説明

気泡シート巻物、長尺シート巻物、気泡シート巻物の製造装置、及び気泡シート巻物の製造方法

【課題】気泡シート巻物を収納する専用の外袋や巻芯に対して、積極的に製造原価のコストダウンを図ることができ、また、生産性などを向上させることができる、エコロジカルな新技術としても有効な気泡シート巻物、長尺シート巻物、気泡シート巻物の製造装置、及び、気泡シート巻物の製造方法の提供を目的とする。
【解決手段】気泡シート巻物10は、キャップ用フィルム121から成形され、真空成形による中空状に膨出する多数の突起を有するキャップフィルム122に、突起の開口側を封止するようにバックフィルム123を積層した気泡シート12が巻き取られており、巻き取られた気泡シート12の終端側に、キャップ用フィルム121にバックフィルム123を積層した、突起の存在しない外袋用シート13が形成されており、巻き取られた気泡シート12の外周面が外周面カバー部130で覆われ、両端面が端面カバー部131で覆われている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気泡シート巻物、長尺シート巻物、気泡シート巻物の製造装置、及び気泡シート巻物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、合成樹脂製のキャップ用フィルムに中空状に膨出する多数の突起を真空成形するとともに、この突起の開口側にバックフィルムを貼り合わせて空気を封入することによって、独立した多数の気泡室を有する気泡シートが、包装用の緩衝材をはじめとする各種の用途に広く利用されている。
【0003】
このような気泡シートは、例えば、特許文献1や特許文献2に記載されているように、多数の凹部が設けられた成形ロールの外周面に、溶融状態にある合成樹脂製のキャップ用フィルムを接触させて中空状に膨出する突起を真空成形した後に、成形された突起の開口側にバックフィルムを積層するなどして製造される。
そして、このようにして製造される気泡シートは、長手方向に沿って両端縁の不要部位を切断して取り除いた上で、得られた原反をロール状に巻き取るか、又は、一定の長さに切断して所定形状に切り揃えたものを重ねるなどして市場に供給される。
【0004】
ところで、ロール状に巻き取られた気泡シート(適宜、気泡シート巻物と称する。)は、打突などから気泡シートを保護するために、専用の外袋(通常、樹脂製の出荷袋)に収納された状態で、購入先に出荷される。
また、一般には、所定形状に切り揃えられた気泡シートは、加工工場や加工エリアにおいて、気泡シート巻物から製造される。したがって、仕掛かり品である気泡シート巻物は、打突などから気泡シートを保護するために、専用の外袋(通常、樹脂製の通い袋)に収納された状態で、搬送されたり、あるいは、一時保管されたりする。さらに、気泡シートは、紙筒などの巻芯に巻き付けられており、気泡シート巻物を購入した顧客は、気泡シートを使用した後、残った巻芯を廃棄している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−216770号公報
【特許文献2】特開2007−196539号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の気泡シート巻物を収納する専用の外袋や、紙筒などの巻芯は、一般には社外から購入している。このめため、自らの創意工夫によって積極的に製造原価のコストダウンを図ることができないといった問題があった。
また、気泡シートには幅寸法が約2.4mの長尺のものもあり、これを巻き取った気泡シート巻物を外袋に収納する作業は、取扱いが容易でないために作業性が悪く、生産性を向上させることができないといった問題があった。
また、気泡シート巻物を購入した顧客は、気泡シートを使用した後、残った巻芯を廃棄する必要があり、長さが約2.4mもあるような巻芯を廃棄するには、切断するなどの手間がかかってしまうといった問題があった。
さらに、外袋や、紙筒などの巻芯を社外から購入するということは、その輸送などにおいてエネルギーを消費して二酸化炭素を発生させており、地球温暖化防止や資源の有効利用などの社会的要求に応えるためには、エコロジカルな新技術を確立する必要があった。
【0007】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、気泡シート巻物や同様の長尺シート巻物を収納する専用の外袋や巻芯に対して、積極的に製造原価のコストダウンを図ることができ、また、生産性などを向上させることができる、エコロジカルな新技術としても有効な気泡シート巻物、長尺シート巻物、気泡シート巻物の製造装置、及び、気泡シート巻物の製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の気泡シート巻物は、キャップ用フィルムから成形され、真空成形による中空状に膨出する多数の突起を有するキャップフィルムに、前記突起の開口側を封止するようにバックフィルムを積層した気泡シートが巻き取られており、巻き取られた前記気泡シートの終端側に、前記キャップ用フィルムに前記バックフィルムを積層した、前記突起の存在しない補助材用シートが形成されており、前記補助材用シートが外袋用シートであり、巻き取られた前記気泡シートの少なくとも外周面が、前記外袋用シートで覆われている構成としてある。
【0009】
また、本発明の気泡シート巻物の製造装置は、キャップ用フィルムを供給するキャップ用フィルム供給部と、バックフィルムを供給するバックフィルム供給部と、多数の凹部が外周面に設けられて、前記キャップ用フィルムに中空状に膨出する突起を真空成形するための成形ロールと、前記成形ロールに設けられた前記凹部を真空引きする真空発生手段と、少なくとも前記成形ロール、及び前記真空発生手段を制御する制御部とを備え、所定の原反巻長さの前記気泡シートを形成されると、前記真空発生手段が前記凹部の真空引き状態を開放し、真空成形による前記突起の成形を中断して前記キャップ用フィルム及び前記バックフィルムからなる補助材用シートを形成し、所定の長さの前記補助材用シートが形成されると、前記真空発生手段が前記凹部の真空引き状態を再開し、前記気泡シートを形成する構成としてある。
【0010】
また、本発明の気泡シート巻物の製造方法は、キャップ用フィルムから成形され、真空成形による中空状に膨出する多数の突起を有するキャップフィルムに、前記突起の開口側を封止するようにバックフィルムを積層した気泡シートが巻き取られており、また、巻き取られた前記気泡シートの終端側に、前記キャップ用フィルムに前記バックフィルムを積層した、前記突起の存在しない補助材用シートが形成されている気泡シート巻物の製造方法であって、所定の原反巻長さの前記気泡シートを形成すると、真空成形による前記突起の成形を中断して、前記補助材用シートを形成する方法としてある。
【0011】
また、本発明の長尺シート巻物は、長尺シートがロール状に巻き取られてなる長尺シート巻物であって、外周面カバー部と端面カバー部とが形成された外袋用シートが、巻き取られた前記気泡シートの終端とつながっており、巻き取られた前記長尺シートの外周面が、前記外周面カバー部で覆われるとともに、巻き取られた前記長尺シートの端面が、前記端面カバー部で覆われている構成としてある。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、気泡シート巻物又は長尺シート巻物を収納する専用の外袋や巻芯に対して、積極的に製造原価のコストダウンを図ることができ、また、生産性などを向上させることができる、エコロジカルな新技術としても有効な気泡シート巻物、長尺シート巻物、気泡シート巻物の製造装置、及び、気泡シート巻物の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第一実施形態にかかる気泡シート巻物を説明するための概略斜視図である。
【図2】本発明の第一実施形態にかかる気泡シート巻物の外袋用シートを説明するための概略斜視図である。
【図3】本発明の第一実施形態にかかる気泡シート巻物の製造装置を説明するための要部概略図である。
【図4】本発明の第一実施形態にかかる気泡シート巻物の製造装置における真空発生手段の連通用部材などを説明するための要部の概略図である。
【図5】本発明の第一実施形態にかかる気泡シート巻物の製造方法を説明するための概略フローチャート図である。
【図6】本発明の第二実施形態にかかる気泡シート巻物を説明するための概略斜視図である。
【図7】本発明の第二実施形態にかかる気泡シート巻物の外袋用シート及び巻芯用シートを説明するための概略斜視図である。
【図8】本発明の第二実施形態にかかる気泡シート巻物の製造装置を説明するための要部概略図である。
【図9a】本発明の第二実施形態にかかる気泡シート巻物の製造方法における気泡シートなどの成形方法を説明するための概略フローチャート図である。
【図9b】本発明の第二実施形態にかかる気泡シート巻物の製造方法における巻取方法を説明するための概略フローチャート図である。
【図10】本発明の第二実施形態にかかる気泡シート巻物の製造装置における巻き始めの状態を説明するための概略図である。
【図11】本発明の第二実施形態にかかる気泡シート巻物の製造装置の要部概略図である。
【図12】端面カバー部の変形例を説明するための概略斜視図である。
【図13】本発明にかかる長尺シート巻物を説明するための概略斜視図である。
【図14】本発明にかかる長尺シート巻物の外袋用シートを説明するための概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[気泡シート巻物の第一実施形態]
図1は、本発明の第一実施形態にかかる気泡シート巻物を説明するための概略斜視図である。また、図2は、本発明の第一実施形態にかかる気泡シート巻物の外袋用シートを説明するための概略斜視図である。
なお、図2では、突起の一部を省略してある。
