説明

毛髪処理用組成物

【課題】本発明は、使用時又は使用後の特有の臭いが抑制された、還元剤含有毛髪処理用組成物、還元剤含有毛髪処理用組成物用臭い抑制剤、及び還元剤含有毛髪処理用組成物の臭い抑制方法を提供することを目的とした。
【解決手段】本発明者等は、トマトエキスを還元剤含有毛髪処理用組成物に含有又は混合させることにより、毛髪処理における還元剤特有の臭いを抑制できることを見出した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、還元剤含有毛髪処理用組成物、還元剤含有毛髪処理用組成物の製造方法、及び還元剤含有毛髪処理用組成物用の消臭剤に関する。
【背景技術】
【0002】
毛髪処理用組成物には、還元剤を含有するものがあることが知られている。このような毛髪処理用組成物としては、例えば、パーマネントウェーブ剤、縮毛矯正剤、及び脱染剤等が知られている。
【0003】
毛髪にパーマネントウェーブをかける場合、又は毛髪の縮毛矯正を行う場合においては、毛髪の形状を変形させるために、毛髪内に存在するケラチンタンパク質中のジスルフィド結合を開裂した後、該ジスルフィド結合を再結合させることが必要となる。このジスルフィド結合を切断するためには、通常、還元剤が用いられている。
【0004】
このように、毛髪処理用組成物には、還元剤を含むことを必須としているものが多く存在している(特許文献1)。
【0005】
しかしながら、還元剤は特有の臭いを発する場合が多いため、還元剤を含有する毛髪処理用組成物には、使用時に生じる特有の臭いによる不快感や、使用後の毛髪に残る特有の臭いによる不快感などの問題が存在している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−095881
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、毛髪処理における、還元剤特有の臭いを抑制することを目的とした。すなわち、本発明は、使用時又は使用後の特有の臭いが抑制された、還元剤含有毛髪処理用組成物、還元剤含有毛髪処理用組成物用臭い抑制剤、及び還元剤含有毛髪処理用組成物の臭い抑制方法を提供することを目的とした。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、驚くべきことに、トマトエキスを還元剤含有毛髪処理用組成物に含有させることにより、毛髪処理における還元剤特有の臭いを抑制できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、以下項1〜14に係る発明を包含するものである。
【0010】
項1. 還元剤及びトマトエキスを含有することを特徴とする毛髪処理用組成物。
【0011】
項2. 前記還元剤が、メルカプト化合物、チオグリコール酸類、及びシステイン類からなる群から選択される少なくとも1種を含有することを特徴とする、項1に記載の毛髪処理用組成物。
【0012】
項3. 前記還元剤が、メルカプト化合物を含有することを特徴とする、項1又は2に記載の毛髪処理用組成物。
【0013】
項4. 前記還元剤が、システアミン類、チオグリコール酸塩類、システイン塩類、及びブチロラクトンチオールからなる群から選択される少なくとも1種を含有することを特徴とする、項1に記載の毛髪処理用組成物。
【0014】
項5. パーマネントウェーブ剤、縮毛矯正剤、又は脱染剤である、項1〜4のいずれかに記載の毛髪処理用組成物。
【0015】
項6. 還元剤及びトマトエキスを混合することを特徴とする、項1〜5のいずれかに記載の毛髪処理用組成物の製造方法。
【0016】
項7. トマトエキスを含有することを特徴とする、還元剤含有毛髪処理用組成物用臭い抑制剤。
【0017】
項8. 前記臭い抑制剤が、還元剤としてメルカプト化合物、チオグリコール酸類、及びシステイン類からなる群から選択される少なくとも1種を含有する毛髪処理用組成物用である、項7に記載の臭い抑制剤。
【0018】
項9. 前記臭い抑制剤が、還元剤としてメルカプト化合物を含有する毛髪処理用組成物用である、項7又は8に記載の臭い抑制剤。
【0019】
項10. 前記臭い抑制剤が、還元剤としてシステアミン類、チオグリコール酸塩類、システイン塩類、及びブチロラクトンチオールからなる群から選択される少なくとも1種を含有する毛髪処理用組成物用である、項7に記載の臭い抑制剤。
【0020】
項11. トマトエキスと還元剤含有毛髪処理用組成物を混合することを特徴とする、還元剤含有毛髪処理用組成物の臭い抑制方法。
【0021】
項12. 前記毛髪処理用組成物に含有される還元剤が、メルカプト化合物、チオグリコール酸類、及びシステイン類からなる群から選択される少なくとも1種を含有することを特徴とする、項11に記載の臭い抑制方法。
【0022】
項13. 前記毛髪処理用組成物に含有される還元剤が、メルカプト化合物を含有することを特徴とする、項11又は12に記載の臭い抑制方法。
【0023】
項14. 前記毛髪処理用組成物に含有される還元剤が、システアミン類、チオグリコール酸塩類、システイン塩類、及びブチロラクトンチオールからなる群から選択される少なくとも1種を含有することを特徴とする、項11に記載の臭い抑制方法。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係る還元剤含有毛髪処理用組成物、還元剤含有毛髪処理用組成物の臭い抑制剤、及び還元剤含有毛髪処理用組成物の臭い抑制方法によれば、還元剤による悪臭を抑えることができ、毛髪処理における不快感を低減することができる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
