4台の段差通路10によって通路組立体10Aを形成するようにしても良い。段差通路10の連結台数を増加することによって、相互に車幅が相違する複数種類の車両を通路組立体10Aの上を走行させることができる。
【0015】
段差通路10は、図1〜図4に示されるように、メインスロープ21を有している。このメインスロープ21は、図4に示されるように、断面コの字形状の型鋼材により形成されており、上面壁21aとこれの左右両側に一体となった側壁21bを有し、例えば、幅寸法は20cm程度、長さ寸法は100cm程度となっている。したがって、3台の段差通路10を幅方向に連結すると、左右に所定の間隔を隔てて60cm幅の通路組立体10Aを段差部13に敷設することができる。ただし、各々の段差通路10の幅寸法を図示する場合よりも狭くすれば、1台の段差通路10をより軽量化することができる。
【0016】
メインスロープ21の基端部の左右側壁には、図3に示されるように、下段面11に当接するように切欠き部22が形成されており、基端部には外方に突出する固定片23が設けられている。この固定片23には取付孔23aが形成されており、この取付孔23aには下段面11に取り付けられるピンやボルト等の締結具が貫通するようになっている。この締結具によりメインスロープ21は下段面11に固定される。メインスロープ21の先端部の下面には四角形の型鋼材からなる支持支柱24が固定されており、支持支柱24の下端部に設けられたフランジ部25には、図1に示されるように、下段面11に取り付けられるピンやボルト等の締結具26が貫通する取付孔25aが形成されている。
【0017】
メインスロープ21の先端には、ヒンジ28を介してサブスロープ27が回動自在に連結されている。サブスロープ27はメインスロープ21と同一幅寸法の断面コの字形状の型鋼材により形成されており、上面壁27aとこれの左右両側に一体となった側壁27bを有し、長さ寸法は40〜50cm程度となっている。ヒンジ28はメインスロープ21の先端部にねじ固定される回動板28aとこれにピンを介して連結されサブスロープ27の基端部にねじ固定される回動板28bとを有しており、サブスロープ27はその基端部においてヒンジ28を介してメインスロープ21の先端に回動自在に連結されている。サブスロープ27の先端部の側壁27bには、図3に示されるように、上段面12の角部に当接する当接部29が形成されており、メインスロープ21と上段面12との間にはサブスロープ27が掛け渡されることになる。
【0018】
サブスロープ27は、メインスロープ21に対して回動自在となっているので、図3において実線で示すように、ほぼ水平状態となって上段面12に掛け渡される状態と、図3において二点鎖線で示すように上向きに傾斜した状態となって上段面12に掛け渡される状態とのいずれにも設定される。これにより、段差部13の高さが相違しても、段差通路10を下段面11と上段面12との間に敷設することができる。サブスロープ27は、ヒンジ28によりメインスロープ21に取り付けられているので、ヒンジ28からサブスロープ27を取り外すことにより、任意の長さのサブスロープ27をメインスロープ21に連結することができる。
【0019】
サブスロープ27の先端部にはヒンジ28と同様の部材からなる渡し片31が取り付けられており、この渡し片31はサブスロープ27の先端部にねじ固定される回動板31aとこれにピンを介して連結され上段面12に固定される回動板31bとを有しており、サブスロープ27の先端と上段面12との間には渡し片31が配置されることになる。回動板31bには、図2に示されるように、上段面12に取り付けられるピンやボルト等の締結具が貫通する取付孔32が形成されており、渡し片31を締結具により上段面12に固定することにより、サブスロープ27は上段面12に固定される。これにより、上段面12とサブスロープ27との間を円滑に車両が走行することができる。
【0020】
支持支柱24には、図3および図4に示されるように、締結部材としてのクランプ部材33が取り付けられており、このクランプ部材33は支持支柱24に固定される固定ピース33aと、これに対してヒンジ34を介して回動自在に装着される回動ピース33bとを有している。固定ピース33aと回動ピース33bには、連結棒材35が入り込む凹面が形成されており、固定ピース33aと回動ピース33bの先端部とをねじ部材36により締結することによって、クランプ部材33により連結棒材35が締結される。これにより、図1に示すように、3台の段差通路10を連結棒材35により相互に連結することによって、1組の通路組立体10Aが組み立てられることになる。メインスロープ21とサブスロープ27の上面壁21a,27aには、棒状の滑り止め金具37が幅方向に伸びてそれぞれ固定されている。
【0021】
このように、複数台の段差通路10を連結棒材35により連結することにより通路組立体10Aが組み立てられるようになっており、各々の段差通路10は作業者が手作業により運搬することができる重量に設定されている。したがって、3台の段差通路10をそれぞれ手作業により段差部13に配置した状態のもとで、連結棒材35により段差通路10を相互に連結するとともに、固定片23の取付孔23aに締結具を貫通させて下段面11に固定片23を固定し、支持支柱24のフランジ部25の取付孔25aに締結具26を貫通させて下段面11に支持支柱を固定する。これにより、3台の段差通路10からなる通路組立体10Aが段差部13を跨ぐようにして下段面11と上段面12との間に敷設されることになる。渡し片31は取付孔32を貫通する締結具により上段面12に固定することができるが、段差通路10のメインスロープ21が支持支柱24と固定片23の部分で下段面11に固定されているので、取付強度は十分であり、渡し片31は必要に応じて上段面12に締結される。一方、敷設された段差通路10を取り外す際には、それぞれの締結具を取り外すとともに、連結棒材35を取り外すことにより段差通路10を撤去することができる。
