説明

気泡式液面計

【課題】測深管と雑用空気を利用して、簡単に気泡式液面計を構成し、持ち運びが容易で荷役の効率化に貢献することができる気泡式液面計を得る。
【解決手段】圧縮空気が供給される給気管5と、給気管5内の気圧を計測する圧力センサと、圧力センサの検出信号に基づいてタンク内の液体レベルを表示する表示部20と、を有する。給気管5は、タンクの上部からタンク内に垂れ下がっている測深管6に挿入可能で巻き取り可能な可搬式の給気管であり、圧縮空気供給源として船舶に配管されている雑用空気管3を用い、雑用空気管3との着脱部21と給気管5との着脱部22を有することにより雑用空気管3と給気管5を中継し、圧力センサおよびこの圧力センサの検出出力に基づいてタンク内の液体レベルを表示する表示部20を備えた可搬式検出器本体1を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、船舶のバラストタンクの液面計として適していて、効率的なバラスト作業を実現することができるポータブルな気泡式液面計に関するものである。
【背景技術】
【0002】
船舶、特にコンテナ船やタンカー、ばら積み船のような貨物船においては、安全航海のための軽荷状態での喫水の確保や積荷との重量バランスを調整して平衡を保つためのバラストタンクが設けられていて、港での荷役の進行状況に応じて、バラストタンクへのバラスト水の給排水が行われる。荷役を効率的に行うには、各バラストタンクにおけるバラスト水の量がリアルタイムで的確に把握されることが望ましい。バラストタンクに液面計を備えている船舶においては、液面計によって迅速かつ精度よくバラスト量を計測し、効率的な荷役を支援することができる。
【0003】
ところが、比較的小型の船舶、例えば撒積貨物船(通称「バルク・キャリア」)では、コスト削減のために、バラストタンクに液面計を備えないのが通常であり、効率的な荷役が困難な状況にある。特に、積荷を積載する場合、積載が進行するに従ってバラスト水を排水していき、バラスト水が残り少なくなっていわゆる浚えの段階になると、排水ポンプが空気を吸い込まないように、液面を頻繁に計測しながら排水ポンプを細やかに調整する必要がある。
【0004】
そこで、液面計を備えていない船舶では、手動測深テープ(通称「サウンディングテープ」)が用いられる。サウンディングテープは、タンクの上から垂下されるテープで、液面に達して濡れた位置を計測することにより液面を計測するものである。サウンディングテープを垂下させるための測深管(「サウンディングパイプ」ともいう)が、タンクの天井部からタンクの底に向かって設置されていて、この測深管にサウンディングテープが挿入される。サウンディングテープがバラストタンクの底面まで到達すると、バラスト水に没した部分の色が変わるため、色が変わった位置までのテープ長さを計測することによりバラスト水面のレベルを計測することができる。
【0005】
しかしながら、サウンディングテープによる液面の計測は非効率である。この非効率な液面計測を、上記浚えの段階では頻繁に行わなければならず、ますます液面計測を非効率にしている。加えて、雨天のもとでサウンディングテープによる液面計測を行う場合、サウンディングテープが雨によって濡れるため、バラスト水によって濡れたものかまたは雨によって濡れたものか判別がつきにくくなり、正確な計測ができなくなる難点がある。
【0006】
一方、港によっては、バース稼働率を向上させるための一環として、積載される貨物のサイズによる最小積載レート基準を定めている。このレート基準を下回ると、ターミナル運営会社から警告が発せられ、警告に対して船主あるいは運航者等から提出される改善案が承認されない限り、以後の入港を認めないという厳しい処置がとられる。上記積載レート基準によって荷役時間が制約を受け、これに伴ってバラスト排出時間も制限され、荷役時間内にバラストを排出することができなければ、荷役の中断を余儀なくされることになる。その結果、多くの運航船が積載レートを下回り、パフォーマンス不足であることを指摘されている。パフォーマンス不足の多くは、前記サウンディングテープによる液面計測の習熟度も含めて、乗組員の技量に起因している面もある。しかし、各バラストタンクの液面を逐次観察することができるバラストコンソールあるいはバラストレベルゲージ(バラスト液面計)が装備されていないというハード面の不足も考慮すべきである。
【0007】