1.毛髪処理用組成物
本発明の毛髪処理用組成物は、還元剤及びトマトエキスを含有することを特徴とする。
【0026】
本発明において、毛髪処理用組成物とは、毛髪に適用するもの、例えば毛髪に塗布、又は噴霧するものであり、還元剤を含有させ得ることができる限り特に限定されるものではない。毛髪処理用組成物としては、好ましくは、還元剤を含有させることが必要な毛髪処理用組成物、例えば、パーマネントウェーブ剤、縮毛矯正剤、脱染剤、染毛剤、又はその他毛髪に適用する剤、好ましくはパーマネントウェーブ剤、縮毛矯正剤、又は脱染剤、特に好ましくはパーマネントウェーブ剤、又は縮毛矯正剤が挙げられる。
【0027】
一般的に、パーマネントウェーブ剤又は縮毛矯正剤には、複数の剤、例えば還元剤を含有する第1剤、及び酸化剤を含有する第2剤からなるものが存在することが知られているが、この場合において、本発明におけるパーマネントウェーブ剤又は縮毛矯正剤は、これら2つの剤の内、還元剤を含有する第1剤を示す。
【0028】
脱染剤は、第1剤、及び第2剤からなるものが存在することが知られているが、この場合において、本発明における脱染剤は、還元剤を含有する剤の方を示す。
【0029】
本発明に用いる還元剤としては、毛髪処理用組成物に含有させることができるものであれば特に限定されるものではないが、好ましくは毛髪中のケラチンタンパク質のジスルフィド結合を開裂する作用を有するものが挙げられる。
【0030】
本発明に用いる還元剤の具体的な例としては、メルカプト化合物、チオグリコール酸類、システイン類、ブチロラクトンチオール、アスコルビン酸類、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、及びチオ硫酸塩等が挙げられ、好ましくはメルカプト化合物、チオグリコール酸類、システイン類、及びブチロラクトンチオールが挙げられ、特に好ましくはメルカプト化合物が挙げられる。
【0031】
メルカプト化合物としては、例えばシステアミン類、チオグリセロール、チオ乳酸、及びチオリンゴ酸等が挙げられ、好ましくはシステアミン類が挙げられる。
【0032】
システアミン類としては、システアミン、又はシステアミン塩、例えばシステアミン塩酸塩等が挙げられる。
【0033】
チオグリコール酸類としては、例えばチオグリコール酸、チオグリコール酸塩類、及びチオグリコール酸のエステルなどが挙げられ、好ましくはチオグリコール酸、及びチオグリコール酸塩類が挙げられ、より好ましくはチオグリコール酸塩類が挙げられる。
【0034】
チオグリコール酸塩類としては、例えばチオグリコール酸アンモニウム、及びチオグリコール酸ナトリウムなどが挙げられる。
【0035】
チオグリコール酸のエステルとしては、例えばグリセリンチオグリコレートなどが挙げられる。
【0036】
システイン類としては、例えばシステイン、システイン塩類、及びN−アセチル−L−システインが挙げられ、好ましくはシステイン塩類が挙げられる。
【0037】
システイン塩類としては、例えばシステイン塩酸塩が挙げられる。
【0038】
還元剤は、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0039】
還元剤の配合量は、特に限定されるものではなく、毛髪処理用組成物の種類に従って適宜設定することができるが、例えばパーマネントウェーブ剤の場合は、0.01〜15質量%、好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは1〜5質量%である。
【0040】
本発明に用いるトマトエキスは、トマト(Solanum lycopersicum)の果実のエキス又は果汁である。エキスの抽出方法は特に限定されるものではないが、好ましくはトマト果実を水で抽出したものが挙げられる。果汁は、例えば、トマト果実を搾ることによって得ることができる。またトマトエキス又はトマトリキッドとして市販されているものを使用してもよい。
【0041】
トマトエキスの配合量は、還元剤の特有の臭いを抑制することができる限り特に限定されるものではないが、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.02〜5質量%、更に好ましくは0.05〜2質量%、特に好ましくは0.1〜1質量%である。
【0042】
本発明の毛髪処理用組成物には、必要に応じて、毛髪処理用組成物に配合する公知の他の成分を含有しても良い。例えば、パーマネントウェーブ剤である場合は、水、アルカリ剤、水溶性高分子化合物、油性成分、界面活性剤、糖類、防腐剤、キレート剤、安定剤、pH調整剤、ビタミン類、香料、及び紫外線吸収剤等を含有させることができる。
【0043】
アルカリ剤としては、例えばアンモニア、アルカノールアミン類、有機アミン類、無機アルカリ、塩基性アミノ酸、及びそれらの塩類が挙げられる。アルカノールアミン類として、例えばトリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、及び2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールが挙げられる。有機アミン類として、例えば2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール及びグアニジンが挙げられる。無機アルカリとして、例えば水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムが挙げられる。塩基性アミノ酸として、例えばアルギニン及びリジンが挙げられる。