【0015】
図1、及び図2において、本実施形態の気泡シート巻物10は、紙管11、気泡シート12、外袋用シート13、ラベル14、及び、テープ15を備えている。
また、この気泡シート巻物10は、例えば、後述する気泡シート巻物の製造装置1や気泡シート巻物の製造方法によって製造される。
さらに、本実施形態では、補助材用シートを外袋用シート13としてある。
【0016】
(気泡シート)
気泡シート12は、キャップ用フィルム121から成形され、真空成形による中空状に膨出する多数の突起を有するキャップフィルム122に、突起の開口側を封止するようにバックフィルム123が積層された構成としてある。
この気泡シート12は、気泡シート巻物の製造装置1によって連続的に製造され、巻芯としての紙管11に巻き取られる。通常、気泡シート12は、キャップフィルム122がバックフィルム123より中心側に位置する状態で巻き取られる。巻き取られた気泡シート12は、ほぼ円筒形状となる。
【0017】
また、気泡シート12の幅寸法Wや原反巻長さ(なお、本実施形態の巻き取られた気泡シート12の直径は、φDとしてある)は、製品に応じてあらかじめ設定されている。例えば、幅寸法Wは、1.2m又は2.4mであり、原反巻長さは、100m又は200mである。ただし、これらの幅寸法Wや原反巻長さは、特に限定されるものではない。
なお、本実施形態の気泡シート12は、キャップフィルム122とバックフィルム123とからなる二層構成としてあるが、これに限定されるものではない。例えば、キャップフィルム122の突起の頂面側に、平坦なライナーフィルム(図示せず)を積層した三層構成としてもよい。また、突起による空気粒径や粒高さなどについても、特に限定されるものではない。
【0018】
(外袋用シート)
補助材用シートである外袋用シート13は、上記の突起が真空成形されていない平坦なキャップ用フィルム121に、平坦なバックフィルム123が積層された構成としてある。これにより、気泡シート巻物10を開梱する使用者は、外袋(梱包材)としての外袋用シート13(突起の存在しない外袋用シート13)と製品である気泡シート12(多数の突起が形成された気泡シート12)とを容易に識別することができる。
【0019】
ここで、外袋用シート13は、突起を形成する際の真空成形を中断することによって形成されるとよい。このようにすると、気泡シート巻物の製造装置1によって、気泡シート12及び外袋用シート13を交互にかつ連続的に製造することができるので、気泡シート巻物10を効率よく製造することができる。
また、上記の真空成形の中断や再開においては、ほぼ瞬間的に真空開放され、また、ほぼ瞬間的に真空引きされるとよい。これにより、気泡シート12と外袋用シート13との境界をより明確に区別することができる。
【0020】
なお、本実施形態では、突起を形成する際の真空成形を中断することによって、外袋用シート13を形成しているが、これに限定されるものではない。例えば、巻き取る前に、気泡シート12の突起をつぶすことなどによって、突起の存在しないほぼ平坦な外袋用シート13を形成してもよい。
また、外袋用シート13は、突起が全く存在しない状態である必要はなく、例えば、真空成形を中断する際に過渡的に発生する、所定の形状と異なる突起が存在していてもよい。
【0021】
外袋用シート13は、図2に示すように、巻き取られた気泡シート12の終端側に、所定の長さ(=L+L)で設けられている。この外袋用シート13は、長さL及び幅Wを有する外周面カバー部130と、長さL及び幅Wを有する一対の端面カバー部131とからなっている。
【0022】
外周面カバー部130は、巻き取られた気泡シート12の終端とつながっており、巻き取られた気泡シート12の外周面に連続的に巻き付けられる。外周面カバー部130の長さLは、L>π×D(Dは、巻き取られた気泡シート12の直径)としてあるので、巻き取られた気泡シート12の外周面は、外袋用シート13の外周面カバー部130によって完全に覆われる。通常、L=π×D+ΔLであり、重ね代であるΔLは、適宜設定される。
【0023】
ここで、好ましくは、巻き取られた気泡シート12の終端と外周面カバー部130との境界に、ミシン目132を形成するとよい。このようにすると、気泡シート巻物10を開梱する使用者は、外周面カバー部130を気泡シート12から容易に切り離すことができるので、気泡シート巻物10の使い勝手を向上させることができる。
なお、上述したように、外袋用シート13に、真空成形を中断する際に過渡的に発生する、所定の形状と異なる突起が存在する場合、ミシン目132は、通常、正常な突起が存在する領域の気泡シート12に形成される。すなわち、気泡シート12の終端と外周面カバー部130との境界とは、製品としての気泡シート12を提供するための境界である。
【0024】
また、外周面カバー部130は、気泡シート12に続いて巻き付けられると、終端のほぼ中央部に、ラベル14が貼り付けられる(図1参照)。このようにすると、気泡シート12の巻取作業と連続して、外周面カバー部130を巻き付けることができ、また、巻き付けた外周面カバー部130がゆるまないように、容易にラベル14を貼り付けることができるので、作業性を大幅に向上させることができる。
【0025】
なお、本実施形態では、外周面カバー部130の終端のほぼ中央部(一箇所)に、ラベル14を貼り付ける構成としてあるが、これに限定されるものではない。例えば、外周面カバー部130の終端の複数箇所にラベル14を貼り付けたり、長さがほぼWのテープ(図示せず)を貼り付けたりしてもよい。また、ラベル14やテープなどを貼る代わりに、外袋用シート13どうしを、ホットメルト接着剤などを用いて接着してもよい。このようにすると、外袋用シート13どうしをワンタッチで固定することができる。
【0026】
端面カバー部131は、切れ目133、134及び切断線135によって形成されるほぼ正方形状としてあり、切れ目133の両端側の部分によって、外周面カバー部130の終端とつながっている。この一対の端面カバー部131は、切れ目133の両端側の部分が自在に折り曲げられるなどして、巻き取られた気泡シート12の各端面を覆う構成としてある。すなわち、端面カバー部131の長さL及び幅Wは、L=Wであり、L、W>D(Dは、巻き取られた気泡シート12の直径)としてあるので、巻き取られた気泡シート12の端面は、端面カバー部131によって完全に覆われる。
【0027】
本実施形態の端面カバー部131は、巻き取られた気泡シート12の端面に位置合わせされ、続いて、周縁部が、巻き取られた気泡シート12の外周面方向に沿って折り曲げられながら、テープ15によって固定される。これにより、巻き取られた気泡シート12の各端面を容易に、かつ、短時間で覆うことができるので、外袋としての品質や生産性などを向上させることができる。
【0028】
なお、端面カバー部131の取り付け方法は、上記の取り付け方法に限定されるものではない。例えば、折り曲げ代を含む直径D´を、端面カバー部131に適宜設定してもよい。ここで、D´は、巻き取られた気泡シート12の外周面方向に、周縁部を折り曲げる際の直径であり、通常、D´=L、Wである。
このようにすると、図示してないが、端面カバー部131は、直径φD´の外側に位置する四隅の部分を内側に折り曲げられた状態で、巻き取られた気泡シート12の端面に位置合わせされ、続いて、周縁部が、巻き取られた気泡シート12の外周面方向に折り曲げられながら、テープ15によって固定される。これにより、外袋としての品質や生産性などを向上させることができ、さらに、端面カバー部131を強固に固定できるとともに、整然とした外観(周縁部がテープ15からはみ出ない外観)を提供することができる。
【0029】
なお、テープ15は、巻き取られた気泡シート12の外周面に少なくとも一回巻きされているが、これに限定されるものではなく、例えば、外周面の複数箇所にテープ15を貼り付けてもよい。
また、端面カバー部131を固定するのに、テープ15を用いているが、これに限定されるものではなく、例えば、ホットメルト接着剤などを用いてもよい。
【0030】
さらに、図2に示す例において、端面カバー部131は、ほぼ正方形状としてあるが、これに限定されるものではなく、例えば、抜き型などを用いて、直径がφD´のほぼ円形状としてもよい。これにより、上述した四隅の部分を内側に折り曲げる作業を行わなくてもすむので、作業性を向上させることができる。また、美しい外観を提供することができる。
また、端面カバー部131は、一対の端面カバー部131を軸方向に対向して設ける以外に、例えば、原反巻長さが長く、D>W/2である場合には、図12に示すように、送り方向に直交する三つの切れ目133によって形成された一対の端面カバー部131が、帯状連接片131aを介して送り方向に隣接して設けられるようにしてもよい。
【0031】
以上説明したように、本実施形態の気泡シート巻物10によれば、専用の外袋の代わりに、気泡シート12と同じ材料からなる外袋用シート13を用いることができるので、製造原価のコストダウンを図ることができる。
また、気泡シート12の巻取作業と連続して、容易に外周面カバー部130を巻き付けることができ、また、端面カバー部131を容易に取り付けることができるので、生産性を向上させることができる。
さらに、外袋の製造メーカから外袋を購入しなくてもすむので、外袋の輸送に消費されるエネルギーを削減することができ、地球温暖化防止などの社会的要求に応えることができる。
【0032】
なお、本実施形態では、外袋用シート13が外周面カバー部130と一対の端面カバー部131とからなる構成としてあるが、これに限定されるものではなく、例えば、外周面カバー部130だけを備える構成としてもよい。また、かかる場合、端面カバー部131の代わりに、ほぼ円形箱状のキャップ(図示せず)などを用いてもよい。このようにすると、例えば、キャップを容易に着脱でき、再利用することもできるので、工場内で使用する通い袋として有効である。
【0033】