ちなみに、ある程度の大きさ以上の船舶のバラストタンクには、バラストのレベルを逐一把握することができる液面計が装備されている。液面計の計測方式には各種の方式があり、例えば、特許文献1に記載されているような気泡式液面は一つの計測方式である。気泡式液面計は、少なくとも下端部がタンク内の液体中に没入する給気管と、給気管内に圧縮空気を供給する圧縮空気供給源と、給気管内の気圧を計測する圧力センサと、圧力センサの検出信号に基づいてタンク内の液体レベルを表示する表示部と、を備えている。給気管の下端部から圧縮空気が漏れるまで圧縮空気供給源から圧縮空気を供給すると、給気管内の気圧はタンク内の液体レベルに応じて変化するという原理に基づいている。上記圧縮空気供給源は気泡式液面計で使用するために設けられた専用の圧縮空気供給源であり、比較的清澄な空気供給源である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第3992153号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
バラストタンクの液面を計測する液面計を装着していない船舶は、前記サウンディングテープを船底またはタンクの底部に向かって垂下させるための測深管を備えている。また、比較的小型の船舶に限らず、船舶は一般に「雑用空気」といわれる圧縮空気を供給するための雑用空気管が、甲板をはじめとして各所に引き回されている。
【0010】
そこで本発明は、上記測深管と雑用空気を利用して、簡単に気泡式液面計を構成することができ、かつ、持ち運びを容易にすることによって、例えば、バラストタンク用液面計を装備していない船舶でも手軽に液面を計測することができ、もって、港湾における荷役の効率化に貢献することができる気泡式液面計を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、
圧縮空気供給源から圧縮空気が供給される給気管と、上記給気管内の気圧を計測する圧力センサと、この圧力センサの検出信号に基づいてタンク内の液体レベルを表示する表示部と、を有することによって構成される気泡式液面計であって、
上記給気管は、タンクの上部からタンク内に垂れ下がっている測深管に挿入可能でありかつ巻き取り可能な可搬式の給気管であり、
上記圧縮空気供給源として船舶に配管されている雑用空気管を用いるようになっていて、
上記雑用空気管との着脱部と上記給気管との着脱部を有することにより上記雑用空気管と上記給気管を中継することができ、圧力センサおよびこの圧力センサの検出出力に基づいてタンク内の液体レベルを表示する表示部を備えている可搬式検出器本体を備えている
ことを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
検出器本体は可搬式であり、給気管も巻き取り可能で可搬式であるから、任意の場所に持ち運ぶことができる。液面を計測する必要があるタンクの上に検出器本体と給気管を運び、給気管を測深管に挿入して下端部が液体中に没入しタンクの底に達するまで垂下させ、他端は検出器本体の給気管着脱部に装着する。検出器本体は、その雑用空気管との着脱部に雑用空気管を接続することにより雑用空気管から給気管に圧縮空気を供給することができる。給気管の下端から圧縮空気が漏れる状態では、給気管内の気圧がタンクの液面に対応して変化するので、この変化を圧力センサで検出し、この検出出力に基づいて表示部に液面レベルを表示することができる。
【0013】
このように、本発明に係る気泡式液面計によれば、船舶において一般的に引き回されている雑用空気管内の雑用空気と、巻き取り可能かつ可搬式の給気管と、可搬式検出器本体を使用してタンク内の液面を計測することができるようにしたため、例えば、バラストタンク用液面計を装備していない船舶でも手軽にバラストタンクの液面を計測することができ、もって、港湾における荷役の効率化に貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係る気泡式液面計の実施例を概念的に示す斜視図である。
【図2】上記実施例の配管を示す系統図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る気泡式液面計の実施例を、図面を参照しながら説明する。
【実施例】
【0016】