【0044】
アルカリ剤の配合量としては、必要に応じて適宜設定することができるが、好ましくは0.1〜5.0質量%、より好ましくは0.5〜2.0質量%である。
【0045】
本発明の毛髪処理用組成物は、定法に従って製造することができる。例えば、精製水中に、還元剤、及びトマトエキス、並びに必要に応じて上記他の成分を順次加えていき、撹拌することにより均一に混合して製造することができる。
【0046】
2.還元剤含有毛髪処理用組成物用の臭い抑制剤
本発明の還元剤含有毛髪処理用組成物用の臭い抑制剤は、トマトエキスを含有することを特徴とする。
【0047】
本発明の還元剤含有毛髪処理用組成物用の臭い抑制剤は、還元剤含有毛髪処理用組成物と混合することにより、還元剤含有毛髪処理用組成物の使用時又は使用後の特有の臭いを抑制することができる。
【0048】
トマトエキスは上記「1.毛髪処理用組成物」に記載するものと同じものを使用することができる。
【0049】
トマトエキスの配合量は、還元剤含有毛髪処理用組成物と混合することにより、使用時又は使用後の特有の臭いを抑制することができる限り特に限定されるものではない。当該臭い抑制剤としてトマトエキスそのものを使用しても良い。トマトエキスの配合料は、好ましくは0.1〜100質量%、より好ましくは0.5〜50質量%、さらに好ましくは1〜20質量%である。
【0050】
本発明の臭い抑制剤は、好ましくは、還元剤としてメルカプト化合物、チオグリコール酸類、及びシステインからなる群から選択される少なくとも1種を含有する毛髪処理用組成物用、より好ましくは、還元剤としてメルカプト化合物を含有する毛髪処理用組成物用、特に好ましくは、システアミン及びシステアミン塩酸塩からなる群から選択される少なくとも1種を含有する毛髪処理用組成物用である。
【0051】
又、別の観点から、本発明の臭い抑制剤は、還元剤含有パーマネントウェーブ剤用、還元剤含有縮毛矯正剤用、又は還元剤含有脱染剤用であることが好ましく、還元剤含有パーマネントウェーブ剤用、又は還元剤含有縮毛矯正剤用であることがより好ましい。
【0052】
本発明の還元剤含有毛髪処理用組成物の臭い抑制剤には、必要に応じて、他の成分を含有しても良い。例えば、水、水溶性高分子化合物、油性成分、界面活性剤、糖類、防腐剤、キレート剤、安定剤、pH調整剤、ビタミン類、香料、及び紫外線吸収剤等を含有させることができる。
【0053】
本発明の還元剤含有毛髪処理用組成物の臭い抑制剤は、定法に従って製造することができる。例えば、精製水中に、トマトエキス、並びに必要に応じて上記他の成分を順次加えていき、撹拌することにより均一に混合して製造することができる。
【0054】
3.還元剤含有毛髪処理用組成物の臭い抑制方法
本発明の還元剤含有毛髪処理用組成物の臭い抑制方法は、トマトエキスと還元剤含有毛髪処理用組成物を混合することを特徴とする。
【0055】
トマトエキスは上記「1.毛髪処理用組成物」に記載するものと同じものを使用することができる。
【0056】
トマトエキスの混合量は、還元剤含有毛髪処理用組成物と混合することにより、使用時又は使用後の特有の臭いを抑制することができる限り特に限定されるものではないが、好ましくは還元剤含有毛髪処理用組成物と混合した時のトマトエキスの最終濃度が、0.01質量%以上、より好ましくは0.05〜2質量%、特に好ましくは0.1〜1質量%に調整することができる範囲の配合量である。
【0057】
トマトエキスと混合する還元剤含有毛髪処理用組成物はとしては、好ましくは、還元剤としてメルカプト化合物、チオグリコール酸類、及びシステインからなる群から選択される少なくとも1種を含有する毛髪処理用組成物、より好ましくは、還元剤としてメルカプト化合物を含有する毛髪処理用組成物用、特に好ましくは、システアミン及びシステアミン塩酸塩からなる群から選択される少なくとも1種を含有する毛髪処理用組成物用が挙げられる。
【0058】
混合方法は、トマトエキスと還元剤含有毛髪処理用組成物が接触する態様であれば特に限定されるものではないが、例えば両者を撹拌混合する態様、還元剤含有毛髪処理用組成物を適用した毛髪上にトマトエキスをさらに適用する態様、又はトマトエキスを適用した毛髪上に還元剤含有毛髪処理用組成物を更に適用する態様が挙げられる。
【実施例】
【0059】
(1)トマトエキスの調製
一丸ファルコス社製のトマトリキッド(商品名)をトマトエキスとして使用した。該トマトエキスは、トマト(Solanum Lycopersicum)の果実に水を加えて抽出し、ろ過してろ液を得て、得られたろ液に1,3-ブチレングリコールを加え、ろ過したものである。
【0060】
(2)製剤例1〜54、比較例1〜108の調製
還元剤特有の臭いの抑制効果を評価するために、トマトエキスを含有する製剤例1〜54、及び臭い抑制剤として公知の物質(ヘマチン、又はカキタンニン)を含有する比較例1〜108を調製した(表3〜表11)。
【0061】
製造例1〜54及び比較例1〜108の調製は、まず調合槽に精製水をとり、還元剤(システアミン塩酸塩:製造例1〜18及び比較例1〜36、チオグリコール酸:製造例19〜36及び比較例37〜72、システイン:製造例37〜54及び比較例73〜108)、アンモニア水、ジプロピレングリコール(DPG)、臭いの抑制効果を評価する物質(トマトエキス:製造例1〜54、ヘマチン:比較例1〜18,37〜54,及び73〜90、カキタンニン:比較例19〜36,55〜72,及び91〜108)を、表3〜表11に示される配合量となるように加えて、撹拌均一することにより行った。
【0062】
還元剤と、臭いの抑制効果を評価する物質との組み合わせは、下記表1の通りである。
【0063】
【表1】