[気泡シート巻物の製造装置の第一実施形態]
図3は、本発明の第一実施形態にかかる気泡シート巻物の製造装置を説明するための要部概略図である。
図3において、本実施形態の気泡シート巻物の製造装置1は、キャップフィルム供給部21、バックフィルム供給部22、成形ロール3、真空発生手段4、加圧ロール23、剥離ローラ24、巻取手段5及び制御部(図示せず)などを備えている。
また、気泡シート巻物の製造装置1は、上述した気泡シート巻物10を製造する。
【0034】
(キャップフィルム供給部)
キャップフィルム供給部21は、押し出し機(図示せず)やフラットダイなどを備えており、キャップ用フィルム121を連続的に成形ロール3に供給する。また、キャップ用フィルム121は、樹脂材料からなり、フィルム状又はシート状に成形される。
【0035】
(成形ロール)
成形ロール3は、外周面に多数の凹部(吸引キャビティとも称される)31が千鳥状に配設されている。通常、凹部31には、一又は二以上の吸引孔32が形成されており、これらの吸引孔32は、軸芯方向に形成された吸引用横孔33と連通している。また、所定の領域(バキュームゾーン431)に移動してきた吸引用横孔33は、後述する連通用部材(サイドプレートとも称される)43(図4参照)を介して真空吸引される。
また、上記の所定の領域(バキュームゾーン431)は、通常、キャップ用フィルム121が成形ロール3と接触し始める位置から、キャップフィルム122がバックフィルム123と接触し始める位置までの領域である。これにより、キャップフィルム供給部21から供給されたキャップ用フィルム121は、バックフィルム123と積層されるまでに、吸引用横孔33の真空吸引によって、中空状に膨出し多数の突起が成形される。すなわち、成形ロール3は、供給されたキャップ用フィルム121を、真空成形により多数の突起を有するキャップフィルム122に成形する。
【0036】
(真空発生手段)
図4は、本発明の第一実施形態にかかる気泡シート巻物の製造装置における真空発生手段の連通用部材などを説明するための要部概略図であり、(a)は真空引き状態の平面図、(b)は真空引きを開放した状態の平面図である。
図3及び図4において、真空発生手段4は、真空ポンプ40、電磁弁41、配管42、連通用部材43、真空開放電磁弁44、及び、移動機器45などを備えている。
【0037】
真空排気機器としての真空ポンプ40は、配管42が接続されており、配管42の先端には、連通用部材43が設けられている。また、配管42には、電磁弁41(通常、開かれている)が設けられており、電磁弁41の連通用部材43側には、分岐管を介して真空開放電磁弁44(通常、閉じられている)が設けられている。この真空開放電磁弁44の一方の接続口は、大気に開放されている。
【0038】
一対の連通用部材43は、ほぼ円環状のプレートであり、成形ロール3の端面と摺動する面(一方の面)に、上述したバキュームゾーン431や、剥離のための大気開放ゾーン(図示せず)が形成されている。また、バキュームゾーン431は、配管42と連通している。また、他方の面には、複数の移動機器45が、成形ロール3の回転軸に対して、周方向にほぼ等間隔となるように配設されている。
この移動機器45は、通常、リニアベアリング及びエアシリンダなどを有しており、連通用部材43を真空引き位置(連通用部材43の一方の面が成形ロール3の端面と摺動する位置)と真空開放位置(連通用部材43の一方の面が成形ロール3の端面から例えば20mm離れた位置)との間で移動させる。また、移動機器45は、エアシリンダのエア圧を調整することによって、所定の付勢力で、連通用部材43を成形ロール3の端面に押し当てることができる。
【0039】
真空発生手段4は、通常、真空ポンプ40が作動し続け、電磁弁41が開かれ、かつ、真空開放電磁弁44が閉じられている。
上記の状態において、気泡シート12を形成するとき、真空発生手段4の移動機器45は、連通用部材43を真空引き位置に移動させる。これにより、バキュームゾーン431が吸引用横孔33と連通し、所定の領域に移動してきた吸引用横孔33に対して真空引きを行い、成形ロール3の多数の凹部31を真空引きする。また、外袋用シート13を形成するとき、移動機器45が、連通用部材43を真空開放位置に移動させる。これにより、吸引用横孔33が大気に開放され、成形ロール3の多数の凹部31の真空引き状態が開放される。
このように、本実施形態の真空発生手段4は、移動機器45を備えることにより、ほぼ瞬間的に、真空引き状態を開放することができる。
【0040】
なお、真空発生手段4は、上記の構成に限定されるものではなく、例えば、移動機器45の代わりに、ばねなどの付勢手段を用いる構成としてもよい。かかる場合には、真空ポンプ40をオン状態としたまま、真空開放電磁弁44を閉じ、電磁弁41を開くことによって、凹部31を真空引きすることができる。また、真空ポンプ40をオン状態としたまま、電磁弁41を閉じ、真空開放電磁弁44を開くことによって、凹部31の真空引き状態を開放することができる。
【0041】
(バックフィルム供給部)
バックフィルム供給部22は、押し出し機(図示せず)やフラットダイなどを備えており、バックフィルム123を連続的に加圧ロール23と成形ロール3との間に供給する。すなわち、バックフィルム123は、成形ロール3に密着しているキャップフィルム122と加圧ロール23との間に、溶融状態のまま供給される。このバックフィルム123は、樹脂材料からなり、フィルム状又はシート状に成形される。
なお、凹部31の真空引き状態が開放されているときは、バックフィルム123は、成形ロール3の外周面(凹部31を除く外周面)に密着しているキャップ用フィルム121と加圧ロール23との間に、溶融状態のまま供給される。
【0042】
(加圧ロール)
加圧ロール23は、成形ロール3との間に、所定の隙間を有する状態で設けられており、熱融着によって、バックフィルム123をキャップフィルム122に積層する。
なお、凹部31の真空引き状態が開放されているときは、加圧ロール23は、バックフィルム123をキャップ用フィルム121に積層する。
【0043】
(剥離ローラ)
剥離ローラ24は、成形ロール3との間に、所定の隙間を有する状態で設けられており、キャップフィルム122及びバックフィルム123からなる気泡シート12を、成形ロール3から剥離させる。なお、凹部31の真空引き状態が開放されているときは、剥離ローラ24は、キャップ用フィルム121及びバックフィルム123からなる外袋用シート13を、成形ロール3から剥離させる。
また、剥離された気泡シート12や外袋用シート13は、複数のガイドロール25などを介して、巻取手段5に供給される。
なお、本実施形態の気泡シート12は、キャップフィルム122とバックフィルム123とからなる二層構成としてあるが、さらに、ライナーフィルム(図示せず)を積層してなる三層構成とする場合には、ライナーフィルムは、剥離ローラ24によって露出した突起の頂面側に、熱融着によって積層される。
【0044】
(巻取手段)
巻取手段5は、ターレットに回転可能に取り付けられた巻取軸51、及び、カッタ52などを備えており、気泡シート12及び外袋用シート13を巻き取る。すなわち、巻取手段5は、巻取軸51に巻芯としての紙管11が取り付けられ、紙管11に気泡シート12が巻き取られる。このため、巻取軸51として、フリクション軸、エアシャフト、又は、エアフリクションシャフトなどが用いられる。
なお、本実施形態では、三本の巻取軸51を備える構成としてあるが、これに限定されるものではなく、例えば、二本又は四本以上の巻取軸51を備える構成としてもよい。
【0045】
また、カッタ52は、例えば、切断刃を進退させるエアシリンダ、切断刃の切断方向を変更するための回動式シリンダ、及び、巻取軸51の軸方向に切断刃を移動させるロッドレスシリンダなどを備えた構成としてある。
なお、本実施形態では、カッタ52を設ける構成としてあるが、これに限定されるものではない。例えば、カッタ52の代わりに、あるいは、カッタ52とともに、抜き型(図示せず)などを設ける構成としてもよい。さらに、カッタ52は、X−Yロボットなどを備える構成としてもよい。
【0046】
ここで、好ましくは、カッタ52が、巻き取られた気泡シート12の終端と外袋用シート13との境界に、ミシン目132を形成し、かつ、外袋用シート13と次に巻き取られる気泡シート巻物10の気泡シート12との間を切断するとよい(図2参照)。このようにすると、ミシン目132によって、外袋用シート13を気泡シート12から容易に切り離すことができるので、使い勝手を向上させることができる。また、巻き取られた気泡シート巻物10の外袋用シート13と、次に巻き取られる気泡シート巻物10の気泡シート12とが、自動的に切断されるので、巻取作業の生産性を向上させることができる。
【0047】
また、好ましくは、カッタ52が、外袋用シート13に、巻き取られた気泡シート12の各端面を覆う一対の端面カバー部131を形成するとよい(図2参照)。このようにすると、気泡シート巻物10の各端面を容易に、かつ、短時間で覆うことができるので、外袋としての品質や生産性などを向上させることができる。
【0048】
(制御部)
制御部は、コンピュータやシーケンサなどの情報処理装置であり、キャップフィルム供給部21、バックフィルム供給部22、成形ロール3、真空ポンプ40、電磁弁41、真空開放電磁弁44、移動機器45、加圧ロール23、剥離ローラ24及び巻取手段5などを制御する。
この制御部は、成形ロール3及び加圧ロール23が、所定の原反巻長さの気泡シート12を形成すると、真空発生手段4による凹部31の真空引き状態を開放し、真空成形による突起の成形を中断することにより、気泡シート12とつながっている外袋用シート13を形成する。
また、制御部は、成形ロール3及び加圧ロール23が、真空開放による平坦なキャップ用フィルム121と平坦なバックフィルム123とからなる、所定の長さの外袋用シート13を形成すると、真空発生手段4による凹部31の真空引きを開始し、外袋用シート13とつながっている気泡シート12を形成する。