【0022】
複数台の段差通路10を連結棒材35により連結するために、それぞれの支持支柱24には固定ピース33aと回動ピース33bとを有するクランプ部材33が設けられているが、連結棒材35を支持支柱24にねじ結合されるボルトにより締結するようにしても良い。その場合には、支持支柱24には締結部材としてクランプ部材33に代えてナットが設けられることになる。
【0023】
図5〜図7は、本発明の他の実施の形態である段差通路10aを示しており、この段差通路10aにおいては、上述した段差通路10を構成する部材と共通する部材には同一の符号が付されている。
【0024】
この段差通路10aは、メインスロープ21とサブスロープ27とに加えて2つの中間スロープ41,42を有しており、2つの中間スロープ41,42を介してメインスロープ21とサブスロープ27とが連結されている。このように、段差通路10aをメインスロープ21と2つの中間スロープ41,42とサブスロープ27とにより形成することによって、段差部13の高さが図1に示す場合と同一の場合でも、段差通路10aの全長を長くして全体の傾斜角度を小さい角度とすることができる。
【0025】
段差通路10aは全長が長くなるので、中間スロープ41,42は連結部40により相互に取り外し自在に連結され、中間スロープ41とメインスロープ21は連結部40により相互に取り外し自在に連結されており、中間スロープ42とサブスロープ27は連結部40により相互に取り外し自在に連結されている。メインスロープ21等の幅寸法は、それぞれ上述した段差通路10と同様に20cm程度となっているのに対し、長さ寸法はメインスロープ21が約170cm、中間スロープ41,42が約125cm、サブスロープ27が約80cmとなっており、段差通路10よりも長い寸法となっている。しかしながら、段差通路10aを構成する4つのスロープがそれぞれ連結部40を介して相互に取り外し自在つまり分離自在となっているので、4つのスロープのそれぞれを作業者は手作業で運搬することができる。
【0026】
図6および図7は、メインスロープ21と中間スロープ41の連結部40を示す拡大図であり、メインスロープ21の先端部の側壁21bは上面壁21aよりも突出しており、突出した左右の側壁21bの間には連結ピン43が配置されている。この連結ピン43は支持支柱24に固定されたブラケット44を貫通してブラケット44に固定されている。一方、中間スロープ41の基端部には、外側のアングル材45が固定され、このアングル材45には内側のアングル材46が固定されており、対をなす両方のアングル材45,46により連結ピン43が収容される収容溝47が形成されている。それぞれのアングル材45,46は、ブラケット44を介してメインスロープ21の幅方向両側に一対ずつ2対設けられている。
【0027】
したがって、メインスロープ21に対して上側から中間スロープ41を下降移動させると、収容溝47内に連結ピン43が入り込み、連結ピン43を介してメインスロープ21と中間スロープ41は相互に連結される。この連結作業は段差通路10aを組み立てる現場において行うことができる。幅方向一方側のアングル材45,46には収容溝47を横断するようにロックピン48が取り外し自在に装着されるようになっており、これを取り付けることにより連結ピン43が収容溝47から外れるのが防止される。
【0028】
図6および図7は、メインスロープ21と中間スロープ41とを取り外し自在に連結するための連結部40の構造を示すが、中間スロープ41の先端部と中間スロープ42の基端部にも同様の構造の連結部40が設けられており、中間スロープ42の先端部とサブスロープ27の基端部にも同様の構造の連結部40が設けられている。したがって、中間スロープ41の先端部には連結ピン43が設けられ、中間スロープ42の先端部にも連結ピン43が設けられている。
【0029】
中間スロープ41の先端部にはこれを下段面11に支持するための支持支柱51が取り付けられており、同様に中間スロープ42の先端部にはこれを下段面11に支持するための支持支柱52が取り付けられている。中間スロープ42の先端部と下段面11との間の高さは、中間スロープ41の先端部と下段面11との間の高さよりも高いので、支持支柱52の下側にはスペーサ53が取り付けられている。これにより、同一長さの型鋼材を用いることにより、支持支柱51,52を形成することができる。ただし、中間スロープ42の支持支柱52としては、スペーサ53を含めた長さの型鋼材を使用するようにしても良い。
【0030】
支持支柱51,52には、上述したクランプ部材33と同一構造のクランプ部材33が取り付けられており、このクランプ部材33により連結棒材35を締結することによって、例えば、3台の段差通路10aを連結し、図1に示した場合と同様にして段差部13に敷設される。幅方向に隣り合う他の段差通路10aの支持支柱51,52を相互に連結棒材35により連結する方式としては、上述のように、連結棒材35をボルトにより支持支柱51,52に連結するようにしても良く、その場合には支持支柱51,52にはボルトがねじ結合されるナットが締結部材として設けられることになる。