【0064】
(3)還元剤特有の臭いの抑制効果の評価
評価方法
製造例1〜54、及び比較例1〜108に係る試料溶液それぞれについて、下記の方法によって、還元剤特有の臭いの抑制効果を評価した。
【0065】
毛束(Mathai社製、黒髪100%、12cm)を、試料溶液20 mlに10秒間浸し、取り出した後、素早くサランラップにくるむ。該毛束を10分間放置した後、サランラップから取り出し、2分間水洗する。水洗後、該毛束の余分な水分をタオルドライした。
【0066】
タオルドライした上記毛束に還元剤特有の臭いが残っているか否かを、30人(製造例1〜54について)又は20人(比較例1〜108について)に評価してもらった。還元剤特有の臭いが消えていると判断した人数を評価した人数で除して、さらに100を掛けた値(以下、「毛束評価値」、または「評価(毛束評価)」と示す)を、還元剤特有の臭いの抑制効果を評価する指標とした。すなわち、毛束評価値が高ければ、還元剤特有の臭いの抑制効果が高いことを示す。
【0067】
製造例1〜54、及び比較例1〜108の毛束評価値を、表3〜10の「評価(毛束評価)」の欄に示した。
【0068】
結果
トマトエキス、ヘマチン、又はカキタンニンの含有量が0.1質量%であり、且つ還元剤の含有量が2.0質量%である製造例又は比較例の毛束評価値を表2にまとめた。
【0069】
【表2】