【0049】
次に、上記構成の気泡シート巻物の製造装置1の動作や気泡シート巻物の製造装置1における製造方法などについて、図面を参照して説明する。
図5は、本発明の第一実施形態にかかる気泡シート巻物の製造方法を説明するための概略フローチャート図である。
図5において、気泡シート巻物の製造装置1は、まず、キャップフィルム供給部21がキャップ用フィルム121を供給し、バックフィルム供給部22がバックフィルム123を供給する(ステップS1)。
また、この際、真空ポンプ40がオン状態にあり、電磁弁41が開かれ、真空開放電磁弁44が閉じられ、連通用部材43が真空引き位置にあり、所定の凹部31が真空引きされている。
【0050】
次に、成形ロール3が、供給されたキャップ用フィルム121を、真空成形により多数の突起を有するキャップフィルム122に成形し、加圧ロール23が、バックフィルム123をキャップフィルム122に積層して、気泡シート12を形成する(ステップS2)。
【0051】
次に、剥離ローラ24が、気泡シート12を成形ロール3から剥離させ、気泡シート12は、ガイドロール25などを介して、巻取手段5に供給される。続いて、巻取手段5が、供給された気泡シート12を紙管11に巻き取る(ステップS3)。
【0052】
次に、成形ロール3及び加圧ロール23が、所定の原反巻長さの気泡シート12を形成すると、真空発生手段4が凹部31の真空引き状態を開放し(すなわち、連通用部材43が真空開放位置に移動し)、真空成形による突起の成形を中断して、キャップ用フィルム121及びバックフィルム123からなる外袋用シート13を形成する(ステップS4)。
【0053】
次に、所定の長さの外袋用シート13が形成されると、真空発生手段4が真空引きを開始し(すなわち、連通用部材43が真空引き位置に移動し)、気泡シート12を形成する(ステップS5)。
なお、一般的に、成形ロール3及び加圧ロール23によって、上記のステップS4及びステップS5が行われている間も、巻取手段5は、気泡シート12を巻き取っている。
【0054】
次に、カッタ52が、巻き取られた気泡シート12と外袋用シート13との境界に、ミシン目132(図2参照)を形成する(ステップS6)。
通常、ミシン目132を形成するときは、カッタ52付近の気泡シート12及び外袋用シート13は、静止した状態にある。すなわち、気泡シート巻物の製造装置1は、カッタ52による静止中にも、成形ロール3及び加圧ロール23が気泡シート12を形成しているので、気泡シート12がたるまないように、例えば、押えローラやテンション付与手段(図示せず)などを備えている。
なお、巻き取られた気泡シート12と外袋用シート13との境界は、図示してないが、各種のセンサやロータリエンコーダなどによって、精度よく検出される。
【0055】
次に、カッタ52が、切れ目133及び切れ目134を形成し(図2参照)、巻き取られた気泡シート12の各端面を覆う一対の端面カバー部131を形成する(ステップS7)。
ここで、ミシン目132が形成されてから、切れ目133が形成されるまでには、外袋用シート13は、寸法Lだけ移動しており、これにより、外周面カバー部130が形成されている。
また、上記の切れ目133は、軸方向を向いた切断刃を軸方向に移動させることによって形成され、さらに、切れ目134は、切断刃を送り方向と反対の方向に向け、外周面カバー部130を距離Lだけ巻き取ることによって形成される。
【0056】
次に、カッタ52が、外袋用シート13と次に巻き取られる気泡シート12との間(図2の切断線135参照)を切断する(ステップS8)。
なお、次の気泡シート巻物10の気泡シート12は、次の巻取軸51に取り付けられた紙管11に巻き取られる。
【0057】
続いて、気泡シート12に続いて巻き取られた外周面カバー部130の終端が、緩まないように固定され、さらに、端面カバー部131が、巻き取られた気泡シート12の端面に固定される(ステップS9)。すなわち、外周面カバー部130及び一対の端面カバー部131が、巻き取られた気泡シート12を覆うように取り付けられる。
なお、本実施形態では、外周面カバー部130の終端及び端面カバー部131は、上述した気泡シート巻物10とほぼ同様に、ラベル14及びテープ15を用いて固定される。これらの作業は、通常、作業者によって行われるが、これに限定されるものではない。
【0058】
以上説明したように、本実施形態の気泡シート巻物の製造装置1によれば、専用の外袋の代わりに、気泡シート12と同じ材料からなる外袋用シート13を用いる気泡シート巻物10を製造することができるので、製造原価のコストダウンを図ることができる。
また、気泡シート巻物の製造装置1は、気泡シート12の巻取作業と連続して、容易に外周面カバー部130を巻き付けることができ、また、端面カバー部131を容易に取り付けることができるので、生産性を向上させることができる。
【0059】
[気泡シート巻物の製造方法の第一実施形態]
また、本発明は、気泡シート巻物の製造方法の発明としても有効である。
本実施形態の気泡シート巻物の製造方法は、上述した気泡シート巻物の製造装置1を用いて、気泡シート巻物10を製造する方法としてある。
すなわち、製造される気泡シート巻物10は、キャップ用フィルム121から成形され、真空成形による中空状に膨出する多数の突起を有するキャップフィルム122に、突起の開口側を封止するようにバックフィルム123を積層した気泡シート12が巻き取られており、巻き取られた気泡シート12の終端側に、キャップ用フィルム121にバックフィルム123を積層した、突起の存在しない外袋用シート13が形成されており、巻き取られた気泡シート12の外周面及び両端面が、外袋用シート13(外周面カバー部130及び端面カバー部131)で覆われている。
【0060】
また、本実施形態の気泡シート巻物の製造方法は、図5に示すように、キャップフィルム供給部21が、キャップ用フィルム121を供給し、バックフィルム供給部22が、バックフィルム123を供給する工程(ステップS1)、気泡シート12を成形する工程(ステップS2)、及び、巻取手段5が、気泡シート12を巻き取る工程(ステップS3)を有している。
【0061】
さらに、所定の原反巻長さの気泡シート12を形成すると、真空成形における真空引き状態が開放され、真空成形による突起の成形を中断して外袋用シート13を形成する工程(ステップS4)、及び、所定の長さの外袋用シート13を形成すると、真空成形における真空引きが開始され、気泡シート12を形成する工程(ステップS5)を有している。このようにすると、気泡シート12及び外袋用シート13を交互にかつ連続的に製造することができるので、気泡シート巻物10を効率よく製造することができる。
【0062】
また、巻き取られた気泡シート12と外袋用シート13との境界に、ミシン目132を形成する工程(ステップS6)、一対の端面カバー部131を形成する工程(ステップS7)、外袋用シート13と次に巻き取られる気泡シート12との間を切断する工程(ステップS8)、及び、外周面カバー部130及び端面カバー部131が、巻き取られた気泡シート12を覆うように固定される工程(ステップS9)を有している。このようにすると、気泡シート12の巻取作業と連続して、外周面カバー部130を巻き付けることができ、また、巻き付けた外周面カバー部130がゆるまないように、容易に固定することができるので、作業性を大幅に向上させることができる。さらに、端面カバー部131によって、巻き取られた気泡シート12の各端面を容易に、かつ、短時間で覆うことができるので、外袋としての品質や生産性などを向上させることができる。
【0063】
以上説明したように、本実施形態の気泡シート巻物の製造方法によれば、専用の外袋の代わりに、気泡シート12と同じ材料からなる外袋用シート13を用いる気泡シート巻物10を製造することができるので、製造原価のコストダウンを図ることができる。
また、気泡シート12の巻取作業と連続して、容易に外周面カバー部130を巻き付けることができ、また、端面カバー部131を容易に取り付けることができるので、生産性を向上させることができる。
【0064】
[気泡シート巻物の第二実施形態]
図6は、本発明の第二実施形態にかかる気泡シート巻物を説明するための概略斜視図である。また、図7は、本発明の第二実施形態にかかる気泡シート巻物の外袋用シート及び巻芯用シートを説明するための概略斜視図である。
なお、図7では、突起の一部を省略してある。
図6、及び図7において、本実施形態の気泡シート巻物10aは、上述した第一実施形態の気泡シート巻物10と比べると、紙管11の代わりに、巻芯用シート16を備えている点などが相違する。なお、本実施形態の他の構成は、気泡シート巻物10とほぼ同様としてある。
したがって、図6、及び図7において、図1、及び図2と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
また、この気泡シート巻物10aは、例えば、後述する気泡シート巻物の製造装置1aや気泡シート巻物の製造方法によって製造される。
さらに、本実施形態では、補助材用シートを外袋用シート13及び巻芯用シート16としてある。
【0065】
(巻芯用シート)
補助材用シートである巻芯用シート16は、上記の突起が真空成形されていない平坦なキャップ用フィルム121に、平坦なバックフィルム123が積層された構成としてある。これにより、気泡シート巻物10aの使用者は、巻芯(補助材)としての巻芯用シート16と製品である気泡シート12(多数の突起が形成された気泡シート12)とを容易に識別することができる。
【0066】