【0031】
中間スロープ41,42とサブスロープ27には、図5に示されるように、取手54が取り付けられており、これらを運搬するときには作業者は取手54の部分で把持することになる。
【0032】
段差通路10aを段差部13に敷設するには、メインスロープ21を下段面11の上に配置し、メインスロープ21の先端部に中間スロープ41の基端部を連結する。次いで、中間スロープ41の先端部に中間スロープ42の基端部を連結し、中間スロープ42の先端部にサブスロープ27の基端部を連結する。これにより、1台の段差通路10aが組み立てられ、同様にして他の2台の段差通路10aを組み立てる。次いで、それぞれの段差通路10aを締結具により下段面11と上段面12に締結するとともに、3台の段差通路10aの中間スロープ41を連結棒材35により相互に連結し、中間スロープ42を他の連結棒材35により相互に連結する。このようにして、3台の段差通路10aからなる通路組立体が組み立てられる。通路組立体は図1に示すように車両の左右両輪に対応させて2組段差部13に敷設される。
【0033】
図5および図6に示す段差通路10aは、2つの中間スロープ41,42をメインスロープ21とサブスロープ27との間に配置するようにしているが、段差部13の高さに応じて1つの中間スロープを有する形態、3つあるいはそれ以上の中間スロープを有する形態のいずれにも設定される。3つの中間スロープが用いられる場合には、中間スロープ42の先端に連結される中間スロープの支持支柱には図5(B)に示されるスペーサ53よりも高さの高いスペーサが使用される。
【0034】
中間スロープ41,42を用いることなく、メインスロープ21に対して直接サブスロープ27を連結すると、図1〜図4に示した形態の段差通路10となる。ただし、メインスロープ21とサブスロープ27とを連結する連結部の構造は段差通路10とは相違することになる。
【0035】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、図1〜図4に示す段差通路10においても、メインスロープ21とサブスロープ27とを図6および図7に示す連結部40により分離自在に連結するようにしても良い。また、段差通路10aのメインスロープ21、中間スロープ41,42およびサブスロープ27に、図2および図3に示した滑り止め金具37を取り付けるようにしても良い。
【符号の説明】
【0036】
10,10a 段差通路
10A 通路組立体
11 下段面
12 上段面
13 段差部
21 メインスロープ
23 固定片
24 支持支柱
25 フランジ部
26 締結具
27 サブスロープ
28 ヒンジ
29 当接部
31 渡し片
33 クランプ部材
34 ヒンジ
35 連結棒材
36 ねじ部材
40 連結部
41,42 中間スロープ
43 連結ピン
44 ブラケット
45,46 アングル材
47 収納溝
48 ロックピン
51,52 支持支柱
54 取手

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数台を幅方向に連結した状態として下段面とこれよりも高い上段面との間に敷設され、車両の車輪を案内する段差通路であって、
基端部に前記下段面に固定される固定片が設けられ、先端部の下面に前記下段面に支持される支持支柱が固定されたメインスロープと、
前記メインスロープの先端に基端部において回動自在に連結され、先端部が前記上段面に当接する当接部が形成されたサブスロープとを有し、
前記車両の前記車輪幅よりも大きい幅となるように複数個連結して前記下段面と前記上段面との間に敷設することを特徴とする段差通路。
【請求項2】
請求項1記載の段差通路において、前記メインスロープと前記サブスロープとの間に連結される少なくとも1つの中間スロープを有し、前記中間スロープの先端部の下面に前記下段面に支持される支持支柱を固定し、前記サブスロープを前記メインスロープに対して前記中間スロープを介して連結することを特徴とする段差通路。
【請求項3】
請求項1または2記載の段差通路において、相互に幅方向に隣り合う他の段差通路における前記支持支柱を相互に連結棒材により連結することを特徴とする段差通路。
【請求項4】
請求項2または3記載の段差通路において、前記中間スロープを前記メインスロープと前記サブスロープに対して取り外し自在に連結することを特徴とする段差通路。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の段差通路において、前記サブスロープの先端と前記上段面との間に配置される渡し板を前記サブスロープの先端に回動自在に装着することを特徴とする段差通路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−38307(P2011−38307A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−186320(P2009−186320)
【出願日】平成21年8月11日(2009.8.11)
【出願人】(507060516)ジャパン スチールス グループ株式会社 (10)
【Fターム(参考)】