【0070】
考察
表2の結果より、トマトエキスの、還元剤特有の臭い抑制効果は、臭い抑制剤として公知のものと同等かそれ以上であることが分かった。特にシステアミン塩酸塩に対するトマトエキスの臭い抑制効果は、毛束評価値で87%というきわめて高い値を示していることから、顕著に優れていることが見出された。さらに、システアミン塩酸塩に対するトマトエキスの臭い抑制効果は、臭い抑制剤として公知のものの臭い抑制効果に比べて、きわめて高いものであることが見出された。
【0071】
また、これらの傾向は、還元剤の配合量、臭い抑制効果を評価するものの配合量を変化させても、変わらないことが見出された(表3〜表11)。
【0072】
これらの事実から、トマトエキスは、還元剤特有の臭いを抑制するために利用できることが明らかになった。
【0073】
(4)製造例1〜54、及び比較例1〜108の配合成分及び配合量
【0074】
【表3】

【0075】
【表4】

【0076】
【表5】

【0077】
【表6】

【0078】
【表7】

【0079】
【表8】

【0080】
【表9】

【0081】
【表10】

【0082】
【表11】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
還元剤及びトマトエキスを含有することを特徴とする毛髪処理用組成物。
【請求項2】
前記還元剤が、メルカプト化合物、チオグリコール酸類、及びシステイン類からなる群から選択される少なくとも1種を含有することを特徴とする、請求項1に記載の毛髪処理用組成物。
【請求項3】
前記還元剤が、メルカプト化合物を含有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の毛髪処理用組成物。
【請求項4】
前記還元剤が、システアミン類、チオグリコール酸塩類、システイン塩類、及びブチロラクトンチオールからなる群から選択される少なくとも1種を含有することを特徴とする、請求項1に記載の毛髪処理用組成物。
【請求項5】
パーマネントウェーブ剤、縮毛矯正剤、又は脱染剤である、請求項1〜4のいずれかに記載の毛髪処理用組成物。
【請求項6】
還元剤及びトマトエキスを混合することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の毛髪処理用組成物の製造方法。
【請求項7】
トマトエキスを含有することを特徴とする、還元剤含有毛髪処理用組成物用臭い抑制剤。
【請求項8】
前記臭い抑制剤が、還元剤としてメルカプト化合物、チオグリコール酸類、及びシステイン類からなる群から選択される少なくとも1種を含有する毛髪処理用組成物用である、請求項7に記載の臭い抑制剤。
【請求項9】
前記臭い抑制剤が、還元剤としてメルカプト化合物を含有する毛髪処理用組成物用である、請求項7又は8に記載の臭い抑制剤。
【請求項10】
前記臭い抑制剤が、還元剤としてシステアミン類、チオグリコール酸塩類、システイン塩類、及びブチロラクトンチオールからなる群から選択される少なくとも1種を含有する毛髪処理用組成物用である、請求項7に記載の臭い抑制剤。

【公開番号】特開2012−171900(P2012−171900A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−34127(P2011−34127)
【出願日】平成23年2月21日(2011.2.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.サランラップ
【出願人】(500315884)株式会社ナンバースリー (7)
【Fターム(参考)】