図1に示す気泡式液面計の実施例は、検出器本体1を主体としてなる。検出器本体1は、給気管5との着脱部22、雑用空気管との着脱部21、測定対象であるタンク内の液体レベルを表示する表示部20を備えている。検出器本体1は任意の場所に持ち運ぶことができる可搬式になっていて、各部の動作に必要な電源として電池が内蔵されている。着脱部22に接続される給気管5は、可撓性を有していてリール52に巻き取ることができ、リール52とともに任意の場所に持ち運ぶことができる。給気管5として、例えば、外径8mmのウレタン製のチューブを用いることができる。給気管5の一端が検出器本体1の着脱部22に接続することができ、給気管5の他端は錘を兼ねた空気吐出部(気泡マウス)51となっている。
【0017】
給気管5は、空気吐出部51側から測深管6に挿入される。測深管6は、前に説明したとおり、サウンディングテープを垂下させるためにタンクの頂上部からタンクの底部に至るまで垂下させて設けられていて、タンク内の液体のレベルと同じレベルまで測深管6の内部に液体が浸入するように、周壁に孔が列設されている。タンクの底部7には、測深管6に挿入されたサウンディングテープあるいは給気管5の先端がタンクの底部に達したときタンクの底部に傷がつかないように、測深管6の真下に、受板8が固着されている。測深管6の内径は32〜65mmとするように船級規則で定められていて、上記外径8mmの給気管5を挿入するのに十分な大きさである。
【0018】
検出器本体1の雑用空気管との着脱部21には、一端が雑用空気管3に連結されるホース9の他端が接続される。雑用空気管3は船舶一般に備えられていて、各種用途の圧縮空気が甲板をはじめ船舶内の各所に分配されるようになっている。雑用空気管3には適所に給気弁4が設けられていて、この給気弁4にホース9を接続することにより、雑用空気を検出器本体1に導入することができるように構成されている。
【0019】
次に、検出器本体1の内部の具体的な構成を、図2を参照しながら説明する。図2において、検出器本体1は、雑用空気管3との着脱部21を経て受け入れた雑用空気を給気管5に供給するための給気ユニット11を備えている。雑用空気管3から供給される雑用空気は塵埃や水分などを含んでいるため、給気ユニット11は、雑用空気中の塵埃を除去し、また水分を除去するフィルタおよびドレインプラグ12を備えている。上記雑用空気は気圧が不安定であるため、給気ユニット11はまた、フィルタおよびドレインプラグ12の後ろに圧力調整弁13を備え、調整後の圧力を計測して表示する圧力計14を備えている。雑用空気は給気ユニット11の圧力調整弁13で約0.4MP(約4.08kgf/cm)に減圧される。
【0020】
給気ユニット11を経た雑用空気は、第1のバルブ15と流量調整弁16を並列に介して、着脱部22に接続されている給気管5に供給されるように、検出器本体1内で配管されている。第1のバルブ15は後述の制御部19で制御される電磁弁からなり、上記雑用空気の通路を開閉する。第1のバルブ15が「開」の動作態様では、雑用空気管3から給気ユニット11を経て給気管5へ雑用空気を直接的に供給し、雑用空気の全速力で給気管5をブローするように配管されている。第1のバルブ15が「閉」の動作態様では、給気ユニット11を経た上記雑用空気が流量調整弁16を介して給気管5に供給されるように配管されている。
【0021】
給気管5に通じる検出器本体1内の配管は第2のバルブ17に接続されている。第2のバルブ17は電磁弁からなり、制御部19によって制御され、給気管5内の気圧を圧力センサ18に加えることができる動作態様と、圧力センサ18が大気圧に解放されて圧力センサ18のゼロ点調整が行われる動作態様をとることができるように配管されている。制御部19は、流量調整弁16で減速された空気が給気管5に供給されているとき、一定の時間間隔で圧力センサ18を大気圧に解放して圧力センサ18のゼロ点調整を行うように、第1のバルブ15および第2のバルブ17の制御プログラムが構成されている。制御部19はまた、圧力センサ18によって検出される給気管5内の気圧からタンク内の液面レベルを演算し、その結果を液面レベルあるいは水深として表示部20に表示するように構成されている。
【0022】