ここで、巻芯用シート16は、突起を形成する際の真空成形を中断することによって形成されるとよい。すなわち、この巻芯用シート16は、連続生産中においては、先端が外袋用シート13の終端とつながっており、後端が次に巻き取られる気泡シート12の始端とつながっている状態で成形され、巻取手段5aのカッタ52により(切断線135により)、切断される。このようにすると、気泡シート巻物の製造装置1aによって、巻芯用シート16、気泡シート12及び外袋用シート13をこの順番で連続的に製造することができるので、気泡シート巻物10aを効率よく製造することができる。
また、上記の真空成形の中断や再開においては、ほぼ瞬間的に真空開放され、また、ほぼ瞬間的に真空引きされるとよい。これにより、巻芯用シート16と気泡シート12との境界をより明確に区別することができる。
【0067】
なお、本実施形態では、真空成形による突起の成形を中断することによって、巻芯用シート16を形成しているが、これに限定されるものではない。例えば、巻き取る前に、気泡シート12の突起をつぶすことなどによって、突起の存在しないほぼ平坦な巻芯用シート16を形成してもよい。
また、巻芯用シート16は、突起が全く存在しない状態である必要はなく、例えば、真空成形を再開する際に過渡的に発生する、所定の形状と異なる突起が存在していてもよい。このようにすると、所定の形状と異なる突起が存在する(すなわち、製品としての規格を満足しない)巻芯用シート16を、紙管11の代わりに積極的に使用することにより、資源を有効に利用することができる。
【0068】
巻芯用シート16は、図7に示すように、巻き取られた気泡シート12(あるいは、次に巻き取られる気泡シート12)の始端側に、所定の長さ(=L)で形成されている。また、巻芯用シート16の長さLは、通常、巻取軸51aに巻芯用シート16を数回(例えば、2〜9回)巻き付けることが可能な長さとしてある。
【0069】
ここで、好ましくは、巻芯用シート16と気泡シート12との境界に、ミシン目136を形成するとよい。このようにすると、気泡シート巻物10を使用する使用者は、巻芯用シート16を気泡シート12から容易に切り離すことができるので、気泡シート巻物10の使い勝手を向上させることができる。
なお、上述したように、巻芯用シート16に、真空成形を再開する際に過渡的に発生する、所定の形状と異なる突起が存在する場合、ミシン目136は、通常、正常な突起が存在する領域の気泡シート12に形成される。すなわち、気泡シート12の始端と巻芯用シート16との境界とは、製品としての気泡シート12を提供するための境界である。
【0070】
また、巻芯用シート16は、初回の気泡シート巻物10aにおいては、先頭の巻芯用シート16が巻取手段5aに供給された後、また、連続生産中にあっては、カッタ52により切断された後、巻取軸51aに巻き付けられる。この巻き付けの際、通常、クリップ、接着剤、溶着手段などが用いられ、巻芯用シート16は、直接的に巻取軸51aに巻き付けられる。なお、後述するように、巻取軸51aは、巻芯用シート16から引き抜かれる。
さらに、本実施形態では、巻芯用シート16が巻取軸51aに数回巻き付けられるが、この巻き付けられた巻芯用シート16どうしを、例えば、部分的に溶着するなどしてもよい。このようにすると、巻芯用シート16は、巻取軸51aが引き抜かれた後も、巻芯として機能することができ、あるいは、巻芯用シート16の先端が、気泡シート巻物10aの端面から突き出るといった不具合を回避することができる。
【0071】
以上説明したように、本実施形態の気泡シート巻物10aによれば、第一実施形態の気泡シート巻物10とほぼ同様の効果を奏するとともに、紙管11の代わりに、気泡シート12と同じ材料からなる巻芯用シート16を用いることができるので、第一実施形態と同様に製造原価のコストダウンを図ることができる。さらに、巻芯の製造メーカから紙管11を購入しなくてもすむので、紙管11の輸送に消費されるエネルギーを削減することができるのも第一形態と同様である。
【0072】
[気泡シート巻物の製造装置の第二実施形態]
図8は、本発明の第二実施形態にかかる気泡シート巻物の製造装置を説明するための、要部の概略図を示している。
図8において、本実施形態の気泡シート巻物の製造装置1aは、上述した第一実施形態の気泡シート巻物の製造装置1と比べると、巻取手段5の代わりに、巻取手段5aを備えている点などが相違する。なお、本実施形態の他の構成は、気泡シート巻物の製造装置1とほぼ同様としてある。
したがって、図8において、図3と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
また、気泡シート巻物の製造装置1aは、上述した気泡シート巻物10aを製造する。
【0073】
気泡シート巻物の製造装置1aは、第一実施形態とほぼ同様にして、成形ロール3、真空発生手段4及び加圧ロール23などが、巻芯用シート16、気泡シート12及び外袋用シート13をこの順番で連続的に製造することができる(図7参照)。
また、巻芯用シート16や外袋用シート13は、切断される前は、突起が真空成形されていない平坦なキャップ用フィルム121に、平坦なバックフィルム123が積層された補助材用シートである。すなわち、補助材用シートは、切断されることなどによって、巻芯用シート16や外袋用シート13となる。このように、気泡シート巻物の製造装置1aは、ほぼ同様にして、巻芯用シート16や外袋用シート13を成形するので、気泡シート巻物10aを効率よく製造することができる。
【0074】
(巻取手段)
巻取手段5aは、ターレットに回転可能に取り付けられた巻取軸51a、カッタ52、52a、及び、回転ローラ53などを備えており、巻芯としての紙管11を用いることなく、巻芯用シート16、気泡シート12及び外袋用シート13を巻き取る。
【0075】
巻取軸51aは、ほぼ棒状(本実施形態では、円柱状又は円筒状)としてあり、巻芯用シート16が直接的に巻き付けられる。なお、巻取軸51aは、断面の外形が円形に限定されるものではなく、様々な形状(例えば、多角形やL型など)でもよい。
また、図示してないが、巻取軸51aは、巻芯用シート16の幅方向の端部を係止するクリップなどの滑り防止部材を備えていてもよい。このようにすると、巻芯用シート16の巻き始めのときに、巻芯用シート16が巻取軸51a上を滑る(あるいは、空回りする)といった不具合を回避することができる。さらに、この滑り防止部材は、軸方向に移動可能としてもよく、これにより、巻芯用シート16が巻取軸51aに巻き付き始めたところで、滑り防止部材を巻芯用シート16から容易に引き抜くことができる。
【0076】
また、巻取軸51aは、巻取手段5aの下方の位置(回転ローラ53と対応する位置)において、軸方向に移動可能な構造としてある。すなわち、巻取手段5aは、巻取軸51aが、巻取手段5aの上方の位置(カッタ52と対応する位置)において、巻芯用シート16及び所定の巻数(例えば、数回〜十数回)の気泡シート12を巻き取ると、ターレットが回転し、巻取手段5aの下方の位置に移動する。続いて、この巻取軸51aは、軸方向に移動し、巻き取られた巻芯用シート16や気泡シート12から抜け出る。このように、巻き取りの途中において巻取軸51aを引き抜くことにより、容易に、かつ、確実に、巻取軸51aを引き抜くことができる。
【0077】
ここで、好ましくは、図示してないが、各巻取軸51aは、一対の軸からなる構成としてもよい。すなわち、巻取手段5aは、左右方向に対向する一対のターレットを備え、右側のターレットに上記一対の軸の一つが設けられ、左側のターレットに上記一対の軸のもう一つが設けられている。そして、巻芯用シート16や気泡シート12を巻き取るときは、中央側に移動しており(ただし、一対の軸の先端どうしは、通常、離れている。)、また、巻取手段5aの下方の位置に移動すると、右側の軸は右側に移動し、左側の軸は左側に移動し、巻き取られた巻芯用シート16や気泡シート12から抜け出る。
このようにすると、一対の軸を巻き取られた巻芯用シート16や気泡シート12から容易に引き抜くことができ、また、幅の広い気泡シート12に対応することができ、さらに、装置が左右方向(軸方向)に長くなるといった不具合を回避することができる。
【0078】
また、好ましくは、図示してないが、巻取軸51aは、断面形状の外形の少なくとも一部(可動部)が、半径方向に移動可能な構造としてもよい。このようにすると、巻取軸51aは、可動部が半径方向の外側に移動した状態で、巻芯用シート16や気泡シート12を巻き取り、可動部が半径方向の内側に移動した状態で、巻き取られた巻芯用シート16や気泡シート12から容易に引き出されることができる。また、回転ローラ53を設けなくても、巻芯用シート16や気泡シート12及び外袋用シート13を巻き取ることができる。
【0079】
カッタ52aは、カッタ52とほぼ同様な機能を有しており、巻取軸51aに掛けられた巻芯用シート16の下流側に設けられており、巻芯用シート16と次に巻き取られる気泡シート12との境界に、ミシン目136を形成する。
【0080】
回転ローラ53は、巻取手段5aの下方に設けられたローラであり、引き抜かれた巻取軸51aの代わりに、途中まで巻き取られた気泡シート12の外周面と当接した状態で回転し、気泡シート12をさらに巻き取る。
本実施形態では、五つの回転ローラ53が、周方向に配設されている。すなわち、巻き取られた気泡シート12のほぼ下方の二箇所、並びに、正面側、背面側及び上方の各一箇所に、回転ローラ53が設けられている。また、各回転ローラ53は、巻き取られた気泡シート12の直径に対応して、径方向に移動しながら回転する。さらに、上方に設けられた回転ローラ53は、軸方向に移動可能な構成としてあり、ターレットが回転するときや、巻き取られた気泡シート12を取り外すときに、巻取軸51aとほぼ同様に軸方向に移動(退避)する。
なお、回転ローラ53の構成は、上記に限定されるものではなく、例えば、巻き取られた気泡シート12のほぼ下方、正面側及び背面側に、より多くの回転ローラ53を設ける構成としてもよい。
【0081】
次に、上記構成の気泡シート巻物の製造装置1aの動作や気泡シート巻物の製造装置1aにおける製造方法などについて、図面を参照して説明する。
