説明

毛髪の熱保護のための組成物及び方法

本発明は、熱処理前の毛髪にエアゾール化ポリマー系を塗布することにより人毛に熱保護をもたらす方法を詳述する。アクリレートポリマーは、カーリングアイロン及びストレートニングアイロンの損傷作用(damaging affects)に対する良好な保護をもたらし、処理した毛髪の外観及び触感を向上させることが見出された。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カーリング及びストレートニング装置などの熱処理による損傷から毛髪を保護するための新規組成物に関する。毛髪にポリマー系を塗布する方法及びそのようなポリマーを含有する毛髪の熱処理剤も記載する。
【背景技術】
【0002】
毛髪繊維は、3つの主要部:キューティクル(最外層)、コルテックス及びメデュラで構成される。高温面との接触による毛髪の加熱を必要とする処理が毛髪繊維を損傷させることは十分に理解されている。より具体的には、加熱は、キューティクル、すなわち毛幹の最外層の有意な損傷の原因となる。キューティクルは、うろこのように配列されている扁平角化物質で構成される。キューティクルを、さらにエンドキューティクル、エキソキューティクル及びエピキューティクルに細分することができる。本発明のために、本発明者らは、エピキューティクルの保護に関与する。エピキューティクルは、脂質を伴う重度に角化されたタンパク質リッチ構造である。この層が毛髪に水をはじく能力を与える。これは、カーリング及びストレートニングツールによって容易に損傷され得る最外層である。キューティクルのうろこは容易に損傷されて、脱セメンテーション(de−cementation)及びリフティング、縦割れ、剪断バンド(shear band)形成、隆起及びクレーターを生じさせる結果となり得る。上に記載した損傷のタイプのすべてが、キューティクルの複数の部分を除去して毛髪の最内層を露出させる結果となり、それに起因して毛髪繊維の裂けた先端、破断及び無光沢が生ずる。毛髪繊維と直接接触するカーリングアイロン及びストレートニングアイロンは、概して150℃より上の表面温度を有する。これらの高温で毛髪キューティクルは有意な量のストレスを甘受し、その結果、該キューティクル又は保護コーティングが失われ、従って、事実上、該繊維がより親水性になる。
【0003】
加熱サイクルを繰り返すたびに、毛髪は、裂けている箇所、破断している箇所、ちりちりに縮れている箇所、又は健康な毛髪のその艶及び十分なこしのある外観をまさに失っている箇所に、さらなる損傷を受けることとなる。カーリング又はストレートニングなどの有害プロセスの結果(affects)を修復又はマスクするための多くのコンディショナーが市販されているが、損傷の発生を防止する方法が依然として非常に強く要求されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
現在、毛髪に対する熱保護を公言する幾つかの添加成分が市販されている。これらの添加剤はシリコーンから可塑剤まで多岐にわたり、幾つかのポリマー系がこれらの材料を配給又は担持するために使用されている。しかし、これらの添加剤の大部分は、特定の条件下でしか使用することができず、溶剤及び噴射剤との不良な相溶性を有する。そのため、ヘアスプレーなどのヘアスタイリング製品に取り入れることが難しい。添加剤に加えて、熱保護をある程度もたらすポリマーが非常に少数存在するが、これらのポリマーは、それらの性能不足又は毒性問題のため、あまり使用されない。従って、熱保護をもたらすことができると共にヘアスプレー又はスタイリング助剤として塗布することができるポリマー系が依然として必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
アクリレートモノマーを含有する一定のポリマー系は、熱処理に通常随伴する毛髪への損傷を阻止できる又は少なくとも最小にできることが、ここで見出された。従って、本発明のある態様において、本発明は、150℃より高い熱処理に付される人毛のキューティクル損傷を最小にする方法に関する。この方法は、毛髪を、それを熱処理に付す前に、ポリマー組成物の無水アルコール溶液と接触させることを含む。前記ポリマーは、約10重量パーセントより多くの少なくとも1つのアクリレートモノマーを含み、該アクリレートモノマーは、アクリル酸又はメタクリル酸である。
【0006】
もう1つの態様において、本発明は、毛髪を加熱面と接触させるときに損傷から毛髪を保護する方法に関する。この方法は、毛髪に、それを加熱面と接触させる前に、製剤(formulation)を塗布することを含む。前記製剤は、10重量パーセントより多くのアクリレートモノマーを含むポリマーの無水アルコール溶液を含み、該アクリレートモノマーは、アクリル酸又はメタクリル酸であり、及び前記加熱面は、約150℃より高い温度を有する。