次に、以上説明した実施例の操作手順および動作について説明する。検出器本体1および給気管5は持ち運び可能であるため、液面を計測しようとするタンクの上に持っていき、給気管5をリール52から繰り出してタンクに備えられている測深管6に挿入する。給気管5は、その下端の空気吐出部51がタンクの底部に達するまで挿入する。空気吐出部51がタンクの底部に達していればよく、給気管5が弛んでいても差し支えない。給気管5の他端は検出器本体1の着脱部22に接続する。また、給気弁4にホース9の一端を接続し、ホース9の他端を検出器本体1の着脱部21に接続する。こうして給気弁4とホース9を介して雑用空気管3と検出器本体1を接続することにより、検出器本体1が雑用空気管3と給気管5を中継することになる。なお、給気管5は、あらかじめタンクごとに暫定的に設置しておき、液面を計測する必要のあるタンクの上に検出器本体1を持って行って、この検出器本体1に給気管5を接続するようにしてもよい。
【0023】
以上が液面計測の前準備で、以下のようにして液面計測が行われる。検出器本体には図示されない電源スイッチを有していて、この電源スイッチをオンにすることにより各部の動作が開始する。動作開始当初、制御部19は第1のバルブ15を数秒間「開」にして、雑用空気管3から給気ユニット11を経て給気管5へ雑用空気を直接的に導入し、給気管5をブローして給気管に空気を充填する。そのあと制御部19は第1のバルブ15を「閉」にし、給気ユニット11を経た雑用空気を、流量調整弁16を介して給気管5に供給する。給気管5内の空気は下端の空気吐出部51から漏れ、気泡となって液体中を浮き上がり、給気管5内の気圧は液面のレベルに対応した気圧となる。上記のように計測を始めるにあたって給気管5をブローすることにより、液面計測までの時間を短縮することができる。また、空気吐出部51の塵埃や汚泥による詰まりなどを解消することができる。
【0024】
上記流量調整弁16を経た雑用空気の供給態様において、制御部19は第2のバルブ17を圧力センサ18による圧力検出態様にする。すなわち、給気管5内の気圧が圧力センサ18に加わるように第2のバルブ17を切り替える。圧力センサ18は給気管5内の気圧を検出し、この気圧に応じた検出信号を出力する。この検出信号から制御部19が所定の演算を行い、タンク内の液面レベルないしはタンク内の液体の深さを算出し、その結果を表示部20に表示させる。上記のように、圧力検出時に流量調整弁16を経ることによって流量が調整された雑用空気を供給することにより、空気吐出部51から気泡を僅かずつ漏らし、気泡が漏れることによる給気管5内の気圧変化ないしは気圧の脈動を小さい範囲に抑制し、精度のよい測定を行うことができる。
【0025】
大気圧は時間とともに変化し、タンク内の液面レベルが一定あったとしても大気圧の変化によって圧力センサ18の検出値、したがって表示部20の表示値も変動するので、制御部19は第2のバルブ17の動作を切り替えて圧力センサのゼロ点調整を行う。すなわち、第2のバルブ17が切り替えられると、圧力センサ18の感圧側が給気管5から遮断されるとともに大気圧に開放される。このときの表示部20による表示がゼロとなるように調整する。ゼロ点調整後は第2のバルブ17を圧力測定側に切り替える。このゼロ点調整は、数秒間隔で行われるように、制御部19による制御プログラムを構成しておくとよい。検出器本体1の電源をオンした後の液面検出動作は、例えば5分間継続して行われ、その後は自動的に電源がオフとなるように構成すると、電源の浪費を避けることができる。
【0026】
以上説明した気泡式液面計の実施例によれば、ここまで記載した効果のほか、以下のような効果を得ることができる。
1.一般の船舶の甲板上に配置されている雑用空気管3から圧縮空気を得ることができるため、ほとんどすべての現存船での液面計測が可能になる。
2.給気管5は検出器本体1に接続したまま、検出器本体1とともに持ち運び、他のタンクに引きまわすこともでき、複数のタンクの液面を計測しようとするとき、その都度給気管5を接続しなおす必要はない。
3.船型やタンクの形状、測深管の形状に関係なく対応することができる。
4.圧力センサ18のゼロ点調整のためのバルブ制御を自動的に行うようにすることにより、温度変化や大気圧変動に影響されない正確な計測を行うことができる。
5.電源をオンした計測モードで一定時間経過すると自動的に電源が切断されるため、電源電池の消耗を軽減することができる。
6.計測精度は±1.0%F.S.で、船舶の荷役タンクあるいはバラストタンク用液面計として十分に高い精度で液面を計測することができる。
7.給気管5はこれをリール52に巻き回すことにより、検出器本体1とともに持ち運ぶのに便利である。
8.サウンディングテープによる液面計測に比べて迅速かつ正確であり、荷役を効率的に行うことができる。