図9aは、本発明の第二実施形態にかかる気泡シート巻物の製造方法における気泡シートなどの成形方法を説明するための概略フローチャート図である。
図9aにおいて、気泡シート巻物の製造装置1aは、まず、キャップフィルム供給部21がキャップ用フィルム121を供給し、バックフィルム供給部22がバックフィルム123を供給する(ステップS11)。
また、この際、真空ポンプ40がオン状態にあり、電磁弁41が開かれ、真空開放電磁弁44が閉じられ、連通用部材43が真空開放位置にあり、所定の凹部31が真空引き状態から開放されている。
【0082】
次に、成形ロール3が、供給されたキャップ用フィルム121を、真空成形することなく移動させ、加圧ロール23が、バックフィルム123をキャップ用フィルム121に積層して、巻芯用シート16を形成する(ステップS12)。
【0083】
次に、所定の長さの巻芯用シート16を形成すると、真空発生手段4が真空引きを開始し(すなわち、連通用部材43が真空引き位置に移動し)、成形ロール3が、供給されたキャップ用フィルム121を、真空成形により多数の突起を有するキャップフィルム122に成形し、加圧ロール23が、バックフィルム123をキャップフィルム122に積層して、気泡シート12を形成する(ステップS13)。
【0084】
次に、所定の原反巻長さの気泡シート12を形成すると、真空発生手段4が凹部31の真空引き状態を開放し(すなわち、連通用部材43が真空開放位置に移動し)、真空成形による突起の成形を中断して、キャップ用フィルム121及びバックフィルム123からなる外袋用シート13を形成する(ステップS14)。
ここで、一つの気泡シート巻物10aを製造するための、巻芯用シート16、気泡シート12及び外袋用シート13が形成される。この間、連続生産中においては、巻芯用シート16及び気泡シート12は、巻取手段5aによって、巻き取られている。
続いて、上記のステップS12、S13及びS14が繰り返される。
【0085】
図9bは、本発明の第二実施形態にかかる気泡シート巻物の製造方法における巻取方法を説明するための概略フローチャート図である。
図9bにおいて、巻芯用シート16、気泡シート12及び外袋用シート13は、剥離ローラ24によって成形ロール3から剥離させられ、ガイドロール25などを介して、巻取手段5aに供給される(ステップS15)。
【0086】
図10は、本発明の第二実施形態にかかる気泡シート巻物の製造装置における巻き始めの状態を説明するための概略図である。なお、図10には、連続生産中における先に製造された気泡シート巻物10aを示しているが、初回の気泡シート巻物10aを製造するときは、気泡シート巻物10aは存在しない。
図10に示すように、巻芯用シート16は、巻取手段5aの上方に位置する巻取軸51aに、巻き掛けられる(ステップS16)。この際、通常、巻芯用シート16の幅方向の端部は、クリップなどの滑り防止部材(図示せず)によって係止されるので、巻取軸51a上を滑るといった不具合を回避することができる。
また、初回の気泡シート巻物10aを製造するときは、巻芯用シート16が巻取軸51aに巻き掛けられた後、カッタ52aが、巻芯用シート16と気泡シート12との境界にミシン目136を形成する(ステップS17)。
【0087】
図11は、本発明の第二実施形態にかかる気泡シート巻物の製造装置の要部の概略図であり、(a)は巻取軸による巻取状態の説明図、(b)は回転ローラによる巻取状態の説明図である。
図11(a)に示すように、巻芯用シート16は、巻取手段5aの上方に位置する巻取軸51aに巻き取られ、次に、所定の巻数(例えば、数回〜十数回)の気泡シート12が、巻取手段5aの上方に位置する巻取軸51aに、巻き取られる(ステップS18)。
続いて、ターレットが、反時計回り方向に120°回転し、気泡シート12を巻き取っている巻取軸51aは、巻取手段5aの下方の位置に移動する。なお、この際、上方の回転ローラ53は、軸方向に移動(退避)しているので、ターレットと干渉することはない。
【0088】
次に、図11(b)に示すように、上方の回転ローラ53は軸方向に移動し、さらに、各回転ローラ53は、巻き取られた気泡シート12と当接する位置まで、径方向内側に移動する。続いて、下方の位置に移動してきた巻取軸51aは、軸方向に移動し、巻芯用シート16から引き抜かれる。そして、各回転ローラ53が時計回りに回転することによって、気泡シート12が巻き取られる(ステップS19)。なお、気泡シート12が巻き取られるにつれて、各回転ローラ53は、径方向外側に移動する。
このように、巻取手段5aは、気泡シート12を所定の巻数だけ巻き取ったところで、巻取軸51aを引き抜くので、容易に、かつ、確実に引き抜くことができ、また、気泡シート12が所定の巻数だけ巻き取られているので、回転ローラ53が、容易に、かつ、確実に引き続いて巻き取ることができる。
【0089】
次に、第一実施形態とほぼ同様にして、カッタ52が、巻き取られた気泡シート12と外袋用シート13との境界に、ミシン目132(図7参照)を形成する(ステップS20)。
【0090】
次に、カッタ52が、第一実施形態とほぼ同様にして、切れ目133及び切れ目134を形成し(図7参照)、巻き取られた気泡シート12の各端面を覆う一対の端面カバー部131を形成し、また、カッタ52aが、次に巻き取られる巻芯用シート16と気泡シート12との境界に、ミシン目136を形成する(ステップS21)。
【0091】
次に、カッタ52が、外袋用シート13と次に巻き取られる巻芯用シート16との間を切断する(図7の切断線135参照)(ステップS22)。
続いて、気泡シート12に続いて巻き取られた外周面カバー部130の終端が、緩まないように固定され、さらに、端面カバー部131が、巻き取られた巻芯用シート16及び気泡シート12の端面に固定される(ステップS23)。すなわち、外周面カバー部130及び一対の端面カバー部131が、巻き取られた巻芯用シート16及び気泡シート12を覆うように取り付けられる。
【0092】
ここで、本実施形態では、外周面カバー部130の終端及び端面カバー部131は、上述した第一実施形態とほぼ同様に、ラベル14及びテープ15を用いて固定される。この際、巻き取られた巻芯用シート16、気泡シート12及び外周面カバー部130は、回転ローラ53によって回転可能に保持されており、巻取軸51aが気泡シート12などから引き抜かれているので、一対の端面カバー部131を容易に固定することができ、生産性を向上させることができる。
また、端面カバー部131の固定された気泡シート巻物10aは、上方の回転ローラ53が軸方向に移動(退避)した後、回転ローラ53から容易に取り外すことができる。これにより、初回の気泡シート巻物10aが製造される。
【0093】
また、カッタ52が、外袋用シート13と次に巻き取られる巻芯用シート16との間を切断した(ステップS22)後、次の気泡シート巻物10aの巻き取りが行われる。
すなわち、上述したように、巻芯用シート16が、巻取軸51aに巻き掛けられ(ステップS16)、巻芯用シート16及び所定の巻数の気泡シート12が、巻取軸51aに巻き取られ(ステップS18)、気泡シート12が、回転ローラ53によって巻き取られ(ステップS19)、巻き取られた気泡シート12と外袋用シート13との境界に、ミシン目132を形成し(ステップS20)、一対の端面カバー部131を形成し、次に巻き取られる巻芯用シート16と気泡シート12との境界に、ミシン目136を形成し(ステップS21)、外袋用シート13と次に巻き取られる巻芯用シート16との間を切断し(ステップS22)、外周面カバー部130及び端面カバー部131が、巻き取られた気泡シート12を覆うように固定される(ステップS23)。
【0094】
以上説明したように、本実施形態の気泡シート巻物の製造装置1aによれば、第一実施形態とほぼ同様の効果を奏することができ、さらに、専用の紙管11の代わりに、気泡シート12と同じ材料からなる巻芯用シート16を用いる気泡シート巻物10aを製造することができるので、製造原価のコストダウンを図ることができる。
また、気泡シート巻物の製造装置1aは、巻取軸51aや回転ローラ53を備えることにより、巻芯用シート16や気泡シート12の巻取作業と連続して、容易に外周面カバー部130を巻き付けることができ、また、端面カバー部131を容易に取り付けることができるので、生産性をさらに向上させることができる。
【0095】
[気泡シート巻物の製造方法の第二実施形態]
また、本発明は、気泡シート巻物の製造方法の発明としても有効である。
本実施形態の気泡シート巻物の製造方法は、上述した気泡シート巻物の製造装置1aを用いて、気泡シート巻物10aを製造する方法としてある。
すなわち、製造される気泡シート巻物10aは、キャップ用フィルム121から成形され、真空成形による中空状に膨出する多数の突起を有するキャップフィルム122に、突起の開口側を封止するようにバックフィルム123を積層した気泡シート12が巻き取られており、巻き取られた気泡シート12の始端側に、キャップ用フィルム121にバックフィルム123を積層した、突起の存在しない巻芯用シート16が形成されており、巻き取られた気泡シート12の終端側に、キャップ用フィルム121にバックフィルム123を積層した、突起の存在しない外袋用シート13が形成されている。さらに、巻芯用シート16が、巻芯として機能し、また、巻き取られた気泡シート12の外周面及び両端面が、外袋用シート13(外周面カバー部130及び端面カバー部131)で覆われている。
【0096】
また、本実施形態の気泡シート巻物の製造方法は、図9a、及び図9bに示すように、キャップフィルム供給部21が、キャップ用フィルム121を供給し、バックフィルム供給部22が、バックフィルム123を供給する工程(ステップS11)、巻芯用シート16を形成する工程(ステップS12)、所定の長さの巻芯用シート16を形成すると、真空成形における真空引きが開始され、気泡シート12を形成する工程(ステップS13)、所定の原反巻長さの気泡シート12を形成すると、真空成形における真空が開放され、真空成形による突起の成形を中断して外袋用シート13を形成する工程(ステップS14)を有している。このようにすると、巻芯用シート16、気泡シート12及び外袋用シート13を順番にかつ連続的に製造することができるので、気泡シート巻物10aを効率よく製造することができる。