【0007】
さらにもう1つの態様において、本発明は、約150℃より高い温度を有する加熱面と毛髪を接触させることに起因する熱損傷から毛髪を保護するための製剤に関する。前記製剤は、10重量パーセントより多くの少なくとも1つのアクリレートモノマーを含むポリマーの無水アルコール溶液を含有する。前記アクリレートモノマーは、アクリル酸又はメタクリル酸である。前記製剤は、前記毛髪について、それを加熱面と接触させた後、約4.0×10−4未満の湿潤力を達成する点で有効である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明は、添付の図面と共に読んだとき、後続の詳細な説明から最もよく理解される。図面に以下の図を含める。
【図1】熱処理を伴わないバージン毛髪繊維を示すSEM画像である。
【図2】12の熱サイクル後の未処理バージン毛髪繊維を示すSEM画像である。
【図3】熱処理後の本発明の実施形態によるポリマー組成物で処理したバージン毛髪繊維を示すSEM画像である。
【図4】熱処理後の本発明の実施形態によらないポリマー組成物で処理したバージン毛髪繊維を示すSEM画像である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
上で述べたように、アクリレートモノマーを含有する一定のポリマー系は、熱処理に通常随伴する毛髪への損傷を阻止できる又は少なくとも最小にできることが見出された。本発明のために、熱処理は、毛髪を高温面に直接接触させる任意の熱処理である。これらの処理のいくつかの非限定的な例は、カーリングアイロン、及びストレートニングアイロンである。本発明のある実施形態において、約150℃より高い温度を有する加熱面と毛髪を接触させる。もう1つの実施形態において、前記加熱面は、約200℃より高い温度を有する、又は約200℃より高い温度に加熱される。
【0010】
本発明のポリマーは、アクリレートモノマーの繰り返し単位で構成されている又はアクリレートモノマーの繰り返し単位を含有するように変性されている任意のタイプのポリマーであり得る。本発明のポリマーは、アニオン性、カチオン性又は両性及び非イオン性である場合がある。アクリレートモノマーの非限定的な例は、アクリル酸、メタクリル酸、メチルアクリレート、メタクリレートなどである。モノマーがアクリル酸又はメタクリル酸である場合、その酸基を典型的な試薬、例えばトリエタノールアミン(TEA)、AMP、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムなどで中和することができる。本発明の1つの実施形態において、前記ポリマーは、アクリレート又はメタクリレートモノマーのコポリマーである。
【0011】
本発明のポリマーは、ヘアケア製品において概して見出される1つ又はそれ以上の他のポリマー、例えば(INCI名として列挙すると)VA/クロトネート/ビニルネオデカノエートコポリマー、ポリクオタニウム−55、アクリレート/オクチルアクリルアミドコポリマー、アクリレート/ヒドロキシエステルアクリレートコポリマー、アクリレート/オクチルアクリルアミド/ジフェニルアモジメチコンコポリマー、アクリレート/C1−2スクシネート/ヒドロキシアクリレートコポリマー、オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、ポリアクリレート−12、アンモニウムVA/アクリレートコポリマー、アクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウム/アクリル酸コポリマー、エチレン/VAコポリマー、アクリレート/ステアレス−20メタクリレートコポリマー、ポリビニルアセテート、PEG−150/ステアリルアルコール/SMDIコポリマー、PVP/VA/イタコン酸コポリマー、PEG−150/デシルアルコール/SMDIコポリマー、加水分解コムギタンパク質/PVPクロスポリマー、VA/クロトネートコポリマー、PVP