【0027】
次に、個々の構成部分の変形例を挙げておく。
1.ホースやチューブの類、すなわち図示の実施例における給気管5、ホース9は、検出器本体1の着脱部22,21にワンタッチで着脱されるようにするとよい。これによって測定に要する作業時間を短縮することができる。
2.表示部20は指示計器によるアナログ表示でもよいし、デジタル表示すなわち数字で表示するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明に係る気泡式液面計は、雑用空気管があれば使用することができるため、気泡式液面計のための専用の圧縮空気配管を備えていなくてもよく、設備が完備していない小型の船舶においても、タンク内の液面レベルを計測することが可能になった。また、いわゆる浚えの段階になっても液面レベルを正確に計測することができるから、能率的な荷役作業を行うことができ、液面計を備えていない船舶で使用するために、多くの需要が見込まれる。
【符号の説明】
【0029】
1 検出器本体
3 雑用空気管
5 給気管
6 測深管
11 給気ユニット
12 フィルタおよびドレインプラグ
13 圧力調整弁
15 第1のバルブ
16 流量調整弁
17 第2のバルブ
18 圧力センサ
19 制御部
20 表示部
21 雑用空気管との脱着部
22 給気管との着脱部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮空気供給源から圧縮空気が供給される給気管と、上記給気管内の気圧を計測する圧力センサと、この圧力センサの検出信号に基づいてタンク内の液体レベルを表示する表示部と、を有することによって構成される気泡式液面計であって、
上記給気管は、タンクの上部からタンク内に垂れ下がっている測深管に挿入可能でありかつ巻き取り可能な可搬式の給気管であり、
上記圧縮空気供給源として船舶に配管されている雑用空気管を用いるようになっていて、
上記雑用空気管との着脱部と上記給気管との着脱部を有することにより上記雑用空気管と上記給気管を中継することができ、圧力センサおよびこの圧力センサの検出出力に基づいてタンク内の液体レベルを表示する表示部を備えている可搬式検出器本体を備えている気泡式液面計。
【請求項2】
検出器本体は、雑用空気管から供給される雑用空気中の塵埃を除去するフィルタを備えている請求項1記載の気泡式液面計。
【請求項3】
検出器本体は、雑用空気管から供給される雑用空気の圧力を適宜の圧力に調整する圧力調整弁を備えている請求項1または2記載の気泡式液面計。
【請求項4】
検出器本体は、雑用空気管から給気管へ雑用空気を直接供給する態様と、流量調整弁を介して雑用空気を上記給気管に導く態様とを切り換える第1のバルブを備えている請求項1、2または3記載の気泡式液面計。
【請求項5】
検出器本体は、給気の気圧を圧力センサに導く態様と、圧力センサの受圧面を大気圧に開放して圧力センサのゼロ点調整を行う第2のバルブを備えている請求項4記載の気泡式液面計。
【請求項6】
検出器本体は、第1のバルブ、第2のバルブおよび流量調整弁を制御する制御部を備えていて、上記制御部は、動作開始当初、雑用空気を給気管に直接導入し給気管をブローして給気管に空気を充填し、その後上記流量調整弁で調整された空気が上記給気管に供給されるように、上記第1のバルブを制御する請求項5記載の気泡式液面計。
【請求項7】
制御部は、流量調整弁で調整された空気が上記給気管に供給されているとき、給気管内の気圧を圧力センサに導くように第1のバルブおよび第2のバルブを制御する請求項6記載の気泡式液面計。
【請求項8】
制御部は、流量調整弁で調整された空気が上記給気管に供給されているとき、一定の時間間隔で上記圧力センサが大気圧に解放されて圧力センサのゼロ点調整が行われるように第2のバルブを制御する請求項7記載の気泡式液面計。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−145142(P2011−145142A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−5564(P2010−5564)
【出願日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【出願人】(391014631)ムサシノ機器株式会社 (14)
【出願人】(000205535)株式会社 商船三井 (21)
【Fターム(参考)】