【0097】
また、巻芯用シート16、気泡シート12及び外袋用シート13が、巻取手段5aに供給される工程(ステップS15)、巻芯用シート16が、巻取軸51aに巻き掛けられる工程(ステップS16)、巻芯用シート16と気泡シート12との境界に、ミシン目136を形成する工程(ステップS17)、巻芯用シート16及び所定の巻数の気泡シート12が、巻取軸51aに巻き取られる工程(ステップS18)、気泡シート12が、回転ローラ53によって巻き取られる工程(ステップS19)、巻き取られた気泡シート12と外袋用シート13との境界に、ミシン目132を形成する工程(ステップS20)、一対の端面カバー部131を形成し、次に巻き取られる巻芯用シート16と気泡シート12との境界に、ミシン目136を形成する工程(ステップS21)、外袋用シート13と次に巻き取られる巻芯用シート16との間を切断する工程(ステップS22)、及び、外周面カバー部130及び端面カバー部131が、巻き取られた気泡シート12を覆うように固定される工程(ステップS23)を有している。
【0098】
さらに、次の気泡シート巻物10aの巻き取りとして、巻芯用シート16が、巻取軸51aに巻き掛けられる工程(ステップS16)、巻芯用シート16及び所定の巻数の気泡シート12が、巻取軸51aに巻き取られる工程(ステップS18)、気泡シート12が、回転ローラ53によって巻き取られる工程(ステップS19)、巻き取られた気泡シート12と外袋用シート13との境界に、ミシン目132を形成する工程(ステップS20)、一対の端面カバー部131を形成し、次に巻き取られる巻芯用シート16と気泡シート12との境界に、ミシン目136を形成する工程(ステップS21)、外袋用シート13と次に巻き取られる巻芯用シート16との間を切断する工程(ステップS22)、及び、外周面カバー部130及び端面カバー部131が、巻き取られた気泡シート12を覆うように固定される工程(ステップS23)を有している。
【0099】
以上説明したように、本実施形態の気泡シート巻物の製造方法によれば、第一実施形態とほぼ同様の効果を奏することができ、さらに、専用の紙管11の代わりに、気泡シート12と同じ材料からなる巻芯用シート16を用いる気泡シート巻物10aを製造することができるので、製造原価のコストダウンを図ることができる。
また、巻芯用シート16や気泡シート12の巻取作業と連続して、容易に外周面カバー部130を巻き付けることができ、また、端面カバー部131を容易に取り付けることができるので、生産性をさらに向上させることができる。
【0100】
[長尺シート巻物]
図13は、本発明にかかる長尺シート巻物を説明するための概略斜視図である。また、図14は、本発明にかかる長尺シート巻物の外袋用シートを説明するための概略斜視図である。
【0101】
本実施形態の長尺シート巻物10bは、前述した気泡シート巻物における外装用シート13の構成を、長尺なシート状物をロール状に巻き取ってなる長尺シート巻物に応用したものであり、紙管11、長尺シート12a、外袋用シート13、ラベル14、及び、テープ15を備えている。
【0102】
長尺シート12aの幅寸法Wや原反巻長さ(なお、本実施形態の巻き取られた長尺シート12aの直径は、φDとしてある)は、製品に応じてあらかじめ設定されている。
外袋用シート13は、図14に示すように、巻き取られた長尺シート12aの終端側に、所定の長さ(=L+L)で設けられている。この外袋用シート13は、長さL及び幅Wを有する外周面カバー部130と、長さL及び幅Wを有する一対の端面カバー部131とからなっている。
【0103】
外周面カバー部130は、巻き取られた長尺シート12aの終端とつながっており、巻き取られた長尺シート12aの外周面に連続的に巻き付けられる。外周面カバー部130の長さLは、L>π×D(Dは、巻き取られた長尺シート12aの直径)としてあるので、巻き取られた長尺シート12aの外周面は、外袋用シート13の外周面カバー部130によって完全に覆われる。通常、L=π×D+ΔLであり、重ね代であるΔLは、適宜設定される。
【0104】
ここで、好ましくは、巻き取られた長尺シート12aの終端と外周面カバー部130との境界に、ミシン目132を形成するとよい。このようにすると、長尺シート巻物10bを開梱する使用者は、外周面カバー部130を長尺シート12aから容易に切り離すことができるので、長尺シート巻物10bの使い勝手を向上させることができる。すなわち、長尺シート12aの終端と外周面カバー部130との境界とは、製品としての長尺シート12aを提供するための境界である。
【0105】
また、外周面カバー部130は、長尺シート12aに続いて巻き付けられると、終端のほぼ中央部に、ラベル14が貼り付けられる(図13参照)。このようにすると、長尺シート12aの巻取作業と連続して、外周面カバー部130を巻き付けることができ、また、巻き付けた外周面カバー部130がゆるまないように、容易にラベル14を貼り付けることができるので、作業性を大幅に向上させることができる。
【0106】
なお、本実施形態では、外周面カバー部130の終端のほぼ中央部(一箇所)に、ラベル14を貼り付ける構成としてあるが、これに限定されるものではない。例えば、外周面カバー部130の終端の複数箇所にラベル14を貼り付けたり、長さがほぼWのテープ(図示せず)を貼り付けたりしてもよい。また、ラベル14やテープなどを貼る代わりに、外袋用シート13どうしを、ホットメルト接着剤などを用いて接着してもよい。このようにすると、外袋用シート13どうしをワンタッチで固定することができる。
【0107】
端面カバー部131は、切れ目133、134及び切断線135によって形成されるほぼ正方形状としてあり、切れ目133の両端側の部分によって、外周面カバー部130の終端とつながっている。この一対の端面カバー部131は、切れ目133の両端側の部分が自在に折り曲げられるなどして、巻き取られた長尺シート12aの各端面を覆う構成としてある。すなわち、端面カバー部131の長さL及び幅Wは、L=Wであり、L、W>D(Dは、巻き取られた長尺シート12aの直径)としてあるので、巻き取られた長尺シート12aの端面は、端面カバー部131によって完全に覆われる。
【0108】
本実施形態の端面カバー部131は、巻き取られた長尺シート12aの端面に位置合わせされ、続いて、周縁部が、巻き取られた長尺シート12aの外周面方向に沿って折り曲げられながら、テープ15によって固定される。これにより、巻き取られた長尺シート12aの各端面を容易に、かつ、短時間で覆うことができるので、外袋としての品質や生産性などを向上させることができる。
【0109】
なお、端面カバー部131の取り付け方法は、上記の取り付け方法に限定されるものではない。例えば、折り曲げ代を含む直径D´を、端面カバー部131に適宜設定してもよい。ここで、D´は、巻き取られた長尺シート12aの外周面方向に、周縁部を折り曲げる際の直径であり、通常、D´=L、Wである。
このようにすると、図示してないが、端面カバー部131は、直径φD´の外側に位置する四隅の部分を内側に折り曲げられた状態で、巻き取られた長尺シート12aの端面に位置合わせされ、続いて、周縁部が、巻き取られた長尺シート12aの外周面方向に折り曲げられながら、テープ15によって固定される。これにより、外袋としての品質や生産性などを向上させることができ、さらに、端面カバー部131を強固に固定できるとともに、整然とした外観(周縁部がテープ15からはみ出ない外観)を提供することができる。
【0110】
なお、テープ15は、巻き取られた長尺シート12aの外周面に少なくとも一回巻きされているが、これに限定されるものではなく、例えば、外周面の複数箇所にテープ15を貼り付けてもよい。
また、端面カバー部131を固定するのに、テープ15を用いているが、これに限定されるものではなく、例えば、ホットメルト接着剤などを用いてもよい。
【0111】
さらに、図14に示す例において、端面カバー部131は、ほぼ正方形状としてあるが、これに限定されるものではなく、例えば、抜き型などを用いて、直径がφD´のほぼ円形状としてもよい。これにより、上述した四隅の部分を内側に折り曲げる作業を行わなくてもすむので、作業性を向上させることができる。また、美しい外観を提供することができる。
また、端面カバー部131は、一対の端面カバー部131を軸方向に対向して設ける以外に、例えば、原反巻長さが長く、D>W/2である場合には、前述した気泡シート巻物の第一実施形態について図12に示す例と同様に、送り方向に直交する三つの切れ目133によって形成された一対の端面カバー部131が、帯状連接片131aを介して送り方向に隣接して設けるようにしてもよい。
【0112】
以上説明したように、本実施形態の長尺シート巻物10bによれば、専用の外袋の代わりに、長尺シート12aと同じ材料からなる外袋用シート13を用いることができるので、製造原価のコストダウンを図ることができる。
また、長尺シート12aの巻取作業と連続して、容易に外周面カバー部130を巻き付けることができ、また、端面カバー部131を容易に取り付けることができるので、生産性を向上させることができる。
さらに、外袋の製造メーカから外袋を購入しなくてもすむので、外袋の輸送に消費されるエネルギーを削減することができ、地球温暖化防止などの社会的要求に応えることができる。
【0113】