VP/メタクリルアミド/ビニルイミダゾールコポリマー、VP/アクリレート/ラウリルメタクリレートコポリマー、ポリウレタン−1、アクリレート/VPコポリマー、ポリアクリレート−22スチレン/VPコポリマー、ポリクオタニウム−72、ビニルカプロラクタム/VP/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解トウモロコシデンプン、アクリレート/アクリルアミドコポリマー、ラネス−40マレイン酸ナトリウム/スチレンスルホネートコポリマー、アクリレート/アミノアクリレート/C10−30アルキルPEG−20イタコネートコポリマー、ポリエステル−5、アクリレート/C10−30アルキルアクリレートクロスポリマー、VA/ブチルマレエート/イソボルニルアクリレートコポリマー、アクリレート/C12−22アルキルメタクリレートコポリマー、アクリレート/C1−2スクシネート/ヒドロキシアクリレートコポリマー、アクリレートコポリマー、イソブチレン/エチルマレイミド/ヒドロキシエチルマレイミドコポリマー、アクリレート/ビニルイソデカノエートクロスポリマー、ポリイミド−1、アクリレート/ビニルネオデカノエートクロスポリマー、PVM/MAコポリマーのブチルエステル、アクリレート/VPコポリマー、PVM/MAコポリマー、ブチルメタクリレート/DMAPAアクリレート/ビニルアセトアミドクロスポリマー、ステアリルビニルエーテル/MAコポリマー、デンプン/アクリレート/アクリルアミドコポリマー、PVM/MAコポリマーのイソプロピルエステル、VP/アクリレート/ラウリルメタクリレートコポリマー、ポリビニルメチルエーテル、VP/DMAPAアクリレートコポリマー、カルシウム/ナトリウムPVM/MAコポリマー、VP/ビニルカプロラクタム/DMAPAアクリレートコポリマー、AMP−アクリレート/アリルメタクリレートコポリマー、PVM/MAコポリマーのエチルエステル、ポリアクリレート−14、ポリアクリレート−2クロスポリマー、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、ポリウレタン−14(及び)AMP−アクリレートコポリマー、ポリウレタン−2、ブチルアクリレート/エチルヘキシルメタクリレートコポリマー、及びブチルアクリレート/スチレンコポリマー(しかしこれに限定されない)、と併用することもできる。これらの化学名のそれぞれの正式な化学的説明は、NICI辞書の中で又はそれらのウェブサイト(www.ctfa.org)で見つけることができる。
【0012】
本発明のある実施形態において、前記ポリマーは、約10重量パーセントより多くの少なくとも1つのアクリレートモノマーを含む。もう1つの実施形態において、前記ポリマーは、50重量パーセントより多くの少なくとも1つのアクリレートモノマー含む。前記ポリマー中のアクリレートモノマーのパーセントを、存在する全モノマーの重量に基づくそのアクリレートモノマーの重量パーセントと定義する。
【0013】
本発明のある実施形態において、前記ポリマーを接触させるものは、損傷したものである。この損傷は、下で説明する湿潤力測定によって定義されるような湿潤力として測定することができる。本発明のある実施形態において、毛髪への損傷は、熱処理後の毛髪の約4.0×10−4mN未満の平均湿潤力として測定される。もう1つの実施形態において、損傷は、毛髪の約3.0×10−4mN未満の平均湿潤力として測定される。
【0014】
本発明の1つの態様は、前記ポリマーを毛髪に噴霧することができる態様である。本明細書に記載するタイプのポリマーは、概して噴霧によって毛髪に塗布されるが、ホットアイロンを使用する前にこれらのポリマーを毛髪に塗布することは新規である。本発明の1つの実施形態では、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン又はメチルアセテートから成る群より選択される溶剤から前記ポリマーをポンプによって毛髪に噴霧する。もう1つの実施形態において、噴霧される溶剤は、水又はイソプロパノールである。さらにもう1つの実施形態において、噴霧用の溶剤は、エタノールである。あるいは、噴射剤(エアゾール)が入っている加圧装置によって製剤を噴霧することができる。その製剤中の任意の溶剤に加えて、前記ポリマーは、使用される噴射剤と相溶性でなければならない。本発明のある実施形態において、前記噴射剤は、炭化水素、ジメチルエーテル及び1,1−ジフルオロエタンから成る群より選択される。
【0015】
本発明のもう1つの実施形態では、前記ポリマー系をシャンプー製剤から毛髪上に堆積させることができる。さらにもう1つの実施形態では、前記ポリマーをクリームリンス製剤から毛髪上に堆積させることができる。これらの実施形態のいずれにおいても、毛髪を先ず乾かし、その後、熱処理することもでき、又は湿潤した毛髪に直接熱処理を果たすこともできる。
【0016】
他の成分も加えることができることは、当業者には判るであろう。そのような非限定的な例は、着色剤、充填剤、顔料、染料、芳香剤、界面活性剤、可塑剤、日焼け止め、皮膚軟化薬である。
【0017】
実験:
ヘアシャンプーの調製及び熱処理:
フラットアイロンを可能な最高温度設定に設定し、放置して動作温度(おおよそ210℃)まで加熱する。サンプル毛髪束を5分間、水中で水和させ、その毛束の過剰な水を絞り出し、櫛でとかして存在する一切のもつれを取る。その後、1%ポリマー固形分を含有するスプレー溶液を毛束に塗布し、その後、フラットアイロンを一番上から始めて一番下で終わる縦の動きで毛束にあて、この加熱処理を5分間繰り返す。その毛束を1〜2分間放置して冷却した後、1.5ccのシャンプーを毛束に塗布する。約1分間シャンプーし、その後、さらに1分間、温かい水道水ですすいで、すべての過剰なポリマー及びシャンプーを確実に洗い流す。もう一度、毛束を櫛でとかしてもつれを取り、その後、その毛束を45℃で15分にわたって置いて、毛束を完全に乾燥させる。もう一度、1〜2分間、毛束を予湿潤し、その後、前記全プロセスを12サイクル繰り返す。
【0018】
湿潤力測定(Wetting force measurement):
すべてのサンプルを調製し、熱処理したら、次に、KRUSS K14張力計を用いてそれらを湿潤力に関して測定した。KRUSS K14は、材料の単繊維を液に沈め、その繊維がその液の表面を突破する段階の間だけその繊維の湿潤力を測定する微量天秤を含む。その繊維を3mmの深さまでしか沈めなかった。沈めた時間内に、KRUSS K14は、その深さに対応してミリニュートン(mN)の単位で平均400の値を収集した。12の毛束サンプルのそれぞれについて、個別に取り扱って1インチ繊維を正確に切断し、その後、KRUSS K14で測定した。統計学的な裏付けを目的に、各サンプルの12の繊維を試験した。各サンプルの全12繊維についての平均を計算した。
【表1】

【0019】
上の表は、アクリレートモノマーを含有するポリマー(サンプル10から12)が熱処理後に最低湿潤エネルギーを有することを示している。より低い湿潤エネルギーは、ポリマー処理の作用による、より疎水性の高い毛髪繊維及びより損傷の少ない毛髪キューティクルを表す。より少ないキューティクル損傷は、より良好な触感、より高い光沢及び全体的により滑らかな毛髪キューティクルに関係づけられる。
【表2】

【0020】
定性(QUALATATIVE)分析(SEM)
対照のために同じロットの毛髪から12の毛髪束を作った。上に列挙した製剤に関連した標識に相応じて各毛髪束に標識をつけた。一方はすべて水を含有し、他方はすべてエタノールを含有する、2つの異なる系の、エアゾール化したポリマーを調合した。ポリマーが様々な溶剤環境で異なって動作するかどうかを判定するための対照としてこれを行った。熱処理に随伴する視覚的損傷を例証するために、代表SEMを図1〜4に示す。
【0021】
バージン対照(ポリマーなし、熱処理なし)
図1に示す第一のSEM画像は、熱処理を伴わないバージン毛髪繊維である。この顕微鏡写真から、この研究に用いた毛髪が、試験に用いる前、比較的良好な状態であったことが分かるはずである。この写真は、きれいな均一うろこ様構造を有するキューティクルを示している。これをベースライン写真として使用して、残りの顕微鏡写真を損傷について比較することができる。
【0022】
加熱対照(ポリマーを塗布していないが、12の熱サイクルを受けさせたもの)
図2の顕微鏡写真は、キューティクルの広範な損傷及び喪失を示している。キューティクルの複数の部分が剥がれており、また他の領域は熱割れ及びクレーターを示している。ぎざぎざした端及びくぼみも加熱処理によってなされる損傷の典型である。これらのフレーク、割れ及びくぼみの存在が、湿潤エネルギーの増加及び望ましい審美性の喪失の原因となる。
【0023】
AMPHOMER(水)
図3は、損傷が最小であり毛髪繊維の均一なうろこ様構造が維持されているキューティクルを示す、サンプルの顕微鏡写真である。これは、本発明のアクリレート含有ポリマーで得られるであろう保護を表す。
【0024】
Luviset PUR(水)
図4の顕微鏡写真は、溶融ポリマーが付着しているキューティクルを示すが、くぼみ及びキューティクルへの損傷が依然として観察される。シャンプー後でさえ溶融ポリマーが存在することにより、毛髪の触感が非人間的で不自然なものになるだろう。
【0025】
図1〜4は、ポリマーを塗布し熱をかけた各毛束サンプルの単繊維の表面の走査型電子顕微鏡(SEM)画像の代表である。上に提示したすべての画像を10,000×倍率で示す。これらの画像の目的は、キューティクルの状態と前に示した湿潤力分析によって得た定量データの間の相関関係を得ることであった。湿潤力分析のために処理したのと同じ毛髪束から毛髪サンプルを採取した。
【0026】