以上、本発明の気泡シート巻物、長尺シート巻物、気泡シート巻物の製造装置、及び、気泡シート巻物の製造方法について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明に係る気泡シート巻物、長尺シート巻物、気泡シート巻物の製造装置、及び、気泡シート巻物の製造方法は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
【0114】
例えば、前述した気泡シート巻物の第一実施形態では、気泡シート12及び外袋用シート13を備えた構成としてあり、気泡シート巻物の第二実施形態では、巻芯用シート16、気泡シート12及び外袋用シート13を備えた構成としてあるが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、巻芯用シート16及び気泡シート12を備えた構成としてもよい。このようにすると、専用の紙管11の代わりに、気泡シート12と同じ材料からなる巻芯用シート16を用いる気泡シート巻物を製造することができるので、製造原価のコストダウンを図ることができる。
【符号の説明】
【0115】
1,1a 気泡シート巻物の製造装置
3 成形ロール
4 真空発生手段
5,5a 巻取手段
10,10a 気泡シート巻物
10b 長尺シート巻物
11 紙管
12 気泡シート
12a 長尺シート
13 外袋用シート
15 テープ
16 巻芯用シート
21 キャップフィルム供給部
22 バックフィルム供給部
31 凹部
32 吸引孔
33 吸引用横孔
40 真空ポンプ
41 電磁弁
42 配管
43 連通用部材
44 真空開放電磁弁
45 移動機器
51 巻取軸
52、52a カッタ
53 回転ローラ
121 キャップ用フィルム
122 キャップフィルム
123 バックフィルム
130 外周面カバー部
131 端面カバー部
132 ミシン目
133 切れ目
134 切れ目
135 切断線
136 ミシン目
431 バキュームゾーン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャップ用フィルムから成形され、真空成形による中空状に膨出する多数の突起を有するキャップフィルムに、前記突起の開口側を封止するようにバックフィルムを積層した気泡シートが巻き取られており、
巻き取られた前記気泡シートの終端側に、前記キャップ用フィルムに前記バックフィルムを積層した、前記突起の存在しない補助材用シートが形成されており、
前記補助材用シートが外袋用シートであり、巻き取られた前記気泡シートの少なくとも外周面が、前記外袋用シートで覆われていることを特徴とする気泡シート巻物。
【請求項2】
キャップ用フィルムから成形され、真空成形による中空状に膨出する多数の突起を有するキャップフィルムに、前記突起の開口側を封止するようにバックフィルムを積層した気泡シートが巻き取られており、
巻き取られた前記気泡シートの始端側に、前記キャップ用フィルムに前記バックフィルムを積層した、前記突起の存在しない補助材用シートが形成されており、
前記補助材用シートが巻芯用シートであり、前記巻芯用シートが巻芯として機能することを特徴とする気泡シート巻物。
【請求項3】
キャップ用フィルムから成形され、真空成形による中空状に膨出する多数の突起を有するキャップフィルムに、前記突起の開口側を封止するようにバックフィルムを積層した気泡シートが巻き取られており、
巻き取られた前記気泡シートの始端側及び終端側に、前記キャップ用フィルムに前記バックフィルムを積層した、前記突起の存在しない補助材用シートが形成されており、
巻き取られた前記気泡シートの始端側に形成された前記補助材用シートが巻芯用シートであり、前記巻芯用シートが巻芯として機能し、
巻き取られた前記気泡シートの終端側に形成された前記補助材用シートが外袋用シートであり、巻き取られた前記気泡シートの少なくとも外周面が、前記外袋用シートで覆われていることを特徴とする気泡シート巻物。
【請求項4】
前記外袋用シートに端面カバー部が形成されており、前記端面カバー部によって、巻き取られた前記気泡シートの端面が覆われていることを特徴とする請求項1又は3に記載の気泡シート巻物。
【請求項5】
前記補助材用シートが、前記真空成形を中断することによって形成されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の気泡シート巻物。
【請求項6】
前記気泡シートと前記補助材用シートと境界に、ミシン目が形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の気泡シート巻物。
【請求項7】
キャップ用フィルムを供給するキャップ用フィルム供給部と、
バックフィルムを供給するバックフィルム供給部と、
多数の凹部が外周面に設けられて、前記キャップ用フィルムに中空状に膨出する突起を真空成形するための成形ロールと、
前記成形ロールに設けられた前記凹部を真空引きする真空発生手段と、
少なくとも前記成形ロール、及び前記真空発生手段を制御する制御部と
を備え、
所定の原反巻長さの前記気泡シートを形成されると、前記真空発生手段が前記凹部の真空引き状態を開放し、真空成形による前記突起の成形を中断して前記キャップ用フィルム及び前記バックフィルムからなる補助材用シートを形成し、
所定の長さの前記補助材用シートが形成されると、前記真空発生手段が前記凹部の真空引き状態を再開し、前記気泡シートを形成することを特徴とする気泡シート巻物の製造装置。
【請求項8】
前記補助材用シートが、巻き取られた前記気泡シートの少なくとも外周面を覆う外袋用シートであり、また、カッタ及び抜き型の少なくとも一つを備え、前記カッタ及び抜き型の少なくとも一つが、巻き取られた前記気泡シートと前記外袋用シートとの境界に、ミシン目を形成し、前記外袋用シートと次に巻き取られる前記気泡シートとの間を切断することを特徴とする請求項7に記載の気泡シート巻物の製造装置。
【請求項9】
前記補助材用シートが、次に巻き取られる前記気泡シートの巻芯として機能する巻芯用シートであり、また、前記巻取手段が、前記巻芯用シートを巻き取る巻取軸、及び/又は、所定の巻数まで巻き取られた前記気泡シートを、巻取方向に回転させる回転機器を備えたことを特徴とする請求項7に記載の気泡シート巻物の製造装置。
【請求項10】
カッタ及び抜き型の少なくとも一つを備え、前記カッタ及び抜き型の少なくとも一つが、巻き取られた前記気泡シートと前記巻芯用シートとの間を切断し、前記巻芯用シートと次に巻き取られる前記気泡シートとの境界に、ミシン目を形成することを特徴とする請求項9に記載の気泡シート巻物の製造装置。
【請求項11】
前記補助材用シートが、巻き取られた前記気泡シートの少なくとも外周面を覆う外袋用シート、及び、次に巻き取られる前記気泡シートの巻芯として機能する巻芯用シートであり、また、前記巻取手段が、前記巻芯用シートを巻き取る巻取軸、及び/又は、所定の巻数まで巻き取られた前記気泡シートを、巻取方向に回転させる回転機器を備えたことを特徴とする請求項7に記載の気泡シート巻物の製造装置。
【請求項12】
カッタ及び抜き型の少なくとも一つを備え、前記カッタ及び抜き型の少なくとも一つが、巻き取られた前記気泡シートと前記外袋用シートとの境界に、ミシン目を形成し、前記外袋用シートと前記巻芯用シートとの間を切断し、前記巻芯用シートと次に巻き取られる前記気泡シートとの境界に、ミシン目を形成することを特徴とする請求項11に記載の気泡シート巻物の製造装置。
【請求項13】
前記カッタ及び抜き型の少なくとも一つが、前記外袋用シートに、巻き取られた前記気泡シートの各端面を覆う一対の端面カバー部を形成することを特徴とする請求項8又は12に記載の気泡シート巻物の製造装置。
【請求項14】
前記真空発生手段が、真空発生機器と、前記成形ロールの吸引用横孔と連通するバキュームゾーンの形成された連通用部材と、この連通用部材を、真空引き位置と真空開放位置との間で移動させる移動機器とを有することを特徴とする請求項7〜13のいずれか一項に記載の気泡シート巻物の製造装置。
【請求項15】
キャップ用フィルムから成形され、真空成形による中空状に膨出する多数の突起を有するキャップフィルムに、前記突起の開口側を封止するようにバックフィルムを積層した気泡シートが巻き取られており、また、巻き取られた前記気泡シートの終端側に、前記キャップ用フィルムに前記バックフィルムを積層した、前記突起の存在しない補助材用シートが形成されている気泡シート巻物の製造方法であって、
所定の原反巻長さの前記気泡シートを形成すると、真空成形による前記突起の成形を中断して、前記補助材用シートを形成することを特徴とする気泡シート巻物の製造方法。
【請求項16】
前記補助材用シートが、巻き取られた前記気泡シートの少なくとも外周面を覆う外袋用シート、及び/又は、次に巻き取られる前記気泡シートの巻芯として機能する巻芯用シートであることを特徴とする請求項15に記載の気泡シート巻物の製造方法。
【請求項17】
長尺シートがロール状に巻き取られてなる長尺シート巻物であって、
外周面カバー部と端面カバー部とが形成された外袋用シートが、巻き取られた前記気泡シートの終端とつながっており、
巻き取られた前記長尺シートの外周面が、前記外周面カバー部で覆われるとともに、
巻き取られた前記長尺シートの端面が、前記端面カバー部で覆われていることを特徴とする長尺シート巻物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9a】
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【図9b】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−93217(P2011−93217A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−250025(P2009−250025)
【出願日】平成21年10月30日(2009.10.30)
【出願人】(000199979)川上産業株式会社 (203)
【Fターム(参考)】