本発明を本明細書において特定の実施形態に関して例証し、説明するが、示す詳細に本発明を限定する意図はない。むしろ、特許請求の範囲の等価物の範囲及び値域内の細目の中で、並びに本発明の精神を逸脱することなく、様々な変更を加えることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
150℃より高い熱処理に付される人毛に対するキューティクル損傷を最小にする方法であって、前記毛髪を、それを前記熱処理に付す前に、ポリマー組成物の無水アルコール溶液と接触させることを含み、前記ポリマーが、約10重量パーセントより多くの少なくとも1つのアクリレートモノマーを含み、前記アクリレートモノマーがアクリル酸またはメタクリル酸である方法。
【請求項2】
前記ポリマーが両性である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
高温面が、約200℃より上に加熱される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記高温面が、カーリングアイロン又はストレートニングアイロンの形態である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記毛髪と前記ポリマーの前記接触が、前記毛髪へのポリマー溶液の噴霧による、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記毛髪と前記ポリマーの前記接触が、前記毛髪へのシャンプー又はクリームリンス製剤の塗布による、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
毛髪を加熱面と接触させるとき、前記毛髪を損傷から保護するための方法であって、前記毛髪を加熱面と接触させる前に、前記毛髪に製剤を塗布することを含み、前記製剤が、10重量パーセントより多くのアクリレートモノマーを含むポリマーの無水アルコール溶液を含み、前記アクリレートモノマーが、アクリル酸又はメタクリル酸であり、及び前記加熱面が、約150℃より高い温度を有する方法。
【請求項8】
前記毛髪への損傷が、熱処理後に約4.0×10−4mN未満の平均湿潤力として測定される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記平均湿潤力が、約3.0×10−4mN未満である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ポリマーが、オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマーを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
約150℃より高い温度を有する加熱面と毛髪を接触させることに起因する熱損傷から、前記毛髪を保護するための製剤であって、10重量パーセントより多くの少なくとも1つのアクリレートモノマーを含むポリマーの無水アルコール溶液を含有し、前記アクリレートモノマーがアクリル酸又はメタクリル酸であり、及び前記毛髪について、それを前記加熱面と接触させた後、約4.0×10−4mN未満の湿潤力を達成する点で有効である製剤。
【請求項12】
前記湿潤力が、熱処理後の前記毛髪について約3.0×10−4mN未満である、請求項11に記載の製剤。
【請求項13】
前記ポリマーが、オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマーを含む、請求項11に記載の製剤。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2013−506629(P2013−506629A)
【公表日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−531348(P2012−531348)
【出願日】平成22年9月28日(2010.9.28)
【国際出願番号】PCT/EP2010/064324
【国際公開番号】WO2011/039160
【国際公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【出願人】(509131443)アクゾ ノーベル ケミカルズ インターナショナル ベスローテン フエンノートシャップ (26)
【氏名又は名称原語表記】Akzo Nobel Chemicals International B.V.
【住所又は居所原語表記】Stationsstraat 77, 3811 MH Amersfoort, Netherlands
【Fターム(参考)】